JP7037763B2 - 排ガスの処理システム - Google Patents

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Description

本発明は、排ガスの処理システムに関する。
セメントの原料には、微量の水銀が含まれる。そのため、セメントの焼成工程で使用されるセメントキルンからは、セメント原料に由来する水銀を含む排ガスが排出される。従来、水銀による環境負荷を低減させるため、前記排ガス中に含まれる水銀を低減する方法が種々提案されている。
例えば、特許文献1~3には、電気集塵機を用いてセメントキルンから排出された排ガス中のダストを分離した後、該ダストを加熱することにより、ダストに吸着した水銀等の揮発性金属成分をガス化して低減する方法(ダスト加熱方式)が開示されている。
また、特許文献4には、電気集塵機から排出された排ガス中に活性炭、粉炭等の吸着材を散布することにより、該排ガス中の水銀等を前記吸着材に吸着させ、さらに、フィルタ装置を用いて水銀等を吸着させた吸着材を捕捉することにより、排ガス中の水銀等を低減する方法(活性炭吹き込み式)が開示されている。
さらに、特許文献5では、電気集塵機を用いて捕集したダストの少なくとも一部を、電気集塵機によりダストが分離される前の排ガス中に散布することにより、排ガス中に元々存在しているダストに吸着できなかった水銀を、散布したダストに吸着させ、その結果、排ガス中の水銀含有量を低減する方法が開示されている。
特開2002-355531号公報 特開2011-84425号公報 特開2007-15875号公報 特開2009-202106号公報 特開2015-178083号公報
セメントキルンから排出された排ガス中の水銀含有量が急激に増加した場合、これに応じて、水銀の除去量も増やす必要がある。しかしながら、従来の水銀を低減させる方法では、水銀の除去量を急激に増やすことは難しく、集塵装置から排出される排ガス中の水銀含有量が一時的に増加する場合があった。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、セメントキルンから排出された排ガス中の水銀含有量が急激に増加した場合でも、集塵装置から排出された排ガス中の水銀含有量を低減させることが可能な排ガスの処理システムを提供することを課題とする。
本発明者らは、集塵装置により分離されたダストの少なくとも一部を粉砕した後、前記集塵装置によりダストが分離される前の排ガス中に、前記粉砕されたダストを散布することにより、セメントキルンから排出された排ガス中の水銀含有量が急激に増加した場合でも、これに応じて水銀の除去量を増やし、集塵装置から排出された排ガス中の水銀含有量を低減させることができることを見出した。本発明の要旨は、以下の通りである。
本発明に係る排ガスの処理システムは、セメントキルンから排出された排ガス中のダストを該排ガスから分離する集塵装置と、前記集塵装置により分離されたダストの少なくとも一部を粉砕するダスト粉砕装置と、前記集塵装置によりダストが分離される前の排ガス中に、前記粉砕されたダストを散布するダスト供給装置とを含む。
前記集塵装置により分離されたダストは、粉砕することにより比表面積が増加する。これにより、前記粉砕されたダストがより多くの水銀を吸着できるようになるため、セメントキルンから排出された排ガス中の水銀含有量が急激に増加した場合でも、これに応じて水銀の除去量を増やし、集塵装置から排出された排ガス中の水銀含有量を低減させることができる。
本発明に係る排ガスの処理システムにおいて、前記ダスト粉砕装置では、BET比表面積が9m/g未満のダストが、BET比表面積が9m/g以上となるように粉砕されることが好ましい。
前記集塵装置により分離されたダストは、BET比表面積が上記範囲となるように粉砕されることにより、前記粉砕されたダストがさらに多くの水銀を吸着できるようになる。その結果、集塵装置から排出された排ガス中の水銀含有量をより低減させることができる。
本発明に係る排ガスの処理システムにおいて、前記ダスト供給装置における前記排ガス中へのダストの散布量は、乾燥基準の排ガス1Nm当たり0.1~60gであることが好ましい。
斯かる構成により、セメントキルンから排出された排ガス中の水銀を効果的に除去することができる。
本発明に係る排ガスの処理システムにおいて、前記ダスト供給装置によって散布されるダスト中の乾燥基準の未燃焼炭素の割合は、1~10重量%であることが好ましい。
斯かる構成により、セメントキルンから排出された排ガス中の水銀を効果的に除去することができる。
本発明に係る排ガスの処理システムにおいて、前記ダスト供給装置によって散布されるダストの50%径は、1.0~10μmであることが好ましい。
斯かる構成により、セメントキルンから排出された排ガス中の水銀を効果的に除去することができる。
本発明に係る排ガスの処理システムでは、前記集塵装置によりダストが分離された後の排ガス中の水銀の濃度を測定する水銀濃度測定装置をさらに含み、前記ダスト供給装置は、前記水銀濃度測定装置により測定された水銀の濃度に基づいて前記排ガス中に散布するダストの量を制御することが好ましい。
斯かる構成により、セメントキルンから排出された排ガス中の水銀を効率良く除去することができる。
本発明に係る排ガスの処理システムでは、前記集塵装置によりダストが分離された後の排ガス中の水銀の濃度を測定する水銀濃度測定装置をさらに含み、前記ダスト粉砕装置は、前記水銀濃度測定装置により測定された水銀の濃度に基づいて粉砕後のダストのBET比表面積を制御することが好ましい。
斯かる構成により、セメントキルンから排出された排ガス中の水銀を効率良く除去することができる。
本発明によれば、セメントキルンから排出された排ガス中の水銀含有量が急激に増加した場合でも、集塵装置から排出された排ガス中の水銀含有量を低減させることが可能な排ガスの処理システムを提供することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る排ガスの処理システム1を含むセメント製造設備10を示す模式図である。 図2は、実施例における各ダストの粉砕後のBET比表面積と、各ダストに吸着した水銀の含有量との関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態に係る排ガスの処理システムについて、図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態に係る排ガスの処理システム1を含むセメント製造設備10を示す模式図である。本実施形態に係る排ガスの処理システム1は、セメント製造設備10の一部を構成する。
<セメント製造設備>
まずは、セメント製造設備10について説明する。セメント製造設備10は、本実施形態に係る排ガスの処理システム1の他に、セメント原料を焼成する焼成設備2と、前記焼成設備2から排出される排ガスを前処理する前処理設備3と、セメント原料を粉砕する原料ミル4と、該セメント原料を貯蔵する貯蔵設備5と、排ガスを大気へ排出する排気設備6(例えば、煙突等)とを備えている。
焼成設備2は、セメント原料を焼成してセメントクリンカーを形成するセメントキルン21と、該セメントキルン21に供給される前のセメント原料を予備加熱する予備加熱設備22とを備えている。セメントキルン21では、セメント原料が焼成されることによって、排ガスが発生する。前記排ガスには、セメント原料に由来する揮発性物質(例えば、水銀、タリウム等の重金属、これら重金属の塩化物、トルエン、ベンゼン等の有機化合物等)が含まれる。セメントキルン21としては、例えば、乾式キルン、湿式キルン、レポール式キルン、SP式キルン、NSP式キルン、流動床キルン等を用いることができる。
前記排ガスは、セメントキルン21から排出された後、プレヒーター221及び仮焼炉222を含む予備加熱設備22を通過する。この際、予備加熱設備22に供給されたセメント原料と排ガスとが熱交換することにより、排ガスの温度が低下する。これにより、水銀等の揮発性物質は、排ガス中のダストに吸着する。予備加熱設備22から排出される排ガスの温度としては、特に限定されるものではなく、例えば、450℃以下であることが好ましく、400℃以下であることがより好ましい。プレヒーター221としては、特に限定されるものではなく、例えば、複数のサイクロン221a~dを多段に接続したニューサスペンションプレヒータ等を用いることができる。
焼成設備2から排出された排ガスは、前処理設備3へ供給される。前処理設備3に供給される直前の排ガスの温度としては、特に限定されるものではないが、400℃以下であることが好ましく、350℃以下であることがより好ましい。
前処理設備3は、ドライヤー31とスタビライザー32とから構成される。前処理設備3に供給される排ガスは、初めにドライヤー31に供給される。ドライヤー31にて乾燥された原料は、原料ミル4を経由して、貯蔵設備5に供給されて貯蔵される。一方、ドライヤー31から排出される排ガスは、スタビライザー32に供給される。スタビライザー32では、排ガスの温度及び水分量を調整する。その際、粒径の比較的大きいダストが排ガスから分離される。スタビライザー32において分離されたダストは、貯蔵設備5に供給されて貯蔵される。
貯蔵設備5で貯蔵されたダストは、セメント原料として焼成設備2に供給される。具体的には、予備加熱設備22に供給された後でセメントキルン21に供給される。つまり、排ガス中のダストの少なくとも一部は、焼成設備2から排出された後、セメント原料として焼成設備2へ返送される。
スタビライザー32から排出される排ガスは、排ガスの処理システム1に供給される。排ガスの処理システム1に供給される直前の排ガスの温度としては、特に限定されるものではないが、200℃以下であることが好ましく、150℃以下であることがより好ましく、50℃以上であることが好ましく、100℃以上であることがより好ましい。
<排ガスの処理システム>
次に、本実施形態に係る排ガスの処理システム1について説明する。
(集塵装置)
集塵装置11は、セメントキルン21から排出された後、前処理設備3及び原料ミル4を経由して排ガスの処理システム1に供給される排ガスに含まれるダストを、該排ガスから分離する。集塵装置11としては、例えば、電気集塵機、バグフィルタ、マルチクロン等を用いることができる。
集塵装置11は、供給口a側から排ガスが供給され、排出口b側へ排ガスを排出するように構成される。集塵装置11により排ガスから分離されたダストの少なくとも一部は、後述するダスト粉砕装置12に移送される。残りのダストは、貯蔵設備5に移送された後、セメント原料として焼成設備2に供給される。なお、集塵装置11においてダストが除去された排ガスは、排気設備6を通って大気中へ排出される。
集塵装置11では、供給口a側で集塵されたダストをダスト粉砕装置12に移送することが好ましい。供給口a側で集塵されたダストは、比表面積が小さいため、このようなダストを後述するダスト粉砕装置12を用いて粉砕することにより、該ダストの比表面積を増加させることができる。その結果、後述するダスト供給装置13において分散されたダストがさらに多くの水銀を吸着できるようになるため、集塵装置11から排出された排ガス中の水銀含有量をより低減させることができる。ここで、供給口a側で集塵されたダストとは、供給口aと排出口bとの間の距離を二等分した際の供給口a側で集塵されたダストのことを意味する。集塵装置11で集塵されたダストは、BET比表面積が9m/g未満であることが好ましく、8m/g未満であることがより好ましい。
(ダスト粉砕装置)
ダスト粉砕装置12では、集塵装置11により分離されたダストの少なくとも一部を粉砕する。具体的には、ボールミル等の粉砕装置を用いて、目標とするBET比表面積に粉砕可能な条件にて粉砕する。
ダスト粉砕装置12において粉砕されるダストは、上述のように、集塵装置11の供給口a側で集塵されたダストであることが好ましい。
ダスト粉砕装置12において粉砕されたダストは、より多くの水銀を吸着できる観点から、BET比表面積が9m/g以上であることが好ましく、10m/g以上であることがより好ましく、11m/g以上であることがさらに好ましい。
(ダスト供給装置)
ダスト供給装置13では、集塵装置11によりダストが分離される前の排ガス中に、前記粉砕されたダストを散布する。前記排ガス中へのダストの散布量は、水銀を効果的に除去する観点から、乾燥基準の排ガス1Nm当たり0.1~60gであることが好ましい。
ダスト供給装置13は、ダストを貯蔵する貯蔵タンクを備え、供給されたダストを貯蔵タンクに貯蔵してもよい。そして、貯蔵しているダストを、集塵装置11によりダストが分離される前の排ガス中に散布してもよい。
ダスト供給装置13によって散布されるダスト中の乾燥基準の未燃焼炭素の割合は、水銀を効果的に除去する観点から、1重量%以上であることが好ましく、3重量%以上であることがより好ましく、10重量%以下であることが好ましく、7重量%以下であることがより好ましく、5重量%以下であることがさらに好ましい。
ダスト供給装置13によって散布されるダストの50%径(粒度分布)は、水銀を効果的に除去する観点から、1.0μm以上であることが好ましく、2.0μm以上であることがより好ましく、10μm以下であることが好ましく、8.0μm以下であることがより好ましい。なお、前記50%径とは、体積基準の粒度分布において、小径側からの累積頻度50%に相当する径をいう。
ダスト供給装置13によって散布されるダストは、水銀を効果的に除去する観点から、乾燥基準でハロゲンを0.1~2.0質量%含むことが好ましい。
(水銀濃度測定装置)
本実施形態に係る排ガスの処理システム1は、集塵装置11によりダストが分離された後の排ガス中の水銀の濃度を測定する水銀濃度測定装置14をさらに含む。水銀濃度測定装置14では、例えば、冷原子吸光法を用いて、水銀の濃度を測定することができる。
ダスト供給装置13は、水銀を効果的に除去する観点から、水銀濃度測定装置14により測定された水銀の濃度に基づいて、排ガス中に散布するダストの量を制御してもよい。例えば、ダスト供給装置13は、水銀の濃度が所定範囲よりも高い場合は、排ガス中に散布するダストの量を増加させ、水銀の濃度が所定範囲よりも低い場合は、排ガスに散布するダストの量を減少させ、水銀の濃度が所定範囲内にある場合は、排ガスに散布するダストの量を一定に保つように制御することができる。
ダスト粉砕装置12は、水銀を効果的に除去する観点から、水銀濃度測定装置14により測定された水銀の濃度に基づいて、粉砕後のダストのBET比表面積を制御してもよい。例えば、ダスト粉砕装置12は、水銀の濃度が所定範囲よりも高い場合は、粉砕後のダストのBET比表面積を増加させ、水銀の濃度が所定範囲よりも低い場合は、粉砕後のダストのBET比表面積を減少させ、水銀の濃度が所定範囲内にある場合は、粉砕後のダストのBET比表面積を一定に保つように制御することができる。
(水銀除去回収装置)
本実施形態に係る排ガスの処理システム1は、集塵装置11と貯蔵設備5との間に水銀除去回収装置15をさらに含む。水銀除去回収装置15は、集塵装置11により排ガスから分離された少なくとも一部のダストに吸着した水銀を除去する。これにより、集塵装置11から排出された排ガス中の水銀含有量をより低減させることができる。
水銀除去回収装置15では、例えば、ダストを加熱することによりダスト中の水銀を揮発させ、揮発した水銀を吸着材に吸着させることによって、水銀を除去回収してもよい。ダストを加熱する温度は、250~600℃であることが好ましい。また、揮発した水銀を吸着させる吸着材としては、例えば、活性炭等が挙げられる。
本実施形態に係る排ガスの処理システム1は、上述の構成により、セメントキルンから排出された排ガス中の水銀含有量が急激に増加した場合でも、集塵装置から排出された排ガス中の水銀含有量を低減させることができる。
本実施形態に係る排ガスの処理システム1では、水銀濃度測定装置14を含む。しかしながら、本発明に係る排ガスの処理システムは、前記実施形態に限定されるものではなく、水銀濃度測定装置14を含まなくてもよい。
本実施形態に係る排ガスの処理システム1では、集塵装置11と貯蔵設備5との間に水銀除去回収装置15が配置される。しかしながら、本発明に係る排ガスの処理システムは、前記実施形態に限定されるものではなく、水銀除去回収装置15を含まなくてもよい。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
(ダストの準備)
セメント製造設備のセメントキルンから排出された排ガスから、試験No.1~5のダストを集塵した。各ダストのBET比表面積を表1に示す。次に、各ダストを、ボールミル(セイワ技研社製、自動排出ボールミル AXB-100)を用いて粉砕し、表1に示すBET比表面積、未燃焼炭素の割合、50%径のダストを準備した。
なお、BET比表面積は、多点式BET比表面積測定装置(日本ベル株式会社製、Belsorp miniII)を用いて測定した。未燃焼炭素の割合は、無機炭素を除去した後、炭素及び硫黄分析装置を用いて測定した。50%径は、レーザー回折式粒度測定装置(日機装株式会社製、マイクロトラック MT-3300EX2)を用いて測定した。
(水銀吸着試験)
各ダスト30gを、内径φ23mmの石英カラム中に充填した。該石英カラム中でダストが充填されている部分の長さは120mmであった。このダストを充填した石英カラムを管状電気炉にセットし、120℃に加熱した。次に、水銀ガス発生装置を、ダストを充填した石英カラムの入口に接続した。この水銀ガス発生装置は水銀蒸気を発生させる装置であり、水銀ガス発生装置として、日本インスツルメンツ社製水銀標準ガス発生装置MGS-1を使用した。水銀ガス発生装置には、エアポンプ及び窒素ボンベが接続されており、エアポンプは10L/分の流量の空気を水銀ガス発生装置へ供給し、窒素ボンベは4ml/分の流量の窒素ガスを水銀ガス発生装置へ供給させるものである。水銀ガス発生装置は、50℃の水銀飽和濃度のガスを発生させる。これをエアポンプからの空気で希釈し、水銀濃度が60μg/Nmの水銀含有ガスとした。水銀ガス発生装置から供給されている水銀含有ガスのうち、0.5L/分の流量の水銀含有ガスを石英カラムに分取、供給した。石英カラムの出口には、石英カラムに供給された水銀含有ガスを排出するための配管を設けた。本試験後に回収した各ダストに吸着した水銀の含有量を表1に示す。また、各ダストの粉砕後のBET比表面積と、各ダストに吸着した水銀の含有量との関係を図2に示す。
Figure 0007037763000001
表1の結果から分かるように、ダストを粉砕してBET比表面積を大きくすることにより、該ダストに吸着する水銀含有量を増やすことができる。特に、粉砕後のダストのBET比表面積が9m/g以上であると、該ダストに吸着する水銀含有量をより増やすことができる。したがって、セメントキルンから排出された排ガス中の水銀含有量が急激に増加した場合であっても、集塵装置により分離されたダストの少なくとも一部を粉砕した後、前記集塵装置によりダストが分離される前の排ガス中に、前記粉砕されたダストを散布することにより、水銀の除去量を増やし、集塵装置から排出された排ガス中の水銀含有量を低減させることができるといえる。
1 排ガスの処理システム
11 集塵装置
12 ダスト粉砕装置
13 ダスト供給装置
14 水銀濃度測定装置
15 水銀除去回収装置
21 セメントキルン

Claims (5)

  1. セメントキルンから排出された排ガス中のダストを該排ガスから分離する集塵装置と、前記集塵装置により分離されたダストの少なくとも一部を粉砕するダスト粉砕装置と、前記集塵装置によりダストが分離される前の排ガス中に、前記粉砕されたダストを散布するダスト供給装置とを含
    前記集塵装置によりダストが分離された後の排ガス中の水銀の濃度を測定する水銀濃度測定装置をさらに含み、前記ダスト粉砕装置は、前記水銀濃度測定装置により測定された水銀の濃度に基づいて粉砕後のダストのBET比表面積を制御する、
    排ガスの処理システム。
  2. 前記ダスト粉砕装置では、BET比表面積が9m/g未満のダストが、BET比表面積が9m/g以上となるように粉砕される、請求項1に記載の排ガスの処理システム。
  3. 前記ダスト供給装置における前記排ガス中へのダストの散布量は、乾燥基準の排ガス1Nm当たり0.1~60gである、請求項1又は2に記載の排ガスの処理システム。
  4. 前記ダスト供給装置によって散布されるダスト中の乾燥基準の未燃焼炭素の割合は、1~10重量%である、請求項1~3のいずれか1項に記載の排ガスの処理システム。
  5. 前記ダスト供給装置によって散布されるダストの50%径は、1.0~10μmである、請求項1~4のいずれか1項に記載の排ガスの処理システム。
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