JP7019412B2 - 制御装置、レーザ加工機、レーザ加工機の制御方法、およびプログラム - Google Patents
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Description
本発明の目的は、穴明け加工による穴の直径のばらつきを抑えることができる制御装置、レーザ加工機、レーザ加工機の制御方法、およびプログラムを提供することにある。
以下、図面を参照しながら実施形態について詳しく説明する。
図1は、レーザ加工機の外観図である。
レーザ加工機1は、被加工物Wに加工用レーザを照射することで穴明けなどの加工を行う。
レーザ加工機1は、ステージ101、レーザヘッド102、距離計103、支持部104、数値制御装置105、および高さ補正装置106を備える。
高さ補正装置106は、距離計103が計測した距離データに基づいて、レーザヘッド102と被加工物Wとの相対距離が一定になるようにステージ101の高さ(Z軸方向位置)を補正する。
高さ補正装置106は、プロセッサ161、メインメモリ162、ストレージ163、インタフェース164を備える。ストレージ163には、高さ補正プログラム(以下 プログラム)を記憶している。プロセッサ161は、プログラムをストレージ163から読み出してメインメモリ162に展開し、プログラムに従って高さ補正処理を実行する。また、プロセッサ161は、プログラムに従って、所定の記憶領域をメインメモリ162に確保する。
移動指示部1612は、入力部1611に入力された情報に基づいてレーザヘッド102を各計測点に移動させる移動指示を出力する。具体的には、移動指示部1612は、計測点の水平方向の位置(以下 平面位置)から、レーザノズル1021の開口と距離計103のレーザ照射部との距離だけX軸方向にシフトした位置にレーザヘッド102が位置するようにステージ101を移動させる移動指示を生成し、数値制御装置105に出力する。
距離取得部1613は、距離計103が計測した距離を示す距離データを取得する。
補正データ生成部1614は、複数の計測点の平面位置と、各平面位置について取得した距離データとを関連付けた情報を、補正データとしてメインメモリ162に記録する。
補正値特定部1616は、メインメモリ162に記憶された補正データと、取得された位置データとに基づいて、レーザヘッド102のZ軸方向の移動量を示す補正値を算出する。すなわち補正値特定部1616は、距離取得部1613が取得した距離データに基づいて、レーザヘッド102と被加工物Wとの距離を目的距離(例えば、焦点距離と被加工物Wの厚さの二分の一の和)にするための補正値を特定する。なお、ここで被加工物Wの厚さは予め測定をした値を用いる。本測定は平面位置毎に行うことが望ましい。
補正部1617は、算出された補正値が示す量だけレーザヘッド102をZ軸方向に移動させる移動指示を生成し、数値制御装置105に出力する。これにより、補正部1617は、レーザヘッド102と被加工物Wとの相対位置を補正することができる。
高さ補正装置106の入力部1611は、入力装置110を介して利用者から計測点の開始位置、終了位置および測定ピッチ(X軸及びY軸の各方向)の入力を受け付ける(ステップS1)。移動指示部1612は、入力された開始位置およびピッチに基づいて、複数の計測点の平面位置および計測順を特定する(ステップS2)。移動指示部1612は、特定した複数の計測点の平面位置および計測順をメインメモリ162に記録する(ステップS3)。
他方、すべての計測点について距離が計測された場合(ステップS7:YES)、高さ補正装置106は補正データの生成処理を終了する。
高さ補正装置106の平面位置取得部1615は、数値制御装置105から加工点の平面位置の情報を取得する(ステップS51)。補正値特定部1616は、取得した加工点の平面位置近傍の計測点に係る補正データに基づいて、レーザヘッド102と被加工物Wとの相対距離の補正値を特定する(ステップS52)。
そして数値制御装置105は、レーザヘッド102に加工用レーザを照射させる。これにより、レーザ加工機1は、被加工物Wの加工点に、適切な大きさの穴を明けることができる。レーザ加工機1は、各加工点について、上記の処理を行うことで、各加工点における穴の直径のばらつきを抑えることができる。
第1の実施形態に係る高さ補正装置106は、加工点の加工の前に生成された補正データに基づいてステージ101の高さを制御する。一方、被加工物Wの歪みの状態等によっては、補正データに基づいてステージ101が移動した後のレーザヘッド102と被加工物Wとの距離が必ずしも目的距離に一致しているとは限らない。
第2の実施形態に係る高さ補正装置106は、レーザヘッド102と被加工物Wとの相対位置の補正の精度をより高めるものである。
第2の実施形態に係る高さ補正装置106は、第1の実施形態の構成に加え、さらに距離判定部1618を備える。距離判定部1618は、補正部1617による相対位置の補正後に取得された距離データとメインメモリ162の補正データとに基づいて、距離計103と被加工物Wとの距離と、目的距離との差が所定の閾値未満であるか否かを判定する。第2の実施形態に係る高さ補正装置106は、距離計103と被加工物Wとの距離と、目的距離との差が所定の閾値以上である場合に、距離計103と被加工物Wとの相対位置をさらに補正する。
高さ補正装置106の平面位置取得部1615は、数値制御装置105から加工点の平面位置を取得する(ステップS151)。補正値特定部1616は、取得した加工点の近傍の3つの計測点に係る補正データに基づいて、3つの計測点を結ぶ三角形の面積内分比により補正値を特定する(ステップS152)。次に、補正部1617は、補正値特定部1616が特定した補正値だけレーザヘッド102をZ軸方向に移動させる移動指示を生成し、移動指示を数値制御装置105に出力する(ステップS153)。
次に、数値制御装置105は、距離計103に被加工物Wとの間の距離を計測させる。
第1の実施形態に係る高さ補正装置106は、入力されたピッチに基づいて複数の計測点から補正データを生成する。他方、加工点の配置によっては、相対位置の補正に用いられない補正データが生じる可能性がある。
第3の実施形態に係る高さ補正装置106は、加工点に基づいて必要な計測点を特定し、補正データを生成する。
第3の実施形態に係る高さ補正装置106は、第1の実施形態の構成に加え、さらに計測点決定部1619を備える。計測点決定部1619は、入力部1611に入力された複数の加工点の平面位置に基づいて、計測点の平面位置を決定する。例えば、計測点決定部1619は、各加工点を母点としたボロノイ図を描いたときに生じるボロノイ点と、被加工物Wの端部へ延びるボロノイ境界と上の点とを、計測点に決定することができる。ボロノイ図は、複数の母点を、各母点の二等分線上の線分であって、他の二等分線と重なる点(ボロノイ点)で区切られる線分であるボロノイ境界によって区切った図である。
高さ補正装置106の入力部1611は、入力装置110を介して利用者から複数の加工点の平面座標の入力を受け付ける(ステップS201)。計測点決定部1619は、入力部1611に入力された複数の加工点の平面位置に基づいて、複数の計測点の平面位置を決定する(ステップS202)。移動指示部1612は、計測点決定部1619が決定した複数の計測点について、計測順を特定する(ステップS203)。例えば、移動指示部1612は、X座標の値が小さい順に計測順を特定する。また例えば、移動指示部1612は、動的計画法等により複数の計測点を通る最短経路を求めてもよい。移動指示部1612は、特定した複数の計測点の平面位置および計測順をメインメモリ162に記録する(ステップS204)。
数値制御装置105は、高さ補正装置106から出力された移動指示に従ってステージ101の駆動機構を駆動させてステージ101を移動させる。そして数値制御装置105は、距離計103に被加工物Wとの距離を計測させる。
他方、すべての計測点について距離が計測された場合(ステップS208:YES)、高さ補正装置106は補正データの生成処理を終了する。
例えば、上述した実施形態に係るレーザ加工機1が備える2つの距離計103がレーザヘッド102を挟んで設けられるが、これに限られない。例えば、他の実施形態においては、距離計103の数は1つであってよい。また例えば、他の実施形態においては、距離計103がダイクロイックミラー等を介して加工用レーザと同一の光軸で計測用レーザを照射可能に設けられてもよい。
101 ステージ
102 レーザヘッド
103 距離計
104 支持部
105 数値制御装置
106 高さ補正装置
1611 入力部
1612 移動指示部
1613 距離取得部
1614 補正データ生成部
1615 平面位置取得部
1616 補正値特定部
1617 補正部
1618 距離判定部
1619 計測点決定部
Claims (5)
- 被加工物に加工用レーザを照射するレーザヘッドと、前記レーザヘッドに設けられ、自身と前記被加工物との距離を計測する距離計とを備えるレーザ加工機を制御する制御装置であって、
前記距離計が計測した距離を示す距離データを取得する距離取得部と、
前記距離データに基づいて前記レーザヘッドと前記被加工物との距離を目的距離にするための補正値を特定する補正値特定部と、
前記補正値に基づいて前記レーザヘッドと前記被加工物との相対位置を補正する補正部と、
前記距離取得部が取得した前記被加工物の複数の平面位置に係る複数の距離データに基づいて、前記レーザヘッドの平面位置と前記相対位置の補正値との関係を示す補正データを生成する補正データ生成部と、
前記相対位置の補正後に取得された前記距離データと、前記補正データとに基づいて、前記距離計と前記被加工物との距離と、前記目的距離との差が所定の閾値未満であるか否かを判定する距離判定部と
を備え、
前記距離計は、前記レーザヘッドに設けられた前記加工用レーザが通る開口と平面位置が異なる個所に設けられ、
前記補正値特定部は、前記補正データと前記レーザヘッドの平面位置とに基づいて前記補正値を特定し、
前記補正データ生成部は、前記差が所定の閾値以上である場合に、前記相対位置の補正後に取得された前記距離データに基づいて前記補正データを更新し、
前記補正部は、前記差が所定の閾値以上である場合に、前記補正データ生成部によって更新された前記補正データに基づいて前記相対位置をさらに補正する制御装置。 - 前記被加工物上の点であって前記加工用レーザによる加工の対象となる加工点の平面位置に基づいて、前記距離計による距離を計測する複数の計測点の平面位置を決定する計測点決定部をさらに備え、
前記補正データ生成部は、前記複数の計測点の平面位置に係る複数の距離データに基づいて前記補正データを生成する
請求項1に記載の制御装置。 - 被加工物に加工用レーザを照射するレーザヘッドと、
前記レーザヘッドに設けられ、自身と前記被加工物との距離を計測する距離計と、
請求項1または2に記載の制御装置と
を備えるレーザ加工機。 - 被加工物に加工用レーザを照射するレーザヘッドと、前記レーザヘッドに設けられ、自身と前記被加工物との距離を計測する距離計とを備えるレーザ加工機の制御方法であって、
前記距離計が計測した距離を示す距離データを取得するステップと、
前記距離データに基づいて前記レーザヘッドと前記被加工物との距離を目的距離にするための補正値を特定するステップと、
前記補正値に基づいて前記レーザヘッドと前記被加工物との相対位置を補正するステップと、
前記距離データを取得するステップにおいて取得した前記被加工物の複数の平面位置に係る複数の距離データに基づいて、前記レーザヘッドの平面位置と前記相対位置の補正値との関係を示す補正データを生成するステップと、
前記相対位置の補正後に取得された前記距離データと、前記補正データとに基づいて、前記距離計と前記被加工物との距離と、前記目的距離との差が所定の閾値未満であるか否かを判定するステップと
を備え、
前記距離計は、前記レーザヘッドに設けられた前記加工用レーザが通る開口と平面位置が異なる個所に設けられ、
前記補正値を特定するステップにおいては、前記補正データと前記レーザヘッドの平面位置とに基づいて前記補正値を特定し、
前記補正データを生成するステップにおいては、前記差が所定の閾値以上である場合に、前記相対位置の補正後に取得された前記距離データに基づいて前記補正データを更新し、
前記相対位置を補正するステップにおいては、前記差が所定の閾値以上である場合に、前記補正データを生成するステップにおいて更新された前記補正データに基づいて前記相対位置をさらに補正するレーザ加工機の制御方法。 - 被加工物に加工用レーザを照射するレーザヘッドと、前記レーザヘッドに設けられ、自身と前記被加工物との距離を計測する距離計とを備えるレーザ加工機を制御するコンピュータに、
前記距離計が計測した距離を示す距離データを取得するステップと、
前記距離データに基づいて前記レーザヘッドと前記被加工物との距離を目的距離にするための補正値を特定するステップと、
前記補正値に基づいて前記レーザヘッドと前記被加工物との相対位置を補正するステップと、
前記距離データを取得するステップにおいて取得した前記被加工物の複数の平面位置に係る複数の距離データに基づいて、前記レーザヘッドの平面位置と前記相対位置の補正値との関係を示す補正データを生成するステップと、
前記相対位置の補正後に取得された前記距離データと、前記補正データとに基づいて、前記距離計と前記被加工物との距離と、前記目的距離との差が所定の閾値未満であるか否かを判定するステップと
を実行させ、
前記距離計は、前記レーザヘッドに設けられた前記加工用レーザが通る開口と平面位置が異なる個所に設けられ、
前記補正値を特定するステップにおいては、前記補正データと前記レーザヘッドの平面位置とに基づいて前記補正値を特定し、
前記補正データを生成するステップにおいては、前記差が所定の閾値以上である場合に、前記相対位置の補正後に取得された前記距離データに基づいて前記補正データを更新し、
前記相対位置を補正するステップにおいては、前記差が所定の閾値以上である場合に、前記補正データを生成するステップにおいて更新された前記補正データに基づいて前記相対位置をさらに補正するためのプログラム。
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