JP7047875B2 - 現像カートリッジ - Google Patents

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本発明は、現像カートリッジに関する。
従来、レーザプリンタ、LEDプリンタ等の電子写真方式の画像形成装置が知られている。画像形成装置には、現像カートリッジが用いられる。現像カートリッジは、トナーを供給するための現像ローラを有する。特許文献1に記載の現像カートリッジは、ドロアユニットに対して挿入される。ドロアユニットは、感光ドラムを有する。ドロアユニットに現像カートリッジが挿入されると、感光ドラムと現像ローラとが向かい合う。そして、現像カートリッジが装着されたドロアユニットが、画像形成装置の内部に収容される。
また、特許文献2に記載の現像カートリッジは、ドラムユニットに対して挿入される。ドラムユニットは、感光ドラムを有する。ドラムユニットに現像カートリッジが挿入されると、感光ドラムと現像ローラとが向かい合う。そして、現像カートリッジが装着されたドラムユニットが、画像形成装置に装着される。
特開2011-59510号公報 特開2013-54058号公報
また、従来、記憶媒体を有する現像カートリッジも知られている。記憶媒体は、例えば、ICチップである。記憶媒体は、電気的接触面を有する。電気的接触面は、画像形成装置またはドロアユニットに設けられた電気コネクタと接触する。しかしながら、画像形成装置またはドロアユニットに対して、現像カートリッジが挿入されるときに、画像形成装置またはドロアユニットの突起に、電気的接触面が擦れる。
本発明の目的は、現像カートリッジが挿入されるときに、電気的接触面の擦れを低減できる構造を提供することである。
上記課題を解決するため、本願の第1発明は、現像カートリッジであって、現像ローラと、現像剤を収容可能な筐体と、電気的接触面を有する記憶媒体と、前記電気的接触面と交差する第1方向に、前記電気的接触面と共に移動可能なホルダであって、前記第1方向において前記筐体に対して第1位置と第2位置との間で移動可能なホルダと、前記ホルダが前記第1位置と前記第2位置との間で移動するときに、前記第1方向と交差する第2方向に移動しながら、前記ホルダを押圧する押圧部材と、を有し、前記ホルダが前記第1位置に配置されたときの前記電気的接触面と前記押圧部材との前記第1方向の距離は、前記ホルダが前記第2位置に配置されたときの前記電気的接触面と前記押圧部材との前記第1方向の距離よりも、大きいことを特徴とする。
本願の第2発明は、第1発明の現像カートリッジであって、前記ホルダを保持するホルダケーシングと、前記第2方向において第1状態と第2状態との間で変化し、前記押圧部材を付勢する付勢部材であって、前記第2方向における前記付勢部材の一端部は前記ホルダケーシングに取り付けられ、前記第2方向における前記付勢部材の他端部が前記押圧部材に取り付けられた付勢部材において、前記第1状態における前記一端部と前記他端部との間の長さは、前記第2状態における前記一端部と前記他端部との間の長さよりも長い付勢部材と、を有し、前記付勢部材が前記第1状態のときに、前記ホルダは前記第1位置に配置され、前記付勢部材が前記第2状態のときに、前記ホルダは前記第2位置に配置されることを特徴とする。
本願の第3発明は、第2発明の現像カートリッジであって、前記ホルダケーシングは、前記第2方向に延び、前記押圧部材をガイドする第1ガイド面であって、前記第1方向において、前記押圧部材に対して、前記ホルダと反対側に位置する第1ガイド面を有することを特徴とする。
本願の第4発明は、第3発明の現像カートリッジであって、前記付勢部材が前記第1状態のときに、前記押圧部材が、前記ホルダと前記第1ガイド面との間に挟まれることを特徴とする。
本願の第5発明は、第4発明の現像カートリッジであって、前記第1ガイド面は、前記第2方向に対して傾斜する傾斜ガイド面を含み、前記傾斜ガイド面は、前記第2方向において前記付勢部材の前記一端部から離れるにつれて、前記第1方向において前記ホルダに近づくことを特徴とする。
本願の第6発明は、第2発明から第5発明のいずれか1発明の現像カートリッジであって、前記ホルダは、前記第1方向および前記第2方向に対して傾斜する第1傾斜面を有し、前記押圧部材は、前記第1傾斜面と向かい合う第2傾斜面を有し、前記付勢部材が前記第1状態のときに、前記第1傾斜面と前記第2傾斜面とが接触することを特徴とする。
本願の第7発明は、第6発明の現像カートリッジであって、前記第1方向に対する前記第1傾斜面の傾斜角度は、30°以上かつ60°以下であることを特徴とする。
本願の第8発明は、第2発明から第5発明のいずれか1発明の現像カートリッジであって、前記ホルダおよび前記押圧部材の少なくとも一方は、凸状の面を有し、前記凸状の面が、前記ホルダおよび前記押圧部材の他方に接触することを特徴とする。
本願の第9発明は、第2発明から第8発明のいずれか1発明の現像カートリッジであって、前記ホルダケーシングは、前記第1方向に沿って延びる第2ガイド面を有し、前記ホルダは、前記第2ガイド面に沿って、前記第1方向に移動可能であることを特徴とする。
本願の第10発明は、第2発明から第9発明のいずれか1発明の現像カートリッジであって、前記付勢部材は、前記第1状態と前記第2状態との間で伸縮する弾性部材であることを特徴とする。
本願の第11発明は、第10発明の現像カートリッジであって、前記弾性部材は、前記一端部と前記他端部との間で前記第2方向に伸縮可能なばねであることを特徴とする。
本願の第12発明は、第2発明から第9発明のいずれか1発明の現像カートリッジであって、前記付勢部材は、前記一端部と前記他端部との間に前記第2方向の磁力を発生させ、前記押圧部材を付勢する磁石であることを特徴とする。
本願の第13発明は、第2発明から第12発明のいずれか1発明の現像カートリッジであって、前記ホルダケーシングは、凹部または貫通孔を有し、前記ホルダは、前記第1方向および前記第2方向と交差する方向に突出し、前記凹部または前記貫通孔に挿入されるボスを有し、前記凹部または前記貫通孔の前記第1方向の大きさは、前記ボスの前記第1方向の大きさよりも大きいことを特徴とする。
本願の第14発明は、第1発明から第13発明のいずれか1発明の現像カートリッジであって、前記ホルダおよび前記押圧部材の一方の部材は、他方の部材へ向けて突出するガイド突起を有し、前記ホルダおよび前記押圧部材の他方の部材は、前記ガイド突起を収容するガイド溝を有し、前記付勢部材が前記第1状態と前記第2状態との間で変化するときに、前記ガイド溝に沿って前記ガイド突起が相対移動することを特徴とする。
本願の第15発明は、第1発明から第14発明のいずれか1発明の現像カートリッジであって、前記ホルダは、前記筐体に対して前記第2方向に移動可能であることを特徴とする。
本願の第16発明は、第1発明から第15発明のいずれか1発明の現像カートリッジであって、前記現像カートリッジは、画像形成装置または前記画像形成装置に着脱可能なユニットに対して挿入可能であり、前記第2方向は、前記現像カートリッジの前記挿入の方向であることを特徴とする。
本願の第17発明は、第1発明から第16発明のいずれか1発明の現像カートリッジであって、前記現像ローラは、前記第1方向および前記第2方向と交差する第3方向に延びる第1軸について回転可能であり、前記現像カートリッジは、前記第3方向に延びる第2軸について回転可能なアジテータをさらに有し、前記第2方向は、前記第1軸と前記第2軸とを結ぶ方向であることを特徴とする。
本願の第1発明~第17発明によれば、ホルダおよび電気的接触面が、筐体に対して第1方向に移動可能である。これにより、電気的接触面の擦れを低減できる。
また、本願の第3発明によれば、第1ガイド面により、押圧部材を、第2方向に案内できる。
また、本願の第4発明によれば、押圧部材が第1ガイド面に支持されることによって、押圧部材がホルダに与える第1方向の押圧力を、高めることができる。
また、本願の第5発明によれば、付勢部材の他端部がホルダに与える第1方向の押圧力を、より高めることができる。
また、本願の第7発明によれば、付勢部材からホルダへ力を効率よく伝達し、かつ、ホルダの第1方向の移動距離も確保することができる。
また、本願の第8発明によれば、ホルダに対する押圧部材の姿勢が変化したとしても、ホルダと押圧部材とを接触状態に維持しやすい。また、ホルダと押圧部材とを面接触させる場合よりも、両部材の間の摩擦を低減できる。
また、本願の第9発明によれば、ホルダの移動の向きを、安定させることができる。
また、本願の第14発明によれば、ホルダと押圧部材とが、第1方向および第2方向に対して交差する方向にずれることを抑制できる。これにより、押圧部材からホルダへの力の伝達を、より確実に行うことができる。
現像カートリッジの斜視図である。 現像カートリッジの第3方向の一方側から見た側面図である。 カバーを取り外した状態の現像カートリッジの第3方向の一方側から見た側面図である。 現像カートリッジの部分分解斜視図である。 ICチップアセンブリの第3方向の一方側から見た側面図である。 ICチップアセンブリの斜視図である。 ホルダおよび押圧部材を、図5中の鎖線矢印Aの向きに見た図である。 ドロアユニットのスロットに対して、現像カートリッジを挿入するときの様子を示した図である。 ドロアユニットのスロットに対して、現像カートリッジを挿入するときの様子を示した図である。 ドロアユニットのスロットに対して、現像カートリッジを挿入するときの様子を示した図である。 ドロアユニットのスロットに対して、現像カートリッジを挿入するときの様子を示した図である。 離間動作を実行したときの様子を示した図である。 第1変形例のICチップアセンブリの第3方向の一方側から見た側面図である。 第2変形例の現像カートリッジの第3方向の一方側から見た側面図である。 第2変形例の現像カートリッジを、カバーを取り外した状態で第3方向の一方側から見た側面図である。 第3変形例のICチップアセンブリの第3方向の一方側から見た側面図である。 第4変形例のICチップアセンブリの第3方向の一方側から見た側面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
なお、以下では、電気的接触面と交差する方向(本実施形態では、電気的接触面に対して垂直な方向)を「第1方向」と称する。また、押圧部材が移動する方向を「第2方向」と称する。なお、ドロアユニットに対する現像カートリッジの挿入方向、または、離間動作時にケーシングが移動する方向が第2方向であってもよい。また、現像ローラの回転軸が延びる方向を「第3方向」と称する。第1方向と第2方向とは、互いに交差、好ましくは直交する。第2方向と第3方向とは、互いに交差、好ましくは直交する。第3方向と第1方向とは、互いに交差、好ましくは直交する。
<1.現像カートリッジの全体構成>
図1は、本発明の一例となる現像カートリッジ1の斜視図である。現像カートリッジ1は、電子写真方式の画像形成装置(例えば、レーザプリンタやLEDプリンタ)に用いられ、現像剤(例えば、トナー)を感光ドラムへ供給するユニットである。現像カートリッジ1は、例えば、画像形成装置が有するドロアユニットに対して装着される。現像カートリッジ1が交換されるときには、画像形成装置の前面からドロアユニットが引き出される。そして、ドロアユニットの複数のスロットに、それぞれ現像カートリッジ1が挿入される。複数のスロットには、それぞれ、感光ドラムが設けられる。
ただし、現像カートリッジ1は、画像形成装置の本体部に対して装着されるものであってもよい。その場合、画像形成装置の複数のスロットに、現像カートリッジ1が挿入される。複数のスロットには、それぞれ、感光ドラムが設けられる。また、現像カートリッジ1は、画像形成装置に着脱可能なドラムユニットに対して装着されるものであってもよい。その場合、ドラムユニットが感光ドラムを有する。そして、現像カートリッジ1は、ドラムユニットに装着された状態で、画像形成装置のスロットに挿入される。
図1に示すように、本実施形態の現像カートリッジ1は、ケーシング10、アジテータ20、現像ローラ30、ギア部40、およびICチップアセンブリ50を有する。
ケーシング10は、現像剤を収容可能な筐体である。ケーシング10は、第1外表面11と第2外表面12との間で第3方向に延びる。ギア部40およびICチップアセンブリ50は、第1外表面11に位置する。ケーシング10の内部には、収容室13が設けられる。現像剤は、収容室13内に収容される。また、ケーシング10は、開口部14を有する。開口部14は、ドロアユニットに対する現像カートリッジ1の挿入方向におけるケーシング10の端部に位置する。収容室13と外部とは、開口部14を介して連通する。
アジテータ20は、アジテータシャフト21と撹拌羽根22とを有する。アジテータシャフト21は、第3方向に延びる回転軸(第2軸)について回転可能である。撹拌羽根22は、アジテータシャフト21から径方向外側へ向けて拡がる。アジテータシャフト21の少なくとも一部と、撹拌羽根22とは、収容室13内に位置する。アジテータシャフト21の第3方向の一方の端部は、後述するアジテータギア44に対して、相対回転不能に固定される。したがって、アジテータシャフト21および撹拌羽根22は、アジテータギア44と共に回転する。撹拌羽根22が回転すると、収容室13内の現像剤が撹拌される。
現像ローラ30は、第3方向に延びる回転軸(第1軸)について回転可能なローラである。現像ローラ30は、ケーシング10の開口部14に位置する。本実施形態の現像ローラ30は、現像ローラ本体31と現像ローラシャフト32とを有する。現像ローラ本体31は、第3方向に延びる円筒状の部材である。現像ローラ本体31の材料には、例えば、弾性を有するゴムが用いられる。現像ローラシャフト32は、現像ローラ本体31を第1方向に貫通する円柱状の部材である。現像ローラシャフト32の材料には、金属または導電性を有する樹脂が用いられる。現像ローラ本体31は、現像ローラシャフト32に対して、相対回転不能に固定される。
現像ローラシャフト32の第3方向の一方の端部には、現像ローラギア42が装着される。より詳細には、現像ローラシャフト32の第3方向の一方の端部は、後述する現像ローラギア42に対して、相対回転不能に固定される。したがって、現像ローラギア42が回転すると、現像ローラシャフト32も回転し、現像ローラシャフト32と共に現像ローラ本体31も回転する。
なお、現像ローラシャフト32は、現像ローラ本体31を第3方向に貫通していなくてもよい。例えば、一対の現像ローラシャフト32が、現像ローラ本体31の第3方向の両端から、第3方向にそれぞれ延びていてもよい。
また、現像カートリッジ1は、図示を省略した供給ローラを有する。供給ローラは、現像ローラ30と収容室13との間に位置する。また、供給ローラは、第3方向に延びる回転軸について回転可能である。現像カートリッジ1が駆動力を受けると、ケーシング10内の収容室13から、供給ローラを介して、現像ローラ30の外周面に、現像剤が供給される。その際、供給ローラと現像ローラ30との間において、現像剤は摩擦帯電される。一方、現像ローラ30の現像ローラシャフト32には、バイアス電圧がかけられている。このため、現像ローラシャフト32と現像剤との間の静電気力によって、現像ローラ本体31の外周面に、現像剤が引き付けられる。
また、現像カートリッジ1は、層厚規制ブレード33を有する。層厚規制ブレード33は、現像ローラ本体31の外周面に供給された現像剤を、一定の厚みに成形する。その後、現像ローラ本体31の外周面の現像剤は、ドロアユニットに設けられた感光ドラムへ供給される。このとき、現像剤は、感光ドラムの外周面に形成された静電潜像に応じて、現像ローラ本体31から感光ドラムへ移動する。これにより、感光ドラムの外周面において、静電潜像が可視像化される。
図2は、現像カートリッジ1の第3方向の一方側から見た側面図である。図3は、カバー45を取り外した状態の現像カートリッジ1の第3方向の一方側から見た側面図である。図4は、現像カートリッジ1の部分分解斜視図である。
ギア部40は、ケーシング10の第1外表面11に位置する。図3および図4に示すように、ギア部40は、カップリング41、現像ローラギア42、アイドルギア43、アジテータギア44、およびカバー45を有する。なお、図3および図4では、各ギアの複数のギア歯の図示が省略されている。
カップリング41は、画像形成装置から供給される駆動力を、最初に受けるギアである。カップリング41は、第3方向に延びる回転軸について回転することが可能である。カップリング41は、カップリング部411とカップリングギア412とを有する。カップリング部411およびカップリングギア412は、例えば、樹脂により一体に形成される。カップリング部411には、第1方向に凹む締結穴413が設けられている。また、カップリングギア412の外周部には、全周に亘って等間隔に複数のギア歯が設けられている。
現像カートリッジ1が装着されたドロアユニットが、画像形成装置内に収納されると、画像形成装置の駆動シャフトが、カップリング部411の締結穴413に挿入される。これにより、駆動シャフトとカップリング部411とが、相対回転不能に連結される。したがって、駆動シャフトが回転すると、カップリング部411が回転し、カップリング部411と共にカップリングギア412も回転する。
現像ローラギア42は、現像ローラ30を回転させるためのギアである。現像ローラギア42は、第3方向に延びる回転軸について回転することが可能である。現像ローラギア42の外周部には、全周に亘って等間隔に複数のギア歯が設けられている。カップリングギア412の複数のギア歯の一部と、現像ローラギア42の複数のギア歯の一部とは、互いに噛み合っている。また、現像ローラギア42は、現像ローラシャフト32の第3方向の端部に、相対回転不能に固定されている。このため、カップリングギア412が回転すると、現像ローラギア42が回転し、現像ローラギア42と共に現像ローラ30も回転する。
アイドルギア43は、カップリングギア412の回転をアジテータギア44に伝達するためギアである。アイドルギア43は、第3方向に延びる回転軸について回転することが可能である。アイドルギア43は、第3方向に配列された大径ギア部431および小径ギア部432を有する。小径ギア部432は、大径ギア部431とケーシング10の第1外表面11との間に位置する。言い換えれば、大径ギア部431は、小径ギア部432よりも第1外表面11から離れている。小径ギア部432の歯先円の径は、大径ギア部431の歯先円の径よりも小さい。大径ギア部431および小径ギア部432は、例えば、樹脂により一体に形成される。
大径ギア部431および小径ギア部432の外周部には、それぞれ、全周に亘って等間隔に複数のギア歯が設けられている。小径ギア部432のギア歯の数は、大径ギア部431のギア歯の数よりも少ない。カップリングギア412の複数のギア歯の一部と、大径ギア部431の複数のギア歯の一部とは、互いに噛み合っている。また、小径ギア部432の複数のギア歯の一部と、アジテータギア44の複数のギア歯の一部とは、互いに噛み合っている。カップリングギア412が回転すると、大径ギア部431が回転し、大径ギア部431と共に小径ギア部432も回転する。そして、小径ギア部432の回転に伴い、アジテータギア44も回転する。
アジテータギア44は、収容室13内のアジテータ20を回転させるためのギアである。アジテータギア44は、第3方向に延びる回転軸について回転することが可能である。アジテータギア44の外周部には、全周に亘って等間隔に複数のギア歯が設けられている。上述の通り、小径ギア部432の複数のギア歯の一部と、アジテータギア44の複数のギア歯の一部とは、互いに噛み合っている。また、アジテータギア44は、アジテータシャフト21の第3方向の一方の端部に、相対回転不能に固定されている。このため、カップリング41からアイドルギア43を介してアジテータギア44に動力が伝達されると、アジテータギア44が回転し、アジテータギア44と共にアジテータ20も回転する。
カバー45は、ケーシング10の第1外表面11に、例えばねじ止めで、固定される。カップリングギア412、現像ローラギア42、アイドルギア43、およびアジテータギア44は、第1外表面11とカバー45との間に位置する。カップリング部411の締結穴413は、カバー45の外部に露出する。本実施形態のカバー45の一部は、後述するICチップアセンブリ50のホルダ52を保持するホルダケーシングを兼ねている。カバー45のホルダケーシングとしての構造については、後述する。
<2.ICチップアセンブリについて>
ICチップアセンブリ50は、ケーシング10の第1外表面11とカバー45との間に位置する。図5は、ICチップアセンブリ50の第3方向の一方側から見た側面図である。図6は、ICチップアセンブリ50の斜視図である。図3~図6に示すように、ICチップアセンブリ50は、記憶媒体の一例であるICチップ51と、ICチップ51を保持するホルダ52と、押圧部材53と、コイルばね54とを有する。
ICチップ51は、ホルダ52の第1方向の端面に固定される。ICチップ51には、現像カートリッジ1に関する種々の情報が記録されている。図4および図6に示すように、ICチップ51は、電気的接触面511を有する。電気的接触面511は、導体である金属からなる。一方、ドロアユニットは端子部を有する。現像カートリッジ1がドロアユニットに装着されると、ICチップ51の電気的接触面511が、端子部に接触する。これにより、電気的接触面511と端子部とが、電気的に導通する。その結果、画像形成装置は、ICチップ51からの情報の読み出しおよびICチップ51への情報の書き込みの少なくとも一方を行うことが可能となる。
ホルダ52は、ケーシング10とカバー45との間に保持される。ホルダ52の少なくとも一部は、カバー45に覆われる。また、カバー45は開口部451を有する。ホルダ52の一部分は、開口部451よりもカバー45の内側に位置する。ホルダ52の他の部分は、開口部451よりもカバー45の外側に位置する。
ホルダ52は、ボス524を有する。ボス524は、ホルダ52のカバー45と向かい合う面からカバー45へ向けて、第3方向に突出する。ボス524の形状は、円柱であってもよく、角柱等の他の形状であってもよい。一方、カバー45は、貫通孔452を有する。貫通孔452は、カバー45を第3方向に貫通する。ボス524は貫通孔452に挿入される。
貫通孔452の第1方向の大きさ(内寸)は、ボス524の第1方向の大きさ(外寸)よりも大きい。このため、ホルダ52は、ボス524と共に、ケーシング10およびカバー45に対して、第1方向に相対移動することが可能である。ホルダ52が第1方向に移動すると、ホルダ52と共に、電気的接触面511を有するICチップ51も、第1方向に移動する。
また、貫通孔452の第2方向の大きさ(内寸)は、ボス524の第2方向の大きさ(外寸)よりも大きい。このため、ホルダ52は、ボス524と共に、ケーシング10およびカバー45に対して、第2方向に相対移動することが可能である。ホルダ52が第2方向に移動すると、ホルダ52と共に、電気的接触面511を有するICチップ51も、第2方向に移動する。
なお、ホルダ52は、複数のボスを有していてもよい。その場合、カバー45は、複数のボスが挿入される1つまたは複数の貫通孔452を有していればよい。また、カバー45は、貫通孔452に代えて、ボス524が挿入される凹部を有していてもよい。また、ホルダ52は、ケーシング10の第1外表面11へ向けて突出するボスを有していてもよい。その場合、ケーシング10は、ボスが挿入される凹部を有していればよい。また、ホルダ52は、ケーシング10の第1外表面11とカバー45との間において、第3方向に移動可能であってもよい。
図5に示すように、ホルダ52の第1方向の端面は、保持面520、第1表面521、および第2表面522を含む。保持面520、第1表面521、および第2表面522は、開口部451よりもカバー45の外側に位置する。ICチップ51は、保持面520に保持される。第1表面521は、保持面520よりも、現像ローラ30の近くに位置する。第1表面521は、保持面520に対して傾斜している。第1表面521の第1方向の位置は、保持面520から離れるにつれて、押圧部材53に近づく。第2表面522は、保持面520よりも、現像ローラ30から遠くに位置する。第2表面522は、保持面520に対して傾斜している。第2表面522の第1方向の位置は、保持面520から離れるにつれて、押圧部材53に近づく。
なお、第1表面521および第2表面522は、それぞれ平面状であってもよく、湾曲していてもよい。ただし、ドロアユニットへの現像カートリッジ1の挿入時に引っ掛かりが生じないように、第1表面521および第2表面522は、それぞれ、段差のない滑らかな面であることが好ましい。
また、ホルダ52は、第1傾斜面523を有する。第1傾斜面523は、第1方向において、保持面520、第1表面521、および第2表面522とは反対側に位置する。本実施形態の第1傾斜面523は、第3方向に延びる平面であり、かつ、第1方向および第2方向に対して傾斜している。具体的には、第1傾斜面523は、現像ローラ30に近づくにつれて、電気的接触面511から離れるように傾斜する。言い換えれば、第1傾斜面523は、後述する取付面454から離れるにつれて、後述する第1ガイド面453に近づくように傾斜する。
押圧部材53は、ホルダ52に接触して、ホルダ52を第1方向に移動させる部材である。押圧部材53は、ケーシング10の第1外表面11とカバー45との間に位置する。図5に示すように、カバー45は、第1ガイド面453を有する。第1ガイド面453は、押圧部材53およびコイルばね54を覆うカバー45の内面の一部である。第1ガイド面453は、第1方向において、押圧部材53に対してホルダ52と反対側に位置する。また、第1ガイド面453は、押圧部材53およびコイルばね54に沿って、第2方向に延びる。押圧部材53は、第1ガイド面453にガイドされつつ、第2方向に移動することが可能である。
押圧部材53は、押圧面531を有する。押圧面531は、ホルダ52と向かい合う。本実施形態の押圧面531は、第3方向に延びる直線を中心とする円弧状の面である。押圧面531は、ホルダ52の第1傾斜面523と接触する。より詳細には、押圧面531の一部と、第1傾斜面523の一部とが、線接触する。このようにすれば、ホルダ52と押圧部材53とを面接触させる場合よりも、両部材の間の摩擦を低減できる。なお、ホルダ52が、第3方向に延びる直線を中心とする円弧状の面を有し、その円弧状の面が押圧部材53に接触してもよい。
コイルばね54は、第2方向に延びる弾性部材である。コイルばね54は、ケーシング10の第1外表面11とカバー45との間に位置する。図5に示すように、カバー45は取付面454を有する。取付面453は、押圧部材53およびコイルばね54を覆うカバー45の内面の一部である。取付面454は、第2方向において、コイルばね54に対して押圧部材53と反対側に位置する。また、取付面454は、第1方向に延びる。第2方向におけるコイルばね54の一端部は、取付面454に取り付けられる。第2方向におけるコイルばね54の他端部は、押圧部材53に取り付けられる。
コイルばね54は、第1状態と、第1状態よりも収縮した第2状態との間で、第2方向に伸縮する。第1状態におけるコイルばね54の一端部と他端部との間の第2方向の長さは、第2状態におけるコイルばね54の一端部と他端部との間の第2方向の長さよりも長い。また、第1状態および第2状態におけるコイルばね54の第2方向の長さは、コイルばね54の自然長よりも短い。したがって、押圧部材53は、コイルばね54から、常に第2方向の弾性力を受ける。すなわち、コイルばね54は、押圧部材53を取付面454から離れる向きに付勢する付勢部材となる。
押圧部材53にかかる第2方向の力は、押圧面531と第1傾斜面523との接触によって、第1方向の力に変換される。したがって、ホルダ52は、押圧部材53から、第1方向の弾性力を受ける。すなわち、ホルダ52は、第1ガイド面453から離れる向きに付勢される。コイルばね54が第1状態のときには、ホルダ52は第1位置に位置する。コイルばね54が第2状態のときには、ホルダ52は、第1位置よりも第1ガイド面453に近い第2位置に位置する。ホルダ52が第1位置に位置するときの電気的接触面511と押圧部材53との第1方向の距離は、ホルダ52が第2位置に位置するときの電気的接触面511と押圧部材53との第1方向の距離よりも、大きい。
カバー45の貫通孔452の縁部の一部は、第2ガイド面455である。第2ガイド面455は、第1方向に沿って延びる。ホルダ52が第1方向に移動するときには、ボス524が、第2ガイド面455に沿って第1方向に移動する。これにより、ホルダ52の移動の向きが安定する。ただし、カバー45は、貫通孔452の縁部以外の箇所に、ホルダ52を第1方向にガイドする第2ガイド面を有していてもよい。
また、少なくともコイルばね54が第1状態のときには、押圧部材53が、ホルダ52と第1ガイド面453との間に挟まれる。このため、押圧部材53は、第1ガイド面453に支持されつつ、ホルダ52を第1方向に押圧する。これにより、第1ガイド面453が無い場合よりも、押圧部材53がホルダ52に与える第1方向の押圧力を、高めることができる。
図7は、ホルダ52および押圧部材53を、図5中の鎖線矢印Aの向きに見た図である。図6および図7に示すように、本実施形態のホルダ52は、ガイド突起525を有する。ガイド突起525は、ホルダ52の第1傾斜面523から突出する。より詳細には、ガイド突起525は、第1傾斜面523から押圧部材53へ向けて突出する。また、ガイド突起525は、第3方向に対して垂直に、第1傾斜面523に沿って延びる。一方、押圧部材53は、押圧面531にガイド溝532を有する。ガイド溝532は、押圧面531から押圧部材53の内部へ向けて凹む。また、ガイド溝532は、第3方向に対して垂直に、押圧面531に沿って延びる。ガイド突起525は、ガイド溝532に収容される。コイルばね54が第1状態と第2状態との間で伸縮するときには、ガイド突起525が、ガイド溝532に沿って移動する。これにより、ホルダ52と押圧部材53との位置関係が、第3方向にずれることを抑制できる。その結果、押圧部材53からホルダ52へ、より確実に弾性力を伝達できる。
なお、押圧部材53がガイド突起を有し、ホルダ52がガイド溝を有していてもよい。そして、押圧部材53のガイド突起が、ホルダ52のガイド溝に収容されてもよい。
<3.挿入時の動作について>
続いて、ドロアユニットに対する現像カートリッジ1の挿入時の動作について、説明する。図8~図11は、ドロアユニット90の1つのスロット91に対して、現像カートリッジ1を挿入するときの様子を示した図である。
スロット91へ現像カートリッジ1が挿入されるときには、まず、スロット91の挿入口910と向かい合う位置に、現像カートリッジ1が配置される。このとき、ホルダ52はまだドロアユニット90に接触していない。したがって、コイルばね54は、上述した第1状態となっている。また、ホルダ52の第1方向の位置は、上述した第1位置となっている。現像カートリッジ1は、図8中の破線矢印のように、スロット91に対して、第2方向に挿入される。
図8~図11に示すように、ドロアユニット90は、スロット91ごとに、ガイドプレート92を有する。ガイドプレート92は、第2方向および第3方向に沿って拡がる。各ガイドプレート92は、端子部93を有する。端子部93は、ICチップ51の電気的接触面511に接触可能な電気接点である。端子部93は、ガイドプレート92の表面からスロット91内へ向けて突出する。端子部93の材料には、例えば、導体である金属が用いられる。また、図8~図11に示すように、ガイドプレート92は、突起部94を有する。突起部94は、端子部93よりも挿入口910側に位置する。また、突起部94は、ガイドプレート92からスロット91内へ向けて突出する。
スロット91へ現像カートリッジ1が挿入されると、図8のように、ホルダ52の第1表面521が、ガイドプレート92の突起部94に接触する。そして、第1表面521が突起部94に押されることによって、ホルダ52が第1方向に移動する。すなわち、ホルダ52の第1方向の位置が、第1位置から第2位置へ向けて移動する。これに伴い、押圧部材53の第2方向の位置は、カバー45の取付面454へ向けて移動する。そして、コイルばね54が、第1状態から第2状態に収縮する。
やがて、図9のように、ホルダ52が突起部94の頂部に接触すると、ホルダ52は、カバー45の第1ガイド面453に接近する。すなわち、ホルダ52の第1方向の位置が、上述した第2位置となる。また、コイルばね54は、上述した第2状態となる。すなわち、コイルばね54の第2方向の長さは、第1状態および後述する第3状態よりも短くなる。
このように、このICチップアセンブリ50は、ホルダ52およびICチップ51の位置を、カバー45に対して第1方向に変化させることができる。このため、電気的接触面511の第1方向の位置を、突起部94に沿って変化させながら、現像カートリッジ1を挿入できる。したがって、端子部93に対する電気的接触面511の擦れを低減しつつ、ドロアユニット90に現像カートリッジ1を挿入できる。
その後、現像カートリッジ1を第2方向にさらに挿入すると、ホルダ52の第2表面522が、突起部94を通過する。これに伴い、コイルばね54は、第2状態から再び伸長して、第1状態よりも短くかつ第2状態よりも長い中間状態となる。また、ホルダ52の第1方向の位置は、第1位置と第2位置との間の第3位置となる。その結果、図10のように、ICチップ51の電気的接触面511が、端子部93に接触する。これにより、画像形成装置の制御部は、ICチップ51からの情報の読み出しおよびICチップ51への情報の書き込みの少なくとも一方を行うことが可能となる。
仮に、電気的接触面511が第2方向に移動する途中で、端子部93に接触したとすると、電気的接触面511は、端子部93と接触した状態で、さらに第2方向に移動する。この場合、電気的接触面511と端子部93との間に擦れが生じやすい。しかしながら、本実施形態の構造では、電気的接触面511は、ホルダ52が突起部94を乗り越えた後に、直接、端子部93に接触する。このため、接触後には、電気的接触面511に対する端子部93の接触位置が、変化しにくい。これにより、電気的接触面511の擦れが、より低減される。
図10の状態において、コイルばね54の第2方向の長さは、コイルばね54の自然長よりも短い。このため、コイルばね54の弾性力(反発力)によって、電気的接触面511は、端子部93に押し付けられる。これにより、電気的接触面511と端子部93との接触を良好に維持できる。
第1カバー45は、第1方向に延びる柱状突起46を有する。電気的接触面511が端子部93に接触した後、ケーシング10をさらに押圧すると、図11中の破線矢印のように、ケーシング10は、第1方向に傾けられる。このとき、柱状突起46は、ドロアユニット90の加圧部材95に接触する。加圧部材95は、柱状突起46を、感光ドラム96へ向けて加圧する。これにより、現像ローラ30が感光ドラム96に押し付けられる。すなわち、現像ローラ30と感光ドラム96とが、互いに接触する接触状態に維持される。
図11中の破線矢印の動作によって、ホルダ52に対する押圧部材53の姿勢が変化する。しかしながら、本実施形態では、押圧部材53の円弧状の押圧面531の一部と、ホルダ52の第1傾斜面523とが接触する。このため、ホルダ52に対する押圧部材53の姿勢が変化しても、押圧部材53の押圧面531の他の一部が、ホルダ52の第1傾斜面523に接触する。したがって、ホルダ52と押圧部材53との接触状態を維持しやすい。
<4.離間動作について>
現像カートリッジ1の挿入後、画像形成装置は、現像ローラ30を一時的に感光ドラムから引き離す、いわゆる「離間動作」を行うことができる。
図12は、離間動作を実行したときの様子を示した図である。離間動作時には、画像形成装置からの駆動力によって、ドロアユニット90のレバー(図示省略)が押される。そうすると、ドロアユニット90の離間部材97が、加圧部材95へ向けて、第2方向に移動する。これにより、離間部材97は、柱状突起46に接触し、加圧部材95の圧力に逆らって、柱状突起46を感光ドラム96から離れる方向へ押圧する。その結果、図12中の破線矢印のように、現像カートリッジ1のケーシング10、現像ローラ30、およびカバー45が、第3方向に移動する。これにより、現像ローラ30と感光ドラム96とが、互いに離れた離間状態となる。
離間動作前の接触状態(図11の状態)と、離間動作後の離間状態(図12の状態)とのいずれの状態においても、端子部93の位置は変化しない。また、コイルばね54が伸長することによって、押圧部材53の位置も一定に維持される。したがって、接触状態と離間状態とのいずれの状態においても、ホルダ52は、端子部93と押圧部材53との間に挟まれた状態に維持される。そして、電気的接触面511は、端子部93に接触した状態に維持される。このように、離間動作時には、ホルダ52の位置を変化させることなく、ホルダ52に対してケーシング10およびカバー45が移動する。
すなわち、離間動作時には、ケーシング10、現像ローラ30、およびカバー45が第2方向に移動するが、ドロアユニット90に対するホルダ52の位置は、変化しない。すなわち、ドロアユニット90に対する電気的接触面511の位置が固定されたまま、ケーシング10の第2方向の位置が変化する。したがって、電気的接触面511と端子部93とは、接触状態に維持される。また、離間動作時における電気的接触面511の擦れが低減される。
また、現像カートリッジ1がドロアユニット90に挿入された状態で、画像形成装置が運搬される際にも、電気的接触面511と端子部93との接触状態は維持される。これにより、電気的接触面511の擦れが、より低減される。
なお、本実施形態では、離間動作時に感光ドラムから現像ローラ30が離れる方向(離間方向)は、第2方向である。ただし、離間方向は、第2方向以外の方向であってもよい。離間方向は、第1方向と交差する方向であればよい。
<5.変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。以下では、種々の変形例について、上記の実施形態との相違点を中心に説明する。
<5-1.第1変形例>
図13は、第1変形例のICチップアセンブリ50Aの第3方向の一方側から見た側面図である。第1変形例では、カバー45Aの第1ガイド面453Aが、傾斜ガイド面456Aを含む。傾斜ガイド面456Aは、第3方向に延びる平面であり、かつ、第1方向および第2方向に対して傾斜する。すなわち、傾斜ガイド面456Aは、コイルばね54Aと押圧部材53Aとの配列方向に対して傾斜する。具体的には、傾斜ガイド面456Aは、現像ローラに近づくにつれて、ホルダ52Aに近づくように傾斜する。言い換えれば、傾斜ガイド面456Aは、第2方向において取付面454Aから離れるにつれて、第1方向においてホルダ52Aに近づくように傾斜する。
このようにすれば、押圧部材53Aが、取付面454Aから離れるにつれて、ホルダ52Aに近づく。すなわち、押圧部材53Aの第2方向の押圧力が、ホルダ52Aとの接触によって第1方向の押圧力に変換されるだけではなく、押圧部材53A自体が第1方向に移動して、押圧部材53Aを直接第1方向に押圧する。したがって、押圧部材53Aがホルダ52Aに与える第1方向の押圧力を、より高めることができる。
<5-2.第2変形例>
図14は、第2変形例の現像カートリッジ1Bの第3方向の一方側から見た側面図である。図15は、カバー45Bを取り外した状態の現像カートリッジ1Bの第3方向の一方側から見た側面図である。第2変形例のICチップアセンブリ50Bは、ガイド部材55Bを有する。ガイド部材55Bは、第1方向において、押圧部材53Bに対してホルダ52Bと反対側に位置する。そして、ガイド部材55Bが、第1ガイド面453Bを有する。このような形態でも、押圧部材53Bは、第1ガイド面453Bにガイドされつつ、第2方向に移動することが可能である。
図14および図15に示すように、ガイド部材55Bは、ボス551Bを有する。ボス551Bは、ガイド部材55Bのカバー45Bと向かい合う面からカバー45Bへ向けて、第3方向に突出する。ボス551Bの形状は、円柱であってもよく、角柱等の他の形状であってもよい。一方、カバー45Bは、貫通孔457Bを有する。貫通孔457Bは、カバー45Bを第3方向に貫通する。ボス551Bは貫通孔457Bに挿入される。
貫通孔457Bの第1方向の大きさ(内寸)は、ボス551Bの第1方向の大きさ(外寸)よりも大きい。このため、ガイド部材55Bは、ボス551Bと共に、ケーシング10Bおよびカバー45Bに対して、第1方向に相対移動することが可能である。また、貫通孔457Bの第2方向の大きさ(内寸)は、ボス551Bの第2方向の大きさ(外寸)よりも大きい。このため、ガイド部材55Bは、ボス551Bと共に、ケーシング10Bおよびカバー45Bに対して、第2方向に相対移動することが可能である。
図14および図15の構造では、押圧部材53Bおよびガイド部材55Bが、第1方向においてホルダ52Bから離れる方向へ移動可能である。したがって、ホルダ52Bの第2方向の移動範囲を大きくすることができる。
<5-3.第3変形例>
図16は、第3変形例のICチップアセンブリ50Cの第3方向の一方側から見た側面図である。第3変形例では、ホルダ52Cが第1傾斜面523Cを有する。第1傾斜面523Cは、第3方向に延びる平面であり、かつ、第1方向および第2方向に対して傾斜している。具体的には、第1傾斜面523Cは、現像ローラに近づくにつれて、電気的接触面から離れるように傾斜する。言い換えれば、第1傾斜面523Cは、取付面454Cから離れるにつれて、第1ガイド面453Cに近づくように傾斜する。また、第3変形例では、押圧部材53Cが、第2傾斜面531Cを有する。第2傾斜面531Cは、第3方向に延びる平面であり、かつ、第1方向および第2方向に対して傾斜している。具体的には、第2傾斜面531Cは、現像ローラに近づくにつれて、電気的接触面から離れるように傾斜する。言い換えれば、第2傾斜面531Cは、取付面454Cから離れるにつれて、第1ガイド面453Cに近づくように傾斜する。
第1傾斜面523Cと第2傾斜面531Cとは、互いに向かい合う。そして、少なくともコイルばね54Cが第1状態のときに、第1傾斜面523Cと第2傾斜面531Cとが接触する。このような形態でも、押圧部材53Cにかかる第2方向の力を、第1傾斜面523Cと第2傾斜面531Cとの接触によって、第1方向の力に変換できる。したがって、ホルダ52Cを第1方向に付勢できる。
なお、第1方向に対する第1傾斜面523Cの傾斜角度θが小さ過ぎると、押圧部材53Cの第2方向の力を、ホルダ52Cの第1方向の力に、効率よく変換できない場合がある。一方、傾斜角度θが大きすぎると、ホルダ52Cの第1方向の移動距離を確保することが困難となる場合がある。押圧部材53Cからホルダ52Cへ効率よく力を伝達し、かつ、ホルダ52Cの第1方向の移動距離も確保するために、傾斜角度θは、例えば、30°以上かつ60°以下とすることが好ましい。また、傾斜角度θは、40°以上かつ50°以下とすることが、より好ましい。
<5-4.第4変形例>
図17は、第4変形例のICチップアセンブリ50Dの第3方向の一方側から見た側面図である。第4変形例のICチップアセンブリ50Dは、コイルばねに代えて、第1磁石56Dおよび第2磁石57Dを有する。第1磁石56Dは、カバー45Dの取付面454Dに固定される。第2磁石57Dは、押圧部材53Dに固定され、固定磁石56Dに対して第2方向に移動可能である。第1磁石56Dおよび第2磁石57Dの互いに向かい合う面は、同極の磁極面となっている。このため、第1磁石56Dと第2磁石57Dとの間には、常に第2方向の磁気的反発力が生じる。したがって、押圧部材53Dは、第2磁石57Dから常に第2方向の力を受ける。すなわち、第1磁石56Dおよび第2磁石57Dは、押圧部材53Dを取付面454Dから離れる向きに付勢する付勢部材となる。
本発明の付勢部材は、上記の実施形態のようなコイルばね54であってもよく、コイルばね以外の弾性部材であってもよい。コイルばね以外の弾性部材には、例えば、トーションばねや板ばねを挙げることができる。また、本発明の付勢部材は、第4変形例のような磁石であってもよい。
<5-5.他の変形例>
上記の実施形態では、ホルダの外表面に、電気的接触面を有するICチップが固定されていた。しかしながら、ホルダの外表面には、電気コネクタと接触する電気的接触面のみを固定し、ICチップの電気的接触面以外の部分は、現像カートリッジの他の箇所に配置されていてもよい。
また、上記の実施形態では、ホルダの表面と押圧部材の表面とが、直接接触していた。なお、好ましくは、ホルダおよび押圧部材の少なくとも一方の部材の表面が、ポリアセタール樹脂(POM)で作られていればよい。これにより、ホルダと押圧部材との間の摩擦を低減できる。また、ホルダおよび押圧部材の少なくとも一方の部材の表面が、摩擦係数の低い潤滑膜に覆われていてもよい。これにより、ホルダと押圧部材との間の摩擦を低減できる。ホルダと押圧部材との間の摩擦を低減すれば、ホルダの第1方向の移動と、押圧部材の第2方向の移動とを、よりスムーズに行うことができる。潤滑膜は、被覆される部材自体の表面よりも摩擦係数の低い表面を有する膜であればよい。潤滑膜には、例えば、グリースを用いることができる。
また、上記の実施形態では、カバーの一部がホルダケーシングとなっていた。しかしながら、現像剤を収容するケーシングの一部が、ホルダケーシングとなっていてもよい。
また、上記の実施形態では、押圧部材の移動方向である第2方向と、現像ローラの回転軸(第1軸)およびアジテータの回転軸(第2軸)を結ぶ方向とが、一致していた。しかしながら、これらの方向は、互いに異なる方向であってもよい。また、上記の実施形態では、ドロアユニットに対する現像カートリッジの挿入方向と、第2方向とが一致していた。しかしながら、これらの方向は、互いに異なる方向であってもよい。
また、第1方向と第2方向とは、互いに直交していなくてもよい。また、第2方向と第3方向とは、互いに直交していなくてもよい。また、第1方向と第3方向とは、互いに直交していなくてもよい。
また、上記の実施形態では、ギア部内の複数のギアが、互いに、ギア歯の噛み合いによって係合していた。しかしながら、ギア部内の複数のギアは、摩擦力により互いに係合していてもよい。例えば、互いに係合する2つのギアの外周部に、複数のギア歯の代わりに、摩擦部材(例えばゴム)が設けられてもよい。
また、現像カートリッジの細部の形状については、本願の各図に示された形状と相違していてもよい。また、上記の実施形態や変形例に登場した各要素を、矛盾が生じない範囲で、適宜に組み合わせてもよい。
1,1B 現像カートリッジ
10 ケーシング
20 アジテータ
30 現像ローラ
40 ギア部
41 カップリング
42 現像ローラギア
43 アイドルギア
44 アジテータギア
45,45A,45B,45D カバー
50,50A,50B,50C,50D ICチップアセンブリ
51 ICチップ
52,52A,52B,52C ホルダ
53,53A,53C,53D 押圧部材
54,54C コイルばね
55B ガイド部材
56D 固定磁石
57D 可動磁石
90 ドロアユニット
91 スロット
92 ガイドプレート
93 端子部
94 突起部
451 開口部
452 貫通孔
453,453A,453B,453C 第1ガイド面
454,454A,454C,454D 取付面
455 第2ガイド面
456A 傾斜ガイド面
511 電気的接触面
520 保持面
521 第1表面
522 第2表面
523,523C 第1傾斜面
524 ボス
525 ガイド突起
531 押圧面
531C 第2傾斜面
532 ガイド溝

Claims (4)

  1. 現像ローラと、
    現像剤を収容可能な筐体と、
    電気的接触面を有する記憶媒体と、
    前記電気的接触面と交差する第1方向に、前記電気的接触面と共に直線移動可能なホルダであって、前記第1方向において前記筐体に対して第1位置と第2位置との間で直線移動可能なホルダと、
    前記ホルダが前記第1位置と前記第2位置との間で直線移動するときに、前記第1方向と交差する第2方向に移動しながら、前記ホルダを押圧する押圧部材と、
    を有し、
    前記ホルダが前記第1位置に配置されたときの前記電気的接触面と前記押圧部材との前記第1方向の距離は、前記ホルダが前記第2位置に配置されたときの前記電気的接触面と前記押圧部材との前記第1方向の距離よりも、大きいことを特徴とする現像カートリッジ。
  2. 請求項1に記載の現像カートリッジであって、
    前記ホルダは、前記筐体に対して前記第2方向に移動可能であることを特徴とする現像カートリッジ。
  3. 請求項1または請求項2に記載の現像カートリッジであって、
    前記現像カートリッジは、画像形成装置または前記画像形成装置に着脱可能なユニットに対して挿入可能であり、
    前記第2方向は、前記現像カートリッジの前記挿入の方向であることを特徴とする現像カートリッジ。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の現像カートリッジであって、
    前記現像ローラは、前記第1方向および前記第2方向と交差する第3方向に延びる第1軸について回転可能であり、
    前記現像カートリッジは、
    前記第3方向に延びる第2軸について回転可能なアジテータ
    をさらに有し、
    前記第2方向は、前記第1軸と前記第2軸とを結ぶ方向であることを特徴とする現像カートリッジ。
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