JP7046298B1 - 導電性ナノ材料に基づく嫌気性反応器の始動の促進方法 - Google Patents

導電性ナノ材料に基づく嫌気性反応器の始動の促進方法 Download PDF

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Abstract

【課題】様々な有機負荷に適した嫌気性反応器の迅速な始動を促進する方法を提供する。【解決手段】導電性ナノ材料複合嫌気性活性化汚泥を調製し、調製された導電性ナノ材料複合嫌気性活性化汚泥を5~18gVSS/Lの体積濃度で嫌気性反応器に接種することで嫌気性反応器を始動する、導電性ナノ材料に基づく嫌気性反応器の始動の促進方法である。【選択図】図1

Description

本発明は、廃水の嫌気性生物学的処理の技術分野に関し、具体的には導電性ナノ材料に基
づく嫌気性反応器の始動の促進方法に関する。
嫌気性生物学的処理技術とは、嫌気性条件下で、嫌気性および通性嫌気性微生物群が有機
物をメタンと二酸化炭素に変換する過程であり、嫌気性消化とも呼ばれ、一般的に、廃水
中の有機物が複雑で、嫌気性消化によって4階段で以下のように分解される。
(1)加水分解階段:高分子有機物はその分子の体積が大きいため、嫌気性菌の細胞壁を
直接通過することができず、微生物の外部の細胞外酵素によって小分子に分解され、廃水
中の典型的な有機物質、例えばセルロースはセルラーゼによってセロビオースとグルコー
スに分解され、デンプンはマルトースとグルコースに分解され、タンパク質は短いペプチ
ドとアミノ酸に分解され、分解後、これらの小分子は、分解の次のステップのために細胞
壁を通って細胞の本体に入ることができる。
(2)酸化階段:上記の小分子有機物は細胞体に入り、より単純な化合物に変化し、細胞
外に分布し、この段階の主な生成物は揮発性脂肪酸(VFA)であり、アルコール、乳酸
、二酸化炭素、水素、アンモニア、硫化水素などのいくつかの生成物も生成される。
(3)酢酸生成階段:この段階で、前のステップの生成物はさらに酢酸、炭酸、水素、お
よび新しい細胞材料に変換される。
(4)メタン生成階段:この段階で、酢酸、水素、炭酸、ギ酸、およびメタノールはすべ
て、メタン、二酸化炭素、および新しい細胞材料に変換され、この段階は、嫌気性プロセ
ス全体の最も重要な段階であり、嫌気性反応プロセス全体の律速段階でもある。
ただし、嫌気性消化の開始は時間がかかり、非常に壊れやすいプロセスであり、エンジニ
アリングアプリケーションを妨げる主な要因として認められている。従来の始動段階は、
反応器の処理能力を改善するために水力学的保持時間または有機物負荷率を変更すること
によって微生物を順応することであり、これは、水圧保持時間または有機物負荷率の継続
的または断続的な変化が避けられないことを意味する。なお、pH、温度、アルカリ度、
および流入特性の変動によって引き起こされる干渉は、特に高い有機物負荷率による酸の
蓄積のために、嫌気性消化を開始することをより困難にする。最近の研究では、共栄養群
集の種間の直接電子移動は、導電性付属物および/またはレドックスタンパク質を介して
達成でき、嫌気性システムの安定性を改善できることが示されている。したがって、活性
炭、グラファイト、バイオチャー、ナノからミクロンサイズの鉄材料(マグネタイト、ゼ
ロ価鉄、ヘマタイトなど)などの導電性材料を提供して、水素を生成する酢酸生成細菌と
メタン生成古細菌の間の電子伝達を刺激し、メタン生成の効率をさらに改善し、嫌気性消
化の迅速な開始を促進することができる同時に、ナノマテリアルは、その独特の物理的お
よび化学的特性のために広く使用され、ナノスケールの導電性材料を使用すると、安定し
た表面特性を備えているだけでなく、生体適合性も良好であるため、嫌気性システムの安
定性がさらに向上する可能性がある。
中国特許CN108017148Aは、細菌および嫌気性粒子の導入を含む迅速な培養ス
テップを開示し、そのうちに嫌気性粒子の迅速な培養ステップは、1)培養に適した嫌気
性汚泥を選択することと、2)流入COD負荷を徐々に増加させ:ステップ1)で培養し
た反応器内の汚泥の量に応じて、汚泥COD負荷、および流出CODとVFAは、流入C
OD負荷を徐々に増加させることと、3)ステップ2)で到達した流入濃度に応じて還流
比である流入流量と流出流量の比率を、システムへの流入負荷の影響を減らすために1:
0.6~0.8に調整する同時に、合液のアルカリ度を調整して、アルカリの消費量を減
らすこととを含み、全体の起動時間は20~25日であるが、嫌気性汚泥を利用して嫌気
性リアクターの始動を促進し、始動時間は依然として長く、薬品等の導入は二次汚染のリ
スクがあり、効果は比較的短い。
したがって、上記の技術的問題を最適化および解決するために、様々な有機負荷に適した
嫌気性反応器の迅速な始動を促進する方法が必要である。
従来技術に存在する問題を考慮して、本発明者は、ナノ導電性材料と嫌気性活性汚泥との
複合体が嫌気性反応器の迅速な始動を促進できることを予期せず発見した。
本発明の目的は、電性ナノ材料複合嫌気性活性化汚泥の調製方法、および導電性ナノ材料
複合嫌気性活性化汚泥を嫌気性反応器に接種することを含む、導電性ナノ材料に基づく嫌
気性反応器の始動の促進方法を提供することである。
上記の解決策は、具体的に以下のステップを含む。
導電性ナノ材料複合嫌気性活性化汚泥を調製し、調製された導電性ナノ材料複合嫌気性活
性化汚泥を5~18gVSS/Lの体積濃度で嫌気性反応器に接種して、嫌気性反応器を
始動する。
その内に、前記導電性ナノ材料複合嫌気性活性化汚泥の調製方法は以下のとおりである。
前記導電性ナノ材料を脱イオン水に加えて超音波で分散して、導電性ナノ材料分散溶液を
調製し、
調製された導電性ナノ材料分散溶液を嫌気性活性化汚泥に加え、22時間攪拌して、導電
性ナノ材料複合嫌気性活性化汚泥を得る。
さらに、前記導電性ナノ材料複合嫌気性活性化汚泥中の導電性ナノ材料と前記嫌気性活性
化汚泥乾燥重量の質量比が(0.03~0.15):1である。
さらに、前記嫌気性反応器が始動されると、pHを6.7~7.5、温度を27~36℃
に制御し、嫌気性反応器の動作開始過程中、COD:N:Pが(400~200):(7
~3):1である。
さらに、前記嫌気性活性化汚泥は凝集状汚泥、粒子状汚泥中のいずれか1つである。その
内に、前記凝集状汚泥市下水処理場の残りの汚泥または汚泥濃縮槽の汚泥のいずれか1つ
であるが、上記の嫌気性活性汚泥に限らない。前記嫌気性反応器は通常消化槽、嫌気性接
触消化槽、上昇流嫌気性汚泥床、嫌気性粒子状汚泥膨張床中のいずれか1つである。
さらに、前記攪拌方法は以下のとおりである。機械的攪拌で22時間培養し、攪拌速度1
20rpmで嫌気性培養する。
本発明の一側面によれば、上記解決策の導電性ナノ材料はナノ四酸化三鉄であり、前記ナ
ノ四酸化三鉄の粒子径が20~30nmである。
本発明の別の側面によれば、上記解決策の導電性ナノ材料は修飾ナノ四酸化三鉄であり、
修飾ナノ四酸化三鉄とナノ四酸化三鉄とは同等に置き換えられ、前記修飾ナノ四酸化三鉄
の調製方法は以下のとおりである。
1)アニリンモノマー与Fe(NO・9HOのモル比が1:0.45~1.94
になるように、Fe(NO・9HOを無水エタノールに溶解し、アニリンモノマ
ーを無水エタノールに溶解する。
2)次に、磁気リング反応管内への充填量が磁気リングの高さ以下になるように磁気リン
グ反応管に加えた後、磁気リング反応管内へ窒素ガスを、圧力が2.5MPaになるよう
に流入し、磁気リング反応管を180~200℃に加熱して6~8時間反応させる。
3)反応開始から30分後、磁気リング反応管の電磁リングを45~90s/回の頻度で
反応管本体の反応ゾーンと低温ゾーンに切り替えて生成された修飾ナノ四酸化三鉄を吸着
および固定し、電磁リングが通電されると反応ゾーンと低温ゾーンでの滞留時間が3~5
sであり、前記低温ゾーンの温度を80~110℃に制御する。
4)調製された沈殿物を遠心分離により収集し、洗浄および乾燥して、修飾ナノ四酸化三
鉄を得る。
上記の方法を使用すると、アニリンモノマーを使用して、追加の物質を追加することなく
、3価の鉄を2価の鉄に部分的に還元することが可能であり、四酸化三鉄の効果的な変換
を確実にする同時に、二価鉄および三価鉄は、アニリンモノマーの重合を触媒して、四酸
化三鉄/ポリアニリン複合ナノ材料の調製を実現することができ、反応開始後も継続的に
発生する修飾四酸化三鉄を磁気的に引き付け、低温領域に移動させて短期間の温度差スイ
ッチングを行い、実験を通して、短期間の温度差スイッチングは、修飾された四酸化三鉄
材料の磁気特性を安定させるのに有益であることが見出され、同時に、その後の使用では
、修飾された四酸化三鉄がより安定した磁気および電気伝導率などを有するため、嫌気性
反応器の始動促進中、導電性ナノ材料をVFAsの異化作用を強化するための電子伝達メ
ディエーターとして使用し、反応器内のVFAsの大量の蓄積を効果的に回避で、pHを
緩衝し、酸化還元電位を低下させる役割を果たし、嫌気性菌の増殖を促進する環境を作り
、種間直接電子移動能力を有する嫌気性菌を強化・濃縮し、嫌気性菌のメタン生成率を高
める。
本発明は、以下の有益な効果を有する。
(1)本発明の導電性ナノ材料嫌気性反応器の始動の促進方法は、四酸化三鉄または修飾
四酸化三鉄を導電性ナノ材料として使用し、嫌気性反応器の始動促進中、導電性ナノ材料
を使用して嫌気性反応器内の揮発性脂肪酸VFAs大量の蓄積を効果的に回避し、pHを
緩衝し、酸化還元電位を低下させる役割を果たし、嫌気性菌の増殖を促進する環境を作り
、種間直接電子移動能力を有する嫌気性菌を強化・濃縮し、嫌気性菌のメタン生成率を高
める。
(2)本発明の導電性ナノ材料嫌気性反応器の始動の促進方法は、四酸化三鉄または修飾
四酸化三鉄を導電性ナノ材料として使用し、これは、酸生成細菌とメタン生成菌の間の電
子伝達を強化し、電子伝達の効率を改善し、VFAの異化作用を強化するための電子伝達
として使用でき、また、EPS分泌を刺激して嫌気性汚泥の造粒を促進し、バイオマスが
大きく沈降性能の良い嫌気性粒状汚泥を形成し、これにより、嫌気性反応器の有機負荷耐
性が向上し、高い有機負荷下での嫌気性反応器の安定した迅速な始動が強化され、その適
用範囲が広く、従来の技術では、活性炭を添加する方法は、大きな比表面積および活性炭
の高い多孔性によって形成される高い物理吸着容量のみを使用して、細菌ミセルの形成を
加速し、微生物を固定化し、汚泥の損失を防止し、デバイスをすばやく起動して、低負荷
嫌気性反応器に適しており、その適用範囲は比較的限られている。
(3)本発明の導電性ナノ材料嫌気性反応器の始動の促進方法によって提供される導電性
ナノ材料、例えばナノ四酸化三鉄、修飾ナノ四酸化三鉄は、合成粒度が小さく、表面性能
が安定しており、生体適合性に優れ、同時に嫌気性消化システムでは、共栄養細菌群集の
間に直接的な種間電子伝達プロセスがあり、種間の直接電子移動のプロセスを強化するた
めに嫌気性消化システムに導電性ナノ材料を導入すると、特に高い有機負荷に直面した場
合に、嫌気性消化の迅速な開始が容易になる。
(4)本発明の導電性ナノ材料嫌気性反応器の始動の促進方法は、活性汚泥と導電性ナノ
材料を用いて複合嫌気性活性汚泥を調製し、それを嫌気性反応器に接種し、導電性ナノ材
料を嫌気性反応器に直接添加する方法より嫌気性反応器の有機負荷耐性をさらに効果的に
改善し、これにより、高い有機物負荷下での嫌気性反応器の安定した迅速な始動がさらに
強化され、嫌気性反応器の始動期間が短縮される。
(5)本発明の導電性ナノ材料嫌気性反応器の始動の促進方法は、嫌気性活性化汚泥と導
電性ナノ材料(ナノ四酸化三鉄、修飾ナノ四酸化三鉄)を複合して嫌気性反応器に接種し
、ナノ四酸化三鉄を添加しない場合と比べて、嫌気性反応器の始動周期が11.8~22
.1%短縮され、SiOナノ粒子(非導電性)を添加する場合と比べて、始動周期が9
.7~19.5%短縮され、修飾ナノ四酸化三鉄を添加しない場合と比べて、嫌気性反応
器の始動周期が14.7~25.4%短縮され、SiOナノ粒子(非導電性)を添加す
る場合と比べて、始動周期が12.2~23.5%短縮され、嫌気性反応器が到達できる
最大負荷が大幅に改善され、COD除去率が大幅に改善される。
(6)本発明の導電性ナノ材料嫌気性反応器の始動の促進方法は、接種した粒状汚泥や凝
集性汚泥の嫌気性消化システムに使用でき、幅広い用途があり、嫌気性反応器は安定して
迅速に起動し、嫌気性反応器の構造を変えることなく既存の嫌気性反応器に直接追加する
ことができ、操作が簡単でランニングコストが安いため、普及・利用しやすい。
さまざまなOLRの下での反応器の始動期間中の排水COD、メタン生成率、およびpHの変化を示し、(A)は流出COD、(B)はCOD除去率、(C)はメタン生成率、(D)はpH(エラーバーは、3つのサンプルの標準偏差を表す)を示す。 OLRの増加に従い、3つの反応器中のVFAsの分布図を示し、(A)はR0、(B)はR1、(C)はR2を示す。 異なる階段の反応器のINT-ETSとCV曲線の動的変化を示し、(A)はINT-ETS、(B)はCV曲線を示し、エラーバーは、3つのサンプルの標準偏差を表す。 異なる時期の汚泥のEPS組成の変化を示し、(A1)-(D1)は65日、75日、114日、152日のLB-EPS組成変化を示し、(A2)-(D2)は65日、75日、114日、152日のTB-EPS組成変化を示す。 0日目、50日目および150日目の反応器R0、R1およびR2の細菌群集の属レベルで系統発生組の相対的な存在量の変化を示し、(A)は細菌群集、(B)は古細菌群集を示し、全体の2%未満を占めるシーケンスは、「その他」に分類される。 本発明の磁気リング反応管の全体外観図である。 本発明の磁気リング反応管の一部断面の構造概略図である。 本発明の磁気リング反応管の駆動コンポーネントの構造概略図である。
[符号の説明]
1 反応管本体
11 シールカバー
12 温度制御ロッド
13 加熱プレート
2 電磁リング
3 ガイドリング
4 駆動コンポーネント
41 駆動モータ
42 駆動ギアリング
43 第1スクリュー
44 第2スクリュー
45 第1ギア
46 第2ギア
5 ハウジング
6 台座
以下は、本発明の利点をよりよく反映するために、特定の実施形態を参照して本発明をさ
らに詳細に説明する。
実施例1
本実施例1は導電性ナノ四酸化三鉄を含む嫌気性活性化汚泥を接種する嫌気性反応器であ
り、具体的に以下のとおりである。
導電性ナノ材料に基づく嫌気性反応器の始動の促進方法は、導電性ナノ材料を使用して嫌
気性反応器の始動を促進し、以下のステップを含む。
導電性ナノ材料複合嫌気性活性化汚泥を調製し、調製された導電性ナノ材料複合嫌気性活
性化汚泥を12gVSS/Lの体積濃度でEGSB嫌気性反応器に接種して、EGSB嫌
気性反応器を始動し、前記EDSB嫌気性反応器が始動されると、pHを6.7~7.5
、温度を35℃に制御し、前記EGSB嫌気性反応器の動作開始過程中COD:N:Pが
200:5:1である。
その内に、前記導電性ナノ材料複合嫌気性活性化汚泥の調製方法は、
前記導電性ナノ材料を脱イオン水に加えて超音波で分散し、超音波で30分間分散し、出
力を200Wとし、導電性ナノ材料分散溶液を調製して、前記導電性ナノ材料はナノ四酸
化三鉄であり、前記ナノ四酸化三鉄の粒子径が20~30nmである。
調製された導電性ナノ材料分散溶液を嫌気性活性化汚泥に加え、嫌気性活性化汚泥都市下
水処理場の汚泥濃縮槽から取り出され大きな粒子を篩かけ、前記導電性ナノ材料複合嫌気
性活性化汚泥中の導電性ナノ材料と前記嫌気性活性化汚泥の乾燥重量の質量比が0.1:
1であり、機械的攪拌で22時間培養し、攪拌速度120rpmで嫌気性培養して、導電
性ナノ材料複合嫌気性活性化汚泥を得る。
実施例2
本実施例2は導電性ナノ四酸化三鉄を含む嫌気性活性化汚泥を接種する嫌気性反応器であ
り、具体的に以下のとおりである。
導電性ナノ材料に基づく嫌気性反応器の始動の促進方法は、導電性ナノ材料を使用して嫌
気性反応器始動を促進し、以下のステップを含む。
導電性ナノ材料複合嫌気性活性化汚泥を調製し、調製された導電性ナノ材料複合嫌気性活
性化汚泥を5gVSS/Lの体積濃度でEGSB嫌気性反応器に接種し、EGSB嫌気性
反応器を始動し、前記EDSB嫌気性反応器が始動されると、pHを6.7~7.5、温
度を27℃に制御し、前記EGSB嫌気性反応器の動作開始過程中COD:N:Pが40
0:8:1である。
その内に、前記導電性ナノ材料複合嫌気性活性化汚泥の調製方法は、
前記導電性ナノ材料を脱イオン水に加え超音波で分散し、超音波で30分間分散し、出力
を200Wとして、導電性ナノ材料分散溶液を調製し、前記導電性ナノ材料はナノ四酸化
三鉄であり、前記ナノ四酸化三鉄の粒子径が20~30nmである。
調製された導電性ナノ材料分散溶液を嫌気性活性化汚泥に加え、嫌気性活性化汚泥が都市
下水処理場の汚泥濃縮槽から取り出され大きな粒子を篩かけ、前記導電性ナノ材料複合嫌
気性活性化汚泥中の導電性ナノ材料と前記嫌気性活性化汚泥の乾燥重量の質量比が0.0
5:1であり、機械的攪拌で22時間培養し、攪拌速度120rpmで嫌気性培養して、
導電性ナノ材料複合嫌気性活性化汚泥を得る。
実施例3
本実施例3は、導電性ナノ四酸化三鉄を含む嫌気性活性化汚泥を接種する嫌気性反応器で
あり、具体的に以下のとおりである。
導電性ナノ材料に基づく嫌気性反応器の始動の促進方法は、導電性ナノ材料を使用して嫌
気性反応器始動を促進し、以下のステップを含む。
導電性ナノ材料複合嫌気性活性化汚泥を調製し、調製された導電性ナノ材料複合嫌気性活
性化汚泥を18gVSS/Lの体積濃度でEGSB嫌気性反応器に接種して、EGSB嫌
気性反応器を始動し、前記EDSB嫌気性反応器が始動されると、pHを6.7~7.5
、温度を36℃に制御し、前記EGSB嫌気性反応器の動作開始過程中COD:N:Pが
300:2:1である。
その内に、前記導電性ナノ材料複合嫌気性活性化汚泥の調製方法は、
前記導電性ナノ材料を脱イオン水に加え超音波で分散し、超音波で30分間分散し、出力
を200Wとして、導電性ナノ材料分散溶液を調製し、前記導電性ナノ材料はナノ四酸化
三鉄であり、前記ナノ四酸化三鉄の粒子径が20~30nmである。
調製された導電性ナノ材料分散溶液を嫌気性活性化汚泥中に加え、嫌気性活性化汚泥が都
市下水処理場の汚泥濃縮槽から取り出され大きな粒子を篩かけ、前記導電性ナノ材料複合
嫌気性活性化汚泥中の導電性ナノ材料と前記嫌気性活性化汚泥の乾燥重量の質量比が0.
2:1であり、機械的攪拌で22時間培養し、攪拌速度120rpmで嫌気性培養して、
導電性ナノ材料複合嫌気性活性化汚泥を得る。
実施例4
本実施例は以下のことを除いて実施例1と基本的に同じであり、前記導電性ナノ材料は修
飾ナノ四酸化三鉄であり、前記修飾ナノ四酸化三鉄の調製方法は、
1)アニリンモノマーとFe(NO・9HOのモル比が1:1.45になるよう
に、Fe(NO・9HOを無水エタノール中に溶解し、アニリンモノマーを無水
エタノール中に溶解する。
2)次に磁気リング反応管中に加え、磁気リング反応管内への充填量が磁気リング高さ以
下であり、その後磁気リング反応管内へ窒素ガスを圧力が2.5MPaになるように流入
し、磁気リング反応管を195℃に加熱して7時間反応させる。
3)反応開始から30分後、磁気リング反応管の電磁リングが75s/回の頻度で反応管
本体1の反応ゾーンと低温ゾーンに切り替えられ、生成された修飾ナノ四酸化三鉄を吸着
および固定し、電磁リングが通電されると反応ゾーンと低温ゾーンでの滞留時間がともに
4sである。
4)調製された沈殿物を遠心分離により収集し、洗浄および乾燥して、修飾ナノ四酸化三
鉄を得る。
上記の方法を使用すると、アニリンモノマーを使用して、追加の物質を追加することなく
、3価の鉄を2価の鉄に部分的に還元することが可能であり、四酸化三鉄の効果的な変換
を確実にする同時に、二価鉄および三価鉄は、アニリンモノマーの重合を触媒して、四酸
化三鉄/ポリアニリン複合ナノ材料の調製を実現することができ、反応開始後も継続的に
発生する修飾四酸化三鉄を磁気的に引き付け、低温領域に移動させて短期間の温度差スイ
ッチングを行い、実験を通して、短期間の温度差スイッチングは、修飾された四酸化三鉄
材料の磁気特性を安定させるのに有益であることが見出され、同時に、その後の使用では
、修飾された四酸化三鉄がより安定した磁気および電気伝導率などを有するため、嫌気性
反応器の始動促進中、導電性ナノ材料をVFAsの異化作用を強化するための電子伝達メ
ディエーターとして使用し、反応器内のVFAsの大量の蓄積を効果的に回避で、pHを
緩衝し、酸化還元電位を低下させる役割を果たし、嫌気性菌の増殖を促進する環境を作り
、種間直接電子移動能力を有する嫌気性菌を強化・濃縮し、嫌気性菌のメタン生成率を高
める。
またさらに、前記低温ゾーンの温度を105℃に制御する。
その内に、図6および図7に示すように、前記磁気リング反応管は、反応管本体1と、反
応管本体1に摺動可能に嵌設された電磁リング2と、反応管本体1内壁に摺動可能に設け
られ電磁リング2を制御するためのガイドリング3と、ガイドリング3と同期して上下に
移動する駆動コンポーネント4と、駆動コンポーネント4をカバーするハウジング5と、
駆動コンポーネント4および反応管本体1を支持するための台座6と、を含む。
図7および図8に示すように、前記駆動コンポーネント4は駆動モータ41と、駆動ギア
リング42と、電磁リング2外壁の第1バンプ21に回転可能に設けられたスクリューナ
ットおよび第1スクリュー43と、ガイドリング3内壁の第2バンプ31に回転可能に設
けられたスクリューナットおよび第2スクリュー44と、を含み、第1バンプ21が電磁
リング2の下端面に周方向に設けられ、40°間隔で9組設けられ、第2バンプ31がガ
イドリング3の下端面に周方向に設けられ、40°間隔で9組設けられ、第1スクリュー
43、第2スクリュー44が第1バンプ21、第2バンプ31と対応して設けられ、前記
駆動モータ41が台座6上に設けられ、前記第1スクリュー43下端、第2スクリュー4
4下方における駆動ギアリング43に対応する位置にそれぞれ第1ギア45、第2ギア4
6が設けられて駆動ギアリング43の外、内側面のギア面と噛み合って伝達され、前記第
2ギア46は軸ロッドを介して反応管本体1を貫通して第2スクリュー44の下端に接続
され、前記第1スクリュー43、第2スクリュー44のねじり方向が逆であ。
図7に示すように、前記反応管本体1の上頂面にシールカバー11が設けられ、前記シー
ルカバー11の中心に反応管本体1内に延伸する温度制御ロッド12が設けられ、反応管
本体1の内底面に加熱プレート13が設けられ、前記シールカバー11の内底面に低温ゾ
ーンを監視するための第1温度センサー、および反応管本体1内の圧力を監視するための
気圧センサーが設けられ、反応管本体1の内底面に反応ゾーンを監視するための第2温度
センサーが設けられる。
上記磁気リング反応管は、修飾ナノ四酸化三鉄の調製過程のプロセスの技術的要件を満た
すことができ、同時に1組の駆動モータ41を設けることで、駆動コンポーネント4の他
の部材を組み合わせて電磁リング2、ガイドリング3を同期して移動させ、ステップ3)
のプロセスの調製要求をさらに満たし、上記磁気リング反応管により、修飾ナノ四酸化三
鉄のプロセスの調製難しさが低減され、この修飾ナノ四酸化三鉄の調製コストが顕著に低
下する。
上記磁気リング反応管の動作原理は以下のとおりである。外部プログラマブルPLCコン
トローラ命令により駆動モータ41の回転数と時間を制御して、電磁リング2、ガイドリ
ング3を反応管本体1に沿って上下移動する滞留時間などを制御し、プログラマブルPL
Cコントローラは、市販されているSiemensの小型SR40コントローラーまたは
本装置の制御要件を満たす他の市販コントローラを使用することができる。
駆動モータ41が回転すると、出力軸を介して駆動ギアリング42に接続されて駆動ギア
リング42を回転させ、駆動ギアリング42が回転すると、外側の第1ギア45、第2ギ
ア46がそれぞれ正、逆回転し、第1スクリュー43、第2スクリュー44の異なるねじ
り方向によって対応の回転ナットの作用下で電磁リング2とガイドリング3が同期して移
動し、同時に同期移動の要件を満たすために、駆動ギアリング42の内径と外径の違いを
考慮して、駆動ギアリング42が1ターン回転する場合第1ギア45および第2ギア46
の回転ターン数が同じであることを確保する必要がある。
実施例5
本実施例は、以下のことを除いて実施例4と基本的に同じであり、調製中の反応温度が異
なり、具体的に以下のとおりである。磁気リング反応管を180℃に加熱して6時間反応
させ、前記低温ゾーンの温度を80℃に制御する。
実施例6
本実施例は、以下のことを除いて実施例4と基本的に同じであり、調製中の反応温度が異
なり、具体的に以下のとおりである。磁気リング反応管を200℃に加熱して8時間反応
させ、前記低温ゾーンの温度を110℃に制御する。
実施例7
本実施例は、以下のことを除いて実施例4と基本的に同じであり、アニリンモノマーとF
e(NO・9HOの添加比率が異なり、具体的に以下のとおりである。アニリン
モノマーとFe(NO・9HOのモル比が1:0.45である。
実施例8
本実施例は以下のことを除いて実施例4と基本的に同じであり、アニリンモノマーとFe
(NO・9HOの添加比率が異なり、具体的に以下のとおりである。アニリンモ
ノマーとFe(NO・9HOのモル比が1:1.94である。
実施例9
本実施例は以下のことを除いて実施例4と基本的に同じであり、ステップ3)中のプロセ
スパラメータが異なり、具体的に以下のとおりである。反応開始から30分後、磁気リン
グ反応管の電磁リングが45s/回の頻度で反応管本体1の反応ゾーンと低温ゾーンに切
り替えられ生成された修飾ナノ四酸化三鉄を吸着および固定し、電磁リングが通電される
と反応ゾーンと低温ゾーンでの滞留時間がともに3sである。
実施例10
本実施例は以下のことを除いて実施例4と基本的に同じであり、ステップ3)中のプロセ
スパラメータが異なり、具体的に以下のとおりである。反応開始から30分後、磁気リン
グ反応管の電磁リングが90s/回の頻度で反応管本体1の反応ゾーンと低温ゾーンに切
り替えられ生成された修飾ナノ四酸化三鉄を吸着および固定し、電磁リングが通電される
と反応ゾーンと低温ゾーンでn滞留時間がともに5sである。
実験例
実施例1を例にして、導電性ナノ材料の添加による嫌気性反応器始動に対する影響を調査
し、実験で使用されるFeNPsはShanghai Macleans Bioc
hemical Technology Co.,Ltdから購入され、技術仕様書の公称
粒度が20nmである。実験で使用されるSiONPsはShanghai Alad
din Biochemical Technology Co.,Ltdから購入され、公
称粒度が20~30 nmである。実験で使用される接種汚泥は南京江心州下水処理場の
汚泥濃縮槽から採取され、35メッシュのふるいを通過して大きな粒子を除去した後の汚
泥MLSSは24.53±0.07g/Lであり、MLVSS/MLSS=0.47であ
る。
都市下水処理場からの残留汚泥(AS)、FeNPs複合汚泥(FeNPs
@As)、SiONPs複合汚泥(SiONPs@AS)(依次番号R0、R1、R2
)を別々に接種し、同じ実験条件下で実行を開始し、3台のEGSB反応器にそれぞれ等
量のブランク接種汚泥、FeNPs複合汚泥、SiONPs複合汚泥を接種し、
最終的にMLVSSが3g/Lであり、反応器温度を35±1℃に制御する。反応器は模
擬廃水運転で始動した。プロピオン酸ナトリウム(CNa)を炭素源とし、塩
化アンモニウム(NHCl)を窒素源とし、リン酸二カリウム/リン酸二水素カリウム
(KHPO/KHPO)をリン源として模擬廃水を調製した。廃水COD:N:P
= 200:5:1であり、1 L CODが5000mg/Lの模擬廃水を例にして、プロ
ピオン酸ナトリウム46.30g、塩化アンモニウム4.78g、リン酸二カリウム0.
921g、リン酸二水素カリウム0.549g、塩化マグネシウム0.1g、塩化カルシ
ウム0.05gを秤量して500mL水に溶解し、1mLの微量元素複合溶液を追加し、
ボリュームを1Lにする。一度準備して室温で2日間保持し、翌日に再調製する必要があ
る。
3台の反応器が同じ条件下で動作し、動作温度を35±1℃、反応器始動初期負荷1 k
g/(m・d)、流入COD濃度5000mg/L、HRTを120時間に制御し、反
応動作が安定するまで(COD除去率が85%以上で安定し、相対的偏差が3%以下にな
り、安定時間が5日以上)、流入CODを増やすか、HRTを短くすることで、負荷を元
の1.5~2倍に増やす。反応器の異なるOLRによると、反応器始の動過程を、Sta
ge I:OLRが1~4 kg/(m・d)、Stage II:OLRが8~16 k
g/(m・d)、Stage III:OLRが20kg/(m・d)に達するとい
う3つの階段に分かれる。最終的に反応器が165日動作し、流入CODを12500m
g/L、HRTを15時間、OLRを20kg/(m・d)とする。反応器の動作開始
パラメータおよび負荷増加過程は表1に詳しく示される。
表 1 始動期間の反応器の動作条件表

Figure 0007046298000002
* CODは化学的酸素要求量を表し、HRTは水力学的滞留時間を表し、OLRは有機負
荷率を表し、Fは循環水と流入水との比率を表し、Up-flow velocityは上
昇速度を表す。
次に、以下の調査を行う。
一、FeNPsとSiONPsの添加による始動階段システムの性能に対する影

嫌気性反応器の始動プロセス中の有機負荷耐性に対するナノ四酸化三鉄の影響を調査する
ために、それぞれ嫌気性活性化汚泥(AS)、ナノ四酸化三鉄複合嫌気性活性化汚泥(F
NPs@AS)、ナノ二酸化硅複合嫌気性活性化汚泥(SiONPs@AS)を
接種した反応器の異なる負荷階段下での流出CODを監視して分析する。
図1に示すように、嫌気性EGSB反応器の始動期間、OLR耐性に対する導電性ナノ粒
子の影響を調査するために、AS、FeNPs@ASおよびSiONPs@ASを
接種した3つの反応器の異なる負荷階段での流出COD、メタン生成率およびpHを監視
して分析する。3つのEGSB反応器(R0、R1およびR2)の流出COD濃度は最初
の数日間で異なる下降傾向を示し、15日目、R0、R1およびR2の流出COD濃度が
それぞれ88.85±29.10mg/L、85.37±25.78 mg/Lおよび9
2.34±13.15 mg/Ldであり、低OLR廃水(1 kg COD/(m・d
))を受けた後処理効率が類似になる。16日~129日の期間、R0、R1およびR2
の流出COD濃度がOLRの増加に従い変化するが、流出COD除去効率の一致性が第2
階段の終了まで続け、R0の流出COD除去効率が常に89.12±0.19%を超え、
R1の流出COD除去効率が90.79±0.08%であり、R2の流出COD除去効率
が83.88±0.19%である(20日目を除く)(図1B)。前記COD除去効率が
高いOLRの影響後現れ、汚泥がさらに順応され成熟した後、3つのシステムの安定性が
向上した。特に54日目、嫌気性反応器のHRTをさらに15時間に短縮し、流入COD
濃度を5000mg/Lにすることで、OLRが8 kg COD/(m・d)に増加し
た。次の数日間、R0、R1およびR2の流出COD濃度がそれぞれ748.89±10
.10mg/L、400.73±5.91 mg/Lおよび266.92±9.23 mg
/L(60日)から399.17±42.34および74.09±10.58 169.
34±3.02 mg/L(62日目)に低下し、これは、FeNPs@ASシステ
ムの影響耐性および回復過程の安定性が他のシステムよりも優れたことを示す。これは、
嫌気性微生物がEPSの分泌を増加させることによってナノ粒子に付着し、ナノ粒子が細
胞膜を通過するのを防ぐだけでなく、ASに付着したナノ粒子の凝集を利用して、活性汚
泥の造粒を促進し、反応器内のバイオマスを増やすことができる。また、FeNP
sの導電性はアセトゲンとメタン生成菌の間の導電体として使用でき、電子の直接移動を
促進し、VFAsの嫌気性代謝を強化することができる。第3階段の流入COD濃度がさ
らに12500mg/Lに増加し、同時にHRTを15時間として、反応器OLRが20
kg COD/(m・d)に達した。R0およびR2と比較して、R1は、OLRの影
響に対してまったく異なる応答を示し、R1のプロセス安定性が7日間回復し(流出CO
D濃度が394.82±21.23 mg/Lから247.52±54.08 mg/Lに
低下)、R0およびR2は流出COD濃度の急激上昇につれて崩壊する傾向がある。具体
的には、R1の流出COD濃度が160日目209.17±15.79 mg/L程度維
持し(除去率が98.22%)、R0およびR2の流出COD濃度がそれぞれ478.6
6±1.06 mg/Lおよび1312.87±9.55 mg/L(131日目)から急
激に5996.47±12.33および6381.27±51.8 mg/L(160日
目)に増加した。つまり、高OLR下でFeNPsを添加すると有機物の分解を促
進し、嫌気性反応器の動作安定性を向上させることができる。
図1Cに示すように、R0、R1およびR2(第1階段)のメタン生成率はわずかな違い
を示し、OLRの増加とともに同じ増加傾向を示し、限られたマトリックスは、3つのシ
ステムで十分に活用および変換される可能性がある。第2階段では、OLRが8 kg C
OD/(m・d)に増加した場合、3つの反応器のメタン生成率が有意な差が出た。6
3日目、R0、R1およびR2のメタン生成率がそれぞれ13.02±0.88 L/d
、17.14±2.62 L/dおよび12.55±0.76 L/dに増加した。R1の
メタン生成率がR0およびR2よりも31.64%および36.57%高かった。Fe
NPsの自身の導電性によりアセトゲンとメタン生成菌間の電子移動が加速され、基
質の新陳代謝を促進し、それによって嫌気性汚泥のメタン生成性能を改善することができ
る。特に、流入COD濃度を調整することで、反応器OLRが16 kg COD/(m
・d)に達し、R1のメタン生成率が120日目安定して40L/d程度増加し、R0お
よびR2はこの生成速度に達するまでそれぞれ15日と13日遅れた。高OLRを抵抗す
る過程中、R1およびR2のデータを比較して分かるように、ナノ材料の凝集によって引
き起こされる嫌気性汚泥の造粒は、種間の電子移動効果によって徐々に置き換えられ、そ
れによって基質の代謝を促進する。したがって、OLRがさらに20kg COD/(m
・d)(階段III)に増加すると、R0、R1およびR2のメタン生成率が5日間そ
れぞれ44.45±1.12 L/d、49.63±1.13 L/dおよび39.88±
2.64 L/dに増加した。その後、R1反応器のメタン生成率がやや低下し、約43
L/dに維持するが、R0およびR2反応器のメタン生成率が急激に低下し、約26 L
/dおよび23 L/dに低下した。
嫌気性消化の過程中、適切なpH範囲は微生物の代謝を助長する。第1階段および第2階
段(図1D)では、全体のpH値が適切な範囲内(7.2-7.5)に保持され、嫌気性
メタン菌の活発なパフォーマンスを助長する。第3階段では、R0、R1およびR2のp
H値も低下し、R1反応器のpH値が相対的に高いレベルに保持され、R0およびR2よ
り約6%高かったが、EGSB始動過程中、FeNPsの添加によりpH値を安定
させることができることを示した。現在のデータから分析して分かるように、揮発性脂肪
酸(VFAs)の蓄積はR0およびR1システムpH値がやや低下することによって引き
起こされる可能性がある。以前の推測を確認するために、VFAsなどのより多くのデー
タをマイニングする必要がある。
二、VFAsの代謝特徴
3つの反応器の始動階段で放出されたVFAsを調査した(図2)。その結果、反応器中
のVFAsは主に酢酸塩とプロピオン酸塩であり、それらの濃度を当量CODで算出した
(酢酸塩当量1.07g COD/g、プロピオン酸塩当量1.51g COD/g)。始
動過程中、高いOLRの影響下で、3つの反応器中のVFAsがOLRの増加に従って類
似な変化特徴(つまりプロピオン酸塩および酢酸塩の早速蓄積)があるが、プロピオン酸
塩と酢酸塩の濃度比が大きな差がある。要するに、第1階段では、反応器に低OLR(8
kg COD/(m・d)未満)で給料する場合、3つの反応器中のプロピオン酸塩の
濃度(約70mg/LのCOD)が酢酸塩(約20mg/LのCOD)よりも数倍だけ高
かった。しかしながら、第2階段の57日目、OLRが8 kg COD/(m・d)に
増加した場合(図2A)、R0中のプロピオン酸塩および酢酸塩の濃度が345.01
mg/Lおよび97.11 mg/Lに増加し、R1中にプロピオン酸塩および酢酸塩の
顕著な蓄積がなかった。R2中の対応するプロピオン酸塩の濃度が57日目R1と同様に
200mg/Lであったが、61日目、この値が700mg/Lに増加した。次の階段(
第3階段)では、OLRが20kg COD/(m・d)に達し、R0およびR2の排
水にプロピオン酸塩が顕著に蓄積された。152日目、R0のプロピオン酸塩の濃度が3
712.42 mg/Lに達し、R2のプロピオン酸塩の濃度が4645.64 mg/L
に達したが、R1では汚水中のVFAsの顕著な蓄積がなく、特にプロピオン酸塩の濃度
が154.10mg/Lであった。
したがって、3つの反応器のVFAs状況から分かるように、FeNPsの添加に
より、特に高OLRの影響下で回復過程の安定性を高める。これは、プロピオン酸塩は嫌
気性消化過程中の合成代謝のコア代謝物として、効果的に酢酸に変換できるからである。
長い間、VFAsの蓄積は嫌気性メタン細菌に対して有毒であると考えられてきた。した
がって、プロピオン酸によって生体内変換された酢酸のさらなる消費は、主に、Fe
NPが電子シャトル(Hまたはギ酸)よりも直接的な種間電子移動モードで嫌気性微
生物共栄養群集間の情報交換と物質変換を促進するという事実による可能性がある。した
がって、VFAsの分解に割り当てられるエネルギーは、メタン生成菌に好ましい生活条
件を提供するように最適化されている。実際、活性汚泥の造粒プロセスは、アセトゲンと
メタン生成菌の間の電子移動距離をさらに短縮する。上記の議論に基づいて、高負荷廃水
を処理する開始段階の間に、導電性材料の提供が嫌気性メタン生成システムのための代替
の電子移動経路を提供することが見出され、システムが安定した状態にあることを確保す
る。
三、電子伝達システムの活性
電子伝達システム(ETS)の活性化検出は潜在的な呼吸能力を反映するために使用され
るだけでなく、好気性および嫌気性環境における生物の代謝活性の指標としても使用され
る。30日目、50日目、および150日目のINT-ETS指標を、NPがある場合と
ない場合のETSの活動を決定するために3つのリアクターで確立する。結果から分かる
ように(図3A)、対照組反応器(R0)およびFeNPs(R1)またはSiO
NPs(R2)を補充した反応器のINT-ETSは異なる時間で大きな差がある。R
1の全体INT-ETSはR0およびR2よりも遥かに高く、30日目の256.98±
26.33 μg/(g・min)、50日目の477.44±14.73 μg/(g・
min)、150日目の883.99±106.21 μg/(g・min)に達した。
R0の対応する値は、204.76±7.61μg/(g・min)(30日目)、19
1.19±26.63μg/(g・min)(50日目)および525.94±32.9
0μg/(g・min)(150日目)であり、R2の対応する値は、168.07±1
7.11μg/(g・min)(30日目)、262.68±45.59μg/(g・m
in)(50日目)および381.96±39.65 μg/(g・min)(150日
目)であった。R0およびR2と比較した結果から分かるように、FeNPsを添
加した後(R1)、酢酸生成菌およびメタン生成菌間の電子伝達効率がそれぞれ68.7
8%および131.44%向上し、導電性材料の添加は、より効果的な電子移動経路であ
るDIETを引き起こす可能性があるため、電子は電子供与体から電子受容体に直接移動
する。したがって、高いOLRの影響下で、導電性の良いFeNPを嫌気性微生物
間の導体として使用して、DIETを実現でき、VFAsの代謝およびメタンの蓄積を促
進する。
DIETのさらなる証拠は、CV曲線によって説明され、酸化還元ピークの動きは、共栄
養細菌間の電子伝達能力を特徴づけることができる。フォワードスキャンの結果、同じ電
圧の下で、R1が0.246Vで強化された酸化ピークを持って、電流が1.4mA(図
3B)、R0より約76.59%、R2より61.87%高かった。結果から分かるよう
に、FeNPsの長期暴露により、嫌気性汚泥システムは、特に高いOLRの下で
、より強力な電子伝達能力を持つ。システムの電子移動能力に対するFeNPの導
電率の寄与をさらに調査するために、測定前にR1と同じFeNPsを暴露して一
時的にR0に追加する。同じ条件下でCV曲線をスキャンする。結果から分かるように、
FeNPs、R0の添加により汚泥の電子伝達能力が向上した(0.79から1.
0mA)が、R1より40.0%低い。FeNPsの導電性によって誘発される種
間電子移動効果に加えて、電子移動の効率を改善することができる他の要因、例えばDI
ETに関与できる微生物の濃縮または細胞外分泌物における電子伝達メディエーターの増
加があるはずである。また、これはまた、3つの反応器すべてが第2段階でより良い有機
物負荷除去率を示した理由を確認した。
四、嫌気性汚泥EPS分析
微生物によって分泌されるEPSには、タンパク質(Proteins, PN)、多糖(
Polysaccharides, PS)、腐植物質(Humicsubstances
,HS)、ヌクレオチドおよび脂類などが含まれ、PNとPSの相対的な含有量変化が外
部の環境条件に関連する。
EPSはルーズタイプEPS(Lose-bond EPS, LB-EPS)およびコンパ
クトタイプEPS(Tight-bond EPS, TB-EPS)に分かれる。EPS成
分の分析が図4に示される。結果から分かるように、TB-EPSは、細胞外分泌物で構
成される3次元マトリックスの主成分であり、その含有量は外部環境の干渉により変動す
る。OLRの増加に伴い、LB-EPSであろうとTB-EPSであろうと、PNの含有量
は大幅に増加したが、PSは常に低レベルに保たれている。特に、TB-EPSは3つの
反応器でのPN含有量が約15mg/g VSS(65日目)から70mg/g VSS超
え(114日目)、これは、高いOLRの影響により、システムが関連するタンパク質含
有量を増加させて、環境変化によって引き起こされる代謝ストレスに抵抗し、さらに粒状
汚泥の構造安定性と代謝活性をさらに維持することを示す。PSは、汚泥の形態を維持し
、水力負荷の変化によって引き起こされる汚泥フロックの分散を防ぐ上で重要な役割を果
たしたが、始動過程中、3つの反応器中のPS含有量はあまり変化せず、その濃度はLB
-EPSとTB-EPSの両方で約2.5 mg / gVSSのままであった。65日目、反
応器R1中のEPS総量が最も高く、次はR2であり、これは、ナノ粒子を追加する初期
段階で、微生物がEPSの分泌を増加させ、ナノ粒子が細胞膜を通過するのを防ぐ可能性
があることを示した。152日目、EPS総量が減少し、R0およびR2のEPS分泌量
がR1より低くなり、これは、20kg COD/(m・d)の高OLRはR0および
R2の許容限界を超え、プロピオン酸塩が蓄積し、COD除去率が約50%低下した。こ
れは、微生物システムが採用した2つのアプローチに基づいている可能性があり、1つは
高いOLR(20 kg COD /(m・d))が粒状汚泥の耐衝撃性に大きく挑戦し、
R0とR2の3次元マトリックスを薄くすること、2つは導電性FeNPが合成コ
ミュニティ間の電子移動を促進し、システム内のプロピオン酸の蓄積を効果的に回避し、
代謝圧力を低下させることである。したがって、FeNPsを介したEGSBシス
テムは、高い有機負荷の影響に直面した場合、より多くの選択肢があり、つまりEPSの
分布を調整し、情報伝達をより助長する生体内変化法を選択する。高いOLRおよびFe
3O4NPがEPSを誘導して、シトクロムcやキノン化合物などのDIETに関与する
いくつかの電子伝達メディエーター、例えばシトクロムcおよびキノン化合物を分泌する
可能性があることは否定できず、これは、R1がR0システムよりも高い電子移動効率を
持っていることを合理的にする。
五、微生物群集構成
3つのEGSB反応器の起動中のOLRの影響下での細菌群集の進化特性を説明するため
に、0日目、50日目、および150日目のサンプル汚泥のゲノムDNAを分離し、ハイ
スループットシーケンシングによって分析した。図5Aから分かるように、150日目、
Syntrophobacter, f_Spirochaetaceae, f_Syner
gistaceaeおよびf_Anaerolineaceae種に最も類似した配列は
、3つの反応器では顕著に蓄積された。具体的に、150日目、Syntrophoba
cterの相対存在量が32.03%に達し、R0(20.35%)およびR2(27.
80%)よりも高かった。Syntrophobacterはプロピオン酸と酪酸の合成
と酸化に不可欠なので、Methanoseacinaと電子を共有する。R0、R1お
よびR2では、f_Spirochaetaceaeの相対存在量はそれぞれ16.71
%、17.41%および16.75%であった。f_Synergistaceaeに関
連する細胞外部電子をFe(III)酸化物または電極に伝達できる微生物が蓄積され、
その存在度がR0、R1およびR2でそれぞれ17.56%、7.19%および8.17
%に達した。Geobacterは典型的な合成細菌として、DIETを介して電子受容
体と電子を共有できることが証明されているが、それがなくても電子伝達の効率が大幅に
低下することはない。これは、f_Synergistaceaeなどの代替性電子供与
体の存在により、高OLR下での共栄養微生物間の情報交換と物質変換を実現する可能性
がある。f_Anaerolineaceaeは炭化水素の発酵と代謝を特徴とし、その
糸状の形態は、Methanosaetaと一緒に集まりやすく、互いに協力し合うため
、それらの間の電子移動距離を短くするのに役立る。
図5Bに示すように、高OLR影響下で(150日目)、Methanosaetaは最
も豊富な古細菌であり、存在度がR1で60.58%に達し、R0(54.59%)およ
びR2(57.22%)よりも高かった。次はMethanobacterium属およ
びMethanolinea属である。最近、G. metallireducensが
メタン生成生物(例えばMethanosaeta種)と直接電子移動を行うことが発見
され、後者は、DIETプロセスを通じて電子を受け入れ、二酸化炭素をメタンに還元す
る。したがって、相互栄養と共代謝が重要な役割を果たした可能性があり、Methan
osaetaが生物生成細菌と直接電子を交換できることが示されているためである。M
ethanobacteriumはHを介した種間電子移動のモデルとして、DIET
の能力を持っていることが証明され、メタン生成菌におけるDIETの能力の分布が以前
に考えられていたよりもはるかに広いことを示す。全体として、起動段階での外部負荷の
手続き的な増加に伴い、嫌気性消化システムは細菌群集構造を調節してシステムの安定状
態を維持する傾向が強いようであり、特定の機能性細菌や古細菌の存在量を増やすだけで
はない。ただし、OLRが一定の閾値(20 kg COD /(m・d)以上)に達する
と、嫌気性消化システムの性能は徐々に低下し、細菌群集の存在度だけによって逆転でき
ない。例えば、f_Spirochaetaceae、f_Synergistaceae
およびMethanolinea属の存在度は、IHTが電子伝達の主なモードであるこ
とを示している可能性がある。ただし、高いOLR条件下では、IHTベースの嫌気性消
化システムのパフォーマンスが低く、抑制された疑似定常状態、つまりIHTを介したア
セトゲンとメタン生成菌間の電子の伝達がブロックされることが引き起こされる。Fe
NPsによって媒介されるDIETが、アセトゲンとメタン生成菌の間の電子移動の
効率を促進し、嫌気性消化システムに対する高いOLRの影響が弱まり、良好なCOD除
去率とメタン生成率が得られる。
同時に、様々な実施例の技術的効果をさらに検証するために、以下の実験的調査が現在行
われている。
1)嫌気性反応器始動効果に対する異なるパラメータの影響
実施例1、2、3を例にして、上記の方法を使用して反応器始動の第3階段(Stage
III)で流入COD濃度をさらに12500mg/Lに増加し、HRTを15時間に
維持する。
実施例1:R1の流出COD濃度が160日目、約209.17±15.79 mg/L
に維持した。
実施例2:反応器R1の流出COD濃度が160日目、約231.05±12.73 m
g/Lに維持した。
実施例3:反応器R1の流出COD濃度が160日目、約229.42±13.11 m
g/Lに維持した。
したがって、比較して分かるように、実施例2、3は実施例1に対して、流出CODが高
いため、実施例1の嫌気性反応器の始動効果がより優れた。
2)嫌気性反応器始動効果に対する異なる導電性ナノ材料の影響
実施例1、4を例にして、上記の方法を使用して、反応器始動の第3階段(Stage
III)で流入COD濃度をさらに12500mg/Lに増加し、HRTを15時間に維
持する。
実施例1:R1の流出COD濃度が第160日目、約209.17±15.79 mg/
Lに維持した。
実施例4:反応器R1の流出COD濃度が160日目、約191.34±14.75 m
g/Lに維持した。
同時に、実施例4を例にして、Fe(NO・9HOを無水エタノール中に溶解し
、アニリンモノマーを無水エタノール中に溶解して、アニリンモノマーとFe(NO
・9HOのモル比が1:1.45になり、その後磁気リング反応管に入れ、磁気リン
グ反応管内へ磁気リングの高さ以下になるように流入し、次に磁気リング反応管内へ圧力
が2.5MPaになるように窒素ガスを充填し、磁気リング反応管を195℃に加熱して
7時間反応させ、調製された沈殿物を遠心分離により収集し、洗浄および乾燥して、修飾
ナノ四酸化三鉄を得、調製された修飾ナノ四酸化三鉄を対照例とする。
対照例:反応器R1の流出COD濃度が160日目、約203.17±13.67 mg
/Lに維持した。
したがって、比較して分かるように、実施例4で修飾ナノ四酸化三鉄を使用する方が実施
例1でナノ四酸化三鉄する方よりも、流出CODが相対的に低く、磁気リング反応管で処
理されていない修飾ナノ四酸化三鉄の嫌気性反応器始動効果に対する影響が小さいため、
実施例4の嫌気性反応器の始動効果がより優れた。
3)嫌気性反応器始動効果に対する異なる温度パラメータの影響
実施例4、5、6を例にして、上記の方法を使用して、反応器始動の第3階段(Stag
e III)で流入COD濃度をさらに12500mg/Lに増加し、HRTを15時間
に維持する。
実施例4:反応器R1の流出COD濃度が160日目、約191.34±14.75 m
g/Lに維持した。
実施例5:反応器R1の流出COD濃度が160日目、約198.71±15.12 m
g/Lに維持した。
実施例6:反応器R1の流出COD濃度が160日目、約200.53±15.17 m
g/Lに維持した。
したがって、比較して分かるように、実施例5、6では異なる温度パラメータを使用する
と調製された修飾ナノ四酸化三鉄の使用効果に一定の影響を与え、実施例4で使用される
温度パラメータは相対的により優れた。
4)嫌気性反応器始動効果に対する異なる混合添加比率の影響
実施例4、7、8を例にして、上記の方法を使用して、始動器始動の第3階段(Stag
e III)で流入COD濃度をさらに12500mg/Lに増加し、HRTを15時間
に維持する。
実施例4:反応器R1の流出COD濃度が160日目、約191.34±14.75 m
g/Lに維持した。
実施例7:反応器R1の流出COD濃度が160日目、約199.81±14.23 m
g/Lに維持した。
実施例8:反応器R1の流出COD濃度が160日目、約196.34±13.76 m
g/Lに維持した。
したがって、比較して分かるように、実施例7、8で異なる混合添加比率を使用すると調
製された修飾ナノ四酸化三鉄の使用効果に一定の影響を与え、実施例4、8の使用効果が
相対的により優れるが、実際の生産コストなどの要素を考慮して、必要に応じて選択すれ
ばよい。
5)嫌気性反応器始動効果に対する異なる磁気リング反応管パラメータの影響
実施例4、7、8を例にして、上記の方法を使用して、始動器始動の第3階段(Stag
e III)で流入COD濃度をさらに12500mg/Lに増加し、HRTを15時間
に維持した。
実施例4:反応器R1の流出COD濃度が160日目、約191.34±14.75 m
g/Lに維持した。
実施例9:反応器R1の流出COD濃度が160日目、約195.81±14.43 m
g/Lに維持した。
実施例10:反応器R1の流出COD濃度が160日目、約194.77±14.89
mg/Lに維持した。
したがって、比較して分かるように、実施例9、10で異なる磁気リング反応管を使用す
ると調製された修飾ナノ四酸化三鉄の使用効果に一定の影響を与え、実施例4の使用効果
が相対的により優れた。

Claims (6)

  1. ナノ四酸化三鉄を使用して嫌気性反応器の始動を促進する方法であって、
    ナノ四酸化三鉄複合嫌気性活性化汚泥を調製し、調製されたナノ四酸化三鉄複合嫌気性活
    性化汚泥を5~18gVSS/Lの体積濃度で嫌気性反応器に接種して、嫌気性反応器を
    始動するステップを含み、
    前記ナノ四酸化三鉄複合嫌気性活性化汚泥の調製方法は、
    前記ナノ四酸化三鉄を脱イオン水に加えて超音波で分散し、ナノ四酸化三鉄分散溶液を調
    製するステップと、
    調製されたナノ四酸化三鉄分散溶液を嫌気性活性化汚泥に加え、22時間攪拌して、ナノ
    四酸化三鉄複合嫌気性活性化汚泥を得るステップと、を含み、
    前記ナノ四酸化三鉄ポリアニリンで修飾された四酸化三鉄であり、前記修飾ナノ四酸化
    三鉄の調製方法は、
    1)アニリンモノマーとFe(NO・9HOのモル比が1:0.45~1.94
    であるように、Fe(NO・9HOを無水エタノールに溶解し、アニリンモノマ
    ーを無水エタノールに溶解するステップと、
    2)次に、電磁リング反応管内へのステップ1)で調製された溶解物の充填量が電磁リン
    の高さ以下であるように、ステップ1)で調製された溶解物を電磁リング反応管に加え
    た後、電磁リング反応管内へ窒素ガスを、圧力が2.5MPaになるように流入し、電磁
    リング反応管を180~200℃に加熱して6~8時間反応させるステップと、
    3)反応開始から30分後、電磁リング反応管の電磁リング(2)を45~90s/回の
    頻度で反応管本体(1)の反応ゾーンと低温ゾーンに切り替えて生成されたポリアニリン
    で修飾された四酸化三鉄を吸着および固定し、電磁リング(2)が通電されると反応ゾー
    ンと低温ゾーンでの滞留時間が3~5sであり、前記低温ゾーンの温度を80~110℃
    に制御するステップと、
    4)調製された沈殿物を遠心分離により収集し、洗浄および乾燥して、ポリアニリンで修
    飾された四酸化三鉄を得るステップと、を含む、
    ことを特徴とするナノ四酸化三鉄に基づく嫌気性反応器の始動の促進方法。
  2. 前記ナノ四酸化三鉄はナノ四酸化三鉄であり、前記ナノ四酸化三鉄の粒子径は20~30
    nmである、
    ことを特徴とする請求項1に記載のナノ四酸化三鉄に基づく嫌気性反応器の始動の促進方
    法。
  3. 前記ナノ四酸化三鉄複合嫌気性活性化汚泥中のナノ四酸化三鉄と前記嫌気性活性化汚泥の
    乾燥重量の質量比が0.03~0.15:1である、
    ことを特徴とする請求項1に記載のナノ四酸化三鉄に基づく嫌気性反応器の始動の促進方
    法。
  4. 前記嫌気性反応器が始動されると、pHを6.7~7.5、温度を27~36℃に制御し
    、嫌気性反応器の動作開始過程中、COD:N:Pが400~200:7~3:1である

    ことを特徴とする請求項1に記載のナノ四酸化三鉄に基づく嫌気性反応器の始動の促進方
    法。
  5. 前記嫌気性反応器は、通常消化槽、嫌気性接触消化槽、上昇流嫌気性汚泥床、嫌気性粒子
    状汚泥膨張床中のいずれか1つであり、前記嫌気性活性化汚泥は凝集状汚泥、粒子状汚泥
    中のいずれか1つである、
    ことを特徴とする請求項1に記載のナノ四酸化三鉄に基づく嫌気性反応器の始動の促進方
    法。
  6. 前記攪拌方法は、機械的攪拌で22時間培養し、攪拌速度120rpmで嫌気性培養する

    ことを特徴とする請求項1に記載のナノ四酸化三鉄に基づく嫌気性反応器の始動の促進方
    法。
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