JP7027820B2 - 車室内温度検出装置 - Google Patents

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Description

この明細書における開示は、車室内温度検出装置に関する。
車両に設けられた空調装置は、車室内温度に基づいて、乗員が設定した温度あるいは運転モードに応じて風量、風向等を調節し、乗員に快適な環境を提供する。温度検出素子としてサーミスタを用いる車室内温度検出装置が知られている。
特許文献1には、次の方法を用いて車室内温度を検出することが記載されている。
(1)モータでファンを駆動することにより車室内の空気を温度検出素子に当てて温度を検出する。
(2)筒状部の内部に発熱部と温度検出素子とを設けて、発熱部を加熱して温度検出素子に向かう空気の流れを発生させることにより、車室内の空気を温度検出素子に当てて温度を検出する。
特許第5354211号
上記方法では、それぞれの以下の課題がある。
(1)ファンを駆動するモータ用の配線及び電力が必要になる。
(2)発熱体用の配線及び電力が必要になる。
そこで本開示の目的の一つは、電動ファン及び発熱体を用いずとも車室内の空気を温度検出素子に向けて流動させることを可能とする車室内温度検出装置を提供することにある。
上記課題を解決するための一態様の車室内温度検出装置は、
車両に設置されるハウジング(10)と、
温度検出素子(60)と、
ハウジングに対して可動に設けられた可動錘(70)であって、慣性力によりハウジングに対して変位した際に蓄えられる少なくとも重力位置エネルギー或いは弾性エネルギーをエネルギー源としてハウジングに対して往復運動する可動錘(70)と、
可動錘の往復運動により駆動されて、車室内空間(400)の空気を温度検出素子に向けて流動させる機械的空気流動機構(11)と、
を備える車室内温度検出装置である。
この構成では、車両に設置されるハウジングに対して可動錘が可動に設けられる。このため、車両発進時、加減速時及び振動時等の車両が加速度を持つ場合、ハウジングに対して設けられた可動錘に慣性力が作用して、慣性力によって可動錘がハウジングに対して変位する。さらに可動錘がハウジングに対して変位した際に蓄えられた重力位置エネルギー或いは弾性エネルギーをエネルギー源として可動錘はハウジングに対して往復運動する。さらに可動錘の往復運動により機械的空気流動機構は駆動されて、車室内の空気を温度検出素子に向けて流動させる。
このようにして上記構成の車室内温度検出装置は、電動ファン及び発熱体を用いずとも温度検出素子に向けて車室内の空気を流動させることを可能とする。
なお、上記括弧内の参照番号は、理解を容易にすべく、後述する実施形態における具体的な構成との対応関係の一例を示すものにすぎず、なんら技術的範囲を制限することを意図したものではない。
第1実施形態の車室内温度検出装置の構成を示す断面図である。 図1のII視線から見た車室内温度検出装置の平面図である。 図1のIII―III線における断面図である。 第1実施形態の車室内温度検出装置の作動を示す説明図である。 第1実施形態の車室内温度検出装置の作動を示す説明図である。 第2実施形態の車室内温度検出装置の構成を示す断面図である。 図6のVII視線から見た車室内温度検出装置の平面図である。 他の実施形態の第1吸入弁の構成を示す説明図である。 他の実施形態の摺動部の形状を示す図である。 他の実施形態の車室内温度検出装置の構成を示す断面図である。 他の実施形態の車室内温度検出装置の構成を示す断面図である。 他の実施形態の車室内温度検出装置の構成を示す断面図である。
以下、車室内温度検出装置の複数の実施形態を説明する。複数の実施形態において、機能的に及び/又は構造的に対応する部分及び/又は関連付けられる部分には同一の参照符号、又は百以上の位が異なる参照符号が付す。対応する部分及び/又は関連付けられる部分については、他の実施形態の説明を参照できる。
(第1実施形態)
以下、第1実施形態の車室内温度検出装置(以下、温度検出装置)1を、図面を参照して説明する。
<温度検出装置1の構成>
図1に示すように温度検出装置1は、車室内空間400の車両幅方向外縁を形成する車室内壁300に対して車室内空間400とは反対側に設けられる。例えば温度検出装置1は、車両のドア内空間200に位置するように車室内壁300に取り付けられる。或いは、温度検出装置1を、ピラー内空間に位置するように設けてもよい。この場合、ピラーの車室内側の内壁が車室内壁300となる。図1は、車室内壁300に取り付けられた温度検出装置1の断面を示す。なお、図1においてハウジング10の一部を、断面ではなく外面で示している。図2は、図1において温度検出装置1を車室内壁300側から見たとき、即ち図1のIIの視線方向から見たときの温度検出装置1の外観を示す。
温度検出装置1を車室内壁300に取り付けるための構成として、様々な態様が採用可能である。例えば車室内壁300に、温度検出装置1を装着するためのボス等のロック用構造を設けてよい。具体的には、車室内壁300にボスを設けて、タッピングスクリュ締めで温度検出装置1を取り付けてもよい。或いは、接着、熱かしめ等により温度検出装置1を車室内壁300に装着してもよい。
図1及び図2に示すように温度検出装置1は、ハウジング10と、サーミスタ60と、可動錘70と、を備える。
図2に示すようにハウジング10は、車室内空間400の空気を取り入れるための第1空気取入口51及び第2空気取入口52と、車室内空間400に空気を排出するための空気排出口53と、を有する。第1空気取入口51及び第2空気取入口52は、温度検出装置1が車室内壁300に取り付けられた場合に車両前後方向に離間し、車幅方向に開口する。第1空気取入口51及び第2空気取入口52は、それぞれ、温度検出装置1が車室内壁300に取り付けられた場合に、車室内壁300の第1開口311、312(図1参照)と一致するように設けられる。ハウジング10の空気排出口53は、温度検出装置1が車室内壁300に取り付けられた場合に、車室内壁300の第2開口313(図1参照)と一致するように設けられる。なお、車室内壁300の第1開口311、312及び第2開口313は各々、車室内から見た車室内壁300の見栄え(意匠性)の観点から、例えば格子やメッシュ等の小穴の集合として設けられる。
サーミスタ60は、ハウジング10の第1及び第2空気取入口51、52から取り入られた車室内空間400の空気の温度を検出する温度検出素子であり、ハウジング10内部に設けられる。図3に示すようにサーミスタ60は、ハウジング10に設けられたコネクタ80の端子81、82と接続される。このコネクタ80を通じて、温度に応じたサーミスタ60の抵抗値が車室内温度情報として電子制御装置(図示なし)等に提供される。
図2に示すように可動錘70は、棒状の連結部71を介して、ハウジング10に設けられた回転軸40に固定的に接続される。可動錘70は第1回転方向に回動すると、回転軸40を第1回転方向に回転させる。可動錘70は、第1回転方向の反対方向の第2回転方向に回動すると、回転軸40を第2回転方向に回転させる。可動錘70は、車両が発進及び加減速した場合等に生じる慣性力によって変位して、この変位に際に蓄えられた重力位置エネルギーをエネルギー源として振り子運動するように構成される。なお、本実施形態の温度検出装置1は、車室内壁300に対して取り付けられた際に、回転軸40の軸方向が車両前後方向と略垂直となるように構成される。
図3に示すように温度検出装置1は、さらに機械的空気流動機構11を備える。機械的空気流動機構11は、回転軸40回りの可動錘70の振り子運動による往復運動によって駆動される。機械的空気流動機構11は、駆動されると、第1及び第2空気取入口51、52から車室内空間400の空気を取り入れてサーミスタ60を通過させ空気排出口53から排出させるという空気の流れを生じさせる。以下、このような空気の流れを生じさせる構成を説明する。
図3に示すように機械的空気流動機構11は、第1空気取入室21と、第2空気取入室22と、第1気密室23と、第2気密室24と、空気排出室25と、可動壁12と、第1吸入弁31と、第2吸入弁35と、第1排出弁41と、第2排出弁45と、を有する。
第1空気取入室21は、ハウジング10内に形成され、第1空気取入口51と連通している。詳しくは、第1空気取入室21は、ハウジング10のうち第1空気取入口51を形成する部位を含むダクト状部位によって形成される。第1空気取入室21は、第1空気取入口51を通じて供給された車室内の空気を、後述の第1気密室23へ供給するためのダクトとして機能する。
第2空気取入室22は、ハウジング10内に形成され、第2空気取入口52と連通している。詳しくは、第2空気取入室22は、ハウジング10のうち第2空気取入口52を形成する部位を含むダクト状部位によって形成される。第2空気取入室22は、第2空気取入口52を通じて供給された車室内の空気を、後述の第2気密室24へ供給するためのダクトとして機能する。
第1空気取入室21と第2空気取入室22は、ハウジング10内で連通していてもよい。或いは、第1空気取入室21と第2空気取入室22は、ハウジング10内で連通せずに、第1空気取入口51、第2空気取入口52及び車室内空間400を通じて連通する構成でもよい。
第1気密室23は、ハウジング10の構成部材により囲まれた閉空間として形成され、第1吸入弁31の開弁時に第1空気取入室21と連通し、第1排出弁41の開弁時に空気排出室25と連通する。また第1気密室23は、第1吸入弁31及び第1排出弁41が共に閉弁状態のときに気密状態となる。第1吸入弁31及び第1排出弁41については後述する。
第2気密室24は、ハウジング10の構成部材により囲まれた閉空間として形成され、第2吸入弁35の開弁時に第2空気取入室22と連通し、第2排出弁45の開弁時に空気排出室25と連通する。また第2気密室24は、第2吸入弁35及び第2排出弁45が共に閉弁状態のときに気密状態となる。第2吸入弁35及び第2排出弁45については後述する。
空気排出室25は、ハウジング10内に形成され、空気排出口53と連通している。詳しくは、空気排出室25は、ハウジング10のうち空気排出口53を形成する部位を含むダクト状部位によって形成される。空気排出室25は、第1気密室23及び第気密室24から供給された空気を、空気排出口53及び第2開口313を通じて車室内へ排出するためのダクトとして機能する。このダクト内空気の流れにサーミスタ60がさらされるように、サーミスタ60は空気排出室25に収容される。
可動壁12は、第1気密室23と第2気密室24とを区画する板状部材であり、ハウジング10の一部を構成する。可動壁12の一端は、ハウジング10に回転可能に支持された回転軸40に固定される。可動壁12の他端には、第1及び第2気密室23、24と空気排出室25とを区画する板状の排出側固定壁14に対して摺動可能な摺動部13が設けられる。図3に示すように排出側固定壁14のうち摺動部13が摺動する面は、回転軸40に垂直な平面による断面が円弧状である。排出側固定壁14は、気密室外縁固定壁として機能する。
可動壁12は、回転軸40に対して連結部71とは反対方向に延設される。可動壁12は、可動錘70が第1回転方向に回動し回転軸40が第1回転方向に回転すると、これに応じて第1回転方向に回動する。可動壁12は、可動錘70が第2回転方向に回動し回転軸40が第2回転方向に回転すると、これに応じて第2回転方向に回動する。
可動壁12は、回転軸40の回転に伴って回動することにより第1気密室23及び第2気密室24の容積を可変するように構成される。本実施形態では、図4に示すように回転軸40が第1回転方向に回転すると可動壁12が同じ回転方向に回動して、第1気密室23の容積を増加させると共に第2気密室24の容積を減少させる。図5に示すように第1回転方向の反対方向である第2回転方向に回転軸40が回転すると可動壁12が第2回転方向に回動して、第1気密室23の容積を減少させると共に第2気密室24の容積を増加させる。なお、可動錘70が中立状態、即ち可動錘70が静止状態のとき、可動錘70は、回転軸40の直下に位置する。
図3に示すように第1吸入弁31は、第1空気取入室21と第1気密室23とを区画する板状の第1取入側固定壁17に設けられ、第1空気取入室21と第1気密室23との間の第1空気取入路18を開閉可能な常閉式の逆止弁として構成される。第1吸入弁31は、第1気密室23内の空気圧力が第1空気取入室21の空気圧力よりも小さい場合(負圧)に開弁するように構成される。このような機能を実現するために、例えば次の構成を採用できる。
図3~図5に示すように第1吸入弁31は、ヒンジ部32と弁体33とを有する。ヒンジ部32は、第1取入側固定壁17の両板面のうち第1気密室23側の板面に設けられる。なお、図3~図5では、ヒンジ部32を、第1空気取入路18周囲の領域のうち排出側固定壁14に近い側に設ける構成を例示しているが、ヒンジ部32は、第1空気取入路18周囲ならば何処に設けてもよい。
弁体33は、回動可能にヒンジ部32に片持ち支持される。弁体33は、第1空気取入路18の第1気密室23側開口よりも大きい。ヒンジ部32は、バネ等の与勢部を有し、この与勢部の与勢力が弁体33を第1空気取入路18に近づく方向(閉弁方向)に作用するように構成される。
以上の第1吸入弁31の構成により、第1気密室23の圧力が第1空気取入室21の圧力以上の場合、弁体33が第1空気取入路18を第1気密室23側から覆うことにより、第1空気取入路18が遮断される。この状態が第1吸入弁31の閉弁状態である。また、第1気密室23の圧力が第1空気取入室21の圧力よりも小さい場合、弁体33がヒンジ部32を軸に第1空気取入路18から離れる方向に回動して、第1空気取入室21と第1気密室23とが第1空気取入路18を通じて連通する。詳しくは、第1空気取入室21の圧力が第1気密室23の圧力よりも、ヒンジ部32の与勢力に抗して弁体33が回動させるほど大きい場合、第1吸入弁31が開弁状態となる。なお、第1空気取入室21は、上記のように車室内空間400と連通しているので、第1空気取入室21の空気圧力は、大気圧である。
第2吸入弁35は、第1吸入弁31と同様の構成を有し、第2空気取入室22と第2気密室24とを区画する板状の第2取入側固定壁19に設けられる。第2吸入弁35は、第2空気取入室22と第2気密室24との間の第2空気取入路20を開閉可能な常閉式の逆止弁として構成される。第2吸入弁35は、第2気密室24内の空気圧力が第2空気取入室22の圧力よりも小さい場合(負圧)に開弁するように構成される。
第1排出弁41は、第1吸入弁31と同様の構成を有し、板状の排出側固定壁14の両板面のうち第1取入側固定壁17側の板面に設けられる。第1排出弁41は、第1気密室23と空気排出室25との間の第1空気排出路15を開閉可能な常閉式の逆止弁として構成される。第1排出弁41は、第1気密室23内の空気圧力が空気排出室25の空気圧力よりも大きい場合(正圧)に開弁するように構成される。なお、空気排出室25は、上記のように車室内空間400と連通しているので、空気排出室25の空気圧力は、大気圧である。
第2排出弁45は、第1吸入弁31と同様の構成を有し、排出側固定壁14のうち第2取入側固定壁19側に設けられ、第2気密室24と空気排出室25との間の第2空気排出路16を開閉可能な常閉式の逆止弁として構成される。第2排出弁45は、第2気密内の空気圧力が空気排出室25の空気圧力よりも大きい場合(正圧)に開弁するように構成される。
なお本実施形態では、空気排出室25は、排出側固定壁14から空気排出口53への方向において、即ち第1排出弁41及び第2排出弁45からサーミスタ60に向かう空気の流れ方向において、断面積が徐々に小さくなる形状とされる。この形状は、次の点に着目したものである。上記したように空気排出室25は、第1気密室23及び第気密室24から排出された空気を、ハウジング10の空気排出口53及び車室内壁300の第2開口313を通じて車室内へ排出するためのダクトである。このダクト内空気の流れにさらされるようにサーミスタ60が空気排出室25に収容される。そこで、第1排出弁41及び第2排出弁45から排出された空気がサーミスタ60へ集中して効率的に空気温度検出を可能とすべく、空気排出室25を上記の形状とした。
<温度検出装置1の作動>
次に温度検出装置1の作動を図4及び図5を参照して説明する。可動錘70が中立状態、即ち、可動錘70が回転軸40の直下で静止状態のときを初期状態とする。初期状態では、第1吸入弁31、第2吸入弁35、第1排出弁41、及び第2排出弁45は、閉弁状態にあり、空気排出室25は車室内壁300の第2開口313を通じて車室内空間400と連通している。この静止状態では、車室内壁300の第2開口313を通じた自然対流等により空気排出室25のサーミスタ60が、車室内空間400の温度を検出する。
図4に示すように、初期状態において車両に加速度が加わると、例えば車両が前方発進や後方発進等すると、車両後方方向の慣性力が可動錘70に作用する。この慣性力により可動錘70は回転軸40回りに第1回転方向に回動し、これに応じて可動壁12も第1回転方向に回動する。第1回転方向への可動壁12の移動に伴い、第1気密室23の容積が増加して第1気密室23の空気圧力が低下すると共に、第2気密室24の容積が減少して第2気密室24の空気圧力が上昇する。その結果、第1気密室23が負圧状態となることにより第1吸入弁31が開弁して、第1空気取入口51及び第1空気取入室21を通じて車室内空間400の空気が第1気密室23に流入する。このとき第1排出弁41は閉弁状態であり、空気排出室25から第1気密室23への空気の逆流は阻止される。一方、第2気密室24は正圧状態となることにより、第2排出弁45が開弁して第2気密室24から空気排出室25に空気が流入する。空気排出室25に流入した空気は、サーミスタ60を通過した後、空気排出口53を通じて車室内空間400に流出する。このとき第2吸入弁35は閉弁状態であり、第2気密室24から第2空気取入室22及び第2空気取入口52への空気の逆流は阻止される。
次に図5に示すように、第1回転方向に回動した可動錘70には、重力により、回転軸40回りの第2回転方向の力が作用する。このため可動錘70は、振り子の原理により、回転軸40回りに第2回転方向に回動し、これに応じて可動壁12も第2回転方向に回動する。第2回転方向への可動壁12の移動に伴い、第1気密室23の容積が減少して第1気密室23の空気圧力が上昇すると共に、第2気密室24の容積が増加して第2気密室24の空気圧力が減少する。第1気密室23は正圧状態となることにより、第1排出弁41が開弁して第1気密室23から空気排出室25に空気が流入する。この流入した空気は、サーミスタ60を通過した後、空気排出口53を通じて車室内空間400に流出する。このとき第1吸入弁31は閉弁状態であり、第1気密室23から第1空気取入室21及び第1空気取入口51への空気の逆流は阻止される。一方、第2気密室24は負圧状態となることにより第2吸入弁35が開弁して、第2空気取入口52及び第2空気取入室22を通じて車室内空間400の空気が第2気密室24に流入する。このとき第2排出弁45は閉弁状態であり、空気排出室25から第2気密室24への空気の逆流は阻止される。
このように慣性力により可動錘70が第1回転方向又は第2回転方向に回動すると、その後は振り子の原理により可動錘70が往復運動することで、図4及び図5に示す作動状態が交互に実現される。これに応じて、第1及び第2空気取入口51、52から取り入れられた車室内空間400の空気が温度検出装置1内部でサーミスタ60を通過して空気排出口53を通じて車室内空間400に排出されるという空気の流れが強制的に生じる。このように流入した空気の温度がサーミスタ60の抵抗値として出力されることにより、車室内空間400の空気が検出される。
<作用効果>
本実施形態の温度検出装置1では、車両に設置されるハウジング10に対して可動な可動錘70が設けられる。このため、車両発進時、加減速時及び振動時等の車両が加速度を有する場合、ハウジング10に対して設けられた可動錘70に慣性力が作用して、慣性力によって可動錘70がハウジング10に対して変位する。さらに可動錘70がハウジング10に対して変位した際に蓄えられた重力位置エネルギーをエネルギー源として可動錘70はハウジング10に対して往復運動する。さらに可動錘70の往復運動により機械的空気流動機構11は駆動されて、車室内の空気をサーミスタ60に向けて流動させる。
このようにして本実施形態の温度検出装置1は、電動ファン及び発熱体を用いずとも温度検出素子に向けて車室内の空気を流動させることを可能とする。
また本実施形態では、ハウジング10、サーミスタ60、可動錘70、及び機械的空気流動機構11を備える温度検出装置1は、車室内壁300に対し車室内空間400とは反対側に設けられるように構成される。機械的空気流動機構11は、車室内壁300の第1開口311、312を通じて取り入れた車室内空間400の空気をサーミスタ60に向けて流動させる。
この構成によれば、温度検出装置1が車室内空間400側に設けられる場合と比べて、温度検出装置1が車両の搭乗者の目に触れることを抑制できる。したがって、例えば温度検出装置1を車室内壁300の色と調和するように着色を要する等の意匠部品となることを抑制できる。車種及び内装によらない共通使用可能とする温度検出装置1の標準化が容易となる。
また本実施形態では、可動錘70は、ハウジング10に設けられた回転軸40に接続されている。可動錘70は、慣性力により回転軸40の回りに回動することにより変位した際に蓄えた重力位置エネルギーをエネルギー源として振り子運動により往復運動するように構成される。
この構成によれば、車両の加速度による慣性力で可動錘70が回転軸40の回りに回動すると、その後、重力によって可動錘70は振り子運動を継続することができる。その結果、可動錘70の重力位置エネルギーをエネルギー源として機械的空気流動機構11による空気の流動を継続することができる。
また、本実施形態では、可動錘70は、車両前後方向に平行な平面内で振り子運動するように構成された。具体的には、回転軸40の軸方向が、車幅方向となるように構成した。これによれば、車両の発進、加速、減速時等の車両前後方向の加速度で生じる慣性力により可動錘70を回動させることができる。
また本実施形態では、機械的空気流動機構11は、可動壁12と、第1気密室23と、第1吸入弁31と、第1排出弁41と、有する。可動壁12は、可動錘70の往復運動に応じて往復運動するように構成される。第1気密室23は、ハウジング10内に形成され、可動壁12の往復運動に応じて容積が増減するように構成される。第1吸入弁31は、車室内空間400と第1気密室23とを連通させる第1空気取入路18を開閉する弁であって、第1気密室23の圧力が大気圧より小さい場合に開弁するように構成される。第1排出弁41は、第1気密室23とハウジング10の外部とを連通させる第1空気排出路15を開閉する弁であって、第1気密室23の圧力が大気圧よりも大きい場合に開弁するように構成される。
この構成のように機械的空気流動機構11を、可動錘70の往復運動により駆動される所謂容積ポンプとして提供できる。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態の温度検出装置101を図6及び図7を参照して説明する。説明は、第1実施形態との相違点を中心に行う。
第1実施形態では、車室内空間400の車両幅方向外縁を形成する車室内壁300に対して車室内空間400とは反対側に設けられる温度検出装置1を示した。これに対し第2実施形態の温度検出装置101は、図6及び図7に示すように、車室内空間400の車両前後方向外縁を形成する車室内壁1300に対して車室内空間400とは反対側に設けられる。第2実施形態の車室内壁1300は、例えばダッシュボード等である。
第2実施形態の温度検出装置101は、第1実施形態と同様に、可動錘70が回動する平面が車両前後方向と平行となるように構成される。具体的には、第2実施形態の可動錘70、回転軸40、可動壁12、空気取入室21、22、気密室23、24、及びコネクタ80の構成は、第1実施形態と同様である。第2実施形態は、車室内の空気を空気取入室21、22に取り入れるための構造及び空気排出室25の空気を車室内に排出するための構造が、第1実施形態と異なる。 ハウジング10の空気取入口151及び空気排出口153は、温度検出装置101が車室内壁1300に取り付けられた場合に、車両前後方向に開口する。
図6及び図7に示すように、空気取入口151は、温度検出装置101が車室内壁1300に取り付けられた場合に、車両前後方向に開口し、且つ、第1開口1311と一致するように形成される。空気取入口151は、ハウジング10に形成された取入側ダクト122を通じて第1空気取入室21及び第2空気取入室22と連通している。
空気排出口153は、温度検出装置101が車室内壁1300に取り付けられた場合に、車両前後方向に開口し、且つ、車室内壁1300の第2開口1313と一致するように形成される。
車室内空間400の車両幅方向外縁を形成する車室内壁300、例えばダッシュボード等、に設けられる温度検出装置101でも、第1実施形態と同様に作用効果が得られる。
(他の実施形態)
上記実施形態は、様々に変形できる。以下、変形例を例示する。
上記実施形態では、可動錘70は、車両前後方向と天地方向とに平行な平面内で振り子運動するように構成された。しかし、振り子運動の方向はこの例に限定されない。車両に生じる加速度による慣性力で回動できるならば、振り子運動の方向は如何なる方向でもよい。例えば、車幅方向に平行な平面内で振り子運動するように構成してもよい。この場合、車両のカーブ時等の車幅方向の加速度による生じる慣性力で可動錘70を回動させることができる。
第1吸入弁31は、図8に示すように、ヒンジ部32及び弁体33に加えて重量部34を備えてもよい。重量部34は、ヒンジ部32に対し弁体33とは反対側に設けられ、弁体33と共に回動可能にヒンジ部32に片持ち支持される。重量部34の形及び質量は、重量部34を設けない場合、即ち重量部34の質量がゼロの場合とべて、弁体33と重量部34の重心がヒンジ部32に近づくように設定される。この構成によれば、車両の加速や振動により弁体33に作用する慣性力によって弁体33がヒンジ部32回りに回動し第1吸入弁31が開閉弁することを抑制できる。また、慣性力による第1吸入弁31の開閉弁を抑制する観点からは、弁体33と重量部34の重心をヒンジ部32に略一致する構成が好適である。重量部34を設ける構成は、第2吸入弁35、第1排出弁41及び第2排出弁45に適用してもよい。
第1吸入弁31として、ゴムや軟質樹脂等の軟質部材で形成したものを用いてもよい。この構成は、第1吸入弁31の開閉音を低減する点で好適である。また、軟質部で形成した第1吸入弁31を用いる場合、弁体33を閉弁方向に与勢する与勢力を、弁体33自身の弾性により生じさせる構成でもよい。このようなゴムや軟質樹脂等の軟質部で形成する構成は、第2吸入弁35、第1排出弁41及び第2排出弁45に適用してもよい。
コネクタ80は、温度検出装置1が車室内壁300に取り付けた際に、端子81、82が下向きに延びるように構成してもよい。この構成は、端子81、82を伝って水分がコネクタ80内部に侵入することを抑制する点で好適である。
上記実施形態では可動壁12の他端に、排出側固定壁14に対して摺動可能な摺動部13が設けた。この点に関し摺動部13は、排出側固定壁14に対して面接触して摺動する構成でもよい。或いは、摺動部13は、排出側固定壁14に対して線接触して摺動する構成でもよい。また図9に示すように摺動部13は、可動壁12が回動した際に、排出側固定壁14に形成された第1空気排出路15及び第2空気排出路16との重なりを避ける凹み形状を有してもよい。或いは図示しないが、摺動部13を設けずに、可動壁12の他端が排出側固定壁14に対して摺動する構成してもよい。即ち、回転軸40に垂直な平面において可動壁12はその壁厚の分だけ排出側固定壁14に対して摺動する構成としてもよい。
このような摺動部13のうち少なくとも第1取入側固定壁17及び第2取入側固定壁19と当接し得る部分を、ゴムや軟質樹脂等の軟質部として構成してもよい。この構成は、急加減速時等に可動壁12が大きく変位して第1取入側固定壁17又は第2取入側固定壁19と当接するときに生じる当接音を抑制する点で好適である。
上記実施形態では、第1排出弁41及び第2排出弁45から排出された空気がサーミスタ60へ集中して効率的に空気温度検出を可能とすべく、空気排出室25を排出側固定壁14から空気排出口53への方向において断面積が徐々に小さくなる形状とした。車室内の空気をサーミスタ60に効率的に流動させる観点からは、第1気密室23及び第2気密室24が大きいほど好適である。例えば、第1気密室23及び第2気密室24の各々を空気排出室25よりも大きくすると好適である。
上記実施形態では、可動錘70が露出する構成であったが、可動錘70を収容するカバー部を設けてもよい。この構成は、温度検出装置1が車室内壁300に取り付けた際に可動錘70が車室内壁300等を干渉することを防止可能とする点で好適である。
上記実施形態では、空気排出室25を、可動壁12の他端の摺動する排出側固定壁14に対して第1気密室23及び第2気密室24とは反対側に設けた。しかし空気排出室25は、第1排出弁41及び第2排出弁45を通じて第1気密室23及び第2気密室24と連通可能ならば、空気排出室25の位置は特に限定されない。例えば、空気排出室25を、第1気密室23及び第2気密室24に対して可動錘70側に設けてもよい。
上記実施形態では、サーミスタ60を空気排出室25内に設けた。しかし、サーミスタ60は、機械的空気流動機構11によって流動する車室内の空気が通過する箇所に設けられるならば、サーミスタ60の位置は特に限定されない。例えばサーミスタ60は、第1空気取入室21及び第2空気取入室22にそれぞれ設けてもよい。或いは、ハウジング10内で第1空気取入室21及び第2空気取入室22を互いに連通するように構成して、サーミスタ60を第1空気取入室21内又は第2空気取入室22内に設けてもよい。
上記実施形態では、連結部71と可動壁12とは各々、回転軸40に対して回動可能に接続されていた。しかし、連結部71と可動壁12とを、連続した板状部材として形成して、この板状部材の摺動部13側端部と可動錘70側端部との間に回転軸40が接続される構成としてもよい。
上記実施形態では、可動錘70と可動壁12は、回転軸40に対して反対側に設けられた別体である例を示した。即ち可動錘70自体は、第1気密室23と第2気密室24とを区画する機能を有していなかった。しかし、図10に示すように温度検出装置102は、可動錘70と可動壁12との両方で第1気密室23と第2気密室24とを区画するように構成してもよい。この場合、可動錘70が回転軸40の下方に位置するように、可動壁12の一端は、回転軸40に回動可能に接続され、可動壁12の他端に可動錘70が設けてもよい。可動錘70は、第1気密室23と第2気密室24の下方側外縁を規定するハウジング10の内壁面に対して摺動可能に設けられる。或いは図示しないが、可動壁12の一端は、回転軸40に回動可能に接続され、可動壁12の他端は、第1気密室23と第2気密室24の下方側外縁を規定するハウジング10の内壁面に対して摺動可能に設けてもよい。この場合、可動錘70を例えば、可動壁12の一端と他端の間に設ける。このように可動錘70と可動壁12との両方で第1気密室23と第2気密室24とを区画する構成は、装置全体の小型化の点で好適である。
上記実施形態では、可動壁12は全体として一体に回動する板状部材であった。しかし、図11に示すように可動壁12を、一体に回動する板状部72と、伸縮可能なメンブレン等の伸縮性部材からなる伸縮性隔壁73と、を有する構成としてもよい。例えば図11に示すように、可動壁12の板状部72を排出側固定壁14まで延設せず、板状部72と排出側固定壁14との間に伸縮可能なメンブレン等の伸縮性隔壁73を設けてもよい。伸縮性隔壁73は、一端が排出側固定壁14に固定的に接続され、他端が板状部72の端部に固定的に接続される。板状部72と伸縮性隔壁73とにより、第1気密室23と第2気密室24とを区画する。この構成によっても、可動錘70の往復運動に応じて可動壁12が第1気密室23の容積と第2気密室24の容積を増減できる。また、この構成によれば、排出側固定壁14に対して摺動する摺動部13を不要とすることができるので、摺動部13の摺動による摺動音を抑制する点で好適である。またメンブレン等の伸縮性部材を、各気密室内で可動壁12から回転軸40を覆い、吸入弁及び排出弁に対応する箇所で開口する袋状に設けてもよい。このようにすると各気密室の気密性を高めることができる。
上記実施形態では、第1気密室23及び第2気密室24とからなる2つの気密室を設けた。しかし、気密室の数はこれに限定されない。例えば気密室の数は1つであってもよい。或いは気密室の数は4つであってもよい。この場合例えば、4つの気密室は、車両前後方向に延設される第1伸縮性部材と、第1伸縮性部材と交差して設けられ車両幅方向に延設される第2伸縮性部材と、によって区画される。2つの伸縮性部材が交差する部分に可動壁12が設けられる。可動壁12と連結部71は、図11に示す回転支持体43を回転中心として、車両前後方向及び車幅方向を含む360度回転可能に回転支持体43に支持される。このような構成によれば、車両前後方向及び車幅方向の加速度による慣性力を利用して、車室内の空気をサーミスタ60に流動させることができる。
上記実施形態では、可動錘70は、慣性力により回転軸40の回りに回動することにより変位した際に蓄えた重力位置エネルギーをエネルギー源として振り子運動により往復運動して、機械的空気流動機構11を駆動した。しかし、図12に示すように、可動錘70は、慣性力により変位することにより弾性部材75を弾性変形させ、この弾性変形によって蓄えられる弾性エネルギーをエネルギー源として往復運動するように構成してもよい。具体的には図12に示すように、可動壁12は、可動錘70を兼ね、両端に摺動部13を備える。可動壁12の第1気密室23側の面には、一端が第1取入側固定壁17に固定され、他端が可動壁12に固定された例えばバネ等の弾性部材75を設ける。可動壁12の第2気密室24側の面には、一端が第2取入側固定壁19に固定され、他端が可動壁12に固定された例えばバネ等の弾性部材75を設ける。
この構成によれば、車両の加速度による可動錘70及び可動壁12が変位すると、弾性部材75を弾性変形させる。この際、弾性部材75には弾性エネルギーが蓄えられる。その後、弾性部材75の弾性エネルギーによって可動錘70及び可動壁12は往復運動を継続することができ、その結果、機械的空気流動機構11による空気の流動を継続することができる。また、この構成では、可動錘70と可動壁12とを分離せずに一体として提供できるので、装置全体の小型化の点で好適である。また、回転軸40を不要とできるので軸音防止の点からも好適である。
上記実施形態では、機械的空気流動機構11として、可動錘70の往復運動を駆動源にして気密室の容積を増減させることにより空気を流動させるものを示した。しかし、可動錘70の往復運動を駆動源にして空気を流動させるものであれば、機械的空気流動機構11の構成は上記例に限定されない。例えば可動錘70の往復運動に応じた回転軸40の回転から一方向の回転を出力する、ワンウェイクラッチ等を有する機械的機構を用いて、一方向の回転によりファンを回転させることにより車室内の空気をサーミスタ60に流動させてよい。
10…ハウジング、11…機械的空気流動機構、12…可動壁、13…摺動部、14…排出側固定壁(気密室外縁固定壁)、15…第1空気排出路(空気排出路)、16…第2空気排出路(空気排出路)、31…第1吸入弁(吸入弁)、32…ヒンジ部、33…弁体、34…重量部、18…第1空気取入路(空気取入路)、20…第2空気取入路(空気取入路)、23…第1気密室(気密室)、24…第2気密室(気密室)、35…第2吸入弁(吸入弁)、40…回転軸、41…第1排出弁(排出弁)、45…第2排出弁(排出弁)、60…サーミスタ(温度検出素子)、70…可動錘、72…板状部、73…伸縮性隔壁、75…弾性部材、300…車室内壁、311…第1開口(開口)、312…第1開口(開口)、313…第2開口、400…車室内空間、1300…車室内壁、1311…第1開口(開口)

Claims (10)

  1. 車両に設置されるハウジング(10)と、
    温度検出素子(60)と、
    前記ハウジングに対して可動に設けられた可動錘(70)であって、慣性力により前記ハウジングに対して変位した際に蓄えられる少なくとも重力位置エネルギー或いは弾性エネルギーをエネルギー源として前記ハウジングに対して往復運動する可動錘(70)と、
    前記可動錘の往復運動により駆動されて、車室内空間(400)の空気を前記温度検出素子に向けて流動させる機械的空気流動機構(11)と、
    を備える車室内温度検出装置。
  2. 前記ハウジング、前記温度検出素子、前記可動錘、及び前記機械的空気流動機構は、車室内壁(300、1300)に対し前記車室内空間とは反対側に設けられるように構成され、
    前記機械的空気流動機構は、前記車室内壁の開口(311、312、1311)を通じて取り入れた前記車室内空間の空気を前記温度検出素子に向けて流動させる請求項1に記載の車室内温度検出装置。
  3. 前記機械的空気流動機構は、
    前記可動錘の往復運動に応じて往復運動する可動壁(12)と、
    前記ハウジング内に形成され、前記可動壁の往復運動に応じて容積が増減する気密室(23、24)と、
    前記車室内空間と前記気密室とを連通させる空気取入路(18,20)を開閉する吸入弁(31、35)であって前記気密室の圧力が大気圧より小さい場合に開弁する吸入弁(31、35)と、
    前記気密室と前記ハウジングの外部とを連通させる空気排出路(15、16)を開閉する排出弁(41、45)であって前記気密室の圧力が大気圧よりも大きい場合に開弁する排出弁(41、45)と、有する請求項1又は2に記載の車室内温度検出装置。
  4. 前記吸入弁は、軟質部材で形成されている請求項に記載の車室内温度検出装置。
  5. 前記吸入弁は、
    ヒンジ部(32)と、
    前記ヒンジ部に回動可能に片持ち支持されて前記空気取入路を開閉する弁体(33)と、
    前記ヒンジ部に対し前記弁体とは反対側に設けられ、前記弁体と共に回動可能にヒンジ部に片持ち支持された重量部(34)と、を備える請求項3又は4に記載の車室内温度検出装置。
  6. 前記可動錘は、前記ハウジングに設けられた回転軸(40)に接続されており、
    前記可動錘は、前記慣性力により前記回転軸の回りに回動することにより変位した際に蓄えた前記重力位置エネルギーをエネルギー源として振り子運動により前記往復運動するように構成された請求項3乃至5のいずれか1項に記載の車室内温度検出装置。
  7. 前記可動壁は、回転軸(40)に接続された一端と、前記気密室の外縁を形成すると共に前記空気排出路が形成された気密室外縁固定壁(14)に対して摺動する摺動部(13)が設けられた他端と、を有し、
    前記摺動部は、前記可動壁の前記往復運動の際に前記空気排出路との重なりを避ける凹形状である請求項に記載の車室内温度検出装置。
  8. 前記可動壁は、回転軸(40)に接続されて前記回転軸の回転に応じて回動する板状部(72)と、前記気密室の外縁を形成する気密室外縁固定壁(14)に対して固定的に接続的された伸縮可能な伸縮性隔壁(73)と、を有する請求項に記載の車室内温度検出装置。
  9. 前記可動錘は、前記ハウジングに設けられた弾性部材(75)に接続されており、
    前記可動錘は、前記慣性力により前記ハウジングに対して変位することにより前記弾性部材を弾性変形させた際に前記弾性部材に蓄えられる前記弾性エネルギーをエネルギー源として前記往復運動するように構成された請求項3乃至5のいずれか1項に記載の車室内温度検出装置。
  10. 前記可動壁は、前記可動錘を兼ねる請求項に記載の車室内温度検出装置。
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