JP7022223B2 - 放射線源を識別するためのコンピュータシステムおよび方法 - Google Patents

放射線源を識別するためのコンピュータシステムおよび方法 Download PDF

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Description

〔関連出願との相互参照〕
本特許文献は、2018年5月18日に出願された「放射線検出分析キット(RDAK)(Radiation Detection Analysis Kit(RDAK))」という名称の米国仮特許出願第62/673,750号、及び2019年2月14日に出願された「放射線検出分析キット(RDAK)(Radiation Detection Analysis Kit(RDAK))」という名称の第62/805,825号の優先権の利益を主張するものであり、これらの両文献は引用により本明細書に組み入れられる。
〔連邦政府が支援する研究又は開発に関する記述〕
アメリカ合衆国政府は、ローレンス・リバモア国立研究所の運用に関するアメリカ合衆国エネルギー省とローレンス・リバモア・ナショナル・セキュリティLLCとの間の契約番号第DE-AC52-07NA27344号に準じて本発明の権利を有する。
放射線源の検出は、核物質の安全性を守って一般住民、軍関係者及び第一対応者などの安全を確保するために特に重要である。放射線源は、放射線の用途に基づいて放射線源クラスに分類される。例えば、放射性物質拡散兵器(例えば、汚染爆弾(dirty bomb))と放射性医薬品(例えば、医療患者内の99mTc)とでは放射線源クラスが異なると考えられる。多くの放射線源(例えば、医療患者)の放射線源クラスは、あらゆる安全性リスクが許容できるとみなされるため承認される用途に相当し、他の放射線源(例えば、汚染爆弾)の放射線源クラスは、安全性リスクが許容できないとみなされるため承認されない用途に相当する。用途によって承認されるものと承認されないものとが存在するので、放射線源の存在を単純に検出してもほとんど有用性はない。従って、放射線源検出の1つの目的は、許容できない安全性リスクを示す恐れがある放射線源クラスと、このような安全性リスクを示さない放射線源クラスとを区別することである。
放射線検出を支援するには、検出器とも呼ばれる放射線検出器(すなわち、光子を検出する物理的装置)を使用して、放射線スペクトル内のエネルギーを有する光子数を収集する。放射線検出器は、光子のエネルギーを一定レベルの精度までしか識別することができない。この結果、放射線検出器は、光子数をエネルギーの範囲に分類することができる。放射線検出器は、一定期間(例えば、1秒間)にわたってカウントを収集し、各エネルギー範囲内のカウントを放射線の測定値(すなわち、放射線スペクトル)として示すことができる。
広範囲(例えば、都市)にわたる放射線源を検出するには、放射線検出器を備えたドローンをその範囲の上空に測定値収集パターンで飛ばすことができる。検出器は、車両に乗せて走らせ、手で運搬し、又は戦略的固定位置に配置することもできる。これらの測定値を分析システムに提供して、許容できる又は許容できない安全性リスクを示す放射線源とすることができる関心放射線源が存在するかどうかを識別することができる。異なるエリアには(例えば、異なる地形又は建材に起因して)大きく異なるバックグラウンド放射線(background radiations)が存在し得るので、同じ放射線源を表す測定値でもエリアが異なれば大きく異なる場合がある。この結果、このような分析システムは、測定値を収集したエリア内に存在するバックグラウンド放射線を考慮する必要がある。
放射線源を検出して(例えば、許容できる安全性リスク又は許容できない安全性リスクとして)分類する速度及び精度は重要である。また、放射線源である核種(例えば、U又は137Cs)を識別することも重要である。しかしながら、最先端の分析システムには、測定値の処理、バックグラウンド放射線の識別、放射線源の識別、及び放射線源の放射線源クラスの分類に膨大な量の計算リソースを必要とするものもある。また、現在展開されている分析システムの多くは、あまり正確ではない検出アルゴリズムを採用している。従って、このような分析システムを使用することは、必要とされる計算リソース又は精度の低さに起因して実用的でない。計算効率の高さ及び精度の高さを兼ね備えたアルゴリズムが強く必要とされている。
いくつかの実施形態におけるRDAシステムの全体的アーキテクチャを示すブロック図である。 いくつかの実施形態におけるRDAシステムの放射線源検出器のコンポーネントを示すブロック図である。 いくつかの実施形態におけるRDAシステムの放射線源識別器のコンポーネントを示すブロック図である。 検出効率を示すグラフである。 新たなビニング構造に基づく測定値の校正を示す図である。 いくつかの実施形態におけるRDAシステムのOSP整合フィルタコンポーネントの高水準処理を示すフロー図である。 いくつかの実施形態におけるRDAシステムの校正コンポーネントのプロセスを示すフロー図である。 いくつかの実施形態におけるRDAシステムのビン分割コンポーネントの処理を示すフロー図である。 いくつかの実施形態におけるRDAシステムのランク平均コンポーネントに基づくバックグラウンド推定処理を示すフロー図である。
放射線源の検出及び分類のための方法及びシステムを提供する。放射線検出及び分析(「RDA」)システムが、一連の放射線測定値(すなわち、ガンマ線スペクトルデータ及び中性子計測値)を処理し、これらの測定値をリアルタイムで分析して放射線源の存在を検出し、放射線源(例えば、U又は137Cs)を識別して放射線源の放射線源クラスを決定する。RDAシステムは、複数の検出アルゴリズムを使用して異なる材料及び検出器サイズを含む幅広い検出器タイプに作用できる放射線源検出器コンポーネント(「放射線源検出器」)を提供する。各検出アルゴリズムは、一連の測定値内の各新たな測定値で更新された1又は2以上の検出メトリックを生成する。検出メトリックは、様々な条件下での信号対雑音比を最適化する。放射線源検出器は、測定値に対する放射線源の寄与を決定できるように、様々なバックグラウンド推定アルゴリズムを採用してバックグラウンド放射線(「バックグラウンド」)を推定する。放射線源検出器は、バックグラウンド測定値(すなわち、放射線源が検出されない測定値)に基づいてバックグラウンド推定アルゴリズムを継続的に再トレーニングする。RDAシステムは、放射線源の検出時に放射線源(例えば、137Cs)及びその放射線源クラスを識別する放射線源識別器コンポーネント(「放射線源識別器」)も含む。(承認される又は承認されない用途とすることができる)関心放射線源クラスが識別されると、RDAシステムは、放射線源クラスを示すアラームを出力することができる。
RDAシステムは、固定式又は移動式検出用途において使用することができる。RDAシステムによって提供される全てのアルゴリズムが全ての検出用途に適しているわけではない。RDAシステムは、性能を最適化する検出アルゴリズムとバックグラウンド推定アルゴリズムとの異なる組み合わせの選択を可能にするアーキテクチャを提供する。アルゴリズムの様々な組み合わせは、(実際の又はシミュレートされた)試料測定に使用することができる。用途毎に、その用途に最も適したアルゴリズムの組み合わせを選択することができる。その後、RDAシステム内で最も適した組み合わせを使用してリアルタイムに高精度で動作させることができる。さらに、RDAシステムを使用して、過去に収集された測定値を、リアルタイムで処理する場合よりもはるかに高速で処理することもできる。
図1は、いくつかの実施形態におけるRDAシステムの全体的アーキテクチャを示すブロック図である。RDAシステム100は、放射線源検出器110及び放射線源識別器120を含む。
放射線源検出器は、測定値を入力し、この測定値内に線源が存在するかどうかを示す線源検出フラグを測定値(又は一群の測定値)毎に出力する。放射線源検出器は、測定値校正コンポーネント(calibrate measurements component)111と、メトリック計算コンポーネント(calculate metrics component)112と、メトリック評価コンポーネント(evaluate metric component)113と、バックグラウンド推定コンポーネント(estimate background component)114と、検出線源定義ストア(detection source definitions store)115とを含む。測定値校正コンポーネントは、検出器のセンサのドリフト及び非線形性を考慮するように測定値を校正する。メトリック計算コンポーネントは、測定値のメトリックを計算して、線源定義によって定められるようないずれかの線源が測定値内に存在するかどうかを示す。線源の線源定義は、遮蔽タイプ及び遮蔽の厚みなどの指定遮蔽(specified shielding)を考慮したその線源の線源シグネチャ(source signature)(例えば、スペクトル形状)を含む。従って、放射線源は、各指定遮蔽の線源定義に関連することができる。線源定義は、複数の線源を含むことができる。いくつかのアルゴリズムは、バックグラウンドとは異なるいずれかの異常を検出する線源定義を伴わずに動作する。メトリック評価コンポーネントは、メトリックの評価に基づいて個別に又は全体的に線源検出フラグを設定して、測定値内に放射線源が存在し得るかどうかを判定する。バックグラウンド推定コンポーネントは、放射線源の存在が検出されなかった測定値に基づいて推定バックグラウンドを更新する。メトリック計算コンポーネントは、メトリックの計算時に推定バックグラウンドを考慮する。検出線源定義ストアは、検出すべき放射線源の線源シグネチャを定める線源定義を含む。
放射線源識別器は、放射線源検出器が線源の存在を検出すると、線源タイプ及びその放射線源クラスを識別する。放射線源識別器120は、メトリック計算コンポーネント121と、線源識別コンポーネント122と、識別線源定義ストア123とを含む。メトリック計算コンポーネントは、放射線源検出器のメトリック計算コンポーネントと同様にメトリックを計算するが、特に線源の識別に効果的なアルゴリズムを使用することができる。線源識別コンポーネントは、メトリックの評価に基づいて線源を識別する。線源識別コンポーネントは、各放射線源クラスの確率を出力することができる。識別線源定義ストアは、識別すべき線源の線源定義を含む。識別線源定義ストアは、線源識別の精度を高めるように、検出線源定義ストアのものよりも包括的な線源定義セットを含む。
RDAシステムは、それぞれが検出エネルギー範囲内のエネルギー範囲を表す固定数のエネルギービンを含む検出エネルギー範囲(又はスペクトル)を表すスペクトルヒストグラムとして表されるスペクトル測定値を入力する。例えば、エネルギー範囲が100keV~1MeVである場合、ヒストグラムは、それぞれが20keVのエネルギー範囲を表す50個のエネルギービンを有することができる。第1のエネルギービンは100keV~120keVのエネルギー範囲を有し、第2のエネルギービンは120keV~140keVのエネルギー範囲を有し、・・・、980keV~1MeVまで同様である。ヒストグラムは、100keV、120keV、140keV、・・・、及び1MeVのエネルギーエッジ(energy edges)を有する。従って、エネルギービンの数よりも1つ多いエネルギーエッジが存在する。各エネルギービンは、1つの測定間隔(例えば、1秒間)にわたってそのエネルギービンのエネルギー範囲内に存在していた検出された光子数を含む。
以下の表に、RDAシステムを説明するために使用する用語の説明を示す。
Figure 0007022223000001
図2は、いくつかの実施形態におけるRDAシステムの放射線源検出器のコンポーネントを図1の110よりも詳細に示すブロック図である。放射線源検出器200は、測定値を入力し、測定内に線源が存在し得るかどうかを検出し、線源検出フラグを出力する。しかしながら、放射線源検出器は、実際に線源を識別するという計算コストの高いプロセスは実行しない。放射線源検出器は、測定値校正コンポーネント201と、メトリック生成コンポーネント(generate metric components)202と、メトリック集約コンポーネント(aggregate metrics component)203と、メトリック評価コンポーネント204と、メトリックトレーニングコンポーネント(train metric components)205と、拒否コンポーネント(veto component)206と、バックグラウンド推定コンポーネント207と、校正生成コンポーネント(generate calibration component)208とを含む。放射線源検出器は、検出線源定義ストア211及び履歴ストア(history store)212も含む。各コンポーネントは、そのコンポーネントが生成したデータ又は他のコンポーネントから受け取ったデータをローカルに記憶するためのストアを含むこともできる。
測定値校正コンポーネントは、再ビニングプロセスを使用して検出器の測定値のドリフト及び非線形性を考慮するように校正測定値を生成する。測定値校正コンポーネントは、測定値及び校正データを入力して校正測定値を出力する。校正データは、検出器のドリフトに基づいて測定値を再ビニングする方法を示す。
メトリック生成コンポーネントは、様々なタイプの検出アルゴリズムのためのメトリック生成コンポーネントを含むことができる。メトリック生成コンポーネントは、校正測定値と、任意にナビゲーション情報(例えば、建物の存在を識別するためのGPS情報)と、線源シグネチャのための係数セットとを入力し、その線源シグネチャの線源の存在、又はバックグラウンドではないいずれかの線源の存在を測定値(すなわち、校正測定値)が表すかどうかを示す各線源シグネチャのメトリックを生成する。各係数セットは、線源シグネチャと検出アルゴリズムとの組み合わせに関連する。例えば、第1の係数セットは、遮蔽及び(後述する)正規直交部分空間射影(「OSP」:orthonormal subspace projection)整合フィルタを含まない137Csの線源シグネチャとすることができ、第2の係数セットは、10cmの鉛の遮蔽及びOSP整合フィルタを含む137Csの線源シグネチャとすることができ、第3の係数セットは、遮蔽及び(後述する)尤度比検定(「LRT」:likelihood ratio test)整合フィルタを含まないUの線源シグネチャとすることができる。関連する検出アルゴリズムのためのメトリック生成コンポーネントは、これらの係数を使用して、線源シグネチャによって表される線源が存在する旨の半決定的指標(semi-definitive indication)としてのメトリックを係数セット毎に生成する。放射線源識別器は、各線源のより決定的な指標を提供する。この例を続けると、整合フィルタのための検出アルゴリズムは、遮蔽を含まない137Csの線源シグネチャの係数セットを適用して第1のメトリックを生成し、10cmの鉛の遮蔽及びOSP整合フィルタを含む137Csの線源シグネチャの係数セットを適用して第2のメトリックを生成する。各メトリックは、メトリックパーシャル(metric partials)と呼ばれる分子及び分母の対として表すことができる。例えば、特定の検出アルゴリズムのための遮蔽を含まない137Csの線源シグネチャのメトリックは、(1,5)とすることができる。検出アルゴリズムについては、主に整合フィルタとして説明するが、検出アルゴリズムは異常検出器とすることもできる。異常検出器は、推定バックグラウンドからの測定値の逸脱が、線源が何であるかにかかわらず線源の存在を示すのに十分なものであり得るかどうかを示すメトリックを生成する。
メトリック集約コンポーネントは、線源シグネチャ、検出アルゴリズム及び測定値のウィンドウ(例えば、ローリングウィンドウ(rolling window))の各組み合わせのための集約メトリック(aggregated metric)を生成する。各ウィンドウは、1、2及び4などの最新の測定値の数を含む。例えば、遮蔽を含まない137Csの線源シグネチャ及び4つの連続する測定値の特定の検出アルゴリズムのメトリックパーシャルは、(1,4)、(3,5)、(1,2)及び(3,5)とすることができる。メトリック集約コンポーネントは、線源シグネチャのためのウィンドウのメトリックを集約するために、メトリックパーシャルの分子を合計し、分母を合計し、分子の和を分母の和の平方根で除算した値に集約メトリックを設定する。この例を続けると、個々のメトリックパーシャル(1,5)は1の時間ウィンドウをもたらし、1のメトリックを4の平方根で除算すると0.5になる。最初の2つのメトリックパーシャルを2の時間ウィンドウについて集約すると、分子の和は4であり、分母の和は9であり、4を9の平方根で乗算すると1.33になる。4つのメトリックパーシャルを全て4の時間ウィンドウについて集約すると、分子の和は8であり、分母の和は16であり、8を16の平方根で除算すると2という集約メトリックが得られる。従って、遮蔽を含まない137Cs、並びに1つ、2つ及び4つの測定値を含むウィンドウの特定の検出アルゴリズムでは、集約メトリックは0.5、1.33及び2である。集約は、たとえ異なる時点であっても、同じ場所で得られた測定値に基づいて行うこともできる。
メトリック評価コンポーネントは、集約メトリックを入力して、線源が検出されたかどうかを示す単一の決定メトリックを出力する。最初に、メトリック評価コンポーネントは、測定された平均を減算して測定された標準偏差で除算することによって各集約メトリックを正規化する。次に、異なる時間ウィンドウ、異なるアルゴリズム及び異なる線源を含む全ての正規化された集約メトリックの評価から決定メトリックを決定する。通常、この評価は、各正規化された集約メトリックの最大値を使用し、異なる方法の性能分析に基づいて又は後述するような機械学習を使用して決定された重み付け係数を使用することもできる。
次に、メトリック評価コンポーネントは、この決定メトリックと、放射線源検出器の動作を制御するように設定された複数の閾値とを比較する。1つのこのような閾値は、線源存在閾値(source present threshold)である。決定メトリックが線源存在閾値を上回る場合、メトリック評価コンポーネントは線源検出フラグ(すなわち、真又は偽)を設定する。この線源検出フラグは、放射線源識別器をトリガする。線源存在閾値は、8時間毎に偽アラームが発生することなどの、線源が存在しない場合の線源検出の失敗(偽陽性又は偽アラーム)が一定の割合で発生しやすくなるように設定することができる。この一定の割合は、期間(例えば、8時間)、測定速度、ローリングウィンドウ数及びメトリック数に基づくことができる。別の代替例として、メトリック評価コンポーネントは、機械学習アルゴリズム(例えば、サポートベクタマシン、ベイズ分類器及びニューラルネットワーク)を介して生成された分類器を使用して決定メトリックを計算することができる。分類器は、特徴ベクトル及びラベルを含むトレーニングデータを使用してトレーニングすることができる。特徴ベクトルの特徴は、検出アルゴリズム、線源、ウィンドウサイズ及び集約メトリックを含むことができる。特徴ベクトルは、異なる線源に関する実際の検出を実行している間に収集され生成されたデータに基づいて生成することができる。特徴ベクトルは、10cmの鉄の遮蔽を含む137Cs、及び(例えば、GPS読取値に基づいて識別される)線源と検出器との間の角速度が異なる137Csなどの、異なるタイプの線源の模擬測定値を生成する数学モデルを使用して生成することもできる。ラベルは、特徴ベクトルが線源の存在又は存在可能性を表すかどうかについての指示(例えば、真又は偽)とすることができる。ラベルは、手動で生成することも、或いは放射線源識別器が放射線源及び放射線源クラスを識別する際に生成されるデータに基づいて生成することもできる。
メトリック評価コンポーネントは、決定メトリックと拡張集約閾値(extended aggregation threshold)との比較も行う。この閾値を上回る場合、放射線源識別器は、決定メトリックが集約終了閾値(end aggregation threshold)を下回るまで集約するようにトリガされる。決定メトリックは、通常は非常に低く設定される拒否閾値(veto threshold)と比較することもできる。決定メトリックが拒否閾値を上回ると、測定値を校正又はバックグラウンド推定に使用するか否かを制御するロックアウトフラグ(lockout flag)が拒否コンポーネント206に送信される。
バックグラウンド推定コンポーネントは、各バックグラウンドアルゴリズムのためのバックグラウンド推定コンポーネントを含むことができる。バックグラウンド推定コンポーネントは、測定値を入力してバックグラウンド推定のためのバックグラウンド統計値を生成する。各バックグラウンドアルゴリズムは、バックグラウンドを表す測定値内の平均数(割合と呼ばれる)、バックグラウンドの平均測定値又はバックグラウンドの基礎などの異なる統計値を生成することができる。検出アルゴリズムは、異なるバックグラウンド統計値を採用することができる。例えば、1つの検出アルゴリズムは割合統計値(rate statistic)を採用することができ、別の検出アルゴリズムは割合統計値及び基礎統計値(basis statistic)を採用することができる。バックグラウンド推定コンポーネントは、新たな統計値と以前の統計値との加重和である統計値を生成することができる。例えば、新たな割合が160であり、以前の割合が200であり、重みが0.25である場合、現在の割合として使用すべき重み付け割合は190になる(すなわち、200*0.75+160*0.25)。従って、重みは、新たな統計値に基づいて推定値がどれほど速く調整を行うかを制御する。バックグラウンド推定コンポーネントは、定期的に(例えば、5分毎に)、或いは現在のバックグラウンドが以前のバックグラウンドと著しく異なる旨の分析に基づいてバックグラウンド統計値を生成することができる。
拒否コンポーネントは、未校正の測定値を校正測定値生成コンポーネントに提供し、校正済みの測定値をバックグラウンド推定コンポーネントに提供する。一方で、拒否コンポーネントは、バックグラウンドの推定に使用すべきでない測定値をフィルタ除去する。例えば、拒否閾値を上回る集約メトリックの生成に使用された各測定値をフィルタ除去することができる。これらの測定値の前後の測定値は線源に寄与することができる。拒否コンポーネントは、この寄与をバックグラウンドから除去するために、集約メトリックの生成に使用された測定値の前後の(固定又は可変)拡張ウィンドウ内の測定値をフィルタ除去することができる。従って、拡張ウィンドウを使用すると、線源の影響を受ける可能性があるが集約メトリックには含まれていない測定値をフィルタ除去することができる。これらの測定値は、フィルタ除去されない場合にはバックグラウンドの計算において考慮されて、推定バックグラウンドが線源の影響を受けにくくなる傾向にする。拒否閾値は、10分毎に1回の拒否の見逃し(missed veto)などの、一定の割合で拒否の見逃しが発生しやすくなるように設定することができる。この一定の割合は、期間(例えば、10分)及び測定速度に基づくことができる。
メトリックトレーニングコンポーネントは、線源シグネチャ及びバックグラウンド統計値を入力して、線源シグネチャと検出アルゴリズムとの組み合わせのための係数セットを生成する。しかしながら、係数セットは、各組み合わせについて生成されないこともある。例えば、ある検出アルゴリズムは、137Csの識別には特に効果的であるが、Uの識別には効果的でない場合がある。このような場合、この検出アルゴリズムは、137Csについては係数セットを生成し、Uについては生成しない。
履歴ストアは、各測定値及び校正測定値を含む。検出線源定義ストアは、存在を検出すべき各線源の(例えば、遮蔽毎に1つの)線源定義を含む。
図3は、いくつかの実施形態におけるRDAシステムの放射線源識別器のコンポーネントを示すブロック図である。放射線源検出器が線源の存在可能性を検出すると、放射線源識別器が実行され、線源(例えば、137Cs)と、測定された非バックグラウンド光子に対する主な寄与因子である放射線源クラスとを識別する。放射線源識別器は、放射線源検出器が線源の存在を検出するために使用した測定値及びバックグラウンド統計値を入力する。測定値は、各ウィンドウに含まれる測定値の合計とすることができる。例えば、ウィンドウが512個の測定値を含む場合、放射線源識別器は、これらの測定値を合計して単一の合計測定値を与える。放射線源識別器は、存在する線源の指示を出力する。放射線源識別器は、その線源が存在する確率を線源毎に出力することができる。例えば、放射線源識別器は、137Csについての0.67の確率、及びUについての0.11の確率を出力することができる。放射線源識別器は、線源の放射線源クラスを識別するための放射線源クラスルールも適用する。例えば、線源の放射線源クラスは、医療、産業及び核分裂などとすることができる。放射線源クラスは、確率によって表すこともできる。放射線源識別器は、測定値校正コンポーネント313と、メトリック生成コンポーネント301と、メトリックトレーニングコンポーネント302と、線源メトリック選択コンポーネント(select source metrics component)303と、帰無仮説メトリック生成コンポーネント(generate null-hypothesis metric component)304と、線源スコア生成コンポーネント(generate source scores component)305と、放射線源クラス識別コンポーネント(identify radiation source class component)306とを含むことができる。放射線源識別器は、識別線源定義ストア(identification source definitions store)311及び放射線源クラスルールストア(radiation source class rules store)312も含む。
線源分類器のメトリック校正コンポーネントは、放射線源検出器が線源を検出する際に使用した測定値を入力する。メトリック校正コンポーネントは、測定値のビン範囲と線源シグネチャのビン範囲とを整列させる。メトリック校正コンポーネントは、測定値のビン範囲又は線源シグネチャのビン範囲のいずれかをシフトさせることができる。測定値のビン範囲をシフトさせると、統計的精度を保証するために追跡する必要があるビン間の相関性が誘発される。線源定義をシフトさせると、統計的精度は高まるが、各線源シグネチャをシフトさせる必要があるのでより多くの計算リソースを要する。
識別線源定義ストアは、検出線源定義ストアに類似するが、検出線源定義ストアよりも包括的な線源定義セットを有する。このセットは、線源定義の検出効率を考慮するようにより包括的になっている。検出効率は、線源シグネチャが遮蔽にかかわらず線源の検出に有効である尤度を意味する。例えば、5cmの鉛の遮蔽を有する線源の線源シグネチャは0.25の検出効率を有し、7cmの鉛の遮蔽を有する線源の線源シグネチャは0.15の検出効率を有することができる。目標は、検出効率が最大可能検出効率を下回る遮蔽構成を最小限に抑えるように、十分な遮蔽構成のための線源シグネチャを有することである。全体的な性能を最大化するには、全ての関心遮蔽構成にわたる検出効率と、使用中のシグネチャ数と共に増加する偽アラーム機会(false alarm opportunities)との間のトレードオフが必要である。
いくつかの実施形態では、現場で観察されるシグネチャを捕捉することが有用である。半教師あり学習の形態を使用して、線源シグネチャとの類似性はあるものの期待したほど一致していないスペクトルを有する有意な検出を測定値から抽出して新たな線源シグネチャを作成し、これを線源シグネチャストアに追加することができる。測定されたスペクトルが線源シグネチャストア内の線源シグネチャによって十分に表されているかどうかを判定するために、抽出されたスペクトルでの検出効率を線源シグネチャストア内の既存の線源シグネチャの検出効率と比較する。この方法は、線源シグネチャストア内で使用されている遮蔽構成と予期せぬ線源の組み合わせとの中間にある、又は線源シグネチャストア内の線源シグネチャとの何らかの相違を有する試験中の線源に対する感受性を高めることができる。この新たな線源シグネチャは、使用中の検出器の線源シグネチャストアにローカルに追加することができ、必要に応じて他の同じタイプの検出器が使用する線源シグネチャストアに分散させることもできる。
識別のためには、線源は既に検出されているものと想定され、偽アラーム率はもはや考慮されない。従って、識別のために線源シグネチャの数の限界はそれほど重大でなく、計算コストのみによって制限される。図4は、線源識別効率を示すグラフである。グラフ400は、厚みを表すx軸と、検出効率を表すy軸とを含む。実線401は、遮蔽のない線源シグネチャの識別効率を表す。識別効率は、0cmの厚みでは0.5の最大値を有し、5cmの厚みでは0.0まで低下し、すなわち遮蔽のない線源シグネチャでは5cmによって遮蔽された線源は識別されなくなる。実線402及び403は、それぞれ5cm及び7cmの線源シグネチャの識別効率を示す。点線404は、これらの厚みの検出効率を線源シグネチャに連結する。領域405及び406は、最大識別効率と実際の識別効率との間のギャップを表す。このようなギャップは、線源が誤認される原因となり得る。ギャップの領域は、より大きな遮蔽厚の線源定義を追加することによって縮小することができる。例えば、ギャップ405は、3cmの厚みの線源定義を追加することによって縮小される。
メトリック生成コンポーネントは、放射線源識別器が使用する各識別アルゴリズムのためのメトリック生成コンポーネントを含む。いくつかの実施形態では、OSP整合フィルタに類似するが、検出効率と識別効率との間の差分を考慮するように正規化項が異なるものなどの、たった1つの識別アルゴリズムが使用される。メトリックトレーニングコンポーネントは、放射線源検出器のメトリックトレーナコンポーネントに類似することができる。
線源メトリック選択コンポーネントは、メトリックを入力し、各線源にとって最良のメトリックを識別し、これらのメトリックを線源メトリックとして出力する。例えば、遮蔽のない137Cs、並びに1cm及び2cmの遮蔽を有する137Csのメトリックは、それぞれ1.0、2.0及び0.5となり得る。このような場合、線源メトリック選択コンポーネントは、137Csの線源メトリックとして2.0を選択する。
帰無仮説メトリック生成コンポーネントは、測定値、バックグラウンド統計値及び線源メトリックを入力し、バックグラウンドにとって統計的に最悪なシナリオを表す帰無仮説メトリックを生成する。帰無仮説メトリック生成コンポーネントは、測定値の各チャネル及び期待バックグラウンドの分散を計算する。帰無仮説メトリック生成コンポーネントは、各メトリックの分散及び線源メトリックの共分散も計算する。帰無仮説メトリック生成コンポーネントは、線源メトリックの分散及び共分散に基づいて帰無仮説のスコアを計算し、帰無仮説の分散(例えば、メトリックの分散の平均)及び帰無仮説のスコアを出力する。
線源スコア生成コンポーネントは、ターゲットメトリック(すなわち、線源メトリック及び帰無仮説メトリック)及び各ターゲット(すなわち、線源及びバックグラウンド)の初期確率(事前確率)を入力する。スコア生成コンポーネントは、ターゲットのメトリックが他の各ターゲットのターゲットメトリックよりも大きい確率のうちの最大である測定値を所与として各ターゲットの確率を計算する。最大確率は、測定値及び各ターゲットメトリックの分散を所与として、その測定値を中心とする多変量正規分布(multivariate normal distribution)に基づくことができる。線源スコア生成コンポーネントは、例えばターゲット確率を生成するベイズ推定器を使用して各ターゲットのターゲット確率(事後確率)を生成する。
放射線源クラス識別コンポーネントは、ターゲット確率を入力し、放射線源クラスルールを適用して各放射線源クラスの放射線源クラス確率を生成する。放射線源クラスルールストアは、放射線源クラスルールを含む。或いは、放射線源クラス識別コンポーネントは、ターゲットがその放射線源クラスである最大放射線源クラス確率を放射線源クラス毎に選択することもできる。最大放射線源クラス確率は、ターゲット確率と同様に、その放射線源クラスの多変量正規分布及び分散に基づくことができる。
検出アルゴリズム
RDAシステムは、検出アルゴリズム、メトリックトレーナ及び集約法の様々な組み合わせの使用をサポートする。このような組み合わせをサポートすることにより、RDAシステムを幅広い用途で使用することができ、これらの用途に合わせて調整することができる。
RDAシステムは、射影ベース(projection-based)の検出アルゴリズム及び二次ベース(quadratic-based)の検出アルゴリズムと共に使用することができる。射影ベースの検出アルゴリズムは、それぞれが個別に測定値に作用する線形演算の組に分解することができる。例えば、検出アルゴリズムは、以下の方程式によって表されるように一定期間にわたる測定値の合計に線形変換を適用して分子及び分母を計算することによってメトリックを生成することができ、
Figure 0007022223000002
ここでのDMはメトリックを表し、TN及びTDは線形変換行列を表し、Xiは時点iにおける測定値を表す。分子及び分母が線形演算であるため、この線形変換は以下の方程式によって表されるように分配することができる。
Figure 0007022223000003
従って、測定値毎に個別にメトリックを計算して、以下の方程式によって表されるような分子と分母の対を生成することができ、
i=(TNi,TDi
これを共に集約することができる。メトリックは、各測定値が受け取られた時に以下の方程式によって表されるように増分的に更新することができ、
Figure 0007022223000004
ここでのnは、決定メトリックを計算するために使用される測定値の数を表す。射影は新たな測定値についてのみ行えばよいので、射影ベースの検出アルゴリズムは計算コストが高くない。
二次ベースの検出アルゴリズムでは、分子又は分母が、以下の方程式によって表されるような変換行列を通じた測定値の積として生成される。
Figure 0007022223000005
二次ベースの検出アルゴリズムでは、以下の方程式によって表されるように、ウィンドウ内の最初の測定値と最後の測定値との相互作用を分離することができない。
Figure 0007022223000006
この結果、二次ベースの検出アルゴリズムは、射影ベースの検出アルゴリズムよりも計算コストが高くなる。異常検出アルゴリズムの大半は二次ベースである。
正規直交部分空間射影(「OSP」)整合フィルタ
OSP整合フィルタのメトリックトレーナは、バックグラウンドを最良に除外する最適乗法スペクトルフィルタ(optimal multiplicative spectral filter)を構成する。メトリックトレーナは、正規直交部分空間射影である推定バックグラウンド基底関数Bを使用する。この射影は、推定バックグラウンドに基づく重み行列Wを伴う線源シグネチャSに向けて最大である。OSP整合フィルタによって生成されるメトリックはガウス分布を有し、ゼロ平均及び単位分散を有するように正規化することができる。OSP整合フィルタのメトリックは、以下の方程式によって表すことができる。
Figure 0007022223000007
OSP整合フィルタのメトリックトレーナは、推定バックグラウンド、線源シグネチャ及び基底関数の最適射影ベクトルT又は係数(変換と呼ばれる)を計算する。(上付き文字としての記号tは転置(transpose)を表す。)整合フィルタは、個々の線源シグネチャによって定められる。
メトリックトレーナは、線源シグネチャSi、推定バックグラウンド
Figure 0007022223000008
、及びバックグラウンド基底ベクトルを入力する。推定バックグラウンドは、指数平滑化関数(exponential smoothing function)を使用して計算することができる。重み行列は、以前のバックグラウンド測定値Bを分割することによって計算することができる。メトリックトレーナは、最適射影ベクトルTを以下のように計算することができる。
1)各エネルギービン分散が期待バックグラウンド(expected background)の平方根分の1+スカラーにわたるものである推定バックグラウンド
Figure 0007022223000009
から重み行列Wの対角の逆数を計算する。
2)重み付けされたバックグラウンドを計算する。BW=(BtWB)-1t
3)重み行列によって線源シグネチャに重み付けする。St
4)線源シグネチャの重み付き射影を計算する。StWB
5)バックグラウンド重み付き射影を計算する。StWB(BW
6)最適射影ベクトルTを線源シグネチャとバックグラウンド重み付き射影との間の差分に設定する。
7)分散スカラーVを最適射影ベクトルTの二乗×推定バックグラウンドの和に設定する。
Figure 0007022223000010
8)期待分散が1になるように最適射影ベクトルTの項を期待分散の平方根によって除算する。
Figure 0007022223000011
OSP整合フィルタの性能特性は、以下の方程式を使用してモデル化することができ、
Figure 0007022223000012
ここでのUは性能特性であり、εは線源シグネチャに関連する検出効率であり、SMcは測定値内の線源からのカウントの総数であり、SMcは測定値内のバックグラウンドカウントの総数である。
ハイブリッド整合フィルタ
ハイブリッド整合フィルタは、整合フィルタの特性と、グロスカウントタイプアルゴリズム(gross count type algorithms)の特性とを組み合わせたものである。この組み合わせは、最大統合のタイムスケール(timescale of the maximum integration)について系統的雑音(systematic noise)と統計的雑音(statistical noise)とが互いに類似する時に、より効果的な検出を可能にすることができる。このような系統的雑音と統計的雑音との間の類似性は、小型検出器(例えば、ポケベル)で見られることが多い。
ハイブリッド整合フィルタは、バックグラウンドに関連する形状を全て削除するのではなく、線源シグネチャに対応しない部分を削除する。バックグラウンドの一部が保持されているので、ハイブリッド整合フィルタはバイアスを推定して削除する。ハイブリッド整合フィルタのメトリックトレーナは、以下の方程式によって表されるように変換Tを生成し、
Figure 0007022223000013
Figure 0007022223000014
ここでの
Figure 0007022223000015
は、最近の単位時間あたりの平均バックグラウンドであり、
Figure 0007022223000016
は、線源を含まないバックグラウンドであり、k及びμは、指定された最大集約時間にわたる単位分散及び正規分布でメトリックを生成するように適合された変数である。ハイブリッド整合フィルタのメトリックは、以下の方程式によって表されるように計算することができ、
Figure 0007022223000017
Figure 0007022223000018
ここでのΔtは期間の変化を表す。ハイブリッド整合フィルタは体系的変動性の除去が限られているので、長期集約には適さないことがある。
整合フィルタの性能特性は、以下の方程式を使用してモデル化することができ、
Figure 0007022223000019
ここでのDは性能特性であり、εは線源シグネチャの検出効率であり、SMcは測定値内の線源カウントの数であり、BMcは測定値内のバックグラウンドカウントの数であり、σ2は、現在のバックグラウンドと推定に使用された以前のバックグラウンドとがどれほど一致するかに依存する位置可変ドリフト項(position variable drift term)である。一般に、位置依存ドリフトはグロスカウントメトリック(gross count metric)のドリフトよりも小さいので、ハイブリッド整合フィルタは、正しく調整された時には標準的なグロスカウントメトリックよりも良好に性能を発揮することができる。
二次元(「BD」)整合フィルタ
BD整合フィルタは、検出アルゴリズムがバックグラウンド率を使用する際に発生する問題に対処するのに役立つ。バックグラウンド率が突然増加した場合、検出アルゴリズムはバックグラウンドを過小評価してしまうことがある。この結果、この過小評価されたバックグラウンドが測定値から減算されるので、メトリックの平均が高くなってしまう。また、バックグラウンドが増加すると多くのポアソン雑音が存在するようになるので、メトリックの分散も増大してしまう。従って、バックグラウンドが増加した測定では、メトリックが閾値を上回って偽陽性を生じる可能性が高い。
BD整合フィルタは、ハイブリッド整合フィルタと同様に、バックグラウンドにわたる測定の強度(すなわち、カウント数)がメトリック及び測定形状の変化に寄与することを可能にする。BD整合フィルタは、この寄与の影響を制限するために非線形要素を導入する。BD整合フィルタは、バックグラウンドの増加がメトリックを減少させて条件にかかわらず偽陽性の機会が一定になるようにこれらの非線形要素のバランスをとる。
BD整合フィルタアルゴリズムは、斜めのOSP(oblique OSP)を使用しない。むしろ、BD整合フィルタアルゴリズムは、線源シグネチャ内の総カウント、及びバックグラウンドを表す各バックグラウンド基底ベクトルを計算する。分解は、測定値及び期待バックグラウンド測定値の両方を使用する。BD整合フィルタは、測定値の推定線源と推定バックグラウンドの両方を生成するという意味で二次元である。
測定値の推定バックグラウンドは測定値及び推定バックグラウンドの両方に基づくので、推定バックグラウンドは実際のバックグラウンドを下回るようになる。従って、BD整合フィルタアルゴリズムは、推定バックグラウンドと期待バックグラウンドとの間の差分に基づいてペナルティ関数を適用することによってペナルティを計算する。ペナルティは、メトリックの平均及び分散の増加のバランスを取る傾向にある。しかしながら、推定バックグラウンドが期待バックグラウンドを下回る場合には、メトリックが偽陽性を生じる可能性が低く、従ってペナルティは不要である。線形ペナルティ関数を使用する場合には、推定バックグラウンドが低い時には常に推定バックグラウンド内の雑音が増幅される。非線形ペナルティ関数は、推定バックグラウンドでの一定の偽陽性率を可能にする。さらに、OSP整合フィルタとは異なり、推定分散は期待バックグラウンドを使用して計算される。従って、メトリックは、
Figure 0007022223000020
よりもむしろ
Figure 0007022223000021
として拡大する。この結果、BD整合フィルタの方が単位当たり検出カウントが高くなり、従って感度が高くなる。
BD整合フィルタは、以下の方程式によって表されるような分割行列問題(partitioned matrix problem)に基づくことができ、
Figure 0007022223000022
ここでのSは線源シグネチャを表し、
Figure 0007022223000023
はバックグラウンド成分の数に等しい成分の行ベクトルを表し、sは線源内の推定カウントを表し、
Figure 0007022223000024
は各成分におけるバックグラウンド強度のベクトルを表し、Bはバックグラウンド基底ベクトルの行列であり、Xは測定値であり、ebはバックグラウンド内の推定総カウントであり、λは推定バックグラウンド総カウントの信頼度に基づく同調パラメータである。
この分割行列問題を直接解くと、線源及びバックグラウンド成分の各々のベクトル射影を時間ステップ毎に計算する必要があるため計算コストが高くなり得る。この分割行列問題は、以下の方程式によって表される解を有する問題に分割することによって解くことができる。
Figure 0007022223000025
BD整合フィルタは、個々のバックグラウンド成分について解く必要がないので、単一の総バックグラウンド項(single total background term)のみを推定する。この結果、BD整合フィルタは、他の整合フィルタが使用する同じ一般的フレームワークを使用することができる。
推定線源カウント及び推定バックグラウンドカウントが生成された後には、DB整合フィルタのメトリックを以下の方程式によって表されるように計算することができる。
Figure 0007022223000026
他の整合フィルタアルゴリズムと同様に、分子項及び分母項を合計して複数の時間セグメントにわたって積分することができる。ペナルティは、異なるバックグラウンド強度及びバックグラウンド推定項の条件について総積分分布(total integrated distribution)が一定になるように計算することができる。分布関数は線形ではなく、又は閾値の関数として固定されるものでもないので、分布積分が決して期待値を超えないように傾きを選択することができる。これによって生成されるわずかな過剰ペナルティ(slight over penalty)は、全体的な感度を低下させる場合もあるが、この感度損失は、少なくとも分母項における推定バックグラウンドの使用から得られる感度に劣らないことができる。
尤度比検定(「LRT」)整合フィルタ
LRT整合フィルタは、ハイブリッド整合フィルタと同じメトリック評価器を採用することができる。LRT整合フィルタは、バックグラウンド形状が既知である場合、測定にポアソン確率統計を使用して線源シグネチャを検出する。LRT整合フィルタは、一度に1つの線源シグネチャしか削除しない。LRT整合フィルタは、静的検出シナリオでは優秀な感度を有し、統計的雑音が主な要因である小型検出器に適することができる。LRT整合フィルタは、大型の移動検出器には適さない場合がある。
LRT整合フィルタは、以下の方程式によって表されるような2つの仮説を構成し、
0=BsrΔt
Figure 0007022223000027
ここでのH0及びH1は仮説であり、Bsはバックグラウンド形状を表し、Ssは線源シグネチャ形状を表し、Brはバックグラウンド率推定値を表し、Δtは期間の変化を表す。各形状は、総カウントが1のスペクトルである。LRT整合フィルタアルゴリズムは、以下の方程式によって表されるようなポアソン統計を所与として各測定値の尤度を計算し、
Figure 0007022223000028
ここでのhiは、仮説のi番目の要素を表す。2つの仮説の割合は、階乗項約分(factorial terms canceling)をもたらす。LRT整合フィルタは、指数を合計に変換するための対数も取る。結果として得られるLRTは、以下の方程式によって表すことができる。
Figure 0007022223000029
結果として得られるLRTは両側検定(two-sided test)に基づくのに対し、他の整合フィルタは正常な統計値での1つの仮説検定(hypothesis tests)に基づく。従って、結果として得られたLRTは、期待バックグラウンドとの平均を減算して推定バックグラウンドの期待雑音で除算することによって変換することができる。この結果は、バックグラウンドの1つの仮説検定を表す。メトリックを生成するには期待バックグラウンド率が必要である。この結果、メトリックは以下の方程式によって表すことができ、
Figure 0007022223000030
ここでのDMはメトリックを表し、κは、バックグラウンド内の推定総カウントとバックグラウンド内の期待バックグラウンド総カウントとのあらゆる差分のバイアス項(又はペナルティ)を表す。バイアス項は、バックグラウンド推定に基づいて観察的に行うことができる調整である。既知の統計的分布(真実(truth))を用いたシミュレーションを実行し、無作為抽出を使用して推定値を形成する場合、バイアス項が存在することができる。このバイアス項が負の方向である場合、期待されるよりも頻繁に線源が検出される。従って、真実(truth)(実際の期待バックグラウンド)と推定バックグラウンドとの間の差分を考慮するようにバイアス項を追加する。LRT整合フィルタは、ターゲット時間ウィンドウ及び単一強度に対してのみ最適である。これらのターゲット値は、メトリックトレーナに供給される。
LRT整合フィルタは、以下によって与えられる行動モデルに従い、
Figure 0007022223000031
ここでのεは線源Sの検出効率を表し、SMcは測定値内の線源カウントの数を表し、BMcは測定値内のバックグラウンドカウントの数を表し、σ2は、現在の期待バックグラウンドと以前の期待バックグラウンドとがどれほど一致するかに依存する位置可変ドリフト項を表す。位置依存ドリフトはグロスカウントメトリックのドリフトよりも常に小さいので、ハイブリッド整合フィルタは、正しく調整された時には標準的なグロスカウントメトリックよりも良好な実行体(better performer)となり得る。
ターゲットNSCRADアルゴリズム
NSCRADアルゴリズム
Nuisance-Rejection Spectral Comparison Ratio Anomaly Detection(「NSCRAD」)アルゴリズムは、パシフィックノースウェスト国立研究所(Pacific Northwest National Laboratory)によって開発されたものである。NSCRADアルゴリズムは、最初に測定値を関心領域の組に変換し、変換を適用して期待バックグラウンドベクトルを削除する。関心領域は重複していることがあるので、NSCRADアルゴリズムは、バックグラウンド試料から推定される相関行列を考慮する。
関心領域の特徴ベクトル
Figure 0007022223000032
及び関心領域のバックグラウンドベクトルB=[bi]を所与とすると、NSCRAD変換αは、
Figure 0007022223000033
であり、以下の方程式によって表すことができる。
Figure 0007022223000034
関心領域は重複していることがあるので、共分散Σの推定が採用される。
NSCRADアルゴリズムは、バックグラウンド成分の除去に加えて部分空間射影行列γを採用することもできる。NSCRADアルゴリズムは、バックグラウンド線源の行列
Figure 0007022223000035
から計算を行う。NSCRADアルゴリズムは、部分空間射影変換を以下の方程式によって表されるように計算する。
γ(N)=(I-N(NtN)-1t
特徴ベクトルは射影され独立していないので、NSCRADアルゴリズムは、斜部分空間射影(oblique subspace projection)を使用することができる。変換された共分散行列は、以下の方程式によって表すことができ、
β=(αΣαt-1α
ここでのΣは共分散を表す。NSCRADアルゴリズムは、部分空間射影を調整して以下の方程式によって表されるようにバックグラウンドを除去する。
γ(N;α,β)=(I-αN(NtβtαN)-1tβt
これらの変換から多くの異なるアルゴリズムを展開することができる。NSCRADアルゴリズムは、以下の方程式によって表すことができる。
DM=Xt(βtγα)X
この方程式は、Q=βtγαである古典的な二次形式である。このメトリックは、エネルギー特徴の数からバックグラウンド除去のために1をマイナスし、さらに除去されるバックグラウンド線源の数をマイナスすることによって与えられる自由度数を有するχ2の統計を有するようになる。NSCRADアルゴリズムの実装は、以下の記述の通りとすることができる。
Figure 0007022223000036
NSCRADアルゴリズムは二次形式を有するので、集約は、他のアルゴリズムにおいて単純に分子及び分母に対して行われるのではなく、スペクトル比較比率(「SCR」:spectral comparison ratio)ベクトル及び射影SCRベクトルに対して行われる。この結果、測定値を空間的に集約する際に必要なメモリ量が増大する。従って、NSCRADアルゴリズムは、時間的集約を使用する際には適切であるかもしれないが、空間的集約を使用する際には適切でない場合もある。
NSCRADアルゴリズムは、本質的にχ2の統計を有する。従って、後述するように、このアルゴリズムはメトリック集約とは連動しないことがある。NSCRADアルゴリズムは、単一の動的な自由度、及び指定数の固定バックグラウンド寸法(specified number of fixed background dimensions)しか削除しない。この手法では、バックグラウンド評価器の複雑度は低下するが、系統的変動減衰(systematic variability attenuation)が減少することがある。従って、大型の検出器では最大集約時間が限られる。NSCRADアルゴリズムは、総数が少ない時には不十分な統計的分布を生じることがある。この傾向は、場合によってはχ2統計によって期待されるレベルに関する閾値を増加させることを必要とする。
NSCRAD整合フィルタ
NSCRAD整合フィルタは、NSCRADアルゴリズムとは異なり、単位分散及び正規分布を伴う統計を有する。この結果、外れ値を有する傾向が低下し、系統的分散拒否(systematic variance rejection)の増加が存在して動作範囲が広くなる。この手法のマイナス面は、性能を最適化する関心領域がターゲット線源毎に異なることである。従って、全ての検出メトリック評価器を対応するメトリックトレーナと対にする必要がある。NSCRAD整合フィルタの実装は、整合フィルタ係数が以下の方程式によって表されるように関心領域毎に計算されることを除き、NSCRADアルゴリズムの実装と同じであり、
G=Stβtγ(N;α,β)α
決定メトリックは、以下の方程式によって表される。
Figure 0007022223000037
NSCRAD整合フィルタは、NSCRADアルゴリズムとは異なり、1つの線源シグネチャのメトリックを生成する。フィルタを使用して線源範囲をカバーするには、検出すべき線源をカバーする線源シグネチャの記述が必要である。
メトリック集約
メトリック集約コンポーネントは、メトリックを空間的又は時間的に集約することができる。多くのスペクトル検出アルゴリズムは、固定時間ウィンドウ内で集約を行う。空間的集約法は、同じ場所ではあるが異なる時点に収集された測定値から集約メトリックを生成する(例えば、検出器が1つの領域にわたって複数回のスイープを行う)。時間的集約法は、直前の時間間隔に基づいて各時間間隔の集約メトリックを生成する。メトリック集約コンポーネントは、様々な集約法を採用して集約メトリックを生成することができる。RDAシステムが複数の集約法を採用する場合、メトリック集約コンポーネントは集約法毎に集約メトリックを生成する。メトリック評価コンポーネントは、集約されたメトリックの最大値を使用して線源が存在するかどうかを検出することができる。
時間的集約法は、集約メトリックを生成する際に測定値のローリングウィンドウを使用する。集約コンポーネントは、それぞれが異なる数の測定値を含む複数のローリングウィンドウの集約メトリックを生成する。
空間的集約法は、単純な1/R2カーネルを想定した重み付き逆投影法(weighted back projection method)を適用して集約メトリックを生成することができる。
メトリック標準化
メトリック生成コンポーネントは、個々のメトリック上で標準正規分布を生成する検出アルゴリズムの統計的分布を補正するためにメトリック標準化法を採用することができる。メトリック標準化法は、各メトリックの最近の平均及び分散の実行推定値(running estimate)を維持する。メトリック標準化法は、この実行推定値から、平均のゼロからの偏差(バイアス)及び過剰分散(excess variance)を計算する。次に、メトリック標準化法は、このバイアスを除去して分散を低減するように検出メトリックを補正する。
メトリック標準化法は、バイアス忘却因子(bias forgetting factor)及び分散忘却因子(variance forgetting factor)を採用することができる。メトリック標準化法は、これらの因子を1次無限インパルス応答フィルタ(first order infinite impulse response filter)内で使用してバイアス及び分散推定値を維持する。この数が小さければ小さいほど、条件の変化に関するアルゴリズムの学習は低速になる。例えば、忘却因子は、メトリック標準化法が約100個の測定値の変化を学習することを意味する約0.01とすることができる。これらの忘却因子は、バックグラウンドが全く静止している時には小さくなり、バックグラウンドが大きく変化している時には大きくなる。バイアス忘却因子及び分散忘却因子は、同じ値又は異なる値を有することができる。メトリック標準化法は、これらのバイアス及び分散推定値を計算する際に、明らかに線源を含むメトリックを除外することができる。例えば、閾値を上回るメトリックを除外することができる。
測定値校正
RDAシステムは、光子の収集中に検出器のセンサのドリフトを考慮するように測定値を校正する。ドリフトの結果、1つのエネルギーレベルの光子が異なるエネルギーレベルとして識別され、スペクトルがより広く又は狭くスケーリングされることがある。このドリフトを考慮するために、測定値校正コンポーネントは、測定値ビンからのカウントを異なるビンに割り当て、これは測定値のビニング構造の変更又は再ビニングと呼ばれる。放射線源検出器は、ドリフトの特性を識別するために、既知の線源の校正測定値及び/又はバックグラウンドからの測定値を検出器から定期的に収集することができる。測定値校正コンポーネントは、校正測定値を既知の線源の期待測定値と比較してドリフトを判定することによって必要な校正を識別する。例えば、既知の線源の線源シグネチャ及び校正測定値が対応するピークを異なるビン内に有する場合には、ビンの差分に基づいて測定値のカウントを割り当て直す必要がある。例えば、単純な例では、測定値が、ドリフトに起因して1ビン分だけ低エネルギーレベルにシフトされることを除き、線源シグネチャと全く同じ形状を有することができる。校正コンポーネントは、光子吸収体に固有の非線形性及び増幅器からの非線形性を含む検出器応答の非線形性を補正することもできる。一般に、これらの非線形性は、展開前に行われる特性測定において捕捉され、多項式係数又はスプライン係数(spline coefficient)、或いはエネルギー/チャネルペアの形で提供される。
いくつかの実施形態では、十分に分離した特徴を有する線源の強力な測定を使用してモニタリングを行い、場合によっては非線形性のさらなる補正を行うことができる。これを行うために、校正に有用な線源シグネチャ内の各特徴(例えば、ガンマ線の輝線(emission line)又はコンプトンエッジ(Compton edge))の有効エネルギーを含むルックアップテーブルを使用して各線源シグネチャを増強する。有効エネルギーは、特徴位置抽出手順(例えば、セントロイディング(centroiding)又は系統適合(line fitting))に対する遮蔽及び散乱の影響に起因する真のエネルギーからのシフトを考慮する完璧に測定された線源シグネチャについて見られるエネルギーである。このテーブルには、有効エネルギーに加えて、スペクトル全体のカウントに対するピークカウントの比率の範囲と共に有効エネルギーの期待範囲(例えば、標準偏差)もリストされる。有効エネルギー、有効エネルギーの範囲、ピーク対総カウント比は、全て測定の信号対雑音比及び測定におけるカウントの総数の関数とすることができる。これらの依存性は、線源シグネチャのルックアップテーブルに含まれる。このルックアップテーブルには、特徴抽出手順の設定(例えば、関心領域)も含まれる。多くの量の遮蔽を有する線源シグネチャ又は明確に定義された特徴を有していない核種の線源シグネチャなどのいくつかの線源シグネチャは、校正モニタリング及び補正には適しておらず、有効エネルギーを有しておらず、関連する値を含まない。
十分に高い決定メトリック及び線源識別確率で線源が検出されると、各特徴の有効エネルギーを計算して、線源シグネチャのルックアップテーブル内のエネルギーと比較する。抽出されたエネルギーとルックアップテーブルにリストされた有効エネルギーとが、直面した測定値条件の期待範囲よりも著しく異なる場合には、校正問題を示すフラグを設定することができ(校正モニタ)、及び/又はこの情報を使用してエネルギースケールを更新することができる(校正補正)。また、測定されたピーク対総カウント比もルックアップテーブル内の適切な範囲と比較して、エネルギースケールにかかわらず正しい特徴及び線源シグネチャが見つかったことを確認する。補正をトリガするには、校正エラーの複数の測定値が必要である。この場合、特定の検出器又は一般の検出器タイプのより詳細な制御された事前展開校正測定値(pre-deployment calibration measurements)からの非線形性の全体的形状を維持するが、利用可能なエネルギーにおける測定値により厳密に一致するように調整も行う制約付きスプライン(constrained spline)を使用して、補正されたエネルギースケールを生成することができる。
測定値校正コンポーネントは、ドリフト及び非線形性に起因するエネルギースケールの変化を考慮するために、測定値の各ビンのカウントを次の高エネルギーレベルに割り当て直す。別の例として、エネルギー範囲のドリフトはエネルギー範囲全体にわたって変化することができ、例えば低エネルギービンのカウントはより少ないビンに圧縮することができ、高エネルギービンのカウントはより多くのビンに拡張することができる。別の例として、測定値のビンのカウントを複数のビンに割り当てる必要がある場合には、データの統計に相関性が存在することができる。統計的分析法は、この相関性によって、検出メトリックに影響し得るバイアスを生じることがある。このような統計的バイアスを防ぐために、測定値校正コンポーネントは、統計的再ビニング法を採用する。例えば、測定値校正コンポーネントは、他のビンに割り当て直す必要がある測定値のビンのカウント数の2項変数(binomial variable)をランダムに選択することができる。このランダム性を導入することにより、再ビニングのポアソン統計が保持される。非線形性補正は、温度などの環境因子、又はカウント率などの演算因子を考慮することができる。従って、係数は、これらの因子の関数とすることができる。
図5に、検出器のドリフトに基づく測定値の校正を示す。測定値510は、拡張エッジ512及び513を有する拡張ビン511を含む。校正測定値520は、ビニング構造によって指定されたエッジ524~527を有するビン521~523を含む。校正測定値は、測定値の規模の圧縮を表す。ビン511は、ビン521~523に重なる。測定値校正コンポーネントは、ビン511のカウントをビン521~523に分配するために、ビン511のカウントの端数(fraction)をビン521に割り当てる。この端数は、エネルギー範囲528とビン511のエネルギー範囲との比率に基づく。同様に、エネルギー範囲529に対応するカウントの端数をビン523に割り当てる。残りのカウントは、ビン522に割り当てられる。測定値校正コンポーネントは、カウントの正確な端数を使用するのではなく、カウントの端数の2項分布に基づいてカウント数を選択することができる。
動的バックグラウンド推定
RDAシステムは、測定のバックグラウンドの動的推定を提供する。検出器が移動している場合、測定されるバックグラウンドは著しく(例えば、5倍)変化し得る。グロスカウントkシグマアルゴリズム(gross counts k-sigma algorithm)などのグロスカウントアルゴリズムはこれらの変動に支配され、弱い線源にはほとんど感受性がない。スペクトル検出アルゴリズムは、全体的強度の変化ではなくスペクトルシグネチャの変化を探すことによって線源を検出する。従って、スペクトル検出アルゴリズムは、測定すべき領域の代表的バックグラウンドの組を使用してトレーニングされる。通常、このような代表的バックグラウンドは、固定バックグラウンドトレーニングセットとして使用されるバックグラウンドデータを何時間にもわたって収集することに基づいて展開される。
場合によっては、代表的バックグラウンドの生成が困難なこともある。例えば、新たな領域に検出器が展開される予定である場合には、バックグラウンドデータの収集が実施可能でないこともある。また、検出器の応答が時間と共に変化することもある。これらの変化は、ゲインドリフト(gain drifts)、非線形応答の変化、並びにエネルギー分解能及び効率の変化を含むことができる。測定値校正コンポーネントはゲインドリフトを補正するものの、検出器応答の他の変化の補正は制限される。この結果、ある日に収集されたバックグラウンドデータから生成された代表的バックグラウンドが、別の日に検出されたバックグラウンドを表さないこともある。RDAシステムは、検出感度及び偽陽性比率をより信頼性高くロバストで予測可能なものにするために、通常動作中に「オンザフライ(on the fly)」でトレーニングされる動的バックグラウンド推定を使用することができる。
RDAシステムは、バックグラウンドの測定だけでなく線源の測定も行う検出器から測定値を受け取るので、バックグラウンド推定コンポーネントは線源の寄与を除外する。これらの線源は、意図的な線源、線源探索の一部として見つかった未知の線源、及び(例えば、医療)環境内でよく見つかる線源との偶然の遭遇を含むことができる。バックグラウンド推定コンポーネントは、推定バックグラウンドを改善するために、測定値が偶然の線源を表している時点を認識し、推定バックグラウンドの生成時にこれらの測定値を除外する。RDAシステムは、メトリックを分析してどの測定値を除外すべきかを決定する拒否コンポーネントを採用する。線源の測定値を除外しないことも可能である。例えば、検出器が測定値の収集を開始した時に線源が存在する場合、又は線源からの放射線が徐々に増加する場合には線源が検出されないことがあり、従って除外されない場合がある。この結果、バックグラウンドに少量の線源シグネチャが取り込まれて、この線源に対するバックグラウンド推定の感度を鈍らせることがある。このような場合、わずかに大きな強度に基づく線源の測定値は線源として認識されず、さらに除外されなくなる。
このような線源が検出されず、従って除外されないことを防ぐために、RDAシステムは感度テスタを採用する。感度テスタは、推定バックグラウンドに様々な強度の線源を注入して試験測定値を生成することにより、多くの線源に対する感度を定期的にチェックする。その後、感度テスタは、バックグラウンド推定コンポーネントによって生成された推定バックグラウンドを使用して試験測定値に対して検出アルゴリズムを実行して、検出に必要な線源の最低強度を決定する。感度テスタは、この最低強度を以前の最低強度と比較して感度が衰えたかどうかを判定する。そうである場合には、バックグラウンド推定コンポーネントを再始動して新たな推定バックグラウンドを生成する。
ランク平均
ランク平均アルゴリズムは、受け取られた全ての測定値のバックグラウンド率を生成する。RDAシステムは、測定値のバックグラウンドが一時的に増減する動作条件の時に、グロスカウント検出アルゴリズムと共にランク平均アルゴリズムを使用することができる。例えば、ある物体(例えば、トラック)が検出器を通過した時にはバックグラウンド率が低下することがあり、線源を含む構造(例えば、ビル)を検出器が通過した時にはバックグラウンド率が上昇することがある。
ランク平均アルゴリズムは、バックグラウンドの一時的な低下又は上昇を考慮するために、一定期間にわたって収集された各測定値の総カウントをソートする。次に、ランク平均アルゴリズムは、最上位(又は最下位)のカウントの平均を生成する。この平均は、バックグラウンドの偏った推定値である。ランク平均アルゴリズムは、標準的な統計的仮定を使用してバイアス因子を計算する。次に、ランク平均アルゴリズムは、バイアス因子に基づいて偏った推定値を補正する。例えば、ランク平均アルゴリズムは、平均総カウント内のガウス分布の期待オフセットを計算し、このオフセットを推定バックグラウンドから減算することができる。
ランク平均アルゴリズムは、検出器が静止している場合、バックグラウンドが近くの物体によって隠れている場合、及びこれらの物体の不在時に推定バックグラウンドが必要な場合に特に有用となり得る。
漸進的射影(Progressive Projection)
RDAシステムは、全ての可能なバックグラウンド形状の線形結合にわたるバックグラウンドベクトルセットを推定する漸進的射影アルゴリズムを採用する。このスパニングセット(spanning set)は基底と呼ばれるが、バックグラウンドベクトルは直交しない。漸進的射影アルゴリズムは、バックグラウンド測定値のスペクトル形状に変化が生じるまで、又は一定の最小時間が経過するまでバックグラウンド測定値(すなわち、線源が検出されないバックグラウンド)を待ち行列に入れる。次に、漸進的射影アルゴリズムは、変化したスペクトル形状を有するバックグラウンド測定値を現在の基底ベクトルと比較して、バックグラウンド測定値がどの基底ベクトルを最も良く表しているかを判定する。バックグラウンド測定値がどの既存の基底ベクトルとも強く関連又は分離していないと判明した場合、このバックグラウンド測定値は、バックグラウンドに関する新規のものを何も表さない。逆に、バックグラウンド測定値が基底ベクトルと強く関連又は分離していると判明した場合、漸進射影アルゴリズム(progression projection algorithm)は、このバックグラウンド測定値を既存の基底ベクトルに平均化する。次に、漸進射影アルゴリズムは、基底ベクトルが最大の多様性を有するように、基底ベクトルによって形成された相関行列に関連する固有値を最大化しようと試みる。漸進的射影アルゴリズムは、バックグラウンド測定値が長期間にわたって同じものである場合に漸進的射影アルゴリズムが基底ベクトルを共線にならないように更新しないように忘却関数を採用する。
漸進的射影アルゴリズムは、アルゴリズムの開始後又はクリア後に収集されたバックグラウンド測定値からの基底ベクトルを初期化することができる。初期化中に検出器が線源に曝された場合、この線源が基底ベクトルにトレーニングされ、従って感度テスタが作動するまで反応しなくなることができる。漸進的射影は、3つの開始方法を有することができる。ホットスタート法は、コンフィギュレーションデータ内で指定される所定の基底ベクトルセットを使用する。ウォームスタート法は、指定期間にわたるバックグラウンド測定値の平均を生成し、この平均をコンフィギュレーションータ(又は以前の実行)からの所定のバックグラウンド測定値と混合する。コールドスタート法は、指定期間にわたる平均を取った後に既知のバックグラウンド測定値を注入する。
各スタート法は、異なる利点及び不利点を有する。コールドスタート法は、たとえ線源が検出器と同じ場所に存在する場合でも線源が除去されない限り動作するという意味でロバストである。ただし、このロバスト性は、方法が完全にトレーニングされて完全な感度に達するまで長い期間が掛かり得るという代償の下に成り立つ。コールドスタート法の既知のバックグラウンド測定値がバックグラウンド測定値の変動性を正確に反映しない場合、RDAシステムは線源を正しく検出しないことがあり、再始動する必要がある。ウォームスタート法は、以前のバックグラウンド測定値を使用し、従って素早くトレーニングされる。しかしながら、バックグラウンド測定値が以前のバックグラウンド測定値と大きく異なる(例えば、バックグラウンド測定値内に線源が存在する)場合、漸進的射影アルゴリズムは線源に反応しなくなり、再始動する必要がある。ホットスタート法は、即座に基底ベクトルを生成することができる。しかしながら、バックグラウンド測定値が所定の基底ベクトルによって表されない場合、RDAシステムは偽陽性を生成し、すなわちバックグラウンド測定値が線源が存在するものとして示される。この結果、漸進的射影アルゴリズムは基底ベクトルを更新せず、偽陽性が継続し、コールドスタート法又はウォームスタート法を使用して再始動する必要がある。
分類
いくつかの実施形態では、メトリック生成コンポーネントが、OSP整合フィルタ検出アルゴリズムに類似するものの正規化項が異なる識別アルゴリズムを採用する。メトリック生成コンポーネントは、測定前に計算された期待バックグラウンドを使用して各チャネル内の期待分散ΣBを計算する。線源の線源シグネチャの混合を考慮する場合、メトリック生成コンポーネントは、ΣBX=ΣBAxを最適に解く各線源の線源シグネチャの混合を計算して混合線源シグネチャS=Axを作成する。混合を考慮しない場合、メトリック生成コンポーネントは、各線源シグネチャSiを使用する。
メトリック生成コンポーネントは、各線源シグネチャ(混合又は非混合)について、以下の方程式によって表されるように変換を計算し、
Figure 0007022223000038
ここでのQiは変換を表す。メトリック生成コンポーネントは、以下の方程式によって表されるようにこの変換を測定値に適用し、
i=Qi・X
ここでのKiはスコアを表す。
帰無仮説生成コンポーネントは、期待バックグラウンドを使用して測定値の分散ΣYを計算する。帰無仮説生成コンポーネントは、以下の方程式を使用して各メトリックの分散及びメトリックの共分散を生成し、
σi 2=QiΣXi t
ij=QiΣXj t
ここでのσi 2はSiの分散を表し、cijはSi及びSjの共分散を表す。帰無仮説生成コンポーネントは、帰無仮説の分散のうちの最大を選択する。次に、帰無仮説生成コンポーネントは、以下の方程式によって表されるような固定数の抽出(fixed number of draws)を用いたゼロ付近のランダムウォークの最大値に基づいて帰無仮説のメトリックを計算し、
Figure 0007022223000039
ここでのknullはメトリックを表し、nは、帰無仮説の数に線源が存在すると誤認する所望の確率分の1を乗算したものを表し、γはオイラー・マスケローニの定数(Euler-Mascherioni constant)を表す。(David及びNagaraja、「Order Statistics」、John Wiley & Sons、§10.5、2004を参照されたい。)帰無仮説生成コンポーネントは、帰無仮説の分散をメトリックの分散の平均として計算する。
コンピュータシステム
RDAシステム及びその他の説明したシステムを実装できるコンピュータシステム(例えば、ネットワークノード又はネットワークノードの集合)は、中央処理装置、入力装置、出力装置(例えば、ディスプレイ装置及びスピーカ)、記憶装置(例えば、メモリ及びディスクドライブ)、ネットワークインターフェイス、グラフィックスプロセッシングユニット、セルラー又はその他の無線リンクインターフェイス、全地球測位システム装置及び慣性航法などを含むことができる。入力装置は、キーボード、ポインティングデバイス、タッチ画面、(例えば、エアジェスチャのための)ジェスチャ認識装置、頭部及び眼球追跡装置、及び音声認識のためのマイクなどを含むことができる。コンピュータシステムは、高性能コンピュータシステム、クラウドベースサーバ、デスクトップコンピュータ、ラップトップ、タブレット、電子リーダ、携帯情報端末、スマートフォン、ゲーム機、及びサーバなどを含むことができる。例えば、シミュレーション及びトレーニングは、高性能コンピュータシステムを使用して実行することができ、分類は、ネットワークノードの一部であるモバイル装置によって実行することができる。コンピュータシステムは、コンピュータ可読記憶媒体及びデータ伝送媒体を含むコンピュータ可読媒体にアクセスすることができる。コンピュータ可読記憶媒体は、一時的伝搬信号を含まない有形記憶手段である。コンピュータ可読記憶媒体の例としては、一次メモリ、キャッシュメモリ、二次メモリ(例えば、DVD)、及びその他の記憶装置が挙げられる。コンピュータ可読記憶媒体は、RDAシステム及びその他の説明したシステムを実装するコンピュータ実行可能命令又はロジックを記憶又は符号化することができる。データ伝送媒体は、有線又は無線接続を介して一時的伝搬信号又は搬送波(例えば、電磁気)を介してデータを送信するために使用される。コンピュータシステムは、鍵を生成してセキュアに記憶し、これらの鍵を使用してデータを暗号化及び復号する、中央処理装置の一部としてのセキュア暗号プロセッサを含むことができる。
RDAシステム及びその他の説明したシステムについては、1又は2以上のコンピュータ、プロセッサ又はその他の装置が実行するプログラムモジュール及びコンポーネントなどのコンピュータ実行可能命令という一般的文脈で説明することができる。一般に、プログラムモジュール又はコンポーネントは、RDAシステム及びその他の説明したシステムのタスクを実行し、又はデータタイプを実装するルーチン、プログラム、オブジェクト及びデータ構造などを含む。通常、プログラムモジュールの機能は、様々な例において望まれる通りに組み合わせ又は分散させることができる。RDAシステム及びその他の説明したシステムの態様は、例えば特定用途向け集積回路(「ASIC」)又はフィールドプラグラマブルゲートアレイ(「FPGA」)を使用してハードウェアで実装することができる。
フロー図
図6は、いくつかの実施形態におけるRDAシステムのOSP整合フィルタコンポーネントの高水準処理を示すフロー図である。時間tにわたる測定値Xtの指示及び線源定義Sを転送するコンポーネント600を呼び出す。ブロック601において、コンポーネントは、バックグラウンドBを補完する変換射影Tを計算する。ブロック602において、コンポーネントは、バックグラウンドが除去されたXtの線源定義S上への部分的射影を計算する。ブロック603において、コンポーネントは、時間tの部分的雑音ntを推定する。ブロック604において、コンポーネントは、時間tにわたる部分的射影を加算して時間t-Δにわたる部分的射影を減算するようにムービングウィンドウの射影を更新する。ブロック605において、コンポーネントは、時間tにわたる部分的雑音を加算して時間t-Δにわたる部分的雑音を減算するようにムービングウィンドウの雑音を更新する。ブロック606において、コンポーネントは、射影を雑音で除算したものとして検出メトリックを計算する。その後、コンポーネントは終了する。
図7は、いくつかの実施形態におけるRDAシステムの校正コンポーネントのプロセスを示すフロー図である。信号のエネルギー検出における放射線検出器のセンサのドリフトに基づいて既存のビンを修正するコンポーネント700を呼び出す。現在のビン及びスケールsのエッジ及び測定値の指示を転送するコンポーネントを呼び出す。ブロック701~205において、コンポーネントは、オーバフロービンの数(#OFbins)及びアンダーフロービンの数(#UFbins)を初期化する。ブロック701において、コンポーネントは、オーバフロービンの数を0に設定する。判定ブロック702において、スケールが1.0未満である場合、コンポーネントはブロック703に進み、そうでなければコンポーネントはブロック704に進む。ブロック703において、コンポーネントは、アンダーフロービンの数を、ビン数(#bin)にスケールを乗算した整数部分をビン数からマイナスした値に設定する。ブロック704において、コンポーネントは、アンダーフロービンの数を0に設定する。判定ブロック705において、スケールが1.0に等しい場合には、再ビニングが不要であるためコンポーネントは終了し、そうでなければコンポーネントはブロック706に進む。ブロック706において、コンポーネントは、変数b0及びb1を初期化してビンエッジのエネルギー及びビンのインデックスiを追跡する。ブロック707~713において、コンポーネントは、再ビニングの実行をループする。ブロック707において、コンポーネントは、インデックスiを次のビンに増分する。判定ブロック708において、全てのビンが既にインデックス付けされている場合、コンポーネントは終了し、そうでなければコンポーネントはブロック709に進む。ブロック709において、コンポーネントは、b0を現在のエッジに設定し、b1を次のエッジに設定する。ブロック710において、コンポーネントは、インデックスi0及びi1をインデックスb0及びインデックスb11の整数部分にそれぞれ設定する。判定ブロック711において、インデックスi0がインデックスi1に等しい場合、コンポーネントはブロック713に進み、そうでなければコンポーネントはブロック712に進む。ブロック712において、コンポーネントは、ビン分割コンポーネントを呼び出してビンを分割した後にブロック707にループして次のビンを選択し、そうでなければコンポーネントはブロック713に進む。ブロック713において、コンポーネントは、新たなビンのカウントout[i0]を測定値のカウントX[i]だけ増分した後にブロック707にループして次のビンを選択する。
図8は、いくつかの実施形態におけるRDAシステムのビン分割コンポーネントの処理を示すフロー図である。ビンを分割するコンポーネント800を呼び出す。ブロック801において、コンポーネントは、変数nをbin[i]のカウントに設定し、変数splitをこれらのカウントの分数に設定してout[i0]に割り当てる。ブロック802において、コンポーネントは、変数n及びsplitに基づいて、2項分布を適用してout[i0]に加算すべきカウントx1の数を選択する。ブロック803において、コンポーネントは、out[i0]にカウントx1を加算し、変数nの残りのカウントをカウントx1だけ減分する。ブロック804において、コンポーネントは、インデックスjをインデックスi0プラス1に設定する。判定ブロック805において、変数jが変数x1の最小値及びビンの数#binよりも大きい場合、コンポーネントは終了し、そうでなければ、コンポーネントは変数jを増分してブロック806に進む。ブロック806において、コンポーネントは、変数x1を、変数n及び1.0をスケールsによって除算したものの2項分布に基づく値に設定する。ブロック807において、コンポーネントは、変数nを変数x1だけ減分する。ブロック808において、コンポーネントは、out[i1]のカウントを変数x1だけ増分する。判定ブロック809において、インデックスi1がビンの数未満である場合、コンポーネントはブロック801に進み、そうでなければコンポーネントはブロック811に進む。ブロック810において、コンポーネントは、out[i1]を変数nだけ増分してブロック805にループする。ブロック811において、コンポーネントは、オーバーフローのカウントを変数nに設定してブロック805にループする。
図9は、いくつかの実施形態におけるRDAシステムのランク平均コンポーネントに基づく推定バックグラウンドの処理を示すフロー図である。バックグラウンドの推定値を調整するコンポーネント900を呼び出す。ブロック901において、コンポーネントは、ビン全体にインデックス付けするように変数iを初期化する。判定ブロック901において、コンポーネントは変数iを増分し、ビンの数よりも大きい場合、コンポーネントは終了し、そうでなければコンポーネントはブロック903に進む。ブロック903において、コンポーネントは、インデックス付きビンのムービングウィンドウ内でカウントのソートを作成する。ブロック904において、コンポーネントは、最上位カウントの平均を計算する。ブロック905において、コンポーネントは、平均に基づいて最上位カウントの期待オフセットを計算する。ブロック906において、コンポーネントは、インデックス付きビンのカウントをオフセットだけ調整し、ブロック902にループして次のビンを選択する。
以下の段落では、RDAシステム及びその他のシステムの態様の様々な実施形態について説明する。システムの実装は、実施形態のいずれかの組み合わせを採用することもできる。以下で説明する処理は、システムを実装するコンピュータ可読記憶媒体に記憶されたコンピュータ実行可能命令を実行するプロセッサを備えた1又は2以上のコンピュータシステムによって実行することができる。
いくつかの実施形態では、放射線源を識別するための1又は2以上のコンピュータシステムを提供する。1又は2以上のコンピュータシステムは、コンピュータ実行可能命令を記憶する1又は2以上のコンピュータ可読記憶媒体と、1又は2以上のコンピュータ可読記憶媒体に記憶されたコンピュータ実行可能命令を実行する1又は2以上のプロセッサとを含む。命令は、放射線の測定値を受け取り、1又は2以上の線源について、この線源が測定値内に存在するかどうかを示す検出メトリックを生成し、検出メトリックを評価して測定値内に線源が存在するかどうかを検出する放射線源検出器を実装する。命令は、測定値内に線源の存在が検出された場合、1又は2以上の線源について、この線源が測定値内に存在するかどうかを示す識別メトリックを生成し、測定値内に線源が存在しないかどうかを示す帰無仮説メトリックを生成し、1又は2以上の識別メトリック及び1又は2以上の帰無仮説メトリックを評価して、測定値内に線源が存在する場合にはこの線源を識別する放射線源識別器も実装する。いくつかの実施形態では、放射線源検出器が、線源の検出線源シグネチャに基づいてその線源の検出メトリックを生成し、線源の複数の識別線源シグネチャに基づいてその線源の識別メトリックを生成する。いくつかの実施形態では、線源の識別線源シグネチャが、異なる遮蔽を有する線源を表す。いくつかの実施形態では、放射線源識別器が、識別された線源の放射線源クラスを識別する。いくつかの実施形態では、測定値が、測定値を収集した検出器内のドリフトを考慮するように校正される。いくつかの実施形態では、放射線源識別器が、各線源の集約メトリックを生成する。いくつかの実施形態では、ウィンドウ内の測定値が集約され、集約測定値に基づいて放射線が検出され識別される。
いくつかの実施形態では、コンピュータシステムによって実行される、放射線の測定値から放射線源の存在を検出する方法。この方法は、1又は2以上の線源について、1又は2以上の検出アルゴリズムについて、現在の測定値の以前の測定値に基づいて生成されたバックグラウンド放射線の推定値を考慮する検出アルゴリズムを使用して、現在の測定値と線源の線源シグネチャとの間の類似性を示すメトリックを生成し、線源の1又は2以上のメトリックから線源の集約メトリックを生成する。方法は、1又は2以上の線源の集約メトリックを分析して、現在の測定値内に線源が存在するかどうかを判定する。方法は、現在の測定値内に線源が存在する可能性が高いとの判定時に、線源の存在が検出されたことを示す。いくつかの実施形態では、方法が、線源の存在が検出された以前の測定値を除く以前の測定値に基づいてバックグラウンド放射線の推定値をさらに生成する。いくつかの実施形態では、バックグラウンド放射線の推定値が、バックグラウンド放射線の測定値及び事前推定値に基づく重み付け平均である。いくつかの実施形態では、線源シグネチャが、線源の識別及び線源の遮蔽に関連する。いくつかの実施形態では、方法が、各検出アルゴリズムについて、線源に関連する線源シグネチャ毎にメトリックを生成する。いくつかの実施形態では、測定値が、各エネルギー範囲の光子数を含むエネルギー範囲のヒストグラムによって表される。いくつかの実施形態では、複数のウィンドウ測定値の各々についてメトリックが生成され、各ウィンドウが、現在の測定値及び多くの隣接する以前の測定値を含む。いくつかの実施形態では、検出アルゴリズムが係数に関連し、方法が、係数をバックグラウンド放射線の推定値に基づいて動的に調整する。いくつかの実施形態では、集約メトリックの分析が、検出アルゴリズム、ウィンドウサイズ及び集約メトリックを含む特徴を有する特徴ベクトルと、線源が存在するかどうかを示す各特徴ベクトルのラベルとを含むトレーニングデータを使用してトレーニングされた分類器を適用することを含む。いくつかの実施形態では、特徴ベクトルが、収集された放射線の測定値から生成される。いくつかの実施形態では、特徴ベクトルが、シミュレートされた放射線の測定値から生成される。いくつかの実施形態では、方法が、測定値を収集するために使用された検出器に関連するドリフトを考慮するように現在の測定値をさらに校正する。
いくつかの実施形態では、コンピュータシステムによって実行される、放射線の測定値から放射線源を識別する方法を提供する。方法は、検出線源シグネチャに基づいて線源の存在が検出された現在の測定値を受け取る。方法は、複数の識別線源シグネチャの各々について、識別アルゴリズムを使用してメトリックを生成する。メトリックは、現在の測定値とその線源の線源シグネチャとの間の類似性を示す。識別アルゴリズムは、線源の存在を検出する際に生成されるバックグラウンド放射線の推定値を考慮する。識別線源シグネチャは、検出線源シグネチャよりも包括的である。方法は、各線源について、その線源の線源シグネチャを使用して生成された1又は2以上のメトリックに基づいて線源メトリックを生成する。方法は、現在の測定値とバックグラウンド放射線の推定値との間の類似性を示す帰無仮説メトリックを生成する。線源及びバックグラウンド放射線の推定値はターゲットである。線源メトリック及び帰無仮説メトリックはターゲットメトリックである。方法は、各ターゲットについて、現在の測定値内のそのターゲットの存在を表すターゲット確率を生成する。ターゲット確率は、そのターゲットのターゲットメトリックに基づく。いくつかの実施形態では、方法が、複数の放射線源クラスの各々について、現在の測定値がその放射線源クラスの線源を表す放射線源クラス確率を生成する。放射線源クラス確率は、ターゲット確率に基づいて生成される。いくつかの実施形態では、ターゲット確率の生成が、各ターゲットの事前確率を考慮する。いくつかの実施形態では、識別アルゴリズムが、正規直交部分空間射影の整合フィルタアルゴリズムに基づく。
正規直交部分空間射影の整合フィルタアルゴリズム
いくつかの実施形態では、1又は2以上のコンピュータシステムによって実行される、放射線の測定値における放射線源に関連するメトリックを生成する方法を提供する。方法は、線源の線源シグネチャ、推定バックグラウンド及びバックグラウンド基底ベクトルにアクセスする。方法は、線源シグネチャ、推定バックグラウンド及びバックグラウンド基底ベクトルに基づいて射影ベクトルを生成する。方法は、測定値にアクセスする。方法は、線源シグネチャ、推定バックグラウンド及びバックグラウンド基底ベクトルに基づいてメトリックを生成する。いくつかの実施形態では、線源シグネチャが、エネルギービンに分割されたエネルギー範囲を表すヒストグラムであり、各エネルギービンが、一定時間間隔にわたってその線源が放射する光子数を表す値を有する。いくつかの実施形態では、射影ベクトルの生成が、推定バックグラウンドから重み行列を生成することを含み、各エネルギービンの分散が期待バックグラウンドに基づく。いくつかの実施形態では、射影ベクトルの生成が、線源シグネチャ重み付き射影及びバックグラウンド重み付き射影を生成することと、射影ベクトルを線源シグネチャ重み付き射影とバックグラウンド重み付き射影との間の差分に設定することとをさらに含む。いくつかの実施形態では、線源シグネチャが線源の遮蔽を表す。いくつかの実施形態では、方法が、異なる数の測定値の集約測定値をさらに生成し、各集約測定値について、集約測定値、射影ベクトル及び集約測定値の期待分散に基づいてメトリックを生成する。いくつかの実施形態では、方法が、メトリックが線源存在閾値を満たす時に、線源の存在が検出されたことを示す。いくつかの実施形態では、方法が、メトリックが線源存在閾値を満たす時に、線源の存在が半決定的(semi-definitively)に検出されたことを示す。いくつかの実施形態では、検出メトリックの生成が、射影ベクトルと測定値との積を期待分散の平方根によって除算することを含む。
いくつかの実施形態では、放射線の測定値における放射線源に関連するメトリックを生成するための1又は2以上のコンピュータシステムを提供する。1又は2以上のコンピュータシステムは、コンピュータ実行可能命令を記憶する1又は2以上のコンピュータ可読記憶媒体と、1又は2以上のコンピュータ可読記憶媒体に記憶されたコンピュータ実行可能命令を実行する1又は2以上のプロセッサとを含む。命令は、実行時に、線源の線源シグネチャ、推定バックグラウンド及びバックグラウンド基底ベクトルにアクセスする。命令は、線源シグネチャ、推定バックグラウンド及びバックグラウンド基底ベクトルに基づいて射影ベクトルを生成する。命令は、測定値にアクセスする。命令は、測定値、射影ベクトル及び測定値の期待分散に基づいてメトリックを生成する。いくつかの実施形態では、線源シグネチャが、エネルギービンに分割されたエネルギー範囲を表すヒストグラムであり、各エネルギービンが、一定時間間隔にわたってその線源が放射する光子数を表す値を有する。いくつかの実施形態では、射影ベクトルを生成する命令が、推定バックグラウンドから重み行列を生成し、各エネルギービンの分散は期待バックグラウンドに基づく。いくつかの実施形態では、射影ベクトルを生成する命令が、線源シグネチャ重み付き射影及びバックグラウンド重み付き射影をさらに生成し、射影ベクトルを線源シグネチャ重み付き射影とバックグラウンド重み付き射影との間の差分に設定する。いくつかの実施形態では、線源シグネチャが線源の遮蔽を表す。いくつかの実施形態では、命令が、異なる数の測定値の集約測定値をさらに生成し、各集約測定値について、集約測定値、射影ベクトル及び集約測定値の期待分散に基づいてメトリックを生成する。いくつかの実施形態では、命令が、メトリックが線源存在閾値を満たす時に、線源の存在が検出されたことをさらに示す。いくつかの実施形態では、命令が、メトリックが線源存在閾値を満たす時に、線源の存在が半決定的に検出されたことをさらに示す。いくつかの実施形態では、検出メトリックを生成する命令が、射影ベクトルと測定値との積を期待分散の平方根によって除算する。
いくつかの実施形態では、1又は2以上のコンピュータシステムによって実行される、順に収集された放射線の測定値における放射線源に関連するメトリックを生成する方法を提供する。方法は、線源の線源シグネチャ、推定バックグラウンド及びバックグラウンド基底ベクトルにアクセスする。方法は、以下の方程式によって表されるような射影ベクトルを生成し、
T=StW(I-B(BtWB)-1tW)
ここでのTは射影ベクトルを表し、Sは線源シグネチャを表し、Bは推定バックグラウンドを表し、Wはバックグラウンド基底ベクトルを表す。方法は、測定値にアクセスする。方法は、以下の方程式によって表されるようなメトリックを生成し、
Figure 0007022223000040
ここでのDMはメトリックを表し、Xは測定値を表し、|X|1は測定値の期待分散を表す。いくつかの実施形態では、方法が、メトリックに基づいて線源の存在を検出する。いくつかの実施形態では、方法が、メトリックに基づいて線源を識別する。いくつかの実施形態では、線源シグネチャが、エネルギービンに分割されたエネルギー範囲を表すヒストグラムであり、各エネルギービンが、一定時間間隔にわたってその線源が放射する光子数を表す値を有する。いくつかの実施形態では、線源シグネチャが線源の遮蔽を表す。いくつかの実施形態では、方法が、異なる数の測定値の集約測定値をさらに生成し、各集約測定値について、集約測定値、射影ベクトル及び集約測定値の期待分散に基づいてメトリックを生成する。
ハイブリッド整合フィルタ
いくつかの実施形態では、1又は2以上のコンピュータシステムによって実行される、放射線の測定値における放射線源に関連するメトリックを生成する方法を提供する。方法は、線源の線源シグネチャ及び推定バックグラウンドにアクセスする。方法は、線源シグネチャを取り除くバックグラウンドベクトルを生成する。方法は、推定バックグラウンドから導出された重み行列と、線源シグネチャ及び推定バックグラウンドとに基づいて射影ベクトルを生成する。方法は、測定値にアクセスする。方法は、測定値、射影ベクトル及び期待分散平均バックグラウンド(expected variance an average background)に基づいてメトリックを生成する。いくつかの実施形態では、線源シグネチャが、エネルギービンに分割されたエネルギー範囲を表すヒストグラムであり、各エネルギービンが、一定時間間隔にわたってその線源が放射する光子数を表す値を有する。いくつかの実施形態では、重み行列が推定バックグラウンドから生成され、各エネルギービンの分散が期待バックグラウンドに基づく。いくつかの実施形態では、線源シグネチャが線源の遮蔽を表す。いくつかの実施形態では、方法が、異なる数の測定値の集約測定値を生成し、各集約測定値について、集約測定値及び射影ベクトルに基づいてメトリックを生成する。いくつかの実施形態では、方法が、メトリックが線源存在閾値を満たす時に、線源の存在が検出されたことを示す。いくつかの実施形態では、方法が、メトリックが線源存在閾値を満たす時に、線源の存在が半決定的に検出されたことを示す。
いくつかの実施形態では、放射線の測定値における放射線源に関連するメトリックを生成するための1又は2以上のコンピュータシステムを提供する。1又は2以上のコンピュータシステムは、コンピュータ実行可能命令を記憶する1又は2以上のコンピュータ可読記憶媒体と、1又は2以上のコンピュータ可読記憶媒体に記憶されたコンピュータ実行可能命令を実行する1又は2以上のプロセッサとを含む。命令は、実行時に、線源の線源シグネチャ及び推定バックグラウンドにアクセスする。命令は、線源シグネチャを取り除くバックグラウンドベクトルを生成する。命令は、推定バックグラウンドから導出された重み行列と、線源シグネチャ及び推定バックグラウンドとに基づいて射影ベクトルを生成する。命令は、測定値にアクセスする。命令は、測定値、射影ベクトル及び期待分散平均バックグラウンドに基づいてメトリックを生成する。いくつかの実施形態では、線源シグネチャhs、エネルギービンに分割されたエネルギー範囲を表すヒストグラムであり、各エネルギービンが、一定時間間隔にわたってその線源が放射する光子数を表す値を有する。いくつかの実施形態では、重み行列が推定バックグラウンドから生成され、各エネルギービンの分散が期待バックグラウンドに基づく。いくつかの実施形態では、線源シグネチャが線源の遮蔽を表す。いくつかの実施形態では、命令が、異なる数の測定値の集約測定値をさらに生成し、各集約測定値について、集約測定値及び射影ベクトルに基づいてメトリックを生成する。いくつかの実施形態では、命令が、メトリックが線源存在閾値を満たす時に、線源の存在が検出されたことをさらに示す。いくつかの実施形態では、命令が、メトリックが線源存在閾値を満たす時に、線源の存在が半決定的に検出されたことをさらに示す。
いくつかの実施形態では、1又は2以上のコンピュータシステムによって実行される、順に収集された放射線の測定値における放射線源の存在を示すメトリックを生成する方法を提供する。方法は、線源の線源シグネチャ、推定バックグラウンド及びバックグラウンド基底ベクトルにアクセスする。方法は、以下の方程式によって表されるような射影ベクトルを生成し、
Figure 0007022223000041
ここでのTは射影ベクトルを表し、Sは線源シグネチャを表し、Wは基底ベクトルを表し、
Figure 0007022223000042
は以下の方程式によって表され、
Figure 0007022223000043
k及びμは、単位分散を有するメトリックを生成するように適合された変数を表し、μは以下の方程式によって表され、
Figure 0007022223000044
ここでの
Figure 0007022223000045
は、平均バックグラウンドを表す。方法は、測定値にアクセスする。方法は、以下の方程式によって表されるようなメトリックを生成し、
Figure 0007022223000046
ここでのDMはメトリックを表し、Xは測定値を表し、tは測定の時点を表し、Δtは期間の変化を表し、|Bt1は時点tにおける期待バックグラウンドを表す。いくつかの実施形態では、線源シグネチャが、エネルギービンに分割されたエネルギー範囲を表すヒストグラムであり、各エネルギービンが、一定時間間隔にわたってその線源が放射する光子数を表す値を有する。いくつかの実施形態では、線源シグネチャが線源の遮蔽を表す。いくつかの実施形態では、方法が、異なる数の測定値の集約測定値を生成し、各集約測定値について、集約測定値、射影ベクトル及び集約測定値の期待分散に基づいてメトリックを生成する。
二次元(「BD」)整合フィルタ
いくつかの実施形態では、1又は2以上のコンピュータシステムによって実行される、放射線の測定値における放射線源に関連するメトリックを生成する方法を提供する。方法は、測定値、線源の線源シグネチャ及び推定バックグラウンドにアクセスする。方法は、線源シグネチャを取り除くバックグラウンドベクトルを生成する。方法は、推定バックグラウンドから導出された重み行列と、線源シグネチャ及び推定バックグラウンドとに基づいて射影ベクトルを生成する。方法は、測定値にアクセスする。方法は、測定値、射影ベクトル及び期待分散平均バックグラウンドに基づいてメトリックを生成する。いくつかの実施形態では、線源シグネチャが、エネルギービンに分割されたエネルギー範囲を表すヒストグラムであり、各エネルギービンが、一定時間間隔にわたってその線源が放射する光子数を表す値を有する。いくつかの実施形態では、重み行列が推定バックグラウンドから生成され、各エネルギービンの分散が期待バックグラウンドに基づく。いくつかの実施形態では、線源シグネチャが線源の遮蔽を表す。いくつかの実施形態では、方法が、異なる数の測定値の集約測定値をさらに生成し、各集約測定値について、集約測定値及び射影ベクトルに基づいてメトリックを生成する。いくつかの実施形態では、方法が、メトリックが線源存在閾値を満たす時に、線源の存在が検出されたことを示す。いくつかの実施形態では、方法が、メトリックが線源存在閾値を満たす時に、線源の存在が半決定的に検出されたことを示す。
いくつかの実施形態では、放射線の測定値における放射線源に関連するメトリックを生成するための1又は2以上のコンピュータシステムを提供する。1又は2以上のコンピュータシステムは、1又は2以上のコンピュータシステムを制御するためのコンピュータ実行可能命令を記憶する1又は2以上のコンピュータ可読記憶媒体と、1又は2以上のコンピュータ可読記憶媒体に記憶されたコンピュータ実行可能命令を実行する1又は2以上のプロセッサとを含む。命令は、測定値、線源の線源シグネチャ及び推定バックグラウンドにアクセスする。命令は、線源シグネチャを取り除くバックグラウンドベクトルを生成する。命令は、推定バックグラウンドから導出された重み行列と、線源シグネチャ及び推定バックグラウンドとに基づいて射影ベクトルを生成する。命令は、測定値にアクセスする。命令は、測定値、射影ベクトル及び期待分散平均バックグラウンドに基づいてメトリックを生成する。いくつかの実施形態では、線源シグネチャが、エネルギービンに分割されたエネルギー範囲を表すヒストグラムであり、各エネルギービンが、一定時間間隔にわたってその線源が放射する光子数を表す値を有する。いくつかの実施形態では、重み行列が推定バックグラウンドから生成され、各エネルギービンの分散が期待バックグラウンドに基づく。いくつかの実施形態では、線源シグネチャが線源の遮蔽を表す。いくつかの実施形態では、命令が、異なる数の測定値の集約測定値をさらに生成し、各集約測定値について、集約測定値及び射影ベクトルに基づいてメトリックを生成する。いくつかの実施形態では、命令が、メトリックが線源存在閾値を満たす時に、線源の存在が検出されたことをさらに示す。いくつかの実施形態では、命令が、メトリックが線源存在閾値を満たす時に、線源の存在が半決定的に検出されたことを示す。
いくつかの実施形態では、1又は2以上のコンピュータシステムによって実行される、順に収集された放射線の測定値における放射線源の存在を示すメトリックを生成する方法を提供する。方法は、線源の線源シグネチャ、推定バックグラウンド及びバックグラウンド基底ベクトルにアクセスする。方法は、以下の方程式を解き、
Figure 0007022223000047
ここでのSは線源シグネチャを表し、
Figure 0007022223000048
はバックグラウンド成分の数に等しい成分の行ベクトルを表し、sは線源の推定カウントを表し、
Figure 0007022223000049
は各成分のバックグラウンド強度のベクトルを表し、Bはバックグラウンド基底ベクトルの行列であり、Xは測定値であり、ebはバックグラウンドでの推定総カウントであり、λは推定バックグラウンド総カウントの信頼性に基づく同調パラメータである。方法は、測定値にアクセスする。方法は、以下の方程式によって表されるようなメトリックを生成し、
Figure 0007022223000050
ここでのDMはメトリックを表し、κは、バックグラウンドでの推定総カウントとバックグラウンドでの期待バックグラウンド総カウントとのあらゆる差分のペナルティを表す。いくつかの実施形態では、方程式の解が、以下の方程式によって表される近似である。
Figure 0007022223000051
いくつかの実施形態では、線源シグネチャが、エネルギービンに分割されたエネルギー範囲を表すヒストグラムであり、各エネルギービンが、一定時間間隔にわたってその線源が放射する光子数を表す値を有する。いくつかの実施形態では、線源シグネチャが線源の遮蔽を表す。いくつかの実施形態では、方法が、異なる数の測定値の集約測定値をさらに生成し、各集約測定値について、集約測定値、射影ベクトル及び集約測定値の期待分散に基づいてメトリックを生成する。
LRT整合フィルタ
いくつかの実施形態では、1又は2以上のコンピュータシステムによって実行される、放射線の測定値における放射線源に関連するメトリックを生成する方法を提供する。方法は、線源の線源シグネチャ及び推定バックグラウンドにアクセスする。方法は、推定バックグラウンド及び推定バックグラウンド率に基づいて第1の仮説を生成する。方法は、推定バックグラウンド、推定バックグラウンド率及び線源シグネチャに基づいて第2の仮説を生成する。方法は、ポアソン分布を所与として第1の仮説の第1の尤度を生成する。方法は、ポアソン分布を所与として第2の仮説の第2の尤度を生成する。方法は、第1の尤度及び第2の尤度に基づいて射影ベクトルを生成する。方法は、測定値にアクセスする。方法は、測定値、射影ベクトル及び推定バックグラウンド率に基づいてメトリックを生成する。いくつかの実施形態では、線源シグネチャが、エネルギービンに分割されたエネルギー範囲を表すヒストグラムである。エネルギービンは、一定時間間隔にわたってその線源が放射する光子数を表す値を有する。いくつかの実施形態では、線源シグネチャが線源の遮蔽を表す。いくつかの実施形態では、方法が、異なる数の測定値の集約測定値をさらに生成し、各集約測定値について、集約測定値及び射影ベクトルに基づいてメトリックを生成する。いくつかの実施形態では、方法が、メトリックが線源存在閾値を満たす時に、線源の存在が検出されたことを示す。方法は、メトリックが線源存在閾値を満たす時に、線源の存在が半決定的に検出されたことを示す。
放射線の測定値における放射線源に関連するメトリックを生成するための1又は2以上のコンピュータシステムを提供する。1又は2以上のコンピュータシステムは、1又は2以上のコンピュータシステムを制御するためのコンピュータ実行可能命令を記憶する1又は2以上のコンピュータ可読記憶媒体と、1又は2以上のコンピュータ可読記憶媒体に記憶されたコンピュータ実行可能命令を実行する1又は2以上のプロセッサとを含む。命令は、線源の線源シグネチャ及び推定バックグラウンドにアクセスする。命令は、推定バックグラウンド及び推定バックグラウンド率に基づいて第1の仮説を生成する。命令は、推定バックグラウンド、推定バックグラウンド率及び線源シグネチャに基づいて第2の仮説を生成する。命令は、ポアソン分布を所与として第1の仮説の第1の尤度を生成する。命令は、ポアソン分布を所与として第2の仮説の第2の尤度を生成する。命令は、第1の尤度及び第2の尤度に基づいて射影ベクトルを生成する。命令は、測定値にアクセスする。命令は、測定値、射影ベクトル及び推定バックグラウンド率に基づいてメトリックを生成する。いくつかの実施形態では、線源シグネチャが、エネルギービンに分割されたエネルギー範囲を表すヒストグラムであり、各エネルギービンが、一定時間間隔にわたってその線源が放射する光子数を表す値を有する。いくつかの実施形態では、線源シグネチャが線源の遮蔽を表す。いくつかの実施形態では、命令が、異なる数の測定値の集約測定値を生成し、各集約測定値について、集約測定値及び射影ベクトルに基づいてメトリックを生成する。いくつかの実施形態では、命令が、メトリックが線源存在閾値を満たす時に、線源の存在が検出されたことを示す。いくつかの実施形態では、命令が、メトリックが線源存在閾値を満たす時に、線源の存在が半決定的に検出されたことを示す。
いくつかの実施形態では、1又は2以上のコンピュータシステムによって実行される、順に収集された放射線の測定値における放射線源の存在を示すメトリックを生成する方法を提供する。この方法は、以下の方程式によって表される仮説を構築し、
0=BsrΔt
Figure 0007022223000052
ここでのH0及びH1は仮説であり、Bsはバックグラウンド形状を表し、Ssは線源シグネチャ形状を表し、Brはバックグラウンド率推定を表し、Δtは期間の変化を表し、各形状は総カウントが1のヒストグラムである。方法は、以下の方程式によって表されるようなポアソン統計を所与として各測定値の尤度を計算し、
Figure 0007022223000053
ここでのhiは、仮説のi番目の要素を表す。方法は、以下の方程式によって表されるような仮説の比率を生成する。
Figure 0007022223000054
方法は、以下の方程式によって表されるようなメトリックを生成し、
Figure 0007022223000055
ここでのDMはメトリックを表し、κは、バックグラウンドでの推定総カウントとバックグラウンドでの期待バックグラウンド総カウントとのあらゆる差分のバイアス項を表す。いくつかの実施形態では、線源シグネチャが、エネルギービンに分割されたエネルギー範囲を表すヒストグラムであり、各エネルギービンは、一定時間間隔にわたってその線源が放射する光子数を表す値を有する。いくつかの実施形態では、線源シグネチャが線源の遮蔽を表す。いくつかの実施形態では、方法が、異なる数の測定値の集約測定値をさらに生成し、各集約測定値について、集約測定値、射影ベクトル及び集約測定値の期待分散に基づいてメトリックを生成する。
ランク平均
いくつかの実施形態では、1又は2以上のコンピュータシステムによって実行される、測定値の一時的変化を考慮するように測定値の測定カウントを調整する方法を提供する。方法は、測定値にアクセスする。方法は、各測定値について、その測定値の測定カウントを生成する。方法は、閾値カウントよりも高い測定カウントの平均である上位平均測定カウント(upper average measurement count)を生成する。測定は、上位平均測定カウント及び閾値を上回る測定カウントに基づいて確率分布の期待オフセットを計算する。方法は、各測定値について、その測定値の測定カウントから推定オフセットを減算する。いくつかの実施形態では、測定値が放射線の測定値であり、一時的変化がバックグラウンド放射線の変化の結果である。いくつかの実施形態では、方法が、測定値がいつ放射線源を含むかをさらに検出する。いくつかの実施形態では、グロスカウント検出アルゴリズムを使用して検出が実行される。いくつかの実施形態では、上位平均測定カウントが確率分布に基づく。
いくつかの実施形態では、測定値の一時的な変化を考慮するように測定値の測定カウントを調整する1又は2以上のコンピュータシステム。1又は2以上のコンピュータシステムは、1又は2以上のコンピュータシステムを制御するためのコンピュータ実行可能命令を記憶する1又は2以上のコンピュータ可読記憶媒体と、1又は2以上のコンピュータ可読記憶媒体に記憶されたコンピュータ実行可能命令を実行する1又は2以上のプロセッサとを含む。命令は、複数の測定値の各測定値について、その測定値の測定カウントを生成する。命令は、閾値カウントを上回る測定カウントの平均である上位平均測定カウントを生成する。命令は、上位平均測定カウント及び閾値を超える測定カウントに基づいて確率分布の期待オフセットを計算する。命令は、各測定値について、その測定値の測定カウントから推定オフセットを減算する。いくつかの実施形態では、測定値が放射線の測定値であり、一時的変化がバックグラウンド放射線の変化の結果である。いくつかの実施形態では、命令が、測定値がいつ放射線源を含むかをさらに検出する。いくつかの実施形態では、グロスカウント検出アルゴリズムを使用して検出が実行される。いくつかの実施形態では、上位平均測定カウントが確率分布に基づく。
漸進的射影
いくつかの実施形態では、1又は2以上のコンピュータシステムによって実行される、測定値における線源の線源ヒストグラムの存在を検出するために収集された測定値の測定カウントのバックグラウンドカウント測定ヒストグラムのバックグラウンドヒストグラムを推定する方法を提供する。方法は、以前の測定ヒストグラムから導出された以前のバックグラウンドヒストグラムの線形結合に及ぶヒストグラムのスパニングベクトルにアクセスする。方法は、現在の測定ヒストグラムシーケンスの現在のバックグラウンドヒストグラムを計算する。方法は、現在のバックグラウンドヒストグラムがスパニングベクトルとの強い関連性又は強い分離性を有するかどうかを判定する。方法は、現在のバックグラウンドヒストグラムがスパニングベクトルとの強い関連性又は強い分離性を有すると判定すると、現在のバックグラウンドヒストグラムに基づいてスパニングベクトルを修正する。方法は、このスパニングベクトルを修正した後に、多様性を高めるようにスパニングベクトルを調整する。いくつかの実施形態では、調整が、スパニングベクトルによって形成される相関行列との固有値関連性(eigenvalues association)を最大化しようと試みる。いくつかの実施形態では、方法が、調整されたスパニングベクトルを考慮するターゲット測定値における線源の存在を検出する検出アルゴリズムを適用する。いくつかの実施形態では、線源が放射線源である。いくつかの実施形態では、以前の測定ヒストグラムが所定のヒストグラムである。いくつかの実施形態では、以前の測定ヒストグラムが、同じ収集プロセス中であって現在の測定ヒストグラムのシーケンスの収集前に収集されたヒストグラムを含む。いくつかの実施形態では、同じ収集プロセス中に集まらない以前の測定ヒストグラム。
いくつかの実施形態では、測定値における線源の線源ヒストグラムの存在を検出するために収集された測定値の測定カウントのバックグラウンドカウント測定ヒストグラムのバックグラウンドヒストグラムを推定する1又は2以上のコンピュータシステムを提供する。1又は2以上のコンピュータシステムは、1又は2以上のコンピュータシステムを制御するためのコンピュータ実行可能命令を記憶する1又は2以上のコンピュータ可読記憶媒体と、1又は2以上のコンピュータ可読記憶媒体に記憶されたコンピュータ実行可能命令を実行する1又は2以上のプロセッサとを含む。命令は、以前の測定ヒストグラムから導出された以前のバックグラウンドヒストグラムの線形結合に及ぶヒストグラムのスパニングベクトルにアクセスする。命令は、現在の測定ヒストグラムシーケンスの現在のバックグラウンドヒストグラムを計算する。命令は、現在のバックグラウンドヒストグラムがスパニングベクトルとの強い関連性又は強い分離性を有するかどうかを判定する。命令は、現在のバックグラウンドヒストグラムがスパニングベクトルとの強い関連性又は強い分離性を有すると判定すると、現在のバックグラウンドヒストグラムに基づいてスパニングベクトルを修正する。命令は、このスパニングベクトルを修正した後に、多様性を高めるようにスパニングベクトルを調整する。いくつかの実施形態では、命令が、スパニングベクトルによって形成される相関行列との固有値関連性を最大化しようと試みる。いくつかの実施形態では、命令が、調整されたスパニングベクトルを考慮するターゲット測定値における線源の存在を検出する検出アルゴリズムをさらに適用する。いくつかの実施形態では、線源が放射線源である。いくつかの実施形態では、以前の測定ヒストグラムが所定のヒストグラムである。いくつかの実施形態では、以前の測定ヒストグラムが、同じ収集プロセス中であって現在の測定ヒストグラムのシーケンスの収集前に収集されたヒストグラムを含む。いくつかの実施形態では、同じ収集プロセス中に集まらない以前の測定ヒストグラム。
構造的特徴及び/又は行為に特有の言語で主題を説明したが、添付の特許請求の範囲に定める主題は、必ずしも上述した特定の特徴又は行為に限定されるものではないと理解されたい。むしろ、上述した特定の特徴及び行為は、請求項を実施する形態例として開示される。従って、本発明は、添付の特許請求の範囲によらずに限定されるものではない。
900 バックグラウンドRAを推定
901 i=0
902 ++i>N
903 x[]=sort(x[i,t])
904 最上位xカウントの平均を計算
905 Off=期待オフセット
906 x[i,t]をオフセットだけ調整

Claims (23)

  1. 放射線源を識別するための1又は2以上のコンピュータシステムであって、
    放射線の測定値を受け取り、
    1又は2以上の線源について、前記測定値内に線源が存在するかどうかを示す検出メトリックを生成し、
    前記検出メトリックを評価して前記測定値内に線源が存在するかどうかを検出する、
    放射線源検出器のコンピュータ実行可能命令と、
    前記測定値内に前記線源の存在が検出された時に、
    1又は2以上の線源について、前記測定値内に線源が存在するかどうかを示す識別メトリックを生成し、
    前記測定値及び前記1又は2以上の識別メトリックに基づいて、前記測定値内に線源が存在しないかどうかを示す帰無仮説メトリックを生成し、
    前記1又は2以上の識別メトリック及び前記帰無仮説メトリックを評価して、前記測定値内に線源が存在する場合には該線源を識別する、
    放射線源識別器のコンピュータ実行可能命令と、
    を記憶する1又は2以上のコンピュータ可読記憶媒体と、
    前記1又は2以上のコンピュータ可読記憶媒体に記憶された前記コンピュータ実行可能命令を実行する1又は2以上のプロセッサと、
    を備えることを特徴とする1又は2以上のコンピュータシステム。
  2. 前記放射線源検出器は、線源の検出線源シグネチャに基づいて前記線源の前記検出メトリックを生成し、前記放射線検出器は、線源の複数の識別線源シグネチャに基づいて前記線源の前記識別メトリックを生成する、
    請求項1に記載の1又は2以上のコンピュータシステム。
  3. 前記線源の識別線源シグネチャは、異なる遮蔽を有する前記線源を表す、
    請求項2に記載の1又は2以上のコンピュータシステム。
  4. 前記放射線源識別器は、識別された線源の放射線源クラスを識別する、
    請求項1に記載の1又は2以上のコンピュータシステム。
  5. 前記測定値は、該測定値を収集した前記放射線源検出器のドリフトを考慮するように校正される、
    請求項1に記載の1又は2以上のコンピュータシステム。
  6. 前記放射線源識別器は、各線源の集約メトリックを生成する、
    請求項1に記載の1又は2以上のコンピュータシステム。
  7. ウィンドウ内の前記測定値が集約され、集約測定値に基づいて放射線が検出され識別される、
    請求項1に記載の1又は2以上のコンピュータシステム。
  8. コンピュータシステムによって実行される、放射線の測定値から放射線源の存在を検出する方法であって、
    1又は2以上の線源について、
    1又は2以上の検出アルゴリズムについて、
    現在の測定値の以前の測定値に基づいて生成されたバックグラウンド放射線の推定値を考慮する前記検出アルゴリズムを使用して、前記現在の測定値と前記線源の線源シグネチャとの間の類似性を示すメトリックを生成するステップと、
    前記線源の1又は2以上のメトリックから前記線源の集約メトリックを生成するステップと、
    1又は2以上の線源の前記集約メトリックを分析して、前記現在の測定値内に線源が存在するかどうかを判定するステップと、
    前記現在の測定値内に線源が存在する可能性が高いとの判定時に、前記線源の存在が検出されたことを示すステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  9. 前記線源の存在が検出された以前の測定値を除く以前の測定値に基づいてバックグラウンド放射線の推定値を生成するステップをさらに含む、
    請求項8に記載の方法。
  10. 前記バックグラウンド放射線の推定値は、バックグラウンド放射線の測定値及び事前推定値に基づく重み付け平均である、
    請求項9に記載の方法。
  11. 線源シグネチャは、線源の識別及び前記線源の遮蔽に関連する、
    請求項8に記載の方法。
  12. 各検出アルゴリズムについて、線源に関連する線源シグネチャ毎にメトリックが生成される、
    請求項11に記載の方法。
  13. 測定値は、各エネルギー範囲の光子数を含むエネルギー範囲のヒストグラムによって表される、
    請求項8に記載の方法。
  14. 複数のウィンドウ測定値の各々についてメトリックが生成され、各ウィンドウは、前記現在の測定値及び多くの隣接する以前の測定値を含む、
    請求項8に記載の方法。
  15. 検出アルゴリズムは係数に関連し、前記係数をバックグラウンド放射線の推定値に基づいて動的に調整するステップをさらに含む、
    請求項8に記載の方法。
  16. 前記集約メトリックの前記分析は、検出アルゴリズム、ウィンドウサイズ及び集約メトリックを含む特徴を有する特徴ベクトルと、線源が存在するかどうかを示す各特徴ベクトルのラベルとを含むトレーニングデータを使用してトレーニングされた分類器を適用するステップを含む、
    請求項8に記載の方法。
  17. 前記特徴ベクトルは、収集された放射線の測定値から生成される、
    請求項16に記載の方法。
  18. 前記特徴ベクトルは、シミュレートされた放射線の測定値から生成される、
    請求項16に記載の方法。
  19. 前記現在の測定値を、該測定値を収集するために使用された検出器に関連するドリフトを考慮するように校正するステップをさらに含む、
    請求項18に記載の方法。
  20. コンピュータシステムによって実行される、放射線の測定値から放射線源を識別する方法であって、
    検出線源シグネチャに基づいて線源の存在が検出された現在の測定値を受け取るステップと、
    前記検出線源シグネチャよりも包括的な複数の識別線源シグネチャの各々について、前記線源の前記存在を検出する際に生成されるバックグラウンド放射線の推定値を考慮する識別アルゴリズムを使用して、現在の測定値と前記線源の線源シグネチャとの間の類似性を示すメトリックを生成するステップと、
    各線源について、前記線源の線源シグネチャを使用して生成された1又は2以上のメトリックに基づいて線源メトリックを生成するステップであって、複数のメトリックに基づいて少なくとも1つの線源メトリックが生成されるステップと、
    前記現在の測定値と前記バックグラウンド放射線の推定値との間の類似性を示す帰無仮説メトリックを生成し、前記線源及び前記バックグラウンド放射線の推定値をターゲットとし、前記線源メトリック及び前記帰無仮説メトリックをターゲットメトリックとするステップと、
    各ターゲットについて、前記現在の測定値内の前記ターゲットの存在を表す、前記ターゲットの前記ターゲットメトリックに基づくターゲット確率を生成するステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  21. 複数の放射線源クラスの各々について、ターゲット確率に基づいて、前記現在の測定値が前記放射線源クラスの線源を表す放射線源クラス確率を生成するステップをさらに含む、
    請求項20に記載の方法。
  22. 前記ターゲット確率の生成は、各ターゲットの事前確率を考慮する、
    請求項20に記載の方法。
  23. 前記識別アルゴリズムは、正規直交部分空間射影の整合フィルタアルゴリズムに基づく、
    請求項20に記載の方法。
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