JP7038728B2 - 加速電子発生装置 - Google Patents

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Description

本発明は、加速電子発生装置に関する。特に、本発明による装置を用いて、1回の処理通走で基板の基板横断面の全周に加速電子を供給することができる。本発明による装置は、有利には索状(strangfoermig)の基板、成形部品および流体に加速電子を供給する場合に使用することができる。
電子放出技術は数十年来、工業規模で化学的な材料改質ならびに表面の消毒または殺菌に使用されている。製品の処理を経済的に、有利には大気圧にて行うことができ、このためには電子をまず真空中に放出し、次いで加速し、最後に線出射窓、大抵は薄い金属フィルム、を通して処理ゾーン内へ放出する必要がある。工業的に使用可能な、十分に丈夫な電子出射窓を貫通すると共に、製品における十分な処理深さを保証するためには、典型的には100kVよりも大きな加速電圧が必要とされる。
板および帯材等の扁平な製品の縁部層処理に関しては様々な方法および線源が確立されているのに対し、成形体、ばら荷および流体の全面処理には依然として問題が存在している。例えば、湾曲した表面に対する電子の全面的に均一な供給は、陰の影響、ガス経路上での電子エネルギの変化する吸収ならびに異なる突出状態に起因する不均一な線量に基づき、幾何学形状的に問題がある。
例えば迅速な変向ユニットを備えた軸方向放出機または細長い陰極を備えたベルト型放出機(これらの実施形態の両方共が、加熱された熱電子陰極によって作動する)等の既存の線源システムを用いた全面的な製品処理は、手間がかかるだけであり、追加的な装置を使用するか、または装置的にかつ/または技術的に大きな手間をかけてのみ可能であるに過ぎない。さらに、熱電子放出機を基本とする電子線源は機械的に複雑であり、スケーリングが難しく、かつ手間のかかる高電圧供給および高真空システムを必要とする。線出射窓が損傷し、その結果真空が崩壊すると、陰極システムの不可逆的な損傷ひいては高価な修理費が生じることになる。
独国特許出願公開第19942142号明細書に開示された装置では、ばら荷が複数回の自由落下中に電子線装置の傍らを通過案内されて、加速電子を供給される。合間にばら荷が混合されることに結びつく複数回の通走に基づき、この実施形態では、ばら荷粒子の全面に加速電子が供給される確率が極めて高い。しかしながら、複数回の通走には、処理プロセスの実施に際して多くの時間が必要となる。さらに、この場合の欠点は、装置が比較的大型の成形部品の処理には適していないことである。
独国特許出願公開第102006012666号明細書に記載の別の構成は、付属の変向制御装置を備えた3つの軸方向放出機と、やはり3つの付属の電子出射窓とを有している。3つの電子出射窓は、三角形の自由空間の全周を包囲するように配置されている。この自由空間を通して基板を案内すると、1回の処理通走で基板の横断面の全周に加速電子を供給することができる。ただし、基板が、3つの電子出射窓によって包囲された自由空間と同じ三角形の横断面を有していない場合には、基板の表面に供給される加速電子の線量分布が不均一になる。さらに、この実施形態における機械的な手間は極めて大きく、そのため、この構成も極めてコスト高である。
国際公開第2007107331号から公知の装置では、単に2つの面型電子線発生機だけが必要とされるに過ぎず、これらの面型電子線発生機の間を通して、表面殺菌の目的で成形部品を移動させ、移動中に加速電子を供給することができるようになっている。この装置はさらに、金から成る複数の反射器を有しており、これらの反射器により、面型電子線発生機から放出された縁部電子線が、成形部品の、面型電子線発生機の直接的な作用範囲内に位置していない表面領域に向かって反射される。この文献から公知の反射器は純金製であるため、このような装置もやはり極めてコスト高でありひいてはその経済性を損なっている。反射電子は、非反射電子よりも小さなエネルギを有しているため、この装置によっても基板への不均一なエネルギ入力だけが可能であるに過ぎない。
独国特許発明第102013111650号明細書に開示された、環状の加速電子発生装置では、例えば陰極、陽極および電子出射窓等の全ての主要コンポーネントが環状に形成されており、このような装置を用いると、加速電子が環の内側に向かって移動する、環状の電子線を形成することができる。このような装置を用いると、装置の環の開口を通して移動される、例えば索状の基板の基板横断面の全周に、加速電子を供給することができる。独国特許発明第102013111650号明細書から公知の装置は通常、丸い環形状を有しているが、任意の別の環形状を有して形成されてもよい。多くの用途において有利なのは、基板の全ての表面領域に、可能な限り等しいエネルギ線量が供給される場合である。これらの公知の装置において、これは、環状の線源の製造時に、環横断面を、照射されるべき索状の基板の索横断面に適合させることによって実現することができる。この場合、一度製造された環状の線源が、単一の横断面形状を有する基板の使用にのみ最も適していることが、不都合な影響を及ぼす。
よって、本発明の根底を成す技術課題は、従来技術の欠点を克服し得る加速電子発生装置を提供することにある。特にこの装置により、基板および特に様々な索状の横断面を有する索状の基板の全周に加速電子が供給されると共に、可能な限り均一な電子密度で基板の表面が被覆されることが望ましい。
この技術課題は、特許請求項1に記載の特徴を有する対象によって解決される。本発明の別の有利な構成は、各従属特許請求項に記載されている。
本発明による装置の1つの特徴は、この装置が環状に形成されていて、環の内側に向かって電子を加速可能であるという点にある。このようにして、装置の環の内側を通して案内される基板に、1回の照射通走で基板横断面の全周に加速電子を供給することができる。ここで明示的に指摘しておくと、本発明の意味での「環状」という用語は、以下に説明する全ての環状の装置および構成部材において円形の環に限定されるものではなく、本発明の意味での「環状」という用語は、単にループ状に閉じた物体に関するものであるだけに過ぎず、ループ状に閉じた物体は、その横断面内の自由空間を完全に包囲しており、環の内側のこの自由空間を通して基板を案内することができる。この場合、環によって完全に包囲された自由空間の横断面は、本発明の1つの好適な実施形態では確かに円形に形成されているが、本発明の広義では、別のあらゆる幾何学形状を有することもできる。
以下、本発明を1つの実施例に基づき詳しく説明する。
本発明による装置の概略的な斜視横断面図である。 図1に示した環状の装置の概略的な平面図である。
本発明をより良く理解するために、ここでさらに、環状の物体に関する「環状円筒」および「環状ディスク」という用語を定義しておく。円環の外半径からその内半径を減じると、所定の寸法が得られる。この寸法が、環の軸線の方向での環の延在長さよりも小さい場合、環は環状円筒として形成されていることになる。これに対して、前記寸法が環の軸線の方向での環の延在長さよりも大きい場合、環は環状ディスクとして形成されていることになる。
図1および図2には、本発明による同一の装置100が、図1では斜視横断面図として、図2では平面図として、概略的に示されている。
本発明による装置はまず、環状のケーシング101を有しており、ケーシング101は少なくとも1つの領域において、排気可能な室102を画定しており、室102は、排気可能な室102aおよび102bに分かれている。この排気可能な室102は、ケーシング形状に基づき、同様に環状である。図1に示す実施例では、ケーシング101は、環の軸線103を中心として放射対称に形成されている。以下に説明する、装置100に属しかつ環状と呼ばれる全ての構成部材もやはり、放射対称であり、環の同一の軸線103を有している。ケーシング101の環の内側では、ケーシング101は電子出射窓104として環状円筒の形態で形成されている、すなわち、電子の出射方向で見て、電子出射窓104は、環の内側を向きかつ電子出射窓104のような円形の環状円筒では環の軸線103を向いた表面垂線を有している。ケーシング101に設けられた少なくとも1つの入口(図1には図示せず)を介して、作業ガスが排気可能な室102内へ流入し、少なくとも1つのポンプ装置(同様に図1には図示せず)により、排気可能な室102内の真空が、0.1Pa~20Paの範囲に、好適には1Pa~3Paの範囲に保たれる。
本発明による装置はさらに、少なくとも1つの第1の陰極と、少なくとも1つの第1の陽極とを有しており、これらの間で、第1の電力供給装置から提供される印加可能な第1の電圧により、排気可能な室102内にグロー放電プラズマを発生させることができるようになっている。本実施例では、環状ディスクとして形成されたケーシング101の2つの壁領域が、室102a内でそれぞれ対向して位置して画定している第1の陰極105aおよび105bとして形成されている。つまり、装置100の場合、ケーシング101と第1の陰極105a,105bとは同じ電位を有しており、この電位は同時に、装置100の接地電位である。
本発明による装置の第1の陽極は、複数の線材状の電極として形成されており、これらの電極は、室102aを貫通して延びており、ケーシング101のような円環の形のケーシングでは、好適には同一半径上に、互いに等間隔をあけて軸線103の周りに配置されている。この場合、ケーシング101に比べてややプラスの、+0.25kV~+5.0kVの範囲の電圧値を有していてよい線材状の電極111が、電気的に絶縁されて、ケーシング101および第1の陰極105a,105bを貫通して案内される。線材状の電極111と、第1の陰極105aおよび105bとの間に印加された電圧に基づき、室102a内にはプラズマが形成される。よって、室102aは以下で、プラズマ室102aとも呼ばれる。
本発明による装置はさらに、少なくとも1つの第2の陰極と、少なくとも1つの第2の陽極とを有しており、これらの間には、第2の電力供給装置によって、第2の電圧が接続されている。装置100では、環状の陰極107が第2の陰極として形成されており、環状であると同時に格子状でもある陽極108が第2の陽極として形成されている。
第2の陰極は、本発明による装置では、後で加速される二次電子を放出する陰極を成しており、このために好適には-100kV~-300kVの範囲の高電圧値を有している。絶縁体109により、第2の陰極107はケーシング101に対して電気的に絶縁されている。
図1で説明した本発明の実施形態では、第2の陽極108と第1の陰極105a,105bとは同じ電位を有しており、この電位は接地電位として形成されている。代替的に、第2の陽極と第1の陰極とは異なる電位を有していてもよい。
-100kV~-300kVの範囲の高電圧値を印加することにより、室102a内のプラズマ106からイオンが、格子状の第2の陽極108を通って第2の陰極107に向かって加速される。そこでイオンは、表面垂線がケーシングの環の内側に向いておりかつケーシング101のように放射対称なケーシングでは環の軸線103に向いた第2の陰極107の表面領域110に衝突する。イオンが表面領域110に衝突すると、これによりイオンは、装置100の加速電圧に概ね相当する電位差だけ下がる。イオンのエネルギは、その衝突時に表面領域110における陰極107の極めて薄い縁部層内で自由になり、これが二次電子の放出を招く。第2の陰極107に印加される上記の電圧において、放出される電子と、衝突するイオンとの比率がオーダ10に設定されており、これは、加速電子を発生させるこの形式を極めて効率的にする。発生した二次電子は、印加する電場によって大幅に加速され、環状円筒の形で形成された格子状の陽極108と、室102a内のプラズマ106とを飛び越える。例えば薄い金属フィルムとして形成されていてよい電子出射窓104を横断した後に、電子は環状のケーシング101により包囲された、室102よりも高い圧力が支配的であってよい自由空間内へ進入し、この自由空間を通して、電子が供給されるべき基板をケーシングの環の開口を通じて案内することができる。電子出射窓104用の材料としては、電子出射窓に関する従来技術から周知の全ての、例えばチタン等の材料を使用することができる。さらに、電子出射窓104の機械的な安定性を向上させる目的のために、電子出射窓104に、やはり従来技術から周知となっているような支持格子を設けることが有利である。
本発明による装置の上述した全ての構成部材の環状の形状に基づき、この装置により、加速電子の、閉じられた環状の帯が生じ、この場合、加速電子の移動方向は、ケーシングの環によって包囲された自由空間に向けられている。ケーシングの環によって包囲されておりかつ基板を通して案内することができる自由空間は、以下、処理空間とも呼ばれる。装置100のように放射対称である本発明による装置では、加速電子の移動方向は、好適には環の軸線103に向けられている。つまり、本発明による装置のケーシングの環の内側を通して案内される基板に、1回の通走で基板横断面に関して全周に加速電子を供給することができる。よって、本発明による装置は特に、索状の基板、成形部品に対する加速電子の供給に適しており、また流体に対する加速電子の供給にも適している。
ここで完全を期すために述べておくと、本発明による装置は、従来技術に基づく加速電子発生装置においても周知であるような、当該装置を冷却するための装置も有している。つまり、本発明による装置を冷却するためのこの装置は、例えば絶縁体109の内部に延在していて冷却媒体が通流する複数の冷却通路を有していてよい。
本発明による装置では、好適には格子状の環状円筒として形成されておりかつ排気可能な室102aと102bとの間の室境を成す第2の陽極108は、3つの重要な役割を果たす。第2の陽極108は、一方では第2の陰極107に対するその電位差に基づき、プラズマから引き出されたイオンを第2の陰極の方向に加速させる。他方では、第2の陽極108は、イオン衝撃によって生じた二次電子も電子出射窓104の方向に加速させる。第2の陽極108の環状の格子構造が、第2の陰極107の、二次電子を放出する表面110に対して平行に形成されているという事情に基づき、電場は、加速される二次電子の軌道同士も概ね互いに平行に延在するように形成される。さらに第2の陽極108は、第2の陰極107の電圧値からプラズマを遮蔽し、これにより、極度に多数のイオンが第2の陰極107に向かってドリフトすることを防ぎ、ひいては室102a内のプラズマ106の保持に寄与する。
本発明による装置では、環状のプラズマ室102aは、図2からわかるように、複数の壁112によって複数のリングセグメント113に分けられている。装置100では、壁112は導電性の材料から成り、かつケーシング101、第1の陰極105a,105bおよび電子出射窓104と同じ電位を有している。本実施例では、この電位は接地電位である。この場合、各リングセグメント113は、リングセグメント113を貫通して好適には環の軸線103に対して平行に延在する、少なくとも1つの線材状の電極111を有している。さらに、各リングセグメント113には別個の電力供給装置(図示せず)が対応配置されており、この電力供給装置により、各リングセグメント113の少なくとも1つの電極111を通流する電流の強さを調整することができる。
上述した電圧値の比率に基づき、装置100では第1の陰極105a,105b、対応する壁112ならびに電子出射窓104の各対応部分が、各リングセグメント113内でのプラズマ放電用の陰極として働く。
環状のプラズマ室102aの、複数のリングセグメント113への分割は、リングセグメント113の少なくとも1つの線材状の電極111を通流する電流の強さの個別制御と相互に作用して、各リングセグメント113内に個別のプラズマ強さを有する個別のプラズマを形成することを可能にする。よって、電子出射窓104の、各リングセグメント113に対応する面積部分にわたって放出される電子の量を、各リングセグメント113に関して個別に調整することができる。したがって、本発明による装置の環状の放出断面を、加速電子が供給されるべき基板の個々の表面領域の横断面の輪郭または異なる所要線量に適合させることができる。本発明による装置の壁112が取外し可能な組込み態様でもって装置に組み込まれている場合には、壁112をずらすことおよび/または使用する壁112の数を変更することにより、この場合は1つのリングセグメントに属する線材状の電極の制御の変更と相互に作用して、基板断面に対するさらなる適合を達成することができ、全く新規の放出装置をすぐに製造せずに済む。
図1および図2に示した装置100では、環状のプラズマ室102aは単に例示的に同じ大きさの8つのリングセグメント113に分けられているに過ぎない。代替的に、本発明による装置のプラズマ室102aは、1つの実施形態ではリングの角度に関してそれぞれ異なる大きさを有していてよい、別の任意の数のリングセグメントに分けられていてもよい。また、リングセグメント113毎の線材状の電極111の数も、例示的に選択されているだけに過ぎない。代替的に、本発明による装置のリングセグメントは、ただ1つよりも多くの線材状の電極を有していてもよい。

Claims (8)

  1. 加速電子発生装置であって、排気可能な室(102a;102b)を画定しておりかつ電子出射窓(104)を有するケーシング(101)と、前記排気可能な室(102)内へ作業ガスを供給するための入口と、少なくとも1つの第1の陰極(105a,105b)と、少なくとも1つの第1の陽極とを有しており、前記少なくとも1つの第1の陰極(105a,105b)と前記少なくとも1つの第1の陽極との間で、印加可能な第1の電圧により、前記排気可能な室(102a)内にグロー放電プラズマ(106)を発生させることができるようになっており、該グロー放電プラズマ(106)から第2の陰極(107)の表面領域(110)に向かってイオンを加速可能であり、前記第2の陰極(107)と第2の陽極(108)との間に印加可能な第2の電圧により、前記第2の陰極(107)から放出可能な電子を前記電子出射窓(104)に向けて加速可能であり、前記ケーシング(101)、前記第2の陰極(107)および前記電子出射窓(104)は環状に形成されており、前記電子出射窓(104)および前記電子を放出可能な前記第2の陰極(107)の前記表面領域(110)の法線は、環状の前記ケーシング(101)の環の内側を向いている、加速電子発生装置において、
    前記第1の陽極は、前記室(102a)を貫通して延在する複数の線材状の電極(111)として形成されており、環状の前記室(102a)は、複数の壁(112)によって複数のリングセグメント(113)に分かれており、各リングセグメント(113)は、該リングセグメント(113)を貫通して延在する少なくとも1つの線材状の電極(111)を有しており、各リングセグメント(113)には、少なくとも1つの別個の電力供給装置が対応配置されており、該電力供給装置により、各リングセグメントの前記少なくとも1つの電極(111)を通流する電流の強さを調整することができるようになっていることを特徴とする、加速電子発生装置。
  2. 前記壁(112)は、導電性の材料から成っている、請求項1記載の加速電子発生装置。
  3. 前記壁(112)は、前記ケーシング(101)と同じ電位を有している、請求項2記載の加速電子発生装置。
  4. 前記壁(112)は、接地電位を有している、請求項3記載の加速電子発生装置。
  5. 前記ケーシング(101)と前記第1の陰極(105a;105b)とは、同じ電位を有している、請求項1記載の加速電子発生装置。
  6. 前記ケーシング(101)と前記第2の陽極(108)とは、同じ電位を有している、請求項1記載の加速電子発生装置。
  7. 前記第2の陽極(108)は、格子状の環状円筒として形成されている、請求項1記載の加速電子発生装置。
  8. 前記線材状の電極(111)は、同一半径上で互いに等間隔をあけて、前記ケーシング(101)の環の軸線(103)の周りに配置されている、請求項1記載の加速電子発生装置。
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