JP7032759B2 - アンカー用引張試験機及びその方法 - Google Patents
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Description
図6において、コンクリート17に施工されたアンカー1の突出ねじ部に、連結ねじ18とカップリング2を介してセンターシャフト3に連結し、引張荷重に対するアンカー1の抗力と変位量を測定するものである。センターシャフト3は、筒状の引張部材4に挿通され、上部にシャフト用ナット5が引張部材4の上端面に接して螺着されている。引張部材4は、基台6の中央を貫通して配設され、基台6は複数の支柱7により支持されている。引張部材4の外周ねじ部には、負荷ナット8が螺着されている。引張部材4と基台6とが接する箇所に、それぞれ対向して凹部が設けられ、この凹部に回転防止キー9が嵌合され、引張部材4と基台6間の相対回転は防止されている。
測定したい変位量は、アンカー1がコンクリート17から抜け出る距離(抜け量)であって、引張部材4、センターシャフト3、カップリング2、連結ねじ18、アンカー1の弾性変形による伸び量は、不必要なデータであり、測定したい変位量とはいえない。また、基台6の支柱7とアンカー1とが離れているので、アンカー1の周りのコンクリート17が破壊してしまう恐れがあり、アンカー1の抜け量を正確に測定できなくなる。
また、基台6は複数のねじ式の支柱7により支持されているが、アンカー1は、コンクリート17の面に対して垂直方向とは限らないので、複数のねじ式の支柱7でアンカー1と同一方向に調整するのが極めて困難である。しかも、ねじ式の支柱7のねじのガタがあると測定誤差が出やすい。
コンクリート52に埋め込まれた鉄筋等のアンカー53にジャッキ19で引抜荷重をかけて行うアンカー用引張試験機において、
前記ジャッキ19は、シリンダ本体20と、このシリンダ本体20の内側に空隙部23をもって設けられ、前記アンカー53を貫通する支持筒22と、この支持筒22の上端に設けられ、前記アンカー53を定着する円錐形ウエッジ27と、前記空隙部23に進退自在に設けたラム24と、このラム24の進退により前記円錐形ウエッジ27によるアンカー53の定着とその開放を行うチャックケース26とからなり、
前記コンクリート52から突出した前記アンカー53の根元に臨ませて嵌着される計測点リング42と、この計測点リング42に一体に設けられ、前記ジャッキ19に設けた変位計49の接触針48に当接するアーム45とを有することを特徴とする。
コンクリート52に埋め込まれたあと施工アンカー53にジャッキ19で引抜荷重をかけて行うアンカー用引張試験方法において、
前記アンカー53を、前記コンクリート52に載置された支圧板37の逃げ孔41を介して計測点リング42に通し、さらに、前記ジャッキ19の内部のチャックケース26を通り、円錐形ウエッジ27の圧着面28に挿通する第1の工程と、
前記計測点リング42を、前記コンクリート52から突出している前記アンカー53の根元に臨ませて密着してこの計測点リング42に設けられたアーム45の上に接触針48を接触させる第2の工程と、
前記ジャッキ19に油圧をかけて前記チャックケース26を上昇し、前記円錐形ウエッジ27で前記アンカー53を固着し、さらに前記ジャッキ19に油圧をかけて前記アンカー53が引き抜かれる方向に荷重をかけ、前記アンカー53の前記コンクリート52からの抜け量を前記変位計49で測定する第3の工程と
からなることを特徴とする。
前記アンカー53の周りの前記コンクリート52の上に破壊試験孔60を有する雌型球座34aを、前記アンカー53を挿通して載せ置き、この雌型球座34aの上に、前記ジャッキ19のシリンダ本体20の底部に設けたラムチェア58の下端部の雄型球座35aを摺動可能に載せ、前記アンカー53を、計測点リング42に通し、さらに、前記ジャッキ19の内部のチャックケース26を通り、円錐形ウエッジ27の圧着面28に挿通する第1の工程と、
前記計測点リング42を、前記コンクリート52から突出している前記アンカー53の根元に臨ませ、この計測点リング42に設けられたアーム45aの上に接触針を接触させる第2の工程と、
前記ジャッキ19に圧力計62を介在して油圧をかけて前記チャックケース26を上昇し、前記円錐形ウエッジ27で前記アンカー53を固着し、さらに前記ジャッキ19に油圧をかけて前記アンカー53が引き抜かれる方向に荷重をかけ、前記コンクリート52が破壊したときの荷重を前記圧力計62で測定する第3の工程と
からなることを特徴とする。
コンクリートに埋め込まれたアンカーにジャッキで引抜荷重をかけて行うアンカー用引張試験機において、
前記ジャッキは、シリンダ本体と、このシリンダ本体の内側に空隙部をもって設けられ、前記アンカーを貫通する支持筒と、この支持筒の上端に設けられ、前記アンカーを定着する円錐形ウエッジと、前記空隙部に進退自在に設けたラムと、このラムの進退により前記円錐形ウエッジによるアンカーの定着とその開放を行うチャックケースとからなり、
前記コンクリートから突出した前記アンカーの根元に嵌着される計測点リングと、この計測点リングに一体に設けられ、前記ジャッキに設けた変位計の接触針と当接するアームとを有し、
計測点リングは、すり割りをもって2つ割りし、外周に前記2つの計測点リングを締め付ける結合ばねを嵌め、前記2つ割りした計測点リングにそれぞれ前記アームを設けたので、次の効果を有する。
(1)アンカーが引張部材、センターシャフト、カップリング、連結ねじ等で連結されていても、アンカーのコンクリートに埋め込まれた部分だけの伸びが変位量として測定できる。
(2)アンカーの周りのコンクリートが破壊してしまう恐れがなく、アンカーの抜け量だけを正確に測定できる。
(3)本発明による試験機は、アンカーの伸び量測定する場合、高さが約260mmで、コンクリートの破壊測定の場合は、高さが500mm程度であり、重さはいずれの場合もが約10kgである。そのため、小型で、軽く、持ち運びや測定時の操作が容易で、しかもアンカーの正確な伸び量を測定できる。
(4)アンカーの直径の異なるもの、形状が円形以外のものでも装着することができる。
コンクリートに埋め込まれたあと施工アンカーにジャッキで引抜荷重をかけて行うアンカー用引張試験機において、
前記ジャッキは、シリンダ本体と、このシリンダ本体の内側に空隙部をもって設けられ、前記アンカーを貫通する支持筒と、この支持筒の上端に設けられ、前記アンカーを定着する円錐形ウエッジと、前記空隙部に進退自在に設けたラムと、このラムの進退により前記円錐形ウエッジによるアンカーの定着とその開放を行うチャックケースとからなり、
前記コンクリートから突出した前記アンカーの根元に臨ませて嵌着される計測点リングと、この計測点リングに一体に設けられ、前記ジャッキに設けた変位計の接触針と当接するアームとを有し、
計測点リングは、すり割りをもって2つ割りし、外周に前記2つの計測点リングを締め付ける結合ばねを嵌め、前記2つ割りした計測点リングにそれぞれ前記アームを設け、
前記シリンダ本体の底部に雌型球座を設け、この雌型球座に雄型球座を摺動自在に嵌合し、この雄型球座の下端に前記コンクリートと接する支圧板を設け、この支圧板の中心位置に前記計測点リングを前記コンクリートに臨ませるように遊嵌する逃げ孔を設けたので、アンカーがコンクリート面に直角の場合のみならず、角度をもって埋め込まれたものでも正確に試験データを得ることができる。
前記アームに、前記計測点リングに嵌められた結合ばねを伸ばして突起部に引っ掛ける係止凹部を設けたので、変位測定の際の測定点の位置決めを容易に、かつ、正確に行うことができる。
前記アームに、前記計測点リングに嵌められた結合ばねを伸ばして突起部に引っ掛ける係止凹部を設けたので、変位測定の際の測定点の位置決めを容易に、かつ、正確に行うことができる。
前記シリンダ本体の底部にラムチェアを設け、このラムチェアの下端部に設けた雄型球座を、前記コンクリートに載せ置かれる雌型球座に摺動可能に設け、この雌型球座に破壊試験孔を形成したので、アンカーの引張試験だけでなく、コンクリートの破壊試験を行うことができる。
コンクリートに埋め込まれたあと施工アンカーにジャッキで引抜荷重をかけて行うアンカー用引張試験機において、
前記ジャッキは、シリンダ本体と、このシリンダ本体の内側に空隙部をもって設けられ、前記アンカーを貫通する支持筒と、この支持筒の上端に設けられ、前記アンカーを定着する円錐形ウエッジと、前記空隙部に進退自在に設けたラムと、このラムの進退により前記円錐形ウエッジによるアンカーの定着とその開放を行うチャックケースとからなり、
前記コンクリートから突出した前記アンカーの根元に臨ませて嵌着される計測点リングと、この計測点リングに一体に設けられ、前記ジャッキに設けた変位計の接触針と当接するアームとを有し、
前記シリンダ本体の底部にラムチェアを設け、このラムチェアの下端部に設けた雄型球座を、前記コンクリートに載せ置かれる雌型球座に摺動可能に設け、この雌型球座に破壊試験孔を形成し、
前記雌型球座における前記破壊試験孔の内側に、この破壊試験孔の孔径を変更するスペーサーを着脱自在に設けたので、アンカーの径の違いによる埋め込み深さを変えて破壊試験を行うことができる。
請求項2記載のアンカー用引張試験機を用いて、コンクリートに埋め込まれたあと施工アンカーにジャッキで引抜荷重をかけて行うアンカー用引張試験方法において、
前記アンカーを、前記コンクリートに載置された前記支圧板の逃げ孔を介して前記計測点リングに通し、さらに、前記ジャッキの内部の前記チャックケースを通り、前記円錐形ウエッジの圧着面に挿通する第1の工程と、
前記計測点リングを、前記コンクリートから突出している前記アンカーの根元に臨ませて密着してこの計測点リングに設けられた前記アームの上に前記接触針を接触させる第2の工程と、
前記ジャッキに油圧をかけて前記チャックケースを上昇し、前記円錐形ウエッジで前記アンカーを固着し、さらに前記ジャッキに油圧をかけて前記アンカーが引き抜かれる方向に荷重をかけ、前記アンカーの前記コンクリートからの抜け量を変位計で測定する第3の工程と
からなり、
前記第2の工程において、前記計測点リングは、2つの半円筒からなり、外周にこの2つの半円筒を密着する前記結合ばねが嵌め込まれており、前記計測点リングの両側には、前記変位計の接触針を当接するための前記左右のアームが連結されているものが用いられ、前記計測点リングを、前記コンクリートから突出している前記アンカーの挿通時に、前記左右のアームの途中に設けた係止凹部を前記支圧板の突起部に係止して前記結合ばねに抗して前記計測点リングの2つの半円筒を開いた状態にするので、アンカーのコンクリートからの抜け量を簡単な手順で測定することができる。また、コンクリートから突出しているアンカーに、本装置を容易にかつ正確にセットすることができる。
前記第1の工程において、前記ジャッキの下端部の雄型球座と支圧板の上面の雌型球座を相互の摺動面で摺動させ、前記アンカーがコンクリートに垂直以外の角度で埋め込まれているときに対応させるようにしたので、アンカーがコンクリートに斜めに突き出ているものでも、本装置を容易にかつ正確にセットすることができる。
前記ジャッキ19は、シリンダ本体20と、このシリンダ本体20の内側に空隙部23をもって設けられ、前記アンカーとしての鉄筋53を貫通する支持筒22と、この支持筒22の上端に設けられ、前記鉄筋53を定着する円錐形ウエッジ27と、前記空隙部23に進退自在に設けたラム24と、このラム24の進退により前記円錐形ウエッジ27による鉄筋53の定着とその開放を行うチャックケース26とからなり、
前記コンクリート52から突出した前記鉄筋53の根元に嵌着される計測点リング42と、この計測点リング42に一体に設けられ、前記ジャッキ19に設けた変位計49の接触針48と当接するアーム45とを有する。あと施工アンカーは、鉄筋53の例に限られず、接着剤で埋め込み固着されたアンカー、ハンマーで打設した機械的アンカーその他のアンカーに適用される。
コンクリート52に埋め込まれたあと施工アンカー53にジャッキ19で引抜荷重をかけて行うアンカー用引張試験方法において、
前記アンカー53を、前記コンクリート52に載置された支圧板37の逃げ孔41を介して計測点リング42に通し、さらに、前記ジャッキ19の内部のチャックケース26を通り、円錐形ウエッジ27の圧着面28に挿通する第1の工程と、
前記計測点リング42を、前記コンクリート52から突出している前記アンカー53の根元に臨ませて密着してこの計測点リング42に設けられたアーム15の上に接触針48を接触させる第2の工程と、
前記ジャッキ19に油圧をかけて前記チャックケース26を上昇し、前記円錐形ウエッジ27で前記アンカー53を固着し、さらに前記ジャッキ19に油圧をかけて前記アンカー53が引き抜かれる方向に荷重をかけ、前記アンカー53の前記コンクリート52からの抜け量を前記変位計49で測定する第3の工程と
からなる。
前記アンカー53の周りの前記コンクリート52の上に破壊試験孔60を有する雌型球座34aを、前記アンカー53を挿通して載せ置き、この雌型球座34aの上に、前記ジャッキ19のシリンダ本体20の底部に設けたラムチェア58の下端部の雄型球座35aを摺動可能に載せ、前記アンカー53を、計測点リング42に通し、さらに、前記ジャッキ19の内部のチャックケース26を通り、円錐形ウエッジ27の圧着面28に挿通する第1の工程と、
前記計測点リング42を、前記コンクリート52から突出している前記アンカー53の根元に臨ませ、この計測点リング42に設けられたアーム45の上に接触針48を接触させる第2の工程と、
前記ジャッキ19に圧力計62を介在して油圧をかけて前記チャックケース26を上昇し、前記円錐形ウエッジ27で前記アンカー53を固着し、さらに前記ジャッキ19に油圧をかけて前記アンカー53が引き抜かれる方向に荷重をかけ、前記コンクリート52が破壊したときの荷重を前記圧力計62で測定する第3の工程と
からなる。
前記アンカー用引張試験機は、センターホールジャッキ19を基本構成とするもので、このセンターホールジャッキ19の外筒を構成するシリンダ本体20の底部21には、このシリンダ本体20の内側に空隙部23をもって支持筒22が固定的に取り付けられ、前記シリンダ本体20の上端の内側にシリンダーカラー25が固着されている。前記空隙部23には、筒状のラム24が上下のOリング31により気密に上下動可能に嵌合されている。このラム24の上端部には、上向きに広がる円錐孔面29を有するチャックケース26が固定的に取り付けられている。
以下の実施例では、あと施工アンカー53として鉄筋の場合について説明するが、あと施工アンカー53は、後述するように、鉄筋に限られるものではない。
前記シリンダ本体20の底部21の下面には、中央に穴の開いた雌型球座34が下向きに固定的に取り付けられ、この雌型球座34の球面に上向きの球面で中央に中空部39を有する雄型球座35が接触して設けられ、相互の球面が摺動面36となって全方向に摺動するようになっている。これらの雌型球座34と雄型球座35は、全方向に摺動しても、分離しないように、図2に示すような複数個所の球座保持ばね57にて保持されている。
前記逃げ孔41には、計測しようとする鉄筋53が貫通し、この鉄筋53に着脱自在にセットされる計測点リング42が前記逃げ孔41内で嵌合する。この計測点リング42は、2つの半円筒を合わせると円筒形になるようにすり割り43で2つ割にされたもので、この計測点リング42の外周の2個所に結合ばね44が嵌め込まれている。前記計測点リング42の両側には、変位計49の接触針48を当接するための左右のアーム45が連結されており、これらのアーム45の途中に係止凹部47が形成されている。これらのアーム45は、前記計測点リング42の下端部が前記鉄筋53の根元に位置している状態で前記支圧板37の上にわずかな隙間63をもって配置される。そして、図3(a)に示すように、左右のアーム45の端部のつまみを結合ばね44に抗して引っ張り、左右のアーム45の係止凹部47を突起部46に引っ掛けることで、計測点リング42が開いたままとなり、鉄筋53に嵌着しているのを外す。前記変位計49は、取り付け金具50によりシリンダ本体20に固着されている。
56は、運搬用の取手である。
このようにして構成された本発明のアンカー用引張試験機は、高さが約260mmであり、コンクリート52から突出した鉄筋53を鋼棒などを連結することなくチャッキングできる高さとなっている。重量も10kg以下にして持ち運びを容易にしている。
(1)本発明によるアンカー用引張試験機の下端部に設けられた左右のアーム45を結合ばね44に抗して両側に引くことにより計測点リング42を開いて、アーム45の係止凹部47を突起部46に引っ掛ける。この状態で、試験しようとする鉄筋53の先端から支圧板37の逃げ孔41と、開いた計測点リング42に通す。すると、鉄筋53の先端部は、雄型球座35の中空部39から芯出し筒38に案内されて支持筒22の内部を通り、円錐形ウエッジ27の圧着面28を経てカバー30の逃げ孔30aから突出する。この時、円錐形ウエッジ27は、3つのすり割りが開いており、鉄筋53は圧着面28に圧着されない。
(2)鉄筋53が支圧板37の逃げ孔41を貫通した状態で支圧板37をコンクリート52の上に置き、2つのアーム45の係止凹部47と突起部46の係合を外すと、結合ばね44によって計測点リング42のすり割り43が狭められ、鉄筋53に密着する。このとき、計測点リング42の下端部は、コンクリート52から突出した鉄筋53の根元のコンクリート52に接するか、またはわずかな隙間(0.5~1.0mm程度)をもって臨ませられる。アーム45は、支圧板37の上に隙間63をもって配置され、このアーム45の上に接触針48を接触させることで正確な計測ができる。
(5)鉄筋53がコンクリート52に垂直以外の角度で埋め込まれているときは、雄型球座35と支圧板37をコンクリート52面に接した状態で、雌型球座34を雄型球座35との摺動面36で摺動させ、ジャッキ19を鉄筋53の方向に一致させて測定する。
(6)測定が終了したら、押し込み側オイル口33の圧を除き、戻し側オイル口32から加圧しラム24を戻すことにより、円錐形ウエッジ27による鉄筋53のチャックを外し、かつ、左右のアーム45を引いて係止凹部47を突起部46に引っ掛けてジャッキ19を鉄筋53から外す。
この実施例2では、図1における雌型球座34から下の部分をシリンダ本体20の底部21から切り離して、図4に示すように、ラムチェア58をねじ込み連結したものである。
このラムチェア58は、円錐筒型をなし、上端部がジャッキ19を構成するシリンダ本体20の底部21にねじ込み固着される。このように、ジャッキ19は、実施例1と実施例2で共有として使用されるものである。
この実施例2では、図1における前記雄型球座35に代えてラムチェア58を用いているので、全体の高さが約500mmとなるが、重さは、実施例1とほぼ同じある。
前記破壊試験孔60は、鉄筋53の太さに応じてコンクリート破壊試験の際の破壊試験孔60の半径を異ならせる必要があるときには、破壊試験孔60の内側にスペーサー61を嵌め込み、直径を調整することができる。
なお、雌型球座34aのコンクリート52との接触面積は、余分なコンクリート52が破壊しないように所定の幅を持たせることが望ましい。
そして、押し込み側オイル口33から圧油を送り、鉄筋53を引き抜き方向に荷重をかけてコンクリート52がコーン状に破壊したときの荷重を圧力計62で測定する。
また、鉄筋53がD16(直径16mm)の場合、埋め込み深さD2を5×16=80mm(コーン状破壊線破壊線61aが45度と想定すると、破壊直径2D2=160mm)と設定し、破壊試験孔60の内側のスペーサー61を取り外す。
そして、押し込み側オイル口33から圧油を送り、鉄筋53を引き抜き方向に荷重をかけてコンクリート52がコーン状に破壊したときの荷重を圧力計62で測定する。
圧力計62のデータは、変換器を介してデータ表示装置等に送られる。
Claims (8)
- コンクリートに埋め込まれたあと施工アンカーにジャッキで引抜荷重をかけて行うアンカー用引張試験機において、
前記ジャッキは、シリンダ本体と、このシリンダ本体の内側に空隙部をもって設けられ、前記アンカーを貫通する支持筒と、この支持筒の上端に設けられ、前記アンカーを定着する円錐形ウエッジと、前記空隙部に進退自在に設けたラムと、このラムの進退により前記円錐形ウエッジによるアンカーの定着とその開放を行うチャックケースとからなり、
前記コンクリートから突出した前記アンカーの根元に臨ませて嵌着される計測点リングと、この計測点リングに一体に設けられ、前記ジャッキに設けた変位計の接触針と当接するアームとを有し、
計測点リングは、すり割りをもって2つ割りし、外周に前記2つの計測点リングを締め付ける結合ばねを嵌め、前記2つ割りした計測点リングにそれぞれ前記アームを設けたことを特徴とするアンカー用引張試験機。 - コンクリートに埋め込まれたあと施工アンカーにジャッキで引抜荷重をかけて行うアンカー用引張試験機において、
前記ジャッキは、シリンダ本体と、このシリンダ本体の内側に空隙部をもって設けられ、前記アンカーを貫通する支持筒と、この支持筒の上端に設けられ、前記アンカーを定着する円錐形ウエッジと、前記空隙部に進退自在に設けたラムと、このラムの進退により前記円錐形ウエッジによるアンカーの定着とその開放を行うチャックケースとからなり、
前記コンクリートから突出した前記アンカーの根元に臨ませて嵌着される計測点リングと、この計測点リングに一体に設けられ、前記ジャッキに設けた変位計の接触針と当接するアームとを有し、
計測点リングは、すり割りをもって2つ割りし、外周に前記2つの計測点リングを締め付ける結合ばねを嵌め、前記2つ割りした計測点リングにそれぞれ前記アームを設け、
前記シリンダ本体の底部に雌型球座を設け、この雌型球座に雄型球座を摺動自在に嵌合し、この雄型球座の下端に前記コンクリートと接する支圧板を設け、この支圧板の中心位置に前記計測点リングを前記コンクリートに臨ませるように遊嵌する逃げ孔を設けたことを特徴とするアンカー用引張試験機。 - 前記アームに、前記計測点リングに嵌められた結合ばねを伸ばして突起部に引っ掛ける係止凹部を設けたことを特徴とする請求項1記載のアンカー用引張試験機。
- 前記アームに、前記計測点リングに嵌められた結合ばねを伸ばして突起部に引っ掛ける係止凹部を設けたことを特徴とする請求項2記載のアンカー用引張試験機。
- 前記シリンダ本体の底部にラムチェアを設け、このラムチェアの下端部に設けた雄型球座を、前記コンクリートに載せ置かれる雌型球座に摺動可能に設け、この雌型球座に破壊試験孔を形成したことを特徴とする請求項1記載のアンカー用引張試験機。
- コンクリートに埋め込まれたあと施工アンカーにジャッキで引抜荷重をかけて行うアンカー用引張試験機において、
前記ジャッキは、シリンダ本体と、このシリンダ本体の内側に空隙部をもって設けられ、前記アンカーを貫通する支持筒と、この支持筒の上端に設けられ、前記アンカーを定着する円錐形ウエッジと、前記空隙部に進退自在に設けたラムと、このラムの進退により前記円錐形ウエッジによるアンカーの定着とその開放を行うチャックケースとからなり、
前記コンクリートから突出した前記アンカーの根元に臨ませて嵌着される計測点リングと、この計測点リングに一体に設けられ、前記ジャッキに設けた変位計の接触針と当接するアームとを有し、
前記シリンダ本体の底部にラムチェアを設け、このラムチェアの下端部に設けた雄型球座を、前記コンクリートに載せ置かれる雌型球座に摺動可能に設け、この雌型球座に破壊試験孔を形成し、
前記雌型球座における前記破壊試験孔の内側に、この破壊試験孔の孔径を変更するスペーサーを着脱自在に設けたことを特徴とするアンカー用引張試験機。 - 請求項2記載のアンカー用引張試験機を用いて、コンクリートに埋め込まれたあと施工アンカーにジャッキで引抜荷重をかけて行うアンカー用引張試験方法において、
前記アンカーを、前記コンクリートに載置された前記支圧板の逃げ孔を介して前記計測点リングに通し、さらに、前記ジャッキの内部の前記チャックケースを通り、前記円錐形ウエッジの圧着面に挿通する第1の工程と、
前記計測点リングを、前記コンクリートから突出している前記アンカーの根元に臨ませて密着してこの計測点リングに設けられた前記アームの上に前記接触針を接触させる第2の工程と、
前記ジャッキに油圧をかけて前記チャックケースを上昇し、前記円錐形ウエッジで前記アンカーを固着し、さらに前記ジャッキに油圧をかけて前記アンカーが引き抜かれる方向に荷重をかけ、前記アンカーの前記コンクリートからの抜け量を変位計で測定する第3の工程と
からなり、
前記第2の工程において、前記計測点リングは、2つの半円筒からなり、外周にこの2つの半円筒を密着する前記結合ばねが嵌め込まれており、前記計測点リングの両側には、前記変位計の接触針を当接するための前記左右のアームが連結されているものが用いられ、前記計測点リングを、前記コンクリートから突出している前記アンカーの挿通時に、前記左右のアームの途中に設けた係止凹部を前記支圧板の突起部に係止して前記結合ばねに抗して前記計測点リングの2つの半円筒を開いた状態にすることを特徴とするアンカー用引張試験方法。 - 前記第1の工程において、前記ジャッキの下端部の前記雌型球座と支圧板の上面の雄型球座を相互の摺動面で摺動させ、前記アンカーがコンクリートに垂直以外の角度で埋め込まれているときに対応させることを特徴とする請求項7記載のアンカー用引張試験方法。
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JP2018084793A JP7032759B2 (ja) | 2018-04-26 | 2018-04-26 | アンカー用引張試験機及びその方法 |
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