JP7040257B2 - 成膜装置、及び成膜方法 - Google Patents

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Description

本開示は、成膜装置、及び成膜方法に関する。
半導体装置の製造工程においては、表面に凹部が形成された半導体ウエハ(以下「ウエハ」ともいう)などの基板に対して成膜用のガスを供給し、当該ガスを反応させて前記凹部内に膜を形成する成膜処理を行う場合がある。
例えば特許文献1には、被処理基板に成膜原料を吸着させる第1工程と、NHガスを供給して成膜原料を窒化させる第2工程と、を繰り返して凹部内に窒化膜を形成する窒化膜の形成方法が記載されている。この窒化膜の形成方法においては、第2工程を実施する際にNHガスの吸着を阻害する吸着阻害ガスとしてラジカル化したHガスを供給する。吸着阻害ガスは、従来、トレンチの間口の方が底部よりも厚くなっていた膜厚を均一化して、凹部内に埋め込まれる窒化膜にボイドやシームが形成されることを抑える役割を果たす。
特開2017-139451号公報
本開示は、ケイ素及び酸素を含有する上層膜に形成され、シリコン下地が露出した凹部内に、側面よりも底部の方が厚い膜厚を有する窒化ケイ素膜を成膜する技術を提供する。
本開示の成膜装置は、基板に対して窒化ケイ素膜を成膜する成膜装置において、
真空容器内に設けられると共に、シリコン下地と、その上層側に積層され、ケイ素及び酸素を含有する上層膜とを含み、当該上層膜には底部側に前記シリコン下地を露出させ、開口幅が30~50nmの範囲内、アスペクト比が5~10の範囲内である凹部が形成されている構造体を含んだ基板が載置され、回転軸周りに回転して前記基板を公転させるための回転テーブルと、
前記回転テーブルに載置されて公転する基板に対し、ケイ素を含む原料ガスの供給が行われる原料ガス供給領域と、
前記原料ガス供給領域から雰囲気が区画されていると共に、前記原料ガス供給領域に対して回転テーブルの周方向に離れた位置に配置され、前記基板に原料ガスが吸着して形成される層を窒化する窒化ガスであるNH ガス単独の供給が行われる窒化ガス供給領域と、
マイクロ波により前記窒化ガスを活性化するためのプラズマ発生部と、を備え、
前記原料ガスの吸着と前記窒化ガスによる前記窒化とを互いに続けて実施することを繰り返して前記窒化ケイ素膜を形成するにあたり、前記凹部の側面に成膜される窒化ケイ素膜の膜厚よりも、当該凹部の底部側に露出したシリコン下地上に成膜される窒化ケイ素膜の膜厚の方が厚い状態となる公転速度にて基板を公転させるように前記回転テーブルの回転速度が設定されていることを特徴とする。
本開示は、ケイ素及び酸素を含有する上層膜に形成され、シリコン下地が露出した凹部内に、側面よりも底部の方が厚い膜厚を有する窒化ケイ素膜を成膜することができる。
ウエハの処理の例を示す説明図である。 実施形態に係る成膜装置の概略縦断側面図である。 前記成膜装置の横断平面図である。 成膜装置に設けられるガス給排気ユニットを下面側から見た平面図である。 枚葉成膜装置を用いた成膜処理の一例を示すタイムチャートである。 異なる材料に成膜されるSiN膜のインキュベーションタイムの違いを示す説明図である。
本開示に係る成膜装置1の実施形態について、図2の縦断側面図、図3の横断平面図を夫々参照しながら説明する。この成膜装置1は、シリコン基板である半導体ウエハWの表面に、ALD(Atomic Layer Deposition)によってSiN膜を形成するものである。
ここで本例の成膜装置1にて処理されるウエハWの構成、及び当該ウエハWに対して実施される処理の例について図1を参照しながら説明しておく。
図1の(a)段階に示すように、ウエハWは、シリコン基板であるシリコン下地601の表面に、ケイ素及び酸素を含有する上層膜であるSiO膜602が積層された構造となっている。このSiO膜602には凹部600が形成され、当該凹部600の底部には、シリコン下地601の上面が露出している。シリコン下地601と、凹部600が形成されたSiO膜602との積層構造は、本例の構造体6に相当している。
上述の構造体6を含むウエハWに対し、本例の成膜装置1を用いてSiN膜603を成膜する。この結果、同図の(b)段階に示すように、凹部600内を含むウエハWの表面がSiN膜603によって覆われた状態となる。例えばSiN膜603は、エッチング処理時のハードマスクとして用いられる。
次いで同図の(c)段階に示すように、ウエハWの表面には、不図示の他の領域に形成された凹部などに埋め込まれる埋め込み材料604が成膜される。図1の(c)段階には、埋め込み材料604としてSiOを成膜した例を示してある。
この後、同図の(d)段階に示すように、不要な埋め込み材料604をドライエッチングなどの異方性エッチングにより除去する。このとき、ウエハWの上面に形成されているSiN膜603や、凹部600の底部に形成されたSiN膜603の一部は、ドライエッチングによって除去される。しかしながら、凹部600の底部に形成されているSiN膜603が全て除去されると、シリコン下地601がドライエッチングによるダメージを受けてしまうおそれがあるという問題が新たに見出された。
以上に説明した課題に対応するため、本例の成膜装置1は、ウエハWの上面や凹部600の側面に形成されるSiN膜603の膜厚に比べて、凹部600の底部に形成されるSiN膜603の膜厚が厚くなるように、不均一(non-conformal)な膜厚のSiN膜603を成膜する。このようなSiN膜603を成膜することにより、図1の(d)段階に示すドライエッチングの際に凹部600の底部にSiN膜603を残存させ、シリコン下地601を保護することが可能となる。
なお本明細書では、窒化ケイ素膜についてSi及びNの化学量論比に関わらずSiNと記載する。従ってSiNという記載には、例えばSiが含まれる。また、SiO膜602を構成する酸化シリコンについてもSi及びOの化学量論比に関わらずSiOと記載する。従ってSiOとの記載には例えばSiOが含まれる。
以下、成膜装置1の構成について説明する。
成膜装置1の構成に関し、図中の符号11は扁平な概ね円形の真空容器を示し、真空容器11は側面及び底部を構成する容器本体11Aと、天板11Bとにより構成されている。図中の符号12は、真空容器11内に水平に設けられる円形の回転テーブルを示している。図中の符号12Aは、回転テーブル12の裏面中央を支持する支持部を示している。図中の符号13は回転機構を示し、成膜処理中において支持部12Aを介して回転テーブル12を、その周方向に平面視時計回りに回転させる。図中の符号Xは、回転テーブル12の回転軸を表している。
回転テーブル12の上面には、回転テーブル12の周方向(回転方向)に沿って6つの円形の凹部14が設けられており、各凹部14に例えば12インチウエハWが収納される。つまり、回転テーブル12の回転によって回転軸Xの周囲を公転するように、当該回転テーブル12に各ウエハWが載置される。図中の符号15はヒーターを示し、ヒーター15は真空容器11の底部において同心円状に複数設けられ、回転テーブル12に載置されたウエハWを加熱する。図中の符号16は真空容器11の側壁に開口したウエハWの搬送口を示し、搬送口16は図示しないゲートバルブによって開閉自在に構成される。ウエハWは、図示しない基板搬送機構により搬送され、搬送口16を介して、真空容器11の外部と凹部14内との間で受け渡される。
回転テーブル12上には、ガス給排気ユニット2(吸着領域R1)と、第1の改質領域R2と、反応領域R3と、第2の改質領域R4と、が、回転テーブル12の回転方向の上流側から下流側に向かってこの順に設けられている。以下、ガス給排気ユニット2について、下面図である図4も参照しながら説明する。平面視したとき、ガス給排気ユニット2は、回転テーブル12の中央側から周縁側に向かうにつれて回転テーブル12の周方向に広がる扇状に形成されている。ガス給排気ユニット2の下面は、回転テーブル12の上面と対向するように、当該上面と近接する位置に配置されている。
ガス給排気ユニット2の下面には、ガス吐出口21、排気口22及びパージガス吐出口23が開口している。図中での識別を容易にするために、図4では、排気口22及びパージガス吐出口23を灰色に塗り潰して示してある。ガス吐出口21は、ガス給排気ユニット2の下面の中央部に形成された扇状領域24に多数配列されている。
このガス吐出口21は、SiN膜を形成するためのSi(ケイ素)を含む原料ガスであるDCS(ジクロロシラン)ガスを下方側に向けてシャワー状に吐出する。回転テーブル12上に載置された状態で公転する各ウエハWが、前記扇状領域24の下方側を通過すると、その表面全体に原料ガスが供給される。なお、シリコンを含む原料ガスとしてはDCSに限られず、例えばヘキサクロロジシラン(HCD)、テトラクロロシラン(TCS)などを用いてもよい。
この扇状領域24には、回転テーブル12の中央側から回転テーブル12の周縁側に向けて、3つの区域24A、24B、24Cが設定されている。各区域24A、24B、24Cに設けられるガス吐出口21が、夫々に独立してDCSガスを供給できるように、ガス給排気ユニット2の内部には互いに区画された図示しないガス流路が設けられている。
互いに区画されたガス流路の各上流側は、各々、バルブ及びマスフローコントローラにより構成されるガス供給機器を備えた配管を介してDCSガスの供給源に接続されている。なお、ガス供給機器、配管及びDCSガスの供給源は図示を省略する。
排気口22及びパージガス吐出口23は、扇状領域24を囲んだ状態で、ガス給排気ユニット2の下面の周縁に環状に開口している。また、パージガス吐出口23は排気口22の外側に位置するように配置されている。回転テーブル12上における排気口22の内側の領域は、ウエハWの表面へのDCSの吸着が行われる吸着領域(原料ガス供給領域)R1を構成する。排気口22には図示しない排気装置が接続され、パージガス吐出口23には図示しないパージガス例えばAr(アルゴン)ガスの供給源が接続されている。
成膜処理中において、ガス吐出口21からの原料ガスの吐出、排気口22からの排気、及びパージガス吐出口23からのパージガスの吐出は並行して実施される。それによって、回転テーブル12へ向けて吐出された原料ガス及びパージガスは、回転テーブル12の上面を排気口22へと向かい、当該排気口22から排気される。このようにパージガスの吐出及び排気が行われることにより、吸着領域R1の雰囲気は外部の雰囲気から区画され、当該吸着領域R1に限定的に原料ガスを供給することができる。
この構成によれば、吸着領域R1に供給されるDCSガスと、後述するプラズマ形成ユニット3Bによって吸着領域R1の外部に供給される反応ガス(NHガスやHガス)や当該ガスの活性種と、が混合されることを抑えることができる。この結果、公転するウエハWの表面に、原料ガス(DCSガス)と反応ガスとを交互に供給することが可能となるので、ウエハWに対してALDによる成膜処理を行うことができる。また、前記パージガスは吸着領域R1の下方側の雰囲気と、その外部の雰囲気とを区画する役割の他、ウエハWに過剰に吸着したDCSガスを除去する役割も有する。
吸着領域R1から区画された外部の雰囲気には、既述の第1の改質領域R2、反応領域R3及び第2の改質領域R4が設けられている。第1の改質領域R2、反応領域R3及び第2の改質領域R4には、夫々の領域に存在するガスを活性化するための第1のプラズマ形成ユニット3A、第2のプラズマ形成ユニット3B、第3のプラズマ形成ユニット3Cが設けられている。第2のプラズマ形成ユニット3BはNHガスをプラズマ化するためのプラズマ発生部に相当する。なお、窒化ガスとしては、プラズマ化した窒素と水素との混合ガスを用いてもよい。
各プラズマ形成ユニット3A~3Cを代表して、第2のプラズマ形成ユニット3Bの構成例について説明する。プラズマ形成ユニット3Bは、回転テーブル12上に反応ガスを供給すると共に、この反応ガスにマイクロ波を供給して、回転テーブル12上にプラズマを発生させる。図2に示すようにプラズマ形成ユニット3Bは、マイクロ波を供給するためのアンテナ31を備えており、当該アンテナ31は、誘電体板32と金属製の導波管33とを含む。
平面視したとき、誘電体板32は、回転テーブル12の中央側から周縁側に向かうにつれて広がる概ね扇状に形成されている。真空容器11の天板11Bには上記の誘電体板32の形状に対応するように、概ね扇状の貫通口が設けられている。当該貫通口の下端部の内周面は貫通口の中央部側へと若干突出して、支持部34を形成している。上記の誘電体板32はこの貫通口を上側から塞ぎ、回転テーブル12に対向するように設けられ、誘電体板32の周縁は支持部34に支持されている。
導波管33は誘電体板32上に設けられており、回転テーブル12の径方向に沿って延在する内部空間35を備える。図2中の符号36は、誘電体板32に接するように設けられ、導波管33の下部側を構成するスロット板を示し、スロット板36は複数のスロット孔36Aを有している。なお、図3において、第2のプラズマ形成ユニット3Bでは、スロット孔36Aの記載を省略している。導波管33は、回転テーブル12の中央側の端部位置にて塞がれている。一方、導波管33の回転テーブル12の周縁側の端部には、マイクロ波発生器37が接続されている。マイクロ波発生器37は、例えば、約2.45GHzのマイクロ波を導波管33に供給する。
図2、図3に示すように、第2のプラズマ形成ユニット3Bの下方側には、各々反応ガス(窒化ガス)であるNHガスを供給する反応ガスインジェクター411、412が設けられている。例えばこれらの反応ガスインジェクター411、412は、各々、平面視、扇形を成す誘電体板32の径方向の辺に沿って設けられている。
これら反応ガスインジェクター411、412は、例えば先端側が閉じられた細長い管状体により構成さている。反応ガスインジェクター411、412は、真空容器11の側壁から中央部領域に向かって水平に伸び、回転テーブル12によって公転する各ウエハWの通過領域と交差するように設けられている。また、反応ガスインジェクター411、412には、その長さ方向に沿って複数のガスの吐出口40が互いに間隔を開けて形成されている。
さらに、第2のプラズマ形成ユニット3Bは、誘電体板32の下面側に反応ガスであるNHガスを各々供給するガス吐出口42を備えている。ガス吐出口42は、上記の誘電体板32の支持部34に、例えば真空容器11の側面側に周方向に沿って複数設けられている。これらのガス吐出口42は、回転テーブルの周縁側から中央側に向かって各々反応ガスを吐出するように構成されている。この観点で、第2のプラズマ形成ユニット3Bの下方側の領域は、本例の窒化ガス供給領域に相当する。
図2、図3に示すように、例えば反応ガスインジェクター411、412は、ガス供給機器43を備えた配管系を介してNHガス供給源45に各々接続されている。またガス吐出口42は、ガス供給機器44を備えた配管系を介してNHガス供給源45に各々接続されている。これらガス供給機器43、44は、ガス供給源45から反応ガスインジェクター411、412及びガス吐出口42へのNHガスの給断及び流量を各々制御できるように構成されている。なお、反応ガスインジェクター411、412、ガス吐出口42は図示しないArガスの供給源にも夫々接続されている。
反応領域R3に供給されるNHガスの流量が少なくなり過ぎると、後述する窒化処理の進行が遅くなり、成膜速度が小さくなる。またNHガスの供給量を多くし過ぎても、その量に見合う成膜速度が得られなくなり、コストの観点から得策ではない。更にまたこの実施形態ではNHガスの供給量を多くし過ぎると、第1の改質領域R2、第2の改質領域R4に拡散するNHガスの量が多くなり、膜の改質効果が低くなってしまう。このため、例えば反応領域R3に供給されるNHガスの流量は、0.05リットル/分~4.0リットル/分が好ましい。
図3に示すように、回転テーブル12の外方側であって、反応領域R3に臨む位置には排気口51が設けられている。詳細には、排気口51は、平面視、扇状である誘電体板32の弧の中央に対応する位置であって、回転テーブル12の外方側である真空容器11(容器本体11A)の底部に上を向いて開口している。このように、排気口51の開口部は、回転テーブル12の下方側に位置している。
この排気口51には排気装置52が接続されている。排気装置52による排気口51からの排気量は調整自在であり、真空容器11内には、この排気量に応じた圧力の真空雰囲気が形成される。
第1の改質領域R2には、第1のプラズマ形成ユニット3Aが設けられ、第2の改質領域R4には、第3のプラズマ形成ユニット3Cが設けられている。ガス吐出口42が設けられていない点を除いて、第1、第3のプラズマ形成ユニット3A、3Cは、既述の第2のプラズマ形成ユニット3Bと同様に構成されている。
第1、第3のプラズマ形成ユニット3A、3Cにより、夫々の改質領域R2、R4に存在する微量なHガスが活性化される。この例では、第1及び第2の改質領域R2、R4に供給される微量なHガスは、反応領域R3に供給されたNHガスが第2のプラズマ形成ユニット3Bにより励起されたことにより生成されるものである。
図2に示すように成膜装置1には、コンピュータからなる制御部10が設けられており、制御部10にはプログラムが格納されている。このプログラムについては、成膜装置1の各部に制御信号を送信して各部の動作を制御し、後述の成膜処理が実行されるようにステップ群が組まれている。具体的には、回転機構13による回転テーブル12の回転速度、各ガス供給機器による各ガスの流量及び給断、排気装置52による排気量、マイクロ波発生器37からのアンテナ31へのマイクロ波の給断、ヒーター15への給電などが、プログラムによって制御される。
ヒーター15への給電の制御は、即ちウエハWの温度の制御であり、排気装置52による排気量の制御は、即ち真空容器11内の圧力の制御である。このプログラムは、ハードディスク、コンパクトディスク、光磁気ディスク、メモリカードなどの記憶媒体から制御部10にインストールされる。
以下、成膜装置1による処理について説明する。先ず、外部の基板搬送機構によって、6枚のウエハWを回転テーブル12の各凹部14に搬送する。次いで、ウエハWの搬送口16に設けられたゲートバルブを閉じて、真空容器11内を気密にする。凹部14に載置されたウエハWは、ヒーター15によって予め設定された温度に加熱される。そして、排気口51からの排気量の調整によって、真空容器11内を所定の圧力の真空雰囲気に設定すると共に、回転テーブル12を例えば2~30rpmの範囲内の20rpmの回転速度で回転させる。吸着領域R1を最初に通過するウエハWに着目すると、当該ウエハWには、吸着領域R1にて供給されたDCSガスが吸着する。
一方、反応領域R3では、第2のプラズマ形成ユニット3Bにおいて、反応ガスインジェクター411、412、ガス吐出口42から、NHガスを例えば合計1.0リットル/分の流量で吐出すると共に、Arガスを合計1.0リットル/分の流量で吐出し、マイクロ波発生器37からマイクロ波を供給する。導波管33に供給されたマイクロ波は、スロット板36のスロット孔36Aを通過して誘電体板32に至り、この誘電体板32の下方に吐出されたNHガスに供給されて、誘電体板32の下方にてNHガスを活性化(励起)する。こうして、NHガスが活性化されることにより、N(窒素)を含むラジカル等の活性種が生成する。
反応領域R3では、NHガスは、反応ガスインジェクター411、412及びガス吐出口42から吐出されるので、NHガスは反応領域R3内に満遍なく供給される。そして、反応領域R3にてNHガスのプラズマ化により生成したNを含む活性種や、NHイオンの大部分は、反応領域R3において、回転テーブル12の外側に設けられた排気口51に向けて流れていく。この例では、真空容器11内において、吸着領域R1の外側の、第1の改質領域R2、反応領域R3及び第2の改質領域R4からなる広い領域の雰囲気は、反応領域R3の外方に設けられた共通の排気口51から排気される。
回転テーブル12の回転によって、前述の吸着領域R1を最初に通過したウエハWが反応領域R3を通過すると、ウエハWの表面にNを含むラジカル等の活性種が供給される。これによって、ウエハWの表面に吸着しているDCSの層と活性種とが反応して窒化ケイ素物が生成され、SiNの層が形成される。
また、第1の改質領域R2及び第2の改質領域R4では、これらの領域R2、R4に流れ込んだNHガスの活性種に対して各マイクロ波発生器37からのマイクロ波が供給されることにより、微量なHが生成、プラズマ化する。この結果得られたHの活性種により、SiNの層中の未結合手にHを結合させて終端させる処理や、SiNの層に含まれるClとHとを反応させて除去する処理などの改質処理を行い、緻密で不純物の含有量が少ないSiNを得ることができる。
一方、排気口51の下流側の排気管に設けられた不図示の圧力調節弁などを用いた排気量調節により、真空容器11内は例えば66.5~665Pa(0.5~5Torr)の範囲内の圧力に維持される。この圧力制御を行うための圧力計は例えば前記排気管に設けられる。
上述の成膜装置1の作用により、前記ウエハWが吸着領域R1、第1の改質領域R2、反応領域R3、第2の改質領域R4をこの順番に繰り返し通過し、SiNの層が堆積されることによりSiN膜603が形成される(図1の(b)段階)。また、回転テーブル12に載置された他のウエハWについても同様に、各領域R1~R4を繰り返し通過することによってSiN膜603が形成される。
上述の成膜処理においては、ウエハWの面内で均一な厚さを保ちつつSiNが堆積してSiN膜603を形成するわけではない。例えば特開2018-22716(以下、「先行出願」ともいう)には、予め形成したSiN膜、及びSiO膜を下地膜とし、その上面にSiN膜を成膜する際に、SiN膜の形成が開始されるまでのインキュベーションタイムが相違することを利用して、膜厚の異なるSiN膜を形成可能であることが記載されている。当該先行出願では、この現象を利用し、異なる下地膜上へのSiN膜の成膜と、薄いSiN膜のエッチング除去とを繰り返すことにより、膜厚差の大きなSiN膜を成膜している。
後述の実施例に予備実験の結果を示すように、本開示では、図1の(a)段階の構造体6にSiN膜603の成膜を行う場合においても、シリコン下地601とSiO膜602との間でインキュベーションタイムが異なるという新たに見出した知見を利用している。また、両材料を比較すると、シリコン下地601よりもSiO膜602のインキュベーションタイムが長くなることが新たに分かった。
そこで、図1の(a)段階の構造体6に対してSiN膜603の成膜を行えば凹部600の底部に露出しているシリコン下地601にて相対的にインキュベーションタイムが短くなる。一方、その他のSiO膜602ではシリコン下地601よりもインキュベーションタイムが長くなる。
そこでこのインキュベーションタイムの違いを利用すれば、いかなる条件下でSiN膜603の成膜を行ったとしても、成膜の開始が早い凹部600の底部側の膜厚が厚くなり、凹部600側面では膜厚が相対的に薄いSiN膜603が得られるようにも思える。
しかしながら、開口幅が50nm以下程度、好適には50~30nm程度である凹部600においては、1回のサイクル(DCSの供給期間(原料ガス供給工程)、及び窒化ガスの期間(窒化ガス供給工程))が長いと、このサイクル中に形成されるSiNの層も厚くなる傾向がある。この場合には、比較的少ないサイクル数にて凹部600内がSiNで埋まってしまうおそれが生じる。従って、図1の(b)段階に示した例の如く、凹部600の底部と側面とで膜厚が異なるSiN膜603を成膜することは容易ではない。
特に、既述の先行出願の段落0068~0092、図13、14に記載の縦型バッチ式成膜装置を用い、ALD法によりSiN膜を成膜する場合には、1回のサイクルが1分以上になる場合もある。このため、1サイクル中に形成されるSiNの層の厚さも過大となり、短時間の成膜処理で凹部600内がSiNによって埋まってしまうおそれが高くなる。
これに対して、図3、図4に示す成膜装置1は、回転テーブル12を回転させ、吸着領域R1、反応領域R3に各ウエハWを通過させることにより、SiNの層を形成するので、1サイクルを短時間で実行することができる。この結果、1サイクルの間に形成されるSiNの層を薄くして、凹部600が開口した状態を維持しつつ、凹部600内を含む構造体6の表面にSiN膜603を形成可能な膜厚制御を行うことができる。
ここで、本例の成膜装置1の場合には、ウエハWに形成されている構造体6の部分が、吸着領域R1へと進入し始める時点から、当該吸着領域R1、反応領域R3を通過して、次に吸着領域R1へと進入する直前までの期間を1サイクルと定めることができる。
さらに、マイクロ波を利用して活性化されたNHガスに含まれる活性種は、容量結合プラズマと比較して、イオンよりもラジカルの割合が多い。ラジカルの活性種は反応性が穏やかなため、凹部600の底部まで進入しやすい。この結果、凹部600の底部に露出しているシリコン下地601の表面に対しても十分な活性種を供給することができる。
これに対して活性種中において、反応性の高いイオンの割合が多いと、凹部600の入口で短時間に活性種が消費されてしまいやすくなる場合もある。この場合には、凹部600の入口近傍で厚く、底部側で薄いSiN膜603が形成されてしまうおそれもある。
この観点では、アスペクト比が5以下程度、好適には5~10程度である凹部600では、マイクロ波を利用してNHガスをプラズマ化することが好ましい。なお、ラジカルの割合が多いNHガスのプラズマ化手法は、マイクロ波に限定されるものではない。例えばRLSA(Radial Line Slot Antenna、「RLSA」は登録商標)を用いてNHガスをプラズマ化してもよい。
以上に検討したように、本例の成膜装置1は、インキュベーションタイムの違いを利用し、凹部600の底部に露出しているシリコン下地601に対し、凹部600の側面を構成しているSiO膜602よりも厚い膜厚のSiN膜603を形成するのに適した成膜処理を行う。
この点、本例の成膜装置1は、凹部600の側面に成膜されるSiN膜603の膜厚よりも、当該凹部600の底部側に成膜されるSiN膜603の膜厚の方が厚い状態となる公転速度にて各ウエハWを公転させるように、回転テーブル12の回転速度が設定されている。
より詳細には、ウエハWに形成されている構造体6が吸着領域R1に進入を開始した時点から、1回転するまでの時間(1サイクルの時間)が30秒以下、好適には2~30秒の範囲内の時間となるように回転速度が設定されている。前記1サイクルの時間を回転テーブル12の回転速度に換算すると2rpm以上、好適には20~30rpmの範囲となる。
上述の回転速度に設定された回転テーブル12を回転させてウエハWを公転させ、吸着領域R1におけるDCSの吸着、反応領域R3におけるDCSの窒化を繰り返し実施する。この動作により、インキュベーションタイムが短いシリコン下地601の上面側にて先にSiN膜603が形成され、次第に膜厚が厚くなっていく。この時点では、凹部600の側面などSiO膜602の表面ではSiNの層が島状に形成されている状態に留まり、SiO膜602の前面を覆うSiN膜603にはなっていない状態と考えられる。
さらに成膜処理を継続すると、インキュベーションタイムが長いSiO膜602の表面にもSiN膜603が成膜され、次第に膜厚が厚くなっていく。このとき、凹部600の底部側では既にシリコン下地601上にSiN膜603が形成されているので、凹部600内では側面よりも底部側の方が膜厚の厚い状態を維持しながら各領域へのSiN膜603の成膜が継続される。
そして、凹部600内に所望の膜厚のSiN膜603が形成され、且つ、凹部600が開口した状態が維持されている、予め設定されたタイミングにて、DCSガスの供給を停止し成膜処理を完了する。なお、ウエハWに吸着した未反応のDCSを処理するため、DCSガスの供給停止後もしばらくの間、NHの供給、プラズマ化は継続してもよい。
しかる後、NHガスの供給停止、電力の供給停止、各プラズマ形成ユニット3A~3Cへの電力の供給停止、ヒーター15によるウエハWの加熱停止、及び回転テーブル12の回転停止を行い、成膜処理を終了する。しかる後、搬入時とは反対の手順で、成膜処理後のウエハWを順次搬出し、次回の成膜処理の対象となるウエハWの搬入を待つ。
上記の成膜装置1によれば、以下の効果がある。回転テーブル12の回転速度を調節することにより、ALDの1サイクル中に形成されるSiNの層の厚さが過大になることを抑制できる。これにより、微小な凹部600内に形成されるSiN膜603の膜厚を高精度で調整することが可能となる。この結果、シリコン下地601とSiO膜602とのインキュベーションタイムの違いを利用して、当該凹部600内の側面よりも底部の方が厚い膜厚を有するSiN膜603を成膜することができる。
ここで、凹部600内に、側面よりも底部の方が厚い膜厚を有するSiN膜603を成膜可能な装置は、図3、図4を用いて説明した成膜装置1の例に限定されない。例えば真空容器内に固定された載置台上に1枚のウエハWを載置し、当該真空容器内にDCSガスとNHガスの活性種とを切り替えて供給する枚葉式の成膜装置(不図示)を用いてもよい。
上述の枚葉式成膜装置を用いる場合には、図5に示すように、真空容器内に残存するガスを排出するため、各ガスの供給後にパージガスの供給が行われる。この場合には、「DCSガス供給(原料ガス供給工程)→パージガス供給→NHガス供給(窒化ガス供給工程)→パージガス供給」が1サイクルとなる。
上述の1サイクルの時間が30秒以下、好適には2~30秒の範囲内の時間となるように各ガスを切り替えながら供給する。特に、枚葉式成膜装置は、真空容器内の容積を小さく抑えることができるので、短時間でのガスの切り替えが可能となる。これにより、微小な凹部600内に形成されるSiN膜603の膜厚を高精度で調整することが可能であり、インキュベーションタイムの違いを利用し、成膜位置によって膜厚が異なるSiN膜603を凹部600内に形成することができる。
また、上述の各実施の形態では、構造体6のシリコン下地としてシリコン基板、その上層膜としてSiO膜602が積層されている例を挙げて説明したが、他の構成の構造体6へのSiN膜603の成膜も可能である。例えば、シリコン下地601はエピタキシ成長させたシリコン膜であってもよい。また、上層膜としては、ケイ素、酸素に加え、炭素、窒素を含有するSiOCN膜を採用することもできる。
以上に検討したように、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は、添付の請求の範囲及びその主旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
(実験1)
シリコン下地601とSiO膜602との間のインキュベーションタイム違いを確認する予備実験を行った。
A.実験条件
(参考例1-1)ベアシリコン(未加工のシリコン基板)に対し、縦型バッチ式成膜装置を用い、成膜時間を変化させてALDを実行し、形成されたSiN膜の膜厚を測定した結果から、インキュベーションタイムを推定した。
(参考例1-2)ベアシリコン上に成膜されたSiOの上面にSiN膜を成膜した点を除き、参考例1-1と同様の実験を行った。
B.実験結果
参考例1-1、1-2の結果を図6に示す。図6の横軸は、成膜時間[秒]を示し、縦軸はSiN膜の膜厚[Å]を示している。また、参考例1-1の結果を黒塗りの丸印でプロットし、参考例1-2の結果を白抜きの丸印でプロットしてある。
図6に示した結果によれば、参考例1-1(ベアシリコン)、参考例1-2(SiO)のいずれの材料の上面に成膜されたSiN膜についても成膜時間に対して直線状に膜厚が増加する関係が確認された。そこで、参考例1-1、1-2について、各々、最小二乗法により成膜時間-膜厚の相関関係を示す直線を求め、この直線を外挿し膜厚がゼロとなる時間(相関直線と横軸との交点)をインキュベーションタイムとした。
この結果によれば、ベアシリコン(シリコン下地601に相当する)上に成膜されるSiN膜のインキュベーションタイムは、約12秒であった。一方、SiO(SiO膜602に相当する)上に成膜されるSiN膜のインキュベーションタイムは、約129秒であった。従って、シリコン下地601は、SiO膜602よりもインキュベーションタイムが短いので、同じ時間だけSiN膜603の成膜を行うと、シリコン下地601側の膜厚の方が厚くなるといえる。
(実験2)
成膜装置1を用い、ウエハWに形成された構造体6に対してSiN膜603を成膜し、凹部600内の膜厚を調べた。
A.実験条件
(実施例2)図1の(a)段階に記載の構造体6を含むウエハWに対し、図3、図4を用いて説明した成膜装置1を用いてSiN膜603の成膜処理を行った。ウエハWは、ベアシリコン(シリコン下地601)上にSiO膜(SiO膜602)を成膜したものを用いた。このウエハWには、構造体6として開口幅30nm、アスペクト比5のラインアンドスペースパターンが形成されている。隣り合うライン間に形成されたスペース部分が凹部600に相当している。1サイクルの時間は3秒(回転テーブル12の回転速度は20rpm)、ウエハWの加熱温度は495℃に設定して、ALDによる成膜処理を約400秒間実施した。
B.実験結果
実施例2に凹部600の側面、及び底部に形成されたSiN膜603の膜厚、及び「底部/側面」の膜厚比を表1に示す。
(表1)
Figure 0007040257000001
表1に記載の実験結果によれば、実施の形態に係る成膜装置1を用いることにより、凹部600の底部の方が、側面よりも20%厚いSiN膜603を成膜することができた。なお、凹部600の底部に露出したシリコン下地601の表面の一部は、ラインアンドスペースパターンの形成プロセスに起因するSiOによって覆われた状態となっていた。従って、このSiOを除去した状態で、SiN膜603の成膜を行えば、凹部600の底部側の膜厚がより厚くなって、側壁側のSiN膜603との膜厚差をより大きくすることができると考えられる。
W ウエハ
R1 吸着領域
R3 反応領域
1 成膜装置
11 真空容器
12 回転テーブル
2 給排気ユニット
3B 第2のプラズマ形成ユニット
411、412
反応ガスインジェクター
42 ガス吐出口
51 排気口
6 構造体
600 凹部
601 シリコン下地
602 SiO膜
603 SiN膜

Claims (4)

  1. 基板に対して窒化ケイ素膜を成膜する成膜装置において、
    真空容器内に設けられると共に、シリコン下地と、その上層側に積層され、ケイ素及び酸素を含有する上層膜とを含み、当該上層膜には底部側に前記シリコン下地を露出させ、開口幅が30~50nmの範囲内、アスペクト比が5~10の範囲内である凹部が形成されている構造体を含んだ基板が載置され、回転軸周りに回転して前記基板を公転させるための回転テーブルと、
    前記回転テーブルに載置されて公転する基板に対し、ケイ素を含む原料ガスの供給が行われる原料ガス供給領域と、
    前記原料ガス供給領域から雰囲気が区画されていると共に、前記原料ガス供給領域に対して回転テーブルの周方向に離れた位置に配置され、前記基板に原料ガスが吸着して形成される層を窒化する窒化ガスであるNH ガス単独の供給が行われる窒化ガス供給領域と、
    マイクロ波により前記窒化ガスを活性化するためのプラズマ発生部と、を備え、
    前記原料ガスの吸着と前記窒化ガスによる前記窒化とを互いに続けて実施することを繰り返して前記窒化ケイ素膜を形成するにあたり、前記凹部の側面に成膜される窒化ケイ素膜の膜厚よりも、当該凹部の底部側に露出したシリコン下地上に成膜される窒化ケイ素膜の膜厚の方が厚い状態となる公転速度にて基板を公転させるように前記回転テーブルの回転速度が設定されていることを特徴とする成膜装置。
  2. 前記構造体が、前記原料ガス供給領域へと進入し始める時点から、当該原料ガス供給領域、前記窒化ガス供給領域を通過して、次に前記原料ガス供給領域へと進入する直前までの期間を1サイクルとしたとき、
    前記回転テーブルは、前記1サイクルの時間が30秒以下となるように回転速度が設定されていることを特徴とする請求項1に記載の成膜装置。
  3. 基板に対して窒化ケイ素膜を成膜する成膜方法において、
    シリコン下地と、その上層側に積層され、ケイ素及び酸素を含有する上層膜とを含み、当該上層膜には底部側に前記シリコン下地を露出させ、開口幅が30~50nmの範囲内、アスペクト比が5~10の範囲内である凹部が形成されている構造体を含んだ基板に対し、ケイ素を含む原料ガスを供給する原料ガス供給工程と、前記原料ガスが供給された基板に対し、当該原料ガスが吸着して形成される層を窒化するための、マイクロ波によりプラズマ化された窒化ガスであるNH ガスを単独で供給する窒化ガス供給工程と、を互いに続けて実施することを繰り返して前記窒化ケイ素膜を形成することと、
    前記原料ガス供給工程及び窒化ガス供給工程を含む1サイクルの実施時間は、前記凹部の側面に成膜される窒化ケイ素膜の膜厚よりも、当該凹部の底部側に露出したシリコン下地上に成膜される窒化ケイ素膜の膜厚の方が厚い状態となる時間に設定されることと、を特徴とする成膜方法。
  4. 前記1サイクルの時間が30秒以下であることを特徴とする請求項3に記載の成膜方法。
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