JP7037425B2 - レーザー光線の焦点位置検出方法 - Google Patents

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本発明は、レーザー加工装置のレーザー光線発振手段から発振され集光器によって集光されるレーザー光線の焦点位置を検査するレーザー光線の焦点位置検出方法に関する。
半導体デバイス製造工程において、略円板形状である半導体ウェーハの表面に格子状に形成された分割予定ラインによって複数の領域が区画され、この区画された領域にIC、LSI等のデバイスが形成される。半導体ウェーハを分割予定ラインに沿って分割する方法として、ウェーハに対して吸収性を有する波長のパルスレーザー光線を集光器により所望の位置に集光して分割予定ラインに沿って照射することにより破断の起点となるレーザー加工溝を形成する。この破断の起点となるレーザー加工溝が形成された分割予定ラインに沿って外力を付与することにより割断する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006-294674号公報
半導体ウェーハを保持するチャックテーブルを交換した場合や、レーザー加工装置の使用に伴う光学系の状態変化等が生じた場合に、集光位置が変化することがある。このような場合に対応するべく、検査用ウェーハに集光位置を変化させてパルスレーザー痕を形成し、どの集光位置でパルスレーザー痕のエッジがクリアになるかを操作者の目視で判断して、ジャストフォーカス位置を検出及び補正していた。そのため、操作者の主観が入る煩雑な作業となっており、信頼性、作業性において課題があった。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、容易且つ確実にレーザー光線の焦点位置を検出できるレーザー光線の焦点位置検出方法を提供することを目的とする。
本発明は、被加工物を保持する保持手段と、該保持手段に保持された被加工物の上面側からレーザー光線を照射し集光点を生成する集光器を備えたレーザー光線照射手段と、該集光器が生成するレーザー光線の集光点を該保持手段の被加工物保持面に垂直な方向に移動させる集光点位置調整手段と、該保持手段と該レーザー光線照射手段とを加工送り方向に相対的に移動させる加工送り手段と、該保持手段に保持された被加工物の上面を撮像する撮像手段と、制御手段と、を具備しているレーザー加工装置において、該レーザー光線照射手段によって照射される該レーザー光線の焦点位置を検出する焦点位置検出方法であって、該保持手段上に表裏面平坦な検査用ウェーハを載置する検査用ウェーハ載置ステップと、該検査用ウェーハ載置ステップを実施した後に、該レーザー光線集光位置を該検査用ウェーハ上面位置を挟んだ垂直方向の所定範囲で複数回変化させて位置づけて該検査用ウェーハに対して吸収性を有する波長のパルスレーザー光線を照射して隣接するレーザースポット間に隙間を介在させて連続して照射し、所定範囲の複数の集光位置で複数のレーザースポットを形成するレーザースポット形成ステップと、該レーザースポット形成ステップを実施した後に、該撮像手段により各集光位置のレーザースポットを撮像し、該制御手段により撮像したレーザースポット画像から該レーザースポット形状を抽出し、予め記録手段に記録されている理想のレーザースポット形状との類似度を各集光位置毎に算出し、最大の類似度の集光位置をジャストフォーカス位置であると決定するジャストフォーカス位置決定ステップと、から構成される。
ジャストフォーカス位置決定ステップにおいて、各集光位置における類似度の近似曲線を算出し、該近似曲線における最大類似度の集光位置をジャストフォーカス位置であると決定する。
本発明のレーザー光線の焦点位置検出方法によれば、検査用ウェーハに対して異なる複数の集光位置で形成したレーザースポットを撮像手段で撮像し、理想のレーザースポット形状との類似度を算出してジャストフォーカス位置を検出するので、特殊な機構を別途設置する必要なく、簡単且つ確実に自動で検査を行うことができる。
本実施の形態のレーザー加工装置の一例を示す斜視図である。 上記レーザー加工装置に装備されるレーザー光線照射手段のブロック構成図である。 レーザースポット形成ステップが実施されたウェーハの部分拡大図である。 本実施の形態の焦点位置検出方法におけるレーザースポット形成ステップで形成された、集光位置の異なる複数のレーザースポットを示す斜視図である。 各レーザースポットの画像データと基準データとの類似度判定の態様を示すグラフ図である。
以下、添付図面を参照して、本実施の形態に係るパルスレーザー光線の焦点位置検出方法について説明する。図1は、本実施の形態に係るレーザー加工装置の一例を示す斜視図である。なお、本実施の形態に係るパルスレーザー光線の焦点位置検出方法で用いられるレーザー加工装置は、図1に示す構成に限定されるものでなく、本実施の形態と同様にウェーハを加工可能であれば、どのような加工装置でもよい。
図1に示すように、レーザー加工装置1は、基台2上のチャックテーブル(保持手段)3に保持された円板状のウェーハ(被加工物)Wを、チャックテーブル3の上方に設けられたレーザー光線照射手段4により加工するように構成されている。ウェーハWは、表面に格子状に形成された複数のストリートSTによって複数の領域が区画され、この区画された領域にIC、LSI等のデバイスDが形成されている。ウェーハWの裏面には、合成樹脂シートからなる保護テープTが貼着され、保護テープTを介して環状のフレームFにウェーハWが装着されている。なお、ウェーハWは、後述のようにパルスレーザー光線によってレーザースポットが形成される限りにおいて、種々のものが採用できる。例えば、シリコン、ガリウム砒素等の半導体基板にIC、LSI等の半導体デバイスが形成された半導体ウェーハでもよいし、サファイア、炭化ケイ素等の無機材料基板にLED等の光デバイスが形成された光デバイスウェーハでもよい。
チャックテーブル3の表面には、ポーラスセラミック材によりウェーハWを裏面側から吸引保持する保持面(被加工物保持面)3aが形成されている。保持面3aは、チャックテーブル3内の流路を通じて吸引源(不図示)に接続されている。チャックテーブル3は、円盤形状を有し、図示しない回転手段によって円盤中心を軸に回転可能に設けられている。チャックテーブル3の周囲には、支持アームを介して一対のクランプ9が設けられている。各クランプ9がエアアクチュエータにより駆動されることで、ウェーハWの周囲のフレームFがX軸方向両側から挟持固定される。
チャックテーブル3の下方には、円筒部材10によって支持されたカバー11が設けられている。円筒部材10は、割り出し送り手段13の上方に設置されている。割り出し送り手段13は、Y軸方向に平行な一対のガイドレール14及びボールネジ15と、一対のガイドレール14にスライド可能に設置されたY軸テーブル16とを有している。Y軸テーブル16の背面側には、図示しないナット部が形成され、このナット部にボールネジ15が螺合されている。そして、ボールネジ15の一端部に連結された駆動モータ17が回転駆動されることで、Y軸テーブル16がガイドレール14に沿って割り出し送り方向(Y軸方向)に移動される。
割り出し送り手段13は、加工送り手段20を構成するX軸テーブル21上に設けられている。加工送り手段20は、基台2上に配置されたX軸方向に平行な一対のガイドレール22及びボールネジ23を更に含み、一対のガイドレール22にX軸テーブル21がスライド可能に設置されている。X軸テーブル21の背面側には、図示しないナット部が形成され、このナット部にボールネジ23が螺合されている。そして、ボールネジ23の一端部に連結された駆動モータ24が回転駆動されることで、X軸テーブル21がガイドレール22に沿って加工送り方向(X軸方向)に移動される。
レーザー光線照射手段4は、支持機構(集光点位置調整手段)27によってチャックテーブル3の上方でY軸方向及びZ軸方向(垂直方向)に移動可能に設けられる。支持機構27は、基台2上に配置されたY軸方向に平行な一対のガイドレール28と、一対のガイドレール28にスライド可能に設置されたモータ駆動のY軸テーブル29とを有している。Y軸テーブル29は上面視矩形状に形成されており、そのX軸方向における一端部には側壁部30が立設している。
また、支持機構27は、側壁部30の壁面に設置されたZ軸方向に平行な一対のガイドレール32(1つのみ図示)と、一対のガイドレール32にスライド可能に設置されたZ軸テーブル33とを有している。また、Y軸テーブル29、Z軸テーブル33の背面側には、それぞれ図示しないナット部が形成され、これらナット部にボールネジ34、35が螺合されている。そして、ボールネジ34、35の一端部に連結された駆動モータ36、37が回転駆動されることで、レーザー光線照射手段4がガイドレール28、32に沿ってY軸方向及びZ軸方向に移動される。
レーザー光線照射手段4は、Z軸テーブル33に片持ち支持された円筒形状のケーシング40と、ケーシング40の先端に装着された集光器44とを含んでいる。かかるレーザー光線照射手段4について、図2を参照して以下に説明する。図2は、上記レーザー加工装置に装備されるレーザー光線照射手段のブロック構成図である。図2に示すように、レーザー光線照射手段4は、図1のケーシング40内に配設されるレーザー光線発振手段42と、レーザー光線発振手段42によって発振されたパルスレーザー光線を伝送する光学系43と、光学系43によって伝送されたパルスレーザー光線を集光してチャックテーブル3に保持されたウェーハWに照射して集光点を生成する集光器44と、光学系43と集光器44との間に配設されレーザー光線発振手段42によって発振されたパルスレーザー光線の波長をウェーハWの加工に適した短波長に変換する波長変換機構45とを備えている。
レーザー光線発振手段42は、例えば波長が1064nmのパルスレーザー光線を発振するパルスレーザー光線発振器421と、パルスレーザー光線発振器421が発振するパルスレーザー光線の繰り返し周波数を設定する繰り返し周波数設定手段422とから構成されている。光学系43は、レーザー光線発振手段42と集光器44との間に配設される。光学系43は、レーザー光線発振手段42から発振されたパルスレーザー光線のビーム径を調整するビーム径調整器431と、レーザー光線発振手段42から発振されたパルスレーザー光線の出力を所定の出力に調整する出力調整手段432とからなっている。レーザー光線発振手段42のパルスレーザー光線発振器421および繰り返し周波数設定手段422、光学系43のビーム径調整器431および出力調整手段432は、後述する制御手段60によって制御される。
集光器44は、レーザー光線発振手段42から発振され光学系43によって伝送されるとともに後述する波長変換機構45によって波長変換されたパルスレーザー光線をチャックテーブル3に向けて方向変換する方向変換ミラー441と、方向変換ミラー441によって方向変換されたパルスレーザー光線を集光してウェーハWに照射する集光レンズ442とを備えている。波長変換機構45は、光学系43と集光器44との間に配設される。波長変換機構45では、例えば光学系43を通過した波長1064nmのパルスレーザー光線が、波長532nm或いは266nmのパルスレーザー光線に変換される。
図1に戻り、ケーシング40の前端部には、撮像手段50が配設されている。撮像手段50は、顕微鏡によって所定倍率に拡大して投影されたウェーハWの表面領域を撮像可能に設けられている。撮像手段50は、CCD等の撮像素子(不図示)を備え、撮像素子は、複数の画素で構成されて各画素の受ける光量に応じた電気信号が得られるようになっている。従って、撮像手段50は、ウェーハWの表面を撮像することで、ストリートSTを撮像して検出可能となっている。撮像手段50の撮像画像に基づいて、レーザー光線照射手段4とウェーハWとがアライメントされる。
レーザー加工装置1には、装置の各構成要素を統括制御する制御手段60が設けられている。制御手段60は各種処理を実行するプロセッサで構成される。制御手段60には、撮像手段50が検出した信号の他、図示省略した各種検出器からの検出結果が入力される。制御手段60からは、駆動モータ17、24、36、37、レーザー光線発振手段42等に制御信号を出力する。
また、レーザー加工装置1には、各種パラメータやプログラム等を記憶する記憶手段61が設けられている。記憶手段61はメモリによって構成されている。メモリは、用途に応じてROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等の一つ又は複数の記憶媒体で構成される。記憶手段61には、後述する理想のレーザースポットLS(図3参照)の形状の輪郭についてのデータや、かかる輪郭についての後述する類似度の閾値等が記憶されている。
続いて、ウェーハの加工方法について説明する。本実施の形態のレーザー加工装置による加工方法では、ウェーハWのストリートSTに沿って複数のレーザースポットLS(図3参照)を所定間隔毎に形成する。
本実施の形態の加工方法では、先ず、ウェーハ載置ステップが実施される。ウェーハ載置ステップでは、不図示の搬送手段等によって、図1に示すチャックテーブル3に対し、環状のフレームFに保護テープTを介して支持されたウェーハWが載置される。そして、図示しない吸引手段を作動することによりウェーハWが保護テープTを介してチャックテーブル3に吸引保持される。また、フレームFは、クランプ9によって固定される。
ウェーハ載置ステップが実施された後にレーザースポット形成ステップが実施される。レーザースポット形成ステップでは、先ず、加工送り手段20によってチャックテーブル3が撮像手段50の直下に位置付けられ、撮像手段50及び制御手段60によってウェーハWのレーザー加工すべき加工領域を検出するアライメントが行われる。アライメントでは、レーザー光線照射手段4の集光器44とウェーハWとの位置合わせのため、撮像手段50によって撮像されたウェーハWのストリートSTに対しパターンマッチング等の画像処理が制御手段60にて行われる。
その後、制御手段60での算出結果に基づいてチャックテーブル3の移動、回転が制御され、直交するストリートSTの何れか一方がX軸方向と平行となって伸長するようにウェーハWが位置付けられる。次いで、チャックテーブル3上のウェーハWに対し、レーザー光線照射手段4の集光器44がX軸方向と平行となるストリートSTに位置付けられる。また、集光器44から照射されるパルスレーザー光線の集光点が、チャックテーブル3に保持されたウェーハW上に位置付けられる。そして、ウェーハWに対して集光器44から吸収性を有する波長のパルスレーザー光線が照射されながら、加工送り手段20によってチャックテーブル3と集光器44とが加工送り方向となるX軸方向に相対的に移動される。
これにより、図3に示すように、ウェーハW上に、ストリートSTに沿ってパルスレーザー光線の波長に基づくパルスピッチ毎に複数のレーザースポットLSが形成される。言い換えると、パルスレーザー光線の連続照射によって、隣接するレーザースポットLS間に隙間Sが介在された状態として形成される。図3は、レーザースポット形成ステップが実施されたウェーハの部分拡大図である。図3では、レーザースポットLSの形状を角丸四角形状或いは長穴状に形成したが、これに限られるものでなく、円形、楕円形、矩形(方形)にする等、種々の変更が可能である。
対象のストリートSTに沿って複数のレーザースポットLSを形成した後には、パルスレーザー光線の照射が停止され、チャックテーブル3と集光器44とがY軸方向にストリートSTの間隔に対応して相対移動(割り出し送り)される。これにより、集光器44を、対象のストリートSTに隣接するストリートSTに合わせることができる。続いて、隣接するストリートSTに沿って同様に複数のレーザースポットLSが形成される。この動作を繰り返し、X軸方向に伸びる全てのストリートSTに沿ってレーザースポットLSが形成され、その後、チャックテーブル3を回転軸の周りに90°回転させて、Y軸方向に伸びるストリートSTに沿ってレーザースポットLSが形成される。
ところで、レーザー加工時に照射されるレーザー光線は、ウェーハWに対してZ軸方向(垂直方向)の所定の位置に焦点を結んでレーザースポットLSを形成するように設定される。レーザー加工装置1の出荷時には、レーザー光線照射手段4から照射されるレーザー光線の集光位置は、設計値として設定されている。チャックテーブル3を交換した場合や、装置使用に伴うレーザー光線照射手段4の状態変化(レンズの変形や汚れ、光学系の微細な位置ずれ等)によって、レーザー光線を照射したときのウェーハWに対する集光位置が設計値から変化することがあるため、加工を行う前に、実際のレーザー光線の集光位置を検出する必要がある。
本実施の形態は、このようなレーザー光線の焦点位置検出を制御手段60の制御により自動で行うものであり、その検出方法について説明する。かかる検出方法では、上記のウェーハWに代えて検査用ウェーハを用いる。検査用ウェーハとしては、上記と同様にレーザースポットLSが形成できる限りにおいて、製品を製造するために用いるウェーハWと同じものを用いてもよいし、かかるウェーハWと異なる材質(異なる価格)のものを用いてもよい。
本実施の形態におけるレーザー光線の焦点位置検出方法は、ウェーハ載置ステップ、レーザースポット形成ステップ、ジャストフォーカス位置決定ステップの順に実施される。
本実施の形態におけるレーザー光線の焦点位置検出方法では、上記加工方法に対しウェーハWが検査用ウェーハに変更になり、上記と同様にウェーハ載置ステップが実施された後、レーザースポット形成ステップが実施される。従って、検査用ウェーハとして、図1及び図3のウェーハWの符号に括弧書きにて符号TSを併記して、ウェーハ載置ステップについての詳細な説明は省略する。図4に示すように、検査用ウェーハTSは表裏面が平坦であり、ウェーハ載置ステップでチャックテーブル3上に保持した状態で、検査用ウェーハTSの上面U(図4)が水平となる。なお、図4はX軸方向及びY軸方向における検査用ウェーハTSの一部分を示したものであり、検査用ウェーハTSの実際の外形形状は、図4に示したものとは異なる。
焦点位置検出方法におけるレーザースポット形成ステップでは、上記加工方法のレーザースポット形成ステップと同様にして検査用ウェーハTS上に、X軸方向の隙間Sを介在させて複数のレーザースポットLSが形成される。但し、これらのレーザースポットLSを形成する際に、図4に示すように、レーザー光線の集光位置を、検査用ウェーハTSの上面U位置を挟んだZ軸方向(垂直方向)の所定範囲で複数回変化させて位置づけて(デフォーカス量を変化させて)、Z軸方向で異なる複数の位置に各レーザースポットLS(LS1~LS6)を形成する。図4において、各レーザースポットLS1~LS6を形成するZ軸方向の集光位置の違いを一点鎖線Mで仮想的に示した。なお、レーザースポット形成ステップで形成するレーザースポットの数は任意であり、図4に示す数に限定されない。
このようにレーザースポット形成ステップが実施された後にジャストフォーカス位置決定ステップが実施される。ジャストフォーカス位置決定ステップでは、撮像ステップ、抽出ステップ、算出ステップ、決定ステップが実施される。
撮像ステップでは、撮像手段50の直下に、先のレーザースポット形成ステップで形成された集光位置(デフォーカス量)の異なる複数のレーザースポットLS(図4)が位置付けられ、加工送り方向となるX軸方向の複数箇所にて撮像手段50により各レーザースポットLSが撮像される。撮像された各集光位置でのレーザースポットLSの画像データは制御手段60に入力される。
撮像ステップが実施された後、抽出ステップが実施される。抽出ステップでは、撮像した各集光位置でのレーザースポットLSの画像データから、そのレーザースポットLSの輪郭が抽出される適宜な処理が制御手段60にて実施される。例を挙げると、各集光位置でのレーザースポットLSの画像データから、所定のアルゴリズムによって当該レーザースポットLSの輪郭を線状に抽出する画像処理が実施される。次の算出ステップで適切な算出結果を得るために、抽出ステップでの輪郭の抽出処理は、全ての集光位置でのレーザースポットLSの画像データに対して同条件で行われる。
抽出ステップでは、撮像ステップで撮像された各レーザースポットLSのうち、図3に破線の枠で囲んだ両端部分Eを対象として輪郭の抽出処理を行う。レーザースポットLSの両端部分Eは、シンプルな直線ではなく特徴的な形状を含んでいるためエッジ検出に適しており、輪郭の抽出を高精度に行うことができる。なお、図3のような角丸四角形のレーザースポットLSではない場合も、レーザースポットの長手方向の両端部分を輪郭の抽出対象とすることが好ましい。
抽出ステップが実施された後、算出ステップが実施される。算出ステップが実施される前の段階で、パルスレーザー光線の照射条件等に基づき、レーザースポットLSの形状として理想となる輪郭の基準データが記憶手段61に予め記憶される。ここでの理想の形状とは、例えば、レーザースポットLSを形成するためのレーザー光線の通過をコントロールするマスク形状等から設定可能である。
算出ステップでは、抽出ステップで抽出した各集光位置でのレーザースポットLS(図4)の個々の画像データ(特に両端部分Eの輪郭の画像データ)と、記憶手段61に記憶された基準データとが制御手段60にてそれぞれ比較され、パターンマッチング等の所定の画像判定法によって、基準データに対する個々の画像データの類似度が算出される。類似度は、基準データに対する画像データのずれを表すものであり、ずれが大きくなると類似度が低くなり、ずれが小さい場合には類似度が高くなる。
図4に示すように、集光位置を異ならせて形成した複数のレーザースポットLS1~LS6は、Z軸方向における形成箇所がそれぞれ異なる。そのため、デフォーカス量の違いにより、撮像ステップで撮像したときの各レーザースポットLS1~LS6の輪郭の鮮明度(ボケ量)がそれぞれ異なる。この鮮明度の違いに基づいて、抽出ステップで個々のレーザースポットLS1~LS6から抽出される画像データがそれぞれ異なるものとなる。その結果、算出ステップにおいて、基準データに対する各レーザースポットLS1~LS6の画像データの類似度に相違が生じる。すなわち、算出ステップで算出される類似度の違いは、個々の各レーザースポットLS1~LS6の集光位置の差に対応している。
算出ステップが実施された後、決定ステップが実施される。決定ステップでは、複数のレーザースポットLSの画像データについて算出ステップで算出した類似度のうち、上記理想の輪郭に対する類似度が最大のレーザースポットLSの集光位置がジャストフォーカス位置であると決定される。
図5は、集光位置の異なる複数のレーザースポットLS(LS1~LS6)を対象とした類似度判定の概念を示したものである。図5の例では、各レーザースポットLS1~LS6のうち、レーザースポットLS4の画像データが、基準データに対する類似度が最大となっている。決定ステップの第1の態様として、この最大類似度のレーザースポットLS4の集光位置を直接的にジャストフォーカス位置であると決定する。
決定ステップの第2の態様として、各レーザースポットLSの集光位置(デフォーカス量)と、各レーザースポットLSの画像データの輪郭の鮮明度(基準データとの類似度)との関係から、類似度の近似曲線AC(図5)を作成し、該近似曲線ACにおける最大類似度の集光位置LS-V(図5)をジャストフォーカス位置であると決定する。このように近似曲線を作成することで、撮像ステップで撮像を行っていない集光位置でもジャストフォーカス位置として設定が可能であり、より高精度なジャストフォーカス判定を実現できる。
制御手段60は、以上の各ステップを経て決定したジャストフォーカス位置を基準としてレーザー光線の集光位置を位置付けて、上記検出方法を完了する。そして、この検出後(補正後)の集光位置に基づいて、レーザー光線照射手段4のZ軸方向位置を制御して、上記加工方法でのウェーハWに対するレーザー加工を実行する。
以上のように、本実施の形態の検出方法では、レーザースポットLSの撮像結果に基づき、ジャストフォーカス位置であるレーザー集光位置を制御手段60で決定することができる。これにより、オペレータによる目視を行わなくてよくなり、オペレータの熟練度によって検出精度が不安定になることを防ぐことができ、精度良く安定してレーザー光線の焦点位置を検出することができる。また、オペレータの目視に比べて判定に要する処理時間を短縮することができ、検出の効率化を図ることができる。
しかも、ウェーハWのアライメントで用いる撮像手段50を用いてレーザースポットLSを検出でき、かかる検出のためのセンサや撮像機器を増設しなくてもよいため、装置構成の簡略化を図ることができる。
なお、決定ステップでの基準データとの類似度判定に閾値を設定してもよい。撮像ステップ及び抽出ステップで取得した複数のレーザースポットLSの画像データの全てが、算出ステップで算出した基準データに対する類似度において閾値を下回っている(類似度が低すぎる)場合、レーザー光線照射手段4でのレーザー照射や検査用ウェーハTSの保持状態等に何らかのエラーが生じてレーザースポットが適切に形成されていない可能性がある。このような場合には、制御手段60は、決定ステップでのジャストフォーカス位置の決定を行わないと共に、表示や音声等の報知手段(図示略)を用いてオペレータにエラー状態を報知してもよい。
なお、本発明の実施の形態は上記の各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の趣旨を逸脱しない範囲において様々に変更、置換、変形されてもよい。さらには、技術の進歩又は派生する別技術によって、本発明の技術的思想を別の仕方で実現することができれば、その方法を用いて実施されてもよい。したがって、特許請求の範囲は、本発明の技術的思想の範囲内に含まれ得る全ての実施態様をカバーしている。
上記実施の形態では、算出ステップにおいてパターンマッチングを利用して理想のレーザースポット形状との類似度を算出したが、2つのレーザースポット形状の類似度の算出方法は、それらの相関の程度が算出できる限りにおいて、特に限定されずに種々の方法を採用することができる。
また、撮像手段50は、レーザースポットLSの検出とウェーハWのアライメントとで兼用する場合を説明したが、それぞれに専用の撮像手段を設けることを妨げるものでない。
以上説明したように、本発明は、レーザー光線の焦点位置を容易且つ確実に判定できるという効果を有し、被加工物にレーザー光線を照射してレーザースポットを形成して加工する際に有用である。
1 :レーザー加工装置
3 :チャックテーブル(保持手段)
3a :保持面(被加工物保持面)
4 :レーザー光線照射手段
13 :割り出し送り手段
16 :Y軸テーブル
20 :加工送り手段
21 :X軸テーブル
27 :支持機構(集光点位置調整手段)
29 :Y軸テーブル
33 :Z軸テーブル
42 :レーザー光線発振手段
43 :光学系
44 :集光器
45 :波長変換機構
50 :撮像手段
60 :制御手段
61 :記憶手段
AC :近似曲線
LS :レーザースポット
LS-V :近似曲線上の最大類似度の集光位置
TS :検査用ウェーハ
W :ウェーハ(被加工物)

Claims (1)

  1. 被加工物を保持する保持手段と、該保持手段に保持された被加工物の上面側からレーザー光線を照射し集光点を生成する集光器を備えたレーザー光線照射手段と、該集光器が生成するレーザー光線の集光点を該保持手段の被加工物保持面に垂直な方向に移動させる集光点位置調整手段と、該保持手段と該レーザー光線照射手段とを加工送り方向に相対的に移動させる加工送り手段と、該保持手段に保持された被加工物の上面を撮像する撮像手段と、制御手段と、を具備しているレーザー加工装置において、該レーザー光線照射手段によって照射される該レーザー光線の焦点位置を検出する焦点位置検出方法であって、
    該保持手段上に表裏面平坦な検査用ウェーハを載置する検査用ウェーハ載置ステップと、
    該検査用ウェーハ載置ステップを実施した後に、該レーザー光線集光位置を該検査用ウェーハ上面位置を挟んだ垂直方向の所定範囲で複数回変化させて位置づけて該検査用ウェーハに対して吸収性を有する波長のパルスレーザー光線を照射して隣接するレーザースポット間に隙間を介在させて連続して照射し、所定範囲の複数の集光位置で複数のレーザースポットを形成するレーザースポット形成ステップと、
    該レーザースポット形成ステップを実施した後に、該撮像手段により各集光位置のレーザースポットを撮像し、該制御手段により撮像したレーザースポット画像から該レーザースポット形状を抽出し、予め記録手段に記録されている理想のレーザースポット形状との類似度を各集光位置毎に算出し、各集光位置における該類似度の近似曲線を算出し、該近似曲線における最大類似度の集光位置をジャストフォーカス位置であると決定するジャストフォーカス位置決定ステップと、
    から構成されることを特徴とするレーザー光線の焦点位置検出方法。
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