JP7018221B2 - 空気浄化装置 - Google Patents
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Description
特許文献1の空気清浄機は、空気を吸い込むための吸い込み口と清浄化された空気を吹き出すための吹き出し口を有するケーシングとを備えている。このケーシング内には、互いに隔離された第1室、第2室および第3室が設けられており、2室に設けられたファンによって、この順に空気が流れるようになっている。
そして、特許文献1の空気清浄機では、第1室に濾過機能を持つプレフィルタと高性能濾過機能を持つフィルタが設けられているので、循環用のファンを作動させれば、室内の空気をプレフィルタ等に通すことによって浄化できる。
しかも、特許文献1の空気清浄機は、第3室内の空気の一部を室外に排気する室内陰圧保持用のファンが設けられており、室内に戻す空気を少なくできるから、室内を陰圧に保つことができる。
前記基板の貫通孔の近傍に設けられていることを特徴とする。
第2発明の空気浄化装置は、気体を吸引し浄化して排出する空気浄化装置であって、気体を吸引する吸引部と、該吸引部と外部との間を連通する連通通路を有し、該連通通路内に収容されたフィルタによって該吸引部によって吸引される気体を浄化する浄化部と、該浄化部によって浄化された気体を排出する排気部と、を備えており、前記浄化部には、前記連通通路と前記吸引部との間を連通する連通孔が形成されており、前記吸引部は、中空であって前記連通孔を通して前記連通通路に連通された、内部に前記連通通路を通して気体を吸引する吸引手段が設けられた吸引手段収容部を有しており、前記吸引部の吸引手段収容部内には、前記連通孔を通して前記浄化部の連通通路内のフィルタに紫外線を照射する紫外線照射部が設けられており、該紫外線照射部は、前記連通孔と前記吸引手段において空気を吸引する吸引口との間に位置するように設けられた、紫外線を照射する複数の紫外線LEDを備えており、該複数の紫外線LEDは、順次点灯し、前記浄化部の連通通路内のフィルタに対して常時紫外線が照射された状態を維持するように制御されていることを特徴とする。
第3発明の空気浄化装置は、第2発明において、前記複数の紫外線LEDは、前記吸引手段において空気を吸引する吸引口の近傍に設けられていることを特徴とする。
第4発明の空気浄化装置は、第2発明において、前記吸引手段収容部には、該吸引手段収容部内と外部とを分離する紫外線を透過する分離壁によって囲まれた前記紫外線照射部が収容される紫外線照射部配置空間が設けられており、該紫外線照射部配置空間は外部と連通された着脱開口を有しており、前記紫外線照射部は、前記着脱開口を通して前記紫外線照射部配置空間内に挿入離脱可能に配設されていることを特徴とする。
第5発明の空気浄化装置は、第1から第4発明のいずれかにおいて、前記吸引手段収容部内には、前記連通通路を通して気体を吸引する吸引手段を備えており、前記排気部が、一端が前記吸引手段収容部と連通された、該吸引手段収容部と外部との間を連通する排気通路を備えており、前記排気通路には、気体を浄化する浄化液が含侵された浄化部材を有する浄化槽が連通されていることを特徴とする。
第6発明の空気浄化装置は、第5発明において、前記浄化槽内には浄化液が収容されており、該浄化液の上部に気体が通過する流路が設けられており、前記浄化部材は、下部が前記浄化槽内の浄化液に浸漬された状態で、前記浄化槽内の流路を通過する気体が該浄化部材を通過することなく外部に排出されないように設けられていることを特徴とする。
第2発明によれば、吸引部によって気体を吸引すれば、浄化部のフィルタによって空気を浄化して、排気部から排出することができる。また、浄化部のフィルタには、紫外線照射部から紫外線が照射されているので、フィルタに捕捉しているウイルスを死滅させることができる。紫外線によってフィルタに捕捉しているウイルスを死滅させることができるから、フィルタを安全に交換することができる。しかも、紫外線照射部が連通孔と吸引手段の吸引口との間に位置するように設けられているので、吸引手段の吸引口に吸い込まれる気流により紫外線照射部を冷却することができる。また、フィルタに常時紫外線が照射された状態を維持しつつ、紫外線照射部の発熱量を抑制することができる。
第3発明によれば、基板に紫外線照射部を設けても、吸引手段の吸引口に吸い込まれる気流による紫外線LEDを冷却する効果を高めることができる。
第4発明によれば、紫外線照射部を簡単に交換できるし、紫外線照射部の汚損を防止できる。
第5、第6発明によれば、気体を浄化液に接触させてから外部に排出するので、空気をより浄化した状態で外部に排出することができる。
本発明の空気浄化装置は、フィルタによって空気などの気体を浄化する装置であって、気体を浄化する機能を高くでき、フィルタ交換を安全に実施することができるようにしたことに特徴を有している。
本発明の空気浄化装置によって浄化する気体は空気に限られないが、以下では、空気を浄化する場合を説明する。
なお、空気浄化装置1は、浄化部10内に空気を吸引しその空気を、排気部20を通して外部に排出させる、例えば、ポンプやブロア等の吸引手段15(図2参照)も備えている。
また、連結部Saを設けず、後述する上面シートSb、側面シートScおよび頭部側シートSdが直接側方シートS2と連結されてもよい。この場合、開口Shは、側方シートS2の下端縁によって形成されることになる。
つぎに、本実施形態の空気浄化装置1の構造を説明する。
図2に示すように、本実施形態の空気浄化装置1は、浄化部10と、排気部20と、吸引手段15と、を備えている。
図2に示すように、排気部20は、筒状に形成された中空な本体21を備えている。この本体21は、その軸方向の両端が閉じられている。具体的には、本体21の他端(図2および図4(B)では下端、以下、本体21の下端という)は、板状の底板16によって閉じられており、この底板16は本体21の側面から外方まで延びているが、その理由は後述する。
この本体21の内部は、その軸方向に沿って伸びた分割プレート20dによって、空間20hと空間20sに気密に分割されている(図3および図4(B))。空間20hと空間20sのうち、空間20sは、後述する吸引手段15や紫外線照射部40を制御する制御機器や電源などが収容される空間である。
また、この空間20hは、流入口20aによって浄化部10と連通されている。流入口20aは、本体21の下端において、底板16が外方まで延びている側面に形成されている(図4(B)参照)。
つまり、本体21内には、空間20hによって流入口20aから排出口20bまで連通する流路が形成されており、この流路を通して浄化部10から流入口20aに供給される空気を排出口20bから外部に排出することができる。
また、空間20hの下端部には、傾斜壁23が設けられている(図2参照)。この傾斜壁23は、浄化部10側の側面から浄化部10側の側面と対向する側面に向かって上傾するように配設されている。この傾斜壁23は、必ずしも設けなくてもよいが、かかる傾斜壁23を設けておけば、流入口20aを通して浄化部10から空間20hに流入した空気をスムースに排出口20bに向かって流すことができるという効果が得られるので、好ましい。
図2および図4(A)に示すように、底板16において本体21の側面から外方まで延びている部分の上面には、筒状に形成された中空な浄化部10の本体11が着脱可能に取り付けられている。
この本体21の下端は、底板16において本体21の側面から外方まで延びている部分と嵌りあう形状に形成されており、その下端を底板16に固定すると、下端の開口が底板16によって閉じられ、かつ、その一の側面(図2では右方の側面)が排気部20の浄化部10側の側面(図2では左側の側面)における流入口20aが形成された面と面接触するような形状に形成されている。
しかも、本体11における排気部20と密着する側面には、排気部20の本体21の流入口20aと対応する位置に開口10sが形成されている(図4(A)参照)。この開口10sの上端縁と側端縁(図4(A)では左方の端縁)にのみ挿入壁10cが形成されている。つまり、挿入壁10cは、略L字状に形成されているのである(図4(A)参照)。
この挿入壁10cは、本体11内および本体11外にいずれも突出する部分を備えている。そして、本体11外に突出している部分は、本体21の下端を底板16に取り付けたときに、排気部20の本体21の流入口20aに挿入でき、しかも、流入口20aの内端縁と接触する程度の大きさに形成されている。
また、浄化部10を排気部20から取り外す際には、挿入壁10cが流入口20aから抜けるように本体11を移動させた後、本体11が底板16から離間するように、言い換えれば、本体11を上方に引き抜くように移動させれば、本体11を排気部20から取り外すことができるようになっているのである。
一方、本体11の上端と下端との間には、開口10sよりも上端側に、本体11を上部空間(空間10h)と下部空間(後述する吸引手段収容部15h)とに分割する支持プレート13が設けられている。この支持プレート13には、その表裏を貫通する貫通孔13hが形成されており、この貫通孔13hによって支持プレート13の上流側と下流側との間、つまり、空間10hと吸引手段収容部15hとが連通されている。
なお、支持プレート13は、本体11の空間10hと吸引手段収容部15hとに分割するように設けられていればよく、その形状や構造はとくに限定されない。例えば、単なる板状の部材で形成してもよいし、図2および図4(A)に示すように、その側端縁から下方に延びる壁状部を有していてもよい。つまり、後述する吸引手段15の側方の4面(または排気部20側の面を除く3面)を囲うような壁状部を有していてもよい。この場合、壁状部の長さはとくに限定されず、底板16上面や吸引手段15の上面と接触する位置まで延びていてもよい。
収容されている。
なお、フィルタ12は上記のごとき構成に限られず、使用する環境に合わせて最適な構成とすればよく、その組み合わせや並べる順番もとくに限定されない。
そして、図2および図4(A)に示すように、浄化部10の本体11を排気部20の本体21の底板16を取り付けると、本体11と排気部20の本体21の底板16と支持プレート13によって囲まれた吸引手段収容部15hが形成される。例えば、吸引手段収容部15hは、その高さが、約50~60mmとなるように設けられている。この吸引手段収容部15h内には、底板16の上面に吸引手段15が設けられている。この吸引手段15は、例えば、ブロア等の吸気口から吸引した空気を排気口に排出する機能を有するものである。この吸引手段15の排気口には、配管15aが接続されており、この配管15aは、開口10sを通して、言い換えれば、排気部20の本体21の流入口20aを通して、排気部20の本体21の空間20h内に挿入されている。つまり、吸引手段15から排出された空気は、排気部20の本体21の空間20h内に流入するようになっているのである。なお、吸引手段15自体が空気を排出する排気ダクト等を有していれば、その排気ダクト等を配管15aとして使用してもよい。
この吸引手段15は、吸引手段収容部15h内に配置されると、支持プレート13との間に隙間ができる程度の大きさを有している。この隙間はとくに限定されないが、例えば、吸引手段収容部15hの高さが約50~60mmであれば、吸引手段15は、その高さが約30~40mmのものが使用される。そして、吸引手段15と支持プレート13との間の隙間には、紫外線照射部40が配置されている。この紫外線照射部40は、紫外線を外部に放出できる機能を有するものであり、支持プレート13の貫通孔13hからフィルタ12に紫外線を照射できる位置に設けられている。
すると、吸引された空気は、空間10h内のフィルタ12を通過するので、フィルタ12を通過する間に、空気中に含まれる埃等に加えてウイルスなどが捕捉されて吸引した空気は浄化される。
しかも、吸引手段収容部15h内には紫外線照射部40が設けられているので、吸引手段収容部15hにウイルスが漏れた場合でも、そのウイルスを紫外線によって死滅させることができる。
そして、フィルタ12および紫外線によって浄化された空気は、吸引手段15の排気口から排出され、配管15aを通って排気部20の本体21の空間20h内に流入し、排出口20bから外部に排出される。
つまり、本実施形態の空気浄化装置1を作動させれば、吸引した空気をフィルタ12やに紫外線照射部40よって浄化して、外部に排出することができるのである。
すると、フィルタ12を交換するときでも、フィルタ12は吸引口10aと貫通孔13hを通してしか外気と触れることがない。
よって、フィルタ12を交換する際に、フィルタ12に付着しているウイルス等が飛散して飛散したウイルスに作業者が感染する可能性を低くすることができる。
しかも、浄化部10のフィルタ12には、紫外線照射部40から紫外線が照射されているので、フィルタ12に捕捉しているウイルスを死滅させることができる。したがって、フィルタ12を交換する際に、ウイルスに作業者が感染する可能性をより低くすることができる。
なお、吸引手段15が露出したときに、吸引手段15が収容されていた空間の空気が外部に漏れることになるが、この空気はフィルタ12を通過した浄化された空気であり、しかも、紫外線照射部40から紫外線が照射されているので、外気を汚染することはない。同様に、吸引手段15は浄化された空気のみを吸引しているので、吸引手段15を外部に露出させても、外気を汚染することは無い。
また、上述した、排気部20の本体21の空間20hが、特許請求の範囲にいう排気通路に相当する。
さらに、上述した、吸引手段15および底板16が、特許請求の範囲にいう吸引部に相当する。
しかし、上述したように、この隙間から漏れる空気は、フィルタ12や紫外線によって浄化された空気であるので、漏れても外気を汚染する可能性はすくない。
しかも、挿入壁10cは、その本体11外に突出している部分が排気部20の本体21の流入口20aに挿入されており、しかも、この部分の外面は流入口20aの内端縁と接触するように形成されている。このため、流入口20aと挿入壁10cとの隙間から空気の漏れは極力少なくすることができる。
なお、浄化部10の本体11の側面と排気部20の本体21の側面との間に、シール部材などを配置すれば、流入口20aと挿入壁10cとの隙間から外部に空気が漏れることをより確実に防ぐことができるので、より好ましい。
また、開口10sには、上端縁と一方の側端縁だけでなく、上端縁と両側端縁や、上端縁と下端縁および両側端縁に挿入壁10cを形成してもよい。挿入壁10cを設ける数が多くなれば、流入口20aと挿入壁10cとの隙間から外部に空気が漏れることをより防ぎやすくなる。
上述した例では、浄化部10の本体11として、吸引手段15を囲う部分も取り外しできるように構成しているものを説明したが、もちろん、吸引手段15を囲う部分は底板16に固定されていてもよい。
そして、本体部11の中空空間11hに挿入離脱できるフィルタケース14を設け、このフィルタケース14内にフィルタ12を収容しておく。すると、フィルタケース14を着脱するだけで、フィルタ12を交換することができる。
一方、フィルタケース14には、その下端に分離プレート11dの連通孔に挿入し得る筒状の挿入部14bを設ける。この挿入部14bは、フィルタケース14の下端から突出しており、その断面形状が連通孔の形状と相似形に形成されている。そして、挿入部14bは、連通孔に挿入すれば、吸引手段収容部15hと空間11aとを気密に隔離できるような構造に形成されている。
例えば、挿入部14bを連通孔に挿入すると、挿入部14bの外面が連通孔の内面と密着するように、挿入部14bの外面および/または連通孔の内面に弾性を有するシール部材を設ければ、吸引手段収容部15hと空間11aとを気密に隔離できる。
また、吸引手段収容部15h内に、パッキンを設けても、吸引手段収容部15h内と空間11aとを気密に隔離できる。具体的には、図5に示すように、本体11の内面と挿入部14bの外面との間を埋めるパッキン14pを設け、挿入部14bの先端部が連通孔に挿入されると、その挿入部14bの先端部が挿入される孔をパッキン14pに形成しておく。この孔を、挿入部14bの先端部と略相似形であるが若干小さいものとすれば、挿入部14bの先端部にパッキン14pが密着するので、吸引手段収容部15hと空間11aとをより確実に気密に隔離できる。
また、空気浄化装置1は、図14および図15に示すような構成としてもよい。
図14および図15に示すように、浄化部10の本体11と排気部20の本体21とを一体で形成してもよい。例えば、一つの中空なケースCS内を壁によって仕切って、浄化部10の本体11のフィルタ12が収容される空間10hと、排気部20の本体21の空間20hおよび空間20sを形成してもよい。
この場合、中空なケースCSにおいて、排気部20の本体21の空間20hおよび空間20sには天板を設けるが、浄化部10の本体11の空間10hには天板を設けずに、空間10hが上部に開口を有する状態とし、蓋部材1aによって開口を塞ぐようにすることが望ましい。この場合、ケースCSから蓋部材1aを取り外せば、開口を通してフィルタ12を空間10hから着脱できるので、フィルタ12の交換も可能になる。とくに、フィルタ12として、ケース12c内にフィルタ材12fが収容されたものを使用すれば、フィルタ12の交換が容易になる。
また、固定部材11f内にプレフィルタPFを設ければ、粗い粒子や埃をプレフィルタPFで除去できる。すると、粉じんなどの多い環境の悪い場所で本実施形態の空気浄化装置1を使用した場合でも、フィルタ12の損傷を抑制することができる。
また、蓋部材1aの貫通孔には雌ネジを形成せず、固定部材11fの上端に蓋部材1aの貫通孔と対応する貫通孔を形成しておき、この貫通孔に雌ネジを形成してもよい。すると、蓋部材1aを、パイプPAと固定部材11fによって挟んだ状態で、固定部材11fにパイプPAを取り付けることができる。
なお、フィルタ12を交換する際に蓋部材1a全体を取り外すようにした場合、パイプPAだけでなく、天板において排気部20の本体21の空間20hと対応する位置に設けられた貫通孔に取り付けられているパイプPBも取り外す必要が生じる。そこで、フィルタ12交換を容易にするために、蓋部材1aに、空間10hの開口を開閉するプレートを設けてもよい。例えば、蓋部材1aに空間10hの開口と対応する窓を設けておき、この窓を開閉することができるプレートを設ける。例えば、蓋部材1aの表面に沿ってスライド移動するプレートを設ける。そして、このプレートに固定部材11fの上述した貫通孔を設ければ、パイプPBを取り外さなくても、パイプPAを着脱するだけで、フィルタ12を交換することができるようになる。
上記例では、吸引手段収容部15h内に紫外線照射部40を設けた例を示した。この場合、紫外線照射部40の交換やメンテナンスをする場合には、浄化部10の本体11を取り外す必要がある。
また、紫外線照射部40は、以下のような構成にしてもよい(図14~図16参照)。
図14~図16に示すように、紫外線照射部40Bは、吸引手段15の上面、つまり、吸引手段15において支持プレート13の下面と対向する面に設けられている。この吸引手段15の上面には、空気を吸引する吸引口15bが設けられており、吸引口15bを覆うように紫外線照射部40Bが設けられている。具体的には、紫外線照射部40Bは、基板41Bを備えている。この基板41Bには貫通孔41hが設けられており、吸引手段15の吸引口15bを覆うように紫外線照射部40Bを吸引手段15の上面に設置すると、貫通孔41hを通して、吸引手段15が空気を吸引できるように形成されている。例えば、貫通孔41hは、吸引手段15の吸引口15bと同じ形状に形成されている。
また、紫外線照射部40Bに基板41Bは必ずしも設けなくてもよい。その場合には、複数の紫外線LED42Bを吸引手段15の表面であって、吸引手段15が吸引する空気が流れる流路(例えば吸引口15bの周囲に複数の紫外線LED42Bを設置してもよい。
排出される空気をより高度に浄化した状態にする上では、外部に空気を排気する前に、浄化液に空気を接触させることが望ましい。例えば、図10に示すように、浄化液を含侵させた浄化部材51を内蔵する浄化槽50を設けて、配管P2を介して浄化部10から排気された空気を浄化槽50に供給すれば、排出される空気を浄化することができる。
上述した空気浄化装置の各部を構成する素材はとくに限定されないが、装置各部の構造物(壁を形成する部材など)を段ボールなどのように焼却処理することができる素材で形成されていれば、使用した空気浄化装置の処理が容易になるので好ましい。具体的には、使用した空気浄化装置からフィルタケース14と吸引手段15を取り外せは、そのまま焼却処理できるので、処理が容易になる
なお、フィルタケース14は、処理する際にフィルタ12ごとアルコールなどに浸漬して殺菌処理をすることが好ましい。すると、アルコール浸漬処理を行っている間もフィルタ12を確実に保持しておけるものが望ましい。したがって、フィルタケース14は、樹脂やアルミなどのように軽量かつある程度強度を保てる素材によって形成しておくことが好ましく、この場合には、フィルタ12を安全に殺菌処理できるから、殺菌処理後のフィルタ12およびフィルタケース14の廃棄も容易になる。
本発明の空気浄化装置において、紫外線照射部の発熱の影響を確認した。
排気部の流路(図13の空間20h)の断面形状は、幅59mm、奥行68mmの略矩形であり、排出口は直径41mmの円形であって、内径32mmのパイプが接続されている。
吸引手段収容部と排気部の流路とを分離する壁には、両者を連通する貫通孔(図15の符号10s)が形成されており、この貫通孔は、幅58mm、高さ31mmの略矩形である。
吸引手段には、上面に吸引口を有するファン(山洋電機株式会製 型番:SanAceB97 9BMB12S201)を使用した。
なお、ファンの高さが33mmであるので、アルミ基板をファンの上面に取り付けた状態において、吸引手段収容部とフィルタが収容されている空間とを分離する壁から紫外線LEDの上面までの距離(図14、図15の上下方向の距離)は30mmである。
図17(A)に示すように、恒温室内で、空気浄化装置のファンの作動と紫外線LEDの点灯を開始することによって、吸引手段収容部内部の温度が上昇し、排気温度も上昇することが確認できる。この温度上昇は、紫外線LEDの点灯に起因するものであると考えられる。しかし、ファンの作動と紫外線LEDの点灯を開始してから約30分経過すると、吸引手段収容部の内部の温度が約32度、排気温度が約31.6度になり、その後は温度がほぼ一定に維持されることが確認された。
上記実験1で使用した紫外線LED(日亜化学製 型番:NCSC334A)によって、フィルタに捕捉したウイルスを不活化させることができることを確認した。
まず、ウイルス(鳥インフルエンザウイルス A/whistling swan/Shimane/499/83(H5N3)(4.2×108EID50/0.1mL)、2014.11.4)を106.0EID50/0.1mLに希釈した。
つぎに、希釈したウイルス液1.0mLを、6cmのシャーレ(21cm2)に入れる。
そのシャーレを紫外線LEDの直下(約3cm)に置いて、所定の時間、紫外線LEDから紫外線を照射する。
その後、シャーレのウイルス液を回収して、10倍階段希釈した後、10日齢発育鶏卵の漿尿膜腔内に0.1mLずつ接種した。
ウイルス液を接種した発育鶏卵を、37℃で2日間培養した後、赤血球凝集(HA)試験により漿尿膜腔でのウイルス増殖の有無を確認し、試料中のウイルス力価を、Reed and Muenchの方法により算出する。
10 浄化部
12 フィルタ
15 吸引手段
20 排気部
30 気流形成部
40 紫外線照射部
41 分離壁
41h 紫外線照射部配置空間
41a 着脱開口
50 浄化槽
51 浄化部材
Claims (6)
- 気体を吸引し浄化して排出する空気浄化装置であって、
気体を吸引する吸引部と、
該吸引部と外部との間を連通する連通通路を有し、該連通通路内に収容されたフィルタによって該吸引部によって吸引される気体を浄化する浄化部と、
該浄化部によって浄化された気体を排出する排気部と、を備えており、
前記浄化部には、
前記連通通路と前記吸引部との間を連通する連通孔が形成されており、
前記吸引部は、
中空であって前記連通孔を通して前記連通通路に連通された、内部に前記連通通路を通して気体を吸引する吸引手段が設けられた吸引手段収容部を有しており、
前記吸引部の吸引手段収容部内には、
前記連通孔を通して前記浄化部の連通通路内のフィルタに紫外線を照射する紫外線照射部が設けられており、
該紫外線照射部は、
前記連通孔と、前記吸引手段において空気を吸引する吸引口との間に位置するように設けられており、
前記紫外線照射部は、
前記吸引手段の吸引口を覆うように取り付けられる基板と、
紫外線を照射する紫外線LEDと、を有しており、
前記基板には、
前記吸引手段の吸引口に吸引される気体が該基板を通過するように貫通孔が設けられており、
該貫通孔は、
該基板を前記吸引手段の吸引口を覆うように取り付けたときに、該吸引手段の吸引口と対応する位置に設けられており、
前記紫外線LEDは、
前記基板の貫通孔の近傍に設けられている
ことを特徴とする空気浄化装置。 - 気体を吸引し浄化して排出する空気浄化装置であって、
気体を吸引する吸引部と、
該吸引部と外部との間を連通する連通通路を有し、該連通通路内に収容されたフィルタによって該吸引部によって吸引される気体を浄化する浄化部と、
該浄化部によって浄化された気体を排出する排気部と、を備えており、
前記浄化部には、
前記連通通路と前記吸引部との間を連通する連通孔が形成されており、
前記吸引部は、
中空であって前記連通孔を通して前記連通通路に連通された、内部に前記連通通路を通して気体を吸引する吸引手段が設けられた吸引手段収容部を有しており、
前記吸引部の吸引手段収容部内には、
前記連通孔を通して前記浄化部の連通通路内のフィルタに紫外線を照射する紫外線照射部が設けられており、
該紫外線照射部は、
前記連通孔と前記吸引手段において空気を吸引する吸引口との間に位置するように設けられた、紫外線を照射する複数の紫外線LEDを備えており、
該複数の紫外線LEDは、
順次点灯し、前記浄化部の連通通路内のフィルタに対して常時紫外線が照射された状態を維持するように制御されている
ことを特徴とする空気浄化装置。 - 前記複数の紫外線LEDは、
前記吸引手段において空気を吸引する吸引口の近傍に設けられている
ことを特徴とする請求項2記載の空気浄化装置。 - 前記吸引手段収容部には、
該吸引手段収容部内と外部とを分離する紫外線を透過する分離壁によって囲まれた前記紫外線照射部が収容される紫外線照射部配置空間が設けられており、
該紫外線照射部配置空間は外部と連通された着脱開口を有しており、
前記紫外線照射部は、
前記着脱開口を通して前記紫外線照射部配置空間内に挿入離脱可能に配設されている
ことを特徴とする請求項2記載の空気浄化装置。 - 前記吸引手段収容部内には、前記連通通路を通して気体を吸引する吸引手段を備えており、
前記排気部が、
一端が前記吸引手段収容部と連通された、該吸引手段収容部と外部との間を連通する排気通路を備えており、
前記排気通路には、
気体を浄化する浄化液が含侵された浄化部材を有する浄化槽が連通されている
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の空気浄化装置。 - 前記浄化槽内には浄化液が収容されており、該浄化液の上部に気体が通過する流路が設けられており、
前記浄化部材は、
下部が前記浄化槽内の浄化液に浸漬された状態で、前記浄化槽内の流路を通過する気体が該浄化部材を通過することなく外部に排出されないように設けられている
ことを特徴とする請求項5記載の空気浄化装置
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