JP7038531B2 - 電源逆接続保護機能を備えた負荷駆動回路 - Google Patents
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この負荷駆動回路において、電源として電池を使用する場合、電池の極性を違えて接続する誤りが生ずることがある。
その一つは、負荷駆動回路に用いられる負荷駆動トランジスタのゲートを開いて、グランドから負荷を介して逆接続された電池に流れる電流によって発生する負荷駆動回路における電圧降下を低下させ、負荷駆動回路での電力消費を抑えることで、負荷駆動回路を発熱による故障から保護するものである。
この方法の場合、負荷駆動回路は保護されるが、負荷は保護されないという欠点がある。
この方法の場合、電流が逆流することがないため、上述の前者の方法と異なり、負荷駆動回路と負荷の双方の保護が可能である。
図4には、非特許文献1に開示された電源逆接続保護機能を備えた負荷駆動回路の構成例の一つが示されており、以下、同図を参照しつつ、この従来回路について説明する。
この従来回路は、負荷駆動回路制御用IC51を中心として電源逆接続保護と共に、過電圧保護と過電流保護を可能に構成されたものである。
まず、通常の負荷駆動動作においては、負荷駆動トランジスタQ1と逆流防止トランジスタQ2の各々のゲートに、負荷駆動回路制御用IC51からチャージポンプによる電荷が供給されてトランジスタQ1,Q2がオンとされる。その結果、出力端子53に接続された負荷(図示せず)と電源端子52とが導通し、図示されない負荷への電源供給が可能となる。
また、この際、負荷駆動回路制御用IC51のGATE端子には、図示されていないがグランドと短絡されている半導体基板と半導体集積回路内の素子との間に形成される寄生ダイオードを介して電流が流れ、抵抗器R4、ダイオードD4を介してトランジスタQ3のコレクタ電流となり電源端子52へ流入する。
この際、トランジスタQ2のゲートは、-12V程度となる一方で、トランジスタQ1のソースは、出力端子53に接続された負荷(図示せず)を介してグランド電位と同程度となっており、トランジスタQ1のゲート電圧次第では、トランジスタQ1のゲート・ソース間が耐圧を越えて破壊に至る虞がある。
負荷駆動トランジスタと逆流防止トランジスタが電源端子と出力端子の間に直列接続されて、前記負荷駆動トランジスタと逆流防止トランジスタの動作制御により前記出力端子に接続された負荷への電源供給が制御可能に構成されてなる負荷駆動回路において、
前記負荷駆動トランジスタ及び逆流防止トランジスタをオンとするチャージポンプ回路が設けられ、当該チャージポンプ回路の出力段は、前記負荷駆動トランジスタのゲートに接続される一方、第1のダイオードのアノードに接続され、前記第1のダイオードのカソードは、デプレッション型MOSFETの第5のトランジスタのドレインに接続され、当該第5のトランジスタのソース及びゲートは、共に前記逆流防止トランジスタのゲートに接続されると共に、第4のトランジスタのドレインに接続され、前記第4のトランジスタは、バックゲートであるP型半導体領域がN型半導体領域を介してP型半導体基板と電気的に絶縁されて設けられ、前記第4のトランジスタの前記バックゲートとソースは、前記電源端子に接続され、前記第4のトランジスタのゲートと前記電源端子との間には、誘電体層により前記P型半導体基板と絶縁された多結晶シリコンにより形成された第1の抵抗器が接続されると共に、前記第4のトランジスタのゲートには、当該第4のトランジスタのバックゲートを共用して形成された第6のトランジスタのドレインが接続され、前記第6のトランジスタのゲート及びソースは前記電源端子に接続され、前記第4のトランジスタのゲートとグランドとの間に、ゲートとソースが短絡されたデプレッション型MOSFETの第3のトランジスタと第2のダイオードが直列接続されて設けられ、前記第3のトランジスタは、ゲート及びソースが前記第4のトランジスタのゲートに接続される一方、ドレインが前記第2のダイオードのカソードに接続され、前記第2のダイオードのアノードがグランドに接続され、前記P型半導体基板はグランドと同電位とされ、前記負荷駆動トランジスタ及び逆流防止トランジスタを除く残余の構成部分が前記P型半導体基板上に形成されてなるものである。
なお、以下に説明する部材、配置等は本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
最初に、本発明の実施の形態における電源逆接続保護機能を備えた負荷駆動回路の回路構成について説明する。
以下、本発明の実施の形態における電源逆接続保護機能を備えた負荷駆動回路の説明においては、主に図2を参照することとする。
負荷駆動トランジスタ1と逆流防止トランジスタ2は、ドレインが相互に接続されて、逆流防止トランジスタ2のソースが電源端子31に、負荷駆動トランジスタ1のソースが出力端子32に、それぞれ接続されている。
そして、出力端子32とグランドとの間には、負荷16が接続されている。
また、負荷駆動トランジスタ1のゲートには、第1のダイオード(図1、図2においては「D1」と表記)11のアノードが接続されており、この第1のダイオード11のカソードは、第5のトランジスタ(図1、図2においては「Q5」と表記)5のドレインに接続されている。
また、第5のトランジスタ5は、上述の接続により定電流源として機能するものとなっている。
第4のトランジスタ4のゲートには、デプレッション型のnチャンネルMOSFETを用いた第3のトランジスタ(図1、図2においては「Q3」と表記)3のゲート及びソースが接続されており、第3のトランジスタ3のドレインは第2のダイオード(図1、図2においては「D2」と表記)12のカソードに接続されている。そして、第2のダイオード12のアノードは、グランドに接続されている。
そして、この第6のトランジスタ6のドレイン・ソース間には第1の抵抗器(図1、図2においては「R1」と表記)15が並列接続されて設けられている。
まず、P型半導体基板41は、本発明の実施の形態における電源逆接続保護機能を備えた負荷駆動回路が形成される基盤となるものである。
本発明の実施の形態において、第4のトランジスタ4のバックゲートと第6のトラジスタ6のバックゲートは共用される構成となっている。
また、本発明の実施の形態においては、負荷駆動回路を構成する素子は、負荷駆動トランジスタ1及び逆流防止トランジスタ2を除いてP型半導体基板41上に形成されたものとなっている。
最初に、正常に電源印加が行われて負荷駆動が行われる場合について説明する。
この場合、第2のダイオード12は、逆バイアスされるため導通することはなく、第4のトランジスタ4のゲート電位は、電源電圧VCCに等しく、第4のトランジスタ4はオフ状態である。
このとき、負荷駆動トランジスタ1は、チャージポンプ回路10から直接電荷がゲートに印加されてオン状態にあるので、逆流防止トランジスタ2、負荷駆動トランジスタ1を介して負荷16へ電源電圧VCCが供給されることとなる。
この場合、グランドと同電位であるP型半導体基板41と、回路内で使用されている素子との間に存在する寄生ダイオードを考慮する必要がある。
P型半導体基板41(図3参照)をアノードとし、負荷駆動トランジスタ1及び逆流防止トランジスタ2のドレインに第1の寄生ダイオード(図2においては「PD1」と表記)21が、第5のトランジスタ5に第2の寄生ダイオード(図2においては「PD2」と表記)22が、第3のトランジスタ3のドレインに第3の寄生ダイオード(図2においては「PD3」と表記)23が、それぞれ存在する(図2参照)。
この状態で、電流が、順方向にバイアスされた第2のダイオード12と第3の寄生ダイオード23と、定電流源として機能する第3のトランジスタ3を介して第4のトランジスタ4のゲートに流れ、さらに、第1の抵抗器15を介して電池逆接続によって負電圧となっている電源端子31に流入する。
また、電源逆接続時に第3及び第5のトランジスタ3,5のドレイン・ソース間には、電源電圧相当の電圧降下が生ずることになるので、第3及び第5のトランジスタ3,5には、電源電圧より高いドレイン・ソース間耐圧のデプレッション型トランジスタを用いるのが好適である。
その一方、負荷駆動トランジスタ1のゲートは、第1のダイオード11を介して、アノードがグランドに接続された第2の寄生ダイオード22のカソードと接続されていることから、負荷駆動トランジスタ1のゲート・ソースに、その耐圧を越える電圧が印加されることはなく、そのため、負荷駆動トランジスタ1が故障に至ることがない。
2…逆流防止トランジスタ
10…チャージポンプ回路
Claims (1)
- 負荷駆動トランジスタと逆流防止トランジスタが電源端子と出力端子の間に直列接続されて、前記負荷駆動トランジスタと逆流防止トランジスタの動作制御により前記出力端子に接続された負荷への電源供給が制御可能に構成されてなる負荷駆動回路において、
前記負荷駆動トランジスタ及び逆流防止トランジスタをオンとするチャージポンプ回路が設けられ、当該チャージポンプ回路の出力段は、前記負荷駆動トランジスタのゲートに接続される一方、第1のダイオードのアノードに接続され、前記第1のダイオードのカソードは、デプレッション型MOSFETの第5のトランジスタのドレインに接続され、当該第5のトランジスタのソース及びゲートは、共に前記逆流防止トランジスタのゲートに接続されると共に、第4のトランジスタのドレインに接続され、前記第4のトランジスタは、バックゲートであるP型半導体領域がN型半導体領域を介してP型半導体基板と電気的に絶縁されて設けられ、前記第4のトランジスタの前記バックゲートとソースは、前記電源端子に接続され、前記第4のトランジスタのゲートと前記電源端子との間には、誘電体層により前記P型半導体基板と絶縁された多結晶シリコンにより形成された第1の抵抗器が接続されると共に、前記第4のトランジスタのゲートには、当該第4のトランジスタのバックゲートを共用して形成された第6のトランジスタのドレインが接続され、前記第6のトランジスタのゲート及びソースは前記電源端子に接続され、前記第4のトランジスタのゲートとグランドとの間に、ゲートとソースが短絡されたデプレッション型MOSFETの第3のトランジスタと第2のダイオードが直列接続されて設けられ、前記第3のトランジスタは、ゲート及びソースが前記第4のトランジスタのゲートに接続される一方、ドレインが前記第2のダイオードのカソードに接続され、前記第2のダイオードのアノードがグランドに接続され、前記P型半導体基板はグランドと同電位とされ、前記負荷駆動トランジスタ及び逆流防止トランジスタを除く残余の構成部分が前記P型半導体基板上に形成されてなることを特徴とする電源逆接続保護機能を備えた負荷駆動回路。
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