JP2016140135A - 双方向dc−dcコンバータ - Google Patents
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Abstract
【課題】温度センサで異常を検知した場合に異常を生じた素子を推定し、推定した素子に応じて昇圧動作又は降圧動作の使用を継続できる双方向DC−DCコンバータを提供する。【解決手段】コンバータ10は、第1チップ20a、第2チップ20b、リアクトル14、電流センサ13、コントローラ7を備えている。各チップ内には、スイッチング素子21a(21b)とダイオード素子22a(22b)が逆並列に接続されている。各チップには温度センサ23a(23b)も内蔵されている。第1チップ20aと第2チップ20bは直列に接続されており、その中点にリアクトル14が接続されている。電流センサ13は、リアクトル14を流れる電流の向きを計測する。コントローラ7は、電流センサ13が計測する電流の向きと、温度センサ23a、23bの計測温度に基づいて、各チップのスイッチング素子の使用を許可するか禁止するかを決定する。【選択図】図1
Description
本発明は、一方の入出力端に入力された電圧を昇圧して他方の入出力端に出力する昇圧機能と、他方の入出力端に入力された電圧を降圧して一方の入出力端に出力する降圧機能を有する双方向DC−DCコンバータに関する。
双方向DC−DCコンバータやインバータでは、スイッチング素子とダイオード素子を逆並列に接続した回路がよく用いられる。なお、本明細書が開示する技術は、順方向にのみ電流を通すことができ、逆方向には電流を通すことができないスイッチング素子を対象とする。逆並列とは、スイッチング素子を流れる電流の方向とダイオード素子を流れる電流の方向が互いに逆方向となるようにスイッチング素子とダイオード素子を並列に接続することをいう。
逆並列の回路は、スイッチング素子のオンオフにより一方向(順方向)の電流の流れを制御することができ、逆方向にはダイオード素子を通じて常に電流を流すことができる。例えば特許文献1に、そのような回路を組み合わせたインバータが開示されている。そして、特許文献1には、特定のスイッチング素子をオンオフさせたときの電流の流れ方で、ダイオード素子のオープン故障を検知する技術が開示されている。
双方向DC−DCコンバータも、スイッチング素子とダイオード素子の逆並列回路を備えている。双方向DC−DCコンバータを概説する。双方向DC−DCコンバータは、2セットの入出力端を備えている。双方向DC−DCコンバータは、一方の入出力端に入力された電圧を昇圧して他方の入出力端に出力する昇圧機能と、他方の入出力端に入力された電圧を降圧して一方の入出力端に出力する降圧機能を備えている。本明細書では、説明の便宜上、一方の入出力端(低電圧側の入出力端)を第1入出力端と称し、他方の入出力端(高電圧側の入出力端)を第2入出力端と称する。また、第1入出力端の正極を第1正極端と称し、負極を第1負極端と称する。第2入力端の正極を第2正極端と称し負極を第2負極と称する。
双方向DC−DCコンバータは、2個のスイッチング素子の直列接続を有しており、各スイッチング素子にダイオード素子が逆並列に接続されている。以下では、説明の便宜上、2個のスイッチング素子の直列接続において、スイッチング素子を電流が流れる場合に高電位側となるスイッチング素子を第1スイッチング素子と称し、低電位側となるスイッチング素子を第2スイッチング素子と称する。また、第1スイッチング素子に逆並列に接続されているダイオード素子を第1ダイオード素子と称し、第2スイッチング素子に逆並列に接続されているダイオード素子を第2ダイオード素子と称する。別言すれば、2個の逆並列回路は、第1ダイオード素子のアノードが第2ダイオード素子のカソードと接続するように、直列に接続されている。
スイッチング素子の直列接続の高電位端と低電位端は夫々、第2正極端と第2負極端に接続されている。直列接続の中点にはリアクトルの一端が接続されており、リアクトルの他端は第1正極端に接続されている。第1負極端は第2負極端に接続されている。
上記した双方向DC−DCコンバータでは、第1スイッチング素子と第2ダイオード素子が降圧動作に関与し、第2スイッチング素子と第1ダイオード素子が昇圧動作に関与する。
双方向DC−DCコンバータでは、素子の異常検知のために温度センサを備えることがある。各素子に温度センサを設けることによって、双方向DC−DCコンバータのコントローラは、温度が所定の温度閾値以上に上昇したときにその素子で異常が発生していると判断することができる。ここで、先に述べたように、上記した双方向DC−DCコンバータでは、第1スイッチング素子と第2ダイオード素子が降圧動作に関与し、第2スイッチング素子と第1ダイオード素子が昇圧動作に関与する。異常が発生した素子を特定できれば、昇圧動作と降圧動作のいずれか一方だけを使用禁止にして他方の使用を継続することができる。
一方、近年、チップ内でスイッチング素子とダイオード素子が逆並列に接続されているとともに、温度センサを内蔵している逆導通型チップが開発されている。逆導通型チップに内蔵された温度センサは、チップの温度を計測するものである。それゆえ、チップ内蔵の温度センサだけでは、スイッチング素子とダイオード素子のいずれの温度が高いのか、即ち、いずれの素子で異常が発生しているのか判別できない。スイッチング素子とダイオード素子のいずれで異常が生じているのか判別できなければ、温度センサの計測温度が所定の閾値温度を超えた場合、昇圧動作と降圧動作の両方を使用禁止にせざるを得ない。
本明細書が開示する技術は、温度センサ付き逆導通型チップを2個使った双方向DC−DCコンバータに関し、温度センサで異常を検知した場合に異常を生じた素子を推定し、推定した素子に応じて昇圧動作又は降圧動作の一方は使用禁止とするが、他方は継続して使用できるようにする。
本明細書が開示する双方向DC−DCコンバータは、上記した第1正極端、第2正極端、第1負極端、第2負極端、2個の逆導通型チップ、リアクトル、電流センサ、及び、コントローラを備えている。説明の便宜上、2個の逆導通型チップを第1チップ、第2チップと称する。2個のチップは直列に接続されている。説明の都合上、スイッチング素子に電流が流れるときに高電位側となるチップを第1チップと称し、低電位側となるチップを第2チップと称する。即ち、第1チップ内で逆並列に接続されているスイッチング素子とダイオード素子が夫々、先に述べた第1スイッチング素子と第1ダイオード素子に相当する。第2チップ内で逆並列に接続されているスイッチング素子とダイオード素子が夫々、先に述べた第2スイッチング素子と第2ダイオード素子に相当する。別言すれば、第1チップと第2チップは、第1ダイオード素子のアノードと第2ダイオード素子のカソードが接続するように、直列に接続されている。第1チップ(第1スイッチング素子)と第2チップ(第2スイッチング素子)の直列接続の高電位端が第2正極端に接続されている。直列接続の低電位端が、第1負極端と第2負極端に接続されている。リアクトルは、一端が直列接続の中点に接続されており、他端は第1正極端に接続されている。そして、コントローラは、電流センサが計測する電流の向きと、第1及び第2温度センサの計測温度に基づいて、前記第1スイッチング素子の使用を許可するか禁止するかを決定するとともに、前記第2スイッチング素子の使用を許可するか禁止するかを決定する。
例えば、リアクトルの第1正極端側から直列接続の中点側へ向かって電流が流れる場合は、昇圧中であり、第1ダイオード素子に電流が流れる。また、昇圧は、第2スイッチング素子の動作で実現されるので、第2スイッチング素子にも電流が流れる。それゆえ、第1チップの温度が温度閾値よりも高い場合には、第1ダイオード素子で異常が生じていると推定できる。また、第2チップの温度が温度閾値よりも高い場合には、第2スイッチング素子で異常が生じていると推定できる。同様に、リアクトルの中点側から第1正極端側へ向かって電流が流れる場合は、降圧中であり、第1スイッチング素子と第2ダイオード素子に電流が流れる。それゆえ、この場合、第1チップの温度が温度閾値よりも高い場合には、第1スイッチング素子で異常が生じていると推定できる。また、第2チップの温度が温度閾値よりも高い場合には第2ダイオード素子で異常が生じていると推定できる。なお、温度閾値は、チップの温度がその温度閾値よりも高い場合に異常が生じている可能性が高いと推定できる指標である。温度閾値は、実験やシミュレーションなどにより予め定められている。また、電流の流れる向きにより異なる温度閾値が設定されていてもよい。
双方向DC−DCコンバータのコントローラは、上記の論理により、チップ内蔵の温度センサの温度が温度閾値よりも高い場合、リアクトルに流れる電流の向きでチップ内のスイッチング素子とダイオード素子のいずれで異常が生じているかを推定することができる。コントローラは、異常を生じている素子を推定し、異常を生じている素子が関与する動作(昇圧と降圧のいずれかの動作)の使用を禁止し、その素子が関与しない動作は継続して使用を許可する。本明細書が開示する技術の詳細とさらなる改良は以下の「発明を実施するための形態」にて説明する。
図面を参照して実施例の双方向DC−DCコンバータを説明する。以下では、双方向DC−DCコンバータを単純に「コンバータ」と称する。実施例のコンバータは、ハイブリッド車に搭載されている。図1に、実施例のコンバータ10を含むハイブリッド車2のブロック図を示す。
ハイブリッド車2は、駆動源として、2個の走行用のモータ31a、31bとエンジン32を備える。2個のモータ31a、31bの出力とエンジン32の出力は、動力分配機構33により、適宜に合成/分配される。運転者から大きい駆動力が要求される場合には、動力分配機構33は、2個のモータ31a、31bの出力とエンジン32の出力を合成し、車軸34に伝達する。動力分配機構33は、エンジン32の出力を車軸34とモータ31aに分配する場合がある。この場合、ハイブリッド車2は、エンジン32の出力で走行しながらモータ31aで発電する。モータ31aとモータ31bは、車両の減速エネルギを使って発電する場合もある。
ハイブリッド車2は、バッテリ3、コンバータ10、2個のインバータ30a、30bを備える。バッテリ3の出力電圧は300ボルト程度であり、2個のインバータ30a、30bの定格電圧は600ボルト程度である。コンバータ10は、バッテリ3の電圧を昇圧してインバータ30a、30bに供給する昇圧機能と、インバータ30a、30bから送られる電力(回生電力)の電圧を降圧してバッテリ3に供給する降圧機能の双方を備える。
バッテリ3は、システムメインリレー4を介してコンバータ10の第1正極端12aと第1負極端12bに接続されている。第1正極端12aと第1負極端12bは、コンバータ10の低電圧側の入出力端である。第1正極端12aと第1負極端12bを第1入出力端12と総称する場合がある。コンバータ10の第2正極端15aと第2負極端15bには2個のインバータ30a、30bが並列に接続されている。第2正極端15aと第2負極端15bは、コンバータ10の高電圧側の入出力端である。第2正極端15aと第2負極端15bを第2入出力端15と総称する場合がある。第1正極端12aと第1負極端12bの間にはフィルタコンデンサ5が接続されている。第2正極端15aと第2負極端15bの間には平滑コンデンサ6が接続されている。フィルタコンデンサ5と平滑コンデンサ6は、コンバータ10に出入りする電流の脈動を抑制する。
コンバータ10の回路を説明する。コンバータ10は、リアクトル14、第1スイッチング素子21a、第2スイッチング素子21b、第1ダイオード素子22a、第2ダイオード素子22bを備える。また、コンバータ10は、電流センサ13と第1温度センサ23aと第2温度センサ23bを備える。
2個のスイッチング素子21a、21bは直列に接続されている。スイッチング素子21a、21bは、一方向だけ電流を通すトランジスタである。スイッチング素子21a、21bは、オンするとコレクタ電極Coからエミッタ電極Emに向けて電流を通すことができ逆方向には電流を通すことができない。第1スイッチング素子21aには第1ダイオード素子22aが逆並列に接続されており、第2スイッチング素子21bには第2ダイオード素子22bが逆並列に接続されている。ダイオード素子22a、22bは、スイッチング素子21a、21bをバイパスして逆方向に電流を通すために設けられている。
第1スイッチング素子21aと第2スイッチング素子21bは、直列に接続されている。第1スイッチング素子21aと第2スイッチング素子21bは、順方向に電流が流れるときに第1スイッチング素子21aが高電位側に位置し、第2スイッチング素子21bが低電位側に位置するように、直列に接続されている。ここで、「順方向」は、図1のコレクタ電極Coからエミッタ電極Emに向かう方向に相当する。
2個のスイッチング素子の直列接続の高電位端Paは、第2正極端15aに接続されている。2個のスイッチング素子の直列接続の低電位端Naは、第1負極端12bと第2負極端15bに接続されている。2個のスイッチング素子の直列接続の中点Qaは、リアクトル14の一端に接続されている。リアクトル14の他端は第1正極端12aに接続されている。リアクトル14の他端に電流センサ13が備えられている。電流センサ13は、リアクトル14を流れる電流の向きと大きさを計測する。
第1スイッチング素子21aと第1ダイオード素子22aは、一つのチップに内蔵されている。そのチップを第1チップ20aと称する。第1チップ20aには第1温度センサ23aが内蔵されている。第1スイッチング素子21aと第1ダイオード素子22aは、一つの基板に実装されており、第1温度センサ23aも同じ基板に実装されている。スイッチング素子とダイオードが一つのチップに実装され、互いに逆並列に接続されているチップは、RC素子(Reverse Conductive Element)と呼ばれることがある。第1スイッチング素子21aと第1ダイオード素子22aは電流が流れると発熱し、温度が上昇する。第1温度センサ23aは、第1スイッチング素子21aと第1ダイオード素子22aの温度を個別に計測することはできず、第1チップ20aの全体の温度を計測するのみである。
第2スイッチング素子21bと第2ダイオード素子22bも同様に一つのチップに実装されている。そのチップを第2チップ20bと称する。第2チップ20bにも第2温度センサ23bが内蔵されている。第2温度センサ23bは、第2スイッチング素子21bと第2ダイオード素子22bの温度を個別に計測することはできず、第2チップ20bの全体の温度を計測するのみである。
「第1チップ20a」と「第2チップ20b」という表現を用いると、コンバータ10の回路は次のように表すことができる。第1チップ20aと第2チップ20bは、第1チップ20a内の第1ダイオード素子22aのアノードが、第2チップ20b内の第2ダイオード素子22bのカソードと接続するように、直列に接続されている。そして、第1チップ20aと第2チップ20bの直列接続の高電位端Paが第2正極端15aに接続されている。直列接続の低電位端Naが、第1負極端12bと第2負極端15bに接続されている。直列接続の中点Qaがリアクトル14の一端に接続されている。リアクトル14の他端が第1正極端12aに接続されている。
インバータ30aは、コンバータ10から供給される直流電力を交流電力に変換してモータ31aに出力する。インバータ30aの定格電圧は600ボルト程度であるが、供給される電力の電圧がバッテリ電圧であっても、当初に予定されている能力には劣るがモータ31aを駆動することができる。モータ31aが発電する場合、インバータ30aは、モータ31aが発電した交流電力を直流電力に変換してコンバータ10へ出力する。インバータ30bもインバータ30aと同様である。インバータ30a、30bの回路は良く知られているので詳細な回路図と説明は省略する。
コンバータ10とインバータ30a、30bは、コントローラ7によって制御される。コントローラ7は、不図示の上位コントローラからモータ31a、31bの目標出力を与えられ、その目標出力が実現するように、コンバータ10とインバータ30a、30bの各スイッチング素子に供給する指令信号を生成する。指令信号は、特定のデューティ比を表すPWM(Pulse Width Modulation)信号である。各スイッチング素子は、与えられたPWM信号に基づいてオンとオフを繰り返す。図1では、コントローラ7から第1スイッチング素子21aへ供給される信号PWMaと、第2スイッチング素子21bへ供給される信号PWMbが示されている。図示を省略しているが、コントローラ7からインバータ30a、30bの各スイッチング素子へも同様の信号線が延びている。
コンバータ10は昇圧動作と降圧動作の双方を実行することができる。それらの機能について概説する。図2は、コンバータ10の回路図であり、昇圧動作時の電流の流れを矢印線A1、A2で示してある。図2の回路図は、図1におけるコンバータ10の回路図と同じである。昇圧動作のときには、バッテリ3の出力電圧が昇圧されて第2正極端15aから出力される。昇圧動作には、第1ダイオード素子22aと第2スイッチング素子21bが主に関与する。昇圧動作の場合、矢印線A1が示すように、バッテリ3の出力電流がリアクトル14を通じて第2正極端15aへ流れている。このとき、電流は第1ダイオード素子22aを通る。第2スイッチング素子21bがオンすると矢印線A2のように電流が流れ、リアクトル14に電気エネルギが蓄えられる。リアクトル14に電気エネルギが蓄えられた後、第2スイッチング素子21bをオフすると、リアクトル14に蓄えられたエネルギが放出され、第2正極端15aの電圧を押し上げる。こうして、第1入出力端12に加えられた電圧が昇圧されて第2入出力端15から出力される。
図3は、コンバータ10の回路図であり、降圧動作時の電流の流れを矢印線B1、B2で示してある。図3の回路図も図1のコンバータ10の回路図と同じである。降圧動作のときには、インバータ30a、30bから出力される回生電力の電圧が降圧されて第1正極端12aから出力される。降圧時動作には、第1スイッチング素子21aと第2ダイオード素子22bが主に関与する。降圧動作の場合、第1スイッチング素子21aがオンすると、矢印線B1が示すように、第2正極端15aからリアクトル14に向かって電流が流れる。第1スイッチング素子21aをオフすると、第1スイッチング素子21aには電流が流れなくなる。このとき、リアクトル14を流れる電流が減少するが、リアクトル14には減少する電流を補うように誘導電流が発生し、第1スイッチング素子21aがオフした後も、矢印線B2のように第2ダイオード素子22bを通じて電流が流れる。
図2と図3に示したように、昇圧時は、第1ダイオード素子22aと第2スイッチング素子21bに電流が流れ、降圧時は、第1スイッチング素子21aと第2ダイオード素子22bに電流が流れる。先に述べたように、第1温度センサ23aと第2温度センサ23bは、チップ内のスイッチング素子とダイオード素子の温度を個別に計測することはできない。そこで、コントローラ7は、昇圧時と降圧時の電流経路の相違を利用して、チップの温度が過度に上昇したときにチップ内のいずれの素子が異常を起こしているのかを推定する。コントローラ7は、推定結果を用いて、異常を起こしている素子が関与する動作を禁止し、素子が関与していない動作は許容する。その異常対応処理について説明する前に、コントローラ7が第1スイッチング素子21aと第2スイッチング素子21bに供給するPWM信号について説明する。
コントローラ7は、コンバータ10の高電圧側の入出力端(即ち、第2正極端15aと第2負極端15b)の間の電圧(図2、図3にて図示する電圧VH)が目標電圧に一致するように、コンバータ10のスイッチング素子を制御する。コンバータ10は、高電圧側の電圧VHを計測する不図示の電圧センサを備えており、電圧VHが目標電圧に一致するように、スイッチング素子のPWM信号を生成する。コントローラ7は、電源電圧(即ち、図2、図3にて図示する電圧VL)と、高電圧側の入出力端(第2入出力端15)の間の目標電圧との電圧比(昇圧比)からデューティ比Dbを決定する。コントローラ7は、そのデューティ比Dbを有するPWM信号を、第2スイッチング素子21bに供給する。このとき、コントローラ7は、第2スイッチング素子21bのためのPWM信号(デューティ比Db)に対して、デューティ比Da=1−Dbを有するPMW信号を第1スイッチング素子21aへ供給する。以下では、説明の便宜上、デューティ比DbのPWM信号と、デューティ比Da=1−DbのPWM信号を「相補的なPWM信号」と称することがある。
第1スイッチング素子21aと第2スイッチング素子21bに相補的なPWM信号を送るのは次の理由による。ハイブリッド車2のモータ31a、31bは、バッテリ3の電力で駆動力を出す場合と、エンジン32の駆動力あるいは制動エネルギによって発電する場合がある。モータ31a、31bは、駆動と発電を不規則に繰り返す。従って、インバータ30a、30bは、コンバータ10から電力供給を受ける場合と、コンバータ10へ向けて電力(回生電力)を出力する場合とが不規則に切り換わる。ここで、バッテリ3からコンバータ10を通じてインバータへ電流が流れており、モータがトルクを出力している状態は「力行」と称される。反対に、モータが発電しており、インバータからコンバータ10を通じてバッテリ3へ電流が流れている状態は「回生」と称される。
先に述べたように、コントローラ7は、電源電圧VLと、高電圧側の目標電圧との電圧比(昇圧比)で定まるデューティ比DbのPWM信号を第2スイッチング素子21bへ供給し、その相補PWM信号を第1スイッチング素子21aに供給する。ここで、力行時は、モータ31a、又はモータ31bが電力を消費するので、高電圧側の電圧VHが目標電圧を下回る傾向となる。コンバータ10は、目標電圧を保持するように動作し、バッテリ3からインバータ30a又は30bへと電流が供給される。即ち、昇圧が行われる。一方、回生が生じている場合、即ち、モータ31a、又はモータ31bが逆駆動されて発電している場合には、高電圧側の電圧VHが目標電圧を上回る傾向となる。このとき、コンバータ10は、高電圧側の電圧VHが目標電圧を維持するように、第1スイッチング素子21aを通じてバッテリ3へ電流が流れる。即ち、降圧が行われる。このように、コンバータ10では、高電圧側の目標電圧が維持されるように、モータ31a、31bが電力を消費する場合(力行の場合)は昇圧が行われ、モータ31a、モータ31bが発電する場合(回生の場合)には、降圧が行われる。
上記のとおり、デューティ比DbのPWM信号を第2スイッチング素子21bに供給し、デューティ比Da=1−DのPWM信号を第1スイッチング素子21aへ供給することによって、コンバータ10では、モータ31a、31bの状態(力行又は回生)に応じて、昇圧と降圧が従動的に切り換わる。第1スイッチング素子21aと第2スイッチング素子21bに相補的なPWM信号を供給するという上記のデューティ比制御は、力行と回生が不規則に繰り返されるという電気自動車(ハイブリッド車)に特有のモータの挙動に適した制御側である。その結果、コンバータ10においては電流の向きが不規則に反転することになる。なお、第1スイッチング素子21aと第2スイッチング素子21bは、異なるタイミングであるが並行してオンオフを繰り返すことになるが、先に図2と図3で説明したように、力行のときには、第1ダイオード素子22aと第2スイッチング素子21bに電流が流れ、第1スイッチング素子21aと第2ダイオード素子22bには電流が流れない。また、回生のときには、第1スイッチング素子21aと第2ダイオード素子22bに電流が流れ、第1ダイオード素子22aと第2スイッチング素子21bには電流が流れない。
コントローラ7の異常対応処理の説明に戻る。コントローラ7が互いに相補的なPWM信号を第1スイッチング素子21aと第2スイッチング素子21bに供給する結果、上記の通り、コンバータ10内で電流の流れる向きが不規則に変わり得る。電流が流れる経路が切り換わる。そこでコントローラ7は、電流センサ13によって、リアクトル14を流れる電流の向きをモニタし、電流の向きと、各温度センサ23a、23bの計測温度から、いずれの素子で異常が発生しているかを推定する。
コントローラ7には、電流センサ13と第1温度センサ23aと第2温度センサ23bの計測データが送られる。コントローラ7は、それらの計測データに基づいて、コンバータ10のスイッチング素子とダイオード素子の異常を監視している。コントローラ7は、異常を検知すると、異常を生じている素子を推定する。コントローラ7は、異常を生じている素子が関与する動作(昇圧動作あるいは降圧動作)を禁止し、残りの素子で実行し得る動作は許可する。別言すれば、コントローラ7は、センサの計測データに基づいて、第1スイッチング素子21aの使用を許可するか禁止するかを決定するとともに、第2スイッチング素子21bの使用を許可するか禁止するかを決定する。
図4A、図4Bに、電流の向きと、各温度センサの計測データに基づいて分類される異常モードと、そのときの対処(フェールセーフ)の一覧を示す。なお、図4Aに記した「力行」、図4Bに記した「回生」は、先に説明した通りの意味である。即ち、「力行」とはバッテリ3からインバータ30a又は30bへ電流が流れることであり、このとき、コンバータ10の内部では、第1正極端12aから中点Qaに向けて電流が流れる。「回生」とは、インバータ30a又は30bからバッテリ3へ電流が流れることであり、このとき、コンバータ10の内部では、中点Qaから第1正極端12aに向けて電流が流れる。また、図4A、図4Bにおける「DI」の文字は「ダイオード」を意味し、「SW」の文字は「スイッチング素子」を意味する。また、「フェイルモード」とは、特定された異常モードに対する対策処理を意味する。
各異常モードを以下に説明する。
(1)第1異常モード:このモードは、力行時において、第1温度センサ23aの計測温度T1が温度閾値Th1よりも高く、第2温度センサ23bの計測温度T2が温度閾値Th2よりも高い場合である。力行のときは、第1ダイオード素子22aと第2スイッチング素子21bに電流が流れる。それゆえ、この場合は、第1温度センサ23aの計測温度T1は、第1ダイオード素子22aの推定温度に相当し、第2温度センサ23bの計測温度T2は第2スイッチング素子21bの推定温度に相当する。第1異常モードでは、第1ダイオード素子22aと第2スイッチング素子21bで異常が生じていると推定される。第2スイッチング素子21bで異常が生じている場合、第2スイッチング素子21bが短絡している可能性がある。図1に示されているように、第2スイッチング素子21bが短絡すると、バッテリ3の正極と負極が短絡する。バッテリ3の正極と負極が短絡してしまうと、昇圧も降圧もできなくなる。第1異常モードが生じた場合は、コンバータを完全停止する。即ち、第1異常モードが生じた場合は、コントローラ7は、第1スイッチング素子21aと第2スイッチング素子21bの両方の使用を禁止する。具体的には、コントローラ7は、第1スイッチング素子21aと第2スイッチング素子21bの双方に対してPWM信号の供給を停止する。コントローラ7は、バッテリ3の短絡を防ぐべく、システムメインリレー4(図1参照)を開く。ハイブリッド車2は、モータ31a、31bが使えなくなるが、故障が生じたときにエンジン32が起動していれば、エンジン32を使った走行は継続することができる。
(1)第1異常モード:このモードは、力行時において、第1温度センサ23aの計測温度T1が温度閾値Th1よりも高く、第2温度センサ23bの計測温度T2が温度閾値Th2よりも高い場合である。力行のときは、第1ダイオード素子22aと第2スイッチング素子21bに電流が流れる。それゆえ、この場合は、第1温度センサ23aの計測温度T1は、第1ダイオード素子22aの推定温度に相当し、第2温度センサ23bの計測温度T2は第2スイッチング素子21bの推定温度に相当する。第1異常モードでは、第1ダイオード素子22aと第2スイッチング素子21bで異常が生じていると推定される。第2スイッチング素子21bで異常が生じている場合、第2スイッチング素子21bが短絡している可能性がある。図1に示されているように、第2スイッチング素子21bが短絡すると、バッテリ3の正極と負極が短絡する。バッテリ3の正極と負極が短絡してしまうと、昇圧も降圧もできなくなる。第1異常モードが生じた場合は、コンバータを完全停止する。即ち、第1異常モードが生じた場合は、コントローラ7は、第1スイッチング素子21aと第2スイッチング素子21bの両方の使用を禁止する。具体的には、コントローラ7は、第1スイッチング素子21aと第2スイッチング素子21bの双方に対してPWM信号の供給を停止する。コントローラ7は、バッテリ3の短絡を防ぐべく、システムメインリレー4(図1参照)を開く。ハイブリッド車2は、モータ31a、31bが使えなくなるが、故障が生じたときにエンジン32が起動していれば、エンジン32を使った走行は継続することができる。
(2)第2異常モード:このモードは、力行時において、第1温度センサ23aの計測温度T1が温度閾値Th1よりも高く、第2温度センサ23bの計測温度T2が温度閾値Th2よりも低い場合である。第1異常モードで述べたように、この場合は、第1温度センサ23aの計測温度T1は、第1ダイオード素子22aの推定温度に相当し、第2温度センサ23bの計測温度T2は第2スイッチング素子21bの推定温度に相当する。第2異常モードでは、第1ダイオード素子22aで異常が生じており、第2スイッチング素子21bは正常であると推定される。第1ダイオード素子22aで異常が生じているので、第1ダイオード素子22aが関与する昇圧動作は、禁止した方がよい。一方、第1ダイオード素子22aは降圧動作には関与しないので、降圧動作は継続して利用することができる。第2異常モードが生じた場合は、コントローラ7は、昇圧動作に関与する第2スイッチング素子21bの使用を禁止し、降圧動作に関与する第1スイッチング素子21aの使用は引き続き許可する。コントローラ7は、正常時は、第1スイッチング素子21aと第2スイッチング素子21bに相補的なPWM信号を供給するが、第2異常モードでは、第2スイッチング素子21bへのPWM信号の供給を停止する。コントローラ7は、コンバータ10の第1入出力端12の電圧VLと第2入出力端15の電圧VHの電圧比(降圧比)に基づいて、第1スイッチング素子21aのデューティ比を決定する。コントローラ7は、決定されたデューティ比のPWM信号を第1スイッチング素子21aに供給する。
(3)第3異常モード:このモードは、力行時において、第1温度センサ23aの計測温度T1が温度閾値Th1よりも低く、第2温度センサ23bの計測温度T2が温度閾値Th2よりも高い場合である。第1異常モードで述べたように、この場合は、第1温度センサ23aの計測温度T1は、第1ダイオード素子22aの推定温度に相当し、第2温度センサ23bの計測温度T2は第2スイッチング素子21bの推定温度に相当する。第3異常モードでは、第1ダイオード素子22aは正常であり、第2スイッチング素子21bで異常が生じていると推定される。第2スイッチング素子21bで異常が生じている場合、第2スイッチング素子21bが短絡故障を生じている可能性がある。第2スイッチング素子21bが短絡故障を起こすと、バッテリ3の正極と負極が短絡する。それゆえ、この異常モードでは、第1異常モードと同様に、コンバータは完全停止するほかない。即ち、第3異常モードが生じた場合は、コントローラ7は、第1スイッチング素子21aと第2スイッチング素子21bの両方の使用を禁止する。コントローラ7は、バッテリ3の短絡を防ぐべく、システムメインリレー4(図1参照)を開く。このときも、ハイブリッド車2は、モータ31a、31bが使えなくなるが、故障が生じたときにエンジン32が起動していれば、エンジン32を使った走行は継続することができる。
参考までに力行時の正常モードも説明する。第1温度センサ23aの計測温度T1が温度閾値Th1よりも低く、第2温度センサ23bの計測温度T2も温度閾値Th2よりも低い場合、第1ダイオード素子22aと第2スイッチング素子21bはいずれも正常であると推定される。この場合は、コントローラ7は、第1スイッチング素子21aと第2スイッチング素子21bのいずれの使用も許可する。
次に図4Bを参照して、回生時の異常モードを説明する。
(4)第4異常モード:このモードは、回生時において、第1温度センサ23aの計測温度T1が温度閾値Th1よりも高く、第2温度センサ23bの計測温度T2も温度閾値Th2よりも高い場合である。回生のときは、第1スイッチング素子21aと第2ダイオード素子22bに電流が流れる。それゆえ、この場合は、第1温度センサ23aの計測温度T1は、第1スイッチング素子21aの推定温度に相当し、第2温度センサ23bの計測温度T2は第2ダイオード素子22bの推定温度に相当する。第4異常モードでは、第1スイッチング素子21aと第2ダイオード素子22bで異常が生じていると推定される。第2ダイオード素子22bで異常が生じている場合、第2ダイオード素子22bが短絡している可能性がある。この場合は、第1異常モードと同様であり、コントローラ7は、第1スイッチング素子21aと第2スイッチング素子21bの両方の使用を禁止する。コントローラ7は、バッテリ3の短絡を防ぐべく、システムメインリレー4を開く。
(4)第4異常モード:このモードは、回生時において、第1温度センサ23aの計測温度T1が温度閾値Th1よりも高く、第2温度センサ23bの計測温度T2も温度閾値Th2よりも高い場合である。回生のときは、第1スイッチング素子21aと第2ダイオード素子22bに電流が流れる。それゆえ、この場合は、第1温度センサ23aの計測温度T1は、第1スイッチング素子21aの推定温度に相当し、第2温度センサ23bの計測温度T2は第2ダイオード素子22bの推定温度に相当する。第4異常モードでは、第1スイッチング素子21aと第2ダイオード素子22bで異常が生じていると推定される。第2ダイオード素子22bで異常が生じている場合、第2ダイオード素子22bが短絡している可能性がある。この場合は、第1異常モードと同様であり、コントローラ7は、第1スイッチング素子21aと第2スイッチング素子21bの両方の使用を禁止する。コントローラ7は、バッテリ3の短絡を防ぐべく、システムメインリレー4を開く。
(5)第5異常モード:このモードは、回生時において、第1温度センサ23aの計測温度T1が温度閾値Th1よりも高く、第2温度センサ23bの計測温度T2が温度閾値Th2よりも低い場合である。この場合は、第1温度センサ23aの計測温度T1は、第1スイッチング素子21aの推定温度に相当し、第2温度センサ23bの計測温度T2は第2ダイオード素子22bの推定温度に相当する。第5異常モードでは、第1スイッチング素子21aで異常が生じており、第2ダイオード素子22bは正常であると推定される。第1スイッチング素子21aで異常が生じているので、第1スイッチング素子21aが関与する降圧動作は、禁止した方がよい。一方、第1スイッチング素子21aは昇圧動作には関与しないので、昇圧動作は継続して利用することができる。第5異常モードが生じた場合は、コントローラ7は、降圧動作に関与する第1スイッチング素子21aの使用を禁止し、降圧動作に関与する第2スイッチング素子21bの使用は引き続き許可する。コントローラ7は、正常時は、第1スイッチング素子21aと第2スイッチング素子21bに相補的なPWM信号を供給するが、第5異常モードでは、第1スイッチング素子21aへのPWM信号の供給を停止する。第2スイッチング素子21bに供給するPWM信号のデューティ比Dbについては先に説明した通りである。
(6)第6異常モード:このモードは、回生時において、第1温度センサ23aの計測温度T1が温度閾値Th1よりも低く、第2温度センサ23bの計測温度T2が温度閾値Th2よりも高い場合である。回生の場合は、第1温度センサ23aの計測温度T1は、第1スイッチング素子21aの推定温度に相当し、第2温度センサ23bの計測温度T2は第2ダイオード素子22bの推定温度に相当する。第6異常モードでは、第1スイッチング素子21aは正常であり、第2ダイオード素子22bで異常が生じていると推定される。第2ダイオード素子22bで異常が生じている場合、第2ダイオード素子22bで短絡故障が発生している可能性がある。第2ダイオード素子22bで短絡故障が発生していると、バッテリ3が短絡する。この場合、第3異常モードと同様に、コンバータは完全停止するほかない。即ち、第6異常モードが生じた場合は、コントローラ7は、第1スイッチング素子21aと第2スイッチング素子21bの両方の使用を禁止する。コントローラ7は、システムメインリレー4を開き、バッテリ3をコンバータ10から遮断する。
回生時における正常モードについても説明する。回生時において、第1温度センサ23aの計測温度T1が温度閾値Th1よりも低く、第2温度センサ23bの計測温度T2も温度閾値Th2よりも低い場合、第1スイッチング素子21aと第2ダイオード素子22bはいずれも正常であると推定される。この場合は、コントローラ7は昇圧動作も降圧動作も許可する。即ち、コントローラ7は、第1スイッチング素子21aと第2スイッチング素子21bのいずれの使用も許可する。
第2異常モードと第5異常モードの処理が、コントローラ7の特徴的な異常対処処理である。第2異常モードの際、コントローラ7は、第2スイッチング素子21bの使用を禁止する。即ち、コントローラ7は、昇圧動作を禁止する。昇圧動作が禁止されると、インバータ30a、30bには昇圧した電力を供給することができない。昇圧動作を行わない場合、バッテリ3の出力電圧がそのままの電圧レベルでコンバータの第2正極端15aに表れる。インバータ30a、30bは、通常時よりも低い電圧の電力の供給を受けることができる。第2異常モードの場合、ハイブリッド車2は、通常時の性能よりも低い性能ではあるが、走行を継続することはできる。一方、第2異常モードの場合は、第1スイッチング素子21aの使用は許可される。即ち、降圧動作は許容される。それゆえ、回生電力によるバッテリ3の充電は行うことができる。
第5異常モードの場合、コントローラ7は、第1スイッチング素子21aの使用を禁止する。即ち、降圧動作が禁止される。従って、回生電力でバッテリ3を充電することができなくなる。一方、第2スイッチング素子21bの使用は許可されているので、昇圧動作は行うことができる。この場合、バッテリ3の残量がなくなるまで、ハイブリッド車2は、当初の性能で走行を継続することができる。
第1−第6異常モードと、正常時の処理をまとめると次の通りである。コントローラ7は、リアクトル14を第1正極端12aから中点Qaへ向けて電流が流れている場合、
(1)第1異常モード:第1温度センサ23aの計測温度T1が温度閾値Th1よりも高く、第2温度センサ23bの計測温度T2が温度閾値Th2よりも高い場合には第1スイッチング素子21aと第2スイッチング素子21bの使用を禁止する。
(2)第2異常モード:第1温度センサ23aの計測温度T1が温度閾値Th1よりも高く、第2温度センサの計測温度T2が温度閾値Th2よりも低い場合には第1スイッチング素子21aの使用は許可し、第2スイッチング素子21bの使用を禁止する。
(3)第3異常モード:第1温度センサ23aの計測温度が温度閾値Th1よりも低く、第2温度センサ23bの計測温度が温度閾値Th2よりも高い場合には第1スイッチング素子21aと第2スイッチング素子21bの使用を禁止する。
(4)正常:第1温度センサ23aの計測温度が温度閾値Th1よりも低く、第2温度センサ23bの計測温度が温度閾値Th2よりも低い場合には第1スイッチング素子21aと第2スイッチング素子21bの使用を許可する。
(1)第1異常モード:第1温度センサ23aの計測温度T1が温度閾値Th1よりも高く、第2温度センサ23bの計測温度T2が温度閾値Th2よりも高い場合には第1スイッチング素子21aと第2スイッチング素子21bの使用を禁止する。
(2)第2異常モード:第1温度センサ23aの計測温度T1が温度閾値Th1よりも高く、第2温度センサの計測温度T2が温度閾値Th2よりも低い場合には第1スイッチング素子21aの使用は許可し、第2スイッチング素子21bの使用を禁止する。
(3)第3異常モード:第1温度センサ23aの計測温度が温度閾値Th1よりも低く、第2温度センサ23bの計測温度が温度閾値Th2よりも高い場合には第1スイッチング素子21aと第2スイッチング素子21bの使用を禁止する。
(4)正常:第1温度センサ23aの計測温度が温度閾値Th1よりも低く、第2温度センサ23bの計測温度が温度閾値Th2よりも低い場合には第1スイッチング素子21aと第2スイッチング素子21bの使用を許可する。
また、コントローラ7は、リアクトル14を中点Qaから第1正極端12aへ向けて電流が流れている場合、
(5)第4異常モード:第1温度センサ23aの計測温度が温度閾値Th1よりも高く、第2温度センサ23bの計測温度が温度閾値Th2よりも高い場合には第1スイッチング素子21aと第2スイッチング素子21bの使用を禁止する。
(6)第5異常モード:第1温度センサ23aの計測温度が温度閾値Th1よりも高く、第2温度センサ23bの計測温度が温度閾値Th2よりも低い場合には第1スイッチング素子21aの使用は禁止し、第2スイッチング素子21bの使用を許可する。
(7)第6異常モード:第1温度センサ23aの計測温度が温度閾値Th1よりも低く、第2温度センサ23bの計測温度が温度閾値Th2よりも高い場合には第1スイッチング素子21aと第2スイッチング素子21bの使用を禁止する。
(8)正常:第1温度センサ23aの計測温度が温度閾値Th1よりも低く、第2温度センサ23bの計測温度が温度閾値Th2よりも低い場合には第1スイッチング素子21aと第2スイッチング素子21bの使用を許可する。
(5)第4異常モード:第1温度センサ23aの計測温度が温度閾値Th1よりも高く、第2温度センサ23bの計測温度が温度閾値Th2よりも高い場合には第1スイッチング素子21aと第2スイッチング素子21bの使用を禁止する。
(6)第5異常モード:第1温度センサ23aの計測温度が温度閾値Th1よりも高く、第2温度センサ23bの計測温度が温度閾値Th2よりも低い場合には第1スイッチング素子21aの使用は禁止し、第2スイッチング素子21bの使用を許可する。
(7)第6異常モード:第1温度センサ23aの計測温度が温度閾値Th1よりも低く、第2温度センサ23bの計測温度が温度閾値Th2よりも高い場合には第1スイッチング素子21aと第2スイッチング素子21bの使用を禁止する。
(8)正常:第1温度センサ23aの計測温度が温度閾値Th1よりも低く、第2温度センサ23bの計測温度が温度閾値Th2よりも低い場合には第1スイッチング素子21aと第2スイッチング素子21bの使用を許可する。
なお、第1異常モードと第4異常モードは、同時に2個の素子で異常が生じる場合である。そのような異常モードは、一つの素子で異常が生じる場合と比較して発生率が極めて低い。それゆえ、第1異常モードと第4異常モードは、コントローラ7に実装しない場合がある。
コントローラ7は、リアクトル14を流れる電流の向きと、第1温度センサ23aと第2温度センサ23bの結果に基づいて、異常を生じている素子を推定し、異常を生じている素子が関与する動作(昇圧動作又は降圧動作)を使用禁止にする。一方、コントローラ7は、異常を生じている素子を推定し、その素子が関与していない動作は継続して使用を許可する。上記の異常対応処理を、図5と図6のフローチャートを参照して再度説明する。図6は、図5のフローチャートの続きである。図5、図6における文字「SW」は、スイッチング素子の略である。
図5と図6の処理は、コントローラ7が、コンバータ10で何らかの異常を検知したときに起動される。何らかの異常とは、リアクトル14を流れる電流が正常値の範囲を外れた場合、第2入出力端15の間の電圧VHが正常値の範囲を外れた場合、第1温度センサ23aの計測温度T1が温度閾値を超えた場合、あるいは、第2温度センサ23bの計測温度T2が温度閾値を超えた場合などである。
コントローラ7は、まず、電流センサ13の計測値から、リアクトル14を流れる電流の向きを確認する。電流の向きが第1正極端12aから中点Qa(図1参照)に向かう方向(即ち、力行)の場合、処理をS13に移し、反対向き(即ち、回生)の場合は、処理を図6のS23に移す。
まず、力行の場合を説明する。コントローラ7は、第1温度センサ23aの計測温度T1と温度閾値Th1を比較する(S13)。第1温度センサ23aの計測温度T1が温度閾値Th1よりも高い場合(S13:YES)、次にコントローラ7は、第2温度センサ23bの計測温度T2と温度閾値Th2を比較する(S14)。第2温度センサ23bの計測温度T2が温度閾値Th2よりも高い場合(S14:YES)、コントローラ7は、第1スイッチング素子21aと第2スイッチング素子21bの両方の使用を禁止する(S15)。ステップS15は、上記した第1異常モードに対応する。ステップS14の処理において、第2温度センサ23bの計測温度T2が温度閾値Th2よりも低い場合(S14:NO)、コントローラ7は、第1スイッチング素子21aの使用は許可するが、第2スイッチング素子21bの使用は禁止する。ステップS16は、上記した第2異常モードに相当する。ステップS13の処理において、第1温度センサ23aの計測温度T1が温度閾値Th1よりも低い場合(S13:NO)、次にコントローラ7は、第2温度センサ23bの計測温度T2と温度閾値Th2を比較する(S17)。第2温度センサ23bの計測温度T2が温度閾値Th2よりも高い場合(S17:YES)、コントローラ7は、第1スイッチング素子21aと第2スイッチング素子21bの両方の使用を禁止する(S18)。ステップS18は、上記した第3異常モードに対応する。
ステップS17において、第2温度センサ23bの計測温度T2が温度閾値Th2よりも低い場合(S17:NO)、コントローラ7は、図5の処理を終了する。この場合は、スイッチング素子あるいはダイオード素子の異常ではなく、他の異常が発生しているので、コントローラ7は、本実施例では説明しない別の異常対応処理を実行する。
次に、回生の場合を説明する(図6参照)。コントローラ7は、第1温度センサ23aの計測温度T1と温度閾値Th1を比較する(S23)。第1温度センサ23aの計測温度T1が温度閾値Th1よりも高い場合(S23:YES)、次にコントローラ7は、第2温度センサ23bの計測温度T2と温度閾値Th2を比較する(S24)。第2温度センサ23bの計測温度T2が温度閾値Th2よりも高い場合(S24:YES)、コントローラ7は、第1スイッチング素子21aと第2スイッチング素子21bの両方の使用を禁止する(S25)。ステップS25は、上記した第4異常モードに対応する。ステップS24の処理において、第2温度センサ23bの計測温度T2が温度閾値Th2よりも低い場合(S24:NO)、コントローラ7は、第1スイッチング素子21aの使用を禁止し、第2スイッチング素子21bの使用は許可する。ステップS26は、上記した第5異常モードに相当する。ステップS23の処理において、第1温度センサ23aの計測温度T1が温度閾値Th1よりも低い場合(S23:NO)、次にコントローラ7は、第2温度センサ23bの計測温度T2と温度閾値Th2を比較する(S27)。第2温度センサ23bの計測温度T2が温度閾値Th2よりも高い場合(S27:YES)、コントローラ7は、第1スイッチング素子21aと第2スイッチング素子21bの両方の使用を禁止する(S28)。ステップS28は、上記した第6異常モードに対応する。
ステップS27において、第2温度センサ23bの計測温度T2が温度閾値Th2よりも低い場合(S27:NO)、コントローラ7は、図5の処理を終了する。この場合は、スイッチング素子あるいはダイオード素子の異常ではなく、他の異常が発生しているので、コントローラ7は、本実施例では説明しない別の異常対応処理を実行する。
上記処理の変形例を説明する。コンバータ10の各素子には、通過電流の許容値が設定されている。各素子に流れる電流をモニタするには、電流センサ13によってリアクトル14を流れる電流をモニタすればよい。コントローラ7は、リアクトルを流れる電流が予め定められた上限値を超えないように、コンバータ10とインバータ30a、30bを制御している。先に説明した第5異常モードの場合、即ち、第1スイッチング素子21aが異常であると推定される場合、コントローラ7は、リアクトル14を第1正極端12aから中点Qaへ向かう方向に流れる電流の上限値を、第5異常モード検知前の上限値よりも高く設定する。上限値を高く設定できる理由は次の通りである。
第5異常モードが検知された場合、第1スイッチング素子21aが短絡故障を生じている可能性が高い。短絡故障とは、スイッチング素子の両方の電極の間が完全に導通してしまい、遮断できなくなる故障である。第1スイッチング素子21aで短絡故障が生じると、第1スイッチング素子21aを双方向に電流が流れることが可能となる。先に述べたように、正常時は、第1スイッチング素子21aでは、エミッタ電極Emからコレクタ電極Coへは電流が流れることができない。しかし、第1スイッチング素子21aで短絡故障が生じると、エミッタ電極Emからコレクタ電極Coへと電流が流れることができるようになる。そうすると、昇圧動作のとき、第1ダイオード素子22aだけでなく、短絡故障した第1スイッチング素子21aにも電流が流れ得る。その結果、第1ダイオード素子22aの負荷が下がる。典型的には、第1ダイオード素子22aを流れる電流は、第1スイッチング素子21aが故障する前の半分となる。それゆえ、リアクトル14を通過する電流の上限値を高めても、第1ダイオード素子22aを流れる電流は、異常発生前の上限値を超えない。なお、第5異常モードでは、昇圧時に電流の導通経路が増えるので、コンバータ10の損失が小さくなることが期待される。
実施例で説明した技術に関する留意点を述べる。実施例で説明したコンバータ10を含むハイブリッド車2は、次の技術的特徴を有している。ハイブリッド車2は、電源(バッテリ3)と、双方向DC−DCコンバータ(コンバータ10)と、インバータ(インバータ30a、30b)とモータ(モータ31a、31b)を備えている。双方向DC−DCコンバータは、低電圧側の入出力端(入出力端12)に電源が接続され、高電圧側の入出力端(入出力端15)にインバータが接続されている。インバータの交流出力端には走行用のモータが接続されている。双方向DC−DCコンバータの回路構造は上記した通りである。コントローラ7は、高電圧側の入出力端の電圧が目標電圧に一致するように、第2スイッチング素子21bに供給するPWM信号のデューティ比Dbを決定する。コントローラ7は、第2スイッチング素子21bにデューティ比DbのPWM信号(PWMb)を供給するとともに、第1スイッチング素子21aには、デューティ比Da=1−DbのPWM信号(PWMa)を供給する。そして、コントローラ7は、図5と図6に示した異常対応処理を実行する。
実施例のハイブリッド車2は、上記の特徴により、双方向DC−DCコンバータの第1チップ20aの温度が所定の温度閾値を超えた場合、双方向DC−DCコンバータを完全に停止するのではなく。昇圧動作と降圧動作のいずれか一方は継続して使用できるようにする。そうして、異常発生時であっても継続して走行できる可能性を拡大する。なお、第1チップ20aは、その内部で第1スイッチング素子21aと第1ダイオード素子22aが逆並列に接続されたチップである。また、第1スイッチング素子21aは降圧に関与する素子であり、第1ダイオード素子22aは、昇圧に関与する素子である。以上の技術的特徴は、電気自動車に適用することもできる。
実施例において、温度閾値Th1、Th2は、試験やシミュレーションなどにより予め設定されている。また、実施例で説明したアルゴリズムにおいて、T1=Th1、T2=Th2を含めなかったのは、アルゴリズムを理解し易くするためである。「T1=Th1」の場合を、「T1>Th1」に含めて「T1≧Th1」としてもよいし、「T1<Th1」に含めて「T1≦Th1」としてもよい。温度閾値Th2についても同様である。本明細書が開示する技術は、温度閾値より高いか低いかで異なる処理を実行する点に特徴があり、等号をどちらの側に分けるかは重要ではない。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2:ハイブリッド車
3:バッテリ
4:システムメインリレー
5、6:コンデンサ
7:コントローラ
10:コンバータ
13:電流センサ
14:リアクトル
20a:第1チップ
20b:第2チップ
21a、21b:スイッチング素子
22a、22b:ダイオード素子
23a、23b:温度センサ
30a、30b:インバータ
31a、31b:モータ
3:バッテリ
4:システムメインリレー
5、6:コンデンサ
7:コントローラ
10:コンバータ
13:電流センサ
14:リアクトル
20a:第1チップ
20b:第2チップ
21a、21b:スイッチング素子
22a、22b:ダイオード素子
23a、23b:温度センサ
30a、30b:インバータ
31a、31b:モータ
Claims (4)
- 双方向DC−DCコンバータであり、
低電圧側の入出力端である第1正極端及び第1負極端と、
高電圧側の入出力端である第2正極端及び第2負極端と、
チップ内で第1スイッチング素子と第1ダイオード素子が逆並列に接続されているとともに、当該チップの温度を計測する第1温度センサが内蔵されている第1チップと、
チップ内で第2スイッチング素子と第2ダイオード素子が逆並列に接続されているとともに、当該チップの温度を計測する第2温度センサが内蔵されている第2チップと、
リアクトルと、
リアクトルを流れる電流の向きを計測する電流センサと、
コントローラと、
を備えており、
前記第1チップと前記第2チップは、前記第1ダイオード素子のアノードが前記第2ダイオード素子のカソードに接続するように直列に接続されており、
前記第1チップと前記第2チップの直列接続の高電位端が前記第2正極端に接続されており、
前記直列接続の低電位端が、前記第1負極端と前記第2負極端に接続されており、
前記直列接続の中点が前記リアクトルの一端に接続されており、
前記リアクトルの他端が前記第1正極端に接続されており、
前記コントローラは、前記電流センサが計測する電流の向きと、前記第1及び第2温度センサの計測温度に基づいて、前記第1スイッチング素子の使用を許可するか禁止するかを決定するとともに、前記第2スイッチング素子の使用を許可するか禁止するかを決定する、
ことを特徴とする双方向DC−DCコンバータ。 - 前記コントローラは、
(1)前記リアクトル内を前記第1正極端側から前記中点側へ向けて電流が流れており、前記第1温度センサの計測温度が温度閾値Th1よりも高く、前記第2温度センサの計測温度が温度閾値Th2よりも低い場合には前記第1スイッチング素子の使用は許可し、前記第2スイッチング素子の使用を禁止し、
(2)前記リアクトル内を前記中点側から前記第1正極端側へ向けて電流が流れており、前記第1温度センサの計測温度が温度閾値Th1よりも高く、前記第2温度センサの計測温度が温度閾値Th2よりも低い場合には前記第1スイッチング素子の使用を禁止し、前記第2スイッチング素子の使用は許可する、
ことを特徴とする請求項1に記載の双方向DC−DCコンバータ。 - 前記コントローラは、
(3)前記リアクトル内を前記第1正極端側から前記中点側へ向けて電流が流れており、前記第1温度センサの計測温度が温度閾値Th1よりも低く、前記第2温度センサの計測温度が温度閾値Th2よりも高い場合には前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子の両方の使用を禁止し、
(4)前記リアクトル内を前記中点側から前記第1正極端側へ向けて電流が流れており、前記第1温度センサの計測温度が温度閾値Th1よりも低く、前記第2温度センサの計測温度が温度閾値Th2よりも高い場合には前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子の両方の使用を禁止する、
ことを特徴とする請求項2に記載の双方向DC−DCコンバータ。 - 前記コントローラは、前記(2)の条件が成立して前記第1スイッチング素子の使用を禁止し、前記第2スイッチング素子の使用は許可した場合、前記リアクトル内を前記第1正極端側から前記中点側へ向かう方向に流れる電流の上限値を、前記第1スイッチング素子の使用を禁止する前の上限値よりも高く設定することを特徴とする請求項2又は3に記載の双方向DC−DCコンバータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015012205A JP2016140135A (ja) | 2015-01-26 | 2015-01-26 | 双方向dc−dcコンバータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015012205A JP2016140135A (ja) | 2015-01-26 | 2015-01-26 | 双方向dc−dcコンバータ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016140135A true JP2016140135A (ja) | 2016-08-04 |
Family
ID=56560606
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015012205A Pending JP2016140135A (ja) | 2015-01-26 | 2015-01-26 | 双方向dc−dcコンバータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2016140135A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017184515A (ja) * | 2016-03-31 | 2017-10-05 | トヨタ自動車株式会社 | 電源システム |
WO2019044573A1 (ja) * | 2017-08-31 | 2019-03-07 | 株式会社オートネットワーク技術研究所 | 接続ユニット及び電源システム |
-
2015
- 2015-01-26 JP JP2015012205A patent/JP2016140135A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2017184515A (ja) * | 2016-03-31 | 2017-10-05 | トヨタ自動車株式会社 | 電源システム |
WO2019044573A1 (ja) * | 2017-08-31 | 2019-03-07 | 株式会社オートネットワーク技術研究所 | 接続ユニット及び電源システム |
JP2019047247A (ja) * | 2017-08-31 | 2019-03-22 | 株式会社オートネットワーク技術研究所 | 接続ユニット及び電源システム |
US11091107B2 (en) | 2017-08-31 | 2021-08-17 | Autonetworks Technologies, Ltd. | Connection unit and power supply system |
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