JP7020929B2 - 耐火性ケーブルトラフ - Google Patents
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Description
コンクリート製のケーブルトラフは防火性を有しており、その内部に格納されているケーブルを火災から保護することができる。
但し、コンクリート製のケーブルトラフはその重量が重く、運搬時や施工時の取り扱い性の面において改善すべき点があった。
そこで、コンクリート製のケーブルトラフの防火性を維持しつつ、その軽量化を図った発泡セメントからなるケーブルトラフが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
また、発泡セメントからなるケーブルトラフはコンクリート製のケーブルトラフよりも脆く、衝撃など強い力が加わると破損してしまうことがあるという問題があった。
底部とその底部の両側からそれぞれ立設された側部とを有し、断面が略U形又は略J形のトラフ本体と、
両側の前記側部に当接させて前記トラフ本体の上に被せるトラフ蓋と、
少なくとも前記底部の上面を覆い、前記トラフ本体内に配設される内底部材と、
を備え、
前記トラフ本体及び前記トラフ蓋は、所定の温度以上に加熱された際に、多孔質体に変化するように熱膨張性材料が混入された所定の樹脂材料を用いて形成されており、
前記内底部材は、熱膨張性材料を含まない前記トラフ本体と同種の所定の樹脂材料を用いて形成されており、
前記所定の樹脂材料は塩化ビニル樹脂であり、
火炎の熱によって前記トラフ本体が膨張する際、前記トラフ本体は前記内底部材と融着するように構成されているようにした。
空気を含んだ多孔質体は断熱性を有しており、多孔質体(断熱体)に変化したトラフ本体の内部には火炎の熱が伝わり難くなっているので、耐火性ケーブルトラフの内部に格納されているケーブルは、その耐火性ケーブルトラフの外側を炙る火炎によって損傷し難くなっている。
また、トラフ蓋は熱膨張性材料を含まない樹脂材料で形成されていてもよいが、トラフ本体及びトラフ蓋が、熱膨張性材料が混入された樹脂材料で形成されていれば、その耐火性ケーブルトラフの内部に格納されているケーブルをより一層好適に保護することができる。
また、火炎の熱によってトラフ本体が膨張する際、膨張するトラフ本体は内底部材と融着することで、膨張したトラフ本体に微細なクラックが発生しても、内底部材に融着したトラフ本体が部分的に脱落したり崩れ落ちてしまったりすることはなく、内底部材上に載置されているケーブルを耐火性ケーブルトラフ内で好適に保護することができ、そのケーブルの通線ルートを確保することができる。
なお、トラフ本体と内底部材が同種の樹脂材料を用いて形成されていれば、火炎の熱によってトラフ本体と内底部材が融着し易くなる。
また、塩化ビニル樹脂を用いて形成された耐火性ケーブルトラフ(トラフ本体、トラフ蓋、内底部材)であれば、軽量でかつ耐久性に優れている。
また、塩化ビニル樹脂を用いて形成された耐火性ケーブルトラフの表面は平滑性を有しており摩擦が少ないので、耐火性ケーブルトラフの内部にケーブルを格納する際に、通線性よくケーブルを敷設することができる。
前記熱膨張性材料として、熱膨張性黒鉛を用いるようにする。
ここでのトラフ本体10の一対の側部12は、互いに異なる高さに形成されており、トラフ蓋20はトラフ本体10の両側の側部12に当接する形状に形成されている。
本実施形態では、所定の樹脂材料として塩化ビニル樹脂を用いて内底部材30を形成した。
この内底部材30は、トラフ本体10の底部11の上面に接着されていても、接着されていなくてもよいが、内底部材30が底部11上面に隙間なく接した状態(密接した状態)であることが好ましい。
なお、耐火性ケーブルトラフ100の内部に格納されるケーブルCは、内底部材30上に載置される。
また、トラフ本体10の側部12の上端には、トラフ蓋20が係着される被係着部12aが設けられている。
このトラフ本体10は、熱膨張性材料が混入された所定の樹脂材料を用いて形成されている。具体的には、トラフ本体10は、所定の温度以上に加熱(例えば800~1000℃)された際に、多孔質体に変化するように熱膨張性材料が混入された樹脂材料を用いて形成されている。
本実施形態では、熱膨張性材料として熱膨張性黒鉛を用い、塩化ビニル樹脂に熱膨張性黒鉛を混入した材料を用いてトラフ本体10を形成した。
なお、塩化ビニル樹脂に対して5~15重量%の熱膨張性黒鉛を混入した材料を用いてトラフ本体10を形成した。
このトラフ蓋20は、熱膨張性材料が混入された所定の樹脂材料を用いて形成されている。具体的には、トラフ蓋20は、所定の温度以上に加熱(例えば800~1000℃)された際に、多孔質体に変化するように熱膨張性材料が混入された樹脂材料を用いて形成されている。
本実施形態では、熱膨張性材料として熱膨張性黒鉛を用い、塩化ビニル樹脂に熱膨張性黒鉛を混入した材料を用いてトラフ蓋20を形成した。
なお、塩化ビニル樹脂に対して5~15重量%の熱膨張性黒鉛を混入した材料を用いてトラフ蓋20を形成した。
こうして複数の耐火性ケーブルトラフ100を繋げた管路の内部にケーブルCを格納することができる。
また、塩化ビニル樹脂を材料にした耐火性ケーブルトラフ100(内底部材30)の表面は平滑性を有しており摩擦が少ないので、耐火性ケーブルトラフ100の内部にケーブルCを格納する際に、内底部材30上にケーブルCを通線性よく敷設することができる。
空気を含んだ多孔質体は断熱性を有しており、多孔質体(断熱体)に変化したトラフ本体10及びトラフ蓋20の内部には火炎の熱が伝わり難くなっているので、耐火性ケーブルトラフ100の内部に格納されているケーブルCは、その耐火性ケーブルトラフ100の外側を炙る火炎によって損傷し難くなっている。
なお、本実施形態の耐火性ケーブルトラフ100は、トラフの下部から加熱された場合に内部のケーブルCを保護するために、トラフ本体10とトラフ蓋20のうち、少なくともトラフ本体10が、熱膨張性黒鉛が混入された塩化ビニル樹脂で形成されているようにした。
そして、火炎の熱によってトラフ本体10が膨張する際、膨張するトラフ本体10は内底部材30と融着するようになっているので、膨張したトラフ本体10に微細なクラックが発生しても、内底部材30に融着したトラフ本体10が部分的に脱落したり崩れ落ちてしまったりすることはなく、内底部材30上に載置されているケーブルCを耐火性ケーブルトラフ100内で好適に保護することができ、そのケーブルCの通線ルートを確保することができる。
ここでは、トラフ本体10と内底部材30を同種の樹脂材料(塩化ビニル樹脂)で形成したことによって、それらが融着し易くなっている。
また、内底部材30を底部11の上面に密接させて配設したことで、より一層トラフ本体10と内底部材30が融着し易くなっている。
また、複数の耐火性ケーブルトラフ100を繋ぎ合わせた継目に隙間があっても、火災発生後に火炎の熱でトラフ本体10及びトラフ蓋20が速やかに膨張してその隙間を埋めるので、耐火性ケーブルトラフ100内のケーブルCが炎に晒されることはない。
また、トラフ蓋20には外炎があたり難く、トラフ本体10よりは高温に晒されないので、その膨張量が少なく、クラックは発生し難くなっている。
例えば、図3に示すように、トラフ本体10と内底部材30を二層押出成形などによって一体成形してなる耐火性ケーブルトラフ100であってもよい。
11 底部
11a 突条
12 側部
12a 被係着部
20 トラフ蓋
21 係着部
30 内底部材
50 カバー
100 耐火性ケーブルトラフ
C ケーブル
Claims (2)
- 底部とその底部の両側からそれぞれ立設された側部とを有し、断面が略U形又は略J形のトラフ本体と、
両側の前記側部に当接させて前記トラフ本体の上に被せるトラフ蓋と、
少なくとも前記底部の上面を覆い、前記トラフ本体内に配設される内底部材と、
を備え、
前記トラフ本体及び前記トラフ蓋は、所定の温度以上に加熱された際に、多孔質体に変化するように熱膨張性材料が混入された所定の樹脂材料を用いて形成されており、
前記内底部材は、熱膨張性材料を含まない前記トラフ本体と同種の所定の樹脂材料を用いて形成されており、
前記所定の樹脂材料は塩化ビニル樹脂であり、
火炎の熱によって前記トラフ本体が膨張する際、前記トラフ本体は前記内底部材と融着するように構成されていることを特徴とする耐火性ケーブルトラフ。 - 前記熱膨張性材料として、熱膨張性黒鉛を用いたことを特徴とする請求項1に記載の耐火性ケーブルトラフ。
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