[1.決済システムの全体構成]
以下、本発明に関わる決済システムの実施形態の例を説明する。図1は、決済システムの全体構成を示す図である。図1に示すように、決済システムSは、ユーザ端末10、店舗端末20、及びサーバ30を含み、これらは、インターネットなどのネットワークに接続可能である。なお、図1では、ユーザ端末10を2台示しているが、ユーザ端末10は1台であってもよいし、3台以上あってもよい。また、店舗端末20とサーバ30を1台ずつ示しているが、これらは複数台ずつあってよい。
ユーザ端末10は、ユーザのコンピュータであり、例えば、携帯電話機(スマートフォンを含む)、携帯情報端末(タブレット型コンピュータを含む)、又はパーソナルコンピュータ等である。ユーザ端末10は、制御部11、記憶部12、通信部13、操作部14、及び表示部15を含む。
制御部11は、少なくとも一つのマイクロプロセッサを含む。制御部11は、記憶部12に記憶されたプログラムやデータに従って処理を実行する。記憶部12は、主記憶部及び補助記憶部を含む。例えば、主記憶部はRAMなどの揮発性メモリであり、補助記憶部は、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ、又はハードディスクなどの不揮発性メモリである。通信部13は、有線通信又は無線通信用の通信インタフェースであり、ネットワークを介してデータ通信を行う。
操作部14は、ユーザが操作を行うための入力デバイスであり、例えば、タッチパネルやマウス等のポインティングデバイス、キーボード、又はボタンを含む。操作部14は、操作内容を制御部11に伝達する。表示部15は、例えば、液晶表示部又は有機EL表示部等である。表示部15は、制御部11の指示に従って画面を表示する。
店舗端末20は、店舗のコンピュータであり、例えば、携帯電話機(スマートフォンを含む)、携帯情報端末(タブレット型コンピュータを含む)、POS端末、又はパーソナルコンピュータ等である。店舗端末20は、制御部21、記憶部22、通信部23、操作部24、表示部25、及び読取部26を含む。
制御部21、記憶部22、通信部23、操作部24、及び表示部25のハードウェア構成は、それぞれ制御部11、記憶部12、通信部13、操作部14、及び表示部15と同様であってよい。読取部26は、例えば、画像読取装置又はICチップのリーダライタ等である。本実施形態では、読取部26は、画像を読み取る画像読取装置であり、例えば、コードリーダ、カメラ、又はスキャナである場合を説明する。
サーバ30は、サーバコンピュータである。サーバ30は、制御部21、記憶部22、及び通信部23を含む。制御部21、記憶部22、及び通信部23のハードウェア構成は、それぞれ制御部11、記憶部12、及び通信部13と同様であってよい。
なお、記憶部12,22,32に記憶されるものとして説明するプログラム及びデータは、ネットワークを介して供給されるようにしてもよい。また、上記説明した各コンピュータのハードウェア構成は、上記の例に限られず、種々のハードウェアを適用可能である。例えば、コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体を読み取る構成(例えば、光ディスクドライブやメモリカードスロット)や外部機器とデータの入出力をするための構成(例えば、USBポート)が含まれていてもよい。例えば、情報記憶媒体に記憶されたプログラムやデータが上記構成を介して、各コンピュータに供給されるようにしてもよい。また例えば、ユーザ端末10は、スピーカなどの音声出力部を含んでもよいし、店舗端末20は、マイクなどの音声検出部を含んでもよい。
[2.決済システムの概要]
次に、決済システムSの概要を説明する。決済システムSでは、ユーザは、店舗で商品を購入する場合に、支払いに必要な情報を含む二次元コードをユーザ端末10に表示させ、当該二次元コードを店舗端末20に読み取らせることによって電子決済を実行する。
決済システムSが提供する電子決済サービスでは、個人で支払いをする個人支払いと、ユーザグループで支払いをするグループ支払いと、の2つの方法が用意されている。ユーザは、これら2つの方法の中から任意の方法を選択する。
例えば、ユーザが個人支払いを選択した場合には、予め登録されたユーザの決済情報(例えば、クレジットカード情報や電子マネー情報等)に基づいて決済が実行される。一方、ユーザがグループ支払いを選択した場合には、ユーザグループに属する複数のユーザの各々の決済情報に基づいて決済が実行される。例えば、グループ支払いは、複数のユーザが共同で商品を購入する場合などに利用される。
本実施形態では、主に、グループ支払いについて説明する。例えば、ユーザ端末10には、電子決済サービスのアプリケーションが予め記憶されており、ユーザが操作部14を操作して当該アプリケーションを起動させると、トップ画面が表示部15に表示される。
図2は、トップ画面の一例を示す図である。図2に示すように、トップ画面G1には、個人支払いをするためのボタンB10、グループ支払いをするためのボタンB11、ユーザグループを新規作成するためのボタンB12、及び各種通知を表示させるためのボタンB13が表示される。例えば、ユーザがボタンB12を選択すると、ユーザグループを新規作成するための新規作成画面が表示部15に表示される。
図3は、ユーザグループが新規作成される際の画面遷移の一例を示す図である。図3に示すように、新規作成画面G2には、グループ名を入力するための入力フォームF20と、ユーザグループに招待するユーザのユーザ情報(例えば、ユーザID、ユーザ名、メールアドレス、銀行口座情報、電話番号、SNSにおけるアカウント情報若しくは友達情報、又は電子バリューにおける会員登録情報等)を入力するための入力フォームF21と、が表示される。
なお、ユーザグループへの招待は、新規作成時に限られず、ユーザグループの作成後の任意のタイミングにおいて行われてもよい。また、ここでは、ユーザ情報が入力フォームから入力される場合を説明するが、ユーザグループに招待するユーザのユーザ情報は、任意の方法で取得されるようにすればよく、例えば、ユーザ端末10に記憶されたアドレス帳(電話帳)から取得されてもよいし、サーバ30から取得されてもよい。他にも例えば、ユーザ情報は、銀行のサーバ、ユーザのアドレス帳を管理するクラウドサーバ、SNSサーバ、又は電子バリューの管理会社のサーバといった種々のサーバコンピュータから取得されるようにしてもよい。
例えば、ユーザがボタンB22を選択すると、入力フォームF20に入力された名前のユーザグループが作成され、作成完了画面G3が表示部15に表示される。作成完了画面G3には、作成されたユーザグループの名前、作成者の名前、及びユーザグループに招待したユーザの名前が表示される。なお、ユーザを招待するのは、ユーザグループの作成時に限られず、ユーザグループの作成後であってもよい。また、本実施形態では、ユーザグループの作成者は、自動的にユーザグループに参加する場合を説明するが、作成者は、自身が作成したユーザグループに参加しなくてもよい。
ユーザグループが作成されると、ユーザグループに招待されたユーザに対し、所定の招待通知が送信される。例えば、招待通知は、トップ画面G1のボタンB13を選択することによって表示部15に表示させることができる。ここでは、ユーザグループに招待されたユーザも、自身のユーザ端末10にアプリケーションをインストール済みである場合を説明するが、アプリケーションをインストールしていないユーザについては、電子メールやメッセージアプリを利用して招待通知が行われ、アプリケーションのインストールを促してもよい。なお、招待通知は省略してもよく、ユーザ情報が入力されたユーザは自動的にユーザグループ参加してもよい。
図4は、ユーザグループに招待されたユーザが参加する際の画面遷移の一例を示す図である。図4に示すように、招待通知を受け取ったユーザのユーザ端末10においては、招待通知を表示させるための招待通知画面G4が表示部15に表示される。
例えば、招待通知画面G4には、招待されたユーザグループの名前、作成者の名前、及び参加者の名前といった情報が表示される。ユーザは、ボタンB40を選択することによって、ユーザグループに参加することができる。ユーザがユーザグループに参加すると、参加完了画面G5が表示部15に表示される。なお、ユーザは、ボタンB41を選択することによって、ユーザグループへの参加を拒否することもできる。
ユーザグループへの参加が完了すると、ユーザは、ユーザグループに対し、バリューを仮想的に登録することができる。バリューとは、金銭的な価値であり、例えば、現金、クレジットカードの利用枠、電子マネー、又はポイントなどである。以降の説明では、「ユーザグループにバリューを登録する」といった記載をすることがあるが、本実施形態では、バリューは、あくまで仮想的に登録されるだけであり、ユーザグループにバリューが登録された時点で決済処理が実行されてユーザのバリューが実際に消費されるわけではない。
例えば、ユーザが参加完了画面G5のボタンB50を選択すると、バリューを登録するためのバリュー登録画面G6が表示部15に表示される。なお、ユーザがボタンB51を選択すると、特にバリューを登録することなく、トップ画面G1に戻る。
例えば、バリュー登録画面G6には、バリューを登録しようとしているユーザグループの名前と、ユーザグループに登録されたバリューの総額と、が表示される。ユーザは、入力フォームF60に自身の登録額を入力して所定の操作をすると、バリューの登録が完了し、登録完了画面G7が表示部15に表示される。
例えば、登録完了画面G7には、バリューを登録したユーザグループの名前、ユーザグループに登録されたバリューの総額、及びユーザの登録額が表示される。なお、ここでは、ユーザグループへの参加時にバリューの登録が実行される場合を説明したが、バリューの登録は、ユーザグループの参加後の任意のタイミングで実行されてもよい。例えば、ユーザがトップ画面G1のボタンB11を選択した場合に表示される、グループ支払いのメニュー画面からバリューの登録が行われてもよい。
図5は、ユーザグループの参加後にバリューの登録をする際の画面遷移の一例を示す図である。図5に示すように、メニュー画面G8には、ユーザグループにバリューを登録するためのボタンB80と、グループ支払いをするためのボタンB81と、が表示される。
ユーザがボタンB80を選択すると、グループ支払いをするユーザグループを選択するためのグループ選択画面G9が表示部15に表示される。グループ選択画面G9には、ユーザが参加しているユーザグループに対応するボタンB90A,B90Bが表示される。なお、本実施形態では、ユーザは複数のユーザグループに参加できるものとするが、1つのユーザグループだけに参加できるように制限されていてもよい。
図5の例では、ユーザは、「XXX」と「YYY」の2つのユーザグループに参加している。例えば、ボタンB90Aは、「XXX」というユーザグループにバリューを登録するためのボタンであり、「XXX」には、合計12000円分のバリューが登録されている。また例えば、ボタンB90Bは、「YYY」というユーザグループのグループ支払いをするためのボタンであり、「YYY」には、合計5000円分のバリューが登録されている。なお、以降では、ボタンB90A,B90Bを特に区別する必要のないときは、単にボタンB90と記載する。
例えば、ユーザが、バリューを登録するユーザグループのボタンB90を選択すると、バリュー登録画面G6が表示部15に表示される。以降の流れは、ユーザグループへの参加時にバリューを登録する時と同じであり、入力フォームF60に登録額を入力して所定の操作をすると、バリューの登録が完了し、登録完了画面G7が表示部15に表示される。
以上のようにして、ユーザグループに参加した各ユーザは、自身が参加したユーザグループにバリューを登録する。ユーザグループにバリューが登録されると、当該バリューを利用したグループ支払いが可能になる。
図6は、グループ支払いが行われる際の画面遷移の一例を示す図である。図6に示すように、ユーザがメニュー画面G8のボタンB81を選択すると、グループ支払いをするユーザグループを選択するためのグループ選択画面G10が表示部15に表示される。グループ選択画面G9には、ユーザが参加しているユーザグループに対応するボタンB100A,B100Bが表示される。
図6の例では、ユーザは、「XXX」と「YYY」の2つのユーザグループに参加している。例えば、ボタンB100Aは、「XXX」というユーザグループのグループ支払いをするためのボタンであり、「XXX」には、合計25000円分のバリューが登録されている。また例えば、ボタンB100Bは、「YYY」というユーザグループのグループ支払いをするためのボタンであり、「YYY」には、合計12000円分のバリューが登録されている。なお、以降では、ボタンB100A,B100Bを特に区別する必要のないときは、単にボタンB100と記載する。
ユーザが、グループ支払いをするユーザグループのボタンB100を選択すると、グループ支払いに必要な情報を含む二次元コードを表示するためのコード表示画面G11が表示部15に表示される。例えば、二次元コードは、ユーザのユーザIDと、グループ支払いの対象となるユーザグループのユーザグループIDと、を含む。なお、二次元コードには、他の情報が含まれていてもよく、例えば、グループ支払いであることを識別する情報が含まれていてもよいし、所定の認証情報が含まれていてもよい。
ユーザは、コード表示画面G11を表示部15に表示させると、グループ支払いをする旨を店員に伝える。店員は、店舗端末20の操作部24を操作して商品の金額等を入力し、コード表示画面G11の二次元コードを読取部26で読み取る。その後、店舗端末20は、二次元コードを解析して、サーバ30に対し、グループ支払いの実行要求を送信する。実行要求には、二次元コードに含まれるユーザID及びユーザグループIDと、店員が入力した金額と、が含まれる。
サーバ30は、受信した実行要求に基づいて、グループ支払いを実行する。例えば、サーバ30は、実行要求に含まれるユーザグループIDが示すユーザグループに参加した複数のユーザを特定し、支払要求に含まれる支払金額を各ユーザで均等割りするように、グループ支払いを実行する。
なお、ユーザは、クレジットカードや電子マネーといった複数の支払方法の中から、任意の支払方法を選択可能である。支払方法は、予め選択されていてもよいし、ユーザがその場で選択してもよい。グループ支払いにおける各ユーザの決済処理は、ユーザが選択した支払方法に基づいて実行される。また、サーバ30は、自分で決済処理を実行してもよいし、クレジットカード会社や電子マネー会社などの外部システムに対して決済処理の実行を依頼してもよい。決済処理が実行されると、グループ支払いが完了したことを示す決済完了画面G12が表示部15に表示される。
例えば、決済完了画面G12には、グループ支払いが行われたユーザグループの名前、ユーザグループ全体の支払額、ユーザ1人当たりの支払額、支払先の店舗の名前、及び支払者の名前といった情報が表示される。決済完了画面G12は、グループ支払いを実行したユーザ(店舗で二次元コードをかざしたユーザ)だけではなく、グループ支払いが行われたユーザグループに参加した他のユーザのユーザ端末10にも表示される。他のユーザは、同じユーザグループに参加しているユーザによって、グループ支払いが行われたことを把握することができる。
以上のように、決済システムSは、グループ支払いを実行することにより、例えば、複数のユーザが共同で1つの商品を購入するといった場合であっても、1人ずつ順番にユーザ端末10を店舗端末20にかざしたり、支払前又は支払後に集金したりするといったことが発生せず、ユーザの手間を軽減するようにしている。以降、この技術の詳細を説明する。
[3.決済システムにおいて実現される機能]
図7は、決済システムSで実現される機能の一例を示す機能ブロック図である。ここでは、ユーザ端末10、店舗端末20、及びサーバ30の各々で実現される機能を説明する。
[3-1.ユーザ端末において実現される機能]
ユーザ端末10では、データ記憶部100、出力制御部101、及び送信部102が実現される。データ記憶部100は、記憶部12を主として実現され、他の各機能は、制御部11を主として実現される。
[データ記憶部]
データ記憶部100は、ユーザ識別情報とユーザグループ識別情報との少なくとも一方を記憶する。データ記憶部100は、ユーザ識別情報だけを記憶してもよいし、ユーザグループ識別情報だけを記憶してもよいし、これらの両方を記憶してもよい。
ユーザ識別情報は、ユーザを一意に識別する情報であり、例えば、ユーザID、ユーザアカウント、ユーザ名、又はメールアドレスといった情報である。本実施形態では、ユーザ識別情報の一例としてユーザIDを説明する。このため、本実施形態でユーザIDと記載した箇所はユーザ識別情報と読み替えることができる。例えば、ユーザIDは、電子決済サービスのアプリケーションをユーザ端末10にインストールし、サーバ30に対して所定の利用登録をすることで発行され、データ記憶部100に記憶される。
ユーザグループ識別情報は、ユーザグループを一意に識別する情報であり、例えば、ユーザグループID又はユーザグループ名といった情報である。本実施形態では、ユーザグループ識別情報の一例としてユーザグループIDを説明する。このため、本実施形態でユーザグループIDと記載した箇所はユーザグループ識別情報と読み替えることができる。例えば、ユーザグループIDは、ユーザが、ユーザグループを新規作成したり、ユーザグループへの参加が完了したりした場合に、サーバ30から通知されたものがデータ記憶部100に記憶される。
[出力制御部]
出力制御部101は、所定の支払操作に基づいて、ユーザIDとユーザグループIDとの少なくとも一方を出力する。本実施形態では、出力制御部101は、ユーザIDとユーザグループIDとの両方を出力する場合を一例として説明するが、ユーザID又はユーザグループIDの何れか一方だけを出力してもよい。
なお、ユーザIDだけが出力される場合には、サーバ30は、当該ユーザIDに関連付けられたユーザグループIDを特定することによって、グループ支払いの対象となるユーザグループを特定してもよい。この場合、ユーザが複数のユーザグループに参加すると、出力制御部101から出力されたユーザIDだけでは、グループ支払いの対象となるユーザグループを特定できないので、ユーザが参加するユーザグループを1つだけに制限してもよい。ユーザグループを1つだけに制限しない場合には、ユーザ端末10からユーザIDが出力された後に、ユーザ端末10において、ユーザグループの一覧を表示させ、その中の何れかを選択させるようにしてもよい。
出力とは、例えば、画像の表示、情報の送信、又は音声の出力である。本実施形態では、出力制御部101は、ユーザIDとユーザグループIDを示す画像を表示部15に表示させることによって、ユーザIDとユーザグループIDを出力する場合を一例として説明するが、出力制御部101は、無線通信を利用してユーザIDとユーザグループIDを送信してもよいし、ユーザIDとユーザグループIDを示す音声を音声出力部から出力してもよい。なお、無線通信自体は、種々の通信プロトコルを利用可能であり、例えば、赤外線通信、Wi-Fi、又はBluetooth(登録商標)といった近距離無線通信であってもよい。
画像は、任意の画像であればよく、例えば、ユーザIDとユーザグループIDを含むコードであってもよいし、ユーザIDとユーザグループIDを示す数値や文字であってもよい。コードとしては、任意のコードを利用可能であり、例えば、バーコードであってもよいし、二次元コードであってもよい。本実施形態では、出力制御部は、データ記憶部100に記憶されたユーザIDとユーザグループIDを含む二次元コードを表示部15に表示させる。二次元コードの生成方法自体は、公知の種々の手法を適用可能である。
なお、支払操作は、予め定められた操作であればよく、本実施形態では、二次元コードを表示させるための操作である。グループ選択画面G10のボタンB100を選択する操作は、支払操作の一例である。支払操作は、ユーザグループに参加した全てのユーザが行うことができてもよいし、一部のユーザだけが行うことができてもよい。即ち、グループ支払いの支払い権限が与えられたユーザだけが支払操作をすることができてもよい。支払い権限は、ユーザグループの作成者だけが付与されてもよいし、他のユーザに付与されてもよい。どのユーザに支払い権限が付与されているかは、後述するグループデータベースに定義しておけばよい。
[送信部]
送信部102は、所定の登録操作に基づいて、ユーザ端末10のユーザが属するユーザグループにバリューを登録するための登録要求を送信する。登録操作は、予め定められた操作であればよく、例えば、バリュー登録画面G6の入力フォームF60に登録額を入力する操作であってもよいし、予め定められた複数の登録額の中から登録額を選択する操作であってもよい。
登録要求は、所定形式のデータで送信されるようにすればよく、例えば、登録操作をしたユーザのユーザID、バリューを登録するユーザグループのユーザグループID、及び登録額といった情報を含む。なお、送信部102は、任意の情報を送信可能であり、例えば、ユーザグループの新規作成の要求やユーザグループへの参加要求などを送信可能であってよい。
[3-2.店舗端末において実現される機能]
店舗端末20では、データ記憶部200、金額入力部201、情報取得部202、及び送信部203が実現される。データ記憶部200は、記憶部22を主として実現され、他の各機能は、制御部21を主として実現される。
[データ記憶部]
データ記憶部200は、店舗識別情報を記憶する。店舗識別情報は、店舗を一意に識別する情報であり、例えば、店舗ID、店舗アカウント、店舗名、又はメールアドレスといった情報である。本実施形態では、店舗識別情報の一例として店舗IDを説明する。このため、本実施形態で店舗IDと記載した箇所は店舗識別情報と読み替えることができる。例えば、店舗IDは、電子決済サービスのアプリケーションを店舗端末20にインストールし、サーバ30に対して所定の利用登録をすることで発行され、データ記憶部200に記憶される。
[金額入力部]
金額入力部201は、操作部24の検出信号に基づいて、個別支払い又はグループ支払いにおける金額を入力する。金額は、店員が操作部24から入力した数値である。なお、データ記憶部200に、商品と金額との関係を示すデータベースを記憶しておき、読取部26により読み取られた商品のコードに関連付けられた金額に基づいて、個別支払い又はグループ支払いにおける金額が計算されるようにしてもよい。
[情報取得部]
情報取得部202は、ユーザ端末10により出力された情報を取得する。例えば、情報取得部202は、通信部23、操作部24、又は読取部26の検出信号に基づいて情報を取得する。
例えば、出力制御部101により画像が表示される場合には、情報取得部202は、読取部26により読み取られた画像を取得してもよい。また例えば、ユーザIDやユーザグループIDといった情報を視覚的に識別できる画像であれば、店員がこれらの情報を見たうえで、操作部24から入力してもよい。この場合、情報取得部202は、操作部24から入力された情報を取得することになる。
また例えば、出力制御部101により情報が送信される場合には、情報取得部202は、通信部23を介して情報を取得する。また例えば、出力制御部101により音声が出力される場合には、情報取得部202は、音声検出部により検出した音声を取得する。また例えば、ユーザIDやユーザグループIDといった情報を聴覚的に識別できる音声であれば、店員がこれらの音声を聞いたうえで、操作部24から入力してもよい。この場合、情報取得部202は、操作部24から入力された情報を取得することになる。
本実施形態では、出力制御部101により二次元コードが表示されるので、情報取得部202は、読取部26に読み取られた二次元コードを解析し、二次元コードに含まれるユーザIDとユーザグループIDを取得することになる。二次元コードの解析方法自体は、公知の種々の手法を適用すればよい。
[送信部]
送信部203は、サーバ30に対し、情報取得部202により取得された情報を送信する。なお、送信部203は、情報取得部202により取得された情報以外の情報も送信してよく、例えば、金額入力部201により入力された金額と、データ記憶部200に記憶された店舗IDと、を送信してもよい。
[3-3.サーバにおいて実現される機能]
サーバ30では、データ記憶部300、特定部301、取得部302、決定部303、増加部304、確保部305、実行部306、及び減少部307が実現される。データ記憶部300は、記憶部32を主として実現され、他の各機能は、制御部31を主として実現される。
[データ記憶部]
データ記憶部300は、電子決済に必要なデータを記憶する。ここでは、データ記憶部300が記憶するデータの一例として、ユーザデータベース、グループデータベース、及び店舗データベースを説明する。
図8は、ユーザデータベースの一例を示す図である。図8に示すように、ユーザデータベースDB1は、ユーザに関する各種情報を格納するデータベースである。例えば、ユーザデータベースDB1には、ユーザID、ユーザの名前、参加中のユーザグループのユーザグループID、及び決済情報などが格納される。
決済情報は、決済に必要な情報であり、例えば、複数の支払方法の中からユーザが選択した支払方法で決済するための情報が格納される。例えば、決済情報は、クレジットカード番号、デビットカード番号、引き落とし口座の番号、電子マネー情報、又はポイント情報などである。電子マネー情報は、決済に使用する電子マネーの種類を識別可能な情報であり、例えば、電子マネーの名称、電子マネー会社におけるユーザのID、及び残高といった情報を含んでもよい。ポイント情報は、決済に使用するポイントの種類を識別可能な情報であり、例えば、ポイントの名称、ポイント管理会社におけるユーザのID、及び保有ポイントといった情報を含んでもよい。
図9は、グループデータベースの一例を示す図である。図9に示すように、グループデータベースDB2は、ユーザグループに関する各種情報を格納するデータベースである。例えば、グループデータベースDB2には、ユーザグループID、ユーザグループの名前、作成者のユーザID、参加者のユーザID、及びバリューの登録額などが格納される。
バリューの登録額としては、ユーザグループ全体の登録額である全体登録額と、個々のユーザの登録額である個別登録額と、の少なくとも一方が格納される。本実施形態では、全体登録額と個別登録額との両方が格納される場合を説明するが、全体登録額だけが格納されてもよいし、個別登録額だけが格納されてもよい。個別登録額だけが格納される場合には、個別登録額の合計値を計算することで、全体登録額が取得されるようにすればよい。グループデータベースDB2に格納された登録額は、ユーザグループの各ユーザによって仮想的に集められた(プールされた)バリューである。
本実施形態では、データ記憶部300は、グループデータベースDB2を記憶することによって、各ユーザグループのバリューを記憶することになる。ここでのバリューを記憶するとは、バリューを示す数値を記憶するという意味であり、バリューそのものがグループデータベースDB2に記憶されているわけではない。なお、各ユーザグループのバリューは、グループデータベースDB2以外のデータベースに記憶されてもよい。
図10は、店舗データベースの一例を示す図である。図10に示すように、店舗データベースDB3は、店舗に関する各種情報を格納するためのデータベースである。例えば、店舗データベースDB3には、店舗ID、店舗名、及び受取口座などが格納される。受取口座は、本実施形態における電子決済による支払いを振り込むための銀行口座である。例えば、個別支払い又はグループ支払いが実行されると、受取口座に金額が振り込まれる。
[特定部]
特定部301は、店舗端末20により取得された情報に基づいて、ユーザグループを特定する。本実施形態では、店舗端末20の情報取得部202により二次元コード内のユーザグループIDが取得され、送信部203によってユーザグループIDが送信されるので、特定部301は、当該送信されたユーザグループIDを取得する。特定部301は、グループデータベースDB2とユーザグループIDとに基づいて、グループ支払いの対象となるユーザグループを特定する。
なお、1人のユーザに対し、1つのユーザグループだけが登録されている場合には、特定部301は、当該1つのユーザグループを特定する。一方、1人のユーザに対し、複数のユーザグループが登録されている場合には、特定部301は、複数のユーザグループのうちの何れかを特定する。特定部301が特定するユーザグループは、ユーザ端末10のユーザが属するユーザグループであり、支払いの対象となるユーザグループということもできる。
[取得部]
取得部302は、特定部301により特定されたユーザグループ全体の支払額である全体支払額を取得する。本実施形態では、店舗端末20の金額入力部201により金額が入力され、送信部203によって当該金額が送信されるので、取得部302は、当該金額を全体支払額として取得する。
[決定部]
決定部303は、全体支払額に基づいて、特定部301により特定されたユーザグループに属する複数のユーザの個々の支払額である個別支払額を決定する。決定部303は、予め定められた計算式に基づいて、全体支払額から個別支払額を計算すればよく、例えば、全体支払額をユーザの人数で割った数値(均等割りした数値)を個別支払額としてもよいし、ユーザによって重み付けをする(傾斜を付ける)ことによって個別支払額を計算してもよい。他にも例えば、個別支払額は、事後的に調整可能であってもよく、ユーザグループ内の任意のユーザによって変更されてよい。本実施形態では、全体支払額を均等割りした数値が個別支払額となり、各ユーザで同じ負担額となる場合を一例として説明する。即ち、ユーザグループ内で各ユーザが割り勘をする場合を一例として説明する。
[増加部]
増加部304は、登録要求を受信した場合に、当該登録要求をしたユーザが属するユーザグループのバリューを増加させる。本実施形態では、登録要求にユーザグループIDが含まれているので、増加部304は、当該ユーザグループIDを参照することで、バリューを増加させるユーザグループを特定する。増加部304は、グループデータベースDB2のうち、当該特定したユーザグループの登録額を増加させることになる。増加部304による増加額は、固定値であってもよいが、本実施形態では、登録要求に増加額が含まれているので、増加部304は、当該増加額に基づいて登録額を増加させる。
[確保部]
確保部305は、登録要求を受信した場合に、当該登録要求により登録されるバリューに基づいて、当該登録要求をしたユーザのバリューを確保する。確保とは、将来的に確定する支払いに備えて、事前に必要金額分のバリューを他の用途の支払に利用されないようにすることである。
確保部305が実行する処理は、ユーザが選択した支払方法によって異なる。例えば、支払方法がクレジットカードであれば、確保部305は、登録額分のオーソリゼーションを実行して決済枠を確保する。別の言い方をすれば、確保部305は、登録額分だけデポジット状態とすることによって、決済枠を確保する。なお、クレジットカードにおけるオーソリゼーション又はデポジット自体は、公知の手法によって実行されるようにすればよい。
また例えば、支払方法が電子マネー又はポイントであれば、確保部305は、登録額分だけ電子マネー又はポイントを凍結させることによって、電子マネー又はポイントの使用分を確保する。また例えば、支払方法が口座引き落としなどの現金であれば、確保部305は、口座残高のうち登録額分を凍結させることによって、使用分の現金を確保する。電子マネー、ポイント、又は口座残高の凍結方法自体は、公知の手法によって実行されるようにすればよい。
なお、確保部305によりバリューが確保されたか否かに関係なくバリューの登録が実行されてもよいが、本実施形態では、確保部305によりバリューが確保できなかった場合には、バリューの登録が実行されないものとする。即ち、増加部304は、確保部305によりバリューが確保されなかった場合にはバリューを増加させず、確保部305によりバリューが確保された場合にバリューを増加させることになる。
[実行部]
実行部306は、ユーザごとに、当該ユーザの個別支払額に基づく決済をするための処理を実行する。後述する変形例(1)のように、実行部306が、自分で決済処理を実行してもよいが、本実施形態では、サーバ30自身が決済処理を実行するのではなく、外部システムに対し、決済処理を依頼するものとする。即ち、外部システムに決済処理を依頼する処理が、実行部306が実行する処理の一例である場合を説明する。
グループ支払いでは、ユーザグループ全体で1つの決済処理が実行されるのではなく、あくまで、ユーザグループに参加した個々のユーザごとに、決済処理が実行されることになる。このため、実行部306は、ユーザグループに参加したユーザごとに決済の振分けを実行することになる。
本実施形態では、ユーザによって支払方法が異なる可能性があるので、実行部306は、ユーザが選択した支払方法に基づいて、決済処理を依頼する外部システムを決定する。支払方法と外部システムとの関係を示すデータは、予めデータ記憶部300に記憶させておけばよい。このデータには、支払方法ごとに、外部システムのIPアドレスなどの情報が格納されているものとする。
例えば、支払方法がクレジットカードであれば、実行部306は、クレジッドカード会社のシステムに対し、決済処理の実行を依頼する。クレジットカード会社のシステムにおける決済処理自体は、公知の処理を適用可能である。また例えば、支払方法が電子マネー又はポイントであれば、実行部306は、電子マネー又はポイントの管理会社のシステムに対し、決済処理の実行を依頼する。電子マネー又はポイントの管理会社のシステムにおける決済処理自体は、公知の処理を適用可能である。また例えば、支払方法が口座引き落としなどの現金である場合には、実行部306は、銀行のシステムに対し、決済処理の実行を依頼する。銀行のシステムにおける決済処理自体は、公知の処理を適用可能である。
本実施形態では、確保部305によってバリューが予め確保されているので、実行部306は、確保されたバリューを消費するように、外部システムに決済処理を依頼することになる。例えば、支払方法がクレジットカードであれば、実行部306は、確保された決済枠を使用する旨の要求を、クレジットカード会社のシステムに送信する。また例えば、支払方法が電子マネー又はポイントであれば、実行部306は、凍結された分の電子マネー又はポイントを消費する旨の要求を、電子マネー又はポイントの管理会社のシステムに送信する。また例えば、支払方法が口座引き落としなどの現金である場合には、実行部306は、凍結された分の現金を引き落とす旨の要求を、銀行のシステムに送信する。
なお、実行部306は、グループデータベースDB2に格納されたユーザグループの登録額と全体支払額とに基づいて、処理を実行するか否かを決定してもよい。例えば、実行部306は、ユーザグループの登録額が全体支払額未満である場合は処理を実行せず、ユーザグループの登録額が全体支払額以上である場合に処理を実行してもよい。
また例えば、実行部306は、ユーザごとに、当該ユーザにより登録されたバリューが当該ユーザの個別支払額に足りているか否かを判定し、当該判定結果に基づいて処理を実行してもよい。実行部306は、グループデータベースDB2に格納された各ユーザの登録額と、当該ユーザの個別支払額と、に基づいて、処理を実行するか否かを決定する。例えば、実行部306は、ユーザの登録額が個別支払額未満である場合は処理を実行せず、ユーザの登録額が個別支払額以上である場合は処理を実行してもよい。
また例えば、実行部306は、ユーザごとに、複数の支払方法の中から当該ユーザにより選択された支払方法で個別支払額に基づく決済をするための処理を実行してもよい。実行部306は、ユーザデータベースDB1に基づいて各ユーザの支払方法を特定し、当該特定した支払方法に基づいて処理を実行すればよい。支払方法に応じた処理内容は先述した通りである。なお、特に複数の支払方法が用意されておらず、支払方法は1つだけであってもよい。
[減少部]
減少部307は、実行部306により処理が実行された場合に、全体支払額に基づいて、特定部301により特定されたユーザグループのバリューを減少させる。本実施形態では、登録要求にユーザグループIDが含まれているので、減少部307は、当該ユーザグループIDを参照することで、バリューを減少させるユーザグループを特定する。減少部307は、グループデータベースDB2のうち、当該特定したユーザグループの登録額を全体支払額だけ減少させ、各ユーザの登録額を個別支払額だけ減少させることになる。
[4.本実施形態において実行される処理]
図11-図16は、決済システムにおいて実行される処理の一例を示すフロー図である。図11-図16に示す処理は、制御部11,21,31が、それぞれ記憶部12,22,32に記憶されたプログラムに従って動作することによって実行される。下記に説明する処理は、図7に示す機能ブロックにより実行される処理の一例である。
図11に示すように、まず、ユーザ端末10において、制御部11は、記憶部12に記憶されたアプリケーションを起動し、トップ画面G1を表示部15に表示させる(S1)。なお、アプリケーションが起動した場合に、サーバ30へのログイン処理が実行され、サーバ30は、どのユーザがアクセスしているか特定可能になっているものとする。以降の説明では、ユーザ端末10からサーバ30に対して何らかの情報が送信される場合には、ユーザIDも送信されるものとする。
制御部11は、操作部14の検出信号に基づいて、ユーザの操作を特定する(S2)。ユーザがボタンB10を選択した場合(S2;B10)、制御部11は、個人支払いのための処理を実行し(S3)、本処理は終了する。S3においては、例えば、制御部11は、記憶部12に記憶されたユーザIDを含む二次元コードを表示部15に表示させ、店舗端末20の読取部26で当該二次元コードを読み取ることによって、個人支払いが実行される。なお、二次元コードには、個人支払いであるかグループ支払いであるかを識別する情報が含まれていてもよい。店舗端末20は、当該情報に基づいて、自身が実行する処理を変えてもよい。
一方、ユーザがボタンB11を選択した場合(S2;B11)、制御部11は、メニュー画面G8を表示部15に表示させ(S4)、操作部14の検出信号に基づいて、ユーザの操作を特定する(S5)。ユーザがボタンB80を選択した場合(S5;B80)、制御部11は、サーバ30に対し、ユーザが参加しているユーザグループの取得要求を送信する(S6)。
サーバ30においては、ユーザグループの取得要求を受信すると、制御部31は、ユーザデータベースDB1に基づいて、ユーザが参加しているユーザグループを特定する(S7)。S7においては、制御部31は、ユーザデータベースDB1のうち、取得要求とともに受信したユーザIDが格納されたレコードのユーザグループIDを取得する。なお、制御部31は、ユーザデータベースDB1ではなく、グループデータベースDB2に基づいて、ユーザが参加しているユーザグループを特定してもよい。この場合、制御部31は、グループデータベースDB2のうち、取得要求とともに受信したユーザIDが格納されたレコードのユーザグループIDを取得する。
制御部31は、グループデータベースDB2に基づいて、ユーザ端末10に対し、S7において特定したユーザグループに関する情報を送信する(S8)。S8においては、制御部31は、ユーザグループID、ユーザグループの名前、及び登録額といった情報を送信する。
ユーザ端末10においては、ユーザグループに関する情報を受信すると、制御部11は、当該情報に基づいて、グループ選択画面G9を表示部15に表示させる(S9)。S9においては、制御部11は、サーバ30から受信した情報に基づいて、ユーザが参加しているユーザグループを特定し、各ユーザグループに対応するボタンB90を表示させる。
制御部11は、操作部14の検出信号に基づいて、バリューを登録するユーザグループを特定する(S10)。S10においては、制御部11は、ユーザが選択したボタンB90に基づいて、ユーザグループを特定する。
図12に移り、制御部11は、S10において特定したユーザグループにバリューを登録するためのバリュー登録画面G6を表示部15に表示させる(S11)。制御部11は、操作部14の検出信号に基づいて登録操作を検出すると、サーバ30に対し、バリューの登録要求を送信する(S12)。登録要求には、ユーザのユーザID、バリューを登録するユーザグループのユーザグループID、及び入力フォームF60に入力された登録額が含まれているものとする。
サーバ30においては、バリューの登録要求を受信すると、制御部31は、登録されたバリューに基づいて、ユーザのバリューを確保する(S13)。S13においては、制御部31は、ユーザデータベースDB1に基づいてユーザの支払方法を特定し、当該支払方法に応じてユーザのバリューを確保する。支払方法に応じたバリューの確保方法は先述した通りである。
制御部31は、S13におけるバリューの確保が成功したか否かを判定する(S14)。バリューの確保が失敗したと判定された場合(S14;N)、本処理は終了する。この場合、バリューの登録が行われず、所定のエラーメッセージが表示部15に表示される。この場合、エラーメッセージの中に、バリューの登録が失敗した理由を示す情報が含まれていてもよい。
一方、バリューの確保が成功したと判定された場合(S14;Y)、制御部31は、グループデータベースDB2を更新し、ユーザグループの登録額を増加させる(S15)。S15においては、制御部31は、グループデータベースDB2のうち、登録要求に含まれるユーザグループIDが格納されたレコードのユーザグループの登録額と、ユーザの登録額と、を増加させる。制御部31は、ユーザ端末10に対し、バリューの登録が成功した旨の通知を送信する(S16)。
ユーザ端末10においては、通知を受信すると、制御部11は、登録完了画面G7を表示部15に表示させ(S17)、本処理は終了する。なお、トップ画面G1に戻る操作が行われた場合には、S1の処理に戻り、メニュー画面G8に戻る操作が行われた場合には、S4の処理に戻るものとする。
一方、図11のS5において、ユーザがボタンB81を選択した場合(S5;B81)、図13に移り、制御部11は、サーバ30に対し、ユーザが参加しているユーザグループの取得要求を送信する(S18)。S18の処理は、S6の処理と同様であり、続くS19-S20の処理は、それぞれS7-S8の処理と同様である。
制御部11は、受信したユーザグループに関する情報に基づいて、グループ選択画面G10を表示部15に表示させる(S21)。S21においては、制御部11は、サーバ30から受信した情報に基づいて、ユーザが参加しているユーザグループを特定し、各ユーザグループに対応するボタンB100を表示させる。
制御部11は、操作部14の検出信号に基づいて、グループ支払いをするユーザグループを特定する(S22)。S22においては、制御部11は、ユーザが選択したボタンB100に基づいて、ユーザグループを特定する。
制御部11は、ユーザIDと、S22で特定したユーザグループのユーザグループIDと、を含む二次元コードを含むコード表示画面G11を表示部15に表示させる(S23)。以降、ユーザは、店舗の店員にグループ支払いをする旨を伝えて、店舗端末20に二次元コードをかざす。
店舗端末20においては、制御部21は、操作部24の検出信号に基づいて、全体支払額を表示部25に表示させる(S24)。S24においては、制御部21は、店舗の店員が入力した金額を表示部25に表示させることになる。なお、商品のバーコードを読取部26で読み取ることによって金額が表示されてもよい。また、ユーザが複数の商品をグループ支払いで購入する場合には、これら複数の商品の合計金額が表示されるようにしてよい。
制御部21は、読取部26で読み取った二次元コードを解析し、二次元コードに含まれるユーザIDとユーザグループIDを取得する(S25)。制御部21は、サーバ30に対し、グループ支払いの実行要求を送信する(S26)。グループ支払いの実行要求には、店舗端末20の記憶部22に記憶された店舗ID、S24で入力された全体支払額、及びS25で取得されたユーザID・ユーザグループIDが含まれる。
図14に移り、サーバ30においては、グループ支払いの実行要求を受信すると、制御部31は、グループデータベースDB2に基づいて、登録額が全体支払額以上であるか否かを判定する(S27)。S27においては、制御部31は、グループデータベースDB2のうち、実行要求に含まれるユーザグループIDが格納されたレコードの登録額を取得する。制御部31は、当該登録額が、実行要求に含まれる全体支払額以上であるか否かを判定する。
登録額が全体支払額未満であると判定された場合(S27;N)、本処理は終了する。この場合、グループ支払いは実行されず、所定のエラーメッセージが表示部15に表示される。この場合、エラーメッセージの中に、グループ支払いが失敗した理由を示す情報が含まれていてもよい。更に、エラーメッセージは、支払操作をしたユーザ以外のユーザのユーザ端末10に表示させてもよい。
一方、登録額が全体支払額以上であると判定された場合(S27;Y)、制御部31は、グループデータベースDB2に基づいて、支払い対象のユーザグループに参加している各ユーザの個別支払額を決定する(S28)。S28においては、制御部31は、グループデータベースDB2のうち、実行要求に含まれるユーザグループIDが格納されたレコードのユーザIDに基づいて、ユーザの人数を取得する。制御部31は、全体支払額をユーザの人数で均等割りした額を個別支払額として決定する。
制御部31は、グループデータベースDB2に基づいて、各ユーザの登録額が個別支払額以上であるか否かを判定する(S29)。S29においては、制御部31は、グループデータベースDB2のうち、実行要求に含まれるユーザグループIDが格納されたレコードの各ユーザの登録額を取得する。制御部31は、ユーザごとに、当該ユーザの登録額が、S28で決定した個別支払額以上であるか否かを判定する。
各ユーザの登録額が個別支払額以上であると判定されない場合(S29;N)、本処理は終了する。この場合、グループ支払いは実行されず、所定のエラーメッセージが表示部15に表示される。この場合、エラーメッセージの中に、グループ支払いが失敗した理由を示す情報が含まれていてもよい。更に、エラーメッセージは、支払操作をしたユーザ以外のユーザのユーザ端末10に表示させてもよい。
一方、各ユーザの登録額が個別支払額以上であると判定された場合(S29;Y)、制御部31は、ユーザデータベースDB1と店舗データベースDB3とに基づいて、各ユーザの個別支払額に基づく決済をするための処理を実行する(S30)。S30においては、制御部31は、店舗データベースDB3のうち、グループ支払いの実行要求に含まれる店舗IDが格納されたレコードの情報を取得する。そして、制御部31は、ユーザデータベースDB1に基づいてユーザの支払方法を特定し、当該支払方法に応じてユーザの個別支払額に基づく決済をするための処理を実行する。支払方法に応じた当該処理の内容は先述した通りである。外部システムから決済処理が完了した旨の通知が受信されると、制御部31は、グループデータベースDB2のうち、実行要求に含まれるユーザグループIDが格納されたレコードのユーザグループの登録額と、ユーザの登録額と、を減少させる。
制御部31は、グループ支払いが実行された各ユーザのユーザ端末10に対し、グループ支払いの実行結果を送信する(S31)。ユーザ端末10においては、グループ支払いの実行結果を受信すると、制御部11は、決済完了画面G12を表示部15に表示させ(S32)、本処理は終了する。なお、トップ画面G1に戻る操作が行われた場合には、S1の処理に戻り、メニュー画面G8に戻る操作が行われた場合には、S4の処理に戻るものとする。
一方、図11のS2において、ユーザがボタンB12を選択した場合(S2;B12)、図15に移り、制御部11は、新規作成画面G2を表示部15に表示させる(S33)。制御部11は、操作部14の検出信号に基づいて、サーバ30に対し、ユーザグループの作成要求を送信する(S34)。作成要求には、ユーザID、入力フォームF20に入力されたユーザグループの名前、及び入力フォームF21に入力されたユーザ情報が含まれるものとする。
サーバ30においては、ユーザグループの作成要求を受信すると、制御部31は、グループデータベースDB2に新たなユーザグループを作成する(S35)。S35においては、制御部31は、所定のID発行ルールに基づいて、ユーザグループIDを発行する。そして、制御部31は、グループデータベースDB2に新たなレコードを作成し、発行したユーザグループID等を格納する。
制御部31は、ユーザグループの作成要求に含まれるユーザ情報に基づいて、招待されたユーザのユーザ端末10に対し、招待通知を送信する(S36)。S36においては、制御部31は、アプリケーションをインストール済みのユーザについては、招待通知に関する情報をユーザデータベースDB1に登録し、アプリケーションをインストールしていないユーザについては、電子メール等を送信する。制御部31は、ユーザ端末10に対し、ユーザグループの作成結果を送信する(S37)。
ユーザ端末10においては、作成結果を受信すると、制御部11は、作成完了画面G3を表示部15に表示させ(S38)、本処理は終了する。なお、トップ画面G1に戻る操作が行われた場合には、S1の処理に戻るものとする。
一方、図11のS2において、ユーザがボタンB13を選択した場合(S2;B13)、図16に移り、制御部11は、ユーザが受信した各種通知を表示部15に表示させる(S39)。ユーザが招待通知を受信していた場合には、S39においては、受信した招待通知が選択可能に表示されるものとする。制御部11は、ユーザが選択した招待通知に基づいて、招待通知画面G4を表示部15に表示させる(S40)。制御部11は、操作部14の検出信号に基づいて、ユーザの操作を特定する(S41)。
ユーザがボタンB41を選択した場合(S41;B41)、ユーザグループへの参加は行われることなく、本処理は終了する。なお、トップ画面G1に戻る操作が行われた場合には、S1の処理に戻るものとする。
一方、ユーザがボタンB40を選択した場合(S41;B40)、制御部11は、サーバ30に対し、ユーザグループへの参加要求を送信する(S42)。参加要求には、ユーザIDと、招待通知に含まれるユーザグループIDと、が含まれるものとする。
サーバ30においては、参加要求を受信すると、制御部31は、参加要求をしたユーザをユーザグループに追加する(S43)。S43においては、制御部31は、グループデータベースDB2のうち、参加要求に含まれるユーザグループIDが格納されたレコードに、参加要求に含まれるユーザIDを追加する。制御部31は、ユーザグループへの参加完了通知を送信する(S44)。
ユーザ端末10においては、参加完了通知を受信すると、制御部11は、参加完了画面G5を表示部15に表示させ(S45)、本処理は終了する。なお、ボタンB50が選択された場合には、S11の処理に移行し、ボタンB51が選択された場合には、S1の処理に戻るものとする。
以上説明した決済システムSによれば、グループ支払いを実行することにより、例えば、複数のユーザが共同で1つの商品を購入するといった場合であっても、1人ずつ順番にユーザ端末10を店舗端末20にかざしたり、支払前又は支払後に集金したりするといったことが発生せず、ユーザの手間を軽減することができる。また、ユーザグループに参加した各ユーザによる支払操作を可能とする場合には、ユーザが手分けをして買い物をする場合の手間を効果的に軽減することができる。また、ユーザ1人のクレジットカードの可能額(例えば、20万円)では足りない商品を購入するといった場合であっても、個々のユーザがバリューを登録して各自の可能額を合わせる(例えば、4人分で80万円とする)といった柔軟な支払いを可能とすることができる。
また、ユーザグループに参加した各ユーザが、ユーザグループに対してバリューを登録することで、ユーザグループが利用可能なバリューに上限を設けることができる。このため、あるユーザが勝手にグループ支払いをしたことにより、他のユーザに多額の請求が発生するといったことを防止できる。
また、各ユーザがユーザグループに登録するバリューを予め確保することによって、実際には使用できない額以上のバリューがユーザグループに登録されてしまい、実際の支払時に決済不能になってしまうことを防止できる。
また、ユーザごとに、ユーザにより登録されたバリューが当該ユーザの個別支払額に足りているか否かを判定し、当該判定結果に基づいてグループ支払いが実行されることによって、登録額が足りないユーザがいるにも関わらずグループ支払いが実行されてしまうことを防止できる。
また、ユーザごとに、複数の支払方法の中からユーザにより選択された支払方法でグループ支払いが実行されることによって、ユーザの利便性を高めることができる。また、互いに異なる支払方法を利用するユーザ同士で、ユーザグループに共通のバリューを登録してグループ支払いをするといったこともでき、ユーザの利便性を高めることができる。
[5.変形例]
なお、本発明は、以上に説明した実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更可能である。
図17は、変形例の機能ブロック図である。図17に示すように、以降説明する変形例では、実施形態で説明した各機能の他に、サーバ30において送信部308が実現される。
(1)例えば、実施形態では、実行部306が自身で決済処理をするのではなく、外部システム(例えば、クレジットカード会社、電子マネー会社、ポイント発行会社、又は銀行のシステム)に対し、決済処理の実行を依頼する態様を説明したが、決済システムS自身が決済機能を有する場合には、実行部306が、実行部306は、ユーザごとに、当該ユーザの個別支払額に基づく決済処理を実行してもよい。この場合、サーバ30は、例えば、クレジット決済機能、電子マネー決済機能、ポイント決済機能、及び銀行引き落とし機能の少なくとも1つを含んでいればよい。実行部306は、サーバ30が有する当該機能に基づいて、自身で決済処理を実行する。
変形例(1)によれば、決済システムS内で決済処理まで完了することによって、外部システムに対して決済要求を送信して決済完了を受信する手間を省くことで、グループ支払いの処理を高速化することができる。
(2)また例えば、ユーザがグループ支払いをする場合に、承認者に対し、グループ支払いの承認を得るようにしてもよい。
承認者は、支払操作をするユーザ以外の者であり、例えば、同じユーザグループに参加した他のユーザであってもよいし、ユーザグループには参加していない者であってもよい。
同じユーザグループに参加した他のユーザが承認者になる場合には、他のユーザ全員が承認者になってもよいし、一部の他のユーザだけが承認者になってもよい。一部の他のユーザが承認者になる場合には、ユーザグループの代表者が承認者になってもよいし、グループ支払いをしたユーザが指定した他のユーザが承認者になってもよい。他にも例えば、ランダムに選出された他のユーザが承認者になってもよいし、ユーザグループの作成者が承認者になってもよい。
一方、ユーザグループには参加していない者が承認者になる場合には、承認者は、グループ支払いの権限を有する者であり、例えば、ユーザの保護者であってもよいし、ユーザの上司又は経理担当者であってもよい。
変形例(2)の決済システムSは、送信部308を含む。例えば、送信部308は、制御部31を主として実現される。送信部308は、承認者に対し、所定の承認要求を送信する。
承認要求は、所定形式のデータにより行われ、例えば、支払操作をしたユーザの名前、全体支払額、及び個別支払金額といった情報を含んでもよい。即ち、送信部308は、支払操作をしたユーザ、全体支払額、及び個別支払額の少なくとも1つを示す情報とともに承認要求を送信してもよい。なお、承認要求は、店舗の名前などの他の情報を含んでもよいし、特にこれらの情報は含まれなくてもよい。
ここでは、承認者が、同じユーザグループに参加した他の全てのユーザである場合を一例として説明する。送信部308は、特定部301により特定されたユーザグループに属する各ユーザのユーザ端末10に対し、承認要求を送信する場合を説明する。各ユーザのユーザ端末10は、承認要求を受信した場合に、当該ユーザによる承認操作を受け付ける。例えば、ユーザ端末10においては、承認要求を受信すると、承認操作を行うための承認画面が表示部15に表示される。
図18は、承認画面の一例を示す図である。図18に示すように、承認画面G13には、例えば、支払操作をしたユーザの名前、店舗の名前、全体支払額、及び個別支払金額といった情報が表示される。各ユーザのユーザ端末10は、支払操作をしたユーザ、全体支払額、及び個別支払額の少なくとも1つを表示した後に、承認操作を受け付ける。
承認操作は、予め定められた操作であればよく、ここでは、ボタンB130を選択する操作を例に挙げて説明する。例えば、ユーザがボタンB130を選択すると、グループ支払いを承認することができる。一方、ユーザがボタンB131を選択すると、グループ支払いを拒否することができる。
例えば、ユーザがボタンB130を選択すると、ユーザ端末10は、グループ支払いを承認するための承認通知をサーバ30に送信する。一方、ユーザがボタンB131を選択すると、ユーザ端末10は、グループ支払いを拒否するための拒否通知をサーバ30に送信する。承認通知及び拒否通知は、所定形式のデータにより行われ、例えば、ユーザIDやユーザグループIDといった情報を含んでもよい。
本変形例の実行部306は、承認者による承認操作に基づいて、処理を実行する。ここでは、承認者が、同じユーザグループに参加した他の全てのユーザである場合を一例として説明するので、実行部306は、各ユーザによる承認操作に基づいて、処理を実行する。例えば、実行部306は、グループ支払いの対象となったユーザグループに参加する各ユーザ(支払操作をしたユーザを除く)から承認通知又は拒否通知を受信したか否かを判定する。
例えば、実行部306は、支払操作をしたユーザを除く全てのユーザから承認通知を受信した場合に、各ユーザの個別支払額に基づく決済をするための処理を実行してもよい。この場合、実行部306は、1人でも支払操作を拒否したユーザがいた場合には処理を実行しなくてもよい。
また例えば、実行部306は、特定部301により特定されたユーザグループに属する一部のユーザによる承認操作に基づいて、処理を実行してもよい。例えば、実行部306は、所定数以上のユーザから承認通知を受信した場合に、当該処理を実行してもよい。所定数は、ユーザグループの人数に関係なく固定値としてもよいし、ユーザグループの参加人数に応じた値(例えば、参加人数に所定割合を乗じた値)としてもよい。
また例えば、グループ支払いを承認したユーザと、グループ支払いを拒否したユーザと、が混在していた場合にグループ支払いを実行するか否かを事前に定めておいてもよい。また例えば、この場合にグループ支払いを実行するか否かをその場で決定してもよい。また例えば、承認操作に期限を設けてもよい。この場合、期限内に承認操作が行われなかった場合には、グループ支払いが拒否されたものとみなされてもよい。また例えば、期限内に承認操作が行われなかった場合には、グループ支払いに承認したものとみなしてグループ支払いを実行し、事後的に承認操作を求めるようにしてもよい。この場合、事後的な承認操作には、期限が設けられてもよい。更に、グループ支払いを承認したユーザだけで決済処理が実行され、事後的に承認したユーザの負担分が後で還元されるようにしてもよい。
なお、承認者が、同じユーザグループに参加した一部の他のユーザである場合には、送信部308は、当該一部の他のユーザのユーザ端末10に対して承認要求を送信すればよく、実行部306は、一部の他のユーザによる承認操作に基づいて、処理を実行すればよい。また、承認者が、ユーザグループには参加していない者である場合には、送信部308は、ユーザグループに参加していない承認者に対して承認要求を送信し、実行部306は、当該承認者による承認操作に基づいて、処理を実行すればよい。なお、承認者は、決済システムSに登録していない者(ユーザIDが発行されていない者)であってもよく、この場合には、支払操作をするユーザが、承認者のメールアドレス、SNSアカウント、又はメッセージアプリのアカウント等の連絡手段を入力するようにしてもよい。この場合、承認者の端末は、承認画面G13と同様の画面が表示され、支払操作をしたユーザ、全体支払額、及び個別支払額の少なくとも1つを表示した後に、承認操作を受け付けてもよい。
変形例(2)によれば、承認者に、グループ支払いの承認を求めることによって、不本意なグループ支払いが実行されてしまうことを防止できる。
また、承認者がグループ支払いを承認する際には、支払操作をしたユーザ、全体支払額、又は個別支払額といった情報が表示されるので、承認操作をしてよいか否かの判断がつきやすくなる。
また、ユーザグループに属する一部のユーザによる承認操作に基づいてグループ支払いが実行されることで、例えば、誰か1人が取り込み中のためにグループ支払いができないといったことを防止できる。
(3)また例えば、変形例(2)において、一部のユーザによる承認操作に基づいてグループ支払いが行われる場合に、決定部303は、一部のユーザによる承認操作に基づいて、当該一部のユーザの個別支払額を再計算してもよい。
個別支払額の計算方法自体は、実施形態で説明した通りであるが、ここでは、ユーザグループの全員が対象になるのではなく、承認操作をしたユーザと支払操作をしたユーザだけが対象になる点で異なる。このため、決定部303は、全体支払額と、承認操作をしたユーザと支払操作をしたユーザの人数と、に基づいて、個別支払額を再計算することになる。再計算の際にも、均等割りにしてもよいし、ユーザによって重み付けをしてもよい。
実行部306は、一部のユーザごとに、再計算された当該ユーザの個別支払額に基づく処理を実行することになる。なお、後述する変形例(4)のように、再度の承認操作が行われてもよいし、特に再度の承認操作が行われることなく、グループ支払いが実行されてもよい。再計算された個別支払額が用いられる点以外は、実行部306の処理は、実施形態と同様である。
変形例(3)によれば、ユーザグループに属する一部のユーザによる承認操作に基づいてグループ支払いが実行される場合に、個別支払額を再計算することで、承認したユーザだけで、適正な支払額でグループ支払いを実行することができる。
(4)また例えば、変形例(3)において、個別支払額が再計算された場合に、送信部は、一部のユーザのユーザ端末10に対し、再計算された当該ユーザの個別支払額を示す情報とともに、再承認要求を送信してもよい。
再承認要求は、所定形式のデータにより行われ、例えば、支払操作をしたユーザの名前、全体支払額、及び個別支払金額といった情報を含んでもよい。即ち、送信部308は、支払操作をしたユーザ、全体支払額、及び個別支払額の少なくとも1つを示す情報とともに再承認要求を送信してもよい。なお、再承認要求は、店舗の名前などの他の情報を含んでもよいし、特にこれらの情報は含まれなくてもよい。
一部のユーザのユーザ端末10は、再承認要求を受信した場合に、当該ユーザによる再承認操作を受け付ける。再承認操作は、承認画面G13と同様の画面で受け付けられてもよいし、レイアウトやメッセージなどを異ならせてもよい。再承認操作は、予め定められた操作であればよい。
実行部306は、一部のユーザによる再承認操作に基づいて、処理を実行する。実行部306は、当該一部のユーザの全てにより再承認通知を受信した場合に処理を実行してもよいし、一部のユーザにより再承認通知を受信した場合に処理を実行してもよい点は、変形例(2)と同様である。一部のユーザしか再承認しなかった場合には、再び、変形例(3)の処理が実行されて個別支払額が再計算されてもよいし、グループ支払いが承認されなかったものとしてグループ支払いを実行しないようにしてもよい。
変形例(4)によれば、ユーザグループに属する一部のユーザによる承認操作に基づいてグループ支払いが実行される場合に、再計算された個別支払額を確認させたうえで再承認操作をさせ、不本意な額でグループ支払いが実行されるといったことを防止できる。
(5)また例えば、実施形態では、ユーザ端末10において二次元コードが表示され、店舗端末20において二次元コードが読み取られる場合を説明したが、店舗端末20において二次元コードが表示され、ユーザ端末10で二次元コードが読み取られることで、グループ支払いが実行されてもよい。なお、本変形例では、ユーザ端末10は、読取部26と同様の読取部を備えるものとする。
例えば、店舗端末20は、記憶部22に記憶された店舗IDと、操作部24から入力された全体支払額と、を含む二次元コードを生成し、表示部25に表示させる。ユーザ端末10の読取部は、当該二次元コードを読み取り、店舗IDと全体支払額とを取得する。なお、全体支払額は、ユーザ端末10の操作部14から入力されてもよい。
ユーザ端末10は、取得した店舗IDと全体支払額に基づいて、サーバ30に対し、グループ支払いの実行要求を送信する。グループ支払いの実行要求自体は、実施形態で説明した通りである。即ち、実施形態のS26において店舗端末20が送信する実行要求が、本変形例では、ユーザ端末10により送信される。
なお、個別支払い又はグループ支払いの何れかを実行するかは、予め選択されていてもよいし、二次元コードが読み取られた後に選択されてもよい。個別支払いが選択された場合には、ユーザ端末10は、二次元コードを読み取ることで取得した店舗IDと支払額とに基づいて、サーバ30に対し、個別支払いの実行要求を送信する。個別支払いの実行要求自体は、実施形態で説明した通りである。即ち、実施形態のS3において店舗端末20が送信する実行要求が、本変形例では、ユーザ端末10により送信される。
以上のように、ユーザ端末10ではなく、店舗端末20において二次元コードが表示され、一連のグループ支払いが実行されることによって、ユーザの手間を軽減してもよい。更に、実施形態のように、ユーザ端末10で二次元コードを表示させる支払方法とするか、本変形例のように店舗端末20において、二次元コードを表示させる支払方法とするか、をユーザ又は店舗の担当者が選択できるようにしてもよい。
(6)また例えば、上記変形例の2つ以上を組み合わせてもよい。
また例えば、実施形態では、トップ画面G1において支払方法が選択された後に、コード表示画面G11において二次元コードが表示されて決済が実行される場合を説明したが、支払方法が選択されるタイミングは、任意のタイミングであってよく、二次元コードを表示させた後に、ユーザが支払方法を選択して決済が実行されてもよい。
また例えば、実施形態では、新規作成画面G2からユーザグループが作成される場合を説明したが、SNSやメッセージアプリ等において予め作成されたユーザグループ(友達グループ)を、グループ支払いのユーザグループに適用してもよい。例えば、SNSやメッセージアプリ等におけるユーザグループに基づいて、決済システムS内にユーザグループを新規作成してもよい。この場合、当該新規作成されたユーザグループに属するユーザは、SNSやメッセージアプリ等におけるユーザグループに属するユーザと全く同じであってもよいし、一部のユーザが異なっていてもよい。
他にも例えば、SNSやメッセージアプリ等におけるユーザグループにグループ支払い機能を付与し、決済システムS内に特にユーザグループは新規作成されないようにしてもよい。この場合、決済システムSは、SNSやメッセージアプリ等の機能と連携して、グループ支払いの対象となるユーザグループを特定することになる。
また例えば、実施形態では、ユーザがユーザグループにバリューを登録する場合を説明したが、特にバリューの登録が行われることなくグループ支払いが実行されてもよい。この場合、ユーザグループにバリューが登録されていないので、支払操作が行われた場合、実行部306は、グループ支払いの対象となるユーザグループの各ユーザにより選択された支払方法に基づいて、クレジットカード会社などの外部システムに対し、個別支払額の決済要求を送信することになる。なお、この場合、何れかの外部システムから、残高不足等の理由により決済が完了しなかった旨の通知を受信した場合には、決済をキャンセルする旨の通知を送信してもよい。
また例えば、実施形態では、ユーザがユーザグループにバリューを登録する際に、事前にその分のバリューが確保される場合を説明したが、特にこのような確保は行われなくてもよい。また例えば、実施形態では、グループ支払いが実行される際に、ユーザごとに、当該ユーザにより登録されたバリューが当該ユーザの個別支払額に足りているか否かが判定される場合を説明したが、特にこのような判定が実行されず、不足分も含めて強制的に決済処理が実行されてもよい。また例えば、ユーザグループへのバリューの登録と同時に、ユーザのバリューが実際に消費されてもよい。即ち、プリペイドカードのように、ユーザグループに対し、各ユーザが予め入金するといったような使い方がなされてもよい。
また例えば、実施形態では、店舗端末20において全体支払額が入力される場合を説明したが、ユーザ端末10において全体支払額が入力されてもよい。この場合、ユーザは、決済完了画面G12を店員に見せることによって退店できるようにしてもよい。
また例えば、ユーザグループごとに、グループ支払いにおける利用上限額、購入可能商品、又は各ユーザの登録可能額といった情報が設定されていてもよい。また例えば、ユーザグループに参加するユーザは、随時変化してもよく、途中でユーザグループに加入してもよいし、途中でユーザグループから脱退してもよい。ユーザグループから脱退した場合には、確保されたバリューは解放されるようにしてもよい。また例えば、ユーザグループは、任意のタイミングで解散してもよい。ユーザグループが解散した場合には、確保されたバリューは解放されるようにしてもよい。
また例えば、実施形態では、ユーザが自発的にバリューの登録をする場合を説明したが、他のユーザからの要求に応じてバリューの登録が行われるようにしてもよい。例えば、ユーザグループの作成者は、招待する他のユーザに対し、登録してほしい額を通知してもよい。更に、作成者は、ユーザグループ全体で登録してほしい額を通知してもよいし、個々のユーザに登録してほしい額を通知してもよい。なお、作成者以外のユーザにより、登録してほしい額の通知が行われてよい。
また例えば、ユーザ端末10には、電子マネーやポイントを記録したICチップが備えられていてもよい。ICチップは、制御部、記憶部、及び通信部を含み、記憶部に電子バリューの残高情報や残高情報を変化させるためのプログラムが記憶されている。そして、サーバ30又は他のサーバからの指示に応じて、自身が記憶する残高情報を変化させるようにしてもよい。
また例えば、サーバ30で実現されるものとして説明した機能は、ユーザ端末10又は店舗端末20で実現されてもよい。例えば、特定部301は、店舗端末20の制御部21を主として実現されてもよい。この場合、店舗端末20は、サーバ30からグループデータベースDB2を取得し、特定部301は、グループ支払いの対象となるユーザグループを特定してもよい。また例えば、取得部302は、ユーザ端末10の制御部11を主として実現されてもよい。この場合、取得部302は、操作部14から入力された全体支払額を取得してもよい。また例えば、取得部302は、店舗端末20の制御部21を主として実現されてもよい。この場合、取得部302は、操作部24から入力された全体支払額を取得してもよい。
また例えば、決定部303は、ユーザ端末10の制御部11を主として実現されてもよい。この場合、決定部303は、店舗端末20又はサーバ30から全体支払額を取得して、個別支払額を決定してもよい。また例えば、決定部303は、店舗端末20の制御部21を主として実現されてもよい。この場合、決定部303は、ユーザ端末10又はサーバ30から全体支払額を取得して、個別支払額を決定してもよい。また例えば、実行部306は、ユーザ端末10の制御部11を主として実現されてもよい。この場合、実行部306は、クレジットカード会社などの外部システムに対し、決済処理を依頼してもよい。また例えば、実行部306は、店舗端末20の制御部21を主として実現されてもよい。この場合、実行部306は、クレジットカード会社などの外部システムに対し、決済処理を依頼してもよい。