JP7055440B2 - マーカーペン型香り付き塗布具及びそれを用いた使用方法 - Google Patents
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Description
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のマーカーペン型香り付き塗布具であって、
前記香気性油性インキ中に、さらに着色剤を含むことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のマーカーペン型香り付き塗布具であって、前記香料が、合成香料、調合香料、天然香料、食品香料のいずれか一種以上を含むことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1~3のいずれかに記載のマーカーペン型香り付き塗布具であって、前記溶剤が、親水性溶剤であることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1~4のいずれかに記載のマーカーペン型香り付き塗布具を用いて、前記香気性油性インキの被塗布面の塗布跡の面積によって香料を計量する計量法として使用することを特徴とするマーカーペン型香り付き塗布具の使用方法である。
請求項6に記載の発明は、請求項1~4のいずれかに記載のマーカーペン型香り付き塗布具を複数個用いて、香りが異なる複数の前記香気性油性インキの被塗布面の塗布跡の面積によって、数種の香料を調合する調香法として使用することを特徴とするマーカーペン型香り付き塗布具の使用方法である。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のマーカーペン型香り付き塗布具の使用方法であって、香りが異なる複数の前記香気性油性インキを、塗り絵に着色する又は画を描き、着色することにより行う香料の調香法として使用することを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項1~4のいずれかに記載のマーカーペン型香り付き塗布具を、フレグランス製品として使用することを特徴とするマーカーペン型香り付き塗布具の使用方法である。
本発明のマーカーペン型香り付き塗布具は、本体と該本体の一端又は両端に備えられるペン先と、該ペン先を覆うキャップと、から構成され、本体内部にはインキ吸蔵体を有し、インキ吸蔵体中に香気性油性インキを充填し、香気性油性インキ中に、少なくとも香料と、溶剤と、を含み、香気性油性インキ中に、香料が5質量%以上50質量%以下であり、ペン先による被塗布面の塗布跡幅は2mm以上12mm以下である。
以下、香料の実験例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実験例により何ら制限されるものではない。なお、特に断りがない限り、「%」は質量%を意味する。
香料の性状には、液体の他、粉末、又は結晶のものがある。性状が細かい結晶であるクマリンをエタノールに溶解させて溶解状態の観察を行った。その結果を表1に示す。
次に、香料のマーカーペン型香り付き塗布具本体への影響を調べるため、本体の素材として一般的に使用されているポリプロピレン製の塗布具本体に香料を充填した。具体的には、天然香料のオレンジオイル、合成香料のフェニルエチルアルコールをそれぞれエタノールに溶解させ、ポリプロピレン製の塗布具本体に充填し、常温で保管し、1ヶ月後に塗布具外観を目視で観察した。その結果をそれぞれ表5、表6に示す。
次に、香料3種類(フェニルエチルアルコール、ゲラニオール、シトロネロール)を、それぞれエタノールに10質量%溶解させたインキ組成物を充填し、塗布跡幅3mmのマーカーペン型香り付き塗布具を作成した。さらに、表7に示すように、数値の単位が長さの単位であるcm(センチメートル)の、7種類の処方箋(処方箋A~G)を作成した。
ケント紙A~Gを作成する時、マーカーペン型香り付き塗布具で線を描く時間の平均は約15秒であった。一方、熟練した調香師が調合液AA~GGを作る時、調合にかかる時間の平均は、約50秒であった。熟練した調香師でも3倍以上の時間差が生じ、マーカーペン型香り付き塗布具を使用した方が、短時間で調香できる結果となった。
使用する香料の総量において、ケント紙A~Gを作成するときに使用する香料の量と、調合液AA~GGを作る時、使用する香料の量を比較すると、ケント紙A~Gは、香料使用量が、それぞれ3mm×10cmの面積に塗布する分だけであるのに対して、調合液AA~GGを作る場合は、それぞれ香料使用量は10gであり、同じ調香をする際に本発明のマーカーペン型香り付き塗布具を使用した方が香料の消費が抑えられる結果となった。
上記ケント紙の塗布跡の幅を2倍にし、6mmで試験してみたが、においが強くなり、さらににおいが確認しやすくなった。3倍の9mmにすると、においの強さはさらにはっきりして良いが、幅が広すぎて香料インキの種類が多くなると香りを確認しにくくなった。また、線の長さを2倍した場合、においを確認しやすくなった。長さを3倍にした場合、インクを塗布するケント紙の横幅が足りなくなることがあるため、現実的ではなかった。また、上記例では、3種類の香料インキを含有する塗布具を使用したが、香料は1種又は2種以上使用して構わない。また、塗布跡は、2mm~12mmの範囲であれば限定するものではなく、描く線の長さは、合計10cmに限定せず、5mm以上であればとくに限定するものではない。
次に本発明のマーカーペン型香り付き塗布具の使用方法について説明する。
前述の〔香料3種類の塗布跡の長さと調合した香料の量との関係〕で説明したように、マーカーペン型香り付き塗布具の塗布跡(面積)の比率が香料の重量(g)の比率に対応しているため、塗布跡(面積)によって、その香料を計量する計量法として使用することができる。
香りが異なる複数のマーカーペン型香り付き塗布具を使用すれば、前述のように、従来の電子天秤を使って重量を計量する香料の調合(調香)の代わりに、それらの塗布具の塗布跡(面積)によって香料の調香ができるため、新たな調香法として使用することができる。本発明の新たな調香法は、前述のように、従来の調香法と比較して、短時間で調香でき、香料の消費も抑えられるという利点がある。
また、マーカーペン型香り付き塗布具を用いた調香法の応用として、香りが異なる複数の香気性油性インキを、塗り絵に着色する又は画を描き、着色することにより香りを調合する事ができる。本実施例では主に塗り絵を例に挙げて説明する。例えば、図3に示すようなバラのイラストの塗り絵に対して、塗布するマーカーペン型香り付き塗布具を限定してインキを塗布することで、意図した香りを誰でも調香することができる。
本発明のマーカーペン型香り付き塗布具をフレグランス製品として使用することもできる。本明細書において、フレグランス製品の用語は、香りを楽しむ商品の総称として使用し、香水、パルファム、オードトワレ、オーデコロンのほか、室内芳香剤などあらゆる芳香性製品が含まれる。
一般的に知られている調香法においては、香料試験紙と呼ばれるにおいを確認するために使用される細長い紙片の先端に、香料をわずかに含浸させ香料のにおいを確認する。これに習い、本発明のマーカーペン型香り付き塗布具を用いて、香料のにおいを確認するために、香料試験紙又は入手可能な紙片にインキを塗布して、においを確認することができる。インキを塗布する事が可能なものであれば、とくにインキを塗布するものは、限定されるものではない。
Claims (8)
- マーカーペン型の香り付き塗布具であって、本体と該本体の一端又は両端に備えられるペン先と、該ペン先を覆うキャップと、から構成され、
前記本体内部にはインキ吸蔵体を有し、
前記インキ吸蔵体中に香気性油性インキを充填し、
前記香気性油性インキは、香料と、溶剤と、からなり、
前記香気性油性インキ中に、前記香料が10質量%以上50質量%以下であり、前記ペン先による被塗布面の塗布跡幅は2mm以上12mm以下であり、
前記香料は、フェニルエチルアルコールのにおいの強さ以上の香料であり、
前記においの強さは、前記香料を所定の割合でエタノールに溶解させて、前記マーカーペン型の香り付き塗布具の前記本体内部に充填し、ケント紙に塗布し、鼻でにおいを嗅ぎ、その強さを官能評価して決定されることを特徴とするマーカーペン型香り付き塗布具。 - 請求項1に記載のマーカーペン型香り付き塗布具であって、前記香気性油性インキ中に、さらに着色剤を含むことを特徴とするマーカーペン型香り付き塗布具。
- 請求項1又は2に記載のマーカーペン型香り付き塗布具であって、前記香料が、合成香料、調合香料、天然香料、食品香料のいずれか一種以上を含むことを特徴とするマーカーペン型香り付き塗布具。
- 請求項1~3のいずれかに記載のマーカーペン型香り付き塗布具であって、前記溶剤が、親水性溶剤であることを特徴とするマーカーペン型香り付き塗布具。
- 請求項1~4のいずれかに記載のマーカーペン型香り付き塗布具を用いて、前記香気性油性インキの被塗布面の塗布跡の面積によって香料を計量する計量法として使用することを特徴とするマーカーペン型香り付き塗布具の使用方法。
- 請求項1~4のいずれかに記載のマーカーペン型香り付き塗布具を複数個用いて、香りが異なる複数の前記香気性油性インキの被塗布面の塗布跡の面積によって、数種の香料を調合する調香法として使用することを特徴とするマーカーペン型香り付き塗布具の使用方法。
- 請求項6に記載のマーカーペン型香り付き塗布具の使用方法であって、香りが異なる複数の前記香気性油性インキを、塗り絵に着色する又は画を描き、着色することにより行う香料の調香法として使用することを特徴とするマーカーペン型香り付き塗布具の使用方法。
- 請求項1~4のいずれかに記載のマーカーペン型香り付き塗布具を、フレグランス製品として使用することを特徴とするマーカーペン型香り付き塗布具の使用方法。
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