JP7057187B2 - 梁の損傷評価方法 - Google Patents

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本発明は、梁の損傷評価方法に関する。
従来、建物の地震後の損傷を評価する方法として、建物に加速度センサーを設置し、この加速度センサーにより得られた建物の地震応答挙動の情報から、構造解析モデルを介して損傷の度合いを把握する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、鉄筋コンクリート建物の場合には、柱、梁、耐震壁などのひび割れを観察して、その量(幅、長さ)から損傷を推定する方法が行われている。
特開2012-018069号公報
しかしながら、加速度センサーを用いる手法に関しては、人為的な構造解析モデルを用いているため、そのモデルに不備があった場合には、同定される損傷の精度が十分とはいえないだけでなく、柱や梁などの損傷を直接的かつ定量的に評価することが困難であった。
また、柱、梁、耐震壁などのひび割れを観察する方法では、評価の基準値があくまで経験的な値にとどまるため、損傷の程度を精度よく評価できないだけでなく、地震後にくまなく建物各所のひび割れを見ることが困難であった。
本発明は、従来の問題点に鑑みてなされたもので、梁の損傷状態を、効率的にかつ正確に把握することのできる梁の損傷評価方法を提供することを目的とする。
本発明は、梁の損傷の程度を評価する方法であって、前記梁の下面側に前記梁と一体に構成された、当該梁の幅方向に延長する溝が形成された評価コンクリート部の前記溝に、当該溝の幅寸法の変位量を計測する変位測定手段を設け、前記変位測定手段により計測された当該溝の幅寸法の変位量から前記梁の損傷の度合いを評価することを特徴とする。
なお、梁と評価コンクリート部とは一体に構成されているので、これを以下、損傷評価用梁という。
これにより、損傷評価用梁に設けられた溝の幅方向の長さ寸法(溝幅)の変位量を、地震時も含めて、その時刻履歴を常に記録しておくことができるので、地震等による大きな応力が作用したときの梁の損傷状態を定量的に把握することができるとともに、ひび割れを観察する方法に比較して、梁の損傷状態を効率的にかつ正確に把握することができる。
また、溝を設けることで、地震時のひび割れは溝に誘発されて溝付近に集中するので、梁本体の損傷を少なくすることができるという利点がある。
また、前記溝を、前記梁の中央側と端部側とに設け、中央側の溝幅の変位量に対する端部側の溝幅の変位量との比により、前記梁の損傷の度合いを評価するようにしたので、梁の損傷の程度を更に精度よく評価することができる。
また、前記溝幅の変位量の履歴を用いて、前記梁の損傷の度合いを評価してもよい。これにより、地震後の変位量だけでなく、梁に作用した応力や応力の積算値などの情報についても利用すれば、梁の損傷の程度を更に精度よく評価することができる。
なお、前記発明の概要は、本発明の必要な全ての特徴を列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となり得る。
本実施の形態に係る損傷評価用梁を示す図である。 地震時における梁の変形を説明するための図である。 変位測定手段の他の例を示す図である。
図1(a)~(c)は、本実施の形態を示す図で、同図において、10は本発明による損傷評価用梁(以下、梁10という)で、梁10は、梁本体11と評価コンクリート部12とから構成される。梁本体11と評価コンクリート部12とは梁10として一体に作製される。本例では、梁本体11を鉄筋コンクリートとし、評価コンクリート部12には鉄筋を配置していないが、評価コンクリート部12にも鉄筋を配置してもよい。
また、13A,13Bは評価コンクリート部12に形成された溝、14は溝13A,13Bに設置された変位測定手段としてのπゲージ、15は損傷評価手段、20は梁10を支持する柱である。
溝13Aは、梁10の端部側のA点に設けられた溝で、溝13Bは、梁10の中央側のB点に設けられた溝で、図1(b)にも示すように、溝13A,13Bは、いずれも、梁10の幅方向に延長するように設けられている。
本例では、A点とB点とは、梁10に弾性変形する範囲の応力が作用した時のA点の変形量DA(もしくは、歪εA)とB点の変形量DB(もしくは、歪εB)との比がDA/DB=5となるように設定した。
πゲージ14は、図1(c)に示すように、溝13A,13Bの外側に配置されて溝13A,13Bの溝幅の変位量を計測するものである。πゲージは、溝13A,13Bの幅方向両側にそれぞれ取付ける板状の取付部14aと、取付部14a間に配置された断面円弧状の変形部14bと、変形部14bの円弧の中央部に貼着された計測部としての歪みゲージ14cとを備え、溝13A,13Bの変位量に応じた歪み量を歪みゲージ14cから出力する。具体的には、歪みゲージ14cを、ブリッジ回路に組み込み、歪み量εkに対応した電圧Vkを出力することで、溝13A,13Bの変位量を計測する。
損傷評価手段15は、πゲージ14により計測された歪み量から溝13A,13Bの幅寸法の変位量を求め、この変位量を用いて梁10の損傷の度合いを評価する。
本例では、溝13Aの溝幅の変位量DAと溝13Bの溝幅の変位量DBとの比である変形量比R=DA/DBから梁10の損傷の度合いを評価する。
次に、地震時における梁10の変形について説明する。
A点及びB点には、地震時に、繰り返し応力が作用する。作用した応力が大きい場合には、図2(a),(b)に示すように、A点及びB点では、それぞれ、残留応力fA及びfBが作用しているので、溝13A,13Bの溝幅も、それに応じて変化する。
A点での残留応力fAの方がB点での残留応力fBよりも大きいので、溝13Aの溝幅の変位量DAの方が溝13Bの溝幅の変位量DBよりも大きい。
図2(c)は、地震時の梁10の変形の模式図で、作用した応力が小さい場合には、同図の点線で示すように、溝13Aの溝幅の変位量DAも溝13Bの溝幅の変位量DBも、ともに小さく、かつ、梁10の軸方向の変位量Dの分布は線形となる。一方、作用した応力が大きい場合には、同図の実線で示すように、梁10の変形量は大きく、かつ、梁10の軸方向の変位量Dの分布は、端部側で極端に大きくなる。
図2(d)は、鉄筋コンクリートの応力-歪み線図で、同図の網掛けした弾性領域ではR=DA/DB≦5となるが、歪みε(ここでは、残留歪み)が大きい場合には、Rが大きくなる。したがって、上記の変形量比R=DA/DBを求めてやれば、梁10の損傷の程度を精度よく把握することができる。損傷の評価としては、例えば、地震後にRが10程度になった場合には、部分的な補強が必要な損傷であり、Rが20程度になった場合には、本格的な補強が必要な損傷であるとすればよい。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は前記実施の形態に記載の範囲には限定されない。前記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者にも明らかである。そのような変更または改良を加えた形態も発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲から明らかである。
例えば、前記実施の形態では、溝13Aの溝幅の変位量DAと溝13Bの溝幅の変位量DBとの比R=DA/DBから梁10の損傷の度合いを評価したが、地震時等の変形量の大きな溝13Aの溝幅の変位量DAの値のみで梁10の損傷の度合いを評価してもよい。
また、前記実施の形態では、変位測定手段としてπゲージ14を用い、これを、溝13A,13Bの外側に配置したが、溝幅の変位量Dの計測方法はこれに限るものではなく、例えば、図3(a)に示すように、溝13A,13Bの内側に弾性体から成る変形部材16aを取付け、この変形部材16aに歪みセンサー16bを配置した構成の変位測定手段16を用いるなど、他の変位測定手段を用いてもよい。なお、歪みセンサー16bに代えて、πゲージ14を用いてもよい。
また、図3(b)に示すように、溝13A,13Bの幅方向の2側面から、溝13A,
13Bの内部にそれぞれ鉄筋17,17を突出させ、この鉄筋17,17の間の距離dを測定することで、溝13A,13Bの溝幅の変位量を計測してもよい。
このとき、図3(c)に示すように、鉄筋17,17間に変位量計測器18を配置しておけば、溝13A,13Bの溝幅を常時監視することができる。
あるいは、図3(d)に示すように、溝13A,13Bの幅方向の両外側にそれぞれアンカー19,19を打ち込んでおき、このアンカー19,19に変位量計測器18を配置してもよい。
10 損傷評価用梁、11 梁本体、12 評価コンクリート部、
13A,13B 溝、14 πゲージ、14a 取付部、14b 変形部、
14c 歪みゲージ、15 損傷評価手段、20 柱。

Claims (3)

  1. 梁の損傷の程度を評価する方法であって、
    前記梁の下面側に前記梁と一体に構成された、当該梁の幅方向に延長する溝が形成された評価コンクリート部の前記溝に、当該溝の幅寸法の変位量を計測する変位測定手段を設け、
    前記変位測定手段により計測された当該溝の幅寸法の変位量から前記梁の損傷の度合いを評価することを特徴とする梁の損傷評価方法。
  2. 前記溝を、前記梁の中央側と端部側とに設け、中央側の変位量に対する端部側の変位量との比により、前記梁の損傷の度合いを評価することを特徴とする請求項1に記載の梁の損傷評価方法。
  3. 前記溝の変位量の履歴を用いて、前記梁の損傷の度合いを評価することを特徴とする請求項1に記載の梁の損傷評価方法
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