JP7045608B1 - 傾斜沈降装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】汚れ付着による分離性能低下を防ぐ構造の、上向流式沈降槽に使用される複数列の傾斜管沈降装置を提供する。【解決手段】傾斜流路の径を拡大することなく、また分離性能を維持しながら、従来から使用されている傾斜沈降装置の加工方法を一部変更し、傾斜隔壁の流出端辺の前後方向交互に段差を設けることにより、濁質フロックによる閉塞を防止し、清掃メンテナンスまでの期間を延長させることができる。【選択図】図12

Description

本発明の傾斜沈降装置は、主に浄水処理施設や産業排水処理施設の重力式沈降槽(以下沈降槽と言う)に使用される。沈降槽は液体中の懸濁物質を重力沈降の原理を利用して、連続的に分離清澄化する設備であり、水平流式と上向流式があり、本発明の傾斜沈降装置は上向流式沈降槽に使用される。
傾斜沈降装置は沈降槽を水平に階層に仕切る原理を応用し、懸濁物質が沈降する距離を縮小し、分離に要する時間を短縮する。
したがって沈降槽の大きさをその短縮した割合に応じて縮小させることができ、沈降槽の建設コストの縮減に大きく寄与する。
傾斜沈降装置は沈降分離に連続性を持たせるため、底面に傾斜をつけて分離した濁質を装置外に常時排出する。
図5(a)に示すように、底面を高さHに傾斜させた場合の沈降距離はhとなり、沈降性能は傾斜装置がない場合に比べてH/h倍増加する。(非特許文献1)水道設計指針2000 ページ196,19~27行に同様の記述がある。
傾斜角度は実用的に水平面に対し45度から70度程度が用いられ、60度が最も一般的である。
傾斜した多数の隔壁(以後傾斜隔壁(50)と言う)を一体的に立体構成したものを傾斜沈降装置という。
傾斜沈降装置には沈降槽内の水平に流れる部分に設置される水平流式と上昇流に設置される上向流式がある。本発明の傾斜沈降装置は上向流式傾斜沈降装置A0である。
代表的な例を図1に、またその使用例を図2に示す。なお特許文献1のページ(2) 段落3、ペ-ジ(4) FIG1,2にも傾斜沈降装置の代表例が示されている。
上向流式傾斜沈降装置A0は図2に示す通り、沈降槽B内の水面下で流入側(23)と流出側(24)の中間に設置される。
上向流式傾斜沈降装置A0は、さらに表1に示すように傾斜管式と傾斜板式に分別され、傾斜隔壁(50)に傾斜管(60)や傾斜隔壁(50)の幅方向bを細かく仕切って管状とした部材を使用したものを傾斜管沈降装置A10、傾斜板(51)を使用したものを傾斜板沈降装置A20と言う。
Figure 0007045608000002
傾斜管式は管状に閉じられた傾斜流路(11)を、傾斜板式は傾斜板で仕切られた傾斜流路(11)を被分離水が上昇する。傾斜管(60)の流路形状には様々なものが製品化されており、基本となる形状を表2に示す。また傾斜管沈降装置A10は取り扱いやすさや強度保持のためモジュール化され、自立構造をなしているものが多い。
Figure 0007045608000003
特公昭47-7301号(ページ(2)段落3、ペ-ジ(4)FIG1, FIG 2) 特許第5196571号公報(段落番号0007~0011、0037~0038、0064~0065ペ-ジ(13)図1図4、ペ-ジ(14)図8図9) 特許第6653203号(段落番号0007~0012ペ-ジ(9)図1,図4) 米国特許第5217614号(Sheet4/11 FIG2) 特開昭52-140968号(ページ311、Fig 1) 特開2010-264409号(段落番号0008ペ-ジ(7)図2,図3) 特開昭53-83157号(ページ298,9~14行、ページ302,29~36行、ペ-ジ305第12図) 公開実用昭62-194404号(ページ6、17~18行)
水道設計指針2000 ページ194~199「5.5.4傾斜板(管)式沈殿池」、ページ199~202「5.5.5高速凝集沈殿池」平成12年3月31日発行 一般社法日本水道協会
第1に上向流式傾斜沈降装置A0に発生する閉塞の問題について記述する。
上向流式傾斜沈降装置A0を沈降槽B内で長期間運用していると、傾斜沈降装置A0の流出端辺(22)に汚れが付着し流れを阻害して分離性能を著しく低下させる。
汚れの成分の多くは、分離効率を向上させる目的で液中にミョウバン系の凝集剤を投入し、懸濁物質を集塊した数ミリ程度の濁質フロック(3)である。
汚れの付着は、上昇流路内で完全に分離されずに残った微量の濁質フロック(3)が傾斜沈降装置A0の上面において一部が再沈降し流出端(20)に沈着するために発生する。
上向流式傾斜沈降装置A0の分離性能を良好に維持するため、装置の定期的な清掃メンテナンスが欠かせない。
特に図1に示す上向流式傾斜沈降装置A0では、懸濁物質の性状によっては装置の流出端辺(22)に濁質フロック(3)が沈着堆積し、長期間放置するとマット状の層(以下マット層(4)と言う)を形成して閉塞状態に至ることも報告されている。
段落番号0037~0038 ペ-ジ(13)図4
図3に傾斜沈降装置が閉塞に至る流出端の挙動を示す模式図を示す。図3(a) は傾斜管流出端の平面図、図3(b)は同じく断面図である。沈降装置設置初期の状況から、長期運用により濁質フロック(3)の沈着が進んだ状態、そして定期的な清掃無しに長期にわたり放置した結果、マット層(4)が形成され閉塞に至る状態を示す。
閉塞状態が発生すると、傾斜装置に流入する流れが不均一となり、一部に短絡流が生じて、分離効率を著しく低下させる。
第2に従来の閉塞防止対策について記述する。
上向流式傾斜沈降装置A0の流出端(21)に沈着した濁質フロック(3)が成長し、マット層(4)が形成されることを防止するため、傾斜流路(11)の拡大が求められる。
傾斜管沈降装置A10の場合、特許文献8のペ-ジ6、17~18行にあるように、傾斜管(60)の径を50mm角から100mm角に拡大する対策がとられたり、傾斜板沈降装置A20の場合は、傾斜板(51)の間隔を例えば75mmから150mmに拡大する対策がとられる。
図4は閉塞防止対策を講じた傾斜沈降装置A0の流出端側断面模式図である。図4(a)は従来から採用されているピッチpで配列された傾斜隔壁(50)の模式図で、閉塞防止対策前の状態。図4(b)は従来から行われている閉塞防止対策で、傾斜隔壁(50)の間隔pを2倍にした場合の模式図である。図4(c)は本発明の対策を示す模式図である。
傾斜沈降装置A0の流出端辺(22)に沈着する濁質フロック(3)は徐々に集塊し、放置するとしだいにマット層(4)を形成する。マット層(4)は脆弱で、対辺の間隔が拡大、すなわち流路断面が拡大すると、マット層の形成途上で層の中央部のひずみεが増し、ひずみεがある限界を超えると濁質フロック(3)同士の結着力を失って破断し、マット層(4)が形成されず、閉塞には至らない。
よって、流路となる傾斜管(60)の径を拡大して、マット層(4)の形成を防止する対策が従来からとられている。
第3に従来の閉塞防止対策の問題点について記述する。
閉塞防止対策として、傾斜流路(11)を拡大すると傾斜沈降装置A0が大型化し、製作コストの上昇やしいては傾斜沈降装置A0を収容する沈降槽Bも拡大し建設コストの増大を招くことになる。
また傾斜流路(11)の拡大により、流路内に乱流が発生しやすくなり、分離効率が低下する欠点もある。
最初に傾斜沈降装置A0の大型化とその問題点について説明する。
傾斜沈降装置A0の沈降分離性能は2枚の傾斜隔壁(50)の間隔に反比例して性能が低下する。
すなわち、沈降分離性能は図5(a)に示されるように高さHの2枚の傾斜隔壁(50)間の最深垂線hの数に比例し、H/h倍で示される。閉塞を防ぐために傾斜隔壁(50)の間隔pを2倍の2pにすると図5(b)に示すように分離性能はH/2h倍となり、分離性能は2分の1に減ずる。これを補うためには傾斜隔壁(50)の長さを2倍にしなければならない。
傾斜隔壁(50)の長さLを2倍にすると傾斜沈降装置A0の高さHは、傾斜角度が60度の場合H=2Lsin60=1.73Lとなり、1.73倍高くなる。この方法では傾斜沈降装置A0が大きくなり、傾斜沈降装置A0の製作コストや傾斜沈降装置A0を収める沈降槽Bの建設コストが大幅に上昇する。
次に、分離効率の低下について説明する。
傾斜流路(11)が拡大することにより、傾斜流路内で乱流が発生し易くなり、分離性能が低下し、分離効率が悪化する。沈降分離性能の効率に大きく影響する整流度はレイノルズ数で表され数値が低いほど整流度が高いことを示す。
沈降分離操作は整流域内であることが絶対条件であり、レイノルズ数は非常に重要な要素である。
レイノルズ数は流れの整流度を表す無次元の数値で、Re=ρvDe/μ Re:レイノルズ数、ρ:流体密度、v:流体速度、De:濡れ壁面積De=4×断面積/浸辺長、μ:流体粘度、で計算される。沈降分離技術分野ではレイノルズ数500以下が層流域、2,500以上が乱流域とされているが、実例的には200以下が採用されている。
傾斜管内の流れの速度を一定とすると、濡れ壁面積がレイノルズ数を変化させる重要なファクターとなる、流路径が小さければ濡れ壁面積Deも小さくなり、レイノルズ数も比例して小さくなる。
傾斜沈降装置に求められるレイノルズ数は、濁質フロック(3)による閉塞の恐れがない条件下で低いほど良く、数10から200程度とされている。
閉塞防止対策として、従来技術では、傾斜流路(11)を拡大する対策が取られるが、この方法では、レイノルズ数が増大し沈降分離性能が悪化する欠点がある。
一方、特許文献2の段落0007~0011,ペ-ジ(14)図9に示されるように、角型の傾斜管沈降装置A10では管のピッチpを変えずに管の幅方向bを拡幅し、上端面の形状を長方形としてマット層(4)の支点間隔を拡大して、閉塞防止対策とする方法がある。
この場合、ピッチpは変わらないので沈降性能は減じないが、傾斜流路幅が大きくなり、レイノルズ数が増大、管内の流れに乱れが生じやすくなり、分離効率が低下する。
Figure 0007045608000004
レイノルズ数比較の一例を表3に示す。従来から使用され、また実績の多い50mm角傾斜管と、閉塞防止対策のために新たに提供された50mm×100mmや100mm角の傾斜管で比較した。
表3のa、d=50mm,b=50mm、とb、d=50mm,b=100mm、の角型傾斜管のレイノルズ数を比較すると、それぞれ77と103となり1.34倍の開きがある。したがってピッチpを変えずに幅方向bを拡幅した傾斜管では、閉塞防止効果は得られるが、レイノルズ数の増加により分離効率は低下する。
また、aとc、d=100mm, b=100mm、では、77対154で2倍の開きがある。
従って傾斜流路(11)の拡大による分離性能の低下は避けられないことが理解される。
傾斜流路(11)の径の大きさを変えることなく、閉塞防止対策を備えた傾斜沈降装置が要求され、隣接する流路の流出端(21)に段差zを設けることで、傾斜流路(11)径を大きくする効果と同等以上の成果が得られる方法を発明した。
段差を設けた傾斜沈降装置としてすでに特許文献3および特許文献7が考案されている。
特許文献3の段落番号0007~0012、ペ-ジ(9)図1,図4では、傾斜隔壁の上端を側板の上端より下げて、傾斜隔壁と側板の同一平面上の交差部を作らず段差とする方法が考案されている。
この考案では平板である側板の上部辺が突出した形になり、補強もなく破損しやすい。またプラスチック材が使用される場合には暴露による紫外線による強度劣化の心配もある。さらに運搬時の取り扱いが容易でなく、また運用中に沈降槽内の機器メンテナンスのために傾斜装置上を移動することがあるが、上部歩行は著しく困難であるなど欠点もある。
また、特許文献7のペ-ジ298,9~14行、ペ-ジ302,29~36行、ペ-ジ305 第12図では、同様に段差を設ける方式が明示されているが、長辺、短辺、傾斜辺で構成された波板の傾斜辺面の縁を水平に一部欠如させて、流出端の長辺と短辺とに段差を持たせた構造としている。しかし、この方法では製作組立が相当に煩雑であり製作コスト増の観点から実効性に欠ける。
そこで本発明は、これらの欠点を補い、従来技術のように、傾斜流路(11)の径を拡大することなく、また分離性能を維持しながら、従来から使用されている傾斜沈降装置の加工方法を一部変更し、傾斜隔壁(50)の流出端辺(22)の前後方向交互に段差zを設けることで、濁質フロック(3)による閉塞を防止し、清掃メンテナンスまでの期間を延長させることができ、かつ、分離性能も維持することができる段差付き傾斜沈降装置A12,A14,A22を提供する。
本発明の基本原理を図4(c)を用いて説明する。特殊な場合を除き濁質フロック(3)の付着は、傾斜沈降装置A0の流出端(21)に限定して発生するものであるから、傾斜沈降装置全体に対策を施す必要はなく、流出端(21)のみに対策を講ずれば良い。
図4(c)は、傾斜隔壁(50)の間隔pを維持したまま隣り合う傾斜隔壁(50)の流出端辺(22)に段差zを設けたもので、マット層(4)が形成される支点間隔は、2倍の2pとなり、ひずみ限界εmxを超えて、マット層(4)が形成される前に崩壊する。
この場合、段差zの大きさはひずみ限界εmx以上であることが条件となる。ひずみ限界εmx以下では、両端から成長するマット層(4)が下部の流出端(21)で支えられる形になり、崩壊には至らない。
段差を設けるということは、同一高さにある相対する流出端(21)間の距離を拡大することである。
また、隣接する傾斜隔壁(50)との間に段差zが生じることにより、側壁(40)上端に成長する濁質フロック塊(3b)から離れ、マット層(4)を形成しにくくなる。
図6にマット層形成防止のメカニズムを示す。図6(a) は傾斜管流出端の平面図、図6(b)は傾斜管流出端の側断面図である。傾斜装置の設置初期から濁質フロック(3)の付着が進んだ長期に運用中の状態、そしてさらにマット層(4)が成長途上で崩壊し、閉塞に至らない状態を示している。
以上のことから、傾斜隔壁(傾斜板)(50)の間隔、もしくは傾斜管(60)径を拡幅せずに、拡幅した場合と同じ効果が得られることが理解される。
すなわち、隣接する2つの傾斜流路(11)を一対として、その流路の中間に位置する傾斜隔壁(50)の流出端辺(22)の高さを、他の対辺の流出端辺(22)の高さより低くし段差zを設けた段差付き傾斜沈降装置A12,A14,A,22である。
また、傾斜隔壁(50)のピッチpは保たれているので分離効率を左右するレイノルズ数に変化はなく、性能の低下を招くことも無い。
段差zの大きさは、相対する流出端の距離がピッチPより大きくなるほど良い。
これを図7の段差zの解析図を用いて説明する。ABは各傾斜隔壁の流出端、Kは傾斜流路(11)を直角に切断した形状の位置、Cは傾斜流路(11)を傾斜角度θで切断した形状の位置である。
流出端A,Bがあり、隔壁のピッチはPである。段差がゼロの場合、流出端間の距離はピッチPであるが、段差がCに達するまでは、流出端間はピッチPより狭まり、その後拡大して行く。
流出端A,Bにおける集塊した濁質フロック(マット層)の成長は、A,B間の中間点Mまでを半径とする円で模式的に示される。円は集塊フロックの成長外形線で、各円が接した段階で閉塞が生じるとする。
CにおけるAとの中間点をNとすると、曲線MNは各段差における円がAに最も近い位置を示し、段差Kでもっと接近し、段差CのN点でMと等しくなり、その後拡大して行く。
すなわち、Mを起点としてNまでは、段差zが無い場合より閉塞に至りやすいと言え、必要な段差はCより下方が良い。また、Aに接近して行くBからKまでの段差は考慮外としてよい。
しかしながら、上記の理由から段差C以下が望ましいとしたが、段差が生じることにより、集塊した濁質フロックは崩壊しやすくなる利点がある。
図8は、傾斜流路(11)の流出端を水平に切断した形状の流出端AとB、直角に切断した形状 AとK、傾斜角度θで切断した形状のAとCそれぞれについて集塊する濁質フロック(3a)の成長外形線を右斜線で示した、また、濁質フロックの集塊は側壁上端でも発生し、側壁上端の集塊フロック(3b)の成長の外形線を左斜線で示した。
右斜線と左斜線の重なり部分が最も集塊しやすくなる部分である。
段差zが増すごとに、重なり部分は少なくなり、段差Kでは重なり部分がわずかであるが、Aにおける集塊の外形線が接近しており、マット層(4)を形成しやすく閉塞を生みやすい。
段差Cでは重なり部分がなく、また、近接した集塊フロックが無いので、閉塞には至らない。
Cより下方では、傾斜隔壁の長さが短くなり沈降性能の減少、また、側壁の破損が生じやすくなるので推奨できない。
以上のことから、段差zは、流出端間の拡大を重要視するならCより下方が良いが、マット層の形成を防止する実質的効果から考察すると、閉塞防止に必要な段差zは、K以下C間で十分であると言える。
よって、傾斜隔壁(50)もしくは傾斜管(60)の流出側の形状を90度以下の鋭角から傾斜角θ以上で切断した形状とすることにより閉塞防止効果がある傾斜沈降装置A0を提供することが出来る。
KやCにおける段差zは傾斜隔壁(50)の径AKをdとすると、Kの段差z(k)は、z(k)=dcosθ、Cの段差z(c)は、z(c)=2dcosθとなる。
傾斜隔壁(50)が傾斜管(60)で構成される場合、傾斜管(60)を直角に切断した形状とするか傾斜角θで切断した形状とするかで、K点やC点が得られる。
なお、A点からの切断角度は垂線が最小となり、例えば傾斜隔壁(50)の傾斜角θ=45度,60度,70度の場合それぞれ45度,30度,20度となる。
垂線で切断された形状は、無駄に傾斜壁を短くすることになり、沈降性能を低下させるので推奨出来ない。
なお、段差zの大きさは、懸濁物質の性状や傾斜装置の設置状況等により選定され、粘着性が弱く小型の濁質フロック(3)であればわずかの段差で効果があり、粘着性が強く大型の濁質フロック(3)であれば大きい段差を必要とする。
傾斜管沈降装置として代表的な傾斜角度60度、管径d=50mmの場合、z(k)=25mm、z(c)=50mmとなり、濁質フロックの性状や運用条件により25mm以上から50mmの間で採用される。
しかしながら一方、傾斜隔壁(50)の一部の長さ、もしくは高さを欠くため、沈降性能の若干の低下は数値上免れない。そこで、沈降性能低下の割合を計算して比較してみる。
図9に沈降性能を確定する原理図を示す。図9において、ピッチpで連続して並ぶ傾斜隔壁(50)の上端を長さl、もしくは高さzだけ交互に欠いた構造とする。すなわち流出端(21)にピッチp方向の交互に段差zを設けた構造である。
例えば、傾斜隔壁(50)の傾斜角度θを60度、隔壁対面間隔dを50mm、隔壁高さHを600mmとすると、ピッチp=50/sin60≒58mm、隔壁長L=H/sin60≒693mmとなる。
傾斜隔壁(50)の欠くべき高さzを、直角切断時の25mmから60度切断時の50mmとする。これを傾斜隔壁(50)の切欠く長さlに置き換えると28.9mmから57.7mmとなる。
これは傾斜隔壁(50)長さL=693mmの4.2%から8.3%になるが、段差zは傾斜隔壁(50)数の半分に限定されるので、影響は2.1%から4.2%である。
したがって傾斜隔壁(50)をlだけ欠いたことによる沈降性能の低下は2.1%から4.2%であり、これに傾斜沈降装置の効率70~90%を加味すれば、機能上の分離性能に及ぼす影響はほとんど無視することができる。
傾斜沈降装置の効率は、装置の形式により異なり、計算上求められた沈降性能の70~90%程度とされている。
国内の水道施設設計指針である
ペ-ジ196 ,7~16行では、傾斜沈降装置の効率への言及は無いが、ゆとりを持たせた設計基準内に、効率は収められているので、特に効率について規定はしていない。類似文献の旧基準では傾斜板式沈降装置70%、傾斜管式沈降装置90%としたものがある。
さて、段差による沈降分離性能の低下は無視できるとしたが、分離性能の数値的合一性を求めるならば、傾斜沈降装置の高さを2.1%から4.2%高くする必要がある。しかし傾斜沈降装置の加工誤差に取り込まれる範囲内であり、段差zを設けることによる製作コストの上昇にはほとんど影響しない。
本発明の傾斜沈降装置A12,A14,A22は、従来行われていた傾斜隔壁(50)の傾斜流路(11)を拡大する方法に代わり、傾斜隔壁(50)の一部にわずかな段差zを交互に設けるだけで、濁質による閉塞防止対策がなされ、長期間の使用に耐えるメンテナンスの容易な傾斜沈降装置を提供する。
本発明の効果として最も強調されるのは、沈降分離効率に影響を与えるレイノルズ数が低く保たれ、沈降分離性能がそのまま維持されることにある。
さらに、傾斜流路(11)の拡大に伴う傾斜沈降装置A0の大型化は不要となり、傾斜沈降装置A0を収容する沈降槽Bの容積は最小限に維持できるので、沈降槽Bの建設コストの増大も避けられる。
また、本発明の傾斜沈降装置A12,A14,A22の製造コストは、段差zをつけるために特別な工程を必要とせず、製造コストは従来と変わらない。
そして、本発明の代表的傾斜管沈降装置A14は美観的にも優れている。
傾斜沈降装置流出端辺(22)に確認される汚れは美観を損なうが、本発明の傾斜沈降装置A14の流出端辺(22)の区画数は概略2分の1に減ずるので、大幅に改善される。
図14に傾斜管沈降装置A14の側壁(40)高さにある流出端辺(22)の上面パターン図を示す。(a)は従来の傾斜沈降装置A11の上面パターン図で区画数が多く、 (b) (c)は段差をつけた本考案の上面パターン図で区画数は概略2分の1に減少している。
側壁(40)を介した両傾斜管の辺をそろえたものが(b)、1ピッチずらせて配置したものが(c)である。
図1 従来型傾斜管沈降装置の組立斜視図
図2 傾斜沈降装置使用例の沈降槽側断面模式図
図3 閉塞に至る傾斜管沈降装置の挙動を示す流出端の平面と側断面模式図
図4 傾斜沈降装置の流出端における閉塞防止対策比較図
図5 傾斜沈降装置原理図
図6 マット層形成防止のメカニズムを示す流出端の平面と側断面模式図
図7 段差zの解析図
図8 集塊した濁質フロックのモデル図
図9 沈降性能計算図
図10 各種傾斜管側断面模式図
図11 従来型傾斜管沈降装置と発明2の段差付き傾斜管沈降装置部分組立斜視図
図12 発明2の段差付き傾斜管沈降装置全体組立斜視図
図13 発明3の傾斜板沈降装置組立斜視図
図14 各種傾斜管沈降装置の上端面パターン図
図15 傾斜管切断方向解析図

本発明の基本形態は、側壁(40)の高さに等しい傾斜隔壁(50)の流出端辺(22)に交互に段差zを設けることであり、傾斜管(60)や傾斜板(51)など、傾斜隔壁(50)の構造によって段差zの形状が異なる。
傾斜管沈降装置A10で傾斜隔壁(50)に管を用いるのであれば、図10(c)(d)に示すように、規定の段差zが得られるよう管の流出端(21)を斜めに鋭角に切断された形状とする方法がとられる。なお、管の下端は傾斜装置の高さに合わせて水平に切断された形状である
傾斜板沈降装置A20であれば、図13に示すように、傾斜板(51)もしくは波板状の平板(53)である傾斜板(51)の半数を段差z分短くし交互に並べればよい。
なお、傾斜隔壁(50)に管部材を使用せず、成型した波板を複合合成して管状の傾斜流路(11)を構成した
のような傾斜管沈降装置も考案されているが、この場合でも、波のピッチに合わせて、流出端辺(22)を斜めに切断したノコギリ状波板を使用すれば、目的の段差を有することが出来る。
傾斜沈降装置を構成する部材の材料は、一般的にPVC樹脂、PET樹脂、ABS樹脂などのプラスチック材が使用され、特殊な場合にはステンレス材など耐食性に強い材料が使用される。
なお、これら部材の組立方法は、接着や溶着、圧着、嵌合など様々な方法が用いられる。
以上傾斜管式や傾斜板式いずれの方式でも、段差zを生じさせるための加工および組立は極めて簡単で、従来の製作方法がそのまま踏襲でき、製作コストの増大もない。
傾斜隔壁(50)に傾斜管(60)を使用する傾斜管沈降装置A10では、傾斜管(60)の流出端(21)の形状を流出端辺(22)の上辺(30)を先端として濁質フロック(3)が沈降する底辺(31)に向けて直角以下の鋭角から垂線をなす角度以上で切断された形状とすることによって、目的の段差zを設けることが出来る。
従来の傾斜管沈降装置A11では、傾斜管(60)の流出端(21)の形状は図10(a)(b)にあるように水平もしくは傾斜方向に対して直角に切断された形状である
図10(a)は管の流出端水平に切断された形状で、1ピッチの間隔を開けて並べたもの、図10(b)は管の流出端直角に切断された形状で、連続で並べたものを示している。間隔をあけるか連続にするかは管の部材の特性により自由に決定される。
図10(a)に示すように水平方向に切断された形状のものは、特許文献2のペ-ジ(13)図1などがあり、他の傾斜管沈降装置の大部分がこのタイプである。
また、図10(b)に示すように直角に切断された形状のものは、特許文献4のSheet4/11FIG2、特許文献5のペ-ジ311,Fig1に例があるが少ない。
本考案の傾斜管(60)は図10(c)(d)の模式図に示すように、目的の段差zを獲得するため、流出端(21)を90度以下の鋭角に切断された形状とする。切断された形状の角度αは段差zにより規定されるが、上述のごとく、傾斜角度θ以上の鋭角内が推奨される。
なお、切断された形状の方向は、傾斜管(60)の上辺(30)を頂点として濁質フロック(3)が沈降する底辺(31)に向かって切断された形状とすることが望ましい。
底辺(31)側を頂点として上辺(30)側への反対方向であっても沈降性能に変わりはないが、切断された形状の角度、辺長に違いがある。
これを図15を用いて説明する。いずれの方向から段差zで切断された形状としても、沈降面積の減少に直接影響する欠落長さlは同じであるので、沈降性能に違いはない。しかし切断された形状の角度α1〉〉α2辺長a1〈〈a2となり、突起の角度が緩く、辺長の短い上辺(30)から底辺(31)が強度上優位である。
さて、図10(c)のごとく先端が鋭角の傾斜管(60c)を連続して隙間なく並べた場合、マット層(4)が形成される支点間距離pはそのままであり、支点間距離の拡大にはならないが、管を鋭角に切断した形状とするため、支点となる流出端辺(22)は鋭利な形状となる上、他辺も側壁(40)上端から離れるので、濁質フロック(3)の沈着が少なくなり、閉塞防止対策効果は期待できる。
なお、傾斜した段差付き傾斜管(60c)を側壁より高く設定しても、閉塞防止の効果はあるが、傾斜管(60c)の先端は鋭角にとがっており、破損しやすく美観を損ね、実用に向かない。
さて、上述では傾斜沈降装置単列の場合で基本説明したが、実際には側壁(40)を介して隣接する多数の列が接合されて複数列で使用される。複数列とする方法は、使用する材料により異なり、接着や溶着、もしくは一体型の押出成形などが用いられ、その方法は特に限定されない。また、隣接する列の傾斜方向は同一方向もしくは交差方向ないしはその複合型に組み合わせる方法があるが、これも特に限定されない。
さらに、列を組み合わせて複合化、モジュール化することにより傾斜装置を自立した構造として、強度を保ち傾斜沈降装置の設置を容易にする。
なお、側壁(40)を介して隣接する傾斜隔壁(50)の上辺(30)を、隣り合う傾斜隔壁(50)の上辺(30)と同一線上に一致させる方法、もしくは交互に位置をずらせて配置する方法があるが、そのいずれでも良い。
特許文献7は波板を複数結合して管状流路を構成した傾斜管沈降装置である。特許文献7のペ-ジ298,9~14行、ペ-ジ302,29~36行、ペ-ジ305,第12図によれば、長辺、短辺、傾斜辺で構成された波板の傾斜辺面の縁を水平に一部欠如させて、流出端の長辺と短辺とに段差を持たせた構造が明示されているが、波板に段差をつけるための加工が容易ではなく、水平欠損部の強度も減じるので、実用的ではない。
本考案では、傾斜装置の強度低下の防止と加工性の容易さを求めて、ピッチ間を斜めに切断した形状とする方式が取られる。
以上、傾斜した段差を設けた傾斜管(60c)を等しい高さの垂直な側壁(40)に沿って多数平行に並べて列を作り、側壁(40)を介して隣り合う複数の列を連結して複合構造とした傾斜管沈降装置A12を提供する。
図11(a)(b)は列ごとに交互に傾斜方向を変えた傾斜沈降装置の部分組立斜視図である。図11(a) は従来の傾斜管沈降装置A11の1例であり、図11(b) は本発明2の傾斜した段差、切断角度αを設けた段差付き傾斜管沈降装置A14の1例である。図11(b)では隣り合う列の傾斜隔壁の上辺をそろえて配置し構成した例である。
傾斜隔壁(50)に傾斜管(60)を使用する場合、図10(c)のように傾斜した段差を有した傾斜管を接して並べる必要はなく、図10(d)のように1ピッチpの間隔をあけて構成すると、マット層(4)を形成する支点間距離は2pとなり、中央部のひずみε量は倍に増加、マット層の形成途上でひずみ限界εmxを超えて崩壊する。図4(c)はその模式図である。
傾斜管(60)を一定の間隔を開けて配置した傾斜管沈降装置A14は傾斜隔壁(50)の重複が無くなり材料の節約にもなり、加工がし易く最も一般的で実施例も多い。特許文献2のペ-ジ(13)図1、特許文献6の段落番号0008、ページ(7)図2、3にその1例が示されている。
なお、隣接する傾斜管(60)の間隔は目的に応じて自由に選択できるが、特殊な場合を除いて通常1ピッチとする。
1ピッチの間隔で傾斜管を配置しても装置の沈降性能は変わらないが、ピッチを狭くすると沈降性能は増大するが、閉塞の危険が伴う。反対にピッチが広くなれば沈降性能を減ずることになる。
図12に本発明の段差付き傾斜管沈降装置A14の全体組立斜視図を示す。隣接する列の傾斜方向は交差しているが、同一でもまたその複合型に組み合わせても良く、特に限定されない。交差させた場合、複合化によりトラス構造が生まれ強度が増す利点がある。
さらに、図11(b)のように側壁(40)を介して隣接する傾斜隔壁(50)の上辺(30)を、隣り合う傾斜隔壁(50)の上辺(30)と同一線上にそろえる方法、もしくは図12の組立図のように交互に位置をずらせて配置する方法があるが、そのいずれでも良く、また、ずらしの寸法に決まりはない。ずらせて結合した場合には、流出端辺(22)の上辺(3)が側壁(40)の補強となり、強度が増す。
すなわち、側壁(40)と等しい高さの傾斜した段差を有する傾斜管(60c)が、側壁(40)に沿って一定の間隔をあけて平行に多数並んで単列の傾斜沈降装置を構成し、側壁(40)を介した反対側に同様の短列の傾斜沈降装置を構成し、これらを複数組み合わせて構成された傾斜管沈降装置A14を提供する。
傾斜隔壁(50)を固定する側壁(40)を持たず、傾斜平板(51)もしくは波板状の傾斜板(53)を支持枠(70)で固定した傾斜板沈降装置A20も同様の方法で閉塞防止対策を講じることが可能である。
すなわち、隣接する傾斜平板(51)の流出端辺(22)の交互に等しく段差zを設ければ良い。
そしてこの方式の場合も、傾斜流路(11)の拡幅もないのでレイノルズ数は低く保たれ沈降性能は維持される。また、製作コストは従来方法をそのまま踏襲できるので、同等か安価になる利点もある。
図13に本発明による段差付き傾斜板沈降装置A22の組立斜視図を示す。
長手傾斜板(51a)と短手傾斜板(51b)を交互に配列し、段差zを設ける。
段差zは、長手傾斜板の流出端辺(22)と短手傾斜板の流出端辺(22)を結ぶ直線の角度が鋭角となる段差とする。
しかしながら、傾斜板の場合、側壁(40)が無いので、傾斜管に比べてより大きい段差が要求され、傾斜角θが最も推奨される。
なお、傾斜平板(51)の間隔が閉塞の恐れがある50mmから150mm程度の範囲内で選択されている場合に有効である。段差を設けることにより長手傾斜板(51a)の流出端辺(22)におけるピッチは倍の100mmから300mmに拡大する。
段差zの実用上の1例を示す。傾斜板の傾斜角度を60度とすると、ピッチ100mmの場合、段差zは86.6mmとなる。概略80mmから100mm程度が採用される。
すなわち、傾斜板支持枠に対面して固定された傾斜平板(51)2枚を一対として、その一方の傾斜平板(51)の流出端辺(22)の高さを、他の傾斜平板(51)の流出端辺(22)の高さより低くし、交互に段差zを設けた傾斜板沈降装置A22を提供する。
B 沈降槽、C 集水装置、A0 上向流式傾斜沈降装置、A10 傾斜管沈降装置、A11 在来の1p傾斜管沈降装置、A12 発明1段差付き傾斜管沈降装置、A14 発明2段差付き等間隔傾斜管沈降装置、A20 傾斜板沈降装置、A21 在来傾斜板沈降装置、A22 発明3段差付き傾斜板沈降装置、

h 沈降距離、H 傾斜隔壁高さ、L 傾斜隔壁長さ、l 切欠き長さ、p 傾斜隔壁ピッチ、b 傾斜隔壁の幅、d 傾斜隔壁の対面距離または傾斜管径、ε ひずみ、εmx 限界ひずみ、z 段差、θ 傾斜隔壁または傾斜管の傾斜角、α 傾斜管の切断角度、a1 上辺から底辺に向かって切断、a2 底辺から上辺に向かって切断、

3 濁質フロック、3a 傾斜隔壁流出端集塊フロック、3b 側壁流出端集塊フロック、4 マット層、11 傾斜流路、20 流入端、21 流出端、22 流出端辺、23 流入側、24 流出側、30 傾斜管上辺、31 傾斜管底辺、
33 上面、40 側壁、50 傾斜隔壁、51 傾斜平板または傾斜板、51a 長手傾斜板、51b 短手傾斜板、53 波板傾斜板、60 傾斜管、60a 水平端傾斜管、60b 直角端傾斜管、60c 鋭角端傾斜管、70 傾斜板支持枠、

Claims (3)

  1. 水面下にある多数の平行した傾斜隔壁が水平に等間隔で並んで傾斜流路を構成し、傾斜流路の側面をはさむ傾斜隔壁と等しい高さの垂直な側壁とで単列の傾斜沈降装置を形作り、側壁を介して隣接する複数の列で構成された傾斜沈降装置であって、傾斜隔壁が対向する一対の上辺(30)と底辺(31)を有する管もしくは管状に接合された部材の傾斜管で構成され、その全ての傾斜管が上辺(30)上端から底辺(31)上端に直線で結ばれた段差を有し、上辺(30)と当該直線がなす角度(α)が20度以上90度未満の鋭角である傾斜管沈降装置であって、比重差を利用して液体から懸濁物質を分離する上向流式沈降槽に使用される複数列の傾斜管沈降装置。
  2. 傾斜隔壁が対向する一対の上辺(30)と底辺(31)を有する管もしくは管状に接合された部材の傾斜管で構成され、その全ての傾斜管が上辺(30)上端から底辺(31)上端に直線で結ばれた段差を有し、上辺(30)と当該直線がなす角度(α)が20度以上70度以下である請求項1の傾斜管沈降装置。

  3. 傾斜隔壁が対向する一対の上辺(30)と底辺(31)を有する管もしくは管状に接合された部材の傾斜管で構成され、その全ての傾斜管が上辺(30)上端から底辺(31)上端に直線で結ばれた段差を有し、上辺(30)と当該直線がなす角度(α)が20度以上60度以下である請求項1の傾斜管沈降装置
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