以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る寝台装置について説明する。なお、本発明の範囲は、以下の実施の形態に限定されず、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、各構造における縮尺および数等を、実際の構造における縮尺および数等と異ならせる場合がある。
また、図面においては、適宜3次元直交座標系としてXYZ座標系を示す。XYZ座標系において、Z軸方向は、鉛直方向とする。X軸方向は、Z軸方向と直交する方向であって図1に示す寝台11の短手方向とする。Y軸方向は、Z軸方向およびX軸方向と直交する方向であって寝台11の長手方向とする。
また、Y軸方向(寝台11の長手方向)における正の側(+Y側)を人(使用者)が寝る際に頭が位置する側とし、負の側(-Y側)を足が位置する側とする。以下の説明においては、Y軸方向の正の側(+Y側)を「頭側H」と呼ぶ場合があり、Y軸方向の負の側(-Y側)を「足側F」と呼ぶ場合がある。また、寝台11の長手方向を「前後方向」と呼ぶ場合があり、寝台11の短手方向を「左右方向」と呼ぶ場合がある。
また、以下の説明においては、左右方向において、寝台11に仰向けに寝た使用者の右手が位置する側(-X側)を「右側」と呼ぶ場合があり、寝台11に仰向けに寝た使用者の左手が位置する側(+X側)を「左側」と呼ぶ場合がある。また、左右方向において、寝台11の中心に近づく向きを「左右方向内向き」と呼ぶ場合があり、寝台11の中心から遠ざかる向きを「左右方向外向き」と呼ぶ場合がある。また、ある対象に対して、左右方向における寝台11の中心に近い側を「左右方向内側」と呼ぶ場合があり、左右方向における寝台11の中心から遠い側を「左右方向外側」と呼ぶ場合がある。
<第1実施形態>
図1は、寝台装置10を示す斜視図である。図2および図3は、寝台装置10の部分を示す平面図である。図4は、寝台装置10の部分を示す図であって、図2におけるIV-IV断面図である。図5は、寝台装置10の部分を示す図であって、図3におけるV-V断面図である。
図1に示す本実施形態の寝台装置10は、例えば、医療環境下(介護環境下を含む)において利用することができる。寝台装置10は、いわゆるギャッチベッドである。また、寝台装置10は、電力を動力源とするいわゆる電動ベッドである。
図1において、寝台装置10には、付属品として柵体Bが取り付けられている。図1の例では、柵体Bは、寝台11の右側に2つ設けられている。柵体Bは、寝台11の長手方向(前後方向)に沿って配置されている。柵体Bは、寝台11の長手方向に沿って延びている。柵体Bは、2つの差込み部Bpを有する。差込み部Bpは、寝台装置10に取り付けられた状態において鉛直方向下側に突出する。
図1に示すように、寝台装置10は、寝台11と、支持架台12と、ボード14と、を備える。寝台11の平面視形状は、例えば、前後方向に長い長方形状である。寝台11の上面である寝台面11aには、例えば図示しないマットレスが配置される。使用者は、マットレスを介して寝台面11a上に横たわる。
寝台11は、背ボトム16と、腰ボトム17と、脚ボトム18と、を頭側Hから足側Fに向かってこの順に有する。背ボトム16は、寝台面11a上に横たわる使用者の背を支える部分である。腰ボトム17は、寝台面11a上に横たわる使用者の腰を支える部分である。脚ボトム18は、寝台面11a上に横たわる使用者の脚を支える部分である。
ボード14は、支持架台12に固定されている。本実施形態においてボード14は、支持架台12の前後方向両端部にそれぞれ固定されている。ボード14は、寝台面11aよりも上側に延びる板状である。ボード14の前後方向に視た形状は、左右方向に長い長方形状である。
図1から図3に示すように、支持架台12は、支持架台本体12aと、付属品取付け部30と、を有する。支持架台本体12aは、寝台11を支持する。支持架台本体12aは、ベースフレーム24と、4つの脚部材25と、メインフレーム20と、を有する。ベースフレーム24の形状は、平面視において、矩形状である。ベースフレーム24の四隅には、それぞれ脚部材25が取り付けられている。脚部材25は、ベースフレーム24から鉛直方向下側に突出する。脚部材25の鉛直方向下側の端部は、寝台装置10が設置される設置面に接触する。
メインフレーム20は、寝台11を直接的に支持する。本実施形態においてメインフレーム20は、ベースフレーム24に対して鉛直方向に移動可能に接続されている。図2および図3に示すように、メインフレーム20は、縦部材21と、横部材22と、を有する。縦部材21は、前後方向に延びている。縦部材21は、左右方向に間隔を空けて2つ設けられている。横部材22は、左右方向に延びている。横部材22は、例えば、頭側Hと足側Fとに、前後方向に間隔を空けて2つずつ設けられている。横部材22は、左右方向に間隔を空けて設けられた2つの縦部材21を連結している。なお、図2および図3においては、4つの横部材22のうち頭側Hの2つのみを示している。
図4および図5に示すように、横部材22は、左右方向外側に開口する筒状の部材である。横部材22は、例えば、角筒状である。横部材22の内部には、内側固定部材23が固定されている。
支持架台12は、図示しない昇降機構をさらに有する。昇降機構は、ベースフレーム24に対して、メインフレーム20を昇降させる。これにより、メインフレーム20によって支持される寝台11が鉛直方向に移動する。
図1に示すように、付属品取付け部30は、寝台装置10の付属品が取り付けられる部分である。本実施形態において付属品取付け部30には、付属品として柵体Bが着脱自在に取り付けられる。本実施形態において付属品取付け部30は、支持架台本体12aにおける左右方向(寝台11の短手方向)の端部に取り付けられている。付属品取付け部30は、支持架台本体12aの左右方向両側に2つずつ設けられている。付属品取付け部30には、それぞれ1つずつ柵体Bが着脱自在に取り付けられる。
支持架台本体12aの右側(-X側)に配置された2つの付属品取付け部30は、前後方向に間隔を空けて配置されている。図示は省略するが、支持架台本体12aの左側(+X側)に配置された2つの付属品取付け部30も、前後方向に間隔を空けて配置されている。支持架台本体12aの左右方向両側に設けられる付属品取付け部30は、左右対称である点を除いて、同様の構成である。
付属品取付け部30の状態のうち、付属品取付け部30に柵体Bが取り付けられた状態を第1状態C11とし、付属品取付け部30から柵体Bが取り外された状態を第2状態C21とする。図1、図2および図4は、第1状態C11を示しており、図3および図5は、第2状態C21を示している。
なお、本実施形態においては、柵体Bが寝台11の右側(-X側)にのみ取り付けられる状態について説明している。図1から図5のいずれにおいても、支持架台本体12aの左側(+X側)に設けられている付属品取付け部30は、第2状態C21である。
図2および図3に示すように、付属品取付け部30は、メインフレーム20に取り付けられている。付属品取付け部30は、付属品受32と、スライド部31と、外側固定部材33と、を有する。
付属品受32は、柵体Bが取り付けられる部分である。付属品受32は、前後方向に延びている。付属品受32には、2つの付属品差込み穴32aが設けられている。図4および図5に示すように、付属品差込み穴32aは、付属品受32の上面から鉛直方向下側に窪む有底の穴である。図4に示すように、付属品差込み穴32aには、柵体Bの差込み部Bpが挿入される。これにより、柵体Bは、付属品取付け部30に取り付けられる。
図1に示すように、付属品受32の左右方向外側の面には、左右方向内側に窪む引出穴32cが設けられている。引出穴32cは、付属品受32の左右方向外側の面における前後方向の中央に位置している。引出穴32cは、前後方向に延びている。
図4に示すように、スライド部31は、付属品受32から左右方向内側に延びている。図2および図3の例では、スライド部31は、付属品取付け部30ごとに2つずつ設けられている。図4および図5に示すように、スライド部31は、例えば、筒状である。スライド部31の左右方向内側の端部は、横部材22の内側に挿入されている。スライド部31は、左右方向に沿って移動可能である。これにより、付属品取付け部30は、支持架台本体12aに対して、左右方向に移動可能に取り付けられている。
外側固定部材33は、スライド部31の内部に収容されている。外側固定部材33は、スライド部31の内部において、左右方向に移動可能である。外側固定部材33は、後述する調整ネジ51に固定されている。外側固定部材33は、調整ネジ51を介して、付属品受32に固定されている。
付属品取付け部30には、付属品受32を左右方向に貫通する貫通孔32bが設けられている。図示は省略するが、貫通孔32bは、付属品受32ごとに2つずつ設けられている。2つの貫通孔32bの左右方向内側の開口部は、2つのスライド部31の内部にそれぞれ開口している。
支持架台12は、弾性部材40をさらに有する。弾性部材40は、スライド部31の内部と横部材22の内部とによって構成される収容空間Eに収容されている。弾性部材40の左右方向外側の端部は、外側固定部材33に固定されている。弾性部材40の左右方向内側の端部は、内側固定部材23に固定されている。弾性部材40は、例えば、引張バネである。
弾性部材40は、付属品取付け部30が第1位置P11から第2位置P21に移動する向きに、付属品取付け部30に力を加える。図4に示す第1状態C11において、弾性部材40は、外側固定部材33を介して、付属品取付け部30に左右方向内向きの弾性力を加えている。本実施形態においては、図5に示す第2状態C21においても、外側固定部材33を介して、付属品取付け部30に左右方向内向きの弾性力を加えている。
図4および図5に示すように、支持架台12は、調整部50をさらに有する。調整部は、弾性部材40の弾性力を調整可能である。調整部50は、付属品取付け部30に設けられている。調整部50は、雌ネジ部材52と、調整ネジ51と、カバー53と、を有する。雌ネジ部材52は、貫通孔32bの内部に固定されている。雌ネジ部材52は、貫通孔32bの左右方向内側の端部に位置する。雌ネジ部材52には、雌ネジ部材52を左右方向に貫通する貫通孔52aが設けられている。貫通孔52aの内側面には、雌ネジが切られている。
調整ネジ51は、頭部が左右方向外側を向いた状態で、左右方向に延びている。調整ネジ51は、雌ネジ部材52の貫通孔52aと螺合されている。調整ネジ51の頭部は、貫通孔32bの内部に位置する。調整ネジ51の左右方向内側の端部は、スライド部31の内部に位置する。調整ネジ51の左右方向内側の端部は、外側固定部材33に固定されている。カバー53は、貫通孔32bの左右方向外側の開口部に着脱自在に取り付けられている。カバー53は、貫通孔32bの左右方向外側の開口部を閉塞している。
寝台装置10は、図示しない駆動機構をさらに備える。駆動機構は、支持架台12に取り付けられている。駆動機構は、支持架台12の少なくとも一部を駆動する。一例として、駆動機構は、背ボトム16、腰ボトム17および脚ボトム18をそれぞれX軸周りに回動させて、背ボトム16、腰ボトム17および脚ボトム18の互いの相対姿勢を変化させる。
寝台装置10には、駆動機構を操作するための図示しない操作部が設けられている。操作部は、寝台11上に寝た状態で使用者が操作可能なスイッチである。使用者は、操作部を介して駆動機構を操作することで、背ボトム16、腰ボトム17および脚ボトム18の姿勢を所望の姿勢に変化させることができる。
次に、付属品取付け部30の動作について説明する。図2から図4に示すように、付属品取付け部30は、第1位置P11と、第2位置P21と、の間で移動可能に支持架台本体12aに取り付けられている。本実施形態においては、付属品取付け部30は、第1位置P11と、第2位置P21と、の間で左右方向に沿って移動可能である。
図2および図4に示すように、本実施形態において第1位置P11は、付属品取付け部30に柵体Bを取り付けることが可能な位置である。第1位置P11においては、付属品受32は寝台11よりも左右方向外側に突出している。第1位置P11において、付属品差込み穴32aは、寝台11よりも左右方向外側に位置する。これにより、柵体Bの差込み部Bpを、付属品受32の鉛直方向上側から付属品差込み穴32aに差し込むことができる。
図3および図5に示すように、第2位置P21は、第1位置P11よりも支持架台本体12aに近い位置である。本実施形態においては、第2位置P21において、付属品取付け部30の全体は、寝台11の鉛直方向下側に位置する。第2位置P21における付属品取付け部30の左右方向外側の端部は、左右方向において、寝台11の左右方向端部と例えば同じ位置にある。
付属品取付け部30から柵体Bが取り外された第2状態C21において、付属品取付け部30の位置は、第2位置P21に移動し、第2位置P21で停止している。そのため、柵体Bを付属品取付け部30に取り付ける際には、付属品取付け部30を第2位置P21から第1位置P11まで引き出す必要がある。柵体Bの取り付けを行う作業者は、例えば、付属品受32の引出穴32cに手指を差し込み、付属品受32における引出穴32cの鉛直方向上側に位置する部分を把持する。そして、作業者は、付属品取付け部30を左右方向外側に引き出し、付属品取付け部30を第2位置P21から第1位置P11まで移動させる。作業者は、付属品取付け部30を第1位置P11まで引き出した状態において、柵体Bを付属品取付け部30に取り付ける。これにより、付属品取付け部30は、柵体Bが取り付けられた第1状態C11となる。
図2および図4に示すように、第1状態C11において、付属品取付け部30の位置は、第1位置P11に維持される。図4に示すように、第1状態C11においては、柵体Bが、寝台11の左右方向の縁部11bに接触している。上述したように、第1状態C11においては、付属品取付け部30は、弾性部材40から左右方向内向きの力を受けるため、柵体Bには寝台11の縁部11bから左右方向外向きの反作用が加えられる。これにより、付属品取付け部30は、柵体Bを介して、寝台11から左右方向外向きの力を受ける。したがって、本実施形態では、第1状態C11において、付属品取付け部30の位置は、柵体Bと寝台11の縁部11bとが互いに接触することで第1位置P11に維持される。すなわち、本実施形態では、寝台11の縁部11bが、第1状態C11において、付属品(柵体B)と接触し、付属品取付け部30の位置を第1位置P11に維持する位置規制部である。
図3および図5に示すように、柵体Bが付属品取付け部30から取り外されて、第2状態C21となると、付属品取付け部30は、弾性部材40の弾性力によって、左右方向内向きに移動する。これにより、第2状態C21において、付属品取付け部30は、第1位置P11から第2位置P21に移動する。第2位置P21においては、付属品受32が横部材22の左右方向外側の端部に接触する。これにより、左右方向内向きに移動する付属品取付け部30は、第2位置P21となった時点で、停止する。
以上のように、付属品取付け部30は、柵体Bが取り外されると、自動的に左右方向内向きに移動し始め、寝台11の鉛直方向下側に収納される。第2状態C21から再び第1状態C11にする際には、例えば、付属品取付け部30を手動で第1位置P11まで引き出し、柵体Bを付属品取付け部30に取り付ける。
次に、調整部50を用いた弾性部材40の弾性力の調整方法について説明する。まず、貫通孔32bからカバー53を取り外す。そして、貫通孔32b内にドライバー等の器具を挿入して、調整ネジ51を回転させる。調整ネジ51は、雌ネジ部材52と螺合しているため、回転することで左右方向に沿って移動する。調整ネジ51が移動すると、外側固定部材33が左右方向に沿って移動する。これにより、弾性部材40の左右方向両端をそれぞれ固定する外側固定部材33と内側固定部材23との間の左右方向の距離を変化させることができる。これにより、第1状態C11および第2状態C21における弾性部材40の長さを変化させることができ、弾性部材40による弾性力を調整することができる。
本実施形態によれば、柵体Bを付属品取付け部30から取り外すことで、付属品取付け部30が自動的に支持架台本体12aに近づく向きに移動する。そのため、介護者が付属品取付け部30を手動で移動させる必要がない。したがって、付属品取付け部30を移動させる手間を低減することができる。
そして、第2状態C21において付属品取付け部30は、支持架台本体12aに近づく向きに移動するため、柵体Bを取り外して車椅子を寝台11に近づける際に、車椅子が付属品取付け部30と干渉しにくい。これにより、車椅子を寝台11に近づけやすく、かつ、介護者自身も寝台11に近づきやすい。したがって、被介護者を寝台11に寝かせる際の介護者の負担を軽減できる。
以上により、本実施形態によれば、介護者の負担を軽減できる構造を有する寝台装置10が得られる。
また、本実施形態によれば、弾性部材40によって付属品取付け部30を移動させることができる。そのため、付属品取付け部30を自動的に移動させる機構を簡単にでき、寝台装置10の製造コストを低減できる。
また、弾性部材40は、付属品取付け部30が第1位置P11から第2位置P21に移動する向きに、付属品取付け部30に力を加える。そのため、付属品取付け部30を引き出す方向に外力を加えなければ、付属品取付け部30の位置は、第2位置P21に維持される。これにより、本実施形態によれば、付属品取付け部30が収容された後に付属品取付け部30を固定する必要がない。したがって、介護者の負担をより軽減できる。
また、本実施形態によれば、弾性部材40は、第2位置P21においても、付属品取付け部30に左右方向内向きの弾性力を加えている。そのため、第2位置P21において、付属品取付け部30の位置を安定して維持しやすい。
また、本実施形態によれば、弾性部材40の弾性力を調整可能な調整部50が設けられている。そのため、付属品取付け部30に加えられる力を調整することができる。これにより、第2位置P21にある付属品取付け部30を第1位置P11まで引き出す際、付属品取付け部30を動かすのに必要な力を適切に調整できる。したがって、介護者の力に応じて付属品取付け部30の引き出し易さを調整できるため、介護者の負担をより軽減できる。
また、本実施形態によれば、第1状態C11において、弾性部材40が左右方向内向きの力を付属品取付け部30に加えている状態で柵体Bが寝台11の縁部11bに接触し、付属品取付け部30の位置が第1位置P11に維持される。そのため、付属品取付け部30の位置を第1位置P11に固定する機構等を別途設ける必要がない。これにより、寝台装置10の部品点数を削減でき、寝台装置10の製造に要する手間およびコストを低減できる。
また、例えば、付属品取付け部30の位置を第1位置P11に固定する機構を手動で操作する必要がある場合、介護者による付属品取付け部30の位置の固定および固定の解除の手間が大きい。これに対して、本実施形態によれば、介護者が付属品取付け部30の位置を固定する必要がなく、付属品取付け部30を第1位置P11に固定する手間および固定を解除する手間を低減できる。
また、本実施形態によれば、位置規制部が寝台11の縁部11bであるため、別途、位置規制部を設ける必要がない。これにより、寝台装置10の製造コストを増大させることなく、位置規制部を設けることができる。
また、本実施形態によれば、付属品取付け部30に取り付けられる付属品は、柵体Bである。そのため、例えば車椅子に乗る被介護者を左右方向から寝台装置10に寝かせる際の介護者の負担を軽減できる。
また、本実施形態によれば、第2位置P21において、付属品取付け部30の全体は寝台11の鉛直方向下側に位置する。そのため、柵体Bが取り付けられていない第2状態C21において、付属品取付け部30が寝台11よりも左右方向外側に突出しない。これにより、車椅子を寝台11により近づけやすく、かつ、介護者自身も寝台11により近づきやすい。したがって、介護者の負担をより軽減できる。
なお、本発明は上述の実施形態に限られず、他の構成を採用することもできる。以下の説明において上記説明と同様の構成については、適宜同一の符号を付す等により説明を省略する場合がある。
弾性部材40は、付属品取付け部30が第2位置P21にある場合、付属品取付け部30に弾性力を加えなくてもよい。すなわち、弾性部材40の長さは、付属品取付け部30が第2位置P21にある場合において、自然長であってもよい。
また、1つの付属品取付け部30当たりに設けられる弾性部材40の数は、特に限定されず、1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。1つの付属品取付け部30当たりに設けられる弾性部材40の数を調整することで、付属品取付け部30に加えられる弾性部材40による弾性力を調整することができる。
また、弾性部材40は、付属品取付け部30に第1位置P11から第2位置P21に移動させる向きに力を加えられるならば、特に限定されない。弾性部材40は、例えば、板バネであってもよいし、ゴムであってもよい。
また、外側固定部材33と内側固定部材23との間には、弾性部材40に加えて、ダンパが設けられてもよい。これにより、第1位置P11から第2位置P21までの付属品取付け部30の移動速度を適切に調整しやすい。
また、上記説明においては、位置規制部は寝台11の縁部11bとしたが、これに限られない。位置規制部は、寝台11の他の部分であってもよいし、支持架台12の一部であってもよいし、別途、寝台装置10に設けられる別部材であってもよい。寝台装置10がマットレスを備える場合には、位置規制部は、マットレスの縁部であってもよい。
また、付属品取付け部30の位置を固定する固定機構が設けられてもよい。この場合、固定機構は、例えば、横部材22の壁部を貫通しスライド部31の外側面と対向するネジ孔と、そのネジ孔に螺合されたノブボルトと、を含む構成であってもよい。この構成においては、ノブボルトをネジ孔に締め込むことで、ノブボルトの先端がスライド部31の外側面に接触する。これにより、スライド部31の外側面をノブボルトの先端で押圧することができ、横部材22に対してスライド部31を固定することができる。これにより、付属品取付け部30の位置を固定することができる。このように固定機構を設けることで、例えば、柵体Bに左右方向内側から左右方向外側に外力が加えられた場合であっても、付属品取付け部30が左右方向外側に移動することを抑制できる。
また、支持架台12は、柵体Bと寝台11の縁部(位置規制部)11bとの接触によらずに付属品取付け部30の位置を固定する固定機構を有してもよい。この場合、例えば、付属品取付け部30に対する柵体Bの取付けおよび取り外しをスイッチとして、固定機構の固定状態が切り換えられてもよい。すなわち、付属品取付け部30に柵体Bが取り付けられることで、固定機構は付属品取付け部30の位置を第1位置P11に固定する。付属品取付け部30から柵体Bが取り外されることで、固定機構は付属品取付け部30の固定を解除する。この構成によれば、第1状態C11において、柵体Bが寝台11に接触することなく、付属品取付け部30の位置を第1位置P11に固定できる。そのため、寝台11が駆動されて、寝台11と付属品取付け部30との相対位置が変化する場合において、寝台11と柵体Bとが擦れて干渉し合うことを抑制できる。
また、第2位置P21における付属品取付け部30の左右方向外側の端部は、左右方向において、寝台11の左右方向端部よりも左右方向内側に位置してもよい。この場合、介護者は、足のつま先を寝台11の鉛直方向下側に入れやすく、寝台11に、より近づきやすい。
また、第2位置P21において、付属品受32の少なくとも一部が、寝台11の鉛直方向下側に位置する構成であってもよい。言い換えると、第2位置P21において、付属品受32の一部のみが、寝台11の鉛直方向下側に位置してもよい。この場合においても、付属品受32の一部が寝台11の鉛直方向下側に収納されることで、第2状態C21において付属品取付け部30が介護者の邪魔になることを抑制できる。また、第2位置P21において、付属品受32の全体が、寝台11の鉛直方向下側に位置しない構成であってもよい。
例えば、第2位置P21において付属品取付け部30の少なくとも一部が寝台11よりも左右方向外側に突出する場合、付属品取付け部30における寝台11よりも左右方向外側に突出する部分の平面視面積は、付属品取付け部30が第1位置P11に位置するときよりも、付属品取付け部30が第2位置P21に位置するときの方が小さい。
また、付属品取付け部30の数は、特に限定されず、3つ以下であってもよいし、5つ以上であってもよい。
また、横部材22の形状およびスライド部31の形状は、共に筒状としたが、これに限られない。横部材22の形状およびスライド部31の形状は、スライド部31が横部材22に対して移動可能であれば、特に限定されない。横部材22の形状およびスライド部31の形状は、左右方向に直交する断面形状がU字状となる形状であってもよい。
また、上記説明では、スライド部31の左右方向内側の端部が横部材22の内側に挿入されている構成としたが、これに限られない。スライド部31の内側に横部材22の左右方向外側の端部が挿入されてもよい。
また、付属品受32には、引出穴32cが設けられていなくてもよい。また、付属品受32には、引出穴32cの代わりに、左右方向外側に突出する取手部が設けられていてもよい。この場合、柵体Bを取り付ける作業者は、取手部を把持して、付属品取付け部30を第1位置P11から第2位置P21まで引き出す。また、引出穴32cの構成および取手部の構成は、作業者が、付属品取付け部30を引き出す際に、付属品受32の一部を把持可能、あるいは作業者の手指を付属品受32の一部に係合可能であれば、特に限定されない。
<第2実施形態>
第2実施形態は、第1実施形態に対して、付属品取付け部130に取り付けられる付属品が異なる。図6は、第2実施形態の寝台装置110を示す斜視図である。図7および図8は、寝台装置110の部分を示す平面図である。図6および図7は、第1状態C12を示している。図8は、第2状態C22を示している。
図6に示すように、支持架台112において、付属品取付け部130には、付属品として、IVポールIVPが取り付けられる。IVポールIVPは、鉛直方向に沿って延びる棒状である。IVポールIVPの上端には、点滴を取り付けるためのフックが設けられている。
図7および図8に示すように、付属品取付け部130は、回転軸131と、付属品受132と、を有する。回転軸131は、鉛直方向に沿って延びている。回転軸131は、縦部材21に固定されている。付属品受132は、寝台11を平面視した場合に一方向に延びる板状の部材である。付属品受132の一端は、回転軸131に対して、回転軸131周りに回転可能に取り付けられている。
付属品受132の他端には、付属品受132の上面から鉛直方向下側に窪む付属品差込み穴132aが設けられている。図7および図8の例において、付属品差込み穴132aは、回転軸131よりも頭側Hに設けられている。図6および図7に示す第1状態C12において、付属品差込み穴132aには、IVポールIVPの下端が挿入されている。図示は省略するが、付属品取付け部130は、例えば、支持架台本体12aの左右方向両側に設けられている。
図7および図8に示すように、弾性部材140は、付属品取付け部130ごとに1つずつ設けられている。弾性部材140の左右方向外側の端部は、付属品受132に固定されている。付属品受132における弾性部材140が固定される箇所は、付属品受132における回転軸131に取り付けられる側と逆側の端部近傍である。弾性部材140の左右方向内側の端部は、内側固定部材23に固定されている。
図7に示すように、本実施形態の第1状態C12においては、IVポールIVPが寝台11の縁部11bと接触している。これにより、付属品取付け部130の位置は、第1位置P12に維持される。
図8に示すように、IVポールIVPが寝台11から取り外されると、付属品取付け部130は、弾性部材140によって左右方向内側に力を加えられ、第1位置P12から第2位置P22に移動する。本実施形態において付属品取付け部130は、回転軸131周りに回転することで、第1位置P12から第2位置P22まで移動する。図8に示すように、第2位置P22において、付属品取付け部130の全体は、寝台11の鉛直方向下側に位置する。
本実施形態によれば、付属品をIVポールIVPとした場合においても、第1実施形態と同様に、介護者の負担を軽減することができる。
また、本実施形態によれば、弾性部材140が付属品受132の回転軸131と逆側の端部近傍に固定されるため、付属品受132に加えられる回転軸131周りのモーメントを大きくできる。これにより、バネ定数が小さい弾性部材140を用いた場合であっても、弾性部材140によって付属品取付け部130を移動させることができる。
なお、弾性部材140の取付け位置は、図7に示す位置に限られず、付属品受132を回転軸131周りに回転できるならば特に限定されない。例えば、付属品受132における弾性部材140が固定される位置を変えることで、回転軸131周りに生じるモーメントを調整できる。これにより、第2位置P22にある付属品取付け部130を第1位置P12まで引き出す際、付属品取付け部130を動かすのに必要な力を調整できる。
また、弾性部材140は、付属品取付け部130ごとに2つ以上ずつ設けられてもよい。また、弾性部材140は、回転軸131に取り付けられるねじりコイルバネであってもよい。この場合、ねじりコイルバネは、回転軸131を中心として、平面視で時計回りの向きに、付属品取付け部130に力を加える。
なお、本明細書において付属品は、上記説明した柵体BおよびIVポールIVPの他、介助バー、サイドサポート、酸素ボンベホルダ、ごみ箱、けん引装置、モンキーバー等であってもよい。また、例えば、ボード14が付属品として、付属品取付け部に着脱自在に取り付けられてもよい。
<第3実施形態>
第3実施形態は、第1実施形態に対して、弾性部材40が設けられていない点において異なる。図9および図10は、本実施形態の寝台装置210の部分を示す断面図である。図9は、第1状態C13を示している。図10は、第2状態C23を示している。
図9および図10に示すように、付属品取付け部230において、スライド部231は、左右方向内側に向かって鉛直方向下側に傾く所定方向Dに沿って延びている。また、支持架台本体212aにおいて、横部材222の左右方向外側の端部は、所定方向Dに沿って延びている。これにより、付属品取付け部230は、鉛直方向と交差する所定方向Dに沿って移動可能に支持架台本体212aに取り付けられている。本実施形態において第1位置P13は、第2位置P23よりも鉛直方向上側に位置する。
図9に示すように、付属品取付け部230に柵体Bが取り付けられた第1状態C13においては、柵体Bが寝台11と接触することで、付属品取付け部230の位置は、第1位置P13に維持される。
図10に示すように、付属品取付け部230から柵体Bが取り外されると、付属品取付け部230は、自重により、所定方向Dに沿って左右方向内側に移動する。すなわち、付属品取付け部230は、第2状態C23において、付属品取付け部230の自重によって第1位置P13から第2位置P23に移動する。
このように、本実施形態によれば、弾性部材40等の動力源を別途設けることなく、第2状態C23において、付属品取付け部230を自動的に寝台11の鉛直方向下側に収納できる。そのため、寝台装置210の部品点数を削減でき、寝台装置210の製造に要する手間およびコストをより低減できる。
また、本実施形態によれば、付属品取付け部230を第2位置P23から第1位置P13に引き出す際には、左右方向外側に向かって斜め上方向に付属品取付け部230を引き出す。そのため、左右方向外向きに沿って付属品取付け部230を引き出す場合に比べて、付属品取付け部230を引き出しやすい。
<第4実施形態>
第4実施形態は、第3実施形態に対して、付属品取付け部330の移動する方向が異なる。図11および図12は、本実施形態の寝台装置310の部分を示す側面図である。図11は、第1状態C14を示している。図12は、第2状態C24を示している。
図11および図12に示すように、寝台装置310の支持架台本体312aは、リンク支持部材326を有する。リンク支持部材326は、寝台11の下面に固定されている。リンク支持部材326は、例えば、寝台11の下面から鉛直方向下側に向かって延びる角筒状の部材である。リンク支持部材326には、内側回転軸326aが設けられている。内側回転軸326aは、前後方向に延びた軸である。内側回転軸326aは、鉛直方向に離れて2つ配置されている。
付属品取付け部330は、一対の回転支持部331と、付属品受32と、一対のリンク部333と、を有する。回転支持部331は、付属品受32から左右方向内側に延びている。一対の回転支持部331は、鉛直方向に離れて配置されている。
リンク部333は、細長の部材である。図11に示す第1状態C14では、リンク部333は、左右方向に沿って延びている。リンク部333の左右方向外側の端部は、外側回転軸334を介して、回転支持部331に回動可能に接続されている。外側回転軸334は、前後方向に延びた軸である。これにより、リンク部333は、回転支持部331に対して、前後方向と平行な軸周り(Y軸周り)に回動可能である。
リンク部333の左右方向内側の端部は、内側回転軸326aを介してリンク支持部材326に回動可能に接続されている。これにより、リンク部333は、リンク支持部材326に対して、前後方向と平行な軸周り(Y軸周り)に回動可能である。
一対のリンク部333のうちの一方のリンク部333は、鉛直方向上側に配置された外側回転軸334と鉛直方向上側に配置された内側回転軸326aとに接続されている。一対のリンク部333のうちの他方のリンク部333は、鉛直方向下側に配置された外側回転軸334と鉛直方向下側に配置された内側回転軸326aとに接続されている。これにより、付属品受32と、一対のリンク部333と、リンク支持部材326とによって、平行リンク機構が構成される。
平行リンク機構によって、付属品取付け部330は、2つの内側回転軸326aの鉛直方向の中心を回転中心として回動可能に支持架台本体312aに取り付けられている。付属品取付け部330は、平行リンク機構によって、同じ姿勢に保持された状態で回動する。本実施形態において第1位置P14は、第2位置P24よりも鉛直方向上側に位置する。
鉛直方向上側の内側回転軸326aには、ねじりコイルバネ(弾性部材)340aが取り付けられている。鉛直方向下側の内側回転軸326aには、ねじりコイルバネ340bが取り付けられている。
図11に示すように、ねじりコイルバネ340aは、後側(-Y側)から前側(+Y側)に視て反時計回りの向きに、鉛直方向上側のリンク部333に弾性力を加える。すなわち、ねじりコイルバネ340aは、リンク部333に対して、付属品取付け部330の位置を第1位置P14から第2位置P24に移動させる向きに弾性力を加える。ねじりコイルバネ340aによってリンク部333に加えられる弾性力は、付属品取付け部330が第2位置P24から第1位置P14に近づくに従って大きくなる。ねじりコイルバネ340aは、例えば、付属品取付け部330が第2位置P24にある場合に自然状態である。
図12に示すように、ねじりコイルバネ340bは、後側(-Y側)から前側(+Y側)に視て時計回りの向きに、鉛直方向下側のリンク部333に弾性力を加える。すなわち、ねじりコイルバネ340bは、リンク部333に対して、付属品取付け部330の位置を第2位置P24から第1位置P14に移動させる向きに弾性力を加える。ねじりコイルバネ340bによってリンク部333に加えられる弾性力は、付属品取付け部330が第1位置P14から第2位置P24に近づくに従って大きくなる。ねじりコイルバネ340bは、例えば、付属品取付け部330が第1位置P14にある場合に自然状態である。
ねじりコイルばね340bの弾性力によってリンク部333に加えられる回転モーメントは、付属品取付け部330の自重によってリンク部333に加えられる回転モーメントよりも小さい。そのため、ねじりコイルばね340bの弾性力のみによって付属品取付け部330が第2位置P24から第1位置P14に移動することが防止されている。
図11に示すように、付属品取付け部330に柵体Bが取り付けられた第1状態C14においては、柵体Bが寝台11と接触することで、付属品取付け部330の位置は、第1位置P14に維持される。
図11および図12に示すように、付属品取付け部330から柵体Bが取り外されると、付属品取付け部330は、ねじりコイルバネ340aの弾性力および自重により、平行リンク機構が回動する方向に沿って移動する。
このように、本実施形態によれば、第2状態C24において、付属品取付け部330を自動的に寝台11の鉛直方向下側に収納できる。本実施形態によれば、付属品取付け部330の自重に加えて、ねじりコイルバネ340aの弾性力を利用するため、付属品取付け部330を第1位置P14から第2位置P24へと、より速く移動させることができる。また、付属品取付け部330の自重を利用しているため、ねじりコイルバネ340aとして、弾性力が比較的小さいバネを用いても、十分に効果を得ることができる。
また、例えば、付属品取付け部の移動を第1実施形態および第3実施形態のようなスライド式とする場合、スライド部を横部材との間のクリアランスが適切になるように精度よく製造する必要があり、付属品取付け部の製造コストが増加する場合がある。一方、スライド部の精度が低いと、スライド部が横部材に対して移動しにくくなり、付属品取付け部の移動が滑らかに行えない場合がある。
これに対して、本実施形態によれば、付属品取付け部330の移動を回動式とすることで、スライド式に比べて、各部の精度が比較的低い場合であっても、付属品取付け部330の移動を滑らかにしやすい。したがって、本実施形態によれば、付属品取付け部330の信頼性を向上でき、かつ、製造コストを低減できる。
また、例えば、付属品取付け部330の第1位置P14から第2位置P24への移動が速くなることで、付属品取付け部330が第2位置P24へと到達した際に、付属品取付け部330および支持架台本体312a等に大きな衝撃が加えられる場合がある。これにより、大きな騒音が生じる場合がある。また、衝撃が大きく過ぎると、付属品取付け部330および支持架台本体312aが破損する場合がある。
これに対して、本実施形態によれば、リンク部333には、ねじりコイルバネ340bによって第2位置P24から第1位置P14に向かう向きに弾性力が加えられる。ねじりコイルバネ340bの弾性力は、第2位置P24に近づくほど大きくなる。そのため、付属品取付け部330が第1位置P14から第2位置P24に向かって移動する際、第2位置P24に近づくほど、ねじりコイルバネ340bには、付属品取付け部330に対して移動する向きと反対向きの力が大きく加えられる。これにより、付属品取付け部330が第2位置P24に到達する前に付属品取付け部330の移動速度を低減でき、第2位置P24に到達した際の衝撃を吸収することができる。したがって、大きな騒音が生じることを抑制でき、かつ、付属品取付け部330および支持架台本体312aが破損することを抑制できる。
なお、本実施形態においては、ねじりコイルバネ340aによって加えられる弾性力の向きと、ねじりコイルバネ340bによって加えられる弾性力の向きとが、互いに同じであってもよい。例えば、ねじりコイルバネ340a,340bが共に、付属品取付け部330が第1位置P14から第2位置P24に移動する向きに、リンク部333に弾性力を加える場合、第2状態C24において、付属品取付け部330の第1位置P14から第2位置P24への移動速度をより速くできる。
一方、ねじりコイルバネ340a,340bが共に、付属品取付け部330が第2位置P24から第1位置P14に移動する向きに、リンク部333に弾性力を加える場合、第2状態C24において、付属品取付け部330が第2位置P24に到達する際の衝撃をより低減できる。また、付属品取付け部330を第2位置P24から第1位置P14へと手動で移動させる際に必要な力を小さくできる。そのため、付属品取付け部330を第2位置P24から第1位置P14へと引き出しやすい。
また、図11および図12の例では、ねじりコイルバネ340a,340bが配置される姿勢は、互いに上下逆向きとしているが、これに限られない。ねじりコイルバネ340a,340bが配置される姿勢は、互いに同じであってもよい。この場合において、ねじりコイルバネ340a,340bによって加えられる弾性力の向きが互いに同じ場合には、ねじりコイルバネ340aとねじりコイルバネ340bとの両方に、同一のバネを用いることができる。したがって、寝台装置310を構成する部品の種類を少なくでき、寝台装置310の製造コストを低減できる。
また、ねじりコイルバネ340a,340bの代わりに他の弾性体が設けられていてもよいし、ダンパが設けられていてもよい。また、ねじりコイルバネ340a,340bは、設けられていなくてもよい。この場合であっても、付属品取付け部330は、第2状態C24において、自重によって第1位置P14から第2位置P24へと移動する。
<第5実施形態>
第5実施形態は、第1実施形態に対して、弾性部材40の代わりにモータ440が設けられている点において異なる。図13は、本実施形態の支持架台412の構成を示すブロック図である。図13に示すように、支持架台412は、モータ440と、検出部444と、制御部442と、を有する。
モータ440は、付属品取付け部30に力を加えて付属品取付け部30を第1位置P11から第2位置P21まで移動させる。また、モータ440は、付属品取付け部30に力を加えて付属品取付け部30を第2位置P21から第1位置P11まで移動させる。モータ440の種類は、特に限定されない。モータ440は、例えば、ブレーキ441を有する。モータ440が駆動していない状態において、ブレーキ441は、付属品取付け部30の移動を抑制可能である。ブレーキ441は、特に限定されず、電磁ブレーキであってもよいし、メカニカルブレーキであってもよい。
検出部444は、付属品取付け部30に柵体Bが取り付けられているか否かを検出する。検出部444は、例えば、付属品取付け部30に設けられている。検出部444の構成は、特に限定されない。検出部444は、例えば、感圧センサ、光電センサ等である。制御部442は、検出部444の検出結果に基づいてモータ440を制御する。また、制御部442は、図示しない入力部からの信号に基づいてモータ440を制御する。入力部は、例えば、付属品取付け部30に設けられた所定のスイッチである。所定のスイッチは、例えば、付属品受32の左右方向外側の面に設けられている。
図14は、制御部442の制御手順の一例を示すフローチャートである。図14に示すように、付属品取付け部30が第1状態C11にある場合、制御部442は、付属品取付け部30から柵体Bが取り外されたか否かを、検出部444の検出結果に基づいて判断する(ステップS1)。柵体Bが取り付けられたままの場合(ステップS1:NO)、制御部442は、現在の状態を維持する。柵体Bが取り外された場合(ステップS1:YES)、制御部442は、ブレーキ441を解除して、モータ440によって付属品取付け部30を移動させる(ステップS2)。すなわち、制御部442は、検出部444によって付属品取付け部30から柵体Bが取り外されたことが検出された場合、付属品取付け部30を第1位置P11から第2位置P21まで移動させるようにモータ440を制御する。
制御部442は、第2状態C21において、付属品取付け部30を引き出すための所定の操作が行われた否かを判断する(ステップS3)。付属品取付け部30を引き出すための所定の操作とは、例えば、入力部に対する所定の操作である。具体的には、所定の操作とは、例えば、入力部としての所定のスイッチが押されることである。所定の操作が行われない場合(ステップS3:NO)、制御部442は、現在の状態を維持する。所定の操作が行われた場合(ステップS3:YES)、制御部442は、モータ440によって付属品取付け部30を第2位置P21から第1位置P11まで移動させ、ブレーキ441によって付属品取付け部30の移動を抑制する(ステップS4)。
付属品取付け部30を第1位置P11まで移動させた後、制御部442は、付属品取付け部30に柵体Bが取り付けられたか否かを、検出部444の検出結果に基づいて判断する(ステップS5)。柵体Bが取り外されたままの場合(ステップS5:NO)、制御部442は、現在の状態を維持し、付属品取付け部30が第1位置P11に移動してから所定時間が経過したか否かを判断する(ステップS6)。所定時間は、例えば、30秒以上、1分以下程度である。
付属品取付け部30が第1位置P11に移動してから所定時間が経過した場合(ステップS6:YES)、制御部442は、ブレーキ441を解除して、モータ440によって付属品取付け部30を第1位置P11から第2位置P21へ移動させる(ステップS2)。その後、制御部442は、上述したように、付属品取付け部30を引き出すための所定の操作が行われた否かを判断する(ステップS3)。一方、所定時間が経過していない場合(ステップS6:NO)、制御部442は、現在の状態を維持し、引き続き、付属品取付け部30に柵体Bが取り付けられたか否かの判断を行う(ステップS5)。
柵体Bが付属品取付け部30に取り付けられた場合(ステップS5:YES)、制御部442は、付属品取付け部30を第1位置P11に維持したままにする(ステップS7)。これにより、第1位置P11にある付属品取付け部30に柵体Bが取り付けられた第1状態C11が維持される。その後、上述したのと同様にして、制御部442は、第1状態C11において、付属品取付け部30から柵体Bが取り外されたか否かを、検出部444の検出結果に基づいて判断する(ステップS1)。以上のように、制御部442は、付属品取付け部30に対する柵体Bの着脱に応じて、上述したステップS1~ステップS6を繰り返す。
本実施形態によれば、制御部442がモータ440を制御することによって、付属品取付け部30を移動させるため、付属品取付け部30の移動速度を調節しやすい。
また、本実施形態によれば、付属品取付け部30を第2位置P21から第1位置P11まで引き出す動作をモータ440によって行うため、付属品取付け部30を引き出す手間を低減できる。
また、本実施形態によれば、ステップS4で付属品取付け部30が第1位置P11まで引き出された後、制御部442は、所定時間が経過するまで、付属品取付け部30の位置を第1位置P11に維持する。そのため、柵体Bを付属品取付け部30に取り付けやすい。
また、本実施形態によれば、ステップS4で付属品取付け部30が第1位置P11まで引き出された後、所定時間が経過すると、制御部442は、付属品取付け部30を第1位置P11から第2位置P21へ移動させる。そのため、柵体Bが取り付けられていない状態で付属品取付け部30が引き出されたまま(第1位置P11の位置のまま)となることを防止できる。
なお、付属品取付け部30を引き出すための所定の操作は、例えば、付属品取付け部30に左右方向外側向きの力を加えることであってもよい。すなわち、制御部442は、操作者が付属品取付け部30に対して引き出す向きに力を加えたことを所定の操作として検出し、モータ440を制御してもよい。
また、入力部(所定のスイッチ)が設けられる箇所は、付属品取付け部30に限られず、例えば、支持架台12の少なくとも一部を駆動する駆動機構を操作する操作部に設けられていてもよい。
また、上記説明においては、柵体Bを付属品取付け部30に取り付ける際における付属品取付け部30を第2位置P21から第1位置P11まで引き出す動作をモータ440によって行ったが、これに限られない。例えば、付属品取付け部30を第2位置P21から第1位置P11まで手動で引き出してもよい。この場合、制御部442は、付属品取付け部30が第1位置P11まで引き出された後に、所定時間、付属品取付け部30の位置が第1位置P11に維持されるようにモータ440を制御してもよい。これにより、付属品取付け部30に柵体Bを取り付けやすい。
また、制御部442は、付属品取付け部30が第1位置P11まで引き出された後、経過した時間によらず、柵体Bが取り付けられるまで付属品取付け部30を第1位置P11に維持してもよい。
また、制御部442は、付属品取付け部30が第1位置P11まで引き出された状態で、かつ、付属品取付け部30に柵体Bが取り付けられていない状態において、入力部が操作された場合には、付属品取付け部30が第1位置P11から第2位置P21まで移動するようにモータ440を制御してもよい。これにより、例えば、誤って付属品取付け部30を引き出す操作を行った場合等に、所定時間が経過していなくても付属品取付け部30を元の位置(第2位置P21)に戻すことができる。
また、検出部444は、付属品取付け部30と支持架台本体12aとの間に位置する物体を検出可能な構成としてもよい。この構成においては、検出部444によって付属品取付け部30と支持架台本体12aとの間に物体があることが検出された場合、制御部442は、モータ440による付属品取付け部30の移動を停止してもよい。これにより、付属品取付け部30と支持架台本体12aとの間に位置する物体、あるいは支持架台412自体が破損することを抑制できる。
なお、本発明は、上記説明した寝台装置に限られず、いかなる寝台装置に適用されてもよい。本発明は、手動式のギャッチベッドに適用されてもよいし、寝台の高さ調整等ができないベッドに適用されてもよい。
また、上記の各構成は、相互に矛盾しない範囲内において、適宜組み合わせることができる。