JP7057194B2 - 水性組成物 - Google Patents

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Description

本発明は水溶性染料、及び香料を含有する水性組成物並びに液体洗浄剤組成物に関する。
液体洗浄剤などのハウスホールド製品には嗜好性の観点から通常香料による賦香が行われる。また審美的観点から組成物に水溶性染料を用いて着色することもしばしば行われる。しかしながら香料成分と色素を併用した場合にしばしば光による退色が起こり、その対策が研究されている。
特許文献1には、アルデヒド系香料を特定量含有させることで香り立ちや香りの持続性に優れると共に併用する染料の退色を抑制する技術が開示されている。
特許文献2には、特定の色素化合物、特定のアルデヒド系香料を特定量含有し、香り立ちや香りの持続性に優れると共に併用する水溶性色素の変色を酸性条件下で抑制できる水性組成物が開示されている。
特許文献3には、キサンテン染料を含有する水性液体洗浄剤組成物にエステル系香料とアルデヒド系香料を特定比率含有することで退色しにくい水性液体洗浄剤組成物の技術が開示されている。
特許文献4には、アルデヒド系香料を含有する組成物の香りの持続性を向上させる目的から特定の酸化防止剤を併用する技術が開示されている。
特許文献5には、酸素系漂白剤水溶液中で分解退色する水溶性染料、酸化防止剤及び水溶性バインダーを主成分としてなる粒状着色組成物と酸素系漂白剤を含有することで、染料の退色を抑制する漂白剤組成物が開示されている。
特開2007-16161号公報 特開2007-106921号公報 特開2009-286938号公報 特開2010-159325号公報 特開平1-113499号公報
特許文献1~3にはアルデヒド系香料を制限することで水性染料の退色を抑制する技術が開示されている。しかしながらアルデヒド系香料は香り立ちや残香性などで非常に重要な香り成分であり、近年香りのバリエーションが強く求められる中、香料設計においてアルデヒド系香料の含有量を制限しない技術が強く求められている。
特許文献4は香料による香りの持続性を向上させる目的で酸化防止剤を用いる技術であり、染料を用いた場合の課題を想起させるものではない。特許文献5もアルデヒド系香料と水性染料を併用した場合の課題を想起させるものではない。
本発明は、アルデヒド系香料の含有量を制限せず調香の自由度を上げるとともに、光による水溶性染料の退色を抑制する水性組成物及びそれを応用した液体洗浄剤組成物を提供することを目的とする。
本発明は、(a)水溶性染料[以下、(a)成分という]、(b)香料成分[以下、(b)成分という]、(c)酸化防止剤[以下、(c)成分という]、及び水を含有し、
(b)成分中、(b1)アルデヒド系香料[以下、(b1)成分という]の含有量が3質量%以上100質量%以下であり、30℃におけるpHが5を超え8以下である、水性組成物に関する。
また本発明は、(a)水溶性染料[以下、(a)成分という]、(b)香料成分[以下、(b)成分という]、(c)酸化防止剤[以下、(c)成分という]、(d)界面活性剤[以下、(d)成分という]、及び水を含有し、
(b)成分中、(b1)アルデヒド系香料[以下、(b1)成分という]の含有量が3質量%以上100質量%以下であり、30℃におけるpHが5を超え8以下である液体洗浄剤組成物に関する。
本発明によれば、アルデヒド系香料の含有量を制限せず調香の自由度を上げるとともに、光による水溶性染料の退色を抑制する水性組成物及びそれを応用した液体洗浄剤組成物が提供される。
〔水性組成物〕
<(a)成分>
本発明の水性組成物は、(a)成分として、水溶性染料を含有する。
(a)成分の水溶性染料としては、例えば染料便覧(有機合成化学協会編,昭和45年7月20日発行,丸善(株))、染料ノート第22版((株)色染社)、法定染料ハンドブック(日本化粧品工業連合会編、1988年11月28日発行、(株)薬事日報社)などに記載されているものから、水溶性の染料を選ぶことができる。(a)成分としては、酸性染料、直接染料、反応性染料、及び食品用色素から選ばれる1種以上が好ましく、酸性染料及び食品用色素から選ばれる1種以上がより好ましく、酸性染料から選ばれる1種以上が更に好ましい。また(a)成分としては、分子中に親水性基を有するものが好ましく、分子内にアミノ基もしくはスルホニル基又はアミノ基とスルホニル基の両方を有する水溶性の青色系染料、緑色系染料、赤色系染料、紫色系染料、及び黄色系染料から選ばれる1種以上の化合物を挙げることができる。なお、ここで用いたアミノ基とは、フタロシアニン系のような環状のアミノ基を意味するものではない。このような(a)成分の水溶性染料としては、例えば、下記の各染料を挙げることができる。
(青色系染料)
C.I.Direct Blue1、C.I.DirectBlue2、C.I.Direct Blue6、C.I.DirectBlue15、C.I.Direct Blue41、C.I.DirectBlue86、C.I.Acid Blue1、C.I.AcidBlue7、C.I.Acid Blue9、C.I.AcidBlue15、C.I.Acid Blue22、C.I.AcidBlue29、C.I.Acid Blue62、C.I.AcidBlue74、C.I.Acid Blue83、C.I.AcidBlue90、C.I.Acid Blue93、C.I.AcidBlue100、C.I.Acid Blue103、C.I.AcidBlue104、C.I.Acid Blue112、C.I.AcidBlue117、C.I.Acid Blue138、C.I.FoodBlue2、C.I.Reactive Blue13、C.I.ReactiveBlue49、C.I.Reactive Blue78、C.I.BasicBlue75、C.I.Basic Blue129。
(緑色系染料)
C.I.Direct green1、C.I.Acidgreen5、C.I.Direct green6、C.I.Directgreen28、C.I.Acid green3、C.I.Acidgreen9、C.I.Acid green16、C.I.Acidgreen20、C.I.Acid green28、C.I.Foodgreen3。
(赤色系染料)
C.I.Direct Red2、C.I.DirectRed13、C.I.Direct Red17、C.I.DirectRed28、C.I.Direct Red33、C.I.DirectRed46、C.I.Direct Red75、C.I.DirectRed79、C.I.Acid Red18、C.I.AcidRed27、C.I.Acid Red32、C.I.AcidRed33、C.I.Acid Red37、C.I.AcidRed42、C.I.Acid Red51、C.I.AcidRed52、C.I.Acid Red87、C.I.AcidRed92、C.I.Acid Red94、C.I.AcidRed138。
(紫色系染料)
C.I.Direct Violet1、C.I.Acid Violet11、C.I.Acid Violet15、C.I.Acid Violet41、C.I.Acid Violet49。
(黄色系染料)
C.I.Acid Yellow3、C.I.AcidYellow17、C.I.Acid Yellow23、C.I.AcidYellow36、C.I.Reactive Yellow2、C.I.ReactiveYellow102、C.I.Reactive Yellow18、C.I.Reactive Yellow85、C.I.Basic Yellow28、C.I.Basic Yellow36、C.I.BasicYellow51、C.I.Basic Yellow67、C.I.Food Yellow3。
本発明の(a)成分としては、トリフェニルメタン構造、アゾ構造、キサンテン構造、キノリン構造、フタロシアニン構造、及びアントラキノン構造を有する染料から選ばれる1種以上が好ましく、キノリン構造、フタロシアニン構造、アゾ構造、及びキサンテン構造を有する染料から選ばれる1種以上がより好ましい。
好適な染料としてはキノリン構造を有するC.I.Acid Yellow3、トリフェニルメタン構造を有するC.I.Acid Blue9、C.I.Acid Blue83、C.I.Acid Blue90、C.I.Acid Blue93、C.I.Acid Blue100、C.I.Acid Blue103、C.I.Acid Blue104、C.I.Acid green3、C.I.Acid green5、C.I.Acid green9、C.I.Food green3、C.I.Food Blue2、アゾ構造を有するC.I.Direct Red33、C.I.Acid Red33、C.I.Food Red1、フタロシアニン構造を有するC.I.Direct Blue86、及びキサンテン構造を有するC.I.Acid Red52から選ばれる1種以上の染料を挙げることができる。
<(b)成分>
本発明の水性組成物は、(b)成分として、香料成分を含有する。(b)成分は、単独の香料化合物を用いてもよく、複数の香料化合物を特定の比率で含有する香料組成物として用いることもできる。香料成分である香料化合物としては、「香料の化学」(赤星亮一著、日本化学会編産業化学シリーズ昭和58年9月16日発行)や「増補新版 合成香料 化学と商品知識」(合成香料編集委員会編集、化学工業日報社、2016年12月20日発行)や「香料と調香の基礎知識」(中島基貴著、産業図書(株)、1995年6月21日発行)、“Perfume and Flavor Chemicals”(STEFFENARCTANDER著、MONTCLAIR, N. J.、1969年)に記載のものを用いることができる。
本発明の(b)成分である香料成分は、染料の退色性に影響を及ぼしやすい(b1)成分のアルデヒド系香料を含有する。
アルデヒド系香料としては、脂肪族アルデヒド香料、テルペン系アルデヒド香料、芳香族系アルデヒド香料等が挙げられ、これらは1種又は2種以上を用いることができる。本発明の(b)成分である香料成分は、これらのアルデヒド系香料の中でも、染料の退色性に最も影響を及ぼしやすい芳香族系アルデヒド香料(以下、(b11)成分ともいう)を含有することができる。
(b1)成分のアルデヒド系香料は、具体的には、ヘキシルアルデヒド、ヘプチルアルデヒド、オクチルアルデヒド、ノニルアルデヒド、デシルアルデヒド、ウンデシルアルデヒド、ドデシルアルデヒド、トリデシルアルデヒド、トリメチルヘキシルアルデヒド、メチルオクチルアセトアルデヒド、メチルノニルアセトアルデヒド、トランス-2-ヘキセナール、シス-4-ヘプテナール、2,6-ノナジエノール、シス-4-デセナール、ウンデシレンアルデヒド、トランス-2-ドデセナール、トリメチルウンデセナール、2,6,10-トリメチル-5,9-ウンデカジエナール、シトラール、シトロネラール、ヒドロキシシトロネラール、ペリラアルデヒド、メトキシジヒドロシトロネラール、シトロネリルオキシアセトアルデヒド、イソシクロシトラール、センテナール、ベルンアルデヒド、デュピカール、マセアール、ボロナール、セトナール、フェニルアセトアルデヒド、フェニルプロピルアルデヒド、シンナミックアルデヒド、α-アミルシンナミックアルデヒド、α-ヘキシルシンナミックアルデヒド、ヒドラトロピックアルデヒド、アニスアルデヒド、p-メチルフェニルアセトアルデヒド、クミンアルデヒド、シクラメンアルデヒド、p-エチル-2,2-ジメチルヒドロシンナムアルデヒド、2-メチル-3-(p-メトキシフェニル)-プロピルアルデヒド、p-tert-ブチル-α-メチルヒドロシンナミックアルデヒド、サリチルアルデヒド、ヘリオトロピン、ヘリオナール、バニリン、エチルバニリン、メチルバニリン、10-ウンデセナール、1,2,3,4,5,6,7,8-オクタヒドロ-8,8-ジメチル-2-ナフトアルデヒド、1-メチル-4-(4-メチル-3-ペンテニル)-3-シクロヘキセン-1-カルボキシアルデヒド(マイラックアルデヒド)、2,4-ジメチル-3-シクロヘキセン-1-カルボキシアルデヒド、3,5-ジメチル-3-シクロヘキセン-1-カルボキシアルデヒド、2,4-ジメチル-3-シクロヘキセン-1-カルボキシアルデヒドと3,5-ジメチル-3-シクロヘキセン-1-カルボキシアルデヒドの混合物(商品名=リグストラールまたはトリプラール)、ベンズアルデヒド、3-(4-tert-ブチルフェニル)ブタナール(商品名=リリアール)、4-(4-ヒドロキシ-4-メチルペンチル)-3-シクロヘキセン-1-カルボキシアルデヒドと3-(4-ヒドロキシ-4-メチルペンチル)-3-シクロヘキセン-1-カルボキシアルデヒドの混合物(商品名=リラル/アイエフエフ社:登録商標)、3,6(4,6)-ジメチル-3-シクロヘキセン-1カルボアルデヒド(商品名=シクロベルタール/花王:登録商標)、フローラルオゾン、2,6,10-トリメチル-9-ウンデセナールが挙げられ、これらは1種又は2種以上を用いることができる。
本発明の効果においては、これらの中でも(b11)成分の芳香族系アルデヒド香料の影響が大きく、特にヘリオトロピン、リリアール(商品名)、リラル(登録商標)、トリプラール(商品名)、ベンズアルデヒド、シンナミックアルデヒド、α-ヘキシルシンナミックアルデヒド、α-アミルシンナミックアルデヒド及びクミンアルデヒドから選ばれる1種以上の芳香族系アルデヒド香料が染料の退色性に影響を及ぼしやすい。しかしながら、本発明の水性組成物は、これらの芳香族系アルデヒドを(b)成分の香料成分として含有する場合でも、本発明の効果を享受することができる。
本発明の(b)成分である香料成分は、(b1)成分以外の香料成分[以下、(b2)成分という]を含有してもよい。(b2)成分としては、炭化水素系香料、アルコール系香料、エーテル系香料、ケトン系香料、エステル系香料、ラクトン系香料、環状ケトン系香料、及び含窒素系香料などの公知のものを挙げることができ、これらは1種又は2種以上を用いることができる。
<(c)成分>
本発明の水性組成物は、(c)成分として、酸化防止剤を含有する。
(c)成分の酸化防止剤としては、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、トコフェロール、L-アスコルビン酸又はその塩、エリソルビン酸又はその塩、クエン酸イソプロピル、ノルジヒドログヤレチック酸、没食子酸プロピル、2、2’-メチレン-ビス-(4-メチル-6-tert-ブチルフェノール)、ジラウリルチオジプロピオネート、及びトリフェニルフォスファイトから選ばれる1種以上の化合物が挙げられ、配合安定性の観点から、2,6-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシトルエン、2-tert-ブチル-4-ヒドロキシアニソール及びトコフェロールから選ばれる1種以上の化合物が好ましく、2,6-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシトルエン、及びトコフェロールから選ばれる1種以上の化合物がより好ましく、2,6-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシトルエンが更に好ましい。
<組成等>
特許文献4には、酸性組成物において生じる香料の着色や変色に酸化防止剤を用いる技術が開示され、特許文献5には、過酸化物が存在する粒子状の染料の退色を抑制するために酸化防止剤を用いる技術が開示されている。一般的には香料成分は中性では安定であり、また染料も過酸化物が存在しない場合には比較的安定である。そのため、従来技術である、中性条件下で、(b1)成分を含む(b)成分を含有し(a)成分を含有しない組成物、又は(a)成分を含有し(b)成分を含有しない組成物は、いずれも本発明の課題である光による水溶性染料の退色による液色の変化はなく本発明の課題は生じない。しかしながら、(a)成分と(b1)成分を含む(b)成分を含有する組成物の場合、光による水溶性染料の退色によって液色の著しい変化が生じる。これは(b1)成分であるアルデヒド系香料が何らかの作用をしていることが考えられる。そのため、本発明以前の水性組成物では、アルデヒド系香料の含有量を本発明の課題が生じない程度にしか配合することができなかった(特許文献1)。本発明の(a)~(c)成分を含有する水性組成物において、中性条件下で(c)成分が液色の著しい変化を抑制することができる作用機序は不明であるが、(c)成分がアルデヒド系香料と水溶性染料との反応を妨げているものと推察される。
また(a)成分である水性染料としては、本発明の水性組成物に好ましい色彩を付与できる目的からキノリン構造を有するC.I.Acid Yellow3、トリフェニルメタン構造を有するC.I.AcidBlue9、C.I.Acid Blue83、C.I.AcidBlue90、C.I.Acid Blue93、C.I.AcidBlue100、C.I.Acid Blue103、C.I.AcidBlue104、C.I.Acid green3、C.I.Acidgreen5、C.I.Acid green9、C.I.Foodgreen3、C.I.Food Blue2、アゾ構造を有するC.I.DirectRed33、C.I.Acid Red33、C.I.Food Red1、フタロシアニン構造を有するC.I.Direct Blue86、及びキサンテン構造を有するC.I.Acid Red52から選ばれる1種以上の染料を用いることが好ましい。これらの染料は特にアルデヒド系香料と併用すると光による染料の退色が顕著に引き起こされるが、本発明の水性組成物では光による水溶性染料の退色を抑制することができるため、これらの染料を(a)成分として用いることができる。
特に(a)成分として、C.I.Direct Blue86、C.I.Acid Yellow3、C.I.Direct Red33、C.I.Food Blue2、C.I.Food Red1、C.I.Acid Red52を用いる場合、アルデヒド系香料との作用が顕著に起こるため注意を要するが、本発明の水性組成物では光による水溶性染料の退色を抑制することができるため、これらの染料を(a)成分として用いることができる。
本発明の水性組成物は、(a)成分を、組成物の審美的観点から、好ましくは0.00001質量%以上、より好ましくは0.00005質量%以上、更に好ましくは0.0001質量%以上、より更に好ましくは0.001質量%以上、そして、好ましくは0.02質量%以下、より好ましくは0.015質量%以下、更に好ましくは0.01質量%以下含有する。
本発明の水性組成物は、(b)成分を、香りの強度と嗜好性の観点から、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、更に好ましくは0.1質量%以上、そして、好ましくは5.0質量%以下、より好ましくは3.0質量%以下、更に好ましくは1.0質量%以下含有する。
本発明の水性組成物において、(b)成分中、(b1)成分の含有量は、香りの自由度の観点から、3質量%以上、好ましくは3.5質量%以上、より好ましくは4質量%以上、そして、100質量%以下、好ましくは40質量%以下、より好ましくは20質量%以下である。
本発明の水性組成物において、(b)成分中、(b11)成分の含有量は、香りの自由度と退色性の観点から、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.5質量%以上、より更に好ましくは1.0質量%以上、そして、好ましくは50質量%以下、より好ましくは30質量%以下、更に好ましくは20質量%以下である。
本発明の水性組成物において、(b)成分中、(b2)成分の含有量は、好ましくは0質量%以上、より好ましくは60質量%以上、更に好ましくは80質量%以上、そして、好ましくは97質量%以下、より好ましくは96.5質量%以下、更に好ましくは96質量%以下である。
本発明の水性組成物は、(c)成分を、組成物の退色抑制の観点から、好ましくは0.001質量%以上、より好ましくは0.01質量%以上、更に好ましくは0.015質量%以上、そして、配合安定性の観点から、好ましくは0.5質量%以下、より好ましくは0.1質量%以下、更に好ましくは0.05質量%以下含有する。
本発明の水性組成物において、水性組成物中の(c)成分の含有量と(b1)成分の含有量との質量比(c)/(b1)は、組成物の退色抑制の観点から、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.3以上、更に好ましくは0.5以上、そして、好ましくは2.0以下、より好ましくは1.5以下、更に好ましくは1.2以下である。
本発明の水性組成物において、水性組成物中の(c)成分の含有量と(b11)成分の含有量との質量比(c)/(b11)は、組成物の退色抑制の観点から、好ましくは0.05以上、より好ましくは0.1以上、更に好ましくは0.5以上、そして、好ましくは10以下、より好ましくは5.0以下、更に好ましくは3.0以下である。
本発明の水性組成物は、水を含有する。本発明の水性組成物は、水を、好ましくは85質量%以上、より好ましくは90質量%以上、更に好ましくは95質量%以上、より更に好ましくは96質量%以上、そして、好ましくは99質量%以下、より好ましくは98質量%以下含有する。水は、イオン交換水、滅菌イオン交換水等を使用することが好ましい。
本発明の水性組成物において、30℃におけるpHは、洗浄性能及び香料の配合安定性と香り選択の自由度の観点から、5.0を超え、好ましくは5.5以上、そして、8.0以下、好ましくは7.0以下である。このようなpHへ調整するpH調整剤としては、硫酸、塩酸、リン酸、から選ばれる無機酸、クエン酸、りんご酸、マレイン酸、フマール酸、コハク酸、乳酸、グリコール酸から選ばれる有機酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどの無機アルカリ剤を用いて行われる。本発明では、洗浄剤組成物に緩衝能を持たせることが洗浄力持続性の点から好ましく、上記有機酸、好ましくはクエン酸、及び無機アルカリ剤を併用することが好適である。
〔液体洗浄剤組成物〕
本発明の水性組成物は、液体洗浄剤組成物に応用することが好ましく、(d)成分として、界面活性剤を含有する液体洗浄剤組成物に応用することが好ましい。
すなわち、本発明の液体洗浄剤組成物は、(a)成分、(b)成分、(c)成分、(d)成分、及び水を含有し、
(b)成分中、(b1)成分の含有量が3質量%以上100質量%以下であり、30℃におけるpHが5を超え8以下である、液体洗浄剤組成物である。
本発明の液体洗浄剤組成物は、本発明の水性組成物で上記した事項を適宜適用することができる。また本発明の液体洗浄剤組成物における(a)成分、(b)成分、(c)成分、並びに(b)成分中に含まれる(b1)成分、及び(b11)成分は、本発明の水性組成物にて上記したものと同じである。
<(d)成分>
本発明の液体洗浄剤組成物は、(d)成分として界面活性剤を含有する。
(d)成分の界面活性剤としては、非イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、及び両性界面活性剤から選ばれる1種以上が挙げられる。
非イオン界面活性剤としては、炭素数8以上18以下のアルキル基を有するポリオキシアルキレンアルキルエーテル、炭素数8以上18以下のアルケニル基を有するポリオキシアルキレンアルケニルエーテル、炭素数8以上18以下の脂肪酸基を有するポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、炭素数8以上18以下のアルキル基を有するアルキルグリコシド、炭素数8以上18以下のアルキル基を有するアルキルポリグリコシド、炭素数8以上18以下の脂肪酸基を有するショ糖脂肪酸エステル、炭素数8以上18以下のアルキル基を有するアルキルポリグリセリルエーテル等が挙げられる。
非イオン界面活性剤としては、洗浄性能の観点から、炭素数8以上18以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、糖の平均縮合度が好ましくは1以上3以下のアルキルグリコシドが好ましく、下記一般式(d1)で表されるアルキルグリコシドがより好ましい。
1d(OR2d (d1)
〔式中、R1dは炭素数8以上18以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を示し、R2dは炭素数2以上4以下のアルキレン基を示し、Gは炭素数5又は6の糖に由来する残基を示し、xはその平均値が0以上5以下となる数を示し、yはその平均値が1以上3以下となる数を示す。〕
上記一般式(d1)において、R1dは、洗浄性能の観点から、炭素数8以上、好ましくは10以上、そして、18以下、好ましくは16以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基が好ましい。また、Gで示される炭素数5又は6の糖に由来する残基は、使用される単糖類もしくは2糖類以上の糖によってその構造が決定される。Gとしては、単糖類ではグルコース、ガラクトース、キシロース、マンノース、リキソース、アラビノース、フルクトース又はこれらの混合物等に由来する残基が挙げられ、2糖類以上ではマルトース、キシロビオース、イソマルトース、セロビオース、ゲンチビオース、ラクトース、スクロース、ニゲロース、ツラノース、ラフィノース、ゲンチアノース、メンジトース又はこれらの混合物等に由来する残基が挙げられる。これらのうち好ましい原料は、洗浄性能、及びこれらの入手性及び低コストの点から、単糖類ではグルコース及びフルクトースであり、2糖類以上ではマルトース及びスクロースである。
また、上記一般式(d1)中のxは、その平均値が、好ましくは0以上、そして、好ましくは5以下、より好ましくは1以下であり、また0であってもよい。
上記一般式(d1)中のyは、その平均値が1以上、好ましくは1以上、そして、3以下、好ましくは2以下、より好ましくは1.5以下である。このyの値(糖縮合度)は1H-NMRにより測定する。具体的な測定方法としては、特開平8-53696号公報第6頁第10欄26行目~7頁第11欄15行目を参照する。
陽イオン界面活性剤としては、第4級アンモニウム塩型陽イオン界面活性剤が挙げられる。第4級アンモニウム塩型陽イオン界面活性剤としては、窒素原子に結合する基のうち、1つ又は2つが炭素数6以上18以下の炭化水素基であり、残りが炭素数1以上3以下のアルキル基、炭素数1以上3以下のヒドロキシアルキル基及びアリールアルキル基(ベンジル基等)からなる群から選ばれる基である4級アンモニウム塩型陽イオン界面活性剤が挙げられる。
陽イオン界面活性剤としては、下記一般式(d2)で表される第4級アンモニウム塩型陽イオン界面活性剤が好ましい。
Figure 0007057194000001
〔式中、R3dは炭素数6以上18以下の炭化水素基を表す。R4d、R5dはそれぞれ独立に炭素数1以上3以下のアルキル基を表す。R6dは炭素数1以上3以下のアルキレン基を表す。Zは陰イオン基を表す。〕
一般式(d2)中、R3dは、炭素数6以上、好ましくは10以上、より好ましくは12以上、そして、18以下、好ましくは16以下の炭化水素基、好ましくはアルキル基又はアルケニル基、より好ましくはアルキル基である。
また一般式(d2)中、R4d、R5dはそれぞれ独立に炭素数1以上3以下のアルキル基であり、炭素数1以上2以下のアルキル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
また一般式(d2)中、R6dは炭素数1以上3以下のアルキレン基であり、炭素数1以上2以下のアルキレン基が好ましく、メチレン基がより好ましい。
また一般式(d2)中のZとしては、塩化物イオン等のハロゲンイオンが好ましい。Zとしては塩化物イオン(Cl)がより好ましい。
陰イオン界面活性剤としては、炭化水素基を1つ以上と、スルホン酸基、硫酸エステル基及びカルボン酸基からなる群から選ばれる基の1つ以上とを有する陰イオン界面活性剤が挙げられる。陰イオン界面活性剤としては、アルキル(炭素数8以上22以下)又はアルケニル(炭素数8以上22以下)ベンゼンスルホン酸又はその塩、ポリオキシアルキレンアルキル(炭素数8以上22以下)又はアルケニル(炭素数8以上22以下)エーテル硫酸エステル又はその塩、アルキル(炭素数8以上22以下)又はアルケニル(炭素数8以上22以下)硫酸エステル又はその塩、及び脂肪酸(炭素数8以上22以下)又はその塩等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、アミンオキサイド、スルホベタイン及びカルボベタインから選ばれる1種以上の両性界面活性剤が挙げられ、より詳細には、アルキル(炭素数8以上22以下)アミドプロピル-N,N-ジアルキル(1つのアルキル基の炭素数が1以上3以下)酢酸ベタイン、アルキル(炭素数8以上22以下)アミドプロピル-N,N-ジアルキル(1つのアルキル基の炭素数が1以上3以下)-2-ヒドロキシプロピルスルホベタイン、及びアルキル(炭素数8以上22以下)アミドプロピル-N,N-ジアルキル(1つのアルキル基の炭素数が1以上3以下)-プロピルスルホベタイン、アルキル(炭素数8以上22以下)ジアルキル(1つのアルキル基の炭素数が1以上3以下)アミンオキサイド、及び脂肪酸(炭素数8以上22以下)アミドプロピルジアルキル(1つのアルキル基の炭素数が1以上3以下)アミンオキサイドから選ばれる1種以上が挙げられる。
(d)成分は、洗浄性能の観点から、非イオン界面活性剤及び陽イオン界面活性剤から選ばれる1種以上であることが好ましく、一般式(d1)で表されるアルキルグリコシド及び一般式(d2)で表される第4級アンモニウム塩型陽イオン界面活性剤から選ばれる1種以上であることがより好ましく、一般式(d1)で表されるアルキルグリコシド及び一般式(d2)で表される第4級アンモニウム塩型陽イオン界面活性剤を併用することが更に好ましい。
<組成等>
本発明の液体洗浄剤組成物は、(a)成分を、組成物の審美的観点から、好ましくは0.00001質量%以上、より好ましくは0.00005質量%以上、更に好ましくは0.0001質量%以上、より更に好ましくは0.001質量%以上、そして、好ましくは0.02質量%以下、より好ましくは0.015質量%以下、更に好ましくは0.01質量%以下含有する。
本発明の液体洗浄剤組成物は、(b)成分を、香りの強度と嗜好性の観点から、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、更に好ましくは0.1質量%以上、そして、好ましくは5.0質量%以下、より好ましくは3.0質量%以下、更に好ましくは1.0質量%以下含有する。
本発明の液体洗浄剤組成物において、(b)成分の香料組成物中、(b1)成分の含有量は、香りの自由度の観点から、3質量%以上、好ましくは3.5質量%以上、より好ましくは4質量%以上、そして、100質量%以下、好ましくは40質量%以下、より好ましくは20質量%以下である。
本発明の液体洗浄剤組成物において、(b)成分の香料組成物中、(b11)成分の含有量は、香りの自由度と退色性の観点から、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.5質量%以上、より更に好ましくは1.0質量%以上、そして、好ましくは50質量%以下、より好ましくは30質量%以下、更に好ましくは20質量%以下である。
本発明の液体洗浄剤組成物において、(b)成分の香料組成物中、(b2)成分の含有量は、好ましくは0質量%以上、より好ましくは60質量%以上、更に好ましくは80質量%以上、そして、好ましくは97質量%以下、より好ましくは96.5質量%以下、更に好ましくは96質量%以下である。
本発明の液体洗浄剤組成物は、(c)成分を、組成物の退色抑制の観点から、好ましくは0.001質量%以上、より好ましくは0.01質量%以上、更に好ましくは0.015質量%以上、そして、配合安定性の観点から、好ましくは0.5質量%以下、より好ましくは0.1質量%以下、更に好ましくは0.05質量%以下含有する。
本発明の液体洗浄剤組成物において、液体洗浄剤組成物中の(c)成分の含有量と(b1)成分の含有量との質量比(c)/(b1)は、組成物の退色抑制の観点から、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.3以上、更に好ましくは0.5以上、そして、好ましくは2.0以下、より好ましくは1.5以下、更に好ましくは1.2以下である。
本発明の液体洗浄剤組成物において、液体洗浄剤組成物中の(c)成分の含有量と(b11)成分の含有量との質量比(c)/(b11)は、組成物の褪色抑制の観点から、好ましくは0.05以上、より好ましくは0.1以上、更に好ましくは0.5以上、そして、好ましくは10以下、より好ましくは5.0以下、更に好ましくは3.0以下である。
本発明の液体洗浄剤組成物は、(d)成分を、洗浄性能の観点から、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1.0質量%以上、更に好ましくは1.5質量%以上、そして、好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下、更に好ましくは4質量%以下含有する。
本発明の液体洗浄剤組成物が、(d)成分として、非イオン界面活性剤と陽イオン界面活性剤を含有する場合、液体洗浄剤組成物中の非イオン界面活性剤の含有量と陽イオン界面活性剤の含有量との質量比(非イオン界面活性剤/陽イオン界面活性剤)は、洗浄性能の観点から、好ましくは1以上、より好ましくは1.5以上、更に好ましくは2以上、そして、好ましくは20以下、より好ましくは10以下、更に好ましくは5以下である。
本発明の液体洗浄剤組成物は、配合安定性の観点から、(e)成分として、溶剤(但し、(d)成分を除く)を含有してもよい。溶剤としては、エタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、イソプレングリコール、エチレングリコールモノアルキル(炭素数4以上8以下である)エーテル、ジエチレングリコールモノアルキル(炭素数4以上8以下である)エーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールアルキル(炭素数1以上4以下)エーテル、ポリオキシエチレン(エチレンオキサイド平均付加モル数1以上5以下)フェニルエーテル及びアルキル基の炭素数が3以上8以下のモノアルキルグリセリルエーテルから選ばれる1種以上が挙げられる。
本発明の液体洗浄剤組成物は、組成物の配合安定性以外に防腐効果を付与する目的から、殺菌効果のある溶剤を用いるのが好適である。(e)成分は、ポリオキシエチレン(エチレンオキサイド平均付加モル数1以上5以下)モノフェニルエーテルが好ましく、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル又はフェノキシエタノールが特に好ましい。
本発明の液体洗浄剤組成物は、(e)成分を含有する場合、(e)成分を、配合安定性の観点から、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.2質量%以上、更に好ましくは0.5質量%以上、そして、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5.0質量%以下、更に好ましくは1.0質量%以下含有する。
本発明の液体洗浄剤組成物は、水を含有する。本発明の液体洗浄剤組成物は、水を、好ましくは85質量%以上、より好ましくは90質量%以上、更に好ましくは95質量%以上、より更に好ましくは96質量%以上、そして、好ましくは99質量%以下、より好ましくは98質量%以下含有する。水は、イオン交換水、滅菌イオン交換水等を使用することが好ましい。
本発明の液体洗浄剤組成物において、30℃におけるpHは、洗浄性能及び香料の配合安定性と香り選択の自由度の観点から、5.0を超え、好ましくは5.5以上、そして、8.0以下、好ましくは7.0以下である。このようなpHへ調整するpH調整剤としては、硫酸、塩酸、リン酸、から選ばれる無機酸、クエン酸、りんご酸、マレイン酸、フマール酸、コハク酸、乳酸、グリコール酸から選ばれる有機酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどの無機アルカリ剤を用いて行われる。本発明では、洗浄剤組成物に緩衝能を持たせることが洗浄力持続性の点から好ましく、上記有機酸、好ましくはクエン酸、及び無機アルカリ剤を併用することが好適である。
本発明の液体洗浄剤組成物は、製品の付加価値を増大させるために、金属封鎖剤、防腐剤、ハイドロトロープ剤等を任意に配合することができる(但し、前記(a)~(e)成分を除く)。
本発明の液体洗浄剤組成物は、硬質表面用、衣料用、身体用等として用いることができ、好適には硬質表面用、特に床用、浴室用、トイレ用、食器洗い用、台所周り用として用いることができる。
本発明の水性組成物及び液体洗浄剤組成物は、アルデヒド系香料の含有量を制限しなくとも、光による水溶性染料の退色を抑制することができる。そのため、本発明の水性組成物及び液体洗浄剤組成物は、これら組成物を収容する容器の透明度の自由度を上げることができる。
すなわち、本発明は、上記水性組成物を、透明又は半透明の材料からなる前記組成物の収容部を有する容器に充填してなる物品を提供する。
また本発明は、上記液体洗浄剤組成物を、透明又は半透明の材料からなる前記組成物の収容部を有する容器に充填してなる物品を提供する。
本発明でいう容器について、透明又は半透明とは、450nm~700nmにおける光透過率が、いずれの波長においても50%以上、より好ましくは70%以上、更に好ましくは80%以上を意味する。従って、本発明では、容器における収容部の450~700nmにおける光透過率が、いずれの波長においても50%以上、より好ましくは70%以上、更に好ましくは80%以上、つまり450~700nmにおける最小光透過率が好ましくは50%以上、より好ましくは70%以上、更に好ましくは80%以上である。なお、容器の収容部の光透過率は、UV-3100PC(島津製作所製)の様な市販の分光光度計を用いて測定できる。通常は、容器の収容部から適当な大きさの試験片を切り出して光透過率の測定に用いる。
この様な光を通し易い透明容器は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートなどの合成樹脂を用いた中空成形体として容易に調製できる。本発明では、それらの中でも容器の透明化度と強度の両立の点からポリエチレンまたはポリエチレンテレフタレートを使用することが好適である。
下記配合成分を用いて、表4に示す液体洗浄剤組成物を調製し、以下の項目について評価を行った。結果を表4に示す。
表4の液体洗浄剤組成物は、常法により調製した。即ち、適量のイオン交換水に(a)成分、(b)成分(表1~3に記載の香料組成物)、(c)成分、(d)成分、及び(e)成分を添加し、室温(25℃)で溶解させた後、水酸化ナトリウム又は/及びクエン酸一水和物を添加して、pH(30℃、ガラス電極法)を表4に示す値に調整した。なお、表1~4中の配合成分の質量%は、全て有効分に基づく数値である。
<配合成分>
(a)成分
・Turquoise Blue SBL:C.I.Direct Blue86、山陽色素株式会社製
・Yellow 203:C.I.AcidYellow3、保土ヶ谷化学工業株式会社製
・Red 227:C.I.DirectRed33、中央合成化学株式会社製
(b)成分
・香料組成物1:表1~3に記載の香料組成物1
・香料組成物2:表1~3に記載の香料組成物2
・香料組成物3:表1~3に記載の香料組成物3
・香料組成物4:表1~3に記載の香料組成物4
Figure 0007057194000002
Figure 0007057194000003
Figure 0007057194000004
(c)成分
・BHT:2,6-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシトルエン、和光純薬工業株式会社製
・BHA:2-t-ブチル-4-ヒドロキシアニソール、SIGMA-ALDRICH社製
・トコフェロール:和光純薬工業株式会社製
(d)成分
・陽イオン界面活性剤:サニゾールC、花王(株)製、アルキル(炭素数12から16)ジメチルベンジルアンモニウムクロライド、一般式(d2)中、R3dが炭素数12から16のアルキル基、R4d及びR5dがメチル基、R6dがメチレン基、Zが塩化物イオンである化合物。
・非イオン界面活性剤:Plantacare 2000UP、BASF製、アルキルグリコシド、一般式(d1)中、R1dが炭素数8から16のアルキル基、Gがグルコースに由来する残基、xが0、yが1.3の化合物。
(e)成分
・フェノキシエタノール:日本乳化剤株式会社製
pH調整剤
・クエン酸:クエン酸一水和物
・NaOH:水酸化ナトリウム(48%)
〔露光による褪色性評価〕
調製した各液体洗浄剤組成物500mLを、半透明のポリエチレン製容器500mL(450~700nmにおける最小光透過率が50%の容器)に充填し、フェードメーター(XL75F、スガ試験機株式会社製)で10MJ/m露光した。各液体洗浄剤組成物について、露光後のサンプルと露光前のサンプルのLab値を測定し、液色の変化率ΔEを算出した。ΔEが小さい程、液色の変化が小さく、光による水溶性染料の退色を抑制できていることを示している。結果を表4に示す。
ΔEは、以下に従って算出した。上記の露光前のサンプルのL値(L;明度、a;赤色度、b;黄色度)と、露光後のサンプルのL値を測定し、以下の式に従い、ΔEを算出した。なお、Labの測定装置には、日本電色工業(株)製のSpectro Color Meter SE2000を使用した。
ΔE=√{(L-L+(a-a+(b-b
Figure 0007057194000005

Claims (8)

  1. (a)水溶性染料[以下、(a)成分という]、(b)香料成分[以下、(b)成分という]、(c)2,6-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシトルエン、2-tert-ブチル-4-ヒドロキシアニソール及びトコフェロールから選ばれる1種以上の酸化防止剤[以下、(c)成分という]、及び水を含有し、
    界面活性剤を含まず、
    (b)成分中、(b1)アルデヒド系香料[以下、(b1)成分という]の含有量が3質量%以上100質量%以下であり、
    30℃におけるpHが5を超え8以下である、
    水性組成物。
  2. (a)成分が、酸性染料から選ばれる1種以上である、請求項1記載の水性組成物。
  3. 水性組成物中の(c)成分の含有量と(b1)成分の含有量との質量比(c)/(b1)が、0.1以上2.0以下である、請求項1又は2記載の水性組成物。
  4. (b)成分が、(b11)芳香族系アルデヒド香料[以下、(b11)成分という]を含有し、水性組成物中の(c)成分の含有量と(b1)成分の含有量との質量比(c)/(b11)が、0.05以上10以下である、請求項1~の何れか1項記載の水性組成物。
  5. (b11)成分が、ヘリオトロピン、リリアール、リラル、トリプラール、ベンズアルデヒド、シンナミックアルデヒド、α-ヘキシルシンナミックアルデヒド、α-アミルシンナミックアルデヒド及びクミンアルデヒドから選ばれる1種以上の芳香族系アルデヒド香料である、請求項4記載の水性組成物。
  6. (a)成分が、C.I.Acid Yellow3、C.I.Acid Blue9、C.I.Acid Blue83、C.I.Acid Blue90、C.I.Acid Blue93、C.I.Acid Blue100、C.I.Acid Blue103、C.I.Acid Blue104、C.I.Acid green3、C.I.Acid green5、C.I.Acid green9、C.I.Food green3、C.I.Food Blue2、C.I.Direct Red33、C.I.Acid Red33、C.I.Food Red1、C.I.Direct Blue86、及びC.I.Acid Red52から選ばれる1種以上の水溶性染料である、請求項1~5の何れか1項記載の水性組成物。
  7. (a)水溶性染料、(b)香料成分[以下、(b)成分という]、(c)2,6-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシトルエン、2-tert-ブチル-4-ヒドロキシアニソール及びトコフェロールから選ばれる1種以上の酸化防止剤[以下、(c)成分という]、(d)界面活性剤[以下、(d)成分という]、及び水を含有し、
    (d)成分の含有量が20質量%以下であり、
    (b)成分中、(b1)アルデヒド系香料の含有量が3質量%以上100質量%以下であり、
    30℃におけるpHが5を超え8以下である、
    液体洗浄剤組成物。
  8. (d)成分が、非イオン界面活性剤及び陽イオン界面活性剤から選ばれる1種以上である、請求項7記載の液体洗浄剤組成物。
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