JP7054298B2 - 床断熱構造 - Google Patents

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Description

本発明は床断熱構造に係り、特に、根太レス工法で施工された床の断熱構造に関する。
従来、住宅などの建築物を施工する際、床下にグラスウールなどの断熱材を取り付けて断熱性を確保するようにしている。特許文献1には、床上空間を有効活用できるようにした根太を有さない床、いわゆる根太レス工法(剛床工法)で施工された床の断熱構造が開示されている。
すなわち、上記特許文献1に示される床断熱構造は、隣り合う大引同士の間に断熱材を配設するとともに、大引の真下、すなわち大引の下面にも断熱材を配設するようにしている。このように、大引にも断熱材が設けられたときは、大引自体が熱橋となることを防止でき、床全体の断熱効果を高めることができる。
特開2014-77331号公報
しかしながら、従来の隣り合う大引同士の間に断熱材を配設するとともに、大引の下面にも断熱材を配設するようにした床断熱構造は、大引が熱橋になるのを防止して床全体の断熱効果を高めることができるという利点を有しているが、単に大引の下面に断熱材を配設するようにしたときは、土台側に設けられる通気パッキンや通気口からなる通気手段を塞ぎ、床下換気に悪影響を及ぼす虞があった。
なぜならば、断熱材は隣り合う大引同士の間だけでなく、土台と大引との間にも配設されるので、その配設される断熱材の厚さが大きくなると、土台側に設けられる通気手段を閉塞し、床下換気に悪影響を及ぼすことが懸念されるからである。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、大引の下面にも断熱材を配設するようにしても、土台側に設けられる通気手段の通気性に影響を及ぼすことのない床断熱構造を提供することを目的としている。
本発明に係る床断熱構造は、上記目的を達成するために、基礎に載置されている土台と該土台に隣接して設けられている大引との間、及び隣り合う大引同士の間にそれぞれ配設される第1の断熱材と、上面が前記第1の断熱材の下面に配設されているとともに、前記大引の下面に配設され、かつ下面の位置が前記土台側に設けられている通気手段の位置より下側に位置するように配設される第2の断熱材と、前記土台及び前記大引にそれぞれ固定され、前記第2の断熱材を支持する固定手段と、からなり、前記第2の断熱材における前記土台側の端面は、切欠部または水平方向への離間により前記通気手段から離間することを特徴としている。
本発明に係る床断熱構造は、土台と大引との間、及び隣り合う大引同士の間に第1の断熱材が配設されるとともに、それら第1の断熱材の下面及び大引の下面にそれぞれ第2の断熱材が配設して構成されるので、大引が熱橋になるのを防止でき、床の断熱効果を高めることができる。しかも、第2の断熱材の下面位置が通気手段の上面位置より上側に位置しているので、第2の断熱材で通気手段が閉塞されることがなく、床下換気を良好に保つことができる。
また、本発明に係る床断熱構造は、前記第1の断熱材は綿状をなし、前記第2の断熱材は自己保形性を有する板状をなす一方、前記大引の下面の位置は前記土台の下面の位置よりも上方に位置するように構成されていることが好ましい。
本発明に係る床断熱構造は、第1の断熱材は自己保形性に優れた板状の第2の断熱材の上側に位置しているので、第1の断熱材を第2の断熱材で安定して保持することができる。
また、本発明に係る床断熱構造は、前記固定手段は、前記第1の断熱材の厚さ及び前記第2の断熱材の厚さの合計に等しい長さの垂直片と、該垂直片の上端に接続され、前記土台又は前記大引の上面に載置される上片と、前記垂直片の下端に接続され、前記第2の断熱材の下面または前記第2の断熱材の前記通気手段から離間した部分を載置する下片と、を備えていることを特徴としている。
本発明に係る床断熱構造は、固定手段は垂直片の上端に土台又は大引の上面に載置される上片を有し、その垂直片の下端に第2の断熱材の下面を載置する下片を有しているので、容易に第1の断熱材及び第2の断熱材からなる断熱材を支持することができる。
本発明に係る床断熱構造は、大引が熱橋になるのを防止でき、床の断熱効果を高めることができる。しかも、第2の断熱材の下面位置が通気手段の上面位置より上側に位置しているので、第2の断熱材で通気手段が閉塞されることがなく、床下換気を良好に保つことができる。
本発明の第1の実施の形態による床断熱構造の縦断面図である。 図1の床断熱構造に用いられる固定ピンの斜視図である。 本発明の第2の実施の形態による床断熱構造の縦断面図である。 本発明の第3の実施の形態による床断熱構造の縦断面図である。 本発明の第4の実施の形態による床断熱構造の縦断面図である。 第1変形例による固定ピンの斜視図である。 第2変形例による固定ピンの斜視図である。 第3変形例による固定ピンの斜視図である。 第4変形例による固定ピンの構成を示す縦断面図である。 第5変形例による床断熱構造の要部を示す縦断面図である。 本発明の第5の実施の形態による床断熱構造の縦断面図である。 本発明の第6の実施の形態による床断熱構造の縦断面図である。 本発明の第6の実施の形態による床断熱構造の縦断面図であって、図12における第1の固定ピンの変形例を示す図である。
以下、本発明の一実施の形態による床断熱構造について図1及び図2を用いて説明する。
(第1の実施の形態)
図1に示すように、本実施の形態による床断熱構造は、根太を有さない床、いわゆる根太レス工法で施工された床構造で、図1にはその床構造の一部分が示されている。本実施の形態による床断熱構造は、根太レス型の床構造に適用されるので、最初に根太レス型の床構造について説明する。図1に示される根太レス型の床構造は、基礎1と、土台2と、大引3と、通気パッキン4と、を有して構成されている。
基礎1は、一般的な住宅などの建築物に採用される鉄筋コンクリート製からなり、図示しない地面から上方へ突出した立ち上がりに形成されている。そして、その立ち上がりの上面1aは、後述する土台2の下面2b(底面)の幅より少し大きく形成されている。基礎1の構造としては立ち上がり部と図示しない底板とを有するベタ基礎、立ち上がり部と図示しないフーチングとを有する布基礎のどちらでもよく、本実施の形態による床断熱構造が適用される床部分における基礎1の内外表面には断熱材は設けられていない。
土台2は、木製の角材からなり、基礎1の上面1a側に互いに所定の間隔を保って植設された図示しないボルトを介して基礎1上に固定されるように構成されている。なお、土台2は木製の角材に限るものではなく、中空の鋼製であってもよい。
大引3は、通常、土台2より断面形状の小さい木製の角材からなり、相対する土台2間に互いに所定の間隔を保って、例えば90cmの間隔を保って配置されている。図1の例では、大引3は1本しか示されていないが、実際には、土台2に対向して設けられている図示しない土台との間に複数本の大引が設けられる。なお、大引3は木製の角材に限るものではなく、中空の鋼製であってもよい。
大引3は、周知の大引と同様に、長手方向の両端部が図示しない土台にそれぞれ固定されるとともに、大引3の長手方向の下面3b(底面)の複数の箇所が地面に設けられている束石に載置されている床束で保持されるように構成されている。
土台2及び大引3の関係において、土台2の上面2a及び大引3の上面3aを結ぶ面は、同一水平面と一致するように構成されている。したがって、これら土台2及び大引3の上面間に図示しない床板が載置固定されたときにその床板を同一水平面に保つことができる。
また、土台2及び大引3の関係において、大引3の断面形状が土台2の断面形状より小さく形成されているので、大引3の下面3bの位置は、土台2の下面2bの位置よりもその差分だけ上方に位置することとなる。
上記差分について具体的な寸法を当てはめて説明すると、土台2を120mmの正角材とし、大引3が90mmの正角材としたときには、大引3の下面3bの位置は、土台2の120mmから大引3の90mmを引いた30mmの差分だけ、土台2の下面2bの位置より上方に位置することになる。
通気パッキン4は、本実施の形態の通気手段の一例であり、周知の通気パッキンと同様に、合成樹脂製や金属製の厚さが2~3cm程度の扁平の板材からなり、基礎1の上面1aと土台2の下面2bと間に設けられている。すなわち、この通気パッキン4は、基礎1及び土台2との間に設けられているので、この土台2は一種の猫土台を形成している。
この通気パッキン4の内部には、図1に鎖線矢印で示されるように、外側(図1で基礎1の左側)と床下側(図1で基礎1の右側)とで空気が自由に移動できる貫通孔(図示せず)が多数設けられている。そして、この通気パッキン4は、土台2の下面2bの長手方向に沿って互いに所定の間隔を保って設けられる。なお、この通気パッキン4は、土台2の下面2b全体を覆うように設けられる場合もある。
次に、上記構成からなる根太レス型の床構造に適用された床断熱構造の第1の実施の形態について説明する。すなわち、この床断熱構造は、第1の断熱材10と、第2の断熱材20と、第1の固定ピン30a(固定手段)と、を含んで構成されている。
第1の断熱材10は、一般の住宅などの建築物の床や壁の断熱材として多用されているグラスウールやロックウール等の繊維系断熱材で構成されている。すなわち、この第1の断熱材10は、繊維が絡み合って形成され、その内部に多くの空気層を含み、柔軟性を有し、かつ比較的軽量で、いわゆる綿状を呈している。したがって、大引3の間へ充填することで容易に設置できる。
この第1の断熱材10は、土台2と大引3との間で、かつ、大引3の高さの厚さで配設されている。そして、第1の断熱材10は、大引3とこの大引3と隣り合う図示しない大引(土台2と反対側に位置する大引)間にも大引3の高さの厚さで配設される。そして、土台2と対向する土台(図示せず)と大引(図示せず)との間にも、土台2及び大引3間に配設される第1の断熱材10と同様の第1の断熱材が配設される。なお、第1の断熱材10は、大引き3の高さの厚みと同等の厚みであれば1層の構成でもよく、2枚以上を重ねて大引き3の厚みと同等の厚みを有する多層の構成でもよい。
第2の断熱材20は、ビーズ法ポリスチレンフォーム、押出法ポリスチレンフォーム、硬質ウレタンフォーム、フェノールフォーム等の発泡プラスチック系断熱材で構成されており、この第2の断熱材20は、断熱性に優れるとともに、軽量で、かつ自己保形性を有する板状を呈している。したがって、この第2の断熱材20は、この上面2aに第1の断熱材10が載置されても形状が変形することなく載置することができる。
この第2の断熱材20は、上面20aが第1の断熱材10の下面10b全体に配置されるとともに、大引3の下面3b全体に配設される。このとき、第2の断熱材20は、上面20aが第1の断熱材10の下面10b全体と、大引3の下面3b全体に当接されていてもよい。そして、第2の断熱材20の厚さは、第2の断熱材20の下面20bの位置が通気パッキン4の通気性を確保できるように配置されていればよく、好ましくは、通気パッキン4より上側に位置するように決められている。図1の例では、第2の断熱材20の下面20bの位置が通気パッキン4の上面4aの位置とほぼ一致するように構成されている。なお、正確には、後述する第1の固定ピン30aの下片33の厚み分だけ第2の断熱材20の下面20bの位置が通気パッキン4の上面4aの位置より上になっている。したがって、第2の断熱材20が通気パッキン4の通気性を損なうことがない。
第2の断熱材20の厚さについて具体的な寸法を当てはめて説明すると、土台2が120mmの正角材であり、大引3が90mmの正角材としたときには、大引3の下面3bの位置は、土台2の下面2bの位置よりも30mmだけ上方に位置しているので、第2の断熱材20の厚さは30mm以内で決められ、また、その厚さ以内で大引3の熱橋を防止できる範囲で決められる。したがって、第2の断熱材20の厚さは、30mm以内であれば通気パッキン4の通気性に影響を与えることがない。また、第2の断熱材20は、第1の断熱材10に第2の断熱材20の厚さ分だけ断熱層が付加されるので、床の断熱効果がより高められる。
なお、上記説明における第2の断熱材20の厚さは土台2と大引3が特定の大きさの場合についてのものであり、土台2と大引3の大きさに対応して変更することができるが、第2の断熱材20の厚さとしては、熱橋を防止する観点から15mm以上であることが好ましく、収まりや施工性の観点から60mm以下であることが好ましい。
ここで、第1の断熱材10を構成する繊維系断熱材は、大引3間へ充填しやすいものの、自己保形性が低く、長期間経過すると自重により垂れさがり、第2の断熱材20へ荷重がかかる。
そこで、第2の断熱材20を構成する発泡プラスチック系断熱材は、JIS K 7221-2で規定される曲げ強度が15N/cm以上であることが好ましい。これにより、第1の断熱材10の垂れ下がりに対して変形せず、基礎1の立ち上がり付近においては通気パッキン4による通気性を阻害せず、湿気によるカビの発生や断熱性の低下を抑えることができる。また、その他の床下においても大引3の下に設置された第2の断熱材20どうしの間に隙間が生じないため断熱性を損なうことが無い。
また、第2の断熱材20は通気パッキン4で換気される外気と接触するため、外気に含まれる湿気を吸収しにくいものが好ましい。そのため、JIS A 9521で規定される吸水量が5g/100cm以下であることが好ましく、3g/100cm以下がより好ましく、2g/100cm以下が最も好ましい。
これにより、吸湿した断熱材20にカビが発生したり、熱伝導率が上昇したりすることを防ぐことができる。
また、第2の断熱材20は通気パッキン4で換気される外気と接触するため、透湿抵抗の高いものが好ましい。そのため、JIS A 1324:1995(カップ法)で規定される透湿抵抗が0.0027m・s・Pa/ng以上が好ましく、0.0100m・s・Pa/ng以上がより好ましく、0.0200m・s・Pa/ng以上がさらに好ましく、0.0300以上が最も好ましい。一方、透湿抵抗が高すぎると室内の湿気が高い場合に床下へと透湿することができず、床内が結露する恐れがある。そのため、0.0800m・s・Pa/ng以下が好ましく、0.0600m・s・Pa/ng以下がより好ましく、0.0450m・s・Pa/ng以下が最も好ましい。
また、熱橋を防止する観点から第2の断熱材20のJIS A 9521で規定される熱抵抗は0.35m・K/W以上が好ましく、0.60m・K/W以上がより好ましく、1.0m・K/W以上が最も好ましい。一方、収まりや施工性の観点から3.5m・K/W以下が好ましく、2.0m・K/W以下がより好ましい。
上記の第2の断熱材20を構成する発泡プラスチック系断熱材において、フェノールフォームは最も低い熱伝導率を有しており、断熱材の厚さを同じとしたときに他の断熱材に比べて最も高い断熱性能とすることができるため、最も好ましい。また、第2の断熱材20を構成する発泡プラスチック系断熱材をフェノールフォームとする場合、曲げ強度や圧縮強度をより向上させるためにフェノールフォームの両面にガラス繊維不織布、ガラス繊維混抄紙、クラフト紙、ナイロン不織布、ポリエステル不織布やポリプロピレン不織布等の面材を積層したものとすることが好ましい。
両面に面材を有するフェノールフォームを第2の断熱材20として用いる場合、熱伝導率は0.020W/m・K以下が好ましく、0.019W/m・K以下がより好ましく、0.018W/m・K以下が最も好ましい。
また、熱抵抗は0.75m・K/W以上3.33m・K/W以下が好ましく、1.0m・K/W以上2.5m・K/W以下がより好ましい。
また、透湿抵抗は0.0014m・s・Pa/ng以上0.057m・s・Pa/ng以下が好ましく、0.0019m・s・Pa/ng以上0.045m・s・Pa/ng以下がより好ましい。
また、密度は15kg/m以上40kg/m以下が好ましく、20kg/m以上35kg/m以下がより好ましく、27kg/m以上32kg/m以下が最も好ましい。
また、圧縮強さは10N/cm以上であることが好ましく、13N/cm以上がより好ましく、16N/cm以上が最も好ましい。
また、曲げ強度は15N/cm以上であることが好ましく、45N/cm以上がより好ましく、55N/cm以上が最も好ましい。
また、吸水量は5.0g/100cm以下が好ましく、3.0g/100cm以下がより好ましく、2.0g/100cm以下が最も好ましい。
第1の断熱材10は、第2の断熱材20と同じ発泡プラスチック系断熱材で構成されていてもよい。発泡プラスチック系断熱材は圧縮強度が低いほうが、大引3の間への設置が行いやすい。一方、第1の断熱材10は大引3の間に嵌め込む際の力や設置後の踏み抜け防止などのため圧縮強度がある程度求められる。そのため、JIS K 7220で規定される圧縮強度が5N/cm以上25N/cm以下であることが好ましく、10N/cm以上20N/cm以下であることがより好ましい。
圧縮強度は密度に比例するため、第1の断熱材10を構成する発泡プラスチック系断熱材と、第2の断熱材20を構成する発泡プラスチック系断熱材が同じ種類である場合、第2の断熱材20を構成する発泡プラスチック系断熱材の密度が第1の断熱材10を構成する発泡プラスチック系断熱材の密度より高い方が好ましい。
上記の第1の断熱材10および第2の断熱材20を備えた床断熱構造とすることで、床断熱構造の熱抵抗が2.2m・K/W以上とされる。第1の断熱材10および第2の断熱材20を備えた床断熱構造としては3.3m・K/W以上であることが好ましく、4.5m・K/W以上であることがより好ましい。
図2に示すように、第1の固定ピン30aは、金属製からなり、垂直片31と、上片32と、下片33と、を備えている。第1の固定ピン30aは、所定幅の帯板をプレス加工により作られている。そして、その帯板の厚さは、土台2及び大引3上に床板(図示せず)を支障なく張設できる範囲で決められている。また、前記帯板の幅は、下片33が第2の断熱材20の下面20bを十分に載置できる範囲で決められている。
垂直片31の長さは、第1の断熱材10及び第2の断熱材20の合計厚さに等しい長さに決められている。図1の例では、第1の断熱材10の厚さは大引3に等しく、また第2の断熱材20の厚さは、土台2及び大引3の高さ寸法の差分とされているので、上述の具体例を当てはめると、垂直片31の長さは、第1の断熱材10の厚さ90mmと第2の断熱材20の厚さの30mmの合計の120mmとなる。
上片32は、垂直片31の上端部から直角に折り曲げて形成され、その上片32の垂直片31からの突出長さは、垂直片31を土台2の上面2a又は大引3の上面3aに十分に係止できるように決められている。そして、上片32の略中心位置には、上片32を土台2の上面2a又は大引3の上面3aに食い込ませて固定するための爪34が一体的に形成されている。
下片33は、第1下片33aと第2下片33bとで形成されている。第1下片33aは、垂直片31の下端部で、かつ、その垂直片31の幅方向の中央部から一方側で上片32と同方向に直角に折り曲げて形成されている。また、第2下片33bは、垂直片31の下端部で、かつ、その垂直片31の幅方向の中央部から他方側で上片32と逆方向に直角に折り曲げて形成されている。そして、第1下片33a及び第2下片33bの略中心位置には、各下片33a,33bと一体的に形成されている爪34がそれぞれ設けられている。
次に、上記構成からなる床断熱構造を根太レス型の床構造に施工する手順について説明する。
図1に示すように、先ず、第1の固定ピン30aが土台2及び大引3にそれぞれ取り付けられる。土台2に対する第1の固定ピン30aの取り付けに当たっては、第1の固定ピン30aの第1下片33aが第2下片33bと同方向に折り曲げてから上片32が土台2の上面2aに取り付けられる(図1参照)。第1の固定ピン30aの土台2及び大引3への取り付け間隔は、下片33が第2の断熱材20の下面を十分に載置できる範囲で決められている。
土台2及び大引3に第1の固定ピン30aがそれぞれ取り付けられた後には、第2の断熱材20が第1の固定ピン30aの下片33上に載置される形で配設される。なお、大引3の下面3bと当接される第2の断熱材20は、両面テープを併用して大引3に対する固定性を高めるようにすることもできる。また、第2の断熱材20の配設施工にあたっては、土台2及び大引3間の大きさ、大引3の下面3bの大きさ、及び隣り合う大引3同士の間の大きさ等に応じて予め適宜分割してから行うことができる。
第2の断熱材20の配設後は、土台2及び大引3間に配設されている第2の断熱材20の上面20aに第1の断熱材10が配設されるとともに、隣り合う大引3同士の間に配設されている第2の断熱材20の上面20aに第1の断熱材10が配設される(図1参照)。
第1の断熱材10の配設後は、大引3の上面3a、及び第1の断熱材10の上面10aに張設される周知の床構造と同様に構造用面材が張設される。構造用面材を張設する前には、防湿や気密を目的として、大引3の上面3a、及び第1の断熱材10の上面10aに防湿気密フィルムを張設する、又は、土台2、大引3、第1の断熱材10の相互の継目に気密テープなどで気密処理することもある。
上記構成からなる床断熱構造は、土台2と大引3との間、及び隣り合う大引3同士の間に第1の断熱材10が配設されるとともに、それら第1の断熱材10の下面10b及び大引3の下面3bにそれぞれ第2の断熱材20が配設して構成されるので、大引3が熱橋になるのを防止でき、床の断熱効果を高めることができる。
しかも、第2の断熱材20の下面20bの位置が通気パッキン4の上面4aより上側に位置しているので、第2の断熱材20で通気パッキン4が閉塞されることがなく、床下換気を良好に保つことができる。
上述した実施の形態による床断熱構造では、通気手段として通気パッキン4を用いたが、この通気手段は、基礎1に設けられる開口で形成してもよい。その開口としては、上部が開口した欠きタイプの通気口としてもよく、あるいは、基礎1の内部に貫通孔を設けた通気口としてもよい。
基礎1に上部開口の欠きタイプの通気口を設けた場合は、土台2の下面2bの位置と通気口の上面位置とが一致しているので、上述した通気パッキン4を用いたときと同様に、第2の断熱材20の下面20bの位置が通気口の上面位置よりも上側となり、第2の断熱材20で通気口が閉塞されることがなく、床下換気を良好に保つことができる。
また、基礎1の内部に貫通孔を設けた通気口の場合は、その通気口の上面位置が基礎1の上面1aの位置よりも下方に位置している。したがって、第2の断熱材20の下面20bの位置をその基礎1の上面1aの位置よりも下方に下げることが可能となる。このため、大引3の下面3bの位置をより下方へ移動することができる。これにより、例えば、土台2の下面2bの位置と同一になる大引3を使用することができる。
次に、他の実施の形態、及び変形例による床断熱構造について説明する。なお、上述した第1の実施の形態の構成要素と同一機能を有する構成要素には同一符号を付し、これらについては、説明が重複するので詳しい説明は省略する。
上述した第1の実施の形態では固定手段として固定ピンを用いた構成としているが、固定ピンに例えば網状のネットやシート、その他の断熱材を保持できる部材を用いることが可能である。この場合、保持できればよく、床断熱構造全面に設置する必要はない。
また、室内側から侵入した湿気があった場合、内部結露の要因となるため床断熱構造から速やかに湿気を排出する必要がある。そのため網状のネットや透湿性のあるシート、例えば透湿防水シートや多数の孔があるシートが望ましい。なお、透湿防水シートとしては、JIS A 6111で規定される材料を用いることが好ましい。
下記の第2~第4の実施の形態には、固定手段としてネットを使用した例を示している。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態による床断熱構造は、図3に示すように、第1の断熱材10と、第2の断熱材20と、上述した第1の固定ピン30a(図1参照)に代えて設けられるネット5(固定手段)と、を備えている。
第1の断熱材10および第2の断熱材20は、第1の実施形態と同様に配置することが可能である。
ネット5は、土台2の下面2bと基礎1上に設けられる通気パッキン4との間に挟持されるように配置されている。具体的にネット5は、一部(本実施の形態では端部5a)複数の土台2において通気パッキン4との間で固定された状態で配置され、土台2と通気パッキン4とによって固定される支持部間で張設されている。これにより、張設されたネット5上において、第2の断熱材20を、第1の断熱材10の下面10b全体と大引3の下面3b全体とにわたって配設することができる。なお、ネット5は、床断熱構造の配置領域において、単体であることに制限されず、複数のネット5を設けるようにしてもよい。
ネット5の固定位置は、ネット5及び第2の断熱材20によって通気パッキン4の通気性を損なうことなく確保できるように配置されていればよく、好ましくは、通気パッキン4より上側に位置すればよい。
さらに、ネット5は、点在する各大引3に対して第2の断熱材20を介して下方から取付けピン51により固定されている。この取付けピン51の位置、数量、ピンの長さ等の構成は任意に設定可能である、また、大引3は、第2の断熱材20を介してネット5によって下方から支持されているので、ネット5を大引3に固定するための取付けピン51を省略することも可能である。
さらにまた、ネット5の固定方法として、取付けピン51を用いることに限定されることはなく、例えば両面テープ、釘、ねじ等を採用してもよい。
ネット5は、高密度ポリエチレン(HD)、低密度ポリエチレン(LD)、ポリプロピレン(PP)、エチレン酢酸ビニル(EVA)、ナイロン(PA)を原材料として含んでいる。
ネット5の網目の形状は、例えば、円形、多角形等が挙げられるが、多角形の中でも特に六角形、正方形、ひし形などが好ましい。
ネット5の降伏点強度(N/m)は、長さ方向の降伏点強度は1000~12000N/mであればよく、1200~10000N/mが好ましい。巾方向の降伏点強度は、500~12000N/mであればよく、800~10000N/mが好ましい。各降伏点強度が上記範囲を満たしていることで、長期にわたる断熱材の保持強度を好適に保つことができる。
ネット5の厚みは、0.5~10mmであればよく、1~8mmが好ましい。下限値を下回ると、断熱材を保持する機能が弱まる傾向にあり、上限値を上回ると、重量が嵩み、ネット自体が垂れる傾向にある。
ネット5の網目の開孔面積(mm)は、1~1000mmであればよく、3~900mmが好ましい。開孔面積が下限値を下回ると、通気性が悪くなる傾向にあり、上限値を上回るとネットの強度が弱まり、断熱材を保持できない可能性が高まる。
ネット5の網目の開孔率(%)は、10~90%であればよく、好ましくは20~80%、更に好ましくは30~70%である。開孔率が下限値を下回ると、通気性が悪くなる傾向にあり、上限値を上回るとネット5の強度が弱まり、断熱材を保持できない可能性が高まる。
なお、開孔面積と開孔率とは、双方の項目が上記範囲内を満たしていることを要件とする。
本第2の実施の形態では、ネット5によって支持される第2の断熱材20の下面20bの位置が通気パッキン4の上面4aより上側に位置しているので、第2の断熱材20で通気パッキン4が閉塞されることがなく、床下換気を良好に保つことができる。
(第3の実施の形態)
図4に示す第3の実施の形態による床断熱構造は、上述した第2の実施の形態で用いたネット5(固定手段)の端部5aが土台2の側面2cに対して取付けピン51で固定されている。そして、本実施の形態では、第2の実施の形態と同様に、点在する各大引3に対して第2の断熱材20を介して下方から取付けピン51により固定しておくことも可能である。このように本第3の実施の形態では、ネット5の端部5aが土台2と通気パッキン4との間で固定されない構成となっている。
この場合には、通気性を確保するように、通気パッキン4の上面4aと同等の水平位置にネット5の水平部分を設置することができる。
(第4の実施の形態)
図5に示す第4の実施の形態による床断熱構造のネット5は、一端(第1端部5b)が土台2の上面2aの一部に取付けピン51で固定され、土台2の側面2cと各断熱材10、20の端面との間と、第2の断熱材20の下面20bとにわたって配置され、他端(第2端部5c)が土台2に隣り合う大引3の上面3aの一部に取付けピン51で固定されている。すなわち、ネット5は、第2の断熱材20の下面20bを被覆するように配置されている。このとき、ネット5の第1端部5bと第2端部5cは、それぞれ土台2の上面2a、大引3の上面3aにおいて同じ方向に向けて折れ曲げられた状態で固定されている。
なお、ネット5の第2端部5cが固定される大引3は、土台2に隣り合う大引3であることに限定されず、土台2に対して1つ以上飛ばした大引3であってもよい。
さらに、ネット5における第2の断熱材20の下面20bに接する水平部分は、下方から取付けピン51によって第2の断熱材20の下面20bに固定されている。
本第4の実施の形態では、上述した実施の形態と同様に、通気性を確保するように、通気パッキン4の上面4aと同等の水平位置にネット5の水平部分を設置することができる。
このようなネット5を水平方向に連続的に配置することで、床の断熱材10、20を上面に固定することができ、且つ大引3の下に第2の断熱材20を配置できるため、高い断熱性能を発現できる。
なお、本実施の形態では、ネット5の第1端部5bが土台2の上面2aに固定され、第2端部5cが大引3の上面3aに固定されているが、第1端部5b及び第2端部5cの両方がそれぞれ大引3の上面3aに固定されていてもよい。
また、図5に示すように、一方のネット5の第2端部5cと、隣接する他方のネット5の第1端部5bとを重ね合わせて取付けピン51で固定する方法としてもよい。
(変形例)
次に、図6乃至図10に基づいて変形例による固定ピン30b~30e(固定手段)について説明する。なお、上述した第1の実施の形態における第1の固定ピン30aと同一機能を有する構成要素には同一符号を付し、これらについては、説明が重複するので詳しい説明は省略する。
図6に示される第1変形例による第2の固定ピン30bは、第2下片33bが二つに分けて構成されている。すなわち、第2下片33bは、垂直片31の下端右側に右側第2下片32bが設けられ、その下端左側に左側第2下片32bが設けられている。このように第2下片33bを二つに分けて設けるようにしたときは、第2の断熱材20の載置性を高めることができる。
図7に示される第2変形例による第3の固定ピン30cは、プラスチック成型で作られた固定ピンである。このプラスチック製の第3の固定ピン30cは、安価に製造することができる利点がある。なお、第3の固定ピン30cを土台2に取り付ける際は、第1下片33aは第2下片33b側に折り曲げることができないので、第1下片33aを切除して使用される。
図8に示される第3変形例による第4の固定ピン30dは、第1下片33aと第2下片33bとの接合箇所の垂直片31に上方に向けた所定高さの切り込み31aが設けられているとともに、その切り込み31aの高さ方向に所定の間隔を保って、かつ切り込み31aに直交した複数(図示の例では2本)の折り曲げ線31bが形成されている。
したがって、第3変形例による第4の固定ピン30dは、第1下片33aと第2下片33bの位置を折り曲げ線31bを選択して折り曲げることができる。このため、第1の断熱材10及び第2の断熱材20の合計厚さに合わせて下片33(第1下片33a,第2下片33b)の折り曲げ位置を決めることができる。すなわち、この第4の固定ピン30dは、寸法の異なる土台2や大引3、あるいは厚さの異なる第1の断熱材10や第2の断熱材20に対処することができる特長を有している。
図9に示される第4変形例による第5の固定ピン30eは、土台2と通気パッキン4との間に設けられ、土台2とこの土台2に隣接する第2の断熱材20とを下面側から連結するように配置される。この第5の固定ピン30eは、上述したような図2に示す垂直片31や上片32が省略された板状に形成され、板状の一端が土台2と通気パッキン4との間に挟持されてその一端に設けられる爪34が土台2に食い込んだ状態で係止し、他端に設けられる爪34が第2の断熱材20に食い込んだ状態で係止することで、第2の断熱材20の土台2側の端部が下方から支持され、垂れ下がらないように固定される。
次に、図10に示す第5変形例は、通気パッキン4自体が土台2に隣接する第2の断熱材20を下方から支持する構成となっている。すなわち、第5変形例による通気パッキン4は、幅寸法が上述した実施の形態よりも大きな部材が採用されている。ここでは、通気パッキン4は、基礎1と土台2の間に配置された状態で、基礎内空部側の内端部4b(固定手段)が基礎1よりも内側に張り出す寸法に設定されている。
このように第5変形例では、第2の断熱材20の土台2側の端部が通気パッキン4の内端部4bにより下方から支持され、垂れ下がらないように固定される。
さらに、上述した第1の実施の形態の他の実施の形態による床断熱構造について説明する。
図11~図13に示す第5、第6の実施の形態による床断熱構造は、第1の実施の形態よりも更に断熱性能を向上させつつ、通気パッキン4の通気性を維持するために、通気パッキン4から水冷え方向に所定距離だけ離れた位置から第2の断熱材20の厚みを下方に伸ばして厚くする構成としたものである。
(第5の実施の形態)
図11に示す第5の実施の形態による床断熱構造は、第2の断熱材20Aの下部において通気パッキン4に接する端部に切欠部21が形成された構成となっている。切欠部21は、通気パッキン4の上面4aの高さと同等、或いは上方の高さで平行に伸びる水平面21Aと、水平面21Aにおいて通気パッキン4が設けられる通気孔から所定距離だけ離れた位置から第2の断熱材20の厚み方向で下方に向けて延びる増厚面21Bと、を有している。つまり、第5の実施の形態における第2の断熱材20Aは、切欠部21が設けられていない部分(増厚部20c)が、切欠部21が設けられた部分(薄厚部20d)より厚く形成されている。増厚部20cの下面の位置は、例えば図11に示すように、通気パッキン4(通気孔)よりも下方の位置に設定することができる。
そして、第1の固定ピン30aは、下片33が切欠部21の水平面21Aに固定され、必要に応じて第1の実施の形態のものと寸法の異なるものが使用される。また、大引3に用いられる第1の固定ピン30aも第1の実施の形態のものと寸法の異なるものを使用することができる。
ここで、第2の断熱材20Aは、一体に成形されてもよいし、例えば長さの異なる2層の断熱部材を上下に貼り合わせて構成してもよい。
第5の実施の形態では、後述する第6の実施の形態と比較して、第1の断熱材10における土台2の近傍に配置される部分の下に第2の断熱材20の薄厚部20dが配置されることから、良好な断熱性能を発現できる。
(第6の実施の形態)
図12に示す第6の実施の形態による床断熱構造は、通気パッキン4から水平方向に所定距離だけ離れた位置から上述した第1の実施の形態の第2の断熱材20(図1参照)よりも厚みの厚い第2の断熱材20Bが配置された構成となっている。本第6の実施の形態による第2の断熱材20Bは、全面にわたって同じ厚さ寸法とされている。そのため、第2の断熱材20Bの製造時において、異型の金型を用いる必要がなく、製造が容易になる利点がある。
第2の断熱材20Bにおける土台2からの水平方向の離間は、通気パッキン4の貫通孔の通気性を維持できる程度に通気パッキン4から所定の距離離れた位置に設定される。
この場合の第1の固定ピン30Aは、第1の断熱材10の下面10b及び第2の断熱材20Bの端面20eに沿って屈曲した段部35が形成され、下片33が第2の断熱材20Bの下面20bに固定される形状となっている。段部35は、土台2から離反する水平方向に延びる水平部35Aと、水平部35Aから第2の断熱材20Bの端面20eに沿って下方に延びる鉛直部35Bと、を有している。つまり、第1の断熱材10は土台2寄りの下面10bにおいて第1の固定ピン30Aの段部35の水平部35Aによって下方から支持され、第2の断熱材20Bは下片33によって下方から支持されている。
また、第6の実施の形態では、図13に示すように、上記の第1の固定ピン30Aと異なる形状としてもよい。図13に示す変形例による第1の固定ピン30Bは、水平部35Aを通気パッキン4の上面4aの高さ、すなわち土台2の下面2bの高さとほぼ一致する高さとしたものである。つまり、水平部35Aは、第1の断熱材10の下面10bから下方に間隔をあけて設けられている。この場合には、通気パッキン4の通気孔を第1の固定ピン30Bで阻害することがなく、第1の断熱材10の厚みが変わる場合に、第1の固定ピン30Bを変更しなくてすむ利点がある。
以上、本発明に係る床断熱構造の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。また、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。
例えば、土台および大引上に、大引と直交する方向に根太を設けた根太工法で施工された床の断熱構造に適用してもよく、この場合も上記した実施の形態同様に、土台と大引の間および大引間に第1の断熱材10を配設し、第2の断熱材20を固定手段を用いて大引の下面全体に当接されるように配設することができる。
1 基礎
1a 上面
2 土台
2a 上面
2b 下面
3 大引
3a 上面
3b 下面
4 通気パッキン(通気手段)
4b 内端部(固定手段)
5 ネット(固定手段)
10 第1の断熱材
20、20A、20B 第2の断熱材
20a 上面
30a~30e 固定ピン(固定手段)
30A、30B 固定ピン(固定手段)
31 垂直片
31a 切り込み
31b 折り曲げ線
32 上片
33 下片
33a 第1下片
33b 第2下片
32b 右側第2下片
32b 左側第2下片
34 爪
51 取付けピン

Claims (3)

  1. 基礎に載置されている土台と該土台に隣接して設けられている大引との間、及び隣り合う大引同士の間にそれぞれ配設される第1の断熱材と、
    上面が前記第1の断熱材の下面に配設されているとともに、前記大引の下面に配設され、かつ下面の位置が前記土台側に設けられている通気手段の位置より下側に位置するように配設される第2の断熱材と、
    前記土台及び前記大引にそれぞれ固定され、前記第2の断熱材を支持する固定手段と、
    からなり、
    前記第2の断熱材における前記土台側の端面は、切欠部または水平方向への離間により前記通気手段から離間するようにしたことを特徴とする床断熱構造。
  2. 前記第1の断熱材は綿状をなし、前記第2の断熱材は自己保形性を有する板状をなす一方、
    前記大引の下面の位置は前記土台の下面の位置よりも上方に位置するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の床断熱構造。
  3. 前記固定手段は、
    前記第1の断熱材の厚さ及び前記第2の断熱材の厚さの合計に等しい長さの垂直片と、
    該垂直片の上端に接続され、前記土台又は前記大引の上面に載置される上片と、
    前記垂直片の下端に接続され、前記第2の断熱材の下面または前記第2の断熱材の前記通気手段から離間した部分を載置する下片と、
    を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の床断熱構造。
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