以下、実施例に基づいて本発明を詳細に説明する。図1に示す通り、実施例の遊技機GMは、長期間変更なく遊技ホールで使用される汎用部GERと、機種変更毎に変更可能な変更部CHGと、に大別される。
図示の実施例の場合、汎用部GERは、遊技ホールの島構造体に着脱可能に装着される矩形枠状の木製外枠1と、木製外枠1に対して開閉可能に枢着される内枠2と、内枠2に対して開閉可能に枢着される前枠本体3と、で構成されている。
一方、変更部CHGは、内枠2の表側から着脱自在に装着される遊技盤4(図2(b)参照)と、前枠本体3に着脱自在に装着される枠ユニット5と、枠ユニット5に着脱自在に装着される意匠ユニット6とで構成されている。
そして、完成状態では、図2(a)に示す正面図の状態となる。なお、この遊技機GMを、図9に示す回路構成図で説明する場合には、枠側部材GM1が、汎用部GERと、枠ユニット5と、意匠ユニット6とで構成され、盤側部材GM2が、遊技盤4(図2(b))で構成されることになる。
本実施例に特徴的な変更部CHGについて説明する前に、先ず、図2に基づいて、遊技機GMの全体構成を概略的に説明する。実施例の遊技機GMは、前枠本体3の左側と、意匠ユニット6には、LEDランプなどによる電飾ランプが配置されている。また、図1に示す通り、前枠本体3の上部の左右位置と、内枠2の下部右側には、合計3個のスピーカSPが配置されている。
図2(a)に示す通り、前枠本体3の最下部の右側には、遊技球を発射するための発射ハンドルHDが設けられている。その他、前枠本体3には、遊技球を貯留する貯留皿や、カード式球貸し機に対する球貸し操作用の操作パネルが設けられ、適宜な球貸動作や貯留動作が可能となっている。
図2(b)に示すように、遊技盤4の略中央には、大型の液晶カラーディスプレイで構成されたメイン表示装置DS1が配置され、その下方には、小型の液晶カラーディスプレイで構成されたサブ表示装置DS2が配置されている。
サブ表示装置DS2は、4個の可動役物(図示では隠蔽状態)に保持されており、メイン表示装置DS1の前面を、昇降可能に構成されている。また、サブ表示装置DS2は、その上昇位置において、可動役物に保持された状態で回転可能に構成されている。なお、何れの動作状態でも、サブ表示装置DS2では、適宜な画像演出が実行されている。
メイン表示装置DS1は、大当り状態に係わる特定図柄を変動表示すると共に背景画像や各種のキャラクタなどをアニメーション的に表示する装置である。そして、メイン表示装置DS1では、特定図柄の変動表示動作と共に、大当り状態の招来を期待させるリーチ演出や、予告演出などが実行されることがある。なお、予告演出としては、サブ表示装置DS2を保持する可動役物の出現や、サブ表示装置DS2の回転動作などが含まれる。
本実施例では、メイン表示装置DS1の左側と右側には遊技球が落下移動する円弧通路が形成され、左側通路の底部には図柄始動口STRが配設され、右側通路の底部には、大入賞口ATCが配設されている。
各入賞口の内部には、検出スイッチが配置されており、検出スイッチが遊技球の通過を検出すると、所定個数の賞球が払出されるようになっている。但し、通常のゲーム状態では、大入賞口ATCの入口が閉鎖されており、メイン表示装置DS1の右側の円弧通路に遊技球を落下させても賞球は得られない。
そこで、遊技者は、通常のゲーム状態では、メイン表示装置DS1の左側の円弧通路に遊技球が落下するよう、遊技球を発射することになる(左打ち)。そして、落下した遊技球が図柄始動口STRを通過すると(入賞状態)、保留上限値を超えない限り、大当り抽選処理が実行され、遊技者に有利な遊技状態に移行するか否かが抽選決定される。
但し、この大当り抽選の当否結果に拘らず、メイン表示装置DS1では、遊技球の入賞を契機として、特別図柄の変動動作を伴う一連の画像演出が開始される。また、この画像演出に対応して、背景音楽や演出音を伴う音声演出や、ランプが点滅するランプ演出が実行される。
なお、この一連の演出動作に並行して、メイン表示装置DS1やサブ表示装置DS2では、リーチ演出や予告演出が実行されることがある。その後、特別図柄の変動動作が終了ことで、大当り抽選処理の当否結果が遊技者に報知されるようになっている。
そして、ゲーム状態が大当り状態に移行すれば、大入賞口ATCの入口が開放されるので、遊技者は、メイン表示装置DS1の右側の円弧通路に遊技球が落下するよう、遊技球を発射することになる(右打ち)。
大入賞口ATCの動作は、特に限定されないが、典型的な大当り状態では、所定時間が経過し、又は所定数(例えば10個)の遊技球が入賞すると入口が閉じるよう制御される。このような動作は、最大で例えば15回まで継続され、遊技者に有利な状態に制御される。なお、特別図柄の変動後の停止図柄が特別図柄のうちの特定図柄であった場合には、特別遊技の終了後のゲームが高確率状態(確変状態)となるという特典が付与される。
以上、遊技機GMの概略動作を説明したので、図1に戻って、変更部CHGについて説明する。図1に示す通り、実施例の枠ユニット5は、水平片50と垂直片51とで、反転L字状に構成されて、前枠本体3の上辺と右辺に沿って着脱可能に固定されている。また、実施例の意匠ユニット6は、縦長に構成されて、枠ユニット5の垂直片51に沿って着脱可能に固定されている。
ここで、枠ユニット5は、一般的な汎用デザインの汎用ユニット5Gと、個性的なデザインの多種類の個性ユニット5Uとに大別され、個性ユニット5Uとして、例えば、ボクシング映画をモチーフにした一連の遊技機で使用されるゴング枠5U1や、アニメ主人公(眼鏡少女)をモチーフした一連の遊技機で使用される眼鏡少女枠5U2や、・・・、○○枠5Uiや、××枠5Ujなどが用意されている。
また、意匠ユニット6は、枠ユニット5の種類ごとに、複数個が用意されており、例えば、眼鏡少女枠5U2に対応する意匠ユニット6(図2(a)参照)としては、主人公の衣服の色やデザインが相違する複数種類が用意されている。
このように本実施例では、前枠本体3に装着する枠ユニット5が複数個用意されている上に、枠ユニット5毎に、複数の意匠ユニット6が用意されているので、遊技盤4が意図するゲーム性に合わせて、遊技盤4の周囲を最適に装飾することができる。
図3は、枠ユニット5と意匠ユニット6の結合状態(図3(a))と、単体の枠ユニット5(図3(b))と、単体の意匠ユニット6(図3(c))について、各々の正面図を図示したものである。なお、枠ユニット5と意匠ユニット6の結合状態については、図4に、その六面図を図示している。
また、図5は、枠ユニット5についての六面図であり、図6は、意匠ユニット6についての六面図である。図4の六面図と、図5及び図6の六面図と、を対比することで、枠ユニット5と意匠ユニット6の形状が明らかとなる。
特に限定されないが、図示の枠ユニット5は、眼鏡少女枠5U2であり、意匠ユニット6には、眼鏡少女枠5U2に対応して、藁人形9が形成されている。なお、実際の意匠ユニット6には、図2に示す通り、遊技盤4の遊技性に合わせた、眼鏡少女の画像が描かれているが、図3~図6では、便宜上、これらの画像表示を省略している。
何れにしても、枠ユニット5には、藁人形9を貫通して、遊技バー10が操作可能に取り付けられている(図3(b)参照)。そして、抽選処理結果が大当り状態であることを示唆する予告演出において、その予告演出の信頼度が高い場合には、遊技バー10の押圧操作が許可されるようになっている。なお、信頼度とは、抽選処理結果が、大当り状態である可能性を意味する。
また、枠ユニット5には、意匠ユニット6から突出する係止片15(図6)を受け入れる開口穴11が設けられている(図3(b)参照)。そして、この開口穴11には、図3や図5の下方に向けて揺動可能な揺動部材12が配置されている。
図6に示す通り、係止片15は、断面L字状の板材である。そして、意匠ユニット6を枠ユニット5に組み付ける時には、意匠ユニット6の上部適所を、枠ユニット5に係合させた状態で、枠ユニット5に意匠ユニット6を重合させるべく操作する。すると、係止片15の先端が、開口穴11に突入し、揺動部材12に当接する状態となる。
先に説明した通り、揺動部材12は、鉛直下方に揺動可能に構成されているので、係止片15の先端が更に進入すると、揺動部材12が下方に揺動して、開口穴11に係止片15が没入される。次に、係止片15の没入状態において、適宜なロック部材(不図示)を用いるか、或いは、揺動部材12に弾発力を作用させることによって、揺動部材12を上方に揺動させると、係止片15のフック先端が揺動部材12に係止することになる。
この時、同様のフック状態が、他の箇所でも実現されるので、意匠ユニット6が、枠ユニット5に対して、正確に位置決めされることになる。そして、この重合状態において、適所をビス止めすることで、意匠ユニット6と枠ユニット5とが、完全な固定状態となる。
図3に戻って、枠ユニット5の構成の説明を続けると、枠ユニット5の水平片50には、その内部に機種判別基板BD0が配置されている。機種判別基板BD0には、8ビット長の判別コードが固定的に記憶されており、この枠ユニット5が、汎用ユニット5Gであるか、或いは、何れの個性枠5U(5U1,5U2,・・・5Uj)であるかが一意に特定されるようになっている(図3(d)参照)。
先に説明した通り、枠ユニット5は、遊技盤4に対応しており、電源投入時に判別コードが判定されることで、枠ユニット5と遊技盤4の整合関係が確認可能となっている。そして、万一、枠ユニット5が遊技盤4と整合しない場合には、異常報知動作が実行される。
また、図3(b)に示す通り、枠ユニット5の垂直片51には、意匠ユニット6から突出する遮光板MKを受け入れるフォトインタラプタPI0~PI2(=PIi)が配置され、これに近接して、意匠判別基板BD1が配置されている。そして、遮光板MKとフォトインタラプタPIiとで、意匠判定部13を構成している。
図7(c)は、意匠判別基板BD1の回路構成を図示したものであり、図7(a)は、遮光板MKとフォトインタラプタPIiとで構成された意匠判定部13を図示したものである。
この実施例では、意匠判定部13は、3個のフォトインタラプタPI0~PI2を有して構成されている。図示の通り、各フォトインタラプタPIiは、検査光を発光するフォトダイオードDと、検査光を受けるフォトトランジスタTRとを、適宜な隙間GPを介在させて対面させて構成されている。
遮光板MKは、意匠ユニット6に固定された基部MK1と、組付け時にフォトダイオードDとフォトトランジスタTRの隙間GPに突入する突出部MK2とで、断面視が略T字状に形成された透明プラスチック材である。そして、透明な突出部MK2に、マスクシートSHを貼着させることで遮光性能を実現している。
図示の通り、突出部MK2は、フォトインタラプタPI0~PI2に対応して三分されており、その適所が、マスクシートSHによって遮光部となっている。そのため、各フォトインタラプタPIiの出力Diは、検査光の遮光状態では、0(=L)となり、透光状態では1(=H)となる。
特に限定されないが、本実施例では、三分された突出部MK2の3箇所のうち、1又は2箇所が遮光部となっており、フォトインタラプタPI2~PI0の出力D2~D0は、図7(b)の通りであり、最高5種類の意匠ユニット6(意匠A~意匠F)を特定できるようになっている。
なお、図7(a)の構成では、フォトインタラプタPI2だけが遮光状態となるので、出力D2だけが0となり、意匠ユニット6には、意匠Cの画像が描かれていることになる。
次に、図5(c)に示す通り、枠ユニット5には、外気導入口H0と、噴出口H1とが形成され、その下方位置には、噴出口H1に連通する噴出機構16(図8参照)が傾斜姿勢で配置されている。なお、噴出機構16は、枠ユニット5の内部に配置されており、図6(c)には、噴出機構16に関して、噴出口H1と連絡穴INだけが現れている。
この噴出機構16に対応して、意匠ユニット6には、匂い袋17が配置されている(図6(c)参照)。匂い袋17には、遊技機の遊技コンセププトに対応して、適宜な香料が内包されており、所定の予告演出時に限り、匂い袋17の香りが、噴出機構16の噴出口H1から、遊技者に向けて放出されるようになっている。
本実施例では、噴出機構16が枠ユニット5に配置される一方、意匠ユニット6には、匂い袋17が配置されている。そのため、意匠ユニット6毎に、主人公の衣服の色やデザインに対応して、匂い袋17の香料を変えることもでき、益々、遊技機毎の個性を発揮させることが可能となる。
図8(a)は、噴出機構16の構成を示す分解斜視図である。図示の通り、噴出機構16は、外気導入口H0から導入された外気を連絡穴INに受ける基礎部材BS0と、基礎部材BS0に連設される第1部材BS1に内蔵されるソレノイド部材SLと、第1部材に連設される第2部材BS2に内蔵される送風部材BLWと、を有して構成されている。先に説明した通り、基礎部材BS0の連絡穴INに近接して、意匠ユニット6には匂い袋17が配置されている。
図8(b)は、噴出機構16の動作原理を説明する原理図である。なお、実際には、噴出機構16が図8(c)に示す傾斜状態で取り付けられる。矢印(→)に示す通り、香り袋17を経由して連絡穴INに導入された外気は、屈曲する外気通路を経由して、ソレノイド部材SLを内蔵する第1部材BS1に導入される。なお、外気は、連絡穴INに対して、図8(b)の紙面の奥向きに導入される。
図8(a)に示す通り、ソレノイド部材SLは、電磁ソレノイドSL1と、阻止部SL2と、阻止部SL2を進退させるプランジャSL3とで構成され、プランジャSL3にはスプリングSPが外装されている。
そのため、電磁ソレノイドSL1が非通電状態であれば、スプリングSPの弾性力によって、プランジャSL3と阻止部SL2が図示左方向に突出して外気通路を遮断する。一方、電磁ソレノイドSL1が通電すると、プランジャSL3が図示右方向に引き込まれることで、外気通路が開放される。
特に限定されないが、本実施例では、信頼度の高い予告演出時に、電磁ソレノイドSL1が通電するよう構成されており、この導通動作に対応して、送風部材BLWが動作するようになっている。
図8(b)や図8(c)は、電磁ソレノイドSL1の導通状態を示しており、第1部材BS1に導入された外気が、第2部材BS2に導入される状態を示している。なお、この外気は、匂い袋17を経由することで、適宜な香りを含んでいる。
第2部材BS2には、送風部材BLWが内蔵されており、電磁ソレノイドSL1の通電動作に対応して、送風モータ(ブロワ―)が回転を開始する。そのため、第2部材BS2に導入された香りを含んだ外気が、噴出口H1から噴出されることになる。なお、外気は、噴出口H1に対して、図8(b)の紙面の手前向きに、長い溜め息のように噴出される。なお、噴出回数は、予告演出の信頼度に応じて、一回だけで終わるか、或いは、複数回繰り返される。
図5(c)に示す通り、この噴出口H1は、遊技者に向けて開放されており、所定の予告演出時に、遊技者が送風や香りを感じることで、大当り状態の招来を所定の高い信頼度で期待することになる。
このように、本実施例では、映像、音声、ランプ、役物による予告演出に加えて、送風や香りによる演出動作が可能となっており、極めて斬新な予告演出が実現される。しかも、遊技性に合わせた、異なる個性的な香りを放出することができる。なお、通常は、送風部材BLWが動作を停止しており、また、電磁ソレノイドSL1が非通電状態であるので、遊技者が、送風や香りを感じることはない。
以上、遊技機の機器構成について説明したので、次に、回路構成について説明する。図9は、上記した各動作を実現するパチンコ機GMの全体回路構成を示すブロック図である。また、図10は、図9の一部を詳細に図示したものであり、演出制御基板22と、モータ駆動基板37などとの接続状態を図示したものである。
図9に示す通り、このパチンコ機GMは、AC電圧を受けて各種の直流電圧や、電源異常信号ABN1,ABN2やシステムリセット信号(電源リセット信号)SYSなどを出力する電源基板20と、遊技制御動作を中心統括的に担う主制御基板21と、主制御基板21から受けた制御コマンドCMDに基づいてランプ演出及び音声演出を実行する演出制御基板22と、演出制御基板22から受けた制御コマンドCMD’に基づいて表示装置DSを駆動する画像制御基板23と、主制御基板21から受けた制御コマンドCMD”に基づいて払出モータMを制御して遊技球を払い出す払出制御基板24と、遊技者の操作に応答して遊技球を発射させる発射制御基板25と、を中心に構成されている。
主制御基板21が出力する制御コマンドCMDは、演出インタフェイス基板27を経由して、演出制御基板22に伝送され、演出制御基板22が出力する制御コマンドCMD’は、演出インタフェイス基板27と画像インタフェイス基板28を経由して、画像制御基板23に伝送される。また、主制御基板21が出力する制御コマンドCMD”は、主基板中継基板32を経由して、払出制御基板24に伝送される。
制御コマンドCMD,CMD’,CMD”は、何れも16ビット長であるが、主制御基板21や払出制御基板24が関係する制御コマンドは、8ビット長毎に2回に分けてパラレル送信されている。一方、演出制御基板22から画像制御基板23に伝送される制御コマンドCMD’は、16ビット長をまとめてパラレル伝送されている。
これら主制御基板21、演出制御基板22、画像制御基板23、及び払出制御基板24には、ワンチップマイコンを備えるコンピュータ回路がそれぞれ搭載されている。図10に示す通り、例えば、演出制御基板22には、ワンチップマイコン40が搭載されている。そこで、これらの制御基板21~24とインタフェイス基板27~28に搭載された回路、及びその回路によって実現される動作を機能的に総称して、本明細書では、主制御部21、演出制御部22、画像制御部23、及び払出制御部24と言うことがある。
また、このパチンコ機GMは、図9の破線で囲む枠側部材GM1と、遊技盤4と一体化された盤側部材GM2とに大別されている。先に説明した通り、本実施例の枠側部材GM1は、永続的に使用される汎用部GERと、機種毎に変更可能な枠ユニット5及び意匠ユニット6と、で構成されており、汎用部GERは、外枠1と、内枠2と、前枠3とで構成されている。
汎用部GERは、機種の変更に拘わらず、長期間にわたって遊技ホールに固定的に設置される。但し、枠ユニット5と、意匠ユニット6については、機種変更時に、遊技ホールの係員などによって、新規の遊技盤4と共に交換される。
図9の破線枠に示す通り、枠側部材GM1には、電源基板20と、払出制御基板24と、発射制御基板25と、枠中継基板35と、ランプ駆動基板36と、モータ駆動基板37と、が含まれており、これらの回路基板が、内枠2や前枠3の適所に各々固定されている。
また、枠側部材GM1には、機種判別基板BD0と、意匠判別基板BD1と、センサ&スイッチ基板BD2とが含まれている。特に限定されないが、機種判別基板BD0と、意匠判別基板BD1は、枠ユニット5に配置され、センサ&スイッチ基板BD2は、前枠3に配置されている。
ランプ駆動基板36は、演出制御部22のワンチップマイコン40から出力されるシリアル信号を受ける同一構成の複数のランプドライバが直列接続されて構成され、前枠本体3や意匠ユニット6に配置された電飾ランプを駆動している。
また、モータ駆動基板37は、演出制御部22のワンチップマイコン40(シリアルポートS0)から出力されるシリアル信号SDATA0を、クロック信号CK1に同期して受ける同一構成の複数のモータドライバDVが直列接続されて構成され、第1群の演出モータMOiや、演出ソレノイドを駆動している(図10参照)。
本実施例の場合、第1群の演出モータMOiには、サブ表示装置DS2を回転させる回転モータや、可動役物をサブ表示装置DS2と共に移動させる役物モータや、送風部材BLWの送風モータなどが含まれている。また、演出ソレノイドには、ソレノイド部材SLを可動させる電磁ソレノイドSL1が含まれている。
図10に示す通り、センサ&スイッチ基板BD2には、演出モータMOiの原点位置に配置された原点センサからのセンサ信号SNを、他のスイッチ信号やセンサ信号と共に受けるPS変換回路CV2と、PS変換回路CV2でシリアル変換されたセンサ信号をワンチップマイコン40のシリアルポートS1に出力するバッファ回路BFと、が配置されている。
また、意匠判別基板BD1には、PS変換回路CV1が配置され、機種判別基板BD0には、PS変換回路CV0が配置されている。ここで、3個のPS変換回路CV2~CV0は、図11(a)に示す同一の回路構成であり、クロック信号CK1と取得信号LOADとを共通して受けると共に、シリアル信号SDATA1をクロック信号CK1に同期して転送している。
PS変換回路CV0は、図3(d)に示す判別コードを受けており、PS変換回路CV1は、図7(b)に示す意匠コードを他のスイッチ信号と共に受けている。なお、PS変換回路CV1が受けるスイッチ信号には、遊技バー10の操作を検出するスイッチ信号も含まれている。先に説明した通り、遊技バー10と、機種判別基板BD0と、意匠判別基板BD1とは、各々、枠ユニット5に配置されている。
一方、遊技盤4の背面には、主制御基板21、演出制御基板22、画像制御基板23が、表示装置DSやその他の回路基板と共に固定されている。そして、枠側部材GM1と盤側部材GM2とは、一箇所に集中配置された接続コネクタC1~C4によって電気的に接続されている。
電源基板20は、接続コネクタC2を通して、主基板中継基板32に接続され、接続コネクタC3を通して、電源中継基板33に接続されている。電源基板20には、交流電源の投入と遮断とを監視する電源監視部MNTが設けられている。電源監視部MNTは、交流電源が投入されたことを検知すると、所定時間だけシステムリセット信号SYSをLレベルに維持した後に、これをHレベルに遷移させる。また、電源監視部MNTは、交流電源の遮断を検知すると、電源異常信号ABN1,ABN2を、直ちにLレベルに遷移させる。
本実施例のシステムリセット信号は、交流電源に基づく直流電源によって生成されている。そのため、交流電源の投入(通常は電源スイッチのON)を検知してHレベルに増加した後は、直流電源電圧が異常レベルまで低下しない限り、Hレベルを維持する。したがって、直流電源電圧が維持された状態で、交流電源が瞬停状態となっても、システムリセット信号SYSがCPUをリセットすることはない。
主基板中継基板32は、電源基板20から出力される電源異常信号ABN1、バックアップ電源BAK、及びその他の直流電源を、そのまま主制御部21に出力している。一方、電源中継基板33は、電源基板20から受けたシステムリセット信号SYSや、交流及び直流の電源電圧を、そのまま演出制御部22と画像制御部23に出力している。
一方、払出制御基板24は、電源基板20に直結されており、主制御部21が受けると同様の電源異常信号ABN2や、バックアップ電源BAKを、その他の電源電圧と共に直接的に受けている。
電源基板20が出力するシステムリセット信号SYSは、電源基板20に交流電源24Vが投入されたことを示す電源リセット信号であり、この電源リセット信号によって演出制御部22と画像制御部23のワンチップマイコンは、その他のIC素子と共に電源リセットされるようになっている。
但し、このシステムリセット信号SYSは、主制御部21と払出制御部24には、供給されておらず、各々の回路基板21,24のリセット回路RSTにおいて電源リセット信号(CPUリセット信号)が生成されている。
主制御部21や払出制御部24に設けられたリセット回路RSTは、各々ウォッチドッグタイマを内蔵しており、各制御部21,24のCPUから、定時的なクリアパルスを受けない限り、各CPUは強制的にリセットされる。
また、この実施例では、RAMクリア信号CLRは、主制御部21で生成されて主制御部21と払出制御部24のワンチップマイコンに伝送されている。ここで、RAMクリア信号CLRは、各制御部21,24のワンチップマイコンの内蔵RAMの全領域を初期設定するか否かを決定する信号であって、係員が操作する初期化スイッチSWのON/OFF状態に対応した値を有している。
主制御部21及び払出制御部24は、電源基板20から電源異常信号ABN1,ABN2を受けることによって、停電や営業終了に先立って、必要な終了処理を開始するようになっている。また、バックアップ電源BAKは、営業終了や停電により交流電源24Vが遮断された後も、主制御部21と払出制御部24のワンチップマイコンの内蔵RAMのデータを保持するDC5Vの直流電源である。したがって、主制御部21と払出制御部24は、電源遮断前の遊技動作を電源投入後に再開できることになる(電源バックアップ機能)。
図9に示す通り、主制御部21は、主基板中継基板32を経由して、払出制御部24に制御コマンドCMD”を送信する一方、払出制御部24からは、遊技球の払出動作を示す賞球計数信号や、払出動作の異常に係わるステイタス信号CONや、動作開始信号BGNを受信している。ステイタス信号CONには、例えば、補給切れ信号、払出不足エラー信号、下皿満杯信号が含まれる。動作開始信号BGNは、電源投入後、払出制御部24の初期動作が完了したことを主制御部21に通知する信号である。
また、図9に示す通り、演出制御部22は、演出インタフェイス基板27を経由して、モータ駆動基板30に搭載されたモータドライバや、ランプ駆動基板29に搭載されたランプドライバに対して、必要な駆動データを、各々、シリアル信号として供給している。また、演出制御部22は、モータ駆動基板30から受けるシリアル信号に基づいて、各演出モータMxの回転状態を把握している。
同様に、演出制御部22は、演出インタフェイス基板27、枠中継基板34、及び枠中継基板35を経由して、モータ駆動基板37、ランプ駆動基板36、及び、センサ&スイッチ基板BD2との間で、シリアル信号の送受信処理を実行している。
センサ&スイッチ基板BD2と、意匠判別基板BD1と、機種判別基板BD0は、シリアル伝送ラインで接続されており、演出制御部22は、各回路基板に搭載されたPS変換回路CV0~CV2に対するシリアル信号の送受信処理を実行している(図10)。
図9に示す通り、演出制御部22は、画像制御部23に対して、制御コマンドCMD’及びストローブ信号STB’と、電源基板20から受けたシステムリセット信号SYSと、直流電圧とを出力している。そして、画像制御部23では、制御コマンドCMD’に基づいてメイン表示装置DS1とサブ表示装置DS2とを駆動して各種の画像演出を実行している。
以上、実施例の遊技機の回路構成を概略的に説明したので、続いて、図10及び図11に基づいて、モータ駆動基板37、センサ&スイッチ基板BD2、意匠判別基板BD1、及び、機種判別基板BD0と、演出制御部22との接続関係について説明する。先に説明した通り、演出制御部22の動作は、ワンチップマイコン40が中心的に担当している。
図10(a)に示す通り、ワンチップマイコン40には、CPUコア(以下、CPUという)と、カウンタ回路CTと、パラレル出力ポートPoと、シリアルポートS0~S1と、を有して構成されている。そして、パラレル出力ポートPoは、CPUの制御に基づいて、リセット信号RESETと、ラッチ信号LATCHと、取得信号LOADを、適宜なタイミングで出力している。
また、本実施例の場合、シリアルポートS0は、シリアル出力ポートとして機能して、クロック信号CK0に同期してシリアルデータ(駆動データ)SDATA0を出力している。一方、シリアルポートS1は、シリアル入力ポートとして機能して、クロック信号CK1に同期してシリアルデータSDATA1を取得している。
次に、モータ駆動基板37は、同一構成の複数のモータドライバDVが直列接続されて構成されている。モータドライバDVは、例えば、4個のシフトレジスタを内蔵して構成され、内蔵レジスタの個数に対応する4ビットの駆動出力端子と、駆動出力端子の駆動データを全クリアするリセット信号RESETを受けるRESET端子と、内蔵レジスタの保持データを駆動出力端子に出力するラッチ信号LATCHを受けるLATCH端子と、最上流の内蔵レジスタに駆動データSDATA0を供給する入力端子INと、最下流の内蔵レジスタから駆動データSDATA0が出力される出力端子OUTと、内蔵レジスタの保持データをシフト動作させるクロック信号CK0を受けるクロック端子SCLKと、を有して構成されている。
そして、最上流のモータドライバDVの入力端子INに、シリアルポートS0がシリアル出力する駆動データSDATA0が供給され、最上流のモータドライバDVの出力端子OUTが、その下流側のモータドライバDVの入力端子INに供給されている。以下、同様であり、一連のモータドライバDVの出力端子OUTが、その下流側のモータドライバDVの入力端子INに接続されている。
次に、図11(a)は、PS変換回路CVの具体的な回路構成を図示したものである。本実施例の場合、機種判別基板BD0、意匠判別基板BD1、及び、センサ&スイッチ基板BD2には、各々、図11(a)に示すPS変換回路CV配置されており、同一構成のPS変換回路CV0~CV2が、図11(c)のように、直列的に接続されている。
図11(a)に示す通り、PS変換回路CVは、8個のシフトレジスタQA~QHが内蔵されて構成され、パラレル信号の入力端子A~Hと、入力端子A~Hのパラレル信号を内蔵レジスタQA~QHに取得するための取得信号LOADを受ける取得端子LOADと、最上流のシフトレジスタQAにシリアル信号を供給する入力端子INPUTと、シフトクロックCKを受けるクロック端子CLOCKと、最下流のシフトレジスタQHからシリアル信号を受ける出力端子QHとを有して構成されている。
先に説明した通り、本実施例では、PS変換回路CV0(機種判別基板BD0)の入力端子A~Hに、機種の判別コードが供給され、PS変換回路CV1(意匠判別基板BD1)の入力端子A~Hに、意匠コードその他が供給され、PS変換回路CV2(センサ&スイッチ基板BD2)の入力端子A~Hに、演出モータMOiの原点位置を特定するセンサ信号SNその他が供給されている。
そのため、PS変換回路CV0~CV2の取得端子LOADに、負論理のラッチパルス(取得信号LOAD)を受けると、入力端子A~Hに供給されている上記のパラレル信号が、内蔵レジスタQA~QHに取得されることになる(図11(b)参照)。そして、その後、クロック端子CLOCKにシフトクロックCKを受けるごとに、内蔵レジスタQA~QHのデータが下流側にシフトされることなる。なお、図示の通り、CLOCK INHIBIT 端子は、Lレベルに固定されているので、8個のシフトクロックCKを受けることで、上流側のPS変換回路の取得テータが、下流側のPS変換回路に移動することになる。なお、シリアルポートS1が出力されるシフトクロックCK1が論理反転されて、PS変換回路CV0~CV2に対するシフトクロックCKとなっている。
図11(b)はシフト動作を説明するタイムチャートであり、取得信号LOADに同期して取得された1バイトデータ(A-B-C-D-E-F-G-H )が、シフトクロックCKに同期して、シフト処理される状態を示している。すなわち、例えば、第1段(CV0)の最下流レジスタの出力QHが、図示のように変化するのに対応して、第2段(CV1)の最上流レジスタの出力QAが、シフトクロックCKに同期して、H→G→F→E→D→C→B→Aのように変化することが示されている。
続いて、図10に戻って、シリアルポートS0,S1について更に詳細に説明する。シリアル出力ポートS0は、CPUから1バイトデータを受ける送信データレジスタDRと、送信データレジスタDRから1バイトデータの転送を受けて、駆動データSDATA0をシリアル出力する送信シフトレジスタSRと、シリアルポートの内部動作状態を管理する多数の制御レジスタRGと、カウンタ回路CTの出力パルスΦを受けて制御レジスタRGが指定する分周比のクロック信号CK0を出力するボーレートジェネレータBGと、を有して構成されている。
シリアル出力ポートS0の制御レジスタRGには、エンプティビットEMPを含んだREAD可能な制御レジスタが含まれており、送信データレジスタDRが、新規データを受け入れ可能か否かを示している。すなわち、送信シフトレジスタSRの1バイトデータの送信が完了すると、エンプティビットEMPがHレベル(empty レベル)に遷移して、送信データレジスタDRに、新規データを書込むことができることが示される。したがって、CPUは、エンプティビットEMPがHレベルであることを確認した上で、新規データを送信データレジスタDRに書込むことになる。
また、シリアルポートS0の制御レジスタRGには、送信許可ビットTXEを含んだWRITE可能な制御レジスタが含まれており、CPUが送信許可ビットTXEをON(H)レベルに設定すると、シリアル出力ポートS0の送信動作が許可され、OFFレベルに設定すると送信動作が禁止される。そこで、本実施例では、CPUは、送信処理の開始時に送信許可ビットTXEをON状態にセットし、送信処理の終了時に送信許可ビットTXEをOFFレベルにリセットしている(図10(b)参照)。
図10(b)は、シリアル出力ポートS0について、送信開始時の動作を示すタイムチャートである。図示の通り、シリアル出力ポートS0が送信禁止状態(TXE=L)である場合や、送信データレジスタDRのデータがシリアル出力された後は、クロック信号CKが固定状態のHレベルである。また、送信データレジスタDRは空であり、エンプティビットEMPもHレベル(empty レベル)である。
そして、CPUが送信許可ビットTXEをON状態(送信許可状態)にセットした後、送信データレジスタDRに1バイト目の送信データを書込むと、エンプティビットEMPがLレベルに遷移すると共に、その後、所定時間(τ)経過後に、1バイト目の送信データが送信シフトレジスタSRに転送されて、シリアル送信動作が開始される。
また、送信データが送信シフトレジスタSRに転送されたことで、1ビット目のシリアル送信開始に対応して、その後は、エンプティビットEMPがHレベル(empty レベル)に遷移する。したがって、CPUは、HレベルのエンプティビットEMPを確認した上で、2バイト目の送信データを、送信データレジスタDRに書込むことになる。
すると、送信データレジスタDRへのデータ書込み動作に対応して、エンプティビットEMPがLレベル(fullレベル)に遷移する。そして、その後、1バイト目の送信データが全て送信されると、送信データレジスタDRから送信シフトレジスタSRに2バイト目のデータが転送され、2バイト目のデータ送信が開始されて、エンプティビットEMPがHレベルに遷移する。
このエンプティビットEMPは、送信データレジスタDRへの3バイト目のデータ書込み動作に対応して、Lレベルに変化するが、図示のように、新規データの書き込みがない場合にはHレベルを維持する。また、全てのデータが送信された後は、クロック信号CKがHレベルを維持して変化しない。
特に限定されないが、この実施例では、モータドライバDVの内部動作に対応して、1バイトデータのMSB(Most Significant Bit)からLSB(Least Significant Bit )に向けて、クロック信号CK0に同期して送信動作が実行されるよう設定され(MSBファースト)、該当する制御レジスタRGに適宜な設定値が設定される。また、クロック信号CK0の立下りエッジに同期して、送信動作が進行することも図示の通りである。
本実施例では、上記の動作をするシリアルポートS0を利用して、第1群の演出モータMOiや、外気通路を遮断するソレノイド部材SLを制御している。すなわち、シリアル出力ポートS0は、演出モータMOiやソレノイド部材SLの駆動データを含んだ駆動データSDATA0を、クロック信号CK0に同期して出力している。駆動データSDATA0を受けるモータ駆動基板37の構成や、モータドライバDVの動作は、先に説明した通りである。
図10に示すモータ駆動基板37の構成に対応して、シリアルポートS0は、CPUの制御に基づいて、クロック信号CK0に同期して、駆動データSDATA0を出力しており、また、全ての駆動データSDATA0の伝送終了後、パラレル出力ポートPoは、CPUの制御に基づいて、LATCH信号を出力している。その結果、第1群の演出モータMOiや、外気通路を遮断するソレノイド部材SLは、新規の駆動データに基づいて動作をする。
なお、電源投入時や、モータ演出の終了時、パラレル出力ポートPoは、CPUの制御に基づいて、モータドライバDVに対してリセット信号RESETを出力することで、全ての駆動出力端子を一斉にクリアしている。その結果、第1群の演出モータMOiは停止状態となり、外気通路は閉塞状態となる。
次に、シリアル入力ポートS1は、外部からシリアルデータSDATA1を受けてパラレル変換する受信シフトレジスタSR’と、受信シフトレジスタSR’から1バイトデータの転送を受ける受信データレジスタDR’と、CPUから1バイトデータを受ける送信データレジスタDRと、シリアルポートの内部動作状態を管理する多数の制御レジスタRGと、カウンタ回路CTの出力パルスΦを受けて制御レジスタRGが指定する分周比のクロック信号CK1を出力するボーレートジェネレータBGと、を有して構成されている。
シリアル入力ポートS1の制御レジスタRGには、受信データレジスタDR’に1バイト長のデータが転送されたことを示す完了ビットFULLも含まれており、CPUは、完了ビットFULLがHレベル(完了レベル)であることを確認した上で、受信データレジスタDR’から受信データを取得することになる。
また、シリアルポートS1の制御レジスタRGには、受信許可ビットRXEを含んだWRITE可能な制御レジスタが含まれている。そして、CPUが受信許可ビットRXEをON(H)レベルに設定すると、シリアル入力ポートS1の受信動作が許可され、OFFレベルに設定すると受信動作が禁止される。そこで、本実施例では、CPUは、受信処理の開始時に受信許可ビットRXEをON状態にセットし、受信処理の終了時に受信許可ビットRXEをOFFレベルにリセットしている(図11(d)参照)。
図11(d)は、シリアル入力ポートS1について、データ受信動作を示すタイムチャートである。図示の場合、便宜上、受信データは全体で2バイト長であるが、受信データは適宜な必要バイト長となる。そして、シリアル入力ポートS1が受信禁止状態(RXE=L)である場合や、必要バイト長の受信処理を終えた後は、クロック信号CK1が固定状態のHレベルである。また、完了ビットFULLもLレベル(empty レベル)である。
そして、CPUが受信許可ビットRXEをON状態にセットした後、送信データレジスタDRに1バイト目のダミーデータを書込むと、クロック信号CK1の出力が開始される。
図11(b)に関して説明した通り、PS変換回路CV2~CV0では、取得信号LOAD=Hの場合には、クロック信号CK1の立下りエッジ(シフトクロックCKの立上りエッジ)に同期して、シリアルデータSDATA1を出力する。そこで、シリアル入力ポートS1は、このPS変換回路CV2~CV0のシフト動作に対応して、自らが出力したクロック信号CK1の立上りエッジに同期して、シリアルデータSDATA1を、1ビット毎に受信シフトレジスタSR’に取得する。
このようにして、クロック信号CK1に同期して受信シフトレジスタSR’に取得されたデータが8ビットに達すると、この8ビットの取得データが、受信シフトレジスタSR’から受信データレジスタDR’に転送されると共に、完了ビットFULLがHレベル(完了レベル)にセットされる。そこで、CPUは、Hレベルの完了ビットFULLを確認した上で、受信データレジスタDR’から1バイト目の受信データを取得することになる。
すると、このCPUの取得動作に対応して、完了ビットFULLがHレベルからLレベル(empty レベル)に戻るので、CPUは、必要があれば、完了ビットFULLが、再度、Hレベルになるのを待ち、2バイト目の受信データを取得することになる。
クロック信号CK1は、予め設定されたデータバイト数(この実施例は最高3バイト)の受信動作を終えるか、受信許可ビットRXEがOFFレベルに設定されることで、定常レベル(H)に戻るので、余分のデータがシリアル伝送されることはない。
なお、一連のシリアル受信動作に先行して、パラレル出力ポートPoが、CPUの制御に基づいて、負論理のラッチパルス(取得信号LOAD)を出力するのは、図11(b)に示す通りである。
先に説明した通り、一連のシリアル受信動作によって、最高3バイトのデータが取得される。そして、この取得データは、図11(c)に示す通り、各種スイッチ信号(CV2)→各種センサ信号(CV2+CV1)→意匠コード(CV1)→判別コード(CV0)の順番に受信されるよう構成されている。
そのため、電源投入時には、8×3ビットのクロック信号CK1を出力して、機種の判別コードを取得した上で、遊技盤4と枠ユニット5の整合判定をしている。そして、枠ユニット5が遊技盤4と整合しない場合には、演出制御部22から画像制御部23に制御コマンドCMD’を送信することで、メイン表示装置DS1において異常報知動作を実行している。
但し、一旦、整合判定をした後は、機種の判別コードを取得する必要がないので、その後は、定時的に、8×2ビットのクロック信号CK1を出力して、各種スイッチ信号(CV2)と、各種センサ信号(CV2+CV1)と、意匠コード(CV1)とを取得している。
先に説明した通り、定時的に取得されるセンサ信号には、演出モータMOiの原点位置に配置された原点センサのセンサ信号SNも含まれており、必要なモータ演出が実行される。また、取得した意匠コードに基づいて、意匠ユニット6の図柄デザインに整合する画像演出を実行する。具体的には、例えば、主人公の衣服デザインなどを対応させる。なお、意匠コードの取得処理を電源投入時だけに限定しても良いが、ビット化けなどの可能性を考慮して、本実施例では、繰り返し意匠コードを取得している。したがって、如何なるノイズ環境下でも、意匠ユニット6の図柄デザインに整合しない画像演出が継続されるおそれはない。
以上、本発明の実施例について詳細に説明したが、具体的な記載内容は、何ら本発明を限定するものではない。例えば、実施例では、意匠コード(CV1)や判別コード(CV0)を演出制御部22が取得したが、何ら限定されず、払出制御部24に取得する構成を採るのも好適である。この場合には、払出制御部24が取得した判別コードを、動作開始信号BGNの一部として、主制御部21に伝送することで、枠ユニット5が遊技盤4と整合しない場合に、遊技動作が開始させない制御を実行することができる。また、遊技球の発射動作を禁止することもできる。