JP7052334B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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本発明は、所定のトレッドブロックを有する空気入りタイヤに関する。
従来のスタッドレスタイヤのトレッドには、氷雪路面でグリップ力を発揮するために、低温でも高温でも硬度が低く、かつサイプが入ったトレッドブロックが設けられている。しかしながら、このようなトレッドブロックは、サイプ付近に欠けが生じやすく、高温および高速走行での耐久性に問題がある。
近年、スタッドレスタイヤにも氷雪路面以外での使用や夏場の使用に耐え得る耐久性が求められている。例えば、特許文献1には硬質ゴムからなる被覆層によりトレッド表面の一部を覆う方法が記載されているが、構造が複雑で製造効率が悪く、耐久性の向上効果も十分ではない。
特開2009-154791号公報
本発明は、氷上性能を維持しながら、高温および高速条件での耐久性に優れた空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、平均サイプ密度が1.0cm/cm2以上であり、平均高さが0.6~2.0cmであるトレッドブロックを備えた空気入りタイヤであり、前記トレッドブロックが、30~50質量%のイソプレン系ゴム、30~60質量%のブタジエンゴムおよび5~30質量%の変性ブタジエンゴムを含むゴム成分100質量部に対し、30~45質量部のカーボンブラック、20~40質量部のシリカ、および1.0~1.5質量部の硫黄を含有するキャップトレッド用ゴム組成物により構成された空気入りタイヤに関する。
所定のトレッドブロックを有する本発明の空気入りタイヤは、氷上性能を維持しながら、高温および高速条件での耐久性に優れた空気入りタイヤである。
本発明の空気入りタイヤは、平均サイプ密度が1.0cm/cm2以上であり、平均高さが0.6~2.0cmであるトレッドブロックを備えた空気入りタイヤであり、前記トレッドブロックが、30~50質量%のイソプレン系ゴム、30~60質量%のブタジエンゴムおよび5~30質量%の変性ブタジエンゴムを含むゴム成分100質量部に対し、30~45質量部のカーボンブラック、20~40質量部のシリカ、および1.0~1.5質量部の硫黄を含有するキャップトレッド用ゴム組成物により構成されていることを特徴とする。
キャップトレッド用ゴム組成物のゴム成分を、イソプレン系ゴムおよびブタジエンゴムに加え、少量の変性ブタジエンゴムを配合することにより、イソプレン系ゴム相に偏在しやすいシリカをブタジエンゴム相にも配分することができ、かつ、ブタジエンゴム相のシリカの分散性を高めることができる。その結果、ゴム組成物全体の引張応力(モジュラス)を下げることができる。また、シリカの分散性を高めたことで、高温でのtanδを低下させることができる。
さらに、加硫剤である硫黄を通常よりも多めに配合することで、架橋を増やし、高分子量化することにより、ゴム組成物全体のモジュラスを向上させた。ここで、高分子量ポリマーの方が低分子量ポリマーに比べ、高温になったときのモジュラスの下がり幅が小さいため、モジュラスの上がり方は、低温の方が大きくなり、結果、ゴム組成物の低温モジュラスを低くしつつ、高温モジュラスを高め、かつ高温tanδを下げることができる。
上記の結果、本発明によれば、高温tanδ(例えば100℃のtanδ)が低くなることで、夏場(高温環境)の高速走行時のトレッド表面の平衡温度を100℃前後にすることができる。これにより、100℃におけるモジュラス(高温モジュラス)が常温時から落ちにくくなり、高温および高速条件での耐久性を向上させることができる。
本明細書中「平均サイプ密度」とは、サイプの長手方向距離の合計値を、接地面全体の面積で除した値を表す。本実施形態にかかる空気入りタイヤにおいて、ブロックの平均サイプ密度は、1.0cm/cm2以上であればよいが、本発明の効果が良好に得られるという理由から、好ましくは1.3cm/cm2以上、より好ましくは1.5cm/cm2以上である。上限は特に限定されないが、通常、3.0cm/cm2以下である。
前記「サイプ」とは、接地面内における幅1.5mm以下、深さ8mm以下の溝である。前記「サイプの長手方向距離」とは、サイプの最小面積となる外接矩形の長手方向の距離を表す。前記「接地面」とは、タイヤを標準リムにリム組みし、標準内圧を充填した状態で、平面上に垂直に置いて正規荷重を加えたときに路面に接触する面のことを指す。
本明細書中「ブロックの平均高さ」とは、トレッド表面の各点から、トレッドの主溝底部で最もタイヤ径方向内側の深さまでのタイヤ径方向距離の平均値を表す。本実施形態にかかる空気入りタイヤにおいて、ブロックの平均高さは、0.6~2.0cmであればよいが、本発明の効果が良好に得られるという理由から、下限は、好ましくは0.8cm以上、より好ましくは1.0cm以上であり、上限は、好ましくは1.6cm以下、より好ましくは1.4cm以下である。
前記「主溝」とは、接地面内における幅2mm以上、深さ9mm以上の溝で、かつ幅および深さが最大のものをいう。
前記イソプレン系ゴムとしては、天然ゴムおよびポリイソプレンゴム(IR)等が挙げられる。天然ゴムとしては、天然ゴム(NR)や、エポキシ化天然ゴム(ENR)、水素化天然ゴム(HNR)、脱タンパク質天然ゴム(DPNR)、高純度天然ゴム(UPNR)等の改質天然ゴム等も含まれる。
NRとしては、特に限定されず、タイヤ業界において一般的なものを用いることができ、例えば、SIR20、RSS#3、TSR20等が挙げられる。また、前記IRとしてもタイヤ業界において一般的なものを用いることができる。
イソプレン系ゴムのゴム成分中の含有量は、30質量%以上であり、33質量%以上が好ましく、35質量%以上がより好ましい。30質量%未満の場合は、混合する際の加工性が悪化する傾向がある。また、イソプレン系ゴムのゴム成分中の含有量は、50質量%以下であり、48質量%以下が好ましく、45質量%以下がより好ましい。50質量%を超える場合は、氷上性能が低下する傾向がある。
ブタジエンゴム(BR)としては、特に限定されず、例えば、日本ゼオン(株)製のBR1220、宇部興産(株)製のBR130B、BR150B等のハイシスBR、宇部興産(株)製のVCR412、VCR617等のシンジオタクチックポリブタジエン結晶を含有するBR、ランクセス社製のBUNACB25等の希土類元素系触媒を用いて合成されるBR等を使用できる。これらBRは、1種を用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なかでも、耐摩耗性および加工性の観点から、シス-1,4結合含量が90%以上のハイシスBRが好ましい。
前記希土類系BRは、希土類元素系触媒を用いて合成されたブタジエンゴムであり、シス含量が高く、かつビニル含量が低いという特徴を有している。希土類系BRとしては、タイヤ製造において一般的なものを使用できる。
希土類系BRの合成に使用される希土類元素系触媒としては、公知のものが使用でき、例えば、ランタン系列希土類元素化合物、有機アルミニウム化合物、アルミノキサン、ハロゲン含有化合物、必要に応じてルイス塩基を含む触媒等が挙げられる。これらのなかでも、ランタン系列希土類元素化合物としてネオジム(Nd)含有化合物を用いたNd系触媒が特に好ましい。
ランタン系列希土類元素化合物としては、原子番号57~71の希土類金属のハロゲン化物、カルボン酸塩、アルコラート、チオアルコラート、アミド等が挙げられる。なかでも、前記Nd系触媒が、高シス含量、低ビニル含量のBRが得られる点で好ましい。
有機アルミニウム化合物としては、AlRabc(式中、Ra、Rb、Rcは、同一もしくは異なって、水素または炭素数1~8の炭化水素基を表す。)で表されるものを使用できる。アルミノキサンとしては、鎖状アルミノキサン、環状アルミノキサンが挙げられる。ハロゲン含有化合物としては、AlXkd 3-k(式中、Xはハロゲン、Rdは炭素数1~20のアルキル基、アリール基またはアラルキル基、kは1、1.5、2または3を表す。)で表されるハロゲン化アルミニウム:Me3SrCl、Me2SrCl2、MeSrHCl2、MeSrCl3等のストロンチウムハライド;四塩化ケイ素、四塩化錫、四塩化チタン等の金属ハロゲン化物が挙げられる。ルイス塩基は、ランタン系列希土類元素化合物を錯体化するのに用いられ、アセチルアセトン、ケトン、アルコール等が好適に用いられる。
希土類元素系触媒は、ブタジエンの重合の際に、有機溶媒(n-ヘキサン、シクロヘキサン、n-ヘプタン、トルエン、キシレン、ベンゼン等)に溶解した状態で用いても、シリカ、マグネシア、塩化マグネシウム等の適当な担体上に担持させて用いてもよい。重合条件としては、溶液重合または塊状重合のいずれでもよく、好ましい重合温度は-30~150℃であり、重合圧力は他の条件に依存して任意に選択してもよい。
希土類系BRのシス1,4結合含有率(シス含量)は、耐久性の観点から、90質量%以上が好ましく、93質量%以上がより好ましく、95質量%以上がより好ましい。
希土類系BRのビニル含量は、耐久性の観点から、1.8質量%以下が好ましく、1.5質量%以下がより好ましく、1.0質量%以下がさらに好ましく、0.8質量%以下が特に好ましい。なお、本明細書において、BRのビニル含量(1,2-結合ブタジエン単位量)およびシス含量(シス1,4結合含有率)は、赤外吸収スペクトル分析法によって測定できる。
BRのゴム成分中の含有量は、30質量%以上であり、40質量%以上が好ましく、50質量%以上がより好ましい。30質量%未満の場合は、氷上性能が低下する傾向がある。また、BRのゴム成分中の含有量は、60質量%以下であり、55質量%以下が好ましく、50質量%以下がより好ましい。60質量%を超える場合は、加工性が悪化する傾向がある。
変性BRとしては、末端変性BRおよび主鎖変性BRがあるが、末端変性BRが好ましい。末端変性BRとしては特に限定されず、使用できる充填剤の種類(カーボンブラック、シリカ等)に応じて選択できるが、優れた低燃費性が得られるという理由から、スズ変性BR(スズ変性BR)、下記式(1)で表される化合物により変性された変性BR(S変性BR)が好ましく、スズ変性BRがより好ましい。
Figure 0007052334000001
(式(1)中、R1、R2およびR3は、同一もしくは異なって、アルキル基、アルコキシ基、シリルオキシ基、アセタール基、カルボキシル基(-COOH)、メルカプト基(-SH)またはこれらの誘導体を表す。R4およびR5は、同一もしくは異なって、水素原子またはアルキル基を表す。nは整数を表す。)
このような変性BRとしては、例えば、日本ゼオン(株)製のBR1250H(スズ変性)、住友化学工業(株)製のS変性ポリマー(シリカ用変性)等が挙げられる。
スズ変性BRとしては特に限定されないが、リチウム開始剤により重合され、スズ原子の含有量が50~3000ppm、ビニル含量が5~50質量%、分子量分布が2以下のスズ変性BRが好ましい。
スズ変性BRは、リチウム開始剤により1,3-ブタジエンの重合を行った後、スズ化合物を添加することにより得られ、さらに該スズ変性BR分子の末端はスズ-炭素結合で結合されていることが好ましい。リチウム開始剤としては、アルキルリチウム、アリールリチウム等のリチウム系化合物が挙げられる。スズ化合物としては、四塩化スズ、ブチルスズトリクロライド等が挙げられる。
スズ変性BRのスズ原子の含有量は、好ましくは50ppm以上である。50ppm未満では、tanδが増大する傾向がある。また、スズ原子の含有量は、好ましくは3000ppm以下、より好ましくは300ppm以下である。3000ppmを超えると、混練り物の加工性が悪化する傾向がある。
スズ変性BRの分子量分布(Mw/Mn)は、好ましくは2以下である。Mw/Mnが2を超えると、tanδが増大する傾向がある。分子量分布の下限は特に限定されないが、1以上であることが好ましい。
スズ変性BRのビニル含量は、好ましくは5質量%以上である。5質量%未満では、スズ変性BRの製造が困難である。該ビニル含量は好ましくは50質量%以下、より好ましくは20質量%以下である。50質量%を超えると、カーボンブラックの分散性が悪く、低燃費性、破断抗力、破断伸びが低下する傾向がある。
S変性BRとしては、特開2010-111753号公報等に記載されているものが挙げられる。
式(1)において、優れた低燃費性、破断抗力が得られるという点から、R1、R2およびR3としてはアルコキシ基が好適である(好ましくは炭素数1~8、より好ましくは炭素数1~4のアルコキシ基)。R4およびR5としてはアルキル基が好適である(好ましくは炭素数1~3のアルキル基)。nは、好ましくは1~5、より好ましくは2~4、さらに好ましくは3である。好ましい化合物を使用することにより、本発明の効果が良好に得られる。
式(1)で表される化合物の具体例としては、2-ジメチルアミノエチルトリメトキシシラン、3-ジメチルアミノプロピルトリメトキシシラン、2-ジメチルアミノエチルトリエトキシシラン、3-ジメチルアミノプロピルトリエトキシシラン、2-ジエチルアミノエチルトリメトキシシラン、3-ジエチルアミノプロピルトリメトキシシラン、2-ジエチルアミノエチルトリエトキシシラン、3-ジエチルアミノプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。中でも、前述の性能を良好に改善できる点から、3-ジメチルアミノプロピルトリメトキシシラン、3-ジメチルアミノプロピルトリエトキシシラン、3-ジエチルアミノプロピルトリメトキシシランが好ましい。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
式(1)で表される化合物によるブタジエンゴムの変性方法としては、特公平6-53768号公報、特公平6-57767号公報等に記載されている方法等、従来公知の手法を使用できる。例えば、ブタジエンゴムと該化合物とを接触させることで変性でき、具体的には、アニオン重合によるブタジエンゴムの調製後、該ゴム溶液中に該化合物を所定量添加し、ブタジエンゴムの重合末端(活性末端)と該化合物とを反応させる方法等が挙げられる。
S変性BRのビニル含量は、好ましくは35質量%以下、より好ましくは30質量%以下である。ビニル含量が35質量%を超えると、低燃費性が低下するおそれがある。上記ビニル含量の下限は特に限定されないが、好ましくは1質量%以上、より好ましくは20質量%以上である。1質量%未満であると、耐熱性、耐劣化性が低下するおそれがある。
S変性BRの重量平均分子量(Mw)は、好ましくは10万以上、より好ましくは40万以上である。10万未満であると、十分な破壊強度および耐屈曲疲労性が得られないおそれがある。Mwは、好ましくは200万以下、より好ましくは80万以下である。200万を超えると、加工性が低下して分散不良を引き起こし、十分な破壊強度が得られないおそれがある。
ゴム成分100質量%中の変性BRの含有量は、5質量%以上であり、10質量%以上が好ましく、15質量%以上がより好ましい。5質量%未満の場合は、氷上性能が低下する傾向がある。また、変性BRのゴム成分中の含有量は、30質量%以下であり、27質量%以下が好ましく、25質量%以下がより好ましい。
前記キャップトレッド用ゴム組成物は、前記のイソプレン系ゴム、BRおよび変性BR以外のゴム成分を含有することができる。他のゴム成分としては、スチレンブタジエンゴム(SBR)、スチレンイソプレンブタジエンゴム(SIBR)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)等が挙げられる。
カーボンブラックを含有することが、ゴム組成物の補強性、耐紫外線劣化性および耐久性が向上するという点から好ましい。カーボンブラックとしては、タイヤ製造において一般的に用いられるSAF、ISAF、HAF、FF、FEF、GPF等が挙げられ、これらのカーボンブラックを単独で用いることも、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
カーボンブラックの窒素吸着比表面積(N2SA)は20m2/g以上が好ましく、35m2/g以上がより好ましく、70m2/g以上がさらに好ましい。N2SAが20m2/g未満の場合は、十分な補強性が得られないおそれがある。また、カーボンブラックのN2SAは、200m2/g以下が好ましく、150m2/g以下がより好ましい。200m2/gを超える場合は、良好に分散させることが困難となる傾向、加工性が悪化する傾向がある。なお、カーボンブラックのN2SAは、JIS K 6217-2のA法によって測定される値である。
カーボンブラックのゴム成分100質量部に対する含有量は、30質量部以上であり、35質量部以上が好ましい。カーボンブラックの含有量が30質量部未満の場合は、十分な補強性が得られないおそれがある。また、カーボンブラックの含有量は、45質量部以下であり、40質量部以下が好ましい。カーボンブラックの含有量が45質量部を超える場合は、良好に分散させることが困難となる傾向、加工性が悪化する傾向がある。
シリカを含有することが、タイヤのウェット制動性能および低発熱性が向上するという点から好ましい。シリカとしては、乾式法シリカ(無水シリカ)、湿式法シリカ(含水シリカ)等が挙げられるが、シラノール基が多いという理由から、湿式法シリカが好ましい。
シリカの窒素吸着比表面積(N2SA)は50m2/g以上が好ましく、80m2/g以上がより好ましく、100m2/g以上がさらに好ましい。N2SAが50m2/g未満の場合は、十分な補強性が得られないおそれがある。また、シリカのN2SAは、500m2/g以下が好ましく、300m2/g以下がより好ましい。500m2/gを超える場合は、加工性が大幅に悪化するおそれがある。なお、シリカの窒素吸着比表面積は、ASTM D3037-81に準じてBET法で測定される値である。
シリカのゴム成分100質量部に対する含有量は、20質量部以上であり、25質量部以上が好ましい。シリカの含有量が20質量部未満の場合は、グリップ性能が低下する傾向がある。また、シリカの含有量は、40質量部以下が好ましく、35質量部以下がより好ましい。シリカの含有量が40質量部を超える場合は、加工性が悪化するおそれがある。
シリカを含有する場合はシランカップリング剤を併用することが好ましい。シランカップリング剤としては、ゴム工業において、従来からシリカと併用される任意のシランカップリング剤を使用することができ、例えば、エボニックデグサ社製のSi75、Si266(ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド)、同社製のSi69(ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド)等のスルフィド系、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、モメンティブ社製のNXT-Z100、NXT-Z45、NXT等のメルカプト系(メルカプト基を有するシランカップリング剤)、ビニルトリエトキシシラン等のビニル系、3-アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノ系、γ-グリシドキシプロピルトリエトキシシランのグリシドキシ系、3-ニトロプロピルトリメトキシシラン等のニトロ系、3-クロロプロピルトリメトキシシラン等のクロロ系等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、スルフィド系、メルカプト系がシリカとの結合力が強く、低発熱性において優れるという点から好ましい。
シランカップリング剤を含有する場合のシリカ100質量部に対する含有量は、シリカ分散性の観点から、2質量部以上が好ましく、3質量部以上がより好ましい。また、コストの観点からは、25質量部以下が好ましく、20質量部以下がより好ましい。
本実施形態に係るゴム組成物には、押出し加工性を向上させるため、無機カリウム塩を含有することができる。無機カリウム塩としては、例えば、炭酸カリウム、炭酸水素カリウムおよび四ホウ酸カリウムからなる群から1種以上選ばれるカリウム塩等が挙げられ、四ホウ酸カリウムが好ましい。
無機カリウム塩の含有量は、押出し加工性の観点から、シリカ100重量部に対して好ましくは0.3重量部以上、より好ましくは0.4重量部以上である。また、耐摩耗性の観点からは、シリカ100重量部に対して好ましくは1.45重量部以下、より好ましくは1重量部以下である。
前記硫黄としては特に限定されず、タイヤ工業において一般的なものを使用でき、粉末硫黄が好ましい。硫黄のゴム成分100質量部に対する含有量は、1.0質量部以上であり、1.1質量部以上が好ましい。硫黄の含有量が、1.0質量部未満の場合は、架橋が不十分となり、ゴム組成物の高分子量化せずに本発明の効果が発揮できないおそれがある。また、硫黄の含有量は1.5質量部以下であり、1.3質量部以下が好ましい。硫黄の含有量が1.5質量部を超える場合は、架橋密度が高くなり過ぎて耐久性が低下する傾向がある。
本実施形態にかかるゴム組成物は、前記成分以外にも、ゴム組成物の製造に一般的に使用される配合剤、例えば、カーボンブラックおよびシリカ以外の補強用充填剤、酸化亜鉛、ステアリン酸、軟化剤、粘着性樹脂、老化防止剤、ワックス、硫黄以外の加硫剤、加硫促進剤等を適宜含有することができる。
前記カーボンブラックおよびシリカ以外の補強用充填剤としては特に限定されず、水酸化アルミニウム、アルミナ(酸化アルミニウム)、炭酸カルシウム、タルク等が挙げられ、これらの白色充填剤を単独で用いることも、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
ステアリン酸を含有する場合のゴム成分100質量部に対する含有量は、加工性の観点から、0.2質量部以上が好ましく、1質量部以上がより好ましい。また、加硫速度の観点からは、10質量部以下が好ましく、5質量部以下がより好ましい。
酸化亜鉛を含有する場合のゴム成分100質量部に対する含有量は、加工性の観点から、0.5質量部以上が好ましく、1質量部以上がより好ましい。また、耐摩耗性能の観点からは、10質量部以下が好ましく、5質量部以下がより好ましい。
前記軟化剤としては、液状ポリマー、オイル、低温可塑剤等が挙げられる。可塑剤成分は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、耐摩耗性能とグリップ性能とをバランスよく向上できるという理由から液状ポリマーを使用することが好ましい。
液状ポリマーとしては、例えば、液状SBR、液状BR、液状IR、液状SIR等が挙げられる。なかでも、特に耐久性能とグリップ性能とをバランスよく向上できるという理由から液状SBRを使用することが好ましい。
オイルとしては、例えば、アロマチックオイル、プロセスオイル、パラフィンオイル等の鉱物油等が挙げられる。なかでも、環境への負荷低減という理由からプロセスオイルを使用することが好ましい。
低温可塑剤としては、例えば、ジオクチルフタレート(DOP)、ジブチルフタレート(DBP)、トリス(2エチルヘキシル)ホスフェート(TOP)、ビス(2エチルヘキシル)セバケート(DOS)等の液状成分が挙げられる。
軟化剤を含有する場合のゴム成分100質量部に対する含有量は、軟化剤として効果が十分に得られるという理由から、15~250質量部であることが好ましく、20~200質量部であることがより好ましい。
前記粘着性樹脂としては、シクロペンタジエン系樹脂、クマロン樹脂、石油系樹脂(脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、脂環族系石油樹脂等)、フェノール系樹脂、ロジン誘導体等が挙げられ、芳香族系石油樹脂が好ましい。
芳香族系石油樹脂としては、例えば、下記の芳香族ビニル系樹脂および芳香族ビニル系樹脂以外のC9系石油樹脂等が挙げられ、芳香族ビニル系樹脂が好ましい。
芳香族ビニル系樹脂では、芳香族ビニル単量体(単位)として、例えば、スチレン、α-メチルスチレン、1-ビニルナフタレン、3-ビニルトルエン、エチルビニルベンゼン、ジビニルベンゼン、4-シクロヘキシルスチレン、2,4,6-トリメチルスチレン等が使用され、それぞれの単量体の単独重合体、2種以上の単量体の共重合体のいずれであってもよい。また、これらを変性させたものであってもよい。
芳香族ビニル系樹脂としては、経済的で、加工しやすく、ウェットグリップ性能に優れているという理由から、α-メチルスチレンもしくはスチレンの単独重合体またはα-メチルスチレンとスチレンとの共重合体が好ましく、α-メチルスチレンとスチレンとの共重合体がより好ましい。芳香族ビニル系樹脂としては、例えば、アリゾナケミカル社製のSYLVARES SA85、SA100、SA120、SA140、イーストマンケミカル社製のR2336等の市販品が好適に用いられる。α-メチルスチレンとスチレンとの共重合体としては、例えば、アリゾナケミカル社製のSYLVATRAXX4401等が好適に用いられる。
芳香族系石油樹脂の含有量は、ウェットグリップ性能の観点から、ゴム成分100質量部に対して、2質量部以上が好ましく、5質量部以上がより好ましい。また、耐摩耗性および低燃費性の観点からは、50質量部以下が好ましく、40質量部以下がより好ましく、30質量部以下がさらに好ましい。
前記老化防止剤としては特に限定されず、ゴム分野で使用されているものが使用可能であり、例えば、キノリン系、キノン系、フェノール系、フェニレンジアミン系老化防止剤等が挙げられる。
老化防止剤を含有する場合のゴム成分100質量部に対する含有量は、0.5質量部以上が好ましく、0.8質量部以上がより好ましい。また、老化防止剤の含有量は、3.0質量部以下が好ましい。
ワックスを含有する場合のゴム成分100質量部に対する含有量は、ゴムの耐候性の観点から、0.5質量部以上が好ましく、1質量部以上がより好ましい。また、ブルームによるタイヤの白色化の観点からは、10質量部以下が好ましく、5質量部以下がより好ましい。
硫黄以外の加硫剤としては、例えば、田岡化学工業(株)製のタッキロールV200、フレキシス社製のDURALINK HTS(1,6-ヘキサメチレン-ジチオ硫酸ナトリウム・二水和物)、ランクセス社製のKA9188(1,6-ビス(N,N’-ジベンジルチオカルバモイルジチオ)ヘキサン)等の硫黄原子を含む加硫剤や、ジクミルパーオキサイド等の有機過酸化物等が挙げられる。
加硫促進剤としては、例えば、スルフェンアミド系、チアゾール系、チウラム系、チオウレア系、グアニジン系、ジチオカルバミン酸系、アルデヒド-アミン系もしくはアルデヒド-アンモニア系、イミダゾリン系、およびキサンテート系加硫促進剤等が挙げられる。これら加硫促進剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、スルフェンアミド系加硫促進剤、チアゾール系加硫促進剤、およびグアニジン系加硫促進剤が好ましく、スルフェンアミド系加硫促進剤がより好ましい。
スルフェンアミド系加硫促進剤としては、例えば、N-tert-ブチル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(TBBS)、N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(CBS)、N,N-ジシクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(DCBS)等が挙げられる。なかでも、N-tert-ブチル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(TBBS)、およびN-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(CBS)が好ましい。
チアゾール系加硫促進剤としては、例えば、2-メルカプトベンゾチアゾール、2-メルカプトベンゾチアゾールのシクロヘキシルアミン塩、ジ-2-ベンゾチアゾリルジスルフィド等が挙げられる。なかでも、2-メルカプトベンゾチアゾールが好ましい。
グアニジン系加硫促進剤としては、例えば、1,3-ジフェニルグアニジン、1,3-ジ-o-トリルグアニジン、1-o-トリルビグアニド、ジカテコールボレートのジ-o-トリルグアニジン塩、1,3-ジ-o-クメニルグアニジン、1,3-ジ-o-ビフェニルグアニジン、1,3-ジ-o-クメニル-2-プロピオニルグアニジン等が挙げられる。なかでも、1,3-ジフェニルグアニジンが好ましい。
加硫促進剤を含有する場合のゴム成分100質量部に対する含有量は、加硫促進の観点から、0.1質量部以上が好ましく、0.5質量部以上がより好ましい。また、加工性の観点からは、5質量部以下が好ましく、3質量部以下がより好ましい。
本発明に係るキャップトレッド用ゴム組成物は、公知の方法により製造することができる。例えば、前記の各成分をオープンロール、バンバリーミキサー、密閉式混練機等のゴム混練装置を用いて混練りし、その後加硫する方法等により製造できる。
本発明の空気入りタイヤは、前記ゴム組成物を用いて、通常の方法により製造することができる。すなわち、前記の各成分を混練して得られた未加硫ゴム組成物をタイヤトレッドの形状にあわせて押出し加工した部材をタイヤ成形機上で他のタイヤ部材とともに貼り合わせ、通常の方法にて成形することにより、未加硫タイヤを形成し、この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧することにより、本発明の空気入りタイヤを得ることができる。
本発明の空気入りタイヤは、特にカテゴリーは限定されないが、氷上性能を維持しながら、高温および高速条件での耐久性に優れた空気入りタイヤであることから、スタッドレスタイヤ、スノータイヤ等の冬用タイヤや、オールシーズンタイヤとすることが好ましい。
本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明は、実施例のみに限定されるものではない。
以下、実施例および比較例において用いた各種薬品をまとめて示す。
NR:TSR20
BR:宇部興産(株)製のBR150B(ハイシスBR、シス-1,4結合含量:96%)
S変性BR:下記製造例1参照
スズ変性BR:日本ゼオン(株)製のBR1250H(開始剤としてリチウムを用いて重合、ビニル含量:10~13質量%、シス含量:45質量%、Mw/Mn:1.5、スズ原子の含有率:250ppm、スズ末端変性BR)
カーボンブラック:キャボットジャパン(株)製のショウブラックN220(N2SA:111m2/g)
シリカ1:エボニックデグサ社製のウルトラシルVN3(N2SA:175m2/g)
シリカ2:Rhodia社製のZeosil 115GR(N2SA:105m2/g)
シランカップリング剤:エボニックデグサ社製のSi75(ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド)
芳香族系石油樹脂:アリゾナケミカル社製のSylvatraxx4401(α-メチルスチレンが主成分、軟化点:85℃、SP値:9.0付近)
ワックス:日本精蝋(株)製のオゾエース0355
老化防止剤1:住友化学(株)製のアンチゲン6C(N-(1,3-ジメチルブチル)-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン)
老化防止剤2:川口化学工業(株)製のアンテージRD(2,2,4-トリメチル-1,2-ジヒドロキノリンの重合体)
無機カリウム塩:和光純薬工業(株)製の四ホウ酸カリウム4水和物
ステアリン酸:日油(株)製のステアリン酸「椿」
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華2種
オイル1:出光興産(株)製のダイアナプロセスNH-70S
オイル2:出光興産(株)製のダイアナプロセスオイルPA32
硫黄:日本乾溜工業(株)製のセイミサルファー(二硫化炭素による不溶物60%以上の不溶性硫黄、オイル分:5質量%、表1の値は純硫黄分量)
加硫促進剤1:大内新興化学工業(株)製のノクセラーCZ(N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
加硫促進剤2:大内新興化学工業(株)製のノクセラーD(1,3-ジフェニルグアニジン)
加硫促進剤3:大内新興化学工業(株)製のノクセラーM(2-メルカプトベンゾチアゾール)
(製造例1:S変性BRの合成)
窒素置換されたオートクレーブ反応器に、ヘキサン、1,3-ブタジエン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジエチルエーテルを投入した。次に、ビス(ジエチルアミノ)メチルビニルシランおよびn-ブチルリチウムを、それぞれ、シクロヘキサン溶液およびn-ヘキサン溶液として投入し、重合を開始した。撹拌速度を130rpm、反応器内温度を65℃とし、単量体を反応器内に連続的に供給しながら、1,3-ブタジエンの重合を3時間行った。次に、得られた重合体溶液を130rpmの撹拌速度で撹拌し、N-(3-ジメチルアミノプロピル)アクリルアミドを添加し、15分間反応を行った。重合反応終了後、2,6-ジ-tert-ブチル-p-クレゾールを添加した。次いで、スチームストリッピングにより脱溶媒を行い、110℃に調温された熱ロールにより乾燥してS変性BRを得た(ビニル含量:10質量%、シス含量:40質量%、Mw:40万)。
(実施例および比較例)
表1に示す配合内容に従い、硫黄および加硫促進剤を除く各種薬品を、バンバリーミキサーにて、150℃で5分間混練りした。得られた混練物に、硫黄および加硫促進剤を添加して、オープンロールを用いて、170℃で12分間混練りし、未加硫ゴム組成物を得た。得られた未加硫ゴム組成物をトレッドの形状に成形し、タイヤ成型機上で他のタイヤ部材とともに貼り合わせ、170℃の条件下で20分間プレス加硫し、試験用スタッドレスタイヤを得た。
また、前記未加硫ゴム組成物を所定の形状の口金を備えた押し出し機でタイヤトレッドの形状に押し出し成形し、他のタイヤ部材とともに貼り合わせて未加硫タイヤを形成し、170℃の条件下で12分間プレス加硫することにより、試験用タイヤ(サイズ:195/65R15、スタッドレスタイヤ)を製造した。各試験用タイヤにおけるトレッドブロックのサイプ密度および高さを表1に示す。
得られた試験用ゴム組成物および試験用タイヤについて下記の評価を行った。評価結果を表1に示す。
<引張応力測定試験>
各試験用ゴム組成物から、JIS K 6251「加硫ゴムの引張試験方法」に記載のダンベル状4号形試験片を作製した。次いで、これらの試験片を用い、JIS K 6251に記載の方法に従って、常温での300%伸び時の引張応力M300(常温)および、100℃での300%伸び時の引張応力M300(100℃)を測定した。さらに、常温の引張応力に対する100℃の引張応力の低下率を算出した。この低下率が低いほど、耐久性に優れることを示す。なお、性能目標値は32%以下である。
<耐久性試験>
ドラム試験機を用いて、標準リム(6.0J)、内圧(260kPa)、荷重(4.56kN)、路面温度80℃の条件にて、ドラム上で、速度を230km/hとして、トレッドゴムに剥離損傷が発生するまでの走行時間を測定した。結果は、比較例1を100として指数表示をした。指数が大きいほど、高温時や高速走行時における耐久性に優れることを示す。
<氷上性能試験>
上記試験用スタッドレスタイヤを国産2000ccのFR車に装着し、氷上路面のテストコースにて10周の実車走行を行った。その際における、操舵時のコントロールの安定性をテストドライバーが評価し、比較例1を100として指数表示をした。指数が大きいほど、氷上性能(氷上でのグリップ性能)に優れることを示す。
<ウェットグリップ性能試験>
上記試験用スタッドレスタイヤを国産2000ccのFR車に装着し、ウェットアスファルト路面のテストコースにて10周の実車走行を行った。その際における、操舵時のコントロールの安定性をテストドライバーが評価し、比較例1を100として指数表示をした。指数が大きいほど、ウェットグリップ性能に優れることを示す。
Figure 0007052334000002
表1の結果より、本発明の空気入りタイヤが、氷上性能を維持しながら、高温および高速条件での耐久性に優れた空気入りタイヤであることがわかる。

Claims (1)

  1. 平均サイプ密度が1.0cm/cm2以上であり、平均高さが0.6~2.0cmであるトレッドブロックを備えた空気入りタイヤであり、
    前記トレッドブロックが、
    30~50質量%のイソプレン系ゴム、30~60質量%のブタジエンゴムおよび5~30質量%の変性ブタジエンゴムを含むゴム成分(ただし、下記式(I)または下記式(II):
    θ-C≡N ・・・(I)
    θ-R-C≡N ・・・(II)
    (式(I)および(II)中、θは複素環基を表し、Rは2価の炭化水素基を示す)で表される複素環式ニトリル化合物である変性剤で変性されてなり、かつシス含量が40%以上であるブタジエン系重合体を含むゴム成分を除く)100質量部に対し、
    30~45質量部のカーボンブラック、20~40質量部のシリカ、および1.0~1.5質量部の硫黄を含有するキャップトレッド用ゴム組成物により構成された空気入りタイヤ。
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