JP7045507B1 - 液卵代替組成物及び加熱凝固物 - Google Patents

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Abstract

【課題】液卵に近い流動性を有し、かつ、加熱した際に加熱凝固卵を再現可能なゲル化性、色調及び風味を得ることが可能な液卵代替組成物及びその加熱凝固物を提供する。【解決手段】本発明の液卵代替組成物は、白色系のインゲンマメ種又はケツルアズキ種の豆の抽出タンパク質を6質量%以上17質量%以下含有する。【選択図】なし

Description

本発明は、液卵の代替物として用いることが可能な液卵代替組成物及びその加熱凝固物に関する。
液卵を加熱凝固させたスクランブルエッグ等の卵調理品は、卵独特のコク深い風味、及び鮮やかな色彩等から、好んで食されてきた。一方で、近年は、健康への配慮や、植物性食品への嗜好の高まり等から、卵を使用しない卵調理品風の料理を楽しみたいという要望があった。
特許文献1には、精製緑豆タンパク質単離物を含む卵代用品であって、卵に類似する1つまたは複数の官能特性を有することを特徴とする卵代用品が記載されている。
特許文献2には、精製小豆タンパク質単離物を含む卵代用品であって、卵に類似する1つまたは複数の官能特性を有することを特徴とする卵代用品が記載されている。
特許文献3には、大豆蛋白素材と酸化澱粉を含むことを特徴とする、卵代替用の粉末組成物が記載されている。
特表2019-509036号公報 特表2019-505226号公報 特開2018-038318号公報
一方で、液卵と同様に扱うことができ、かつ、加熱によって加熱凝固卵により近いゲル化性、色調及び風味が得られる液卵の代替物が求められている。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、液卵に近い流動性を有し、かつ、加熱した際に加熱凝固卵を再現可能なゲル化性、色調及び風味を得ることが可能な液卵代替組成物及びその加熱凝固物を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成すべく、卵を含有しない、又は少量の卵を含有する液卵代替組成物について鋭意研究を重ねた。本発明者らは、複数種の豆を用いて検討したところ、白色系のインゲンマメ種又はケツルアズキ種の豆から抽出されたタンパク質が、液卵及びそれを加熱した加熱凝固卵を特に忠実に再現可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)白色系のインゲンマメ種又はケツルアズキ種の豆の抽出タンパク質を6質量%以上17質量%以下含有する
液卵代替組成物、
(2)前記豆が白色系のインゲンマメ種の豆である
(1)に記載の液卵代替組成物、
(3)前記豆が大手亡である
(2)に記載の液卵代替組成物、
(4)3質量%以上15質量%以下の脂質をさらに含有する
(1)から(3)のいずれか1つに記載の液卵代替組成物、
(5)脂溶性の着色料をさらに含有する
(1)から(4)のいずれか1つに記載の液卵代替組成物、
(1)から(5)のいずれか1つに記載の液卵代替組成物の加熱凝固物、
である。
本発明によれば、液卵に近い流動性を有し、かつ、加熱した際に加熱凝固卵を再現可能なゲル化性、色調及び風味を得ることが可能な液卵代替組成物及びその加熱凝固物を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。なお、本発明において「%」は「質量%」を意味する。
<液卵代替組成物>
本発明の液卵代替組成物は、卵を含有しない、又は卵を少量含有する液卵代替組成物であって、白色系のインゲンマメ種又はケツルアズキ種の豆の抽出タンパク質を6質量%以上17質量%以下含有することを特徴とする。
本発明の液卵代替組成物は、未加熱の状態において液卵に近い性状を有するとともに、加熱することでゲル化した加熱凝固卵様の調理品を製することができる。これにより、本発明の液卵代替組成物は、液卵の代替物として用いることができる。
「卵を含有しない」とは、鶏、鶉、アヒルの卵など、一般に食用に供される鳥類の卵由来の原料を含有していないことをいい、「卵を少量含有する」とは、上記鳥類の卵由来の原料を、液卵代替組成物中に5%以下、好ましくは3%以下、より好ましくは1%以下含有することをいう。
豆は、比較的タンパク質含有量の多い植物性食品である。本発明者らは、加熱凝固卵を製する液卵の代替物として豆のタンパク質に着目し、多くの種類の豆から抽出されたタンパク質を用いて検討した。その結果、本発明者らは、白色系のインゲンマメ種又はケツルアズキ種の豆から抽出されたタンパク質の含有物が、他の種類の豆と比較して、液卵及び加熱凝固卵をより忠実に再現可能であり、上記代替物として特に優れていることを見出した。
<液卵>
本発明において、液卵とは、一般に食用に供される鳥類の卵を割卵して得られた液卵白と液卵黄を均一に混合した未加熱の液卵をいう。
液卵は、流動性及び加熱凝固性を有するため、液卵の代替物としては、液卵と同等の流動性及び加熱凝固性を有することが求められる。
<加熱凝固物>
本発明の加熱凝固物とは、本発明の液卵代替組成物の加熱凝固物をいう。当該加熱凝固物は、上記液卵代替組成物をフライパン、湯煎、その他の適当な方法で加熱して、凝固(ゲル化)させたものである。本発明の加熱凝固物は、加熱凝固卵の代替物として用いることができる。
<加熱凝固卵>
本発明において、加熱凝固卵とは、液卵の加熱凝固物を意味する。加熱凝固卵は、弾力を有するゲル状であって、明るい黄色の色調を有し、特有の風味を有する。このため、加熱凝固卵の代替物としては、ゲル状であり、明るい黄色の色調を有し、加熱凝固卵に近い風味を有することが求められる。
加熱凝固卵を含む調理品としては、例えば、スクランブルエッグ、オムレツ、卵焼き、そぼろ、薄焼き卵、錦糸卵、及びこれらを含む調理品等が挙げられる。
<豆の抽出タンパク質>
本発明の液卵代替組成物は、白色系のインゲンマメ種又はケツルアズキ種の豆の抽出タンパク質を含有することを特徴とする。
本発明の豆とは、上記マメ科植物の種子をいう。
本発明の豆の抽出タンパク質とは、豆から抽出されたタンパク質をいう。言い換えれば、抽出タンパク質とは、豆の抽出物としてのタンパク質をいう。
本発明の液卵代替組成物は、上記豆の抽出タンパク質を所定量含有することで、十分な流動性を有し、液卵と同様に扱うことができる。
また、白色系のインゲンマメ種又はケツルアズキ種の豆の抽出タンパク質は、加熱によって十分なゲル化性を発現でき、加熱凝固卵に近いゲル状の凝固物が得やすくなる。これにより、ゲル化剤を添加しない、あるいはゲル化剤の添加量を制限することが可能となり、生産コストを抑えることができる。また、ゲル化剤の多量な添加による、液卵様組成物の流動性の低下や、加熱凝固物の食感の悪化等を抑制することができる。さらに、酵素処理等のゲル化性を高める処理を行わない、又は当該処理を短時間に留めることができ、生産効率を向上させ、かつ、生産コストの上昇を抑えることができる。
また、上記豆の抽出タンパク質は、白色、又は白色をベースとした淡色の色調を有する。これにより、褐色、黒色又は灰色等の濃色の色調を有する豆の抽出タンパク質と比較して、加熱凝固卵に近い黄色の色調を再現しやすくなる。
また、本発明の液卵代替組成物の加熱凝固物は、他の種類の豆を含む加熱凝固物と比較して、豆臭い風味が少ない。これにより、加熱凝固卵の風味により近い加熱凝固物が得られる。
このように、本発明の液卵代替組成物は、液卵の代替物として求められる流動性、並びに、加熱凝固卵の代替物として求められる、十分なゲル化性、淡色の色調及び良好な風味、の全ての性質を兼ね備えている。したがって、本発明によれば、他の種類の豆を用いる場合と比較して、加熱凝固卵を製するための液卵の代替物として、より優れた特性を有する液卵代替組成物を得ることができる。
<白色系のインゲンマメ種>
本発明において、白色系のインゲンマメ種とは、マメ科(Fabaceae)インゲンマメ属(Phaseolus)に属する、インゲンマメ種(P.Vugaris)の植物のうち、白色系として分類される銘柄の植物を意味する。
具体的に、白色系のインゲンマメ種の豆としては、大手亡、アルビアビーン、白金時豆、グレートノーザン、ネイビー、カンネリーニ等が挙げられる。
なお、着色系のインゲンマメ種の豆としては、金時豆、レッドキドニー、うずらまめ、虎豆等が挙げられるが、これらの豆は本発明の「白色系のインゲンマメ種」の豆には含まれない。
白色系のインゲンマメ種の豆を用いることにより、上述の流動性、加熱による十分なゲル化性、淡色の色調及び良好な風味、の全ての条件を満たす液卵代替組成物を得ることができる。さらに、白色系のインゲンマメ種の豆は、比較的容易に入手することができ、本発明の液卵代替組成物を安定して製することができる。
<大手亡>
本発明の液卵代替組成物は、白色系のインゲンマメ種の豆である、大手亡の抽出タンパク質を含有することが好ましい。大手亡を用いることにより、後述する実施例でも示すように、流動性、加熱による十分なゲル化性、淡色の色調及び良好な風味、の全ての条件を十分に満たす、特に優れた液卵代替組成物が得られる。さらに、大手亡は、十分な流通量を有し、比較的容易に入手することができる。したがって、大手亡を用いることにより、加熱凝固卵を忠実に再現可能な液卵代替組成物を、安定して製することができる。
<ケツルアズキ種>
本発明において、ケツルアズキ種とは、マメ科(Fabaceae)ササゲ属(Vigna)に属する、ケツルアズキ種(V.Mungo)の植物を意味する。
具体的に、ケツルアズキ種の豆としては、毛蔓小豆(ブラックマッペ)等が挙げられる。
ケツルアズキ種の豆を用いることによっても、上述の流動性、加熱による十分なゲル化性、淡色の色調及び良好な風味、の全ての条件を満たす液卵代替組成物が得られる。
<豆の抽出タンパク質の含有量>
本発明の液卵代替組成物は、上記豆の抽出タンパク質を、6質量%以上17質量%以下含有する。上記豆の抽出タンパク質を6質量%以上含有することで、加熱後に、十分なゲル化性が得られる。上記豆の抽出タンパク質を17質量%以下含有することで、加熱前の液卵代替組成物の状態で、液卵と同様の又は近い流動性が得られる。
また、本発明の液卵代替組成物は、加熱後により十分なゲル化性を得る観点から、上記豆の抽出タンパク質を7質量%以上、さらに8質量%以上含有しているとよい。また、本発明の液卵代替組成物は、より十分な流動性を得る観点から、上記豆の抽出タンパク質を15質量%以下、さらに13質量%以下含有しているとよい。
<脂質>
本発明の液卵代替組成物は、3質量%以上15質量%以下の脂質をさらに含有しているとよい。これにより、液卵代替組成物の組成を液卵の組成により近づけられるとともに、加熱後に、加熱凝固卵に近いコクが感じられやすくなる。また、本発明の液卵代替組成物は、脂質を4質量%以上含んでいるとよく、12質量%以下含んでいるとよく、さらに10質量%以下含んでいるとよい。
本発明の液卵代替組成物は、脂質の含有量を上記範囲に調整する観点から、食用油脂を含有しているとよい。食用油脂としては、例えば、動植物油及びこれらの精製油、化学的又は酵素的処理を施して得られた油脂等が挙げられる。動植物油としては、例えば、菜種油、コーン油、綿実油、サフラワー油、オリーブ油、紅花油、大豆油、パーム油、乳脂、牛脂、豚脂、卵黄油等が挙げられる。化学的又は酵素的処理を施して得られた油脂としては、MCT(中鎖脂肪酸トリグリセリド)、ジグリセリド、硬化油、酵素処理卵黄油等が挙げられる。これらの食用油脂は、1種で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
<着色料>
本発明の液卵代替組成物は、加熱後に加熱凝固卵に近い色調を得るために、着色料を含有しているとよく、脂溶性の着色料を含有しているとよりよい。
脂溶性の着色料とは、脂溶性であって着色可能な成分をいう。脂溶性の着色料は、オイルの状態であってもよく、あるいは、粉末状又は乳化された乳化液等の状態であってもよい。
本発明における脂溶性の着色料としては、黄色系、オレンジ色系又は赤色系の着色料が挙げられ、具体的には、パプリカオイル、パームオレイン、トウガラシオイル、ニンジンオイル、オレンジオイル、マリーゴールド色素、β-カロテン、ウコン色素等が挙げられる。これらの着色料は、1種で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
淡色の上記豆の抽出タンパク質を含有する液卵代替組成物に脂溶性の着色料を添加することで、加熱後に鮮やかで安定した発色が得られ、加熱凝固卵に近い色調が得られやすくなる。
本発明における脂溶性の着色料は、パプリカオイル又はパームオレインの少なくとも一方を含んでいるとよく、特に、パプリカオイルを含んでいるとよい。これにより、加熱凝固卵により近い色調が得られやすくなる。なお、パームオレインは、食用油脂としても用いられるが、本発明では、着色のための成分として用いることができる。
さらに、本発明における脂溶性の着色料は、パプリカオイル及びパームオレインの双方を含んでいるとよりよい。これにより、加熱凝固卵により一層近い色調が得られやすくなる。
本発明における着色料の含有量は、着色料の種類又は豆の抽出タンパク質の色調等に応じて適宜調整できるが、例えば、0.1質量%以上であるとよく、0.5質量%以上であるとよりよく、また、5質量%以下であるとよく、3質量%以下であるとよりよい。
<ゲル化剤>
本発明の液卵代替組成物は、上述のように豆タンパク質自体が良好なゲル化性を有するが、豆の抽出タンパク質のゲル化性を補って加熱凝固卵により近い食感を得るため、ゲル化剤をさらに含有することができる。本発明に用いられるゲル化剤としては、ガム質、ペクチン、カードラン、プルラン、マンナン、寒天、加工澱粉等が挙げられる。
ガム質としては、例えば、キサンタンガム、ネイティブジェランガム、脱アシルジェランガム、カラギーナン、ローカストビーンガム、タラガム、グアガム、アラビアガム、タマリンドガム、サイリュームシードガム等が挙げられる。
加工澱粉としては、ヒドロキシプロピル澱粉、アセチル化酸化澱粉、オクテニルコハク酸澱粉ナトリウム、酢酸澱粉、酸化澱粉、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉、リン酸化澱粉等が挙げられる。
これらのゲル化剤は、1種で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明におけるゲル化剤は、加熱凝固卵に近い弾力のある食感を得る観点から、ネイティブジェランガムを含んでいるとよい。
本発明のゲル化剤の含有量は、豆抽出タンパク質のゲル化性を補う観点から、0.5質量%以上であるとよく、さらに1質量%以上であるとよい。また、当該含有量は、加熱前の液卵代替組成物の流動性を維持し、加熱凝固卵に近い柔らかい食感を得る観点から、5質量%以下であるとよく、さらに3質量%以下であるとよい。
<その他の原料>
本発明の液卵代替組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、上記以外の原料を含有することができる。このような原料としては、例えば、
醤油、食塩、胡椒、アミノ酸等の調味料類、
グラニュ糖、上白糖、三温糖、果糖ぶどう糖液糖、加工澱粉以外の澱粉類、デキストリン、フルクトース、トレハロース、グルコース、乳糖、オリゴ糖、糖エタノール等の糖類、
グリシン、酢酸ナトリウム等の静菌剤、
有機酸、有機酸塩等のpH調整剤、
保存料、
酸化防止剤、
香料等が挙げられる。
<液卵代替組成物の製造方法>
本発明の液卵代替組成物の製造方法は、例えば、白色系のインゲンマメ種又はケツルアズキ種の豆の抽出タンパク質を準備する工程と、当該豆の抽出タンパク質が6質量%以上17質量%以下となるように液卵代替組成物を調製する工程と、を含む。
<豆の抽出タンパク質の準備工程>
本工程では、市販の豆の抽出タンパク質を購入する、又は常法に従って豆原料からタンパク質を抽出する、等の方法により、白色系のインゲンマメ種又はケツルアズキ種の豆の抽出タンパク質を準備する。
タンパク質の抽出方法としては、例えば以下の方法が挙げられる。まず、必要に応じて、豆原料の前処理を行う。前処理としては、例えば、豆原料を粉砕して粉体化してもよい。あるいは、粉体化しない場合は、粉砕等した豆原料を水等に浸漬させてもよい。なお、白色系のインゲンマメ種又はケツルアズキ種の豆は、外皮が白色に近い色であるため、外皮を除去しなくてもよいが、必要に応じて外皮を除去してもよい。続いて、豆原料からタンパク質を溶出する。タンパク質の溶出には、例えば水酸化ナトリウム等を含むアルカリ性の溶出液を用いることができる。その後、必要に応じて不溶物を除去し、溶出液に溶解したタンパク質を沈殿させる。タンパク質の沈殿には、塩酸等の酸を用いることができる。そして、遠心分離又は濾過等によって沈殿物を回収した後、必要に応じて沈殿物を中和することで、豆の抽出タンパク質が得られる。
なお、抽出されたタンパク質に対し、必要に応じて、ゲル化性を高めるためのトランスグルタミナーゼ処理等の酵素処理を行うこともできる。
<調製工程>
本工程では、豆の抽出タンパク質と、水と、その他の原料と、を攪拌して混合し、液卵代替組成物を調製する。豆の抽出タンパク質は、6質量%以上17質量%以下となるように調製される。
なお、調製工程後、必要に応じて、加熱殺菌工程を行うこともできる。
以上により、本発明の液卵代替組成物が製造される。
以下、本発明について、実施例及び比較例に基づき具体的に説明する。なお、本発明は、これらに限定されない。
<試験例1:抽出タンパク質含有物を用いた検討>
異なる豆の抽出タンパク質をそれぞれ水に分散させた複数の抽出タンパク質含有物を調製し、液卵代替組成物として適した性質を有するか評価した。
(豆抽出タンパク質含有物の調製)
まず、豆原料を準備した。
ササゲ属(Vigna)の豆として、アズキ種の小豆、ササゲ種のササゲ、アズキ種の白小豆、ササゲ種の黒小豆、リョクトウ種の緑豆、ケツルアズキ種の毛蔓小豆、ササゲ種の黒目豆、を準備した。
インゲンマメ属(Phaseolus)の豆として、白色系のインゲンマメ種の大手亡、白色系のインゲンマメ種のアルビアビーン、着色系のインゲンマメ種の大正金時、着色系のインゲンマメ種の虎豆、を準備した。
ソラマメ属(Vicia)の豆として、ソラマメ種のそら豆を準備した。
エンドウ属(Pisum)の豆として、エンドウ種の白えんどう豆を準備した。
ダイズ属(Glycine)の豆として、ダイズ種の大豆を準備した。
バラ科(Rosaceae)サクラ属(Cerasus)の豆として、ヘントウ種のアーモンドを準備した。
続いて、これらの豆原料を、外皮を残したまま粉砕して粉体化した。なお、黒目豆については、外皮を残したもののほか、外皮を除いてから粉体化したものも準備した。
各表においては、外皮を残した黒目豆を「黒目豆」と記載し、外皮を除いた黒目豆を「黒目豆(外皮なし)」と記載している。
続いて、粉体化された豆原料をpH10の水酸化ナトリウム水溶液に加え、タンパク質を溶出させた。
タンパク質溶液の上清を回収し、当該上清にpH4.5の塩酸を加えてタンパク質を沈殿させた。
沈殿物を回収し、水酸化ナトリウムを用いてpH7.0となるように中和した。
この中和された沈殿物を、豆抽出タンパク質として用いた。
抽出された各種類の豆の抽出タンパク質を純水に加えて攪拌し、10%の抽出タンパク質を含有する抽出タンパク質含有物を調製した。当該抽出タンパク質含有物は、純水にタンパク質が分散した懸濁液であった。
(流動性の評価)
各種類の約3mLの抽出タンパク質含有物を直径約10cmの皿の中央に注いで、その際の流動性を目視により評価した。結果を、表1に示す。評価には、以下の基準を用いた。
[評価基準]
A:速やかに皿全体に広がり、液卵と同等の流動性を有していた
B:Aよりはゆっくりと皿全体に広がった
C:皿全体に広がらず、液卵のような流動性を有していなかった
Figure 0007045507000001
表1に示すように、緑豆、毛蔓小豆、黒目豆(外皮あり)、黒目豆(外皮なし)、大手亡、白えんどう豆、及び大豆の各抽出タンパク質含有物は、液卵と同等の流動性を有しており、A評価であった。アルビアビーンの抽出タンパク質含有物は、これらよりは流動しにくかったものの、流動性を有しており、B評価であった。その他の豆の抽出タンパク質含有物は、流動性に乏しく、C評価であった。
(抽出タンパク質含有物の加熱とゲル化性の評価)
約100mLの抽出タンパク質含有物を直径約4cmの円筒状の耐熱性容器に移して、90℃の温浴中で40分間加熱した。
加熱後の抽出タンパク質含有物を、耐熱性容器から皿に移して、ゲル化性を目視により評価した。結果を、表1に示す。評価には、以下の基準を用いた。
[評価基準]
A:加熱により全体がゲル化した
B:一部ゲル化していたが、一部液状又はペースト状であった
C:ゲル化せず、ほぼ全体が液状又はペースト状であった
表1に示すように、小豆、ササゲ、毛蔓小豆、黒目豆(外皮あり)、大手亡、アルビアビーン、大正金時、及び虎豆の加熱後の抽出タンパク質含有物は、円筒状の形状を維持した状態で全体がゲル化しており、A評価であった。白小豆、黒小豆、そら豆、及び大豆は、ゲル化した部分が見られたものの、その周りに液状又はペースト状の部分が広がった状態であり、B評価であった。緑豆、外皮のない黒目豆、白えんどう豆、及びアーモンドは、ほぼ全体が液状又はペースト状であり、C評価であった。
(加熱後の抽出タンパク質含有物の色調の評価)
続いて、加熱後の抽出タンパク質含有物の色調を目視により評価した。結果を、表1に示す。評価には、以下の基準を用いた。
[評価基準]
A:白色又は薄い黄色(淡黄色)であった
B:白色又は黄色をベースとした淡色であったが、Aよりは色が暗かった。
C:褐色、黒色又は灰色等の濃色であった
表1に示すように、白小豆、大手亡、白えんどう豆、及びアーモンドの加熱後の抽出タンパク質含有物は、白色又は薄い黄色であり、A評価であった。加熱後の抽出タンパク質含有物について、緑豆、毛蔓小豆、及び大豆は黄色、外皮なしの黒目豆は薄い緑色、アルビアビーンは薄いオレンジ色であり、これらはB評価であった。加熱後の抽出タンパク質含有物について、小豆、ササゲ、大正金時、虎豆及びそら豆は褐色、黒小豆は黒色、黒目豆は灰色であり、これらはC評価であった。
(加熱後の抽出タンパク質含有物の風味の評価)
続いて、加熱後の抽出タンパク質含有物の一部を食し、風味を評価した。結果を、表1に示す。評価には、以下の基準を用いた。
[評価基準]
A:豆臭さが感じられなかった
B:豆臭さが若干感じられた
C:豆臭さが強く感じられた
表1に示すように、毛蔓小豆及び大手亡の加熱後の抽出タンパク質含有物は、豆臭さが感じられず、A評価であった。緑豆、アルビアビーン及び白えんどう豆の加熱後の抽出タンパク質含有物は、豆臭さが若干感じられ、B評価であった。その他の豆の加熱後の抽出タンパク質含有物は、豆臭さが強く感じられ、C評価であった。
(試験例1の総括)
試験例1では、複数種の豆の抽出タンパク質含有物の加熱前の流動性、並びに、加熱後のゲル化性、色調及び風味について評価した。
抽出タンパク質含有物の流動性がC評価である場合、液卵代替組成物を液卵の代替物として調理することが難しくなる。このため、抽出タンパク質含有物の流動性は、A又はB評価が好ましい。
抽出タンパク質含有物のゲル化性がC評価の場合、抽出タンパク質含有物を加熱してもゲル化せずに加熱凝固卵様の調理品を作れない可能性がある。また、このような抽出タンパク質含有物にゲル化剤を多量に添加したとしても、不自然な食感になる、又は加熱前の流動性が低下する可能性がある。このため、抽出タンパク質含有物のゲル化性の評価は、A又はB評価が好ましい。
抽出タンパク質含有物の色調がC評価の場合、着色料を用いても加熱凝固卵と同様の黄色の色調を再現することが難しい。このため、抽出タンパク質含有物の色調の評価は、A又はB評価が好ましい。
抽出タンパク質含有物の風味がC評価の場合、加熱調理した場合に豆臭さが強く、加熱凝固卵の代替品を製することが難しくなる。
以上の結果から、ゲル化性、流動性、色調及び風味がいずれもA又はB評価である毛蔓小豆、大手亡及びアルビアビーンの抽出タンパク質含有物が、液卵代替組成物として適していることがわかった。
特に、大手亡の抽出タンパク質含有物は、ゲル化性、流動性、色調及び風味のいずれもがA評価であり、液卵代替組成物としてより適していることがわかった。
<試験例2:抽出タンパク質含有量についての検討>
試験例1と同様に、大手亡の豆からタンパク質を抽出し、表2に示す異なる含有量となるように当該タンパク質を純水に分散させ、抽出タンパク質含有物を製した。表2に示すように、抽出タンパク質の濃度は、5%以上20%以下とした。
Figure 0007045507000002
(流動性の評価)
試験例1と同様に、抽出タンパク質含有物の流動性を評価した。結果を、表2に示す。評価には、試験例1と同様の基準を用いた。
表2に示すように、5%以上14%以下の抽出タンパク質を含有する抽出タンパク質含有物は、液卵と同等の流動性を有しており、A評価であった。15%の抽出タンパク質を含有する抽出タンパク質含有物は、B評価であり、20%の抽出タンパク質を含有する抽出タンパク質含有物は、流動性に乏しく、C評価であった。
(ゲル化性の評価)
続いて、試験例1と同様に、抽出タンパク質含有物を90℃の温浴中で40分間加熱し、加熱後の抽出タンパク質含有物のゲル化性を目視により評価した。結果を、表2に示す。評価には、試験例1と同様の基準を用いた。
表2に示すように、6%以上20%以下の抽出タンパク質を含有する加熱後の抽出タンパク質含有物は、全体又は一部がゲル化しており、A又はB評価であった。5%の抽出タンパク質を含有する加熱後の抽出タンパク質含有物は、ほぼ全体が液状又はペースト状であり、C評価であった。
(試験例2の総括)
以上より、豆の抽出タンパク質を6%以上17%以下とすることで、流動性がA又はB評価であり、かつ、加熱後のゲル化性がA又はB評価である液卵代替組成物が得られることがわかった。
<試験例3:液卵代替組成物の検討>
試験例3として、豆の抽出タンパク質を含有する液卵代替組成物を製した。そして、これらの液卵代替組成物を加熱してスクランブルエッグ様調理品を製し、外観及び風味を評価した。
(実施例1)
試験例1と同様に、大手亡の豆からタンパク質を抽出した。この大手亡の豆抽出タンパク質と、表3に示す各原料とを混合して、実施例1の液卵代替組成物を調製した。豆抽出タンパク質の含有量は10%、他の原料の含有量は表3に示す通りであった。
Figure 0007045507000003
(実施例2)
豆の種類をアルビアビーンに変更した以外は、実施例1と同様に実施例2の液卵代替組成物を製した。
(比較例1)
豆の種類をササゲに変更した以外は、実施例1と同様に比較例1の液卵代替組成物を製した。
(比較例2)
豆の種類を緑豆に変更した以外は、実施例1と同様に比較例2の液卵代替組成物を製した。
(比較例3)
豆の種類を外皮のない黒目豆に変更した以外は、実施例1と同様に比較例3の液卵代替組成物を製した。
(比較例4)
豆の種類を大豆に変更した以外は、実施例1と同様に比較例4の液卵代替組成物を製した。
(流動性の評価)
実施例1~2及び比較例1~4の液卵代替組成物の約3mLを直径約10cmの皿の中央に注いで、その際の流動性を目視により評価した。結果を、表4に示す。評価には、試験例1と同様の基準を用いた。
Figure 0007045507000004
表4に示すように、大手亡を含む実施例1、緑豆を含む比較例2、外皮のない黒目豆を含む比較例3、及び大豆を含む比較例4の液卵代替組成物は、いずれも液卵と同等の流動性を有しており、A評価であった。アルビアビーンを含む実施例2の液卵代替組成物は、液卵よりは流動しにくかったものの、流動性を有しており、B評価であった。一方、ササゲを含む比較例1の液卵代替組成物は、流動性に乏しく、C評価であった。
(液卵代替組成物の加熱とゲル化性の評価)
液卵代替組成物を、フライパンで攪拌しながら1分間加熱し、スクランブルエッグ様調理品を製した。
加熱後のスクランブルエッグ様調理品のゲル化性を目視により評価した。結果を、表4に示す。評価には、以下の基準を用いた。
[評価基準]
A:加熱により全体がゲル化し、スクランブルエッグと同等の硬さであった
B:加熱によりゲル化していたが、Aよりは柔らかかった。
C:液状又はペースト状であり、スクランブルエッグとは全く異なる状態であった
表4に示すように、大手亡を含む実施例1、アルビアビーンを含む実施例2、ササゲを含む比較例1の各スクランブルエッグ様調理品は、スクランブルエッグと同様に全体がゲル化しており、A評価であった。大豆を含む比較例4のスクランブルエッグ様調理品は、一部液状又はペースト状の部分があり、B評価であった。緑豆を含む比較例2、及び外皮のない黒目豆を含む比較例3の各スクランブルエッグ様調理品は、液状又はペースト状の部分が多く、C評価であった。
(スクランブルエッグ様調理品の色調の評価)
続いて、スクランブルエッグ様調理品の色調を目視により評価した。結果を、表4に示す。評価には、以下の基準を用いた。
[評価基準]
A:スクランブルエッグと同等の明るい黄色であった
B:黄色をベースとした色調であるが、スクランブルエッグとはやや異なる色調であった
C:スクランブルエッグとは全く異なり、黄色以外の色であった
表4に示すように、大手亡を含む実施例1のスクランブルエッグ様調理品は、スクランブルエッグと同等の明るい黄色であり、A評価であった。アルビアビーンを含む実施例2、緑豆を含む比較例2、外皮のない黒目豆を含む比較例3、大豆を含む比較例4の各スクランブルエッグ様調理品は、黄色をベースとした色調であるものの、スクランブルエッグとはやや異なる色調であり、B評価であった。ササゲを含む比較例1のスクランブルエッグ様調理品は、褐色であり、C評価であった。
(スクランブルエッグ様調理品の風味の評価)
続いて、スクランブルエッグ様調理品の一部を食し、風味を評価した。結果を、表4に示す。評価には、以下の基準を用いた。
[評価基準]
A:豆臭さが感じられず、スクランブルエッグと同様の風味が感じられた
B:豆臭さが若干感じられたが、スクランブルエッグに近い風味が感じられた
C:豆臭さが強く感じられ、スクランブルエッグとは全く異なる風味が感じられた
表4に示すように、大手亡を含む実施例1のスクランブルエッグ様調理品は、スクランブルエッグと同様のコク深い風味が感じられ、A評価であった。アルビアビーンを含む実施例2、及び緑豆を含む比較例2の各スクランブルエッグ様調理品は、実施例1よりはやや豆臭さを感じるものの、大きな違和感はなく、B評価であった。ササゲを含む比較例1、外皮のない黒目豆を含む比較例3、及び大豆を含む比較例4の各スクランブルエッグ様調理品は、豆臭さが残り、スクランブルエッグとは全く異なる風味が感じられ、C評価であった。
(試験例3の総括)
試験例3では、複数種の豆を含む液卵代替組成物の加熱前の流動性、並びに、加熱後のスクランブルエッグ様調理品のゲル化性、色調及び風味について評価した。
液卵代替組成物の流動性がC評価である場合、液卵代替組成物を液卵の代替物として調理に用いることが難しくなる。このため、液卵代替組成物の流動性は、A又はB評価が好ましい。
スクランブルエッグ様調理品のゲル化性がC評価の場合、スクランブルエッグと同等の外観が得られず、さらにゲル化剤を加える、又はゲル化性を高める処理等が必要となる。これにより、不自然な食感が得られる、加熱前の流動性が低下する、又は生産コストが上昇する等の可能性がある。このため、スクランブルエッグ様調理品のゲル化性の評価は、A又はB評価が好ましい。
スクランブルエッグ様調理品の色調がC評価の場合、スクランブルエッグと同等の色調が再現できず、スクランブルエッグとは外観が全く異なるものとなる。このため、スクランブルエッグ様調理品の色調の評価は、A又はB評価が好ましい。
スクランブルエッグ様調理品の風味がC評価の場合、スクランブルエッグとは全く異なる風味となる。このため、スクランブルエッグ様調理品の風味の評価は、A又はB評価が好ましい。
以上の結果から、ゲル化性、流動性、色調及び風味がいずれもA又はB評価である実施例1及び2の液卵代替組成物が、比較例1~4の液卵代替組成物よりも、加熱凝固卵を製することが可能な液卵の代替物として優れていることがわかった。
特に、大手亡の抽出タンパク質を含む液卵代替組成物は、ゲル化性、流動性、色調及び風味のいずれもがA評価であり、加熱凝固卵を製するための液卵の代替物として非常に適していることがわかった。

Claims (6)

  1. 白色系のインゲンマメ種又はケツルアズキ種の豆の抽出タンパク質を6質量%以上17質量%以下含有する
    液卵代替組成物。
  2. 前記豆が白色系のインゲンマメ種の豆である
    請求項1に記載の液卵代替組成物。
  3. 前記豆が大手亡である
    請求項2に記載の液卵代替組成物。
  4. 3質量%以上15質量%以下の脂質をさらに含有する
    請求項1から3のいずれか一項に記載の液卵代替組成物。
  5. 脂溶性の着色料をさらに含有する
    請求項1から4のいずれか一項に記載の液卵代替組成物。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の液卵代替組成物の加熱凝固物。
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