JP7050811B2 - メタンガス生産設備、及びメタンガス生産方法 - Google Patents

メタンガス生産設備、及びメタンガス生産方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7050811B2
JP7050811B2 JP2019559932A JP2019559932A JP7050811B2 JP 7050811 B2 JP7050811 B2 JP 7050811B2 JP 2019559932 A JP2019559932 A JP 2019559932A JP 2019559932 A JP2019559932 A JP 2019559932A JP 7050811 B2 JP7050811 B2 JP 7050811B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
methane
horizontal well
gas
press
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019559932A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2019123571A1 (ja
Inventor
弘明 岡津
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JGC Corp
Original Assignee
JGC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JGC Corp filed Critical JGC Corp
Publication of JPWO2019123571A1 publication Critical patent/JPWO2019123571A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7050811B2 publication Critical patent/JP7050811B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E21EARTH OR ROCK DRILLING; MINING
    • E21BEARTH OR ROCK DRILLING; OBTAINING OIL, GAS, WATER, SOLUBLE OR MELTABLE MATERIALS OR A SLURRY OF MINERALS FROM WELLS
    • E21B43/00Methods or apparatus for obtaining oil, gas, water, soluble or meltable materials or a slurry of minerals from wells
    • E21B43/16Enhanced recovery methods for obtaining hydrocarbons
    • E21B43/20Displacing by water
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D19/00Degasification of liquids
    • B01D19/0036Flash degasification
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D19/00Degasification of liquids
    • B01D19/0005Degasification of liquids with one or more auxiliary substances
    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E21EARTH OR ROCK DRILLING; MINING
    • E21BEARTH OR ROCK DRILLING; OBTAINING OIL, GAS, WATER, SOLUBLE OR MELTABLE MATERIALS OR A SLURRY OF MINERALS FROM WELLS
    • E21B41/00Equipment or details not covered by groups E21B15/00 - E21B40/00
    • E21B41/0099Equipment or details not covered by groups E21B15/00 - E21B40/00 specially adapted for drilling for or production of natural hydrate or clathrate gas reservoirs; Drilling through or monitoring of formations containing gas hydrates or clathrates
    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E21EARTH OR ROCK DRILLING; MINING
    • E21BEARTH OR ROCK DRILLING; OBTAINING OIL, GAS, WATER, SOLUBLE OR MELTABLE MATERIALS OR A SLURRY OF MINERALS FROM WELLS
    • E21B43/00Methods or apparatus for obtaining oil, gas, water, soluble or meltable materials or a slurry of minerals from wells
    • E21B43/01Methods or apparatus for obtaining oil, gas, water, soluble or meltable materials or a slurry of minerals from wells specially adapted for obtaining from underwater installations
    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E21EARTH OR ROCK DRILLING; MINING
    • E21BEARTH OR ROCK DRILLING; OBTAINING OIL, GAS, WATER, SOLUBLE OR MELTABLE MATERIALS OR A SLURRY OF MINERALS FROM WELLS
    • E21B43/00Methods or apparatus for obtaining oil, gas, water, soluble or meltable materials or a slurry of minerals from wells
    • E21B43/295Gasification of minerals, e.g. for producing mixtures of combustible gases
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02CCAPTURE, STORAGE, SEQUESTRATION OR DISPOSAL OF GREENHOUSE GASES [GHG]
    • Y02C20/00Capture or disposal of greenhouse gases
    • Y02C20/40Capture or disposal of greenhouse gases of CO2

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Geology (AREA)
  • Mining & Mineral Resources (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Fluid Mechanics (AREA)
  • General Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Geochemistry & Mineralogy (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)

Description

本発明は、メタンハイドレート層からメタンガスを生産する技術に関する。
非在来型の資源として、深海や凍土層に存在するメタンハイドレート(ガスハイドレートともいう)が注目されている。メタンハイドレートは、低温、高圧の条件下で、水分子のかご構造(クラスレート)内に、メタン分子を主成分とするゲスト分子を取り込んだ状態で存在する固体状の物質である。
このメタンハイドレートからメタンを生産する手法として、加熱や減圧によりメタンハイドレートを分解させ、放出されたメタンガスを回収する手法が検討されている。
しかしながら加熱法においては、深海や凍土層の地下深くに広がるメタンハイドレート層を広範に加熱状態とすることは経済的観点で実現が難しい。
また、減圧法によるメタンガスの生産は、加熱法と比較して経済性に優れるが、メタンハイドレート層の減圧にあたっては、メタンハイドレートの分解に際して生成した大量の水を汲み上げる必要がある。このため、排水処理の問題や地盤沈下の問題なども考慮しなければならない。
またメタンハイドレートは、例えば二酸化炭素(CO)を取り込んで安定な状態となる代わりに、メタンを放出することが知られている。
この特性を利用し、メタンハイドレート層に、例えば液体COを注入することにより、COを取り込ませた状態でハイドレート層を維持しつつメタンガスを放出させて回収する技術も検討されている(例えば特許文献1)。
さらに液体COの注入技術に関して特許文献2には、メタンハイドレート層を構成する地層の間隙よりも小さな微粒子にした液体COを水に分散させ、エマルションの状態にて地層中に吸い込ませることにより、液体COを拡散させやすくする技術が記載されている。
このように、COを利用したメタンガスの生産技術は、種々の観点からの開発が進められているが、依然として実用化には至っていない。この点、広範囲に広がるメタンハイドレート層から、さらに効率よくメタンガスの生産を可能とする技術を開発する余地は大きい。
なお特許文献3には、メタンハイドレート堆積層内に、上下ペアとなるように水平坑井を設け、これらの水平坑井に熱水または水蒸気を供給してペアの坑井間のメタンハイドレートを分解させ流動抵抗を低下させた後、熱水または水蒸気の供給元を下部側の水平坑井のみに切り替える一方、上部側の水平坑井から、メタンガスの気泡を含む水を採取し、気液分離を行うことにより、メタンガスを回収する技術が記載されている。
しかしながら当該技術は、メタンハイドレートを加熱している点において既述の加熱法に他ならず、経済性の観点での課題が大きいことは上述の通りである。
国際公開第2012/061027号 特許第5748985号公報 特許第3899409号公報
本発明は、このような背景の下になされたものであり、広範囲のメタンハイドレート層から、効率的にメタンガスを生産することが可能なメタンガス生産設備、及びメタンガス生産方法を提供する。
本発明のメタンガス生産設備は、メタンハイドレート層からメタンガスを生産するメタンガス生産設備において、
前記メタンハイドレート層に沿って設けられた第1の水平坑井と、
水に二酸化炭素ガスを分散させて得られた圧入水を、前記第1の水平坑井を介して周囲のメタンハイドレート層に圧入するために、当該第1の水平坑井に前記圧入水を供給する圧入水供給部と、
前記圧入水中の二酸化炭素がメタンハイドレートに取り込まれ、当該二酸化炭素との置換により放出されたメタンが上昇移動してくる前記第1の水平坑井の上方側の領域に沿って設けられた第2の水平坑井と、
前記第2の水平坑井内を揚水することで、当該第2の水平坑井の周囲のメタンハイドレートが減圧分解し、且つ、当該第2の水平坑井内を介して周囲のメタンハイドレート層からメタンを含む水を吸引する圧力まで減圧する減圧吸引部と、
前記減圧吸引部を用いて吸引された水からメタンガスを分離する気液分離部と、を備え
前記二酸化炭素分散部により分散させた二酸化炭素ガスは、超臨界流体の状態で前記圧入水中に含まれることを特徴とする。
前記メタンガス生産設備は以下の特徴を備えていてもよい。
(a)前記圧入水供給部は、二酸化炭素ガスを直径10nm~1μmの分散体の状態で前記圧入水に分散させる二酸化炭素分散部を備えること
(b)前記圧入水供給部は、前記気液分離部にてメタンガスが分離された水に二酸化炭素ガスを分散して得られた圧入水を前記第1の水平坑井に供給すること。
(c)前記第1の水平坑井と第2の水平坑井との間の高さ方向の距離が5~50mの範囲内であること。
本発明は、メタンハイドレート層に沿って伸びると共に、互いに上下関係となるように配置された複数の水平坑井(下方側の第1の水平坑井、上方側の第2の水平坑井)を設け、上方側の第2の水平坑井の周囲を減圧し、メタンハイドレートの分解によるメタンガスの生成を進行させると共に、下方側の第1の水平坑井側で圧入された圧入水中の二酸化炭素との置換作用によりメタンハイドレートからメタンガスを放出させる。この結果、減圧と二酸化炭素の置換との双方の効果により、水平坑井が設けられた広い領域に亘って効率的にメタンガスを生産することができる。
実施の形態に係るメタンガス生産設備の構成例を示す説明図である。 第1、第2の水平坑井を用いてメタンガスハイドレート層からメタンガスを採取する様子を示す作用図である。 第1、第2の水平坑井の他の構成例を示す説明図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態に係るメタンガス生産設備の構成について説明する。本例のメタンガス生産設備は、例えば海底(水底)や凍土地帯の地層GLの下層側に形成されたメタンハイドレート層MHLからメタンガスを生産することが可能である。
図1には、海底に存在するメタンハイドレート層MHLからメタンガスを生産するメタンガス生産設備の構成例を示してある。
図1に示す例において、メタンハイドレート層MHLを擁する地層GLは、例えば水深が数百メートル以上の海底に位置し、メタンハイドレート層MHLはこの地層GLの海底面よりも数十メートル~数百メートル程度下方側に位置している。
本例のメタンガス生産設備は、前記メタンハイドレート層MHLに向けてメタンと置換されるCOを含む圧入水を供給する第1の水平坑井22と、流れ込んだ水を揚水してメタンガスを含む水を取り込むと共に、周囲を減圧する第2の水平坑井21とを利用してメタンハイドレート層MHLからのメタンガスの生産を行う。
メタンハイドレート層MHLを擁する海底には、圧入水の供給を行う圧入水供給管12と接続されるベース部121が設けられると共に、当該ベース部121からは、メタンハイドレート層MHLへ向けて伸びる垂直坑井部220が設けられている。この垂直坑井部220の下部にて、次第に掘削角度を傾斜させる公知の水平掘削法により、メタンハイドレート層MHL内の所望の位置に第1の水平坑井22が形成されている。
例えば第1の水平坑井22は、メタンハイドレート層MHLに沿って水平に伸びるように設けられた坑井内に、鋼管からなるケーシングを配置すると共に、ケーシングの周囲をセメントで固定した公知の構造を備える。第1の水平坑井22の長さは、例えば500~1000mである。
第1の水平坑井22には、ケーシングやこれを固定するセメントに対して周方向に沿った複数の穿孔や、第1の水平坑井22の延伸方向に沿って、間隔を開けて設けられた複数のサンドスクリーンなどからなる開口部221が、当該ケーシングの延伸方向に沿って互いに間隔を開けて複数箇所に設けられている(図1には、穿孔により開口部を構成した例を示してある)。
この構成により、第1の水平坑井22の内部は、周囲のメタンハイドレート層MHLと連通した状態となり、圧入水供給管12より供給された圧入水を、第1の水平坑井22の周囲に向けて圧入することができる。
上述の第1の水平坑井22が設けられている上方側の領域には、第1の水平坑井22の延伸方向に沿って伸びるように配置された第2の水平坑井21が設けられている。
第2の水平坑井21についても、海底に設けられ、揚水が行われるライザー管11と接続されたベース部111から、メタンハイドレート層MHLへ向けて伸びる垂直坑井部210の下部側から水平掘削される点、セメントで固定された長さ例えば500~1000m程度のケーシングが配置されている点、当該ケーシングの延伸方向に沿って間隔を開けた複数箇所に、穿孔やサンドスクリーンからなる開口部211が設けられている点は、既述の第1の水平坑井22の構成とほぼ同様である。
作用説明にて後述するように、第2の水平坑井21は、第1の水平坑井22側にてメタンハイドレート層MHLに圧入された圧入水に含まれるCOとの置換により、メタンガスハイドレートから放出されたメタンガスが上昇移動してくる領域に配置される。当該領域は、例えば貯留層シミュレータを用いてメタンハイドレート層MHL内におけるメタンガスの拡散をシミュレーションすることなどにより特定することが考えられる。
上述の要件を満たしていれば、第1の水平坑井22と第2の水平坑井21との間の高さ方向の距離に特段の限定はないが、例えば5~50mを例示することができる。
次に、第1の水平坑井22に圧入水を供給する機構、第2の水平坑井21内の減圧を行う機構について説明する。これらの機構は、例えば垂直坑井部210、220の上方側の海上に設けられたフローター3に設置されている。
先に第2の水平坑井21側について説明すると、ベース部111を介して垂直坑井部210の上端部に接続されたライザー管11は、上方側へ向けてフローター3へと延伸され、揚水ポンプなどにより構成されたポンプ301に接続されている。ポンプ301は、開口部211を介して第2の水平坑井21内に連通し、高圧雰囲気である第2の水平坑井21の周囲の圧力を絶対圧で例えば5~10MPa程度まで減圧する能力を備えている。なお、このポンプ301の能力は、第2の水平坑井21の周囲の圧力や、ライザー管11、垂直坑井部210、第2の水平坑井21の長さや直径などに応じて変化する。垂直坑井部210、ライザー管11及びポンプ301は、本実施の形態の減圧吸引部を構成している。
ポンプ301の吐出側には、メタンハイドレート層MHLから産出された(ポンプ301によって汲み上げられた)水を受け入れ、メタンガスと水とに分離するための気液分離槽(気液分離部)31が設けられている。
メタンハイドレート層MHLから抜き出された水には、メタンガスが気泡の状態で含まれており、ポンプ301から吐出された水は気液分離槽31内で静置してメタンガスの気泡を放出させた後、再び圧入水として利用する。
一方、気液分離槽31にて水から分離されたメタンガスは、メタンガス利用設備へと輸送される。
なお、気液分離槽31をフローター3側に設けることは必須ではなく、例えばポンプ301や気液分離槽31を海底に配置してもよい。この場合は、気液分離槽31内で水から分離されたメタンガスについて、ライザー管11を介して海上に抜き出す一方、気液分離後の水は圧入水として海底にて利用する構成としてもよい。
次いで、第1の水平坑井22に圧入水を供給する機構について説明する。ベース部121を介して垂直坑井部220の上端部に接続された圧入水供給管12は、上方側へ向けてフローター3へと延伸され、ポンプ303を介して、圧入水供給槽34に接続されている。圧入水供給槽34には、水にCOガスを分散させて得られた圧入水が貯留されている。ポンプ303は、開口部221を介して第1の水平坑井22内に連通し、第1の水平坑井22の周囲のメタンハイドレート層MHLに向けて例えば絶対圧で10~20MPa程度の圧力で圧入水を圧入可能な能力を備える。なお、このポンプ303の能力についても、第1の水平坑井22の周囲の圧力や、圧入水供給管12、垂直坑井部220、第1の水平坑井22の長さや直径などに応じて変化する。
圧入水供給槽34、ポンプ303、圧入水供給管12、垂直坑井部220は、本実施の形態の圧入水供給部を構成している。また、既述のように気液分離槽31が海底に配置されている場合には、ポンプ303を海底に配置し、気液分離後の水を圧入水として垂直坑井部220に供給してもよい。
ここで前記圧入水に含まれるCOは、例えば直径が10nm~1μmの分散体の状態となっていることが好ましい。一般に、水中に分散させた流体からなる分散体の内外の差圧は、分散体の直径に反比例するので、上記直径範囲では、COは超臨界流体の状態で存在する可能性が高い。一方で、上記の直径範囲の気泡は、ウルトラファインバブル(UFB)と呼ばれるところ、本明細書では、超臨界状態のCOの分散体についても「UFB」と呼ぶ。
例えば、気液分離槽31にてメタンガスと分離された水を圧入水として利用する場合、移送用のポンプ302によって気液分離槽31から抜き出された水に対し、COガス供給部32からUFB形成部33を介してCOガスを供給することによりCOのUFBを形成する。UFB形成部33は本実施の形態の二酸化炭素分散部に相当する。
UFB形成部33の構成については、水中にCOのUFBを分散させる機能を備えていれば特段の限定はない。例えば、焼結金属からなる多孔体や多孔体膜にCOガスを通過させてUFBを形成してもよいし、水の旋回流が形成されている領域へ向けてCOガスを供給し、水流の剪断力を用いてUFBを形成してもよく、その他の手法を用いてUFBを形成してもよい。
圧入水に含まれるCOの濃度は、例えば混合比で3~10%の範囲を例示することができる。
なおUFB形成部33は、フローター3に設ける場合に限定されず、坑井内に設けることも考えられる。例えば、メタンハイドレート層MHLに圧入水が圧入される温度や圧力の条件に近い状態にてUFBを形成したい場合などは、例えばベース部121の近傍位置にUFB形成部33を設け、当該UFB形成部33に向けて、UFBを分散させる前の水とCOガスとを別々に供給することにより、UFBを形成した直後の圧入水を第1の水平坑井22へ向けて供給してもよい。
以上に説明した構成を備えるメタンガス生産設備の作用について、図2(a)、(b)も参照しながら説明する。
始めに、フローター3にて各ポンプ301~303を稼働させ、第1の水平坑井22への圧入水の供給、第2の水平坑井21内の水の揚水を開始する。
第1の水平坑井22には、既述のように絶対圧で10~20MPa程度の圧力にて圧入水が供給され、当該圧入水が開口部221を介してメタンハイドレート層MHLに圧入される。図2(a)、(b)の白抜きの矢印にて模式的に示すように、圧入水は第1の水平坑井22の周囲のメタンハイドレート層MHL内に広がり、メタンハイドレートと接触する。
このとき、COは、分散性の高いUFBの状態で圧入水に含まれているので、メタンハイドレートのクラスレートに取り込まれやすく、メタンとの置換が進行しやすい。またUFBの状態は、圧入水中に含まれるCOがメタンハイドレートに取り込まれないままメタンハイドレート層MHL内を上昇し、第2の水平坑井21側に到達してMHLから抜き出されてしまう漏洩のリスクを低減することもできる。
圧入水中に含まれるCOとメタンハイドレートに含まれるメタンとの置換が進行すると、メタンハイドレート層MHL内に向けてメタンガスが放出される。なおこのとき、メタンハイドレート層はメタン以外の成分、例えばエタンやプロパンなどの成分を含んでいてもよく、このようなメタンと他の成分との混合ガスについても以下の説明では「メタンガス」と呼ぶ。
この結果、図2(a)、(b)に破線の矢印にて模式的に示すように、メタンガスは、メタンハイドレート層MHLに形成されている微際な隙間を通って当該メタンハイドレート層MHL内を上昇移動していく。
一方、第2の水平坑井21においては、第2の水平坑井21内の水をフローター3へ向けて揚水することにより、第2の水平坑井21内部、及び第2の水平坑井21の周囲の圧力が絶対圧で5~10MPa程度まで減圧される。
既述のように、メタンハイドレートは低温、高圧の条件下で存在するところ、減圧条件下で分解して水とメタンとを生成する。図2(a)、(b)に灰色で塗りつぶした矢印にて模式的に示すように、減圧により生成したメタンガスを含む水は、より圧力の低い第2の水平坑井21内へ向けて流れ込む。
さらに既述のように、第2の水平坑井21が設けられている領域に向けては、第1の水平坑井22側でCOと置換されたメタンガスが上昇移動してくる。このため、第2の水平坑井21内には、上昇移動してきたメタンガスが、減圧により生成したメタンガスを含む水の流れに合流して第2の水平坑井21内へ流れ込む。
このように、第1の水平坑井22側でのCOとの置換によるメタンガスの生産と、第2の水平坑井21側での減圧法によるメタンガスの生産とを組み合わせることにより、減圧法単独で生産を行う場合と比較してメタンガスの増産を行うことが可能となる。
また、第1の水平坑井22から供給された圧入水についても、メタンハイドレートの隙間内を移動してメタンハイドレート層MHL内に広がる。このとき、第1の水平坑井22のみを設けてCOを含む水を圧入し、CO2との置換により生成したメタンガスを、例えば垂直坑井から回収する場合と比較して、第2の水平坑井21側で水の汲み上げが行われていることにより、圧入水がメタンハイドレート層MHL内に広がる流れを形成し易くなる。
第2の水平坑井21に流れ込んだ後、揚水された水は、フローター3の気液分離槽31に送液されて気液分離され、メタンガスは、既述のメタンガス利用設備へと輸送される。
一方、メタンガスが分離された水については、気液分離槽31から抜き出され、UFB形成部33にてCOガスのUFBを分散させた後、圧入水として再び第1の水平坑井22へ供給される。メタンハイドレート層MHL内に水を圧入することにより第2の水平坑井21から汲み上げた水の処理が不要となるばかりでなく、第2の水平坑井21側でのハイドレートの分解、水の汲み上げに伴う地盤沈下の発生も抑制できる。
本実施の形態のメタンガス生産設備によれば以下の効果がある。メタンハイドレート層MHLに沿って伸びると共に、互いに上下関係となるように配置された第1の水平坑井22、第2の水平坑井21を設け、上方側の第2の水平坑井21の周囲を減圧し、メタンハイドレートの分解によるメタンガスの生成を進行させると共に、下方側の第1の水平坑井22側で圧入された圧入水中のCOとの置換作用によりメタンハイドレートからメタンガスを放出させる。この結果、減圧とCOの置換との双方の効果により、水平坑井22、21が設けられた広い領域に亘って効率的にメタンガスを生産することができる。
ここで、第1、第2の水平坑井22、21の上下方向の位置関係は、図2(b)に示す例のように垂直方向に並んでいる場合に限定されず、左右方向にずれていてもよい。
また、第1、第2の水平坑井22、21の一方、または双方を複数本ずつ設けてもよい。図3は、第1の水平坑井22側を複数本設けた例を示している。
さらに、第1の水平坑井22、第2の水平坑井21は、各垂直坑井部220、210に対し、第1の水平坑井22、第2の水平坑井21を、複数本ずつ設けるマルチラテラルタイプの水平坑井により構成してもよい。
以上に説明したメタンガス生産設備は、例えば凍土地帯の地表から垂直坑井部220、210を掘削し、さらに第1の水平坑井22、第2の水平坑井21を設けてメタンガスの生産を行う場合についても適用することができる。この場合には、図1のフローター3上に設けられた各設備は、地上に設けられる。
MHL メタンハイドレート層
21 第2の水平坑井
22 第1の水平坑井
31 気液分離槽
32 COガス供給部
33 UFB形成部
34 圧入水供給槽

Claims (7)

  1. メタンハイドレート層からメタンガスを生産するメタンガス生産設備において、
    前記メタンハイドレート層に沿って設けられた第1の水平坑井と、
    水に二酸化炭素ガスを分散させて得られた圧入水を、前記第1の水平坑井を介して周囲のメタンハイドレート層に圧入するために、当該第1の水平坑井に前記圧入水を供給する圧入水供給部と、
    前記圧入水中の二酸化炭素がメタンハイドレートに取り込まれ、当該二酸化炭素との置換により放出されたメタンが上昇移動してくる前記第1の水平坑井の上方側の領域に沿って設けられた第2の水平坑井と、
    前記第2の水平坑井内を揚水することで、当該第2の水平坑井の周囲のメタンハイドレートが減圧分解し、且つ、当該第2の水平坑井内を介して周囲のメタンハイドレート層からメタンを含む水を吸引する圧力まで減圧する減圧吸引部と、
    前記減圧吸引部を用いて吸引された水からメタンガスを分離する気液分離部と、を備え
    前記二酸化炭素分散部により分散させた二酸化炭素ガスは、超臨界流体の状態で前記圧入水中に含まれることを特徴とするメタンガス生産設備。
  2. 前記圧入水供給部は、二酸化炭素ガスを直径10nm~1μmの分散体の状態で前記圧入水に分散させる二酸化炭素分散部を備えることを特徴とする請求項1に記載のメタンガス生産設備。
  3. 前記圧入水供給部は、前記気液分離部にてメタンガスが分離された水に二酸化炭素ガスを分散して得られた圧入水を前記第1の水平坑井に供給することを特徴とする請求項1に記載のメタンガス生産設備。
  4. 前記第1の水平坑井と第2の水平坑井との間の高さ方向の距離が5~50mの範囲内であることを特徴とする請求項1に記載のメタンガス生産設備。
  5. メタンハイドレート層からメタンガスを生産するメタンガス生産方法において、
    前記メタンハイドレート層に沿って設けられた第1の水平坑井に、水に二酸化炭素ガスを分散させて得られた圧入水を供給し、前記第1の水平坑井を介して周囲のメタンハイドレート層に前記圧入水を圧入する工程と、
    前記圧入水中の二酸化炭素が、メタンハイドレートに取り込まれ、当該二酸化炭素との置換により放出されたメタンが上昇移動してくる前記第1の水平坑井の上方側の領域に沿って設けられた第2の水平坑井内を揚水することで、当該第2の水平坑井の周囲のメタンハイドレートが減圧分解し、且つ、当該第2の水平坑井を介して周囲のメタンハイドレート層からメタンを含む水を吸引する圧力まで減圧する工程と、
    前記第2の水平坑井より吸引された水からメタンガスを分離する工程と、を含み、
    前記圧入水に分散させた後の二酸化炭素ガスは、超臨界流体の状態で前記圧入水中に含まれることを特徴とするメタンガス生産方法。
  6. 前記第1の水平坑井に供給される水に、直径10nm~1μmの分散体の状態で二酸化炭素ガスを分散させ、前記圧入水を得る工程を含むことを特徴とする請求項に記載のメタンガス生産方法。
  7. 圧入水は、前記気メタンガスが分離された水に、二酸化炭素ガスを分散させて得られたものであることを特徴とする請求項に記載のメタンガス生産方法。
JP2019559932A 2017-12-20 2017-12-20 メタンガス生産設備、及びメタンガス生産方法 Active JP7050811B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2017/045730 WO2019123571A1 (ja) 2017-12-20 2017-12-20 メタンガス生産設備、及びメタンガス生産方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2019123571A1 JPWO2019123571A1 (ja) 2020-12-10
JP7050811B2 true JP7050811B2 (ja) 2022-04-08

Family

ID=66993191

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019559932A Active JP7050811B2 (ja) 2017-12-20 2017-12-20 メタンガス生産設備、及びメタンガス生産方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US11225858B2 (ja)
JP (1) JP7050811B2 (ja)
CN (1) CN111492121B (ja)
WO (1) WO2019123571A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110952958B (zh) * 2019-12-19 2020-11-27 中国科学院广州能源研究所 一种天然气水合物水平井均衡排液测试装置及方法
CN113294125B (zh) * 2021-04-26 2022-05-27 西南石油大学 一种海底天然气水合物气举开采装置
US11499408B1 (en) * 2021-12-09 2022-11-15 Halliburton Energy Services, Inc. On-site conversion of a flammable wellbore gas to an oleaginous liquid
CN114320249B (zh) * 2021-12-28 2023-11-07 中国科学院广州能源研究所 一种水平井内氮气二氧化碳混合气射流装置及开采方法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007023943A1 (ja) 2005-08-26 2007-03-01 Central Research Institute Of Electric Power Industry ガスハイドレートの生成方法、置換方法及び採掘方法
JP2009011964A (ja) 2007-07-06 2009-01-22 Hitoshi Koide 液化炭酸ガスの地中送り込み方法及びその地中送り込み装置
JP2010502860A (ja) 2006-09-01 2010-01-28 テラワット ホールディングス コーポレーション 深地下貯留槽内に分離された温室効果ガスを貯蔵する方法
US20120125610A1 (en) 2010-11-22 2012-05-24 Advanced Combustion Energy Systems, Inc. Combustion Thermal Generator and Systems and Methods for Enhanced Oil Recovery
JP2014502322A (ja) 2010-12-09 2014-01-30 エムジーエム エナジー コープ. ハイドレートからメタンガスを回収するinSituの方法
JP2016166487A (ja) 2015-03-10 2016-09-15 三井造船株式会社 メタンガス回収付随水の処理装置及び処理方法

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20040200618A1 (en) * 2002-12-04 2004-10-14 Piekenbrock Eugene J. Method of sequestering carbon dioxide while producing natural gas
JP3899409B2 (ja) 2003-08-08 2007-03-28 独立行政法人産業技術総合研究所 メタンハイドレート堆積層からの主にメタンガスの生産方法、及び模擬ハイドレート堆積層モデルを用いる主にメタンガスの生産特性を測定する方法
US7222673B2 (en) * 2004-09-23 2007-05-29 Conocophilips Company Production of free gas by gas hydrate conversion
JP5366300B2 (ja) * 2009-03-10 2013-12-11 国立大学法人東北大学 二酸化炭素低排出発電方法及びシステム
US7963328B2 (en) * 2009-03-30 2011-06-21 Gas Technology Institute Process and apparatus for release and recovery of methane from methane hydrates
WO2012061027A1 (en) 2010-10-25 2012-05-10 Conocophillips Company Selective hydrate production with co2 and controlled depressurization
JP5748985B2 (ja) 2010-11-24 2015-07-15 一般財団法人電力中央研究所 ガス・ハイドレートの生成促進方法並びにガス資源の増進回収法
US9784182B2 (en) * 2013-03-08 2017-10-10 Exxonmobil Upstream Research Company Power generation and methane recovery from methane hydrates
CN105971581A (zh) * 2016-06-30 2016-09-28 华南理工大学 电厂烟气高效开采天然气水合物的装置及方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007023943A1 (ja) 2005-08-26 2007-03-01 Central Research Institute Of Electric Power Industry ガスハイドレートの生成方法、置換方法及び採掘方法
JP2010502860A (ja) 2006-09-01 2010-01-28 テラワット ホールディングス コーポレーション 深地下貯留槽内に分離された温室効果ガスを貯蔵する方法
JP2009011964A (ja) 2007-07-06 2009-01-22 Hitoshi Koide 液化炭酸ガスの地中送り込み方法及びその地中送り込み装置
US20120125610A1 (en) 2010-11-22 2012-05-24 Advanced Combustion Energy Systems, Inc. Combustion Thermal Generator and Systems and Methods for Enhanced Oil Recovery
JP2014502322A (ja) 2010-12-09 2014-01-30 エムジーエム エナジー コープ. ハイドレートからメタンガスを回収するinSituの方法
JP2016166487A (ja) 2015-03-10 2016-09-15 三井造船株式会社 メタンガス回収付随水の処理装置及び処理方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN111492121B (zh) 2022-10-11
CN111492121A (zh) 2020-08-04
US11225858B2 (en) 2022-01-18
JPWO2019123571A1 (ja) 2020-12-10
WO2019123571A1 (ja) 2019-06-27
US20210087913A1 (en) 2021-03-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7050811B2 (ja) メタンガス生産設備、及びメタンガス生産方法
US9835019B2 (en) Systems and methods for producing formation fluids
JP2010261252A (ja) 二酸化炭素を利用したメタンハイドレート採掘方法
CA2831026C (en) Retention device for retained substance and retention method
JP2008019644A (ja) 石油または天然ガスの増進回収方法及びその増進回収システム
Drozdov et al. Prospects of development of jet pump's well operation technology in Russia
US20170370200A1 (en) Bubble enhanced downhole oil water separation
AU2019204228B2 (en) Method for dewatering and operating coal seam gas wells
US20230038432A1 (en) Enhanced oil recovery method using injection well including two passages
Drozdov et al. Application of pump-ejecting system for SWAG injection and utilization of associated gas
US20170028316A1 (en) Dual helix cycolinic vertical seperator for two-phase hydrocarbon separation
JP2007186659A (ja) 油回収装置及び方法
Simpson et al. Coal bed methane production
JP5360820B2 (ja) 二酸化炭素の貯留方法
WO2020036493A1 (en) Gas-lift system
JP2017218728A (ja) バブル注入システム、バブル注入方法及びバブル注入システムの製造方法
WO2018026352A1 (en) Dual helix cyclonic vertical separator for two-phase hydrocarbon separation
JP7062598B2 (ja) メタンガス生産設備及びメタンガス生産方法
ZareNezhad et al. A new technique for removing the accumulated liquids in gas-condensate pipelines and risers by foam generation in the presence of mixed surfactants
JP5208862B2 (ja) エマルジョンの製造・注入装置及び方法並びにメタンハイドレートの採掘方法
JP7369322B2 (ja) Co2ガスを含む圧入ガスの地下貯留及び石油増進回収の方法
RU2324809C2 (ru) Способ получения сжатого газа
RU2339799C1 (ru) Способ разработки массивной нефтяной залежи
JP6735980B2 (ja) ガス生産システム
JP6396172B2 (ja) ハイドレート採取装置および採取方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201102

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210629

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20210830

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211011

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220315

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220329

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7050811

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150