JP7021583B2 - 殺菌方法および殺菌装置 - Google Patents

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Description

本発明は、粉粒状の乾燥食品に付着した細菌・ウィルスを殺菌する殺菌方法および殺菌装置に関する。
近年、食品などの製造販売に関する衛生管理の重要性が高まっており、特に輸入加工食品においては殺菌処理の必要性が高まってきている。従来、このような食品に対する殺菌方法としては種々の方法が知られている。
例えば、特許文献1には、液状の被処理物に高い圧力を加える高圧処理を行うことにより細菌等を不活化する殺菌方法が開示されている。また、特許文献2には、乾燥ひじきなどの固形食品からなる被処理物に付着した細菌を、高温の蒸気を吹き付けた後にマイクロ波を照射することによって加熱殺菌する殺菌方法が開示されている。また、特許文献3には、殺菌室内にオゾンを導入し、当該殺菌室内に配置された器具に対して殺菌処理を行う殺菌方法が開示されている。
しかしながら、特許文献1に開示された殺菌方法は、液状の被処理物にしか適用できず、また、特許文献2に開示された殺菌方法においては、被処理物が粉粒状の食品である場合は当該被処理物が加湿によりダマになってしまい、均質に殺菌することができなくなる。また、特許文献2および特許文献3に開示された殺菌方法においては、加熱により被処理物(食品)の変質や品質劣化を招くおそれがある。
一方、被処理物の変質や品質劣化を回避する殺菌方法としては、被処理物を加湿する技術と被処理物にオゾンを曝露する技術とを組み合わせることによって被処理物に付着した殺菌・ウィルスを不活化する殺菌方法が挙げられる。
例えば、特許文献4には、殺菌室の湿度を所定の湿度まで上げた後、鶏卵等の被処理物を当該殺菌室内に収容し、この状態で被処理物をオゾンに曝露する方法が開示されている。
また、特許文献5には、オゾン雰囲気下において被処理物の表面に結露を生じさせる殺菌方法が開示されている。
また、特許文献6には、被処理物が収容されたチャンバ内にオゾンガスを充満させ、当該チャンバ内に水を散布しながらチャンバ内の雰囲気を循環させる殺菌方法が開示されている。
特開平07-087942号公報 特開2000-225178号公報 特開昭63-240864号公報 特開平11-332533号公報 特開平10-80264号公報 特開2017-164260号公報
しかしながら、本発明の発明者らが鋭意検討したところ、上記のようなオゾンを利用した殺菌方法においては、同じオゾン曝露量で被処理物を殺菌処理したにも関わらず、殺菌の程度(殺菌効果)に差異が生じるという問題があること、すなわち殺菌の再現性が取れず、従って安定した殺菌効果が得られない、という問題があることが判明した。このように、従来において、食品の表面に付着した細菌・ウィルスを殺菌する殺菌方法においては殺菌の再現性が確保されていない、という問題がある。
このような問題は、例えば特開2006-247098号公報に示唆されているように、殺菌処理時における被処理物の水分活性の違いにより生じていると考えられる。すなわち、被処理物の水分活性が殺菌処理毎にバラついていた結果、殺菌の程度に差異が生じていたものと考えられる。ここに、水分活性とは、食品中の自由水の割合を表す数値であり、食品の保存性の指標とされている。
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、その目的は、粉粒状の乾燥食品よりなる被処理物に対する殺菌処理を高い信頼性および高い効率で行うことができる殺菌方法を提供することにある。
本発明の殺菌方法は、粉粒状の乾燥食品よりなる被処理物に水分を付与する水分付与工程と、
前記水分付与工程を経た被処理物をオゾンにより殺菌する殺菌工程とを含むことを特徴とする。
本発明の殺菌方法は、粉粒状の乾燥食品よりなる被処理物に水分を付与する水分付与工程と、
前記水分付与工程を経た被処理物を殺菌する殺菌工程とを含み、
前記殺菌工程が、波長200nm以下の紫外線を前記被処理物の表面に照射することにより行われることを特徴とする。
本発明の殺菌方法においては、前記水分付与工程は、水のエアロゾルを含む気体を供給することにより行われるものであることが好ましい。
本発明の殺菌方法においては、前記被処理物は、その表面が親油性を有するものである構成とすることができる。
本発明の殺菌装置は、粉粒状の乾燥食品よりなる被処理物を収容する容器と、
前記容器内に水分を供給する水分供給手段と、
前記容器内にオゾンを供給するオゾン供給手段と、
前記水分供給手段および前記オゾン供給手段の動作を制御する制御部と
を有し、
前記制御部は、前記水分供給手段により前記容器内に水分を供給した後、前記オゾン供給手段による前記容器内へのオゾンの供給を行うものであることを特徴とする。
本発明の殺菌装置においては、前記被処理物が撹拌されるよう前記容器を回動させる容器回動手段をさらに備える構成とすることができる。
本発明の殺菌装置においては、前記容器内に設けられた、オゾンを分解する波長域の紫外線よりなるオゾン分解用紫外線を放射するオゾン分解用紫外線光源をさらに備え、
前記制御部が、前記水分供給手段、前記オゾン供給手段および前記オゾン分解用紫外線光源の動作を制御するものであり、
前記制御部は、前記水分供給手段により前記容器内に水分を供給した後、前記オゾン供給手段による前記容器内へのオゾンの供給、および、前記オゾン分解用紫外線光源の点灯を行う構成とすることができる。
本発明の殺菌装置においては、前記オゾン分解用紫外線光源および前記オゾン生成用紫外線光源が、共通の紫外線光源よりなる構成とすることができる。
本発明の殺菌装置においては、前記オゾン供給手段は、前記容器内に設けられた、波長200nm以下の紫外線よりなるオゾン生成用紫外線を放射するオゾン生成用紫外線光源よりなる構成とすることができる。
本発明の殺菌装置においては、前記水分供給手段は、水のエアロゾルを含む気体を前記容器内に供給するものであることが好ましい。
本発明の殺菌装置においては、前記容器を冷却する冷却手段をさらに備える構成とすることができる。
本発明の殺菌装置においては、前記制御部は、前記水分供給手段の動作中、および/または、前記オゾン供給手段の動作中に、前記容器回動手段を動作させるものであることが好ましい。
本発明の殺菌装置においては、前記オゾン分解用紫外線光源は、前記容器回動手段によって回動される容器における回動軸方向に沿って、前記容器内に設けられることが好ましい。
本発明の殺菌方法においては、粉粒状の乾燥食品よりなる被処理物を殺菌する殺菌工程を行う前に、被処理物に水分を付与する水分付与工程が行われる。従って、本発明の殺菌方法によれば、殺菌工程に供される被処理物を、常に適切な水分活性を有する状態(水分賦活状態)とすることができるので、殺菌処理毎に被処理物の水分活性が大きくバラつくことが防止される。その結果、同じオゾン曝露量の殺菌処理毎に殺菌効果の差異が大きく生じることなく殺菌処理毎の殺菌効果に高い再現性が得られ、高い信頼性で安定した殺菌効果が得られる。
本発明の殺菌装置は、水分供給手段により被処理物が収容された容器内に水分を供給した後、オゾン供給手段による容器内へのオゾンの供給を行う制御部を有する。これにより、本発明の殺菌装置によれば、粉粒状の乾燥食品よりなる被処理物の殺菌処理において、容器内へのオゾンの供給が開始される時点における、被処理物の水分活性を常に適切に制御することができるので、当該殺菌装置を用いた異なる殺菌処理毎に被処理物の水分活性が大きくバラつくことが防止される。その結果、同じオゾン曝露量の殺菌処理毎に殺菌効果の差異が大きく生じることなく殺菌処理毎の殺菌効果に高い再現性が得られ、高い信頼性で安定した殺菌効果が得られる。
本発明の第1の実施の形態に係る殺菌装置の構成の一例を示す、処理容器の筒軸に沿った断面図である。 (a)は図1のA-A線断面図であり、(b)は図1のB-B線断面図である。 第1の実施の形態に係る殺菌装置を用いた殺菌方法を示すフローチャート図である。 本発明の第1の実施の形態に係る殺菌装置の変形例を示す、処理容器の筒軸に沿った断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る殺菌装置の別の変形例を示す、処理容器の筒軸に沿った断面図である。 (a)は図5のA-A線断面図であり、(b)は図5のB-B線断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る殺菌装置の構成の一例を示す、処理容器の筒軸に沿った断面図である。 (a)は図7のA-A線断面図であり、(b)は図7のB-B線断面図である。 第2の実施の形態に係る殺菌装置を用いた殺菌方法を示すフローチャート図である。 本発明の第3の実施の形態に係る殺菌装置の構成の一例を示す、オゾン生成用紫外線光源の光軸に沿った断面図である。 図10の殺菌装置における、オゾン分解用紫外線光源の光軸に沿った断面図である。 (a)は図10および図11のA-A線断面図であり、(b)は図10および図11のB-B線断面図である。 第3の実施の形態に係る殺菌装置を用いた殺菌方法を示すフローチャート図である。 本発明の第3の実施の形態に係る殺菌装置の変形例を示す、オゾン生成用紫外線光源の光軸に沿った断面図である。 図14の殺菌装置における、オゾン分解用紫外線光源の光軸に沿った断面図である。 (a)は図14および図15のA-A線断面図であり、(b)は図14および図15のB-B線断面図である。 本発明の第4の実施の形態に係る殺菌装置の構成の一例を示す、処理容器の筒軸に沿った断面図である。 (a)は図17のA-A線断面図であり、(b)は図17のB-B線断面図である。
以下、本発明の殺菌方法および殺菌装置の実施の形態について説明する。
<殺菌方法>
本発明の殺菌方法は、被処理物に対して紫外線を照射して殺菌するための殺菌方法である。具体的には、被処理物の周囲の雰囲気(以下、「処理環境雰囲気」という。)に対して紫外線が照射されて生成されるオゾン(O3 )を利用して被処理物の表面を殺菌する方法である。
本発明の殺菌方法の対象物である被処理物は、粉粒状の乾燥食品である。乾燥食品とは、乾燥した状態で市場に流通される嫌湿性物品である。また、粉粒状の乾燥食品とは、粉末状および粒状のものである。ここに、粉粒状の乾燥食品の具体例としては、例えば、青汁粉末、糀粉末等の健康食品;穀物発酵物;ブラックペッパー、ホワイトペッパー、花椒、山椒、ウコン、バジル、クマザサ等の香辛料;葛根湯等の漢方剤等が挙げられる。本発明の殺菌方法においては、その表面が親油性を有する被処理物、すなわち表面の撥水性が高い被処理物(例えばブラックペッパー、ホワイトペッパー、バジル等)に対しても、高い信頼性で安定した殺菌効果が得られる。
本発明の殺菌方法は、被処理物に水分を付与する水分付与処理が行われる水分付与工程と、水分付与工程を経た被処理物を殺菌する殺菌処理が行われる殺菌工程とを含む方法である。
〔水分付与工程〕
水分付与工程において被処理物に水分が付与されることにより、被処理物の表面に付着している菌が芽胞を形成した状態とされにくくなる。また、後述する殺菌処理においてオゾンを含有する気体(以下、「オゾン含有気体」ともいう。)に曝露されたときにオゾンと水分との反応によりOHラジカルを生成させることができる。
水分付与工程において行われる水分付与処理は、例えば水のエアロゾルを含む気体(水の微粒子を含む気体)または加湿した気体(水蒸気状態の水を含む気体)等の水分含有気体を被処理物に対して供給する方法や、水に被処理物を浸漬する方法等により行われる。水分付与処理は、水分中への被処理体の香り成分などの溶出を抑止する観点から、水に被処理物を浸漬する方法よりも水分含有気体を被処理物に対して供給する方法によって行われることが好ましい。
水分含有気体を被処理物に供給する方法としては、水分含有気体を被処理物に噴霧する方法や、被処理物を水分含有気体中に通過させる方法が挙げられる。
水分付与処理は、水分含有気体を被処理物に供給する方法によって行われることが好ましく、特に水のエアロゾルを含む気体を被処理物に供給する方法により行われることが好ましい。水分含有気体を被処理物に供給する方法によれば、被処理物に水分が衝突することにより当該被処理物の表面に水分が十分に付着した状態とすることができる、すなわち、被処理物の表面の水分活性を適切な状態とすることができ、その結果、確実に所期の殺菌効果を得ることができる。
水のエアロゾルを含む気体は、水槽中の水に超音波振動を与えるなどの方法により調製することができる。また、加湿した気体は、水槽中の水を加熱して蒸発させるなどの方法により調製することができる。
〔待機工程〕
本発明の殺菌方法においては、水分付与工程と殺菌工程との間に、被処理物を撹拌しながら待機させる待機工程が行われてもよい。水分付与工程と殺菌工程との間に待機工程が行われることにより、被処理物の表面全域に水分が供給されて馴染み、これにより、細菌・ウィルスがより不活化されやすい状態とすることができる。
本発明の殺菌方法においては、殺菌工程の前に水分付与処理が停止している必要はないが、被処理物へのオゾン生成用紫外線やオゾン分解用紫外線の照射効率の観点から、水分付与処理は殺菌工程が開始される前に停止していることが好ましい。
〔殺菌工程〕
殺菌工程においては、紫外線の照射により被処理物に対する殺菌処理が行われる。殺菌処理は、被処理物をオゾン含有気体に曝露することにより行われることが好ましく、具体的には、(1)オゾン生成用紫外線の照射によりオゾンを発生する気体(以下、「オゾン原料気体」という。)を含有する処理環境雰囲気中に載置された被処理物の表面にオゾン生成用紫外線を照射する方法、または、(2)殺菌処理が行われる処理容器の外部に備えられた例えば放電式オゾン発生器や紫外線式オゾン発生器などのオゾン発生器において発生させたオゾンを含有する気体をオゾン含有気体として処理容器内に導入する方法により行われることが好ましい。被処理物をオゾン含有気体に曝露する殺菌処理によれば、被処理物自体の温度上昇を阻害することができるため、被処理物の変質や品質劣化が生じにくい。
オゾン生成用紫外線は、酸素に吸収されてオゾンを発生する波長域の紫外線であり、波長200nm以下の紫外線であることが好ましく、波長172nmを含む波長域の紫外線であることがより好ましい。
上記(1)の方法においては、処理環境雰囲気におけるオゾン原料気体に対してオゾン生成用紫外線を照射することによってオゾン含有気体を得、得られたオゾン含有気体に被処理物を曝露する、すなわち被処理物をオゾン含有気体(オゾン)に接触させることにより、当該被処理物の殺菌処理が行われる。
また、「オゾン原料気体」とは、少なくとも酸素を含有する気体を示し、オゾン原料気体の具体例としては、空気が挙げられる。
殺菌処理において、オゾンとして、オゾン原料気体にオゾン生成用紫外線を照射する方式(光化学反応方式)により生成されるものを用いることにより、オゾン生成時のNOxの発生程度を低く抑制することができるため、水分が付与された被処理物がオゾン含有気体に接触したときに当該水分にNOxが溶け込み、硝酸として被処理物に付着した状態となってしまうことが抑止される。すなわち、被処理物(食品)を摂取する際の人体への悪影響が抑止される。
殺菌処理において、オゾン生成用紫外線が波長200nm以下の紫外線であることにより、オゾン原料気体に含有されている酸素が分解されることによってオゾンが生成される。具体的に説明すると、酸素分子にオゾン生成用紫外線が照射されることにより、当該酸素分子が分解(解離)して酸素原子が生じ、その酸素原子と他の酸素分子が結合することによってオゾンが生成される。
また、オゾン生成用紫外線が波長172nmの光を含むことによれば、オゾン生成用紫外線をオゾン原料気体に照射することによって、活性酸素の一種である過酸化水素(H2 2 )を高い効率で生成させることができる。そのため、高い殺菌効率を得ることができる。
処理環境雰囲気は、オゾン原料気体よりなり、具体的には、空気、またはボンベなどから供給される圧縮空気や酸素が好適に用いられる。
殺菌処理におけるオゾン原料気体に対するオゾン生成用紫外線の照射条件は、被処理物の種類などを考慮して適宜に定められる。
オゾン原料気体に対するオゾン生成用紫外線の照射条件の一例として、放射強度は、例えば23.3〔mW/cm2 〕であり、照射時間は、例えば14.6〔msec〕である。
殺菌処理においては、殺菌効率を高める観点から、オゾン原料気体にオゾン生成用紫外線が照射されることによって得られたオゾン含有気体は、直ちに処理に供されることが好ましい。
また、殺菌処理において、被処理物に対するオゾン含有気体の曝露時間(処理時間)は、オゾン含有気体におけるオゾン濃度に応じ、被処理物の種類および被処理物において必要とされる処理などを考慮して適宜に定められる。
具体的には、被処理物に必要とされる処理が大腸菌の殺菌処理である場合には、オゾン含有気体におけるオゾン濃度との関係において、当該オゾン濃度〔ppm〕と被処理物に対するオゾン含有気体の曝露時間〔min〕との積の値(CT値)が、60以上であることが好ましい。
本発明の殺菌方法においては、殺菌処理においてオゾン含有気体に曝露された被処理物に、オゾンを分解する波長域の紫外線よりなるオゾン分解用紫外線が照射されてもよい。具体的には、オゾン生成用紫外線と共にオゾン分解用紫外線が被処理物に照射されてもよい。ここに、「オゾンを分解する波長域の紫外線」とは、波長200~300nmの紫外線を示す。
殺菌処理における被処理物に対するオゾン分解用紫外線の照射条件は、被処理物の種類やオゾン生成用紫外線の照射条件などを考慮して適宜に定められる。
被処理物に対するオゾン分解用紫外線の照射条件の一例として、放射強度は、例えば10〔mW/cm2 〕であり、照射時間は、例えば1000〔msec〕である。
また、殺菌処理における処理温度は、例えば室温とされることが好ましい。
本発明の殺菌方法において、オゾン生成用紫外線を放射するオゾン生成用紫外線光源としては、波長200nm以下の光を放射するもの、具体的には、キセノンエキシマランプ、希ガス蛍光ランプおよびLED素子などが用いられる。
オゾン生成用紫外線光源がエキシマランプまたは希ガス蛍光ランプよりなるものである場合には、大きなオゾン発生量を得るために、水銀ランプに比して大きな投入電力が必要とされることがない。そのため、高い効率でオゾンを生成することができる。また、エキシマランプおよび希ガス蛍光ランプは、水銀ランプに比して発熱量が少ないものであることから、ランプからの熱によって、生成されたオゾンが分解(熱分解)されることが抑制され、またランプからの熱に起因するオゾン生成空間の温度上昇を抑制するための冷却手段を設ける必要がない。さらに、エキシマランプおよび希ガス蛍光ランプは、環境温度によらず一定の発光効率が得られることから、オゾン生成用紫外線光源の配置環境によらず、所期の発光効率を得ることができる。
また、オゾン生成用紫外線光源がLED素子よりなるものである場合には、当該オゾン生成用紫外線光源は、例えば、複数のLED素子が、放熱基板上に適宜に配列されてなる構成を有するものとされる。
ここに、本発明において、「エキシマランプ」とは、Kogelschatz,Pure&Appl.Chem.Vol.62,No.9,1990,p1667-1674に示されているように、誘電体を介して50Hz~数MHzの高周波電圧が印加されることによって生じる放電(誘電体バリア放電)を利用するランプである。
また、「希ガス蛍光ランプ」とは、例えば、両端に封止部が形成された、石英ガラスなどの透光性を有する誘電体材料よりなる筒状の発光管を有し、この発光管の内部に、キセノン、アルゴンおよびクリプトンなどの希ガスが封入され、当該発光管の内周面に蛍光体層が形成されたものである。そして、発光管には、一対の外部電極が、当該発光管の管軸方向に沿って互いに離間して設けられている。このような希ガス蛍光ランプにおいては、一対の外部電極に対して高周波電圧を印加することにより、誘電体(石英ガラスよりなる発光管の管壁)が介在された状態の一対の外部電極の間において放電が形成される。その結果、発光管の内部において希ガスエキシマ分子が形成され、この希ガスエキシマ分子が基底状態に遷移する際、エキシマ光が放出される。このエキシマ光により蛍光体層を構成する蛍光体が励起され、当該蛍光体層から紫外線が発生し、その光が発光管の外部に向かって放射される。
オゾン生成用紫外線光源の好ましい具体例としては、中心波長172nmの光を放射するキセノンエキシマランプが挙げられる。
オゾン生成用紫外線光源は、オゾン生成用紫外線と共にオゾン分解用紫外線を放射するものであってもよく、オゾン分解用紫外線を放射しないものであってもよい。
オゾン生成用紫外線およびオゾン分解用紫外線を同時に放射する紫外線光源の好ましい具体例としては、蛍光体を塗布したエキシマランプ、KrClエキシマランプ、キセノンランプ、重水素ランプなどが挙げられる。
オゾン生成用紫外線を放射せずにオゾン分解用紫外線を放射するオゾン分解用紫外線光源の好ましい具体例としては、波長254nmの光を放射する低圧水銀ランプや、波長283nmの光を放射するXeBrエキシマランプなどが挙げられる。
<殺菌装置>
本発明の殺菌方法は、例えば以下の本発明の殺菌装置を用いて実行することができる。
本発明の殺菌装置は、粉粒状の乾燥食品よりなる被処理物を収容する処理容器と、この処理容器内に水分を供給する水分供給手段と、処理容器内にオゾンを供給するオゾン供給手段と、処理容器内に設けられた、オゾン分解用紫外線を放射するオゾン分解用紫外線光源と、これらの水分供給手段、オゾン供給手段およびオゾン分解用紫外線光源の動作を制御する制御部とを有するものである。
〔第1の実施の形態に係る殺菌装置〕
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る殺菌装置の構成の一例を示す、処理容器の筒軸に沿った断面図であり、図2の(a)は図1のA-A線断面図、(b)は図1のB-B線断面図である。
この第1の実施の形態に係る殺菌装置10は、粉粒状の乾燥食品を被処理物Wとするものであり、被処理物Wを収容して処理(水分付与処理および殺菌処理)するための円筒状の処理容器11と、当該処理容器11の内部に配置された、紫外線を放射する棒状光源20とを備えるものである。
処理容器11は、直円筒状の筒状体11aと、当該筒状体11aの両端部を開閉自在に閉塞する円盤状の蓋部材11b,11bとよりなり、筒状体11aの筒軸Cが水平方向(図1のX方向)に伸びる状態で使用されるものである。蓋部材11b,11bには、各々筒軸Cを含む中央部に、厚み方向(図1のX方向)に貫通する貫通孔11H,11Hが形成されている。蓋部材11b,11bの貫通孔11H,11Hには、紫外線透過性を有し、蓋部材11bの貫通孔11Hの内径よりも小さい外径を有する円筒状の保護部材13の両端部が各々挿通され、当該保護部材13の外周面と処理容器11の筒状体11aの内周面との間に環状空間が形成され、当該保護部材13の筒軸が処理容器11の筒状体11aの筒軸Cと略一致する状態に保持されている。処理容器11の蓋部材11bと保護部材13との間には、後述する容器回動手段30によって処理容器11が回転されたときに保護部材13または棒状光源20と処理容器11とが物理的に干渉しないよう、間隙Gが設けられている。
棒状光源20は、保護部材13の内径よりも小さい外径を有する直管状の発光管21を有するものである。棒状光源20は、保護部材13の内部に挿通されており、さらに、当該発光管21の管軸(ランプ中心軸)が筒状体11aの筒軸Cと略一致するよう、すなわち発光管21の管軸が水平方向(図1のX方向)に伸びる姿勢が維持される状態で、処理容器11の外部に備えられた支持部材(図示せず)によってその両端部が支持されている。
この殺菌装置10においては、処理容器11の内部空間(保護部材13の外周面と処理容器11の筒状体11aの内周面との間に形成された環状空間)によって処理空間Sが構成されている。
この殺菌装置10においては、被処理物Wを撹拌させるように処理容器11を回動させる容器回動手段30が備えられている。この殺菌装置10における容器回動手段30は、処理容器11を、筒状体11aの筒軸Cを回動軸として回転させるものである。
容器回動手段30は、具体的には、支持台40上に載置された動力部32と、当該動力部32によって回転される2本のローラ31,31とよりなる。
動力部32には、上面(図1および図2の上面)に2本の樋状の動力伝達溝32a,32aが処理容器11の筒軸Cと平行に、かつ、筒軸Cからの距離が等しくなる位置に互いに離間して形成されている。この動力部32の動力伝達溝32a,32aは、断面が略円弧状のものよりなり、当該断面の略円弧の内径はローラ31,31の外径よりも大きいものとされ、当該動力伝達溝32a,32a内に、ローラ31,31が、動力伝達溝32a,32aが伸びる方向と同じ方向に伸びる状態で配置されている。
この容器回動手段30においては、動力部32によってローラ31,31が一方向、例えば図2において反時計回り方向に回転されることにより、処理容器11の筒状体11aが従動して時計回り方向に回転される。
動力部32におけるローラ31を回転させる具体的な動力機構としては、適宜のものを採用することができる。
処理容器11の筒状体11aにおいては、内周面の全面がオゾンに対する耐性を有しており、また必要に応じて棒状光源20からの光に対する遮光性を有している。この筒状体11aは、ステンレス鋼やフッ素樹脂などの耐オゾン性材料よりなることが好ましい。
また、筒状体11aは、内周面における、少なくとも棒状光源20からの光が照射される領域が、紫外線に対する光反射機能を有するものであることが好ましい。
筒状体11aが、棒状光源20からの光が照射される領域において光反射機能を有するものであることにより、棒状光源20から放射される紫外線を有効に利用することができるため、高い効率でオゾンを生成することができる。
この図の例において、筒状体11aは、金属(具体的には、SUS316)よりなることにより、内周面の全面がオゾンに対する耐性を有するものとされており、また棒状光源20からの光に対する遮光性を有するものとされている。
保護部材13は、被処理物Wからの微粉末などの汚れから棒状光源20を保護するものであり、オゾン生成用紫外線およびオゾン分解用紫外線に対する透過性を有する材料からなるものであればよく、例えば石英ガラスからなるものを用いることができる。
棒状光源20は、例えば上述のようなエキシマランプよりなり、具体的に説明すると、例えば石英ガラスなどの紫外線透過材料によって構成され、一端が封止され、他端にピンチシール法によって形成された扁平状の封止部22が形成された直円筒状の発光管21を備えている。この発光管21の内部には、キセノンガスなどの希ガスが封入されていると共に、コイル状の内部電極23が、発光管21の管軸に沿って伸びるように配設されている。この内部電極23は、内部リードを介して封止部22に埋設された金属箔24に電気的に接続されており、金属箔24には、封止部22の外端面から外方に突出する内部電極用外部リード25の一端部が電気的に接続されている。また、発光管21の外周面には、網状の外部電極26が設けられており、外部電極26には、封止部22に沿って伸びる外部電極用外部リード(図示せず)の一端部が電気的に接続されている。そして、内部電極23と外部電極26とが、発光管21の内部空間および発光管21の管壁を介して対向する領域において、発光領域が形成されている。このようにして、発光管21の内部に放電空間が形成されている。棒状光源20の封止部22には、セラミック製のベース部材(図示せず)が装着されている。このベース部材には、2つの給電線が離間して配設されており、一方の給電線(図示せず)には外部電極用外部リードの他端部が接続されると共に、他方の給電線29には内部電極用外部リード25の他端部が接続されている。そして、棒状光源20は、内部電極23が、金属箔24、内部電極用外部リード25およびベース部材の給電線29を介して高周波電源(図示せず)に接続され、外部電極26が、外部電極用外部リードおよびベース部材の一方の給電線を介して接地されている。
この殺菌装置10におけるオゾン供給手段は、処理容器11内に設けられた、酸素に吸収されてオゾンを発生する波長の紫外線、具体的には波長200nm以下の紫外線よりなるオゾン生成用紫外線を含む光を放射するオゾン生成用紫外線光源よりなり、この第1の実施の形態に係る殺菌装置10においては、オゾン生成用紫外線光源が棒状光源20から構成される。
また、殺菌装置10には、処理容器11内にオゾンを分解する波長域の光(オゾン分解用紫外線)を放射するオゾン分解用紫外線光源が備えられ、この第1の実施の形態に係る殺菌装置10においては、オゾン分解用紫外線光源も棒状光源20から構成される。
すなわち、この第1の実施の形態に係る殺菌装置10においては、オゾン分解用紫外線光源およびオゾン生成用紫外線光源が、共通の紫外線光源(棒状光源20)よりなる。
具体的には、棒状光源20は、波長200nm以下の紫外線よりなるオゾン生成用紫外線と、波長240~280nmの紫外線よりなるオゾン分解用紫外線とを同時に放射するものであり、この同一の棒状光源20から放射される紫外線によって、オゾン生成とオゾン分解とが同時に行われる。
この殺菌装置10における水分供給手段15は、水分含有気体として水のエアロゾルを含む気体を処理容器11内に供給するものである。
具体的には、水分供給手段15は、水分含有気体を生成する水分含有気体生成部15aと、当該水分含有気体生成部15aで生成された水分含有気体を処理容器11内に供給する水分供給管15bとよりなる。
水分含有気体生成部15aは、処理容器11の外部に設けられている。また、水分供給管15bは、水分含有気体生成部15aと連通する管よりなり、当該水分含有気体生成部15aから蓋部材11bの貫通孔11Hにおける蓋部材11bと保護部材13との間隙Gを介して伸び、その先端の供給口が処理容器11の処理空間S内に位置されるよう設けられている。
処理容器11と水分供給管15bとの間には、容器回動手段30によって処理容器11が回転されたときに当該水分供給管15bと処理容器11とが物理的に干渉しないよう、間隙が設けられている。
水分含有気体生成部15aは、例えば水槽と、当該水槽中の水に超音波振動を与える超音波付与機構とを備えるものとすることができる。この水分含有気体生成部15aにおいては、水槽中の水に超音波振動が与えられることにより水のエアロゾルを含む気体が生成される。
制御部17は、棒状光源20の動作と、水分供給手段15の動作と、容器回動手段30の動作とを制御するものである。
制御部17によって制御される棒状光源20の動作には、点灯/消灯および点灯時に放射する紫外線の強度(照射強度)の調整が含まれる。また、制御部17によって制御される水分供給手段15の動作には、水分含有気体生成部15aにおける水分含有気体の生成開始/生成停止、水分供給管15bから処理容器11内への水分含有気体の導入開始/導入停止、および、水分供給管15bから処理容器11内への水分含有気体の導入量の調整が含まれる。制御部17によって制御される容器回動手段30の動作には、処理容器11の回転開始/回転停止および回転速度の調整が含まれる。
制御部17においては、具体的には、水分供給手段15によって処理容器11内に水分含有気体を供給した後に、棒状光源20を点灯してオゾン生成用紫外線およびオゾン分解用紫外線を放射することにより、処理容器11内にオゾン含有気体を供給すると共に当該処理容器11内のオゾンを分解する制御が行われる。また、制御部17においては、水分供給手段15の動作中、および/または、棒状光源20の点灯中すなわちオゾン供給手段の動作中に、容器回動手段30を動作させる制御が行われる。
殺菌装置10の寸法の一例を挙げると、処理容器11の筒状体11aの直径(内径)が50mm(すなわち半径t1が25mm)、長さが150mm、保護部材13の外径が20mm、内径が18mm、棒状光源20と筒状体11aの内表面との距離t2が17mm、棒状光源20の発光管21の外径が16mmである。また、間隙Gの大きさすなわち処理容器11の蓋部材11bと保護部材13との距離は0.5mmである。
このような殺菌装置10において、処理容器11の未回転状態における棒状光源20と被処理物Wとの距離t3は、被処理物Wの種類によっても異なるが、例えば10~200mm程度とされることが好ましい。
本発明の殺菌方法を、上記の殺菌装置10を用いる例で説明する。
図3は、第1の実施の形態に係る殺菌装置を用いた殺菌方法を示すフローチャート図である。
第1の実施の形態に係る殺菌装置10においては、まず、処理容器11に被処理物Wを投入した(step1)後、制御部17により容器回動手段30が動作されて処理容器11の回転が開始される(step2)。
このとき、処理容器11と棒状光源20とが互いに接触しないで独立するよう配置されているので、処理容器11が回転されても棒状光源20は回転されず、従って、棒状光源20の発光管21から伸びる給電線29にねじれなどが発生することが抑止される。
(1)水分付与工程
次いで、制御部17により水分供給手段15が動作される。すなわち、水分含有気体生成部15aにおいて、水槽中の水に対して超音波振動を与えることにより、水のエアロゾルを含む気体(水の微粒子を含む気体)が調製され、この水のエアロゾルを含む気体が、水分供給管15bを介して処理容器11内に導入される(step3)。これにより、被処理物Wの表面に水のエアロゾルを含む気体が噴霧されて被処理物Wに水分が付与される水分付与処理が行われる。所定の量の水分含有気体が処理容器11内に導入された後、水のエアロゾルを含む気体の導入が停止される(step4)。
(2)待機工程
水分付与工程を経た後であって殺菌工程が行われる前にも、容器回動手段30による処理容器11の回転が継続されることにより被処理物Wが撹拌されて当該被処理物Wの表面全域に水のエアロゾルを含む気体が行き渡る。
(3)殺菌工程
このように水分付与工程および待機工程を経た後、制御部17により棒状光源20が点灯される(step5)。このとき、処理容器11の内部は間隙Gを介して外部と連通しているので、外部雰囲気(空気)がオゾン原料気体として処理容器11内に存在している。そして、処理容器11が回転されながら、棒状光源20が点灯状態とされる。これにより、処理容器11内のオゾン原料気体に対して棒状光源20からのオゾン生成用紫外線が照射されて、オゾン原料気体中の酸素がオゾン生成用紫外線を吸収することによってオゾン生成反応が生じてオゾンが生成される。被処理物Wの表面近傍のオゾン原料気体中の酸素から生成されたオゾンは、被処理物Wと接触し、当該被処理物Wに付与された水分と反応してOHラジカルが生成される。また、棒状光源20が点灯されている間、この棒状光源20からはオゾン生成用紫外線と共にオゾン分解用紫外線も放射されている。オゾン分解用紫外線は、処理容器11内に生成されたオゾンに照射されて、当該オゾンが分解されて酸素原子が生成される。これらのOHラジカルおよび酸素原子の活性種(O(1d))による酸化反応によって、当該被処理物Wの表面に付着された細菌・ウィルスが殺菌される。
所定の間、オゾン生成用紫外線およびオゾン分解用紫外線が処理容器11内に放射された後、制御部17により棒状光源20が消灯される(step6)。その後、制御部17によって容器回動手段30の動作が停止されて処理容器11の回転が停止される(step7)。その後、殺菌処理が施された被処理物Wを処理容器11から取出す(step8)。
以上のような第1の実施の形態に係る殺菌装置10を用いた殺菌方法においては、粉粒状の乾燥食品よりなる被処理物Wに水分を付与する水分付与工程が行われることにより、被処理物Wの表面に付着している菌が芽胞を形成した状態とされにくくなる。そして、この殺菌方法においては、被処理物Wを殺菌する殺菌工程を行う前に、水分付与工程が行われる。従って、この殺菌方法によれば、殺菌工程に供される被処理物Wを、常に適切な水分活性を有する状態(水分賦活状態)とすることができるので、殺菌処理毎に被処理物Wの水分活性が大きくバラつくことが防止される。その結果、同じオゾン曝露量の殺菌処理毎に殺菌効果の差異が大きく生じることなく殺菌処理毎の殺菌効果に高い再現性が得られ、高い信頼性で安定した殺菌効果が得られる。
このような殺菌方法においては、水分付与工程において、被処理物の表面の撥水性の程度に関わらず、被処理物を高い再現性で常に適切な水分活性を有する状態とすることができる。従って、表面が親油性を有する、すなわち表面の撥水性が高い被処理物に対して殺菌処理を行う場合であっても、高い信頼性で安定した殺菌効果が得られる。
以上のような殺菌装置10は、水分供給手段15により被処理物Wが収容された処理容器11内に水分を供給した後、棒状光源20の点灯を行う制御部を有する。これにより、この殺菌装置10によれば、被処理物Wの殺菌処理において、棒状光源20からのオゾン生成用紫外線およびオゾン分解用紫外線の被処理Wへの照射が開始される時点における、被処理物Wの水分活性を常に適切に制御することができるので、当該殺菌装置10を用いた異なる殺菌処理毎に被処理物Wの水分活性が大きくバラつくことが防止される。その結果、同じオゾン曝露量の殺菌処理毎に殺菌効果の差異が大きく生じることなく殺菌処理毎の殺菌効果に高い再現性が得られ、高い信頼性で安定した殺菌効果が得られる。
また、この殺菌装置10においては、水分供給手段15の動作中、および、棒状光源20の点灯中に処理容器11を回動させる容器回動手段30が備えられているので、処理容器11を回転して被処理物Wを撹拌しながら水分付与処理および殺菌処理を行うことができる。従って、被処理物Wの全体に高い均一性で水分を付与することができると共に被処理物Wの全体に高い均一性で棒状光源20からの紫外線(オゾン生成用紫外線およびオゾン分解用紫外線)を照射することができ、その結果、被処理物Wの全体に対して均質に殺菌処理を行うことができる。
以上、本発明の第1の実施の形態に係る殺菌装置10および当該殺菌装置10を用いた殺菌方法について具体的に説明したが、第1の実施の形態に係る殺菌装置10および当該殺菌装置10を用いた殺菌方法は以上の例に限定されるものではなく、種々の変更を加えることができる。
例えば、殺菌装置は、図4に示される殺菌装置10Aのように、水分供給手段15における水分供給管15cは、保護部材13の内部から、当該保護部材13の管壁を厚み方向に貫通する貫通孔13Hを介して処理容器11内に伸びるよう配置されたものであってもよい。図4において、図1の殺菌装置10と同じ部材には、同符号を付した。
また例えば、第1の実施の形態に係る殺菌装置10は、オゾン分解用紫外線光源を備えていない構成を有していてもよい。すなわち第1の実施の形態に係る殺菌装置10においては、棒状光源20として、オゾン生成用紫外線を放射し、かつ、オゾン分解用紫外線を放射しないものが用いられてもよい。この場合、制御部17を、水分供給手段15による水分付与処理が行われた後、棒状光源20が点灯されて処理容器11内にオゾンが供給されるものとして構成すればよい。
また例えば、殺菌装置は、保護部材が処理容器を筒軸方向に貫通するよう設けられる構成のものに限定されない。
具体的には、図5および図6に示される殺菌装置10Bのように、先端部が閉塞された有底円柱状の保護部材13Aが用いられる構成を有していてもよい。詳細には、先端部(図5における左端部)が閉塞された有底円筒状の有底筒状体11cと、当該有底筒状体11cの基端部(図5における右端部)を開閉自在に閉塞する、筒軸Cを含む中央部に厚み方向(図5のX方向)に貫通する貫通孔11Hが形成された円盤状の蓋部材11bとよりなる処理容器11Aを有し、保護部材13Aが、処理容器11Aの蓋部材11bの貫通孔11Hに、当該保護部材13Aの外周面と処理容器11Aの有底筒状体11cにおける筒状部の内周面との間に環状空間が形成されるように、処理容器11Aの有底筒状体11cの筒軸Cと同軸状に挿通され、かつ、その先端部が処理空間S内に位置されるよう、保持された構成を有していてもよい。図5において、図1の殺菌装置10と同じ部材には、同符号を付した。
この殺菌装置10Bにおいては、処理容器11Aを有底筒状体11cの筒軸Cを回動軸として回転させる容器回動手段30Aが備えられている。
容器回動手段30Aは、具体的には、処理容器11Aの先端部(図5における左端部)を外側から把持するキャップ状の把持部33と、当該把持部33を回転させるロッド状の動力伝達部34とよりなる。
この容器回動手段30Aにおいては、動力伝達部34が一方向、例えば図6において反時計回り方向に回転されることにより、把持部33および処理容器11Aの有底筒状体11cが反時計回り方向に回転される。
動力伝達部34を回転させる具体的な動力機構としては、適宜のものを採用することができる。
〔第2の実施の形態に係る殺菌装置〕
図7は、本発明の第2の実施の形態に係る殺菌装置の構成の一例を示す、処理容器の筒軸に沿った断面図であり、図8の(a)は図7のA-A線断面図、(b)は図7のB-B線断面図である。
この殺菌装置10Cは、処理容器11を冷却する冷却手段を備え、水分供給手段15が、水分含有気体として加湿した気体(以下、「加湿気体」という。)を処理容器11内に供給するものであること以外は第1の実施の形態に係る殺菌装置と同様の構成を有する。第1の実施の形態に係る殺菌装置10と同様の構成を有するものを同じ符号で示す。
この殺菌装置10Cの水分供給手段15の水分含有気体生成部15aは、例えば水槽と、当該水槽中の水を加熱して蒸発させる加熱機構とを備えるものとすることができる。この水分含有気体生成部15aにおいては、水槽中の水が加熱されて蒸発されることにより加湿気体が生成される。
そして、この殺菌装置10Cにおいては、冷却手段が、第1の実施の形態に係る殺菌装置10の容器回動手段30において2本のローラ31,31の代わりに熱電方式の冷却ローラ35,35が設けられた容器回動手段30Bによって構成されている。すなわち、容器回動手段30Bは、容器回動手段であると同時に冷却手段でもある。容器回動手段30Bの冷却ローラ35,35は、処理容器11を回転させると共に、処理容器11を冷却するものである。熱電方式の冷却ローラは、冷却水を使用せず、冷却ローラ内に熱電変換素子(ペルチェ素子)が搭載されて、ペルチェ効果により当該冷却ローラが冷却されるものである。
この殺菌装置10Cを用いた本発明の殺菌方法を説明する。
図9は、第2の実施の形態に係る殺菌装置を用いた殺菌方法を示すフローチャート図である。
第2の実施の形態に係る殺菌装置10Cにおいては、まず、処理容器11に被処理物Wを投入した(step1)後、制御部17により冷却手段が動作されて容器回動手段30Bの冷却ローラ35,35の冷却が開始され、これに伴い処理容器11が冷却され(step2)、その結果、処理容器11内の被処理物Wも冷却される。冷却ローラ35,35の冷却が開始された後、容器回動手段30Bの動力部32が動作されて冷却ローラ35,35が回転され、これに伴い処理容器11の回転が開始される(step3)。
(1)水分付与工程
次いで、制御部17により水分供給手段15が動作される。すなわち、水分含有気体生成部15aにおいて、水槽中の水が加熱されて蒸発することにより、加湿気体が調製され、この加湿気体が水分供給管15bを介して処理容器11内に導入される(step4)。冷却された被処理物Wの表面においては、処理容器11内に導入された加湿気体に含まれる水分による結露が生じ、これにより被処理物Wの表面に水分が供給される。これにより、被処理物Wに水分が付与される水分付与処理が行われる。所定の量の水分含有気体が処理容器11内に導入された後、加湿気体の導入が停止される(step5)。
(2)待機工程
水分付与工程を経た後であって殺菌工程が行われる前にも、容器回動手段30Bによる処理容器11の回転が継続されることにより被処理物Wが撹拌されて当該被処理物Wの表面全域に加湿気体が行き渡る。
(3)殺菌工程
このように水分付与工程および待機工程を経た後、制御部17により棒状光源20が点灯される(step6)。このとき、処理容器11の内部は間隙Gを介して外部と連通しているので、外部雰囲気(空気)がオゾン原料気体として処理容器11内に存在している。そして、処理容器11が回転されながら、棒状光源20が点灯状態とされる。これにより、処理容器11内のオゾン原料気体に対して棒状光源20からのオゾン生成用紫外線が照射されて、オゾン原料気体中の酸素がオゾン生成用紫外線を吸収することによってオゾン生成反応が生じてオゾンが生成される。被処理物Wの表面近傍のオゾン原料気体中の酸素から生成されたオゾンは、被処理物Wと接触し、当該被処理物Wに付与された水分と反応してOHラジカルが生成される。また、棒状光源20が点灯されている間、この棒状光源20からはオゾン生成用紫外線と共にオゾン分解用紫外線も放射されている。オゾン分解用紫外線は、処理容器11内に生成されたオゾンに照射されて、当該オゾンが分解されて酸素原子が生成される。そして、このOHラジカルおよび酸素原子の活性種(O(1d))による酸化反応によって、当該被処理物Wの表面に付着された細菌・ウィルスが殺菌される。
所定の間、オゾン生成用紫外線およびオゾン分解用紫外線が処理容器11内に放射された後、制御部17により棒状光源20が消灯される(step7)。その後、制御部17によって容器回動手段30Bの動作が停止されて処理容器11の回転が停止される(step8)。さらに、冷却ローラ35,35における冷却が停止される(step9)。その後、殺菌処理が施された被処理物Wを処理容器11から取出す(step10)。
以上のような第2の実施の形態に係る殺菌装置10Cを用いた殺菌方法によれば、第1の実施の形態に係る殺菌装置10を用いた殺菌方法における効果と同様の効果を得ることができ、さらに、被処理物Wへの水分の付与が、加湿気体に含まれる水分による結露によって行われることにより、被処理物Wに液状の水が過剰に供給されることを抑止することができる。
また、冷却ローラ35,35の冷却が当該冷却ローラ35,35の回転に先行して行われることにより、すなわち処理容器11の回転開始時には処理容器11が冷却されていることにより、処理容器11内の被処理物W同士の摩擦による当該被処理物Wの温度上昇を抑制することができる。
また、冷却ローラ35,35の冷却が棒状光源20の点灯に先行して行われることにより、すなわち棒状光源20の点灯開始時には処理容器11が冷却されていることにより、処理容器11内で生成されたオゾンの熱分解の速度を低下させることができて殺菌処理に供されるオゾンの量の低減が抑制され、その結果、高い殺菌処理効率が得られる。なお、オゾンの熱分解によって生成される基底状態の酸素原子(O(3p))は、オゾンの紫外線による分解によって生成される酸素原子の活性種(O(1d))よりも反応性が低い。
また、被処理物Wへの水分の付与が、冷却された被処理体Wに対して加熱により調製された加湿気体が供給されることにより被処理物Wの近傍で水蒸気状態の水が液状化することによって行われる構成によれば、加湿気体を冷却した気体が被処理物Wに供給されることによって被処理物Wへの水分の付与が行われる場合と比較して、加湿気体に含有させることができる水分量が多いために被処理物Wの表面に結露を生じさせ易いので、被処理物Wへの水分の付与を迅速かつ均一に行うことができる。
以上、本発明の第2の実施の形態に係る殺菌装置10Cおよび当該殺菌装置10Cを用いた殺菌方法について具体的に説明したが、第2の実施の形態に係る殺菌装置10Cおよび当該殺菌装置10Cを用いた殺菌方法は以上の例に限定されるものではなく、種々の変更を加えることができる。
例えば、殺菌方法において、冷却手段の動作(冷却ローラの冷却)は、加湿空気が処理容器内に導入される前に開始されることに限定されず、少なくとも処理容器内に加湿空気が導入されるときに被処理物が冷却されている構成であればよい。具体的には、冷却手段の動作(冷却ローラの冷却)が容器回動手段の動作後に開始される構成であってもよい。
また例えば、この第2の実施の形態に係る殺菌装置10Cは、オゾン分解用紫外線光源を備えていない構成を有していてもよい。すなわち第2の実施の形態に係る殺菌装置10Cにおいては、棒状光源20として、オゾン生成用紫外線を放射し、かつ、オゾン分解用紫外線を放射しないものが用いられてもよい。この場合、制御部17を、水分供給手段15による水分付与処理が行われた後、棒状光源20が点灯されて処理容器11内にオゾンが供給されるものとして構成すればよい。
〔第3の実施の形態に係る殺菌装置〕
図10は、本発明の第3の実施の形態に係る殺菌装置の構成の一例を示す、オゾン生成用紫外線光源の光軸に沿った断面図であり、図11は、図10の殺菌装置における、オゾン分解用紫外線光源の光軸に沿った断面図であり、図12の(a)は図10および図11のA-A線断面図、(b)は図10および図11のB-B線断面図である。なお、図10は、図12(a)および(b)のD-D線断面図にあたり、図11は図12(a)および(b)のE-E線断面図にあたる。
この殺菌装置10Dは、保護部材13の内部に、オゾン生成用紫外線光源として第1の棒状光源20が備えられると共に、オゾン分解用紫外線光源として、第2の棒状光源25が、第1の棒状光源20と平行に伸びるよう備えられていること以外は第1の実施の形態に係る殺菌装置10と同様の構成を有する。第1の棒状光源20は、第1の実施の形態に係る殺菌装置10における棒状光源20と同様の構成を有するものである。第1の実施の形態に係る殺菌装置10と同様の構成を有するものを同じ符号で示す。
すなわち、この第3の実施の形態に係る殺菌装置10Dにおいては、オゾン分解用紫外線光源およびオゾン生成用紫外線光源が、別個の紫外線光源(第1の棒状光源20および第2の棒状光源25)よりなる。
第1の棒状光源20は、例えば上述のようなエキシマランプよりなる。第2の棒状光源25は、例えば波長254nmの光を放射する低圧水銀ランプよりなり、給電線28を介して高周波電源(図示せず)に接続されている。
第3の実施の形態に係る殺菌装置10Dにおける制御部17は、第1の棒状光源20(オゾン生成用紫外線光源)および第2の棒状光源25(オゾン分解用紫外線光源)の動作を、別個に制御するものである。
この殺菌装置10Dを用いた本発明の殺菌方法を説明する。
図13は、第3の実施の形態に係る殺菌装置を用いた殺菌方法を示すフローチャート図である。
第3の実施の形態に係る殺菌装置10Dにおいては、まず、処理容器11に被処理物Wを投入した(step1)後、制御部17により容器回動手段30が動作されて処理容器11の回転が開始される(step2)。
(1)水分付与工程
次いで、制御部17により水分供給手段15が動作される。すなわち、水分含有気体生成部15aにおいて、水槽中の水に対して超音波振動を与えることにより、水のエアロゾルを含む気体(水の微粒子を含む気体)が調製され、この水のエアロゾルを含む気体が、水分供給管15bを介して処理容器11内に導入される(step3)。これにより、被処理物Wの表面に水のエアロゾルを含む気体が噴霧されて被処理物Wに水分が付与される水分付与処理が行われる。所定の量の水分含有気体が処理容器11内に導入された後、水のエアロゾルを含む気体の導入が停止される(step4)。
(2)待機工程
水分付与工程を経た後であって殺菌工程が行われる前にも、容器回動手段30による処理容器11の回転が継続されることにより被処理物Wが撹拌されて当該被処理物Wの表面全域に水のエアロゾルを含む気体が行き渡る。
(3)殺菌工程
このように水分付与工程および待機工程を経た後、制御部17により第1の棒状光源20(オゾン生成用紫外線光源)が点灯される(step5)。このとき、処理容器11の内部は間隙Gを介して外部と連通しているので、外部雰囲気(空気)がオゾン原料気体として処理容器11内に存在している。そして、処理容器11が回転されながら、第1の棒状光源20(オゾン生成用紫外線光源)が点灯状態とされる。これにより、処理容器11内のオゾン原料気体に対して第1の棒状光源20(オゾン生成用紫外線光源)からのオゾン生成用紫外線が照射されて、オゾン原料気体中の酸素がオゾン生成用紫外線を吸収することによってオゾン生成反応が生じてオゾンが生成される。被処理物Wの表面近傍のオゾン原料気体中の酸素から生成されたオゾンは、被処理物Wと接触し、当該被処理物Wに付与された水分と反応してOHラジカルが生成される。所定の間、オゾン生成用紫外線が処理容器11内に放射された後、制御部17により第1の棒状光源20(オゾン生成用紫外線光源)が消灯される(step6)。その後、制御部17により第2の棒状光源25(オゾン分解用紫外線光源)が点灯される(step7)。処理容器11内のオゾンに対して第2の棒状光源25(オゾン分解用紫外線光源)からのオゾン分解用紫外線が被処理物Wの周囲に存在するオゾンに照射されることにより、酸素原子の活性種(O(1d))が生成される。所定の間、オゾン分解用紫外線が処理容器11内に放射された後、制御部17により第2の棒状光源25(オゾン分解用紫外線光源)が消灯される(step8)。これらのOHラジカルおよび酸素原子の活性種(O(1d))による酸化反応によって、当該被処理物Wの表面に付着された細菌・ウィルスが殺菌される。
その後、制御部17によって容器回動手段30の動作が停止されて処理容器11の回転が停止される(step9)。その後、殺菌処理が施された被処理物Wを処理容器11から取出す(step10)。
以上のような第3の実施の形態に係る殺菌装置10Dを用いた殺菌方法によれば、第1の実施の形態に係る殺菌装置10を用いた殺菌方法における効果と同様の効果を得ることができ、さらに、制御部17によって第1の棒状光源20(オゾン生成用紫外線光源)および第2の棒状光源25(オゾン分解用紫外線光源)の動作が独立して制御されることにより、オゾンの生成量に対するオゾンの分解量を適切に制御することができる。従って、一般に被処理物Wを劣化させやすいオゾン分解用紫外線の照射量を必要最小限に抑制する制御を行うことができる。
また、制御部17によって第1の棒状光源20(オゾン生成用紫外線光源)を消灯した後に第2の棒状光源25(オゾン分解用紫外線光源)を点灯させる制御を行うことによって、オゾンの生成とオゾンの分解との間に適宜の時間を介在させることによって、第1の棒状光源20の近傍で生成されたオゾンが被処理物Wの近傍に到達した段階で当該オゾンを分解させることができる。
以上、本発明の第3の実施の形態に係る殺菌装置10Dおよび当該殺菌装置10Dを用いた殺菌方法について具体的に説明したが、第3の実施の形態に係る殺菌装置10Dおよび当該殺菌装置10Dを用いた殺菌方法は以上の例に限定されるものではなく、種々の変更を加えることができる。
例えば、この殺菌装置10Dを用いた殺菌方法においては、必要に応じて、第1の棒状光源20(オゾン生成用紫外線光源)の点灯によるオゾンの生成と、第2の棒状光源25(オゾン分解用紫外線光源)の点灯によるオゾンの分解とよりなる工程(図13における点線で囲ったスキーム)を複数回繰り返すことができる。このようにオゾンの生成とオゾンの分解とよりなる工程を複数回繰り返すことによって、被処理物Wに照射される紫外線、特に大気中を透過し易く被処理物Wに届き易いオゾン分解用紫外線の量を適切な量に減らすことができ、その結果、オゾンの分解による被処理物Wの殺菌効果が得られながら被処理物Wの紫外線による劣化を抑制することができる。
また例えば、殺菌装置は、第1の棒状光源20(オゾン生成用紫外線光源)および第2の棒状光源25(オゾン分解用紫外線光源)が共通の保護部材内に設けられる構成のものに限定されない。
具体的には、図14~図16に示される殺菌装置10Eのように、処理容器11の蓋部材11b,11bの貫通孔11H,11Hに、紫外線透過性を有する2本の円筒状の保護部材13B,13Cの両端部が各々挿通され、当該保護部材13B,13Cの筒軸がそれぞれ処理容器11の筒状体11aの筒軸Cと平行とされる状態に保持されている。処理容器11の蓋部材11bと各々の保護部材13B,13Cとの間には、容器回動手段30によって処理容器11が回転されたときに保護部材13B,13Cと処理容器11とが物理的に干渉しないよう、間隙Gが設けられている。そして、一方の保護部材13Bの内部に第1の棒状光源20(オゾン生成用紫外線光源)が処理容器11の筒軸Cと平行に伸びるよう設けられると共に、他方の保護部材13Cの内部に第2の棒状光源25(オゾン分解用紫外線光源)が処理容器11の筒軸Cと平行に伸びるよう設けられている。図14~図16において、図10~図12の殺菌装置10Dと同じ部材には、同符号を付した。
保護部材13B,13Cは、それぞれ、オゾン生成用紫外線およびオゾン分解用紫外線に対する透過性を有する材料からなるものであればよく、いずれも、例えば石英ガラスからなるものを用いることができ、特に合成石英ガラスからなるものを用いることが好ましい。
〔第4の実施の形態に係る殺菌装置〕
図17は、本発明の第4の実施の形態に係る殺菌装置の構成の一例を示す、処理容器の筒軸に沿った断面図であり、図18の(a)は図17のA-A線断面図、(b)は図17のB-B線断面図である。
この殺菌装置10Fは、第3の実施の形態に係る殺菌装置10Dにおいて、第1の棒状光源20が設けられておらず、オゾン供給手段が、処理容器11の外部に備えられたオゾン発生器16aと、当該オゾン発生器16aにおいて発生させたオゾンを処理容器11内に供給するオゾン供給管16bとよりなるオゾン供給部16から構成されるものであること以外は第3の実施の形態に係る殺菌装置10Dと同様の構成を有する。この殺菌装置10Fにおいて、棒状光源25は、第3の実施の形態に係る殺菌装置10Dにおける第2の棒状光源25と同様の構成を有するものである。第3の実施の形態に係る殺菌装置10Dと同様の構成を有するものを同じ符号で示す。
オゾン発生器16aとしては、例えば放電式オゾン発生器や紫外線式オゾン発生器などを用いることができる。
オゾン供給管16bは、オゾン発生器16aと連通する管よりなり、その先端が、水分供給手段15の水分供給管15bに連結されるよう設けられている。
この殺菌装置10Fを用いた本発明の殺菌方法を説明する。
第4の実施の形態に係る殺菌装置10Fにおいては、まず、処理容器11に被処理物Wを投入した後、制御部17により容器回動手段30が動作されて処理容器11の回転が開始される。
このとき、処理容器11と棒状光源25(オゾン分解用紫外線光源)とが互いに接触しないで独立するよう配置されているので、処理容器11が回転されても棒状光源25(オゾン分解用紫外線光源)は回転されず、従って、棒状光源25(オゾン分解用紫外線光源)から伸びる給電線28にねじれなどが発生することが抑止される。
(1)水分付与工程
次いで、制御部17により水分供給手段15が動作される。すなわち、水分含有気体生成部15aにおいて、水槽中の水に対して超音波振動を与えることにより、水のエアロゾルを含む気体(水の微粒子を含む気体)が調製され、この水のエアロゾルを含む気体が、水分供給管15bを介して処理容器11内に導入される。これにより、被処理物Wの表面に水のエアロゾルを含む気体が噴霧されて被処理物Wに水分が付与される水分付与処理が行われる。所定の量の水分含有気体が処理容器11内に導入された後、水のエアロゾルを含む気体の導入が停止される。
(2)待機工程
水分付与工程を経た後であって殺菌工程が行われる前にも、容器回動手段30による処理容器11の回転が継続されることにより被処理物Wが撹拌されて当該被処理物Wの表面全域に水のエアロゾルを含む気体が行き渡る。
(3)殺菌工程
このように水分付与工程および待機工程を経た後、制御部17によりオゾン供給部16のオゾン発生器16aにおいてオゾンが生成され、オゾン供給管16bを介して処理容器11の処理空間Sにオゾンが導入される。被処理物Wの表面近傍に導入されたオゾンは、被処理物Wと接触し、当該被処理物Wに付与された水分と反応してOHラジカルが生成される。オゾン供給部16によって処理空間Sにオゾンが導入された後、制御部17により棒状光源25(オゾン分解用紫外線光源)が点灯される。処理容器11内のオゾンに対して棒状光源25(オゾン分解用紫外線光源)からのオゾン分解用紫外線が被処理物Wの周囲に存在するオゾンに照射されることにより、酸素原子の活性種(O(1d))が生成される。所定の間、オゾン分解用紫外線が処理容器11内に放射された後、制御部17により棒状光源25(オゾン分解用紫外線光源)が消灯される。これらのOHラジカルおよび酸素原子の活性種(O(1d))による酸化反応によって、当該被処理物Wの表面に付着された細菌・ウィルスが殺菌される。
その後、制御部17によって容器回動手段30の動作が停止されて処理容器11の回転が停止される。その後、殺菌処理が施された被処理物Wを処理容器11から取出す。
以上のような第4の実施の形態に係る殺菌装置10Fを用いた殺菌方法によれば、第1の実施の形態に係る殺菌装置10を用いた殺菌方法における効果と同様の効果を得ることができる。
以上、本発明の第4の実施の形態に係る殺菌装置10Fおよび当該殺菌装置10Fを用いた殺菌方法について具体的に説明したが、第4の実施の形態に係る殺菌装置10Fおよび当該殺菌装置10Fを用いた殺菌方法は以上の例に限定されるものではなく、種々の変更を加えることができる。
例えば、オゾン供給管16bは、水分供給手段15の水分供給管15bに連結されるよう設けられることに限定されず、水分供給管15bとは別個に、その先端の供給口が処理容器11の処理空間S内に位置されるよう設けられていてもよい。
以下、本発明の具体的な実施例について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔実施例1〕
図1に示す殺菌装置を作製した。
棒状光源としては、入力電力が20W、紫外線出力が4Wであって中心波長が172nmの光を放射するキセノンエキシマランプ(ウシオ電機株式会社製)を用いた。
筺体の直径(内径)は50mm、長さが150mm、棒状光源と筺体の内表面との距離が17mm、棒状光源の外径が16mmである。
この殺菌装置を用いて、未殺菌状態の粒状のブラックペッパーよりなる試料(被処理物)の殺菌処理実験を行った。具体的には、まず、試料A(未殺菌状態の粒状のブラックペッパー)の水分活性を水分活性測定装置「SP-W」(アズワン社製)を用いて測定した。試料Aの水分活性は0.49であった。次いで、10gの試料Aを5gずつ、試料a1および試料a2に分け、一方の試料a1の生菌数(処理前生菌数)を測定した。さらに、処理前生菌数の測定に使用しなかった他方の試料a2を水中に1分間浸漬した後、引き上げ、キムワイプで余分な水滴を拭き取ることにより、水分を付与した(水分付与工程)。その後すぐに、水分が付与された試料を処理容器内に投入して蓋部材によって処理空間から試料a2がこぼれないよう閉じた。処理容器の未回転状態における、棒状光源と試料a2との距離は12mmであった。そして、処理容器を回転させながら棒状光源から紫外線を3時間照射した(殺菌工程)。棒状光源(キセノンエキシマランプ)の表面照度は30mW/cm2 であった。その後、処理容器から試料a2を取り出し、生菌数(処理後生菌数)を測定した。処理前生菌数および処理後生菌数から、下記式(1)に従って殺菌率を算出した。結果を表1に示す。
式(1):殺菌率=log10(処理後殺菌数/処理前殺菌数)
〔比較例1〕
実施例1において、水分付与工程を行わなかったこと以外は同様にして、殺菌処理実験を行い、殺菌率を算出した。結果を表1に示す。
Figure 0007021583000001
〔実施例2〕
実施例1において、水分活性の異なる未殺菌状態の粒状のブラックペッパーよりなる試料(被処理物)を用いたこと以外は同様にして、殺菌処理実験を行った。
具体的には、まず、試料B~F(未殺菌状態の粒状のブラックペッパー)の水分活性をそれぞれ水分活性測定装置「SP-W」(アズワン社製)を用いて測定した。試料B、C、D、E、Fの水分活性はそれぞれ0.41、0.44、0.58、0.51、0.57であった。次いで、実施例1と同様にして試料B~Fのそれぞれについて殺菌処理実験を行い、試料B~Fにおける殺菌率をそれぞれ算出した。結果を表2に示す。
〔比較例2〕
実施例2において、水分付与工程を行わなかったこと以外は同様にして、殺菌処理実験を行い、殺菌率を算出した。結果を表2に示す。
〔参考例1〕
実施例2において、殺菌工程を行わなかったこと以外は同様にして、殺菌処理実験を行い、殺菌率を算出した。結果を表2に示す。
Figure 0007021583000002
表1から明らかなように、実施例1に係る殺菌処理実験においては、水分付与工程を行うことにより、比較例1よりも高い殺菌効果が得られることが確認された。
また、表2から明らかなように、実施例2に係る殺菌処理実験においては、比較例2よりも一様に高い殺菌効果が得られると共に、初期の試料の水分活性の大きさによらず、同じオゾン曝露量の殺菌処理毎に殺菌効果の差異が大きく生じることなく、殺菌効果に高い再現性が得られることが確認された。
10,10A,10B,10C,10D,10E,10F 殺菌装置
11,11A 処理容器
11a 筒状体
11b 蓋部材
11H 貫通孔
13,13A,13B,13C 保護部材
13H 貫通孔
15 水分供給手段
15a 水分含有気体生成部
15b,15c 水分供給管
16 オゾン供給部
16a オゾン発生器
16b オゾン供給管
17 制御部
20 棒状光源(第1の棒状光源)
25 棒状光源(第2の棒状光源)
21 発光管
22 封止部
23 内部電極
24 金属箔
25 内部電極用外部リード
26 外部電極
28,29 給電線
30,30A,30B 容器回動手段
31,35 ローラ
32 動力部
32a 動力伝達溝
33 把持部
34 動力伝達部
40 支持台
C 筒軸
G 間隙
S 処理空間
W 被処理物

Claims (13)

  1. 粉粒状の乾燥食品よりなる被処理物に水分を付与する水分付与工程と、
    前記水分付与工程を経た被処理物をオゾンにより殺菌する殺菌工程とを含むことを特徴とする殺菌方法。
  2. 粉粒状の乾燥食品よりなる被処理物に水分を付与する水分付与工程と、
    前記水分付与工程を経た被処理物を殺菌する殺菌工程とを含み、
    前記殺菌工程が、波長200nm以下の紫外線を前記被処理物の表面に照射することにより行われることを特徴とする殺菌方法。
  3. 前記水分付与工程は、水のエアロゾルを含む気体を供給することにより行われるものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の殺菌方法。
  4. 前記被処理物は、その表面が親油性を有するものであることを特徴とする請求項1~請求項3のいずれかに記載の殺菌方法。
  5. 粉粒状の乾燥食品よりなる被処理物を収容する容器と、
    前記容器内に水分を供給する水分供給手段と、
    前記容器内にオゾンを供給するオゾン供給手段と、
    前記水分供給手段および前記オゾン供給手段の動作を制御する制御部と
    を有し、
    前記制御部は、前記水分供給手段により前記容器内に水分を供給した後、前記オゾン供給手段による前記容器内へのオゾンの供給を行うものであることを特徴とする殺菌装置。
  6. 前記被処理物が撹拌されるよう前記容器を回動させる容器回動手段をさらに備えることを特徴とする請求項5に記載の殺菌装置。
  7. 前記容器内に設けられた、オゾンを分解する波長域の紫外線よりなるオゾン分解用紫外線を放射するオゾン分解用紫外線光源をさらに備え、
    前記制御部が、前記水分供給手段、前記オゾン供給手段および前記オゾン分解用紫外線光源の動作を制御するものであり、
    前記制御部は、前記水分供給手段により前記容器内に水分を供給した後、前記オゾン供給手段による前記容器内へのオゾンの供給、および、前記オゾン分解用紫外線光源の点灯を行うものであることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の殺菌装置。
  8. 前記オゾン分解用紫外線光源および前記オゾン生成用紫外線光源が、共通の紫外線光源よりなることを特徴とする請求項7に記載の殺菌装置。
  9. 前記オゾン供給手段は、前記容器内に設けられた、波長200nm以下の紫外線よりなるオゾン生成用紫外線を放射するオゾン生成用紫外線光源よりなることを特徴とする請求項5~請求項8のいずれかに記載の殺菌装置。
  10. 前記水分供給手段は、水のエアロゾルを含む気体を前記容器内に供給するものであることを特徴とする請求項5~請求項9のいずれかに記載の殺菌装置。
  11. 前記容器を冷却する冷却手段をさらに備えることを特徴とする請求項5~請求項10のいずれかに記載の殺菌装置。
  12. 前記制御部は、前記水分供給手段の動作中、および/または、前記オゾン供給手段の動作中に、前記容器回動手段を動作させるものであることを特徴とする請求項10または請求項11に記載の殺菌装置。
  13. 前記オゾン分解用紫外線光源は、前記容器回動手段によって回動される容器における回動軸方向に沿って、前記容器内に設けられることを特徴とする請求項7~請求項12のいずれかに記載の殺菌装置。

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