JP7039277B2 - デバイス及びデバイスシステム - Google Patents

デバイス及びデバイスシステム Download PDF

Info

Publication number
JP7039277B2
JP7039277B2 JP2017241847A JP2017241847A JP7039277B2 JP 7039277 B2 JP7039277 B2 JP 7039277B2 JP 2017241847 A JP2017241847 A JP 2017241847A JP 2017241847 A JP2017241847 A JP 2017241847A JP 7039277 B2 JP7039277 B2 JP 7039277B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
unit
light emitting
piezoelectric
fan
conductor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017241847A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019110196A (ja
Inventor
光伸 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Chemicals Inc filed Critical Mitsui Chemicals Inc
Priority to JP2017241847A priority Critical patent/JP7039277B2/ja
Publication of JP2019110196A publication Critical patent/JP2019110196A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7039277B2 publication Critical patent/JP7039277B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Walking Sticks, Umbrellas, And Fans (AREA)
  • Illuminated Signs And Luminous Advertising (AREA)
  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Description

本発明は、デバイス及びデバイスシステムに関する。
外力が加えられることで電気エネルギーを発生する圧電素子を用いた各種のデバイスが提案されている。
例えば、特許文献1には、圧電素子の発電エネルギーを大きくできて、発光素子の発光量を大きくできる圧電発光うちわとして、筒状の取っ手内にプラスチック製の柄が揺動可能に収容されていると共に、柄に機械エネルギーを電気エネルギーに変換する圧電素子が設けられて、扇いだときに柄が大きく撓んで変形する圧電発光うちわが提案されている。
また、特許文献2及び特許文献3には、軽量小型であり、災害非常時の手元の照明として便利な懐中電灯として、圧電素子の長手方向の一端が第1の保持部材に保持されると共に、他端が第2の保持部材に保持されて、第2の保持部材に外力が加えられて圧電素子に変形が生じることにより発生されて取り出される電気エネルギーによって発光ダイオードが発光され懐中電灯が提案されている。
さらに、特許文献4には、異物が浸入することにより動作不良が生じるのを抑制できる電子ペンとして、先端部の押圧力が間接的に印加されることで押圧力を検出する振動センサとして圧電部材が用いられたスイッチ部を備え、スイッチ部で検出した押圧力に対応して発光部を発光させる電子ペンが提案されている。
ところで、圧電素子などが設けられた圧電部材の出力をそのまま負荷の動作に用いた場合、負荷の動作が不安定となることが考えられる。
特許第4168841号 特許第3806724号 特開2007-242439号公報 特開2016-018465号公報
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、圧電部材の検出結果に応じた動作を安定にできるデバイス、及びデバイスを用いたデバイスシステムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明の具体的手段は、以下の通りである。
<1> 各々が外力によって変位する可撓性を有する一対の電極を備えると共に、前記一対の電極の少なくとも一方の電極の変位に応じて前記一対の電極の間の電位差に変化を生じさせる圧電体を備える圧電部材と、
前記圧電部材の電位差の変化が所定状態となった際に前記電位差に応じた電流を出力する検出部と、
前記検出部から出力される電流によって蓄電されると共に、前記検出部が出力を停止することで放電される蓄電部と、
前記蓄電部の蓄電電圧が所定値を超えた際に、前記蓄電電圧に応じて定められた動作を行う動作部と、
を含むデバイス。
<2> 前記圧電部材は、前記一対の電極の一方としての筒状の外周導体、及び前記一対の電極の他方としての線状の内部導体を備え、前記内部導体は、長手方向が前記外周導体の軸方向とされて前記外周導体の内部に設けられた<1>のデバイス。
<3> 前記圧電体は、長尺の有機圧電材料であり、前記外周導体の内面側において前記内部導体に対して一方向に螺旋状に巻回されている<2>のデバイス。
有機圧電材料が用いられた前記圧電体としては、光学活性を有するヘリカルキラル高分子(A)を適用できる。また、ヘリカルキラル高分子(A)は、ポリ乳酸を用いることができる。
また、前記長尺の有機圧電材料の一方の面に導体を設け(前記導体は帯状となる)、前記導体が前記内部導体に対して一方向に螺旋状に巻回され筒状の前記外周導体が形成されることで、前記外周導体の内面に配置されてもよい。
<4> 前記動作部は、光を射出する発光部を含む<1>から<3>の何れかのデバイス。
<5> 外力によって弾性変形されることで撓む可動部を含み、前記圧電部材が前記可動部に設けられた<1>から<4>の何れかのデバイス。
<6> 前記可動部は、柄の一端に設けられた要部及び一端が前記要部に連結されて前記要部と共に揺動される扇部を含む<5>のデバイス。
<7> 前記可動部は、一端側がグリップ部とされた長尺筒状体の他端側に設けられ、長手方向と交差する方向に可撓性を有する<5>のデバイス。
<8> 前記動作部は、光を射出する発光部を含み、前記発光部が前記可動部を発光させる<6>又は<7>のデバイス。
<9> 前記発光部は、長尺筒状体の長手方向一端側から長手方向外側に向けて光を照射する<4>のデバイス。
<10> 前記動作部は、前記蓄電電圧に応じた信号を送出する伝送部を含む<1>から<9>の何れかのデバイス。
<11> <10>のデバイスと、
前記デバイスの前記伝送部との間で通信を行うことで前記蓄電電圧に応じた信号を取得する通信部と、
前記通信部で取得された前記蓄電電圧に応じた信号から前記デバイスの動作状態を解析する解析部と、
前記解析部の解析結果を記憶して出力可能とする出力部と、
を含むデバイスシステム。
本発明によれば、圧電部材を用いた際に、安定した動作状態が得られるデバイス、及びデバイスシステムを提供することができる。
第1の実施の形態に係る発光うちわを示す斜視図である。 第1の実施の形態に係るセンサモジュールの主要部を示す回路図である。 (A)、(B)及び(C)の各々は、第1の実施の形態に適用可能な圧電センサの概略構成図である。 第2の実施の形態に係る集計システムの概略構成図である。 第3の実施の形態に係るスティックライトを示す外観図である。 第4の実施の形態に係る懐中電灯を示す外観図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。
〔第1の実施の形態〕
図1には、本発明の第1の実施の形態に係るデバイスとしての発光うちわ10が斜視図にて示されている。
図1に示すように、発光うちわ10は、例えば、樹脂製とされており、発光うちわ10は、可動部及び発光部を構成する略円形平板状の扇部12、略棒状の柄(把手)14、及び可動部を構成する要部16によって形成されている。発光うちわ10は、柄14の長手方向の一端部に要部16が形成されており、要部16には、扇部12の基部側が一体的に連結されている。扇部12は、略扇子形状であってもよく、円形であってもよい。扇部12は、複数の骨12Aが要部16を中心に放射状に延設されていると共に、骨12Aの間が薄肉のフィン12Bによって連結されている。
これにより、発光うちわ10は、柄14が握られて扇部12側が振られることで、柄14の握られた位置よりも要部16側が弾性変形して、要部16及び扇部12側が揺動する(扇がれる)。この際、発光うちわ10は、骨12A及びフィン12Bが弾性変形することで、扇部12の先端側(要部16とは反対側)が大きく揺動する。
扇部12を形成する樹脂には、透明樹脂が用いられており、当該透明樹脂には、蛍光色素(図示省略)が混入されている。蛍光色素は、所定の波長の光(励起光)が照射されることで、当該光によって励起されて所定色(所定の波長)の光を放出(発光)する。扇部12は、蛍光色素が光を放出することで発光される。なお、扇部12は、透明樹脂の表面が蛍光色素によってコーティングされていてもよい。
一方、発光うちわ10には、センサモジュール20が設けられている。図2には、センサモジュール20の概略構成が主要部の回路図にて示されている。
図2に示すように、センサモジュール20には、圧電部材及び圧電ラインとしての圧電センサ22が設けられている。また、センサモジュール20には、動作回路部18が設けられており、動作回路部18には、図示しない基板(回路基板)上に検出部24、補正部としての出力調整部26及び動作部28が形成されている。
圧電センサ22は、一対の電極として互いに対向された第1の導体及び第2の導体を備え、第1の導体及び第2の導体が外力によって変位(変形)可能にされている。第1の導体及び第2の導体の間には、絶縁体として、印加された張力によって変位することにより分極を発生する圧電体が設けられている。圧電センサ22は、外力によって第1の導体及び第2の導体が変位されることで、変位に応じた分極及びその分極によって導体に電荷が誘起して、第1の導体と第2の導体との間に電位差が生じる構成とされている。圧電センサ22が受ける外力には、引張、加圧及び屈曲が含まれ、変位には、これらの外力に応じた部分的又は全体的な伸長、圧縮などの復帰可能な変形(非塑性変形)が含まれる。
第1の導体及び第2の導体としては、平板状の導体又は帯板状の導体を適用できる。また、第1の導体及び第2の導体としては、一方が筒形状にされると共に、他方が棒状又は糸状(線状)にされて、一方の導体の同軸上に他方の導体が配置された構成とされてもよい。本実施の形態の圧電センサ22は、一例として第1の導体及び第2の導体の一方が筒形状にされて、他方が糸状又は棒状とされている。
図3(A)には、第1の実施の形態に係る圧電センサ22の概略構成が示されている。
圧電センサ22は、第1の導体及び第2の導体(一対の電極)の一方としての長尺状の内部導体30を備えると共に、第1の導体及び第2の導体の他方としての略筒形状の外周導体32を備えている。圧電センサ22は、外周導体32と略同軸上に内部導体30が配置されてライン状(同軸ケーブル状)に形成されている。圧電センサ22では、入力された外力に応じて内部導体30及び外周導体32の間に絶縁体として配置されている圧電体に変位が生じて分極が生じ、内部導体30と外周導体32との間に電位差が生じる共に、電位差が変位に応じて変化する。
圧電センサ22の内部導体30としては、任意の導体を用いることができるが、錦糸線であることがより好ましい。錦糸線の形態は、繊維に対して、圧延銅箔が螺旋状に巻回された構造を有するが、電気伝導度の高い銅が用いられていることにより出力インピーダンスを低下させることが可能となり、電圧信号の検出が容易となると共に、圧電感度、及び圧電出力の安定性をより向上できる。
圧電センサ22には、有機物(有機化合物、有機圧電材料)であり、光学活性を有するヘリカルキラル高分子(A)を含む長尺状の圧電体34が用いられている。なお、圧電センサ22は、第1の導体及び第2の導体の一方に圧電体34が設けられればよい。
圧電体34に含まれるヘリカルキラル高分子(A)としては、圧電性をより向上させる観点から、下記式(1)で表される繰り返し単位を含む主鎖を有するポリ乳酸(polylactic acid:PLA)系高分子であることが好ましく、また、D体又はL体からなることが好ましい。圧電体34は、長さ方向とヘリカルキラル高分子(A)の主配向とが略平行とされており、圧電体34は、配向度Fが、0.5以上、1.0未満とされている。なお、ヘリカルキラル高分子(A)の主配向方向とは、ヘリカルキラル高分子(A)の主たる配向方向を意味する。また、配向度Fは、圧電体に含まれるヘリカルキラル高分子(A)の配向の度合いを示す指標であり、例えば、広角X線回折装置(リガク社製 RINT2550、付属装置:回転試料台、X線源:CuKα、出力:40kV 370mA、検出器:シンチレーションカウンター)により測定されるc軸配向度である。圧電体34のヘリカルキラル高分子(A)の主配向方向は、圧電体34の配向度Fを測定することによって確認できる。
Figure 0007039277000001
外周導体32には、内部導体30の外周面に沿いかつ隙間がないようにされて、圧電体34が一方向に螺旋状に巻回されて形成されている。外周導体32は、帯状の導体の少なくとも一方の面に圧電体34が設けられ、圧電体34と共に内部導体に対して一方向に螺旋状に巻回されることで、筒状に形成されてもよい。圧電体34は、一方向に螺旋状に巻回されていることで、外周導体32に加圧(例えば、径方向外側からの押圧)、引張、屈曲等を生じさせる外力を受けた際に、長さ方向に張力(応力)が印加される。圧電体34は、長さ方向に張力(応力)が印加されることで変位し、ヘリカルキラル高分子(A)にずり力が加わり、外周導体32の径方向にヘリカルキラル高分子(A)の分極が生じる。その分極方向は、螺旋状に巻回された圧電体34を、その長さ方向に対して平面と見做せる程度の微小領域の集合体とみなした場合、その構成する微小領域の平面に、張力(応力)に起因したずり力がヘリカルキラル高分子(A)に印加された際の、圧電応力定数に起因して発生する電界の方向と略一致する。
具体的には、例えばポリ乳酸(PLA)において分子構造が左巻き螺旋構造からなるL-乳酸のホモポリマー(PLLA)の場合、PLLAの主配向方向と長さ方向が略平行な圧電体34を、内部導体30に対して左巻きに螺旋状に巻回した構造体に張力(応力)が印加されると、径方向に平行に、張力と垂直な円状断面の中心から外側方向への電界(分極)が発生する。また、これとは逆にPLLAの主配向方向と長さ方向が略平行な圧電体34を、内部導体30に対して右巻きに螺旋状に巻回した構造体に張力(応力)が印加された場合、径方向に平行に、張力と垂直な円状断面の外側から中心方向への電界(分極)が発生する。
また、例えば分子構造が右巻き螺旋構造からなるD-乳酸のホモポリマー(PDLA)の場合、PDLAの主配向方向と長さ方向が略平行な圧電体34を、内部導体30に対して左巻きに螺旋状に巻回した構造体に張力(応力)が印加されると、径方向に平行に、張力と垂直な円状断面の外側から中心方向への電界(分極)が発生する。また、これとは逆にPDLAの主配向方向と長さ方向が略平行な圧電体34を、内部導体30に対して右巻きに螺旋状に巻回した構造体に張力(応力)が印加されると、径方向に平行に、張力と垂直な円状断面の中心から外側方向への電界(分極)が発生する。
これにより、圧電センサ22の長さ方向に張力が印加された際には、螺旋状に配置された圧電体34の各部位において、張力に比例した電位差が位相の揃った状態で発生するため、圧電センサ22は、効果的に張力に比例した電圧信号を出力できる。
圧電センサ22は、内部導体30と外周導体32との間において、内部導体30の外周面に沿って螺旋状に巻回された絶縁体(図示省略)を備えることが好ましい。絶縁体は、外周導体32の圧電体34と交互に交差された組紐構造をなすことがより好ましく、圧電体34に張力がかかりやすくなる観点から、圧電体34と絶縁体との隙間が無い方がより好ましい。
内部導体30と外周導体32との間に絶縁体を配置することで、圧電センサ22が弾性変形可能になると共に、繰り返し屈曲されたり、小さい曲率半径で屈曲されたりした際に隙間が生じるのを抑制でき、かつ内部導体30と外周導体32とを電気的により確実に遮蔽することが可能となり、内部導体30と外周導体32とが電気的に短絡するのを防止できる。このため、圧電センサ22が屈曲して使用される用途においても高い信頼性を確保可能となる。また、絶縁体と圧電体34とは、交互に交差された組紐構造とされてもよく、組紐構造とされること、圧電センサ22の屈曲変形時において、圧電体34が内部導体30に対して一方向に巻回した状態を保持しやすくできる。
圧電センサ22は、外周導体32(圧電体34)の外周に絶縁体(図示省略)を備えることが好ましい。外周導体32の外周に絶縁体を備えることにより、外部からの水や汗等の液体やほこり等の侵入などを抑制できて、浸入物に起因する内部導体30と外周導体32との間の漏れ電流の発生を抑制できる。
また、圧電センサ22は、圧電体34が長尺平板形状を有する場合、圧電感度、及び圧電出力の安定性を向上する観点から、圧電体34の少なくとも一方の主面の側に機能層が配置されていることが好ましい。機能層は、接着層、ハードコート層、帯電防止層、アンチブロック層、保護層、及び電極層のうちの少なくとも一つを含むことが好ましい。これにより、例えば、圧電デバイス(圧電織物、圧電編物等)、力センサ、アクチュエータ、生体情報取得デバイスへの適用がより容易になる。また、機能層として電極層を含むことで、圧電センサ22を、例えば、圧電デバイス(圧電織物、圧電編物等)、力センサ、アクチュエータ、生体情報取得デバイスの構成要素の一つとして用いた場合に、外周導体32又は内部導体30と、他の積層体との接続をより簡易に行うことができるので、本実施の形態の圧電基材(圧電体34)に張力が印加されたときに、張力に応じた電圧信号が検出されやすくなる。
また、接着層を含むことで内部導体30と外周導体32(圧電体34)との相対位置がずれにくくなるため、圧電体34に張力がかかりやすくなり、圧電体34に含まれるヘリカルキラル高分子(A)にずり応力が印加されやすくなる。これにより、効果的に張力に比例した電圧出力を内部導体30と外周導体32との間から検出することが可能となる。また、接着層を備えることで、単位引張力当たりの発生電荷量の絶対値がより増加する。
図3(B)には、圧電センサ22の変形例として、外周導体32が二層構造とされた圧電センサ22Aが示されている。外周導体32を二層構造とする際には、一方向に巻回された内側の圧電体34(34A)の外周に、もう一つの圧電体34(34B)を一方向とは交差する他方向に螺旋状に巻回されることが好ましい。この際、圧電体34Aに含まれるヘリカルキラル高分子(A)のキラティと、圧電体34Bに含まれるヘリカルキラル高分子(A)のキラティとが互いに異なることが好ましい。
これにより、例えば、外周導体32の長さ方向に張力が印加されたときに、圧電体34Aに含まれるヘリカルキラル高分子(A)、及び圧電体34Bに含まれるヘリカルキラル高分子(A)の両方に分極が生じる。分極方向は、いずれも外周導体32の径方向であるので、より効果的に張力に比例した電圧信号(電荷信号)を検出でき、圧電感度、及び圧電出力の安定性をより向上できる。また、圧電体34を二層構造とすることで、内部導体30に対して、圧電体34A及び圧電体34Bの空隙を少なくして密着させることが可能となり、張力によって発生した電界が効率よく伝達されやすくなり、高感度化を実現できる。
図3(C)には、圧電センサ22の圧電センサ22Aとは別の変形例として、外周導体32を形成する圧電体34Aと圧電体34Bとが交互に交差された組紐構造とされた圧電センサ22Bが示されている。圧電センサ22Bは、圧電体34Aと圧電体34Bとが組紐構造とされることで、外周導体32の長さ方向に張力が印加された際に、圧電体34Aに含まれるヘリカルキラル高分子(A)、及び圧電体34Bに含まれるヘリカルキラル高分子(A)の両方に、外周導体32の径方向に分極が生じるので、圧電感度及び出力電圧の安定性がより向上される。しかも、二層構造とした圧電体34A、34Bの間に適度な空隙が生じるため、屈曲変形するような力が働いた際にも、空隙が変形を吸収して、しなやかに屈曲変形しやすくなる。
一方、図2に示すように、センサモジュール20には、検出部24を構成する能動素子及びスイッチング素子としてのトランジスタ(TR1)36、及び動作部28を構成する能動素子及びスイッチング素子としてのトランジスタ(TR2)38が設けられている。トランジスタ36、38には、例えば、Nチャネル(N型)・エンハンスメント型(エンハンスモード)のMOSFETが用いられている。
また、センサモジュール20には、出力調整部26を構成する抵抗値(電気抵抗)R1の抵抗40、抵抗値R2の抵抗42及び蓄電部としての電気容量(静電容量)Cのコンデンサ44が設けられていると共に、動作電源としてのバッテリ46が設けられている。さらに、動作部28には、抵抗値R3の抵抗(電流制限抵抗)48、及び動作部及び発光部を構成する発光素子としての発光ダイオード(LED)50が設けられている。
トランジスタ36のドレインDには、バッテリ46(バッテリ46の正側電極)が接続されている。また、トランジスタ36のゲートGとソースSとの間には、圧電センサ22が接続されており、圧電センサ22は、内部導体30がトランジスタ36のゲートGに接続されていると共に、外周導体32がトランジスタ36のソースSに接続されている。これにより、圧電センサ22の内部導体30と外周導体32との間に生じる電位差(センサ電圧Vs)が、トランジスタ36のゲートGに入力される。
抵抗42及びコンデンサ44の各々は、一端側が抵抗40を介してトランジスタ36のソースSに接続されていると共に、他端側が接地(バッテリ46の負側電極に接続)されている。即ち、出力調整部26は、抵抗42及びコンデンサ44が並列接続されてトランジスタ36のソースSに接続されている。
これにより、検出部24には、ソース接地スイッチング回路が形成されている。トランジスタ36は、圧電センサ22から入力されるセンサ電圧Vsによってオン・オフされる。この際、トランジスタ36は、センサ電圧Vsがトランジスタ36のしきい値電圧(ゲートしきい値)Vthを超えることでオンされ、センサ電圧Vsがトランジスタ36のしきい値電圧Vthより下がることでオフされる。また、トランジスタ36がオンされた際には、センサ電圧Vsに応じた電流Id1が流れる。
出力調整部26は、トランジスタ36がオンされることによりコンデンサ44が充電され、トランジスタ36がオフすることによりコンデンサ44が放電される。この際、コンデンサ44の充電時の時定数が抵抗40の抵抗値R1及びコンデンサ44の静電容量Cによって定まり、コンデンサ44の放電時の時定数が抵抗42の抵抗値R2及びコンデンサ44の静電容量Cによって定まる。また、コンデンサ44が充電された状態における端子電圧(蓄電電圧Vc)は、抵抗値R1、R2及び電流Id1によって定まる。
第1の実施の形態では、センサ電圧Vsが0V~10V程度となっている圧電センサ22に対して、トランジスタ36、38を2SK4150(型番)、抵抗値R1を100MΩ、抵抗値R2を10MΩ、静電容量Cを0.1μF、抵抗値R3を200Ω、及びバッテリ46として電圧3Vの乾電池を用いている。これにより、コンデンサ44に対する充電時間より放電時間が短くされている。
動作部28は、LED50のアノードAが抵抗48の一端に接続されると共に、LED50のカソードKがトランジスタ38のドレインDに接続されており、トランジスタ38は、ドレインDが抵抗48及びLED50を介してバッテリ46(バッテリ46の正側電極)に接続されている。また、トランジスタ38は、ソースSが接地されていると共に、ゲートGが抵抗40と抵抗42(及びコンデンサ44)との間に接続されている。これにより、動作部28では、ソースフォロアスイッチング回路が形成されており、動作部28のトランジスタ38は、ゲートGに入力される蓄電電圧Vcによってオン・オフされる。この際、トランジスタ38は、蓄電電圧Vcがしきい値電圧(ゲートしきい値電圧)Vthを超えることでオンされ、蓄電電圧Vcがしきい値電圧Vthより下がることでオフされる。
動作部28では、トランジスタ38がオンされた際には、蓄電電圧Vcに応じた電流Id2が流れ、電流Id2に応じた明るさ(発光強度)でLED50が点灯(発光)動作される。
第1の実施の形態に係るLED50は、発光うちわ10の扇部12に混入された蛍光色素に対して励起光となる波長の光(例えば、紫外光)を発する。なお、発光素子としては、LED50に限らず、動作されることで光を発する発光素子を用いることができる。
また、動作部28には、出力端子52が設けられており、出力端子52は、例えば、抵抗48とLED50の間(LED50のアノードA側)に接続されている。これにより、トランジスタ38が動作された際には、トランジスタ38の電流Id2に応じた出力電圧(電圧信号)Voが出力端子52から出力可能となっており、出力電圧Voは、コンデンサ44の蓄電電圧Vcに応じた電圧となっている。
図1に示すように、発光うちわ10には、柄14内にセンサモジュール20の動作回路部18が収容されていると共に、要部16内にLED50が収容されている。LED50は、要部16の内部において発光方向(光の照射方向)が扇部12側に向けられており、LED50は、扇部12内に向けて光を発する。これにより、LED50から発せられた光は、扇部12内を伝播して、扇部12内に混入されている蛍光色素に励起光として照射される。
センサモジュール20の圧電センサ22は、長手方向の一端側が扇部12側とされると共に、長手方向の他端側が柄14側とされて要部16に配置されており、圧電センサ22は、要部16において扇部12と柄14とに跨って配置されている。このため、発光うちわ10が扇がれて(振られて)要部16及び扇部12が揺動されることで、圧電センサ22に加速度が加えられたり、圧電センサ22が屈曲されたりする。これにより、発光うちわ10が振られた際には、圧電センサ22の内部導体30及び外周導体32に変位が生じて、センサ電圧Vsが変化する。
次に、第1の実施の形態に係る発光うちわ10の作用を説明する。
発光うちわ10は、柄14が握られて振られることで、要部16側及び扇部12側が揺動される。これにより、発光うちわ10を用いて風を送る(扇ぐ)ことができる。また、発光うちわ10を大きなモーションで振ったり強く(速く)振ったりすることで、要部16側及び扇部12側を大きく揺動させて、合図や感情表現等を行うことができる。
発光うちわ10には、センサモジュール20の圧電センサ22が設けられており、圧電センサ22は、発光うちわ10の要部16近傍に配置されている。このため、圧電センサ22は、発光うちは10が振られることで、内部導体30及び外周導体32(圧電体34)に引張等の変位(特に圧電体34の引張方向の変位)が生じて、変位に応じたセンサ電圧Vsを出力する。この際、発光うちわ10の要部16が揺動されることで、圧電センサ22は、変位及び変位からの復帰が繰り返される。発光うちわ10が軽く(緩やかに)振られた際には、圧電センサ22の変位幅が小さく、センサ電圧Vsが低くかつ変化が小さくなり、発光うちわ10が強く(速く)振られたり大きく振られたりした際には、圧電センサ22が高くかつ変化が大きくなる。
センサモジュール20では、センサ電圧Vsがトランジスタ36のしきい値電圧Vthを超えた際に、トランジスタ36がオンして、コンデンサ44が充電され、センサ電圧Vsがトランジスタ36のしきい値電圧Vthよりも下がった際には、トランジスタ36がオフして、コンデンサ44が放電する。このため、発光うちわ10が振られている間は、コンデンサ44の充電が繰り返される。これにより、発光うちわ10が緩やかにかつ弱く振られている場合には、蓄電電圧Vcの上昇が抑えられ、発光うちわ10が比較的速く振られたり大きく振られたりしている場合には、蓄電電圧Vcが上昇する。
センサモジュール20は、蓄電電圧Vcが上昇されてトランジスタ38のしきい値電圧Vthを超えることで、トランジスタ38がオンされる。トランジスタ38がオンされることで、トランジスタ38の電流Id2によってLED50が駆動されて、LED50が発光する。さらに、センサ電圧Vsが上昇して、蓄電電圧Vcが上昇した際には、トランジスタ38の電流Id2が上昇して、LED50の発光強度が高くなる(明るくなる)。
さらに、発光うちわ10を振るのを止めることでセンサ電圧Vsが低下すると、トランジスタ36がオフしてコンデンサ44が放電される。これにより、蓄電電圧Vcが低下すると、トランジスタ38がオフして、LED50の発光が停止される。
一方、発光うちわ10では、LED50が点灯されることで、LED50から発せられた光が、扇部12の骨12A及びフィン12Bの内部を伝播される。この扇部12には、透明樹脂内に蛍光色素が混入されており、扇部12内を伝播した光が蛍光色素に照射されることで、蛍光色素が励起されて発光する。これにおり、発光うちは10では、扇部12内の蛍光色素から発せられた光が扇部12の周囲に放射(放出)される(発光される)。この際、扇部12では、LED50の発光強度が高くなるほど、扇部12から放射される光が強くなり(明るくなり)、扇部12がより明るく見える。
ここで、圧電センサ22は、外周導体32の圧電体34の変位によってセンサ電圧Vsが変化し、変位が少ないとセンサ電圧Vsが低く、変位が断続的になると、センサ電圧Vsが断続的に変化する。また、外周導体32の圧電体34の変位は、発光うちわ10の振られ方によって変位し、発光うちわの振られ方が弱いと変位が少なくなる。
このため、圧電センサ22のセンサ電圧VsによってLED50をオン・オフするようにした場合、発光うちわ10が振られることで、LED50が短い周期で点滅して、発光うちわ10が明滅してしまう。
これに対して、センサモジュール20には、検出部24及び出力調整部26が設けられており、出力調整部26は、コンデンサ44の蓄電電圧Vcが所定値(トランジスタ38のゲートしきい値電圧Vth)に達した際に、トランジスタ38がオンして、LED50が点灯されるようにしている。このため、発光うちわ10が一振りする間にLED50が点灯及び消灯してしまうのを抑制でき、発光うちわ10が振られている間、LED50が点滅し続けるのを抑制できる。
また、発光うちわ10が断続的に弱く振られている場合、強く振られた場合であっても振りが瞬間的であった場合、LED50が点灯されないので、扇部12を発光停止状態に保持できる。さらに、センサモジュール20は、発光うちわ10が強く振られるほど扇部12を明るくでき、発光うちわ10の振られ方が弱くなると扇部12の明るさが低下させることができる。
また、圧電センサ22は、動作のための電力が不要であり、センサモジュール20は、圧電センサ22が動作することで、オン状態(動作状態)となる。このため、センサモジュール20は、圧電センサ22を用いることで、待機電力を不要にできて、省電力化を図ることができる。なお、圧電センサ22が受ける変位とLED50の点灯及び明るさは、圧電センサ22から出力されるセンサ電圧Vs、抵抗40の抵抗値R1、抵抗42の抵抗値R2、及びコンデンサ44の静電容量Cによって設定されればよい。
このような発光うちわ10をコンサートなどのイベント会場において観衆(聴衆)が用い、会場の雰囲気(盛り上がり状態)に応じて発光うちわ10が振られるようにした場合、会場内が盛り上がることで発光うちわ10が明るく発光され、会場内が落ち着く(盛り上がり状態が収まる)ことで発光うちわ10の明るさが低下する。このため、会場内の雰囲気を発光うちわ10の明るさで知ることができると共に、発光うちわ10を発光させることで、会場内の雰囲気を盛り上げる演出効果が得られる。
なお、第1の実施の形態では、扇部12を形成する透明樹脂に蛍光色素を混入して、LED50の光によって蛍光色素を励起することで、扇部12が発光するようにした。しかしながら、扇部12の表面を有色透過性の色素(塗料)によってコーティングして、LED50から発せられた扇部12内を伝播された光が、扇部12の内部から外側に射出される際に、扇部12が有色の光を発するようにしてもよい。
また、扇部12を透明樹脂によって形成して、LED50などの発光素子が赤色、緑色などの予め設定された波長の光を発するようにしてもよい。
さらに、動作部28は、各々が異なる色を発する発光素子を備えると共に、動作部が、蓄電電圧Vcに応じて異なる色の発光素子を動作させるようにしてもよい。これにより、発光うちわ10の振られ方に応じて扇部12から発せられる光を変化させることができて、イベント会場において用いられた際、演出効果をより高めることができる。
また、第1の実施の形態では、圧電センサ22を発光うちわ10の要部16に設けた。しかしながら、圧電センサ22は、発光うちわ10内であれば任意の部分に設けてもよい。発光うちわ10において扇部12に圧電センサ22を設ける場合、扇部12の外周部分の骨12Aに圧電センサ22を設けることがより好ましい。扇部12は、発光うちわ10が振られた際に大きく揺動される部分であるので、発光うちわ10が振られているか否か及び大きく振られたか否かを容易に検出できる。
また、圧電センサ22は、発光うちわ10の柄14内に設けて、柄14が握られる際の圧力(握力)を圧電センサ22によって検出して、発光うちわ10の扇部12が発光されるようにしてもよい。また、発光うちわ10を強く振る際には、柄14が強く握られることから、柄14が受ける圧力によって圧電センサ22が変位されて、扇部12が発光されるようにしてもよい。
〔第2の実施の形態〕
次に本発明の第2の実施の形態を説明する。
図4には、第2の実施の形態に係るデバイスを用いたデバイスシステムとしての集計システム60の概略構成が示されている。
集計システム60には、デバイとして複数の発光うちわ10Aが用いられていると共に、集計装置62が用いられている。発光うちわ10Aは、センサモジュール20Aを備えており、センサモジュール20Aは、動作部及び通信部を構成する伝送部64が設けられている点で第1の実施の形態のセンサモジュール20と相違する。
伝送部64は、動作部28の出力端子52に接続されており、伝送部64には、トランジスタ38がオンした際に、蓄電電圧Vcに応じた出力電圧Voが入力される。また、伝送部64は、入力された出力電圧Voに応じた信号(電圧信号)を伝送する。
発光うちわ10は、振られ方によって変化する蓄電電圧Vcによってトランジスタ38がオン・オフされ、トランジスタ38がオンした場合に、トランジスタ38の電流Id2に応じた出力電圧Voが出力される。また、出力電圧Voは、発光うちわ10Aの振られ方に応じて変化する。このため、伝送部64には、発光うちわ10Aの振られ方に応じた出力電圧Voが入力され、伝送部64は、発光うちわ10Aの振られ方に応じた電圧信号を出力する。電圧信号は、電流Id2(蓄電電圧Vc)に応じた信号となっており、電圧信号は、LED50が動作しているか否か、及びLED50の明るさ(発光強度)を認識できる信号となっている。
集計装置62は、伝送部64との間で通信する通信部66、解析部としての集計部68及び集計部68の集計結果を出力する出力部としての集計出力部70を備えている。通信部66は、予め設定されている通信方式によって複数の発光うちわ10Aの各々の伝送部64と無線接続されて、伝送部64から伝送される電圧信号を受信する。
通信部66の通信方式としては、ワイヤレスPAN(Personal Area Network)、ワイヤレスHAN(Home Area Network)又はワイヤレスLAN(Local Area Network)などの無線通信手段を用いた通信方式を適用できる。また、通信方式としては、RFID(Radio Frequency Identification)が用いられてもよい。
通信部66は、各発光うちわ10Aの振られ方に応じた電圧信号を受信する。集計部68は、通信部66が受信した各発光うちわ10Aの電圧信号(振られ方)を集計する。集計される振られ方には、発光うちわ10Aが振られているか否か、発光うちわ10Aが振られている場合には、振られ方が強いか弱いかなどが含まれる。また、集計部68の集計結果には、各発光うちわ10Aにおける出力電圧Voの変化が含まれる。集計部68は、電圧信号を集計することで、発光うちわ10Aの振られ方、及び振られ方の時間変化を解析する。
集計出力部70は、集計部68における集計結果を、例えば、ディスプレ(図示省略)に視認可能に表示したり、印刷出力したりする構成を適用できる。また、集計出力部70は、集計サーバ等にネットワーク接続されて、集計結果を格納してもよい。
このように構成された集計システム60は、例えば、コンサートなどの各種のイベント会場に用いることができる。この際、イベント参加者に発光うちわ10Aを配布又は貸与して、イベント中において、発光うちわ10Aから出力される電圧信号を集計することで、発光うちわ10Aの振られ方を集計する。発光うちわ10Aの振られ方には、発光うちわ10Aが振られているとみなせるか否か、振られているとみなせる場合に強く振られているか否かなどが含まれる。
ここで、イベント参加者がイベント会場内の雰囲気(盛り上がり状態)に応じて発光うちわ10Aを振ることで、発光うちわ10がイベント会場内の雰囲気に応じて発光される。これにより、イベントの演出効果を向上できる。
また、各発光うちわ10Aから出力される電圧信号を集計装置62によって集計することで、イベント会場内の雰囲気(盛り上がり状態)及びイベント会場の雰囲気の変化を解析できる。また、集計装置62は、イベント会場内の雰囲気を数値化できると共に、時間経過に伴うイベント会場内の雰囲気の変化を解析できる。
このような集計結果を用いることで、次回のイベントにおける演出の参考にしたり、音楽配信や音楽を録音したコンパクトディスク(CD)等の販売のマーケティングの参考にしたり、さらには、イベントを盛り上げる参考にしたりできる。
〔第3の実施の形態〕
次に、第3の実施の形態を説明する。
図5には、第3の実施の形態に係るデバイスとしてのスティックライト80が示されている。第3の実施の形態では、デバイスとして発光うちわ10に替えてスティックライト80を適用しており、スティックライト80にセンサモジュール20を設けている。
スティックライト80は、長尺略棒状とされており、長手方向の一端側にグリップ部82が形成されていると共に、長手方向の他端側に発光部84が形成されている。グリップ部82は、例えば、樹脂製の筒状とされており、内部にセンサモジュール20が収容されている。
発光部84は、例えば、蛍光色素が混入された透明樹脂製とされている。また、発光部84に設けられる透明樹脂は、弾性変形可能な軟質性を有してもよい。これにより、スティックライト80は、グリップ部82が握られて振られることで、発光部84の先端側に撓みが生じるようになっている。なお、発光部84は、硬質樹脂製とされて、撓みが生じ難くされていてもよい。また、発光部84は、透明筒体状に形成されたケーシングを有し、ケーシング内に蛍光色素が混入された透明樹脂液又は蛍光色素が含有された蛍光樹脂液等が封入されて構成されてもよい。
一方、センサモジュール20のLED50は、グリップ部82の発光部84側に設けられており、LED50は、発光部84の内部に向けて光を発する。また、センサモジュール20の圧電センサ22は、スティックライト80内の外周側部分において、長手方向がスティックライト80の長手方向とされて、グリップ部82と発光部84とに跨って設けられている。
これにより、スティックライト80が振られることで、圧電センサ22には、部分的に異なる加速度が加わって変位が生じる。また、スティックライト80が振られて、発光部84が揺動されることで、圧電センサ22が曲げられる。なお、スティックライト80には、圧電センサ22が周方向に複数配置されてもよく、これにより、発光部84に変位が生じない構成であっても、スティックライト80が振られたことを容易に検出できる。
このように構成されているスティックライト80は、グリップ部82が握られて振られることで、LED50が点灯される。これにより、LED50から発せられた光によって発光部84内の蛍光色素が励起されることで、発光部84が発光される。また、発光部84は、スティックライト80が強く振られたり大きく振られたりすることで、明るく発光する。
また、スティックライト80の弱く振られたりしたために、トランジスタ36がオン・オフされる際のオフ時間が長かったり、オンした際の電流Id1が小さかった場合、トランジスタ38がオフ状態となる。これにより、スティックライト80は、弱く振られたりした際に、LED50が点滅するのを抑制できて、発光部84が不安定に明滅してしまうのを抑制できる。
このようなスティックライト80は、コンサートなどのイベント会場に用いられることで、会場内を盛り上げることができて、イベントの演出効果を向上できる。また、会場内におけるスティックライト80の明るさや明るさの変化によってイベントの盛り上がり状態を把握できる。従って、スティックライト80は、発光うちわ10Aに変えて集計システム60に用いることもできる。
〔第4の実施の形態〕
次に、第4の実施の形態を説明する。
図6には、第4の実施の形態に係るデバイスとしての懐中電灯90が示されている。第4の実施の形態では、デバイスとして発光うちわ10に替えて懐中電灯90を適用しており、懐中電灯90にセンサモジュール20Bが設けられている。
センサモジュール20Bは、LED50に替えてLEDランプ92が設けられている点で、センサモジュール20と相違する。LEDランプ92は、LEDを用いて白色光を発するように構成されている。なお、白色光は、赤色から紫色までの各色成分の波長の光を含む可視光(照明光)とされている。また、第4の実施の形態では、LEDランプ92を適用しているが、懐中電灯90には、可視光を発する任意の光源を適用できる。
懐中電灯90は、長尺の略筒体状に形成されており、長手方向の一端側に発光部94が設けられており、発光部94は、拡径されている。また、懐中電灯90は、発光部94よりも長手方向の他端側がグリップ部96とされており、グリップ部96は、発光部94とは反対側の端部(グリップエンド)が拡径されている。これにより、懐中電灯90が平面上に載置された際に、グリップ部96の外周部分が載置面に接触するのを防止できる。
発光部94には、レンズ98が設けられており、レンズ98は、懐中電灯90の発光部94側の端面に取り付けられている。また、発光部94の内部には、LEDランプ92が配置されており、LEDランプ92が点灯されることで、LEDランプ92から発せられた光(白色光)がレンズ98を透過して、懐中電灯90の軸方向先端側へ向けて照射される。
グリップ部96内には、LEDランプ92を点灯駆動するための乾電池などの図示しないバッテリが収容されていると共に、センサモジュール20Bが収容されている。また、グリップ部96の外周部分は、弾性樹脂材料によって被覆されていると共に、弾性樹脂材料内に圧電センサ22が埋め込まれている。圧電センサ22は、グリップ部96の外周に沿って螺旋状に巻回されている。これにより、懐中電灯90のグリップ部96が握られることで、圧電センサ22が加圧されて変位される。
このように構成されている懐中電灯90では、グリップ部96が握られることで、LEDランプ92が点灯される。また、懐中電灯90では、グリップ部96を握る力が強くされることで、圧電センサ22の変位が大きくなって、LEDランプ92から発せられる光が強くなる。
また、懐中電灯90では、グリップ部96を握った際に震えていても、振るえに合せてLEDランプ92が発する光の強さが変化するのを抑えることができるので、安定した強さの光を発するようにできる。しかも、グリップ部96を軽く握った際には、LEDランプ92を消灯状態にすることができる。
なお、第4の実施の形態では、グリップ部96に圧電センサ22を螺旋状に巻回したが、長手方向を懐中電灯90の長手方向とした複数本の圧電センサ22を、グリップ部96の周方向に並べて設けてもよい。また、グリップ部96を弾性樹脂によって被覆せずに、グリップ部96を握った際の所定の指(例えば、親指)が接する位置に弾性樹脂を配置すると共に、弾性樹脂内に圧電センサ22を埋め込むようにして設けてもよい。これにより、圧電センサ22をLED50の明るさを調整可能なスイッチとして用いることができる。
また、懐中電灯90は、発光うちわ10Aに変えて集計システム60に用いることもでき、これにより、懐中電灯90が点灯されたか否かを確認できる。この際、懐中電灯90に位置情報を送出する機能を備えることで、懐中電灯90が点灯された際に、点灯位置を把握できて、懐中電灯90の使用管理や、懐中電灯90を使用している人の遭難監視を行うことができる。例えば、遭難している場合などでは、懐中電灯90を強く把持したり大きく振ったりすることが考えられることから、圧電センサ22によって把持する力を検出し、検出された力に応じて変化する明るさから懐中電灯90の使用者の状況を判断でき、例えば通常より明るく見える場合(強く把持している場合)は、遭難している可能性があるなどと判断できる。
また、釣竿の先端部に集魚用の発光素子と共に圧電センサ22を設けて、釣竿の先端部分を振るなどして動かすことで、発光素子の明るさ(点滅を含む)を制御するように用いてもよい。また、圧電センサ22を釣竿の柄の部分(握り部分)に設けて、握る強さを変えることで、釣竿の先端部の発光素子の明るさを制御することもできる。
10、10A 発光うちわ
12 扇部
20、20A、20B センサモジュール
22 圧電センサ
24 検出部
26 出力調整部
28 動作部
30 内部導体
32 外周導体
34 圧電体
36、38 トランジスタ
44 コンデンサ
60 集計システム
64 伝送部
66 通信部
68 集計部
70 集計出力部
80 スティックライト
82 グリップ部
84 発光部
90 懐中電灯
92 LEDランプ

Claims (10)

  1. 各々が外力によって変位する可撓性を有する一対の電極を備えると共に、前記一対の電極の少なくとも一方の電極の変位に応じて前記一対の電極の間の電位差に変化を生じさせる圧電体を備える圧電部材と、
    前記圧電部材の電位差の変化が所定状態となった際に前記電位差に応じた電流を出力する検出部と、
    前記検出部から出力される電流によって蓄電されると共に、前記検出部が出力を停止することで放電される蓄電部と、
    前記蓄電部の蓄電電圧が所定値を超えた際に、前記蓄電電圧に応じて定められた動作を行う動作部と、
    を有し、前記動作部は、動作電源により動作し、前記蓄電部の前記蓄電電圧が前記所定値を超えている間、前記蓄電電圧に応じた前記動作部の出力電圧が入力されることで、入力される前記出力電圧に応じた信号を送出する伝送部を含むデバイス。
  2. 前記圧電部材は、前記一対の電極の一方としての筒状の外周導体、及び前記一対の電極の他方としての線状の内部導体を備え、前記内部導体は、長手方向が前記外周導体の軸方向とされて前記外周導体の内部に設けられた請求項1に記載のデバイス。
  3. 前記圧電体は、長尺の有機圧電材料であり、前記外周導体の内面側において前記内部導体に対して一方向に螺旋状に巻回されている請求項2に記載のデバイス。
  4. 前記動作部は、光を射出する発光部を含む請求項1から請求項3の何れか1項に記載のデバイス。
  5. 外力によって弾性変形されることで撓む可動部を含み、前記圧電部材が前記可動部に設けられた請求項1から請求項4の何れか1項に記載のデバイス。
  6. 前記可動部は、柄の一端に設けられた要部及び一端が前記要部に連結されて前記要部と共に揺動される扇部を含む請求項5に記載のデバイス。
  7. 前記可動部は、一端側がグリップ部とされた長尺筒状体の他端側に設けられ、長手方向と交差する方向に可撓性を有する請求項5に記載のデバイス。
  8. 前記動作部は、光を射出する発光部を含み、前記発光部が前記可動部を発光させる請求項6又は請求項7に記載のデバイス。
  9. 前記発光部は、長尺筒状体の長手方向一端側から長手方向外側に向けて光を照射する請求項4に記載のデバイス。
  10. 請求項1から請求項9の何れか1項に記載のデバイスと、
    前記デバイスの前記伝送部との間で通信を行うことで前記蓄電電圧に応じた信号を取得する通信部と、
    前記通信部で取得された前記蓄電電圧に応じた信号から前記デバイスの動作状態を解析する解析部と、
    前記解析部の解析結果を記憶して出力可能とする出力部と、
    を含むデバイスシステム。
JP2017241847A 2017-12-18 2017-12-18 デバイス及びデバイスシステム Active JP7039277B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017241847A JP7039277B2 (ja) 2017-12-18 2017-12-18 デバイス及びデバイスシステム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017241847A JP7039277B2 (ja) 2017-12-18 2017-12-18 デバイス及びデバイスシステム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019110196A JP2019110196A (ja) 2019-07-04
JP7039277B2 true JP7039277B2 (ja) 2022-03-22

Family

ID=67180121

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017241847A Active JP7039277B2 (ja) 2017-12-18 2017-12-18 デバイス及びデバイスシステム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7039277B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023007841A1 (ja) * 2021-07-27 2023-02-02 ソニーグループ株式会社 センサ付き圧電コイル及び電子機器

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002039873A (ja) 2000-07-28 2002-02-06 Matsushita Electric Ind Co Ltd 圧電センサ
JP2003304008A (ja) 2002-04-08 2003-10-24 Jiinia & Aarei Kk 発光装置
JP2004095967A (ja) 2002-09-02 2004-03-25 Jigyo Sozo Kenkyusho:Kk 移動体用位置報知器及び移動体用位置検出システム
JP2007242439A (ja) 2006-03-09 2007-09-20 Taiheiyo Cement Corp 発光装置及びこれを用いた懐中電灯
JP2010051069A (ja) 2008-08-20 2010-03-04 Panasonic Corp 発電装置
JP2011159935A (ja) 2010-02-04 2011-08-18 Kitamoto Denshi Kk 発光装置
WO2017111108A1 (ja) 2015-12-25 2017-06-29 三井化学株式会社 圧電基材、圧電織物、圧電編物、圧電デバイス、力センサー、アクチュエータ、及び生体情報取得デバイス

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002039873A (ja) 2000-07-28 2002-02-06 Matsushita Electric Ind Co Ltd 圧電センサ
JP2003304008A (ja) 2002-04-08 2003-10-24 Jiinia & Aarei Kk 発光装置
JP2004095967A (ja) 2002-09-02 2004-03-25 Jigyo Sozo Kenkyusho:Kk 移動体用位置報知器及び移動体用位置検出システム
JP2007242439A (ja) 2006-03-09 2007-09-20 Taiheiyo Cement Corp 発光装置及びこれを用いた懐中電灯
JP2010051069A (ja) 2008-08-20 2010-03-04 Panasonic Corp 発電装置
JP2011159935A (ja) 2010-02-04 2011-08-18 Kitamoto Denshi Kk 発光装置
WO2017111108A1 (ja) 2015-12-25 2017-06-29 三井化学株式会社 圧電基材、圧電織物、圧電編物、圧電デバイス、力センサー、アクチュエータ、及び生体情報取得デバイス
US20190003905A1 (en) 2015-12-25 2019-01-03 Mitsui Chemicals, Inc. Piezoelectric substrate, piezoelectric textile, piezoelectric fabric, piezoelectric device, force sensor, actuator, and biological information acquisition device

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019110196A (ja) 2019-07-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10203726B2 (en) Rollable display device
US20170237365A1 (en) Thread Shaped Contact Electrification Fiber
JP7039277B2 (ja) デバイス及びデバイスシステム
JP2016521464A (ja) 入れ子式蛇状相互配線を含むコンフォーマル電子機器
US20070271839A1 (en) Electronic mosquito racket
US8322876B2 (en) Electric power generating device and wearable object
JPWO2014042170A1 (ja) タッチ式入力装置
JP2007314925A (ja) 電子繊維又は電子糸及びこれを用いた繊維製品
US20150242057A1 (en) Technique for generating localized light source for an embedded optical sensor array
CN104643370B (zh) 无线自供电计步鞋、计步系统及计步方法
CN115468685A (zh) 保持状态检测装置
US10103653B2 (en) Piezoelectric energy harvester and mobile device having the same
US20150359197A1 (en) Retractable leash with end-of-leash warning
ATE328141T1 (de) Elektrisch leitendes garn
CN110462358B (zh) 电子设备
ATE355476T1 (de) Luftfeder mit niveaumesseinrichtung
WO2020039352A1 (en) Optical communication of ophthalmic devices
US8764637B2 (en) Living-body observation system and driving method of the living-body observation system
WO2015043226A1 (zh) 摩擦电压力感应电缆及基于该电缆的智能地垫
US9471158B2 (en) Universal stylus
US12091538B2 (en) Dielectric material
Ferrari et al. Investigation on electrical output combination options in a piezoelectric multifrequency converter array for energy harvesting in autonomous sensors
Lai et al. Triboelectric Nanogenerators for Electronic and Robotic Skins
US10684006B1 (en) Illuminated drum major's mace assembly
CN207505980U (zh) 发光衣

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200914

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210629

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210630

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210830

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211026

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211207

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220208

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220309

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7039277

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150