JP7035672B2 - 印刷物、印刷物の製造方法、及び印刷物の製造装置 - Google Patents

印刷物、印刷物の製造方法、及び印刷物の製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、印刷物、印刷物の製造方法、及び印刷物の製造装置に関する。
紫外線(UV)硬化型インクジェットインクは、基材対応性、速乾性、強度等の特性を有することから、様々な建装材、日用品、自動車用品等への加飾印刷や、垂れ幕、ポスターなどのサイン印刷及びディスプレイ印刷などに広く用いられている。
近年は、油彩画の複製等など精度が求められる印刷において、インクジェット方式による積層体の形成が行われている。例えば、油彩画の具の盛り上がり、筆のタッチ、キャンバスの生地目などの再現として、色だけでなく凹凸までオンデマンドに再現することができている。しかし、絵柄と形状以外、例えば、光沢等の質感のオンデマンド性は低い。UV硬化型インクジェットにおいては、インクの浸透や揮発の影響が少なく、着弾したインク滴がそのまま紫外線(UV)によって硬化されるため、その表面凹凸はインクジェット滴のドット形状、即ち、インク滴の濡れ性に依存しやすい。そのため、光沢はインク種に依存となることが多く、オンデマンドに制御することは難しい。例えば、絵画の複製などにおいては、元画像の光沢度を忠実に再現するためには、光沢度を読み取り、その光沢度をそのままデジタルに再現する必要がある。
この課題を解決する方法としては、一般的に、クリアインクによるスポットニスコートによる部分加飾が挙げられるが、これは光沢の有無の選択であり、自在に光沢度を制御することはできず、質感が大きく異なるという課題がある。
例えば、クリアインクに対するUV光照射タイミングを調節し、レベリング時間を制御することで、光沢を制御する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、表面で酸素による硬化阻害が起きやすいインク処方を採用することで、表面を液化させ、インクの濡れ性を上げ、光沢を発現させる方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
また、酸素による硬化阻害を利用して部分硬化で光沢を変化させ、追加照射で仕上げを行う方法が提案されている(例えば、特許文献3及び4参照)。
本発明は、光沢をグロス調からマット調までその変化を認識可能な範囲で制御できる印刷物の製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としての本発明の印刷物の製造方法は、活性エネルギー線の照度により光沢度が可変な印刷物の製造方法であって、付与した活性エネルギー線硬化型組成物の液滴に光沢最大照度の0.8倍未満の活性エネルギー線照射を行う第1の照射工程と、前記第1の照射工程で照射した液滴上に活性エネルギー線硬化型組成物の液滴を付与する第1の付与工程と、を含む。
本発明によると、光沢をグロス調からマット調までその変化を認識可能な範囲で制御できる印刷物の製造方法を提供することができる。
図1は、本発明における像形成装置の一例を示す概略図である。 図2は、本発明における別の像形成装置の一例を示す概略図である。 図3は、マット調印刷物(模様状凹凸形成)の拡大画像である。 図4は、マット調印刷物(模様状凹凸形成)の拡大画像である。 図5は、グロス調印刷物の拡大画像である。 図6は、マット調印刷物(ドット形状)の拡大画像である。
(印刷物の製造方法及び印刷物の製造装置)
本発明の第1の形態の印刷物の製造方法は、活性エネルギー線の照度により光沢度が可変な印刷物の製造方法であって、付与した活性エネルギー線硬化型組成物の液滴に光沢最大照度の0.8倍未満の照度で活性エネルギー線照射を行う第1の照射工程と、第1の照射工程で照射した液滴上に活性エネルギー線硬化型組成物の液滴を付与する第1の付与工程と、を含み、第1の固化工程を含むことが好ましく、更に必要に応じてその他の工程を含む。
本発明の第1の形態の印刷物の製造装置は、活性エネルギー線の照度により光沢度が可変な印刷物の製造装置であって、付与した活性エネルギー線硬化型組成物の液滴に光沢最大照度の0.8倍未満の照度で活性エネルギー線照射を行う第1の照射手段と、第1の照射手段で照射した液滴上に活性エネルギー線硬化型組成物の液滴を付与する第1の付与手段と、を有し、第1の固化手段を有することが好ましく、更に必要に応じてその他の手段を有する。
本発明の第2の形態の印刷物の製造方法は、活性エネルギー線の照度により光沢度が可変な印刷物の製造方法であって、付与した活性エネルギー線硬化型組成物の液滴に光沢最大照度の0.8倍以上1.49倍以下の照度の活性エネルギー線照射を行う第2の照射工程と、前記第2の照射工程で照射した液滴上に活性エネルギー線硬化型組成物の液滴を付与する第2の付与工程とを、含み、第2の固化工程を含むことが好ましく、更に必要に応じてその他の工程を含む。
本発明の第2の形態の印刷物の製造装置は、活性エネルギー線の照度により光沢度が可変な印刷物の製造装置であって、付与した活性エネルギー線硬化型組成物の液滴に光沢最大照度の0.8倍以上1.49倍以下の照度の活性エネルギー線照射を行う第2の照射手段と、前記第2の照射手段で照射した液滴上に活性エネルギー線硬化型組成物の液滴を付与する第2の付与手段と、を有し、第2の固化手段を有することが好ましく、更に必要に応じてその他の手段を有する。
本発明の第3の形態の印刷物の製造方法は、本発明の第1の形態の印刷物の製造方法からなる工程と、本発明の第2の形態の印刷物の製造方法からなる工程とを、同一印刷物内で組み合わせ、更に必要に応じてその他の工程を含む。
本発明の第3の形態の印刷物の製造装置は、本発明の第1の形態の印刷物の製造方法を実施する手段と、本発明の第2の形態の印刷物の製造方法を実施する手段とを、同一印刷物内で組み合わせ、更に必要に応じてその他の手段を有する。
本発明の第1の形態から第3の形態の印刷物の製造装置及び印刷物の製造方法は、特許文献1のような従来技術の課題を解決する。特許文献1の従来技術における光沢制御は、クリアインクを使用するため、カラーインク単体の質感とは異なる。また、時間による制御のため、装置上の制約などで光沢制御幅も制限されることや、コートされる側の状態や形状などに影響されること、制御の精度が十分でないという課題を有している。
本発明の第1の形態から第3の形態の印刷物の製造装置及び印刷物の製造方法は、特許文献2のような従来技術の課題を解決する。特許文献2の従来技術における光沢の発現は、インク処方依存であり、光沢度を制御することはできていない。また、表面の硬化阻害という課題が残る。
本発明の第1の形態から第3の形態の印刷物の製造装置及び印刷物の製造方法は、特許文献3及び4のような従来技術の課題を解決する。特許文献3及び4の従来技術は、酸素による硬化阻害を利用し、部分硬化物の硬化不良の課題を解消させ完全硬化させるために、低酸素下でのUV照射やUV光源の波長の変更を必要としている。また、光沢の変化幅も、光沢がどう変化するかも記載がなく効果が定かではないという課題を有している。
したがって、従来技術においては、光沢をグロス調からマット調までその変化を認識可能な範囲制御することや、簡易的な活性エネルギー線照射装置で硬化不良のない塗膜物性を得ることは困難である。
本発明における印刷物の表面形状は、光沢に影響を与える。グロス調の印刷物としては活性エネルギー線硬化型組成物の液滴の凹凸が少ないことが好ましい。マット調の印刷物としては表面の凹凸が大きいことが好ましいが、液滴のドット形状由来の凹凸であっても、その他の模様状凹凸であってもよい。低照度で活性エネルギー線照射した表面液状硬化物に活性エネルギー線硬化型組成物の液滴を着弾させた場合、液滴のドット形状とは異なる模様状凹凸を形成することもできる。
本発明によると、活性エネルギー線硬化型組成物の液滴の表面硬化状態を固体状態と液体状態とに制御し、活性エネルギー線硬化型組成物の液滴上に着弾する活性エネルギー線硬化型組成物の液滴の濡れ性及び形状を変化させ、得られる印刷物の光沢度を変化させることができる。また、活性エネルギー線硬化型組成物の硬化状態の制御として、活性エネルギー線硬化型組成物の光重合によって得られたポリマーの不溶化による不均化硬化プロセスを採用することで、未反応モノマー液体と反応後ポリマー固体の固液分離により、表面硬化状態の差を強調させ光沢幅を広げるとともに、硬化不良の課題を解決できる。
したがって、本発明の第1の形態から第3の形態の印刷物の製造装置及び印刷物の製造方法は、付与した活性エネルギー線硬化型組成物の液滴に光沢最大照度の0.8倍未満の照度で活性エネルギー線照射を行う第1の照射工程、第1の付与工程、及び/又は付与した活性エネルギー線硬化型組成物の液滴に光沢最大照度の0.8倍以上1.49倍以下の照度の活性エネルギー線照射を行う第2の照射工程、第2の付与工程を含むことにより、光沢をグロス調からマット調までその変化を認識可能な範囲で制御できる。
(第1の形態の印刷物の製造装置及び印刷物の製造方法)
第1の形態の印刷物の製造装置及び印刷物の製造方法によると、図3に示すような模様形成によるマット調印刷物が製造できる。
<第1の照射工程及び第1の照射工程>
第1の照射工程は、付与した活性エネルギー線硬化型組成物の液滴に光沢最大照度の0.8倍未満の照度で活性エネルギー線照射を行う工程であり、第1の照射手段により実施される。第1の照射工程により、表面が液状の固液分離構造が形成される。
付与した活性エネルギー線硬化型組成物の液滴に光沢最大照度の0.8倍未満の照度で活性エネルギー線照射を行い、0.5倍以下が好ましい。0.8倍未満で模様が形成し始める傾向にあり、図4に示すような印刷物が得られ、0.5倍以下では模様状凹凸が十分に大きくなり図3に示すような印刷物が得られ、マット調の印刷物が得られやすい。下限としては、内部が硬化する範囲内であればよく、カラー濃度や開始剤の種類や量により内部硬化性に応じて適宜調整することができる。更には、滲みなどが発生しない程度に内部が硬化できる照度以上であることが好ましい。
ここで、光沢最大照度は、例えば、0.25W/cm~1.00W/cmの間で、0.05W/cm間隔で印刷物の60度光沢度を、光沢度計(例えば、BYKガードナー社製マイクロトリグロス)を用いて測定し、その最大値を示す照度を光沢最大照度とする。
<第1の付与工程及び第1の付与手段>
第1の付与工程は、第1の照射工程で照射した液滴上に活性エネルギー線硬化型組成物の液滴を付与する工程であり、第1の付与手段により実施される。
第1の付与工程における活性エネルギー線硬化型組成物の液滴の付与は、インクジェット法で行われることが好ましい。
<第1の固化工程及び第1の固化工程>
第1の固化工程は、第1の付与工程後の活性エネルギー線硬化型組成物の液滴に、更に活性エネルギー線照射を行い、印刷物表面を固化させる工程であり、第1の固化手段により実施される。
第1の固化工程を行うことにより、液状表面ではなく固体表面を形成できる。
第1の固化工程は、第1の付与工程後の活性エネルギー線硬化型組成物の液滴に光沢最大照度の1.2倍以上の照度で活性エネルギー線照射することが好ましい。
第1の固化工程としては、一連のプロセスとして第1の照射工程と同じ活性エネルギー線照度で照射し、マルチパス印字の中の漏れ光による積算光により硬化させてもよく、あるいは追加の活性エネルギー線照射として光沢最大照度の1.2倍以上の活性エネルギー線照度により硬化させてもよい。
具体的には、マット調印刷物(模様状凹凸)の製造方法としては、液状表面の固液分離構造を形成させる下層形成工程と、その上に活性エネルギー線硬化型組成物の液滴を付与して模様状凹凸を形成させる上層形成工程と、上層あるいは上層の表面液状層を固化する工程を含む。上層と下層は少なくとも一部が重なっていればよい。
前記下層形成工程は、活性エネルギー線硬化型組成物の液滴に光沢最大照度の0.8倍未満で活性エネルギー線照射することが好ましく、0.5倍以下で活性エネルギー線照射することがより好ましい。0.8倍未満で模様が形成し始める傾向にあり、図4に示すような印刷物が得られ、0.5倍以下では模様状凹凸が十分に大きくなり図3に示すような印刷物が得られ、マット調の印刷物が得られやすい。下限としては、内部が硬化する範囲内であればよく、カラー濃度や開始剤の種類や量により内部硬化性に応じて適宜調整することができる。更には、滲みなどが発生しない程度に内部が硬化できる照度以上であることが好ましい。
前記上層の固化工程は、特に限定されないが、活性エネルギー線照射する照射工程であることが好ましい。連続したプロセスの中で上層を固化することができる。この工程により、液状表面ではなく固体表面を形成させる。上層の硬化工程としては、一連のプロセスとして下層形成工程と同じ活性エネルギー線照度で活性エネルギー線照射し、マルチパス印字の中の漏れ光による積算光により硬化させてもよく、あるいは別途活性エネルギー線照射として光沢最大照度の1.2倍以上の活性エネルギー線照度により硬化させてもよい。更には、上層に対し、下層形成工程と同じ光沢最大照度の0.8倍未満の活性エネルギー線照度では活性エネルギー線照射せずに、上層のみ光沢最大照度の1.2倍以上の活性エネルギー線照度で活性エネルギー線照射することが好ましい。一度の活性エネルギー線照射で硬化させることで酸素による硬化阻害の影響を減少させることができ、十分な硬化反応を進行しやすい。
<その他の工程及びその他の手段>
その他の工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、制御工程などが挙げられる。
その他の手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、制御手段などが挙げられる。
-制御工程及び制御手段-
制御工程は、各工程を制御する工程であり、制御手段により好適に行うことができる。
制御手段としては、各手段の動きを制御することができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器が挙げられる。
(第2の形態の印刷物の製造装置及び印刷物の製造方法)
第2の形態の印刷物の製造装置及び印刷物の製造方法によると、図5に示すようなグロス調印刷物が製造できる。
<第2の照射工程及び第2の照射工程>
第2の照射工程は、付与した活性エネルギー線硬化型組成物の液滴に光沢最大照度の0.8倍以上1.49倍以下の照度の活性エネルギー線照射を行う工程であり、第2の照射手段により実施される。第2の照射工程により、表面が液状の固液分離構造が形成される。
付与した活性エネルギー線硬化型組成物の液滴に光沢最大照度の0.8倍以上1.49倍以下の照度の活性エネルギー線照射を行い、0.9倍以上1.2倍以下が好ましく、1倍が特に好ましい。光沢最大照度の0.8倍以上1.49倍以下の照度であると、図5に示すグロス調印刷物が得られる。光沢最大照度の0.8倍未満であれば、模様状凹凸の形成が起こり、光沢度が低下する。光沢最大照度の1.49倍を超えると、インク滴の凹凸が大きくなり、光沢度が低下する。
ここで、光沢最大照度は、例えば、0.25W/cm~1.00W/cmの間で、0.05W/cm間隔で印刷物の60度光沢度を、光沢度計(例えば、BYKガードナー社製マイクロトリグロス)を用いて測定し、その最大値を示す照度を光沢最大照度とする。
<第2の付与工程及び第2の付与手段>
第2の付与工程は、第2の照射工程で照射した液滴上に活性エネルギー線硬化型組成物の液滴を付与する工程であり、第2の付与手段により実施される。
第2の付与工程における活性エネルギー線硬化型組成物の液滴の付与は、インクジェット法で行われることが好ましい。
<第2の固化工程及び第2の固化工程>
第2の固化工程は、第2の付与工程後の活性エネルギー線硬化型組成物の液滴に、更に活性エネルギー線照射を行い、印刷物表面を固化させる工程であり、第2の固化手段により実施される。
第2の固化工程を行うことにより、液状表面ではなく固体表面を形成できる。
第2の固化工程は、第2の付与工程後の活性エネルギー線硬化型組成物の液滴に光沢最大照度の1.2倍以上の照度で活性エネルギー線照射することが好ましい。
第2の固化工程としては、一連のプロセスとして第2の照射工程と同じ活性エネルギー線照度で照射し、マルチパス印字の中の漏れ光による積算光により硬化させてもよく、あるいは追加の活性エネルギー線照射として光沢最大照度の1.2倍以上の活性エネルギー線照度により硬化させてもよい。
具体的には、グロス調印刷物の製造方法としては、液状表面の固液分離構造を形成させる下層形成工程と、その上に活性エネルギー線硬化型組成物の液滴を付与させ濡れ広がらせる上層形成工程と、上層あるいは上層の表面液状層の硬化工程を有する。上層と下層は少なくとも一部が重なっていればよい。
前記下層形成工程は、活性エネルギー線硬化型組成物の液滴に光沢最大照度の0.8倍以上1.49倍以下の活性エネルギー線照度で活性エネルギー線照射することが好ましく、0.9倍以上1.2倍以下がより好ましく、1倍であることが特に好ましい。0.8倍以下であれば、模様状凹凸の形成が起こり、光沢度が低下する。1.5倍以上の活性エネルギー線照度であれば、インク滴の凹凸が大きくなり、光沢度が低下する。
前記上層の固化工程は、特に限定されないが、活性エネルギー線照射する照射工程であることが好ましい。連続したプロセスの中で上層を固化することができる。この工程により、液状表面ではなく固体表面を形成させる。上層の硬化工程としては、一連のプロセスとして下層形成工程と同じ活性エネルギー線照度で活性エネルギー線照射し、マルチパス印字の中の漏れ光による積算光により硬化させてもよく、あるいは別途活性エネルギー線照射として光沢最大照度の1.2倍以上の活性エネルギー線照射により硬化させてもよい。更には、上層に対し、下層形成工程と同じ光沢最大照度の0.8倍未満の活性エネルギー線照度では活性エネルギー線照射せずに、上層のみ光沢最大照度の1.2倍以上の活性エネルギー線照度で活性エネルギー線照射することが好ましい。一度の活性エネルギー線照射で硬化させることで酸素による硬化阻害の影響を減少させることができ、十分な硬化反応を進行しやすい。
<その他の工程及びその他の手段>
その他の工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、制御工程などが挙げられる。
その他の手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、制御手段などが挙げられる。
-制御工程及び制御手段-
制御工程は、各工程を制御する工程であり、制御手段により好適に行うことができる。
制御手段としては、各手段の動きを制御することができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器が挙げられる。
(第3の形態の印刷物の製造装置及び印刷物の製造方法)
第3の形態の印刷物の製造装置及び印刷物の製造方法によると、図3に示すような模様形成によるマット調と、図5に示すようなグロス調とを同一印刷物内に有する印刷物を製造することができる。
第1の形態のマット調印刷物(模様状凹凸)の製造方法や第2の形態のグロス調印刷物の製造方法やマット調印刷物の製造方法(ドット形状)を組み合わせることで、光沢度の異なる印刷物を製造することができる。
本発明の第3の形態の印刷物の製造方法は、本発明の第1の形態の印刷物の製造方法からなる工程と、本発明の第2の形態の印刷物の製造方法からなる工程とを、同一印刷物内で組み合わせる。
本発明の第1の形態の印刷物の製造方法からなる工程及び本発明の第2の形態の印刷物の製造方法からなる工程は、本発明の第1の形態の印刷物の製造方法及び本発明の第2の形態の印刷物の製造方法と同様である。
本発明の第3の形態の印刷物の製造装置は、本発明の第1の形態の印刷物の製造方法を実施する手段と、本発明の第2の形態の印刷物の製造方法を実施する手段とを、同一印刷物内で組み合わせたものである。
本発明の第1の形態の印刷物の製造方法を実施する手段及び本発明の第2の形態の印刷物の製造方法を実施する手段は、本発明の第1の形態の印刷物の製造装置及び本発明の第2の形態の印刷物の製造装置と同様である。
前記活性エネルギー線照射活性エネルギー線照度の調整としては、活性エネルギー線光源の出力調整により行うことが好ましい。活性エネルギー線硬化型組成物の表面硬化状態としては、積算光量の影響も受けるため光量により制御することも可能であるが、特に照度の影響を受けやすい。また、出力調整であれば他のプロセスへの影響が少なく、操作が簡便である。前記光沢度の制御幅を、活性エネルギー線出力の最低出力から最高出力の範囲で達成することが好ましいが、複数の活性エネルギー線光源の設置や速度調整、スキャン数の増加などにより光量調整の幅を広げてもよい。
光沢最大照度を示す活性エネルギー線出力(照度)としては、活性エネルギー線出力の最低出力から最高出力の範囲のいずれでもよい。グロス調(光沢極大)が低出力側の場合には高出力側でドット形状由来のマット調印刷ができ、グロス調(光沢極大)が高出力側の場合には低出力側で模様状凹凸由来のマット調印刷ができ、グロス調(光沢極大)が中間的出力の場合には、ドット形状由来のマット調印刷と模様状凹凸由来のマット調印刷の両方を活用することができる。
グロス調からマット調まで光沢を制御する際の活性エネルギー線出力の幅としては、照度比(最大照度/最低照度)は1.2以上が好ましく、1.2以上4以下がより好ましく、1.5以上3以下が更に好ましい。最大照度/最低照度が1.2以上4以下の範囲において、光沢をグロス調からマット調までその変化を認識可能な範囲で制御できる。
照度比(最大照度/最低照度)が1.2未満であると、光沢の変化の度合いが大きいために、画像全体での光沢度の精度が得られにくい。照度比(最大照度/最低照度)が4を超えると、同一光源の出力調整のみでの制御が難しくなる。
本発明の印刷物の製造方法は、活性エネルギー線硬化型組成物の液滴への活性エネルギー線照射後に、活性エネルギー線硬化型組成物の液滴と接するように液滴を付与させることを特徴としており、液滴の照射後に所望の硬化状態を維持している間にその上に液滴を付与させることが好ましい。前記「その上に」とは真上とは限らず、接する状態を意味する。
マルチパス方式であれば、分割しすぎるとインク滴が所望の硬化状態を維持したままその後で着弾するインクと接しにくいため、マルチパスのパス数としては2パス以上8パス以下が好ましい。シングルパス方式であれば、2層以上の印刷プロセスが好ましい。
また、入力画像を加工することもでき、例えば、入力画像に対し、画像を分割する画像処理を施し、順に印刷することで、印字順を変更してもよい。原理は不明確であるが、光沢度の変化を大きくすることができる。第2の形態の印刷物のグロス画像はよりグロスに、第1の形態の印刷物のマット画像はよりマットに印刷できるようになる。具体的には、インクジェット滴のドット単位で画像を分割し、例えば、4分割の場合は濃度25%の画像を順に印刷して濃度100%の画像を形成する。また、画像を分割することで、未硬化状態でのインク滴の合一を防ぐことができ、画質を鮮明にすることができる。必ずしも実際に画像そのものを加工する必要はなく、実質的に上記のような印字方法となっていればよい。
一様な光沢度の画像の印刷であれば、所望の光沢度に対応する活性エネルギー線照度で印刷すればよい。一方、部位によって光沢度の異なる印刷物の印字方法としては、元の入力画像に対し、光沢度ごとに画像を分解し、各光沢度の画像ごとに光沢度に対応する活性エネルギー線照度で印刷し、組み合わせて元の一つの画像にすることで部位によって光沢度の異なる画像が得られる。例えば、画像を複製する場合には、色と光沢度を測定し、光沢度ごとに画像を分解し、各光沢度の画像ごとに測定された色に対応するインクを吐出し光沢度に対応する活性エネルギー線照度で活性エネルギー線照射して各光沢度の画像を形成し、各光沢度の画像を組み合わせて元の一つの画像にすることで、光沢度を含めて画像を複製することができる。
(印刷物)
本発明の印刷物は、印刷時の活性エネルギー線照射照度に応じて印刷物の光沢度が変化する。同一の印刷装置と同一の活性エネルギー線硬化型組成物(インク)を用いたとしても、光沢度の異なる印刷物を製造できることが特徴となる。光沢度が変化するとは光沢度の差が認識可能な範囲で変化することを意味する。
第1の形態のマット調印刷物(模様状凹凸)の製造方法や第2の形態のグロス調印刷物の製造方法やマット調印刷物の製造方法(ドット形状)を組み合わせることで、光沢度の異なる印刷物を製造することができる。
第1の形態のマット調印刷物は、その表面に模様状凹凸を有しており、低い光沢度を示す。また、その光沢度比(85度光沢度/60度光沢度)は、1.3以下であり、1.1以下であることが好ましい。光沢度比(85度光沢度/60度光沢度)が、1.3以下であると、第1の形態の印刷物の模様状凹凸を十分に形成することができ、1.1以下であれば模様状凹凸を十分に形成することができる。この模様は、液滴の輪郭に沿った局所的な模様であると考えられ、ドット形状の液滴の円弧状のなだらかな凹凸とは異なる。第一の形態の印刷物の模様状凹凸においては、滴の大きさや着弾のさせ方により、より細かく凹凸を形成させることができると考えられる。
光沢度の制御幅としては、60度光沢度にて20以上の光沢度の差があることが好ましく、30以上がより好ましく、40以上の光沢度の差があることが更に好ましい。また、一つの印刷物の中で、光沢度が一様であっても、グロス調とマット調の2分化された表現であっても、デジタルに無段階で光沢度が変化していてもよい。
なお、本発明においては、以下に示すドット形状由来のマット調印刷物の製造方法によるマット調印刷物を含んでいても構わない。
-マット調印刷物の製造方法(ドット形状)-
ドット形状由来のマット調印刷物の製造方法としては、通常の活性エネルギー線硬化型組成物の液滴の印字プロセス同様に、活性エネルギー線硬化型組成物の液滴を着弾させ、活性エネルギー線照射にて固体表面が得られるように液滴を硬化させ、その上に活性エネルギー線硬化型組成物の液滴を着弾させ硬化させるというプロセスを繰り返す。図6のような印刷物が得られる。
固体表面が得られる活性エネルギー線照度としては、光沢最大照度の1.2倍以上4倍以下の活性エネルギー線照度であることが好ましく、1.5倍以上3倍以下であることがより好ましい。照度が大きいほど固体表面が乾いた状態となり、液滴の接触角が大きくなるため、ドット形状由来の凹凸が大きくなり光沢度が低下する。照度が大きすぎると同一光源の中での活性エネルギー線出力調整の範囲での制御が難しく、また過剰照射による黄変などの基材の変質などの原因となる。撥インク性を付与できる界面活性剤を添加する場合などでは、1.2倍以上1.5倍未満の活性エネルギー線照度でも十分な接触角が得られる場合もある。また、積算光量として受光量を上げることも効果的であり、活性エネルギー線出力調整の範囲で十分な固体表面が得られない場合には、追加の活性エネルギー線照射を行うことが好ましい。
<<活性エネルギー線>>
活性エネルギー線硬化型組成物を硬化させるために用いる活性エネルギー線としては、紫外線の他、電子線、α線、β線、γ線、X線等の、組成物中の重合性成分の重合反応を進める上で必要なエネルギーを付与できるものであればよく、特に限定されない。特に高エネルギーな光源を使用する場合には、重合開始剤を使用しなくても重合反応を進めることができる。また、紫外線照射の場合、環境保護の観点から水銀フリー化が強く望まれており、GaN系半導体紫外発光デバイスへの置き換えは産業的、環境的にも非常に有用である。更に、紫外線発光ダイオード(UV-LED)及び紫外線レーザダイオード(UV-LD)は小型、高寿命、高効率、低コストであり、紫外線光源として好ましい。これらの中でも、表面と内部の不均一硬化や、表面の完全硬化の点から、メタルハライド系の紫外線光源が好ましい。
<<活性エネルギー線硬化型組成物>>
活性エネルギー線硬化型組成物は、活性エネルギー線照度により硬化状態を切り替えられる。高照度では表面が固化した状態を示し、低照度では表面が液体、内部が固体の固液分離状態を示す。即ち、高照度条件においては、表面が固体のため活性エネルギー線硬化型組成物の濡れ性が低くなり、低照度である条件においては、表面に液体成分が存在するため活性エネルギー線硬化型組成物の濡れ性は著しく高くなる。この濡れ性が小さい場合には光沢が低く、濡れ性が高い場合には基本的には光沢が高くなる。更に表面の液体成分を多くすると表面での模様状凹凸を形成し、光沢が低くなる。
このような特性を示す活性エネルギー線硬化型組成物としては、半硬化状態として固液分離構造を形成することが好ましく、多官能モノマーを含むことが好ましい。多官能モノマーを含まない場合は、重合反応により得られた高分子が活性エネルギー線硬化型組成物に溶解し均一に硬化する傾向が高く、固液分離するのではなく、例えば、粘着質な物質が得られ、活性エネルギー線硬化型組成物の濡れ性は高くならない。一方、多官能モノマーを含んでいる場合には三次元の架橋構造を形成するため未反応成分と分離されやすく、不均一に硬化する傾向が高く、表面の液性が保たれるため活性エネルギー線硬化型組成物の液滴の濡れ性は高くなる。
また、内部から硬化する特性を持つことが好ましいが、この不均一硬化により、内部の硬化性としても、多官能モノマーを添加するほど高くなる。表面の硬化性を内部の硬化性よりも下げるために酸素による硬化阻害を利用することができ、ラジカル重合系であることが好ましいが、酸素による硬化阻害の影響は少ないほうがよい。低照度条件の表面液体は、追加照射で完全硬化することが好ましく、低照度条件の表面液体成分としては、固液分離された未反応モノマー成分が主となることが好ましく、不均一硬化を起こす多官能モノマーの添加が好ましい。
活性エネルギー線硬化型組成物からなるインクを2種以上組み合わせたインクセットとして用いて印刷する場合、活性エネルギー線照度に対する光沢度の変化がインクセットで揃っていることが好ましく、特に光沢が極大となる活性エネルギー線照度がインクセット間で揃っていることが好ましい。各インクのうち、少なくとも4つのうち少なくとも2つの光沢極大活性エネルギー線照度の割合が1.5以内であることが好ましく、1.2以内であることがより好ましい。更にインクセット全インクにおいて1.2以内であることが好ましい。1.2以内あれば、カラー間での光沢変化の挙動が近くなるため、光沢の調整が容易になる。光沢感に影響を与えにくいインクもあり、あるいは工程を分けて異なる活性エネルギー線照度で印刷してもよいため、必ずしも全インクの光沢極大活性エネルギー線照度が揃っている必要はない。
活性エネルギー線硬化型組成物は、モノマー、及び重合開始剤を含有することが好ましく、更に必要に応じて、色材、有機溶剤、その他の成分を含有する。
-モノマー-
モノマーとしては、活性エネルギー線(紫外線、電子線等)、又は活性エネルギー線によって生成された活性種により重合反応を生起し、硬化する化合物であり、官能基数に応じて、多官能モノマー、単官能モノマーなどが挙げられる。前記モノマーは、重合性組成物であればよく、重合性オリゴマーや重合性ポリマー(マクロモノマー)を含んでいてもよい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
--多官能モノマー--
前記多官能モノマーとしては、例えば、2官能モノマー、3官能モノマー、又はそれ以上の官能基数のモノマーなどが挙げられる。
前記多官能モノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド(PO)付加物ジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのエチレンオキサイド(EO)付加物ジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、EO変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、PO変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、EO変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、PO変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、EO変性ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、PO変性ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、PO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO変性テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、PO変性テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ビス(4-(メタ)アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、ジアリルフタレート、トリアリルトリメリテート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9-ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3-ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,10-デカンジオールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、変性グリセリントリ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテル(メタ)アクリル酸付加物、変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートトリレンジイソシアネートウレタンプレポリマー、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマー、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマー、ウレタンアクリレートオリゴマー、エポキシアクリレートオリゴマー、ポリエステルアクリレートオリゴマー、ポリエーテルアクリレートオリゴマー、シリコーンアクリレートオリゴマーなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記多官能モノマーの含有量としては、三次元架橋構造を形成してインク液体から不溶化するためには、密な架橋構造を形成することが好ましく、モノマー全量に対して、50質量%以上を含むことが好ましく、70質量%以上含むことがより好ましい。また、二重結合当量(分子量/官能基数)が200以下であることが好ましく、160以下であることがより好ましい。これらを満たせば、未反応のモノマーと反応したポリマーが固液分離した硬化状態を形成しやすいため、本発明の光沢を発現する表面硬化状態を形成しやすく、表面液体(半硬化状態)も完全硬化状態へ移行しやすい。
前記多官能モノマーの官能基数としては、2~6官能が好ましく、2官能モノマーが特に好ましい。官能基数が小さいほど低粘度であり、表面液体の粘度も低くなるため、硬化状態による濡れ性の変化、即ち光沢度の制御幅も大きくすることができる。
--単官能モノマー--
前記単官能モノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、2-メチル-2-アダマンチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、3,3,5-トリメチルシクロヘキサン(メタ)アクリレート、t-ブチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、(2-メチル-2-エチル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチル(メタ)アクリレート、環状トリメチロールプロパンホルマール(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、(メタ)アクリロイルモルホリン、ベンジル(メタ)アクリレートが好ましい。
前記単官能モノマーの含有量としては、固液分離のための硬化性の観点からは、含有量が少ないことが好ましい。多く添加すると、硬化途中の半硬化の段階で固液分離ではなく粘着質な硬化物が得られるため、低活性エネルギー線照度でも表面を液化させ濡れ性を発現することが難しくなる。ただし、粘度の観点から、含有量が多いほど、低粘度化できる傾向があるため、硬化性が本発明の特性を発現できる範囲内で多く添加することが好ましい。
-重合開始剤-
活性エネルギー線硬化型組成物は、重合開始剤を含有していてもよい。重合開始剤としては、活性エネルギー線のエネルギーによって、ラジカルやカチオンなどの活性種を生成し、重合性化合物(モノマーやオリゴマー)の重合を開始させることが可能なものであればよい。このような重合開始剤としては、公知のラジカル重合開始剤やカチオン重合開始剤、塩基発生剤等を、1種単独もしくは2種以上を組み合わせて用いることができ、中でも本発明においてはラジカル重合開始剤を使用することが好ましい。組成物表面での酸素によるラジカル重合の硬化阻害を活用し、本発明に必要な硬化状態を発現することができる。また、重合開始剤は、十分な硬化速度を得るために、組成物の総質量(100質量%)に対し、5質量%以上20質量%以下含まれることが好ましい。また、その配合は活性エネルギー線照度による光沢制御に影響するため、各カラーごとに調整し、インクセット内で光沢極大となる活性エネルギー線照度を統一化させることが好ましい。
ラジカル重合開始剤としては、例えば、芳香族ケトン類、アシルフォスフィンオキサイド化合物、芳香族オニウム塩化合物、有機過酸化物、チオ化合物(チオキサントン化合物、チオフェニル基含有化合物など)、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、ケトオキシムエステル化合物、ボレート化合物、アジニウム化合物、メタロセン化合物、活性エステル化合物、炭素ハロゲン結合を有する化合物、及びアルキルアミン化合物などが挙げられる。
また、上記重合開始剤に加え、重合促進剤(増感剤)を併用することもできる。重合促進剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トリメチルアミン、メチルジメタノールアミン、トリエタノールアミン、p-ジエチルアミノアセトフェノン、p-ジメチルアミノ安息香酸エチル、p-ジメチルアミノ安息香酸-2-エチルヘキシル、N,N-ジメチルベンジルアミン、4,4’-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンなどが挙げられる。増感剤の含有量は、使用する重合開始剤やその量に応じて適宜設定すればよい。
-色材-
活性エネルギー線硬化型組成物は、色材を含有していてもよい。
色材としては、本発明における組成物の目的や要求特性に応じて、ブラック、ホワイト、マゼンタ、シアン、イエロー、グリーン、オレンジ、金や銀等の光沢色、などを付与する種々の顔料や染料を用いることができる。
色材の含有量は、所望の色濃度や組成物中における分散性等を考慮して適宜決定すればよく、特に限定されないが、組成物の総質量(100質量%)に対して、0.1質量%~30質量%であることが好ましい。なお、活性エネルギー線硬化型組成物は、色材を含まず無色透明であってもよく、その場合には、例えば、画像を保護するためのオーバーコート層として好適である。
顔料としては、無機顔料又は有機顔料を使用することができ、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
無機顔料としては、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、酸化鉄、酸化チタンを使用することができる。
有機顔料としては、例えば、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、アゾレーキ、キレートアゾ顔料等のアゾ顔料、フタロシアニン顔料、ペリレン及びペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料等の多環式顔料、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレート等)、染色レーキ(塩基性染料型レーキ、酸性染料型レーキ)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、昼光蛍光顔料などが挙げられる。
また、顔料の分散性をより良好なものとするため、分散剤を更に含んでもよい。 分散剤としては、特に限定されないが、例えば、高分子分散剤などの顔料分散物を調製するのに慣用されている分散剤が挙げられる。
染料としては、例えば、酸性染料、直接染料、反応性染料、及び塩基性染料が使用可能であり、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
-有機溶媒-
活性エネルギー線硬化型組成物は、有機溶媒を含んでもよいが、可能であれば含まない方が好ましい。有機溶媒、特に揮発性の有機溶媒を含まない(VOC(Volatile Organic Compounds)フリー)組成物であれば、当該組成物を扱う場所の安全性がより高まり、環境汚染防止を図ることも可能となる。なお、「有機溶媒」とは、例えば、エーテル、ケトン、キシレン、酢酸エチル、シクロヘキサノン、トルエンなどの一般的な非反応性の有機溶媒を意味するものであり、反応性モノマーとは区別すべきものである。また、有機溶媒を「含まない」とは、実質的に含まないことを意味し、0.1質量%未満であることが好ましい。
-その他の成分-
活性エネルギー線硬化型組成物は、必要に応じてその他の公知の成分を含んでもよい。その他の成分としては、特に制限されないが、例えば、従来公知の、界面活性剤、重合禁止剤、レべリング剤、消泡剤、蛍光増白剤、浸透促進剤、湿潤剤(保湿剤)、定着剤、粘度安定化剤、防黴剤、防腐剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、キレート剤、pH調整剤、増粘剤などが挙げられる。
-活性エネルギー線硬化型組成物の調製-
活性エネルギー線硬化型組成物は、上述した各種成分を用いて作製することができ、その調製手段や条件は特に限定されないが、例えば、重合性モノマー、顔料、分散剤等をボールミル、キティーミル、ディスクミル、ピンミル、ダイノーミルなどの分散機に投入し、分散させて顔料分散液を調製し、当該顔料分散液に更に重合性モノマー、開始剤、重合禁止剤、界面活性剤などを混合させることにより調製することができる。
<粘度>
活性エネルギー線硬化型組成物の粘度は、用途や適用手段に応じて適宜調整すればよく、特に限定されないが、例えば、当該組成物をノズルから吐出させるような吐出手段を適用する場合には、20℃~65℃の範囲における粘度、好ましくは25℃~50℃における粘度が3mPa・s~40mPa・sが好ましく、5mPa・s~15mPa・sがより好ましく、6~12mPa・sが特に好ましい。また当該粘度範囲を、上記有機溶媒を含まずに満たしていることが特に好ましい。なお、上記粘度は、東機産業株式会社製のコーンプレート型回転粘度計VISCOMETER TVE-22Lにより、コーンロータ(1°34’×R24)を使用し、回転数50rpm、恒温循環水の温度を20℃~65℃の範囲で適宜設定して測定することができる。循環水の温度調整にはVISCOMATE VM-150IIIを用いることができる。
<用途>
活性エネルギー線硬化型組成物の用途は、一般に活性エネルギー線硬化型材料が用いられている分野であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、成形用樹脂、塗料、接着剤、絶縁材、離型剤、コーティング材、シーリング材、各種レジスト、各種光学材料などが挙げられる。
更に、活性エネルギー線硬化型組成物は、インクとして用いて二次元の文字や画像、各種基材への意匠塗膜を形成するだけでなく、表面凹凸のある立体画像や三次元の立体像(立体造形物)を形成するための立体造形用材料としても用いることができる。本発明の印刷物の製造方法は、印刷物の光沢をグロスからマットまで制御するためのものであり、光沢感の異なる装飾加飾印刷、油絵の複製等の表面凹凸のある立体画像、三次元の立体造形物が用途として特に挙げられる。
この三次元の立体造形用材料は、例えば、粉体層の硬化と積層を繰り返して立体造形を行う粉体積層法において用いる粉体粒子同士のバインダーとして用いてもよく、また、図1や図2に示すような積層造形法(光造形法)において用いる立体構成材料(モデル材)や支持部材(サポート材)として用いてもよい。立体造形物の表面の凹凸や光沢度を制御することができる。なお、図1は、活性エネルギー線硬化型組成物を所定領域に吐出し、活性エネルギー線を照射して硬化させたものを順次積層して立体造形を行う方法であり(詳細後述)、図2は、活性エネルギー線硬化型組成物5の貯留プール(収容部)1に活性エネルギー線4を照射して所定形状の硬化層6を可動ステージ3上に形成し、これを順次積層して立体造形を行う方法である。
活性エネルギー線硬化型組成物を用いて立体造形物を造形するための立体造形装置としては、公知のものを使用することができ、特に限定されないが、例えば、該組成物の収容手段、供給手段、吐出手段や活性エネルギー線照射手段等を備えるものが挙げられる。
また、本発明は、活性エネルギー線硬化型組成物を硬化させて得られた硬化物や当該硬化物が基材上に形成された構造体を加工してなる成形加工品も含む。
上記基材としては、特に限定されず、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス、又はこれらの複合材料などが挙げられ、加工性の観点からはプラスチック基材が好ましい。
<組成物収容容器>
組成物収容容器は、活性エネルギー線硬化型組成物が収容された状態の容器を意味し、上記のような用途に供する際に好適である。例えば、活性エネルギー線硬化型組成物がインク用途である場合において、当該インクが収容された容器は、インクカートリッジやインクボトルとして使用することができ、これにより、インク搬送やインク交換等の作業において、インクに直接触れる必要がなくなり、手指や着衣の汚れを防ぐことができる。また、インクへのごみ等の異物の混入を防止することができる。また、容器それ自体の形状や大きさ、材質等は、用途や使い方に適したものとすればよく、特に限定されないが、その材質は光を透過しない遮光性材料であるか、又は容器が遮光性シート等で覆われていることが好ましい。
<画像形成装置>
画像形成装置は、活性エネルギー線を照射するための照射手段と、活性エネルギー線硬化型組成物を収容するための収容部と、を備え、該収容部には前記容器を収容してもよい。更に、活性エネルギー線硬化型組成物を吐出する吐出工程、吐出手段を有していてもよい。吐出させる方法は特に限定されないが、連続噴射型、オンデマンド型等が挙げられる。オンデマンド型としてはピエゾ方式、サーマル方式、静電方式等が挙げられる。
インクジェット吐出手段を備えた像形成装置の一例を挙げる。イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック、ホワイト、クリアの各色活性エネルギー線硬化型インクのインクカートリッジと吐出ヘッドを備える各色印刷ユニットにより、被記録媒体にインクが吐出される。その後、印刷ユニットに併設された光源から、活性エネルギー線を照射して硬化させ、画像を形成する。その後、上記画像形成を繰り返し、印刷物を製造する。
本発明においては、光源からの活性エネルギー線照射を調整する。インク滴形状凹凸由来のマット調印刷においては高照度、グロス調印刷においては中照度、模様状凹凸由来のマット調印刷においては低照度で照射する。また、一連の照射を同一照度で実施してもよいが、最表面にくるインクの着弾直後の活性エネルギー線照射については、酸素による硬化阻害の影響を減らすために、求める光沢度によらず高照度とし、一度に表面まで固化させることが好ましい。インク滴の濡れ性はその前に照射された活性エネルギー線照度に依存するため、最表面にくるインク滴の濡れ性はその後の活性エネルギー線照度に依存しない。表面の硬化を促進させるために、画像形成完了後に追加照射を実施してもよい。
各印刷ユニットには、インク吐出部でインクが液状化するように、加温機構を設けてもよい。また必要に応じて、接触又は非接触により記録媒体を室温程度まで冷却する機構を設けてもよい。また、インクジェット記録方式としては、吐出ヘッド幅に応じて間欠的に移動する記録媒体に対し、ヘッドを移動させて記録媒体上にインクを吐出するシリアル方式や、連続的に記録媒体を移動させ、一定の位置に保持されたヘッドから記録媒体上にインクを吐出するライン方式のいずれであっても適用することができる。
被記録媒体は、特に限定されないが、紙、フィルム、金属、これらの複合材料等が挙げられ、シート状であってもよい。また片面印刷のみを可能とする構成であっても、両面印刷も可能とする構成であってもよい。
活性エネルギー線硬化型組成物により記録される記録物としては、通常の紙や樹脂フィルムなどの平滑面に印刷されたものだけでなく、凹凸を有する被印刷面に印刷されたものや、金属やセラミックなどの種々の材料からなる被印刷面に印刷されたものも含む。
図1は、本発明に係る別の像形成装置(三次元立体像の形成装置)の一例を示す概略図である。図1の像形成装置39は、インクジェットヘッドを配列したヘッドユニット(AB方向に可動)を用いて、造形物用吐出ヘッドユニット30から第一の活性エネルギー線硬化型組成物を、支持体用吐出ヘッドユニット31、32から第一の活性エネルギー線硬化型組成物とは組成が異なる第二の活性エネルギー線硬化型組成物を吐出し、隣接した紫外線照射手段33、34でこれら各組成物を硬化しながら積層するものである。より具体的には、例えば、造形物支持基板37上に、第二の活性エネルギー線硬化型組成物を支持体用吐出ヘッドユニット31、32から吐出し、活性エネルギー線を照射して固化させて溜部を有する第一の支持体層を形成した後、当該溜部に第一の活性エネルギー線硬化型組成物を造形物用吐出ヘッドユニット30から吐出し、活性エネルギー線を照射して固化させて第一の造形物層を形成する工程を、積層回数に合わせて、上下方向に可動なステージ38を下げながら複数回繰り返すことで、支持体層と造形物層を積層して立体造形物35を製作する。その後、必要に応じて支持体積層部36は除去される。なお、図1では、造形物用吐出ヘッドユニット30は1つしか設けていないが、2つ以上設けることもできる。
以下、実施例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例により限定されるものではない。なお、以下の実施例では、「活性エネルギー線硬化型組成物」の一例として「紫外線硬化性インク」を用いた例を示す。
(製造例1~5)
-紫外線硬化性インク1~5の作製-
表1に示す組成を常法により混合撹拌し、紫外線硬化性インク1~5を作製した。なお、表1中の数値は、「質量部」である。
Figure 0007035672000001
なお、表1中において、成分の商品名、及び製造会社名については下記の通りである。
-単官能モノマー-
・アクリロイルモルホリン(ACMO):KJケミカルズ株式会社製
・ベンジルアクリレート(BzA):大阪有機化学工業株式会社製、ビスコート#160
-多官能モノマー-
・トリプロピレングリコールジアクリレート(TPGDA):新中村化学工業株式会社製、APG-200
・ポリプロピレングリコールジアクリレート(PPGDA):新中村化学工業株式会社製、APG-400
・トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA):大阪有機化学工業株式会社製、ビスコート#295
-重合開始剤-
・ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイド:BASF社製、Irgacure819
・2-(ジメチルアミノ)-2-[(4-メチルフェニル)メチル]-1-[4-(4-モルホリニル)フェニル]-1-ブタノン:BASF社製、Irgacure379
-色材-
・フタロシアニン銅:PB15:4(大日精化工業株式会社製)
(実施例1)
-印刷物1の製造-
得られた紫外線硬化性インク1を、MH5421ヘッド(株式会社リコー製)搭載のインクジェット吐出装置を用いて、解像度600dpi×600dpi、1滴あたりの滴量20pL、印字速度840mm/秒間、及び下記指定の紫外線照度にて単方向印字(往路のみ)にて、ベタ画像を印字した。
紫外線光源としてはヘッドの右にボールドウィン社製クールアークを搭載し、点灯させた状態で印字させることで、印字とUV照射を一連の動作として行った。これを1パスとし、8パス印字を行った。ヘッド-光源間の距離は300mmとした。
なお、照度は、0.25W/cm~1.00W/cmの間で0.05W/cm間隔でそれぞれ印刷物を製造した。1.00W/cmについては、2回UV照射を行い、光量を2倍とした印刷物も製造した。
照度(W/cm)及び光量(mJ/cm)は、UV Power Puck(登録商標) II(EIT社製)のUVA領域にて測定した。
基材としては、ポリカーボネート基材(商品名:ユーピロンNF-2000、三菱ガス化学株式会社製、平均厚み0.5mm)を用いた。
(実施例2)
-印刷物2の製造-
実施例1のベタ画像をドット単位で4分割し、得られた濃度25%の各画像を順に印刷して、一つの画像とした以外は、実施例1と同様にして、印刷物2を製造した。
(実施例3)
-印刷物3の製造-
実施例1において、紫外線硬化性インク1の代わりに紫外線硬化性インク2を用いた以外は、実施例1と同様にして、印刷物3を製造した。
(実施例4)
-印刷物4の製造-
実施例1において、紫外線硬化性インク1の代わりに紫外線硬化性インク3を用いた以外は、実施例1と同様にして、印刷物4を製造した。
(実施例5)
-印刷物5の製造-
実施例1において、紫外線硬化性インク1の代わりに紫外線硬化性インク4を用いた以外は、実施例1と同様にして、印刷物5を製造した。
(比較例1)
-印刷物6の製造-
実施例1において、紫外線硬化性インク1の代わりに紫外線硬化性インク5を用いた以外は、実施例1と同様にして、印刷物6を製造した。
次に、得られた各印刷物について、以下のようにして、諸特性を評価した。結果を表2及び表3に示した。
<半硬化状態>
半硬化状態としての印刷物における表面状態の評価として、照度0.25W/cmの低照度にて印刷物を製造し、表面が、「固体」、「粘着質」、及び「液体」のいずれであるかを触診し、下記評価基準に基づいて、評価した。
[評価基準]
固体:乾いた状態で、べたつきやぬめりがない
粘着質:べたつき、タック感がある
液体:ぬめりがある。液体が手に付着する。
<凹凸形状の模様形成>
照度0.25W/cmにて製造した印刷物の表面形状を顕微鏡観察し、下記基準で評価した。
[評価基準]
○:図3に示すように、インク滴ドット輪郭の模様形状がはっきり見える
△:図4に示すように、インク滴ドット輪郭の跡など、模様形状がわずかに見える
×:図5に示すように、滑らかな表面が得られ、模様形状が見られない。
<光沢度>
各印刷物について、BYKガードナー社製マイクロトリグロスを用いて、60度光沢度を測定した。
<光沢最大照度>
0.25W/cm~1.00W/cmの間で、0.05W/cm間隔で製造した印刷物の光沢度を上記方法により測定し、その最大値を示す照度を光沢最大照度とした。なお、照度1.00W/cmの2回照射を含め、各照度にて製造された印刷物の最大光沢度と最小光沢度の差が10以下の場合には、有意差がないとして、光沢極大「無」とした。
Figure 0007035672000002
Figure 0007035672000003
<模様形状のマット調印刷物の光沢度>
形状の異なるマット調印刷物1、2に対し、BYKガードナー社製マイクロトリグロスにより、それぞれ60度光沢度と85度光沢度を測定し、光沢度比(85度光沢度/60度光沢度)を求めた。結果を表4に示した。
Figure 0007035672000004
表4の結果から、一般に入射角が大きいほど光沢度が高くなることが知られており、光沢度比(85度光沢度/60度光沢度)は1よりも十分に大きくなる。一方、模様形状に由来するマット調印刷物においては、平滑表面に模様状凹凸が付与されており、入射角が大きい場合にこの凹凸により反射光が遮られる傾向が強く、入射角が小さい場合には平滑表面のよる反射が大きくなる傾向が強いため、光沢度比(85度光沢度/60度光沢度)が通常よりも低くなると考えられ、光沢度比(85度光沢度/60度光沢度)が1.3以下となる。
本発明の態様としては、例えば、以下のとおりである。
<1> 活性エネルギー線の照度により光沢度が可変な印刷物の製造方法であって、
付与した活性エネルギー線硬化型組成物の液滴に光沢最大照度の0.8倍未満の照度で活性エネルギー線照射を行う第1の照射工程と、
前記第1の照射工程で照射した液滴上に活性エネルギー線硬化型組成物の液滴を付与する第1の付与工程と、
を含むことを特徴とする印刷物の製造方法である。
<2> 前記第1の付与工程後の活性エネルギー線硬化型組成物の液滴に、更に活性エネルギー線照射を行い、印刷物表面を固化させる第1の固化工程を含む前記<1>に記載の印刷物の製造方法である。
<3> 前記第1の固化工程が、前記第1の付与工程後の活性エネルギー線硬化型組成物の液滴に光沢最大照度の1.2倍以上の照度で活性エネルギー線照射を行う前記<2>に記載の印刷物の製造方法である。
<4> 前記第1の照射工程により、表面が液状の固液分離構造を形成し、
前記第1の付与工程により、模様状凹凸構造を形成する前記<2>から<3>のいずれかに記載の印刷物の製造方法である。
<5> 前記第1の照射工程が、付与した活性エネルギー線硬化型組成物の液滴に光沢最大照度の0.5倍以下の照度で活性エネルギー線照射を行う前記<1>から<4>のいずれかに記載の印刷物の製造方法である。
<6> 活性エネルギー線の照度により光沢度が可変な印刷物の製造方法であって、
付与した活性エネルギー線硬化型組成物の液滴に光沢最大照度の0.8倍以上1.49倍以下の照度の活性エネルギー線照射を行う第2の照射工程と、
前記第2の照射工程で照射した液滴上に活性エネルギー線硬化型組成物の液滴を付与する第2の付与工程と、
を含むことを特徴とする印刷物の製造方法である。
<7> 前記第2の付与工程後の活性エネルギー線硬化型組成物の液滴に光沢最大照度の1.2倍以上の照度の活性エネルギー線照射を行い、印刷物表面を固化させる第2の固化工程を含む前記<6>に記載の印刷物の製造方法である。
<8> 前記<1>から<5>のいずれかに記載の印刷物の製造方法からなる工程と、前記<6>から<7>のいずれかに記載の印刷物の製造方法からなる工程とを、同一印刷物内で組み合わせることを特徴とする印刷物の製造方法である。
<9> 組み合わせる印刷物の製造時の照度比(最大照度/最小照度)が1.2倍以上である前記<8>に記載の印刷物の製造方法である。
<10> 画像をドット単位で分割し、得られた低濃度化された画像を順に印刷して画像を形成する前記<1>から<9>のいずれかに記載の印刷物の製造方法である。
<11> 前記分割された各画像の最表層の形成において、付与工程後、光沢最大照度の1.2倍以上の照度で活性エネルギー線照射を行う前記<10>に記載の印刷物の製造方法である。
<12> 活性エネルギー線照射光源の出力調整により、60度光沢度の制御幅(最大値-最小値)が20度以上の範囲で制御する前記<8>から<11>のいずれかに記載の印刷物の製造方法である。
<13> 少なくとも1色の活性エネルギー線硬化型組成物から形成されるカラー画像の60度光沢度の制御幅(最大値-最小値)が20度以上であり、各カラー画像の60度光沢度の最大値が得られる活性エネルギー線照度の割合が1.2以下である活性エネルギー線硬化型組成物セットを用いる前記<12>に記載の印刷物の製造方法である。
<14> 画像の色及び光沢度を測定する工程と、
得られた光沢度に対応する活性エネルギー線の出力にて、得られた色に対応する活性エネルギー線硬化型組成物を印刷する工程と、を含み、画像を複製する前記<8>から<13>のいずれかに記載の印刷物の製造方法である。
<15> 前記活性エネルギー線硬化型組成物が2官能以上の多官能モノマーを含有し、前記多官能モノマーの含有量が50質量%以上である前記<1>から<14>のいずれかに記載の印刷物の製造方法である。
<16> 前記多官能モノマーの含有量が50質量%以上である前記<15>に記載の印刷物の製造方法である。
<17> 前記多官能モノマーの二重結合当量が160以上である前記<15>から<16>のいずれかに記載の印刷物の製造方法である。
<18> すべての工程が大気下で実施される前記<1>から<17>のいずれかに記載の印刷物の製造方法である。
<19> 活性エネルギー線の照度により光沢度が可変な印刷物の製造装置であって、
付与した活性エネルギー線硬化型組成物の液滴に光沢最大照度の0.8倍未満の照度で活性エネルギー線照射を行う第1の照射手段と、
前記第1の照射手段により照射した液滴上に活性エネルギー線硬化型組成物の液滴を付与する第1の付与手段と、
を有することを特徴とする印刷物の製造装置である。
<20> 活性エネルギー線の照度により光沢度が可変な印刷物の製造装置であって、
付与した活性エネルギー線硬化型組成物の液滴に光沢最大照度の0.8倍以上1.49倍の照度で活性エネルギー線照射を行う第2の照射手段と、
前記第2の照射手段により照射した液滴上に活性エネルギー線硬化型組成物の液滴を付与する第2の付与手段と、
を有することを特徴とする印刷物の製造装置である。
<21> 活性エネルギー線の照度により光沢度が可変な印刷物であって、
光沢度比(85度光沢度/60度光沢度)が1.3以下であることを特徴とする印刷物である。
<22> 前記光沢度比(85度光沢度/60度光沢度)が1.1以下である前記<19>に記載の印刷物である。
前記<1>から<18>のいずれかに記載の印刷物の製造方法、前記<19>から<20>のいずれかに記載の印刷物の製造装置、及び前記<21>から<22>のいずれかに記載の印刷物は、従来における前記諸問題を解決し、前記本発明の目的を達成することができる。
41、51 インクジェットヘッド
44、54 紫外線光源
特開2009-208348号公報 特開2012-25912号公報 特許第4519641号公報 特許第5364011号公報

Claims (19)

  1. 活性エネルギー線の照度により光沢度が可変な印刷物の製造方法であって、
    付与した活性エネルギー線硬化型組成物の液滴に光沢最大照度の0.8倍未満の照度で活性エネルギー線照射を行う第1の照射工程と、
    前記第1の照射工程で照射した液滴上に活性エネルギー線硬化型組成物の液滴を付与する第1の付与工程と、
    前記第1の付与工程後の活性エネルギー線硬化型組成物の液滴に、更に活性エネルギー線照射を行い、印刷物表面を固化させる第1の固化工程と、
    を含み、
    前記活性エネルギー線硬化型組成物が2官能以上の多官能モノマーを含有し、前記多官能モノマーの含有量がモノマー全量に対して61質量%以上であり、
    前記第1の照射工程により、表面が液状の固液分離構造を形成し、前記第1の付与工程により、模様状凹凸構造を形成することを特徴とする印刷物の製造方法。
  2. マット調印刷物を製造する請求項1に記載の印刷物の製造方法。
  3. 前記第1の固化工程が、前記第1の付与工程後の活性エネルギー線硬化型組成物の液滴に光沢最大照度の1.2倍以上の照度で活性エネルギー線照射を行う請求項1から2のいずれかに記載の印刷物の製造方法。
  4. 前記第1の付与工程における活性エネルギー線硬化型組成物の液滴の付与がインクジェット法で行われる請求項1から3のいずれかに記載の印刷物の製造方法。
  5. 前記第1の照射工程が、付与した活性エネルギー線硬化型組成物の液滴に光沢最大照度の0.5倍以下の照度で活性エネルギー線照射を行う請求項1から4のいずれかに記載の印刷物の製造方法。
  6. 活性エネルギー線の照度により光沢度が可変な印刷物の製造方法であって、
    付与した活性エネルギー線硬化型組成物の液滴に光沢最大照度の0.8倍以上1.49倍以下の照度の活性エネルギー線照射を行う第2の照射工程と、
    前記第2の照射工程で照射した液滴上に活性エネルギー線硬化型組成物の液滴を付与する第2の付与工程と、
    前記第2の付与工程後の活性エネルギー線硬化型組成物の液滴に光沢最大照度の1.2倍以上の照度の活性エネルギー線照射を行い、印刷物表面を固化させる第2の固化工程と、
    を含み、
    前記活性エネルギー線硬化型組成物が2官能以上の多官能モノマーを含有し、前記多官能モノマーの含有量がモノマー全量に対して61質量%以上であり、
    グロス調印刷物を製造することを特徴とする印刷物の製造方法。
  7. 前記第2の付与工程における活性エネルギー線硬化型組成物の液滴の付与がインクジェット法で行われる請求項6に記載の印刷物の製造方法。
  8. 請求項1から5のいずれかに記載の印刷物の製造方法からなる工程と、
    請求項6から7のいずれかに記載の印刷物の製造方法からなる工程と、
    を同一印刷物内で組み合わせることを特徴とする印刷物の製造方法。
  9. 組み合わせる印刷物の製造時の照度比(最大照度/最小照度)が1.2以上である請求項8に記載の印刷物の製造方法。
  10. 画像をドット単位で分割し、得られた低濃度化された画像を順に印刷して画像を形成する請求項1から9のいずれかに記載の印刷物の製造方法。
  11. 前記分割された各画像の最表層の形成において、付与工程後、光沢最大照度の1.2倍以上の照度で活性エネルギー線照射を行う請求項10に記載の印刷物の製造方法。
  12. 活性エネルギー線照射光源の出力調整により、60度光沢度の制御幅(最大値-最小値)が20度以上の範囲で制御する請求項8から11のいずれかに記載の印刷物の製造方法。
  13. 少なくとも1色の活性エネルギー線硬化型組成物からなるインクで形成されるカラー画像の60度光沢度の制御幅(最大値-最小値)が20度以上であり、各カラー画像の60度光沢度の最大値が得られる活性エネルギー線照度の割合が1.2以下であるインクセットを用いる請求項12に記載の印刷物の製造方法。
  14. 画像の色及び光沢度を測定する工程と、
    得られた光沢度に対応する活性エネルギー線の出力にて、得られた色に対応する活性エネルギー線硬化型組成物を印刷する工程と、を含み、画像を複製する請求項8から13のいずれかに記載の印刷物の製造方法。
  15. 前記活性エネルギー線硬化型組成物が2官能以上の多官能モノマーを含有し、前記多官能モノマーの含有量がモノマー全量に対して70質量%以上である請求項1から14のいずれかに記載の印刷物の製造方法。
  16. すべての工程が大気下で実施される請求項1から15のいずれかに記載の印刷物の製造方法。
  17. 活性エネルギー線の照度により光沢度が可変な印刷物の製造装置であって、
    付与した活性エネルギー線硬化型組成物の液滴に光沢最大照度の0.8倍未満の照度で活性エネルギー線照射を行う第1の照射手段と、
    前記第1の照射手段で照射した液滴上に活性エネルギー線硬化型組成物の液滴を付与する第1の付与手段と、
    前記第1の付与手段により付与された活性エネルギー線硬化型組成物の液滴に、更に活性エネルギー線照射を行い、印刷物表面を固化させる第1の固化手段と、
    を有し、
    前記活性エネルギー線硬化型組成物が2官能以上の多官能モノマーを含有し、前記多官能モノマーの含有量がモノマー全量に対して61質量%以上であり、
    前記第1の照射手段により、表面が液状の固液分離構造を形成し、前記第1の付与手段により、模様状凹凸構造を形成することを特徴とする印刷物の製造装置。
  18. 活性エネルギー線の照度により光沢度が可変な印刷物の製造装置であって、
    付与した活性エネルギー線硬化型組成物の液滴に光沢最大照度の0.8倍以上1.49倍の照度で活性エネルギー線照射を行う第2の照射手段と、
    前記第2の照射手段で照射した液滴上に活性エネルギー線硬化型組成物の液滴を付与する第2の付与手段と、
    前記第2の付与手段により付与された活性エネルギー線硬化型組成物の液滴に光沢最大照度の1.2倍以上の照度の活性エネルギー線照射を行い、印刷物表面を固化させる第2の固化手段と、
    を有し、
    前記活性エネルギー線硬化型組成物が2官能以上の多官能モノマーを含有し、前記多官能モノマーの含有量がモノマー全量に対して61質量%以上であり、
    グロス調印刷物を製造することを特徴とする印刷物の製造装置。
  19. 活性エネルギー線の照度により光沢度が可変な印刷物の製造方法であって、
    付与した活性エネルギー線硬化型組成物の液滴に光沢最大照度の0.8倍未満の照度で活性エネルギー線照射を行う第1の照射工程、及び
    前記第1の照射工程で照射した液滴上に活性エネルギー線硬化型組成物の液滴を付与する第1の付与工程を含む第1の印刷物の製造方法からなる工程と、
    付与した活性エネルギー線硬化型組成物の液滴に光沢最大照度の0.8倍以上1.49倍以下の照度の活性エネルギー線照射を行う第2の照射工程、及び
    前記第2の照射工程で照射した液滴上に活性エネルギー線硬化型組成物の液滴を付与する第2の付与工程を含む第2の印刷物の製造方法からなる工程と、
    を同一印刷物内で組み合わせて行い、
    得られた印刷物の製造時の照度比(最大照度/最小照度)が1.2以上4以下であることを特徴とする印刷物の製造方法。
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