JP7034508B1 - 光硬化型シリカ微粒子の製造法、光硬化型シリカ微粒子及び光硬化型コーティング用組成物 - Google Patents
光硬化型シリカ微粒子の製造法、光硬化型シリカ微粒子及び光硬化型コーティング用組成物 Download PDFInfo
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Abstract
Description
この熱硬化法で形成されるシリコーン系の保護膜は高い耐擦傷性を有するが、加熱処理を行うため硬化時にかなりのエネルギー及び時間が必要となり、生産性の点で問題がある。また、薄膜の場合には基材が熱によってダメージを受けてしまうため、基材に用いる材料等が制限される。
また、光硬化法で得られる硬化膜の、硬度、耐擦傷性及び耐屈曲性を向上させる試みがなされており、シリカ微粒子を含有させたコーティング組成物が一般的に知られている(特許文献2~6)。
しかし、これらの従来のコーティング組成物では、市販のコロイダルシリカ又はオルガノシリカゾルを、ラジカル重合性官能基を持つシランカップリング剤で処理したシリカ微粒子を含み、得られる硬化膜は、耐屈曲性、硬度及び耐擦傷性の何れかの点では十分ではなかった(例えば、後述する比較例1-2、1-3、2-2、及び2-3参照)。
特許文献7では、ゾルゲル法によってアルコキシシランを加水分解してシリカ微粒子を合成し、得られたシリカ粒子を焼成し、その後特定の条件下シランカップリング剤で処理して光硬化型シリカ微粒子を製造する方法が開示されている。
また、特許文献8及び9では、大量の水中でアルコキシシランを加水分解し、次いで、有機塩基を添加して安定化した後に濃縮して安定なシリカ微粒子を得る方法が開示されている。
また、これらの文献は、もっぱらシリカ粒子の製造に関し、得られたシリカ粒子を如何なるラジカル重合性化合物と組み合わせて光硬化型組成物とするかについては、特に記載はない。
この方法では、有機塩基を用いることなく、加水分解反応後のシリカ粒子分散液にシランモノマーが加えられてシリカ粒子の変性が行われ、溶媒中の水の量が少なく濃縮に多大のエネルギーを要しないため、生産効率及び生産コストの点で優れる。しかし、反応性の高いテトラメトキシシランを用いる一方で、これとの相溶性に優れるメタノールを主とする溶媒中で加水分解反応を行うため(比較例1-10、比較例1-15参照)、反応温度は50℃程度であり、この反応条件が、得られるシリカ粒子及び硬化膜の構造及び特性に影響を及ぼしていた。実際、本発明者らが試験したところ、得られるシリカ粒子は、歪な形状をしており、大きさのバラツキも大きかった(比較例1-11、図3)。また、得られる硬化膜は、硬度が十分ではなかった(比較例2-11、表9)。
また、この方法では、メタノールを主とする溶媒及びテトラメトキシシランを用いて加水分解反応を行うため、人体に有害なメタノールが揮散し、作業者が危険にさらされるという問題があった。
該シリカ粒子分散液に光重合性官能基を有するシランモノマーを添加して、該シリカ粒子を変性する、光硬化型シリカ微粒子の製造方法。
また、本発明の硬化型コーティング用組成物は、本発明の製造方法により得られた光硬化型シリカ微粒子をウレタン(メタ)アクリレートと組み合わせており、これにより、硬度、耐擦傷性及び耐屈曲性に優れた硬化膜を形成することができる。
1-1.加水分解
本発明による光硬化型シリカ微粒子の製造方法は、ゾルゲル法によりアルコキシシランを加水分解してシリカ粒子分散液を調製する方法であって、特定の条件で加水分解を行うことを特徴とする。
これにより、多大のエネルギーを要する多量の水の留去を不要とし、且つメタノールが不要な安全な反応系にすることができる。他方、加水分解反応温度を高めることで加水分解反応を十分に進行させることができ、これにより、硬度、耐擦傷性及び耐屈曲性に優れた硬化膜を形成可能なシリカ微粒子を得ることができる。
加水分解温度としては、70℃以上であれば十分に加水分解反応が進行するが、75℃以上としてもよく、80℃以上としてもよい。他方、過剰に加水分解反応が進行しないように、水の沸点である100℃未満とすることが好ましく、生産効率を考えると95℃以下とすることが好ましい。
本発明においては、加水分解反応又は追加の熟成工程で得られたシリカ粒子の分散液は、焼成工程又は濃縮工程に供されたり、有機塩基を添加することなく、光重合性官能基を有するシランモノマーがこれに添加され、シリカ粒子が変性(表面処理)される。加水分解反応又は追加の熟成工程で得られたシリカ粒子は、反応し易くそのまま放置した場合には、凝集を生じやすいが、分散液を得た直後に変性処理を行うことで、シリカ粒子を安定化させる処理が不要となる。この結果、生産効率及び生産コストの点で優れたプロセスとすることができる。
変性工程(表面処理工程)は、一般的に知られている方法で行えばよい。例えば、シリカ粒子の分散液に60℃以下でシランモノマーを添加し、20~60℃の反応温度で、1~8時間反応させて実施することができる。
本発明の好ましい実施形態では、変性工程後に、得られたシリカ粒子分散液中の水及び加水分解により発生するアルコール(エタノール)を除外し、沸点90℃以上の親水性有機溶媒中にシリカ粒子が分散した組成物を調製する。この際、水及び加水分解により発生するアルコール(エタノール)を除外しながら、沸点90℃以上の親水性有機溶媒を添加すると効率的に溶媒置換できる。また、添加する親水性有機溶媒は、加水分解の際に用いた親水性有機溶媒を用いることが好ましい。留去は、例えば、沸点90℃以上の親水性有機溶媒の沸点未満、50℃以上の温度で、適宜減圧下として行うことができる。
上記方法により得られる光硬化性シリカ微粒子は、後述する実施例で実証されるように、ほぼ球形で、均一な形状及び大きさの粒子である(図1)。シリカ微粒子の粒径は、水の量、触媒の量等の反応条件で変わり得るが、10~100μm程度である。
A:2官能以上のポリオールと2官能以上のポリイソシアネートと水酸基含有の(メタ)アクリレートを付加反応させた(メタ)アクリレートの付加反応物、
B:2官能以上のポリイソシアネートと水酸基含有の(メタ)アクリレートを付加反応させた(メタ)アクリレートの付加反応物、
C:2官能以上のポリオールと2官能以上のポリイソシアネートとイソシアネート含有の(メタ)アクリレートを付加反応させた(メタ)アクリレートの付加反応物、
D:2官能以上のポリオールとイソシアネート含有の(メタ)アクリレートを付加反応させた(メタ)アクリレートの付加反応物
を挙げることができる。
なお、本願明細書で「X官能のポリオール」という場合、水酸基数がX個のポリオールを意味する。
なお、本願明細書で「Y官能のポリイソシアネート」という場合、イソシアネート基数がY個のポリイソシアネートを意味する。
なお、本願明細書で「Z官能の水酸基含有の(メタ)アクリレート」という場合、(メタ)アクリロイル基数がZ個の水酸基含有の(メタ)アクリレートを意味する。
なお、本願明細書で「A官能のイソシアネート含有の(メタ)アクリレート」という場合、(メタ)アクリロイル基数がA個のイソシアネート含有の(メタ)アクリレートを意味する。
Aのウレタン(メタ)アクリレートの具体例としては、例えば、ポリテトラメチレンエーテルグリコール分子量650とイソフォロンジイソシアネートとペンタエリスリトールトリアクリレートを付加反応させた化合物やポリカーボネートジオール分子量500(旭化成株式会社製デュラノールT5650E)とジシクロヘキシルメタン4,4’-ジイソシアネートとジペンタエリスリトールペンタアクリレートを付加反応させた(メタ)アクリレートの付加反応物が挙げられる。
Bのウレタン(メタ)アクリレートの具体例としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)系イソシアネートプレポリマー(旭化成株式会社製デュラネートD201)とジペンタエリスリトールペンタアクリレートを付加反応させた化合物やHDI系ポリイソシアネート(旭化成株式会社製デュラネート24A-100)とペンタエリスリトールトリアクリレートを付加反応させた化合物等を挙げることができる。
Cのウレタン(メタ)アクリレートとしては、例えば、ネオペンチルグリコールとイソフォロンジイソシアネートと1,1-(ビスアクリロイルオキシメチル)イソシアネートを付加反応させた化合物やグリセリンとHDI系ポリイソシアネート(旭化成株式会社製デュラネートTPA-100)とイソシアネートエチルアクリレートを付加反応させた(メタ)アクリレートの付加反応物が挙げられる。
Dのウレタン(メタ)アクリレートの具体例としては、例えば、グリセリンと1,1-(ビスアクリロイルオキシメチル)イソシアネートを付加反応させた化合物やポリカーボネートジオール分子量1000(旭化成株式会社製デュラノールT5651)とイソシアネートエチルアクリレートを付加反応させた化合物等を挙げることができる。
これらウレタン(メタ)アクリレートは単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
同様の点で、C及びDのウレタン(メタ)アクリレートでは、イソシアネート含有の(メタ)アクリレートとして、イソシアネートエチル(メタ)アクリレート又は1,1-(ビスアクリロイルオキシメチル)イソシアネートを使用した化合物が好ましい。なお、コスト面からはA又はBのウレタン(メタ)アクリレートが好ましい。
また、ウレタン(メタ)アクリレートの分子量は200以上10000以下が好ましく、400以上5000以下がより好ましい。
また、光硬化型コーティング用組成物中の光硬化性シリカ微粒子の含有量は、2~40質量%が好ましく、4~30質量%がより好ましい。
また、光硬化性シリカ微粒子及びウレタン(メタ)アクリレートの質量比(固形分換算値)は、硬度、耐SW性、屈曲性のバランスを取る上で、80:20~20:80(光硬化性シリカ微粒子:ウレタン(メタ)アクリレート)が好ましく、70:30~30:70(光硬化性シリカ微粒子:ウレタン(メタ)アクリレート)がより好ましく、60:40~40:60(光硬化性シリカ微粒子:ウレタン(メタ)アクリレート)が特に好ましい。
また、本発明のコーティング用組成物には、本発明による効果を損なわない範囲で、他の有機塗膜成分を含むことができる。
アクリルアクリレートとしては、例えばポリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート、テトラペンタエリスリトールデカ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸ジ(メタ)アクリレート、ポリエステルトリ(メタ)アクリレート、ポリエステルジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールジ(メタ)アクリレート、ジグリセリンテトラ(メタ)アクリレート、アダマンチルジ(メタ)アクリレート、イソボロニルジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタンジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレートオリゴマーが挙げられ、硬度及び柔軟性の点からペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートやイソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート等の3官能オリゴマーが好ましい。これらは、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
光重合開始剤は、特に制限はなく、コーティング組成物中での相溶性および硬化性の観点から適宜選択すればよく、その具体例としては、ベンゾイン、ベンゾインモノメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、アセトイン、ベンジル、ベンゾフェノン、p-メトキシベンゾフェノン、ジエトキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール、2,2-ジエトキシアセトフェノン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、メチルフェニルグリオキシレート、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン等のカルボニル化合物;テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィドなどの硫黄化合物;2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6-トリメチルベンゾイルフェニルエトキシフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6-ジメトキシベンゾイル)-2,4,4-トリメチル-ペンチルフォスフィンオキサイドなどのリン酸化合物;2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)ブタノン-1やカンファーキノン等が挙げられ、硬化性の点から、1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトンが好ましい。これらは、1種単独で使用しても、2種以上を併用して用いてもよく、要求される硬化膜性能に応じて、任意に組み合わせることができる。
光重合開始剤を使用する場合の含有量は、光硬化型コーティング用組成物中の固形分100質量部に対して0.5~10質量部であることが好ましい。
本発明の光硬化型コーティング用組成物を、基材に、直接又は少なくとも1種の他の層を介して塗布し、光照射することによって硬化させ、基材に被膜を形成することができる。
紫外線照射用ランプとしては、反応可能な範囲の波長領域を照射するものであればよく、例えば、ウシオ電機(株)製の高圧水銀ランプ(UV-7000)、メタルハライドランプ(MHL-250、MHL-450、MHL-150、MHL-70)、JMtech社製のメタルハライドランプ(JM-MTL2KW)、三菱電機(株)製の紫外線照射灯(OSBL360)、日本電池(株)製の紫外線照射機(UD-20-2)、(株)東芝製の蛍光ランプ(FL-20BLB)、Fusion社製のHバルブ、Hプラスバルブ、Dバルブ、Qバルブ、Mバルブ等が挙げられる。照射量は、100~12,000mJ/cm2が好ましく、より好ましくは300~8,000mJ/cm2であり、更に好ましくは500~6,000mJ/cm2である。
また、これらの基材の表面が、化成処理、コロナ放電処理、プラズマ処理、酸やアルカリ液等で処理されていてもよい。また、プライマー層、防錆層、ガスバリア層、防水層、熱線遮蔽層など、基材の表面に1種以上の層が形成され、その層に硬化膜を形成してもよい。
なお、形成された硬化膜上に、更に、化学気相成長(CVD)法による蒸着層、ハードコート層、防錆層、ガスバリア層、防水層、熱線遮蔽層、防汚層、光触媒層、帯電防止層等の一層又は複数層が更に形成されてもよい。
[実施例1-1]
温度計、撹拌機、水冷コンデンサー、窒素ガス吹込み口を備えた5つ口フラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテル480gと、水480gと、25%アンモニア水7.2gとを仕込み、70℃まで昇温した。テトラエトキシシラン500gを、フラスコに3時間かけて連続的に滴下し、滴下後75℃まで昇温して更に3時間加熱した。60℃まで冷却した後で、反応液に、シランカップリング剤として、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(商品名:KBM-5103、信越化学工業株式会社製)を35g添加し、60℃のまま3時間反応させた。反応液を約60℃のままフラスコ内を減圧することにより、水及び加水分解によって発生したアルコールを回収しつつ、プロピレングリコールモノメチルエーテルを加えて溶剤置換して固形分35%のシリカ微粒子(シリカ/シランカップリング剤モル比=16/1)(a-1)の分散液を得た。
5つ口フラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテル240gと、イソプロパノール240gと、水480gと、25%アンモニア水7.2gとを仕込んだ以外は、実施例1-1と同様にして、固形分35%のシリカ微粒子(シリカ/シランカップリング剤モル比=16/1)の分散液(a-2)を得た。
シランカップリング剤として、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(商品名KBM-5103:信越化学工業株式会社製)に代え、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(商品名:KBM-503、信越化学工業株式会社製)を37.2g添加した以外は、実施例1-1と同様にして、固形分35%のシリカ微粒子(シリカ/シランカップリング剤モル比=16/1)の分散液(a-3)を得た。
5つ口フラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテル360gと、水360gと、25%アンモニア水7.2gとを仕込んだ以外は、実施例1-1と同様にして、固形分35%のシリカ微粒子(シリカ/シランカップリング剤モル比=16/1)の分散液(a-4)を得た。
5つ口フラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテル960gと、水960gと、25%アンモニア水7.2gとを仕込んだ以外は、実施例1-1と同様にして、固形分35%のシリカ微粒子(シリカ/シランカップリング剤モル比=16/1)の分散液(a-5)を得た。
5つ口フラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテル、水、及び25%アンモニア水を仕込んだ後、60℃まで昇温し、テトラエトキシシランを滴下した後で、そのままの温度で加熱した以外は、実施例1-1と同様にして、固形分35%のシリカ微粒子(シリカ/シランカップリング剤モル比=16/1)の分散液(a-6)を得た。
5つ口フラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテル分散シリカゾル(商品名:PGM-ST、日産化学株式会社製、粒子径12nm、固形分30%)480.8gと、水48gと、25%アンモニア水7.2gとを仕込み、60℃まで昇温した後で、シランカップリング剤として、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(商品名:KBM-5103、信越化学工業株式会社製)を35g添加した以外は、実施例1-1と同様にして、固形分35%のシリカ微粒子(シリカ/シランカップリング剤モル比=16/1)の分散液(a-7)を得た。
5つ口フラスコに、NH4 +安定型コロイダルシリカ(商品名:スノーテックスN40、日産化学株式会社製、粒子径22nm、固形分40%)360.8gと、水360gと、メタノール48gと、25%アンモニア水0.24gとを仕込み、60℃まで昇温した後で、シランカップリング剤として、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(商品名:KBM-503、信越化学工業株式会社製)を37.2g添加した以外は、実施例1-1と同様にして、固形分35%のシリカ微粒子(シリカ/シランカップリング剤モル比=16/1)の分散液(a-8)を得た。
25%アンモニア水に代え、ジアザビシクロウンデセン7.2gを5つ口フラスコに仕込んだ以外は、実施例1-1と同様にして、固形分35%のシリカ微粒子(シリカ/シランカップリング剤モル比=16/1)の分散液(a-9)を得た。
25%アンモニア水に代え、1,3-ジフェニルグアニジン7.2gを5つ口フラスコに仕込んだ以外は、実施例1-1と同様にして、固形分35%のシリカ微粒子(シリカ/シランカップリング剤モル比=16/1)の分散液(a-10)を得た。
25%アンモニア水に代え、トリエチルアミン7.2gを5つ口フラスコに仕込んだ以外は、実施例1-1と同様にして、固形分35%のシリカ微粒子(シリカ/シランカップリング剤モル比=16/1)の分散液(a-11)を得た。しかし、テトラエトキシシランの加水分解反応が十分に進まなかったため安定性が悪く、翌日ゲル化した。
5つ口フラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテル312gと、水283.5gと、88%ギ酸7.2gとを仕込み、テトラエトキシシランを滴下後、そのまま3時間反応させ、シランカップリング剤として、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(商品名:KBM-5103、信越化学工業株式会社製)を70g添加した以外は、実施例1-1と同様にして実施した。しかし、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシランを添加後の反応中にゲル化してしまい、シリカ微粒子(a-12)を得られなかった。
温度計、撹拌機、水冷コンデンサー及び窒素ガス吹込み口を備えた5つ口フラスコに、メチルエチルケトン360gと、水259.2gと、ギ酸7.2gと、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(商品名:KBM-5103、信越化学工業株式会社製)562.4gとを仕込み、60℃まで昇温し、3時間反応した。減圧濃縮により水、メチルエチルケトン及び加水分解によって発生したアルコールを回収しつつ、プロピレングリコールモノメチルエーテルを加えて溶剤置換して固形分35%のシランカップリング剤縮合物(シリカ/シランカップリング剤モル比=0/1)の分散液(a-13)を得た。
シランカップリング剤を添加して反応させる工程を除いた以外は、実施例1-1と同様にして、固形分35%のシリカ微粒子(シリカ/シランカップリング剤モル比=1/0)の分散液(a-14)を得た。
テトラエトキシシランに代え、テトラメトキシシラン365.5gを、フラスコに滴下した以外は、実施例1-1と同様にしてシリカ微粒子の調製を実施したところ、滴下したテトラメトキシシランが滴下ロートの先で反応して白色析出物が発生し、液はゲル化した(a-15)。反応が過剰に進行したことによると考えられる。
プロピレングリコールモノメチルエーテルに代え、メタノール480gを5つ口フラスコに仕込み、60℃まで昇温し、テトラエトキシシランを滴下後、65℃まで昇温した以外は、実施例1-1と同様にしてシリカ微粒子の調製を実施したところ、時間の経過と共に液がゲル化した(a-16)。加水分解反応が十分に起こらなかったためと考えられる。
温度計、撹拌機、水冷コンデンサー及び窒素ガス吹込み口を備えた5つ口フラスコに、水3241.8gと、25%アンモニア水5.5gとを仕込み、80℃まで昇温した。次いで、テトラエトキシシラン365.8gを、フラスコに2時間かけて連続的に滴下し、滴下後80℃のまま1時間加熱し、その後90℃まで昇温して1時間加熱した。
反応液を約60℃のままフラスコ内を減圧することにより、水及び加水分解によって発生したアルコールを回収しつつ、プロピレングリコールモノメチルエーテルを加えて溶剤置換して固形分35%のシリカ微粒子(シリカ/シランカップリング剤モル比=23.5/1)(a-17)を得た。
温度計、撹拌機、水冷コンデンサー、窒素ガス吹込み口を備えた5つ口フラスコに、メタノール448.1gと、水18.1gと、25%アンモニア水25.3gとを仕込み、50℃まで昇温した。テトラメトキシシラン365.5gと、水51.5g及び25%アンモニア水20.2gを混合したアンモニア希釈水とを、フラスコに3時間かけて連続的に滴下し、滴下後そのまま更に1時間加熱した。
得られた分散液948.7gに、25℃で、シランカップリング剤として、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(商品名KBM-503:信越化学工業株式会社製)を25.6g添加し、25℃のまま3時間反応させた。反応液を約60℃とし、フラスコ内を減圧することにより、溶媒及び加水分解によって発生したアルコールを回収しつつ、プロピレングリコールモノメチルエーテルを加えて溶剤置換して固形分35%のシリカ微粒子(シリカ/シランカップリング剤モル比=23.3/1)(a-18)を得た。
テトラメトキシシランに代え、テトラエトキシシラン500gを滴下した以外は、比較例1-13と同様にして、シリカ微粒子の調製を実施したところ、液が白濁して粗い粒子(シリカ/シランカップリング剤モル比=23.3/1)が形成された(a-19)。また、時間の経過と共に、ゲル化した。加水分解反応が十分に起きなかったためと考えられる。
5つ口フラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテル448.1gと、水18.1gと、25%アンモニア水25.3gとを仕込み、50℃まで昇温し、テトラメトキシシラン等をフラスコに滴下した後、そのまま更に1時間加熱した以外は、比較例1-13と同様にして、シリカ微粒子の調製を実施したところ、液が白濁して粗い粒子(シリカ/シランカップリング剤モル比=23.3/1)が形成された(a-20)。
[実施例2-1]
シリカ微粒子(a-1)分散液240g(固形分35%)とウレタンアクリレート(商品名:8UX-015A、大成ファインケミカル株式会社製15官能ウレタンアクリレート)(c-1)56gとをビーカーに入れ、攪拌しながら10分混合後、光重合開始剤として、1-ヒドロキシシクロヘキシル-フェニルケトン(商品名:Omnirad184、IGM社製) (d-1)を4.2g((a-1)及び(c-1)の固形分100質量部に対して3質量部に相当する)、レベリング剤としてフッ素系界面活性剤(商品名:フタージェント602A、ネオス株式会社製)を0.01g添加して更に攪拌を続けた。均一溶解したのを確認した後、プロピレングリコールモノメチルエーテルを92.9g添加して固形分36%の光硬化型組成物1を調整した。
下の表に記載する組成にした以外は光硬化型組成物1に記載する手順と同様にして、組成物を調製した。
3-1-1.硬化膜の形成
実施例2-1~2-6、並びに比較例2-1~2-17で得られた各組成物を、PETフィルム(厚さ:100μ、東洋紡株式会社製A4300)にバーコーター(株式会社安田精機製作所社製、No.36)で塗工し、80℃で1分間の予備乾燥を行った。次に、空気下で紫外線照射装置(へレウス株式会社製ライトハンマー10)を用いて、照度1,500mW/cm2、積算光量500mJ/cm2の照射量となるよう紫外線照射を行い、PETフィルム上に約20μmの膜厚を有する硬化膜を形成した。なお、比較例2-9で得られた組成物で硬化膜を形成した際、硬化膜は白化した。
3-1-2-1.ナノインデンテーション法による硬化膜強度の評価
A.測定方法
導電層の硬さ(HIT)及び弾性変形仕事率(ηIT)を、ナノインデンター(株式会社エリオニクス社製、ENT-3100)で測定した。
測定は、バーコピッチ型のダイヤモンド製圧子を用いて、付加除荷試験モードで最大荷重1.0[mN]で押し込み、押込み硬さ[H_IT]、HV(ビッカース硬さ)相当値[HV*]、押し込み弾性率[E_IT]、最大押し込み深さ[h_max]を測定した。
・押し込み硬さ:半永久的な変形あるいは損傷に対する数値で有り、弾性により戻ることのない損傷の大きさを示す。この値が大きいと硬く傷つきにくく、小さいと傷つきやすい。
・HV(ビッカース硬さ)相当値:ナノインテンダーによって測定した値からビッカース硬さに変換した数値である。
・押し込み弾性率:変形のしにくさを表し、その材料のヤング率に相当する。柔軟性のある物質の値は低く、硬い物質の値は高くなる。
・最大押し込み深さ:柔らかい物質は高い数値となり、硬い物質は低くなる。
実施例2-1、比較例2-10、2-11及び比較例2-14で得られた組成物で形成した硬化膜について得られた測定結果を以下の表に示す。
・硬さ
実施例2-1>比較例2-10>比較例2-11>比較例2-14
・柔軟性
比較例2-11>比較例2-14>比較例2-10>実施例2-1
JIS K 5600-5-4(1999)に準拠し、上記硬化膜付基材の塗工面について、荷重750gで鉛筆引っかき試験を実施した。
4H以上 ◎
3H 〇
2H △
H以下 ×
JIS K 5600-5-1に準じて、円筒形マンドレル屈曲試験機を用いて屈曲性の評価を行った。
評価用硬化膜を、塗膜面が外側になるように試験棒に巻きつけた際に、割れまたは剥がれが生じる最大の径(整数値、mm)を測定した。値が小さいほど屈曲性の高い塗膜であることを意味する。
6以上-16mm以下◎
17以上-25mm以下〇
26以上-32mm以下△
33mm以上 ×
スチールウール(日本スチールウール社製、ボンスター♯0000)を用い、500gの荷重をかけながら硬化膜の表面を10往復もしくは100往復させた後、表面の傷つき度合いを目視により観察した。
◎ 傷なし
〇 傷なし粉発生
△ 傷数本
× 傷数10本以上
JIS K 7136(2000)に準拠し、ヘイズメーター(日本電色工業株式会社製、NDH-5000)を用いて、硬化膜付基材のヘイズ値を測定した。
◎ 0.1%未満
〇 0.1%以上0.5%未満
△ 0.5%以上1%未満
× 1.0%以上
実施例2-1、比較例2-12、比較例2-13、比較例2-10、比較例2-2、及び比較例2-16で得られた組成物で形成した硬化膜について、屈曲性及び耐SW性を評価した結果を以下に示す。
また、特許文献8のシリカ微粒子(a-17)と、ウレタンアクリルレート(8UX-015A)を組み合わせた比較例2-10の組成物で形成した硬化膜では、耐SW性及び屈曲性の点で十分な特性が得られず、市販のシリカ微粒子(b-1)に、ウレタンアクリルレート(8UX-015A)又はDPHAを組み合わせた比較例2-2及び比較例2-16の組成物で形成した硬化膜でも、耐SW性及び屈曲性の点で十分な特性が得られなかった。
シリカ粒子形成の際の加水分解温度が低い比較例2-1の組成物で形成された硬化膜では、擦り傷性及び耐屈曲性で十分な特性が得られなかった。
市販のシリカ粒子を変性処理した比較例2-2及び2-3の組成物で形成された硬化膜では、シリカの硬さ若しくはシリカの表面修飾が不十分なためか、鉛筆硬度及び擦り傷性が十分でなかった。
触媒としてそれぞれDBU及びグアニジンを用いて調製した比較例2-4及び2-5の組成物で形成された硬化膜では、硬化膜中に触媒が残存したためか、鉛筆硬度耐擦り傷性及び耐屈曲性が十分でなかった。
シランカップリング剤のみの縮合物で粒子を調製した比較例2-8の組成物で形成された硬化膜では、シリカ分が無いため、鉛筆硬度が低かった。
市販の非反応性シリカ微粒子を配合した比較例2-15の組成物で形成された硬化膜では、硬度と耐擦り傷性が悪かった。市販の反応性シリカ微粒子を配合した比較例2-14の組成物で形成された硬化膜では、硬度は良好だが、耐屈曲性が悪く、耐擦り傷性評価後に硬化膜上にシリカ分の剥離由来と思われる粉が発生した。
シリカ粒子を配合せずウレタンアクリレートのみ配合した比較例2-17の組成物で形成された硬化膜では、耐擦り傷性が悪かった。
上記硬化膜評価により、実施例2-1の組成物で形成された硬化膜、比較例2-10の組成物で形成された硬化膜、比較例2-11の組成物で形成された硬化膜、及び比較例2-2の組成物で形成された硬化膜に特性の差異が認められたため、各組成物に配合したシリカ粒子の形状及び大きさ、並びに各組成物で形成された硬化膜の表面構造をTEM及びAFMにより精査した。
透過型電子顕微鏡(商品名:HT7700 EXALENS、日立ハイテク社製)により、実施例1-1で得られたシリカ微粒子(a-1)、比較例1-12で得られたシリカ微粒子(a-17)、比較例1-13で得られたシリカ微粒子(a-18)、及び市販の反応性シリカ微粒子(商品名:PGM-AC-2140Y、日産化学株式会社製)の形状を観察した。
図1~4に示す通り、シリカ微粒子(a-1)及びシリカ微粒子(a-17)は、ほぼ球形であったのに対して、シリカ微粒子(a-18)及び市販のシリカ微粒子(PGM-AC-2140Y)は、歪な形状をしており、市販のシリカ微粒子(PGM-AC-2140Y)は、大きさのばらつきも大きかった。また、シリカ微粒子(a-1)は、20nm程度の直径を有していたのに対して、シリカ微粒子(a-17)は、30nm程度の直径を有していた。
原子間力顕微鏡(商品名:Bruker AXS社製)により、実施例2-2で得られた組成物(シリカ微粒子は(a-1))、比較例2-10で得られた組成物(シリカ微粒子は(a-17))、比較例2-11で得られた組成物(シリカ微粒子は(a-18))、及び比較例2-14で得られた組成物(シリカ微粒子は、市販の反応性シリカ微粒子(商品名:PGM-AC-2140Y、日産化学株式会社製))で形成された硬化膜の表面形状・構造を分析し、得られた画像データから算術平均高さ(Sa)、最大高さ(Sz)、スキューネス(Ssk)及びクルトシス(Sku)を算出した。
算術平均高さ(Sa):輪郭曲線(線粗さ)パラメータのRaを3次元に拡張したパラメータであり、測定対象領域において、Z(x,y)の絶対値(平均面からの高低差)の平均を表す。具体的には、以下の数式で表される。
最大高さ(Sz):輪郭曲線(線粗さ)パラメータのRzを3次元に拡張したパラメータであり、測定対象領域において、最大山高さ(Sp)と最大谷深さ(Sv)の和を表す。従って、以下の数式で表される。
スキューネス(Ssk):輪郭曲線(線粗さ)パラメータのRskを3次元に拡張したパラメータであり、測定対象領域において、Rskと同様に高さ分布のヒストグラムの偏り具合(歪度)を表す。具体的には、以下の数式で表される。
クルトシス(Sku):輪郭曲線(線粗さ)パラメータのRkuを3次元に拡張したパラメータであり、測定対象領域において、Rkuと同様に高さ分布のヒストグラムのとがり具合(尖度)を表す。具体的には、以下の数式で表される。
実施例2-2で得られた組成物(シリカ微粒子は(a-1))及び比較例2-14で得られた組成物(シリカ微粒子は、市販の反応性シリカ微粒子(商品名:PGM-AC-2140Y、日産化学株式会社製))で形成された硬化膜の表面を以下の測定条件で測定した。
分析の結果得られた、各硬化膜表面の構造を示す画像、断面プロファイル、及び断面プロファイルから算出されたFFTグラフを、図5(a)、(b)及び(c)並びに図6(a)、(b)及び(c)に示し、各硬化膜表面の構造に関する各パラメータ(Sa、Sz、Sku及びSsk)の数値を以下の表に示す。
比較例2-10で得られた組成物(シリカ微粒子は(a-17))及び比較例2-11で得られた組成物(シリカ微粒子は(a-18))で形成された硬化膜の表面a-18を以下の測定条件で測定した。
分析の結果得られた、各硬化膜表面の構造を示す画像、断面プロファイル、及び断面プロファイルから算出されたFFTグラフを、図7(a)、(b)及び(c)並びに図8(a)、(b)及び(c)に示し、各硬化膜表面の構造に関する各パラメータ(Sa、Sz、Sku及びSsk)の数値を以下の表に示す。
これに対して、比較例2-11で得られた組成物(シリカ微粒子は(a-18))a-18及び比較例2-14で得られた組成物(シリカ微粒子は、PGM-AC-2140Y)で形成された硬化膜では、算術平均高さ(Sa)及び最大高さ(Sz)が小さく、凹凸が太くなっている(特にP比較例2-14で得られた組成物(シリカ微粒子は、PGM-AC-2140Y)で形成された硬化膜は顕著である)。従って、シリカ成分が表面に均一に配向しておらず、これにより、擦り傷性が不十分になったものと予想される。
比較例2-10で得られた組成物(シリカ微粒子は(a-17))で形成された硬化膜は、実施例2-2で得られた組成物(シリカ微粒子は(a-1))で形成された硬化膜よりも、算術平均高さ(Sa)及び最大高さ(Sz)が大きく、表面の凹凸が大きく、シリカ成分がより多く表面に存在することが示唆される。この過剰なシリカ成分が、屈曲性(マンドレル)に乏しい特性をもたらした可能性がある。
Claims (16)
- テトラエトキシシラン(TEOS)を、該TEOS1モルに対して4~25モルの水と、アンモニア、ジメチルアミン及びジエチルアミンから選択される少なくとも1種を含む触媒の存在下で、沸点90℃以上のアルコールもしくは沸点90℃以上のエーテルを含む溶媒に、70℃以上100℃未満の温度で、0.5~5時間かけて滴下し、
滴下後昇温して75℃以上の温度で1~8時間反応を継続してシリカ粒子分散液を得、
該シリカ粒子分散液に、光硬化を可能とする官能基を有するシランモノマーを添加して、該シリカ粒子を変性する、光硬化型シリカ微粒子の製造方法。 - 前記触媒は、アンモニアを含む、請求項1に記載の方法。
- 前記触媒は、アンモニアであるか、アンモニアおよびジメチルアミン若しくはジエチルアミンからなる、請求項1又は2に記載の方法。
- 前記沸点90℃以上のアルコールは、イソプロパノール、n-プロパノール、n-ブタノール、及びs-ブタノールからなる群から選択され、前記沸点90℃以上のエーテルは、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル及びジプロピレングリコールモノメチルエーテルからなる群から選択される、請求項3に記載の方法。
- 前記TEOS1モルに対して0.005~0.3モルの前記触媒と、前記TEOS100質量部に対して24~144質量部の前記溶媒とを含む混合溶液で加水分解反応を行う、請求項1~4の何れか1項に記載の光硬化性シリカ微粒子の製造方法。
- 前記TEOS1モルに対して0.01~0.25モルの前記触媒と、前記TEOS1モルに対して7~25モルの水と、前記TEOS100質量部に対して48~120質量部の前記溶媒とを含む混合溶液で加水分解反応を行う、請求項1~4の何れか1項に記載の光硬化性シリカ微粒子の製造方法。
- 前記シランモノマーが、3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン及びビニルトリエトキシシランからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1~6の何れか1項に記載の方法。
- 前記変性工程後に、水及び加水分解により発生するアルコールを除き、前記溶媒中に前記光硬化性シリカ微粒子を分散させる、請求項1~7の何れか1項に記載の方法。
- 請求項1~8の何れか1項に記載の方法で得られた光硬化性シリカ微粒子。
- 請求項9に記載の光硬化性シリカ微粒子と、ウレタン(メタ)アクリレートとを混合する、光硬化型コーティング用組成物の製造方法。
- 請求項9に記載の光硬化性シリカ微粒子と、ウレタン(メタ)アクリレートとを含む、光硬化型コーティング用組成物。
- 前記光硬化性シリカ微粒子及びウレタン(メタ)アクリレートの質量比(固形分換算値)が、80:20~20:80(光硬化性シリカ微粒子:ウレタン(メタ)アクリレート)である、請求項11に記載の光硬化型コーティング用組成物。
- ハードコート用である、請求項11又は12に記載の光硬化型コーティング用組成物。
- 光学フィルム用である、請求項11~13の何れか1項に記載の光硬化型コーティング用組成物。
- 請求項11~14の何れか1項に記載の光硬化型樹脂組成物を硬化した硬化物。
- 請求項15に記載の硬化物で被覆されている光学フィルム又は光学機器。
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