JP7048979B2 - 段成形検査方法 - Google Patents

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Description

本発明は、段ボールシートの製造ラインにおいて、中芯が適正な波形に成形されているか否かを検査するための段成形検査方法に関するものである。
段ボールシートは、一般的にコルゲータと称される装置で製造される。コルゲータでは、シングルフェーサにおいて、波形に成形された中芯と裏ライナとの貼合により片面段ボールシートが製造され、ダブルフェーサにおいて、片面段ボールシートと表ライナとの貼合、または複数の片面段ボールシートと表ライナとの貼合が行われ、両面段ボールシート、複両面段ボールシート等が製造される。
このような製造工程では、中芯が波形に成形されてからライナと貼合されるまでの過程で、波形の山がつぶれて低くなる「段つぶれ」や、中芯が部分的にライナから剥がれる等により山が突出して高くなる「段とび」等の不良が生じることがある。本出願人は過去に、製造ラインを走行している途中の段ボールシートについて、このような段成形の不良を検査する方法及び装置を種々提案している。
その中に、中芯の波形を反映した縞模様画像を解析することによって、段成形の不良を検査する方法がある(特許文献1参照)。これは、中芯が波形に成形された後で製造ラインを走行している段ボールシートに、シート面の垂線に対して傾斜した方向から光を投射し、光源とは異なる方向から撮影することにより、波形における山部によって光が遮られて影となった部分の像である暗部と、光が当たっている部分の像である明部とが、交互に並んでいる縞模様画像を取得するというものである。
中芯が適正な波形に形成されている場合、山部の高さは一定であるため、暗部及び明部はそれぞれ幅が一定の帯状である。ところが、段つぶれ等によって、正常な山部より低くなっている山部が一部に存在すると、本来は影となる部分に光が当たるため、暗部の帯の中に明部が部分的に現れる。逆に、中芯が裏ライナから剥がれる等によって、正常な山部より高くなっている山部が一部に存在すると、本来は光が当たるべき部分が影となってしまうため、明部の帯の中に暗部が部分的に現れる。従って、縞模様画像の画像解析により、例えば、暗部及び明部の面積比、暗部の面積割合、或いは、明部の面積割合に基づいて、段成形の不良を検出することができる。
本発明は、特許文献1の発明の改良であり、中芯の波形を反映している縞模様画像を解析することによって、より精密に段成形の不良を検査することを目的としてなされたものである。
特許第6419062号公報
上記のように、本発明は、製造ラインを走行している段ボールシートについて取得した、中芯の波形を反映している縞模様画像に基づいて、中芯が適正な波形に成形されているか否かをより精密に検査することができる段成形検査方法の提供を、課題とするものである。
上記の課題を解決するため、本発明にかかる段成形検査方法は、
「中芯が波形に成形された後で製造ラインを走行している途中の段ボールシートに、
シート面の垂線に対して傾斜した方向にある光源から光を投射し、
前記光源とは異なる角度で、前記段ボールシートをカメラで撮影することにより、
前記波形における山部によって光が遮られて影となった部分の像である暗部と、光が当たっている部分の像である明部とが交互となった縞模様画像を取得し、
該縞模様画像を二値化することなく、
前記波形が連続する方向であるY方向の長さが前記波形のピッチの整数倍で、且つ、大きさが一定の検査領域を前記縞模様画像に設定し、二つの前記検査領域それぞれにおける同一座標の画素間で輝度値の差を算出する差演算処理を行うことにより、
前記暗部における明暗分布及び前記明部における明暗分布を使用して、前記中芯が適正に成形されているか否かの判定を行うものであり、
前記縞模様画像は、前記段ボールシートの走行に伴いラインセンサカメラが一次元画像を撮影することにより、前記Y方向に連続的に取得される二次元画像であり、
連続的に取得される前記縞模様画像において、前記Y方向に繰り返し設定される前記検査領域の端辺は、前記暗部と前記明部との境界線と一致しているか否かを問うことなく、前記縞模様画像に対して所定の位置関係で設定される」ものである。
本発明者らは、中芯の波形を反映している縞模様画像では、暗部においても微細な明暗の変化があり、明部においても微細な明暗の変化があることに着目した。このような微細な明暗分布は、縞模様画像を二値化した場合は失われてしまうことがある。そこで、従来では、縞模様画像を暗部と明部との二つに分けて段成形の適否を判定しており、そのためには縞模様画像を二値化するのが通常であったところ、本発明では縞模様画像を二値化することなく段成形の適否を判定する。換言すると、本発明は、“縞模様画像の画像解析に際して二値化処理をしない”ところを、特徴の一つとしている。
具体的には、縞模様画像に検査領域を設定する。この検査領域は、波形が連続する方向における長さが波形のピッチの整数倍であり、且つ、大きさが一定の領域とする。このように検査領域を設定すると、中芯が適正に成形されて同一の波形が繰り返している場合は、どの検査領域でも暗部の幅や明部の幅のみならず、暗部における明暗分布も明部における明暗分布も同じである。そのため、二つの検査領域それぞれにおける同一座標の画素間で、輝度値の差を算出する差演算を行えば、波形が適正である場合は、演算結果はゼロとなる。従って、二つの検査領域それぞれにおける同一座標の画素間で輝度値の差を算出する差演算処理に基づいて、中芯が適正な波形に成形されているか否かを判定することができる。
つまり、本発明では、縞模様画像を単純に二値化した場合には失われてしまうような、微細な明暗の変化に現れる波形の形状及び位置の差異を、情報として有効に使用して、中芯が適正な波形に成形されているか否かをより精密に検査することができる。
本発明にかかる段成形検査方法は、上記構成に替えて
中芯が波形に成形された後で製造ラインを走行している途中の段ボールシートに、
シート面の垂線に対して傾斜した方向にある光源から光を投射し、
前記光源とは異なる角度で、前記段ボールシートをカメラで撮影することにより、
前記波形における山部によって光が遮られて影となった部分の像である暗部と、光が当たっている部分の像である明部とが交互となった縞模様画像を取得し、
該縞模様画像を二値化することなく、
前記波形が連続する方向の長さが前記波形のピッチの整数倍で、且つ、大きさが一定の検査領域を前記縞模様画像に設定し、二つの前記検査領域それぞれにおける同一座標の画素間で輝度値の差を算出する差演算処理を行うことにより、
前記暗部における明暗分布及び前記明部における明暗分布を使用して、前記中芯が適正に成形されているか否かの判定を行うものであり、
前記判定は、前記差演算処理に加え、
前記検査領域それぞれについて、前記暗部と前記明部とを区別することなく画素の輝度値の平均値を算出する平均化処理に基づいて行う」ものとすることができる。
縞模様画像に設定した検査領域で画素の輝度値を平均化する処理は、一見すると、せっかく暗部と明部との縞模様として取得した情報を捨てるように見えるかもしれない。しかしながら、差演算処理に加えて平均化処理を行うことにより、詳細は後述するように、縞模様画像の暗部及び明部それぞれにおける明暗の微細な変化を情報として有効に使用しつつ、差演算だけでは検出できない種類の段成形不良を検出し、段成形の適否をより精密に検査することができる。
以上のように、本発明によれば、製造ラインを走行している段ボールシートについて取得した、中芯の波形を反映している縞模様画像に基づいて、中芯が適正な波形に成形されているか否かをより精密に検査することができる段成形検査方法を、提供することができる。
本発明の一実施形態である段成形検査方法における光源とカメラの配置を示す図である。 本発明の一実施形態である段成形検査方法に使用する段成形検査装置の構成図である。 縞模様画像の暗部及び明部それぞれにおける明暗分布と、二値化した場合に情報として使用できない明暗分布があることを説明する図である。 二値化では検出できない段成形不良の例、及び、その例についての差演算処理を説明する図である。 差演算処理だけでは検出できない段成形不良の例を示す図である。
以下、本発明の具体的な実施形態である段成形検査方法、及び、該段成形検査方法に使用する検査装置1について、図1乃至図5を用いて説明する。
まず、段成形検査装置1の構成について説明する。段成形検査装置1は、製造ラインを走行している途中の段ボールシート10に光を投射する光源21と、光が投射された段ボールシート10を撮影するカメラ22と、カメラ22によって撮影された画像を画像処理し、中芯11が適正な波形に成形されているか否かの判定処理を行うコンピュータ50とを、主に備えている。
光源21は、図1に示すように、段ボールシート10のシート面の垂線Zに対して傾斜した方向から光を投射する。ここでは、成形された中芯11に裏ライナ12が貼合された後の片面段ボールシート(段ボールシート10)に、斜め後方から光を投射している場合を図示している。また、図1は、製造ラインにおいて、片面段ボールシートがロール20に巻き掛けられて走行している部分で、検査を行う場合を例示しており、シート面の垂線Zはロール20の法線である。
カメラ22は、段ボールシート10の走行方向に直交する方向、すなわち、段ボールシート10の幅方向の一次元画像を取得するラインセンサカメラであり、段ボールシート10の走行に伴い連続的に撮影した一次元画像をコンピュータ50に送信する。また、カメラ22では、段ボールシート10の種類の変更によって幅長さが変更されても、段ボールシート10の全幅に亘り一次元画像を撮影するのに十分な長さで受光素子が配設されている。
更に、製造ラインの機械的な構成において駆動部と同期している箇所、例えば、ロール20の回転機構部には、エンコーダ25が取り付けられている。エンコーダ25からの電気信号は、コンピュータ50に送出される。
コンピュータ50は、ハード構成として主記憶装置と、主記憶装置に記憶されたプログラムに従って処理を行う中央処理装置(CPU)と、ハードディスク等の補助記憶装置53とを具備している。
ここで、主記憶装置には、画像処理手段51としてコンピュータ50を機能させる画像処理プログラムが記憶されている。この画像処理プログラムに基づく処理によって、カメラ22から送信された一次元画像から二次元画像が形成される。そして、エンコーダ25から送出される電気信号、及び、カメラ22による撮影箇所とエンコーダ25との位置関係により、二次元画像における画素の座標と、実際の段ボールシート10における位置とが対応付けられる。また、主記憶装置には、二次元画像に基づいて、中芯11が適正な波形に成形されているか否かの判定処理を行う判定手段52として、コンピュータ50を機能させる判定プログラムが記憶されている。
なお、補助記憶装置53には、カメラ22から送信された一次元画像のデータ、画像処理後の二次元画像データ、画像処理のために必要な段ボールシート10の段種やピッチ等の段ボール情報、判定処理で使用する閾値などの基準値、中芯11が適正な波形に成形されているか否かの判定結果等を、記憶させることができる。
また、段成形検査装置1は、コンピュータ50に対して上記の段ボール情報や基準値等の入力を行うキーボードやポインティングデバイス等の入力装置61、コンピュータ50による処理の過程や処理の結果を表示するモニタやプリンタ等の出力装置62、コンピュータ50による処理の結果、中芯11が適正な波形に成形されていないと判定された場合に、警報灯や警報音により報知を行う警報装置65を備えている。
更に、コンピュータ50は、段ボールシート10の製造事業者の事務所コンピュータ67や、製造ラインの生産管理装置68と、有線通信または無線通信可能に接続されている。事務所コンピュータ67からコンピュータ50に、上記の段ボール情報や基準値を入力することができ、コンピュータ50による処理の過程や処理の結果を、コンピュータ50から事務所コンピュータ67に送信することができる。或いは、段ボール情報や基準値が事務所コンピュータ67から生産管理装置68に送信され、生産管理装置68において記憶されると共に、生産管理装置68からコンピュータ50に送信される構成とすることもできる。
次に、上記構成の段成形検査装置1を使用して行われる段成形検査方法について説明する。本実施形態の段成形検査方法は、中芯11が波形に成形された後で製造ラインを走行している途中の段ボールシート10に、シート面の垂線Zに対して傾斜した方向にある光源21から光を投射し、光源21とは異なる角度で段ボールシート10をカメラ22で撮影することにより、波形における山部によって光が遮られて影となった部分の像である暗部31と、光が当たっている部分の像である明部32とが交互となった縞模様画像30を取得し、その縞模様画像30の画像処理に基づいて、中芯11が適正に成形されているか否かの判定を行うものである。
中芯11が適正な波形に形成されている場合は、図3(a)に示すように、暗部31及び明部32はそれぞれ一定の幅を有する帯状である。暗部31及び明部32それぞれの幅は、光が投射される角度、及び、撮影する角度に依存するが、光源21及びカメラ22の位置が固定されていれば、これらの幅は一定である。従って、中芯11が適正に成形されて同一形状及び大きさの波形が繰り返している場合、縞模様画像30は、一定幅の暗部31と一定幅の明部32とが、波形の連続するY方向(段ボールシートの走行方向)に、交互に繰り返している画像である。
ここで、実際の縞模様画像30には、図3(b)に示すように、暗部31においても微細な明暗の変化があり、明部32においても微細な明暗の変化がある。ここで、図3(b)は、図3(a)に対応させたY方向の位置を横軸に取り、輝度値の大きさを縦軸にプロットした明暗分布である。
縞模様画像30を閾値Thで二値化して暗部31と明部32の二つに分けて判定を行うと、図3(b)~図3(d)に示すように、暗部31における明暗分布や明部32における明暗分布に影響を及ぼすような段成形の不良が生じている場合に、検出できないおそれがある。ここで、図3(c)は図3(b)と比べると暗部31における明るさが相違するが、閾値Thで二値化した画像は図3(c)と図3(b)とで同一であり区別ができない。また、図3(d)は図3(b)と比べると明部32における明るさが相違するが、閾値Thで二値化した画像は図3(d)と図3(b)とで同一であり区別ができない。
更に、図4(a)及び図4(b)に示すように、波形における山部に偏りを生じた等により、縞模様画像30において暗部31及び明部32がY方向にシフトしている場合、閾値Thで二値化した画像における暗部31と明部32の面積比、暗部31または明部32の面積割合は同一となり、区別ができない。
そこで、本実施形態では、縞模様画像30の画像解析でありながら、二値化することなく判定処理を行う。具体的には、縞模様画像30において、判定処理の単位とする一定範囲の検査領域を設定し、検査領域をシフトさせながら、二つの検査領域について輝度値の差を算出する差演算処理を行う。差演算処理は、それぞれの検査領域における同一座標の画素間で行い、検査領域内の全ての画素について行う。
差演算処理を行う検査領域の大きさは一定であり、検査領域のY方向における寸法は、波形のピッチ(隣接する山部の頂点間の距離)の整数倍とする。
検査領域のY方向の長さが波形のピッチの整数倍であれば、中芯が適正に成形されて同一の波形が繰り返している場合は、どの検査領域でも暗部31の幅や明部32の幅のみならず、暗部31における明暗分布も明部32における明暗分布も同じである。そのため、二つの検査領域それぞれにおける同一座標の画素間で差演算を行うと、波形が適正である場合、図4(c)に示すように差演算結果はゼロとなり、差演算後の画像は明暗変化のない暗部となる。ここで、図4(c)は、波形が適正である縞模様画像に設定した図4(a)の検査領域同志を、差演算した例である。
一方、波形が適正である縞模様画像に設定された図4(a)の検査領域と、暗部31及び明部32がY方向にシフトする段成形不良が生じている縞模様画像に設定された図4(b)の検査領域について差演算処理を行うと、図4(d)に示すように、輝度値がゼロではない画素が多数残存し、差演算後の画像は明暗変化を有する画像となる。
従って、二値化では区別できない明暗分布を有する検査領域同志であっても、その二つの検査領域それぞれにおける同一座標の画素間で差演算を行うことにより、中芯が適正な波形に成形されているか否かを判定することができる。
この判定は、例えば、検査領域の全ての座標についての差演算の結果の絶対値の総和を判定対象値とし、これがゼロであるか、または、ゼロに許容範囲を加えた範囲内の値であるかによって行うことができる。或いは、検査領域の全ての座標についての差演算の結果の絶対値の総和を算出し、これを画素の数で除した平均値を判定対象値とすれば、検査領域の寸法によらず、同一の判定基準(許容範囲)を用いて判定を行うことができる。
この場合の許容範囲は、予め定めて補助記憶装置53に記憶させておいても良いし、作業者が入力装置61を介して随時入力することもできる。或いは、段ボールシートの製造現場では、段成形が適正に行われることが殆どであり、不良が生じることが稀であるという実情を鑑み、過去N回分の差演算処理の結果のばらつきに基づいて、許容範囲を定めることもできる。
このように二つの検査領域間で差演算を行うことにより、図3(b)~図3(d)、図4(a)及び図4(b)に例示したように、単純に二値化した場合には失われてしまうような微細な明暗変化(明暗分布)に現れる波形の形状の差異を含めて、中芯が適正な波形に成形されているか否かを判定することができる。そのため、段成形の適否の検査が、より精密なものとなる。
ここで、差演算を行う二つの検査領域は、隣接して設定された検査領域であっても、離れている検査領域が予め定めたルールに基づいて組み合わされるものであっても良い。また、縞模様画像30に対して設定される検査領域の端辺は、暗部31と明部32との境界線と一致させる必要はない。検査領域のY方向の長さが波形のピッチの整数倍であれば、縞模様に対してどのような位置関係で検査領域が設定されたとしても、波形が適正である場合は、どの検査領域においても暗部31及び明部32それぞれの幅のみならず、暗部31及び明部32それぞれにおける明暗分布も同じとなるからである。従って、どこが暗部31でどこが明部32であるかを意識することなく、検査領域をシフトさせて判定処理を行うことができる。
本実施形態の判定処理では、上記の差演算処理に加えて、平均化処理をも行う。平均化処理は、縞模様画像30に設定された検査領域それぞれについて、全画素の輝度値の総和を画素の数で除す処理である。
差演算処理に加えて平均化処理を行う理由は、差演算の結果がゼロであっても、中芯が適正な波形に成形されているとは限らない場合があるからである。例えば、図5に示すように、Y方向において適正な波形イ、ロ、ハの後に、一方向に一様に倒れた波形ニ、ホ、ヘ、トが続いている場合を考える。この場合、波形イ、ロ、ハの部分は波形の成形が適正であると判定され、波形ニ、ホ、ヘ、トの部分は不良として判定されなければならない。しかしながら、差演算(ハ-ニ)では差演算の結果がゼロより明らかに大きくなることによって成形不良を検出できるものの、差演算(ニ-ホ)、差演算(ホ-ヘ)、差演算(ヘ-ト)では差演算の結果がゼロとなる。これは、不良ではあっても同一形状の波形が連続しているためであり、適正な波形についての差演算(イ-ロ)、差演算(ロ-ハ)の結果と同じである。そのため、図5のようなケースでは、実際には段成形に不良が生じていたとしても、差演算処理のみではその検出をすることができない。
このような場合であっても、適正な波形(イ~ハ)と、不良の波形(ニ~ト)では、暗部及び明部それぞれにおける明暗分布が相違するため、同一の大きさの検査領域で平均化処理をした結果は、異なる値となる。従って、差演算処理では検出できなかった成形不良を、平均化処理も行うことによって検出することが可能となる。
ここで、平均化処理の結果に基づいて行う波形が適正か否かの判定は、予め定めた閾値との対比により行うことができ、例えば、平均化処理の結果が上限閾値と下限閾値との間の範囲にあるか否かによって判定するものとすることができる。このような閾値は、予め補助記憶装置53に記憶させておいても良いし、作業者が入力装置61を介して随時入力することもできる。
また、段ボールシートの製造現場では、段成形が適正に行われることが殆どであり、不良が生じることが稀であるという実情を鑑み、過去N回分の平均化処理の結果に基づく移動平均値(過去N回分の検査領域の平均化処理の結果の平均値)や、移動中央値(過去N回分の検査領域の平均化処理の結果の中央値)に対して、プラスマイナス何パーセントの範囲内にあるか否かによって、段成形の適否を判定することができる。
なお、図5に例示したケースの他、中芯がそもそも全く波形に形成されなかった成形不良や、中芯は正常な波形に成形されたものの、裏ライナから全体的に離れている接着不良が生じた場合も、差演算処理のみでは不良の判定をすることができないが、平均化処理を更に行うことにより、明暗分布の差異を有効に使用して、段成形の適否を判定することができる。
そして、コンピュータ50によって、中芯11が適正な波形に形成されていないと判定された場合は、コンピュータ50から警報装置65に不良検出信号が送出され、警報装置65によって報知がなされる。これと共に、段ボールシート10における不良の発生位置に関する情報が、出力装置62に出力される。
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、以下に示すように、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
例えば、検査領域のY方向の長さは波形のピッチの整数倍に設定されるが、波形のピッチが短い段種の段ボールシートほど、その倍数を大きく設定することができる。そして、段ボールシートの走行に伴い、ラインセンサカメラが一次元画像を連続的に撮影することにより形成された二次元画像(縞模様画像)のY方向の長さが、検査領域のY方向の長さと等しくなった時点で、コンピュータによる判定処理を開始し、次の二次元画像を取得している間に、形成済みの二次元画像について判定処理を行う。
Y方向に直交する方向(段ボールシートの幅方向)における検査領域の寸法は任意である。例えば、段ボールシートの走行に伴いラインセンサカメラが撮影した一次元画像から形成された二次元画像(縞模様画像)のY方向の長さが、検査領域のY方向の長さと等しくなる時間と、段ボールシートの全幅に亘り判定処理を行うために必要な時間とのバランスを考慮して、検査領域のY方向における寸法を決定することができる。
10 段ボールシート
11 中芯
12 裏ライナ
21 光源
22 カメラ
30 縞模様画像
31 暗部
32 明部
Z 垂線

Claims (2)

  1. 中芯が波形に成形された後で製造ラインを走行している途中の段ボールシートに、
    シート面の垂線に対して傾斜した方向にある光源から光を投射し、
    前記光源とは異なる角度で、前記段ボールシートをカメラで撮影することにより、
    前記波形における山部によって光が遮られて影となった部分の像である暗部と、光が当たっている部分の像である明部とが交互となった縞模様画像を取得し、
    該縞模様画像を二値化することなく、
    前記波形が連続する方向であるY方向の長さが前記波形のピッチの整数倍で、且つ、大きさが一定の検査領域を前記縞模様画像に設定し、二つの前記検査領域それぞれにおける同一座標の画素間で輝度値の差を算出する差演算処理を行うことにより、
    前記暗部における明暗分布及び前記明部における明暗分布を使用して、前記中芯が適正に成形されているか否かの判定を行うものであり、
    前記縞模様画像は、前記段ボールシートの走行に伴いラインセンサカメラが一次元画像を撮影することにより、前記Y方向に連続的に取得される二次元画像であり、
    連続的に取得される前記縞模様画像において、前記Y方向に繰り返し設定される前記検査領域の端辺は、前記暗部と前記明部との境界線と一致しているか否かを問うことなく、前記縞模様画像に対して所定の位置関係で設定される
    ことを特徴とする段成形検査方法。
  2. 中芯が波形に成形された後で製造ラインを走行している途中の段ボールシートに、
    シート面の垂線に対して傾斜した方向にある光源から光を投射し、
    前記光源とは異なる角度で、前記段ボールシートをカメラで撮影することにより、
    前記波形における山部によって光が遮られて影となった部分の像である暗部と、光が当たっている部分の像である明部とが交互となった縞模様画像を取得し、
    該縞模様画像を二値化することなく、
    前記波形が連続する方向の長さが前記波形のピッチの整数倍で、且つ、大きさが一定の検査領域を前記縞模様画像に設定し、二つの前記検査領域それぞれにおける同一座標の画素間で輝度値の差を算出する差演算処理を行うことにより、
    前記暗部における明暗分布及び前記明部における明暗分布を使用して、前記中芯が適正に成形されているか否かの判定を行うものであり、
    前記判定は、前記差演算処理に加え、
    前記検査領域それぞれについて、前記暗部と前記明部とを区別することなく画素の輝度値の平均値を算出する平均化処理に基づいて行う
    ことを特徴とする段成形検査方法。
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