JP7041223B2 - 計時器用ブリッジを調整する機構 - Google Patents

Description

本発明は、構造に固定される計時器用ブリッジを調整する調整機構に関する。当該調整機構は、前記構造と前記ブリッジの一方に固定されるように構成している第１のコンポーネントと、及び前記構造と前記ブリッジの他方に固定されるように構成している少なくとも１つの第２のコンポーネントとを備え、
前記第１のコンポーネントと前記第２のコンポーネントは、互いに対して同軸であり、共通の軸に沿って滑ることによって、かつ／又は前記軸のまわりを回転することによって、互いに対して動くことができ、かつ、弾性戻し手段によって一方が他方の方に戻されるか又はクランプ手段によって一方が他方に押し付けられる。

本発明は、さらに、発振を維持し発振周波数を定めるように弾性戻し手段と連係する少なくとも１つの慣性錘を備え、前記少なくとも１つの慣性錘を回転ガイドするガイド手段を担持する少なくとも１つのブリッジを調整するための前記のような調整機構を少なくとも１つ備える計時器用発振機構に関する。

本発明は、さらに、少なくとも１つのこのような計時器用発振機構及び／又は少なくとも１つのこのような調整機構を備える計時器用ムーブメントに関する。

本発明は、さらに、少なくとも１つのこのような計時器用ムーブメント、及び／又は少なくとも１つのこのような計時器用発振機構、及び／又は少なくとも１つのこのような調整機構を備える、計時器、特に、携行型時計（例、腕時計、懐中時計）、に関する。

本発明は、位置によって計時器のクロノメーター的精度が決まるような計時器用コンポーネントのための幾何学的調整セッティングの分野に関する。

携行型時計の製造において、可動コンポーネントの間隙を調整することは、絶え間なく関心事となっており、このことは、携行型時計において、このようなコンポーネントが重力場においてあらゆる姿勢となりうることによって関心が深まる。

バランスの間隙の調整は、発振器の精度にとって重要である。

伝統的に、バランスの間隙は、バランスブリッジを曲げたり、ショックアブソーバーを動かしたりすることによって調整されるが、このような調整は、まず、定量化することが難しく、次に、変形による調整の場合には元に戻すことが難しい。

別の可能性として、バランスブリッジの支持体の下に一又は複数の調整ねじを設けることがある。このようにしてブリッジの変形を避けられても、位置の正確性は依然として不十分であり、また、ねじ特有の遊びも考慮しなければならない。

Richemontによるスイス特許文献ＣＨ７１４３７９Ａは、時計機構のフレーム要素のセットについて記載しており、これは、プレートと、ブリッジと、プレート上に取り付けられるねじ足部と、このねじ足部とねじ込み連係しブリッジが支持する第１のポジショニング面がある中間リングと、及びねじ足部と連係しブリッジをプレートに接続するようにブリッジを支持面に押し付けるように構成しているクランプ手段とを備える。第１のポジショニング面は、中間リングに形成されたリムによって定められ、ねじ足部には、ブリッジの方向に延在するチューブがあり、中間リングには、クランプ手段の外周と連係するガイド面を形成する軸方向の開口がある。

本発明においては、滑らか又はノッチ付きである、２つ又は３つの段（例えば、２×１８０°又は３×１２０°）がある弓状のコンポーネントによって調整ねじを置き換えることを伴う。ノッチ付き段を用いる代替形態には、形成されている段の数を知覚し、間隙の変更の程度を定量化することを可能にするという利点がある。摩擦によって機能する滑らかな代替形態の場合、間隙の動きと変更を示すのは角度である。

このような状況で、本発明は、請求項１に記載の、構造に固定される計時器用ブリッジを調整するための機構に関する。

本発明は、さらに、発振を維持し発振周波数を定めるように弾性戻し手段と連係する少なくとも１つの慣性錘を備え、前記少なくとも１つの慣性錘の回転ガイドのための手段を担持する少なくとも１つのブリッジを調整するための少なくとも１つの前記のような調整機構を備える計時器用発振機構に関する。

本発明は、さらに、少なくとも１つのこのような計時器振動機構及び／又は少なくとも１つのこのような調整機構を備える計時器用ムーブメントに関する。

本発明は、さらに、少なくとも１つのこのような計時器用ムーブメント、及び／又は少なくとも１つのこのような計時器用発振機構、及び／又は少なくとも１つのこのような調整機構を備える、計時器、特に、携行型時計、に関する。

添付の図面を参照しながら以下の詳細な説明を読むことによって、本発明の他の特徴及び利点が明確になるであろう。

バランスばね発振器を備えるムーブメントを備える携行型時計を上から見た簡略化した図であり、このバランスばね発振器のバランスブリッジのみを示しており、このバランスばね発振器は、本発明に係る２つの調整機構が設置された、前記ブリッジの端部における２つの点において、携行型時計のプレートによって形成された構造に固定されている。 このような調整機構の第１の代替形態についての概略的な分解斜視図であり、この調整機構は、第１のコンポーネントと第２のコンポーネントを備え、これらは、互いに対して同軸に取り付けられ角度的かつ軸方向に動くことができ、一方のコンポーネントはブリッジに固定され、他方のコンポーネントはプレートに固定され、又はその逆である。この第１のコンポーネントと第２のコンポーネントにはそれぞれ、リリーフがあり、このリリーフは、他方のコンポーネントの別のリリーフの方へと回転する。これらのリリーフは、必ずしも相補的な形ではなく、特定の数の離散的位置の組み合わせを互いに対してとるように構成しており、これらの位置の組み合わせのそれぞれによって、この第１のコンポーネントとこの第２のコンポーネントによって形成されるスタックの基準面の間に特定の軸方向の距離を発生させ、これらの組み合わせのそれぞれは、異なる距離に対応する。この図には、各コンポーネントが形成する外側の円筒状の形の直径に設けられたマークを示しており、数値的マークなども加えることができるが、図に負担をかけないように図示していない。この図は、さらに、２つのコンポーネントの互いに対する円筒状タイプのガイドも示している。 図２の機構についての概略的な斜視図を示しており、第１のコンポーネントの環状区画に形成されたギザギザないし歯がある第１のリリーフ、そして、第２のコンポーネントに形成されたギザギザないし歯がある第２のリリーフと、第１のリリーフとの連係を示している。 図２の機構の単一の第１のコンポーネントについての概略的な斜視図を示している。この図は、第１のコンポーネントに形成された歯があるギザギザが、異なる歯の高さ、及び／又は異なる歯の底部の高さ、及び／又は異なる振幅を有し、異なる軸方向のレベルの間にて設けられている。この特定の実施形態において、歯の尾根部と歯の底部は、２つのコンポーネントの共通の軸を中心とする半径方向に延在していない。 第１のコンポーネントと第２のコンポーネントを備えるこのような調整機構の第２の代替形態についての概略的な分解斜視図を示しており、これらの第１のコンポーネントと第２のコンポーネントは、同軸的に取り付けられ、かつ、互いに角度的かつ軸方向に動くことができ、一方のコンポーネントがブリッジに、そして、他方のコンポーネントがプレートに固定され、又はこの逆である。この第１のコンポーネントとこの第２のコンポーネントにはそれぞれ、リリーフがあり、このリリーフは、他方のコンポーネントに設けられた別のリリーフの方へと回され、これらのリリーフは、摩擦によって互いに連係するように構成しているが、必ずしも厳密に相補的な形ではなく、２つのコンポーネントの間の各相対的な角位置は、この第１のコンポーネントとこの第２のコンポーネントによって形成されるスタックの、基準面の間の特定の軸方向の距離に対応する。ここで、２つのコンポーネントのリリーフは、環状のトラックにおいて、ピッチが非常に小さいらせん状の形態であり、その各らせんはまっすぐなエッジを端としている。この図は、各コンポーネントが形成する外側の円筒状の形の直径に設けられたマークを示しており、数値的なマークなどを加えることができるが、図に負担をかけないように図示していない。この図は、さらに、２つのコンポーネントが互いに行う円筒状タイプのガイドを示している。 らせんのプロファイルのまっすぐなエッジどうしが接触する最小距離の位置となっている図５の機構についての概略的な斜視図を示している。 図５の機構の単一の第１のコンポーネントについての概略的な斜視図であり、そのらせんのプロファイルを示している。これには、特定の粗さを有するように、かつ／又は摩擦を増大させるように意図された表面処理を行って、仕上げることができる摩擦面がある。 バランスブリッジと、及びこのブリッジを構造に対して調整するための２つの機構とを備える、スパイラルバランス発振器を備えるムーブメントを備える、計時器、特に、携行型時計、を示しているブロック図である。

本発明は、構造３００に固定される計時器用ブリッジ２００を調整するための機構１０に関する。

本発明は、このような構造３００を構成している携行型時計用プレートに対してバランスブリッジであるブリッジ２００を調整するための特定の形態で図示されている。なお、これに限定されない。

この調整機構１０は、構造３００又はブリッジ２００に固定されるように構成している第１のコンポーネント１と、及びブリッジ２００又は構造３００にそれぞれ固定されるように構成している少なくとも１つの第２のコンポーネント４とを備え、これらの第１のコンポーネント１と第２のコンポーネント４は、同軸であり、調整方向を定める共通の軸Ｄ１０に沿って滑ることによって、かつ／又はこの軸Ｄ１０のまわりに回転させることによって、一方を他方に対して動かすことができ、弾性戻し手段によって一方が他方の方に戻されたり、又はクランプ手段によって一方が他方に押し付けられたりする。

本発明によると、第１のコンポーネント１には、軸Ｄ１０のまわりの第１の環状又は円形区画に、第１のリリーフ３又は７がある。この第１のリリーフ３又は７は、第２のコンポーネント４における同じ軸Ｄ１０のまわりの第２の環状又は円形区画にて形成される第２のリリーフ６又は８に対向している。この第１のリリーフ３又は７とこの第２のリリーフ６又は８は、第１のコンポーネント１と第２のコンポーネント４の間の相対的な角位置に応じて変わる連係を行う。特定の相対的角位置はそれぞれ、軸Ｄ１０に垂直な第１のコンポーネント１と第２のコンポーネント４の基準面Ｓ１及びＳ２の間の特定の距離を定める。これらの基準面Ｓ１及びＳ２は、例えば、図示している場合には、互いに反対側にある平坦な端部にある。なお、これに限定されない。

好ましいことに、第１のリリーフ３又は７と第２のリリーフ６又は８の構成は、間隙調整を行う時計技師が精密な調整をできるように、また、元に戻すことができるように意図されている。このようなことは、通常のブリッジの変形においては可能ではない。この精密な調整は、ジャンプ、特に、ノッチの通過、段の昇降、及び／又は摩擦に関するもの、に関連していることがある。

特に、図示している有利な実施形態において、以下のいずれかの特徴を有する。

－ 第１のリリーフ３又は７と第２のリリーフ６又は８にはそれぞれ、第１のコンポーネント１と第２のコンポーネント４が無限数の可能な位置において互いの方に押されたときに第１のコンポーネント１と第２のコンポーネント４の間の安定した相対的角度的向きを維持することができる摩擦面があり、そして、各相対的角度的向きは、他の特定の位置に対応する他の距離とは異なる、基準面Ｓ１及びＳ２の間の特定の距離を発生させる。特に、各相対的角度的向きは、他のすべての特定の位置に対応する他のすべての距離とは異なる、基準面Ｓ１及びＳ２の間の特定の距離Ｈを発生させる。

－ あるいは、第１のリリーフ３又は７と第２のリリーフ６又は８は、第１のコンポーネント１と第２のコンポーネント４が互いの方に押されているときに、有限数の安定した平衡位置から安定した位置の方へと付加的に相対的に回転するように第１のコンポーネント１と第２のコンポーネント４をガイドするように構成しており、このような安定した位置はそれぞれ、有限数の可能な距離のうち、基準面Ｓ１及びＳ２の間の特定の距離に対応する。特に、各相対的な角度的向きは、他のすべての特定の位置に対応する他のすべての距離とは異なる、基準面Ｓ１及びＳ２の間の固有の特定の距離Ｈを発生させる。

摩擦を利用する代替形態に関して、図５～７は、調整機構１０において、第１のリリーフ７と第２のリリーフ８のそれぞれに、無限数の可能な位置において、第１のコンポーネント１と第２のコンポーネント４が互いの方に押されているときに、第１のコンポーネント１と第２のコンポーネント４の間の安定した相対的角度的向きを維持することができる摩擦面があり、各相対的角度的向きが、他の特定の位置に対応する距離とは異なる距離を発生させるような場合を示している。

これらの図５～７において、第１のコンポーネント１と第２のコンポーネント４にはそれぞれ、他のコンポーネントにある別のリリーフ８、７の方へとそれぞれ回転するリリーフ７、８があり、これらのリリーフは、摩擦によって互いに連係するように構成しているが、必ずしも厳密に相補的な形ではない。２つのコンポーネント１及び４の間の各相対的角位置は、この第１のコンポーネントと第２のコンポーネントによって形成されるスタックに特有な、基準面Ｓ１、Ｓ２の間の軸方向の距離Ｈに対応する。これらの図において、２つのコンポーネント１及び４のリリーフ７及び８は、環状のトラックにおいて、ピッチが非常に小さいらせん状となっており、各らせんは、まっすぐなエッジ９１、９２を端としている。各コンポーネントが形成する外側の円筒状の形の直径上にて、マーク９、９０、９００が形成され、数値的マークなども加えることができ、マーク９０及び９００は、エッジ９１及び９２の位置に対応する。この例では、２つのコンポーネント１及び４の２つの面２、５の間に、互いに対して円筒状タイプのガイドが行われる。

離散的位置を有する代替形態に対しては、いくつかの実施形態が可能である。ノッチ、ギザギザの形又は歯を備える実施形態によって、位置を明確に分離して、位置の変化に関する明確な情報を計時器に与えることが可能になる。好ましいことに、リリーフ３及び６は、複数の異なる距離Ｈの範囲を与えるように構成しており、好ましくは、第１のコンポーネント１と第２のコンポーネント４の間の相対的回転が単一の回転方向にて行われるときに昇順で得られる。好ましいことに、少なくとも１つのリリーフ３、６、特に、各リリーフ３、６は、らせん状の段タイプのものであり、傾斜面によって段の回転方向を両方の回転方向に変えることができる。各段は、実質的に平坦であることができ、又は図２～４におけるようにくぼんでいることができ、各レベルは、二面体に対応する形であり、これによって、携行型時計の寿命にわたって、調整安定性が良好であることを確実にし、振動又はショックの影響下での害を防ぐ。これらの図２～４は、調整機構１０において、第１のコンポーネント１と第２のコンポーネント４が互いの方に押されているときに、第１のリリーフ３と第２のリリーフ６は、有限数の安定した平衡位置のうちの安定位置へと、第１のコンポーネント１と第２のコンポーネント４を付加的な相対的回転を行うようにガイドするように構成しており、ここで、各安定位置は、前記基準面どうしの間の有限数の可能な距離のうちの単一の特定の距離に対応する。これらのリリーフ３及び６は、必ずしも相補的な形でなくてもよく、互いに特定の数の離散的位置の組み合わせをとるように構成しており、この位置のそれぞれによって、この第１のコンポーネント１と第２のコンポーネント４によって形成されるスタックの基準面Ｓ１及びＳ２の間の特定の軸方向の距離Ｈが発生し、各組み合わせは異なる距離に対応する。各コンポーネントの外側の円筒状の形の直径上にマーク９０、９００が設けられ、数値的マークなども加えることができる。この例では、２つのコンポーネント１及び４の２つの面２、５の間にて、互いに対して円筒状タイプのガイドが行われる。図４の下部において、第１の階段の段に対応する第１の凹状二面体の第１のメスエッジ３３を示しており、傾斜が、調整を変える際に交差されるタイトスポットを構成しているオスエッジ３０によって形成される高点へと導き、第２の二面体には、２つの斜面３１及び３２によって境界が定められる第２のメスエッジ３５があり、この第２のメスエッジ３５は、第１のメスエッジ３３とは異なる高度にあり、このようにして続く。なお、特に互いに対して素である数である、異なる数のエッジがある第１のコンポーネント１と第２のコンポーネント４においては、調整位置の数をさらに増加させることが可能であることを理解することができる。

本発明は、さらに、弾性戻し手段と連係して発振を維持し発振周波数を定める少なくとも１つの慣性錘を備え、かつ、この少なくとも１つの慣性錘のピボット回転ガイドのためのガイド手段を担持する少なくとも１つのブリッジ２００を調整するための少なくとも１つのこのような調整機構１０を備えるような計時器用発振機構５００に関する。

本発明は、さらに、少なくとも１つのこのような計時器用発振機構１００及び／又は少なくとも１つのこのような調整機構１０を備える計時器用ムーブメント５００に関する。

本発明は、さらに、少なくとも１つのこのような計時器用ムーブメント５００、及び／又は少なくとも１つのこのような計時器用発振機構１００、及び／又は少なくとも１つのこのような調整機構１０を備える、計時器、特に、携行型時計、に関する。

本発明には、間隙の機械的調整が単純であるという利点がある。

本発明に特有の構成によって、支持体（特に、エンドストーン）の幾何学的形状を制御し、バランスをプレートに平行に保つことが可能になる。間隙の調整が単純であるためには、エンドストーン及びショックアブソーバーのばねを通してバランスシャフトが非常にわずかに制約を受けるようにシステムの大きさを定める必要がある。２つのコンポーネントのうちの一方（他方のコンポーネントはプレート又はブリッジ上に固定されている）を連続的に角度的に動かすことによって、間隙があるようになるとすぐにバランスが動く。

１ 第１のコンポーネント
３、７ 第１のリリーフ
４、８ 第２のコンポーネント
６ 第２のリリーフ
９、９０、９００ マーク
１０ 調整機構
１００ 発振機構
２００ ブリッジ
３００ 構造
５００ ムーブメント
１０００ 計時器
Ｄ１０ 軸
Ｓ１、Ｓ２ 基準面

Claims (6)

1. 構造（３００）に固定される計時器用ブリッジ（２００）を調整する調整機構（１０）であって、
   当該調整機構（１０）は、前記構造（３００）と前記ブリッジ（２００）の一方に固定されるように構成している第１のコンポーネント（１）と、及び前記構造（３００）と前記ブリッジ（２００）の他方に固定されるように構成している少なくとも１つの第２のコンポーネント（４、８）とを備え、
   前記第１のコンポーネント（１）と前記第２のコンポーネント（４、８）は、互いに対して同軸であり、共通の軸（Ｄ１０）に沿って滑ることによって、かつ／又は前記軸（Ｄ１０）のまわりを回転することによって、互いに対して動くことができ、かつ、弾性戻し手段によって一方が他方の方に戻されるか又はクランプ手段によって一方が他方に押し付けられ、
   前記第１のコンポーネント（１）には、前記軸（Ｄ１０）のまわりの第１の環状又は円形区画に第１のリリーフ（３、７）があり、この第１のリリーフ（３、７）は、前記第２のコンポーネント（４、８）にある第２のリリーフ（６）に対向し、この第２のリリーフ（６）は、前記軸（Ｄ１０）のまわりの第２の環状又は円形区画にあり、
   前記第１のリリーフ（３、７）と前記第２のリリーフ（６）は、前記第１のコンポーネント（１）と前記第２のコンポーネント（４、８）の間の相対的な角位置に応じて変動する連係を行い、
   特定の前記相対的角位置はそれぞれ、前記第１のコンポーネント（１）と前記第２のコンポーネント（４、８）の前記軸（Ｄ１０）に垂直な基準面（Ｓ１、Ｓ２）の間の特定の距離Ｈを定め、
   前記第１のリリーフ（３、７）と前記第２のリリーフ（６）は、前記第１のコンポーネント（１）と前記第２のコンポーネント（４、８）が互いの方に押されているときに、２以上の安定した平衡位置のうちの安定位置の方に、付加的に相対的な回転を行うように前記第１のコンポーネント（１）と前記第２のコンポーネント（４、８）をガイドするように構成しており、その各安定位置は、前記基準面（Ｓ１、Ｓ２）の間の２以上の距離のうちの特定の距離に対応するものであり、
   各相対的な角度的向きは、他のすべての特定の位置に対応する他のすべての距離とは異なる、前記基準面（Ｓ１、Ｓ２）の間の固有の特定の距離Ｈを発生させる
   ことを特徴とする調整機構（１０）。
2. 前記第１のリリーフ（３、７）と前記第２のリリーフ（６）にはそれぞれ、前記第１のコンポーネント（１）と前記第２のコンポーネント（４、８）が互いの方に押されているときに、前記第１のコンポーネント（１）と前記第２のコンポーネント（４、８）の間の安定な相対的角度的向きを維持することができる摩擦面がある
   ことを特徴とする請求項１に記載の調整機構（１０）。
3. 発振を維持し発振周波数を定めるように弾性戻し手段と連係する少なくとも１つの慣性錘を備え、
   前記少なくとも１つの慣性錘を回転ガイドするガイド手段を担持する少なくとも１つのブリッジを調整するための請求項１または２に記載の調整機構（１０）を少なくとも１つ備える
   ことを特徴とする計時器用発振機構（１００）。
4. 少なくとも１つの請求項３に記載の計時器用発振機構（１００）及び／又は少なくとも１つの請求項１または２に記載の調整機構（１０）を備える
   ことを特徴とする計時器用ムーブメント（５００）。
5. 少なくとも１つの請求項４に記載の計時器用ムーブメント（５００）、及び／又は
   少なくとも１つの請求項３に記載の計時器用発振機構（１００）、及び／又は
   少なくとも１つの請求項１または２に記載の調整機構（１０）
   を備えることを特徴とする計時器（１０００）。
6. 携行型時計である
   ことを特徴とする請求項５記載の計時器（１０００）。

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