JP7039934B2 - ブローアウト装置 - Google Patents

ブローアウト装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7039934B2
JP7039934B2 JP2017214305A JP2017214305A JP7039934B2 JP 7039934 B2 JP7039934 B2 JP 7039934B2 JP 2017214305 A JP2017214305 A JP 2017214305A JP 2017214305 A JP2017214305 A JP 2017214305A JP 7039934 B2 JP7039934 B2 JP 7039934B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
panel
opening
building
blowout
stopper
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017214305A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019086377A (ja
Inventor
治広 畑
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chugoku Electric Power Co Inc
Original Assignee
Chugoku Electric Power Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chugoku Electric Power Co Inc filed Critical Chugoku Electric Power Co Inc
Priority to JP2017214305A priority Critical patent/JP7039934B2/ja
Publication of JP2019086377A publication Critical patent/JP2019086377A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7039934B2 publication Critical patent/JP7039934B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Landscapes

  • Structure Of Emergency Protection For Nuclear Reactors (AREA)

Description

この発明は、原子力発電施設の建屋の内圧が上昇した場合に、その圧力を外部に逃すためのブローアウト装置に関する。
例えば、原子炉格納容器の外側で主蒸気管の破断事故が発生すると、高温高圧の一次冷却材が建屋内に放出されて建屋の内圧が上昇し、原子炉格納容器に作用する外圧が上昇したり建屋自身の機能に支障をきたしたりするおそれがある。このような事故時等に、建屋内の圧力(蒸気)を外部に放出して内圧上昇を緩和するために、ブローアウト装置が設置されており、このブローアウト装置として、従来、クリップタイプとラプチャーディスクタイプのものが広く使用されている。
クリップタイプのブローアウト装置は、図8(a)に示すように、建屋の外壁101の開口部101aを塞ぐブローアウトパネル102が、クリップ103によって仮固定されている。そして、建屋の内圧が所定値以上に上昇すると、図8(b)に示すように、クリップ103による仮固定が解除されてブローアウトパネル102が外れ、開口部101aが開放されるものである。
ラプチャーディスクタイプのブローアウト装置は、図9(a)に示すように、建屋の外壁101の開口部101aを塞ぐブローアウトパネル104に、予め傷部(耐圧が弱い部位)104aが形成されている。そして、建屋の内圧が所定値以上に上昇すると、図9(b)に示すように、傷部104aからブローアウトパネル104が破断して、開口部101aが開放されるものである。
このようなブローアウト装置では、建屋の内圧が低下した後(開放動作後)に開口部101aを再び塞ぐ必要があるが、一度開口部101aが開放されると、ブローアウトパネル102、104などを取り替える必要があり、時間や費用を要するばかりでなく、作業員が被ばくするおそれがある。このため、開放動作した後に速やかに閉止復旧することができる、というブローアウト装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
このブローアウト装置は、建屋の開口部に、固定装置によって取り付けられた閉止パネルと、閉止パネルに一端が取り付けられたワイヤと、ワイヤの他端を巻き取るパネル復旧装置と、を備える。そして、建屋の内部圧力が所定値以上になると固定装置が破損し、閉止パネルが回転して開口部が開放され、その後、ワイヤをパネル復旧装置で巻き取ることで、閉止パネルを閉止位置に再設置することができるものである。
特開2009-121917号公報
ところで、本願発明者は、ブローアウト装置が一度開放動作した後であっても、ブローアウト装置として継続使用できることが望ましい場合が想定し得る、と考える。しかしながら、特許文献1に記載のブローアウト装置では、固定装置が破損することで、閉止パネルが回転して開口部が開放されるため、その後ワイヤをパネル復旧装置で巻き取って閉止パネルを閉止位置に再設置させても、ブローアウト装置として継続使用することはできない。つまり、固定装置が破損しているため、ブローアウト装置として再使用するには、固定装置の再設置が必要で、作業員による作業が必要となる。
また、電力を利用してパネル復旧装置を駆動させるものでは、停電の際にワイヤを巻き取ることができない。一方、手動でパネル復旧装置を駆動させるものでは、作業員による操作、作業が必要となる。
そこでこの発明は、人による作業や電力を要することなく、開放動作した後に再度使用可能なブローアウト装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、原子力発電施設の建屋に設けられた開口部を塞ぎ、前記建屋の内圧が所定値以上に上昇した場合に前記開口部を開放する第1のパネルと、前記開口部を開放する第1の位置と、前記開口部を塞ぐ第2の位置との間で移動自在とされ、前記第2の位置にあるときに前記建屋の内圧が所定値以上に上昇した場合に前記開口部を開放する第2のパネルと、前記第2のパネルを前記第1の位置で保持し、前記第1のパネルが前記開口部を開放した後に、前記第1のパネルまたは前記第2のパネルの重量を利用して前記第2のパネルを前記第1の位置から前記第2の位置へと移動させて前記開口部を塞ぐ閉塞手段と、を備え、前記閉塞手段は、重力を利用して前記第1の位置から前記第2の位置へと移動する前記第2のパネルを、前記第1の位置で保持するストッパと、前記第1のパネルと前記ストッパとを連結し、前記第1のパネルが前記開口部を開放する際に前記ストッパを牽引し、前記ストッパによる前記第2のパネルの保持を解除するケーブルと、を備える、ことを特徴とするブローアウト装置である。
この発明によれば、事故などで建屋の内圧が所定値以上に上昇すると、第1のパネルが開口部を開放する。この第1のパネルには、従来のクリップタイプまたはラプチャーディスクタイプのブローアウトパネルが利用される。第1のパネルが開口部を開放し終えると、閉塞手段は、第1のパネルまたは第2のパネルの重量を利用して、第2のパネルを第1の位置から第2の位置へと移動させて開口部を塞ぐ。この第2のパネルにもクリップタイプまたはラプチャーディスクタイプのブローアウトパネルが利用される。
請求項の発明は、原子力発電施設の建屋に設けられた開口部を塞ぎ、前記建屋の内圧が所定値以上に上昇した場合に前記開口部を開放する第1のパネルと、前記開口部を開放する第1の位置と、前記開口部を塞ぐ第2の位置との間で移動自在とされ、前記第2の位置にあるときに前記建屋の内圧が所定値以上に上昇した場合に前記開口部を開放する第2のパネルと、前記第2のパネルを前記第1の位置で保持し、前記第1のパネルが前記開口部を開放した後に、前記第1のパネルまたは前記第2のパネルの重量を利用して、前記第2のパネルを前記第1の位置から前記第2の位置へと移動させて前記開口部を塞ぐ閉塞手段と、を備え、前記閉塞手段は、重力を利用して前記第1の位置から前記第2の位置へと移動する前記第2のパネルを、前記第1の位置で保持するストッパと、前記第1のパネルによる前記開口部の開放を検知した場合、または、前記第1のパネルが前記開口部を開放してから所定時間を経過した後、あるいは、前記建屋内の内圧が前記所定値未満まで低下した場合に、前記ストッパによる前記第2のパネルの保持を解除する解除手段と、を備える、ことを特徴とする。
請求項の発明は、請求項1または2に記載のブローアウト装置において、前記第2のパネルは、前記建屋の壁に設けられた前記開口部の上方に設定された前記第1の位置で保持され、前記開口部に対面する前記第2の位置へ落下する、ことを特徴とする。
請求項の発明は、請求項1または2に記載のブローアウト装置において、前記第2のパネルは、前記建屋の床あるいは天井に設けられた前記開口部の側方に設定された前記第1の位置で、傾斜したレールによって保持され、前記開口部に対面する前記第2の位置まで前記レールの傾斜を利用してスライドする、ことを特徴とする。
請求項の発明は、原子力発電施設の建屋に設けられた開口部を塞ぎ、前記建屋の内圧が所定値以上に上昇した場合に前記開口部を開放する第1のパネルと、前記開口部を開放する第1の位置と、前記開口部を塞ぐ第2の位置との間で移動自在とされ、前記第2の位置にあるときに前記建屋の内圧が所定値以上に上昇した場合に前記開口部を開放する第2のパネルと、前記第2のパネルを前記第1の位置で保持し、前記第1のパネルが前記開口部を開放した後に、前記第1のパネルまたは前記第2のパネルの重量を利用して、前記第2のパネルを前記第1の位置から前記第2の位置へと移動させて前記開口部を塞ぐ閉塞手段と、を備え、前記第2のパネルは、前記建屋の壁に設けられた前記開口部の下方に設定された前記第1の位置で保持されていて、前記第1のパネルは、前記開口部を開放する際に前記開口部から脱落し、前記閉塞手段は、前記第1のパネルと前記第2のパネルとを連結するケーブルにより、前記第1のパネルの重量を利用して前記第2のパネルを牽引し、前記第2のパネルを前記開口部に対面する前記第2の位置まで引き上げる、ことを特徴とする。
請求項の発明は、請求項に記載のブローアウト装置において、前記第2のパネルは、前記建屋の壁に設けられた前記開口部の上方に設定された前記第1の位置で、一端縁部が水平軸として回動自在に保持され、前記水平軸を中心に回動して前記開口部に対面する前記第2の位置へ移動する、ことを特徴とする。
請求項1の発明によれば、第1のパネルが開いて開口部が開放されても、閉塞手段により、第1のパネルまたは第2のパネルの重量を利用して、第2のパネルが第1の位置から第2の位置へと移動して開口部が塞がれ、再び建屋の内圧が所定値以上に上昇すると第2のパネルが内圧を開放する。このように、人による作業や電力を要することなく、開放動作した後にブローアウト装置として再度使用することができる。しかも、第1のパネルにより開口部が開放されて建屋の内圧が降下した後に第2のパネルが自動的に閉じられるため、労力や費用を抑制できるばかりでなく、速やかにブローアウト装置として継続使用する(次のブローアウトに備える)ことが可能となる。また、地震や外部衝撃などによって開放動作(誤動作)した場合でも、即座にブローアウト装置として使用することができる。
請求項の発明によれば、閉塞手段は、重力を利用して第1の位置から第2の位置へと移動する第2のパネルを、ストッパによって第1の位置に保持するので、第2のパネルの保持に電力などの動力を必要としない。また、閉塞手段は、第1のパネルが開口部を開放した後に、解除手段によってストッパによる第2のパネルの保持を解除するので、内圧が低下するまでの時間を確保するとともに、人手を介さず自動的かつ速やかにブローアウト装置を復旧することが可能となる。
請求項の発明によれば、第1のパネルとストッパとを連結したケーブルにより、第1のパネルが開口部を開放する際にストッパを牽引するようにしたので、構成が簡単であり、高い動作信頼性を得ることが可能となる。
請求項の発明によれば、第1のパネルによる開口部の開放を検知した場合、または、第1のパネルが開口部を開放してから所定時間を経過した後にストッパによる第2のパネルの保持を解除するので、建屋の内圧が適切に放出される時間を確保することが可能となる。また、時間ではなく、建屋の内圧が所定値未満まで低下した場合にストッパによる第2のパネルの保持を解除してもよい。これによれば、建屋内の圧力が所定値未満まで低下したことを確認してから第2のパネルで開口部を塞ぐことができる。
請求項の発明によれば、第2のパネルは、建屋の壁に設けられた開口部の上方に設定された第1の位置で保持しておき、開口部に対面する第2の位置へと落下させるようにしたので、第2のパネルを移動させるための機械的あるいは電気的な機構や、動力源が不要であり、高い動作信頼性を得ることが可能となる。
請求項の発明によれば、第2のパネルを、建屋の床あるいは天井に設けられた開口部
の側方に設定された第1の位置で保持しておき、開口部に対面する第2の位置まで傾斜したレールによってスライドさせるようにしたので、床や天井などの水平面上に設けられた開口部の開閉にも適用することが可能となる。また、第2のパネルを移動させるための機械的あるいは電気的な機構や、動力源が不要であり、高い動作信頼性を得ることが可能となる。
請求項の発明によれば、第1のパネルが内圧を開放するために開口部から脱落する際に、この第1のパネルの重量を利用してケーブルで第2のパネルを牽引し、第2のパネルを開口部に対面する第2の位置まで引き上げるようにしたので、第2のパネルを移動させるための機械的あるいは電気的な機構や、動力源が不要であり、高い動作信頼性を得ることが可能となる。
請求項の発明によれば、第2のパネルは、建屋の壁に設けられた開口部の上方に設定された第1の位置で保持しておき、第2のパネルの一端縁部に設けられた水平軸を中心に回動させて開口部に対面する第2の位置へ移動させるようにしたので、第2のパネルを移動させるための機械的あるいは電気的な機構や、動力源が不要であり、高い動作信頼性を得ることが可能となる。
この発明の実施の形態1に係るブローアウト装置の概略構成を示す側面図(一部断面図)であり、(a)は、ブローアウト装置が閉じた状態を示し、(b)は、ブローアウト装置が開いた状態を示し、(c)は、ブローアウト装置が閉じる途中の状態を示す図である。 この発明の実施の形態1に係るブローアウト装置の概略構成を示す側面図(一部断面図)であり、(a)は、ブローアウト装置が再び閉じた状態を示し、(b)は、ブローアウト装置が再び開いた状態を示す図である。 この発明の実施の形態1において、第1のパネルにラプチャーディスクタイプのブローアウトパネルを適用したブローアウト装置の概略構成を示す側面図(一部断面図)である。 この発明の実施の形態2に係るブローアウト装置の概略構成を示す側面図(一部断面図)であり、(a)は、ブローアウト装置が閉じた状態を示し、(b)は、ブローアウト装置が一旦開いてから再度閉じている途中を示す図である。 この発明の実施の形態3に係るブローアウト装置の概略構成を示す側面図(一部断面図)であり、(a)は、ブローアウト装置が閉じた状態を示し、(b)は、ブローアウト装置が開いた状態を示し、(c)は、ブローアウト装置が閉じる途中の状態を示す図である。 この発明の実施の形態4に係るブローアウト装置の概略構成を示す側面図(一部断面図)であり、(a)は、ブローアウト装置が閉じた状態を示し、(b)は、ブローアウト装置が開いた状態を示し、(c)は、ブローアウト装置が閉じる途中の状態を示す図である。 この発明の実施の形態5に係るブローアウト装置の概略構成を示す側面図(一部断面図)であり、(a)は、ブローアウト装置が閉じた状態を示し、(b)は、ブローアウト装置が開いた状態を示し、(c)は、ブローアウト装置が閉じる途中の状態を示し、(d)は、ブローアウト装置が再び閉じた状態を示す図である。 従来のクリップタイプのブローアウト装置の概略構成を示す側面断面図であり、(a)は、ブローアウトパネルが閉じた状態を示し、(b)は、ブローアウトパネルが開いた状態を示す図である。 従来のラプチャーディスクタイプのブローアウト装置の概略構成を示す正面図であり、(a)は、ブローアウトパネルが閉じた状態を示し、(b)は、ブローアウトパネルが開いた状態を示す図である。
以下、この発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
(実施の形態1)
図1および図2は、この実施の形態に係るブローアウト装置1の概略構成を示す側面図(一部断面図)であり、図1(a)は、ブローアウト装置1が閉じている状態を示し、図1(b)は、ブローアウト装置1が開いた状態を示し、図1(c)は、ブローアウト装置1が閉じる途中の状態を示している。また、図2(a)は、ブローアウト装置1が再び閉じた状態を示し、図2(b)は、ブローアウト装置1が再び開いた状態を示している。
このブローアウト装置1は、原子力発電施設の建屋の内圧が上昇した場合に、その圧力つまり建屋内の気体(蒸気)を外部に逃すための装置であり、主として、第1のパネル2と、固定板3と、第2のパネル4と、レール5と、ストッパ6と、ケーブル7と、を備える。ここで、この実施の形態では、建屋の外壁(壁)100にブローアウト装置1を設置する場合について説明し、外壁100には窓孔状(正面形状が略四角形)の開口部100aが形成されている。
第1のパネル2は、開口部100aに嵌め込まれて開口部100aを塞ぐ板状体である。第1のパネル2は、例えば、ステンレスなどからなる2枚の金属板の間に補強用のリブを配した中空パネルであり、所定の強度を維持しながら軽量化を図っている。第1のパネル2は、開口部100aの屋外側に嵌め込まれ、複数の固定板3によってその位置で仮固定されている。
複数の固定板3は、開口部100a内と、第1のパネル2の建屋外側の面とに固定されていて、建屋の内圧が所定値以上となった場合に固定が外れるようにその固定力が調節されている。すなわち、第1のパネル2は、従来のクリップタイプのブローアウトパネルと同様のものであり、建屋の内圧が所定値以上となった場合に開口部100aから建屋外に脱落して開口部100aを開放する。
第2のパネル4は、金属板に予め傷部(耐圧が弱い部位、図示せず)が形成されたラプチャーディスクタイプのブローアウトパネルである。第2のパネル4の傷部は、建屋の内圧が所定以上に上昇した場合に破断するように設定されている。
第2のパネル4は、外壁100の内側で開口部100aを左右から挟み込み、かつ上下方向に延びるように配された一対のレール5によって支持されている。レール5は、第2のパネル4が上下方向でスライドするための移動路を形成するように配された複数のガイドローラ51を備えている。
第2のパネル4は、この一対のレール5によって開口部100aの上方に設定された第1の位置と、開口部100aに対面する第2の位置との間でスライド自在となっており、第1の位置から第2の位置への移動には、自重による重力が利用される。すなわち、第2のパネル4は、第1の位置にあるときには開口部100aが開放し、重力を利用して第2の位置に移動(落下)した場合には開口部100aを塞ぐ。レール5の下端側には、第2の位置に移動した第2のパネル4を受け止めて停止させる受け部52が設けられている。
ストッパ6は、開口部100aの上縁側で一対のレール5の間に配置されていて、第2のパネル4の下端を受け止めて第1の位置に保持している。ストッパ6は、第2のパネル4の下端を受け止めている位置から、外壁100の外側に向けて引き抜くことができるように支持されている。すなわち、ストッパ6が外壁100の外側に向けて引き抜かれると、第2のパネル4は下端の支持が無くなるので、重力によって第2の位置にスライドする。
ケーブル(解除手段)7は、ストッパ6とともに、第2のパネル4で開口部100aを塞ぐための閉塞手段を構成する。ケーブル7は、例えば、ワイヤや、ワイヤと同程度の強度を有するロープなどからなり、一端がストッパ6に接続され、他端が第1のパネル2の背面側(建屋内側)に接続されている。ケーブル7は、建屋の内圧が所定値以上に上昇して第1のパネル2が開口部100aを開放する際、すなわち開口部100aから脱落する第1のパネル2の重量によって牽引され、ストッパ6を一対のレール5の間から引き抜く。これにより、第2のパネル4は第1の位置から第2の位置へと移動して開口部100aを塞ぐ。
なお、第1のパネル2が脱落してから第2のパネル4が閉じるまでの時間、すなわち、開口部100aを完全に開放して建屋内の圧力を開放するための時間は、ケーブル7の長さによって調節可能である。例えば、ケーブル7を長くすれば、ケーブル7が伸びきってストッパ6を引き抜くまでの時間が長くなるので、開口部100aの開放時間も長くなる。これとは逆に、ケーブル7を短くすれば、ケーブル7が伸びきってストッパ6を引き抜くまでの時間が短くなるので、開口部100aの開放時間も短くなる。
また、詳しくは図示しないが、第1のパネル2は、ワイヤを介して外壁に接続されており、建屋外で地面まで落下しないようになっている。したがって、ケーブル7の長さは、第1のパネル2が落下中にストッパ6を引き抜けるように、ワイヤの長さよりも短くなっている。
このような構成のブローアウト装置1によれば、平常時は図1(a)に示すように、第1のパネル2が閉じており建屋内の気体が外部に放出されない。そして、事故などで建屋の内圧が所定値以上に上昇すると、図1(b)に示すように、固定板3が開口部100aから外れて第1のパネル2が外壁100の外側に脱落する。これにより、開口部100aが開放されて建屋内の気体が外部に排気され、建屋の内圧が降下する。
図1(c)に示すように、第1のパネル2の脱落によってケーブル7が伸びきると、ケーブル7は、第1のパネル2の重量を利用してストッパ6を牽引して一対のレール5の間から引き抜く。これにより、第2のパネル4は、ストッパ6による下端の支持が解除されるので、重力によって下方の第2の位置へ移動し、図2(a)に示すように、開口部100aを塞ぐ。
第2のパネル4は、ラプチャーディスクタイプのブローアウトパネルであるため、再び建屋の内圧が所定値以上に上昇すると、図2(b)に示すように、第2のパネル4が破断して建屋内の圧力が開放することができる。
このように、この実施の形態のブローアウト装置1によれば、第1のパネル2が開いて開口部100aが開放されても、ストッパ6およびケーブル7からなる閉塞手段により、第1のパネル2および第2のパネル4の重量を利用して、第2のパネル4が第1の位置から第2の位置へと移動して開口部100aが塞がれ、再び建屋の内圧が所定値以上に上昇すると、ラプチャーディスクタイプの第2のパネル4が内圧を開放する。このように、人による作業や電力を要することなく、開放動作した後にブローアウト装置1として再度使用することができる。しかも、第1のパネル2により開口部100aが開放されて建屋の内圧が降下した後に第2のパネル4が自動的に閉じられるため、労力や費用を抑制できるばかりでなく、速やかにブローアウト装置として継続使用する(次のブローアウトに備える)ことが可能となる。
また、重力を利用して第1の位置から第2の位置へとスライドする第2のパネル4をストッパ6によって第1の位置に保持するので、第2のパネル4の保持に電力などの動力を必要としない。さらに、ケーブル7の長さを調節することにより、第1のパネル2が開口部100aを開放した後に、ケーブル7でストッパ6を牽引して第2のパネル4の保持を解除するので、内圧が低下するまでの時間を確保するとともに、人手を介さず自動的かつ速やかにブローアウト装置1を復旧することが可能となる。また、第1のパネル2とストッパ6とを連結したケーブル7によってストッパ6を牽引するので、構成が簡単であり、高い動作信頼性を得ることが可能となる。
さらに、第2のパネル4は、建屋の外壁100に設けられた開口部100aの上方に設定された第1の位置で保持しておき、開口部100aに対面する第2の位置へと自重による重力を利用して落下させるようにしたので、第2のパネル4を移動させるための機械的あるいは電気的な機構や、動力源が不要であり、高い動作信頼性を得ることが可能となる。
なお、この実施の形態では、第1のパネル2にクリップタイプのブローアウトパネルを採用したが、クリップタイプの代わりにラプチャーディスクタイプのブローアウトパネルを用いてもよい。この場合、図3に示すブローアウト装置1Aのように、ラプチャーディスクタイプの第1のパネル2において、破断して変形する際の変形量が大きい部分にケーブル7の一端を接続し、この第1のパネル2の変形を利用してケーブル7を牽引してストッパ6を引き抜く。
さらに、この実施の形態では、第2のパネル4にラプチャーディスクタイプのブローアウトパネルを採用したが、これに代えてクリップタイプのブローアウトパネルを用いてもよい。この場合、第2のパネルを、例えばレール5に支持されてスライドする矩形枠状の枠体と、この枠体に設けられた開口内に、所定の圧力で係止状態が解除されるクリップで仮固定された中央パネルとから構成するのが好ましい。この第2のパネルによれば、第1のパネル2が開いた後に第1の位置から第2の位置へとスライドし、第2の位置にあるときに建屋の内圧が所定値以上に上昇すると、クリップによる仮固定を解除して中央パネルが枠体から脱落して開口部100aを開放する。
また、この実施の形態では、ケーブル7の長さを調節することによって開口部100aの開放時間を設定しているが、これに代えて、あるいは併用して、別の手法で第2のパネル4の落下速度を調節してもよい。この落下速度の調節は、例えば、ガイドローラ51の回転負荷を調節してもよいし、第2のパネル4の重量を調節してもよい。
(実施の形態2)
図4は、この実施の形態に係るブローアウト装置1Bの概略構成を示す側面図(一部断面図)であり、図4(a)は、ブローアウト装置1Bが閉じている状態を示し、図4(b)は、ブローアウト装置1Bが開いた状態を示している。この実施の形態では、ストッパ6によって第2のパネル4の保持を解除するための解除手段として、ケーブルを使用せずに機械的機構あるいは電気的機構を利用している点で実施の形態1と構成が異なり、実施の形態1と同等の構成については、同一符号を付することでその説明を省略する。
この実施の形態では、ストッパ6を第2のパネル4の下端から引き抜くための機構部81と、機構部81を駆動させる駆動回路82と、駆動回路82に動作を開始させるトリガ回路83とを備えた駆動ユニット8が用いられる。
機構部81には、機械的あるいは電気的機構が用いられる。機械的機構としては、例えば、ギヤ、カム、ベルトあるいはチェーンなどの機械的要素と、モータ、エアシリンダ、油圧シリンダなどの駆動源とを備え、この駆動源によって機械的要素を動作させてストッパ6を第2のパネル4の下端から引き抜くものである。また、電気的機構としては、例えばソレノイドなどを用いてストッパ6を第2のパネル4の下端から引き抜く。
駆動回路82は、上述した駆動源あるいはソレノイド等を駆動するためのドライバ回路である。トリガ回路83は、例えば、スイッチと、このスイッチがオンした場合に所定時間の計測を開始するタイマとを備えており、タイマで所定時間の計測が終了すると駆動回路82に動作を開始させる。この所定時間とは、第1のパネル2が開放してから、第2のパネル4が閉じるまでの時間、すなわち建屋の内圧を降下させるために必要な時間が適宜設定される。
図中の符号83aは、上述したトリガ回路83のスイッチを切り替えるためのスイッチレバーである。このスイッチレバー83aの側方には、第1のパネル2の屋内側の面から略垂直に立設されたL字状の駆動レバー21が配置されている。駆動レバー21は、建屋の内圧が所定値以上に上昇して第1のパネル2が開口部100aから脱落する際に、スイッチレバー83aを押圧してトリガ回路83のスイッチをオンさせる。
このような構成のブローアウト装置1Bによれば、平常時は図4(a)に示すように、第1のパネル2が閉じており建屋内の気体が外部に放出されない。そして、事故などで建屋の内圧が所定値以上に上昇すると、図4(b)に示すように、固定板3が開口部100aから外れて第1のパネル2が外壁100の外側に脱落する。その際に、第1のパネル2に設けられた駆動レバー21は、スイッチレバー83aを押圧してトリガ回路83のスイッチをオンさせる。トリガ回路83は、スイッチがオンされるとタイマを作動させて所定時間の計測を開始し、所定時間の計測が終了すると駆動回路82に動作を開始させる。駆動回路82は、機構部81の駆動源あるいはソレノイドを動作させて、ストッパ6を第2のパネル4の下端から引き抜く。これにより、第1のパネル2が開口部100aを開放してから所定時間の経過後に、第2のパネル4が閉じられる。
このように、この実施の形態のブローアウト装置1Bによれば、第1のパネル2が開口部100aを開放してから所定時間を経過した後にストッパ6による第2のパネル4の保持を解除するので、建屋の内圧が適切に放出される時間を確保することが可能となる。
なお、上記では、トリガ回路83にタイマを設けたが、タイマに代えて、建屋内の圧力を測定する圧力センサを設けてもよい。この場合、第1のパネル2が開口部100aを開放する際に、トリガ回路83のスイッチをオンさせて圧力センサを作動させ、圧力センサの計測値が所定値未満となった場合に駆動回路82を作動させるのが好ましい。これによれば、建屋内の圧力が所定値未満まで低下したことを確認してから第2のパネル4で開口部100aを塞ぐことができる。
なお、この実施の形態においても、第1のパネル2にラプチャーディスクタイプのブローアウトパネルを利用してもよいし、第2のパネル4にクリップタイプのブローアウトパネルを利用してもよい。
(実施の形態3)
図5は、この実施の形態に係るブローアウト装置1Cの概略構成を示す側面図(一部断面図)であり、図5(a)は、ブローアウト装置1Cが閉じている状態を示し、図5(b)は、ブローアウト装置1Cが開いた状態を示し、図5(c)は、ブローアウト装置1Cが閉じる途中の状態を示している。この実施の形態では、ブローアウト装置1Cが建屋の床に設置されている点で実施の形態1と構成が異なり、実施の形態1と同等の構成については、同一符号を付することでその説明を省略する。
ここで、建屋の水平な床110にブローアウト装置1Cを設置する場合について説明し、床110には窓孔状(正面形状が略四角形)の開口部110aが形成されている。開口部110aの床下側には第1のパネル2が嵌め込まれ、複数の固定板3によってその位置で仮固定されている。
床110の上には、ラプチャーディスクタイプの第2のパネル4が配置されている。この第2のパネル4は、開口部110aを左右から挟み込み、かつ床110に対して傾斜された一対のレール5によって支持されている。第2のパネル4は、この傾斜された一対のレール5によって開口部110aの側方に設定された第1の位置と、開口部110aに対面する第2の位置との間でスライド自在となっており、第1の位置から第2の位置への移動には、自重による重力が利用される。すなわち、第2のパネル4は、第1の位置にあるときには開口部110aが開放し、重力を利用して第2の位置に移動した場合には開口部110aを塞ぐ。レール5の傾斜方向の下端側には、第2の位置に移動した第2のパネル4を受け止めて停止させる受け部52が設けられている。なお、レール5と床110との間には、レール5の傾斜によって生じる隙間を塞ぐためのスペーサ110bが配置されている。
ストッパ6は、開口部110aの第1の位置側で一対のレール5の間に配置されていて、第2のパネル4の傾斜方向の下端を受け止めて、第2のパネル4を第1の位置に保持している。ケーブル7は、実施の形態1と同様に、ストッパ6と第1のパネル2とを連結している。この実施の形態においても、実施の形態1と同様に、ケーブル7の長さによって開口部110aが開放される時間が調節される。
このような構成のブローアウト装置1Cによれば、平常時は図5(a)に示すように、第1のパネル2が閉じており建屋内の気体が外部に放出されない。そして、事故などで建屋の内圧が所定値以上に上昇すると、図5(b)に示すように、固定板3が開口部100aから外れて第1のパネル2が床下側に脱落する。これにより、開口部110aが開放されて建屋内の気体が外部に排気され、建屋の内圧が降下する。
図5(c)に示すように、第1のパネル2の脱落によってケーブル7が伸びきると、ケーブル7は第1のパネル2の重量を利用してストッパ6を牽引し、一対のレール5の間からストッパ6を引き抜く。これにより、図5(c)に示すように、第2のパネル4は、ストッパ6による下端の支持が解除されるので、自重による重力を利用して第2の位置へ移動して開口部110aを塞ぐ。
第2のパネル4は、ラプチャーディスクタイプのブローアウトパネルであるため、再び建屋の内圧が所定値以上に上昇すると、実施の形態1と同様に破断して建屋内の圧力を開放する。
なお、この実施形態では、床110にブローアウト装置1Cを設置する場合について説明したが、天井に設けられた開口を開閉するために設置してもよい。また、第1のパネル2にクリップタイプのブローアウトパネルを用いたが、実施の形態1と同様にラプチャーディスクタイプを用いてもよい。
このように、この実施の形態のブローアウト装置1Cによれば、第2のパネル4を、建屋の床110に設けられた開口部110aの側方に設定された第1の位置で保持しておき、開口部110aに対面する第2の位置まで傾斜したレール5により、第2のパネル4の自重による重力を利用してスライドさせるようにしたので、床110や天井などの水平面上に設けられた開口部110aの開閉にも適用することが可能となる。また、床110や天井などに設置する場合でも第2のパネル4を移動させるための機械的あるいは電気的機構や、動力源が不要であり、高い動作信頼性を得ることが可能となる。
また、この実施の形態においても、第1のパネル2にラプチャーディスクタイプのブローアウトパネルを利用してもよいし、第2のパネル4にクリップタイプのブローアウトパネルを利用してもよい。
(実施の形態4)
図6は、この実施の形態に係るブローアウト装置1Dの概略構成を示す側面図(一部断面図)であり、図6(a)は、ブローアウト装置1Dが閉じている状態を示し、図6(b)は、ブローアウト装置1Dが開いた状態を示し、図6(c)は、ブローアウト装置1Dが閉じる途中の状態を示している。この実施の形態では、第2のパネルを、第1のパネルの重量を利用して引き上げて開口部を閉じる点で実施の形態1と構成が異なり、実施の形態1と同等の構成については、同一符号を付することでその説明を省略する。
この実施の形態では、レール5は、開口部100aの上端側から下方に向かって伸ばされている。第2のパネル4は、レール5によって開口部100aの下方に設定された第1の位置で保持され、開口部100aに対面する第2の位置へと上昇可能なようにスライド自在に支持されている。
また、第2のパネル4の上端部と第1のパネル2とは、ケーブル7によって連結されている。このケーブル7は、開口部100aの上端側に設けられた2つのガイドローラ9に掛けられている。この実施の形態においても、実施の形態1と同様に、ケーブル7の長さによって開口部100aが開放される時間が調節される。
このような構成のブローアウト装置1Dによれば、平常時は図6(a)に示すように、第1のパネル2が閉じており建屋内の気体が外部に放出されない。そして、事故などで建屋の内圧が所定値以上に上昇すると、図6(b)に示すように、固定板3が開口部100aから外れて第1のパネル2が開口部100aから脱落する。その際に、第1のパネル2の重量によってケーブル7が牽引される。第2のパネル4は、ケーブル7の牽引によってレール5内を上方の第2の位置へ向かって引き上げられ、第2の位置で開口部100aを塞ぐ。すなわち、第2のパネル4は、第1のパネル2の重量を利用して第1の位置から第2の位置へと移動する。
第2のパネル4は、ラプチャーディスクタイプのブローアウトパネルであるため、再び建屋の内圧が所定値以上に上昇すると、実施の形態1と同様に破断して建屋内の圧力を開放する。
このように、この実施の形態のブローアウト装置1Dによれば、第1のパネル2が内圧を開放するために開口部100aから脱落する際に、この第1のパネル2の重量を利用してケーブル7で第2のパネル4を牽引し、第2のパネル4を開口部100aに対面する第2の位置まで引き上げるようにしたので、第2のパネル4を移動させるための機械的あるいは電気的な機構や動力源が不要であり、高い動作信頼性を得ることが可能となる。また、開口部100aの上方にスペースが無い場合でも適用することができるので、設計的自由度が高くなる。
この実施の形態では、第1のパネル2の重量を利用して第2のパネル4を引き上げているので、第1のパネル2にラプチャーディスクタイプのブローアウトパネルを利用することはできないが、第2のパネル4にクリップタイプのブローアウトパネルを利用することは可能である。
(実施の形態5)
図7は、この実施の形態に係るブローアウト装置1Eの概略構成を示す側面図(一部断面図)であり、図7(a)は、ブローアウト装置1Eが閉じている状態を示し、図7(b)は、ブローアウト装置1Eが開いた状態を示し、図7(c)は、ブローアウト装置1Eが閉じる途中の状態を示し、図7(d)は、ブローアウト装置1Eが再び閉じている状態を示す。この実施の形態では、第2のパネルを回動させて開口部を閉じる点で実施の形態1と構成が異なり、実施の形態1と同等の構成については、同一符号を付することでその説明を省略する。
ブローアウト装置1Eは、主として、フレーム10と、第1のパネル2と、固定板3と、第2のパネル4と、ストッパ6と、駆動ユニット8と、を備える。フレーム10は、開口部100aに嵌め込まれる枠体である。すなわち、四角い窓枠状で開口部100aの内周面に沿って嵌合されるように形成されている。そして、開口部100a内に嵌め込んで、ネジなどの固定具で外壁100に固定できるようになっている。フレーム10の建屋内側の端縁には、第2のパネル4が閉じたときに密接するパッキン10aが取り付けられている。
第1のパネル2は、実施の形態1の第1のパネル2と同様のものであり、フレーム10に嵌め込まれて開口部100aを塞いでいる。複数の固定板3は、フレーム10内と、第1のパネル2の建屋外側の面とに固定されていて、建屋の内圧が所定値以上となった場合に固定が外れるようにその固定力が調節されている。すなわち、第1のパネル2は、従来のクリップタイプのブローアウトパネルと同様のものであり、建屋の内圧が所定値以上となった場合にフレーム10から建屋外に脱落して開口部100aを開放する。
第2のパネル4は、ラプチャーディスクタイプのブローアウトパネルである。第2のパネル4は、一端縁部に設けられた水平軸41がフレーム10の上辺部に支持されて、開口部100aの上方に設定された第1の位置と、開口部100aに対面する第2の位置との間で回動自在となっている。第2のパネル4は、水平軸41の外周面に設けられた係合溝41aにストッパ6が係合することにより第1の位置で保持されている。そして、ストッパ6が係合溝41aから抜き取られた場合に、自重による重力を利用して第1の位置から第2の位置へと回動する。
駆動ユニット8は、詳しくは図示しないが、実施の形態2と同様にストッパ6を水平軸41の係合溝41aから抜き取るための機構部と、機構部を動作させる駆動回路と、第1のパネル2が開口部100aから脱落したことを検知して駆動回路を動作させるトリガ回路と、を備える。なお、図7では、駆動ユニット8とストッパ6との連係を破線によって表している。
このような構成のブローアウト装置1Eによれば、平常時は図7(a)に示すように、第1のパネル2が閉じており建屋内の気体が外部に放出されない。第2のパネル4は、開口部100aを開放する第1の位置に回動されていて、ストッパ6によりその位置で係止されている。そして、事故などで建屋の内圧が所定値以上に上昇すると、図7(b)に示すように、固定板3が開口部100aから外れて第1のパネル2が外壁100の外側に脱落し、建屋内の気体が開口部100aから放出される。
駆動ユニット8は、第1のパネル2が開口部100aから脱落したことをトリガ回路によって検知すると、駆動回路の動作を開始させる。駆動回路は、機構部を動作させてストッパ6を水平軸41の係合溝41aから引き抜く。これにより、第2のパネル4は、図7(c)に示すように、自重による重力を利用して水平軸41を中心に回動し、図7(d)に示すように、フレーム10のパッキン10aに当接して開口部100aを塞ぐ。
第2のパネル4は、ラプチャーディスクタイプのブローアウトパネルであるため、再び建屋の内圧が所定値以上に上昇すると、実施の形態1と同様に破断して建屋内の圧力を開放する。
このように、この実施の形態のブローアウト装置1Eによれば、第1のパネル2による開口部100aの開放後にストッパ6による第2のパネル4の保持を解除するので、建屋の内圧が適切に放出される時間を確保することが可能となる。また、第2のパネル4は、建屋の壁100に設けられた開口部100aの上方に設定された第1の位置で保持しておき、第2のパネル4の一端縁部に設けられた水平軸41を中心に回動させて開口部100aに対面する第2の位置へ移動させるようにしたので、第2のパネル4を移動させるための機械的あるいは電気的な機構や、動力源が不要であり、高い動作信頼性を得ることが可能となる。
なお、この実施の形態では、第1のパネル2にクリップタイプのブローアウトパネルを採用したが、実施の形態1と同様に、ラプチャーディスクタイプのブローアウトパネルを用いてもよい。また、第2のパネル4にラプチャーディスクタイプのブローアウトパネルを採用したが、実施の形態1と同様に、クリップタイプのブローアウトパネルを用いてもよい。
また、この実施の形態では、外壁100に設けられた開口部100aを開閉するように構成したが、実施の形態3のように、床110や天井などの水平面に設けられた開口部110aの開閉に適用してもよい。この場合、例えば、第1のパネル2にクリップタイプのブローアウトパネルを採用し、第2のパネル4に、この実施の形態の回動自在なブローアウトパネルを採用する。第2のパネル2は、床110や天井に対して略垂直になるように起立させ、ストッパ6で係止させておく。そして、第1のパネル2が開口部110aを開放したことを駆動ユニット8で検知した場合に、駆動ユニット8によりストッパ6の係止を解除させ、第2のパネル4を自重による重力を利用して回動させて開口部110aを閉じる。
また、フレーム10に第1のパネル2、第2のパネル4、ストッパ6および駆動ユニット8などを取り付けてユニット化しておき、このユニットを既存の原子力設備の開口部に組み込むようにしてもよい。
以上、この発明の実施の形態について説明したが、具体的な構成は、上記の実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、この発明に含まれる。
例えば、上記の各実施の形態では、最初に開放される第1のパネルを屋外側に設置し、後から開放される第2のパネルを屋内側に設置しているが、これらの配置を逆にして、第1のパネルを屋内側に設置し、第2のパネルを屋外側に設置してもよい。例えば、実施の形態1のブローアウト装置1に、このような配置を適用する場合には、一対のレール5を外壁100の外側(屋外)に設置し、レール5に支持された第2のパネル4をストッパ6によって開口部100aの上方の第1の位置で保持する。そして、開口部100a内に設置された第1のパネル2と第2のパネル4とをケーブル7で連結し、第1のパネル2が開口部100aを開放する際にケーブル7でストッパ6を引っ張り、第2のパネル4を下方の第2の位置にスライドさせて開口部100aを閉じる。このような、第1のパネルと第2のパネルとの配置を入れ換える構成は、実施の形態2、3、5の各ブローアウト装置1A、1B、1C、1Eなどでも適用可能なので、ブローアウト装置の設計自由度が高くなる。
また、上記の実施の形態1~5では、第1のパネルを新たに設けているが、既設のブローアウトパネルを活用して構成することも可能である。具体的には、既設のクリップタイプのブローアウトパネルを第1のパネルとして流用し、そこにレール5と第2のパネル4とを設置する。そして、既設のブローアウトパネルとストッパ6とをケーブル7で連結すれば、本発明と同様の作用・効果を得ることが可能である。
1、1A、1B、1C、1D、1E ブローアウト装置
2 第1のパネル
21 駆動レバー
3 固定板
4 第2のパネル
41 水平軸
41a 係合溝
5 レール
51 ガイドローラ
52 受け部
6 ストッパ(解除手段、閉塞手段)
7 ケーブル(閉塞手段)
8 駆動ユニット(解除手段)
81 機構部
82 駆動回路
83 トリガ回路
10 フレーム
10a パッキン
100 外壁
100a 開口部
110 床
110a 開口部
110b スペーサ

Claims (6)

  1. 原子力発電施設の建屋に設けられた開口部を塞ぎ、前記建屋の内圧が所定値以上に上昇した場合に前記開口部を開放する第1のパネルと、
    前記開口部を開放する第1の位置と、前記開口部を塞ぐ第2の位置との間で移動自在とされ、前記第2の位置にあるときに前記建屋の内圧が所定値以上に上昇した場合に前記開口部を開放する第2のパネルと、
    前記第2のパネルを前記第1の位置で保持し、前記第1のパネルが前記開口部を開放した後に、前記第1のパネルまたは前記第2のパネルの重量を利用して、前記第2のパネルを前記第1の位置から前記第2の位置へと移動させて前記開口部を塞ぐ閉塞手段と、を備え
    前記閉塞手段は、
    重力を利用して前記第1の位置から前記第2の位置へと移動する前記第2のパネルを、前記第1の位置で保持するストッパと、
    前記第1のパネルと前記ストッパとを連結し、前記第1のパネルが前記開口部を開放する際に前記ストッパを牽引し、前記ストッパによる前記第2のパネルの保持を解除するケーブルと、を備える、
    ことを特徴とするブローアウト装置。
  2. 原子力発電施設の建屋に設けられた開口部を塞ぎ、前記建屋の内圧が所定値以上に上昇した場合に前記開口部を開放する第1のパネルと、
    前記開口部を開放する第1の位置と、前記開口部を塞ぐ第2の位置との間で移動自在とされ、前記第2の位置にあるときに前記建屋の内圧が所定値以上に上昇した場合に前記開口部を開放する第2のパネルと、
    前記第2のパネルを前記第1の位置で保持し、前記第1のパネルが前記開口部を開放した後に、前記第1のパネルまたは前記第2のパネルの重量を利用して、前記第2のパネルを前記第1の位置から前記第2の位置へと移動させて前記開口部を塞ぐ閉塞手段と、を備え、
    前記閉塞手段は、
    重力を利用して前記第1の位置から前記第2の位置へと移動する前記第2のパネルを、前記第1の位置で保持するストッパと、
    前記第1のパネルによる前記開口部の開放を検知した場合、または、前記第1のパネルが前記開口部を開放してから所定時間が経過した後、あるいは、前記建屋内の内圧が前記所定値未満まで低下した場合に、前記ストッパによる前記第2のパネルの保持を解除する解除手段と、を備える、
    ことを特徴とするブローアウト装置。
  3. 前記第2のパネルは、前記建屋の壁に設けられた前記開口部の上方に設定された前記第1の位置で保持され、前記開口部に対面する前記第2の位置へ落下する、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のブローアウト装置。
  4. 前記第2のパネルは、前記建屋の天井あるいは床に設けられた前記開口部の側方に設定された前記第1の位置で、傾斜したレールによって保持され、前記開口部に対面する前記第2の位置まで前記レールの傾斜を利用してスライドする、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のブローアウト装置。
  5. 原子力発電施設の建屋に設けられた開口部を塞ぎ、前記建屋の内圧が所定値以上に上昇した場合に前記開口部を開放する第1のパネルと、
    前記開口部を開放する第1の位置と、前記開口部を塞ぐ第2の位置との間で移動自在とされ、前記第2の位置にあるときに前記建屋の内圧が所定値以上に上昇した場合に前記開口部を開放する第2のパネルと、
    前記第2のパネルを前記第1の位置で保持し、前記第1のパネルが前記開口部を開放した後に、前記第1のパネルまたは前記第2のパネルの重量を利用して、前記第2のパネルを前記第1の位置から前記第2の位置へと移動させて前記開口部を塞ぐ閉塞手段と、を備え、
    前記第2のパネルは、前記建屋の壁に設けられた前記開口部の下方に設定された前記第1の位置で保持されていて、
    前記第1のパネルは、前記開口部を開放する際に前記開口部から脱落し、
    前記閉塞手段は、前記第1のパネルと前記第2のパネルとを連結するケーブルにより、前記第1のパネルの重量を利用して前記第2のパネルを牽引し、前記第2のパネルを前記開口部に対面する前記第2の位置まで引き上げる、
    ことを特徴とするブローアウト装置。
  6. 前記第2のパネルは、前記建屋の壁に設けられた前記開口部の上方に設定された前記第1の位置で、一端縁部が水平軸として回動自在に保持され、前記水平軸を中心に回動して前記開口部に対面する前記第2の位置へ移動する、
    ことを特徴とする請求項に記載のブローアウト装置。
JP2017214305A 2017-11-07 2017-11-07 ブローアウト装置 Active JP7039934B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017214305A JP7039934B2 (ja) 2017-11-07 2017-11-07 ブローアウト装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017214305A JP7039934B2 (ja) 2017-11-07 2017-11-07 ブローアウト装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019086377A JP2019086377A (ja) 2019-06-06
JP7039934B2 true JP7039934B2 (ja) 2022-03-23

Family

ID=66764165

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017214305A Active JP7039934B2 (ja) 2017-11-07 2017-11-07 ブローアウト装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7039934B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7028823B2 (ja) * 2019-03-28 2022-03-02 日立Geニュークリア・エナジー株式会社 ブローアウトパネル開閉装置
JP7388960B2 (ja) 2020-03-24 2023-11-29 日立Geニュークリア・エナジー株式会社 開口部開閉装置及び開口部開閉システム

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20090067565A1 (en) 2006-03-07 2009-03-12 Areva Np Gmbh Nuclear engineering plant and closure apparatus for its containment

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS52120295U (ja) * 1976-03-10 1977-09-12
JPS52120296U (ja) * 1976-03-10 1977-09-12
JPS5756240Y2 (ja) * 1978-01-11 1982-12-03
JPS6046674B2 (ja) * 1978-05-18 1985-10-17 株式会社東芝 可閉式ブロ−アウト・パネル
JPS58146894A (ja) * 1982-02-26 1983-09-01 株式会社日立製作所 主蒸気管破断事故時被曝低減システム

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20090067565A1 (en) 2006-03-07 2009-03-12 Areva Np Gmbh Nuclear engineering plant and closure apparatus for its containment
JP2009529129A (ja) 2006-03-07 2009-08-13 アレヴァ エンペー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 原子力設備並びにその格納容器における閉鎖装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019086377A (ja) 2019-06-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8800632B2 (en) Smoke or fire barrier
JP7039934B2 (ja) ブローアウト装置
JP4906612B2 (ja) 自重降下式シャッターにおける機械式避難時停止装置
JP4594998B2 (ja) エレベーターかごの速度検出装置の検査方法。
JP6947023B2 (ja) ブローアウト装置
WO2021056810A1 (zh) 核电厂设备闸门
JP6973013B2 (ja) ブローアウト装置
JP6238270B2 (ja) エレベータ装置
US2750004A (en) Combined load-equalizing and safety device for lifts
JP6988379B2 (ja) ブローアウト装置
JP2013047459A (ja) 自昇降式外部養生装置用の固定装置及びその設置方法と、自昇降式外部養生装置
JP2016145488A (ja) 円錐躯体用の移動昇降式足場と、その昇降を制御する昇降制御システム、及び円錐躯体に対するコンクリート打設作業における作業用可動式足場の形成方法
JP2008266006A5 (ja)
KR102500326B1 (ko) 우레탄 로울러가 구비된 건설용 리프트장치
GB2476704A (en) An elevator safety system
JP2019086323A (ja) ブローアウト装置
JP2019086376A (ja) ブローアウト装置
EP3243988B1 (en) Easy to install overhead door
JP6954163B2 (ja) ブローアウト装置
US20220389742A1 (en) A corner bracket
RU2646553C2 (ru) Подъемный механизм и подъемная дверь, снабженная этим механизмом
JP7219599B2 (ja) シャッター装置、シャッター装置の開放操作方法、シャッター装置の開閉操作方法
JP2000302353A (ja) エレベータのばね緩衝器
JPWO2017009973A1 (ja) エレベータ装置
US6719100B2 (en) Interfloor vertical transport and horizontal closure system

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201001

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210719

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210803

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210910

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220208

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220221

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7039934

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150