JP7055285B2 - 半導体装置、表示装置、半導体装置の製造方法及び表示装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置、表示装置、半導体装置の製造方法及び表示装置の製造方法 Download PDF

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本発明は、半導体装置、表示装置、半導体装置の製造方法及び表示装置の製造方法に関する。
有機EL(Electro Luminescence)表示装置、液晶表示装置などの表示装置では、画素回路において、薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)が用いられる。薄膜トランジスタには、半導体にa-Si(amorphous silicon)を用いたa-Si薄膜トランジスタ、レーザアニールによってa-Siを結晶化した、LTPS(Low Temperature Poly Silicon:低温多結晶シリコン)薄膜トランジスタ、酸化物半導体膜を用いた酸化物薄膜トランジスタなどがある。
a-si薄膜トランジスタは、活性層にa-Siを含む薄膜トランジスタである。LTPS薄膜トランジスタは、活性層にLTPSを含む薄膜トランジスタである。酸化物薄膜トランジスタは、活性層に酸化物を含む薄膜トランジスタである。
ここで、LTPS薄膜トランジスタと酸化物薄膜トランジスタとの特性を比較すると、次のような違いがある。LTPS薄膜トランジスタは長いチャネル長が必要であり、専有面積が大きくなる。それに対して、酸化物薄膜トランジスタはチャネル長を短くできるので、専有面積は小さい。LTPS薄膜トランジスタは、ゲート電圧に対するソースドレイン電流にヒステリシスが生じる。それに対して、酸化物薄膜トランジスタはヒステリシスが軽微である。LTPS薄膜トランジスタはスイッチング性能が高い。それに対して、酸化物薄膜トランジスタはスイッチング性能が低い。近年、2つの薄膜トランジスタの特性の違いを活かし、LTPS薄膜トランジスタと酸化物薄膜トランジスタとを混載した半導体装置が提案されている。例えば、特許文献1には、画素回路に、LTPS薄膜トランジスタと酸化物薄膜トランジスタとを混載した半導体装置、及び当該半導体装置を備える表示装置が提案されている。
米国特許出願公開第2015/0055051号明細書
しかしながら、特許文献1などの関連する技術による構成では、酸化物薄膜トランジスタとLTPS薄膜トランジスタとで、ゲート絶縁層を同一層で形成している。そのため、次の問題が生じる。LTPS薄膜トランジスタの製造工程では、通常、ゲートを形成後に、活性化工程及び水素化工程を行う。当該水素化工程において、酸化物薄膜トランジスタの酸化物半導体層が水素雰囲気に曝される。その結果、酸化物半導体層の抵抗値が下がってしまう。それにより、形成された酸化物薄膜トランジスタは、ノーマリオン特性を示す。ノーマリオンとは、ゲートに電圧を掛けなければドレイン電流が流れ、ON状態となることを言う。ノーマリオンが好ましくない用途に酸化物薄膜トランジスタを用いる場合、ノーマリオン特性を示すものは不良品となる。その結果、それが半導体装置の歩留まりの低下を招く場合がある。
本開示の一側面は、歩留まりの低下が抑制される半導体装置、表示装置、半導体装置の製造方法及び表示装置の製造方法の提供を目的とする。
本開示の一側面の半導体装置は、絶縁性基板と、前記絶縁性基板上に形成した多結晶シリコン層と、前記多結晶シリコン層上に形成した第1ゲート絶縁層と、前記第1ゲート絶縁層上に形成した第1金属層と、前記第1ゲート絶縁層上に形成した酸化物半導体層と、前記酸化物半導体層上に形成した第2ゲート絶縁層と、前記第2ゲート絶縁層上に形成した第2金属層とを有し、前記多結晶シリコン層をチャネルとし、ソース及びドレインと、ゲートを有する第1トップゲートプレーナ型薄膜トランジスタと、前記酸化物半導体層をチャネルとし、ソース及びドレインと、ゲートを有する第2トップゲート型薄膜トランジスタとを備え、前記第1トップゲートプレーナ型薄膜トランジスタのソース及びドレインと、前記第2トップゲート型薄膜トランジスタのゲートが、前記第2金属層から成り、前記第1トップゲートプレーナ型薄膜トランジスタのソースまたはドレインと、前記第2トップゲート型薄膜トランジスタのゲートが電気的に接続されている。
本開示の一側面によれば、歩留まりの低下が抑制される。
有機EL表示装置の概略構成を示すブロック図である。 画素毎に設けられる画素駆動回路の一例を示す回路図である。 画素駆動回路が有する半導体装置の構成例を示す平面図である。 図3におけるIV-IV断面線による断面図である。 半導体装置の製造手順を示すフローチャートである。 半導体装置の製造手順を断面図で表したものである。 半導体装置の製造手順を断面図で表したものである。 実施の形態2に係る半導体装置の製造手順を断面図で表したものである。 実施の形態2に係る半導体装置の製造手順を断面図で表したものである。 SIMS分析による深さ方向の元素濃度の分析結果を示すグラフである。 図10A~図10Cの処理条件で作成したIGZO-TFTのId-Vg特性の測定結果を示すグラフである。 画素駆動回路が有する半導体装置の構成例を示す平面図である。 図12におけるXIII-XIII断面線による断面図である。 半導体装置の製造手順を示すフローチャートである。 半導体装置の製造手順を断面図で表したものである。 半導体装置の製造手順を断面図で表したものである。 半導体装置の断面図である。 画素駆動回路が有する半導体装置の構成例を示す平面図である。 図18におけるXIX-XIX断面線による断面図である。 半導体装置の製造手順を示すフローチャートである。 実施の形態6に係る半導体装置の構成例を示す断面図である。 実施の形態7に係る半導体装置の構成例を示す断面図である。 画素駆動回路が有する半導体装置の構成例を示す平面図である。 図23におけるXXIV-XXIV断面線による断面図である。 半導体装置の製造手順を示すフローチャートである。 半導体装置の製造手順を断面図で表したものである。 半導体装置の製造手順を断面図で表したものである。 半導体装置の製造手順を断面図で表したものである。 画素駆動回路が有する半導体装置の構成例を示す平面図である。 XXX-XXX断面線による断面図である。 画素駆動回路が有する半導体装置の構成例を示す平面図である。 XXXII-XXXII断面線による断面図である。 画素駆動回路が有する半導体装置の構成例を示す平面図である。 XXXIV-XXXIV断面線による断面図である。 半導体装置の製造手順を示すフローチャートである。 半導体装置の製造手順を断面図で表したものである。 半導体装置の製造手順を断面図で表したものである。 半導体装置の製造手順を断面図で表したものである。
以下、実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、本明細書、特許請求の範囲における“第1”、“第2”等の序数は、要素間の関係を明確にするため、および要素間の混同を防ぐために付している。したがって、これらの序数は、要素を数的に限定しているものではない。
“接続”という用語は、接続対象間で電気的に接続していることを意味している。“電気的に接続”は、接続対象間が、電極、配線、抵抗、キャパシタ等の電気的素子を介して接続している場合も含む。
「絶縁層上に」とは、積層される層の方向を明示する意味を有し、必ずしも隣接して配置されることを意味するものではない。例えば、「第1ゲート絶縁層上に酸化物半導体層を形成する」とは、第1ゲート絶縁層と酸化物半導体層とが隣接して配置される場合、及び第1ゲート絶縁層と酸化物半導体層とが、その間に他の層を介在させて配置される場合を含む。また、「上に」とは図面の上方向を示す。
各図面における各構成要素の大きさや縮尺は、図の視認性を確保するために適宜変更して記載している。また、各図面におけるハッチングは、各構成要素を区別するためのものであり、必ずしも切断面を意味するものではない。
積層状態を示す断面図は、各層の積層順を示すための説明図であり、各層の厚さや大きさ、各層間においての厚みの厚薄(大小関係)が図示する態様に限定されるものではない。
以下、半導体装置の適用例として、有機EL表示装置における画素駆動回路について述べる。図1は有機EL表示装置1の概略構成を示すブロック図である。有機EL表示装置1は、表示パネル10と駆動回路20とを備える。
表示パネル10は画像を表示する。表示パネル10はアクティブマトリクス駆動される。表示パネル10は画素アレイ部を有している。画素アレイ部は、複数の画素11が含まれている。複数の画素11はマトリクス状に配置されている。各画素11は、例えば赤(R)、緑(G)、青(B)及び白(W)の画素のいずれかである。各画素11は、有機EL素子を含んでいる。
画素アレイ部は、電源線VLとそれぞれ複数の走査線SL及び信号線DLとを含む。複数の走査線SLは、例えば、画素アレイ部の行方向に沿って設けられている。複数の信号線DLは、例えば、画素アレイ部の列方向に沿って設けられている。電源線VLは信号線DLに沿って設けられている。走査線SL、信号線DLおよび電源線VLの一端はそれぞれ、駆動回路20に接続されている。各画素11は、各走査線SLと各信号線DLとの交差部に対応して、配置されている。
駆動回路20は画素アレイ部の表示駆動を行う。駆動回路20は映像信号処理回路21、タイミング生成回路22、走査線駆動回路23、信号線駆動回路24、電源線駆動回路25を含む。
映像信号処理回路21は、外部から入力されるデジタルの映像信号20Aに対して、ガンマ補正やオーバードライブ補正などを行う。映像信号処理回路21は、補正後の映像信号を信号線駆動回路24に出力する。
タイミング生成回路22は、外部から入力される同期信号20Bに基づいて制御信号22Aを生成し出力するする。制御信号22Aにより、走査線駆動回路23、信号線駆動回路24及び電源線駆動回路25がそれぞれ、連動して動作するように制御される。
走査線駆動回路23は、制御信号22Aに従って複数の走査線SLに対して走査線電圧を順次印加する。走査線電圧が印加されることにより、画素11が順次選択される。
信号線駆動回路24は、制御信号22Aに従って、映像信号処理回路21から入力される映像信号に対応するアナログの映像信号を生成する。生成したアナログの映像信号は、各信号線DLに印加される。
電源線駆動回路25は、制御信号22Aに従って、複数の電源線VLに対して電源電圧を順次印加する。電源電圧により、各有機EL素子の発光動作及び消光動作が制御される。
駆動回路20により、各画素11は次のように制御される。走査線駆動回路23から出力される制御信号22Aにより、画素11が選択される。選択された画素に対して、信号線駆動回路24から出力されたアナログの映像信号に基づく、映像信号電圧が書き込まれる。なお、映像信号の書き込みとは、後述する駆動用トランジスタのゲート-ソース間に所定の電圧が印加されることを意味している。
図2は画素毎に設けられる画素駆動回路の一例を示す回路図である。画素駆動回路は、発光素子である有機EL素子12、第1トランジスタ13、第2トランジスタ14、保持容量素子15を含む。有機EL素子12のアノードは、第2トランジスタ14のソース及び保持容量素子15の一方と接続されている。有機EL素子12のカソードは電源グランドに接続されている。保持容量素子15の他方は、第1トランジスタ13のドレインと接続されている。保持容量素子15の他方は、また、第2トランジスタ14のゲートと接続されている。第2トランジスタ14のドレインは、電源線VLに接続されている。第1トランジスタ13のソースは信号線DLと接続されている。第1トランジスタ13のゲートは、走査線SLと接続されている。
第1トランジスタ13は、画素を選択するためのスイッチ薄膜トランジスタである。第2トランジスタ14は、有機EL素子12の発光に必要な電流を流すための駆動用薄膜トランジスタである。書き込みについては,走査線SLに接続された第1トランジスタ13のゲートがONになることで、信号線DLを画素内に取り込むとともに、保持容量素子15に書き込む。第1トランジスタ13のゲートがOFFになっても、保持容量に書き込まれた電圧によって第2トランジスタ14が制御され、設定された電流を有機EL素子12に流す。それにより、次の書き込みが行われるまで、有機EL素子12の動作状態が保持される。
以上のように、画素駆動回路においては、第1トランジスタ13はスイッチング性能に優れたものが望ましい。また、第2トランジスタ14は、ゲート電圧に対するソース-ドレイン電流の特性のヒステリシスが少ないものが望ましい。したがって、以下の実施の形態においては、第1トランジスタ13はLTPS薄膜トランジスタとし、第2トランジスタ14は酸化物薄膜トランジスタとする。
実施の形態1
図3は、画素駆動回路が有する半導体装置110の構成例を示す平面図である。図4は、図3におけるIV-IV断面線による断面図である。半導体装置110は、絶縁性基板111、多結晶シリコン層131、第1ゲート絶縁層112、第1金属層113、酸化物半導体層141、第2ゲート絶縁層114、第2金属層115が含まれる。
半導体装置110は、絶縁性基板111上に、各層が上記記載順に積層されている。すなわち、多結晶シリコン層131が絶縁性基板111上に形成されている。多結晶シリコン層131上には第1ゲート絶縁層112が形成されている。第1ゲート絶縁層112上には第1金属層113が形成されている。第1ゲート絶縁層112上には、また、酸化物半導体層141が形成されている。酸化物半導体層141上には第2ゲート絶縁層114が形成されている。第2ゲート絶縁層114上には第2金属層115が形成されている。
絶縁性基板111には絶縁性を有する材料が用いられる。絶縁性及び透光性を有する材料は、例えば、ガラスである。絶縁性基板111は板状である。絶縁性基板111は例えば、ガラス板である。多結晶シリコン層131は、多結晶シリコン、例えば、LTPS(低温多結晶シリコン)から成る層である。第1ゲート絶縁層112、第2ゲート絶縁層114は、絶縁性を有する材料で形成される。絶縁性を有する材料は、例えば、酸化シリコン、窒化シリコンである。第1金属層113、第2金属層115は、導電性のある金属により形成される。導電性のある金属は、例えば、アルミニウム(AL)、タンタル(Ta)、モリブデンタンタル(MoTa)、モリブデンタングステン(MoW)である。酸化物半導体層141は酸化物半導体から成る層である。酸化物半導体は、例えば、InGaZnOである。
半導体装置110には、第1トランジスタ13、第2トランジスタ14が構成されている。第1トランジスタ13、第2トランジスタ14は走査線SLの配線方向に並んでいる。第1トランジスタ13は、多結晶シリコン層131をチャネルとしている。以下、多結晶シリコン層131をチャネル131、第1チャネル半導体層とも呼ぶ。ゲート132は、第1金属層113から成る。すなわち、多結晶シリコン層131と対向する第1金属層113の一部分が第1トランジスタ13のゲート132である。第1トランジスタ13のソース133及びドレイン134は、第2金属層115から成る。すなわち、ソース133は、第2金属層115の一部分である。ソース133は、コンタクトホール1331を介して、チャネル131と電気的に接続されている。同様に、ドレイン134は、第2金属層115の一部分である。ドレイン134は、コンタクトホール1341を介して、チャネル131と電気的に接続されている。第1トランジスタ13は、トップゲートプレーナ型薄膜トランジスタである。
第2トランジスタ14は、酸化物半導体層141をチャネルとしている。以下、酸化物半導体層141をチャネル141、第2チャネル半導体層とも呼ぶ。ゲート142は第2金属層115から成る。すなわち、チャネル141と対向する第2金属層115の一部分がゲート142である。第2トランジスタ14のソース143及びドレイン144は、第1金属層113から成る。第2トランジスタ14は、トップゲートスタガ型薄膜トランジスタである。上位概念で捉えれば、第2トランジスタ14は、トップゲート型薄膜トランジスタであるとも言える。
第1トランジスタ13のドレイン134と、第2トランジスタ14のゲート142は、同じ第2金属層115から成る。ドレイン134とゲート142は物理的に一体化している。ドレイン134とゲート142は導通している。当該一体化した第2金属層115の一部分は、走査線SL方向に長い鈎状をなしている。信号線DL方向は、ゲート142の含む部分がもっと長くなっている。ドレイン134を含む部分が、次に、信号線DL方向に長くなっている。
第2トランジスタ14のソース143として機能する第1金属層113の一部分は、信号線DLの配線方向に広がっている。第1トランジスタ13のドレイン134と第2トランジスタ14のゲート142とを接続している第2金属層115の一部分は、第1金属層113の一部と第2ゲート絶縁層114を間にして対向している。第2ゲート絶縁層114を間にして、第1金属層113と第2金属層115との対向部分は、保持容量素子15として機能する。また、第2トランジスタ14のソース143の一部には、コンタクトホール121が設けられている。コンタクトホール121は、有機EL素子12のアノードとソース143とを電気的に接続するためのものである。
第1トランジスタ13のゲート132を制御する走査線SLは、第1金属層113の一部である。ゲート132と走査線SLとは物理的に一体化している。ゲート132と走査線SLとは導通している。なお、走査線SLは、スキャン線とも言う。
信号線DLは第2金属層115からなる。信号線DLと第1トランジスタ13のソース133は物理的に一体化している。信号線DLとソース133とは導通している。なお、信号線DLは、データ線とも言う。
電源線VLは第2金属層115からなる。電源線VLと第2トランジスタ14のドレイン144とはコンタクトホール1441を介して接続されている。
次に、半導体装置110の製造手順を説明する。図5は半導体装置110の製造手順を示すフローチャートである。図6及び図7は半導体装置110の製造手順を断面図で表したものである。図6及び図7の断面は、図4と同様な断面である。第1トランジスタ13を形成するためのLTPSプロセスと、第2トランジスタ14を形成するための酸化物半導体プロセスは同時かつ並行に行われる。図5において、横並びになっているプロセスは同時に行われることを示している。図6は図5に示した各ステップ実行後の状態を示している。図5に示した一部の手順実行後の形態については、図6及び図7での記載を省略している。
まず、絶縁性基板111を準備する。絶縁性基板111上に多結晶シリコン層131が形成される(ステップS1)。ステップS1では、絶縁性基板111に、CVD(Chemical Vapor Deposition)法等によってa-Siが堆積される。a-Siに対して、ELA(Excimer Laser Annealing)により結晶化して、多結晶シリコンが形成される(いわゆるLTPS工程)。その後、フォレジスト工程、エッチング工程を含むIsland工程を行われる。これらの工程により、所定の表面積を持つ島状の多結晶シリコン層131が完成する。図6Aの状態となる。
絶縁性基板111及び多結晶シリコン層131の上に、第1ゲート絶縁層112が形成される(ステップS2)。図6Bの状態となる。第1ゲート絶縁層112の上に、第1トランジスタ13のゲート132、第2トランジスタ14のソース143、ドレイン144が形成される(ステップS3)。ステップS3では、スパッタリング法などにより、第1金属層113を成膜する。第1金属層113は、モリブデン(Mo)や、モリブデンの合金であるモリブデンタンタル(MoTa)、モリブデンタングステン(MoW)などからなる。その後、フォトレジスト工程により、島状のゲート132、ソース143、ドレイン144が形成される。図6Cの状態となる。
多結晶シリコン層131に対して、不純物の注入を行う(ステップS4)。ステップS4では、ゲート132をマスクとして、多結晶シリコン層131に対して不純物ドーピングが行われる。続いて、多結晶シリコン層131の活性化が行われる(ステップS5)。ステップS5では、活性化のために多結晶シリコン層131が加熱される。加熱は例えば、電気炉で行われる。また、加熱はエキシマレーザを用いたアニール工程でもよい。加熱の温度は、絶縁性基板111が変形しないような温度とする。加熱の温度は、例えば、300℃以上600℃以下の範囲を選択する。
次に、多結晶シリコン層131の水素化が行われる(ステップS6)。例えば、ステップS6では、例えば、プラズマ水素化を行われる(水素化工程)。すなわち、水素を含んだガスを流して真空ポンプを用いて1Torr以下に減圧した容器の中で高周波放電などによって水素プラズマを発生させ、その中で多結晶シリコン層131は加熱処理される。
続いて、酸化物半導体層141が形成される(ステップS7)。ステップS7では、酸化物半導体が成膜される。成膜した酸化物半導体膜に対して、Island工程が行われる。酸化物半導体は、例えば、Indium:インジウム、Gallium:ガリウム、Zinc:亜鉛、Oxide:酸素などの化合物であるIGZOである。In(インジウム)-Sn(錫)-Zn(亜鉛)-O(酸素)からなる酸化物半導体を採用してもよい。図6Dの状態となる。酸化物半導体層141の一部は、走査線方向の一端部がソース143の上に形成される。走査線方向の他端部がドレイン144の上に形成される。一端部と他端部との間は、第1ゲート絶縁層112の上に形成される。酸化物半導体層141は、ソース143とドレイン144とを橋渡ししているように形成される。
次に、第2ゲート絶縁層114が形成される(ステップS8)。図7Aの状態となる。第2ゲート絶縁層114の一部は、ゲート132、ソース143、ドレイン144、酸化物半導体層141の上に作成される。他の部分は、第1ゲート絶縁層112の上に形成される。多結晶シリコン層131へのコンタクトホール1331、1341、ドレイン144へのコンタクトホール1441が形成される(ステップS9)。ステップS9においては、レジスト膜を塗布した後、露光装置によるパターンニングが行われたあと、必要な場所にのみレジスト膜を残す処理を行う。その後、ドライエッチングによってエッチングが行われ、コンタクトホールが形成される。この時、膜の化学的組成によって、エッチングの程度が異なるので、例えば、コンタクトホール1331、1341が形成される部分においては、第1ゲート絶縁層112と第2ゲート絶縁層114を貫通させる必要がある。特に、第1ゲート絶縁層112と第2ゲート絶縁層114の材料が異なる場合、エッチングの進行具合の違いのため、壁面の角度が異なることがある。なお、コンタクトホール1331、1341は第2ゲート絶縁層114の上面から、多結晶シリコン層131の上面に至る穴である。コンタクトホール1441は、第2ゲート絶縁層114の上面から、ドレイン144の上面に至る穴である。
第1トランジスタ13のソース133、ドレイン134、第2トランジスタ14のゲート142が形成される(ステップS10)。ステップS10では、スパッタリング法などにより、第2金属層115が成膜される。第2金属層115は、モリブデン(Mo)や、モリブデンの合金であるモリブデンタンタル(MoTa)、モリブデンタングステン(MoW)などからなる。その後、フォトレジスト工程により、ソース133、ドレイン134、ゲート142が形成される。図7Bの状態となる。ソース133の一部は、コンタクトホール1331を介して、多結晶シリコン層131と接続される。ドレイン134の一部は、コンタクトホール1341を介して、多結晶シリコン層131と接続される。
上述したように、走査線SLは第1金属層113の一部であるから、走査線SLはステップS3において形成される。すなわち、走査線(スキャン線)SLを形成する工程は、第1金属層113を形成する工程と同一であると言える。また、信号線DL、電源線VLは第2金属層115の一部であるから、信号線DL、電源線VLはステップS10において形成される。すなわち、信号線(データ線)DLを形成する工程及び電源線VLを形成する工程は、第2金属層115を形成する工程と同一であると言える。電源線VLの一部は、コンタクトホール1441を介して、ドレイン144と接続される。
本実施の形態は、以下の様な効果を奏する。第1トランジスタ13が形成される工程に含まれる水素化工程(ステップS6)の後に、第2トランジスタ14のチャネルとなる酸化物半導体層141が形成される(ステップS7)。酸化物半導体層141が水素プラズマに曝されることを低減できる。酸化物半導体層141が水素プラズマに曝されると、酸化物半導体層141に含まれる酸素が水素と反応する。そして、酸化物半導体層141に含まれる酸素量が減る。すると、酸化物半導体層141の電気抵抗が下がり、第2トランジスタ14がノーマリオン特性となる。しかし、本実施の形態では、酸化物半導体層141が水素プラズマに曝される可能性を低減し、酸化物半導体層141の特性劣化を抑制する。その結果、第2トランジスタ14がノーマリオン特性となることを抑制することが可能となる。
第2トランジスタ14をトップゲートスタガ型としている。第1トランジスタ13のソース133又はドレイン134と第2トランジスタ14のゲート142を接続するためのコンタクトホールが不要となる。そのため、半導体装置110を形成するために必要な平面積を抑制することが可能となる。その結果、画素内に集積できる薄膜トランジスタ数の数を増やすことが可能となる。論理的に同じ構成の画素回路をよりコンパクトに実現できるので、精細度を向上させることが可能となる。さらにまた、透明パネルにおける開口率を向上させることが可能となる。
また、半導体装置110は、第1金属層113、第2金属層115を含む、2層メタル構造であるので、プロセス数が少なくなり、製造コストを抑制可能となる。
実施の形態2
本実施の形態では、第1ゲート絶縁層112又は酸化物半導体層141の界面付近に水素濃度が局所的に高い領域を形成した構成について説明する。
図8及び図9は実施の形態2に係る半導体装置110の製造手順を断面図で表したものである。実施の形態1と同様に、絶縁性基板111の上に多結晶シリコン層131が形成され(図8A)、その後、絶縁性基板111及び多結晶シリコン層131の上に第1ゲート絶縁層112が形成される(図8B)。実施の形態2では、第1ゲート絶縁層112をSiOx とした。
次いで、第1ゲート絶縁層112の上に、第1トランジスタ13のゲート132、及び第2トランジスタ14のソース143、ドレイン144が形成され、前述のステップS4及びS5の工程を経た後、水素化工程が実施される(図8C)。この水素化工程では、プロセス温度390℃、水素ガス圧力400Pa、RF電力密度1.3W/cm2 の水素プラズマが使用され、水素プラズマを照射する時間(水素化処理時間)を15分又は30分とした。
水素化工程の後に、酸化物半導体層141として、IGZOをスパッタし、パターンニングを行うことにより、IGZO層を形成した。本実施の形態では、酸化物半導体層141としてIGZOをスパッタ法により70nmの膜厚に成膜した。その後、大気圧において、1時間、400℃のアニールを行う。図8Dに示すように、ゲート132、ソース143、ドレイン144、及びこれらと同層が存在しない面では、第1ゲート絶縁層112又は酸化物半導体層141の界面付近に水素濃度が高い領域が形成された。なお、ゲート132、ソース143、ドレイン144、及びこれらと同層は、水素プラズマを透過しにくいことがこのような層構造を生じる原因と推定される。
水素濃度が高い領域は、高水素濃度第1ゲート絶縁層211と高水素濃度酸化物半導体層212とにより構成される。ここで、高水素濃度第1ゲート絶縁層211は、第1ゲート絶縁層112内において酸化物半導体層141との界面付近に形成され、水素濃度が極大(局所的に最大)となる領域(層)を表す。また、高水素濃度酸化物半導体層212は、酸化物半導体層141内において第1ゲート絶縁層112との界面付近に形成され、水素濃度が極大となる領域(層)を表す。
なお、水素濃度が高い領域は、第1ゲート絶縁層112の材料、酸化物半導体層141の材料、水素化処理の条件によって、高水素濃度第1ゲート絶縁層211又は高水素濃度酸化物半導体層212の何れか一方で構成されてもよい。
次いで、実施の形態1と同様の手順にて、第2ゲート絶縁層114が形成され(図9A)、第1トランジスタ13のソース133、ドレイン134、第2トランジスタ14のゲート142等が形成される(図9B)。
発明者らは、詳細な水素濃度の分布を明らかにするため、水素化工程後の酸化物半導体層141の表面から第1ゲート絶縁層112へ向けた深さ方向の水素濃度分布をSIMS法(Secondary Ion Mass Spectrometry法,二次イオン質量分析法)により測定した。測定に用いたSIMS分析装置はPHI社製ADEPT1010である。分析には、3keVに加速させたCsイオン(Cs+ )によるイオンビームを用いた。
図10は、SIMS分析による深さ方向の元素濃度の分析結果を示すグラフである。図10Aは比較例として示す水素プラズマ処理時間がゼロのサンプルの分析結果である。図10Bは水素プラズマ処理時間が15分のサンプル、図10Cは水素プラズマ処理時間が30分のサンプルである。グラフの横軸は、表面の深さ方向の距離であり、左側縦軸は水素濃度、右側縦軸はSi及びInOのカウント数である。なお、Siのカウント数及びInOのカウント数の分布を見れば、IGZO層及びSiOx 層の界面を判別することが可能である。すなわち、Siのカウント数とInOのカウント数とが交差する付近の深さにおいて、IGZO層及びSiOx 層の界面が存在すると推定できる。なお、表面付近では、水素、Si、InOの何れもが高い値を示している。これは測定時における汚染の影響と考えられるので、以下の考察から除外する。
水素化処理を行った図10B及び図10Cにおいて、水素濃度が1×1021cm-3以上となり、著しく水素濃度が高い1つのピークを有している。また、このピークは40nmを超える厚さに分布していることが明らかとなった。ピーク値は、IGZO層やSiOx 層における層内の典型的な水素濃度の値(1×1020cm-3~2×1020cm-3)よりも10倍以上高い値である。
また、この水素濃度のピークは、Siのカウント数とInOのカウント数とが交差する付近の深さと一致している。したがって、高水素濃度酸化物半導体層212(IGZO層)と高水素濃度第1ゲート絶縁層211(SiOx 層)との界面付近の水素濃度が高い。また、水素濃度の深さ方向分布のピークは、最大値を中心に40nmを程度の厚さに分布していることが明らかとなった。
一方、水素化処理を行っていない図10Aでは、酸化物半導体層(IGZO層)と第1ゲート絶縁層(SiOx 層)との界面付近に水素濃度のピークは存在しないので、高水素濃度第1ゲート絶縁層211も高水素濃度酸化物半導体層212も存在していない。
また、これらのサンプルにおける酸化物半導体層(高水素濃度酸化物半導体層を含む)のシート抵抗を測定した結果、水素化処理を行っていないサンプルでは1.90×108 Ω/sq、15分間の水素化処理を行ったサンプルでは8.09×107 Ω/sq、30分間の水素化処理を行ったサンプルでは3.33×106 Ω/sqとなった。これらの結果から、水素化処理時間が増加するとシート抵抗値が減少する変化が見られることが分かった。
酸化物半導体層のシート抵抗値の低下は、以下の理由が考えられる。高水素濃度酸化物半導体層212では、水素の還元作用によりに酸素欠損が形成される。その結果、高水素濃度酸化物半導体層212にキャリアが発生し、シート抵抗値が低下すると推定される。したがって、水素濃度に依存してシート抵抗値が変化すると考えられる。
図11は、図10A~図10Cの処理条件で作成したIGZO-TFTのId-Vg特性の測定結果を示すグラフである。横軸はゲート電圧Vg(V)であり、縦軸はドレイン電流Id(A)である。参照符号(a)~(c)で示すグラフは、それぞれ図10A~図10の処理条件で作成したIGZO-TFTのId-Vg特性を示している。参照符号(a)及び(b)のグラフでは、ゲート電圧Vgを徐々に増加させると、約-1.5V付近においてドレイン電流Idが増加し始め、トランジスタがON状態となることが分かる。一方、参照符号(c)のグラフでは、ゲート電圧Vgが約-3.5V付近においてON状態となることが分かる。
参照符号(c)のグラフにより示される特性は、主に高水素濃度酸化物半導体層における過剰キャリアの発生に起因していると推測される。このような特性を有するトランジスタをスイッチ素子として用いた場合、ゲート電圧が0Vのときのドレイン電流値が高過ぎて十分なトランジスタのオン/オフ比を確保することができない。そのため、参照符号(c)で示す特性を有するようなトランジスタは、スイッチ素子として使用することが困難である。
更に追加して行った実験から、以下の知見が得られた。SIMS測定によって観察された深さ方向の水素濃度分布において、水素濃度ピーク値が1×1022cm-3以上であると、トランジスタがオンし始めるゲート電圧Vgが-10V以下となり、スイッチ素子として使用することができなかった。
なお、本条件では、第1トランジスタである多結晶シリコン(LTPS)TFTを良好に動作させるために、水素化処理時間は15分以上が必要であった。水素化処理時間ゼロである第1トランジスタ(図10A)は不良であったが、図10B及び図10Cで示す第1トランジスタのTFT特性は良好であった。
したがって、第1トランジスタである多結晶シリコン薄膜トランジスタと第2トランジスタであるIGZO-TFTとをスイッチ素子として用いるためには、SiOx 層及びIGZO層の界面付近の水素濃度のピーク値は、1×1021cm-3以上、1×1022cm-3未満であることが望ましい。ベースとなる水素濃度を一定(1×1020cm-3)として換算すれば、水素濃度のピーク値は10倍以上、100倍未満であることが望ましい。
更に好ましくは、SiOx 層及びIGZO層の界面付近の水素濃度のピーク値は、1×1021cm-3以上、8×1021cm-3未満であることが望ましい。ベースとなる水素濃度を一定(1×1020cm-3)として換算すれば、水素濃度のピーク値は10倍以上、80倍未満であることが望ましい。水素濃度のピーク値が前述の条件であれば、第1トランジスタのTFT特性と第2トランジスタのTFT特性とを何れも良好とすることが可能であった。
実施の形態3
本実施の形態は、第1ゲート絶縁層112と第2ゲート絶縁層114との間に層間絶縁層を設ける構成に関する。図12は、画素駆動回路が有する半導体装置110の構成例を示す平面図である。図13は、図12におけるXIII-XIII断面線による断面図である。図12及び図13において、図3、図4に示した実施の形態1の構成と同様なものは同じ符号を付し、説明を省略する。
本実施の形態では、図13に示すように、第1ゲート絶縁層112、第1金属層113の上に、層間絶縁層116が形成されている。層間絶縁層116の上に、第2ゲート絶縁層114が形成されている。さらに、第2ゲート絶縁層114の上に、第2金属層115が形成されている。第2トランジスタ14の酸化物半導体層141は、層間絶縁層116の上に形成されている。酸化物半導体層141とソース143とは、コンタクトホール1411を介して、電気的に接続されている。酸化物半導体層141とドレイン144とは、コンタクトホール1441を介して、電気的に接続されている。本実施の形態において、第2トランジスタ14は、トップゲートスタガ型薄膜トランジスタである。
次に、半導体装置110の製造手順を説明する。図14は半導体装置110の製造手順を示すフローチャートである。図15及び図16は半導体装置110の製造手順を断面図で表したものである。図15及び図16の断面は、図13と同様な断面である。図14において、図5と同様な工程については、同じステップ番号を付し、説明を省略する。図15及び図16についても、図6及び図7と同様な内容については、説明を省略する。
本実施の形態では、第1トランジスタ13が備える多結晶シリコン層131を水素化(ステップS6)した後、層間絶縁層116を形成する(ステップS11)。図15Dの状態になる。
続いて、コンタクトホール1411、1412を形成する(ステップS12)。コンタクトホール1411は層間絶縁層116の上面から、ソース143の上面に至る穴である。コンタクトホール1412は層間絶縁層116の上面から、ドレイン144の上面に至る穴である。酸化物半導体層141を形成する(ステップS7)。図16Aの状態となる。酸化物半導体層141の一部は、コンタクトホール1411を介して、ソース143と接続する。酸化物半導体層141の一部は、コンタクトホール1412を介して、ドレイン144と接続する。第2ゲート絶縁層114を形成する(ステップS8)。図16Bの状態となる。ステップS9、S10が実行され、図16Cの状態となる。
本実施の形態は、実施の形態1の奏する効果に加えて、次の効果を奏する。多結晶シリコン層131の水素化(ステップS6)の後に、層間絶縁層116を形成する(ステップS11)。水素化に用いた水素が、ソース143、ドレイン144の表面に付着するなど残存していたとしても、層間絶縁層116により、酸化物半導体層141とは遮断される。よって、酸化物半導体層141の特性劣化を抑制することが可能となる。
また、本実施の形態では、ソース143、ドレイン144を形成する第1金属層113に直接、酸化物半導体を成膜し、選択エッチングにより、酸化物半導体層141を形成する必要がない。選択エッチングでは、エッチング液により、第1金属層113の特性が劣化してしまうおそれがある。しかし、本実施の形態では、選択エッチングは不要であるので、第1金属層113の特性劣化を抑制することが可能となる。
実施の形態4
図17は、半導体装置110の断面図である。図17は図4と同様な断面である。本実施の形態では、第2トランジスタ14の酸化物半導体層141の上面に、絶縁膜145を形成する構成である。絶縁膜145はSiOx (酸化ケイ素)により形成する。絶縁膜145は、酸化物半導体層141を形成後(ステップS7の後)、第2ゲート絶縁層114形成前(ステップS8の前)に形成する。
本実施の形態は、実施の形態1の奏する効果に加えて、次の効果を奏する。酸化物半導体層141の上面に絶縁膜145を形成する。それによって、後の工程で、酸化物半導体層141の特性が劣化してしまうことを抑制することが可能となる。
実施の形態5
図18は、画素駆動回路が有する半導体装置110の構成例を示す平面図である。図19は、図18におけるXIX-XIX断面線による断面図である。図18、図19において、上述の実施の形態1等と同様な構成については、同じ符号を付し、説明を省略する。
本実施の形態は、2層メタル構成である実施の形態1を、3層メタル構成としたものである。実施の形態1では、第1トランジスタ13のゲート132と、第2トランジスタ14のソース143、ドレイン144とを同じ金属層で構成していた。本実施の形態では、ゲート132と、ソース143及びドレイン144とは、別の金属層で構成している。
図20は、半導体装置110の製造手順を示すフローチャートである。図20において、図5、図14と同様な工程は、同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。本実施の形態では、ステップS3で、第1トランジスタ13のゲート132を形成する際に、第2トランジスタ14に関する工程は行わない。本実施の形態では、層間絶縁層116を形成した後(ステップS11の後)に、第2トランジスタ14のソース143、ドレイン144を形成する(ステップS3-1)。その後、ステップS7からS10を行う。図20に示したように、本実施の形態において、ゲート132は第1ゲート絶縁層112と層間絶縁層116との間に形成される。ソース143、ドレイン144は、層間絶縁層116の上に形成される。
本実施の形態は、実施の形態1が奏する効果に加え、以下の効果を奏する。3層メタル構成としたことにより、第1トランジスタ13のゲート132の水素化(ステップS6)の後に、層間絶縁層116を形成する。層間絶縁層116の上に、酸化物半導体層141を作成する。それにより、第1ゲート絶縁層112の表面に水素が付着していても、層間絶縁層116により、酸化物半導体層141に水素が触れることはない。それにより、酸化物半導体層141の特性劣化を抑制することが可能となる。
実施の形態6
実施の形態6は、実施の形態5を基本とした具体例である。本実施の形態において、第1ゲート絶縁層112及び層間絶縁層116をSiOx とした。図20の水素化工程(ステップS6)の具体的なプロセス条件は、プロセス温度390℃、水素ガス圧力400Pa、RF電力密度1.3W/cm2 の水素プラズマとし、水素化処理時間は15分とした。
図21は、実施の形態6に係る半導体装置110の構成例を示す断面図である。図21に示すように、水素濃度が局所的に高い第1ゲート絶縁層界面領域が高水素濃度第1ゲート絶縁層213として形成されている。
この高水素濃度第1ゲート絶縁層213における水素濃度や構造については、以下の実験及び分析により具体的に明らかとなった。実験では、絶縁性基板111の上に第1ゲート絶縁層112としてSiOx 膜を成膜した後、ゲート132を形成し、不純物注入、活性化工程を行った。その後、水素化工程を施した。次に、純粋で洗浄した後、プラズマCVD法にて基板温度200℃で層間絶縁層116としてSiOx を200nmの膜厚で成膜した。
なお、高水素濃度第1ゲート絶縁層213は、ゲート132及びゲート132と同層が存在しない領域で観察された。
このようにして作成されたサンプルを用い、SiOx で作成された層間絶縁層116の表面からSiOx で作成された第1ゲート絶縁層112の内部へ向けた深さ方向の水素濃度分布をSIMS法により測定した結果、第1ゲート絶縁層112及び層間絶縁層116の界面領域に、局所的に水素濃度が高い領域が存在していることが明らかとなった。
この領域における水素濃度のピーク値は1×1021cm-3以上であり、第1ゲート絶縁層112(SiOx )や層間絶縁層116(SiOx )における層内の典型的な水素濃度(1×1020cm-3~2×1020cm-3)よりも10倍以上高い値であることが明らかになった。
本実施の形態であれば、第2トランジスタ14は水素濃度の影響を受けず、良好な動作が可能となった。
実施の形態7
実施の形態7では、図20に示す製造手順においてステップS6の水素化工程と、ステップS11の層間絶縁層116を形成する工程とを入れ替えた形態について説明する。
図22は、実施の形態7に係る半導体装置110の構成例を示す断面図である。図22に示すように、酸化物半導体からなる第2トランジスタ14は実施の形態2と類似した層構造を有する。水素濃度が高い領域は、層間絶縁層116と第2ゲート絶縁層114との界面に存在する。第2トランジスタ14のソース143及びドレイン144の形成(S3-1)の後、酸化物半導体層141としてIGZOを形成し、その後400℃で1時間のアニールを大気圧で行った。
その結果、水素濃度が局所的に高い層間絶縁層領域である高水素濃度層間絶縁層215と、水素濃度が局所的に高い酸化物半導体領域である高水素濃度酸化物半導体層216とが形成された。
このサンプルの、酸化物半導体層と層間絶縁層の接する部分のSIMS分析を行った。その結果、IGZO表面からSiOx 膜内部へ向けた深さ方向の水素濃度分布は、酸化物半導体層141と層間絶縁層116との界面領域に高い水素濃度のピークを持ち、そのピークの水素濃度が、層間絶縁層及び酸化物半導体層の膜中領域における典型的な水素濃度と比較して10倍以上であることが分かった。
また、層間絶縁層116と酸化物半導体層141との界面領域、または第1ゲート絶縁層112と層間絶縁層116との界面領域におけるピーク水素濃度が、1×1022cm-3未満であれば、酸化物半導体TFTをスイッチ素子として用いることができることが明らかになった。
実施の形態8
図23は、画素駆動回路が有する半導体装置110の構成例を示す平面図である。図24は、図23におけるXXIV-XXIV断面線による断面図である。半導体装置110は、絶縁性基板111、多結晶シリコン層131、第1ゲート絶縁層112、第1金属層113、層間絶縁層116、酸化物半導体層141、第3金属層117、第2ゲート絶縁層114、第2金属層115を含む。
半導体装置110は、絶縁性基板111を最下層とした場合、各層は上記記載順積層されている。すなわち、絶縁性基板111上に多結晶シリコン層131が形成されている。多結晶シリコン層131上には層間絶縁層116が形成されている。層間絶縁層116上に、酸化物半導体層141が形成されている。酸化物半導体層141上に、第3金属層117が積層されている。第3金属層117上に第2ゲート絶縁層114が積層されている。第2ゲート絶縁層114上には第2金属層115が積層されている。各層に用いる材料は、実施の形態1と同様であるから、説明を省略する。
半導体装置110は、第1トランジスタ13、第2トランジスタ14が構成されている。第1トランジスタ13は、多結晶シリコン層131をチャネルとしている。ゲート132は、第1金属層113から成る。すなわち、チャネル131と対向する第1金属層113の一部分が、第1トランジスタ13のゲート132である。第1トランジスタ13のソース133及びドレイン134は、第2金属層115から成る。すなわち、ソース133は、第2金属層115の一部分である。ソース133は、コンタクトホール1331を介して、チャネル131と電気的に接続されている。同様に、ドレイン134は、第2金属層115の一部分である。ドレイン134は、コンタクトホール1341を介して、チャネル131と電気的に接続されている。第1トランジスタ13は、トップゲートプレーナ型薄膜トランジスタである。
第2トランジスタ14は、酸化物半導体層141をチャネルとしている。ゲート142は第2金属層115から成る。すなわち、チャネル141と対向する第2金属層115の一部分がゲート142である。第2トランジスタ14のソース143及びドレイン144は、第3金属層117から成る。第2トランジスタ14は、トップゲートプレーナ型薄膜トランジスタである。
第1トランジスタ13のドレイン134と、第2トランジスタ14のゲート142は、同じ第2金属層115から成る。ドレイン134とゲート142は物理的に一体化している。ドレイン134とゲート142は導通している。
第2トランジスタ14のソース143として機能する第3金属層117の一部分は、信号線DLの配線方向に広がっている。第1トランジスタ13のドレイン134と第2トランジスタ14のゲート142とを接続している第2金属層115の一部分は、第3金属層117の一部と第2ゲート絶縁層114を間にして対向している。第2ゲート絶縁層114を間にして、第3金属層117と第2金属層115との対向部分は、保持容量素子15として機能する。また、第2トランジスタ14のソース143の一部には、コンタクトホール121が設けられている。コンタクトホール121は、有機EL素子12のアノードとソース143とを電気的に接続するためのものである。
信号線DLは第2金属層115からなる。信号線DLと第1トランジスタ13のソース133は物理的に一体化している。信号線DLとソース133とは導通している。
電源線VLは第2金属層115からなる。電源線VLと第2トランジスタ14のドレイン144とはコンタクトホール1441を介して接続されている。
次に、半導体装置110の製造手順を説明する。図25は半導体装置110の製造手順を示すフローチャートである。図26から図28は半導体装置110の製造手順を断面図で表したものである。図26から図28の断面は、図24と同様な断面である。第1トランジスタ13を形成するためのLTPSプロセスと第2トランジスタ14を形成するための酸化物半導体プロセスは同時並行で行われる。図25において、横並びになっているプロセスは同時に行われることを示している。図26から図28は図25に示した各ステップ実行後の状態を示している。図25に示した一部の手順実行後の形態については、図26から図29での記載を省略している。図25に示す各ステップの詳細は、実施の形態1と同様であるので、詳しい説明を省略する。
まず、絶縁性基板111を準備する。絶縁性基板111上に多結晶シリコン層131を形成する(ステップS21)。ステップS21より、所定の表面積を持つ島状の多結晶シリコン層131が完成する。図26Aの状態となる。
絶縁性基板111及び多結晶シリコン層131の上に、第1ゲート絶縁層112を形成する(ステップS22)。図26Bの状態となる。
第1ゲート絶縁層112の上に、第1トランジスタ13のゲート132を形成する(ステップS23)。図26Cの状態となる。
多結晶シリコン層131に対して、不純物の注入を行う(ステップS24)。多結晶シリコン層131の活性化を行う(ステップS25)。多結晶シリコン層131の水素化を行う(ステップS26)。層間絶縁層116を形成する(ステップS27)。図26Dの状態となる。
酸化物半導体層141を形成する(ステップS28)。図27Aの状態となる。第2トランジスタ14のソース143、ドレイン144を形成する(ステップS29)。図27Bの状態となる。層間絶縁層116の上にチャネル141が形成される。チャネル141の一部を覆うようにして、層間絶縁層116の上にソース143、ドレイン144が形成される。
第2ゲート絶縁層114を形成する(ステップS30)。図28Aの状態となる。多結晶シリコン層131へのコンタクトホール1331、1341、ドレイン144へのコンタクトホール1441を形成する(ステップS31)。 第1トランジスタ13のソース133、ドレイン134、第2トランジスタ14のゲート142を形成する(ステップS32)。図28Bの状態となる。
上述したように、走査線SLは第1金属層113の一部であるから、ステップS23において形成する。また、信号線DL、電源線VLは第2金属層115の一部であるから、ステップS32において形成する。
本実施の形態8においても、実施の形態6と同様な構造が得られることが明らかとなった。
すなわち、ステップS6の水素化工程により、SiOx で作成された第1ゲート絶縁層112とSiOx で作成された層間絶縁層116の界面付近に局所的に水素濃度が高い領域が形成されることが分かった。この局所領域の水素濃度ピーク値は1×1021cm-3以上であった。これはゲート絶縁層112や層間絶縁層116内の典型的な水素濃度(1×1020cm-3~2×1020cm-3)よりも10倍以上高い値であった。
本実施の形態は、以下の様な効果を奏する。第1トランジスタ13を形成する工程に含まれる水素化工程(ステップS26)の後に、第2トランジスタ14のチャネルとなる酸化物半導体層141を形成する(ステップS28)。実施の形態1と同様に、酸化物半導体層141が水素プラズマに曝される可能性を低減できるので、第2トランジスタ14がノーマリオン特性となることを抑制することが可能となる。
第2トランジスタ14をトップゲートプレーナ型としている。第1トランジスタ13のソース133又はドレイン134と第2トランジスタ14のゲート142を接続するためのコンタクトホールが不要となる。そのため、半導体装置110を形成するために必要な平面積を抑制することが可能となる。その結果、画素内に集積できる薄膜トランジスタ数の数を増やすことが可能となる。論理的に同じ構成の画素回路をよりコンパクトに実現できるので、精細度を向上させることが可能となる。さらにまた、透明パネルにおける開口率を向上させることが可能となる。
実施の形態9
図29は、画素駆動回路が有する半導体装置110の構成例を示す平面図である。図30は、図29におけるXXX-XXX断面線による断面図である。図29、図30において、上述の実施の形態5等と同様な構成については、同じ符号を付し、説明を省略する。本実施の形態が実施の形態5と異なる点は、第2トランジスタ14がボトムゲート146を備える点である。ボトムゲート146は、第1ゲート絶縁層112上に形成されている。ボトムゲート146は層間絶縁層116を間にして、チャネル141と対向するように設けてある。ボトムゲート146は、第1金属層113の一部である。ボトムゲート146は、第1トランジスタ13のトップゲート132と同時に形成される。本実施の形態の半導体装置110の製造手順は、図25に示す手順と同様である。一点異なるのは、図25に示すステップS23で、ボトムゲート146を作成する点である。
第2トランジスタ14はトップゲート型の薄膜トランジスタであるが、ボトムゲート146を設けることにより、ボトムゲート146がない場合に比べて、より安定して動作させることが可能となる。
実施の形態10
図31は、画素駆動回路が有する半導体装置110の構成例を示す平面図である。図32は、図31におけるXXXII-XXXII断面線による断面図である。図31、図32において、上述の実施の形態8等と同様な構成については、同じ符号を付し、説明を省略する。本実施の形態が実施の形態8と異なる点は、第2トランジスタ14が絶縁膜145を備える点である。絶縁膜145はSiOx (酸化ケイ素)により形成する。絶縁膜145は、酸化物半導体層141上の一部分に形成される。絶縁膜145が積層されない酸化物半導体層141の上面には、ソース143、ドレイン144の一部が積層される。絶縁膜145の一部分には、ソース143、ドレイン144が積層される。絶縁膜145の他部分には、第2ゲート絶縁層114が積層される。本実施の形態の半導体装置110の製造手順は、図25に示す手順と同様である。一点異なるのは、図25に示す酸化物半導体層141形成工程(ステップS28)と、ソース143及びドレイン144形成工程(ステップS29)との間に、絶縁膜145を生成する工程が加わる点である。
本実施の形態では、絶縁膜145を設けている。その結果、半導体装置110の製造時に、酸化物半導体層141形成工程よりも、後の工程により、酸化物半導体層141が変質することを抑制することが可能となる。
実施の形態11
図33は、画素駆動回路が有する半導体装置110の構成例を示す平面図である。図34は、図33におけるXXXIV-XXXIV断面線による断面図である。図33、図34において、上述の実施の形態8等と同様な構成については、同じ符号を付し、説明を省略する。本実施の形態では、酸化物半導体層141を第1ゲート絶縁層112の上に形成している点が、実施の形態8とは異なる。
図35は半導体装置110の製造手順を示すフローチャートである。図36から図38は半導体装置110の製造手順を断面図で表したものである。図36から図38の断面は、図34と同様な断面である。
まず、絶縁性基板111を準備し、絶縁性基板111上に多結晶シリコン層131を形成する(ステップS21)。図36Aの状態となる。
絶縁性基板111及び多結晶シリコン層131の上に、第1ゲート絶縁層112を形成する(ステップS22)。図36Bの状態となる。第1ゲート絶縁層112の上に、第1トランジスタ13のゲート132を形成する(ステップS23)。図36Cの状態となる。多結晶シリコン層131に対して、不純物の注入を行う(ステップS24)。続いて、多結晶シリコン層131の活性化を行う(ステップS25)。次に、多結晶シリコン層131の水素化を行う(ステップS26)。
続いて、酸化物半導体層141を形成する(ステップS28)。図36Dの状態となる。次に層間絶縁層116を形成する(ステップS27)。図37Aの状態となる。コンタクトホール1432、1442を形成する(ステップS33)。ソース143及びドレイン144を形成する(ステップS29)。図37Bの状態となる。
さらに、第2ゲート絶縁層114を形成する(ステップS30)。図38Aの状態となる。続いて、コンタクトホール1331、1341、コンタクトホール1441を形成する(ステップS31)。そして、第1トランジスタ13のソース133及びドレイン134、第2トランジスタ14のゲート142を形成する(ステップS32)。図38Bの状態となる。
本実施の形態は、以下の様な効果を奏する。第1トランジスタ13を形成する工程に含まれる水素化工程(ステップS26)の後に、第2トランジスタ14のチャネルとなる酸化物半導体層141を形成する(ステップS28)。酸化物半導体層141が水素プラズマに曝される可能性を低減できる。その結果、第2トランジスタ14がノーマリオン特性となることを抑制することが可能となる。
また、本実施の形態では、酸化物半導体層141の上に層間絶縁層116を形成する。層間絶縁層116の上に、ソース143及びドレイン144を形成する。そのため、ソース143及びドレイン144を形成時に、酸化物半導体層141は、層間絶縁層116に覆われている。その結果、ソース143及びドレイン144を形成する工程で、酸化物半導体層141の特性が劣化してしまうことを抑制可能となる。
実施の形態8から11において、金属層の表記は、実施の形態1から5の表記と整合するようにした。絶縁性基板111に積層する順で表記するならば、実施の形態8から11においては、第2金属層115は第3金属層となり、第3金属層117は第2金属層と表記することになる。
各実施の形態で記載されている技術的特徴(構成要件)はお互いに組み合わせ可能であり、組み合わせすることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものでは無いと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味では無く、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 有機EL表示装置
110 半導体装置
111 絶縁性基板
112 第1ゲート絶縁層
113 第1金属層
114 第2ゲート絶縁層
115 第2金属層
116 層間絶縁層
117 第3金属層
13 第1トランジスタ
131 多結晶シリコン層、チャネル
132 ゲート、トップゲート
133 ソース
134 ドレイン
14 第2トランジスタ
141 酸化物半導体層、チャネル
142 ゲート
143 ソース
144 ドレイン
145 絶縁膜
146 ボトムゲート
15 保持容量素子
211 高水素濃度第1ゲート絶縁層
212 高水素濃度酸化物半導体層
213 高水素濃度第1ゲート絶縁層
215 高水素濃度層間絶縁層
216 高水素濃度酸化物半導体層

Claims (23)

  1. 絶縁性基板と、
    前記絶縁性基板上に形成した多結晶シリコン層と、
    前記多結晶シリコン層上に形成した第1ゲート絶縁層と、
    前記第1ゲート絶縁層上に形成した第1金属層と、
    前記第1ゲート絶縁層上に形成した酸化物半導体層と、
    前記酸化物半導体層上に形成した第2ゲート絶縁層と、
    前記第2ゲート絶縁層上に形成した第2金属層と
    を有し、
    前記多結晶シリコン層をチャネルとし、ソース及びドレインと、ゲートを有する第1トップゲートプレーナ型薄膜トランジスタと、
    前記酸化物半導体層をチャネルとし、ソース及びドレインと、ゲートを有する第2トップゲート型薄膜トランジスタと
    を備え、
    前記第1トップゲートプレーナ型薄膜トランジスタのソース及びドレインと、前記第2トップゲート型薄膜トランジスタのゲートが、前記第2金属層から成り、
    前記第1トップゲートプレーナ型薄膜トランジスタのソースまたはドレインと、前記第2トップゲート型薄膜トランジスタのゲートが電気的に接続されていること
    を特徴とする半導体装置。
  2. 前記第1ゲート絶縁層及び前記酸化物半導体層の界面領域に水素濃度が極大となる高水素濃度領域を有すること
    を特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記高水素濃度領域における水素濃度は、前記第1ゲート絶縁層の膜中領域又は前記酸化物半導体層の膜中領域における水素濃度の10倍以上、100倍未満であること
    を特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
  4. 前記高水素濃度領域における水素濃度は1×1021cm-3以上、1×1022cm-3未満であること
    を特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
  5. 前記第2トップゲート型薄膜トランジスタのソース及びドレインが、第1金属層で形成されていること
    を特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載の半導体装置。
  6. 前記第1ゲート絶縁層及び第2ゲート絶縁層間に形成された層間絶縁層を有し、
    前記第2トップゲート型薄膜トランジスタのソース及びドレインは、前記層間絶縁層に設けられたコンタクトホールを介して、チャネルと電気的に接続されていること
    を特徴とする請求項1から請求項5の何れか一項に記載の半導体装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の半導体装置と、発光素子とを含み、
    前記第2トップゲート型薄膜トランジスタは、前記発光素子に駆動電流を供給し、
    前記第1トップゲートプレーナ型薄膜トランジスタは、前記第2トップゲート型薄膜トランジスタのゲート電圧を制御する
    ことを特徴とする表示装置。
  8. 前記第1トップゲートプレーナ型薄膜トランジスタのソース又はドレインに電圧を印加するデータ線と、
    前記第2トップゲート型薄膜トランジスタに電源電圧を印加する電源線と
    を備え、
    前記データ線及び前記電源線は、前記第2金属層で形成されていること
    を特徴とする請求項7に記載の表示装置。
  9. 前記第1トップゲートプレーナ型薄膜トランジスタのゲートに電圧を印加するスキャン線を備え、
    前記スキャン線は、前記第1金属層で形成されていること
    を特徴とする請求項7又は請求項8に記載の表示装置。
  10. 絶縁性基板と、
    前記絶縁性基板上に形成した多結晶シリコン層と、
    前記多結晶シリコン層上に形成した第1ゲート絶縁層と、
    前記第1ゲート絶縁層上に形成した第1金属層と、
    前記第1ゲート絶縁層上に形成した層間絶縁層と、
    前記層間絶縁層上に形成した酸化物半導体層と、
    前記酸化物半導体層上に形成した第2金属層と、
    前記第2金属層上に形成した第2ゲート絶縁層と、
    前記第2ゲート絶縁層上に形成した第3金属層と
    を有し、
    前記多結晶シリコン層をチャネルとし、ソース及びドレインと、ゲートを有する第1トップゲートプレーナ型薄膜トランジスタと、
    前記酸化物半導体層をチャネルとし、ソース及びドレインと、ゲートを有する第2トップゲート型薄膜トランジスタと
    を備え、
    前記第1トップゲートプレーナ型薄膜トランジスタのソース及びドレインと、前記第2トップゲート型薄膜トランジスタのゲートが、前記第3金属層から成り、
    前記第1トップゲートプレーナ型薄膜トランジスタのソースまたはドレインと、前記第2トップゲート型薄膜トランジスタのゲートが電気的に接続されていること
    を特徴とする半導体装置。
  11. 絶縁性基板と、
    前記絶縁性基板上に形成した多結晶シリコン層と、
    前記多結晶シリコン層上に形成した第1ゲート絶縁層と、
    前記第1ゲート絶縁層上に形成した第1金属層と、
    前記第1ゲート絶縁層上に形成した層間絶縁層と、
    前記層間絶縁層上に形成した第2金属層と、
    前記第2金属層上に形成した酸化物半導体層と、
    前記酸化物半導体層上に形成した第2ゲート絶縁層と、
    前記第2ゲート絶縁層上に形成した第3金属層と
    を有し、
    前記多結晶シリコン層をチャネルとし、ソース及びドレインと、ゲートを有する第1トップゲートプレーナ型薄膜トランジスタと、
    前記酸化物半導体層をチャネルとし、ソース及びドレインと、ゲートを有する第2トップゲート型薄膜トランジスタと
    を備え、
    前記第1トップゲートプレーナ型薄膜トランジスタのソース及びドレインと、前記第2トップゲート型薄膜トランジスタのゲートが、前記第3金属層から成り、
    前記第1トップゲートプレーナ型薄膜トランジスタのソースまたはドレインと、前記第2トップゲート型薄膜トランジスタのゲートが電気的に接続されていること
    を特徴とする半導体装置。
  12. 前記第1ゲート絶縁層及び前記層間絶縁層の界面領域に水素濃度が極大となる高水素濃度領域を有すること
    を特徴とする請求項10又は請求項11に記載の半導体装置。
  13. 前記高水素濃度領域における水素濃度は、前記第1ゲート絶縁層の膜中領域又は前記層間絶縁層の膜中領域における水素濃度の10倍以上、100倍未満であること
    を特徴とする請求項12に記載の半導体装置。
  14. 前記高水素濃度領域における水素濃度は1×1021cm-3以上、1×1022cm-3未満であること
    を特徴とする請求項12に記載の半導体装置。
  15. 前記層間絶縁層及び前記酸化物半導体層の界面領域に水素濃度が極大となる高水素濃度領域を有すること
    を特徴とする請求項10又は請求項11に記載の半導体装置。
  16. 前記高水素濃度領域における水素濃度は、前記層間絶縁層の膜中領域又は前記酸化物半導体層の膜中領域における水素濃度の10倍以上、100倍未満であること
    を特徴とする請求項15に記載の半導体装置。
  17. 前記高水素濃度領域における水素濃度は1×1021cm-3以上、1×1022cm-3未満であること
    を特徴とする請求項15に記載の半導体装置。
  18. 絶縁性基板を準備する工程と、
    前記絶縁性基板上に、多結晶シリコンを含む第1チャネル半導体層を形成する工程、第1チャネル半導体層を水素化する工程を有する第1トップゲートプレーナ型薄膜トランジスタを形成する工程と、
    前記絶縁性基板上に、酸化物半導体を含む第2チャネル半導体層を、前記第1チャネル半導体層を水素化する工程の後に、形成する工程を有する第2トップゲート型薄膜トランジスタを形成する工程と
    を備え
    前記第1トップゲートプレーナ型薄膜トランジスタを形成する工程は、
    前記第1チャネル半導体層を形成する工程の後に、第1ゲート絶縁層を形成する工程、
    前記第1ゲート絶縁層上に、ゲートを含む第1金属層を形成する工程、
    前記第1チャネル半導体層を水素化する工程の後に、ソース及びドレインを含む第2金属層を形成する工程を有し、
    前記第2トップゲート型薄膜トランジスタを形成する工程は、
    前記第1金属層を形成する工程により、ソース及びドレインを形成し、
    前記第2チャネル半導体層を形成する工程の後に、前記第2金属層を形成する工程により、ゲートを形成すること
    を特徴とする半導体装置の製造方法。
  19. 絶縁性基板を準備する工程と、
    前記絶縁性基板上に、多結晶シリコンを含む第1チャネル半導体層を形成する工程、第1チャネル半導体層を水素化する工程を有する第1トップゲートプレーナ型薄膜トランジスタを形成する工程と、
    前記絶縁性基板上に、酸化物半導体を含む第2チャネル半導体層を、前記第1チャネル半導体層を水素化する工程の後に、形成する工程を有する第2トップゲート型薄膜トランジスタを形成する工程とを備え、
    前記第1トップゲートプレーナ型薄膜トランジスタを形成する工程は、ゲートに電圧を印加するスキャン線を形成する工程、及び
    ソース又はドレインに電圧を印加するデータ線を形成する工程を含み、
    前記第2トップゲート型薄膜トランジスタを形成する工程は、ソース又はドレインに電源電圧を印加する電源線を形成する工程
    を含むことを特徴とする表示装置の製造方法。
  20. 前記第1トップゲートプレーナ型薄膜トランジスタを形成する工程は、
    前記第1チャネル半導体層を形成する工程の後に、第1ゲート絶縁層を形成する工程、
    前記第1ゲート絶縁層上に、ゲートを含む第1金属層を形成する工程、及び
    前記第1チャネル半導体層を水素化する工程の後に、ソース及びドレインを含む第2金属層を形成する工程を有し、
    前記第2トップゲート型薄膜トランジスタを形成する工程は、
    前記第1金属層を形成する工程により、ソース及びドレインを形成し、
    前記第2チャネル半導体層を形成する工程の後に、前記第2金属層を形成する工程により、ゲートを形成すること
    を特徴とする請求項19に記載の表示装置の製造方法。
  21. 前記データ線を形成する工程及び前記電源線を形成する工程は、前記第2金属層を形成する工程と同一であること
    を特徴とする請求項20に記載の表示装置の製造方法。
  22. 前記スキャン線を形成する工程は、前記第1金属層を形成する工程と同一であること
    を特徴とする請求項20又は請求項21に記載の表示装置の製造方法。
  23. 前記水素化する工程は、水素プラズマ処理であること
    を特徴とする請求項18から請求項22の何れか一項に記載の製造方法。
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