JP7055715B2 - ジカウイルス抗原および抗ジカウイルス抗体を検出するための方法およびキット - Google Patents

ジカウイルス抗原および抗ジカウイルス抗体を検出するための方法およびキット Download PDF

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本発明は、ジカウイルス抗原および抗ジカウイルス抗体を同一反応系で検出するための免疫学的方法、および、当該検出を利用してジカウイルス感染症の診断を補助する方法に関する。また、本発明は、これら方法に用いられるキットに関する。
ジカウイルスはフラビウイルス科に属する1本鎖RNAの球形ウイルスであり、2つの遺伝子型(アフリカ型とアジア型)が存在する。ヒトは、ネッタイシマカやヒトスジシマカといった媒介蚊に刺されることにより感染する。臨床的特徴は、2~12日間の潜伏期の後に、全身の不快感、倦怠感といった前駆的症状にはじまり、突然の発熱、頭痛、全身の筋肉痛などが出現する。時にギランバレー症候群を引き起こす可能性や、妊婦への感染では小頭症児の発生が指摘されている。このため、ジカウイルスの流行地域からの入国者や帰国者については、本症の感染の疑いがある場合には、ジカウイルス感染の診断を行う必要がある。
ジカウイルスの診断においては、遺伝子増幅法(RT-PCR)によるウイルス遺伝子の検査やウイルスの分離が行われているが、前者は、特別な設備が必要であり、後者は、多くの時間と手間を要する。
一方、血清中の抗体(IgMやIgG)を検出する血清学的検査も行われているが、フラビウイルス科に属する他のウイルスとの交差反応性(偽陽性)の問題が指摘されている。また、血清学的検査は、直接ジカウイルスを検出するものではなく、例えば、ジカウイルスに対する抗体が生じていない感染初期には適用できないという本質的問題を避けることができない。
最近になり、ジカウイルスNS1タンパク質を利用することで、交差反応性の問題を低減させることが可能であることが報告され(非特許文献1)、ジカウイルスのNS1タンパク質に対する抗体を利用した免疫クロマトグラフィーによる検出法が開発された(特許文献1)。
しかしながら、従来法では、ジカウイルス抗原とそれに対する抗体の双方を検出したい場合、別々に免疫学的測定を実施する必要があり、これには多くの検体量と、時間および手間を要するという問題があった。
特開2017-207335号公報
Steinhagen K et al. Euro Surveill. 2016;21(50):pii=30426.
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、ジカウイルス抗原および抗ジカウイルス抗体を同一の反応系で検出するための免疫学的方法を提供することにある。さらなる本発明の目的は、これら免疫学的手法に用いられるキットを提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、まず、組換えジカウイルスNS1タンパク質を免疫原として多くのハイブリドーマを作製し、その中から、当該ジカウイルスNS1タンパク質に対して高い反応性を示すモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを選抜することにより、3つのハイブリドーマを取得することに成功した。
次いで、取得したハイブリドーマが産生するモノクローナル抗体のエピトープ解析を行ったところ、2つのモノクローナル抗体は、共通して、ジカウイルスNS1タンパク質の260-352番目のペプチド断片に結合し、他の一つのモノクローナル抗体は、ジカウイルスNS1タンパク質の1-176番目のペプチド断片に結合することが判明した。
これらモノクローナル抗体の組み合わせを、ジカウイルスNS1タンパク質の検出系として用い、一方、ジカウイルスENV抗原と抗IgM抗体の組み合わせをIgM型抗ジカウイルス抗体の検出系として用い、両検出系を組み合わせて同一反応系にて検体との反応性を評価したところ、各検出系を単独で用いた場合と比較して、顕著に高い感度で検体中の目的分子を検出しうることを見出した。さらに、本発明者は、コンボ検出系の反応液の塩濃度を向上させることにより、また、反応液に界面活性剤を添加することにより、非特異的反応を低減させ、抗原抗体反応の検出特異性を向上させることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、ジカウイルス抗原および抗ジカウイルス抗体を同一の反応系で検出するための免疫学的方法、当該検出を利用してジカウイルス感染症の診断を補助する方法、および、これら方法に用いられるキットに関し、より詳しくは、以下を提供するものである。
[1]検体中に存在するジカウイルス抗原およびIgM型抗ジカウイルス抗体を検出する方法であって、同一の反応系内で、前記検体を
(1)ジカウイルス抗原を捕捉するための第1の捕捉用分子、および
(2)IgM型抗ジカウイルス抗体を捕捉するための第2の捕捉用分子
に接触させ、
各捕捉用分子に捕捉されたジカウイルス抗原およびIgM型抗ジカウイルス抗体を検出する工程を含む方法。
[2]検体と第1の捕捉用分子および第2の捕捉用分子とを、200~2000mMの無機塩の存在下で接触させる、[1]に記載の方法。
[3]前記第1の捕捉用分子が抗ジカウイルスNS1抗体であり、前記第2の捕捉用分子がジカウイルスENV抗原である、[1]または[2]に記載の方法。
[4]前記第1の捕捉用分子が抗ジカウイルスNS1モノクローナル抗体であり、前記第2の捕捉用分子がジカウイルスNS1抗原断片であり、前記抗ジカウイルスNS1モノクローナル抗体が前記ジカウイルスNS1抗原断片に実質的に結合しない、[1]または[2]に記載の方法。
[5]検体と第1の捕捉用分子および第2の捕捉用分子とを、0.01~2%の界面活性剤の存在下で接触させる、[1]~[4]のいずれか1項に記載の方法。
[6]前記界面活性剤が、非イオン性界面活性剤、両イオン性界面活性剤、および陰イオン性界面活性剤から選択される少なくとも1種の界面活性剤である、[1]~[5]のいずれか1項に記載の方法。
[7]検体中に存在するジカウイルス抗原およびIgM型抗ジカウイルス抗体を検出するためのキットであって、少なくとも
(1)ジカウイルス抗原を検出するための第1の捕捉用分子、および
(2)IgM型抗ジカウイルス抗体を検出するための第2の捕捉用分子
を含むキット
ジカウイルス感染症の診断においては、その検査対象としてIgM型抗ジカウイルス抗体を用いる場合には、感染直後の早い段階では検出できない、という欠点がある反面、NS1タンパク質を用いる場合には、血中に中和抗体が生成されると、NS1タンパク質と中和抗体とが免疫複合体を形成し、検出用の抗体との反応性が低下してしまい、充分な検出感度が得られない、という欠点がある。従って、本発明の方法によって、両者を検出することにより、感染後長期に渡ってジカウイルスの存在または痕跡を評価することがきる。また、同一反応系で検出を行うため、別々に検出する場合と比較して、より少ない検体量で検査を行うことができ、時間および手間も節約することができる。
本発明の一実施形態に係る免疫測定器具(イムノクロマトグラフィー器具)の主要部の模式断面図である。 本発明の一実施形態に係る免疫測定器具(イムノクロマトグラフィー器具)の模式平面図である。 本発明の一実施形態に係る免疫測定器具(イムノクロマトグラフィー器具)の模式断面図である。
本発明は、検体中に存在するジカウイルス抗原およびIgM型抗ジカウイルス抗体を検出する方法であって、同一の反応系内で、前記検体を(1)ジカウイルス抗原を捕捉するための第1の捕捉用分子、および(2)IgM型抗ジカウイルス抗体を捕捉するための第2の捕捉用分子に接触させ、各捕捉用分子に捕捉されたジカウイルス抗原およびIgM型抗ジカウイルス抗体を検出する工程を含む方法、を提供する。また、当該検出によりジカウイルス感染症の診断を補助する方法を提供する。
本発明において「ジカウイルス」とは、フラビウイルス科に属する+鎖のRNAウイルスの1種であり、ジカウイルス感染症(ジカ熱)の原因となるウイルスを意味する。
本発明に用いられる「検体」としては、ジカウイルスが存在し得る試料である限り特に制限はない。ジカウイルス感染症の診断の補助を目的とする場合においては、一般的には、血液検体または尿が用いられる。血液検体は、好ましくは血清または血漿である。
本発明において検出の対象とする「ジカウイルス抗原」とは、ジカウイルスを構成する分子であって、ジカウイルスが感染した際に体内で抗ジカウイルス抗体を生じさせることができる分子を意味する。ジカウイルス抗原となるタンパク質としては、例えば、NS1タンパク質やENVタンパク質が挙げられる。「NS1タンパク質」は、ジカウイルスの非構造タンパク質の1つであり、典型的には、配列番号1に記載のアミノ酸配列を有するものである。また、「ENVタンパク質」は、ジカウイルスの外殻タンパク質の1つであり、典型的には、配列番号2に記載のアミノ酸配列を有するものである。抗ジカウイルス抗体のうち、「IgM型抗ジカウイルス抗体」は、通常、ジカウイルスの感染初期に体内に出現し、その後、数カ月で陰性化するという特徴を有する。
本発明においては、ジカウイルス抗原の検出系(以下、「第1の検出系」と称する)とIgM型抗ジカウイルス抗体の検出系(以下、「第2の検出系」と称する)を組み合わせて、同一の反応系で検出を行う検出系(以下、「コンボ検出系」と称する)が用いられる。
-第1の検出系-
本発明の第1の検出系に用いる捕捉用分子(以下、「第1の捕捉用分子」と称する)としては、ジカウイルス抗原に特異的に結合する分子であれば特に制限はないが、典型例には、抗ジカウイルス抗原抗体又はその抗原結合性断片である。第1の捕捉用分子は、そのような分子を1種類だけ使用してもよいし、複数種類を組み合わせて使用してもよい。第1の捕捉用分子として抗体を用いる場合、ポリクロ―ナル抗体でもモノクローナル抗体でもよいが、免疫測定の再現性等の観点からはモノクローナル抗体が好ましい。
モノクローナル抗体は、完全な抗体のみならず、抗体断片であってもよい。抗体断片としては、例えば、F(ab’)2、Fab’、Fab、Fv、単鎖抗体、ダイアボディーが挙げられるが、これらに制限されない。
特に好ましいモノクローナル抗体は、以下の(a)または(b)の特徴を有するものであり、ジカウイルスと同じフラビウイルス科に属するデングウイルスには反応しないため高い特異性を有する。
(a)配列番号1の1-176番目のアミノ酸配列からなるペプチド断片に結合する(以下、「特徴(a)モノクローナル抗体」と称する)。
(b)配列番号1の260-352番目のアミノ酸配列からなるペプチド断片に結合する(以下、「特徴(b)モノクローナル抗体」と称する)。
本発明の「特徴(a)モノクローナル抗体」の好ましい態様は、さらに、配列番号1の83-141番目のアミノ酸配列からなるペプチド断片および89-264番目のアミノ酸配列からなるペプチド断片に結合するという特徴を有する。このようなモノクローナル抗体としては、本実施例に記載の抗体Aが挙げられる(表1)
本発明の「特徴(b)モノクローナル抗体」の好ましい態様は、さらに、280-352番目のアミノ酸配列から成るペプチド断片に結合し、かつ、260-310番目のアミノ酸配列からなるペプチド断片と300-352番目のアミノ酸配列からなるペプチド断片には結合しないという特徴を有する。このようなモノクローナル抗体としては、本実施例に記載の抗体BおよびCが挙げられる(表1)。その結合特性から、抗体BおよびCに代表されるこれら抗体は、ジカウイルスNS1タンパク質のコンフォメーションエピトープを認識する抗体であると考えられる(表2)。
本発明のモノクローナル抗体の作製においては、本実施例に記載のように、まず、組換えジカウイルスNS1タンパク質を免疫原としてハイブリドーマを作製し、その中から、当該ジカウイルスNS1タンパク質に対して高い反応性を示すモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを選抜し、さらに、選抜したハイブリドーマが産生するモノクローナル抗体のエピトープ解析を行って、上記特徴(a)または(b)を有するモノクローナル抗体を産生するクローンを同定すればよい。
ハイブリドーマ法としては、代表的には、ケーラーよびミルスタインの方法(Kohler&Milstein,Nature,256:495(1975))が挙げられる。この方法における細胞融合工程に使用される抗体産生細胞は、抗原(標的タンパク質、その部分ペプチド、またはこれらを発現する細胞など)で免疫された動物(例えば、マウス、ラット、ハムスター、ウサギ、サル、ヤギ、ヒツジ、ロバ、ラクダ、アルパカ、ニワトリ)の脾臓細胞、リンパ節細胞、末梢血白血球などである。免疫されていない動物から予め単離された上記の細胞またはリンパ球などに対して、抗原を培地中で作用させることによって得られた抗体産生細胞も使用することが可能である。ミエローマ細胞としては公知の種々の細胞株を使用することが可能である。抗体産生細胞およびミエローマ細胞は、それらが融合可能であれば、異なる動物種起源のものでもよいが、好ましくは、同一の動物種起源のものである。ハイブリドーマは、例えば、抗原で免疫されたマウスから得られた脾臓細胞と、マウスミエローマ細胞との間の細胞融合により産生され、その後のスクリーニングにより、抗原に特異的なモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを得ることができる。抗原に対するモノクローナル抗体は、ハイブリドーマを培養することにより、また、ハイブリドーマを投与した哺乳動物の腹水から、取得することができる。
本発明のモノクローナル抗体は、当該抗体をコードするDNAが取得できれば、組換えDNA法によって作製することができる。この方法は、上記抗体をコードするDNAをハイブリドーマやB細胞などからクローニングし、適当なベクターに組み込んで、これを宿主細胞(例えば哺乳類細胞株、大腸菌、酵母細胞、昆虫細胞、植物細胞など)に導入し、組換え抗体として産生させる手法である(例えば、P.J.Delves,Antibody Production:Essential Techniques,1997 WILEY、P.Shepherd and C.Dean Monoclonal Antibodies,2000 OXFORD UNIVERSITY PRESS、Vandamme A.M. et al.,Eur.J.Biochem.192:767-775(1990))。抗体をコードするDNAの発現においては、重鎖または軽鎖をコードするDNAを別々に発現ベクターに組み込んで宿主細胞を形質転換してもよく、重鎖および軽鎖をコードするDNAを単一の発現ベクターに組み込んで宿主細胞を形質転換してもよい(WO94/11523号公報参照)。組換え抗体は、上記宿主細胞を培養し、宿主細胞内または培養液から分離・精製し、実質的に純粋で均一な形態で取得することができる。抗体の分離・精製は、通常のポリペプチドの精製で使用されている方法を使用することができる。トランスジェニック動物作製技術を用いて、抗体遺伝子が組み込まれたトランスジェニック動物(ウシ、ヤギ、ヒツジまたはブタなど)を作製すれば、そのトランスジェニック動物のミルクから、抗体遺伝子に由来するモノクローナル抗体を大量に取得することも可能である。
本発明の第1の検出系においては、第1の捕捉用分子に結合したジカウイルス抗原の検出を行うが、当該抗原を検出するための分子(以下、「第1の検出用分子」)としては、ジカウイルス抗原に特異的に結合する分子であれば特に制限はない。典型例には、抗ジカウイルス抗原抗体又はその抗原結合性断片である。第1の検出用分子は、ジカウイルス抗原への結合に関して、第1の捕捉用分子と競合しないものであることが好ましい。
本発明のモノクローナル抗体が検出用分子の場合、標識物質を結合させた抗体を使用することができる。標識物質としては、抗体に結合させて検出できるものであれば特に制限はないが、例えば、アルカリホスファターゼ(ALP)、ホースラディッシュペルオキシダーゼ(HRP)、βガラクトシダーゼ(β-gal)などの酵素、フルオレセインイソチオシアネート(FITC)やローダミンイソチオシアネート(RITC)などの蛍光色素、アロフィコシアニン(APC)やフィコエリスリン(R-PE)などの蛍光タンパク質、125Iなどの放射性同位元素、金属粒子、アビジン、ビオチン、ラテックスが挙げられる。
標識物質として酵素を用いた場合には、基質として、発色基質、蛍光基質、あるいは化学発光基質などを添加することにより、基質に応じて種々の検出を行うことができる。
標識物質を結合させたモノクローナル抗体を用いてジカウイルス抗原を直接的に検出する方法以外に、本発明のモノクローナル抗体には標識物質を結合せず、標識物質が結合した二次抗体などを利用して間接的に検出する方法を利用することもできる。ここで「二次抗体」とは、本発明のモノクローナル抗体に対して反応性を示す抗体である。例えば、本発明のモノクローナル抗体をマウス抗体として調製した場合には、二次抗体として抗マウスIgG抗体を使用することができる。ウサギ、ヤギ、マウスなどの様々な生物種に由来する抗体に対して、使用可能な標識二次抗体が市販されており、本発明のモノクローナル抗体の由来する生物種に応じて、適切な二次抗体を選択して使用することができる。二次抗体に代えて、標識物質を結合させたプロテインGやプロテインAなどを用いることも可能である。
モノクローナル抗体と標識物質との結合には、ビオチン-アビジン系を利用することもできる。この方法においては、例えば、モノクローナル抗体をビオチン化し、これに、アビジン化した標識物質を作用させ、ビオチンとアビジンの相互作用を利用して、モノクローナル抗体に標識物質を結合させる。
本発明においてイムノアッセイを検出原理として利用する場合には、高感度な検出システムを構築することができる点で、サンドイッチ法が好適である。サンドイッチ法においては、固相化した捕捉用分子で検出対象物質を捕捉し、それを標識物質が結合した検出用分子に認識させ、洗浄後、標識物質の種類に応じた検出を行う。固相としては、例えば、磁性粒子やラテックス粒子などの粒子、プラスチックプレートなどのプレート、ニトロセルロースなどの繊維状物質を用いることができる。
捕捉用分子は固相に直接固定してもよいが、間接的に固定してもよい。例えば、捕捉用分子に結合する物質を固相に固定し、当該物質に捕捉用分子を結合させることにより、補足用分子を固相に間接的に固定することができる。捕捉用分子が抗体である場合、捕捉用分子に結合する物質としては、例えば、上記の二次抗体、プロテインG、プロテインAが挙げられるが、これらに制限されない。また、捕捉用抗体がビオチン化されている場合には、アビジン化した固相を利用することができる。
サンドイッチ法においては、捕捉用分子および検出用分子の少なくとも一方に、上記本発明のモノクローナル抗体(特徴(a)モノクローナル抗体、特徴(b)モノクローナル抗体)を用いることができる。この場合、他の一方の抗体は、ジカウイルス抗原に結合し得る限り、本発明のモノクローナル抗体以外の抗体を用いることができる。
好ましい態様においては、捕捉用分子および検出用分子の双方が、ジカウイルス抗原に同時に結合可能な本発明のモノクローナル抗体である。これにより感度および特異性に特に優れた検出系を構築することができる。このようなモノクローナル抗体は、本発明の「特徴(a)モノクローナル抗体」の組み合わせであっても、本発明の「特徴(b)モノクローナル抗体」の組み合わせであってもよく、本発明の「特徴(a)モノクローナル抗体」と本発明の「特徴(b)モノクローナル抗体」の組み合わせであってもよい。
また、捕捉用分子または検出用分子の一方に、2種以上の本発明のモノクローナル抗体を混合したものを用いてもよく、抗原捕捉用分子および検出用分子の双方に、2種以上の本発明のモノクローナル抗体を混合したものを用いてもよい。これにより検出感度を向上させ得る。例えば、本発明の「特徴(a)モノクローナル抗体」と本発明の「特徴(b)モノクローナル抗体」とを組み合わせる場合、好ましい組み合わせの例としては、捕捉用抗体としての抗体AおよびBと検出用抗体としての抗体Cの組み合わせが挙げられる。
-第2の検出系-
本発明の第2の検出系に用いる捕捉用分子(以下、「第2の捕捉用分子」と称する)は、IgM型抗ジカウイルス抗体が特異的に結合する分子(以下、「第2の捕捉用分子(態様1)」と称する)あるいはIgM型抗ジカウイルス抗体に特異的に結合する分子(以下、「第2の捕捉用分子(態様2)」と称する)であれば、特に制限はない。
第2の捕捉用分子(態様1)は、典型的には、ジカウイルス抗原またはその断片である。ジカウイルス抗原としては、例えば,ジカウイルスENV抗原やジカウイルスNS1抗原を用いることができる。第2の捕捉用分子(態様1)がジカウイルス抗原またはその断片である場合、検体中にIgM型抗ジカウイルス抗体に加えて、他の型の抗ジカウイルス抗体(例えば、IgG型抗ジカウイルス抗体)が存在すると、当該他の型の抗ジカウイルス抗体も第2の捕捉用分子(態様1)に捕捉されてしまう。従って、IgM型抗ジカウイルス抗体を特異的に検出したい場合には、第2の検出系における検出のための分子(以下、「第2の検出用分子」と称する)として、当該IgM型の抗体に特異的に結合する分子(他の型の抗体に結合しない分子)を用いる必要がある。このような分子の典型例としては、抗IgM抗体が挙げられる。抗IgM抗体は、モノクローナル抗体でもポリクローナル抗体でもよい。IgMに加えて、IgGをも検出する場合には、第2の検出用分子として、ジカウイルスNS1抗原またはその断片を用いることができる。
第2の捕捉用分子(態様2)は、典型的には、上記の抗IgM抗体である。この場合、抗IgM抗体に捕捉されたIgM型抗ジカウイルス抗体を検出するためには、検出用分子(以下、「第2の検出用分子(態様2)」と称する)として、ジカウイルスNS1抗原またはその断片を用いることができる。
本発明では、第2の捕捉用分子として、上記した態様1および態様2のいずれかを用いてもよく、また、双方を用いてもよい。また、各態様について、1種類の分子のみを用いてもよいし、複数種の分子を組み合わせて用いてもよい。
本発明における第2の検出用分子も、第1の検出用分子と同様に、標識物質を結合させた分子を使用することができる。検出システムとしてサンドイッチ法が採用される場合は、第1の捕捉用分子と同様に、第2の捕捉用分子を固相化して用いることができる。
-コンボ検出系-
本発明のコンボ検出系において「同一の反応系内で」検出するとは、同一の検体を、同一の場で第1の捕捉用分子および第2の捕捉用分子と接触させて、検出を行うことを意味する。「同一の場」としては特に制限はなく、例えば、同一のマトリクス上、同一のウェル内、同一の反応セル内などが挙げられる。同一の場であれば、検体中のジカウイルス抗原とIgM型抗ジカウイルス抗体の検出のタイミングが異なっていてもよい。
例えば、後述するように検出法としてイムノクロマトグラフィーを採用する場合には、ジカウイルス抗原とIgM型抗ジカウイルス抗体をそれぞれ検出するための2つの検出ゾーン6aと6bが設けられていてもよく、この場合、もし双方が検体中に存在する場合、検出ゾーン6aにて一方が先に検出され、検出ゾーン6bにて他方が後に検出されることになる。このように検出のタイミングが異なるが、同一の場(同一のマトリクス上)で同一の検体に対して反応を行うから、本発明における「同一の反応系内で」に該当する。
本発明のコンボ検出系については、第1の検出系と第2の検出系の間で交差反応をしないよう留意する必要がある。例えば、第1の捕捉用分子および第1の検出用分子がジカウイルスNS1モノクローナル抗体であり、第2の捕捉用分子(態様1)がジカウイルス抗原またはその断片である場合には、第1の捕捉用分子および第1の検出用分子が第2の捕捉用分子(態様1)に結合するおそれがある。従って、第2の捕捉用分子(態様1)としては、第1の捕捉用分子および第1の検出用分子に結合しないものを利用することが好ましい。このような第2の捕捉用分子(態様1)としては、例えば、第1の捕捉用分子または第1の検出用分子が認識するエピトープ領域以外の領域のジカウイルスNS1抗原断片、あるいは第1の捕捉用分子および第1の検出用分子が認識しないように改変されたジカウイルスNS1抗原(例えば、エピトープ領域の変異体)が挙げられる。
また、第1の捕捉用分子および第1の検出用分子がジカウイルスNS1モノクローナル抗体であり、第2の検出用分子がジカウイルス抗原またはその断片である場合には、第1の捕捉用分子および第1の検出用分子が第2の検出用分子に結合するおそれがある。従って、第2の検出用分子としては、第1の捕捉用分子および第1の検出用分子に結合しないものを利用することが好ましい。このような第2の検出用分子としては、上記第2の捕捉用分子(態様1)の場合と同様に、例えば、第1の捕捉用分子および第1の検出用分子が認識するエピトープ領域以外の領域のジカウイルスNS1抗原断片、あるいは第1の捕捉用分子および第1の検出用分子が認識しないように改変されたジカウイルスNS1抗原(例えば、エピトープ領域の変異体)が挙げられる。
ジカウイルス抗原およびIgM型抗ジカウイルス抗体を同一の反応系内で検出する場合、全体の検出感度は高まるものの、非特異的反応も生じやすくなる。このような非特異的反応を抑制するため、本発明のコンボ検出系においては、反応液中の塩濃度を向上させることが好ましい。反応液に添加する無機塩としては、非特異的反応を抑制する効果がある限り特に制限はなく、例えば、塩化ナトリウム、塩化リチウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化アンモニウム、臭化リチウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化カルシウム、臭化マグネシウム、臭化アンモニウム等が挙げられる。反応系における無機塩の濃度は、通常、100~2000mM、好ましくは200~1000mM(例えば、200~750mM、250~500mM)である。塩濃度が低すぎると非特異的反応の抑制効果が低下する傾向があり、逆に高すぎると反応性が低くなる場合がある。
また、本発明においては、反応液中に、上記無機塩とともに、または単独で、界面活性剤を添加することが好ましい。「界面活性剤」は、水溶液中で表面張力を低下させる化合物であり、分子内に親水性部分と疎水性部分をもつ。反応系に添加する界面活性剤としては、非特異的反応を抑制する効果がある限り特に制限はないが、非イオン性界面活性剤、両イオン性界面活性剤、または陰イオン性界面活性剤が好ましい。
非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル系界面活性剤やグルカミン系界面活性剤が挙げられる。ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル系界面活性剤としては、ポリ(オキシエチレン)オクチルフェニルエーテルが好ましく、例えば、TritonX(TritonX-100、TritonX-305、TritonX-405など)が挙げられる。また、グルカミン系界面活性剤としては、n-アルカノイル-N-メチル-D-グルカミンが好ましく、例えば、n-デカノイル-N-メチル-D-グルカミン(MEGA-10)、n-ノナノイル-N-メチル-D-グルカミン(MEGA-9)、n-オクタノイル-N-メチル-D-グルカミン(MEGA-8)が挙げられる。
両イオン性界面活性剤としては、疎水性のアルキル基と、第四級アンモニウムを含む親水性部分とを有する両性界面活性剤が挙げられる。疎水性のアルキル基は、直鎖アルキル基が好ましく、典型的には、CH3-(CH2)n-N+(CH3)2-[(CH2)3-SO3-](nは自然数)の構造を有する。直鎖アルキル基を有する両性界面活性剤の具体例としては、例えば、N-デシル-N,N-ジメチル-3-アンモニオ-1-プロパンスルホネート(C10APS)、N-ドデシル-N,N-ジメチル-3-アンモニオ-1-プロパンスルホネート(C12APS)、N-テトラデシル-N,N-ジメチル-3-アンモニオ-1-プロパンスルホネート(C14APS)が挙げられる。
陰イオン性界面活性剤の好ましい例としては、分子内に炭素原子9個以上のアルキル基を有する陰イオン性界面活性剤が挙げられる。アルキル基は、好ましくは直鎖アルキル基である。炭素原子9個以上のアルキル基を有する陰イオン性界面活性剤としては、例えば、N-デカノイルサルコシンナトリウム(NDS)が挙げられる。
反応系における界面活性剤の濃度は、通常、0.01~2%、好ましくは0.05~1%(例えば、0.1~0.7%)である。界面活性剤濃度が低すぎると非特異的反応の抑制効果が低下する傾向があり、逆に高すぎると抗体と抗原の反応性が低下する場合がある。
試料中のジカウイルスの存在または痕跡を高感度で検出する場合には、CLEIAやELISA等、上記の粒子やプレートを固相とするサンドイッチ法が好ましい。磁性粒子などの粒子を固相として用いる場合、第1の捕捉用分子および第2の捕捉用分子は、同一の固相(同一の粒子)に固定化されてもよく、あるいは、異なる固相(異なる粒子)にそれぞれの固相化した後、粒子を混合して用いてもよい。固相としてプレートを用いる場合は、通常、当該プレートのウェルに2つの捕捉用分子を固相化する。
本発明のコンボ検出系においては、例えば、このように固相化された捕捉用分子に検体を接触させて、所定時間の反応(一次反応)を行い、洗浄後に、固相に捕捉された検出対象分子に標識された検出用分子を接触させて、所定時間の反応(二次反応)を行う。そして、洗浄後に、標識の種類に応じたシグナルを検出する。一方、先に、検出対象分子を標識された検出用分子に接触させてから、固相上の捕捉用分子に接触させてもよい。
陰性対象(例えば、陰性検体)から得られた測定値を基にカットオフ値(例えば、陰性検体における平均値+3SD)を設定した場合、検体から得られた値がそれを上回れば、試料中にジカウイルスが存在するか、または存在した痕跡があると評価することができる。
なお、本発明のコンボ検出系において、標識物質として第1の検出用分子と第2の検出用分子で異なるものを使用すれば、第1の検出用分子からのシグナルと第2の検出用分子からのシグナルを区別でき、結果としてジカウイルス抗原とIgM型抗ジカウイルス抗体の存在を分けて評価することが可能となる。
本発明のコンボ検出系において、簡便かつ迅速にジカウイルスの存在または痕跡を検出するには、イムノクロマトグラフィーが好適である。図1~3は、イムノクロマトグラフィーのデバイス(検出器具)の一例の概略図である。イムノクロマトグラフィーのデバイスの一態様について説明すると、当該デバイス1は、ニトロセルロース膜のような多孔性素材からなるマトリクス2上に、第一の捕捉用分子をライン状に固相化した検出ゾーン6aと第二の捕捉用分子をライン状に固相化した検出ゾーン6bと、その上流側に、標識した第一の検出用分子および/または標識した第二の検出用分子(以下、「標識した検出用分子」と称する)を担持した標識試薬ゾーン4を含む。通常、標識試薬ゾーンは、標識した検出用分子を担持した多孔性のパッドにより構成される。マトリクス2の上流端には、展開液を貯蔵した展開液槽11が設けられている。さらに、通常、上記検出ゾーン6a/6bの下流に、標識した検出用分子の展開を確認するために抗標識抗体をライン状に固相化した展開確認部10と、さらにその下流に、展開液を吸収するための多孔性の吸収パッドが設けられた展開液吸収ゾーン5が設けられている。さらに、標識が酵素標識である場合には、標識試薬ゾーン4よりも上流に、標識酵素の基質を担持した基質ゾーン7が設けられる。
使用時には、検体9を標識試薬ゾーン4中の検体ゾーン8に添加し、押し込み部12を加圧して突起部13を移動させることにより、展開液パッド3を展開液槽11に挿入し、展開液パッド3を通じて展開液をマトリクス2に供給する。展開液が基質ゾーン7を通過する際に基質が展開液中に溶出され、基質を含む展開液が流動する。展開液が標識試薬ゾーン4を通過する際に、標識した検出用分子と検体とが展開液中に溶出され、基質、標識した検出用分子および検体を含む展開液が流動する。検体中に検出対象分子(ジカウイルス抗原および/またはIgG型抗ジカウイルス抗体)が含まれる場合には、該検出対象分子と標識した検出用分子とが結合し、これらが検出ゾーン6aに到達すると、検出ゾーン6aにおいて、固相化した第一の捕捉用分子とジカウイルス抗原とが結合する。その結果、ジカウイルス抗原を介して標識した第一の検出用分子が検出ゾーン6aに固定される。また、検体中にIgM型抗ジカウイルス抗体が含まれる場合には、該抗体と標識した検出用分子とが結合し、これらが検出ゾーン6bに到達すると、検出ゾーン6bにおいて、固相化した第2の捕捉用分子とIgM型抗ジカウイルス抗体とが結合する。その結果、IgM型抗ジカウイルス抗体を介して標識した第2の検出用分子が検出ゾーン6bに固定される。こうして検出ゾーン6aと6bにおける標識を測定することにより、検出対象分子が検出されることになる。
検体中に検出対象分子が含まれていない場合には、標識抗体は検出ゾーン6aおよび6bに固定されず、さらに下流に移動するため、検出ゾーン6aおよび6bにおいて標識は検出されない。なお、検出ゾーンの下流の展開液確認部には、抗標識抗体が固相化されているため、標識した検出用分子は展開液確認部10に固定されることになる。よって、展開液確認部10に標識が検出された場合、展開液が正しく展開されたことを意味する。展開液は、最終的に、その下流の吸収パッドに吸収される。
なお、以上の操作において、第2の捕捉用分子を6aに固相化し、第1の捕捉用分子を6bに固相化することもできる。この場合、もし検体中に検出対象分子が存在する場合には、IgM型抗ジカウイルス抗体が先に検出され、ジカウイルスNS1タンパク質が後に検出されることになる。
また、本発明は、上記本発明のコンボ検出系に用いるためのキットを提供する。本発明のキットは、(1)ジカウイルス抗原を検出するための第1の捕捉用分子、および(2)IgM型抗ジカウイルス抗体を検出するための第2の捕捉用分子、を少なくとも備える。さらに、対照試薬、標準検体試薬(各濃度)、各種希釈液(希釈対象;検体、標識した検出用分子、各捕捉用分子、または基質)、希釈用カートリッジ、洗浄液などを組み合わせることができる。酵素標識を利用した場合には、標識の検出に必要な基質や反応停止液などを含めることができる。検出用抗体を標識しない場合には、例えば、当該検出用抗体に結合する物質を標識したものをキットに含めることができる。
非特異的反応を抑制するために無機塩および界面活性剤を含む希釈液を用いる場合には、その濃度は、反応液中の濃度が上記の濃度となるように、適宜調整される。通常、上記の濃度と同等か、その1.1倍~5倍(例えば、1.3倍~3倍、1.5倍~2.5倍)である。
サンドイッチ法として、イムノクロマトグラフィーを採用する場合には、捕捉用抗体が検出ゾーンに固定化された膜担体と標識された検出用抗体を担持しているパッドとを備えたデバイスをキットに含めることができる。当該デバイスは、展開液パッドや吸収パッドなど、イムノクロマトグラフィーに適したその他の構成要素を備えることができる。
本発明のキットには、さらに、当該キットの使用説明書を含めることができる。
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。本実施例において、「%」の表示は、特に記載のない場合は、重量/容量(w/v)パーセントを示す。
[実施例1]抗ジカウイルスNS1タンパク質モノクローナル抗体の作製
免疫源としては、組換えジカウイルス(アフリカ株)NS1タンパク質(#ZIKV-NS1、The Native Antigen Company製)を1%SDSの存在下で96℃10分間加熱して変性させた、変性ジカウイルスNS1タンパク質(以下、「変性抗原」とも称する)を使用した。変性抗原をマウスに免疫し(腹腔内投与、投与量10μg/匹、免疫回数3~5回)、常法のハイブリドーマ法により、免疫原に対する抗体を産生するハイブリドーマを作製した。
[実施例2]抗体スクリーニング
抗体スクリーニングは、ELISAを用いて実施した。前記の変性抗原をPBSで希釈し、0.1~0.2μg/mLの溶液を調製した。これを96穴マイクロウェルプレートに50μLずつ分注し、37℃で1時間、または4℃で一晩コーティングさせた。1%スキムミルク・PBS、または2%BSA・PBSでブロッキングした後、1~10倍希釈したハイブリドーマ培養上清を各50μL/ウェル分注し、37℃で1時間反応させた。PBSTで洗浄後、POD標識抗マウスIgG抗体を50μL/ウェル分注し、37℃で30分~1時間反応させた。PBSTで洗浄後、TMB基質系で発色を行い、マイクロプレートリーダーにて450nmの吸光度を測定した。複数のハイブリドーマについて前記のスクリーニングを2回実施し、特に高い吸光度を示す3種のハイブリドーマA~Cを選出した。
[実施例3]モノクローナル抗体のエピトープ解析(ELISA)
ジカウイルスNS1タンパク質のリコンビナント抗原を調製し、前記3種のハイブリドーマA~Cより産生される3種のモノクローナル抗体(抗体A~抗体C)について、ELISAを用いて各ペプチドとの親和性を調査した。リコンビナント抗原は、次の方法で調製した。352アミノ酸からなるジカウイルスNS1(配列番号1、GenBank Accession No.:KU365780)の全長cDNAを人工合成し、PCR法により所望のDNA断片を増幅した。全長cDNAおよび各DNA断片を公知の発現ベクターに組込んで大腸菌に導入し、発現したリコンビナント抗原をカラムにて回収・精製した。この方法により、配列番号1の1-176番目、83-141番目、89-264番目、260-352番目、260-310番目、280-352番目および300-352番目のアミノ酸配列からなるリコンビナントペプチド断片、および配列番号1の全長からなるリコンビナントNS1タンパク質を調製した。
各ペプチド断片およびリコンビナント抗原について、PBSで希釈して2μg/mLの溶液を調製し、96穴マイクロウェルプレートに50μLずつ分注した。37℃で1時間コーティングさせた後、2%BSA/PBSを150μL/ウェル加え、4℃で一晩ブロッキングした。PBSTで洗浄し、次いで、抗体A~Dを希釈液A(5%牛血清、1%BSA、0.1%カゼインナトリウム、100μg/mLマウスイムノグロブリンを含むPBS)で2.5μg/mLに調製し、各50μL/ウェル分注し、37℃で1時間反応させた。PBSTで洗浄後、アルカリホスファターゼ標識抗マウスIgG抗体を50μL/ウェル分注し、37℃で1時間反応させた。PBSTで洗浄後、AMPPD溶液(ルミパルス基質液(富士レビオ社製)を50μL/ウェル分注して37℃で5分間発光させ、マイクロプレートリーダーにて発光量を測定した。結果を表1に示す。
Figure 0007055715000001
N.D.:実施せず;
-:発光量<50000; ±:発光量50000-100000
+:発光量100000-2000000; ++:発光量>2000000
表1の結果より、抗体A~Cのエピトープは、配列番号1の表2に示す領域と推察された。抗体BおよびCは、280-352のペプチド断片には反応するが、260-310、300-352のペプチド断片には反応しないことから、コンフォメーションエピトープを認識する抗体であることが推察された。
Figure 0007055715000002
[実施例4]ジカウイルスコンボアッセイ(CLEIA)
以下の方法で抗体A及び抗体Bを磁性粒子(平均粒径3μm)に固相化させ、抗ジカウイルスNS1抗体の固相化粒子を調製した。10mM MES緩衝液(pH5.0)中で磁性粒子0.01g/mLに、抗体A及び抗体Bを計0.2mg/L添加し、25℃で1時間ゆるやかに撹拌しながらインキュベートした。反応後、磁性粒子を磁石で集磁し、洗浄液(50mM Tris,150mM NaCl,2.0% BSA,pH7.0)で洗浄し、抗ジカウイルス抗体固相化粒子を得た。
上記粒子とは別に、以下の方法で組み換えジカウイルスエンベロープ(ENV)抗原を磁性粒子(平均粒径3μm)に固相化して、ENV抗原の固相化粒子を調製した。ENV抗原を常法に従ってビオチンで標識し、次いで常法に従ってストレプトアビジンを感作した磁性粒子と混合し、反応させた。反応後、磁性粒子を磁石で集磁し、洗浄液で洗浄し、ENV抗原固相化粒子を得た。
抗ジカウイルス抗体固相化粒子、ENV抗原固相化粒子を、粒子希釈液A(50mM Tris,50mM NaCl,1mM EDTA,0.5% BSA,0.5% Tween 40,pH8.0)でそれぞれ0.05%、0.02%となるように懸濁し、粒子液を調製した。
抗体Cを、常法に従いアルカリホスファターゼで標識し、標識抗ジカウイルスNS1抗体を調製した。次いで、マウス抗ヒトIgMモノクローナル抗体(富士レビオ社製、常法に従って調製)を同様にアルカリホスファターゼ標識し、標識抗ヒトIgM抗体を調製した。上記2種の標識抗体を標識体希釈液A(1.0mM MgCl,0.3mM ZnCl,150mM NaCl,0.5% BSA,0.5% Tween80, pH6.8)に、それぞれ0.7μg/mL、0.1μg/mLとなるように添加し、標識体液を調製した。
ジカウイルス陽性購入検体4例(P1~P4)および陰性検体5例(N1~N5)について、上記の粒子液、標識体液を用いて、自動分析器ルミパルスL2400(富士レビオ社製)によるジカウイルス検出を行った。検体は、ルミパルス検体希釈液(150mM NaClを含む)にTriton X-100を0.5%添加した検体希釈液で20倍希釈して使用した。各検体50μLを粒子液50μLと混合し、37℃で8分間反応させた。粒子を集磁してルミパルス洗浄液(富士レビオ社製)で洗浄し、標識体液50μLを添加して懸濁させ、37℃で8分間反応させた。再度、粒子を集磁してルミパルス洗浄液で洗浄し、未反応の標識体を除去した後、ルミパルス基質液(富士レビオ社製)を200μL添加し、37℃で4分間発光させ、発光量を測定した。
表3に各検体の実測値(カウント)を示す(試験例1)。陰性検体の測定値の平均+3SDをカットオフとした場合、陽性検体の測定値はすべてカットオフを大幅に上回った。上記の条件で、陽性検体と陰性検体とを精度よく判別できることが示唆された。
[実施例5]反応時塩濃度の検討
粒子希釈液のNaCl濃度を150mM、275mM、350mM、500mM(それぞれ粒子希釈液B、C、D、E)とし、標識体希釈液のNaCl濃度を500mM(標識体希釈液B)とした以外は、実施例4と同様の条件で、ジカウイルス陽性購入検体4例及び陰性検体5例について、ジカウイルス抗原及び/または抗体の検出を行った。結果を表3に示す(試験例2~5)。
粒子希釈液の塩濃度を上げることで、全体的にシグナルが低下したが、特に粒子液の塩濃度を275mM以上とすると陰性検体のカウントが顕著に下がり、全体的にS/N比が向上する傾向が見られた。
Figure 0007055715000003
[実施例6]界面活性剤添加の検討
粒子希釈液及び標識希釈液のNaCl濃度を500mMとし、ルミパルス検体希釈液に、0.5% Triton X-100に代えて、表4に示す各界面活性剤をそれぞれ添加した以外は、実施例4と同様の方法で、ジカウイルス陽性購入検体1例(P4)及び陰性検体2例(N6、N7)について、ジカウイルス抗原及び/または抗体の検出を行った。結果を表4に示す。表中の「濃度」は、中の界面活性剤濃度を示す。
Figure 0007055715000004
コントロール:ルミパルス検体希釈液のみ(界面活性剤未添加)
一部の界面活性剤では、陰性検体由来のバックグラウンドを下げる効果が認められたが、陽性検体のシグナルも低下させてしまうことが判明した。陽性検体の低下が限定的であり、かつ、比較的高いバックグラウンド低下効果が認められた界面活性剤は、Triton X-100、MEGA10、C12APS及びNDS(N-デカノイルサルコシン)であった。
[実施例7]単独検出系との臨床感度・特異性比較
ジカウイルスNS1抗原を単独で検出する系(抗原検出系)、及びIgM型抗ジカウイルス抗体を単独で検出する系(抗体検出系)をそれぞれ構築し、コンボアッセイ系と臨床感度・特異性を比較した。
抗原検出系は、抗体A及び抗体Bを固相化した磁性粒子を、粒子希釈液Eに0.05%となるように添加し調製した粒子液と、標識した抗体Cを標識体希釈液B(1.0mM MgCl,0.3mM ZnCl,500mM NaCl,0.5% BSA,0.5% Tween80, pH6.8)に0.7μg/mLとなるように添加して調製した標識体液とを用いた。一方、抗体検出系は、組み換えENV抗原を固相化した磁性粒子を、粒子希釈液Eに0.02%となるように添加し調製した粒子液と、標識抗ヒトIgM抗体を標識体希釈液Bで0.2μg/mLとなるように添加して調製した標識体液とを用いた。
コンボアッセイ系は、抗体A及び抗体Bを固相化した磁性粒子、組み換えENV抗原を固相化した粒子を、それぞれ0.05%、0.01%となるように粒子希釈液Eに添加して調製した粒子液と、標識した抗体C、標識した抗ヒトIgM抗体を、それぞれ0.7μg/mL、0.1μg/mLとなるように標識体希釈液Bに添加して調製した標識体液を用いた。
ジカウイルス陽性購入検体5例(P1~P5)及び陰性検体9例(N1~N9)について、各粒子液、各標識体液を用いて、自動分析器ルミパルスL2400(富士レビオ社製)によるアッセイを行った。各検体50μLを粒子液50μLと混合し、37℃で8分間反応させた。粒子を集磁してルミパルス洗浄液(富士レビオ社製)で洗浄し、標識体液50μLを添加して懸濁させ、37℃で8分間反応させた。再度、粒子を集磁してルミパルス洗浄液で洗浄し、未反応の標識体を除去した後、ルミパルス基質液(富士レビオ社製)を200μL添加し、37℃で4分間発光させ、発光量を測定した。
各検出系における結果を表5に示す。
Figure 0007055715000005
陰性検体のカウントの平均+3SDをカットオフとした場合、抗原検出系においては、陽性検体のうち、カットオフを超えない検体が散見された。また、抗体検出系においては、陽性検体のカウントはすべてカットオフを超えたが、P1、P4などカットオフ近傍のカウント値を示す検体が散見された。一方、コンボアッセイ系は、バックグラウンドのカウントは高いものの、すべての陽性検体のカウントがカットオフを大きく上回り、抗原及び抗体の単独測定系と比して、臨床感度が高いことが示唆された。同時に、陽性検体と陰性検体のカウントの差異が大きく、特異性も高いことが示唆された。
[実施例8]疑似セロコンバージョンパネルの測定
ウイルス感染患者において、感染初期のセロコンバージョンの段階では、ウイルス抗原と抗ウイルス抗体(特にIgM)とが共存し、抗原または抗体を検出するにあたり、測定系によっては一方がもう一方の検出系に干渉し、偽陰性等を引き起こすこともありうる。そこで、疑似的にセロコンバージョンパネルを調製して、コンボアッセイによる測定を行い、抗原及び抗体の他方検出系への干渉の有無を検討した。
疑似セロコンバージョンパネルは、組み換えジカウイルスNS1抗原(#ZNS118-R-100、Alpha diagnostics International社)と、抗ジカウイルスENV抗体陽性検体P6(購入検体)とを組み合わせ、陰性検体で希釈して調製した。また、疑似セロコンバージョンパネルに加え、抗原、抗体をそれぞれ単独で陰性検体で希釈した陽性モデルパネル(抗原パネル、抗体パネル)を調製した。各パネルの濃度は表6に示す通りとした。各パネルについて、実施例7と同様に、抗原検出系、抗体検出系、コンボアッセイ系による測定を行った。
Figure 0007055715000006
ジカウイルスの抗原及び抗体が共存する検体においても、抗原検出系、抗体検出系、コンボアッセイ系のいずれも、他方の干渉を受けることなく測定可能であることが判明した。また、コンボアッセイ系を用いることで、疑似セロコンバージョンパネルのいずれの検体も陽性判定を行うことが可能であり、当該アッセイ系がジカウイルスの感染初期の感染検出に有用であることが示唆された。
[実施例9]デングウイルス抗原/抗体との交差反応試験
実施例7のコンボアッセイ系と同じ条件で、デングウイルス陽性検体5例(D1~D5)についてアッセイを行った。結果を表7に示す。
Figure 0007055715000007
陰性検体のカウントの平均+3SDをカットオフとした場合、デングウイルス陽性検体5例のうち2例がカットオフを超え、交差反応の影響があることが示唆された。しかし、表5に示したジカウイルス陽性検体のカウントはデングウイルス陽性検体のカウントより優位に高く、ジカウイルス陽性検体のカウントは、全てデングウイルス陽性検体のカウントの平均+3SDを超える。したがって、カットオフ値を適切に設定することで、デングウイルス陽性検体がジカウイルス陽性と判定される可能性を低減させ、特異性を上げることが可能であることが判明した。
以上説明したように、本発明によれば、検体におけるジカウイルスの存在やその痕跡を高感度かつ簡便に検出することが可能となる。ジカウイルスは、ジカウイルス感染症(ジカ熱)の原因となるウイルスであることから、本発明は、研究上の利用にとどまらず、ジカウイルスによる疾患の診断においても大きく貢献しうるものである。
1…検出器具、2…マトリクス、3…展開液パッド、4…標識試薬ゾーン、5…展開液吸収ゾーン、6a…第一の検出ゾーン、6b・・・第二の検出ゾーン、7…基質ゾーン、8…検体ゾーン、9…検体、10…展開確認部、11…展開液槽、12…押し込み部、13…突起部

Claims (5)

  1. 検体中に存在するジカウイルス抗原およびIgM型抗ジカウイルス抗体を検出する方法であって、同一の反応系内で、前記検体を
    (1)ジカウイルス抗原を捕捉するための第1の捕捉用分子、および
    (2)IgM型抗ジカウイルス抗体を捕捉するための第2の捕捉用分子
    に接触させ、
    各捕捉用分子に捕捉されたジカウイルス抗原およびIgM型抗ジカウイルス抗体を検出する工程を含み、
    前記第1の捕捉用分子が抗ジカウイルスNS1抗体であり、前記第2の捕捉用分子がジカウイルスENV抗原である方法。
  2. 検体と第1の捕捉用分子および第2の捕捉用分子とを、200~2000mMの無機塩の存在下で接触させる、請求項1に記載の方法。
  3. 検体と第1の捕捉用分子および第2の捕捉用分子とを、0.01~2%の界面活性剤の存在下で接触させる、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記界面活性剤が、非イオン性界面活性剤、両イオン性界面活性剤、および陰イオン性界面活性剤から選択される少なくとも1種の界面活性剤である、請求項に記載の方法。
  5. 検体中に存在するジカウイルス抗原およびIgM型抗ジカウイルス抗体を検出するためのキットであって、少なくとも
    (1)ジカウイルス抗原を検出するための第1の捕捉用分子、および
    (2)IgM型抗ジカウイルス抗体を検出するための第2の捕捉用分子
    を含み、
    前記第1の捕捉用分子が抗ジカウイルスNS1抗体であり、前記第2の捕捉用分子がジカウイルスENV抗原であるキット
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