JP7052010B2 - 生体試料用処理具、押圧システムおよび生体試料の処理方法 - Google Patents

生体試料用処理具、押圧システムおよび生体試料の処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、生体試料を処理するために用いられる処理具、押圧システムおよび処理方法に関する。
タンパク質や核酸などの微量な生体試料の検査に当たって、マイクロ流路チップが提案されている(特許文献1参照)。
特許第5986996号
本発明の目的は、簡易に生体試料を処理することができる生体試料用処理具、押圧システムおよび生体試料の処理方法を提供することにある。
1.生体試料用処理具
本発明の生体試料用処理具は、
ベース体と、
可撓性フィルムと、
前記ベース体と前記可撓性フィルムとの間に設けられた第1の収容部と、
前記ベース体と前記可撓性フィルムとの間に設けられた一つ又は複数の第2の収容部と、
前記ベース体と前記可撓性フィルムとの間に設けられ、かつ、前記第1の収容部と前記第2の収容部とを連通するための第1の連通路と、
前記第1の連通路に前記第1の連通路を閉塞するように設けられた第1の閉塞部とを含み、
前記第1の収容部は、第1の液を収容するためのものであり、
前記第2の収容部は、第2の液を収容するためのものであり、
前記第1の収容部の第1の液を液漏れがしないように収容したときにおいて前記第1の液を所定の力で押圧したときに、前記第1の閉塞部による閉塞状態が解かれ、前記第1の収容部と前記第2の収容部とが連通する。
本発明によれば、簡易な構成で、かつ、手に液が触れることなく、第1の収容部の液を第2の収容部に移すことができる。このため、簡易に生体試料を処理することができる。
本発明は、前記第1の液は、生体試料を溶解するための液であり、前記第2の液は、前処理液とすることができる。これによれば、生体試料の前処理を生体試料用処理具において、処理することができる。
本発明において、
前記第1の閉塞部は、第1の接着部により構成され、
前記第1の接着部は、前記第1の収容部に前記第1の液を液漏れがしないように収容したときにおいて前記第1の液を所定の力で押圧したときに、前記ベース体と前記可撓性フィルムとが剥離され得る程度の接着力であることができる。
第1の閉塞部が第1の接着剤から構成されることで、第1の閉塞部を容易に設けることができる。
本発明において、
前記第2の収容部が複数設けられた場合に、
隣り合う第2の収容部は、第2の連通路により連通され、
前記第2の連通路には、前記第2の連通路を閉塞する第2の閉塞部が設けられ、
前記一方の第2の収容部の第2の液を液漏れがしないように収容したときにおいて前記第2の液を所定の力で押圧したときに、前記第2の閉塞部による閉塞状態が解かれ、前記一方の第2の収容部と前記他方の第2の収容部とが連通するものである。
本発明によれば、複数の前処理などの処理を生体試料用処理具内で実現することができる。
本発明において、
前記第1の収容部は、前記第1の液を注入するための第1の通路に接続され、
前記第2の収容部は、前記第2の液を注入するための第2の通路に接続され、
前記生体試料用処理具は、前記第1の通路において、前記第1の通路を閉塞し得る第2の接着部と、
前記第2の通路において、前記第2の通路を閉塞し得る第3の接着部とを含み、
前記第1の接着部は、熱硬化性または紫外線硬化性の接着剤から構成され、
前記第2の接着部は、熱硬化性または紫外線硬化性の接着剤から構成され、
前記第3の接着部は、熱硬化性または紫外線硬化性の接着剤から構成され、
前記第2の接着部および前記第3の接着部は、前記第1の接着部よりも接着力が強いものとすることができる。
本発明によれば、第1の収容部および第2の収容部への液を容易に注入することができる。また、液の注入を生体試料用処理具の製造時に行う必要がなくなる。
本発明において、
前記第1の収容部、前記第2の収容部、前記第1の連通路、前記第1の通路、および、前記第2の通路以外の領域の少なくとも一部において、前記ベース体と前記可撓性フィルムとの間に液漏れを防ぐための第4の接着部が設けられ、
前記第4の接着部は、熱硬化性または紫外線硬化性の接着剤から構成され、
前記第4の接着部は、前記第1の接着部よりも接着力を強くすることができる。
本発明によれば、ベース体と可撓性フィルムとの接合を簡易に行うことができる。
本発明において、前記第1の収容部および前記第2の収容部の液の収容可能量は、1.5ml以下とすることができる。本発明の生体試料用処理具は、このような微量な液を処理する際に特に有用である。
本発明において、
前記ベース体と前記可撓性フィルムとの間に設けられ、前記第2の収容部と第3の連通路を通じて連通する反応又は相互作用部を含み、
前記反応又は相互作用部は、少なくとも、前記第1の液と前記第2の液とを反応または相互作用させるためのものであり、
前記第3の連通路は、第3の閉塞部により閉塞され、
前記第2の収容部に液体が液漏れしないように収容したときにおいて、前記第2の収容部に液体を所定の力で押圧すると、前記第3の閉塞部による閉塞状態が解かれ、前記第2の収容部と前記反応又は相互作用部とが連通するものであってもよい。
本発明によれば、生体試料に対する反応や吸着などの相互作用を生体試料用処理具内で行うことができる。
本発明において、前記反応は、PCR、免疫反応、血液から赤血球の除去、または、血清の抽出のための反応であることができる。本発明の生体試料用処理具は、このような処理に特に有用である。
本発明において、前記第1の収容部、前記一つ又は複数の第2の収容部および前記反応又は相互作用部は、直線状に並ぶように配置されていることができる。本発明によれば、押圧部を直線状に動かすことで一連の液の移動がなされるため、生体試料用処理具の使用がより容易になる。
本発明において、前記第1の収容部内の第1の液は、前記第2の収容部を介して、前記反応又は相互作用部まで閉鎖系を維持しながら移動可能とすることができる。これにより、空気に触れることなく、液の移動が可能となる。空気に触れるのを嫌う生体試料の処理に特に有用である。
本発明において、
前記ベース体と前記可撓性フィルムとの間に設けられ、前記反応又は相互作用部と第4の連通路を通じて連通する洗浄液収容部を含み、
前記洗浄液収容部は、前記反応又は相互作用部を洗浄するためのものであり、
前記第4の連通路は、第4の閉塞部により閉塞され、
前記洗浄液収容部に液体が液漏れしないように収容したときにおいて、前記液体を所定の力で押圧すると、前記第4の閉塞部による閉塞状態が解かれ、前記洗浄液収容部と前記反応又は相互作用部とが連通するものであってもよい。
本発明において、前記第1の収容部の側部における可撓性フィルムは、前記第1の収容部まで前記ベース体から剥離可能であってもよい。本発明によれば、第1の収容部に生体試料を容易に投入することができる。
本発明において、
前記第1の収容部に密閉された状態で第1の液が収容され、
前記第2の収容部に密閉された状態で第2の液が収容されていることができる。
2.押圧システム
本発明の押圧システムは、本発明の生体試料用処理具を押圧するための押圧部を含み、
前記押圧部は、少なくとも前記第1の収容部および前記第2の収容部を押圧し得る第1のローラを含む。
本発明において、
前記押圧部は、
第1のローラと第2のローラとを含み、
前記第1のローラが少なくとも前記第1の収容部および前記第2の収容部を押圧し、
前記第2のローラが前記ベース体を支持し、
前記第1のローラと前記第2のローラとの間を前記生体試料用処理具が前記押圧部に対して相対的に移動可能とすることができる。
前記第1のローラは、前記生体試料用処理具に対して垂直方向に昇降可能とすることができる。これにより、連続して押圧している際に、その時点において押圧すべきでない領域を飛ばすことができる。
本発明において、前記第1の液および前記第2の液を加熱するための加熱部を含むことができる。これにより、生体試料を処理した液を加熱することができる。
3.生体試料の処理方法
本発明の生体試料の処理方法は、
本発明の生体試料用処理具を用いた生体試料の処理方法であって、
前記第1の収容部に第1の液を注入する工程(A)と、
前記工程(A)の後に、前記第1の収容部の第1の液を押圧し、前記第1の液を前記第2の収容部に移動させる工程とを含む。
図1(A)は実施の形態に係る生体試料用処理具を模式的に示す平面図であり、図1(B)は図1(A)のA-A線に沿った断面を模式的に示す断面図である。 実施の形態に係る生体試料用処理具を模式的に示す図である。 実施の形態に係る生体試料用処理具の原理を説明するための図であり、図3(A)は生体試料用処理具を模式的に示す平面図であり、図3(B)は図3(A)のB-B線に沿った断面を模式的に示す断面図である。 図4(A)は実施の形態に係る生体試料用処理具の試料投入部を模式的に示す図であり、図4(B)は図4(A)のC-C線に沿った断面を模式的に示す断面図である。 図5(A)は生体試料用処理具の具体例に係る側面図であり、図5(B)は生体試料用処理具の具体例に係る平面図である。 図6(A)および(B)は押圧システムの具体例を模式的に示す図である。 図5に係る生体試料用処理具の処理方法を説明するための図である。 図5に係る生体試料用処理具の処理方法を説明するための図である。 図5に係る生体試料用処理具の処理方法を説明するための図である。 PCRチャンバーの構成例を説明するための図であり、図10(A)はPCRチャンバーの平面図であり、図10(B)は図10(A)のD-D線に沿った断面を示す断面図であり、図10(C)は図10(B)の貫通穴の周辺の拡大図である。 生体試料用処理具の変形具体例を模式的に示す平面図である。 生体試料用処理具の変形具体例の処理方法を説明するための図である。 生体試料用処理具の変形具体例の処理方法を説明するための図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。
1.生体試料用処理具
図1および図2を参照しながら実施の形態に係る生体試料用処理具を説明する。
実施の形態に係る生体試料用処理具100は、ベース体10と、可撓性フィルム20とを含み、ベース体10と可撓性フィルム20との間には、第1の収容部30と、一つ又は複数の第2の収容部32と、第1の連通路36aが設けられている。
ベース体10と可撓性フィルム20は張り合わされている。この貼り合わせは、接着剤により張り合わしてもよいし、融着により張り合わせてもよい。
ベース体10は、たとえば、化学的に安定した合成樹脂(たとえば、ポリエステル系の樹脂)からなることができる。ベース体10の厚さとしては、生体試料用処理具100の具体的用途により異なるが、たとえば、厚さを0.05~2mmとすることができる。第1の収容部30の液の収容可能量は、生体試料用処理具100の具体的用途により異なるが、PCR処理の場合には、たとえば、1.5ml以下とすることができる。
可撓性フィルム20は、たとえば、高分子フィルムからなることができる。可撓性フィルム20の厚さは、フィルム自体が破れて漏液しないような厚さであれば特に限定されず、たとえば、50~100μm以下とすることができる。第2の収容部32の液の収容可能量は、生体試料用処理具100の具体的用途により異なるが、PCR処理の場合には、たとえば、1.5ml以下とすることができる。
第1の収容部30は、第1の液を収容するためのものである。第1の液としては、たとえば、生体試料を溶解するための液を挙げることができる。
第2の収容部32は、第2の液を収容するためのものであり、たとえば、前処理液を挙げることができ、たとえば、生体試料が溶解された液を処理するための液を挙げることができる。第2の収容部32が複数ある場合には、それぞれ異なる液を収容してもよいし、同じ液を収容してもよい。第2の収容部32は生体試料の必要な処理に応じて、個数や注入される液が決定される。
第1の連通路36aは、ベース体10と可撓性フィルム20との間に設けられ、かつ、第1の収容部30と第2の収容部32とを連通するように設けられている。
第1の閉塞部36a1は、第1の連通路36aに前記第1の連通路36aを閉塞するように設けられている。第1の収容部30の第1の液を液漏れがしないように収容したときにおいて第1の液を所定の力で押圧したときに、第1の閉塞部36a1による閉塞状態が解かれるような構成となっている。
第1の閉塞部36a1は、第1の接着部により構成されることができる。第1の接着部36a1は、熱硬化性または紫外線硬化性の接着剤から構成されていることができ、公知のものを適用することができる。第1の接着部36a1は、第1の収容部30に第1の液を液漏れがしないように収容したときにおいて第1の液を所定の力で押圧したときに、ベース体10と可撓性フィルム20とが剥離され得る程度の接着力とすることができる。第1の閉塞部36a1は、接着剤による接着に限定されず、所定の液からの圧力に耐え、所定の圧力以上に液からの圧力より高まった場合に開放する形態であれば特に限定されない。
第2の収容部32が複数設けられた場合に、隣り合う第2の収容部32は、第2の連通路36bにより連通される。第2の連通路36bには、第2の連通路36bを閉塞する第2の閉塞部36b1が設けられている。第2の連通路36bは、一方の第2の収容部32の第2の液を液漏れがしないように収容したときにおいて第2の液を所定の力で押圧したときに、第2の閉塞部36b1による閉塞状態が解かれる。
第1の収容部30は、第1の液を注入するための第1の通路38aに接続されている。第1の通路38aにおいて、第1の通路38aを閉塞し得る第2の接着部が設けられている。第2の接着部は、熱硬化性または紫外線硬化性の接着剤から構成され、公知のものを適用することができる。第2の接着部が第1の通路38aを閉塞している場合に、第1の収容部30の第1の液を液漏れがしないように収容したときにおいて第1の液を所定の力で押圧したときに、第1の閉塞部36a1による閉塞状態が解かれた際において、第2の接着部による第1の通路38aの閉塞が解かれないようにする。第2の接着部の接着力は、第1の接着部36a1の接着力との関係で決定され、第2の接着部は、第1の接着部36a1の接着力よりも強い接着剤が選択される。
第2の収容部32は、第2の液を注入するための第2の通路38bに接続されている。第2の通路38bにおいて、第2の通路38bを閉塞し得る第3の接着部38b1が設けられている。第3の接着部38b1は、熱硬化性または紫外線硬化性の接着剤から構成され、公知のものを適用することができる。第3の接着部38b1が第2の通路38bを閉塞している場合に、第2の収容部32の第2の液を液漏れがしないように収容したときにおいて第2の液を所定の力で押圧したときに、隣り合う第2の収容部32または反応又は相互作用部34との連通路に存在する閉塞部による閉塞状態が解かれた際において、第3の接着部38b1による第2の通路38bの閉塞が解かれないようにする。第2の接着部38a1の接着力は、第1の接着部36a1の接着力との関係で決定され、第2の接着部38a1は、第1の接着部36a1の接着力よりも強い接着剤が選択される。
ベース体10と可撓性フィルム20との貼り合わせが接着剤により実現する場合には、第1の収容部30、第2の収容部32、第1の連通路36a、第1の通路38a、および、第2の通路38b以外の領域の少なくとも一部において、ベース体10と可撓性フィルム20との間に液漏れを防ぐための第4の接着部40により、ベース体10と可撓性フィルム20とを貼り合わせることができる。第4の接着部40は、熱硬化性または紫外線硬化性の接着剤から構成され、第4の接着部40は、第1の接着部36a1よりも接着力が強い構成とすることができる。第4の接着部40の側方に粘着シール42を設けてもよい。可撓性フィルム20の端部に、ベース体10からはがすためのタブ22を設けてもよい。可撓性フィルム20のタブ22は、ベース体10から突出するように設けることができる。
生体試料用処理具100は、ベース体10と可撓性フィルム20との間に設けられ、第2の収容部32と第3の連通路36cを通じて連通する反応又は相互作用部34を含むことができる。反応又は相互作用部34は、少なくとも、第1の液と第2の液とを反応または相互作用させるためのものである。反応又は相互作用部34における反応又は相互作用には、たとえば、化学反応や、電磁気学的要因(クーロン力)に基づく力による相互作用を含む概念であり、より具体的には、抗原抗体反応、イオン交換反応、分子間の相互作用、イオン間相互作用、水素結合に係る相互作用、タンパク質間相互作用などを含む概念である。反応には、具体的には、一例として、PCR、免疫反応、血液から赤血球の除去、または、血清の抽出のための反応などを挙げることができる。
第3の連通路36cは、第3の閉塞部36c1により閉塞されている。第3の閉塞部36c1は、第2の収容部32に液体が液漏れしないように収容したときにおいて、第2の収容部32に液体を所定の力で押圧すると、第3の閉塞部36c1による閉塞状態が解かれるような構成となっている。
第1の収容部30、一つ又は複数の第2の収容部32および反応又は相互作用部34は、直線状に並ぶように配置することができる。これにより、ローラなどの押圧部50を直線的に動かすことで、処理を行うことができる。
生体試料用処理具100は、洗浄液収容部(図5において68a,68b)を含むことができる。洗浄液収容部は、ベース体10と可撓性フィルム20との間に設けられ、反応又は相互作用部34と連通路を通じて連通させることができる。洗浄液収容部は、反応又は相互作用部34を洗浄するためのものである。洗浄液収容部と反応又は相互作用部との第4の連通路は、第4の閉塞部(図5において76d,76e)により閉塞されている。第4の閉塞部は、洗浄液収容部に液体が液漏れしないように収容したときにおいて、液体を反応又は相互作用部34側に所定の力で押圧すると、第4の閉塞部による閉塞状態が解かれるような構成となっている。
第1の収容部30の側部における可撓性フィルム20は、第1の収容部30まで剥離可能とすることができる。これにより、第1の収容部30内に、容易に、生体試料が付着した綿棒などを突き入れることができる。
可撓性フィルム20には、可撓性フィルム10の材料となる液をコーティングした後にその液を硬化させて得られた膜も含むものとする。すなわち、生体試料用処理具100は、ベース体の全面に熱可塑性樹脂でコーティングを行い、加熱された金型(たとえばアイロン)を押し付けて熱をかけることで、溶液を収容するための空間や流路を形成するものも含む。
上記のいずれの接着部を構成する接着剤は、比較的高温で熱硬化する熱可塑性樹脂からなる接着剤が好適である。
上記のいずれの閉塞部において、閉塞部の幅または断面積を調整することで、閉塞圧力を調整することもできる。
第1の収容部30、第2の収容部32および反応又は相互作用部34に血液成分分離フィルターや吸着原理を利用した支持体を使用することにより、閉鎖系で血液から生体試料を処理し、PCR反応、免疫反応等を行うことができる。
2.注液方法
図1および図2を参照しながら、第1の収容部30への液の注入方法を説明する。
第1の通路38aに注射針や細パイプなどの注入手段を差し込み、溶液を注入する。第1の収容部30に液が樹運転されると、第1の収容部30は膨らむ。第1の収容部30の内部は若干の陽圧になるが、ベース体10と可撓性フィルム20との接合または接着がはがれず、第1の閉塞部36a1の閉塞が解かれないようにし、第1の収容部30に液が留まるようにする。
液の注入を終えた後、注入手段を抜きつつ、第1の通路38aを押さえつつ、かつ、熱を加え、第1の通路38aを閉塞させる。具体的には、第1の通路38aの第2の接着部38a1に熱を加え、硬化し、第1の通路38aを閉塞させる。第2の接着部による閉塞力は、第1の収容部30の液の圧力に耐え、第1の閉塞部36a1よりも閉塞力があるようにする。つまり、第1の収容部30内の液に対して、第1の閉塞部36a1を解かれるような圧力が加わった場合であっても、第2の接着部38a1による閉塞が解かれないようにする。
第2の収容部32への液の注入方法は、第1の収容部30への注入方法と同様の方法を適用することができる。
3.閉塞が解かれる原理の一例
第1の閉塞部36a1が接着剤から構成され、図3(B)(1)に示すように、第1の収容部30に第1の液が充填されている場合を考える。図3(B)(2)に示すように、ローラなどの押圧部50を、第1の液を押しつぶすようにして進行方向に進める。第1の収容部30内の第1の液の圧力は上がるものの、第1の閉塞部36a1はその圧力に耐えている状態である。
押圧部52をさらに進めると、図3(B)(3)に示すように、第1の収容部30の第1の液の圧力がさらに上がり、第1の閉塞部36a1が徐々に剥がれていく。
図3(B)(4)に示すように、第1の閉塞部36a1が完全に剥がれ、その閉塞状態が解かれ、第1の収容部30と第2の収容部32との連通がなされ、第1の液が第2の収容部32に移動し始める。
図3(B)(5)に示すように、押圧部52が第1の収容部30をすべて押しつぶす段階では、ほぼ全量の第1の液が第2の収容部32に移る。第2の収容部32に第2の液が注入されていた場合には、第1の液と第2の液とが混合することになる。
図3(B)(6)に示すように、一部の液が第1の収容部30に戻ってもよい。
4.生体試料の投入方法
図4を参照しながら生体試料の投入方法について説明する。第1の収容部30の側部における可撓性フィルム20は、第1の収容部30までベース体10から剥離可能とすることができる(図4(B)(1)~(3)参照)。この場合に、図4(B)(3)に示すように、可撓性フィルム20をベース体10から第1の収容部30まで剥離し、生体試料が付着したサンプル棒(綿棒など)を第1の収容部30の液中に入れ、生体試料を第1の液に溶解させる。ここで、生体試料用処理具100を振動させてもよい。サンプル棒を抜いて、図4(B)(4)に示すように、第1の収容部30が密閉されるように、可撓性フィルム20をベース体10に第4の接着部40により貼り合わせる。この後、図4(B)(5)に示すように、押圧部52により第1の収容部30に収容された液が押圧される。
可撓性フィルム20の端部に、ベース体10からはがすためのタブ22を設けてもよい。可撓性フィルム20のタブ22は、ベース体10から突出するように設けることができる。
5.押圧システム
押圧システム50の具体的構成について説明する。
押圧システム50は、生体試料用処理具100を押圧するための押圧部50を含む。押圧部50は、少なくとも第1の収容部30および第2の収容部32を押圧し得るものである。押圧部50は、たとえば、一つ又は複数のローラにより構成することができる。
図6(A)に示すように、押圧部52が一つのローラで構成される場合には、台座58の上に、生体試料用処理具100を置き、ローラで生体試料用処理具100を押圧することができる。台座58の側方、端部又は端部の付近に、光学装置54と加熱手段56とを設けてもよい。押圧システム50のローラは、上下方向に移動が可能で、かつ、水平方向に移動可能とすることができる。
図6(B)に示すように、押圧部52が複数のローラからなる場合には、押圧部52は、第1のローラ52aと第2のローラ52bとを含むことができ、第1のローラ52aが少なくとも第1の収容部30および第2の収容部32を押圧し、第2のローラ52bがベース体10を支持することができる。第1のローラ52aと第2のローラ52bとの間を生体試料用処理具100が押圧部52に対して相対的に移動可能とすることができる。第1のローラ52aは、上下方向に移動が可能である。押圧システム50自体を水平方向に移動させて、第1のローラ52aと第2のローラ52bとの間を、生体試料用処理具100が押圧部52との関係で相対的に水平方向に移動するようにすることができる。
光学装置54は、処理液内の物質を拡大して視認するために、レンズなどの光学系の部品で構成される。押圧システム50は、処理液を加熱するための加熱手段56を設けることができる。加熱手段56は、たとえば、ペルチェ素子を用いた加熱手段を挙げることができる。
6.第1の生体試料用処理具の具体例
(1)具体的構成
生体試料用処理具100をPCRの反応系として使用する場合には、図5に示すように、第1の収容部30としては、たとえば、サンプル室60とすることができる。第2の収容部32としては、たとえば、リシス液室62、バインド液室64、プロパノール液室66とすることができる。生体試料用処理具100に第1の洗浄液収容部、第2の洗浄液収容部68bや抽出液室68cを設けてもよい。反応又は相互作用部34として、たとえば、反応チャンバーを設けることができる。反応又は相互作用部34は連通路を通じて、PCRチャンバー74に接続されている。反応又は相互作用部34とPCRチャンバー74との連通路に、閉塞部を設けることができる。
PCRチャンバー74は、図10(A)および(B)に示すように、ベース体10に設けられた流路12と、この流路12と接続された貫通穴94により容器90に導かれる。図10(C)に示すように、ベース体10の貫通穴94の周辺における容器90側(ベース体10の裏面側)の表面を疎水加工し、疎水加工部24を設けてもよい。容器90内には、ガラス板92が設置されている。この疎水加工方法は、たとえば、パラフィンの塗布処理を挙げることができる。疎水加工を行うことで、水滴を小さくすることができ、容器90に水滴を落としやすくすることができる。
(2)使用例
生体試料用処理具100をPCRの反応系として使用する場合の使用方法を説明する。生体試料には、核酸が含まれる。
生体試料用処理具100のサンプル室60、リシス液室62、バインド液室64、プロパノール液室66、第1の洗浄液収容部68a、第2の洗浄液収容部68bおよび抽出液室68cのそれぞれに対応する液を注入する。液の注入は、上記の注入方法の項で説明した方法で行うことができる。
試料をサンプル室60に溶解させる。
生体試料用処理具100を押圧システム50にセッティングする。具体的には、押圧システム50に生体試料用処理具100をセッティングする。
サンプル室60を押圧部50により押圧し、図7および図9の(A)および(B)に示すように、サンプル室60とリシス液室62との間の閉塞部76aの閉塞を解き、リシス液室62に液を送る。
リシス室を押圧部50により押圧し、図7および図9の(B)および(C)に示すように、リシス液室62とバインド液室64との間の閉塞部76bの閉塞を解き、バインド液室64に液を送る。
バインド液室64を押圧部50により押圧し、図7および図9(C)および(D)に示すように、バインド液室64とプロパノール液室66との間の閉塞部76cの閉塞を解き、プロパノール液室66に液を送る。
プロパノール液室66を押圧部50により押圧し、図7および図9の(D)および(E)に示すように、プロパノール液室66と吸着チャンバー70との間の閉塞部76dの閉塞を解き、吸着チャンバー70に液を送る。
図7および図9の(E)および(F)に示すように、吸着チャンバー70内の液を撹拌する。吸着チャンバー70にはガラスビーズや吸着剤などの核酸をトラップする吸着体が封入されており、吸着チャンバー70の液中の核酸をトラップさせる。
押圧部50で吸着チャンバー70内に液を押圧し、図7および図9の(G)に示すように、プロパノール液室66に液を戻す。
図7および図9の(H)および(I)に示すように、第1の洗浄液収容部68aの液を押圧部50で押圧し、第1の洗浄液収容部68aと吸着チャンバー70との間の閉塞部76eの閉塞を解き、吸着チャンバー70に液を送る。
図7および図9の(I)に示すように、押圧部50を吸着チャンバー70の下流側に移動し、図7および図9の(J)および(K)に示すように、吸着チャンバー70内の液を押圧部50で押圧し、第1の洗浄液収容部68aに戻し、吸着チャンバー70の洗浄を行う。
図8および図9の(K)に示すように、押圧部50を第1の洗浄液収容部68aと第2の洗浄液収容部68bとの間に移動させる。図8および図9の(L)および(M)に示すように、第2の洗浄液収容部68bの液を押圧し、第2の洗浄液収容部68bと吸着チャンバー70との間の閉塞部76fの閉塞を解き、吸着チャンバー70に送る。
図8および図9の(M)に示すように、押圧部50を吸着チャンバー70の下流側に移動し、図8および図9の(N)および(O)に示すように、吸着チャンバー70内の液を押圧部50で押圧し、第2の洗浄液収容部68bに戻し、吸着チャンバー70の洗浄を行う。
図8および図9の(O)に示すように、押圧部50を抽出液室68cの下流側に移動させ、図8および図9の(P)および(Q)に示すように、抽出液室68cの液を押圧し、抽出液室68cと吸着チャンバー70との間の閉塞部76gの閉塞を解き、吸着チャンバー70に送る。吸着チャンバー70に抽出液が存在することで、吸着チャンバー70内にトラップされた核酸が抽出される。
図8および図9の(Q)に示すように、押圧部50を吸着チャンバー70の小室の上流側に移動させる。図8および図9の(R)に示すように、吸着チャンバー70の液を押圧し、吸着チャンバー70とPCRチャンバー74との間の閉塞部76hの閉塞を解き、図8および図9の(S)に示すように、PCRチャンバー74に液を送る。
PCRチャンバー74にてPCRを実行する。PCRの実行の際に、押圧システム50の加熱手段56により液を加熱することができる。PCRの観察の際に、押圧システム50の光学装置54で観察を行うことができる。
7.第2の生体試料用処理具の具体例
(1)具体的構成
生体試料用処理具100をPCRの反応系として使用する場合には、図11に示すように、第1の収容部30としては、たとえば、サンプル室60とすることができる。第2の収容部32としては、たとえば、リシス液室62、バインド液室64、プロパノール液室66とすることができる。生体試料用処理具100に第1の洗浄液収容部、第2の洗浄液収容部68bや抽出液室68cを設けてもよい。反応又は相互作用部34として、たとえば、反応チャンバーを設けることができる。反応又は相互作用部34は連通路を通じて、PCRチャンバー74に接続されている。反応又は相互作用部34とPCRチャンバー74との連通路に、閉塞部を設けることができる。生体試料用処理具100には、NaOAc液室78、PCR液室82、オイル室84、廃液路98を設けてもよい。
(2)使用例
生体試料用処理具100をPCRの反応系として使用する場合の使用方法を説明する。生体試料には、核酸が含まれる。
図12(A)に示すように、ローラ52をサンプル室60の手前に設置する。
図12(B)に示すように、ローラ52を動かし、サンプル室60のサンプル液を押圧し、閉塞部96aの閉塞を解き、サンプル液をリシス液室62に送り、サンプル液とリシス液とを混合する。
図12(C)に示すように、ローラ52を動かし、リシス液室62の液を押圧し、閉塞部96bの閉塞を解き、サンプル液とリシス液との混合液をバインド液室64に送り、サンプル液およびリシス液の混合液と結合液とを混合する。
図12(D)に示すように、バインド液室64内の液を押圧し閉塞部96cの閉塞を解き、その液をプロパノール液室66に送る。
図12(E)に示すように、ローラ52を動かし、プロパノール液室66内の液を押圧し、閉塞部96dの閉塞を解き、プロパノール液室66内の液を吸着チャンバー(ガラスビーズなど)70に送る。また、この際に、NaOAc室78内の液を同時に押圧し、閉塞部96eの閉塞を解き、NaOAc室78内の液を吸着チャンバー70に送る。吸着チャンバー70において、液中の核酸の少なくとも一部が吸着体(図示せず)により吸着される。吸着チャンバー70を通過した液は廃液路98を通じて廃棄される。なお、廃液路98にスポンジなどの廃液吸収部(図示せず)を設け、その廃液吸収部により廃液を吸収させてよい。
図12(F)に示すように、第1の洗浄液収容部68aの洗浄液を押圧し、閉塞部96fの閉塞を解き、吸着チャンバー70に送り、吸着チャンバー70を洗浄する。吸着チャンバー70を通過した液は廃液路98を通じて廃棄される。なお、廃液路98にスポンジなどの廃液吸収部(図示せず)を設け、その廃液吸収部により廃液を吸収させてよい。
図13(G)に示すように、第2の洗浄液収容部68bの洗浄液を押圧し、閉塞部96gの閉塞を解き、吸着チャンバー70に送り、吸着チャンバー70を洗浄する。吸着チャンバー70を通過した液は廃液路98を通じて廃棄される。なお、廃液路98にスポンジなどの廃液吸収部(図示せず)を設け、その廃液吸収部により廃液を吸収させてよい。
図13(H)に示すように、抽出液室68cの抽出液を押圧し、閉塞部96hの閉塞を解き、吸着チャンバー70に送り、吸着チャンバー70にて吸着された核酸を抽出する。この際に、ローラ52が廃液路98を押圧し、廃液路98を封鎖し、液の漏れを防ぐか、または、液の漏れを抑える。
図13(I)に示すように、吸着チャンバー70の液を押圧し、閉塞部96iの閉塞を解き、液溜室(一時リザーバー)72に液を送る。
図13(J)に示すように、液溜室72内の液を押圧し、PCRチャンバーに液を送る。
図13(K)に示すように、PCR液室82の液を押圧し、閉塞部96jの閉塞を解き、PCRチャンバー74に液を送る。
図13(L)に示すように、オイル室84の液を押圧し、閉塞部96kの閉塞を解き、PCRチャンバー74に液を送る。
8.作用効果
本実施の形態に係る生体試料処理具によれば、生体試料を処理するに当たって必要な液を分離して収容させておくことができる。その生体試料を処理する際に、第1の収容部30内の第1の液は、第2の収容部32を介して、反応又は相互作用部34まで閉鎖系を維持しながら移動可能であり、空気に触れずに、かつ、手にも触れることなく、生体試料の処理を行うことができる。
本実施の形態に係る生体試料用処理具100によれば、小型のデバイスにより簡便に生体試料を閉鎖系で処理することができる。
本実施の形態は、本発明の範囲内において種々の変形が可能である。
本発明の生体試料用処理具は、たとえば、生体試料を抽出処理したり、生体試料に対して化学的処理または分子生物学的処理を施す際に有用である。
10 ベース体
20 可撓性フィルム
22 タブ
24 疎水加工部
30 第1の収容部
32 第2の収容部
34 反応又は相互作用部
36a 第1の連通路
36b 第2の連通路
36c 第3の連通路
36a1 第1の閉塞部(第1の接着部)
36b1 第2の閉塞部
36c1 第3の閉塞部
38a 第1の通路
38b 第2の通路
38a1 第2の接着部
38b1 第3の接着部
40 第4の接着部
42 粘着シール
50 押圧システム
52 押圧部(ローラ)
52a 第1のローラ
52b 第2のローラ
54 光学装置
56 加熱手段
60 サンプル室
62 リシス液室
64 バインド液室
66 プロパノール液室
68a 第1の洗浄液収容部
68b 第2の洗浄液収容部
68c 抽出液室
70 吸着チャンバー
72 液溜室
74 PCRチャンバー
76a~76g 閉塞部
78 NaOAc液室
82 PCR液室
84 オイル室
90 容器
92 ガラス板
94 貫通穴
96a~96k 閉塞部
98 廃液路
100 生体試料用処理具



Claims (15)

  1. ベース体と、
    可撓性フィルムと、
    前記ベース体と前記可撓性フィルムとの間に設けられた第1の収容部と、
    前記ベース体と前記可撓性フィルムとの間に設けられた一つ又は複数の第2の収容部と、
    前記ベース体と前記可撓性フィルムとの間に設けられ、かつ、前記第1の収容部と前記第2の収容部とを連通するための第1の連通路と、
    前記第1の連通路に前記第1の連通路を閉塞するように設けられた第1の閉塞部と、
    前記ベース体と前記可撓性フィルムとの間に設けられ、前記第2の収容部と第3の連通路を通じて連通する反応又は相互作用部と、を含み、
    前記第1の収容部は、第1の液を収容するためのものであり、
    前記第2の収容部は、第2の液を収容するためのものであり、
    前記反応又は相互作用部は、少なくとも、前記第1の液と前記第2の液とを反応または相互作用させるためのものであり、
    前記第3の連通路は、第3の閉塞部により閉塞され、
    前記第1の収容部の第1の液を液漏れがしないように収容したときにおいて前記第1の液を所定の力で押圧したときに、前記第1の閉塞部による閉塞状態が解かれ、前記第1の収容部と前記第2の収容部とが連通し、
    前記第2の収容部に液体が液漏れしないように収容したときにおいて、前記第2の収容部に液体を所定の力で押圧すると、前記第3の閉塞部による閉塞状態が解かれ、前記第2の収容部と前記反応又は相互作用部とが連通し、
    前記反応又は相互作用部で反応又は相互作用がなされた後の液が前記第2の収容部への戻りが可能であり、
    前記第1の収容部および前記第2の収容部の液の収容可能量は、1.5ml以下であり、
    前記第1の閉塞部は、第1の接着部により構成され、
    前記第1の接着部は、前記第1の収容部に前記第1の液を液漏れがしないように収容したときにおいて前記第1の液を所定の力で押圧したときに、前記ベース体と前記可撓性フィルムとが剥離され得る程度の接着力であり、
    前記第1の収容部は、前記第1の液を注入するための第1の通路に接続され、
    前記第2の収容部は、前記第2の液を注入するための第2の通路に接続され、
    前記第1の通路において、前記第1の通路を閉塞し得る第2の接着部と、
    前記第2の通路において、前記第2の通路を閉塞し得る第3の接着部とを含み、
    前記第1の接着部は、熱硬化性または紫外線硬化性の接着剤から構成され、
    前記第2の接着部は、熱硬化性または紫外線硬化性の接着剤から構成され、
    前記第3の接着部は、熱硬化性または紫外線硬化性の接着剤から構成され、
    前記第2の接着部および前記第3の接着部は、前記第1の接着部よりも接着力が強い生体試料用処理具。
  2. 請求項1において、
    前記第1の液は、生体試料を溶解するための液であり、
    前記第2の液は、前処理液である生体試料用処理具。
  3. 請求項1または2において、
    前記第2の収容部が複数設けられた場合に、
    隣り合う第2の収容部は、第2の連通路により連通され、
    前記第2の連通路には、前記第2の連通路を閉塞する第2の閉塞部が設けられ、
    一方の第2の収容部の第2の液を液漏れがしないように収容したときにおいて前記第2の液を所定の力で押圧したときに、前記第2の閉塞部による閉塞状態が解かれ、一方の第2の収容部と他方の第2の収容部とが連通する生体試料用処理具。
  4. 請求項1~3のいずれかにおいて、
    前記第1の収容部、前記第2の収容部、前記第1の連通路、前記第1の通路、および、前記第2の通路以外の領域の少なくとも一部において、前記ベース体と前記可撓性フィルムとの間に液漏れを防ぐための第4の接着部が設けられ、
    前記第4の接着部は、熱硬化性または紫外線硬化性の接着剤から構成され、
    前記第4の接着部は、前記第1の接着部よりも接着力が強い生体試料用処理具。
  5. 請求項1~4のいずれかにおいて、
    前記反応は、PCR、免疫反応、血液から赤血球の除去、または、血清の抽出のための反応である生体試料用処理具。
  6. 請求項1~のいずれかにおいて、
    前記第1の収容部、前記一つ又は複数の第2の収容部および前記反応又は相互作用部は、直線状に並ぶように配置されている生体試料用処理具。
  7. 請求項1~のいずれかにおいて、
    前記第1の収容部内の第1の液は、前記第2の収容部を介して、前記反応又は相互作用部まで閉鎖系を維持しながら移動可能である生体試料用処理具。
  8. 請求項1~のいずれかにおいて、
    前記ベース体と前記可撓性フィルムとの間に設けられ、前記反応又は相互作用部と第4の連通路を通じて連通する洗浄液収容部を含み、
    前記洗浄液収容部は、前記反応又は相互作用部を洗浄するためのものであり、
    前記第4の連通路は、第4の閉塞部により閉塞され、
    前記洗浄液収容部に液体が液漏れしないように収容したときにおいて、前記液体を所定の力で押圧すると、前記第4の閉塞部による閉塞状態が解かれ、前記洗浄液収容部と前記反応又は相互作用部とが連通する生体試料用処理具。
  9. 請求項1~8のいずれかにおいて、
    前記第1の収容部の側部における可撓性フィルムは、前記第1の収容部まで前記ベース体から剥離可能である生体試料用処理具。
  10. 請求項1~9のいずれかにおいて、
    前記第1の収容部に密閉された状態で第1の液が収容され、
    前記第2の収容部に密閉された状態で第2の液が収容されている生体試料用処理具。
  11. 請求項1~10のいずれかに記載の生体試料用処理具と、
    前記生体試料用処理具を押圧するための押圧部とを含み、
    前記押圧部は、少なくとも前記第1の収容部および前記第2の収容部を押圧し得る第1のローラを含む押圧システム。
  12. 請求項1において、
    前記押圧部は、
    第1のローラと第2のローラとを含み、
    前記第1のローラが少なくとも前記第1の収容部および前記第2の収容部を押圧し、
    前記第2のローラが前記ベース体を支持し、
    前記第1のローラと前記第2のローラとの間を前記生体試料用処理具が前記押圧部に対して相対的に移動可能である押圧システム。
  13. 請求項11または12において、
    前記第1のローラは、前記生体試料用処理具に対して垂直方向に昇降可能である押圧システム。
  14. 請求項11~13のいずれかにおいて、
    前記第1の液および前記第2の液を加熱するための加熱部を含む押圧システム。
  15. 請求項1~10のいずれかに記載の生体試料用処理具を用いた生体試料の処理方法であって、
    前記第1の収容部に第1の液を注入する工程(A)と、
    前記工程(A)の後に、前記第1の収容部の第1の液を押圧し、前記第1の液を前記第2の収容部に移動させる工程とを含む生体試料の処理方法。
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