JP7047644B2 - 潤滑構造 - Google Patents

潤滑構造 Download PDF

Info

Publication number
JP7047644B2
JP7047644B2 JP2018134302A JP2018134302A JP7047644B2 JP 7047644 B2 JP7047644 B2 JP 7047644B2 JP 2018134302 A JP2018134302 A JP 2018134302A JP 2018134302 A JP2018134302 A JP 2018134302A JP 7047644 B2 JP7047644 B2 JP 7047644B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gear
hub
dog
tooth
shaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018134302A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020012499A (ja
Inventor
浩平 明石
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Isuzu Motors Ltd
Original Assignee
Isuzu Motors Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Isuzu Motors Ltd filed Critical Isuzu Motors Ltd
Priority to JP2018134302A priority Critical patent/JP7047644B2/ja
Publication of JP2020012499A publication Critical patent/JP2020012499A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7047644B2 publication Critical patent/JP7047644B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本開示は、潤滑構造に関し、特に、変速機等のギヤ装置の潤滑構造に関する。
一般的に、変速機等のギヤ装置においては、変速ギヤやベアリング等に発生する摩擦を低減するために、これら変速要素や摺動要素に潤滑油を供給している。
この種の潤滑構造として、例えば、特許文献1には、互いに噛合する一対のギヤのうち、一方のギヤの歯底部からギヤ径方向に延びる径方向油路を設け、ギヤ噛合いにより押し出される潤滑油を径方向油路に導くようにした構造が開示されている。
特開2017-116032号公報
ところで、ギヤ噛合いにより押し出される潤滑油は、ギヤ噛合部から径方向のみならず、軸方向にも吐出されることになる。このため、径方向油路の潤滑油量を効果的に確保するには、ギヤ噛合部から軸方向に吐出される潤滑油の流れを効果的に抑止することが好ましい。
本開示の技術は、ギヤ噛合部から軸方向に吐出される潤滑油の流れを効果的に抑止することを目的とする。
本開示の技術は、ギヤ装置の潤滑構造であって、円環状の第1ハブ及び、該第1ハブの外周面に設けられた複数の第1ギヤ歯を有する第1ギヤと、円環状の第2ハブ及び、該第2ハブの外周面に設けられて前記第1ギヤ歯と噛合すると共に、その軸方向長さを前記第1ギヤ歯よりも短く形成された複数の第2ギヤ歯を有する第2ギヤと、前記第1ハブ及び前記第2ハブの少なくとも一方に設けられると共に、前記第1ギヤ歯と前記第2ギヤ歯との噛合部に臨んで開口する径方向油路と、前記第1ギヤ歯の少なくとも一方の軸方向端部に隣接して対向する円環状の側面部及び、該側面部の前記第1ギヤ歯よりも径方向外側の部位から軸方向に突出すると共に、その内周面を前記第1ギヤ歯の歯先部に隣接して対向させた円環状の凸条を含む油堰き止め部材と、を備えることを特徴とする。
また、前記第1ギヤがシャフトに相対回転可能な遊転ギヤであって、前記第1ギヤを前記シャフトに同期結合させる同期装置をさらに備えており、前記同期装置は前記第1ハブの一端部に一体回転可能に設けられるドグギヤを有しており、前記油堰き止め部材が前記ドグギヤで構成されてもよい。
まら、前記第1ギヤを前記シャフトとは異なる同軸上の他のシャフトに同期結合させる第2の同期装置をさらに備えており、前記第2同期装置は、前記第1ハブの他端部に一体回転可能に設けられる第2のドグギヤを有しており、前記油堰き止め部材が前記ドグギヤ及び前記第2のドグギヤで構成されてもよい。
また、前記第1ギヤがシャフトに相対回転可能な遊転ギヤであって、前記第1ギヤを前記シャフトに同期結合させる同期装置をさらに備えており、前記同期装置は前記第1ハブの一端部に一体回転可能に設けられるドグギヤを有しており、前記油堰き止め部材が前記ドグギヤと前記第1ハブとの間に設けられて、前記同期装置のスリーブと前記ドグギヤとの接触を防止する円環プレート状のブロックリングで構成されてもよい。
本開示の技術によれば、ギヤ噛合部から軸方向に吐出される潤滑油の流れを効果的に抑止することができる。
本実施形態に係るギヤ装置の一部を示す模式的な断面図である。 本実施形態に係る第1潤滑構造を示す模式的な断面図である。 本実施形態に係る第2潤滑構造を示す模式的な断面図である。
以下、添付図面に基づいて、本実施形態に係る潤滑構造について説明する。同一の部品には同一の符号を付してあり、それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
[全体構成]
図1は、本実施形態に係るギヤ装置の一部を示す模式的な断面図である。ギヤ装置10は、例えば変速機であって、潤滑油が封入された変速機ケース11内には、インプットシャフト20(シャフトの一例)、アウトプットシャフト21(他のシャフトの一例)及び、カウンタシャフト22が回転可能に設けられている。
インプットシャフト20には、不図示の駆動力源から回転動力が伝達される。また、インプットシャフト20には、入力主ギヤ30(第1ギヤの一例)及び、スプリッタギヤ40(第1ギヤの一例)が相対回転可能に設けられている。
アウトプットシャフト21は、インプットシャフト20と同軸上に配置されている。アウトプットシャフト21の入力端には円筒穴23が設けられている。この円筒穴23には、テーパローラベアリング24を介してインプットシャフト20の出力端が回転可能に軸支されている。また、アウトプットシャフト21には、出力主ギヤ25がニードルベアリング27を介して相対回転可能に軸支されている。
カウンタシャフト22は、インプットシャフト20及びカウンタシャフト21に対して並行に設けられている。カウンタシャフト22には、第1副ギヤ50(第2ギヤの一例)、第2副ギヤ55(第2ギヤの一例)及び、第3副ギヤ58が一体回転可能に設けられている。第1副ギヤ50のギヤ歯51は、入力主ギヤ30のギヤ歯31と常時噛合する。第2副ギヤ55のギヤ歯56は、スプリッタギヤ40のギヤ歯41と常時噛合する。第3副ギヤ58は、出力主ギヤ25と常時噛合する。
入力主ギヤ30は、ニードルベアリング39を介してインプットシャフト20に回転可能に軸支されている。入力主ギヤ30には、ギヤ歯31の歯底部に開口すると共に、そのギヤハブ32内を径方向に延びてニードルベアリング39に達する径方向油路35が形成されている。すなわち、各ギヤ歯31,51の噛合いにより押し出される潤滑油が径方向油路35を介してニードルベアリング39に供給されるようになっている。
スプリッタギヤ40は、一対のテーパローラベアリング48,49を介してインプットシャフト20に回転可能に軸支されている。スプリッタギヤ40には、ギヤ歯41の歯底部に開口すると共に、ギヤハブ42内を径方向に延びて、各テーパローラベアリング48,49間に開口する径方向油路45が形成されている。すなわち、各ギヤ歯41,56の噛合いにより押し出される潤滑油が径方向油路45を介して各テーパローラベアリング48,49に供給されるようになっている。
入力主ギヤ30は、第1同期装置60によってインプットシャフト20と選択的に同期結合される。スプリッタギヤ40は、第1同期装置60によってインプットシャフト20と選択的に同期結合される。また、スプリッタギヤ40は、第2同期装置70によってアウトプットシャフト21と選択的に同期結合される。
第1同期装置60は、入力主ギヤ30とスプリッタギヤ40との間のインプットシャフト20に一体回転可能に設けられたシンクロナイザハブ61と、シンクロナイザハブ61の外周歯と常時噛合する内周歯を有するスリーブ62と、各ギヤハブ32,42に一体回転可能に設けられたドグギヤ63,64と、シンクロナイザハブハブ61とドグギヤ63,64との間に設けられたシンクロナイザリング65,66とを備えている。
第1同期装置60は、スリーブ62のシフト移動に伴いシンクロナイザリング65,66が押圧されると、シンクロナイザリング65,66とドグギヤ63,64との間に同期荷重が生じる。スリーブ62とドグギヤ63,64との回転が同期すると、スリーブ62がさらにシフト移動してドグギ63,64と完全噛合することにより、各ギヤ30,40をインプットシャフト20と選択的に同期結合させるように構成されている。
すなわち、第1同期装置60によって入力主ギヤ30とインプットシャフト20とが同期結合されると、インプットシャフト20から入力主ギヤ30に入力された回転動力が、第1副ギヤ50を介してカウンタシャフト22に伝達される。一方、第1同期装置60によってスプリッタギヤ40とインプットシャフト20とが同期結合されると、インプットシャフト20からスプリッタギヤ40に入力された回転動力が、第2副ギヤ55を介してカウンタシャフト22に伝達されるようになっている。
第2同期装置70は、スプリッタギヤ40と出力主ギヤ25との間のアウトプットシャフト21に一体回転可能に設けられたシンクロナイザハブ71と、シンクロナイザハブ71の外周歯と常時噛合する内周歯を有するスリーブ72と、各ギヤハブ42,26に一体回転可能に設けられたドグギヤ73,74と、シンクロナイザハブ71とドグギヤ73,74との間に設けられたシンクロナイザリング75,76とを備えている。
第2同期装置70は、スリーブ72のシフト移動に伴いシンクロナイザリング75,76が押圧されると、シンクロナイザリング75,76とドグギヤ73,74との間に同期荷重が生じる。スリーブ72とドグギヤ73,74との回転が同期すると、スリーブ72がさらにシフト移動してドグギ73,74と完全噛合することにより、各ギヤ40,25をアウトプットシャフト21と選択的に同期結合させるように構成されている。
すなわち、第2同期装置70によってスプリッタギヤ40とアウトプットシャフト21とが同期結合されると、インプットシャフト20から入力主ギヤ30及び第1副ギヤ50を介してカウンタシャフト22に入力された回転動力が、第2副ギヤ55からスプリッタギヤ40を経由してアウトプットシャフト21に伝達される。一方、第2同期装置70によって出力主ギヤ25とアウトプットシャフト21とが同期結合されると、インプットシャフト20から入力主ギヤ30及び第1副ギヤ50を介してカウンタシャフト22に入力された回転動力が、第3副ギヤ58から出力主ギヤ25を経由してアウトプットシャフト21に伝達されるようになっている。
本実施形態において、スプリッタギヤ40には、第1潤滑構造80が適用され、入力主ギヤ30には、第2潤滑構造90が適用されている。以下、これら潤滑構造80,90の詳細について説明する。
[第1潤滑構造]
図2は、第1潤滑構造80を示す模式的な断面図である。スプリッタギヤ40は、略円環状のギヤハブ42と、ギヤハブ42の外周面に周方向に所定のピッチで設けられた複数のギヤ歯41とを有する。ギヤ歯41は、第2副ギヤ55のギヤ歯56と常時噛合する。
ギヤハブ42は、その穴径が軸方向の両端側から中心側に向かって縮径する断面略台形状に形成されている。ギヤハブ42の傾斜する内周面は、一対のテーパローラ48A,49Aによって軸支されている。テーパローラベアリング48,49のインナレース48B,49Bは、インプットシャフト20の外周面に外嵌されている。
ギヤハブ42には、ギヤ歯41の歯底部から内周面に亘って貫通形成された径方向油路45が設けられている。具体的には、径方向油路45は、その径方向外側端が各ギヤ歯41,56の噛合部に臨んで開口すると共に、その径方向内側端が一対のテーパローラベアリング48,49間のインプットシャフト20外周面に臨んで開口するように形成されている。
ギヤハブ42の軸方向長さは、その軸方向の両端部42A,42Bがギヤ歯41よりも軸方向外側に突出するように、ギヤ歯41の歯幅(軸方向長さ)よりも長く形成されている。各端部42A,42Bの外周面には、第1同期装置60のドグギヤ64及び、第2同期装置70のドグギヤ73(第2のドグギヤの一例)がそれぞれ溶接等によって接合されている。
第2副ギヤ55は、略円環状のギヤハブ57と、ギヤハブ57の外周面に周方向に所定のピッチで設けられた複数のギヤ歯56とを有する。第2副ギヤ55のギヤ歯56の歯幅は、スプリッタギヤ40のギヤ歯41の歯幅よりも短く形成されている。具体的には、各ギヤ歯56,41が噛合した状態で、スプリッタギヤ40のギヤ歯41の軸方向両端が、第2副ギヤ55のギヤ歯56よりも軸方向外側に突出するように形成されている。
ギヤハブ57は、その軸方向長さをギヤ歯56の歯幅と略同等の長さで形成された外側円環部57Aと、その軸方向長さをギヤ歯56の歯幅よりも長く形成された内側円環部57Bとを有しており、これら外側円環部57Aと内側円環部57Bとの間には段差面57Cが形成されている。
各ドグギヤ64,73(油堰き止め部材の一例)は、略円環状のドグ本体部64A,73Aと、ドグ本体部64A,73Aからシンクロナイザハブ61,71側に突出するテーパコーン部64B,73Bと、ドグ本体部64A,73Aの外周面に周方向に所定のピッチで設けられた複数のドグ歯64G,73Gとを備えている。
ドグ本体部64A,73Aは、その内径をギヤハブ42の外径と略同径に形成されると共に、その外径をスプリッタギヤ40のギヤ歯41を含めたギヤ外径よりも大径に形成されている。各ドグギヤ64,73は、ドグ本体部64A,73Aのテーパコーン部64B,73Bとは反対側の側面(以下、背面という)が、スプリッタギヤ40のギヤ歯41の軸方向側端部にそれぞれ隣接して対向するように設けられている。
本実施形態において、ドグ本体部64A,73Aには、ギヤ歯41の歯先部よりも径方向外側の背面から軸方向に突出する円環状の凸条64D,73Dが設けられている。凸条64D,73Dの内周面は、ギヤ歯41の歯先部と微小なクリアランスを隔てて対向しており、ドグ本体部64A,73Aの背面と、凸条64D,73Dの内周面とにより、ギヤ歯41の軸方向端部を覆うラビリンス構造が形成されている。また、凸条64D,73Dは、各ギヤ歯41,56が互いに噛合する位置において、ギヤ歯41の歯先部と、ギヤハブ57の外側円環部57Aの側面と、段差面57Cとにより画定される凹部に受容されるようになっている。
このように、ドグギヤ64,73のドグ本体部64A,73Aに、その背面からギヤ歯41の歯先部を覆うように突出する凸条64D,73Dを設けてラビリンス構造を形成することで、各ギヤ歯41,56の噛合いにより軸方向に流される潤滑油は、ドグ本体部64A,73Aの背面及び凸条64D,73Dの内周面によって堰き止められるようになる。これにより、各ギヤ歯41,56の噛合部から軸方向に吐出される潤滑油の流れが効果的に抑止されるようになり、径方向油路45により多くの潤滑油を供給することが可能になる。また、径方向油路45の潤滑油量が増加することで、テーパローラベアリング48,49等の被潤滑要素の潤滑性を確実に向上することができる。
[第2潤滑構造]
図3は、第2潤滑構造90を示す模式的な断面図である。入力主ギヤ30は、略円環状のギヤハブ32と、ギヤハブ32の外周面に周方向に所定のピッチで設けられた複数のギヤ歯31とを有する。ギヤ歯31は、第1副ギヤ50のギヤ歯51と常時噛合する。
ギヤハブ32の内周面は、ニードルベアリング39を介してインプットシャフト20に軸支されている。ギヤハブ32には、ギヤ歯31の歯底部から内周面に亘って貫通形成された径方向油路35が設けられている。具体的には、径方向油路35は、その径方向外側端が各ギヤ歯31,51の噛合部に臨んで開口すると共に、その径方向内側端がニードルベアリング39に臨んで開口するように形成されている。
ギヤハブ32の径方向内側には、ギヤ歯31よりもシンクロナイザハブ61側に軸方向外側へ突出する突出部32Aが設けられている。この突出部32Aの外周面には、第1同期装置60のドグギヤ63が溶接等によって接合されている。
第1副ギヤ50は、略円環状のギヤハブ52と、ギヤハブ52の外周面に周方向に所定のピッチで設けられた複数のギヤ歯51とを有する。第1副ギヤ50のギヤ歯51の歯幅は、入力主ギヤ30のギヤ歯31の歯幅よりも短く形成されている。具体的には、各ギヤ歯51,31が噛合した状態で、入力主ギヤ30のギヤ歯31の軸方向一端が、第1副ギヤ50のギヤ歯51よりも軸方向外側に突出するように形成されている。
ギヤハブ52は、その軸方向長さをギヤ歯51の歯幅と略同等の長さで形成された外側円環部52Aと、その軸方向長さをギヤ歯51の歯幅よりも長く形成された内側円環部52Bとを有しており、これら外側円環部52Aと内側円環部52Bとの間には段差面52Cが形成されている。
ドグギヤ63は、略円環状のドグ本体部63Aと、ドグ本体部63Aからシンクロナイザハブ61側に突出するテーパコーン部63Bと、ドグ本体部63Aの外周面に周方向に所定のピッチで設けられた複数のドグ歯63Gとを備えている。
ドグ本体部63Aは、その内径をギヤハブ32の突出部32Aの外径と略同径に形成されると共に、その外径をギヤハブ32の外径よりも大径に形成されている。ドグギヤ63は、ドグ本体部63Aのテーパコーン部63Bとは反対側の側面が、ギヤハブ32の側面と所定の隙間を隔てて対向するように設けられている。ドグ本体部63Aとギヤハブ32との隙間には、スリーブ62の内周歯62Gがギヤ歯31に接触することを防止する円環プレート状のブロックリング91(油堰き止め部材の一例)が挿入配置されている。
本実施形態において、ブロックリング91には、ギヤ歯31の歯先部よりも径方向外側の部位からギヤ歯31側に軸方向に突出する円環状の凸条92が設けられている。凸条92の内周面は、ギヤ歯31の歯先部と微小なクリアランスを隔てて対向しており、ブロックリング91の側面と、凸条92の内周面とにより、ギヤ歯31の軸方向端部を覆うラビリンス構造が形成されている。また、凸条92は、各ギヤ歯31,51が互いに噛合する位置において、ギヤ歯31の歯先部と、ギヤハブ52の外側円環部52Aの側面と、段差面52Cとにより画定される凹部に受容されるようになっている。
このように、ドグギヤ63とギヤハブ32との間に配置されるブロックリング91に、その側面からギヤ歯31の歯先部を覆うように突出する凸条92を設けてラビリンス構造を形成することで、各ギヤ歯31,51の噛合いにより軸方向の一端側へ流される潤滑油は、ブロックリング91の側面及び凸条92の内周面によって堰き止められるようになる。これにより、各ギヤ歯31,51の噛合部の軸方向一端側から吐出される潤滑油の流れが効果的に抑止されるようになり、径方向油路35により多くの潤滑油を供給することが可能になる。また、径方向油路35の潤滑油量が増加することで、ニードルベアリング39等の被潤滑要素の潤滑性を確実に向上することができる。
なお、本開示は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜に変形して実施することが可能である。
例えば、第1潤滑構造80においては、油堰き止め部材としての一対のドグギヤ64,73が、スプリッタギヤ40の軸方向両端にそれぞれ設けられるものとして説明したが、これらの何れか一方を省略して構成してもよい。
また、各潤滑構造80,90は、インプットシャフト20に設けられる遊転ギヤ30,40に適用されるものとして説明したが、アウトプットシャフト21やカウンタシャフト22等に設けられる他のギヤに適用してもよい。
また、径方向油路35,45は、遊転ギヤ30,40側に設けられるものとして説明したが、噛合対象の固定ギヤ50,55側に設けられてもよい。
また、変速機10のギヤ配列パターンは、図示例に限定されず、他の配列パターンであってもよい。
また、本実施形態の適用範囲は、変速機10に限定されず、デファレンシャル装置等、他のギヤ装置にも広く適用することが可能である。
10 変速機(ギヤ装置)
11 変速機ケース(ケース)
20 インプットシャフト(シャフト)
21 アウトプットシャフト(他のシャフト)
22 カウンタシャフト
30 入力主ギヤ(第1ギヤ)
31 ギヤ歯(第1ギヤ)
32 ギヤハブ(第1ハブ)
35 径方向油路
40 スプリッタギヤ(第1ギヤ)
41 ギヤ歯(第1ギヤ歯)
42 ギヤハブ(第1ハブ)
45 径方向油路
50 第1副ギヤ(第2ギヤ)
51 ギヤ歯(第2ギヤ歯)
52 ギヤハブ(第2ハブ)
55 第2副ギヤ(第2ギヤ)
56 ギヤ歯(第2ギヤ歯)
57 ギヤハブ(第2ハブ)
60 第1同期装置
63,64 ドグギヤ(油堰き止め部材)
64D 凸条
70 第2同期装置(第2の同期装置)
73 ドグギヤ(油堰き止め部材)
73D 凸条
80 第1潤滑構造
90 第2潤滑構造
91 ブロックリング(油堰き止め部材)
92 凸条

Claims (4)

  1. ギヤ装置の潤滑構造であって、
    円環状の第1ハブ及び、該第1ハブの外周面に設けられた複数の第1ギヤ歯を有する第1ギヤと、
    円環状の第2ハブ及び、該第2ハブの外周面に設けられて前記第1ギヤ歯と噛合すると共に、その軸方向長さを前記第1ギヤ歯よりも短く形成された複数の第2ギヤ歯を有する第2ギヤと、
    前記第1ハブ及び前記第2ハブの少なくとも一方に設けられると共に、前記第1ギヤ歯と前記第2ギヤ歯との噛合部に臨んで開口する径方向油路と、
    前記第1ギヤ歯の少なくとも一方の軸方向端部に隣接して対向する円環状の側面部及び、該側面部の前記第1ギヤ歯よりも径方向外側の部位から軸方向に突出すると共に、その内周面を前記第1ギヤ歯の歯先部に隣接して対向させた円環状の凸条を含む油堰き止め部材と、を備える
    ことを特徴とする潤滑構造。
  2. 前記第1ギヤがシャフトに相対回転可能な遊転ギヤであって、前記第1ギヤを前記シャフトに同期結合させる同期装置をさらに備えており、前記同期装置は前記第1ハブの一端部に一体回転可能に設けられるドグギヤを有しており、前記油堰き止め部材が前記ドグギヤで構成されている
    請求項1に記載の潤滑構造。
  3. 前記第1ギヤを前記シャフトとは異なる同軸上の他のシャフトに同期結合させる第2の同期装置をさらに備えており、前記第2同期装置は、前記第1ハブの他端部に一体回転可能に設けられる第2のドグギヤを有しており、前記油堰き止め部材が前記ドグギヤ及び前記第2のドグギヤで構成されている
    請求項2に記載の潤滑構造。
  4. 前記第1ギヤがシャフトに相対回転可能な遊転ギヤであって、前記第1ギヤを前記シャフトに同期結合させる同期装置をさらに備えており、前記同期装置は前記第1ハブの一端部に一体回転可能に設けられるドグギヤを有しており、前記油堰き止め部材が前記ドグギヤと前記第1ハブとの間に設けられて、前記同期装置のスリーブと前記ドグギヤとの接触を防止する円環プレート状のブロックリングで構成されている
    請求項1に記載の潤滑構造。
JP2018134302A 2018-07-17 2018-07-17 潤滑構造 Active JP7047644B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018134302A JP7047644B2 (ja) 2018-07-17 2018-07-17 潤滑構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018134302A JP7047644B2 (ja) 2018-07-17 2018-07-17 潤滑構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020012499A JP2020012499A (ja) 2020-01-23
JP7047644B2 true JP7047644B2 (ja) 2022-04-05

Family

ID=69169493

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018134302A Active JP7047644B2 (ja) 2018-07-17 2018-07-17 潤滑構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7047644B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5794749B1 (ja) 2015-03-26 2015-10-14 大洋ナット工業株式会社 くさび定着ナット
JP2017116032A (ja) 2015-12-25 2017-06-29 いすゞ自動車株式会社 変速機の潤滑構造
JP6196043B2 (ja) 2013-02-08 2017-09-13 株式会社アマダホールディングス 帯鋸刃及びその使用方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5794749U (ja) * 1980-12-02 1982-06-10
JPS6196043U (ja) * 1984-11-30 1986-06-20

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6196043B2 (ja) 2013-02-08 2017-09-13 株式会社アマダホールディングス 帯鋸刃及びその使用方法
JP5794749B1 (ja) 2015-03-26 2015-10-14 大洋ナット工業株式会社 くさび定着ナット
JP2017116032A (ja) 2015-12-25 2017-06-29 いすゞ自動車株式会社 変速機の潤滑構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020012499A (ja) 2020-01-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4642514B2 (ja) プラネタリギヤの潤滑装置
JP2006516713A (ja) 遊星歯車装置
WO2017014077A1 (ja) 変速機の潤滑構造及び変速機
WO2020100309A1 (ja) ユニットタイプの波動歯車装置
JP5931279B2 (ja) 動力伝達装置
JP2021089058A (ja) 回転体のスラスト受け構造
JP7047644B2 (ja) 潤滑構造
JP2006090458A (ja) 遊星歯車機構における潤滑構造
JP4860626B2 (ja) 変速機
JP2007016931A (ja) スラストワッシャの潤滑油路構造
US7399253B2 (en) Washer and planetary gear set having the same
JP6284368B2 (ja) 歯車伝動装置
JP2004324844A (ja) 針状ころ軸受用の保持器及び針状ころ軸受
JP6627497B2 (ja) 変速機の潤滑構造
JP2019124299A (ja) 同期装置の潤滑構造
JP2021102976A (ja) 遊星ローラ式動力伝達装置
JP6679928B2 (ja) 変速機の潤滑構造
JP2019163795A (ja) 潤滑構造
JP2008045597A (ja) 円すいころ軸受およびパイロット部軸支持構造
JP5478339B2 (ja) 変速機におけるスプライン嵌合部の潤滑構造
JP6411921B2 (ja) ディファレンシャルギヤの潤滑構造
JP2013234728A (ja) 軸受の潤滑構造
JP2018059600A (ja) 変速機の噛合装置
CN103270336A (zh) 齿轮传动装置
JP6946800B2 (ja) シンクロ装置の潤滑構造

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20210409

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210430

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20210707

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220214

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220222

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220307

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7047644

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150