JP7055440B2 - マーカーペン型香り付き塗布具及びそれを用いた使用方法 - Google Patents

マーカーペン型香り付き塗布具及びそれを用いた使用方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7055440B2
JP7055440B2 JP2020080151A JP2020080151A JP7055440B2 JP 7055440 B2 JP7055440 B2 JP 7055440B2 JP 2020080151 A JP2020080151 A JP 2020080151A JP 2020080151 A JP2020080151 A JP 2020080151A JP 7055440 B2 JP7055440 B2 JP 7055440B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fragrance
marker pen
applicator
type scented
scented
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020080151A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021172056A (ja
Inventor
博行 荘司
Original Assignee
株式会社アロマオルファクトリー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社アロマオルファクトリー filed Critical 株式会社アロマオルファクトリー
Priority to JP2020080151A priority Critical patent/JP7055440B2/ja
Publication of JP2021172056A publication Critical patent/JP2021172056A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7055440B2 publication Critical patent/JP7055440B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Pens And Brushes (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)

Description

本発明は、インキ吸蔵体に香料を含んでなる香気性油性インキ組成物を充填したマーカーペン型香り付き塗布具及びそれを用いた使用方法に関する。
香料を含有した筆記具においては、香料を含有させた水性インキ組成物を充填した筆記具を用い、筆記した筆跡から香りを発し、香りを楽しむ事ができる筆記具が知られている。香料を含有させた筆記具および筆記具用水性インキ組成物としては、保存性を向上した香り付きボールペン(例えば特許文献1)、インキ収容筒内に香料を含んでなる水性インキ組成物を充填した筆記具をケース内に複数本収容した筆記具セット(例えば特許文献2)が開示され、いずれも香りを楽しむための筆記具である。
油性香料は、水と混ざりにくい性質をもち、水性インキに香料を含有させるには、界面活性剤を使用するなどして、水性インキと混ざりやすくする必要があり、界面活性剤の親水作用を利用した方法が開示されている(例えば特許文献1)。
調香とは、香りを創る専門職の調香師が、経験に基づき香料を選択し、香料の量を記した香りの処方箋をつくり、処方箋にしたがって天秤を用いて香料を重量で計量し、調合することであり、この調合法は、一般的に知られている(例えば非特許文献1)。
初心者にも体験しやすく香料を、三種の群に分割し、該三種の香料群より香料を選択し、これを混合することにより初心者にも調香体験する方法が開示されている(例えば特許文献3)。
香料の計量法として、アロマテラピーで用いるドロッパーという天然香料を一滴一滴垂らすことができる容器を用いて、一滴、二滴のように量を計量する方法も、一般的に知られている(例えば非特許文献2)。
特開2000-248221号公報 特開2017-127995号公報 特開2005-162991号公報
「香り創りをデザインする-調香の基礎からフレグランスの応用まで」 堀内哲嗣郎 フレグランスジャーナル社 2010年7月 「アロマテラピー<芳香療法>の理論と実際」 ロバート・ティスランド 高山林太郎 訳 フレグランスジャーナル社 1985年
従来の香料を含有させた筆記具においては、筆記具としての機能を優先し、インキのにじみ、裏写りが起こりにくい香料を含有させた水性インキ組成物を充填した筆記具である。筆記した筆跡、塗布跡から香りを感じさせ、色彩や香りなどを楽しむ、水性インキを充填した筆記具は存在しているが、水性インキのため香料の含有量が少ないという問題があった。そのため、例えば、被塗布面の塗布跡の面積によって香料の量を計量することや調香すること、香水や芳香剤として使用することは難しかった。そのような計量や調香する方法、香水や芳香剤として使用することを実現するためには、香料をより高含有した塗布具が必要とされている。
また、従来の調香法では、液体を重量比で調合するため、一度香りを調合するにはある程度の香料の量が必要であり、香りの開発段階において、無駄にする香料の量が多かった。一例として、香り開発において必要な香料の量は通常、総量10gである。製造しやすくするため香料の量を合計1000で処方箋を作成するのが通例である。総量10gの場合、1/1000は、0.01gである。
調香指導法として、従来の調香法でテレビ会議システムを利用して直接指導する場合、指導者は映像から学習者が調合した香料を確認する事は不可能で、学習者が調合した香料を指導者が短時間で再現する事も不可能であり、テレビ会議システムの映像を見ながら直接指導するには限界があった。そのため、視覚のみで香料を計量する方法や調香する方法が望まれる。
更に、液体である香料は、一般的に扱いが難しく、幼児から高齢者まで、幅広い年齢の人が学ぶことのできる調香法は存在していなかった。そのため、幅広い年齢層の人が、容易に学ぶことのできる調香法が望まれる。また、液体である香料よりも取り扱いが容易な塗布具を、フレグランス製品(例えば香水)代わりに使用することが望まれる。
本発明は上記課題に鑑み、香料を高含有させる事が可能な香気性油性インキ組成物を充填したマーカーペン型香り付き塗布具を提供することを目的とする。また、それを用いて、インキを塗布した塗布跡の面積によって香料を計量する計量法、香料を調合する調香法、フレグランス製品として使用する方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、マーカーペン型の香り付き塗布具であって、本体と該本体の一端又は両端に備えられるペン先と、該ペン先を覆うキャップと、から構成され、前記本体内部にはインキ吸蔵体を有し、前記インキ吸蔵体中に香気性油性インキを充填し、前記香気性油性インキは、香料と、溶剤と、からなり、前記香気性油性インキ中に、前記香料が10質量%以上50質量%以下であり、前記ペン先による被塗布面の塗布跡幅は2mm以上12mm以下であり、前記香料は、フェニルエチルアルコールのにおいの強さ以上の香料であり、前記においの強さは、前記香料を所定の割合でエタノールに溶解させて、前記マーカーペン型の香り付き塗布具の前記本体内部に充填し、ケント紙に塗布し、鼻でにおいを嗅ぎ、その強さを官能評価して決定されることを特徴とするマーカーペン型香り付き塗布具である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のマーカーペン型香り付き塗布具であって、
前記香気性油性インキ中に、さらに着色剤を含むことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のマーカーペン型香り付き塗布具であって、前記香料が、合成香料、調合香料、天然香料、食品香料のいずれか一種以上を含むことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1~3のいずれかに記載のマーカーペン型香り付き塗布具であって、前記溶剤が、親水性溶剤であることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1~4のいずれかに記載のマーカーペン型香り付き塗布具を用いて、前記香気性油性インキの被塗布面の塗布跡の面積によって香料を計量する計量法として使用することを特徴とするマーカーペン型香り付き塗布具の使用方法である。
請求項6に記載の発明は、請求項1~4のいずれかに記載のマーカーペン型香り付き塗布具を複数個用いて、香りが異なる複数の前記香気性油性インキの被塗布面の塗布跡の面積によって、数種の香料を調合する調香法として使用することを特徴とするマーカーペン型香り付き塗布具の使用方法である。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のマーカーペン型香り付き塗布具の使用方法であって、香りが異なる複数の前記香気性油性インキを、塗り絵に着色する又は画を描き、着色することにより行う香料の調香法として使用することを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項1~4のいずれかに記載のマーカーペン型香り付き塗布具を、フレグランス製品として使用することを特徴とするマーカーペン型香り付き塗布具の使用方法である。

本発明のマーカーペン型香り付き塗布具は、香料を高含有させる事が可能な香気性油性インキ組成物を充填しているため、インキを塗布した塗布跡の面積によって、香料の計量や調香ができる。また、マーカーペン型香り付き塗布具をフレグランス製品として使用することができる。
本発明の一実施形態に係るマーカーペン型香り付き塗布具のインキを、表7の処方箋Aに従って塗布したケント紙を示す模式図である。 表8の処方箋AAに従って調合した香料のインキを塗布した香料試験紙を示す模式図である。 本発明の一実施例に係るマーカーペン型香り付き塗布具を用いた塗り絵による調香法を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態(以下実施例と略称する)を、図面を参照して説明する。本発明のマーカーペン型香り付き塗布具は、筆記した筆跡、塗布跡の面積によって香料の量を計量する事や香料を調合することができる塗布具である。まず、本発明のマーカーペン型香り付き塗布具の構成を説明し、次に使用する香料の実験例と結果を説明し、最後に使用方法を説明する。実験例については特定の香料を扱うが、本発明はそれらの香料に限定されず、あらゆる香料に適用できるものである。
[マーカーペン型香り付き塗布具の構成]
本発明のマーカーペン型香り付き塗布具は、本体と該本体の一端又は両端に備えられるペン先と、該ペン先を覆うキャップと、から構成され、本体内部にはインキ吸蔵体を有し、インキ吸蔵体中に香気性油性インキを充填し、香気性油性インキ中に、少なくとも香料と、溶剤と、を含み、香気性油性インキ中に、香料が5質量%以上50質量%以下であり、ペン先による被塗布面の塗布跡幅は2mm以上12mm以下である。
マーカーペン型香り付き塗布具の本体は、一般的なマーカーペンの本体と同様な寸法で、断面が円又は楕円若しくは多角形である筒状であり、一端又は両端にペン先と、そのペン先を覆うキャップが備えられている。一端にペン先を備える場合には他端は蓋などで本体が閉じられており、両端にペン先を備える場合には、寸法の異なるペン先を備えることができる。ペン先は、にじみを考慮して塗布跡幅が2mm以上12mm以下となるような寸法のペン先を選択し、ペン先の寸法に合うキャップを備える。ペン先の形状は特に限定しないが、例えば、丸いペン先、平らなペン先を使用することができる。本実施例では、一般のマーカーペンのペン先に使用されているチゼル芯形状(平らで、やや斜めカットの形状)のペン先を使用する。
本体内部のインキ吸蔵体中には香気性油性インキが充填され、香気性油性インキ中には香料と、着色剤と、溶剤が含まれる。香料は、各種公知のものを用いることができ、合成香料、調合香料、天然香料、食品香料を使用することができる。香料は、1種又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、香料の含有量は、香気性油性インキ全量に対し、5~50質量%が好ましい。これは、香料の含有量が、5質量%未満では、塗布跡において、調香に必要な香りの強さが十分に得られづらく、50質量%を越えると、塗布具本体素材に変形など影響が出やすいためである。さらに、香りの強さ、香りの持続性、インキの経時安定性を考慮すれば、7~40質量%が好ましく、より考慮すれば、10~35質量%が好ましい。
本発明で用いられる溶剤としては、親水性溶剤が好ましい。親水性溶剤としては、アルコール系溶剤、グリコールエーテル系溶剤が好ましい。アルコール系溶剤として、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n-プロピルアルコール等の炭素数1~5の低級アルコール;ベンジルアルコール等の芳香族アルコール;エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコールが挙げられる。グリコールエーテル系溶剤として、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等が挙げられる。
本発明のマーカーペン型香り付き塗布具に用いられる着色剤としては、特に限定するものではなく、一般に使用されている染料(例えば、天然染料、合成染料、蛍光染料などの染料)や顔料(例えば、無機、有機、加工顔料などの顔料)が使用できるが、油溶性染料が好ましい。本発明のマーカーペン型香り付き塗布具には着色剤を入れる場合が多いが、後述の香水等の使用方法などで透明色が好ましい場合もあり、着色剤を含まない構成とすることもできる。また、後述の香料の計量法や調香法としての使用方法においては、マーカーペン型香り付き塗布具の塗布跡を見やすくするため、着色剤を入れることが好ましい。着色剤を入れる場合の含有量は特に限定するものではないが、香気性油性インキ全量に対し、0.1~20質量%が好ましい。
[香料の実験内容と結果]
以下、香料の実験例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実験例により何ら制限されるものではない。なお、特に断りがない限り、「%」は質量%を意味する。
〔含有させる香料の検討〕
香料の性状には、液体の他、粉末、又は結晶のものがある。性状が細かい結晶であるクマリンをエタノールに溶解させて溶解状態の観察を行った。その結果を表1に示す。
Figure 0007055440000001
表1の結果から、クマリンは10%以下で含有させると、結晶がエタノールに溶解するため、好ましいことがわかった。次に、揮発度が比較的遅い天然香料のセダーウッドオイル、合成香料で粘度が高く揮発度の遅い、ガラクソライドをそれぞれエタノールに溶解させ、本発明の塗布具に充填し、ケント紙に塗布し、塗布跡の乾燥する速度を目視で観察した。セダーウッドオイルをエタノールに溶解させた結果を表2に示し、ガラクソライドをエタノールに溶解させた結果を表3に示す。
Figure 0007055440000002
Figure 0007055440000003
表2と表3の結果から、セダーウッドオイルは30%以下で含有させ、ガラクソライドも30%以下で含有させると、それぞれの揮発速度が速くなり乾きが早く、好ましいことがわかった。次に、フェニルエチルアルコールをエタノールに溶解させ、本発明の塗布具に充填し、ケント紙に塗布し、鼻でにおいを嗅ぎ、その強さを官能評価した。その結果を表4に示す。
Figure 0007055440000004
表4の結果から、フェニルエチルアルコールは7%以上含有させると、においの強さがわずかに弱いが、5%より香りの強さは良いため、好ましいことがわかった。
〔塗布具本体への影響〕
次に、香料のマーカーペン型香り付き塗布具本体への影響を調べるため、本体の素材として一般的に使用されているポリプロピレン製の塗布具本体に香料を充填した。具体的には、天然香料のオレンジオイル、合成香料のフェニルエチルアルコールをそれぞれエタノールに溶解させ、ポリプロピレン製の塗布具本体に充填し、常温で保管し、1ヶ月後に塗布具外観を目視で観察した。その結果をそれぞれ表5、表6に示す。
Figure 0007055440000005
Figure 0007055440000006
表5と表6の結果から、香料の種類によって塗布具本体へ影響することがわかった。特に表5の結果からエタノールに対して50%以上の香料を含有させることは、避けた方がよいことがわかった。
〔香料3種類の塗布跡の長さの比率と調合した香料の量の比率との関係〕
次に、香料3種類(フェニルエチルアルコール、ゲラニオール、シトロネロール)を、それぞれエタノールに10質量%溶解させたインキ組成物を充填し、塗布跡幅3mmのマーカーペン型香り付き塗布具を作成した。さらに、表7に示すように、数値の単位が長さの単位であるcm(センチメートル)の、7種類の処方箋(処方箋A~G)を作成した。
Figure 0007055440000007
先に作成したマーカーペン型香り付き塗布具を使用して、表7の処方箋A~Gに従って、図1に示すように塗布跡幅3mmの線を描き、3本の線を横に並べて、ケント紙A~Gを作成した。図1は、処方箋Aに従いインキを塗布したケント紙であるが、処方箋B~Gも同様に作成する。また、ケント紙A~Gを作成する時、それぞれ3本の線を描くためにかかる時間も測定した。
次に、表8に示すように、同じく香料3種類(フェニルエチルアルコール、ゲラニオール、シトロネロール)を使用し、単位が重量の単位である、g(グラム)の、7種類の処方箋(処方箋AA~GG)を作成した。
Figure 0007055440000008
表8の処方箋にしたがって、電子天秤を使い、従来の調香を行い、香りの調合液AA~GGを作成した。調合液AA~GGを作る時、それぞれ調合にかかる時間も測定した。
そして、処方箋A~Gにしたがって作成したケント紙A~G(例として図1)と、処方箋AA~GGにしたがって作成した香りの調合液AA~GGの香りを比較する。香りの調合液AA~GGは液体の状態で比較するのではなく、香りを確認するときに使用する香料試験紙(3mm×10cm)を作成して、図2に示すように、先端から1cmほどに調合液AA~GGを染みこませた。図2は、例えば調合液AAを染みこませた香料試験紙である。その後、ケント紙A~G(例として図1)と、この香料試験紙AA~GG(例として図2)のにおいを比較した。その際、ケント紙A~Gは、におい立ちを確認するとき、軽く鼻の前で振って、においを確認した。同様に、香料試験紙AA~GGも軽く鼻の前で振って、においを確認した。理論上は、ケント紙A~Gの(インキ)塗布跡の長さの比率と、香料試験紙AA~GGの香料の量の比率は同じであるため、においも同じになることが予想される。確認した結果を表9に示す。
Figure 0007055440000009
表9の結果が示すように、ケント紙A~Gと、香料試験紙AA~GGの香料の比率は同じであるため、予想通り、においも同じであった。よって、本発明のマーカーペン型香り付き塗布具の塗布跡の長さ(cm)の比率が、調合した香料の量の比率に対応していることがわかった。従って、従来の電子天秤を使って重量を計量する香料の調合(調香)の代わりに、マーカーペン型香り付き塗布具の塗布跡によって、香料の調香ができることがわかった。
〔調香速度の評価〕
ケント紙A~Gを作成する時、マーカーペン型香り付き塗布具で線を描く時間の平均は約15秒であった。一方、熟練した調香師が調合液AA~GGを作る時、調合にかかる時間の平均は、約50秒であった。熟練した調香師でも3倍以上の時間差が生じ、マーカーペン型香り付き塗布具を使用した方が、短時間で調香できる結果となった。
〔使用した香料の量の評価〕
使用する香料の総量において、ケント紙A~Gを作成するときに使用する香料の量と、調合液AA~GGを作る時、使用する香料の量を比較すると、ケント紙A~Gは、香料使用量が、それぞれ3mm×10cmの面積に塗布する分だけであるのに対して、調合液AA~GGを作る場合は、それぞれ香料使用量は10gであり、同じ調香をする際に本発明のマーカーペン型香り付き塗布具を使用した方が香料の消費が抑えられる結果となった。
〔香りの強さの評価〕
上記ケント紙の塗布跡の幅を2倍にし、6mmで試験してみたが、においが強くなり、さらににおいが確認しやすくなった。3倍の9mmにすると、においの強さはさらにはっきりして良いが、幅が広すぎて香料インキの種類が多くなると香りを確認しにくくなった。また、線の長さを2倍した場合、においを確認しやすくなった。長さを3倍にした場合、インクを塗布するケント紙の横幅が足りなくなることがあるため、現実的ではなかった。また、上記例では、3種類の香料インキを含有する塗布具を使用したが、香料は1種又は2種以上使用して構わない。また、塗布跡は、2mm~12mmの範囲であれば限定するものではなく、描く線の長さは、合計10cmに限定せず、5mm以上であればとくに限定するものではない。
[マーカーペン型香り付き塗布具の使用方法]
次に本発明のマーカーペン型香り付き塗布具の使用方法について説明する。
〔香料の計量法〕
前述の〔香料3種類の塗布跡の長さと調合した香料の量との関係〕で説明したように、マーカーペン型香り付き塗布具の塗布跡(面積)の比率が香料の重量(g)の比率に対応しているため、塗布跡(面積)によって、その香料を計量する計量法として使用することができる。
〔調香法〕
香りが異なる複数のマーカーペン型香り付き塗布具を使用すれば、前述のように、従来の電子天秤を使って重量を計量する香料の調合(調香)の代わりに、それらの塗布具の塗布跡(面積)によって香料の調香ができるため、新たな調香法として使用することができる。本発明の新たな調香法は、前述のように、従来の調香法と比較して、短時間で調香でき、香料の消費も抑えられるという利点がある。
また、従来の調香法においては、液体である香料を一度調合すると、調合液を目視で確認しても、どの香料を調合したか、確認することは不可能である。調香法を指導する場合、調合した香りをその場で確認する方法としては、指導者と学習者が同席し、香料試験紙に調合した調合液を染みこませ、両者同時ににおいを確認する方法が一般的である。この調合した調合液のにおいを確認する方法が、調香を指導する上で障害となることがある。例えば、通信教育、インターネットを通じたテレビ会議システムを利用して指導する場合、指導者が調合した調合液のにおいをその場で確認する事が不可能なことから普及していなかった。しかし、本発明のマーカーペン型香り付き塗布具を用いれば、インキを塗布した塗布跡の面積によって、目視で香料の量を確認でき、文字や色によってどの香料を使用し、どこに塗布したかもわかり、テレビ会議システムの画像を通じて確認することができる。
この新たな調香法により、例えば、学習者が10種類のインクを塗布した場合、学習者が使用した塗布具と同じ塗布具を指導者が使用し、10本の線を引くだけで香りが完成するため、指導者が学習者の調合した香りを短時間で再現し確認することができる。前述のように、本発明の調香法は従来の調香法と比べて、初心者でも明らかに短時間で、かつ少ない香料の量で香りを調合する事ができる。
〔塗り絵や作画等による調香法〕
また、マーカーペン型香り付き塗布具を用いた調香法の応用として、香りが異なる複数の香気性油性インキを、塗り絵に着色する又は画を描き、着色することにより香りを調合する事ができる。本実施例では主に塗り絵を例に挙げて説明する。例えば、図3に示すようなバラのイラストの塗り絵に対して、塗布するマーカーペン型香り付き塗布具を限定してインキを塗布することで、意図した香りを誰でも調香することができる。
本実施例で使用する3種類のマーカーペン型香り付き塗布具のインキは、例えば、(1)=フェニルエチルアルコール(赤色)、(2)=ゲラニオール(ピンク色)、(3)=シトロネロール(オレンジ色)とし、手本として、図3に示すように番号で塗布する位置を指定している。この手本を見ながら、指定のインキを指定の範囲に塗布することにより、意図したバラのにおいを誰でも簡単に調香することができる。
このように、マーカーペン型香り付き塗布具を使用して、塗布する面積と割合をあらかじめ限定することで、初心者、子ども、高齢者など学習者を限定せず誰でも調香を楽しみながら学ぶことができる。また、塗布した色から間違いなく正しい香りのインキが塗布されたか、指導者は目視で確認できる。この方法において、本発明のマーカーペン型香り付き塗布具の香料が液体ではないため、初心者が、香料をこぼすなどの事故が起こらない。
また、慣れた学習者においては、図3の(1)~(3)の数字に規定されることなく、香りのインキを使い分けることで、新しい香りを調香することができる。初心者の最初のステップでは、図3に示す手本通りに塗布(着色)するとバラの香りが得られるが、次のステップでは、自由に塗り、どんな香りになるかを試すことで調香の練習ができる。一般に、調香の講座では、学習者が手本通りの香りを創ることが講座の目的ではなく、どんな香料の組み合わせでどんな香りになるかを練習することが、講座の目的である。学習者は、本実施例の塗り絵を使用して自由に塗布することで(自由な香りを創ることで)、新しい香りを創ることができ、調香の技術を上達させることができる。
調香の技術を上達させる段階的な学習方法として、例えば、手本通りに塗布する最初のステップ後の次のステップでは、塗り絵(下絵)はあるが、前述のような番号による指定がなく、3種類のマーカーペン型香り付き塗布具で、自由に色を塗布して調香する。また、その次のステップでは、塗り絵(下絵)はあるが、番号による指定がなく、使うマーカーペン型香り付き塗布具の種類も本数も指定がなく、自由に色を塗布して調香する。このステップでは好きな香りのマーカーペン型香り付き塗布具を使用できるので、個人の好みに合った香りを創ることができる。さらに、次のステップでは、塗り絵がなく、自由に絵を描き(下絵を描き)、好きな色を塗布(着色)して調香する。このようなステップを通して、学習者が意図しなかった新しい香りを調香する事ができ、新しい香りを創作することができる。なお、最初のステップで塗り絵に着色する際に使用したマーカーペン型香り付き塗布具の色と香りは、前述のものに限定されることなく、自由に組み合わせることができる。
なお、前述の調香法において、フェニルエチルアルコール含有のインキの塗布跡の上に、違う香料、ゲラニオール含有のインキでなぞり書きをしたところ、なぞり書きをしたゲラニオールのにおいが強く感じられ、ゲラニオールを含有したインキの筆記具のペン先に、フェニルエチルアルコールのにおいが付着し、においのコンタミネーションを起こした。そのため、違う種類のインキでなぞり書きはしない方が良いことがわかった。
本実施例では塗り絵を使用した調香法を説明したが、マーカーペン型香り付き塗布具を用いた調香法として、香りが異なる複数の前記香気性油性インキで画を描くことによっても容易に所望の香りを調合する事ができる。画を描く際には、前述の塗り絵を使用する方法のように予め指定された線を指定されたマーカーペン型香り付き塗布具を使用して描いてもよいし、自由に描くこともできる。なお、画は、絵画だけでなく、書画でもよい。以上のようにして、本発明のマーカーペン型香り付き塗布具により、塗り絵や絵画又は書画を作成する楽しみと完成品を鑑賞する楽しみのみならず、作成した香りを嗅ぐ楽しみが得られる。
〔フレグランス製品としての使用法〕
本発明のマーカーペン型香り付き塗布具をフレグランス製品として使用することもできる。本明細書において、フレグランス製品の用語は、香りを楽しむ商品の総称として使用し、香水、パルファム、オードトワレ、オーデコロンのほか、室内芳香剤などあらゆる芳香性製品が含まれる。
例えば、本発明のマーカーペン型香り付き塗布具の香気性油性インキを肌に塗布し、香水の代用として使用することができる。その場合には、前述のように着色剤を含まないマーカーペン型香り付き塗布具を使用することが好ましい。また、香気性油性インキを塗布する事が可能な被塗布面を有するものに香りを付けて芳香剤として使用することもできる。その他、様々な芳香性製品の代用として使用することが考えられる。
〔においを確認する方法及び嗅覚を訓練する方法〕
一般的に知られている調香法においては、香料試験紙と呼ばれるにおいを確認するために使用される細長い紙片の先端に、香料をわずかに含浸させ香料のにおいを確認する。これに習い、本発明のマーカーペン型香り付き塗布具を用いて、香料のにおいを確認するために、香料試験紙又は入手可能な紙片にインキを塗布して、においを確認することができる。インキを塗布する事が可能なものであれば、とくにインキを塗布するものは、限定されるものではない。
この様なにおいを確認する方法は、嗅覚を訓練する方法として使用することでき、例えば、嗅覚の衰えが気になる個人や患者、嗅覚を鍛えたい個人や患者に対して、香料試験紙又は入手可能な紙片に本発明のマーカーペン型香り付き塗布具のインキを塗布し、においを嗅がせることができる。嗅覚を訓練する方法は、インキのにおいを嗅がせることができる方法であれば特に限定されるものではない。
以上説明したように、本発明のマーカーペン型香り付き塗布具は、香料を高含有させる事が可能な香気性油性インキ組成物を充填しているため、インキを塗布した塗布跡の面積によって、香料の計量や調香ができる。また、マーカーペン型香り付き塗布具をフレグランス製品として使用することができる。更に、マーカーペン型香り付き塗布具は、においを容易に確認する方法や嗅覚を訓練する方法としても使用することができる。
なお、上述した実施例のマーカーペン型香り付き塗布具やその使用方法は一例であり、発明の範囲を限定することは意図していない。その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。例えば、本発明のマーカーペン型香り付き塗布具のその他の使用方法として、スタンプや、ダイカット(バースデーカード等に使用される切り抜き絵)にも本発明のマーカーペン型香り付き塗布具を塗布し、香りをつけることができる。
本発明のマーカーペン型香り付き塗布具の調香法を使用して、好みの香りのフレグランス製品を作ることができるため、フレグランス製品作りの教室などに応用できる。また、前述のようにマーカーペン型香り付き塗布具は、病院等で患者の嗅覚を訓練する方法に使用できる。塗り絵や作画等による調香法は、幼児から高齢者まで幅広い年齢の人が学ぶことのできる調香法であるため、種々の教室や介護施設等で使用でき、また、教材としても使用できる。

Claims (8)

  1. マーカーペン型の香り付き塗布具であって、本体と該本体の一端又は両端に備えられるペン先と、該ペン先を覆うキャップと、から構成され、
    前記本体内部にはインキ吸蔵体を有し、
    前記インキ吸蔵体中に香気性油性インキを充填し、
    前記香気性油性インキは、香料と、溶剤と、からなり、
    前記香気性油性インキ中に、前記香料が10質量%以上50質量%以下であり、前記ペン先による被塗布面の塗布跡幅は2mm以上12mm以下であり、
    前記香料は、フェニルエチルアルコールのにおいの強さ以上の香料であり、
    前記においの強さは、前記香料を所定の割合でエタノールに溶解させて、前記マーカーペン型の香り付き塗布具の前記本体内部に充填し、ケント紙に塗布し、鼻でにおいを嗅ぎ、その強さを官能評価して決定されることを特徴とするマーカーペン型香り付き塗布具。
  2. 請求項1に記載のマーカーペン型香り付き塗布具であって、前記香気性油性インキ中に、さらに着色剤を含むことを特徴とするマーカーペン型香り付き塗布具。
  3. 請求項1又は2に記載のマーカーペン型香り付き塗布具であって、前記香料が、合成香料、調合香料、天然香料、食品香料のいずれか一種以上を含むことを特徴とするマーカーペン型香り付き塗布具。
  4. 請求項1~3のいずれかに記載のマーカーペン型香り付き塗布具であって、前記溶剤が、親水性溶剤であることを特徴とするマーカーペン型香り付き塗布具。
  5. 請求項1~4のいずれかに記載のマーカーペン型香り付き塗布具を用いて、前記香気性油性インキの被塗布面の塗布跡の面積によって香料を計量する計量法として使用することを特徴とするマーカーペン型香り付き塗布具の使用方法。
  6. 請求項1~4のいずれかに記載のマーカーペン型香り付き塗布具を複数個用いて、香りが異なる複数の前記香気性油性インキの被塗布面の塗布跡の面積によって、数種の香料を調合する調香法として使用することを特徴とするマーカーペン型香り付き塗布具の使用方法。
  7. 請求項6に記載のマーカーペン型香り付き塗布具の使用方法であって、香りが異なる複数の前記香気性油性インキを、塗り絵に着色する又は画を描き、着色することにより行う香料の調香法として使用することを特徴とするマーカーペン型香り付き塗布具の使用方法。
  8. 請求項1~4のいずれかに記載のマーカーペン型香り付き塗布具を、フレグランス製品として使用することを特徴とするマーカーペン型香り付き塗布具の使用方法。
JP2020080151A 2020-04-30 2020-04-30 マーカーペン型香り付き塗布具及びそれを用いた使用方法 Active JP7055440B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020080151A JP7055440B2 (ja) 2020-04-30 2020-04-30 マーカーペン型香り付き塗布具及びそれを用いた使用方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020080151A JP7055440B2 (ja) 2020-04-30 2020-04-30 マーカーペン型香り付き塗布具及びそれを用いた使用方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021172056A JP2021172056A (ja) 2021-11-01
JP7055440B2 true JP7055440B2 (ja) 2022-04-18

Family

ID=78281259

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020080151A Active JP7055440B2 (ja) 2020-04-30 2020-04-30 マーカーペン型香り付き塗布具及びそれを用いた使用方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7055440B2 (ja)

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000107188A (ja) 1998-10-01 2000-04-18 Agency Of Ind Science & Technol スティック型ニオイ提示具およびこれを用いた嗅覚検査法
JP2003266986A (ja) 2002-03-14 2003-09-25 Mitsubishi Pencil Co Ltd 筆記具用インキ収容部材
JP2012046703A (ja) 2010-08-30 2012-03-08 Shiseido Co Ltd 香料組成物
JP2017127995A (ja) 2016-01-18 2017-07-27 株式会社パイロットコーポレーション 筆記具セット
JP2018143281A (ja) 2017-03-01 2018-09-20 小林製薬株式会社 嗅覚検査キット
JP6435282B2 (ja) 2016-02-10 2018-12-05 株式会社Pool 顔料とラテックスとを混合させた混合ラテックスの製造方法
JP2019194276A (ja) 2018-04-30 2019-11-07 株式会社パイロットコーポレーション 筆記具用水性インキ組成物及びそれを内蔵した筆記具

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0488069A (ja) * 1990-07-31 1992-03-19 Dainippon Printing Co Ltd 香料インキ
JPH08283639A (ja) * 1995-04-11 1996-10-29 The Inctec Inc シール封入用香料インキ
JP6807155B2 (ja) * 2016-01-18 2021-01-06 和興フィルタテクノロジー株式会社 フィルタ用濾材、オイルフィルタ及びフィルタ用濾材製造方法

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000107188A (ja) 1998-10-01 2000-04-18 Agency Of Ind Science & Technol スティック型ニオイ提示具およびこれを用いた嗅覚検査法
JP2003266986A (ja) 2002-03-14 2003-09-25 Mitsubishi Pencil Co Ltd 筆記具用インキ収容部材
JP2012046703A (ja) 2010-08-30 2012-03-08 Shiseido Co Ltd 香料組成物
JP2017127995A (ja) 2016-01-18 2017-07-27 株式会社パイロットコーポレーション 筆記具セット
JP6435282B2 (ja) 2016-02-10 2018-12-05 株式会社Pool 顔料とラテックスとを混合させた混合ラテックスの製造方法
JP2018143281A (ja) 2017-03-01 2018-09-20 小林製薬株式会社 嗅覚検査キット
JP2019194276A (ja) 2018-04-30 2019-11-07 株式会社パイロットコーポレーション 筆記具用水性インキ組成物及びそれを内蔵した筆記具

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021172056A (ja) 2021-11-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
De Sausmarez Basic design: the dynamics of visual form
TWI269653B (en) A61k 31/122 200601 a i htw a61k 31/216 200601 a i htw a61k 31/341 200601 a i htw a61k 31/60 200601 a i htw a61p 25/20 200601 a i htw a61l 9/01 200601 a i htw a61q 13/00 200601 a i htw
Carles A method of creation in perfumery
JP7055440B2 (ja) マーカーペン型香り付き塗布具及びそれを用いた使用方法
CN1223637C (zh) 香水喷墨墨水
US20240343929A1 (en) Matrix
JPS5641273A (en) Writing tool
WO2007114735A1 (fr) Composition à base d'encre et procédé d'aromagraphie
JP2006077226A (ja) 筆記具用インキ及び筆記具ならびに筆記具の製造方法
KR100549924B1 (ko) 무독성 항균연필의 제조방법
KR100613200B1 (ko) 무독성 항균연필
KR20010075899A (ko) 필기구용 향잉크
JP2003105244A (ja) マーキングペン
KR20120036508A (ko) 무독성 항균연필의 제조방법
JP2008122671A (ja) カラーチャート作成用シート
Marsh Calligraphy
US10597537B2 (en) Leuco dye pastel marking device
JPH02266389A (ja) 変色印刷物
JP2006169485A (ja) 香りのする水彩絵具
KR20190124609A (ko) 향기성분을 포함한 투명한 크레용 세트
Simonini Calau’s Punic Wax, Lambert’s Farbenpyramide (1772), and Prefabricated Watercolour Cakes
Butenko et al. THE INFLUENCE OF NON-TRADITIONAL DRAWING TECHNIQUES ON THE DEVELOPMENT OF CREATIVITY OF PRESCHOOL-AGED CHILDREN
EP0460270B1 (en) Color changing print
CN113174163A (zh) 一种油墨组合物及其制备方法
AU2021250939A1 (en) Fragrance Manufacture and Screening Techniques

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20211209

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20211209

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20211209

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20211211

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20211209

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220215

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220308

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220329

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220330

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7055440

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150