JP7053147B2 - 自動車特に自動車の装置のエネルギー効率を分析するためのシステムおよび方法 - Google Patents

自動車特に自動車の装置のエネルギー効率を分析するためのシステムおよび方法 Download PDF

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Description

本発明は、自動車のエネルギー効率を判定および/あるいは最適化するためのシステムおよび方法に関する。
自動車のエネルギー効率は、エネルギーコストの上昇を背景とした、顧客にとっての購買の根拠としても、気候保全目的の枠内で車両による環境悪化の軽減の義務を背景とした立法者にとっても、ますます大きな意味を持つようになっている。
顧客の側では、車両を所有する総コストのテーマも、意味を持つ。純粋に技術的な観点に関して、CO削減立法はおそらく、極めて重要なテクノロジーの推進役となっている。将来のCOもしくは消費量のフリート制限値は世界的に、恒常的に下がる水準に収束している。これによって、一方では、高度にフレキシブルな構成要素を有する複雑な駆動システムが必要となるが、他方では極めて多様な境界条件へのますます個別化された適合も引き起こされ、結果的に駆動システムの多次元の多様化に至る(様々なエネルギー担体、異なる電化の程度、ヴァリエーションの多様性など)。
しかも将来的に、車両の駆動系を全車両環境とネットワーク化すること(英語:Connected Powertrain)で、運転ストラテジーを現実の交通状況や環境条件特に地形に最適に適合させることが可能になる。車両のインフォテインメントやドライバーアシストシステムから車両間通信(Car2Car)あるいは車対X通信(Car2X)に至るまでの豊富な情報が、多くのシナリオをあらかじめ算定し、それで最適化の範囲を大きく広げることを可能にする。それによって、エネルギー消費を削減するために、はるかに大きな規模で将来の駆動システムの多様な自由度を利用できる可能性が生じる。しかしながらこれは、開発の手間と較正の手間ととりわけ検証の手間とが極端に増える非常に複雑な運転ストラテジーをもたらす。
エネルギー効率に関して消費者に情報提供するために、2011年12月1日以降ドイツ連邦共和国において、乗用車のためのCO特性化条例が施行されている。それ以降、展示される車両あるいは購入またはリース用に提供される車両は、そのエネルギー効率等級を明示する、車両に付属のCOラベルが付けられている。車両では、車両重量についてサイズ区分が行われる。その際車両のエネルギー効率と車両のエミッションとの間に直接的な関連がある。
車両をエネルギー効率等級で分類するために、出願時点でのCO排出の基準値は車両の重量について決定される。これに対して、前進するために車両に投入されるエネルギーはどの程度効率的に利用されるかについてや、駆動系、ステアリング、駆動装置あるいは補助アセンブリのような車両の個々の装置Aまたはエネルギー効率に対するその他の作用要因がどのような寄与をするのかといった意見を、エネルギー効率等級への区分から得ることはできない。
エミッション自体も、ますます厳格になる法律上の規制の影響下にある。ヨーロッパ共同体において、最初の統一的なエミッションの規定は1970年に発効した。その当時は、一酸化炭素と炭化水素のエミッションのみが制限された。1977年、追加の制限排ガス含有成分として酸化窒素が導入された。ディーゼルエンジンからの粒子(煤)の制限値は、1988年に導入された。1988年、トラックとバスとに排ガス含有成分の制限値が、初めてヨーロッパ規模で確定された。オートバイとモペットに対しては、1997年以降ヨーロッパ規模で確定された排ガス制限値がある。
排ガス規定はそれ以降、段階的に厳格化された。この厳格化は、エミッション値の種類と高さおよびその永続的な遵守に関する。
消費とエミッションの値は、法律上の規格を満たしているかどうか検査するために、同様に規格化された走行サイクルでテストされる。これは、何十年も前からエミッションを決定するために、テストベンチでの車両の認可試験の際に一般的に行われている方法である。実験室の環境において、温度、燃料、テストサイクルもしくは距離プロファイルの境界条件を明確にして、エンジンと車両とが、排ガスエミッションと燃料消費とを最小にするよう最適化される。燃焼挙動の改善と適切な排ガス後処理の使用とによって、出願時点でのすべての法律上のエミッション制限を下回る。出願時点で最新の新しいヨーロッパの走行サイクルは、合わせて1180秒(ほぼ20分)かかっている。この走行サイクルは、780秒の市内サイクル(市内条件)と、400秒の郊外サイクル(市外条件)とから成る。環境温度は、測定中は20℃から30℃である。コールド・スタート条件と加速度と減速度とが検出され、それに応じて補間される。
規格化された走行サイクルに基づく消費とエミッションとの評価は、様々な車両を互いに比較できるようにするために、平均プロファイルである。特に、顧客が短距離交通と市内交通を多く行った場合に、走行サイクルはたいてい、顧客の個人的な利用プロファイルと部分的にしか一致しない。その際、時速120kmを越える速度での消費とエミッションも測定されず、平均値の算定に入らない。走行サイクルの間、エミッションの上昇の原因を探るのは、総サイクルの最適化が狙いである。
特許文献1は、車両を電子工学的に構成するための方法であって、
‐構成される車両のための距離に応じた走行プロファイルを決定し、
‐この走行プロファイルに基づいて予測され得る車両でのエネルギー流をシミュレートして数量化し、
‐互いに準拠した、車両の個々の機能ブロックを、車両において予測され得るエネルギー流に応じて決定し、その際機能ブロックは、特にそれぞれの機能ブロックに含まれる部材のエネルギー特性を表現し、
‐個々の機能ブロックを構成し、走行プロファイルに応じた部分的あるいは全体的エネルギーバランスシートを作成し、
‐望ましい走行プロファイルにとってエネルギー効率のよい車両が構成されるまで、走行プロファイルに応じた部分的あるいは全体的エネルギーバランスを最適化するためのおよび/あるいはヴァリエーション形成のための個々の機能ブロックを交換または置換する
方法に関する。
特許文献2は、電気動力ステアリング装置のステアリング角センサの故障を検知するためのシステムに関し、このシステムは、
‐ステアリングホイールの回転角を測定することによって、ステアリング角信号を発生させかつ伝送するためのステアリング角センサと、
‐穏やかな操縦のための補助動力を生み出し、エンジンの回転に基づいて電流と電圧とを伝えるためのエンジンと、
‐エンジンの回転方向を検出し、ステアリング角センサからのステアリング角信号を受信し、ステアリングホイールの第1の回転方向を検出し、エンジンの回転方向がステアリングホイールの第1の回転方向と一致しない場合には、ステアリング角信号に欠陥があると決定して、フェイルセーフ・ロジックの運転をスタートさせる、エンジンからの電流と電圧とを受容するための電子制御ユニットと
を備える。
特許文献3は、車両の周囲についての情報と、車両の運転状態についての情報と、1つあるいは複数のコマンド入力と、1つあるいは複数の車両の運転パラメータとに基づいて、車両エンジンに与えられる電力を算定するために適したエネルギー管理ロジックを備える、車両の電力消費量を管理するための装置に関する。
特許文献4は、距離の一部に対する、推進力に関連する車両の運転パラメータを見積もるための方法に関し、この方法は、
‐距離の一部についての情報に基づいて、距離の一部に対する、車両の少なくとも1つの運転パラメータを見積もるステップと、
‐少なくとも1つの見積もられた運転パラメータと少なくとも1つの車両特有のパラメータとを利用して、距離の一部に対する、推進力に関連する運転パラメータを見積もるステップであって、少なくとも1つの車両特有のパラメータは、
‐車両の運転中に、複数の車両運転パラメータを決定するために走行データを検出することと、
‐少なくとも2つの決定された車両運転パラメータを、少なくとも1つの車両特有のパラメータを含む所定の関係で利用することと、
‐少なくとも2つの車両運転パラメータに対する走行データと所定の関係とから、少なくとも1つの車両特有のパラメータを決定することとによって決定され、
‐複数の車両運転パラメータに対して検出された走行データにおける様々な走行フェーズを識別するステップであって、走行フェーズに対して少なくとも1つの車両特有のパラメータが決定され、識別された各走行フェーズは、それぞれの走行データから決定される1組の車両特有のパラメータに割り当てられ、識別されたすべての走行フェーズに対して決定された車両特有のパラメータは、推進力に関連する運転パラメータを見積もるために、利用されるステップと
を備える。
独国特許出願公開第102009048615号明細書 米国特許出願公開第2008/039996号明細書 米国特許出願公開第2007/0112475号明細書 米国特許第8571748号明細書
H.O.リスト「急速に変化するグローバル環境における将来の駆動システム」、第30回国際ウィーン・エンジンシンポジウム、2009年5月7-8日 H.リスト、P.シェグル「車両走行性の客観的評価」、SAEテクニカル・ペーパー、980204、1998年、DOI10.4271/980204 R.フィッシャー、K.キュッパー、P.シェグル「車両のネットワーク化による駆動の最適化」、第35回国際ウィーン・エンジンシンポジウム、2014年5月8-9日 W.ビアマイアー、S.トーマン、F.ブランデル「騒音の質のためのソフトウェア・ツールとブランド・サウンド開発」、SAE 01NVC-138、トラヴァースシティー、2001年4月30日-5月3日 M.シュラウフ、P.シェグル「自動化/自律的走行の走行性の客観化」、AVLエンジンと環境会議2013、2013年9月5日-6日、グラーツ T.ヒロセ、T.スギウラ、T.ヴェック、F.フィスター「先進四輪駆動ハイブリッドのリアルライフ・テスト適用範囲の達成法」、CTIベルリン、2013年
本発明の課題は、自動車のエネルギー効率の普遍妥当な分析を可能にするシステムと方法とを提供することである。特にこの分析は、車両重量と走行した走行サイクルとに依存しないか、あるいはわずかな程度しか依存しない。
この課題は、請求項1に記載の自動車のエネルギー効率を分析するためのシステムと、請求項6に記載の対応する方法とによって解決される。本発明に係る教示の有利な形態は、従属請求項で請求される。
本発明は特に、複雑な走行過程を個々の走行要素もしくは走行状態あるいは連続する走行状態にセグメント化し、このセグメント化に基づいて固有値を決定するというアプローチに基づいている。セグメント化によって、車両のエネルギー効率に対する個々の走行要素もしくは走行状態の影響を決定することが可能である。セグメント化に基づく固有値は走行サイクルに依存せず、それゆえエネルギー効率にとって普遍妥当な固有値と呼ぶことができる。個々の走行状態に対するエネルギー効率の固有値から、任意の走行過程を再現でき、現実の走行(リアルドライブ)に対応する任意の特に推計学上の走行過程に対するエネルギー効率を再構成できる。出願人は、そのような1つの固有値もしくはそのような複数の固有値に基づいて最適化が行われれば、車両のエネルギー効率をそのようにセグメント化して分析することで、車両での大きな効率の改善が達成され得ることを確認した。
本発明はさらに、モジュール、構成要素あるいは部材として形成されていてよい車両の個々の装置Aに、それぞれ1つの独自のエネルギー効率を当てはめるというアプローチに基づいている。全車両のエネルギー効率を個々の車両要素のエネルギー効率にこのようにカテゴリ化することは、一方では、車両の走行ダイナミクスに依存する運転ストラテジーにおいて個々の走行要素を最適化するために用いられ得る。他方で、エネルギー効率の悪い車両要素を識別し、場合によっては取り替えることができる。さらにカテゴリ化によって、相互のエネルギー効率に対する様々な車両要素つまり車両の様々な装置の影響の検査が可能になる。これは特に、そのエネルギー出力E(out)が、入ってくるエネルギーE(in)として別の装置に転送されるような装置では重要である。
等級分類のさらなる利点は、車両はエネルギー効率に関して、有限要素法と同様に、それぞれ見通し可能な数のパラメータで記載できる車両要素に分解され得ることにある。これによって車両は総体で、エネルギー効率に関して特に良好にシミュレートできる。これによって、時間的な開発の手間を著しく削減できる。なぜなら、車両の装置のデザイン変更を、車両の全エネルギー効率への影響を顧慮して検査できるからである。車両シミュレーションによるエネルギー効率分析の可能性によって、テストベンチから完全にシミュレートされたあるいは部分的にシミュレートされたプロセスへの検証試験の移行、いわゆる開発プロセスのフロントローディングを達成できる。
充分なパラメータが対応して考慮されるならば、セグメント化をカテゴリ化と組み合わせることによって、それぞれ走行した車両サイクルだけでなく、車両構成要素が組み込まれているそれぞれの車両からも、車両構成要素のエネルギー効率を切り離すことができるようになる。
そのような普遍妥当な固有値を決定することによって、個々の車両構成要素もしくは装置を、車両全体でかつ走行サイクル全体で、互いに比較しあうことができる。その際普遍妥当な固有値の決定はたとえば、特定の走行サイクルに関係のない、現実の走行運転における車両許可のために行われ得る。これは、様々な車両クラスの車両をはるかに良好に比較可能にし、実際の道路交通での消費をより良好に表わす結果をもたらす。その上、部分的に推計学的な構成要素である道路走行を有する、コントロール可能なテスト領域であるテストベンチが拡大されて、総合的なテストサイクルは、概観不可能な多様な走行要素もしくは走行状態と境界条件とを有する偶発的な現実運転にまで補完され得る。
本発明に従えば、消費とエミッションとひいては効率とを、車両の個々の走行状態、複数の同様の走行状態および/あるいは連続する様々な走行状態に関連して分析でき、その結果エネルギー効率と車両運転挙動とに対する走行状態の影響を明らかにできる。
本発明の主旨における駆動装置は、エネルギー変換によって機械的な駆動力を生み出すために配置されている。
本発明の主旨における「検出」という言葉は、特にシミュレーションによって生み出されるデータセットを読み取り、車両のアセンブリの運転状態をプリセットし、および/あるいは車両の測定あるいはテストベンチでの測定を実行することを含む。
本発明の主旨における装置の運転状態は、運転パラメータによって特徴付けられる。内燃機関ではこれは、典型的にはトルクと回転数である。しかし運転状態は特に、単に装置の始動と動作停止も意味する。好適には、少なくとも運転状態から、装置によって準備される作業もしくは動力あるいはエネルギーを決定することができる。
本発明の主旨における走行状態は、走行状態をシチュエーション的に観察するかどうか(たとえばカーブ走行がある)、あるいは走行状態がまずパラメータの時間経過から生じるかどうか(たとえばチップインがある)によって、1つのパラメータの1つの値または複数の値、あるいは複数のパラメータの値の1つの組み合わせ状況または複数の組み合わせ状況によって確定されている。本発明の主旨における走行状態は、特に車両の走行ダイナミクスを再現する。走行状態は特に、一定の速度での滑走、加速、カーブ走行、パーキング走行、直線発進、アイドリング(転がり走行)、チップイン(突然にアクセルを踏み込むこと)、レットオフ(突然にアクセルを離すこと)、一定走行、ギアの切り替え、停止、上り坂走行、下り坂走行、電動走行、回生によるブレーキ、機械的ブレーキあるいはこれらの走行状態の少なくとも2つの組み合わせである。走行ダイナミクスは、いくつかの走行状態では、車両構成要素の駆動法あるいは運転状態によっても決定される。それでフルハイブリッド車両では、原則的に、3通りのチップイン走行状態が可能である。つまり内燃機関によって走行されるチップインと、電気機械によって走行されるチップインと、電気機械が付加的な電気ブーストとして使用されるチップインとである。個々の走行状態は、個々の組み合わせ状況の考察に至るまで細かくすることが可能なので、たとえば様々な動作でのチップインあるいは様々な出力回転数のチップインも、異なる走行状態として区別され得る。
本発明の主旨における走行抵抗は、一定の速度あるいは加速する速度で水平な面あるいは傾斜した面を走行するために、陸上車両が駆動力を使って克服しなければならない抵抗の総和を示している。走行抵抗は、特に空気抵抗、転がり抵抗、勾配抵抗および/あるいは加速抵抗といった構成要素から構成される。
本発明の主旨における地形は土地であり、特に車道の傾斜と道路のカーブと平均海面(たとえば海抜)よりも高地とを示している。
本発明の主旨における車両の装置Aは、部材、特に補助アセンブリ、構成要素、特にパワーエレクトロニクスあるいは駆動装置、あるいはシステム、特にステアリングあるいは駆動系である。
本発明の主旨における走行要素は、好適には走行状態である。さらに好適には、走行要素の識別のために、冒頭で挙げた基準を特徴付けるさらなるパラメータの開発が考慮され得る。この場合、たとえば考えられ得るのは、車両のエネルギー消費を特徴付ける第1のパラメータの増加が、エネルギー消費にとってひいてはエネルギー効率にとって特に関連性のある走行要素を示唆することである。
本発明の主旨におけるリアルドライブ(Real-Drive)は、特に道路上あるいは土地での現実の走行運転を意味する。部分的にシミュレートされたもしくは完全にシミュレートされた車両では、リアルドライブは、たとえば推計学的な方法による、テストベンチでのそのような現実の走行の描写も意味してよい。それに対応して、リアルドライブ・エミッションは、(シミュレートされた)現実の走行中に発生し、リアルドライブ効率は、(シミュレートされた)現実の走行運転中の車両のエネルギー効率である。
本発明に係るシステムの有利な一形態において、少なくとも1つの第1のパラメータはさらに、少なくとも1つのさらなる装置Bのエネルギー消費を特徴付けており、少なくとも1つの第2のパラメータはさらに、少なくとも1つのさらなる装置Bの運転状態を特徴付けており、処理装置はさらに、少なくとも1つのさらなる装置Bの少なくともエネルギー効率を特徴付ける少なくとも1つの第2の固有値を、少なくとも1つの走行状態に依存して第1のデータセットと第2のデータセットとに基づいて算出するために配置されており、処理装置はさらに、少なくとも1つの装置Aの少なくともエネルギー効率を特徴付ける少なくとも1つの第1の固有値と、少なくとも1つのさらなる装置Bの少なくともエネルギー効率を特徴付ける少なくとも1つの第2の固有値とを、それぞれ同一の走行状態に対して、少なくとも2つの装置AとBとから成るシステムのエネルギー効率を特徴付ける総固有値にまとめるために配置されている。
装置Aの固有値と装置Bの固有値とを総固有値にまとめることによって、車両の個々の要素に基づいて、漸次的に車両の上位のシステムを構成できる。それによって、車両の最小ユニットから最大ユニットまでのエネルギー効率を構成できる。
さらなる一形態において、総固有値は、たとえば駆動系、ステアリングあるいは全車両のエネルギー効率を再現する。このために選択的には、以下の有利な形態において表わされるように、個々の評価も総評価にまとめられ得る。
有利なさらなる一形態において、本発明に係るシステムは、第4の装置特に、特に車両モデルあるいは基準車両に基づいて少なくとも1つの固有値のための設定値を検出するために配置されたインターフェースを備え、かつさらに、第2の比較装置特に、固有値を設定値と調整するために配置されたデータ処理装置の一部と、出力装置特に、調整に基づいて評価を出力するために配置された表示器とを備える。
エネルギー効率の評価に基づいて、同じような様々な装置あるいは様々なシステムあるいは車両さえも、簡単なやり方で互いに比較することができる。その際評価は好適には、一種のエネルギー効率等級で示される。
本発明に係るシステムの有利なさらなる一形態において、このシステムはさらに、連続する走行状態を記憶するために配置されている記憶装置を備え、処理装置はさらに、固有値を算出する際に連続する走行状態を考慮に入れるために配置されている。
設定値もしくは設定値関数は本発明に従えば、基準車両との比較によっても、複数の比較車両の統計上選択される結果との比較によっても、生じ得る。この場合統計上の評価は、特に回帰分析あるいは簡単な平均値の決定に基づいて行われ得る。評価のために、設定値あるいは設定値関数に対して、公差領域がプリセットされ得る。好適には、連続する少なくとも2つの特異な走行要素もしくは走行状態のみが、基準に対して特徴のある関連性を持ち得る(たとえば基準である走行性に対して、長時間の惰行段階の後のチップイン)。
本発明に係るシステムをこのように実施することで、個々の走行要素特に走行状態に基づく値を決定できるだけでなく、評価すべき現在の走行状態に対する以前のおよび/あるいは以後の走行状態の影響も考慮できる。付加的に、複数の走行状態を検出する検出期間にわたる固有値も算出でき、分析のためにそれぞれ援用されるパラメータを、この期間にわたって総計あるいは統合できる。この場合好適には、すべてのデータセットを記憶できるので、オンライン運転だけでなくオフライン運転でも分析を行うことができる。この場合記憶された値の分析のために、個々の走行要素もしくは走行状態をより小さいユニットに分解できるスライド評価ウィンドウを定義できる。また、全考察において、個々の走行状態の間あるいは複数の同様の走行状態にわたって、設定値偏差の統計上の評価が可能である。その際、エネルギー効率に関連性のある事例は好適には、設定値の偏差の頻度と大きさとによって決定される。それで、頻度がより高いより小さな偏差も、頻度がより低い大きな偏差も、関連性があるとして分類され得る。
本発明に係るシステムの有利なさらなる一形態において、センサまでの、信号の所要時間および/あるいはそれぞれのデータセットを検出するための少なくとも1つの測定媒体の所要時間を考慮に入れるために、処理装置はさらに、定義された少なくとも1つの走行状態に対する第1のデータセットの値と第2のデータセットの値の割り当てを修正するために配置されている。
本発明に係るシステムをこのように実施することで、検出された値もしくは測定値が間違った走行状態に割り当てられること、もしくは要素が誤って識別されることを回避できる。
本発明の前述の様態と、本発明に係るシステムの発展形態のために開示される特徴は、本発明の後述の様態と、これに付随する本発明に係る方法の発展形態とにも、対応して当てはまり、その逆も当てはまる。
有利な一形態において、本発明に係る方法はさらに、以下の作業ステップを備える。すなわち、特に車両モデルあるいは基準車両に基づいて少なくとも1つの固有値のための設定値を検出するステップと、固有値を設定値と調整するステップと、調整に基づいてエネルギー効率の評価を出力するステップとである。
本発明に係る方法の有利なさらなる一形態において、少なくとも1つの第1のパラメータはさらに、少なくとも1つのさらなる装置Bのエネルギー消費を特徴付けており、少なくとも1つの第2のパラメータはさらに、少なくとも1つのさらなる装置Bの運転状態を特徴付けており、本方法はさらに、次の作業ステップを備える。すなわち、少なくとも1つのさらなる装置Bの少なくともエネルギー効率を特徴付ける少なくとも1つの第2の固有値を、少なくとも1つの走行状態に依存して第1のデータセットと第2のデータセットとに基づいて算出するステップと、少なくとも1つの装置Aの少なくともエネルギー効率を特徴付ける少なくとも1つの第1の固有値と、少なくとも1つのさらなる装置Bの少なくともエネルギー効率を特徴付ける少なくとも1つの第2の固有値とを、それぞれ同一の走行状態に対して、少なくとも2つの装置AとBとから成るシステムのエネルギー効率を特徴付ける総固有値にまとめるステップとである。
すでに本発明に係るシステムに関連して説明されたように、このやり方で個々の装置から成る総体のエネルギー効率は、総固有値によって特徴付けられ得る。
有利なさらなる一形態において、そのような総固有値は、駆動系、ステアリングあるいは全車両のエネルギー効率を示すことができる。
本発明に係る方法の有利なさらなる一形態において、第1のデータセットはさらに、少なくとも1つのさらなる装置Bのエネルギー消費を特徴付け、第2のデータセットはさらに、少なくとも1つのさらなる装置Bの運転状態を特徴付けており、少なくとも1つの装置Aは少なくとも1つの装置Bにエネルギーを準備し、本方法はさらに、次の作業ステップを備える。すなわち、少なくとも1つの装置Aのエネルギー消費と少なくとも1つの装置Bのエネルギー消費とを補正するステップである。
車両のモジュールと構成要素はふつう、各々がエネルギー消費とひいては独自のエネルギー効率とを備える複数の装置の結合体として存在する。車両のモジュールあるいは構成要素に組み込まれている様々な装置の個々のエネルギー効率を決定するために、個々の装置のそれぞれのエネルギー消費を識別しなくてはならない。互いにエネルギーを供給し合う装置では、これは、供給を受ける装置Bへ入ってくるエネルギーE(in)を決定することで行われ得、そのエネルギーは、準備する装置Aのエネルギー消費から差し引かれる。
本発明に係る方法の有利なさらなる一形態において、装置Aは、ステアリングシステムもしくはその構成要素あるいは部材の1つであり、少なくとも以下の運転状態群からの、ステアリングシステムの運転状態が存在し得る。すなわち、進路進行、進路変更、一定のステアリング角、ステアリングアクチュエータの動作停止あるいは始動状態、サーボ運転、手動運転あるいはこれらの運転状態の少なくとも2つの組み合わせ。
ステアリングのこれらの運転状態と走行状態とに基づいて、特に、それぞれ要求される作用を達成するためにステアリングが調達しなくてはならないエネルギーを算定できる。
本発明に係る方法の有利なさらなる一形態において、装置Aは、駆動装置もしくはその構成要素あるいは部材の1つであり、駆動装置のそれぞれ1つの運転状態は、少なくとも以下の運転状態群から存在する。すなわち、惰性運転、部分負荷運転、全負荷運転、動作停止、始動、起動運転、アイドリング運転あるいはこれらの運転状態の少なくとも2つの組み合わせ。
駆動装置の場合でも、運転状態とともに走行状態の組み合わせから好適には、走行状態を達成するために駆動装置はどのエネルギーを準備しなくてはならないかを導き出すことができる。
本発明に係る方法の有利なさらなる一形態において、少なくとも1つの第2のパラメータはさらに、車両周辺の地形を特徴付けるのに適している。
車両周辺の地形を決定することによって、車両の運転ストラテジーを、車両がたどる道路の道程に到達する前に、当該道路の道程の変化に適合させることができる。これによって、車両の総効率に関して著しい効率の向上を達成できる。
本発明に係る方法の有利なさらなる一形態において、少なくとも1つの装置Aは、内燃機関あるいは燃料セルシステムであり、第1のパラメータは、内燃機関あるいは燃料セルシステムの少なくとも1つのエミッションである。
この形態に従えば、内燃機関あるいは改質装置を備える燃料セルシステムのエネルギー消費は、エミッションの測定特にCOエミッションを介して決定され得る。好適にはこの場合、エネルギー貯蔵装置のエネルギー流入とエネルギー流出も、考慮される。
本発明に係る方法の有利なさらなる一形態において、作業ステップは、第3のデータセットが複数の異なる走行状態に及ぶまで、実施される。
有利なさらなる一形態において、本発明に係る方法はさらに、以下の作業ステップを備える。すなわち、連続する走行状態を算出するステップであって、固有値の算出時に連続する走行状態が考慮されるステップである。
本発明に係る方法の有利なさらなる一形態において、第1のデータセットおよび/あるいは第2のデータセットの値は、それぞれの車両運転状態特に走行状態の期間にわたって統合される。
このような値の手間のかかる統合と特に総計は、走行状態の全期間にわたる固有値の算出を可能にする。
本発明に係る方法の有利なさらなる一形態において、複数のデータセットの値は、少なくとも1つの固有値を算出するために走行状態の種類でまとめられる。
これによって、同一の走行状態を統計的に活用することができる。
有利なさらなる一形態において、本発明に係る方法はさらに、以下の作業ステップを備える。すなわち、センサまでの、信号の所要時間および/あるいはそれぞれのデータセットを検出するための少なくとも1つの測定媒体の所要時間を考慮に入れるために、あらかじめ定義された少なくとも1つの走行状態に対する第1のデータセットの値と第2のデータセットの値を割り当てるステップである。
有利なさらなる一形態において、本発明に係る方法はさらに、以下の作業ステップを備える。すなわち、評価を付加的に左右し、特に以下の運転モード群、すなわち効率指向の運転モードと、走行性能指向の運転モードと、快適性指向の運転モードと、消費指向の運転モードと、エミッション削減の運転モードと、走行性指向の運転モードと、NVHコンフォート指向の運転モードから選択される車両の運転モードを確定するステップである。
さらなる境界条件もしくは基準であるエミッション、走行性および/あるいはNVHコンフォートに付加的に依存して評価を算出することによって、最適化プロセスにおいて、装置Aのエネルギー効率の絶対的最大値にまで最適化され得るだけでなく、さらなる境界条件を含む、エネルギー効率にとっての相対的最大値も決定され得る。これによって、特に有利には、車両の最適化の際の目標対立を解決できる。
本発明に係る方法の有利なさらなる一形態において、データセットのパラメータは、車両のリアルドライブ運転において検出され、好ましくは車両は、推計学上の原則に従って選択される実際の走行距離を進み、好ましくは実際の車両は、推計学上の原則に従って選択される少なくとも部分的にシミュレートされた走行距離を進み、さらに好ましくは少なくとも部分的にシミュレートされた車両は、推計学上の原則に従って選択される少なくとも部分的にシミュレートされた走行距離を進み、最も好ましくは、シミュレートされた車両は、推計学上の原則に従って選択されてシミュレートされた走行距離を進む。
本発明の主旨における車両のリアルドライブ運転は、たとえば職場、買い物あるいは休暇に出かける、ユーザーの現実の日常走行の観点に従った車両の運転である。
本発明に係る方法は、走行サイクルの試運転の解除を可能にし、個々の走行要素特に走行状態に依存して固有値が決定される。この認識に基づいて、車両のリアルドライブ運転を表わす任意の走行サイクルを構成できる。
本発明に係る方法は、実際の車両を判定するためにも、部分的にシミュレートされたもしくはエミュレートされたあるいは完全にシミュレートもしくはエミュレートされた車両を判定するためにも、援用され得る。実際の車両の場合には、これを実際に運転し、データセットを形成するパラメータを、センサによる測定で算出する。
部分的なシミュレーションの場合には、全車両に対してシミュレーションモデルが作製され、当該シミュレーションモデルに基づいて、データセットの少なくとも1つのパラメータに対するパラメータ値が計算によって算出される。テストは、特にテストベンチで実行され、測定が可能なパラメータもしくはデータセットに対するパラメータ値が、好適には測定によって決定される。
判定が完全にシミュレートされる場合には、全車両がシミュレートされ、テスト運転はテストベンチなしの純粋なシミュレーションとして行われ、車両の個々の構成要素あるいはシステムのために測定されたパラメータ値は、シミュレーションに含まれ得る。実際の車両を判定する場合には、実際の車両は、道路での運転もしくは土地での運転においても、あるいはローラテストベンチでのシミュレートされた道路もしくはシミュレートされた土地でも、運転され得る。実際の車両、車両の部分的なシミュレーションあるいは車両の完全なシミュレーションを判定するための、本発明に係るシステムと本発明に係る方法とを使用するこのような可能性に従えば、本発明の主旨における「検出」という言葉は、特にシミュレーションによって生み出されたデータセットを読み取り、実際のあるいはシミュレートされた車両のアセンブリの運転状態をプリセットし、および/あるいは実際の車両の測定あるいはテストベンチでの実際の車両の構成要素もしくはシステムの測定を実行することを意味する。
本発明のさらなる特徴と利点と使用の可能性は、図との関連で以下の記述からもたらされる。図に示されるのは以下である。
車両のエネルギー効率を判定および/あるいは最適化するための本発明に係るシステムの一実施形態を有する、車両の部分的に概略化された図である。 車両のエネルギー効率を分析するための本発明に係る方法の一実施形態の、部分的に概略化されたブロック図である。 車両のエネルギー効率を分析するための本発明に係るシステムと本発明に係る方法の一実施形態に従った、全車両のシステム統合のカテゴリ化の、部分的に概略化されたグラフである。 車両のエネルギー効率を分析するための本発明に係るシステムと本発明に係る方法の一実施形態の走行プロファイルのセグメント化の、部分的に概略化されたグラフである。 本発明のさらなる様態に関する図である。 本発明のさらなる様態に関する図である。 本発明のさらなる様態に関する図である。 本発明のさらなる様態に関する図である。 本発明のさらなる様態に関する図である。 本発明のさらなる様態に関する図である。 本発明のさらなる様態に関する図である。 本発明のさらなる様態に関する図である。 本発明のさらなる様態に関する図である。 本発明のさらなる様態に関する図である。 本発明のさらなる様態に関する図である。 本発明のさらなる様態に関する図である。
図1は、純粋に例示的に、駆動装置3を有する車両2の本発明に係るシステムの一実施形態を示している。この場合駆動装置3は、特に、駆動装置3から駆動シャフトを介して、場合によってはギア装置19と差動装置21へ延伸し、さらにそれから軸を介して車輪18b、18dへと延伸し、四輪駆動の場合にはさらなる車輪18a、18cへと延伸する駆動系の構成要素である。駆動装置3とは、好ましくは内燃機関あるいは電気機械のことである。駆動装置は好適には、特に改質装置と燃料セルとを有する燃料セルシステムあるいは、燃料特にディーゼルからのエネルギーを電気エネルギーへ変換できるジェネレータも備えてよい。駆動装置3は、特に燃料タンクとしてあるいは電気エネルギー貯蔵器として、また圧搾空気タンクとして形成されていてよいエネルギー貯蔵装置15からエネルギーを取っている。駆動装置3によって、エネルギー貯蔵器15内に貯蔵されたエネルギーは、エネルギー変換によって機械的な駆動力に変換される。内燃機関の場合には、機械的な作業は、ギア装置19と差動装置21とを介し、駆動シャフトと軸とを介して、車両2の駆動輪18b、18dへ伝達される。エネルギー貯蔵器15内に貯蔵されたエネルギーの一部は、補助アセンブリへ直接的に、あるいは駆動装置3による変換ステップによって、機械的な作用として運び去られる。この場合補助アセンブリは、特にエアコン、送風機や、たとえばパワーウィンドウあるいは電気機械式または電気油圧式ステアリングアクチュエータ16あるいは燃料補助装置のためのサーボモータ、つまりエネルギーを消費するが車両2の駆動力の発生に直接関与しないあらゆるアセンブリである。たとえば燃料セルシステムあるいは内燃機関によって、駆動装置3の運転時に場合によっては生じる排ガスもしくはエミッションは、排ガス後処理のための装置22たとえば触媒あるいは粒子フィルタを介して、排ガス装置23によって周囲に排出される。好適には車両2は、2つの駆動装置3、特に1つの内燃機関と1つの電気機械とを備えてよく、この場合には2つのエネルギー貯蔵器15、特に1つの燃料タンクと1つの電気エネルギー貯蔵器とが備わっている。
本発明は、多次元の駆動システムを有する種類の異なるいかなる車両の分析にも使用できる。特に本発明は、並列ハイブリッド駆動、直列ハイブリッド駆動あるいは複合ハイブリッド駆動を有する車両に用いることができる。
本発明は、車両の全エネルギー消費を決定することと、前進駆動と万一の付加的な機能に必要なエネルギーを決定することと、そこから車両の普遍妥当なエネルギー効率を算出することとを目的としている。
以下において、このために備わっている本発明に係るシステム1が、図1に基づいて実際の車両で説明され、様々なパラメータのデータセットが好適には測定によって決定される。しかしながら、図示されていないさらなる実施形態において、好適には車両2の部品をシミュレートあるいはエミュレートし、車両のその他の実際のシステムと構成要素の測定に基づいてもしくはエミュレータの出力で、いくつかのデータセットのみを優先的に扱うことも意図されていてよい。さらに好適には、すべての構成要素とシステムとを有する全車両をシミュレートすることが意図されていてよい。
車両のためのシミュレーションモデルとして、パラメータが特定の車両あるいは車両群に適合されるマルチ質量トランスデューサが用いられてよい。
システム1は、すべての部材を有して車両内に設けられていてよい。実際の車両2での試験と部分シミュレートされた試験では、テストベンチでの車両あるいは被試験物の測定に必要のないシステム1の部材は、別の場所たとえばバックエンドもしくは中央演算装置に設けられていてよい。
車両2のエネルギー効率の分析は、図1で表わされる実施形態において、ステアリングと駆動系のシステムに基づいて、もしくは構成要素である電気機械式あるいは油圧機械式ステアリングアクチュエータ16とステアリング制御装置17もしくは駆動装置3、エネルギー貯蔵器15と場合によってはギア装置19とに基づいて、表わされる。しかしながら、本発明の方法論を、たとえばブレーキシステムや場合によってはさらなる駆動装置などのような、車両2のさらなるシステムと構成要素と部材とにも転用できることは、当業者には明らかである。
図1で表わされる実施形態において、駆動装置3は、排ガス後処理22と排ガス装置24とを有する内燃機関である。この場合エネルギー貯蔵器15は、電気エネルギー貯蔵器つまり車両のバッテリと燃料タンクとに分けられる。
このエネルギー貯蔵器から取り出されるエネルギーは、好適には少なくとも1つの第2の装置特にセンサ4aによって決定される。さらに好適には、排ガス分析装置23のセンサ4bによって、少なくとも1つのエミッションが決定され得る。特に有利には、これは、内燃機関3によって消費されるエネルギーを代表するものである。この場合排ガス分析装置23は、排ガス後処理の前あるいは後に設けられていてよい。
システム1はさらに好適には、好適には装置Aの運転状態を検出できるセンサ5a、5b、5c、5dを含む第2の装置を備える。装置Aが車両2の内燃機関3である場合には、そのような運転状態は、惰性運転、部分負荷運転、全負荷運転、内燃機関の動作停止、内燃機関の始動、起動運転、アイドリング運転あるいはそのような運転状態の少なくとも2つの組み合わせであってよい。センサ5a、5b、5c、5dは、たとえばトルク、回転数、スロットルバルブの位置、ガスペダルの位置、吸気マニホールド負圧、冷媒の温度、点火時点、噴射量、Δ値、排ガス再循環率および/あるいは排ガス温度を、運転状態を特徴付けるためのパラメータとして援用できる。
分析すべき装置Aがたとえば車両2のステアリングであるならば、運転状態としてたとえば進路進行、進路変更つまりステアリング角の変更および/あるいは変更速度、一定のステアリング角、電気機械式または油圧機械式駆動装置の動作停止、サーボ運転、手動運転あるいはこれらの運転状態の少なくとも2つの組み合わせであってよい。そのような運転状態を検出するために援用され得る第2のパラメータは、特にステアリング角α、ステアリング制御装置17とステアリングアクチュエータとの間で伝達されるパワーあるいは信号、ステアリングホイール20の操作の確認および/あるいはステアリングアクチュエータ16のエネルギー受容である。
本発明に係る方法に関連して記述されるように、装置Aの少なくとも1つのセンサ5a、5b、5c、5dによって決定される運転状態と、車両2の走行状態とから確認され得るのは、規定に沿った機能を果たすために装置Aはどのエネルギーを調達しなくてはならないかということである。駆動装置3もしくは内燃機関の場合には、規定に沿ったこの機能は、車両2の前進駆動を達成できるように、つまり走行抵抗と駆動系における抵抗とを克服できるように機械的作業を生み出すことである。
ステアリングシステムの場合には、そのような規定に沿った機能は、車両2の前進方向に関してドライバーの意思を転換することである。装置Aの規定に沿った機能を果たすためのエネルギーを、処理装置9によって装置Aの実際のエネルギー消費に割り当てることによって、特にそれぞれの走行状態に依存して装置Aの個別のエネルギー効率を示す固有値を決定することができる。
システム1はさらに、第3の装置もしくは、車両2の走行状態にとって決定的な少なくとも1つのパラメータを決定するのを可能にする少なくとも1つのセンサ6を備える。パラメータとして、以下のパラメータ群の少なくとも1つが問題となる。すなわち、エンジン回転数、スロットルバルブの位置あるいはガスペダルの位置、車両の速度、車両の縦加速度、吸気マニホールド負圧、冷媒の温度、点火時点、噴射量、λ値、排ガス再循環率、排ガス温度、ギア入れとギアチェンジ。図1において、たとえばインクリメンタルエンコーダ6を介して駆動輪18dの回転数が決定され、それによって、たとえば一定の速度での滑走という走行状態と様々な加速状態を確認できる車両速度を推量できる。システム1はさらに、割当装置8を備え、当該割当装置8は特にデータ処理装置の一部であり、かつ車両の確認されたエネルギー消費と車両の走行抵抗とを、それぞれのパラメータ値の測定時点で存在したそれぞれの走行状態に割り当てできる。車両2が克服すべき走行抵抗から、好適には、ドライバーによってプリセットされた特定の走行性能をもたらすために車両2が準備しなくてはならない、調達すべきエネルギーを推量できる。車両2が準備すべきこのエネルギーを、好適にはセンサ4a、4bによって決定される車両2のエネルギー消費と比較することによって、車両のエネルギー効率に対する固有値を示すことができる。この固有値は好適には、同様に特にデータ処理装置の一部である処理装置9によって算定される。
好適には本発明に係るシステム1は、少なくとも1つの固有値のための設定値を検出できるさらなる第4の装置10を備える。好適にはこの第4の装置10は、対応する設定値を読み取ることができるインターフェースであり、さらに好適にはこの第4の装置10は、少なくとも1つの固有値のための設定値を生み出す車両モデルのためのシミュレーション装置である。第2の比較装置11によって、システムは好適には、設定値を固有値と調整でき、それから表示器12に出力できる。
本発明の主旨における車両モデルは、車両の数学的なモデルである。これは、好適にはハードウェア構造も、車両およびそのシステムと構成要素のための対応する運転ストラテジーも含む。
システム1は好適にはさらに、車両2の現在の走行抵抗を再現するために配置されている第5の装置14を備える。そのような第5の装置14は好適には、車両2に作用するすべての走行抵抗構成要素、つまり空気抵抗、転がり抵抗、勾配抵抗および/あるいは加速抵抗を決定するのに適している。この場合好適には、車両重量やC値のような、たとえばメーカーから提出される車両データが援用される。温度あるいは走行可能な状態によって変化する別のパラメータは、センサによって決定され得る。この場合空気抵抗には、特にC値と車両の正面面積と速度が含まれ、転がり抵抗には、車輪の弾性とタイヤ圧と車輪の幾何学形状とたとえばデータバンクから決定され得る走行路表面の性質および走行路の状態が含まれる。勾配抵抗には、特に車両重量と勾配とが含まれ、進んだΔ道程距離の勾配は、気圧によるあるいはGPSの高度計で決定され得る。加速抵抗は、特に車両2の質量と加速とに依存する。
システム1のすべてのセンサ4a、4b、5a、5b、5c、5d、6、は好適には、特に第1の比較装置7と、割当装置8と、処理装置9と、データインターフェース10と、第2の比較装置11と、出力装置12とを備えるデータ処理装置と、データ接続によって特にデータインターフェース10を介して接続されている。データ接続は、図1において破線で概略的に表わされている。
さらにシステム1は好適には、連続する走行状態とそれに付随するさらなるデータを記憶できるデータ記憶装置25を備える。
特に作業記憶装置を有するマイクロプロセッサを備えかつさらに特に演算装置である処理装置9は、さらに好適には、固有値の算出時に連続する走行状態を考慮に入れることができ、それぞれのデータセットを走行状態に割り当てる際に、センサまでの信号の所要時間あるいは測定媒体の所要時間の分だけ割り当てを修正できる。
本発明に係る方法100の実施形態は、図2と図3と図4とに基づいて、以下において説明される。
本発明に係る方法は、装置Aもしくは車両2のエネルギー効率を分析し、特に、普遍妥当であってかつ特定の走行サイクルに基づかない固有値と評価とを決定するのに使われる。エネルギー効率を示し、車両2の個々の装置Aのエネルギー効率を評価することによって、有限要素法に従って車両2を個々の車両要素に分解できる。特に全システムである車両2のモデル化の際に、車両2を車両要素にそのように分割することで、はるかに正確な結果を得ることができる。
その際本発明が基礎とするアプローチは、一方では、複雑な走行過程を特に走行状態に対応する評価可能な走行要素にセグメント化することであり、他方では、たとえば車両のシステム、構成要素あるいは部材たとえば駆動装置またはステアリングシステムのような個々の車両要素に、全車両2のシステム統合をカテゴリ化することである。
第1の作業ステップ101において、装置Aが消費するエネルギーを示すパラメータが検出される101。特に構成要素であるステアリングアクチュエータ16、ステアリング制御装置17とステアリングホイール操作装置もしくはステアリングホイール20およびステアリング棒のようなさらなる機械的部材から成るステアリングシステムの場合には、そのようなエネルギー消費は特に、車両2を操縦する車輪18cを旋回させ、この車輪18a、18cをその位置で維持するために必要なパワーを準備することで特徴付けられている。車両2にドライバー支援システムがないなら、このエネルギーは、ドライバーからステアリングホイール20を介して準備されなくてはならない。通常の場合には、出願時点での車両2は、ステアリングホイール20を介して与えられるドライバーの操縦指令をステアリング角αの変更に転換する、少なくとも1つのステアリングアクチュエータ16を有する。その際ステアリング角αは、図1で表わされているように、特に車両の中心軸と車輪18a、18cの回転方向との間の角度である。ステアリングアクチュエータ16とは、ふつう、電気エネルギーあるいは油圧エネルギーを車輪18a、18cを操縦するための機械的エネルギーに変換する電気機械式または油圧機械式の装置のことである。このエネルギーは、油圧流体によって直接駆動装置3から準備されるか、あるいは導電線を介して電気エネルギー貯蔵器15から準備される。ステアリングシステムが消費するさらなるエネルギーは、たとえばステアリング制御装置17の電子機器あるいはステアリングアクチュエータ16を制御するためのパワーエレクトロニクスである。この例では、センサ4aによって決定され得る第1のパラメータは、ステアリングシステムに準備される電気エネルギーである。油圧機械式のステアリングアクチュエータ16の場合に求められなくてはならないさらなるパラメータは、ステアリングアクチュエータ16が油圧機械式供給装置から分岐させるエネルギー、つまりこれに関して駆動装置3から調達されるエネルギーである。
装置Aとして駆動装置3特に内燃機関が分析される場合には、エネルギー受容は一方では供給される燃料によって定義されている。さらに、内燃機関3に場合によっては補助アセンブリ特に電気補助アセンブリを介して、たとえば電気で動く圧縮機あるいは種々のポンプを介して供給されるエネルギーが考慮され得る。補助アセンブリのこのようなエネルギー取り込みはもちろん、補助アセンブリが内燃機関によって直接運転されない限りは、内燃機関のためのエネルギーバランスシートで考慮されなくてはならない。内燃機関3のための大まかなエネルギーバランスシートのために、補助アセンブリのエネルギー取り込みを無視することも意図されていてよい。なぜなら、全システムである車両2において、補助アセンブリを運転するためのエネルギーは、長時間運転の際にもっぱら内燃機関3から準備されるからである。内燃機関に燃料を介して化学的に準備されるエネルギーは、内燃機関3の消費経過を受信するセンサ4aによって決定され得る。エミッションを排ガス分析装置23のガスセンサ4bで測定するという別の可能性があり、それによって同様に内燃機関のエネルギー消費を推論できる。補助アセンブリの万一のエネルギー流は、およそ補助アセンブリのエネルギー消費によってあるいは補助アセンブリが準備する機械的作業を決定するセンサによって、内燃機関3のエネルギー消費に含めることができる。
本発明に係る方法はさらに、分析すべき装置Aの運転状態を決定する。ステアリングシステムの場合には、そのような運転状態は、たとえば進路進行、進路変更、一定のステアリング角、ステアリングアクチュエータ16の動作停止または始動、サーボ運転、手動運転あるいはこれらの運転状態の少なくとも2つの組み合わせである。これらの運転状態がパラメータを介して検知され得、それらのパラメータの2つは好適には、ステアリング角αとその変更、ステアリングシステムたとえばステアリングアクチュエータ16の構成要素からのエネルギー受容、ステアリングホイール20の回転角あるいはその変更である。分析すべき装置Aが内燃機関3であれば、考えられ得る運転状態は、惰性運転、部分負荷運転、全負荷運転、動作停止または始動、起動運転、アイドリング運転あるいはこれらの運転状態の少なくとも2つの組み合わせである。これらの運転状態を検知するために援用され得る2つのパラメータは、エンジン回転数、スロットルバルブの位置もしくは走行ペダルの位置、車両の速度、吸気マニホールド負圧、冷媒の温度、点火時点、噴射量、λ値、排ガス再循環率および/あるいは排ガス温度である。
さらなる作業ステップにおいて、車両の走行状態は、1つあるいは複数の走行状態に対してあらかじめ定義されたパラメータ領域に基づいて確認され103、104、105、走行状態を特徴付けるのに適した第3のパラメータが検出もしくは測定され103、このパラメータは走行状態に対する参照パラメータ領域と比較され104、ここから走行状態が、それぞれ測定されたパラメータ値に割り当てられ得る105。この場合考えられ得る走行状態はたとえば、一定の速度での滑走、加速、カーブ走行、パーキング走行、直線発進、アイドリング(転がり)走行、チップイン、レットオフ、一定走行、ギアの切り替え、惰行運転、停止、上り坂走行、下り坂走行あるいはこれらの走行状態の少なくとも2つの組み合わせである。走行状態は、第3のパラメータたとえばセンサ6特にインクリメンタルエンコーダを介して決定され得る速度を介して検知可能である。さらなる第3のパラメータは、クラッチの状態(開閉)とギア入れあるいはギアチェンジの検知と走行ペダルの位置と周辺の地形などである。
装置Aあるいは装置Bの運転状態の確認にも走行状態の確認にも当てはまるのは、それぞれの状態を任意に細かくできるので、少なくとも1つの第2パラメータあるいは少なくとも1つの第3のパラメータのパラメータ値の個々の各組み合わせ状況に至るまで、パラメータにそれぞれ1つの運転状態あるいは走行状態を割り当てできるということである。
装置Aの確認された運転状態とともに確認された走行状態から、それぞれの装置Aがその規定に沿った機能を果たすために必要とするエネルギーを決定できる。
ステアリングシステムの分析の場合には、準備すべきエネルギーを決定するために、原則的にステアリングシステムの操作時の運転状態とステアリングシステムの停止中の運転状態とを区別しなくてはならない。ステアリングシステムが操作されると、ステアリングシステム内の内部抵抗を克服するために、かつ、車両が停止しているかあるいは走行しているかによっては、タイヤと道路との間の付着摩擦力と車輪18a、18cの慣性モーメントを克服するために、パワーを準備しなくてはならない。この作用要因は、メーカーの測定と提示とに基づいて、かついくつかの簡単な推定に基づいて決定できる。ステアリング角α(α≠=)が一定で車両2が走行している場合には、ステアリングホイールの進路進行あるいは進路変更のためのもしくはステアリングシステム内の抵抗を克服するためのパワーを準備する必要はないが、カーブ走行の間車両の重量とステアリングシステムの幾何学形状とに基づいて車輪が及ぼす復元モーメントを準備しなくてはならない。この復元モーメントを克服するために必要なエネルギーは、ステアリング角αと、車両の重量と車両の速度と場合によってはさらなる推定とから導き出すことができる。
分析すべき装置Aが内燃機関3の場合には、準備すべきエネルギーは、走行抵抗を克服し、場合によってはたとえば摩擦のような駆動系内のさらなる抵抗を克服するエネルギーである。走行抵抗は、環境と地形とについての種々の情報および測定によって決定され得る。車両内部の抵抗はたとえば、図1に表わされている駆動系内のセンサ5a、5c、5d、6を介して決定され得る。準備すべきさらなるエネルギーは、車両2のそれぞれの運転ストラテジーへの依存に応じて、自動車バッテリあるいはハイブリッド車の蓄電池のようなより大型の電気エネルギー貯蔵器を充電するために意図されている。
車両2の走行状態と装置Aの運転状態とから、特に車両2に作用するすべての走行抵抗構成要素つまり空気抵抗、転がり抵抗、勾配抵抗および/あるいは加速抵抗を決定できる。この場合好適には、車両重量やC値のような、たとえばメーカーから提出される車両データが援用される。温度あるいは走行状態によって変化する別のパラメータは、センサによって決定され得、第2のパラメータあるいは第3のパラメータとして利用できる。この場合空気抵抗には、特にC値と車両の正面面積と速度が含まれ、転がり抵抗には、車輪の弾性とタイヤ圧と車輪の幾何学形状とたとえばデータバンクで決定され得る走行路表面の性質および走行路の状態が含まれる。勾配抵抗には、特に車両重量と勾配とが含まれ、進んだΔ道程距離の勾配は、気圧によるあるいはGPSの高度計で決定され得る。加速抵抗は、特に車両の質量と加速とに依存する。
装置Aもしくはステアリングシステムあるいは内燃機関3のエネルギー消費と、それぞれの機能を果たすためにそれぞれ調達すべきそれらのエネルギーとから、少なくとも1つの装置Aのエネルギー効率を特徴付ける固有値を算出できる111a。最も簡単な場合には、これは準備されるエネルギーに対する調達すべきエネルギーの比率のことである。
さらに好適には、さらなる装置Bも分析でき、このために本発明に係る方法は、さらなる装置Bの少なくとも1つのエネルギー効率を特徴付ける第1のパラメータと第2のパラメータと第3のパラメータに同様に基づいて、好適には少なくとも1つの第2の固有値を算出する作業ステップ111bを備える。装置Aのエネルギー効率に対する固有値と装置Bのエネルギー効率に対する固有値の両方をさらに、好適には総値にまとめることができる。たとえば算定特に車両シミュレーションに基づいて、あるいは基準車両に基づいて、設定値をプリセットすることによって、評価を決定するために114、好適には算出された固有値と比較できる設定値あるいは設定値関数をプリセットできる113。好適にはこの場合、評価を付加的に左右する車両の運転モードが確定される115。この場合運転モードとしては、たとえば効率指向の運転モード、走行性能指向の運転モード、快適性指向の運転モード、消費指向の運転モード、エミッション削減指向の運転モード、走行性指向の運転モードあるいはNVHコンフォート指向の運転モードが問題となる。これにより、評価によって装置Aの絶対的な最適なエネルギー効率を決定できるだけでなく、さらなる境界条件を遵守しながらの相対的な最善の状態も決定できる。複数の装置たとえば装置Aと装置Bの共通の評価のために、総固有値を算出する代わりに、それぞれ1つの固有値つまり第1の固有値と第2の固有値を、それぞれの装置のエネルギー効率に対して決定でき、好適には評価でき、個々の評価を後にシステムのための総評価にまとめることができる。特にこのやり方で、複数の構成要素あるいは部材から構成される、駆動系やステアリングのような車両2のシステムのためのあるいは全車両のための総固有値および/あるいは総評価を示すことができる。
本発明によって、複雑で偶発的な走行過程を、評価可能で再現可能な小さい個々の要素つまり走行要素と車両要素とに分解でき、全結果もしく総固有値にとって極めて大きな関連性のある個々の要素を識別できる。さらなるステップにおいて、個々の要素に関して関連性のあるすべての基準を、基準間で関連性のある依存関係を考慮して最適化できる。走行要素の値は好適には、一方では確実な再現可能な評価を実行することができ、他方では有限要素の特徴付けをするように確定されるので、任意の複雑な走行状態は、個々の走行要素から再現可能に構成され得る。
走行要素の評価は、特にクラスタ化によって、つまりあらかじめ定義された走行状態カテゴリに分類することによって、また走行要素が現れる頻度を決定することによって行われ得る。
本方法100は、固有値を即座に出力してオンライン運転で使用できる。これはたとえば、システム1が完全に車両2にインストールされているか、あるいはテストドライバーがテスト走行中に、エネルギー効率あるいは車両運転挙動についての情報を引き出したいのであれば、有利である。しかしながら本方法100は、テスト走行中に記録された値を分析するオフライン運転でも使用できる。さらに本方法100は、車内で車両保有者が常に同時進行でき、定期的にあるいはリアルタイムに、匿名で評価するためのデータをバックエンドもしくは中央演算装置に伝送できる。固有値と設定値もしくは設定値関数との関係が好適には数学的関数で描写されているので、パラメータを関数に適切に入力すると、エネルギー効率の評価が算定の結果として出力される。
固有値KWを算定するための簡単な関数は以下に表わされ得、ファクターciの値はそれぞれの確認された走行状態に依存する。
Figure 0007053147000001
評価の算定はこれに対応して行われ得、この場合ファクターciはさらに、評価基準として使われる対応する設定値関数に依存する。
普遍妥当な固有値も、車両2の効率の普遍妥当な評価も、NEFZ(新ヨーロッパ消費サイクル)あるいはWLTP(Worldwide Harmonized Light Vehicle Test Procedure)のような確定された走行サイクルに基づいて算出された従来の消費規格の代わりになる適切な値である。
好適には、固有値あるいは評価に、車両2の周辺の地形も入れてよい。これによってたとえば、できる限り有利な効率を達成するために、車両2がその運転ストラテジーにおいて、土地形状たとえば車両前方にある道路を考慮に入れるかどうかを考慮できる。それで車両2あるいは車両2の装置Aの運転ストラテジーはたとえば、電気あるいは圧搾空気のエネルギー貯蔵器15が急傾斜の区間で満充電されて、このエネルギーをその後の上り走行区間で再びそれぞれのエネルギー貯蔵器15から解放できるようにするように意図できるであろう。地形を算出するために、車両側面はレーザーシステムあるいはライダーシステムを使用できるが、地形はGPSシステムと、車両ドライバーもしくは車両2が持っている地図によっても、算出できる。
図3は、リアルドライブ測定の本発明に係るセグメント化の結果の部分的に概略化されたグラフを示しており、このセグメント化では、基準であるエネルギー効率に対して、走行した走行要素特に走行状態に基づいて、分析が行われた。
走行状態を決定するための第3のパラメータは、グラフの上部に表わされており、車両の速度は、車両2の走行プロファイルが代表する時間にわたっている。グラフの下部には、車両2のエネルギー効率に関して個々に固有値が供与されるもしくはそれぞれ個々に評価が行われる識別された走行要素が表わされている。
この場合車両の効率は、従来技術の行動方針では通例行われるように、全走行過程にわたって初めから平均化されるのではない。本発明では、個々の走行状態が識別され、これらの走行状態に、車両のそれぞれの走行抵抗とこの走行状態で消費されるエネルギーとが割り当てられる。この割り当てに基づいて、検査される走行状態における車両のエネルギー効率を再現する固有値が算出される。
本発明に係るカテゴリ化は、例示的に図4に表わされている。この場合車両2は、たとえば駆動系と車体のようなモジュールに細分され得る。個々のモジュールは再び、構成要素や部材に分けることができる。この場合駆動系の構成要素は、表わされているように、特に内燃機関(ICE)と電気機械とギア装置とその電動制御装置とである。装置Aは、モジュールと構成要素によってあるいは部材によっても形成され得る。
システム1あるいはユーザーが、少なくとも1つの固有値あるいは評価を算出する際に、どの装置Aを分析するべきかを確定すると、そのエネルギー消費が決定され得る。
たとえば内燃機関あるいはまた電気機械あるいはまたギア装置のような、部分的にエネルギーを消費し、エネルギーを部分的に転送する装置Aのエネルギー消費を決定するために、エネルギー消費の決定のために、それぞれの装置Aに準備されるエネルギーを決定することも、装置Aが再び渡すエネルギーを決定することも必要となるかもしれない。つまり装置Aに関してエネルギーバランスシートを作成しなくてはならない。車両2の駆動装置3に関して、そのような投入されるエネルギーE(in)は、内燃機関の供給される燃料量によってあるいは炭素エミッションによって、電気機械では電気エネルギーの消費によって、定義されている。内燃機関に関しては、投入されるエネルギーE(in)に関して、場合によっては、付加的な電気モータいわゆる補助アセンブリによって供給されるエネルギーがさらに付け加わる。
前進駆動のためと車両のさらなる補助アセンブリのために準備される、駆動装置によって作られるエネルギーE(out)は、シャフトで回転数とトルクとを介して測ることができる。燃焼プロセスの効率自体のみを決定しなくてはならないのであれば、電気モータを介し補助アセンブリを介して内燃機関に準備されるエネルギーが、最後には、場合によってはエネルギー貯蔵器15を迂回して、燃焼によって得られるエネルギーから再び分岐されることも考慮しなくてはならない。
しかしながら、車両の開発状況の評価にとっては、好適には、通常は開発全体のコンセプト段階で生じる理想的な固有値と経過の比較だけでなく、特有のベンチマーク分布域における位置付けにも関心がある。これは特に、設定値算定にとって必要な基礎データが完全には揃っていない車両分析にとって重要である。そのようなデータバンクを作成するために、それぞれ最新の車両の検査が実行され得る。
実際の最適化は好適には、結果に関連性のある個々の事例を、それぞれ最も適切な開発環境に伝えることによって行われる。第1に1つの基準のみに関する個々の事例のために、最適化はしばしば、自動オンライン評価(たとえば特定の走行性の欠陥の補償)との直接的な相互作用で、直接車両において行われる。異なる評価値(たとえば効率、エミッション、走行性、NVHコンフォートなど)間の明示される目標対立関係が存在する個々の事例にとって、好適には、XiL(英語:Software/Hardware in the Loop)、エンジンおよび/あるいは駆動系のテストベンチでの関連性のある個々の事例の描写が合理的である。ここでは、本発明に係る教示に従った再現可能な作業が、個々の走行要素における効率的な開発を可能にし、個々の値を孤立させて最適化するだけでなく、個々の基準の目標対立を最適化することができる。しかも同時に作動する全車両モデルによって、全システム「車両」に対する影響も、直接的に判定できる。
リアルドライブ走行要素のライブラリ(ベンチマーク・データ)との調整によって、好適には競合環境での詳細な分類が可能になる。好適には直接的なこの評価性能によって、プロセスにおける迅速かつ的確な反応とひいてはより高い敏捷性とが可能になる。
事例に基づく走行要素の考察によって、効率的な較正性能も最適に適合された駆動構造の的確で仮想的な識別も可能になる。これはまた、関連性のある開発課題(技術的な値と主観的な値)が強調される念入りな開発マップの作成も可能にする。
好適には、結果に関連性のある個々の事例についての対応する統計を有する包括的なリアルドライブ走行要素データバンクと、関連性のある走行過程のセグメント化された考察とが意図されており、これらによって、較正プロセスにおいてだけでなく、駆動系もしくは車両の開発の初期のコンセプト段階においても、重要かつ結果に関連性のある課題設定をより的確に対処させる。
エネルギー効率あるいはさらなる基準にとって決定的な走行状態は好適には、この走行状態に対する物理的なパラメータに基づいて描写される。この描写に基づいて、たとえば実際の車両での現実の走行運転において算出された走行状態は、車両ローラテストベンチ、駆動系の遅延、動力学的遅延あるいはXiLのシミュレーション環境で再現され得る。これによって、決定的な走行状態を、たとえば様々な基準間の目標対立を解決する目的で、詳細にテストベンチで検査することが可能になる。
本発明のさらなる様態は、特に図5から図16に関連する、以下の実施例で記述されている。
法律上の要求(たとえばCO、WLTP、RDE)の厳格化と顧客の要望(「ポジティブな運転体験」)の高まり、および関連性のあるすべての周辺情報を取り入れること(「コネクテッド・パワートレイン」)は、将来の駆動システムの複雑性を極端に高め、多様性を増大させる結果となる。その際開発促進は、モデルチェンジサイクルが短縮されることと、現実の顧客の走行運転(「リアルワールド・ドライビング」)が付加的にますます取り入れられることとによって、さらに激しくなる。
たとえばこれまでの総合的なテストサイクルを偶発的な走行サイクルを有するリアル運転に拡張することのような、広がる「リアルワールド」境界条件のもとでの効率的な開発には、一方では主観的な値(たとえば運転体験)を客観化することや、推計学によって影響される複雑な固有値(たとえばリアルドライブ・エミッション)を再現可能に決定することが必要である。そのために、偶発的な走行過程が、再現可能で評価可能な小さな走行要素に分解され、個々の要素における関連性のあるトレードオフ関係(たとえば走行性、騒音知覚、効率、エミッション)が最適化される。その際インテリジェントな「イベントファインダー」は、結果全体に実質的な影響を及ぼす走行要素に、意図的に集中することを可能にする。付加的に、そこから発生する「リアルドライブ操縦ライブラリ」は、支配的な全車両モデルとともに、個々の開発課題をそれぞれ最も適切な開発環境とひいてはますます仮想的な世界へと移すための決定的な基礎を形成する。
しかしながら、優先される全車両開発プロセスの短縮には、個々の部分システムの開発時にフロントローディングを強化することだけでなく、仮想と現実とを混合した開発環境における支配的な作業を強化することも必要である。デジタル・モックアップ(DMU)から機能的モックアップ(FMU)へのステップと、全車両視野からの安定した評価は、将来の駆動装置の複雑性を短い開発期間内に全体的にコントロール可能にすることに、本質的に貢献する。統合オープン開発プラットフォームIOPDと、拡大評価プラットフォームAVL-DRIVE V4.0とによって、ここではAVL社は、本質的にツールと方法論の礎石を作り上げた。
1.駆動装置開発のための促進
乗用車用駆動システムのさらなる開発のための極めて本質的な刺激は、中期的かつ長期的には、立法とエンドユーザーとから来るであろう。
罰金の支払い義務によるCOのフリートエミッションの著しい減少と、テスト手順(WLTP)の厳格化と、現実の顧客走行運転での有害物質エミッション(リアルドライブ・エミッション)の付加的な制限は、法律上の境界条件の著しい厳格化を表わしており、車両開発時の実質的な費用の増加の原因となる。顧客の側では、一方では「所有権の総コスト」というテーマが意味を持ち、他方では公共のトレンドや社会的な受け入れなどや特に「ポジティブな運転体験」のような純粋に主観的な基準が強くなって、購買の根拠を決定づける。それによって、焦点が、性能や燃費のような純粋に技術的な目標値の表示から、ポジティブで主観的な顧客体験を満たすことに拡大している。つまりその際「自動車という体験」が、駆動系の挙動をはるかに超える。その際顧客は、様式、人間工学、操作性、インフォテインメント、アシストシステム、安心感、走行快適性、敏捷性、走行性のような車両の特性と価値とを、総体的な関連でかつ全車両運転挙動として認識する。
それによって、現実の走行運転は、新しい車両システムの開発のために決定的な意味を持つ。リアルワールドのエミッションと消費だけでなく、顧客のポジティブな運転体験も決定的な目標値である。しかしながら、主観的な評価基準だけが迅速に変動するわけではない。新しいトレンドと個人的な要求と新しいテクノロジーが、非常にダイナミックなマーケットを著しく予測不可能にしている(非特許文献1)。この状況に対する解答は、製品構成と製品開発の際の極めて迅速な反応能力であろう。IT領域においてすでに今日通例となっている、数ヶ月の時間スケールにおける短いモデルサイクルは、インフォテインメントとアシスタントシステムとを介して、自動車開発にますます影響を及ぼす。それによって我々は、自動車分野においても、実質的に短縮されたモデルチェンジサイクルおよび/あるいはアップグレード可能な解決策に順応しなくてはならず、より素早い開発方法を導入しなくてはならない。合理的な技術的解決策のアプローチは、ここではおそらく、非常に多様化した解決策をソフトウェアによって可能にする、拡大したモジュラーシステムにある。この場合、モデルに基づく開発の素早くて適応性があってテストに基づく方法が、支持される。
純粋に技術的な観点に関して、CO削減立法はおそらく、極めて重要なテクノロジーの推進役となっている。将来のCOもしくは消費のフリート制限値は世界的に、恒常的に下がる水準に収束している。これによって、一方では、高度にフレキシブルな構成要素を有する複雑な駆動システムが必要となるが、他方では極めて多様な境界条件へのますます個別化された適合も引き起こされ、結果的に駆動システムの多次元の多様化に至る(様々なエネルギー担体、異なる電化の程度、ヴァリエーションの多様性など)。
しかも将来的に、駆動系を関連性のある全車両環境とネットワーク化すること(コネクテッド・パワートレイン)で、運転ストラテジーを実際の交通状況や環境条件に最適に適合させることが可能になる。車両のインフォテインメントやアシストシステムから車対X通信に至るまでの豊富な情報が、多くのシナリオをあらかじめ算定し、それで最適化の範囲を大きく広げることを可能にする。それによって、エネルギー消費を削減するために、はるかに大きな規模で将来の駆動システムの多様な自由度を利用できる。しかしながらこれは、開発の手間と較正の手間ととりわけ検証の手間とが極端に増える非常に複雑な運転ストラテジーをもたらす。
増大する駆動システムのこのような複雑性を確実にコントロールすることのほかに、開発方法に対する全く決定的なさらなる影響が、将来のRDE立法によってもたらされる。これは、見通し不可能な多くの異なる走行状態と境界条件とを有する偶発的なリアル運転にまで、総合的なテストサイクルを拡大することに特徴付けられている。
しかしながら顧客の見地からは、リアルワールドドライビングは実質的に、単なるRDE以上のものを含んでいる。
‐ポジティブな運転体験、つまり走行性/快適性/敏捷性/操作性
‐絶対的な機能上の安全性
‐極めて高い効率もしくは最小限の消費
‐ドライバーアシストシステムでの信用
‐高い信頼性/耐久性
2.開発プロセスにおける走行要素指向のアプローチ
明確に定義されるサイクルを有するテストの正確な再現性と、統計上の偶然性を有する現実の走行の判定で確定される評価値と、主観的に知覚される運転体験の考慮からの移行は、実質的な変革を表わし、新しい開発アプローチと新しい開発環境とを必要とする。その際実質的な基本要件は、以下である。
‐主観的な値(たとえば運転体験)を客観化すること:主観的に知覚される騒音と走行性の客観化に関して、AVL社は数十年間実践経験を収集し、対応する開発ツールを作り出した。それで、たとえばAVL-DRIVE(非特許文献2)は最良の手段で、走行性評価のために広く受け入れられるツールとなる。
‐偶然性に影響される複雑な固有値(たとえばリアルドライブ・エミッション)を確実に再現可能に決定すること:非常に実用的なアプローチは、そのような複雑な走行過程を、再現可能かつ評価可能なセグメントつまり走行要素に分解し、これらをカテゴリ化し、統合された固有値を統計上考慮に入れることである。これは、たとえば運転安定性の分析あるいはプロセスシミュレーションのような別の課題設定の離散化と同様に見られ得る。その際これらの要素の値は、再現可能な評価性を要求することによって決定される。ここでは、人間の主観的な知覚は、消費やエミッションなどのような別の評価パラメータに対しても参照値となる。しかし実際に決定的なステップとなるのは、多くの個々の要素から、結果全体にとって著しい関連性を持つ要素を識別する能力である。
そのような方法は、AVL社では数年前から走行性開発の分野において成功裏に使用されている(AVL-DRIVE)。その際任意のリアルワールド走行過程が、定義された個々の要素に分解され、それからおよそ100の個々のカテゴリに分類され、およそ400の特有の判定基準に応じて別々に査定され、統計上で評価される。
比較的わずかに適合させるだけで、カテゴリ化可能な走行セグメントを利用するこの方法は、現実の条件下で走行性と騒音に対する快適性とを評価するだけでなく、エミッションと効率とを評価するためにも、さらに横方向ダイナミクスの値に対してドライバーアシストシステム(非特許文献3)を判定するためにも使用され得る。
リアルワールド測定の結果を考察すれば、最適化値に関してのみ全評価に関連性のある個々の走行要素が確かに存在することが明らかである。しかしながら通常の場合では、エミッションと効率と走行性と騒音に対する快適性とに対して、同じ走行要素が決定的である。このような相互の依存関係によって、ここでは個々の走行要素内での目標対立を解決しなくてはならない。
その際インテリジェントな「イベントファインダー」によって、「ボトルネック」は確実に識別され得る。この「イベント」つまり結果に関連性のある走行要素の識別には、これらの走行要素のための対応する設定値のオンライン・プリセットと、それぞれ測定された実際値との比較とが必要である。その際個々の評価値のための設定値は、異なるやり方で発生させられる。
‐効率:オンライン設定値算定は、車両測定と同期させられた全車両モデルにおいて、測定された車両の縦方向ダイナミクスに基づき、かつ最新の地形およびその他の走行抵抗を考慮して行われる。車両モデルは、全ハードウェア構成だけでなく、対応する運転ストラテジーも含む。その際もちろん、すべてのエネルギー流とエネルギー貯蔵器についてのバランスシート作成が必要である。
‐エミッション:原則的に設定値のプリセットは、評価値「効率」と同様に行われてよいであろう。しかしながら将来のRDE立法に鑑みて、将来的に立法を根拠とするRDE規定に応じて評価を実行することが、より合理的である。
‐走行性:ここでは、設定値のプリセットは、客観化された主観的走行知覚と望ましい車両特性のプリセットとに基づき、AVL-DRIVE(非特許文献2)で開発された体系学に応じて行われる。その際主観的な走行知覚を客観化するために、しばしば神経回路網を介する人間の知覚は、物理的に測定可能な値と相関させられなくてはならない。
‐NVH:走行性の場合と同様に、ここでは設定値のプリセットは、客観化された主観的な騒音知覚と望ましいサウンドの特徴付け(たとえばAVL-VOICE(非特許文献4))のプリセットとに基づいて行われる。
しかしながら、車両の開発状況の評価にとっては、通常は開発全体のコンセプト段階で生じる理想的な値と経過の比較だけでなく、特有のベンチマーク分布域における位置付けにも関心がある。これは特に、設定値算定にとって必要な基礎データが完全には揃っていない車両分析にとって重要である。最新のベンチマーク・データの充分な統計上の関連性を確かめるために(リアルドライブ操縦ライブラリ)、AVL社はたとえば2014年だけで、それぞれ最新の車両のおよそ150のベンチマーク検査を行っている。
実際の最適化は、結果に関連性のある個々の事例を、それぞれ最も適切な開発環境に移すことによって行われる。第1に1つの評価値のみに関する個々の事例のために、最適化はしばしば、自動オンライン評価(たとえば特定の走行性の欠陥の補償)との直接的な相互作用で、直接車両において行われる。
異なる評価値(たとえば効率、エミッション、走行性など)間の明示されるトレードオフ関係が存在する個々の事例にとって、XiL、エンジンおよび/あるいは駆動系のテストベンチでの関連性のある個々の事例の描写が合理的である。ここでは、再現可能な作業が、個々の走行要素における効率的な開発を可能にし、個々の値を孤立させて最適化するだけでなく、トレードオフ(典型的にはエミッション/効率/走行性/騒音)を最適化する。しかも同時に作動する全車両モデルによって、全システムに対する影響も、直接的に判定できる。さらに「リアルドライブ操縦ライブラリ」(ベンチマーク・データ)との調整によって、競合環境での詳細な客観的分類が可能になる。直接的なこの状態評価性能によって、開発プロセスにおける迅速かつ的確な反応とひいてはより高い敏捷性とが可能になる。
インテリジェント・イベントファインダーに基づく走行要素の考察によって、効率的な較正性能も最適に適合した駆動構造の的確で仮想的な識別も可能になる。これはまた、関連性のある開発課題(技術的な値と主観的な値とにとって)が強調される念入りな開発マップの作成も可能にする。
結果に関連性のある個々の事例についての対応する統計を有する包括的な操縦データバンクの利用可能性と、関連性のある走行過程のセグメント化された考察は、それによって較正プロセスにおいてだけでなく、駆動系開発の初期のコンセプト段階においても、重要かつ結果に関連性のある課題設定をより的確に対処するために、不可避である。
3.複数の開発レベルでの開発経過の同時コントロール
複雑な走行過程を評価可能な小さい個々の要素にセグメント化すること(垂直セグメント化)のほかにも、全車両のシステム統合を様々なシステムレベルと構成要素レベルにカテゴリ化すること(水平カテゴリ化)も、効率的な開発プロセスのための確かな基礎である。
車両内部のデータネットワークおよび制御ネットワークを環境とネットワーク化すること(「コネクテッド・パワートレイン」)によって、付加的な上位のシステムレベル「トラフィック・レベル」がもたらされる。
走行経過のセグメント化は、元来車両モジュール・レベルで、駆動系の縦方向ダイナミクス挙動を最適化すること(走行性の最適化)で始まり、個々の駆動系モジュール(たとえばエンジン、ギア装置など)のレベルに転用された。
これに対して、包括的な音響評価と快適性評価はすでに、車両レベルでのセグメント化を必要とする。横方向ダイナミクスに関連性のある機能(たとえば車台調整から走行ダイナミクス制御(非特許文献5)に至るまで)の開発にとっても、車両レベルで動作することが必要である。
ドライバーアシストシステム(ADAS、Advanced Driver Assistance Systems)の客観化された評価のために、関連性のあるすべての環境情報とのネットワーク化と、ひいては最も高位のシステムレベル(「トラフィック・レベル」)を取り入れることが、必要である。
車両レベルあるいはトラフィック・レベルでのほとんどの最適化にも、複雑な走行過程のセグメント化と主観的な値の客観化とに関する、原則的に同様の要求が当てはまる。その際、すでに駆動系の縦方向ダイナミクスの評価に使用されたツールが、横方向ダイナミクスの機能の最適化にも用いられ得る(非特許文献2)。しかしながら走行過程のセグメント化は縦方向ダイナミクスの観点と横方向ダイナミクスの観点とで異なっており、(走行ダイナミクス制御を除いて)ほとんどトレードオフ関係がないので、コントロール可能な開発の複雑性に関して縦方向ダイナミクスと横方向ダイナミクスの課題を別々に処理することは、現在のところまだ建設的なように思われる。これに対してレースにおいては、すでに今日、縦方向ダイナミクスと横方向ダイナミクスの問題設定は、全体的に最適化される。
車両モジュールレベルでは、本質的な部分システム(たとえば駆動系、車体と車台、電気装置と電子機器)が独自のプロセスに沿って開発されるが、全車両開発プロセスは、別のすべてのシステム開発にとっての支配的な参照値である。それで全車両開発は、すべての個々の開発課題と同期し、あらかじめ確定された機能によってソフトウェアとハードウェアの統合段階(コンセプト車両とプロトタイプ車両)の構築をも制御する。しかしながらその際困難にしているのは、一般的に個々の部分システムの開発進行が、異なるタイムラインで行われるという事実である。
それによって、共通の同期化ポイントは、全車両開発プロセス(統合段階1からX)において、純粋に仮想的なあるいは純粋に現実的な基礎に基づく作業を必要とするだけでなく、仮想と現実とを混合した開発環境における作業もますます必要とする。
今日および将来の駆動コンセプトの複雑性をコントロールするための鍵は、全体的にあるいは部分的にあるいは仮想的にのみ利用可能であってよい全システムに部分システムを早期に機能的に統合することである。今日良好に構築されている純粋に現実的な(本物のハードウェアとソフトウェアとを有する)統合段階プロセスは、フロントローディングの主旨において、将来的に、純粋に仮想的かつ仮想と現実とを組み合わせた開発環境における初期の開発段階にも拡大する。
それによって、全車両プロトタイプがまだ利用可能でないならば、モジュール・レベルあるいは構成要素レベルでの開発は、全車両の関連で分析されかつ開発され得る。複雑な関係はそれによって、すでに早い時点で純粋に仮想的なあるいは仮想/現実を組み合わせた開発環境において評価され得、コントロールされ得て、それによってデジタル・モックアップ(DMU)から機能的モックアップ(FMU)へ移行させる。
機能の最終的な安全確保はさらに車両においても行われるが、ここでも強化されたフロントローディングが使用される。仮想と現実とを組み合わせた開発プロセスの新しい可能性によって、開発において数が激増する部分的課題を効率的に扱うことができるだけでなく、すでに初期の開発段階においてスタートすることができる。それによってのみ、将来駆動開発の複雑性が概してコントロール可能となるであろう。
その際開発の全過程の間、関連性のある使用条件(ドライバー+道路+環境)下での全車両の見地からの評価が必要である。そのために、仮想的な実験と現実的な実験とが、並行して動作する全車両モデルを介して結び付けられる。
内燃機関の機能的な開発も最初の検証も、定置式で動的なエンジンテストベンチで行われる。エンジン制御と、診断機能を含む対応するソフトウェアの機能性の開発は、合理的にはXiLテストベンチに移される。走行抵抗、車体、軸、スプリング、ステアリング、ブレーキ装置を有する、並行して動作する仮想的な全車両モデル(車両の残部)は、車両の消費とエミッションとダイナミクスとに関して、目標達成を連続して判定するのを可能にする。
特にハイブリッド機能の調整と較正と検証にとって、内燃機関やギア装置や電気モータのハードウェアの構造体は、駆動系テストベンチで、効率が極めて高い開発環境を表わす。これに対して、全駆動系ハードウェアを必要としないすべての開発課題(たとえば診断機能の開発/較正)は、XiL環境において並行して完了される。
課題設定と利用可能な車両ハードウェアに応じて、車両ありのあるいは車両なしの駆動系テストベンチで、ローラテストベンチで、およびアセンブリキャリアもしくは車両プロトタイプで道路上で、試験が行われる。駆動系テストベンチでは、試験条件(ドライバー、区間、積載貨物、風、標高、気候等)と車両の残部(走行抵抗、車体、軸、スプリング、ステアリングなど、つまりヴァリエーション・シミュレーション)のパラメータを比較的迅速に変化させることができるので、複雑なシステム(たとえば全く新しいハイブリッドシステム)の開発や検証をますます駆動系テストベンチで実行することは、車両を含む全ハードウェアを利用できる場合でもしばしば有利である。
作業内容をそれぞれ最も適切な開発環境に分割すれば、特に検証の領域において、決定的な意味を持つようになる。システムの複雑性の劇的な増加と開発期間の短縮の組み合わせには、機能の開発時だけでなく特に機能の検証時にも、フロントローディングの強化が必要である。その際全システムにおける検証は、もはやハードウェアを基礎とするだけでなく、仮想と現実とを混合した開発環境での現実の構成要素と仮想の構成要素との極めて多様な組み合わせ(たとえばテストベンチでの仮想幹線道路、仮想区間、仮想ドライバー)において行われる。
複雑なシステムにとって、機能上の安全性の効率的かつ包括的な検証は重要である。その際検証の基礎は、関連性のあるテスト・シークエンスの正確に生み出された集まりであり、この集まりは、考えられ得る運転シナリオと誤用シナリオおよび包括的なFMEA(Failure Mode and Effects Analysis)の詳細なシステム分析と評価と分類とによって作成されなくてはならない。それで大規模なシステム化と自動化とによって、従来の道路試験よりもはるかに短時間で、潜在的に危機的な運転状態をチェックできる。
もちろん、潜在的に危機的なこの状態の前選別は、試験プログラムは明確に設定された質問に対して単に回答を出すだけであるが、しかしながら別のリスクポイントは対処されないというリスクをもたらす。操縦データバンクから出される付加的な検証シークエンスによって、このリスクは将来縮小される。
4.DMU(デジタル・モックアップ)からFMU(機能的モックアップ)へ、あるいは伝統的な開発過程のための「ツールチェーン」から統合された多層的な開発プロセスのための「ツールネットワーク」へ
現実の開発進行において、仮想的かつ数の上での部材モデルと実際に利用可能なハードウェアの構成段階との並行性には、すでに今日において、またますます将来において、しばしば仮想の実験と「現実の」実験との間の「跳躍」が必要となり、今日しばしば「現実の」実験はすでにシミュレーションを含んでいる。素早い開発のために、シミュレーションとハードウェアは、シームレスにかみ合わなくてはならず、互いに交換可能でなくてはならない。多くの場合、そのために必要な開発ツールの一貫性は、まだ存在していない。統合オープン開発プラットフォームAVL-IOPD(Integrated Open Development Platform)は、全開発環境のこの一貫性を論理だって描写する。
極めて多様なツールに対してもオープンな、一貫性のある統合開発プラットフォームの論理だった応用の本質的な様態は、以下である。
‐一貫性のあるプロセスと方法は、これまではたとえば広範囲に道路試験で実行された開発課題の「フロントローディング」を、エンジンテストベンチあるいは駆動系テストベンチでの時間的に初期の開発段階で、つまり極端な場合には純粋に仮想のシミュレーション環境(オフィス・シミュレーション)で可能にする。それでたとえば、現実と仮想とを組み合わせた開発環境でのエンジンの前較正は、結果の質が比較可能で、純粋な道路試験よりもはるかに迅速に実行できる。
‐シミュレーションモデルの一貫性:初期の開発段階において作成されたシミュレーションモデルは、終了時点の開発段階と開発環境においても、再利用できる。このシミュレーションモデルは、(仮想部材として)ハードウェア開発環境(つまりテストベンチ)を補完して、全車両レベルでの相互作用を表わすことのできる仮想と現実とを混合した開発環境を作る。
‐持続的なデータマネジメントおよびモデルと方法とのシームレスな一貫性による、仮想試験と現実試験との一貫性のある比較の可能性。シミュレーションによって生み出される結果は、一方では対応する現実の試験に対して持続的でなくてはならず、他方で開発プロセスの経緯において、試験結果に基づくシミュレーションモデルのさらなる開発をも可能にしなくてはならない。仮想世界と現実世界とこれらを組み合わせた世界との間での、永続的かつ持続的なこの調整の可能性は、素早い現代の開発プロセスにとっての前提である。
‐モデルと試験の一貫性のあるパラメータ化:とりわけ制御機器の較正の際に、たとえば環境条件、走行操縦、較正データセットなどのような多くの入力パラメータが、管理されなくてはならない。ここでは後で、仮想試験と現実試験との間の結果を比較できるようにするために、入力データセットも比較可能でなくてはならず、かつ持続的にプロセスにおいて利用可能でなくてはならない。
‐現在のプロセス環境への一貫性のある埋設:もちろん、常に新しいもしくは改良された開発ツールを、現在のプロセスとプロセス環境へ統合できることが必要である。それゆえ、一方では仮想ツールと現実ツールとこれらを組み合わせたツールの統合の主旨において、他方ではデータマネジメントの主旨において、そのような開発プラットフォームはオープンでなくてはならない。好ましくは、現在の道具とツールとの統合も可能にする「ボトムアップ・アプローチ」が努力される。それによって、現在のノウハウと良好に構築されたツールとに基づいて、構成することができる。
それによって、この開発プラットフォームIODPは、モデルに基づいて一貫性のある開発プロセスのための基礎となり、従来のツールチェーンを統合された持続的なネットワークへ拡大する。つまり「シーケンシャルなツールチェーンからツールネットワークへ」。このプラットフォームにおいて、駆動装置の仮想的な構成要素と現実的な構成要素は、開発プロセスのどの時点でも、全車両レベルで統合され得、それぞれ適合する開発環境が構成され得る。それによってこのツールネットワークは、できる限り素早い開発プロセスのためのツール・モジュラーとなる。
論理的には、開発ツールのネットワーク化には、開発結果を構成要素レベルとシステムレベルだけでなく全車両レベルでも永久的に評価できる、ネットワーク化された評価プラットフォームも必要である。
支配的な評価プラットフォームの方向での最初のアプローチは、すでに数年来、AVL-DRIVEによる走行性評価が表わしている。この評価プラットフォームの構造によって、関連性のあるあらゆるツールで、つまりオフィス・シミュレーションから実際の車両の道路テストに至るまで、一貫性のある走行性評価を実行することが可能になる。AVL-DRIVE V 4.0は、次の拡充段階においてこの評価プラットフォームを、以下にまで拡大させる。
‐RDE立法の基準値に応じたエミッション評価
‐ベンチマーク環境における位置付けを含む理想的な設定値のオンライン算定による効率評価
‐主観的な騒音知覚の評価
それによって、シミュレーションからエンジンテストベンチと駆動系テストベンチとローラテストベンチとを介して道路試験に至るまでの、極めて重要な判定値の一貫性のある評価が可能である。
5.展望
走行要素に基づく評価で、モデルに基づくこの開発方法を論理だって継続することによって、将来的に「コネクテッド・ビークル」と結合した、アドバンスド・ドライバー・アシスタンス・システム(ADAS)と自動化走行と「コネクテッド・パワートレイン」とを、すでに仮想環境において意図的に開発することを可能にし、それによって包括的なフロントローディング・アプローチを効率的に転換することを可能にする(非特許文献2)。テストベンチ構築とシミュレーション構築とへの拡大において、ここでは付加的に、道路とインフラと交通対象物と、レーダー、ライダー、超音波、2Dや3Dカメラのような対応する周辺センサとが、駆動系テストベンチで、車両の残部と環境としてシミュレートされなくてはならない。それによってたとえば、ナビゲーションシステム(例えばeホライズン)に基づく先見の明のあるエネルギーマネジメントなどのための地図に基づく機能がテストベンチ・セルで機能するために、GPS信号を地球の任意の位置でエミュレートし、送信できる。
表された構造によって、最終的には、様々な走行操縦と交通シナリオとをすべて組み合わせて、機能上の安全性と正しい機能と、エミッション挙動と消費挙動と走行性能挙動と安全性挙動と快適性挙動とに関するパフォーマンスと、主観的な走行感情とを再現可能に評価できる。
開発課題の複雑性の増加と、将来的にツールチェーンの代わりに包括なツールネットワークを取り扱う必要性とによって、これらのツールすべてを最適に使用し、かつ仮想のテストと現実のテストのフィードバックもしくは結果を正しく評価し、さらなる開発に加えることが、開発エンジニアにとってますます困難になる。それゆえ、ツール自体もさらに「インテリジェント」にして、「スマート・サイバー・フィジカル・システム」にすることが必要となるであろう。そのような「インテリジェント」ツールは、エンジニアの作業をより良好に支援するであろう。これらのツールは、被試験物の物理的なプロセスおよび開発課題の関連を認識し、それによって、自動的なデータの妥当化から、大きいデータ量の効率的な分析とインテリジェントな解釈に至るまで、測定データを把握するであろう。それにもかかわらず、支配的な開発環境におけるますます複雑になるこれらの課題には、とりわけ早急に様々なシステムレベル間でも行動できる開発者の一般的な作業方法、つまり「ネットワーク化された開発エンジニア」も必要となる。
1 システム
2 車両
3 駆動装置
4 第1の装置
5a 第2の装置
5b 第2の装置
5c 第2の装置
5d 第2の装置
6 第3の装置
7 第1の比較装置
8 割当装置
9 処理装置
10 第4の装置
11 第2の比較装置
12 出力装置
13 選択装置
14 第5の装置
15 エネルギー貯蔵器
16 ステアリングアクチュエータ
17 ステアリング制御装置
18a 車輪
18b 車輪
18c 車輪
18d 車輪
19 ギア装置
20 ステアリング操作装置もしくはステアリングホイール
21 差動装置
22 排ガス後処理
23 排ガス分析装置
24 排ガス装置
25 データ記憶装置

Claims (19)

  1. 車両(2)の個々の装置のエネルギー効率を分析するためのシステム(1)であって、
    前記個々の装置のうちの装置Aがその意図された機能を果たすために消費するエネルギーを示す少なくとも1つの第1のパラメータの第1のデータセットを決定するセンサである第1の装置(4a、4b)と、
    少なくとも1つの前記装置Aの少なくとも1つの運転状態を示す少なくとも1つの第2のパラメータの第2のデータセットを決定する第2の装置(5a、5b、5c、5d)であって、少なくとも1つの前記運転状態は、前記装置Aが始動しているかあるいは動作停止しているかを少なくとも示す第2の装置(5a、5b、5c、5d)と、
    前記車両(2)の少なくとも1つの走行状態を示す少なくとも1つの第3のパラメータの第3のデータセットを測定するセンサ(6)であって、少なくとも1つの前記走行状態は、前記車両(2)の走行ダイナミクスを再現し、少なくとも1つの前記第3のパラメータは、以下のパラメータ群、すなわちエンジン回転数、スロットルバルブの位置あるいはガスペダルの位置、車両の速度、車両の縦加速度、吸気マニホールド負圧、冷媒の温度、点火時点、噴射量、λ値、排ガス再循環率、排ガス温度、ギア入れとギアチェンジから選択されているセンサ(6)と、
    前記第3のデータセットの値を、少なくとも1つの走行状態に対してあらかじめ定義された参照パラメータ領域と比較することによって、前記車両の走行状態を決定するため第1の比較装置(7)と、
    前記第1のデータセットの値と前記第2のデータセットの値とを、前記決定された走行状態に割り当てる割当装置(8)と、
    前記決定された少なくとも1つの走行状態のそれぞれについて、前記第1のデータセットと前記第2のデータセットとに基づいて、前記装置Aがその機能を果たすために消費するエネルギーと調達すべきエネルギーの比率であるエネルギー効率を示す第1の固有値を算出する処理装置(9)と
    を備えるシステム(1)。
  2. 少なくとも1つの前記第1のパラメータはさらに、前記個々の装置のうちの少なくとも1つのさらなる装置Bのエネルギー消費を示し
    少なくとも1つの前記第2のパラメータはさらに、少なくとも1つの前記さらなる装置Bの運転状態を示し
    前記処理装置(9)はさらに、前記決定された少なくとも1つの走行状態のそれぞれについて前記第1のデータセットと前記第2のデータセットとに基づいて、少なくとも1つの前記さらなる装置Bのエネルギー効率を示す少なくとも1つの第2の固有値を算出するように、および、
    同一の走行状態に対する、少なくとも1つの前記装置Aのエネルギー効率を示す少なくとも1つの前記第1の固有値と、少なくとも1つの前記さらなる装置Bのエネルギー効率を示す少なくとも1つの前記第2の固有値とを、少なくとも2つの前記装置AとBとから成るシステムのエネルギー効率を示す総固有値にまとめるよう
    配置されていることを特徴とする請求項1に記載のシステム(1)。
  3. 前記システム(1)はさらに、
    少なくとも1つの前記第1の固有値のための目標値を車両モデルあるいは基準車両に基づいて取得するために配置された第4の装置(10)であって、前記目標値は前記第1の固有値の望ましい値である、第4の装置(10)と、
    前記第1の固有値を、前記目標値と比較するために配置された第2の比較装置(11)と、
    前記第2の比較装置による比較に基づいて前記装置Aのエネルギー効率の評価を出力するために配置された出力装置(12)と
    を備えることを特徴とする請求項1に記載のシステム(1)。
  4. 前記システム(1)はさらに、前記少なくとも1つの走行状態を記憶するために配置された記憶装置(25)を備え、前記処理装置(9)はさらに、前記第1の固有値を算出する際に前記記憶装置(25)に記憶された前記少なくとも1つの走行状態のうちの連続する走行状態を考慮に入れることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のシステム(1)。
  5. 車両(2)の個々の装置のエネルギー効率を判定するための方法(100)であって、以下の作業ステップ、すなわち、
    前記個々の装置のうちの装置Aがその意図された機能を果たすために消費するエネルギーを示す少なくとも1つの第1のパラメータの第1のデータセットを決定するステップ(101)と、
    前記装置Aの少なくとも1つの運転状態を示す少なくとも1つの第2のパラメータの第2のデータセットを決定するステップ(102)であって、少なくとも1つの前記運転状態は、前記装置Aが始動しているかあるいは動作停止しているかを少なくとも示すステップ(102)と、
    第3のセンサ(6)を用いて、前記車両(2)の少なくとも1つの走行状態を示す少なくとも1つの第3のパラメータの第3のデータセットを測定するステップ(103)であって、少なくとも1つの前記走行状態は、前記車両(2)の走行ダイナミクスを再現し、少なくとも1つの前記第3のパラメータは、以下のパラメータ群、すなわちエンジン回転数、スロットルバルブの位置あるいはガスペダルの位置、車両の速度、車両の縦加速度、吸気マニホールド負圧、冷媒の温度、点火時点、噴射量、λ値、排ガス再循環率、排ガス温度、ギア入れとギアチェンジから選択されているステップ(103)と、
    前記第3のデータセットの値を、少なくとも1つの走行状態に対してあらかじめ定義された参照パラメータ領域と比較することによって、前記車両の走行状態を決定するステップ(104)と、
    前記第1のデータセットの値と前記第2のデータセットの値と、前記決定された走行状態に割り当てるステップ(105)と、
    前記決定された少なくとも1つの走行状態のそれぞれについて、前記第1のデータセットと前記第2のデータセットとに基づいて、前記装置Aがその機能を果たすために消費するエネルギーと調達すべきエネルギーの比率であるエネルギー効率を示す第1の固有値を算出するステップ(111a)とを備える方法(100)。
  6. さらに、以下の作業ステップ、すなわち、
    少なくとも1つの前記第1の固有値のための目標値を車両モデルあるいは基準車両に基づいて取得するステップ(113)であって、前記目標値は前記第1の固有値の望ましい値である、ステップ(113)と、
    前記第1の固有値を、前記目標値と比較するステップ(114)と、
    前記比較するステップにおける比較(115)に基づいて前記装置Aのエネルギー効率の評価を出力するステップ(116)と
    を備えることを特徴とする請求項に記載の方法。
  7. 少なくとも1つの前記第1のパラメータはさらに、前記個々の装置のうちの少なくとも1つのさらなる装置Bのエネルギー消費を示し
    少なくとも1つの前記第2のパラメータはさらに、少なくとも1つの前記さらなる装置Bの運転状態を示し、
    前記方法はさらに、以下の作業ステップ、すなわち、
    前記決定された少なくとも1つの走行状態に依存して前記第1のデータセットと前記第2のデータセットとに基づいて少なくとも1つの前記さらなる装置Bの少なくともエネルギー効率を示す少なくとも1つの第2の固有値を算出するステップ(111b)と、
    同一の走行状態に対する、少なくとも1つの前記装置Aのエネルギー効率を示す少なくとも1つの前記第1の固有値と、少なくとも1つの前記さらなる装置Bのエネルギー効率を示す少なくとも1つの前記第2の固有値とを、それぞれ少なくとも2つの前記装置AとBとから成るシステムのエネルギー効率を示す総固有値にまとめるステップ(112)と
    を備えることを特徴とする請求項あるいはに記載の方法。
  8. 前記総固有値は、駆動系、ステアリングあるいは前記車両(2)のエネルギー効率を示すことを特徴とする請求項に記載の方法。
  9. 前記装置Aは、ステアリングもしくはその構成要素あるいは部材の1つであり、前記ステアリングの前記少なくとも1つの運転状態は、
    進路進行、進路変更(ステアリング角)、一定のステアリング角、サーボ運転、手動運転あるいはこれらの運転状態の少なくとも2つの組み合わせをさらに含むことを特徴とする請求項からのいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記装置Aは、駆動装置(3)もしくはその構成要素あるいは部材の1つであり、前記駆動装置(3)の前記少なくとも1つの運転状態は、惰性運転、部分負荷運転、全負荷運転、起動運転、アイドリング運転をさらに含み、前記運転状態の少なくとも2つの組み合わせを更に含むことを特徴とする請求項からのいずれか1項に記載の方法。
  11. 少なくとも1つの前記第2のパラメータはさらに、前記車両(2)周辺の地形を示すのに適していることを特徴とする請求項から10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 少なくとも1つの前記装置Aは、内燃機関あるいは燃料セルシステムであり、前記第1のパラメータは、内燃機関あるいは燃料セルシステムの少なくとも1つのエミッションを示すことを特徴とする請求項から11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記作業ステップは、前記第3のデータセットが複数の異なる走行状態に及ぶまで、実施されることを特徴とする請求項から12のいずれか1項に記載の方法。
  14. さらに以下の作業ステップ、すなわち、
    前記少なくとも1つの走行状態のうちの連続する走行状態をさらに考慮に入れて前記第1の固有値算出するステップを備えることを特徴とする請求項から13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 前記第1のデータセットおよび/あるいは前記第2のデータセットの値は、それぞれの走行状態の期間にわたって総計されることを特徴とする請求項から14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 複数の第3のデータセットの値は、少なくとも1つの前記第1の固有値を算出するための同じ走行状態に対してまとめられることを特徴とする請求項から15のいずれか1項に記載の方法。
  17. さらに以下の作業ステップ、すなわち、
    評価を付加的に左右し、以下の運転モード群、すなわち効率指向の運転モードと、走行性能指向の運転モードと、快適性指向の運転モードと、消費指向の運転モードと、エミッション削減指向の運転モードと、走行性指向の運転モードと、NVHコンフォート指向の運転モードから選択される車両の運転モードを確定するステップ(115)を備えることを特徴とする請求項から16のいずれか1項に記載の方法。
  18. 指令が演算装置によって実施される場合、請求項から17のいずれか1項に記載の方法を前記演算装置に実施させる指令を備えるコンピュータプログラム。
  19. 請求項18に記載のコンピュータプログラムが記憶されている、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体。
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