JP7048558B2 - 冷却器および冷却構造 - Google Patents
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Description
(1)本発明に係る冷却器は、第1面(例えば、実施形態の第1面15a)に第1溝部(例えば、実施形態の第1溝部18)を有し、前記第1面とは反対側の第2面(例えば、実施形態の第2面15b)に第2溝部(例えば、実施形態の第2溝部19)を有し、一方向に延びる本体部(例えば、実施形態の本体部15)と、前記第1面に当接して前記第1溝部の開口を閉塞し、冷媒(例えば、実施形態の冷媒R)が流通する第1流路(例えば、実施形態の第1流路20)を形成する第1部材(例えば、実施形態の第1部材16)と、前記第2面に当接して前記第2溝部の開口を閉塞し、前記冷媒が流通する第2流路(例えば、実施形態の第2流路21)を形成する第2部材(例えば、実施形態の第2部材17)と、を有する流路形成部材(例えば、実施形態の流路形成部材12)を備え、前記第1流路における前記冷媒の流通方向の上流側端(例えば、実施形態の上流側端20a)と前記第2流路の前記流通方向の上流側端(例えば、実施形態の上流側端21a)とは連通し、前記第1流路における前記流通方向の下流側端(例えば、実施形態の下流側端20b)と前記第2流路の前記流通方向の下流側端(例えば、実施形態の下流側端21b)とは連通し、前記第1溝部は、平面視で前記本体部の長手方向の一方側に開口するU字状に形成されて2本並んで配置され、前記第2溝部は、平面視で前記長手方向の一方側に開口するU字状に形成され、2本の前記第1溝部の間に1本配置されている。
第1流路の上流側端と第2流路の上流側端とは連通している。第1流路の下流側端と第2流路の下流側端とは連通している。これにより、冷媒の流れは、第1流路と第2流路とで同一方向となる。このため第1流路および第2流路を流通する冷媒は、熱を吸収して温度が上昇したものから順次、冷却器の外部に排出される。したがって、冷却器の冷却性能を向上できる。
この構成によれば、例えば板材にプレス加工を施すことによって本体部を容易に形成できる。したがって、冷却器の生技性を向上できる。
この構成によれば、複数の流路形成部材と接続部とが別体形成される場合と比較して部品点数を削減できる。
また、冷却器を発熱体に向かって付勢する付勢部材を別途設ける必要がない。したがって、冷却構造を軽量化できる。また、付勢部材を設ける工程が不要であるため、冷却構造の製造工程を簡略化できる。加えて、部品点数を削減できるため、冷却構造の製造費を削減できる。
以下、本発明の第1実施形態に係る冷却構造および冷却器について図面を参照して説明する。
(バッテリパック)
図1は、第1実施形態に係るバッテリパック1の斜視図である。
バッテリパック1は、例えば車両(不図示)に搭載される。車両は、例えば、電気自動車やハイブリッド車両等の電動車両である。
図1に示すように、バッテリパック1は、ケース2と、ケース2の内部に収容された冷却構造10と、を備えている。
ケース2は、底壁2aと、底壁2aの縁部から立ち上がる側壁2bと、を有している。ケース2は、全体としてバスタブ状に形成されている。ケース2における側壁2bの内側は、冷却構造10を収容する収容部2cとなっている。
図2は、第1実施形態に係る冷却構造10の側面図である。図2は、冷却構造10の各構成の配置を模式的に示している。
図2に示すように、冷却構造10は、冷却器11と、バッテリモジュール3(請求項の発熱体に相当)と、熱伝導体4と、板バネ5(請求項の付勢部材に相当)と、を備えている。
図3は、第1実施形態に係る冷却器11の分解斜視図である。
図4は、図3のIV-IV線に沿う冷却器11の断面図である。
図5は、第1実施形態に係る冷却器11の本体部15の平面図である。
図3に示すように、冷却器11は、流路形成部材12を備えている。
流路形成部材12は、本体部15と、第1部材16と、第2部材17と、を有している。
図4に示すように、第1溝部18は、第1面15aが面する方向に開口している。図5に示すように、第1溝部18は、平面視で本体部15の長手方向Dの一方側に開口するU字状に形成されている。第1溝部18は、2本形成されている。2本の第1溝部18は、並んで配置されている。2本の第1溝部18は、それぞれの両端で連通している。
図4に示すように、第2溝部19は、第2面15bが面する方向に開口している。図5に示すように、第2溝部19は、平面視で長手方向Dの一方側に開口するU字状に形成されている。第2溝部19は、2本の第1溝部18の間に1本配置されている。第2溝部19と、2本の第1溝部18とは、それぞれの両端で連通している。
図1に示すように、バッテリモジュール3は、ケース2の収容部2c内に4個配置されている。バッテリモジュール3は、冷却器11の第1部材16側に配置されている(図2参照)。バッテリモジュール3は、一方向に積層された複数のバッテリセル(不図示)を有している。バッテリモジュール3は、バッテリセルが積層されることにより、一方向に延びる直方体状に形成されている。4個のバッテリモジュール3は、並んで平行に配置されている。
図2に示すように、熱伝導体4は、冷却器11とバッテリモジュール3との間に配置されている。熱伝導体4は、バッテリモジュール3の熱を冷却器11に効率良く伝達する。熱伝導体4は、冷却器11およびバッテリモジュール3と接触している。熱伝導体4は、シート状に形成されている。熱伝導体4は、例えばシリコーン等の樹脂材料によって形成されている。熱伝導体4は、弾性変形可能に形成されている。
(板バネ)
板バネ5は、ケース2の底壁2aと冷却器11との間に配置されている。板バネ5は、例えば金属材料によって形成されている。板バネ5は、冷却器11と当接する取付部5aと、取付部5aからケース2の底壁2aに向かって延びる一対の脚部5bと、を有している。脚部5bは、弾性変形可能に形成されている。脚部5bの底壁2a側の端部は、底壁2aと当接している。脚部5bは、弾性変形した状態で取付部5aを底壁2aから離間させている。板バネ5は、脚部5bの弾性復元力により、冷却器11をバッテリモジュール3に向かって付勢している。
上述の第1実施形態によれば、以下の作用および効果が得られる。
冷却器11は、第1溝部18の開口を閉塞し、冷媒Rが流通する第1流路20を形成する第1部材16と、第2溝部19の開口を閉塞し、冷媒Rが流通する第2流路21を形成する第2部材17と、を有する流路形成部材12を備えている。これにより、本体部15を挟んで第1流路20とは反対側に第2流路21を設けることができる。よって、従来技術と比較して、冷却器11を流通する冷媒Rの流通量を増加できるので、冷却器11の熱容量を増大できる。したがって、従来技術と比較して冷却性能を向上できる冷却器11を提供できる。
第1流路20の上流側端20aと第2流路21の上流側端21aとは連通している。第1流路20の下流側端20bと第2流路21の下流側端21bとは連通している。これにより、冷媒Rの流れは、第1流路20と第2流路21とで同一方向となる。このため第1流路20および第2流路21を流通する冷媒Rは、熱を吸収して温度が上昇したものから順次、冷却器11の外部に排出される。したがって、冷却器11の冷却性能を向上できる。
この構成によれば、板材にプレス加工を施すことによって本体部15を容易に形成できる。したがって、冷却器11の生技性を向上できる。
以下、第1実施形態の第1変形例について図面を参照して説明する。
図6は、第1実施形態の第1変形例に係る冷却構造10の側面図である。図6は、冷却構造10の各構成の配置を模式的に示している。
第1実施形態では、付勢部材として板バネ5を備えていた。これに対して第1変形例では、付勢部材としてフランジ6を備えている点で、第1実施形態と異なる。第1変形例において、上述した第1実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略または簡略化する。
上述の第1変形例によれば、以下の作用および効果が得られる。
フランジ6は、冷却器11と一体形成されている。これにより、冷却器11とケース2の底壁2aとの間に、冷却器11をバッテリモジュール3に向かって付勢する付勢部材を別途設ける工程が不要となる。したがって、冷却構造10の製造工程を簡略化できる。
以下、第1実施形態の第2変形例について図面を参照して説明する。
図7は、第1実施形態の第2変形例に係る冷却構造10の側面図である。図7は、冷却構造10の各構成の配置を模式的に示している。図7は、冷却器11が弾性変形する前の状態を示している。
第1実施形態では、付勢部材として板バネ5を備えていた。これに対して第2変形例では、冷却器11が付勢部材となっている点で、第1実施形態と異なる。第2変形例において、上述した第1実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略または簡略化する。
上述の第2変形例によれば、以下の作用および効果が得られる。
冷却器11が弾性変形可能に形成され、弾性復元力により冷却器11が熱伝導体4をバッテリモジュール3に押圧する。このため、熱伝導体4は、バッテリモジュール3および冷却器11の両方に密着される。これにより、冷却構造10の熱抵抗が低下する。よって、バッテリモジュール3の熱は、熱伝導体4を介して冷却器11に効率良く伝達される。したがって、従来技術と比較して冷却性能を向上できる冷却構造10を提供できる。
また、冷却器11をバッテリモジュール3に向かって付勢する付勢部材を別途設ける必要がない。したがって、冷却構造10を軽量化できる。また、付勢部材を設ける工程は不要となるため、冷却構造10の製造工程を簡略化できる。加えて、部品点数を削減できるため、冷却構造10の製造費を削減できる。
以下、本発明の第2実施形態に係る冷却器について図面を参照して説明する。
図8は、第2実施形態に係る冷却器11の斜視図である。
第1実施形態では、冷却器11は、流路形成部材12を備えていた。これに対して第2実施形態では、冷却器11は、複数の流路形成部材12と、接続部22を備えている点で、第1実施形態と異なる。第2実施形態において、上述した第1実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略または簡略化する。
複数の流路形成部材12は、長手方向Dに直交する方向に並んで4個配置されている。接続部22は、板状の部材である。接続部22は、延在方向が流路形成部材12の長手方向Dに直交する方向に沿うように配置されている。接続部22は、複数の流路形成部材12と一体形成されている。接続部22は、複数の流路形成部材12のそれぞれの第1流路20を連通させている。接続部22は、複数の流路形成部材12のそれぞれの第2流路21を連通させている。冷却器11は、複数の流路形成部材12を接続部22を介して接続することにより、平面視でクランク状に形成されている。
上述の第2実施形態によれば、以下の作用および効果が得られる。
複数の流路形成部材12と接続部22とは一体形成されている。これにより、接続部22と流路形成部材12との境界部から冷媒Rが漏洩するのを防止できる。
この構成によれば、複数の流路形成部材12と接続部22とが別体形成される場合と比較して部品点数を削減できる。
4 熱伝導体
5 板バネ(付勢部材)
6 フランジ(付勢部材)
10 冷却構造
11 冷却器
12 流路形成部材
15 本体部
15a 第1面
15b 第2面
16 第1部材
17 第2部材
18 第1溝部
19 第2溝部
20 第1流路
20a 上流側端
20b 下流側端
21 第2流路
21a 上流側端
21b 下流側端
22 接続部
R 冷媒
Claims (5)
- 第1面に第1溝部を有し、前記第1面とは反対側の第2面に第2溝部を有し、一方向に延びる本体部と、
前記第1面に当接して前記第1溝部の開口を閉塞し、冷媒が流通する第1流路を形成する第1部材と、
前記第2面に当接して前記第2溝部の開口を閉塞し、前記冷媒が流通する第2流路を形成する第2部材と、
を有する流路形成部材を備え、
前記第1流路における前記冷媒の流通方向の上流側端と前記第2流路の前記流通方向の上流側端とは連通し、
前記第1流路における前記流通方向の下流側端と前記第2流路の前記流通方向の下流側端とは連通し、
前記第1溝部は、平面視で前記本体部の長手方向の一方側に開口するU字状に形成されて2本並んで配置され、
前記第2溝部は、平面視で前記長手方向の一方側に開口するU字状に形成され、2本の前記第1溝部の間に1本配置されている、
ことを特徴とする冷却器。 - 前記本体部は、プレス加工により形成されていることを特徴とする請求項1に記載の冷却器。
- 複数の前記流路形成部材と、
複数の前記流路形成部材を接続し、それぞれの各前記第1流路を連通させるとともにそれぞれの各前記第2流路を連通させる接続部と、
を備え、
複数の前記流路形成部材と前記接続部とは一体形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の冷却器。 - 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の冷却器と、
前記冷却器の前記第1部材側に配置される発熱体と、
前記冷却器と前記発熱体との間に配置される熱伝導体と、
前記冷却器を前記発熱体に向かって付勢する付勢部材と、
を備えることを特徴とする冷却構造。 - 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の冷却器と、
前記冷却器の前記第1部材側に配置される発熱体と、
前記冷却器と前記発熱体との間に配置される熱伝導体と、
を備え、
前記冷却器が弾性変形可能に形成され、弾性復元力により前記冷却器が前記熱伝導体を前記発熱体に押圧することを特徴とする冷却構造。
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