JP7034782B2 - 脱調検出装置、それを備えたダクト式空気調和装置、脱調検出方法、及び脱調検出プログラム - Google Patents

脱調検出装置、それを備えたダクト式空気調和装置、脱調検出方法、及び脱調検出プログラム Download PDF

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Description

本発明は、脱調検出装置、それを備えたダクト式空気調和装置、脱調検出方法、及び脱調検出プログラムに関するものである。
ダクト式空気調和装置は、熱交換器及びファンが内蔵されているユニット本体内で空気を温調し、ダクトを介して空気を室内に送出している。ダクト式空気調和装置においてダクトから吹出される風量は、ユニット本体内に設置されたモータの回転数を制御することにより調整される(例えば、特許文献1参照)。
機外静圧(通風抵抗)は、ダクトの長さ、径、あるいは形状によって異なるため、例えばダクト式空気調和装置の取付け時に、ダクト式空気調和装置の制御装置における設定静圧と実際の機外静圧とを一致させる調整作業が行われる。
特開2012-241969号公報
しかしながら、機外静圧と設定静圧とを調整した場合でも、その後のダクト式空気調和装置の使用状況によって、機外静圧が変化し、設定静圧と一致しなくなってしまうことがある。機外静圧が変化した場合には、モータの負荷が高くなってしまう場合があった。このような場合には、モータの制御電力(目標回転数で回転した場合におけるモータの消費電力)と推定電力(実際のモータで消費されていると推定される消費電力)の差が大きくなってしまう。特に、電源電圧が低い場合やモータの回転数が高速領域にある場合には、モータの制御電力と推定電力との差が大きくなりやすい。
一般的に、モータの脱調の有無は、モータの制御電力と推定電力との差に基づいて判定している。このため、機外静圧の変化に起因してモータの負荷が増大した場合には、モータの制御電力と推定電力との差が大きくなり、モータに脱調が発生したと誤判定する可能性があり、モータを強制停止していた。ダクト式空気調和装置の安定運転の維持のためにも、モータの脱調をより正確に判定し、モータの不要な強制停止を抑制することが望まれている。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、より高精度にモータの脱調を検出することのできる脱調検出装置、それを備えたダクト式空気調和装置、脱調検出方法、及び脱調検出プログラムを提供することを目的とする。
本発明の第1態様は、熱交換器において熱交換された空気をダクトに送出するファンと、前記ファンを駆動するモータと、PWM信号を用いて目標回転数と一致するように前記モータの回転数を制御する制御部とを備えたダクト式空気調和装置に適用される脱調検出装置であって、前記モータに供給される直流電圧であるDC電圧及び前記モータで消費されている電力である推定電力を取得する取得部と、前記モータの前記推定電力と、前記目標回転数で回転した場合における前記モータの消費電力である制御電力との差が予め設定した電力閾値以上であるか否かを判定する電力判定部と、機外静圧と設定静圧が一致している条件において、前記モータの回転数を前記目標回転数と一致させるために設定される前記PWM信号のデューティ比をデューティ閾値として、前記PWM信号のデューティ比が前記デューティ閾値より大きいか否かを判定するデューティ判定部と、前記モータの前記DC電圧が所定の電圧閾値未満であるか否かを判定する電圧判定部と、前記電力判定部、前記デューティ判定部、及び前記電圧判定部における判定結果がすべて肯定判定である場合に、前記モータにおいて脱調が発生していると判定する脱調判定部と、を備える脱調検出装置である。
上記のような構成によれば、より高精度にモータの脱調を検出することが可能となる。空気調和装置では、送出される空気流量を制御するために、ファンを駆動するモータの回転数を制御している。一般的には、モータの脱調の有無は、モータの制御電力と推定電力との差に基づいて判定しており、脱調が判定された場合には、装置保護のために空気調和装置を停止している。しかしながら、モータの負荷は、機外静圧の変化によっても増加し、モータの実回転数と目標回転数との差が大きくなり、制御電力と推定電力との差が大きくなってしまうことがある。特に、電源電圧が低い場合やモータの回転数が高速領域にある場合には、モータの制御電力と推定電力との差が大きくなりやすい。すなわち脱調が発生していないにもかかわらず、モータの実回転数と目標回転数との差が大きくなり、制御電力と推定電力との差が大きくなってしまうことがあった。このため、従来のように、制御電力と推定電力との差のみに基づいて脱調を判定する場合には、脱調の発生を誤検知してしまう可能性がある。
そこで、モータの実回転数が、機外静圧の変動に起因するモータの負荷変動によって低下することに着目し、脱調の判定にモータの負荷変動を考慮することとした。機外静圧の変動に起因してモータの負荷が増加した場合には、モータの回転数を目標回転数に一致させるためにPWM信号のデューティ比が大きくなる。このため、機外静圧と設定静圧が一致している条件において、モータの回転数を目標回転数と一致させるために設定されるPWM信号のデューティ比をデューティ閾値として、実際にモータの制御に用いられているPWM信号のデューティ比が該デューティ閾値より大きいか否かを判定することとした。実際にモータの制御に用いられているPWM信号のデューティ比とデューティ閾値とを比較することによって、モータにかかる負荷が増加しているか否かを検出することができる。
また、モータの負荷が増大した場合にはDC電圧が大幅に低下することに着目し、DC電圧が所定の電圧閾値未満であるか否かを判定することとした。そして、すべての条件(モータの実回転数と目標回転数との差が予め設定した回転数閾値以上であり、PWM信号のデューティ比がデューティ閾値より大きく、DC電圧が所定の電圧閾値未満である場合)を満たした場合に、脱調が発生していると判定することとした。このため、脱調の誤判定を抑制でき、脱調の検知精度を向上させることができる。また、脱調の検出をより高精度に行うことが可能となるため、脱調の誤検知による空気調和装置の停止を防ぐことができる。
上記脱調検出装置において、前記電力閾値は、前記モータに脱調が発生した場合における前記モータの前記推定電力と前記制御電力との差の最小値に基づいて決定されるとしてもよい。
上記のような構成によれば、実際に脱調が発生した場合におけるモータの実回転数と目標回転数との差の最小値に基づいて回転数閾値を決定することとしたため、脱調の検知精度を向上させることができる。
上記脱調検出装置において、前記電圧閾値は、脱調が発生した場合における前記モータの前記DC電圧の最大値に基づいて決定されることとしてもよい。
上記のような構成によれば、実際に脱調が発生した場合においてDC電圧の最大値に基づいて電圧閾値を決定することとしたため、脱調の検知精度を向上させることができる。
上記脱調検出装置において、前記電力判定部において、前記制御電力と前記推定電力との差が予め設定した前記電力閾値以上であると判定され、前記デューティ判定部において、前記PWM信号のデューティ比が前記デューティ閾値より大きいと判定され、前記電圧判定部において、前記DC電圧が前記電圧閾値未満でないと判定された場合に、前記目標回転数を前記取得部により取得した実回転数の値へ更新する更新部を備えることとしてもよい。
上記のような構成によれば、制御電力と推定電力との差が予め設定した回転数閾値以上であると判定され、脱調の可能性がある場合であっても、PWM信号のデューティ比がデューティ閾値より大きいと判定され、かつ、DC電圧が所定の電圧閾値未満でないと判定された場合には、目標回転数に対するモータの実回転数の乖離は、脱調によるものではないと推定して、目標回転数をモータの実回転数の値に更新することとした。このため、モータの実回転数が目標回転数に対して乖離している状態を回避し、モータの運転を維持することができる。
上記脱調検出装置において、前記電力判定部において、前記制御電力と前記推定電力との差が予め設定した前記電力閾値以上であると判定され、前記デューティ判定部において、前記PWM信号のデューティ比が前記デューティ閾値より大きいと判定され、前記電圧判定部において、前記DC電圧が前記電圧閾値未満でないと判定された場合に、設定静圧が機外静圧に対して乖離していることを通知する通知部を備えることとしてもよい。
上記のような構成によれば、制御電力と推定電力との差が予め設定した電力閾値以上であると判定され、脱調の可能性がある場合であっても、PWM信号のデューティ比がデューティ閾値より大きいと判定され、かつ、DC電圧が所定の電圧閾値未満でないと判定された場合には、制御電力に対する推定電力の乖離は、脱調によるものではないと推定して、設定静圧が機外静圧に対して乖離していることを通知することとした。このため、例えば、空気調和装置の使用者は、機外静圧が変化したことを認識でき、迅速に、設定静圧の再設定といった対策を行うことができる。
本発明の第2態様は、ダクトと、熱交換器と、前記熱交換器において熱交換された空気を前記ダクトに送出するファンと、前記ファンを駆動するモータと、PWM信号を用いて目標回転数と一致するように前記モータの回転数を制御する制御部と、上記の脱調検出装置と、を備えたダクト式空気調和装置である。
本発明の第3態様は、熱交換器において熱交換された空気をダクトに送出するファンと、前記ファンを駆動するモータと、PWM信号を用いて目標回転数と一致するように前記モータの回転数を制御する制御部とを備えたダクト式空気調和装置に適用される脱調検出方法であって、前記モータに供給される直流電圧であるDC電圧及び前記モータで消費されている電力である推定電力を取得する取得工程と、前記モータの前記推定電力と、前記目標回転数で回転した場合における前記モータの消費電力である制御電力との差が予め設定した電力閾値以上であるか否かを判定する電力判定工程と、機外静圧と設定静圧が一致している条件において、前記モータの回転数を前記目標回転数と一致させるために設定される前記PWM信号のデューティ比をデューティ閾値として、前記PWM信号のデューティ比が前記デューティ閾値より大きいか否かを判定するデューティ判定工程と、前記モータの前記DC電圧が所定の電圧閾値未満であるか否かを判定する電圧判定工程と、前記電力判定工程、前記デューティ判定工程、及び前記電圧判定工程における判定結果がすべて肯定判定である場合に、前記モータにおいて脱調が発生していると判定する脱調判定工程と、を有する脱調検出方法である。
本発明の第4態様は、熱交換器において熱交換された空気をダクトに送出するファンと、前記ファンを駆動するモータと、PWM信号を用いて目標回転数と一致するように前記モータの回転数を制御する制御部とを備えたダクト式空気調和装置に適用される脱調検出プログラムであって、前記モータに供給される直流電圧であるDC電圧及び前記モータで消費されている電力である推定電力を取得する取得処理と、前記モータの前記推定電力と、前記目標回転数で回転した場合における前記モータの消費電力である制御電力との差が予め設定した電力閾値以上であるか否かを判定する電力判定処理と、機外静圧と設定静圧が一致している条件において、前記モータの回転数を前記目標回転数と一致させるために設定される前記PWM信号のデューティ比をデューティ閾値として、前記PWM信号のデューティ比が前記デューティ閾値より大きいか否かを判定するデューティ判定処理と、前記モータの前記DC電圧が所定の電圧閾値未満であるか否かを判定する電圧判定処理と、前記電力判定処理、前記デューティ判定処理、及び前記電圧判定処理における判定結果がすべて肯定判定である場合に、前記モータにおいて脱調が発生していると判定する脱調判定処理と、をコンピュータに実行させるための脱調検出プログラムである。
本発明によれば、より高精度にモータの脱調を検出することができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態に係るダクト式空気調和装置を示す側面図である。 本発明の一実施形態に係るモータの駆動装置の概略構成を示した図である。 図2に示した制御装置の機能ブロック図の一例を示した図である。 モータの回転数とPWM信号のデューティ比の関係例を示すグラフである。 脱調検出部による脱調検出処理の手順を示したフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態に係る脱調検出装置、それを備えたダクト式空気調和装置、脱調検出方法、及び脱調検出プログラムについて、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るダクト式空気調和装置1を示す側面図である。なお、本実施形態では、ダクト式空気調和装置の一例として、天井に埋め込んで設置されるダクト式空気調和装置1が例示されている。
図1に示すように、ダクト式空気調和装置1のユニット本体2(室内ユニット)は、建屋の梁等に鉛直方向に設けられる複数本の吊りボルト(不図示)を介して天井内に吊り下げ設置されるようになっている。なお、屋外に設置される室外機は、図示省略されている。
ダクト式空気調和装置1は、吸込みグリル3、消音チャンバー4および吸込みダクト5を介して室内から吸込んだ室内空気を冷媒と熱交換させて冷却または加熱した後、吹出しダクト6、吹出しユニット7および吹出しグリル8等を介して室内に吹出すように構成されている。吹出しダクト6は、吹出しユニット7の配設位置等により、その長さ、径および形状等が様々変化するものである。なお、天井面9には、ダクト式空気調和装置1のユニット本体2を点検あるいはメンテナンスするための点検口10が設けられている。
ユニット本体2は、例えば、箱形とされており、その内部には、冷媒と室内空気とを熱交換する室内熱交換器11と、室内空気を循環させるファン(例えば、シロッコファン等)12が組み込まれている。ファン12は、図2に示すように、DCファンモータ(以下、単に「モータ24」という。)を備えている。さらに、ユニット本体2の内部には、室内熱交換器11で発生したドレン水を受けるドレンパン(不図示)、ドレンパン内に溜まったドレン水を外部に排出するドレンポンプ(不図示)等が組み込まれている。
ユニット本体2における空気吸込み側には、吸込みダクト5が接続される吸込み口13が設けられ、ユニット本体2における空気吹出し側には、吹出しダクト6が接続される吹出し口14が設けられている。
次に、本実施形態に係るDCファンモータ24の駆動装置(以下、「モータ駆動装置15」という。)について図2を参照して説明する。
図2は、モータ駆動装置15の概略構成を示した図である。図2に示すように、モータ駆動装置15は、交流電源21(交流電圧Vac)からの交流電力を直流電力に変換するコンバータ装置22と、コンバータ装置22から出力される直流電圧をモータ24に供給するドライバ回路23と、ドライバ回路23に制御指令を与える制御装置20とを備えている。
コンバータ装置22は、例えば、交流電圧を直流電圧に変換する全波整流回路25と、インダクタ26と、平滑コンデンサ27とを主な構成として備えている。なお、図2における構成は一例であり、この構成に限定されない。
ドライバ回路23は、制御装置20から出力される回転数指令電圧Vspを用いてスイッチング素子28を駆動するPWM信号を生成するPWM信号生成部33と、このPWM信号に基づいてスイッチングするスイッチング素子28とを備えている。PWM信号に基づいてスイッチング素子28が駆動することにより、モータ24に供給されるパルス電圧のデューティ比が制御(PWM制御)される。すなわち、モータ24に供給されるパルス電圧のデューティ比に応じてモータ24のモータ回転速度が調整される。例えば、回転数指令電圧Vspが高速回転を示す電圧値(電圧値が高い状態)であった場合には、モータ24に供給されるパルス電圧のデューティ比が高くなり、モータ24の回転数は高い状態となる。また、ドライバ回路23は、後述する回転数検出部31とともに、モータ24に対して一体化して設けられていてもよいし、モータ24とは別体として設けられていてもよい。
モータ駆動装置15は、モータ24の実回転数Nを検出する回転数検出部31と、入力直流電圧Vdcを検出する電圧検出部32と、電流Idcを検出する電流検出部34とを備えている。回転数検出部31により検出されたモータ24の実回転数N、電圧検出部32により検出された電圧Vdc、電流検出部34により検出された電流Idcは、制御装置20に出力される。
制御装置20は、例えば、図示しないCPU(中央演算装置)、RAM(Random Access Memory)等のメモリ、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体等を備えている。後述の各種機能を実現するための一連の処理の過程は、プログラムの形式で記録媒体等に記録されており、このプログラムをCPUがRAM等に読み出して、情報の加工・演算処理を実行することにより、後述の各種機能が実現される。
図3は、制御装置20の機能ブロック図の一例を示した図である。図3に示すように、制御装置20は、指令電圧生成部41と、モータ24の脱調検出部42とを備えている。
指令電圧生成部41(モータ制御部)は、ダクト式空気調和装置1の全体の制御を行う上位制御装置から与えられる目標回転数指令を目標回転数Ntとして、回転数検出部31からのモータ24の実回転数Nが目標回転数Ntに一致するような回転数指令電圧Vspを生成し、ドライバ回路23に出力する。また、指令電圧生成部41は、後述する脱調検出部42からの信号に基づいて目標回転数Ntが更新された場合には、回転数検出部31からのモータ24の実回転数Nが更新された目標回転数Ntに一致するような回転数指令電圧Vspを生成する。
脱調検出部42は、モータ24の運転状態(推定電力等)に応じて、モータ24が脱調しているか否かを判定する。このため、脱調検出部42は、取得部43と、電力判定部44と、デューティ判定部45と、電圧判定部46と、脱調判定部47と、更新部48と、通知部49とを備えている。
取得部43は、モータ24に供給している直流電圧Vdc(DC電圧)及びモータ24で消費される電力W(推定電力W)を取得する。具体的には、取得部43は、電圧検出部32からモータ24に供給している直流電圧Vdcを取得する。また、取得部43は、電流検出部34より、モータ24に供給している電流Idcを取得する。そして、取得した電圧Vdc及び電流Idcに基づいて、モータ24に供給される電力(実回転数Nにおいてモータ24で消費される電力)である推定電力Wを算出する。なお、モータ24で消費される推定電力Wを直接計測する電力計を設け、直接検出した推定電力Wを取得することとしてもよい。そして、取得したモータ24の推定電力Wは、電力判定部44へ出力され、モータ24のDC電圧は、電圧判定部46へ出力される。
電力判定部44は、モータ24の推定電力と制御電力の差ΔWが予め設定した電力閾値Wc以上であるか否かを判定する。なお、制御電力とは、目標回転数で回転した場合におけるモータ24の消費電力である。具体的には、電力判定部44は、取得部43からモータ24で消費される電力である推定電力Wを取得し、また、目標回転数Ntから制御電力を推定し、推定電力と制御電力の差ΔWを算出する。そして、モータ24の推定電力と制御電力の差ΔWが予め設定した電力閾値Wc以上であるか否かを判定することによって、モータ24の推定電力が低下していること(モータ24の実回転数Nが低下していること)を検出し、脱調の可能性があるか否かを判定している。モータ24に脱調が発生した場合には、モータ24の回転数はスイッチング素子28によって生成されたパルス波によらない状態となる。すなわち、モータ24の回転数は制御不能な状態となる。この場合には、モータ24では電力が十分に消費されず、推定電力は低下し、回転数は低下する。このため、モータ24の推定電力と制御電力との差に基づくことで、モータ24に脱調が発生している可能性があるか否かを容易に判定することができる。
なお、電力閾値は、モータ24に脱調が発生した場合におけるモータ24の推定電力と制御電力との差の最小値に基づいて決定される。モータ24に脱調が発生した場合におけるモータ24の推定電力と制御電力との差については、モータ24の過去運転データや実験等によって予めデータを得ておき、モータ24の推定電力と制御電力との差の最小値を決定することとする。そして、モータ24に脱調が発生した場合におけるモータ24の推定電力と制御電力との差の最小値を電力閾値としてもよいし、モータ24に脱調が発生した場合におけるモータ24の推定電力と制御電力との差の最小値に所定の余裕度を減算した値としてもよい。すなわち、実際に脱調が発生した場合において発生したモータ24の推定電力と制御電力との差の最小値に基づいて電力閾値を設定しておくことで、脱調の可能性をより確実に検出することができる。
電力判定部44にて、脱調の可能性を検出するが、モータ24の推定電力と制御電力の差ΔWが乖離する現象は、脱調以外にも発生し得る。例えば、機外静圧が変化した場合には、モータ24の負荷が高くなる。このため、本実施形態では、後述するデューティ判定部45及び電圧判定部46にて、脱調の検出精度を向上させる。なお、機外静圧の変化に起因してモータ24の負荷が増大し、モータ24の回転数が多少低下する場合には、モータ24の回転数を目標回転数に合わせようとするため、推定電力は増加する。また、機外静圧の変化に起因してモータ24の負荷が増大し、モータ24の回転数が大幅に低下する場合には、モータ24の回転数を目標回転数に合わせることが困難となり、推定電力は減少する。
デューティ判定部45は、PWM信号のデューティ比Dがデューティ閾値Xより大きいか否かを判定する。具体的には、デューティ判定部45は、PWM信号生成部33で生成するPWM信号を取得する。そして、デューティ判定部45は、PWM信号のデューティ比とPWM信号のデューティ比とを比較することによって、モータ24にかかる負荷が高い状態となっているか否かを判定する。モータ24の実回転数Nが低下する脱調以外の要因として、機外静圧の変化によるモータ24の負荷の増加が挙げられる。このため、本実施形態では、PWM信号のデューティ比を用いて、モータ24の回転数低下の原因が、脱調によるものか、モータ24の負荷増加によるものかを判定している。
なお、デューティ閾値は、機外静圧と設定静圧が一致している条件において、モータ24の回転数を目標回転数Ntと一致させるために設定されるPWM信号のデューティ比である。モータ24の回転数とPWM信号のデューティ比との関係は、機外静圧の状態に依存する。例えば、機外静圧が高い場合には、モータ24へかかる負荷も高いため、モータ24をある回転数で回転させるために供給する電力は高くなる。このため、モータ24へ供給する電力を増加させるために、PWM信号のデューティ比は高くなる。一般的に、機外静圧(通風抵抗)は、ダクトの長さ、径、あるいは形状によって異なるため、ダクト式空気調和装置1の制御装置20には、ダクト式空気調和装置1の取付け時において計測した機外静圧が設定静圧として設定される。そして、該機外静圧(=設定静圧)におけるモータ24の回転数とPWM信号のデューティ比の関係を示す情報が設定される。
図4に、機外静圧と設定静圧が一致している条件におけるモータ24の回転数とPWM信号のデューティ比の関係を示すグラフを例示する。同図において、横軸はデューティ比[%]、縦軸は回転数[rpm]を示す。デューティ判定部45は、例えば、図4に示すグラフを用いて、目標回転数Ntから、機外静圧と設定静圧が一致している条件におけるPWM信号のデューティ比を取得する。例えば、交流電源21の電圧(実効値)が190Vであり、目標回転数Ntが1500rpmである場合には、PWM信号のデューティ比は70%(=デューティ閾値X)となる。ダクト式空気調和装置1の使用状況に応じて、機外静圧が変化した場合には、モータ24の負荷が増加する場合がある。モータ24の負荷が増加した場合には、例えばデューティ比70%のPWM信号では、回転数が1500rpmに達しなくなる。この場合には、指令電圧生成部41では、モータ24の実回転数Nと目標回転数Ntを一致させるための制御を行なっているため、PWM信号のデューティ比を増加させる。このため、PWM信号のデューティ比が、機外静圧と設定静圧が一致している条件において、モータ24の回転数を目標回転数Ntと一致させるために設定されるPWM信号のデューティ比(例えば、70%)よりも増加している場合には、モータ24の負荷状態が高くなっていることが推定できる。
電圧判定部46は、DC電圧が所定の電圧閾値Vc未満であるか否かを判定する。具体的には、電圧判定部46は、取得部43からモータ24に印加される電圧Vdcを取得する。そして、取得した電圧Vdcと、所定の電圧閾値Vcとを比較することによって、DC電圧が低下している状態であるか否かを判定している。モータ24に脱調が発生する場合には、DC電圧が低下する。このため、DC電圧に着目することで、モータ24で脱調が発生している状態か否かを判定することができる。
なお、電圧閾値Vcは、脱調が発生する場合に測定されるDC電圧の最大値に基づいて決定される。モータ24に脱調が発生した場合には、DC電圧が大幅に低下する。このため、脱調が発生する場合のDC電圧の最大値を予め実験等によって取得しておき、現在DC電圧が最大値未満の状態となっているか否かを判定することによってモータ24が脱調しているか否かを判定することができる。電圧閾値は、脱調が発生した場合のDC電圧の最大値として設定してもよいし、脱調が発生した場合のDC電圧の最大値に所定の余裕度を加算した値として設定することとしてもよい。
脱調判定部47は、電力判定部44、デューティ判定部45、及び電圧判定部46における判定結果に基づいて、モータ24に脱調が発生しているか否かを判定する。特に、脱調判定部47は、電力判定部44、デューティ判定部45、及び電圧判定部46における判定結果がすべて肯定判定である場合に、モータ24において脱調が発生していると判定する。具体的には、脱調判定部47は、電力判定部44において、制御電力と推定電力との差ΔWが予め設定した電力閾値Wc以上であると判定され、かつ、デューティ判定部45において、PWM信号のデューティ比Dがデューティ閾値Xより大きいと判定され、かつ、電圧判定部46において、DC電圧が電圧閾値Vc未満であると判定された場合に、モータ24に脱調が発生していると判定する。脱調判定部47において、脱調が発生していると判定された場合には、モータ24を強制停止させることとしてもよい。
更新部48は、電力判定部44において、制御電力と推定電力との差が予め設定した電力閾値以上であると判定され、デューティ判定部45において、PWM信号のデューティ比がデューティ閾値より大きいと判定され、電圧判定部46において、DC電圧が電圧閾値未満でないと判定された場合に、目標回転数Ntを取得部43により取得した実回転数Nの値へ更新する。電力判定部44において、制御電力と推定電力との差が予め設定した電力閾値以上であると判定された場合とは、モータ24に脱調の可能性があると推定される場合である。また、デューティ判定部45において、PWM信号のデューティ比がデューティ閾値より大きいと判定された場合とは、モータ24の負荷状態が高い状態であると推定される場合である。また、電圧判定部46において、DC電圧が電圧閾値未満でないと判定された場合とは、モータ24の負荷が高い状態となっているが、DC電圧が低下しておらず、モータ24が十分に回転していると推定できる状態であり、脱調が発生していないと推定される場合である。すなわち、更新部48は、制御電力と推定電力との差が予め設定した電力閾値以上であると判定され脱調の可能性があると推定される場合であっても、モータ24が十分に回転していると推定できる状態であり、脱調とみなさなくてもよいと推定できる場合に、更新処理を行う。
すなわち、更新部48では、電力判定部44、デューティ判定部45、及び電圧判定部46の判定結果を用いて、モータ24の実回転数Nの低下は機外静圧の変化によるものであるか否かを推定する。そして、モータ24の実回転数Nの低下が機外静圧の変化によるものであると推定される場合に、モータ24は脱調しておらず、強制停止する必要がないと判断して、指令電圧生成部41において用いる目標回転数Ntを、取得部43により取得した実回転数Nの値へ更新する。目標回転数Ntが更新されると、モータ24の実回転数Nと更新後の目標回転数Ntとの差はなくなるため、モータ24を強制停止することなく、モータ24の運転を維持することが可能となる。
通知部49は、電力判定部44において、制御電力と推定電力との差が予め設定した電力閾値以上であると判定され、デューティ判定部45において、PWM信号のデューティ比がデューティ閾値より大きいと判定され、電圧判定部46において、DC電圧が電圧閾値未満でないと判定された場合に、設定静圧が機外静圧に対して乖離していることを通知する。通知部49における電力判定部44、デューティ判定部45、及び電圧判定部46の判定条件は、更新部48と同様である。すなわち、通知部49では、電力判定部44、デューティ判定部45、及び電圧判定部46の判定結果を用いて、推定電力の上昇は機外静圧の変化によるものであるか否かを推定する。そして、推定電力の上昇が機外静圧の変化によるものであると推定される場合に、設定静圧が機外静圧に対して乖離していることを通知する。設定静圧が機外静圧に対して乖離している場合には、モータ24に脱調が発生していないにも関わらず、モータ24の推定電力と制御電力の差ΔWが乖離しやすい状態となっている。このため、通知部49にて、例えば、ダクト式空気調和装置1の使用者等に、設定静圧が機外静圧に対して乖離していることを通知することによって、設定静圧の再設定が必要であることを知らせることができる。使用者等は、通知部49による通知を受けた場合に、設定静圧を変化後の機外静圧に一致するように再設定することによって、制御電力に対する推定電力の上昇を抑制でき、脱調の誤判定を抑制し、ダクト式空気調和装置1の安定運転を維持することができる。
本実施形態では、更新部48と通知部49とを備える構成としたが、いずれか一方を備える構成とすることも可能である。
次に、本実施形態に係るモータ駆動装置15の動作について説明する。
まず、交流電源21からの交流電圧はコンバータ装置22において直流電圧に変換され、ドライバ回路23に供給される。ドライバ回路23のPWM信号生成部33には、回転数指令電圧Vspが制御装置20から与えられ、回転数指令電圧Vspに基づくPWM信号が生成される。そして、このPWM信号に従ってドライバ回路23内のスイッチング素子28がPWM制御されることにより、所望のモータ駆動電圧(回転数指令電圧Vspに応じたデューティ比を持つパルス電圧)がモータ24に印加され、モータ24の回転数が制御される。
モータ24の回転数は、回転数検出部31により検出され、制御装置20に出力される。制御装置20では、指令電圧生成部41によって、回転数検出部31から入力されたモータ24の実回転数Nを目標回転数Ntに一致させるための回転数指令電圧Vspが生成される。そして、生成された回転数指令電圧Vspは、ドライバ回路23へ出力される。
次に、上述の脱調検出部42による脱調検出処理について図5を参照して説明する。
図5に示すフローは、ダクト式空気調和装置1が運転している場合に所定の制御周期で繰り返し実行される。
まず、モータ24に供給している直流電圧Vdc(DC電圧)及びモータ24で消費される推定電力Wを取得する(S101)。
次に、モータ24の推定電力と制御電力の差ΔWが予め設定した電力閾値Wc以上であるか否かを判定する。(S102)。
モータ24の推定電力と制御電力の差ΔWが予め設定した電力閾値Wc以上でない場合(S102のNO判定)には、モータ24に脱調が発生している可能性がないと推定して、処理を終了する。
モータ24の推定電力と制御電力の差ΔWが予め設定した電力閾値Wc以上である場合(S102のYES判定)には、PWM信号のデューティ比Dがデューティ閾値Xより大きいか否かを判定する(S103)。
PWM信号のデューティ比Dがデューティ閾値Xより大きくない場合(S103のNO判定)には、モータ24に脱調が発生していると推定して、モータ24を強制停止する(S104)。
PWM信号のデューティ比Dがデューティ閾値Xより大きい場合(S103のYES判定)には、DC電圧Vdcが所定の電圧閾値Vc未満であるか否かを判定する(S105)。
モータ24のDC電圧Vdcが所定の電圧閾値Vc未満である場合(S105のYES判定)には、モータ24に脱調が発生していると推定して、モータ24を強制停止する(S104)。
モータ24のDC電圧Vdcが所定の電圧閾値Vc未満でない場合(S105のNO判定)には、目標回転数Ntを取得部43により取得した実回転数Nの値へ更新するとともに、設定静圧が機外静圧に対して乖離していることを通知する(S106)。
図5に示すような処理によってモータ24に脱調が発生しているか否かを判定することにより、機外静圧の変動によるモータ24の回転数低下を脱調と誤検知することを抑制することができる。このため、脱調検出の精度を向上させることができる。
以上説明したように、本実施形態に係る脱調検出装置、それを備えたダクト式空気調和装置1、脱調検出方法、及び脱調検出プログラムによれば、推定電力が、機外静圧の変動に起因するモータ24の負荷変動によって上昇することに着目し、脱調の判定にモータ24の負荷変動を考慮することとした。機外静圧の変動に起因してモータ24の負荷が増加した場合には、モータ24の回転数を目標回転数Ntに一致させるためにPWM信号のデューティ比が大きくなる。このため、機外静圧と設定静圧が一致している条件において、モータ24の回転数を目標回転数Ntと一致させるために設定されるPWM信号のデューティ比をデューティ閾値として、実際にモータ24の制御に用いられているPWM信号のデューティ比が該デューティ閾値より大きいか否かを判定することとした。実際にモータ24の制御に用いられているPWM信号のデューティ比とデューティ閾値とを比較することによって、モータ24にかかる負荷が増加しているか否かを検出することができる。
また、モータ24に脱調が発生した場合にはDC電圧が大幅に低下することに着目し、DC電圧が所定の電圧閾値未満であるか否かを判定することとした。そして、すべての条件(制御電力と推定電力との差が予め設定した回転数閾値以上であり、PWM信号のデューティ比がデューティ閾値より大きく、DC電圧が所定の電圧閾値未満である場合)を満たした場合に、脱調が発生していると判定することとした。このため、脱調の誤判定を抑制でき、脱調の検知精度を向上させることができる。また、脱調の検出をより高精度に行うことが可能となるため、脱調の誤検知による空気調和装置の停止を防ぐことができる。
また、実際に脱調が発生した場合における制御電力と推定電力との差の最小値に基づいて電力閾値を決定することとしたため、脱調の検知精度を向上させることができる。また、実際に脱調が発生した場合において検出されるDC電圧の最小値に基づいて電圧閾値を決定することとしたため、脱調の検知精度を向上させることができる。
また、制御電力と推定電力との差が予め設定した電力閾値以上であると判定され、脱調の可能性がある場合であっても、PWM信号のデューティ比がデューティ閾値より大きいと判定され、かつ、DC電圧が所定の電圧閾値未満でないと判定された場合には、制御電力と推定電力の乖離は、脱調によるものではないと推定して、目標回転数Ntをモータ24の実回転数Nの値に更新することとした。このため、モータ24の実回転数Nが目標回転数Ntに対して乖離している状態を回避し、モータ24の運転を維持することができる。また、空気調和装置の使用者は、機外静圧が変化したことを認識でき、迅速に、設定静圧の再設定といった対策を行うことができる。
本発明は、上述の実施形態のみに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々変形実施が可能である。
例えば、本実施形態では、脱調検出部42を制御装置20に備える構成としているが、脱調検出部42を独立した装置(脱調検出装置)として備えることとしてもよい。
1 :ダクト式空気調和装置
2 :ユニット本体
3 :吸込みグリル
4 :消音チャンバー
5 :吸込みダクト
6 :吹出しダクト
7 :吹出しユニット
8 :吹出しグリル
9 :天井面
10 :点検口
11 :室内熱交換器
12 :ファン
13 :吸込み口
14 :吹出し口
15 :モータ駆動装置
20 :制御装置
21 :交流電源
22 :コンバータ装置
23 :ドライバ回路
24 :モータ(DCファンモータ)
25 :全波整流回路
26 :インダクタ
27 :平滑コンデンサ
28 :スイッチング素子
31 :回転数検出部
32 :電圧検出部
33 :PWM信号生成部
34 :電流検出部
41 :指令電圧生成部
42 :脱調検出部(脱調検出装置)
43 :取得部
44 :電力判定部
45 :デューティ判定部
46 :電圧判定部
47 :脱調判定部
48 :更新部
49 :通知部

Claims (8)

  1. 熱交換器において熱交換された空気をダクトに送出するファンと、前記ファンを駆動するモータと、PWM信号を用いて目標回転数と一致するように前記モータの回転数を制御する制御部とを備えたダクト式空気調和装置に適用される脱調検出装置であって、
    前記モータに供給される直流電圧であるDC電圧及び前記モータで消費されている電力である推定電力を取得する取得部と、
    前記モータの前記推定電力と、前記目標回転数で回転した場合における前記モータの消費電力である制御電力との差が予め設定した電力閾値以上であるか否かを判定する電力判定部と、
    機外静圧と設定静圧が一致している条件において、前記モータの回転数を前記目標回転数と一致させるために設定される前記PWM信号のデューティ比をデューティ閾値として、前記PWM信号のデューティ比が前記デューティ閾値より大きいか否かを判定するデューティ判定部と、
    前記モータの前記DC電圧が所定の電圧閾値未満であるか否かを判定する電圧判定部と、
    前記電力判定部、前記デューティ判定部、及び前記電圧判定部における判定結果がすべて肯定判定である場合に、前記モータにおいて脱調が発生していると判定する脱調判定部と、
    を備える脱調検出装置。
  2. 前記電力閾値は、前記モータに脱調が発生した場合における前記モータの前記推定電力と前記制御電力との差の最小値に基づいて決定される請求項1に記載の脱調検出装置。
  3. 前記電圧閾値は、脱調が発生した場合における前記モータの前記DC電圧の最大値に基づいて決定される請求項1または2に記載の脱調検出装置。
  4. 前記電力判定部において、前記制御電力と前記推定電力との差が予め設定した前記電力閾値以上であると判定され、前記デューティ判定部において、前記PWM信号のデューティ比が前記デューティ閾値より大きいと判定され、前記電圧判定部において、前記DC電圧が前記電圧閾値未満でないと判定された場合に、前記目標回転数を前記取得部により取得した実回転数の値へ更新する更新部を備える請求項3に記載の脱調検出装置。
  5. 前記電力判定部において、前記制御電力と前記推定電力との差が予め設定した前記電力閾値以上であると判定され、前記デューティ判定部において、前記PWM信号のデューティ比が前記デューティ閾値より大きいと判定され、前記電圧判定部において、前記DC電圧が前記電圧閾値未満でないと判定された場合に、設定静圧が機外静圧に対して乖離していることを通知する通知部を備える請求項3または4に記載の脱調検出装置。
  6. ダクトと、
    熱交換器と、
    前記熱交換器において熱交換された空気を前記ダクトに送出するファンと、
    前記ファンを駆動するモータと、
    PWM信号を用いて目標回転数と一致するように前記モータの回転数を制御する制御部と、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の脱調検出装置と、
    を備えたダクト式空気調和装置。
  7. 熱交換器において熱交換された空気をダクトに送出するファンと、前記ファンを駆動するモータと、PWM信号を用いて目標回転数と一致するように前記モータの回転数を制御する制御部とを備えたダクト式空気調和装置に適用される脱調検出方法であって、
    前記モータに供給される直流電圧であるDC電圧及び前記モータで消費されている電力である推定電力を取得する取得工程と、
    前記モータの前記推定電力と、前記目標回転数で回転した場合における前記モータの消費電力である制御電力との差が予め設定した電力閾値以上であるか否かを判定する電力判定工程と、
    機外静圧と設定静圧が一致している条件において、前記モータの回転数を前記目標回転数と一致させるために設定される前記PWM信号のデューティ比をデューティ閾値として、前記PWM信号のデューティ比が前記デューティ閾値より大きいか否かを判定するデューティ判定工程と、
    前記モータの前記DC電圧が所定の電圧閾値未満であるか否かを判定する電圧判定工程と、
    前記電力判定工程、前記デューティ判定工程、及び前記電圧判定工程における判定結果がすべて肯定判定である場合に、前記モータにおいて脱調が発生していると判定する脱調判定工程と、
    を有する脱調検出方法。
  8. 熱交換器において熱交換された空気をダクトに送出するファンと、前記ファンを駆動するモータと、PWM信号を用いて目標回転数と一致するように前記モータの回転数を制御する制御部とを備えたダクト式空気調和装置に適用される脱調検出プログラムであって、
    前記モータに供給される直流電圧であるDC電圧及び前記モータで消費されている電力である推定電力を取得する取得処理と、
    前記モータの前記推定電力と、前記目標回転数で回転した場合における前記モータの消費電力である制御電力との差が予め設定した電力閾値以上であるか否かを判定する電力判定処理と、
    機外静圧と設定静圧が一致している条件において、前記モータの回転数を前記目標回転数と一致させるために設定される前記PWM信号のデューティ比をデューティ閾値として、前記PWM信号のデューティ比が前記デューティ閾値より大きいか否かを判定するデューティ判定処理と、
    前記モータの前記DC電圧が所定の電圧閾値未満であるか否かを判定する電圧判定処理と、
    前記電力判定処理、前記デューティ判定処理、及び前記電圧判定処理における判定結果がすべて肯定判定である場合に、前記モータにおいて脱調が発生していると判定する脱調判定処理と、
    をコンピュータに実行させるための脱調検出プログラム。

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