JP7035632B2 - 感光性樹脂組成物、パターン硬化膜の製造方法、硬化膜、層間絶縁膜、カバーコート層、表面保護膜及び電子部品 - Google Patents
感光性樹脂組成物、パターン硬化膜の製造方法、硬化膜、層間絶縁膜、カバーコート層、表面保護膜及び電子部品 Download PDFInfo
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Description
ウエハレベルチップサイズパッケージの作製においては、高性能なダイ及び耐熱性の低い封止材を保護し、歩留まりを向上させる観点から、低温硬化性が強く求められている(例えば、特許文献2参照)。また、パッケージの耐熱信頼性の観点から、大気中で高温条件に晒された際にポリイミドと銅配線とが剥離しないこと、及び銅が変色しないことが求められている(例えば、非特許文献1参照)。具体的に、バンプ電極を有する半導体装置を形成する工程において、銅配線の電極パッド部にフラックスを塗布後、高温のリフロー処理が行われるが、リフロー温度に晒された際の感光性樹脂組成物と銅配線との密着性が求められており、種々の試みがなされている。
本発明の目的は、硬化温度が200℃以下であっても、高温条件での保存後に高い接着性を有する硬化物を形成可能な感光性樹脂組成物、それを用いたパターン硬化物の製造方法、硬化物、層間絶縁膜、カバーコート層、表面保護膜及び電子部品を提供することである。
本発明者らは、上記に鑑みて鋭意検討を重ねた結果、感光性樹脂組成物に式(1)で表される特定構造を有する化合物を用いることにより、硬化温度が200℃以下であっても、高温条件での保存後に高い接着性を示す硬化膜が得られることを見出し、本発明を完成させた。
1.(A)重合性の不飽和結合を有するポリイミド前駆体と、
(B)重合性モノマーと、
(C)光重合開始剤と、
(D)下記式(1)で表される化合物と、
を含む感光性樹脂組成物。
R3~R7は、それぞれ独立に、水素原子、水酸基、カルボキシ基、アミノ基、アゾ結合含有基、脂肪族炭化水素基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、芳香族基、又は下記式(2)で表される基である。
R3及びR4の少なくとも一方は、水酸基、アミノ基、脂肪族炭化水素基、芳香族基又は下記式(2)で表される基である。
R3とR6は、互いに結合して環を形成してもよい。R4とR7は、互いに結合して環を形成してもよい。
2.前記(A)成分が、下記式(11)で表される構造単位を有するポリイミド前駆体である1に記載の感光性樹脂組成物。
3.前記式(1)において、R1がCR6であり、R2がCR7である1又は2に記載の感光性樹脂組成物。
4.前記式(1)において、
R1及びR2が窒素原子であるか、
R1がCR6であり、かつR2が窒素原子であるか、又は
R1が窒素原子であり、かつR2がCR7である
1又は2に記載の感光性樹脂組成物。
5.前記式(1)において、R1がCR6であり、R2がCR7であり、R3~R5が、水素原子、水酸基又はアミノ基である1又は2に記載の感光性樹脂組成物。
6.1~5のいずれかに記載の感光性樹脂組成物を基板上に塗布、乾燥して感光性樹脂膜を形成する工程と、
前記感光性樹脂膜をパターン露光して、樹脂膜を得る工程と、
前記パターン露光後の樹脂膜を、有機溶剤を用いて現像し、パターン樹脂膜を得る工程と、
前記パターン樹脂膜を加熱処理する工程と、
を含むパターン硬化膜の製造方法。
7.前記加熱処理の温度が200℃以下である6に記載のパターン硬化膜の製造方法。
8.1~5のいずれかに記載の感光性樹脂組成物を硬化した硬化膜。
9.パターン硬化膜である8に記載の硬化膜。
10.9に記載の硬化膜を用いて作製された層間絶縁膜、カバーコート層又は表面保護膜。
11.10に記載の層間絶縁膜、カバーコート層又は表面保護膜を含む電子部品。
本発明の感光性樹脂組成物は、(A)重合性の不飽和結合を有するポリイミド前駆体(以下、「(A)成分」ともいう。)、(B)重合性モノマー(以下、「(B)成分」ともいう。)、(C)光重合開始剤(以下、「(C)成分」ともいう。)、及び(D)式(1)で表される化合物(以下、「(D)成分」ともいう。)を含む。本発明の感光性樹脂組成物は、好ましくはネガ型感光性樹脂組成物である。
以下、各成分について説明する。
(A)成分は、重合性の不飽和結合を有するポリイミド前駆体であれば特に制限はされないが、パターニング時の光源にi線を用いた場合の透過率が高く、200℃以下の低温硬化時にも高い硬化膜特性を示すポリイミド前駆体が好ましい。
重合性の不飽和結合としては、炭素原子間の二重結合等が挙げられる。
Z3は、-O-が好ましい。
式(11)で表される構造単位以外の構造単位は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせてもよい。
数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定し、標準ポリスチレン検量線を用いて換算することによって求める。具体的な測定条件等は実施例に記載の通りとする。
本発明の感光性樹脂組成物は、(B)重合性モノマーを含む。これにより、(A)成分と架橋し、又は(B)成分が重合し、架橋ネットワークを形成することができ、形成される硬化物(硬化膜)の耐熱性及び機械特性を向上することができる。
上記範囲内である場合、実用的なレリーフパターンが得られやすく、未露光部の現像後残滓を抑制しやすい。
(C)成分の光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、o-ベンゾイル安息香酸メチル、4-ベンゾイル-4’-メチルジフェニルケトン、ジベンジルケトン、フルオレノン等のベンゾフェノン誘導体;2,2’-ジエトキシアセトフェノン、2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオフェノン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等のアセトフェノン誘導体;チオキサントン、2-メチルチオキサントン、2-イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン等のチオキサントン誘導体;ベンジル、ベンジルジメチルケタール、ベンジル-β-メトキシエチルアセタール等のベンジル誘導体;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル等のベンゾイン誘導体;1-フェニル-1,2-ブタンジオン-2-(o-メトキシカルボニル)オキシム、1-フェニル-1,2-プロパンジオン-2-(o-メトキシカルボニル)オキシム、1-フェニル-1,2-プロパンジオン-2-(o-エトキシカルボニル)オキシム、1-フェニル-1,2-プロパンジオン-2-(o-ベンゾイル)オキシム、1,3-ジフェニルプロパントリオン-2-(o-エトキシカルボニル)オキシム、1-フェニル-3-エトキシプロパントリオン-2-(o-ベンゾイル)オキシム、エタノン,1-[9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル]-,1-(0-アセチルオキシム)、下記式で表される化合物等のオキシムエステル類などが好ましく挙げられるが、これらに限定されるものではない。光感度の点で、オキシムエステル類が好ましい。
上記範囲内の場合、光架橋が膜厚方向で均一となりやすく、実用的なレリーフパターンを得やすくなる。
本発明の感光性樹脂組成物は、下記式(1)で表される含窒素複素環化合物を含む。これにより、高温条件での保存後であっても、接着性に優れる硬化物を形成できる。
R3~R7は、それぞれ独立に、水素原子、水酸基、カルボキシ基、アミノ基、アゾ結合含有基、脂肪族炭化水素基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、芳香族基、又は下記式(2)で表される基である。
R3及びR4の少なくとも一方は、水酸基、アミノ基、脂肪族炭化水素基、芳香族基又は下記式(2)で表される基である。
R3とR6は、互いに結合して環を形成してもよい。R4とR7は、互いに結合して環を形成してもよい。
R6及びR7は、好ましくは水素原子、アゾ結合含有基(例えば-N=NH)、又は脂肪族炭化水素基(例えばエテニル基)である。
R9は、好ましくは水素原子である。
式(1)及び(2)の脂肪族炭化水素基(好ましくは炭素数1~10)としては、アルキル基(好ましくは炭素数1~10)及びアルケニル基(好ましくは炭素数2~8)が挙げられ、アルキル基としては、メチル基、エチル基、シクロへキシル基等が挙げられ、アルケニル基としては、エテニル基、アリル基等が挙げられる。
式(1)及び(2)のアルコキシ基(好ましくは炭素数1~8)としては、メトキシ基、エトキシ基等が挙げられる。
式(1)及び(2)のヒドロキシアルキル基(好ましくは炭素数1~8)としては、メチロール基等が挙げられる。
式(1)及び(2)の芳香族基としては、アリール基(好ましくは炭素数6~10)及びヘテロアリール基(好ましくは原子数5~10)が挙げられ、アリール基としてはフェニル基等が挙げられ、ヘテロアリール基としてはピリジニル基等が挙げられる。
上記(D)成分は、通常、防錆剤として用いられるものもあるが、本発明の感光性樹脂組成物は(D)成分以外の防錆剤を含んでもよい。
他の防錆剤を含むことで、銅の腐食や変色をさらに抑制することができる。
当該防錆剤としては、例えば、トリアゾール誘導体及びテトラゾール誘導体(例えば、5-アミノテトラゾール等)などが挙げられる。
当該防錆剤を用いる場合、防錆剤の含有量は、(A)成分100質量部に対して0.01~10質量部が好ましく、0.1~5質量部がより好ましく、0.5~3質量部がさらに好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物は、溶剤を含むことが好ましい。
溶剤としては、N-メチル-2-ピロリドン、γ-ブチロラクトン、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、3-メトキシ-N,N-ジメチルプロパンアミド(例えばKJケミカルズ株式会社製「KJCMPA-100」)、N-ジメチルモルホリン等の有機溶剤などが挙げられる。
溶剤の含有量は、特に限定されないが、一般的に、(A)成分100質量部に対して、50~1000質量部である。
本発明の感光性樹脂組成物は、上記成分以外に、カップリング剤、界面活性剤又はレベリング剤、及び重合禁止剤等を含有してもよい。
カップリング剤は、通常、現像後の加熱処理において、(A)成分と反応して架橋するか、又は加熱処理する工程においてカップリング剤自身が重合する。これにより、得られる硬化膜と基板との接着性をより向上させることができる。
好ましいシランカップリング剤としては、ウレア結合(-NH-CO-NH-)を有する化合物が挙げられる。これにより、200℃以下の低温下で硬化を行った場合も基板との接着性をさらに高めることができる。
低温での硬化を行った際の接着性の発現に優れる点で、下記式(31)で表される化合物がより好ましい。
アミノ基を有するシランカップリング剤としては、ビス(2-ヒドロキシメチル)-3-アミノプロピルトリエトキシシラン、ビス(2-ヒドロキシメチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、ビス(2-グリシドキシメチル)-3-アミノプロピルトリエトキシシラン、ビス(2-ヒドロキシメチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
R56-(CH2)q-CO-NH-(CH2)r-Si(OR57)3 (33)
(式(33)中、R56はヒドロキシ基又はグリシジル基であり、q及びrは、それぞれ独立に、1~3の整数であり、R57はメチル基、エチル基又はプロピル基である。)
界面活性剤又はレベリング剤を含むことで、塗布性(例えばストリエーション(膜厚のムラ)の抑制)及び現像性を向上させることができる。
重合禁止剤を含有することで、良好な保存安定性を確保することができる。
重合禁止剤としては、ラジカル重合禁止剤、ラジカル重合抑制剤等が挙げられる。
重合禁止剤としては、例えば、p-メトキシフェノール、ジフェニル-p-ベンゾキノン、ベンゾキノン、ハイドロキノン、ピロガロール、フェノチアジン、レゾルシノール、オルトジニトロベンゼン、パラジニトロベンゼン、メタジニトロベンゼン、フェナントラキノン、N-フェニル-2-ナフチルアミン、クペロン、2,5-トルキノン、タンニン酸、パラベンジルアミノフェノール、ニトロソアミン類等が挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物の、例えば、80質量%以上、90質量%以上、95質量%以上、98質量%以上、99質量%以上、99.5質量%以上、99.9質量%以上又は100質量%が、溶剤を除いて、
(A)~(D)成分、
(A)~(D)成分及び(D)成分以外の防錆剤、又は
(A)~(C)成分及び(D)成分以外の防錆剤、並びに、カップリング剤、界面活性剤、レベリング剤及び重合禁止剤からなる群から選択される1以上の成分からなっていてもよい。
本発明の硬化膜は、上述の感光性樹脂組成物の硬化することで得ることができる。本発明の硬化膜は、パターン硬化膜として用いてもよく、パターンがない硬化膜として用いてもよい。本発明の硬化膜の膜厚は、5~20μmが好ましい。
本発明のパターン硬化膜の製造方法では、上述の感光性樹脂組成物を基板上に塗布、乾燥して感光性樹脂膜を形成する工程と、感光性樹脂膜をパターン露光して、樹脂膜を得る工程と、パターン露光後の樹脂膜を、有機溶剤を用いて現像し、パターン樹脂膜を得る工程と、パターン樹脂膜を加熱処理する工程と、を含む。これにより、パターン硬化膜を得ることができる。
乾燥温度は90~150℃が好ましく、溶解コントラスト確保の観点から、(A)成分と(B)成分の反応を抑制するために90~120℃がより好ましい。
乾燥時間は、30秒間~5分間が好ましい。
乾燥は、2回以上行ってもよい。
これにより、上述の感光性樹脂組成物を膜状に形成した感光性樹脂膜を得ることができる。
照射する活性光線は、i線等の紫外線、可視光線、放射線などが挙げられるが、i線であることが好ましい。
露光装置としては、平行露光機、投影露光機、ステッパ、スキャナ露光機等を用いることができる。
現像液として用いる有機溶剤は、感光性樹脂膜の良溶媒を単独で、又は良溶媒と貧溶媒を適宜混合して用いることができる。
良溶媒としては、N-メチルピロリドン、N-アセチル-2-ピロリドン、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ガンマブチロラクトン、α-アセチル-ガンマブチロラクトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等が挙げられる。
貧溶媒としては、トルエン、キシレン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル及び水等が挙げられる。
現像時間は、用いる(A)成分によっても異なるが、10秒間~15分間が好ましく、10秒間~5分間より好ましく、生産性の観点からは、20秒間~5分間がさらに好ましい。
リンス液としては、蒸留水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、トルエン、キシレン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル等を単独又は適宜混合して用いてもよく、また段階的に組み合わせて用いてもよい。
(A)成分のポリイミド前駆体が、加熱処理工程によって、脱水閉環反応を起こし、対応するポリイミドとなってもよい。
上記範囲内であることにより、基板やデバイスへのダメージを小さく抑えることができ、デバイスを歩留り良く生産することが可能となり、プロセスの省エネルギー化を実現することができる。
加熱処理の雰囲気は大気中であっても、窒素等の不活性雰囲気中であってもよいが、パターン樹脂膜の酸化を防ぐことができる観点から、窒素雰囲気下が好ましい。
本発明の硬化膜は、パッシベーション膜、バッファーコート膜、層間絶縁膜、カバーコート層又は表面保護膜等として用いることができる。
上記パッシベーション膜、バッファーコート膜、層間絶縁膜、カバーコート層及び表面保護膜等からなる群から選択される1以上を用いて、信頼性の高い、半導体装置、多層配線板、各種電子デバイス等の電子部品などを製造することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る電子部品である多層配線構造の半導体装置の製造工程図である。
図1において、回路素子を有するSi基板等の半導体基板1は、回路素子の所定部分を除いてシリコン酸化膜等の保護膜2などで被覆され、露出した回路素子上に第1導体層3が形成される。その後、前記半導体基板1上に層間絶縁膜4が形成される。
次いで、窓6Bから露出した第1導体層3を腐食することなく、感光樹脂層5を腐食するようなエッチング溶液を用いて感光樹脂層5が除去される。
3層以上の多層配線構造を形成する場合には、上述の工程を繰り返して行い、各層を形成することができる。
尚、前記例において、層間絶縁膜を本発明の感光性樹脂組成物を用いて形成することも可能である。
3,3’,4,4’-ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物(ODPA)7.07gと2,2’-ジメチルビフェニル-4,4’-ジアミン(DMAP)4.12gとをN-メチル-2-ピロリドン(NMP)30gに溶解し、30℃で4時間撹拌し、その後室温下で一晩撹拌してポリアミド酸を得た。そこに水冷下で無水トリフルオロ酢酸を9.45g加え、45℃で3時間撹拌し、メタクリル酸2-ヒドロキシエチル(HEMA)7.08gを加えた。この反応液を蒸留水に滴下し、沈殿物をろ別して集め、減圧乾燥することによってポリイミド前駆体を得た(以下、ポリマーA1とする)。
測定装置:検出器 株式会社日立製作所製L4000UV
ポンプ:株式会社日立製作所製L6000
株式会社島津製作所製C-R4A Chromatopac
測定条件:カラムGelpack GL-S300MDT-5×2本
溶離液:THF/DMF=1/1(容積比)
LiBr(0.03mol/L)、H3PO4(0.06mol/L)
流速:1.0mL/分、検出器:UV270nm
測定機器:ブルカー・バイオスピン社製 AV400M
磁場強度:400MHz
基準物質:テトラメチルシラン(TMS)
溶剤:ジメチルスルホキシド(DMSO)
[感光性樹脂組成物の調製]
表1に示す成分及び配合量にて、実施例1~14及び比較例1~7の感光性樹脂組成物を調製した。表1の配合量は、100質量部の(A)成分に対する各成分の質量部である。
用いた各成分は以下の通りである。
ポリマーA1:合成例1で得られたポリマーA1
B1:「TEGDMA」(新中村化学工業株式会社製、テトラエチレングリコールジメタクリレート)
C1:「G-1820(PDO)」(ランブソン社製、1-フェニル-1,2-プロパンジオン-2-(o-エトキシカルボニル)オキシム)
D1:2-メチルピリジン(東京化成工業株式会社製)
D2:2-ヒドロキシピリジン(東京化成工業株式会社製)
D3:2-アミノピリジン(東京化成工業株式会社製)
D4:2-アミノピリミジン(東京化成工業株式会社製)
D5:8-アザアデニン(東京化成工業株式会社製)
D6:2-ピリジンメタノール(東京化成工業株式会社製)
D7:2-アミノメチルピリジン(東京化成工業株式会社製)
D8:o-フェナントロリン(東京化成工業株式会社製)
D9:2,4-ジアミノ-6-メチル-1,3,5-トリアジン(東京化成工業株式会社製)
D’1:3-アミノピリジン(東京化成工業株式会社製)
D’2:4-アミノピリジン(東京化成工業株式会社製)
D’3:2-ヒドロキシキノキサリン(東京化成工業株式会社製)
D’4:フタラゾン(東京化成工業株式会社製)
D’5:5-アミノテトラゾール(東京化成工業株式会社製)
尚、(D’)成分とは、本発明で用いる(D)成分とは異なる成分を意味する。
(硬化膜の製造)
得られた感光性樹脂組成物を、塗布装置「Act8」(東京エレクトロン株式会社製)を用いて、Cuめっきウエハ(厚さ10μmのCuめっきを形成したSiウエハ)上にスピンコートし、100℃で2分間乾燥後、110℃で2分間乾燥して感光性樹脂膜を形成した。
得られた感光性樹脂膜にプロキシミティ露光機「MA8」(ズース・マイクロテック株式会社製マスクアライナー)を用いて500mJ/cm2の露光を行った。露光後の樹脂膜を、縦型拡散炉「μ-TF」(光洋サーモシステム株式会社製)を用いて、窒素雰囲気下、175℃で2時間加熱し、硬化膜を得た。硬化膜の膜厚は10μmであった。
得られた硬化物付きCuめっきウエハをクリーンオーブン「DT-41」(ヤマト科学株式会社製)に配置し、175℃で100時間保存処理した後に取り出した。
(硬化膜の製造)で得られた硬化物付きCuめっきウエハを、リフロー炉装置を用いて、空気雰囲気下、昇温速度80℃/分で温度260℃まで昇温し、260℃で30秒間加熱処理を行った。その後、加熱を止めて50℃以下になった時点でウエハを取り出した。この昇温から取出しまでの工程を1サイクルとし、当該工程を10サイクル行った。
(加熱処理1)後の硬化物付きCuめっきウエハ、及び(加熱処理2)後の硬化物付きCuめっきウエハそれぞれについて、JIS K 5600-5-6規格のクロスカット法に準じて、基板(銅)と硬化膜間の接着性を以下の基準に基づいて評価した。結果を表1に示す。
「A」:基板に接着している硬化膜の格子数が100のもの
「B」:基板に接着している硬化膜の格子数が80~99のもの
「C」:基板に接着している硬化膜の格子数が50~79のもの
「D」:基板に接着している硬化膜の格子数が20~49のもの
「E」:基板に接着している硬化膜の格子数が19以下のもの
(加熱処理1)後の硬化物付きCuめっきウエハの色を目視で確認した。結果を表1に示す。尚、色の名称は「和色大辞典」[online]、[平成29年12月10日検索]、インターネット<URL:https://www.colordic.org/w/>による。(加熱処理1)前の硬化物付きCuめっきウエハの色は「飴色」であった。(加熱処理1)後の硬化物付きCuめっきウエハの色が飴色に近いほど変色が少ないことを示す。
2 保護膜
3 第1導体層
4 層間絶縁膜
5 感光樹脂層
6A、6B、6C 窓
7 第2導体層
8 表面保護膜
Claims (11)
- (A)重合性の不飽和結合を有するポリイミド前駆体と、
(B)重合性モノマーと、
(C)光重合開始剤と、
(D)下記式(1)で表される化合物と、
を含む感光性樹脂組成物。
R3~R7は、それぞれ独立に、水素原子、水酸基、カルボキシ基、アミノ基、アゾ結合含有基、脂肪族炭化水素基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、芳香族基、又は下記式(2)で表される基である。
R3及びR4の少なくとも一方は、水酸基、アミノ基、脂肪族炭化水素基、芳香族基又は下記式(2)で表される基である。
R3とR6は、互いに結合しない。R4とR7は、互いに結合しない。
- 前記(A)成分が、下記式(11)で表される構造単位を有するポリイミド前駆体である請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
- 前記式(1)において、R1がCR6であり、R2がCR7である請求項1又は2に記載の感光性樹脂組成物。
- 前記式(1)において、
R1及びR2が窒素原子であるか、
R1がCR6であり、かつR2が窒素原子であるか、又は
R1が窒素原子であり、かつR2がCR7である
請求項1又は2に記載の感光性樹脂組成物。 - 前記式(1)において、R1がCR6であり、R2がCR7であり、R3~R5が、水素原子、水酸基又はアミノ基であり、
R 3 及びR 4 の少なくとも一方は、水酸基、又はアミノ基である
請求項1又は2に記載の感光性樹脂組成物。 - 請求項1~5のいずれかに記載の感光性樹脂組成物を基板上に塗布、乾燥して感光性樹脂膜を形成する工程と、
前記感光性樹脂膜をパターン露光して、樹脂膜を得る工程と、
前記パターン露光後の樹脂膜を、有機溶剤を用いて現像し、パターン樹脂膜を得る工程と、
前記パターン樹脂膜を加熱処理する工程と、
を含むパターン硬化膜の製造方法。 - 前記加熱処理の温度が200℃以下である請求項6に記載のパターン硬化膜の製造方法。
- 請求項1~5のいずれかに記載の感光性樹脂組成物を硬化した硬化膜。
- パターン硬化膜である請求項8に記載の硬化膜。
- 請求項9に記載の硬化膜を用いて作製された層間絶縁膜、カバーコート層又は表面保護膜。
- 請求項10に記載の層間絶縁膜、カバーコート層又は表面保護膜を含む電子部品。
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