JP7056348B2 - 摩擦攪拌接合方法 - Google Patents

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Description

本発明は、摩擦攪拌接合方法に関する。
摩擦攪拌接合に用いられる回転ツールとして、ショルダ部と、ショルダ部から垂下する攪拌ピンとを備えたものが知られている。当該回転ツールは、ショルダ部の下端面を金属部材に押し込んだ状態で摩擦攪拌接合を行うというものである。ショルダ部を金属部材に押し込むことにより塑性流動材を押えてバリの発生を抑制することができる。しかし、接合の高さ位置が変化すると欠陥が発生しやすく、段差凹溝が大きくなるとともにバリが多く発生するという問題がある。
一方、攪拌ピンを備えた回転ツールを用いて二つの金属部材を接合する摩擦攪拌接合方法であって、金属部材同士の突合せ部に回転した攪拌ピンを挿入し、攪拌ピンのみを金属部材に接触させた状態で摩擦攪拌接合を行う本接合工程を含むことを特徴とする摩擦攪拌接合方法が知られている(特許文献1)。当該従来技術によれば、攪拌ピンの外周面には螺旋溝が刻設されており、攪拌ピンのみを被接合部材に接触させつつ基端部を露出させた状態で摩擦攪拌接合を行うため、接合の高さ位置が変化しても欠陥の発生を抑制することができるとともに、摩擦攪拌装置への負荷も軽減することができる。しかし、ショルダ部で塑性流動材を押えないため、金属部材の表面の段差凹溝が大きくなるとともに、接合表面粗さが大きくなるという問題がある。また、段差凹溝の脇に膨出部(接合前に比べて金属部材の表面が膨らむ部位)が形成されるという問題がある。
他方、特許文献2には、ショルダ部と、ショルダ部から垂下する攪拌ピンとを備えた回転ツールが記載されている。ショルダ部及び攪拌ピンの外周面にはそれぞれテーパー面が形成されている。ショルダ部のテーパー面には、平面視渦巻き状の溝が形成されている。当該溝の断面形状は半円状になっている。テーパー面を設けることにより、金属部材の厚さや接合の高さ位置が変化しても安定して接合することができる。また、当該溝に塑性流動材が入り込むことにより、塑性流動材の流れを制御して好適な塑性化領域を形成できるというものである。
特開2013-39613号公報 特許第4210148号公報
しかし、特許文献2の従来技術であると、塑性流動材がテーパー面の溝の内部に入り込んでしまうため、溝が機能しなくなるという問題がある。また、当該溝に塑性流動材が入り込むと、塑性流動材が溝に付着した状態で摩擦攪拌されるため、被接合金属部材と付着物とが擦れ合って接合品質が低下するという問題がある。さらに、被接合金属部材の表面が粗くなり、バリが多くなるとともに、金属部材の表面の段差凹溝も大きくなるという問題がある。
このような観点から、本発明は、金属部材の表面の段差凹溝を小さくすることができるとともに、接合表面粗さを小さくすることができる摩擦攪拌接合方法を提供することを課題とする。
このような課題を解決するために本発明は、大径部の端部に小径部を備えた柱状の第一金属部材と、前記大径部と略同等の外径を有する筒状の第二金属部材とを端面同士で突き合わせて形成された被接合金属部材の突合せ部に対して基端側ピンと先端側ピンとを備える回転ツールを用いて摩擦攪拌を行う摩擦攪拌接合方法であって、前記基端側ピンのテーパー角度は、135~160°であって前記先端側ピンのテーパー角度よりも大きくなっており、前記基端側ピンの外周面には階段状の段差部が形成されており、前記先端側ピンの先端側には、前記回転ツールの回転軸に垂直な平坦面が形成されるとともに、前記平坦面に突出する突起部が形成されており、回転した前記回転ツールの前記先端側ピンを前記突合せ部に挿入しつつ、前記基端側ピンの外周面を前記第一金属部材及び前記第二金属部材の外周面に接触させ、前記基端側ピンと前記平坦面とを前記第一金属部材及び前記第二金属部材に接触させつつ、前記突起部の先端面を前記第一金属部材の前記小径部の外周面の位置よりも深く挿入した状態で、前記回転ツールを前記被接合金属部材の周囲で一周させることを特徴とする。
また、本発明は、円柱状の大径部の端部に円柱状の小径部を備えた第一金属部材と、前記大径部と略同等の外径を有する円筒状の第二金属部材とを端面同士で突き合わせて形成された被接合金属部材の突合せ部に対して基端側ピンと先端側ピンとを備える回転ツールを用いて摩擦攪拌を行う摩擦攪拌接合方法であって、前記基端側ピンのテーパー角度は、135~160°であって前記先端側ピンのテーパー角度よりも大きくなっており、前記基端側ピンの外周面には階段状の段差部が形成されており、前記先端側ピンの先端側には、前記回転ツールの回転軸に垂直な平坦面が形成されるとともに、前記平坦面に突出する突起部が形成されており、回転した前記回転ツールの前記先端側ピンを前記突合せ部に挿入しつつ、前記基端側ピンの外周面を前記第一金属部材及び前記第二金属部材の外周面に接触させ、前記基端側ピンと前記平坦面とを前記第一金属部材及び前記第二金属部材に接触させつつ、前記突起部の先端面を前記第一金属部材の前記小径部の外周面の位置よりも深く挿入した状態で、前記回転ツールを前記被接合金属部材の周囲で一周させることを特徴とする。
かかる接合方法によれば、テーパー角度の大きい基端側ピンの外周面で金属部材を押えることができるため、接合表面の段差凹溝を小さくすることができるとともに、段差凹溝の脇に形成される膨出部を無くすか若しくは小さくすることができる。階段状の段差部は浅く、かつ、出口が広いため、基端側ピンで金属部材を押えても基端側ピンの外周面に塑性流動材が付着し難い。このため、接合表面粗さを小さくすることができるとともに、接合品質を好適に安定させることができる。また、先端側ピンを備えることにより深い位置まで容易に挿入することができる。また、かかる接合方法によれば、突起部に沿って摩擦攪拌されて突起部に巻き上げられた塑性流動材は平坦面で押えられる。これにより、突起部周りをより確実に摩擦攪拌することができるとともに界面の酸化被膜が確実に分断されるので、接合強度を高めることができる。
また、前記突合せ部に形成される塑性化領域の始端と終端とがオーバーラップしており、前記塑性化領域の一部が重複していることが好ましい。かかる接合方法によれば、塑性化領域の一部が重複していることにより、接合部の水密性及び気密性を向上させることができる。
また、前記回転ツールの回転中心軸を前記突合せ部よりも前記第一金属部材側に位置させた状態で前記被接合金属部材の周囲で一周させることが好ましい。摩擦攪拌接合によって形成される塑性化領域には接合欠陥が形成されるおそれがあり、当該接合欠陥が中空部材である第二金属部材側に形成されると水密性及び気密性が低下するおそれがある。しかし、かかる接合方法によれば、接合欠陥が形成されたとしても、第二金属部材から離れた位置に形成されるため水密性及び気密性の低下を抑制することができる。
また、前記第一金属部材が前記回転ツールの進行方向左側に位置する場合、前記回転ツールを右回転させ、前記第一金属部材が前記回転ツールの進行方向右側に位置する場合、前記回転ツールを左回転させることが好ましい。摩擦攪拌接合においては、回転ツールを右回転させると進行方向左側、左回転させると進行方向右側に接合欠陥が発生する可能性があり、中空部材である第二金属部材に近い位置に当該接合欠陥が形成されると水密性及び気密性が低下するおそれがある。しかし、かかる接合方法によれば、接合欠陥が形成されたとしても、第二金属部材から離れた位置に形成されるため、水密性及び気密性の低下を抑制することができる。
また、前記突合せ部に形成される塑性化領域の終端から前記回転ツールを前記第一金属部材側に向けて移動させて、前記回転ツールの引抜位置を前記第一金属部材に設けることが好ましい。かかる接合方法によれば、被接合金属部材の内部に金属材料が流出するのを防ぐことができる。また、回転ツールの引抜跡が第二金属部材から離れた位置に形成されるため、水密性及び気密性の低下を抑制することができる。
また、前記回転ツールで摩擦攪拌接合する工程に先だって、前記突合せ部の一部を前記回転ツールよりも小型の仮接合用回転ツールを用いて仮接合することが好ましい。かかる接合方法によれば、前記回転ツールで摩擦攪拌を行う際の第一金属部材と第二金属部材の目開きを防ぐことができる。
た、前記段差部は、段差底面と、段差側面とで構成されており、前記段差部の段差底面と段差側面とでなす段差角度は85~120°になっており、前記先端側ピンの外周面には螺旋溝が刻設されており、前記螺旋溝は、螺旋底面と、螺旋側面とで構成されており、前記螺旋底面と前記螺旋側面とで構成される螺旋角度が45°~90°であることが好ましい。
また、前記基端側ピンの外周面の高さ方向の中央部あたりが前記第一金属部材及び前記第二金属部材の外周面と接触するように挿入することが好ましい。
本発明に係る摩擦攪拌接合方法によれば、金属部材の表面の段差凹溝を小さくすることができるとともに、接合表面粗さを小さくすることができる。
本発明の実施形態に係る接合方法に用いる本接合用回転ツールを示す側面図である。 本接合用回転ツールの拡大断面図である。 本接合用回転ツールの第一変形例を示す断面図である。 本接合用回転ツールの第二変形例を示す断面図である。 本接合用回転ツールの第三変形例を示す断面図である。 本発明の第一実施形態に係る被接合金属部材を示す分解斜視図である。 本発明の第一実施形態に係る被接合金属部材の突き合わせ状態を示す断面図である。 第一実施形態に係る被接合金属部材を接合した状態を示す斜視図である。 第一実施形態に係る摩擦攪拌接合方法の仮接合工程を示す斜視図である。 第一実施形態に係る摩擦攪拌接合方法の本接合工程の開始段階を示す斜視図である。 図9のI-I断面図である。 第一実施形態に係る摩擦攪拌接合方法の本接合工程の途中段階を示す斜視図である。 第一実施形態に係る摩擦攪拌接合方法の本接合工程の終了段階を示す斜視図である。 従来の回転ツールを示す概念図である。 従来の回転ツールを示す概念図である。 本接合工程の変形例を示す断面図である。 本接合工程の変形例を示す平面図である。
本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら説明する。まずは、本実施形態に係る接合方法で用いる本接合用回転ツール(回転ツール)Fについて説明する。本接合用回転ツールFは、摩擦攪拌接合に用いられるツールである。図1に示すように、本接合用回転ツールFは、例えば工具鋼で形成されており、基軸部F1と、基端側ピンF2と、先端側ピンF3とで主に構成されている。基軸部F1は、円柱状を呈し、摩擦攪拌装置の主軸に接続される部位である。
基端側ピンF2は、基軸部F1に連続し、先端に向けて先細りになっている。基端側ピンF2は、円錐台形状を呈する。基端側ピンF2のテーパー角度Aは適宜設定すればよいが、例えば、135~160°になっている。テーパー角度Aが135°未満であるか、又は、160°を超えると摩擦攪拌後の接合表面粗さが大きくなる。テーパー角度Aは、後記する先端側ピンF3のテーパー角度Bよりも大きくなっている。図2に示すように、基端側ピンF2の外周面には、階段状の段差部F21が高さ方向の全体に亘って形成されている。段差部F21は、右回り又は左回りで螺旋状に形成されている。つまり、段差部F21は、平面視して螺旋状であり、側面視すると階段状になっている。本実施形態では、本接合用回転ツールFを右回転させるため、段差部F21は基端側から先端側に向けて左回りに設定している。
なお、本接合用回転ツールFを左回転させる場合は、段差部F21を基端側から先端側に向けて右回りに設定することが好ましい。これにより、段差部F21によって塑性流動材が先端側に導かれるため、被接合金属部材の外部に溢れ出る金属を低減することができる。段差部F21は、段差底面F21aと、段差側面F21bとで構成されている。隣り合う段差部F21の各頂点F21c,F21cの距離X1(水平方向距離)は、後記する段差角度C及び段差側面F21bの高さY1に応じて適宜設定される。
段差側面F21bの高さY1は適宜設定すればよいが、例えば、0.1~0.4mmで設定されている。高さY1が0.1mm未満であると接合表面粗さが大きくなる。一方、高さY1が0.4mmを超えると接合表面粗さが大きくなる傾向があるとともに、有効段差部数(被接合金属部材と接触している段差部F21の数)も減少する。
段差底面F21aと段差側面F21bとでなす段差角度Cは適宜設定すればよいが、例えば、85~120°で設定されている。段差底面F21aは、本実施形態では水平面と平行になっている。段差底面F21aは、ツールの回転軸から外周方向に向かって水平面に対して-5°~15°内の範囲で傾斜していてもよい(マイナスは水平面に対して下方、プラスは水平面に対して上方)。距離X1、段差側面F21bの高さY1、段差角度C及び水平面に対する段差底面F21aの角度は、摩擦攪拌を行う際に、塑性流動材が段差部F21の内部に滞留して付着することなく外部に抜けるとともに、段差底面F21aで塑性流動材を押えて接合表面粗さを小さくすることができるように適宜設定する。
図1に示すように、先端側ピンF3は、基端側ピンF2に連続して形成されている。先端側ピンF3は円錐台形状を呈する。先端側ピンF3の先端には、回転軸に対して垂直な平坦面F4が形成されている。また、先端側ピンF3には、平坦面F4に突出する突起部F5が形成されている。つまり、平坦面F4と突起部F5とで段差部が形成されている。突起部F5は、先端側ピンF3と同軸になっている。突起部F5の形状は特に制限されないが、本実施形態では円柱状を呈する。突起部F5の側面に螺旋溝を形成してもよい。
先端側ピンF3のテーパー角度Bは、基端側ピンF2のテーパー角度Aよりも小さくなっている。図2に示すように、先端側ピンF3の外周面には、螺旋溝F31が刻設されている。螺旋溝F31は、右回り、左回りのどちらでもよいが、本実施形態では本接合用回転ツールFを右回転させるため、基端側から先端側に向けて左回りに刻設されている。
なお、本接合用回転ツールFを左回転させる場合は、螺旋溝F31を基端側から先端側に向けて右回りに設定することが好ましい。これにより、螺旋溝F31によって塑性流動材が先端側に導かれるため、被接合金属部材の外部に溢れ出る金属を低減することができる。螺旋溝F31は、螺旋底面F31aと、螺旋側面F31bとで構成されている。隣り合う螺旋溝F31の頂点F31c,F31cの距離(水平方向距離)を長さX2とする。螺旋側面F31bの高さを高さY2とする。螺旋底面F31aと、螺旋側面F31bとで構成される螺旋角度Dは例えば、45~90°で形成されている。螺旋溝F31は、被接合金属部材と接触することにより摩擦熱を上昇させるとともに、塑性流動材を先端側に導く役割を備えている。
本接合用回転ツールFは、適宜設計変更が可能である。図3は、本発明の回転ツールの第一変形例を示す側面図である。図3に示すように、第一変形例に係る本接合用回転ツールFAでは、段差部F21の段差底面F21aと段差側面F21bとのなす段差角度Cが85°になっている。段差底面F21aは、水平面と平行である。このように、段差底面F21aは水平面と平行であるとともに、段差角度Cは、摩擦攪拌中に段差部F21内に塑性流動材が滞留して付着することなく外部に抜ける範囲で鋭角としてもよい。
図4は、本発明の本接合用回転ツールの第二変形例を示す側面図である。図4に示すように、第二変形例に係る本接合用回転ツールFBでは、段差部F21の段差角度Cが115°になっている。段差底面F21aは水平面と平行になっている。このように、段差底面F21aは水平面と平行であるとともに、段差部F21として機能する範囲で段差角度Cが鈍角となってもよい。
図5は、本発明の本接合用回転ツールの第三変形例を示す側面図である。図5に示すように、第三変形例に係る本接合用回転ツールFCでは、段差底面F21aがツールの回転軸から外周方向に向かって水平面に対して10°上方に傾斜している。段差側面F21bは、鉛直面と平行になっている。このように、摩擦攪拌中に塑性流動材を押さえることができる範囲で、段差底面F21aがツールの回転軸から外周方向に向かって水平面よりも上方に傾斜するように形成されていてもよい。上記の本接合用回転ツールの第一~第三変形例によっても、下記の実施形態と同等の効果を奏することができる。
次に、本実施形態で接合される第一金属部材1a及び第二金属部材1bについて説明する。図6A及び図6Bに示すように、本実施形態では、略円柱状の第一金属部材1aと、円筒状の第二金属部材1bとを摩擦攪拌により接合する。
第一金属部材1aは、図6Aに示すように、略円柱状を呈する金属部材であって、大径部2と、大径部2の端面11aに凸設された円柱状を呈する小径部3とを有する。大径部2及び小径部3は、同心軸で形成されている。第二金属部材1bは、円筒状を呈する金属部材である。第一金属部材1a及び第二金属部材1bは、略同等の外径からなり、第一金属部材1aの小径部3の外径と、第二金属部材1bの内径は、略同等に形成されている。
第一金属部材1a及び第二金属部材1bは、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、チタン、チタン合金、マグネシウム、マグネシウム合金等の摩擦攪拌可能な金属から適宜選択される。第一金属部材1a及び第二金属部材1bは、本実施形態では、同一の金属材料で形成されているが、異なる金属材料を用いてもよい。
図7に示すように、第一金属部材1aと第二金属部材1bとを突き合わせて形成される被接合金属部材1は、外周面に亘って本接合用回転ツールF(図1参照)を相対移動させて、摩擦攪拌接合によって一体化される。本実施形態に係る摩擦攪拌接合方法によって、例えば、密閉容器やトルクロッド等を形成することができる。
次に、第一金属部材実施形態に係る摩擦攪拌接合方法について説明する。本実施形態に係る摩擦攪拌接合工程では、突合せ工程と、仮接合工程と、本接合工程とを行う。
図6A及び図6Bに示すように、突合せ工程は、第一金属部材1aと第二金属部材1bとを端面同士で突き合わせて被接合金属部材1を形成する工程である。即ち、第一金属部材1aの端面11aと、第二金属部材1bの端面11bとを密着させる。前記したように、第一金属部材1aの外径(大径部2の外径)と、第二金属部材1bの外径は、略同一に形成されているため、両部材を突き合せると互いの外周面12a,12bが面一になる。また、第一金属部材1aの小径部3の外径と、第二金属部材1bの内径は、略同等に形成されているため、両部材を突き合せると小径部3の外周面13aと、第二金属部材1bの内周面13bとが面接触する。
図6Bに示すように、第一金属部材1aの端面11aと、第二金属部材1bの端面11bとが突き合わされることにより、突合せ部J1が形成される。突合せ部J1は、被接合金属部材1の外周面に亘って連続して一周形成される。小径部3の外周面13aと、第二金属部材1bの内周面13bとが突き合わされることにより、突合せ部J2が形成される。被接合金属部材1は、軸周りに回転可能な固定治具に移動不能に固定される。
図8に示すように、仮接合工程は、突合せ部J1を仮接合する工程である。仮接合工程では、右回転させた仮接合用回転ツールGを突合せ部J1に沿って相対移動させる。本実施形態では、仮接合用回転ツールGを回転軸周りに回転駆動させつつ、被接合金属部材1を軸周りに回転させる。本実施形態では、被接合金属部材1に対して仮接合用回転ツールGが相対移動した際に、進行方向左側に第一金属部材1aが配置されるように設定する。仮接合工程は、突合せ部J1に沿って連続して行ってもよいし、本実施形態のように断続的に行ってもよい。
図9に示すように、本接合工程は、基端側ピンF2と先端側ピンF3とを備える本接合用回転ツールFを用いて突合せ部J1に対して本格的に摩擦攪拌接合を行う工程である。本接合工程では、まず、第一金属部材1aに設定した開始位置s1に右回転させた本接合用回転ツールFを挿入する。そして、突合せ部J1に設定された第一中間点s2に向けて本接合用回転ツールFを相対移動させる。第一中間点s2における塑性化領域Wの端部(始端Wa)が、特許請求の範囲の「突合せ部に形成される塑性化領域の始端」となる部分である。
本接合用回転ツールFが第一中間点s2に到達したら、被接合金属部材1を軸周りに回転させる。本実施形態では、本接合用回転ツールFの進行方向に対して、左側に第一金属部材1aが配置されるように被接合金属部材1を回転させる。なお、本接合用回転ツールFを左回転させる場合は、本接合用回転ツールFの進行方向に対して、右側に第一金属部材1aが配置されるように被接合金属部材1を回転させる。
図10に示すように、本接合工程では、基端側ピンF2と先端側ピンF3とを第一金属部材1a及び第二金属部材1bに接触させた状態で摩擦攪拌接合を行う。回転する本接合用回転ツールFの先端側ピンF3を突合せ部J1に挿入しつつ、基端側ピンF2の外周面で第一金属部材1a及び第二金属部材1bを押さえながら摩擦攪拌接合を行う。つまり、基端側ピンF2の外周面を第一金属部材1aの外周面12a及び第二金属部材1bの外周面12bに接触させた状態で摩擦攪拌接合を行う。基端側ピンF2及び先端側ピンF3の挿入深さは、基端側ピンF2の外周面が第一金属部材1a及び第二金属部材1bを押さえることが可能な範囲で適宜設定すればよい。例えば、基端側ピンF2及び先端側ピンF3の挿入深さは、基端側ピンF2の外周面が第一金属部材1a及び第二金属部材1bを押さえることが可能な範囲であり、かつ、先端側ピンF3が小径部3の外周面13aに達するように設定してもよい。本実施形態では、平坦面F4が第一金属部材1a及び第二金属部材1bに接触するとともに、突起部F5の先端面F6が第一金属部材1aのみに接触するように設定している。つまり、突起部F5の先端面F6を第一金属部材1aの小径部3の外周面13aの位置よりも深く挿入している。また、本実施形態では、基端側ピンF2の外周面の高さ方向の中央部あたりが第一金属部材1a及び第二金属部材1bに接触するように設定している。そして、図11Aに示すように、被接合金属部材1に対して本接合用回転ツールFを一定の高さに保った状態で突合せ部J1に沿って相対移動させる。本接合用回転ツールFの移動軌跡には塑性化領域Wが形成される。
本接合用回転ツールFが突合せ部J1を一周したら、第一中間点s2を通過させて第二中間点s3まで相対移動させる。図11Bに示すように、第二中間点s3における塑性化領域Wの端部(終端Wb)が、特許請求の範囲の「突合せ部に形成される塑性化領域の終端」となる部分である。本接合用回転ツールFが第二中間点s3に達したら、被接合金属部材1の軸周りの回転を停止させる。そして、第一金属部材1a上に設定された終了位置(引抜位置)e1まで本接合用回転ツールFを相対移動させて、被接合金属部材1から本接合用回転ツールFを離脱させる。
被接合金属部材1に本接合用回転ツールFの引抜跡が残存する場合は、例えば、肉盛溶接を行って補修する補修工程を行ってもよい。
ここで、例えば、図12Aに示すように、従来の回転ツール200であると、ショルダ部で被接合金属部材210の表面を押えないため段差凹溝(被接合金属部材1の表面と塑性化領域Wの表面とで構成される凹溝)が大きくなるとともに、接合表面粗さが大きくなるという問題がある。また、段差凹溝の脇に膨出部(接合前に比べて被接合金属部材1の表面が膨らむ部位)が形成されるという問題がある。一方、図12Bの回転ツール201のように、回転ツール201のテーパー角度βを回転ツール200のテーパー角度αよりも大きくすると、回転ツール200に比べて被接合金属部材210の表面を押えることはできるため、段差凹溝は小さくなり、膨出部も小さくなる。しかし、下向きの塑性流動が強くなるため、塑性化領域Wの下部にキッシングボンドが形成されやすくなる。
これに対し、本実施形態の本接合用回転ツールFは、基端側ピンF2と、基端側ピンF2のテーパー角度Aよりもテーパー角度が小さい先端側ピンF3を備えた構成になっている。これにより、突合せ部J1に本接合用回転ツールFを挿入しやすくなる。また、先端側ピンF3のテーパー角度Bが小さいため、突合せ部J1の深い位置まで本接合用回転ツールFを容易に挿入することができる。また、先端側ピンF3のテーパー角度Bが小さいため、回転ツール201に比べて下向きの塑性流動を抑えることができる。このため、塑性化領域Wの下部にキッシングボンドが形成されるのを防ぐことができる。一方、基端側ピンF2のテーパー角度Aは大きいため、従来の回転ツールに比べ、被接合金属部材1の厚さや接合の高さ位置が変化しても安定して接合することができる。
また、基端側ピンF2の外周面で塑性流動材を押えることができるため、接合表面に形成される段差凹溝を小さくすることができるとともに、段差凹溝の脇に形成される膨出部を無くすか若しくは小さくすることができる。また、階段状の段差部F21は浅く、かつ、出口が広いため、塑性流動材を段差底面F21aで押さえつつ塑性流動材が段差部F21の外部に抜けやすくなっている。そのため、基端側ピンF2で塑性流動材を押えても基端側ピンF2の外周面に塑性流動材が付着し難い。よって、接合表面粗さを小さくすることができるとともに、接合品質を好適に安定させることができる。
また、先端側ピンF3の先端側の平坦面F4に突起部F5が形成されているので、突起部F5に沿って摩擦攪拌されて突起部F5に巻き上げられた塑性流動材は平坦面F4で押えられる。これにより、突起部F5周りをより確実に摩擦攪拌することができるとともに突合せ部J1,J2の酸化被膜が確実に分断されるので、突合せ部J1,J2の接合強度を高めることができる。
また、本実施形態の本接合工程では、塑性化領域Wの始端Waと終端Wbとがオーバーラップして塑性化領域Wの一部が重複していることにより、接合部の水密性及び気密性を向上させることができる。
また、本実施形態のように本接合用回転ツールFを右回転させると進行方向左側に接合欠陥が発生するおそれがあるが、本実施形態では本接合用回転ツールFの進行方向左側に第一金属部材1aが配置するように設定した。これにより、仮に、接合欠陥が形成されても中実部材である第一金属部材1a側に形成される。つまり、中空部材である第二金属部材1bからは離間した位置に接合欠陥が形成されるため、水密性及び気密性の低下を抑制することができる。
また、本実施形態によれば、本接合用回転ツールFを塑性化領域Wに対して第一金属部材1a側に移動させ、第一金属部材1a上で本接合用回転ツールFを引き抜くため、引抜跡を中空部材である第二金属部材1bから遠い位置に形成することができる。これにより、水密性及び気密性の低下を抑制することができる。また、本接合用回転ツールFを塑性化領域Wよりも第二金属部材1b側に移動させると被接合金属部材1の内部に金属材料が流出するおそれがあるが、本実施形態によればかかる問題を解消することができる。
また、本接合工程の前に仮接合工程を行うことで、本接合工程の際の第一金属部材1aと第二金属部材1bとの目開きを防ぐことができる。
<変形例>
次に、本発明の変形例について説明する。前記した図10に示す実施形態の本接合工程では、本接合用回転ツールFの回転中心軸Cと突合せ部J1とが重なるように設定して摩擦攪拌接合を行った。変形例の本接合工程では、図13A及び図13Bに示すように、本接合用回転ツールFの回転中心軸Cが、突合せ部J1に対して第一金属部材1a側に位置させた状態で摩擦攪拌接合を行う。
図13A及び図13Bに示すように、当該本接合工程においても、本接合用回転ツールFを右回転させているため、本接合用回転ツールFの進行方向に対して左側に第一金属部材1aが配置されるように設定する。変形例に係る本接合工程によっても突合せ部J1が摩擦攪拌されて第一金属部材1aと第二金属部材1bとが接合される。
変形例によれば、本接合用回転ツールFの進行方向左側に接合欠陥が形成されるおそれがあるが、当該接合欠陥を中実部材である第一金属部材1a側に形成することができる。つまり、変形例における接合欠陥は、前記した実施形態よりも第二金属部材1bからさらに離間する位置に形成される。これにより、被接合金属部材1の水密性及び気密性の低下をより抑制することができる。
また、当該変形例では突合せ部J1の高さ方向全体が摩擦攪拌されるように設定したが、突合せ部J1の少なくとも一部が摩擦攪拌される程度に本接合用回転ツールFの回転中心軸Cを第一金属部材1a側に位置させた状態で本接合用回転ツールFを移動させてもよい。
以上本発明の実施形態及び変形例について説明したが、本発明の趣旨に反しない範囲において適宜設計変更が可能である。例えば、仮接合工程は、本接合用回転ツールFを用いて行ってもよい。また、仮接合工程は、溶接で行ってもよい。
また、本実施形態では円柱状の部材と円筒状の部材とを接合したが、これに限定されるものではない。大径部及び当該大径部に小径部を備えた柱状の金属部材と円筒状部材とを接合するものであれば他の形状であってもよい。
また、本実施形態では、本接合用回転ツールFを右回転させたが、左回転させてもよい。この場合は、本接合用回転ツールFの進行方向右側に第一金属部材1aがくるように配置する。このように設定することで実施形態と同等の効果を得ることができる。
また、本実施形態では、突合せ部J1に対して本接合用回転ツールFを一周させたが、二周以上させてもよい。二周させることにより、一周目に発生した接合欠陥を再度摩擦攪拌できるため、水密性及び気密性を高めることができる。また、二周目以降は、第一金属部材1a側に本接合用回転ツールFを偏移させながら摩擦攪拌を行ってもよい。このようにすることで、接合欠陥を確実に補修することができる。
また、本接合工程が終了したら、被接合金属部材1の表面に現れるバリを切除するバリ切除工程を行ってもよい。バリ切除工程を行うことで、第一金属部材1a及び第二金属部材1bの表面をきれいに仕上げることができる。
また、本実施形態では、先端側ピンF3の先端側に平坦面F4と突起部F5が形成された本接合用回転ツールFを用いたが、先端側ピンF3の先端側に平坦面F4と突起部F5がない本接合用回転ツールFを用いてもよい。
1 被接合金属部材
1a 第一金属部材
1b 第二金属部材
2 大径部
3 小径部
C 回転中心軸
F 本接合用回転ツール(回転ツール)
F2 基端側ピン
F3 先端側ピン
F4 平坦面
F5 突起部
G 仮接合用回転ツール
J1 突合せ部
J2 突合せ部
W 塑性化領域
Wa 始端
Wb 終端

Claims (11)

  1. 大径部の端部に小径部を備えた柱状の第一金属部材と、前記大径部と略同等の外径を有する筒状の第二金属部材とを端面同士で突き合わせて形成された被接合金属部材の突合せ部に対して基端側ピンと先端側ピンとを備える回転ツールを用いて摩擦攪拌を行う摩擦攪拌接合方法であって、
    前記基端側ピンのテーパー角度は、135~160°であって前記先端側ピンのテーパー角度よりも大きくなっており、
    前記基端側ピンの外周面には階段状の段差部が形成されており、
    前記先端側ピンの先端側には、前記回転ツールの回転軸に垂直な平坦面が形成されるとともに、前記平坦面に突出する突起部が形成されており、
    回転した前記回転ツールの前記先端側ピンを前記突合せ部に挿入しつつ、前記基端側ピンの外周面を前記第一金属部材及び前記第二金属部材の外周面に接触させ
    前記基端側ピンと前記平坦面とを前記第一金属部材及び前記第二金属部材に接触させつつ、前記突起部の先端面を前記第一金属部材の前記小径部の外周面の位置よりも深く挿入した状態で、前記回転ツールを前記被接合金属部材の周囲で一周させることを特徴とする摩擦攪拌接合方法。
  2. 前記突合せ部に形成される塑性化領域の始端と終端とがオーバーラップしており、前記塑性化領域の一部が重複していることを特徴とする請求項1に記載の摩擦攪拌接合方法。
  3. 前記回転ツールの回転中心軸を前記突合せ部よりも前記第一金属部材側に位置させた状態で前記被接合金属部材の周囲で一周させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の摩擦攪拌接合方法。
  4. 前記第一金属部材が前記回転ツールの進行方向左側に位置する場合、前記回転ツールを右回転させ、
    前記第一金属部材が前記回転ツールの進行方向右側に位置する場合、前記回転ツールを左回転させることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の摩擦攪拌接合方法。
  5. 前記突合せ部に形成される塑性化領域の終端から前記回転ツールを前記第一金属部材側に向けて移動させて、前記回転ツールの引抜位置を前記第一金属部材に設けることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の摩擦攪拌接合方法。
  6. 前記回転ツールで摩擦攪拌接合する工程に先だって、前記突合せ部の一部を前記回転ツールよりも小型の仮接合用回転ツールを用いて仮接合することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の摩擦攪拌接合方法。
  7. 円柱状の大径部の端部に円柱状の小径部を備えた第一金属部材と、前記大径部と略同等の外径を有する円筒状の第二金属部材とを端面同士で突き合わせて形成された被接合金属部材の突合せ部に対して基端側ピンと先端側ピンとを備える回転ツールを用いて摩擦攪拌を行う摩擦攪拌接合方法であって、
    前記基端側ピンのテーパー角度は、135~160°であって前記先端側ピンのテーパー角度よりも大きくなっており、
    前記基端側ピンの外周面には階段状の段差部が形成されており、
    前記先端側ピンの先端側には、前記回転ツールの回転軸に垂直な平坦面が形成されるとともに、前記平坦面に突出する突起部が形成されており、
    回転した前記回転ツールの前記先端側ピンを前記突合せ部に挿入しつつ、前記基端側ピンの外周面を前記第一金属部材及び前記第二金属部材の外周面に接触させ
    前記基端側ピンと前記平坦面とを前記第一金属部材及び前記第二金属部材に接触させつつ、前記突起部の先端面を前記第一金属部材の前記小径部の外周面の位置よりも深く挿入した状態で、前記回転ツールを前記被接合金属部材の周囲で一周させることを特徴とする摩擦攪拌接合方法。
  8. 前記段差部は、段差底面と、段差側面とで構成されており、前記段差部の段差底面と段差側面とでなす段差角度は85~120°になっており、
    前記先端側ピンの外周面には螺旋溝が刻設されており、
    前記螺旋溝は、螺旋底面と、螺旋側面とで構成されており、前記螺旋底面と前記螺旋側面とで構成される螺旋角度が45°~90°であることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の摩擦攪拌接合方法。
  9. 前記基端側ピンの外周面の高さ方向の中央部あたりが前記第一金属部材及び前記第二金属部材の外周面と接触するように挿入することを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の摩擦攪拌接合方法。
  10. 大径部の端部に小径部を備えた柱状の第一金属部材と、前記大径部と略同等の外径を有する筒状の第二金属部材とを端面同士で突き合わせて形成された被接合金属部材の突合せ部に対して基端側ピンと先端側ピンとを備える回転ツールを用いて摩擦攪拌を行う摩擦攪拌接合方法であって、
    前記基端側ピンのテーパー角度は、前記先端側ピンのテーパー角度よりも大きくなっており、
    前記基端側ピンの外周面には階段状の段差部が形成されており、
    前記先端側ピンの先端側には、前記回転ツールの回転軸に垂直な平坦面が形成されるとともに、前記平坦面に突出する突起部が形成されており、
    回転した前記回転ツールの前記先端側ピンを前記突合せ部に挿入しつつ、
    前記基端側ピンと前記平坦面とを前記第一金属部材及び前記第二金属部材に接触させつつ、前記突起部の先端面を前記第一金属部材の前記小径部の外周面の位置よりも深く挿入し、
    前記基端側ピンの外周面を前記第一金属部材及び前記第二金属部材の外周面に接触させた状態で、前記回転ツールを前記被接合金属部材の周囲で一周させることを特徴とする摩擦攪拌接合方法。
  11. 円柱状の大径部の端部に円柱状の小径部を備えた第一金属部材と、前記大径部と略同等の外径を有する円筒状の第二金属部材とを端面同士で突き合わせて形成された被接合金属部材の突合せ部に対して基端側ピンと先端側ピンとを備える回転ツールを用いて摩擦攪拌を行う摩擦攪拌接合方法であって、
    前記基端側ピンのテーパー角度は、前記先端側ピンのテーパー角度よりも大きくなっており、
    前記基端側ピンの外周面には階段状の段差部が形成されており、
    前記先端側ピンの先端側には、前記回転ツールの回転軸に垂直な平坦面が形成されるとともに、前記平坦面に突出する突起部が形成されており、
    回転した前記回転ツールの前記先端側ピンを前記突合せ部に挿入しつつ、
    前記基端側ピンと前記平坦面とを前記第一金属部材及び前記第二金属部材に接触させつつ、前記突起部の先端面を前記第一金属部材の前記小径部の外周面の位置よりも深く挿入し、
    前記基端側ピンの外周面を前記第一金属部材及び前記第二金属部材の外周面に接触させた状態で、前記回転ツールを前記被接合金属部材の周囲で一周させることを特徴とする摩擦攪拌接合方法。
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