JP7019384B2 - 複合サッシ構造 - Google Patents

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Description

本発明は、樹脂等からなる樹脂製外枠と、その樹脂製外枠で囲まれた外枠開口部に設けられるアルミや樹脂等からなる内枠とを備えた複合サッシ構造に関する。
近年、住宅の暖冷房にかかるエネルギーを極力少なくする省エネ住宅が推進されており、住宅の壁を断熱性能の高い断熱材で構成したり、窓等の開口部には複合サッシ構造が採用されている。
このような複合サッシ構造として、例えば、窓等の開口部に装着されるアルミサッシ等の金属製内枠からなる窓枠の外側に樹脂製外枠を設けた複合型の複合サッシ窓枠が提案されている。これは、金属製内枠の屋内側を金属に比して熱伝導率が極めて低い樹脂で覆うことにより、サッシ窓の断熱性の向上を図ると共に屋内側への結露を抑え、また金属製内枠の視覚的な冷たさを排除すると共に屋内装飾との一体性を持たせることによって意匠の向上を図るものである。このような複合型の複合サッシ窓枠は、金属製内枠の屋内側露出部分を樹脂製外枠で覆った窓枠を完成させた状態で窓等の開口部に設置される。
特開2002-180748号公報 特開2011-214283号公報
しかし、上述の特許文献1,2に記載の複合サッシ窓枠は、アルミ等の軽量金属製の内枠の外側を樹脂製外枠で覆う構造であり、熱膨張率の異なる異種材の組合せ枠となるため、冬季や寒冷地等で気温が低下した場合、内枠を覆っている樹脂製外枠が内側の内枠と干渉して、樹脂製外枠が波打つ等、変形したり、さらには樹脂製外枠に亀裂が入るおそれがあるという問題があった。
また、最近は窓の結露を防いだり冷暖房の効き等を良くするため、住宅の窓のリフォームが流行しているが、従来の住宅の場合、窓のリフォームは建物の躯体を解体しない限り困難であるため、容易に窓の修理やリフォームが可能な複合サッシ構造が要望されている。
そこで、本発明はこのような問題点に着目してなされたもので、第1には、冬季や寒冷地等で気温が低くなり内枠より樹脂製外枠が大きく収縮した場合でも、外側の樹脂製外枠と内側の内枠とが干渉せず、樹脂製外枠が変形したり、亀裂が入ること等を防止でき、第2には、容易に修理やリフォームすることができる複合サッシ構造を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明に係る複合サッシ構造は、樹脂等からなる樹脂製外枠と、その樹脂製外枠で囲まれた外枠開口部に設けられるアルミ等からなる内枠と、その内枠で囲まれた内枠開口部に設けられるパネルとを備え、前記内枠と前記樹脂製外枠との間には、前記内枠と前記樹脂製外枠とが干渉しないようクリアランスが形成されていることを第1の特徴とする。
また、本発明に係る複合サッシ構造は、前記クリアランスは、前記内枠の一部を切り欠くことによって形成されることを第2の特徴とする。
また、本発明に係る複合サッシ構造は、前記クリアランスは、前記内枠の見付け方向の両端部に形成されることを第3の特徴とする。
また、本発明に係る複合サッシ構造は、前記クリアランスは、前記クリアランスは、前記内枠を構成する上枠、下枠および左右の縦枠とが結合する四隅の内の少なくも一つの隅に形成されることを第4の特徴とする。
また、本発明に係る複合サッシ構造は、前記樹脂製外枠を構成する樹脂製上枠、樹脂製下枠、樹脂製左縦枠および樹脂製右縦枠は、断面形状が同一の外枠用形材を使用したものであり、前記外枠用形材における前記内枠が取付けられる側面は、当該外枠用形材が前記樹脂製上枠、前記樹脂製下枠、前記樹脂製左縦枠および前記樹脂製右縦枠として設置された場合、互いに対向する前記樹脂製上枠と前記樹脂製下枠との間の間隔および前記樹脂製左縦枠と前記樹脂製右縦枠との間の間隔がそれぞれ屋内側から屋外側に向かって幅広になるように傾斜面で構成されていることを第5の特徴とする。
本発明に係る複合サッシ構造では、樹脂製外枠の四隅の内の少なくも一つの隅には、樹脂製外枠と内枠とが干渉しないようクリアランスが形成されているため、冬季や寒冷地等において気温が低下し、内枠より樹脂製外枠が大きく収縮した場合でも、外側の樹脂製外枠と内側の内枠とが干渉せず、樹脂製外枠が変形したり、亀裂が入ること等を防止できる。
また、樹脂製外枠の内側に内枠の複合内枠を設けることが可能となるので、強度や大開口、バリエーションの点で内枠のサッシ構造と同等にすることができる。
本発明に係る実施形態の複合サッシ構造の屋外側の外観を示す正面図である。 本発明に係る実施形態の複合サッシ構造における金属製内枠の特徴を誇張して示す簡略特徴説明図である。 図1に示す実施形態の複合サッシ構造の縦方向(鉛直方向)断面図である。 図1に示す実施形態の複合サッシ構造の縦方向(鉛直方向)断面における上枠(樹脂製上枠および金属製上枠)周辺の部分拡大断面図である。 (a),(b)それぞれ、実施形態の複合サッシ構造を構成する金属製内枠を構成する金属製上枠の正面視、右上角部の部分拡大正面図、A-A線断面図である。 図1に示す実施形態の複合サッシ構造の縦方向(鉛直方向)断面における下枠(樹脂製下枠および金属製下枠)周辺の部分拡大断面図である。 (a),(b)それぞれ、実施形態の複合サッシ構造を構成する金属製内枠を構成する金属製下枠の正面視、右下角部の部分拡大正面図、B-B線断面図である。 図1に示す実施形態の複合サッシ構造の横方向(水平方向)断面図である。 図1に示す実施形態の複合サッシ構造の横方向(水平方向)断面における左枠(樹脂製上枠および金属製上枠)周辺の部分拡大断面図である。 (a),(b)それぞれ、実施形態の複合サッシ構造を構成する金属製内枠を構成する屋外側から見て左側の金属製縦枠の正面視、左上角部の部分拡大正面図、C-C線断面図である。 図1に示す実施形態の複合サッシ構造の横方向(水平方向)断面における右枠(樹脂製下枠および金属製下枠)周辺の部分拡大断面図である。 (a),(b)それぞれ、実施形態の複合サッシ構造を構成する金属製内枠を構成する屋外側から見て右側の金属製縦枠の正面視、右上角部の部分拡大正面図、D-D線断面図である。 (a),(b)それぞれ、実施形態の複合サッシ構造を構成する樹脂製外枠の形材の断面図、斜視図である。 (a)~(c)それぞれ、実施形態の複合サッシ構造を構成する3種類の金属製アタッチ材の形材を示す斜視図である。 本発明に係る実施形態の複合サッシ構造の構築手順の一例を示す簡略特徴説明図である。 (a),(b)それぞれ、本発明に係る実施形態の複合サッシ構造の構築手順の他の例を示す簡略特徴説明図である。 本発明に係る別の実施形態の複合サッシ構造における金属製内枠の特徴を誇張して示す簡略特徴説明図である。
次に、本発明に係る複合サッシ構造の実施の形態1について、図面を参照して説明する。尚、以下に説明する実施の形態はあくまで本発明の一例であり、本発明が下記に説明する実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で適宜変更可能である。
実施の形態1の複合サッシ構造1は、例えば、図1や図2等に示すように、建物2の開口部2aに腰高の引違い窓を構成するもので、図1~図9に示すように、樹脂製外枠11と、樹脂製外枠11で囲まれた外枠開口部に設けられる金属製内枠12と、その金属製内枠12で囲まれた内枠開口部に設けられるパネルである複層ガラス外障子13および複層ガラス内障子14と、金属製アタッチ材15等を備えている。
樹脂製外枠11は、合成樹脂で成形された外枠で、図2に示す簡略特徴説明図に示すように、樹脂製上枠11aと、樹脂製下枠11bと、樹脂製左縦枠11cと、樹脂製右縦枠11dとで構成されており、後述する図13(a),(b)に示すような断面形状の外枠用形材11αを所定長で切断し、樹脂製上枠11a(図3および図4等参照。)、樹脂製下枠11b(図3および図6等参照。)、樹脂製左縦枠11c(図8および図9等参照。)、樹脂製右縦枠11d(図8および図11等参照。)として使用する。
金属製内枠12は、図2に示す簡略特徴説明図に示すように、アルミやアルミ合金等の素材で製造された金属製上枠12a、金属製下枠12b、金属製左縦枠12cおよび金属製右縦枠12dで構成されており、それぞれ、樹脂製外枠11を構築する樹脂製上枠11a、樹脂製下枠11b、樹脂製左縦枠11c、樹脂製右縦枠11dの内側に設けられていると共に、温度変化、すなわち冬季や寒冷地等で気温の低下等によって金属製内枠12と樹脂製外枠1とが干渉しないように金属製内枠12の四角、すなわち金属製上枠12aおよび金属製下枠12bの左右両側と、金属製左縦枠12cおよび金属製右縦枠12dの上下両側とを後述するように切り欠くことによって金属製内枠12と樹脂製外枠11との間にクリアランス(隙間)12a8,12b9,12c8,12d9を形成したことを特徴とする。
尚、図2において、符号の3は、樹脂製外枠11を建物2の開口部2a内側に固定するためのアンカーである。アンカー3は、図2等に示すように、金属製内枠12および樹脂製外枠11の四隅の角部には設けず、各角部から所定長さ、例えば、100mm~120mm程度離れた位置から例えば400mm~500mm程度の所定間隔で設けられている。図2では、樹脂製上枠11a、樹脂製下枠11b、樹脂製左縦枠11cおよび樹脂製右縦枠11dと、建物2の開口部2aとの間にそれぞれ2つのアンカー3を設けているが、これは簡略して特徴を説明したからであり、実際には建物2の開口部2aの大きさに応じてそれぞれ3個以上のアンカー3を設けられていても良い。
また、図2における二点鎖線は、冬季や寒冷地等で気温が低下した際に樹脂製外枠11が変形した状態の一例を示す仮想線である。以下の説明では、先に複層ガラス外障子13および複層ガラス内障子14の構成から説明し、その次に樹脂製外枠11、金属製内枠12、金属製アタッチ材15、
の順で説明する。
<複層ガラス外障子13および複層ガラス内障子14>
複層ガラス外障子13および複層ガラス内障子14は、それぞれ、図3や図8等に示すように、上框13a,14a、下框13b,14b、戸先框13c,14cおよび戸尻框13d,14dを備え、これらの框に囲まれた開口部に2枚のガラス13e,13f、14e,14fをスペーサー13g,14g等を介して所定間隔離し設けて構成されている。
上框13a,14aには、図示してのこれ以上の説明は省略するが、それぞれ、凹形状の振れ止めや、ガラス13e,13f、14e,14fの上端部を受けるガスケット等が設けられている。
また、下框13b,14bには、それぞれ、戸車13b1,14b1が設けられている共に、図示してのこれ以上の説明は省略するが、ガラス13e,13f、14e,14fの下端部を受けるガスケット、セッティングブロック等が設けられている。
また、戸先框13c,14cおよび戸尻框13d,14dにも同様に、それぞれ、ガラス13e,13f、14e,14fの側端部を受けるガスケットやセッティングブロック等が設けられている。
<樹脂製外枠11>
樹脂製外枠11は、上述したように、樹脂製上枠11aと、樹脂製下枠11bと、樹脂製左縦枠11cと、樹脂製右縦枠11dとで構成されており、それぞれ、図13(a),(b)に示すような形状の樹脂製の外枠用形材11αをそれぞれ最適な所定長で切断して適宜連結して構成され、建物開口部2aの内壁とは、図2~図4、図6、図8、図9、図11等に示すように、アンカー3等を介して固定される。
外枠用形材11αは、金属製内枠12を構成するアルミやアルミ合金等の素材よりも熱伝導性の低い合成樹脂素材で製造されており、図13(a),(b)に示すように第1ホロー部11α1,第2ホロー部11α2、第3ホロー部11α3および第4ホロー部11α4等を有し、第3ホロー部11α3を角部とし、ほぼL字を180度回転させた180度回転L字形状に構成されている。
ここで、第2ホロー部11α2の第2ホロー部構成内側面11α21は、後述するように屋外側から金属製内枠12を挿入し易くするため、図13(a),(b)に示すように、屋内側に向かう程、すなわち第3ホロー部11α3に近付く程、第2ホロー部11α2の第2ホロー部構成外側面11α22から離れるように傾斜する傾斜面にしている。尚、金属製アタッチ材15が嵌る第1ホロー部11α1の第1ホロー部構成内側面11α11も傾斜面で構成しても良い。
また、第1ホロー部11α1の第1ホロー部構成内側面11α11は、第2ホロー部11α2を構成する第2ホロー部構成内側面11α21と面一ではなく凹ませることにより、図14(a)~(c)に示す金属製アタッチ材15や金属製下枠12bの位置決め等を行う凹部11α13を形成すると共に、第1ホロー部11α1先端に突出する先端突出部11α14を設けている。
第3ホロー部11α3には、金属製内枠12の屋外側で金属製アタッチ材15が樹脂製外枠11にネジ固定された際、金属製内枠12の屋内側面に当接して金属製内枠12を屋外側へ押圧して金属製内枠12を樹脂製外枠11と金属製アタッチ材15との間で見込み方向に挟持すると共に、樹脂製外枠11と金属製内枠12との間に防水用の水密ゴム17aを設置するスペースを設ける屋外方向突出部11α31が設けられている。
また、屋外方向突出部11α31は、外枠用形材11αを図3や図6等に示すように樹脂製下枠11bとして使用した際、さらに、屋外方向突出部11α31の下側面が屋内方向突出部12b71(図7(b)参照。)の上側面と当接して金属製下枠12bにおける屋内側の浮き上がりを防止する機能も有する。
<金属製内枠12>
金属製内枠12は、図1や図2等に示すように、アルミやアルミ合金等の軽量金属素材で製造された金属製上枠12a、金属製下枠12b,金属製左縦枠12cおよび金属製右縦枠12dで構成されており、それぞれ、図1~図12等に示すように樹脂製外枠11を構築する樹脂製上枠11a、樹脂製下枠11b、樹脂製左縦枠11cと、樹脂製右縦枠11dの内側に設けられる。尚、金属製内枠12には、アルミやアルミ合金等の軽量金属素材以外に、合成樹脂等が部分的に使用されている場合も含む。
(金属製上枠12a)
金属製上枠12aは、図5(b)の断面図に示すように、2箇所のビス留用凹部12a9が設けられ屋外側から屋内側に向かってほぼ水平方向に延びる金属製上枠本体12a1と、金属製上枠本体12a1から所定間隔で垂れ下がる第1垂下片12a2、第2垂下片12a3および第3垂下片12a4が設けられていると共に、金属製上枠本体12a1から起立して先端が曲がった第1起立片12a5、第2起立片12a6および第3起立片12a7が設けられている。
金属製上枠12aは、図4等に示すように、金属製上枠本体12a1が皿ネジ16aおよびコ字形状の板ナット16b等で樹脂製上枠11aに固定される。尚、コ字形状の板ナット16bは、樹脂製上枠11aを建物2の開口部2aに埋設されたアンカー3に連結されたアンカー取付片31にネジ16cで固定するためにも使用される。そのため、金属製上枠本体12a1には、皿ネジ16aが通るネジ孔が設けられている
また、第1垂下片12a2には、図3等に示すように、複層ガラス外障子13の上框13aに設けられた振れ止めの凹部等が嵌って、第1垂下片12a2に沿って複層ガラス外障子13が走行できるように構成されている一方、第2垂下片12a3には、複層ガラス内障子14の上框14aに設けられた振れ止めの凹部が嵌って、第2垂下片12a3に沿って複層ガラス内障子14が走行できるように構成されている。
また、第3垂下片12a4は、図4等に示すように、その屋内側面が樹脂製上枠11aの屋外方向突出部11α31に当接すると共に、上枠用樹脂カバー18aに当接するように構成されている。尚、図4等に示すように、第3垂下片12a4と、樹脂製上枠11aである外枠用形材11αの第3ホロー部11α3の屋外対向面11α32(図13参照。)との間には、水密ゴム17aが設けられる。
そして、金属製上枠12aの長手方向両側の上部には、図2や図5(a),(b)に示すように、それぞれ両端部から所定の長さL1および高さH1だけ切欠くことにより、金属製上枠12aと樹脂製上枠11aとの間にそれぞれクリアランス12a8を設けている。図5(a),(b)は、それぞれ、金属製上枠12aの正面視、右上角部の部分拡大正面図、A-A線断面図であり、金属製上枠12aの正面視、左上角部にも同様なクリアランス12a8を設けている。
ここで、クリアランス12a8の長さL1は、金属製内枠12の角部からアンカー3の設置位置までの距離と同じになるように、例えば、100mm~120mmとし、図2に示すようにアンカー3の設置位置から金属製上枠12aの長手方向端部、すなわち金属製内枠12の角部の方に向かって設ける。また、クリアランス12a8の高さH1は、冬季や寒冷地等で気温が低下した際に、樹脂製上枠11aが金属製上枠12aに干渉しないよう例えば、2mm~3mm程度にする。尚、後述するように金属製内枠12を構成する他の金属製下枠12b、金属製左縦枠12c、金属製右縦枠12dそれぞれの長手方向両側に設けるクリアランス12b9,12c8,12d9も、同様の長さL1および高さH1とする。
そのため、冬季や寒冷地等で気温が低下して金属製上枠12aよりも樹脂製上枠11aが大きく収縮した場合でも、内側の金属製上枠12aと外側の樹脂製上枠11aとが干渉することを防止でき、樹脂製上枠11aが変形したり、樹脂製上枠11aに亀裂が入ること等を防止できる。
(金属製下枠12b)
金属製下枠12bは、図7(b)等に示すように、2箇所のビス留用凹部12b10が設けられ屋外側から屋内側に向かって水平方向または斜め方向に徐々に上がりながら延びる金属製下枠本体12b1と、金属製下枠本体12b1から所定間隔で起立する第1起立片12b2、第2起立片12b3および第3起立片12b4と、金属製下枠本体12b1から所定間隔で垂れ下がり、それぞれの下端部が樹脂製下枠12aに当接する第1垂下片12b5や、第2垂下片12b6、第3垂下片12b7が設けられている。
第1起立片12b2は、図3等に示すように、複層ガラス外障子13の下框13bに設けられた戸車13b1が嵌り、第1起立片12b2に沿って複層ガラス外障子13が走行できるように構成されている。
第2起立片12b3は、複層ガラス内障子14の下框14bに設けられた戸車14b1が嵌り、第2起立片12b2に沿って複層ガラス内障子14が走行できるように構成されている。
また、第2起立片12b3が起立する基部からは、屋外に向かって水平方向に延びる水平方向延出片12b31が設けられており、その先端部には複層ガラス外障子13の下框13bに摺接する気密ゴム17bが嵌入される気密ゴム嵌入部12b32が設けられている。
第3起立片12b4は、図6等に示すように、その屋内側面が下枠用樹脂カバー18bに対し当接するように構成されていると共に、その上端部に複層ガラス内障子14の下框14bに摺接する気密ゴム17bが嵌入される気密ゴム嵌入部12b41が設けられている。
第1垂下片12b5は、金属製下枠本体12b1の屋外側先端部から下方に垂れ下がる部位で、その下端部には、屋外に向かって水平方向に延び、下枠用金属製アタッチ材15bと共に樹脂製下枠11bの凹部である外枠用形材11αの凹部11α13(図13参照。)に、丸頭ネジ16dおよびコ字形状の板ナット16e等で固定される取付け片12b8が設けられている。そのため、取付け片12b8には丸頭ネジ16dが通るネジ孔が設けられている。
第3垂下片12b7は、金属製下枠本体12b1の屋内側先端部から下方に垂れ下がる部位で、その屋外側面と樹脂製下枠11bである外枠用形材11αの屋外対向面11α32(図13参照。)との間で水密ゴム17aを挟むように構成されていると共に、その屋外側面から屋外方向に突出して、金属製下枠12bの屋内側が浮き上ろうとした際に樹脂製下枠11bである外枠用形材11αの屋外方向突出部11α31に当接して金属製下枠12bにおける屋内側の浮き上がり等を防止する屋内方向突出部12b71が設けられている。
そして、金属製下枠12bの長手方向両側の端部には、図2や図7(a),(b)に示すように、それぞれ両端部から所定の長さL1および高さH1だけ切欠くことにより、金属製下枠12bと樹脂製下枠11bとの間にそれぞれクリアランス12b9を設けている。図7(a),(b)は、それぞれ、金属製下枠12bの正面視、右下角部の部分拡大正面図、B-B線断面図であり、金属製下枠12bの正面視、左下角部にも、同様にクリアランス12b9が設けられている。クリアランス12b9の長さL1と高さH1は、クリアランス12a8と同様に、それぞれ例えば100mm~120mmと、2mm~3mm程度である。
そのため、冬季や寒冷地等で気温が低下して金属製下枠12bよりも樹脂製下枠11bが大きく収縮した場合でも、内側の金属製下枠12bと外側の樹脂製下枠11bとが干渉することを防止でき、樹脂製下枠11bが変形したり、樹脂製下枠11bに亀裂が入ること等を防止できる。
(金属製左縦枠12c)
金属製左縦枠12cは、図2や図8および図9に示すように、屋外側から内観して左側の樹脂製左縦枠11cの内側に固定されるもので、図9および図10(b)に示すように複層ガラス外障子13の戸尻框13dおよび複層ガラス内障子14の戸先框14cが当接ないしは近接する戸当り板部12c1と、その戸当り板部12c1から内側に向かって突出する第1内側突出片12c2、第2内側突出片12c3、第3内側突出片12c4と、戸当り板部12c1から外側に向かって突出し、先端部がほぼ90度折れ曲がった第1外側突出片12c5、第2外側突出片12c6、第3外側突出片12c7とを有する。
第1内側突出片12c2と第3内側突出片12c4とは、複層ガラス内障子14を閉めた際にそれらの間にその戸先框14c先端が入り込み、かつ、戸先框14c先端の間に第2内側突出片12c3が入り込むように構成されている。
また、図9や図10等に示すように、第3内側突出片12c4先端部には、複層ガラス内障子14の縦框14cに摺接する気密ゴム17bが嵌入される気密ゴム嵌入部12c41が設けられている一方、第2外側突出片12c6の折れ曲がった先端部には、樹脂製左縦枠11cに対し丸頭ネジ16fで固定するためのネジ孔が設けられている。
また、金属製左縦枠12cは、第1外側突出片12c5が縦枠用金属製アタッチ材15cに当接する一方、第3外側突出片12c7が水密ゴム17aを介して樹脂製左縦枠11cを構成する外枠用形材11αの屋外対向面11α32(図13参照。)に当接して金属製左縦枠12cと樹脂製左縦枠11cとの間の防水を図るように構成されている。
そして、金属製左縦枠12cの長手方向両側の端部には、図2や図10(a),(b)に示すように、それぞれ両端部から所定の長さL1および幅W1だけ切欠くことにより、金属製左縦枠12cと樹脂製左縦枠11cとの間にそれぞれクリアランス12c8を設けている。図10(a),(b)は、それぞれ金属製左縦枠12cの正面視、左上角部の部分拡大正面図、C-C線断面図であり、金属製左縦枠12cの正面視、左下角部にも、同様にクリアランス12c8が設けられている。クリアランス12c8の長さL1と高さH1は、クリアランス12a8やクリアランス12b9と同様に、それぞれ例えば100mm~120mmと、2mm~3mm程度である。
そのため、冬季や寒冷地等で気温が低下して金属製左縦枠12cよりも樹脂製左縦枠11cが大きく収縮した場合でも、内側の金属製左縦枠12cと外側の樹脂製左縦枠11cとが干渉することを防止でき、樹脂製左縦枠11cが変形したり、樹脂製左縦枠11cに亀裂が入ること等を防止できる。
(金属製右縦枠12d)
金属製右縦枠12dは、図2や図8、図11等に示すように、屋外側から内観して右側の樹脂製右縦枠11dの内側に固定されるもので、図11および図12(b)に示すように、複層ガラス外障子13の戸先框13cおよび複層ガラス内障子14の戸尻框14dが当接ないしは近接する戸当り板部12d1と、その戸当り板部12d1から内側に向かって突出する第1内側突出片12d2、第2内側突出片12d3、第3内側突出片12d4、第4内側突出片12d5と、戸当り板部12d1から外側に向かって突出し、先端部が90度折れ曲がった第1外側突出片12d6、第2外側突出片12d7、第3外側突出片12d8が設けられている。
そして、図11や図12(b)等に示すように、第2内側突出片12d3先端部には、複層ガラス内障子14の縦框14dに摺接する気密ゴム17bが嵌入される気密ゴム嵌入部12d31が設けられている一方、第2内側突出片12d3と第3内側突出片12d4とには、複層ガラス内障子14の戸尻框14dに設けられたクレセント(図示せず。)が金属製右縦枠12dに当接することを防止するストッパー19が取り付けられている。
また、図11に示すように、第1外側突出片12d6が縦枠用金属製アタッチ材15cに当接する一方、第2外側突出片12d7には、樹脂製右縦枠11dに対し丸頭ネジ16fで固定するためのネジ孔が設けられ、第3外側突出片12d8が水密ゴム17aを介して樹脂製右縦枠11dを構成する外枠用形材11αの屋外対向面11α32(図13参照。)に当接して金属製右縦枠12dと樹脂製右縦枠11dとの間の防水を図るように構成されている。
そして、金属製右縦枠12dの長手方向両側の端部には、図2や図12(a),(b)に示すように、それぞれ両端部から所定の長さL1および幅W1だけ切欠くことにより、金属製右縦枠12dと樹脂製右縦枠11dとの間にそれぞれクリアランス12d9を設けている。図12(a),(b)は、それぞれ金属製右縦枠12dの正面視、右上角部の部分拡大正面図、D-D線断面図であり、金属製右縦枠12dの正面視、右下角部にも、同様にクリアランス12d9を設けている。クリアランス12b9の長さL1と高さH1は、それぞれ例えば100mm~120mmと、2mm~3mm程度である。
そのため、冬季や寒冷地等で気温が低下して金属製右縦枠12dよりも樹脂製右縦枠11dが大きく収縮した場合でも、内側の金属製右縦枠12dと外側の樹脂製右縦枠11dとが干渉することを防止でき、樹脂製右縦枠11dが変形したり、樹脂製右縦枠11dに亀裂が入ること等を防止できる。
(金属製アタッチ材15)
金属製アタッチ材15は、金属製内枠12と同様にアルミやアルミ合金等の軽量金属素材で製造されており、図14(a)~(c)にそれぞれ示す上枠用金属製アタッチ材15a、下枠用金属製アタッチ材15b、縦枠用金属製アタッチ材15cで構成されており、金属製内枠12を樹脂製外枠11等との間で負圧方向(見込み方向)に挟むものである。
図14(a)に示す上枠用金属製アタッチ材15aは、図3や図4等に示すように金属製上枠12aを、樹脂製上枠11aを構成する外枠用形材11αの屋外方向突出部11α31や、水密ゴム17aを介した屋外対向面11α32(図13参照。)、さらには上枠用樹脂カバー18aとの間で負圧方向(見込み方向)に挟む部材で、ホロー部15a1と屋外露出板部15a2等を有しており、ホロー部15a1を構成する上側面15a11がネジにより樹脂製上枠11aである第1ホロー部11α1の第1ホロー部構成内側面11α11に固定される一方、ホロー部15a1を構成する屋内側面15a12が金属製上枠12aの第1起立片12a5に当接するように構成されている。
図14(b)に示す下枠用金属製アタッチ材15bは、図3や図6等に示すように金属製下枠12bを、樹脂製下枠11bを構成する外枠用形材11αの屋外方向突出部11α31や、水密ゴム17aを介した屋外対向面11α32(図13参照。)、さらには下枠用樹脂カバー18bとの間で負圧方向(見込み方向)に挟む部材で、取付け板部15b1と屋外露出板部15b2等を有している。
そして、図6等に示すように取付け板部15b1が丸頭ネジ16dおよびコ字形状の板ナット16eにより金属製下枠12bの取付け片12b8を介して樹脂製下枠11bである外枠用形材11αの第1ホロー部構成内側面11α11(図13参照。)に固定される一方、取付け板部15b1の屋内側端面が金属製下枠12bの第1垂下片12b5(図7(b)参照。)に当接し、かつ、取付け板部15b1の下面側から突出した突起部15b11が金属製下枠12bの取付け片12b8の屋外側端面(図7(b)参照。)と外枠用形材11αの先端突出部11α14との間に挟まれるように取付けられる。
図14(c)に示す縦枠用金属製アタッチ材15cは、図8や図9、図11等に示すように金属製左縦枠12cと金属製右縦枠12dとを、それぞれ、樹脂製左縦枠11cおよび樹脂製右縦枠11dを構成する外枠用形材11αの屋外方向突出部11α31や、水密ゴム17aを介した屋外対向面11α32(図13参照。)、さらには縦枠用樹脂カバー18cとの間で負圧方向(見込み方向)に挟む部材で、ホロー部15c1、と屋外露出板部15c2等を有している。
そしてホロー部15c1の外側面15c11が丸頭ネジ16dおよびコ字形状の板ナット16e等で樹脂製左縦枠11cまたは樹脂製右縦枠11dの第1ホロー部11α1の第1ホロー部構成内側面11α11(図13参照。)に固定される一方、外側面15c11から突出した一対の嵌合突起15c12,15c1の間に樹脂製左縦枠11cまたは樹脂製右縦枠11dを構成する外枠用形材11αの先端突出部11α14(図13参照。)が嵌って金属製左縦枠12cおよび金属製右縦枠12dや、縦枠用金属製アタッチ材15cの位置決めを行うと共に、ホロー部15a1の屋内側面15c13が金属製左縦枠12cの第1外側突出片12c5(図9や図10(b)参照。)または金属製右縦枠12dの第1外側突出片12d6(図11や図12(b)参照。)に当接して、金属製左縦枠12cおよび金属製右縦枠12dの面外方向の移動を規制するように構成されている。
<実施形態の複合サッシ構造1の効果>
従って、本発明に係る実施形態の複合サッシ構造1によれば、樹脂等からなる樹脂製外枠11と、その樹脂製外枠11で囲まれた外枠開口部に設けられるアルミ等からなる金属製内枠1と、その金属製内枠12で囲まれた内枠開口部に設けられるパネルである複層ガラス外障子13および複層ガラス内障子14を備え、金属製内枠12および樹脂製外枠11の四隅には、金属製内枠12と樹脂製外枠11とが干渉しないようクリアランス12a8,12b9,12c8,12d9を設けたため、冬季や寒冷地等において気温が低下し、金属製内枠12よりも樹脂製外枠11が大きく収縮した場合でも、外側の樹脂製外枠11と内側の金属製内枠12とが干渉せず、樹脂製外枠11が変形したり、亀裂が入ること等を防止できる。
つまり、アンカー3によって建物開口部2aに固定されない樹脂製外枠11の四隅は冬季等で気温が低下すると収縮し易いものの、実施形態の複合サッシ構造1ではクリアランス12a8,12b9,12c8,12d9を金属製内枠12の四角に形成しているため、冬季や寒冷地等において気温が低下して樹脂製外枠11が大きく収縮した場合でも、樹脂製外枠11と金属製内枠12との干渉による樹脂製外枠11の変形および亀裂等を確実に防止できる。
また、実施形態の複合サッシ構造1では、図2等に示すように金属製内枠12および樹脂製外枠11の四隅に設けるクリアランス12a8,12b9,12c8,12d9は、金属製内枠12である金属製上枠12a、金属製下枠12b,金属製左縦枠12cおよび金属製右縦枠12dの長手方向の両端部を切り欠くことによって形成したため、クリアランス12a8,12b9,12c8,12d9を容易に設けることができる。
また、実施形態の複合サッシ構造1では、樹脂製外枠11の内側に金属製内枠12を設ける二重構造にしたので、強度や大開口、バリエーションの点で従来の金属枠のサッシ構造と同等にすることができると共に、金属製内枠12の内側には従来通りの構成である複層ガラス外障子13および複層ガラス内障子14として従来構造のアルミ障子を使用できることになり、少ない投資で複合サッシ構造1の商品を提供できることになる。
また、実施形態の複合サッシ構造1では、金属製内枠12は、金属製アタッチ材15と、樹脂製外枠11を構成する外枠用形材11αの屋外方向突出部11α31および水密ゴム17aを介した屋外対向面11α32(図13参照。)等によって金属製内枠12を負圧方向(見込み方向)に挟むように構成したため、樹脂製外枠11に対する金属製内枠12の納まりを調整した後、金属製アタッチ材15でネジ固定(仮止め)することで金属製内枠12の面外方向位置を確定させ、その後、金属製内枠12をネジ固定(本締め)することで、取付精度の向上が図れ、取付が簡単になると共に、金属製内枠12の屋外側に金属製アタッチ材15をネジ固定するため、負圧方向(見込み方向)の耐風強度を確実に向上させることができる。
また、実施形態の複合サッシ構造1では、樹脂製外枠11を構成する樹脂製上枠11a、樹脂製下枠11b、樹脂製左縦枠11cおよび樹脂製右縦枠11dは、一の外枠用形材11αを所定長で切断して使用しており、この外枠用形材11αには図13(a),(b)に示すように第1ホロー部11α1の第1ホロー部構成内側面11α11が凹んだ凹部11α13を設けているため、この凹部11α13を金属製内枠12や金属製アタッチ材15の位置決め等に使用することができる。
例えば、樹脂製上枠11aの場合、図4等に示すように上枠用金属製アタッチ材15a(図14(a)参照。)のホロー部15a1の上側面15a11が凹部11α13に嵌って金属製上枠12aや上枠用金属製アタッチ材15aの位置決めが可能になると共に、それらの面外方向の移動も規制することができる。また樹脂製上枠11aの場合、図6等に示すように下枠用金属製アタッチ材15b(図14(b)参照。)の突起部15b11が凹部11α13に金属製下枠12bの取付け片12b8(図7(b)参照。)と共に嵌って金属製下枠12bおよび下枠用金属製アタッチ材15bの位置決めが可能になると共に、それらの面外方向の移動も規制することができる。
また、樹脂製左縦枠11cおよび樹脂製右縦枠11dの場合、図9や図11等に示すように、縦枠用金属製アタッチ材15c(図14(c)参照。)の一対の嵌合突起15c12,15c1の間に外枠用形材11αの先端突出部11α14が嵌って金属製左縦枠12cおよび金属製右縦枠12dや、縦枠用金属製アタッチ材15cの位置決めが可能になると共に、それらの面外方向の移動も規制することができる。そのため、金属製内枠12や金属製アタッチ材15の取付け精度が向上すると共に、金属製内枠12や金属製アタッチ材15の負圧方向(見込み方向)の耐風強度も確実に向上させることができる。
また、金属製下枠12b以外の金属製上枠12a、金属製左縦枠12cおよび金属製右縦枠12dは、図3や、図4、図8、図9および図11等に示すように、それぞれの見付け方向の中間で皿ネジ16aや丸頭ネジ16fにより樹脂製外枠11に固定される一方、金属製下枠12bは、防水性を考慮して図6や図7(b)に示すように金属製下枠12bの屋外側先端の取付け片12b8によって樹脂製外枠11に固定しているため、強風時に屋外側が負圧になった場合、金属製下枠12bの屋内側が浮き上がり易い。
しかし、実施形態の複合サッシ構造1では、金属製下枠12bの屋内側面である第3垂下片12b7に屋内方向に突出する屋内方向突出部12b71を設けており、樹脂製下枠11bに金属製下枠12bを組付けた際、その屋内方向突出部12b71上側面が樹脂製下枠11bである外枠用形材11αの屋外方向突出部11α31下側面に当接するように構成したので、強風時に屋外側が負圧になり、金属製下枠12bの屋内側が浮き上ろうとした場合でも、金属製下枠12bにおける屋内側の浮き上がりを確実に防止することができる。
また、実施形態の複合サッシ構造1では、樹脂製外枠11を構成する外枠用形材11αは、第2ホロー部11α2を構成する第2ホロー部構成内側面11α21は、図13(a),(b)に示すように、屋内側に向かう程、すなわち第3ホロー部11α3に近付く程、第2ホロー部11α2の第2ホロー部構成外側面11α22から離れるように傾斜させた傾斜面にしたので、屋外側から金属製内枠12を挿入し易くすることができる。
そのため、実施形態の複合サッシ構造1では、例えば、図15に示すように予め樹脂製上枠11a、樹脂製下枠11bおよび左右両側の樹脂製縦枠11c,11dを組み上げて樹脂製外枠11を構築した後であっても、その外枠開口部に複層ガラス外障子13および複層ガラス内障子14を内枠開口部に嵌めた金属製内枠12を矢印の方向である屋外側から屋内側へ嵌め易くすることができる。
その結果、予め建物2の開口部2aに樹脂製外枠11を嵌めておき、その後に、樹脂製外枠11の外枠開口部に複層ガラス外障子13および複層ガラス内障子14を内枠開口部に嵌めた金属製内枠12を屋外側から嵌めること容易になるので、新築工事の場合だけでなく、既設の建物2において複層ガラス外障子13および複層ガラス内障子14を修理や交換したり、さらには複層ガラス外障子13および複層ガラス内障子14を含めた金属製内枠12全体を取外して交換し易くなり、窓の修理やリフォーム工事が容易になる。
また、実施形態の複合サッシ構造1では、樹脂製外枠11である樹脂製上枠11a、樹脂製下枠11b、樹脂製左縦枠11cおよび樹脂製右縦枠11dの材料として、図13(a),(b)に示す形材である共通の外枠用形材11αを使用するようにしたため、樹脂製上枠11a、樹脂製下枠11b、樹脂製左縦枠11cおよび樹脂製右縦枠11dの材料として異なる形状の形材を用意する必要がなくなり、樹脂製外枠11の製造コストを低減することができる。
また、実施形態の複合サッシ構造1では、住宅の窓のデザインに応じて樹脂製外枠11の内側に装着する金属製内枠12のデザインや大きさ等に応じて、外枠用形材11αから外枠用形材11αを着脱することが可能となり、設計の自由度を向上させることが可能となる。
尚、実施形態の複合サッシ構造1では、図15に示すように、予め樹脂製外枠11を構築してその外枠開口部に複層ガラス外障子13および複層ガラス内障子14を嵌めた金属製内枠12を屋外側から嵌めることもできるが、図16(a).(b)に示すように、複層ガラス外障子13および複層ガラス内障子14を嵌めた金属製内枠12の外側から矢印方向に樹脂製外枠11を構成する樹脂製上枠11a、樹脂製下枠11bおよび樹脂製左縦枠11cと、樹脂製右縦枠11dを嵌めて組付けるように構成しても勿論良い。
また、上記実施形態の説明では、図2等に示すように樹脂製外枠11の四隅に設けるクリアランス12a8,12b9,12c8,12d9は、金属製内枠12である金属製上枠12a、金属製下枠12b,金属製左縦枠12cおよび金属製右縦枠12dそれぞれの両端部を切り欠くことによって設けるように説明したが、本発明ではこれに限らず、図17に示すように金属製内枠12と樹脂製外枠11との間にスペーサー4等を設けることによって、金属製内枠12および樹脂製外枠11の四隅にクリアランス12a8,12b9,12c8,12d9を設けるようにしても勿論良い。
また、上記実施形態の説明では、樹脂製外枠11の四隅全てにクリアランス12a8,12b9,12c8,12d9を設けて説明したが、本発明ではこれに限らず、樹脂製外枠11と金属製内枠12とが干渉し易い隅にのみクリアランスを設けるようにしても良い。
また、上記実施形態の説明では、複合サッシ構造1のパネルとして複層ガラス外障子13および複層ガラス内障子14を一例に説明したが、本発明ではこれに限らず、パネルは単層ガラスの障子でも良いし、3層以上のガラスでも勿論良い。また、窓の種類も腰高および掃き出しの引違い窓により説明したが、本発明では、これに限らず、開き窓や回転窓、上げ下げ窓、滑り出し窓、さらには嵌め殺し窓等にも適用でき、要は、樹脂等からなる樹脂製外枠11と、その樹脂製外枠11で囲まれた外枠開口部に設けられるアルミや樹脂等からなる内枠12と、その内枠12で囲まれた内枠開口部に設けられるパネルとを備えた複合サッシ構造であれば適用可能である。
また、上記実施形態の説明では、樹脂製外枠11の開口部にアルミ等からなる金属製内枠12と金属製アタッチ材15を設けて説明したが、本発明では、これに限らず、金属製内枠12と金属製アタッチ材15とを一体成形して樹脂製外枠11の開口部に設けるようにしても勿論良い。
1 複合サッシ構造
11 樹脂製外枠
11a 樹脂製上枠
11b 樹脂製下枠
11c 樹脂製左縦枠
11d 樹脂製右縦枠
11α 外枠用形材
11α1 ホロー部
11α2 長側面
11α21 取付け片
11α22 外側面
11α 第2外枠用形材
11α1 第1ホロー部
11α11 第1ホロー部構成内側面
11α12 第1ホロー部構成外側面
11α13 凹部
11α14 先端突出部
11α2 第2ホロー部
11α21 第2ホロー部構成内側面
11α22 第2ホロー部構成外側面
11α3 第3ホロー部
11α31 屋外方向突出部
11α32 屋外対向面
11α4 第4ホロー部
12 金属製内枠
12a 金属製上枠
12a1 金属製上枠本体
12a2 第1垂下片
12a3 第2垂下片
12a4 第3垂下片
12a5 第1起立片
12a6 第2起立片
12a7 第3起立片
12a8 クリアランス
12a9 ビス留用凹部
12b 金属製下枠
12b1 金属製下枠本体
12b2 第1起立片
12b3 第2起立片
12b31 水平方向延出片
12b32 気密ゴム嵌入部
12b4 第3起立片
12b41 気密ゴム嵌入部
12b5 第1垂下片
12b6 第2垂下片
12b7 第3垂下片
12b71 屋内方向突出部
12b8 取付け片
12b9 クリアランス
12b10 ビス留用凹部
12c 金属製左縦枠
12c1 戸当り板部
12c2 第1内側突出片
12c3 第2内側突出片
12c4 第3内側突出片
12c5 第1外側突出片
12c6 第2外側突出片
12c7 第3外側突出片
12c41 気密ゴム嵌入部
12d 金属製右縦枠
12d1 戸当り板部
12d2 第1内側突出片
12d3 第2内側突出片
12d31 気密ゴム嵌入部
12d4 第3内側突出片
12d5 第4内側突出片
12d6 第1外側突出片
12d7 第2外側突出片
12d8 第3外側突出片
13 複層ガラス外障子
14 複層ガラス内障子
15 金属製アタッチ材
15a 上枠用金属製アタッチ材
15b 下枠用金属製アタッチ材
15c 縦枠用金属製アタッチ材
16a 皿ネジ
16b 板ナット
17a 水密ゴム
17b 気密ゴム
18 樹脂カバー
18a 上枠用樹脂カバー
18b 下枠用樹脂カバー
18c 縦枠用樹脂カバー
19 ストッパー
2 建物
2a 開口部
3 アンカー
31 アンカー取付片
4 スペーサー

Claims (5)

  1. 樹脂製外枠と、その樹脂製外枠で囲まれた外枠開口部に設けられる内枠と、その内枠で囲まれた内枠開口部に設けられるパネルとを備え、
    前記樹脂製外枠および内枠は、それぞれ上枠、下枠、左縦枠および右縦枠とで構成され、
    前記内枠と前記樹脂製外枠との間には、前記内枠と前記樹脂製外枠とが干渉しないよう前記内枠の一部を切り欠くことによって、前記パネルの面外方向である室内側から室外側へあるいはその逆方向に向かって前記樹脂製外枠と前記内枠とを貫通するクリアランスが形成されていることを特徴とする複合サッシ構造。
  2. 請求項1記載の複合サッシ構造において、
    前記樹脂製外枠は、建物の開口部内側に任意の間隔で設けたアンカーを介して固定されており、
    前記クリアランスは、前記内枠を構成する上枠、下枠および左右の縦枠とが結合する四隅の内の少なくとも一つの隅とその隅に最も近い前記アンカーまでの間の前記内枠に形成されていることを特徴とする複合サッシ構造。
  3. 請求項1または請求項2記載の複合サッシ構造において、
    前記クリアランスは、前記内枠の見付け方向の両端部に形成されることを特徴とする複合サッシ構造。
  4. 請求項1~請求項3のいずれか一の請求項に記載の複合サッシ構造において、
    前記クリアランスは、前記内枠を構成する上枠、下枠および左右の縦枠とが結合する四隅に形成されることを特徴とする複合サッシ構造。
  5. 請求項1~請求項4のいずれか一の請求項に記載の複合サッシ構造において、
    前記樹脂製外枠を構成する樹脂製上枠、樹脂製下枠、樹脂製左縦枠および樹脂製右縦枠は、断面形状が同一の外枠用形材を使用したものであり、
    前記外枠用形材における前記内枠が取付けられる側面は、当該外枠用形材が前記樹脂製上枠、前記樹脂製下枠、前記樹脂製左縦枠および前記樹脂製右縦枠として設置された場合、互いに対向する前記樹脂製上枠と前記樹脂製下枠との間の間隔および前記樹脂製左縦枠と前記樹脂製右縦枠との間の間隔がそれぞれ屋内側から屋外側に向かって幅広になるように傾斜面で構成されていることを特徴とする複合サッシ構造。
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