JP7044407B2 - 粉末成形体の製造装置、粉末成形体の製造方法、粉末成形体由来の工具の製造方法、及び粉末成形体由来の工具 - Google Patents

粉末成形体の製造装置、粉末成形体の製造方法、粉末成形体由来の工具の製造方法、及び粉末成形体由来の工具 Download PDF

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本発明は、粉末成形体の製造装置、粉末成形体の製造方法、粉末成形体由来の工具の製造方法、粉末成形体由来の工具に関する。
例えば、エンドミル及び/又はドリル等の工具は、外周に螺旋状の溝が形成された本体と、この本体の一端に、切削機械の軸部への取付け用の、ボス突部又はザグリ穴とから構成されている。ボス突部を有する工具は、例えば、以下のようにして製造される。すなわち、柱状の本体と、該本体の一端面から突出したボス突部とからなる成形体を、粉末成形した後、成形体を焼結し、更に、焼結体の本体外周に研削加工を施して、螺旋状の溝を形成すると共に、焼結体のボス突部外周にネジ溝を造成することで、ボス突部を有する工具が製造される。なお、ザグリ穴を有する工具の場合は、柱状の本体を粉末成形して焼結した後、その外周に螺旋状の溝を研削すると共に、ザグリ穴を形成する。
ところで、上記のように、焼結体の本体外周に螺旋状の溝を研削する場合には、工数が増えて製造コストが増大するという不都合が生じる。
そのため、下記特許文献1には、粉粒体状の原材料を金型のキャビテイに充填する第1の工程と、ドリルの刃部とシャンク部とを有する予備成形体を成形する第2の工程と、第2のパンチをドリルのピッチに合わせて回転しながら金型に挿入し、予備成形体を金型から離型する第3の工程とを有する、ドリルの製造方法が記載されておる。この製造方法では、第2工程において予備成形体を粉末成形する際に、予備成形体の外周に、ドリルの刃部を、予め成形可能となっている。また、この製造方法においては、複数の傘歯車やモータ等によって、第2のパンチを回転させている。
特開平8-260006号公報
上記特許文献1のドリルの製造方法では、予備成形体には、その外周にドリルの刃部を形成することが可能であるが、シャンク部の端部にボス突部を形成したり、ザグリ穴を形成したりすることはできない。そのため、焼結体の端部に、ボス突部やザグリ穴を形成するための、研削加工を施す必要があり、工数が増える。また、第2のパンチを回転させるために、複数の傘歯車やモータが必要であり、装置が複雑で、その製造コストが増大する。
したがって、本発明の目的は、粉末成形体に螺旋状の溝のみならず、ボス突部やザグリ穴が予め形成された粉末成形体を製造できると共に、装置を簡素化してコスト低減を図ることができる、粉末成形体を製造するための製造装置、及び、この製造装置を用いた製造方法、この製造方法により製造された粉末成形体から製造される、粉末成形体由来の工具の製造方法、更に、この工具の製造方法による製造された、粉末成形体由来の工具を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る粉末成形体を製造するための製造装置は、本体と、この本体の少なくとも一端から、前記本体の外周面に沿って回転しながら前記本体の軸線方向に連続的に延在して形成された螺旋状の溝と、前記本体の少なくとも一方の端面から突出するボス突部又は前記本体の少なくとも一方の端面から窪んだザグリ穴とを有する粉末成形体を製造するためのものであって、上下両端が開口すると共に、内側にキャビティを有するダイスと、前記キャビティの下方開口から挿入される下パンチと、該下パンチに対して同軸的に配置され、前記キャビティの上方開口から挿入される上パンチとを備え、前記ダイスが昇降動作するか、又は、前記ダイス及び前記下パンチが昇降動作するように構成されており、前記キャビティの内周面であって、前記下方開口の端縁から、前記キャビティの内周面に沿って回転しながら前記キャビティの軸方向に連続的に延在して形成され、前記粉末成形体の溝に適合する形状をなした螺旋状の突部が設けられており、前記上パンチ、又は、前記下パンチ及び前記上パンチの両方は、筒状をなす第1パンチと、該第1パンチの内側に配置された第2パンチとを有し、前記下パンチと前記上パンチを構成する第1パンチ及び第2パンチ、又は、前記下パンチを構成する第1パンチ及び第2パンチと前記上パンチを構成する第1パンチ及び第2パンチが、ベアリングによって、前記下パンチ及び前記上パンチの中心軸線まわりに回転可能に支持されており、前記下パンチの外周面には、その上端から前記下パンチの外周面に沿って回転しながら前記下パンチの軸線方向に連続的に延在して形成された螺旋状をなし、前記突部に適合する形状をなした螺旋状の溝部が設けられており、前記ダイスの昇降動作に伴って、前記突部が前記溝部を押圧することで、前記下パンチが連れ回りするように構成されており、前記第1パンチの一端に対して前記第2パンチの一端を、前記第1パンチの軸線方向及び前記第2パンチの軸線方向に所定長さを位置ずれさせるように、前記第1パンチ及び前記第2パンチの昇降動作が制御されることを特徴とする。
上記発明によれば、キャビティの内周面に設けられた螺旋状の溝部によって、粉末成形体の本体の外周面に、螺旋状の溝を形成することができる。
また、第1パンチの軸線方向及び第2パンチの軸線方向に所定長さを位置ずれさせるように、第1パンチ及び第2パンチの昇降動作が制御されるので、第1パンチの一端と第2パンチの一端とを軸線方向に位置ずれさせて、第1パンチの一端に対して第2パンチを引込むか又は突出させて、キャビティ内において、ボス突部を成形するための空間又はザグリ穴を成形するための突出部が形成することができ、粉末成形体の本体の少なくとも一方の端面に、ボス突部又はザグリ穴を形成することができる。
したがって、本体の外周面に螺旋状の溝を形成すると共に、本体の少なくとも一方の端面にボス突部又はザグリ穴を設けた、粉末成形体を容易に製造することができる。
また、粉末成形体に、予め螺旋状の溝と、ボス突部又はザグリ穴を形成することができるので、粉末成形体の外周面に、螺旋状の溝を形成するための研削加工、及び、粉末成形体の端面にボス突部又はザグリ穴を形成するための研削加工を施す必要がなく、工数を削減して製造コストの低減を図ることができる。更に、研削加工による材料の無駄を抑制することができ、研削加工のための工具の寿命を長くすることができる。
また、下パンチの外周面に、螺旋状の突部に適合する形状をなした螺旋状の溝部が設けられ、ダイスの昇降動作に伴って、螺旋状の突部が螺旋状の溝部を押圧することで、下パンチが連れ回りするように構成されているので、下パンチを回転動作させるための駆動構造を別途設ける必要がなく、製造装置の構造の簡素化を図ることができ、製造装置の製造コストを低減することができる。
一方、本発明に係る粉末成形体の製造方法は、本体と、この本体の少なくとも一端から、前記本体の外周面に沿って回転しながら前記本体の軸線方向に連続的に延在して形成された螺旋状の溝と、前記本体の少なくとも一方の端面から突出するボス突部又は前記本体の少なくとも一方の端面から窪んだザグリ穴とを有する粉末成形体を製造するためのものであって、上記の粉末成形体の製造装置を用いて、前記ダイスを前記下パンチに対して相対的に上昇させて、前記キャビティの内周と前記キャビティの上方開口と前記下パンチの上端との間に、粉末充填空間を形成し、該粉末充填空間に前記粉末を充填する粉末充填工程と、前記上パンチを前記キャビティの上方開口に挿入するアプローチ工程と、前記第1パンチに対して前記第2パンチを上昇又は下降させ、前記第1パンチの一端に対して前記第2パンチの一端を、前記第1パンチ及び前記第2パンチの軸線方向に所定長さを位置ずれさせる、パンチ位置ずれ工程と、前記上パンチを下降させて、前記粉末を加圧して粉末成形体を形成する加圧工程と、前記ダイスを下降又は上昇させて前記下パンチを連れ回りさせつつ、前記粉末成形体を介して前記上パンチを連れ回りさせて、前記キャビティの上方開口から前記粉末成形体を離型する離型工程とを有することを特徴とする。
上記発明によれば、パンチ位置ずれ工程によって、キャビティ内において、ボス突部を形成するための空間、又は、ザグリ穴を形成するための突出部を、確実に形成することができるので、その後の加圧工程において、粉末成形体にボス突部又はザグリ穴を精度良く圧縮成形することができる。
また、離型工程において、下パンチを連れ回りさせつつ、粉末成形体を介して上パンチを連れ回りさせて、キャビティ内から粉末成形体を離型することができるので、粉末成形体に無理な負荷を与えることなく、キャビティ内からスムーズに離型することができる。
本発明に係る粉末成形体の製造方法においては、前記パンチ位置ずれ工程において、前記第2パンチの一端を前記第1パンチの一端から所定長さ引込んで、前記第1パンチの内周面と前記第2パンチの一端との間に、前記ボス突部を成形するための空間を形成することが好ましい。
上記態様によれば、パンチ位置ずれ工程において、第2パンチの一端を第1パンチの一端から所定長さ引込んで、第1パンチの内周面と第2パンチの一端との間に、ボス突部を成形するための空間を形成するので、この空間に、粉末充填空間に充填された粉末の一部を吸い上げられるようにして、確実に移動させることができ、粉末成形体にボス突部を確実に且つ精度良く成形することができる。
本発明に係る粉末成形体の製造方法においては、前記パンチ位置ずれ工程において、前記第2パンチの一端を前記第1パンチの一端から所定長さ突出させて、前記ザグリ穴を成形するための突出部を形成することが好ましい。
上記態様によれば、パンチ位置ずれ工程において、第2パンチの一端を第1パンチの一端から所定長さ突出させて、ザグリ穴を成形するための突出部を形成するので、粉末充填空間に充填された粉末の一部を他の部分と同様に押圧することができ、粉末成形体にザグリ穴を確実に且つ精度良く成形することができる。
本発明に係る粉末成形体の製造方法においては、前記パンチ位置ずれ工程において前記空間又は前記突出部を形成した後、前記第2パンチの一端を、前記第1パンチの一端に近接又は離反させて、前記空間又は前記突出部の軸方向長さを調整する、パンチ調整工程を有していることが好ましい。
上記態様によれば、パンチ位置ずれ工程において、ボス突部を成形するための空間、又は、ザグリ穴を成形するための突出部を形成した後、第2パンチの一端を、第1パンチの一端に近接又は離反させて、空間又は突出部の軸方向長さを調整するパンチ調整工程を有しているので、ボス突部成形用の空間に充填された粉末の充填密度、又は、ザグリ穴成形用の突出部周縁の粉末の充填密度を、本体成形用のキャビティに充填された粉末の充填密度に対して、均一化しやすくすることができ、加圧工程において成形された、本体とボス突部の密度、又は、本体とザグリ穴周縁部との密度の、バラツキを抑えることができる。
本発明に係る粉末成形体の製造方法においては、前記粉末成形体は、前記本体の少なくとも一方の端面から突出するボス突部を有するものであって、前記パンチ位置ずれ工程は、前記第1パンチに対して前記第2パンチを上昇させて、前記第1パンチの一端に対して前記第2パンチの一端を、前記第1パンチ及び前記第2パンチの軸線方向に所定長さを位置ずれさせるものであり、前記加圧工程は、前記上パンチの第1パンチ及び第2パンチを下降させるものであり、前記パンチ位置ずれ工程において、前記上パンチの、前記第1パンチが下降することで、前記空間に移動される前記粉末の体積Vは、前記加圧工程にて形成された前記空間の体積V´に、圧縮比を乗じた数に等しくなるように、前記パンチ位置ずれ工程における、前記第2パンチの一端に対する前記第1パンチの一端の位置ずれ量が制御されることが好ましい。
上記態様によれば、ボス突部成形用の空間に充填された粉末の充填密度、又は、ザグリ穴成形用の突出部周縁の粉末の充填密度を、本体成形用のキャビティに充填された粉末の充填密度に対して、より均一にすることができる。
また、本発明に係る粉末成形体由来の工具の製造方法は、上記の粉末成形体の製造方法によって製造された粉末成形体を焼結して焼結体を形成する焼結工程と、この焼結工程により形成された前記焼結体の、螺旋状の溝の外側縁部を研削加工して切れ刃を形成する切れ刃形成工程とを有することを特徴とする。
上記発明によれば、焼結工程によって粉末成形体を焼結した後、切れ刃形成工程によって、焼結体の螺旋状の溝の外側縁部を研削加工して切れ刃を形成することで、工具を製造することができる。
更に、本発明に係る粉末成形体由来の工具は、上記の粉末成形体由来の工具の製造方法によって製造されるものであって、前記螺旋状の溝の底部から前記切れ刃に至る内周面の、所定範囲には、前記焼結体の地肌が残存していることを特徴とする。
上記発明によれば、工具の螺旋状の溝の外側縁部には、研削加工による切れ刃が形成されているものの、螺旋状の溝の底部から切れ刃に至る内周面の、所定範囲には、焼結体の地肌が残存するので、工具の製造コストを低減することができる。
本発明によれば、本体の外周面に螺旋状の溝を形成すると共に、本体の少なくとも一方の端面にボス突部又はザグリ穴を設けた、粉末成形体を容易に製造することができる。また、粉末成形体に、予め螺旋状の溝と、ボス突部又はザグリ穴を形成することができるので、工数を削減して製造コストの低減を図ることができ、研削加工による材料の無駄を抑制して、工具の寿命を長くすることができる。更に、ダイスの昇降動作に伴って下パンチが連れ回りするので、製造装置の構造の簡素化を図ることができ、製造装置の製造コストを低減することができる。
本発明に係る粉末成形体の製造方法の、一実施形態によって製造された粉末成形体を示しており、図1Aは正面図、図1Bは斜視図である。 同製造方法により製造された粉末成形体の変形例を示しており、図2Aは第1変形例の正面図、図2Bは第1変形例の断面図、図2Cは第2変形例の正面図である。 本発明に係る粉末成形体の製造装置の、一実施形態を示しており、その断面説明図である。 同製造装置を構成するダイスの一部を切断した状態の断面斜視図、及び、下パンチの斜視図である。 本発明に係る粉末成形体の製造方法の、一実施形態を示しており、図5Aはダイス等が昇降していない定位置状態の断面説明図、図5Bは粉末充填工程の断面説明図、図5Cは図5Bからダイスが適量上昇し且つ上方パンチが下降したアプローチ状態の断面説明図である。 図6Aはパンチ位置ずれ工程の断面説明図、図6Bはパンチ調整工程及び加圧工程の断面説明図、図6Cは離型工程の断面説明図、図6Dは図6Cから更に粉末成形体が離型された状態の断面説明図である。 本発明に係る粉末成形体の製造方法のフローチャートである。 図8Aは、本発明に係る粉末成形体由来の工具の製造方法によって形成された焼結体の正面図、図8Bは、同工具の製造方法によって製造された粉末成形体由来の工具の斜視図である。 本発明に係る粉末成形体の製造方法の、他の実施形態によって製造された粉末成形体の断面図である。 本発明に係る粉末成形体の製造方法の、他の実施形態を示しており、図10Aはダイス等が昇降していない定位置状態の断面説明図、図10Bは粉末充填工程の断面説明図、図10Cは図10Bからダイスが適量上昇し且つ上方パンチが下降したアプローチ状態の断面説明図である。 図11Aはパンチ位置ずれ工程の断面説明図、図11Bはパンチ調整工程及び加圧工程の断面説明図、図11Cは離型工程の断面説明図、図11Dは図11Cから更に粉末成形体が離型された状態の断面説明図である。
(粉末成形体の製造装置)
まず、粉末成形体の製造装置の一実施形態について説明する。この製造装置は、例えば、図1A及び図1Bに示すような粉末成形体1を製造するものである。
この実施形態における粉末成形体1は、所定材料からなる粉末を圧縮形成されてなるものであって、略円柱状をなすように所定長さで延びる本体2と、この本体2の軸線方向(中心軸線C1に沿った方向を意味する。以下の説明でも同様。)の一端2aから、本体2の外周面2bに沿って回転しながら本体2の軸線方向に連続的に延在して形成された、螺旋状をなした溝3と、本体2の軸線方向の他端面2cから突出するボス突部4とを有している。
この実施形態における、螺旋状の溝3は、本体2の軸線方向の一端aから、軸線方向の他端2dよりも手前側に至る範囲に至るまで形成されている。なお、中心軸線C1に対する溝3のねじれ角度θは、10~60°であることが好ましく、35~48°であることがより好ましく、この実施形態では45°となっている。また、ボス突部4は、本体2の他端面2cの中央から、本体2に対して同軸的に突出し、且つ、本体2よりも縮径した一定外径の略円柱状となっている。
なお、この実施形態における粉末成形体1は、本体2の他端面2cからボス突部4が突出している。ただし、ボス突部4は、本体2の一端面2eから突出していてもよい。また、ボス突部4は、本体2の一端面2e及び他端面2cの両端面からそれぞれ突出していてもよい。なお、ボス突部4は略円柱状に設計されているが、ボス突部としては、例えば、段差付き円柱状、角柱状、円錐状、角錐状、突出方向に縮径する円錐台状又は角錐台状などの、さまざまな形状に設計されていてもよい。また、螺旋状の溝3は、1本だけ形成されていてもよく、2本以上の複数本形成されていてもよい。なお、後述するが、粉末成形体1は、焼結工程を得て、図8Bに示すような工具8となる。
更に粉末成形体としては、図2に示すような形状であってもよい。
図2A及び図2Bに示す粉末成形体1Aは、本体2の、軸線方向の他端面2cの中央から、一定内径で窪んだザグリ穴5が形成されている。なお、ザグリ穴5は、本体2の一端面2e側に形成していてもよい。また、サグリ穴5は、本体2の一端面2e及び他端面2cの両端面にそれぞれ形成してもよい。更に、ザグリ穴5又はこれにより画定される開空間は、略円柱状に設計されているが、これらは、例えば、段差付き円柱状、角柱状、円錐状、角錐状、窪み方向に縮径する円錐台状又は角錐台状などの、さまざまな形状に設計されていてもよい。
図2Cに示す粉末成形体1Bは、本体2の一端2aから他端2dに至る、本体2の軸線方向全域に亘って、螺旋状の溝3が形成されており、また、本体2の他端面2cからボス突部4が突出している。なお、一対のボス突部4のそれぞれが、本体2の一端面2e及び他端面2cのそれぞれから突出していてもよい。
また、図1A、図1B、図2A、図2B、図2Cに示す粉末成形体は、工具の中でも、先端面が平坦なフラットエンドミルとなることを想定して、一端面2eが平坦面状をなしている。ただし、粉末成形体が、例えば、先端が球面状をなすボールエンドミルとなる場合には、粉末成形体の一端面を球面状としてもよい。更に、粉末成形体の一端面から、螺旋状の溝の内周に延びる逃げ角を形成したり、粉末成形体の外周に、C面取りやR面取りを施したりしてもよい。また、粉末成形体の一端面から、ボス突部4よりも小径の、研削加工時の軸受け用の突部を突出させたり、粉末成形体の一端面に、ザグリ穴5よりも小径の、研削加工時のセンター押し用の小径ザグリ穴を形成したりしてもよい。
なお、粉末としては、例えば、炭化タングステンに、コバルト、ニッケル、炭化チタン、炭化タンタルなどを添加してなる超硬合金粉末、アルミニウム合金等からなる粉末、チタン合金等からなる粉末などを用いることができる。
図3に示すように、この実施形態における粉末成形体の製造装置10(以下、単に「製造装置10」ともいう)は、上下両端が開口すると共に、内側にキャビティ21を有するダイス20と、キャビティ21の下方開口23から挿入される下パンチ30と、この下パンチ30に対して同軸的に配置され、キャビティ21の上方開口24から挿入される上パンチ50とを備え、ダイス20が昇降動作するか、又は、ダイス20及び下パンチ30が昇降動作するように構成されている。この実施形態では、ダイス20が昇降動作するが、下パンチ30は昇降動作しない構造となっている。
また、この実施形態においては、上パンチ50は、筒状をなす第1パンチ60と、この第1パンチ60の内側に配置された第2パンチ80とから構成されている。更に、下パンチ30は、ダイス20の下方に配置されており、上パンチ50を構成する第1パンチ60及び第2パンチ80は、ダイス20の上方に配置されている。
また、下パンチ30及び上パンチ50は、第1パンチ60及び第2パンチ80を含めて、ベアリング43,45,73,75,93,95によって、下パンチ30及び上パンチ50の中心軸線まわりに回転可能に支持されている。更に、第1パンチ60及び第2パンチ80はそれぞれ独立して昇降動作可能となっている。
図4を併せて参照すると、この実施形態のダイス20は、一定外径でもって所定長さで延びた略円筒状をなしている。このダイス20の径方向中央部には、ダイス20の軸線方向(中心軸線C2に沿った方向を意味する。以下の説明でも同様。)に沿って、円形の内周面22を有するキャビティ21が形成されている。このキャビティ21には、その下端が開口して下方開口23が形成されていると共に、上端が開口して上方開口24が形成されている。なお、このキャビティ21の内径は、前記粉末成形体1の本体2の外径に適合する寸法となっている。
また、キャビティ21の内周面22であって、下方開口23の端縁からは、キャビティ21の内周面22に沿って回転しながら、キャビティ21の軸線方向に連続的に延在し、粉末成形体1の溝3に適合する形状をなした、螺旋状の突部25が突設されている。すなわち、中心軸線C2に対する突部25の角度が、粉末成形体1の、中心軸線C1に対する溝3のねじれ角度θに対応して、10~60°であることが好ましく、35~48°であることがより好ましく、この実施形態では45°となっている。
また、図4に示すように、突部25は、キャビティ21の内周面22から、キャビティ21の径方向内方(ダイス20の中心軸線C2に向く方向)に向かって突出した凸部となっている。
更に図5Aに示すように突部25は、キャビティ21の上方開口24寄りに配置されると共に、キャビティ21の内周面22から、緩やかな凸曲面を描きつつキャビティ21の径方向内側に突出する第1曲面25aと、キャビティ21の内周面22からキャビティ21の径方向内方に最も突出した頂部25bと、キャビティ21の下方開口23寄りに配置されると共に、前記頂部25bからキャビティ21の内周面22に向けて、ダイス20の中心軸線C2に直交する線分S1に対して、次第に近接する曲面状をなす第2曲面25cとを有する、断面形状を有している。
また、この実施形態における突部25は、キャビティ21の下方開口23側の端縁23a(下端)から、上方開口24側の端縁24a(上端)よりも手前側に至る範囲に亘って形成されている。
なお、螺旋状の突部25としては、キャビティ21の下端から上端に至る、キャビティ21の軸線方向全域に亘って形成してもよい。この場合には、図2Cに示すような、本体2の軸線方向に沿った側面全域に螺旋状の溝3が形成された粉末成形体1Bを製造することができる。
また、ダイス20は、ねじ軸、リニアアクチュエータ、エアシリンダー、油圧シリンダー、電動サーボモータ等からなる、図示しない昇降装置に取付けられている。したがって、ダイス20は、その軸線方向に沿って昇降動作が可能となっている。更に図3に示すように、このダイス20を取付けた昇降装置は制御装置100に連結されており、この制御装置100を介して、所定タイミング及び所定速度でダイス20の昇降動作が制御されるようになっている。
次に、下パンチ30について詳細に説明する。
この実施形態における下パンチ30は、略円盤状をなした基部31と、この基部31の上面中央から上方に向けて、基部31に対して直交して延び、側面に螺旋状の溝部35を設けた略円柱状の棒状をなした軸部32とを有している。前記軸部32の上端32bは平坦面状をなしている。
なお、この実施形態では、粉末成形体1の一端面2eが平坦面状をなしているのに対応して、軸部32の上端32bが平坦面状をなしているが、軸部の上端の形状としては、成形される粉末成形体の一端面の形状に応じた形状を適宜採用することができる。例えば、粉末成形体の一端面が球面状の場合は、軸部の上端は、球面形状に対応した、下向きに凹んだ曲面状をなすことになる。また、粉末成形体の一端面から、螺旋状の溝の内周に延びる逃げ角が形成されている場合には、軸部の上端は、それに対応した凹凸形状をなす。更に、粉末成形体の外周に、C面取りやR面取りを施されている場合にも、軸部の上端に、それに対応した凹凸や曲面等が形成される。また、粉末成形体の一端面から、ボス突部4よりも小径の突部が突出されている場合には、軸部の上端には、それに対応した窪みが形成される。更に、粉末成形体の一端面に、ザグリ穴5よりも小径のザグリ穴が形成されている場合には、軸部の上端には、それに対応した突部が形成される。
更に下パンチ30は、基部31及び軸部32とは別体の、回転支持部34を有している。この回転支持部34は、軸部32よりも拡径した円柱状をなしており、その下端部外周から外方に向けてフランジ部34aが突出している。そして、この回転支持部34は、その上端部が、基部31の下面側中央に、図示しないボルト等によって連結されて、前記軸部32に対して同軸的に配置されるようになっている。
前記軸部32の外周面32aには、軸部32の上端32bから、下パンチ30の外周面32aに沿って回転しながら下パンチ30の軸線方向(中心軸線C3に沿った方向を意味する。以下の説明でも同様。)に連続的に延在し、ダイス20の突部25に適合する形状をなした、螺旋状の溝部35が設けられている。すなわち、中心軸線C3に対する溝部35の角度が、キャビティ21の中心軸線C2に対する突部25の角度に対応して、10~60°であることが好ましく、35~48°であることがより好ましく、この実施形態では45°となっている。
また、図4に示すように、溝部35は、下パンチ30の軸部32の外周面32aから、軸部32の径方向内方(下パンチ30の中心軸線C3に向く方向)に向けて窪んだ凹部となっている。
更に図5Aに示すように溝部35は、軸部32の上端32b寄りに配置されると共に、軸部32の外周面32aから、緩やかな凹曲面を描いて軸部32の径方向内側に向けて形成され、前記突部25の第1曲面25aに適合する形状をなした第1曲面35aと、軸部32の外周面32aから軸部32の径方向内方に最も窪み、前記突部25の頂部25bに適合する底部35bと、軸部32の下端32c寄りに配置されると共に、前記底部35bから、軸部32の外周面32aに向けて、下パンチ30の中心軸線C3に直交する線分S2に対して、次第に近接する曲面状をなす第2曲面35cとを有する、断面形状を有している。
また、軸部32の外径(ここでは、軸部32の外周面32aにおける外径)は、ダイス20のキャビティ21の内径(ここでは、キャビティ21の内周面22における内径)に適合する寸法となっている。更にこの実施形態における溝部35は、軸部32の上端32bから下端32cよりもやや手前側に至る範囲に亘って形成されている。
また、下パンチ30は、下パンチ支持部40によって、下パンチ30の中心軸線C3まわりに回転可能に支持されるようになっている。
この下パンチ支持部40は、中央に支持孔41aを形成した略円板状の天井壁41と、該天井壁41の周縁から垂下した略円筒状の周壁42とを有している。また、周壁42の下端部外周からは、外方に向けてフランジ部42aが突出している。このフランジ部42a及び周壁42の下端部を介して、下パンチ支持部40が、製造装置10のベース部15に取付けられている。
なお、この実施形態では、下パンチ支持部40はベース部15に固定されていて、下パンチ30が昇降動作しない構造となっているが、下パンチ支持部40を昇降動作可能な装置に取付けて、下パンチ支持部40及び下パンチ30を昇降動作可能な構造としてもよい。
また、天井壁41の支持孔41aに回転支持部34が挿入され、支持孔41aの上方開口から回転支持部34の上端部が突出し、支持孔41aの下方開口から回転支持部34の下端部が突出するようになっている。
そして、天井壁41の、支持孔41aの上方周縁部に、スラスト円筒ころ軸受け等のベアリングからなる、上ベアリング43が配置されるようになっている。この上ベアリング43は、上下両端部が、基部31と天井壁41とで挟持されて抜け止め保持されると共に、その内周に回転支持部34が挿入配置される。
一方、天井壁41の、支持孔41aの下方周縁部に、アンギュラ玉軸受け等のベアリングからなる、下ベアリング45が配置されるようになっている。この下ベアリング45は、その上下両端部が、天井壁41と回転支持部34のフランジ部34aとで挟持されて抜け止め保持されると共に、その内周に回転支持部34が挿入配置される。
そして、下パンチ30は、回転支持部34の軸方向中間部が、下パンチ支持部40の支持孔41aに回転可能に支持されると共に、回転支持部34の上端部が上ベアリング43に回転可能に支持され、且つ、回転支持部34の下端部が下ベアリング45に回転可能に支持されることで、下パンチ30の中心軸線C3まわりに回転可能に支持されるようになっている。
また、下パンチ30は、ダイス20の昇降動作に伴って、その突部25が溝部35を押圧することで、下パンチ30が連れ回りするように構成されている。
すなわち、下パンチ30の溝部35は、ダイス20の突部25に適合する、螺旋状をなした溝形状となっている。このため、ダイス20が昇降動作すると、下パンチ30の溝部35が、ダイス20の突部25に螺合した状態で案内されることにより、突部25からの押圧力が、下パンチ30を回転させるための回転力に変換されて、下パンチ30が連れ回りするようになっている。
このように、この製造装置10においては、下パンチ30は、その回転動作を回転支持するためのベアリング43,45が外装されるだけで、下パンチ30自体を回転駆動させるための、構造は不要となっている。
次に、筒状をなす第1パンチ60と、第1パンチ60の内側に配置された第2パンチ80とから構成された、上パンチ50について詳細に説明する。
この実施形態における第1パンチ60は、中央に挿通孔61aを形成した略円盤状をなした基部61と、この基部61の下面側であって挿通孔61aの周縁から下方に向けて、基部61に対して直交して延びる、略円筒状をなした筒状部62とを有している。
また、筒状部62の下端部には、それ以外の部分よりも径方向外側にやや拡径した拡径部62aが設けられており、この拡径部62aの外径が、前記ダイス20のキャビティ21の内径に適合する寸法となっており、キャビティ21の上方開口24を封止可能となっている。更に、筒状部62の、下端から軸方向途中の所定範囲には、それ以外の部分よりも径方向外側にやや縮径した縮径部62bが設けられている。
更に第1パンチ60は、基部61及び筒状部62とは別体の、回転支持部64を有している。この回転支持部64は、筒状部62よりも拡径した略円筒状をなしており、その上端部外周から外方に向けてフランジ部64aが突出している。そして、この回転支持部64は、その下端部が、基部61の下面側中央に、図示しないボルト等によって連結されて、前記筒状部62に対して同軸的に配置されるようになっている。
なお、筒状部62、基部61の挿通孔61a、及び回転支持部64の内部には、第2パンチ80が軸方向移動可能なように挿入される。
また、第1パンチ60は、第1パンチ支持部70によって、第1パンチ60の中心軸線C4まわりに回転可能に支持されるようになっている。
この第1パンチ支持部70は、中央に支持孔71aを形成した略円盤状の底壁71と、該底壁71の周縁から垂設した略円筒状の周壁72とを有している。前記底壁71の上面側であって、支持孔71aの周縁部には、所定深さのベアリング支持溝71bが形成されている。また、周壁72の上端部外周からは、外方に向けてフランジ部72aが突出している。そして、周壁72やフランジ部72a等を介して、第1パンチ支持部70が、ねじ軸、リニアアクチュエータ、エアシリンダー、油圧シリンダー、電動サーボモータ等からなる、図示しない昇降装置に取付けられている。そのため、第1パンチ60は、その軸線方向に沿って昇降動作が可能となっている。
また、底壁71の支持孔71aに回転支持部64が挿入され、支持孔71aの上方開口から回転支持部64の上端部が突出し、支持孔71aの下方開口から回転支持部64の下端部が突出するようになっている。
そして、底壁71に形成されたベアリング支持溝71bに、アンギュラ玉軸受け等のベアリングからなる、上ベアリング73が配置されるようになっている。この上ベアリング73は、ベアリング支持溝71b内に配置されると共に、回転支持部64のフランジ部64aが上ベアリング73の上端内周縁部に係止して、上ベアリング73が抜け止め保持される。なお、上ベアリング73の内周に、回転支持部64が挿入配置される。
一方、底壁71の、支持孔71aの下方周縁部に、スラスト円筒ころ軸受け等のベアリングからなる、下ベアリング75が配置されるようになっている。この下ベアリング75は、その上下両端部が、底壁71と基部61とで挟持されて抜け止め保持されると共に、その内周に回転支持部64が挿入配置される。
そして、第1パンチ60は、回転支持部64の軸方向中間部が、第1パンチ支持部70の支持孔71aに回転可能に支持されると共に、回転支持部64の上端部が上ベアリング73に回転可能に支持され、且つ、回転支持部64の下端部が下ベアリング75に回転可能に支持されることで、第1パンチ60の中心軸線C4まわりに回転可能に支持されるようになっている。
一方、第2パンチ80は、略円盤状をなした基部81と、この基部81の下面中央から下方に向けて、基部81に対して直交して延びる、棒状をなした軸部82とを有している。また、軸部82の下端部には、それ以外の部分よりもやや拡径した拡径部82aが設けられており、この拡径部82aの外径が、前記第1パンチ60の筒状部62の縮径部62bの内径に適合する寸法となっている。その結果、筒状部62の縮径部62bの内周と、軸部82の拡径部82aの外周との隙間が少なくして、第1パンチ60の筒状部62と第2パンチ80の軸部82とのガタツキを抑えつつ、第1パンチ60に対する第2パンチ80の昇降動作をガイド可能となっている。また、筒状部62の縮径部62b以外の内周と、軸部82の拡径部82a以外の外周との隙間が確保されるので、第1パンチ60に対する第2パンチ80の昇降動作がスムーズとなる。
更に第2パンチ80は、基部81及び軸部82とは別体の、回転支持部84を有している。この回転支持部84は、軸部82よりも拡径した略円柱状をなしており、その上端部外周から外方に向けてフランジ部84aが突出している。そして、この回転支持部84は、その下端部が、基部81の上面側中央に、図示しないボルト等によって連結されて、前記軸部82に対して同軸的に配置されるようになっている。
また、第2パンチ80は、第2パンチ支持部90によって、第2パンチ80の中心軸線C5まわりに回転可能に支持されるようになっている。
この第2パンチ支持部90は、中央に支持孔91aを形成した略円板状の底壁91と、該底壁91の周縁から垂設した略円筒状の周壁92とを有している。また、周壁92の上端部外周からは、外方に向けてフランジ部92aが突出している。そして、周壁92やフランジ部92a等を介して、第2パンチ支持部90が、ねじ軸、リニアアクチュエータ、エアシリンダー、油圧シリンダー、電動サーボモータ等からなる、図示しない昇降装置に取付けられている。そのため、第2パンチ80は、その軸線方向に沿って昇降動作が可能となっている。
また、底壁91の支持孔91aに回転支持部84が挿入され、支持孔91aの上方開口から回転支持部84の上端部が突出し、支持孔91aの下方開口から回転支持部84の下端部が突出するようになっている。
そして、底壁91の、支持孔91aの上方周縁部に、アンギュラ玉軸受け等のベアリングからなる、上ベアリング93が配置されるようになっている。この上ベアリング93は、上下両端部が、回転支持部84のフランジ部84aと天井壁91とで挟持されて抜け止め保持されると共に、その内周に回転支持部84が挿入配置される。
一方、底壁91の、支持孔91aの下方周縁部に、スラスト円筒ころ軸受け等のベアリングからなる、下ベアリング95が配置されるようになっている。この下ベアリング95は、その上下両端部が、底壁91と基部81とで挟持されて抜け止め保持されると共に、その内周に回転支持部84が挿入配置される。
そして、第2パンチ80は、回転支持部84の軸方向中間部が、第2パンチ支持部90の支持孔91aに回転可能に支持されると共に、回転支持部84の上端部が上ベアリング93に回転可能に支持され、且つ、回転支持部84の下端部が下ベアリング95に回転可能に支持されることで、第2パンチ80の中心軸線C5まわりに回転可能に支持されるようになっている。
以上説明した、ダイス20の中心軸線C2、下パンチ30の中心軸線C3、上パンチ50を構成する第1パンチ60の中心軸線C4、同じく上パンチ50を構成する第2パンチ80の中心軸線C5は、全て一致している。
また、この製造装置10は、第1パンチ60の一端と第2パンチ80の一端とを、第1パンチ60の軸線方向(中心軸線C4に沿った方向を意味する。以下の説明でも同様。)及び第2パンチ80の軸線方向(中心軸線C5に沿った方向を意味する。以下の説明でも同様。)に所定長さを位置ずれさせるように、第1パンチ60及び第2パンチ80の昇降動作が制御されるように構成されている。
図3に示すように、この実施形態においては、上述したように、第1パンチ60を回転可能に支持する第1パンチ支持部70と、当該第1パンチ支持部70を昇降動作させる図示しない昇降装置と、第2パンチ80を回転可能に支持する第2パンチ支持部90と、当該第2パンチ支持部90を昇降動作させる図示しない昇降装置とを有しているが、各パンチ支持部70,80の昇降動作が、制御装置100によって制御されるようになっている。
図3に示すように、制御装置100は、第1パンチ支持部70を昇降動作させる昇降装置、及び、第2パンチ支持部90を昇降動作させる昇降装置にそれぞれ連結されており、第1パンチ60及び第2パンチ80の昇降動作を制御する。すなわち、制御装置100によって各昇降装置が制御されることで、第1パンチ60及び第2パンチ80が、所定タイミング及び所定速度で昇降動作がなされるようになっている。また、制御装置100による、第1パンチ60及び第2パンチ80の昇降動作、更にダイス20の昇降動作については、下記の、本発明に係る粉末成形体の製造方法の説明において詳述する。
また、この実施形態における、ダイス、下パンチ、上パンチ、下パンチを回転可能に支持する下パンチ支持部、第1パンチを回転可能に支持する第1パンチ支持部、第2パンチを回転可能に支持する第2パンチ支持部等の、各部材の形状や構造等は、あくまで一例であって限定されるものではなく、装置の設置スペース又はレイアウト等によって適宜変更することができる。
更に、この実施形態では、上パンチ50が第1パンチ60及び第2パンチ80からなる構造となっているが、上パンチ及び下パンチの両方を、第1パンチ及び第2パンチからなる構造としてもよい。
また、下パンチ30、上パンチ50を構成する第1パンチ60及び第2パンチ80の、昇降速度や動作タイミングは、成形すべき粉末成形体の形状や寸法等に対応して、適宜設定することができる。
なお、この実施形態では、下パンチ30、第1パンチ60、第2パンチ80は、それぞれ上下一対のベアリングによって回転可能に支持されているが、ベアリングとしては、1個でも、3個以上であってもよく、特に限定はされない。また、この実施形態では、上ベアリング43、下ベアリング75、下ベアリング95が、スラスト円筒ころ軸受け等のベアリングからなり、下ベアリング45、上ベアリング73、上ベアリング93が、アンギュラ玉軸受け等のベアリングからなるが、ベアリングの種類は特に限定されない。
なお、図2Cに示す粉末成形体1Bのように、本体2の一端2aから他端2dに至る、本体2の軸線方向全域に亘って、螺旋状の溝3が形成されている場合には、下パンチの外周面のみならず、上パンチの外周面にも、螺旋状の溝部を形成する必要がある。
(粉末成形体の製造方法)
次に、本発明に係る粉末成形体の製造方法について、図5、図6、及び図7のフローチャートを参照して説明する。
この実施形態における粉末成形体の製造方法は、上記の製造装置10を用いてなされるものであって、ダイス20を下パンチ30に対して相対的に上昇させて、キャビティ21の内周とキャビティ21の上方開口24と下パンチ30の上端32bとの間に、粉末充填空間21a(図5B参照)を形成し、該粉末充填空間21aに粉末Wを充填する粉末充填工程と、ダイス20を上昇させて、粉末充填空間21aに充填された粉末Wを、ダイス20の上端面よりも下げるアンダーフィル工程と、上パンチ50をキャビティ21の上方開口24に挿入するアプローチ工程と、パンチ位置ずれ構造によって、第1パンチ60に対して第2パンチ80を下降させ、第1パンチ60の一端に対して第2パンチ80の一端を、第1パンチ60及び第2パンチ80の軸線方向に所定長さを位置ずれさせる、パンチ位置ずれ工程と、上パンチ50を下降させて、粉末Wを加圧して、粉末成形体1を形成する加圧工程と、ダイス20を下降させて下パンチを連れ回りさせつつ、粉末成形体1を介して上パンチ50を連れ回りさせて、キャビティ21の上方開口24から粉末成形体1を離型する離型工程とを有している。更に、この実施形態の粉末成形体の製造方法においては、パンチ調整工程とを有している。以下、各工程について説明する。
(粉末充填工程)
図5Aには、ダイス20、下パンチ30、及び、上パンチ50が、昇降動作していない定位置(初期位置)の状態が示されている(図7のSTEP1)。
この状態では、ダイス20のキャビティ21の下方開口23から下パンチ30が挿入されて、下パンチ30の上端32bがダイス20の上端面に揃った位置となっている。この場合、キャビティ21全体に下パンチ30が挿入されているため、キャビティ21内に粉末Wを充填することはできない。
また、この状態では、ダイス20の上方に上パンチ50が位置しており、上パンチ50を構成する第1パンチ60の一端(すなわち、第1パンチ60の筒状部62の下端)と、第2パンチ80の一端(すなわち、第2パンチ80の軸部82の下端)とが揃った位置になっている。
上記状態から、図5Aの矢印に示すようにダイス20を下パンチ30に対して相対的に上昇させると、ダイス20に形成された螺旋状の突部25が、下パンチ30に形成された螺旋状の溝部35に沿って案内される。これにより、下パンチ30が連れ回りされるので、図5Bに示すように、ダイス20の上端面に対して下パンチ30の上端32bが下方に引込まれる。その結果、キャビティ21の容積が増大して、キャビティ21の内周面22とキャビティ21の上方開口24と下パンチ30の上端32bとの間に、粉末充填空間21aが形成される。また、ダイス20に形成された突部25が、前記粉末充填空間21aに露出した状態となる。その後、キャビティ21の上方開口24から、図示しない粉末充填装置によって、粉末Wが充填される(図7のSTEP2)。
なお、本発明においては、粉末充填工程において、ダイスを下パンチに対して相対的に上昇させることで、粉末充填空間を形成したが、これには、(1)ダイスを上昇させる、(2)下パンチを下降させる、(3)ダイスを上昇させると同時に下パンチを下降させる、の態様が含まれるものである。なお、この実施形態では、上記(1)のようにダイス20を上昇させることで、粉末充填空間21aが形成されるようになっているが、上記(2)のように下パンチ30を下降させたり、上記(3)のようにダイス20を上昇させると同時に下パンチ30を下降させたりすることで、粉末充填空間21aを形成しても良い。
(アンダーフィル工程及びアプローチ工程)
上記のように粉末充填空間21aに粉末Wが充填された後、ダイス20を適量上昇させて、粉末Wをダイス20の上端面よりも下げる(図示せず)。この工程を、アンダーフィル工程という。このアンダーフィル工程は、後述する、キャビティ21の上方開口から上パンチ50を挿入する際に、キャビティ21の上方開口から粉末Wが噴出することを避けるためである。その後、図5Bの矢印に示すように、第1パンチ60の筒状部62の下端と、第2パンチ80の軸部82の下端とが揃った状態を維持したまま、上パンチ50を下降させて、図5Cに示すように、上パンチ50の下端をキャビティ21の上方開口24内に挿入する。この工程を、アプローチ工程という。これらの工程が、図7のSTEP3に示されている。なお、本発明に係る粉末成形体の製造方法では、上記のアンダーフィル工程については採用しなくともよい。ただし、アンダーフィル工程を採用した場合には、下記のパンチ位置ずれ工程において、粉末成形体にボス突部を形成するための下記空間21bに粉末Wを吸い上げやすくなるので、アンダーフィル工程を採用することが好ましい。また、粉末成形体にザグリ穴を形成する際にも、アンダーフィル工程を採用することが好ましい。
(パンチ位置ずれ工程)
次いで、図5Cの矢印に示すように、第1パンチ60を下降させる一方、第2パンチ80を上昇させて、図6Aに示すように、第1パンチ60の筒状部62の下端と、第2パンチ80の軸部82の下端とを、第1パンチ60の軸線方向及び第2パンチ80の軸線方向に所定長さを位置ずれさせる(図7のSTEP4)。すなわち、第1パンチ60の筒状部62の下端に対して、第2パンチ80の軸部82の下端を上昇させて、第1パンチ60の筒状部62内において、第2パンチ80の軸部82が所定長さ引込む。なお、第1パンチ60の筒状部62内における第2パンチ80の軸部82の引込み長さ(筒状部62の下端と軸部82の下端との長さ)は、第1パンチ60が下降したことによる粉末充填空間21aの体積の減少分と、第2パンチ80が上昇したことによる粉末充填空間21aの体積の増加分と、の均衡が図られるように定められている。その結果、第1パンチ60の筒状部62の内周面と、第2パンチ80の軸部82の下端との間に、粉末Wが充填可能で、ボス突部4を成形可能な空間21bが形成されるので、この空間21bに、粉末充填空間21aに充填された粉末Wの一部が、吸い上げられるようにして移動されて、空間21b内に粉末Wが充填される。
なお、この実施形態のパンチ位置ずれ工程では、第1パンチ60に対して第2パンチ80を上昇させることで、第1パンチ60の一端に対して第2パンチ80の一端を位置ずれさせたが、第1パンチ60に対して第2パンチ80を下降させることで、第1パンチ60の一端に対して第2パンチ80の一端を位置ずれさせてもよい。
(パンチ調整工程及び加圧工程)
上記のパンチ位置ずれ工程後、ダイス20を昇降させると(ここでは図6Bの矢印に示すようにダイス20を下降させる)、図6Bに示すように、下パンチ30を連れ回りさせつつ、キャビティ21内での下パンチ30の上端32bの位置がダイス20に対して相対的に変化する(ここでは、下パンチ30の上端32bの位置が、ダイス20に対して相対的に上昇する)。また、第1パンチ60を昇降させると共に、第2パンチ80も昇降させて(ここでは、第1パンチ60を下降させると共に、第2パンチ80も下降させる)、第1パンチ60の筒状部62の下端に対して、第2パンチ80の軸部82の下端を、図6Aに示す位置よりも変化させる(ここでは、第2パンチ80の軸部82の下端を、図6Aに示す位置よりも近接させる)ことで、両パンチ60,80の下端位置を調整する。その結果、前記粉末充填空間21a及び前記空間21bの密度の均一化が図られる(図7のSTEP5)。なお、本発明に係る粉末成形体の製造方法では、上記のパンチ調整工程については採用しなくともよい。
また、キャビティ21内での下パンチ30の位置がダイス20に対して相対的に上昇することで、その上端32bによって、キャビティ21内の粉末Wが下方から加圧されて圧縮されると共に、上パンチ50が下降することで、第1パンチ60の筒状部62の下端及び第2パンチ80の軸部82の下端によって、キャビティ21内の粉末Wが上方から加圧されて圧縮され、更に、キャビティ21の内周面22及び螺旋状の突部25によって、粉末成形体1の本体2の螺旋状の溝3が成形され、キャビティ21内において粉末成形体1の本体2が形成される(図7のSTEP6)。また、前記空間21b内に充填された粉末Wが加圧されて圧縮されることで、粉末成形体1の本体2の他端面2cに、ボス突部4が一体成形される。
更に、上記パンチ調整工程において、第2パンチ80の移動距離L2(図6Aに示す第2パンチ80の軸部82の下端の位置から、図6Bに示す第2パンチ80の軸部82の下端の位置までの長さ)が、第1パンチ60の移動距離L1(図6Aに示す第1パンチ60の筒状部62の下端の位置から、図6Bに示す第1パンチ60の筒状部62の下端の位置までの長さ)よりも長くなるように設定されている。なお、第1パンチ60の下降量と、第2パンチ80の下降量とが、上記のように制御されることにより、粉末成形体1の中心部(中心軸線を中心とした径方向内側部分)及び周縁部(径方向外側部分)の密度の均一化が図られるようになっている。
また、上記のパンチ位置ずれ工程において、上パンチ50の、第1パンチ60が下降することで、空間21bに移動される粉末Wの体積V(図6A参照)は、加圧工程にて形成された空間21bの体積V´(図6B参照)に、圧縮比を乗じた数に等しくなるように、パンチ位置ずれ工程における、第2パンチ80の一端に対する第1パンチの一端の位置ずれ量が制御されるように構成されている。なお、本発明における圧縮比とは、前記V´に対する前記Vの比率(V/V´)を意味する。
(離型工程)
その後、図6Bの矢印に示すようにダイス20を下降させると、図6Cに示すように、下パンチ30を連れ回りさせつつ、キャビティ21内での下パンチ30の上端32bの位置が更に上昇する。すると、粉末成形体1の一端面2e側が下パンチ30の上端32bによって押上げられると共に、キャビティ21内の突部25によって粉末成形体1の螺旋状の溝3が押されて、粉末成形体1が下パンチ30に連れ回りしながら、キャビティ21の上方開口24から挿出されて、ダイス20のキャビティ21から粉末成形体1の本体2が離型される(図7のSTEP7)。この際、下パンチ30の回転に伴って、粉末成形体1を介して、図6Bの矢印に示すように、上パンチ50を構成する第1パンチ60及び第2パンチ80の両方が共に連れ回りする。
更に図6Cの矢印に示すように上パンチ50を上昇させることで、図6Dに示すように、第1パンチ60の筒状部62の内周と、第2パンチ80の軸部82の下端との間に形成された空間21bから、粉末成形体1のボス突部4が離型される(図7のSTEP8)。
なお、この実施形態では、ダイス20を下降させて下パンチ30を連れ回りさせつつ、粉末成形体1を介して上パンチ50を連れ回りさせて、キャビティ21の上方開口24から粉末成形体1を離型したが、下パンチ30を上昇させて、ダイス20に対して下パンチ30を連れ回りさせつつ、粉末成形体1を介して上パンチ50を連れ回りさせて、粉末成形体1を離型してもよい。
(作用効果)
次に、上記構成からなる製造装置10、及び、上記構成からなる粉末成形体の製造方法の、作用効果について説明する。
すなわち、上記構成からなる製造装置10においては、キャビティ21の内周面22に設けられた螺旋状の溝部35によって、粉末成形体1の本体2の外周面2bに、螺旋状の溝3を形成することができる。
また、第1パンチ60の軸線方向及び第2パンチ80の軸線方向に所定長さを位置ずれさせるように、第1パンチ60及び第2パンチ80の昇降動作が制御されるので、第1パンチの一端と第2パンチの一端とを軸線方向に位置ずれさせて、第1パンチの60一端に対して第2パンチ80を引込む構成としたので、キャビティ21内において、ボス突部4を成形するための空間21bを形成することができ、粉末成形体1の本体2の少なくとも一方の端面に、ボス突部4を形成することができる。
したがって、本体2の外周面2bに螺旋状の溝3を形成すると共に、本体2の他端面2cにボス突部4を設けた、粉末成形体1を容易に製造することができる。
また、粉末成形体1に、予め螺旋状の溝3及びボス突部4を形成することができるので、粉末成形体1の外周面2bに、螺旋状の溝3を形成するための研削加工、及び、粉末成形体1の端面にボス突部4を形成するための研削加工を施す必要がなく、工数を削減して製造コストの低減を図ることができる。更に、研削加工による材料の無駄を抑制することができ、研削加工のための工具の寿命を長くすることができる。
また、下パンチ30の外周面32aに、螺旋状の突部25に適合する形状をなした螺旋状の溝部35が設けられ、ダイス20の昇降動作に伴って、螺旋状の突部25が螺旋状の溝部35を押圧することで、下パンチが50連れ回りするように構成されているので、下パンチ30を回転動作させるための駆動構造を別途設ける必要がなく、製造装置10の構造の簡素化を図ることができ、製造装置10の製造コストを低減することができる。
一方、上記構成からなる粉末成形体の製造方法においては、図6Aに示すように、パンチ位置ずれ工程によって、キャビティ21内において、ボス突部4を形成するための空間21bを、確実に形成することができるので、その後の加圧工程において、粉末成形体1にボス突部4を精度良く圧縮成形することができる。
また、図6C及び図6Dに示す抜型工程において、下パンチ30を連れ回りさせつつ、粉末成形体1を介して上パンチ50(ここでは第1パンチ60及び第2パンチ80の両方)を連れ回りさせて、キャビティ21内から粉末成形体1を離型することができるので、粉末成形体1に無理な負荷を与えることなく、キャビティ21内からスムーズに離型することができる。
なお、上パンチ50が連れ周りしないと、粉末成形体1の離型時において、粉末成形体1にねじれ方向の力が作用して、粉末成形体1の品質が低下するおそれがあり、また、キャビティ21内から、粉末成形体1を離型しにくくなる。
更に、この実施形態においては、図6Aに示すように、パンチ位置ずれ工程において、第2パンチ80の一端を第1パンチ60の一端から所定長さ引込んで、第1パンチ60の内周面と第2パンチ80の一端との間に、ボス突部4を成形するための空間21bを形成するので、この空間21bに、粉末充填空間21aに充填された粉末Wの一部を、吸い上げられるようにして、確実に移動させることができ、粉末成形体1にボス突部4を確実に且つ精度良く成形することができる。
また、この実施形態においては、パンチ位置ずれ工程において、ボス突部4を成形するための空間21bを形成した後、第2パンチ80の一端を、第1パンチ60の一端に近接させて、前記空間21bの軸方向長さを調整するパンチ調整工程を有しているので、ボス突部4の成形用の空間21bに充填された粉末Wの充填密度を、本体成形用のキャビティ(キャビティ21の、前記空間21bを除いた空間を意味する。以下の説明においても同様。)に充填された粉末Wの充填密度に対して均一化しやすくすることができ、加圧工程において成形された、本体2とボス突部4の密度のバラツキを抑えることができる。
すなわち、本体成形用のキャビティ内に充填された粉末Wは、ダイス20の内周面22から突出した突部25により押されるので、本体成形用のキャビティ内における粉末Wの充填密度は比較的高い。一方、前記空間21b内に充填された粉末Wは、ダイス20に形成した突部25により押されることはないので、空間21bの体積が、本体成形用のキャビティの体積よりも小さくても、空間21b内における粉末Wの充填密度は低くなる。そのため、上記のパンチ位置ずれ工程において、本体成形用のキャビティ内に充填される粉末Wの充填密度と、空間21b内に充填される粉末Wの充填密度との均衡が図られるように、空間21bの軸方向長さを調整することで、空間21bに充填された粉末Wの充填密度と、本体成形用のキャビティに充填された粉末Wの充填密度とを均一化しやすくして、本体2とボス突部4の密度のバラツキを抑えることができる。
更に、この実施形態においては、上記のパンチ位置ずれ工程において、上パンチ50の、第1パンチ60が下降することで、空間21bに移動される粉末Wの体積Vは、加圧工程にて形成された空間21bの体積V´に、圧縮比を乗じた数に等しくなるように、パンチ位置ずれ工程における、第2パンチ80の一端に対する第1パンチの一端の位置ずれ量が制御されるように構成されている。そのため、ボス突部4の成形用の空間21bに充填された粉末Wの充填密度を、本体成形用のキャビティに充填された粉末Wの充填密度に対して、より均一にすることができる。
次に、本発明に係る粉末成形体由来の工具の製造方法(以下、単に「工具の製造方法」ともいう)について説明する。
この工具の製造方法は、上述した粉末成形体の製造方法によって製造された粉末成形体1を焼結して、図8Aに示すような焼結体6を形成する焼結工程と、この焼結工程により形成された焼結体6の、螺旋状の溝3の外側縁部3aを研削加工して切れ刃7を形成する、切れ刃形成工程とを有している。
これによれば、焼結工程によって粉末成形体1を焼結して、焼結体6を形成した後、切れ刃形成工程によって、焼結体6の螺旋状の溝3の、外側縁部3aを研削加工して切れ刃7を形成することで、図8Bに示すような工具8を製造することができる。
この図8Bに示される、上述した工具の製造方法によって製造される、粉末成形体由来の工具8は、螺旋状の溝3の底部3bから切れ刃7に至る内周面3cの、所定範囲には、焼結体6の地肌が残存している。
これによれば、工具8の螺旋状の溝3の外側縁部3aには、研削加工による切れ刃7が形成されているものの、螺旋状の溝3の底部3bから切れ刃7に至る内周面3cの、所定範囲には、焼結体6の地肌が残存するので、工具8の製造コストを低減することができる。
(他の実施形態)
次に、粉末成形体の製造方法の、他の実施形態について説明する。なお、前記実施形態と実質的に同一部分には同符号を付してその説明を省略する。
この実施形態の製造方法は、図9に示すような、本体2の、軸線方向の一端面2eの中央に、図2Bに示すようなザグリ穴5よりも小径の、研削加工時のセンター押し用の小径ザグリ穴5aが形成された、粉末成形体1Cを製造するものとなっている。
そして、この製造方法の場合、図10Aに示すように、前記実施形態と同様に、上パンチ50が第1パンチ60及び第2パンチ80を備えると共に、下パンチ30Aも、筒状の第1パンチ60Aと、この第1パンチ60Aの内側に配置された第2パンチ80Aとからなる構造となっている。また、第1パンチ60Aの外周に、螺旋状の溝部35が形成されている。更に、第2パンチ80Aの、軸部82の上端部には、軸部82よりも縮径した突部82bが形成されている。なお、この突部82bの上端面は、曲面状をなしている。また、第2パンチ80Aは、図示しない昇降装置によって昇降動作が可能となっている。
この実施形態における粉末成形体の製造方法は、以下の手順でなされる。
(粉末充填工程)
図10Aには、ダイス20、下パンチ30A、及び、上パンチ50が、昇降動作していない定位置(初期位置)の状態が示されている。この状態では、上パンチ50を構成する第1パンチ60の一端と第2パンチ80の一端、及び、下パンチ30Aを構成する第1パンチ60Aの一端(上端)と第2パンチ80Aの一端(軸部82の突部82b)が、それぞれ揃った位置となっている。
上記状態から、図10Aの矢印に示すようにダイス20を下パンチ30Aに対して相対的に上昇させると、ダイス20の突部25が、下パンチ30Aを構成する第1パンチ60Aの溝部35に沿って案内されて、第1パンチ60Aが連れ回りして、図10Bに示すように、ダイス20の上端面に対して第1パンチ60Aの上端62cが下方に引込まれて、粉末充填空間21aが形成される。また、図10Aの矢印に示すように、第1パンチ60Aに対して第2パンチ80Aが上昇して、第1パンチ60Aの上端62cから、第2パンチ80Aの突部82bが所定高さ突出する。その後、キャビティ21の上方開口24から、図示しない粉末充填装置によって、粉末Wが充填される。なお、粉末充填空間21aの下方には、第2パンチ80Aの突部82bが位置しているので、この突部82bの分だけ粉末Wが排斥されて、突部82bの外周に粉末Wが充填される。
(アンダーフィル工程及びアプローチ工程)
上記のように粉末充填空間21aに粉末Wが充填された後、ダイス20を適量上昇させて、粉末Wをダイス20の上端面よりも下げる(アンダーフィル工程)。その後、図10Bの矢印に示すように、上パンチ50を下降させて、図10Cに示すように、上パンチ50の下端をキャビティ21の上方開口24内に挿入する(アプローチ工程)。
(パンチ位置ずれ工程)
次いで、図10Cの矢印に示すように、第1パンチ60を下降させる一方、第2パンチ80を上昇させて、図11Aに示すように、第1パンチ60の筒状部62の下端と、第2パンチ80の軸部82の下端とを、第1パンチ60の軸線方向及び第2パンチ80の軸線方向に所定長さを位置ずれさせる。その結果、第1パンチ60の筒状部62の内周面と、第2パンチ80の軸部82の下端との間に、粉末Wが充填可能で、ボス突部4を成形可能な空間21bが形成されるので、この空間21bに、粉末充填空間21aに充填された粉末Wの一部が、吸い上げられるようにして移動されて、空間21b内に粉末Wが充填される。
(パンチ調整工程及び加圧工程)
上記のパンチ位置ずれ工程後、図11Aのダイス20を昇降させると(ここでは図11Aの矢印に示すようにダイス20を下降させる)、図11Bに示すように、下パンチ30Aを構成する第1パンチ60A及び第2パンチ80Aを連れ回りさせつつ、キャビティ21内での第1パンチ60Aの上端62cの位置がダイス20に対して相対的に変化する(ここでは、第1パンチ60Aの上端62cの位置が、ダイス20に対して相対的に上昇する)。また、第1パンチ60を昇降させると共に、第2パンチ80も昇降させて(ここでは、第1パンチ60を下降させると共に、第2パンチ80も下降させる)、第1パンチ60の筒状部62の下端に対して、第2パンチ80の軸部82の下端を、図11Aに示す位置よりも変化させる(ここでは、第2パンチ80の軸部82の下端を、図11Aに示す位置よりも近接させる)ことで第1パンチ60と第2パンチ80の下端位置を調整する。この状態で、キャビティ21内の粉末Wが、図11Bに示すように、加圧されて圧縮されることで、粉末成形体1Cの本体2の他端面2cに、ボス突部4が一体成形されると共に、粉末成形体1Cの一端面2eに、小径ザグリ穴5aが形成された、粉末成形体1Cが形成される。
(離型工程)
その後、図11Bの矢印に示すようにダイス20を下降させると、図11Cに示すように、下パンチ30Aの第1パンチ60A及び第2パンチ80Aを連れ回りさせつつ、キャビティ21内での第1パンチ60Aの上端62cの位置が更に上昇して、粉末成形体1Cが第1パンチ60Aによって押上げられると共に、粉末成形体1Cが第1パンチ60A及び第2パンチ80Aに連れ回りしながら、キャビティ21の上方開口24から挿出されて、ダイス20のキャビティ21から粉末成形体1Cの本体2が離型される。この際、第1パンチ60A及び第2パンチ80Aの回転に伴って、粉末成形体1Cを介して、図11Bの矢印に示すように、上パンチ50の第1パンチ60及び第2パンチ80が連れ回りする。
更に図11Cの矢印に示すように上パンチ50を上昇させることで、図11Dに示すように、第1パンチ60の筒状部62の内周と、第2パンチ80の軸部82の下端との間に形成された空間21bから、粉末成形体1Cのボス突部4が離型される。それと共に、第2パンチ80Aの突部82bの上端面が、第1パンチ60Aの上端62cに揃うまで、第1パンチ60Aに対して第2パンチ80Aを下降させることで、小径ザグリ穴5aから第2パンチ80Aの突部82bが離型される。その結果、図9に示すような粉末成形体1Cを製造することができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で、各種の変形実施形態が可能であり、そのような実施形態も本発明の範囲に含まれる。
1,1A,1B,1C 粉末成形体
2 本体、2a 一端、2b 外周面、2c 他端面、2d 他端、2e 一端面
3 溝、3a 外側縁部、3b 底部、3c 内周面
4 ボス突部
5 ザグリ穴、5a 小径ザグリ穴
6 焼結体
7 切れ刃
8 工具
10 製造装置
15 ベース部
20 ダイス
21 キャビティ、21a 粉末充填空間、21b 空間
22 内周面
23 下方開口、23a 端縁
24 上方開口、24a 端縁
25 突部、25a 第1曲面、25b 底部、25c 第2曲面
30,30A 下パンチ
31 基部
32 軸部、32a 外周面、32b 上端、32c 下端
34 回転支持部、34a フランジ部
35 溝部、35a 第1曲面、35b 底部、35c 第2曲面
40 下パンチ支持部
41 天井壁、41a 支持孔
42 周壁、42a フランジ部
43 上ベアリング
45 下ベアリング
50,50A 上パンチ
52 軸部
60,60A 第1パンチ
61 基部、61a 挿通孔
62 筒状部、62a 拡径部、62b 縮径部、62c 上端
64 回転支持部、64a フランジ部
70 第1パンチ支持部
71 底壁、71a 支持孔、71b ベアリング支持溝
72 周壁、72a フランジ部
73 上ベアリング
75 下ベアリング
80,80A 第2パンチ
81 基部
82 軸部、82a 拡径部、82b 突部
84 回転支持部、84a フランジ部
90 第2パンチ支持部
91 底壁、91a 支持孔
92 周壁、92a フランジ部
93 上ベアリング
95 下ベアリング
100 制御装置
C1,C2,C3,C4,C5 中心軸線
L1,L2 移動距離
W 粉末
θ 粉末成形体の本体の中心軸線に対する、溝のねじれ角度

Claims (10)

  1. 本体と、この本体の少なくとも一端から、前記本体の外周面に沿って回転しながら前記本体の軸線方向に連続的に延在して形成された螺旋状の溝と、前記本体の少なくとも一方の端面から突出するボス突部又は前記本体の少なくとも一方の端面から窪んだザグリ穴とを有する粉末成形体を製造するための製造装置であって、
    上下両端が開口すると共に、内側にキャビティを有するダイスと、前記キャビティの下方開口から挿入される下パンチと、該下パンチに対して同軸的に配置され、前記キャビティの上方開口から挿入される上パンチとを備え、
    前記ダイスが昇降動作するか、又は、前記ダイス及び前記下パンチが昇降動作するように構成されており、
    前記キャビティの内周面であって、前記下方開口の端縁から、前記キャビティの内周面に沿って回転しながら前記キャビティの軸方向に連続的に延在して形成され、前記粉末成形体の溝に適合する形状をなした螺旋状の突部が設けられており、
    前記上パンチ、又は、前記下パンチ及び前記上パンチの両方は、筒状をなす第1パンチと、該第1パンチの内側に配置された第2パンチとを有し、
    前記下パンチと前記上パンチを構成する第1パンチ及び第2パンチ、又は、前記下パンチを構成する第1パンチ及び第2パンチと前記上パンチを構成する第1パンチ及び第2パンチが、ベアリングによって、前記下パンチ及び前記上パンチの中心軸線まわりに回転可能に支持されており、
    前記下パンチの外周面には、その上端から前記下パンチの外周面に沿って回転しながら前記下パンチの軸線方向に連続的に延在して形成された螺旋状をなし、前記突部に適合する形状をなした螺旋状の溝部が設けられており、前記ダイスの昇降動作に伴って、前記突部が前記溝部を押圧することで、前記下パンチが連れ回りするように構成されており、
    前記第1パンチの一端に対して前記第2パンチの一端を、前記第1パンチの軸線方向及び前記第2パンチの軸線方向に所定長さを位置ずれさせるように、前記第1パンチ及び前記第2パンチの昇降動作が制御されることを特徴とする、粉末成形体の製造装置。
  2. 前記突部は、前記キャビティの上方開口寄りに配置されると共に、前記キャビティの内周面から、凸曲面を描きつつ前記キャビティの径方向内側に突出する第1曲面と、前記キャビティの内周面から前記キャビティの径方向内方に最も突出した頂部と、前記キャビティの下方開口寄りに配置されると共に、前記頂部から前記キャビティの内周面に向けて、前記ダイスの中心軸線に直交する線分に対して、次第に近接する曲面状をなす第2曲面とを有する、断面形状を有している請求項1記載の粉末成形体の製造装置。
  3. 前記第2パンチは軸部を有しており、該軸部の一端部に、それ以外の部分よりも拡径した拡径部が設けられており、この拡径部が、前記第1パンチの内径に適合するようになっている請求項1又は2記載の粉末成形体の製造装置。
  4. 本体と、この本体の少なくとも一端から、前記本体の外周面に沿って回転しながら前記本体の軸線方向に連続的に延在して形成された螺旋状の溝と、前記本体の少なくとも一方の端面から突出するボス突部又は前記本体の少なくとも一方の端面から窪んだザグリ穴とを有する粉末成形体を製造するための製造方法であって、
    請求項1~3のいずれか1つに記載の粉末成形体の製造装置を用いて、
    前記ダイスを前記下パンチに対して相対的に上昇させて、前記キャビティの内周と前記キャビティの上方開口と前記下パンチの上端との間に、粉末充填空間を形成し、該粉末充填空間に前記粉末を充填する粉末充填工程と、
    前記上パンチを前記キャビティの上方開口に挿入するアプローチ工程と、
    前記第1パンチに対して前記第2パンチを上昇又は下降させ、前記第1パンチの一端に対して前記第2パンチの一端を、前記第1パンチ及び前記第2パンチの軸線方向に所定長さを位置ずれさせる、パンチ位置ずれ工程と、
    前記上パンチを下降させて、前記粉末を加圧して粉末成形体を形成する加圧工程と、
    前記ダイスを下降又は上昇させて前記下パンチを連れ回りさせつつ、前記粉末成形体を介して前記上パンチを連れ回りさせて、前記キャビティの上方開口から前記粉末成形体を離型する離型工程とを有することを特徴とする、粉末成形体の製造方法。
  5. 前記パンチ位置ずれ工程において、前記第2パンチの一端を前記第1パンチの一端から所定長さ引込んで、前記第1パンチの内周面と前記第2パンチの一端との間に、前記ボス突部を成形するための空間を形成する、請求項記載の粉末成形体の製造方法。
  6. 前記パンチ位置ずれ工程において、前記第2パンチの一端を前記第1パンチの一端から所定長さ突出させて、前記ザグリ穴を成形するための突出部を形成する、請求項記載の粉末成形体の製造方法。
  7. 前記パンチ位置ずれ工程において前記空間又は前記突出部を形成した後、前記第2パンチの一端を、前記第1パンチの一端に近接又は離反させて、前記空間又は前記突出部の軸方向長さを調整する、パンチ調整工程を有している、請求項又は記載の粉末成形体の製造方法。
  8. 前記粉末成形体は、前記本体の少なくとも一方の端面から突出するボス突部を有するものであって、
    前記パンチ位置ずれ工程は、前記第1パンチに対して前記第2パンチを上昇させるもので、前記加圧工程は、前記上パンチの第1パンチ及び第2パンチを下降させるものであり、
    前記パンチ位置ずれ工程において、前記上パンチの、前記第1パンチが下降することで、前記空間に移動される前記粉末の体積Vは、前記加圧工程にて形成された前記空間の体積V´に、圧縮比を乗じた数に等しくなるように、前記パンチ位置ずれ工程における、前記第2パンチの一端に対する前記第1パンチの一端の位置ずれ量が制御される請求項記載の粉末成形体の製造方法。
  9. 請求項4~8のいずれか1に記載の粉末成形体の製造方法によって製造された粉末成形体を焼結して焼結体を形成する焼結工程と、この焼結工程により形成された前記焼結体の、螺旋状の溝の外側縁部を研削加工して切れ刃を形成する切れ刃形成工程とを有することを特徴とする粉末成形体由来の工具の製造方法。
  10. 請求項記載の粉末成形体由来の工具の製造方法によって製造される、粉末成形体由来の工具であって、
    前記螺旋状の溝の底部から前記切れ刃に至る内周面の、所定範囲には、前記焼結体の地肌が残存していることを特徴とする粉末成形体由来の工具。
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