JP7055188B1 - 車中泊用簡易ベッド - Google Patents

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Abstract

【課題】 快眠を得られる寝台を簡易に形成できる車中泊用簡易ベッドを提供する。【解決手段】 車中泊用簡易ベッド10は、寝台形成用シート12と、シート12の前方部の裏面に設ける前方ポケット部14と、シート12の後方部の裏面に設ける後方ポケット部16と、前方の座席18の足元の上方に前方ポケット部14を支持する前方ポケット部支持部材20とを備え、前方ポケット部14の開口部14aと後方ポケット部16の開口部16aが向き合うように前方ポケット部14と後方ポケット部16を形成し、後方ポケット部16に後部座席22の背もたれ部22bを入れ、後部座席22の背もたれ部22bを後方に倒すことにより、シート12からなる寝台を形成するものである。これにより、シート1枚を張るだけの簡単な操作により簡易に寝台を形成することができ、車内で快眠を得ることが可能になる。【選択図】 図1

Description

本発明は、乗用自動車など後部座席を備える車両内に寝台を形成する車中泊用簡易ベッドに関する。
乗用自動車などの自動車(キャンピングカーを除く)の座席は、寝台(ベッド)として、キャンプ場で寝泊まりするいわゆる車中泊や、道路利用者の休憩場所となる「道の駅」や高速道路のサービスエリア・パーキングエリアでの仮眠・休憩に利用されている。
たとえば、後部座席を備える自動車では、前方の座席(運転席又は助手席)や後部座席の背もたれ部を倒し、座席の座部と背もたれ部を連続的に配列することにより、寝台として利用できるベッドが形成される。
座席の座部と背もたれ部を連続的に配列することにより形成される座席から形成されるシートを寝台として利用する場合、座席の座部と背もたれ部の間に凹凸ができ、快眠を得られない場合があった。また、座席の座部と背もたれ部の連続して配列して形成するシートを平らに形成することは座席の構造上困難であった。
現在、自動車内に、表面を平らに形成する寝台を設ける車中泊用組立ベッドが提供されている(たとえば、特許文献1)。
実用新案登録第3198091号
特許文献1に記載の車中泊用組立ベッドは、座席の背もたれ部を倒し、座席の座部と背もたれ部の連続して配列して形成し、連続して配列された座部と背もたれ部の上方にフレームを組み立てて平らな寝床を形成し、寝床上に板と寝具材を重ねて表面が平らな寝台を形成するものである。これにより、車中にて快眠を得ることが可能になる。
しかしながら、特許文献1に記載の車中泊用組立ベッドを形成するには、連続して配列された座部と背もたれ部の上方にフレームを組み立てて寝床を形成する必要があり、不便であった。
本発明は、上記問題を解決するものであり、快眠を得られる寝台(ベッド)を簡易に形成できる車中泊用簡易ベッドを提供することを目的とする。
本発明の車中泊用簡易ベッドは、セパレートシートからなる後部座席を有する自動車の座席に取り付けて寝台を形成するものであって、寝台形成用シートと、寝台形成用シートの前方部の裏面に設ける前方ポケット部と、寝台形成用シートの後方部の裏面に設ける後方ポケット部と、前方の座席の足元の上方に前方ポケット部を支持する前方ポケット部支持部材とを備え、前方ポケット部の開口部と後方ポケット部の開口部が向き合うように前方ポケット部と後方ポケット部を形成し、後方ポケット部に後部座席の背もたれ部を入れ、後部座席の背もたれ部を後方に倒すことにより、前方の座席の背もたれ部及びその座席の後部座席の背もたれ部を倒して連なる座席の上方に寝台形成用シートからなる寝台を形成するようにしたものである。
また、後部座席の背もたれ部の背面に接する後方ポケット部に第一板状部材を設けるようにしたものである。
また、寝台形成用シートの前方部に連続して形成されV字マチを設ける前方ポケット部に第二板状部材を設けるようにしたものである。
また、第一板状部材に寝台形成用シートの後方部分を巻き付けて後方ポケット部を形成し、第二板状部材に寝台形成用シートの前方部分を巻き付けて前方ポケット部を形成するようにしたものである。
また、板状の前方ポケット部支持部材をその下部先端が前方の座席の座部の脚部に当接されて立て置かれた状態に設け、板状の前方ポケット部支持部材を前方の座席の座部に当接させて、前方ポケット部の開口部に第二板状部材に重ね合わせて入れることにより、前方ポケットを前方の座席の足元の上方に支持するようにしたものである。
本発明の車中泊用簡易ベッドによると、従来のようなフレームによる寝床の形成が不要になり、寝具材(寝台を形成するシート)のみでベッドを形成することができる。また、車中泊用簡易ベッドの後方ポケット部を後方座席の背もたれ部に取り付け、後方ポケット部を取り付けた後部座席の背もたれ部を後方に倒すことにより、コット(キャンプ用簡易ベッド)に類似する寝台を座席上に形成することができる。これにより、車内で快眠を得ることが可能になる。
本発明の車中泊用簡易ベッドを表わす図である。 本発明の車中泊用簡易ベッドのポケット部の一例を表わす図である。 本発明の車中泊用簡易ベッドのポケット部の他の例を表わす図である。 矩形の板状の前方ポケット部支持部材及びその固定手段を表わす図である。
本発明の車中泊用簡易ベッドは、自動車の車内に寝台を形成することを実現するものである。
本発明の車中泊用簡易ベッドについて、図1に基づいて説明する。図1は、本発明の車中泊用簡易ベッドを表わす図であり、図1(a)は車中泊用簡易ベッドを車内に取り付けた状態図、同図(b)は車中泊用簡易ベッドのシートによる寝台形成を表わす図である。なお、本発明における自動車とは、セパレートシートの後部座席を備えた車両であって、後部座席およびその前方の座席の背もたれ部を後方に倒すことができるリクライニングシートの座席が設置されている車両をいう。図1には、助手席(前方の座席)とその後部座席の座席が示されている。
本発明の車中泊用簡易ベッド10は、後部座席を有する自動車の座席に取り付けて寝台を形成するものである。車中泊用簡易ベッド10は、寝台形成用シート12と、前方ポケット部14と、後方ポケット部16と、前方ポケット部支持部材20とを備えるものである。
寝台形成用シート12が張られ寝台(ベッド)を形成した状態図(図1(b))において、自動車の座席は、前方の座席18(助手席の座席),後部座席22の背もたれ部18b,22bを後方に倒した状態にあり、座席18,22の座部18a,22aと背もたれ部18b,22bが連続して連なった状態にある。また、後部座席22はその前方の座席18(助手席の座席)より高い位置に設置されているものとする。
寝台形成用シート12は、矩形の1枚のシートである。寝台形成用シート12の大きさは、座席18,22の幅と同じ幅と、連続して連なる座席(図1(b)に示す座部18a,22aと背もたれ部18b,22b)の上方に寝台を形成できる十分な長さを有するものである。シート素材は、布製のものであるが、これに限定するものではなく、利用者24を支えられるものであれば他の素材を使用しても良い。
前方ポケット部14,後方ポケット部16は、寝台形成用シート12の外側につけたものである。図1において、前方ポケット部14は寝台形成用シート12の前方部の裏面に設けられている。後方ポケット部16は、寝台形成用シート12の後方部の裏面に設けられている。寝台形成用シート12で寝台を形成したとき(寝台形成用シート12が張られたとき)、前方ポケット部14の開口部14aと後方ポケット部16の開口部16aが向き合うように設けられている(図1(b))。
後方ポケット部16は、そのポケット内部に入れる後部座席22の背もたれ部22bにフィットする形状・大きさに形成されている。図1では、後方ポケット部16に、ポケット内部に入れる後部座席22の背もたれ部22bの形状に合わせるためマチ16bが設けられている。
前方ポケット部支持部材20は、前方の座席18の足元(座席18の前方の床)の上方に前方ポケット部14を支持するものである。図1において、前方ポケット部14は、前方ポケット部支持部材20により、寝台形成用シート12が張られたときの後部座席22の背もたれ部22bと同じ高さの位置に支持されているものとする。
前方ポケット部支持部材20により前方ポケット部14を支持した状態で、後方ポケット部16に後部座席22の背もたれ部22bを頭部から入れ、後部座席22の背もたれ部22bを後方に倒す。これにより、寝台形成用シート12が張られ、前方の座席18の背もたれ部18b及びその座席18の後部座席22の背もたれ部22bを倒して連なる座席18,22の上方に寝台形成用シート12による寝台が形成される(図1(b))。また、寝台形成用シート12による寝台は、利用者24の体重により少し沈み、コット(キャンプ用の簡易ベッド)と同じように体が包み込まれるような寝心地を得ることができ、快適な睡眠をとれるものであった。
なお、図1において、前方の座席18及び後部座席22のヘッドレストは外している。
車中泊用簡易ベッド10によると、従来の車中泊用組立ベッドにおけるフレームによる寝床の形成が不要になり、寝台形成用シート12のみで寝台を車内に形成することができる。
また、後方座席22の背もたれ部22bに後方ポケット部16を固定した状態で、後部座席22の背もたれ部22bを後方に倒すことにより、コットに類似する寝台を座席上に形成することができる。シート1枚からなる寝台形成用シート12を張るだけの簡単な操作により簡易に寝台を形成することができ、車内で快眠を得ることが可能になる。
寝台形成用シート12を張って寝台を形成する場合、ポケット部14,16に強い負荷がかかり、ポケット部14,16が前方ポケット部支持部材20,後部座席22の背もたれ部22bから外れるおそれがある。
上記問題を解決する手段について、図2に基づいて説明する。図2は、本発明の車中泊用簡易ベッドのポケット部の一例を表わす図である。図2(a)は後方ポケット部16を表わす図、同図(b)は前方ポケット部14を表わす図である。なお、図2(a)(b)は、図1(b)に示す後方ポケット部16、前方ポケット部14の内部を表わす断面図である。
後部座席22の背もたれ部22bの背面に接する後方ポケット部16(マチ16b及び背もたれ部22bの頂部が接する部分を除く後方ポケット部16)に第一板状部材26を設ける(図2(a))。後方ポケット部16に第一板状部材26を設けて背もたれ部22bの背面に固定することで、後方ポケット部16に負荷がかかっても、後方ポケット部16が後部座席22の背もたれ部22bから外れることを防止できる。
なお、図2(a)において、第一板状部材26は、矩形のものであり、後方ポケット部16の布地の中に設けられている。また、背もたれ部22bの背面に第一板状部材26を固定する手段として、たとえば、後部座席22の背もたれ部22bを入れた後方ポケット部16を寝台形成用シート12に締め付けるベルト28を用いることができる。
次に、前方ポケット部の一例を図2(b)に基づいて説明する。
前方ポケット部14は、寝台形成用シート12に連続して形成されているものである。図2(b)では、前方ポケット部14の幅は寝台形成用シート12の幅と同じに形成されているものとする。前方ポケット部14と寝台形成用シート12は連続する部分から2つ折りにできるものである。また、前方ポケット部14には、V字マチ14bが設けられており、マチ14bを除く前方ポケット部14の布地の中には矩形の第二板状部材30が設けられている。前方ポケット部14の開口部14aを開くと、マチ14bは扇形の形状になり、前方ポケット部14はササマチ(笹マチ)の財布のように開くようになっている(図2(b))。
図2(b)に示す前方ポケット部14の開口部14aに、第二板状部材30に重ね合わせて矩形の板状の前方ポケット部支持部材20を入れることにより、前方の座席18の足元の上方に前方ポケット部14を支持することができる。板状の前方ポケット部支持部材20と第二板状部材30とを重ね合わせることで、前方ポケット部14に負荷がかかっても、前方ポケット部14が前方ポケット部支持部材20から外れることを防止できる。
また、前方ポケット部14、後方ポケット部16に、上述の第一板状部材26、第二板状部材30を設けることにより、寝台形成用シート12による寝台は体の沈み込みが少ない硬めの寝台を得ることができ、凹凸のない寝台による快眠を得ることができる。
上述の前方ポケット部14及び後方ポケット部16は、寝台形成用シート12の前方部及び後方部の裏面(シート12の外部)に取り付けられているものである。シート12の外部にポケット部14,16を取り付ける場合、車中泊用簡易ベッド10の取り付けが容易であり、後部座席22への固定も確実にできる。一方、車中泊用簡易ベッド10を取り付ける車種ごとに、また、寝台の張り具合ごとに寸法(特に、長さ)の異なる寝台形成用シート12を提供する必要がある。
以下に、前方ポケット部14及び後方ポケット部16の他の形態(ポケット部の形成方法)について、図3に基づいて説明する。図3は、本発明の車中泊用簡易ベッドのポケット部の他の例を表わす図である。図3(a)は後方ポケット部16を表わす図、同図(b)は前方ポケット部14を表わす図である。なお、図3(a)(b)は、図1(b)に示す後方ポケット部16、前方ポケット部14の内部を表わす断面図である。
図3(a)に示す、後方ポケット部16は、第一板状部材26に寝台形成用シート12の後方部分を巻き付けて後方ポケット部16を形成したものである。また、図3(b)に示す、前方ポケット部14は、第二板状部材30に寝台形成用シート12の前方部分を巻き付けて前方ポケット部14を形成したものである。
図3(a)(b)に示すポケット部14,16は、寝台形成用シート12で形成されるものであることから、車中泊用簡易ベッド10の寝台部とポケット部14,16を1枚のシート12(布)で形成することができる。車中泊用簡易ベッド10の寝台部とポケット部14,16を1枚のシート12(布)で形成することにより、座席の幅ごとの車中泊用簡易ベッド10を提供すれば足りるようになる。また、図2(a)に示す、後方ポケット部16のマチ16bが形成されないことから、後部座席22の背もたれ部22bの厚さ(肉厚)に関わらず、後方ポケット部16を形成することができる。さらに、寝台部を形成するシート12の張り具合も調整できる。
なお、図3(a)において、後部座席22の背もたれ部22bに巻かれるシート12を背もたれ部22bに固定するベルト28を設けているが、固定手段はこれに限るものではない。
図4は、矩形の板状の前方ポケット部支持部材を表わす図である。
図4の前方ポケット部支持部材20は、前述した矩形の板状の前方ポケット部支持部材20であり(図2(b)、図3(b))、その下部先端が前方の座席18の座部18aの脚部18c(図4のA点)に当接されて立て置かれた状態に設けられている(図4)。また、図4の前方ポケット部支持部材20は、前方の座席18の座部18a(図4のB点)に当接して、前方ポケット14を前方の座席18の足元の上方に支持している(図4)。
図4において、矩形の板状の前方ポケット部支持部材20を固定し、前方ポケット14を前方の座席18の足元の上方に支持することで、寝台形成用シート12による寝台形成が可能になる(図1)。
続いて、図4の前方ポケット部支持部材20の固定手段を図4に基づいて説明する。図4(a)の固定手段は、前方の座席の足元に敷設する板状の固定部材であり、同図(b)の固定手段は、前方の座席の脚部に図4の板状の前方ポケット部支持部材を連結する連結部材である。
図4(a)では、A点において板状の前方ポケット部支持部材20と連結する、前方の座席18の足元に敷設される板状の固定部材32を用いて、板状の前方ポケット部支持部材20を固定している。板状の固定部材32は図示しない蝶番で前方ポケット部支持部材20の下部先端と連結しており、板状の固定部材32の開放端は、C点において自動車のボディ(内側)に当接されている。板状の固定部材32により、前方の座席18の脚部18cに板状の前方ポケット部支持部材20が固定される。
図4(b)では、D点において連結部材34を用いて、前方の座席18の脚部18cに板状の前方ポケット部支持部材20を連結し固定している。
10 車中泊用簡易ベッド
12 寝台形成用シート
14 前方ポケット部
14a 開口部
16 後方ポケット部
16a 開口部
18 前方の座席
18a 座部
18b 背もたれ部
20 前方ポケット部支持部材
22 後部座席
22a 座部
22b 背もたれ部
26 第一板状部材
30 第二板状部材

Claims (5)

  1. セパレートシートからなる後部座席を有する自動車の座席に取り付けて寝台を形成するものであって、寝台形成用シートと、寝台形成用シートの前方部の裏面に設ける前方ポケット部と、寝台形成用シートの後方部の裏面に設ける後方ポケット部と、前方の座席の足元の上方に前方ポケット部を支持する前方ポケット部支持部材とを備え、前方ポケット部の開口部と後方ポケット部の開口部が向き合うように前方ポケット部と後方ポケット部を形成し、後方ポケット部に後部座席の背もたれ部を入れ、後部座席の背もたれ部を後方に倒すことにより、前方の座席の背もたれ部及びその座席の後部座席の背もたれ部を倒して連なる座席の上方に寝台形成用シートからなる寝台を形成することを特徴とする車中泊用簡易ベッド。
  2. 後部座席の背もたれ部の背面に接する後方ポケット部に第一板状部材を設けることを特徴とする請求項1記載の車中泊用簡易ベッド。
  3. 寝台形成用シートの前方部に連続して形成されV字マチを設ける前方ポケット部に第二板状部材を設けることを特徴とする請求項2に記載の車中泊用簡易ベッド。
  4. 第一板状部材に寝台形成用シートの後方部分を巻き付けて後方ポケット部を形成し、第二板状部材に寝台形成用シートの前方部分を巻き付けて前方ポケット部を形成することを特徴とする請求項3記載の車中泊用簡易ベッド。
  5. 板状の前方ポケット部支持部材をその下部先端が前方の座席の座部の脚部に当接されて立て置かれた状態に設け、板状の前方ポケット部支持部材を前方の座席の座部に当接させて、前方ポケット部の開口部に第二板状部材に重ね合わせて入れることにより、前方ポケットを前方の座席の足元の上方に支持することを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の車中泊用簡易ベッド。


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