JP5198311B2 - 防護装備、隔離設備およびフィルタ - Google Patents
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Description
この装備は、人の顔全体を覆うフェイスピースと、このフェイスピース内に外部から吸引される空気を浄化するフィルタを備えている。このため、人が呼吸しても有害物質やウイルスなどはフィルタで除去されるから、人が有害物質を吸引したりウイルスに感染したりすることを防ぐことができる。
しかし、上記装備は、フェイスピース内に吸引される空気はフィルタで浄化できるが、フェイスピースから排出される空気を浄化するフィルタ等は有していないので、感染病の患者は上記装備をつけても感染症用治療室から外出することはできない。
第2発明の防護装備は、人の口または鼻を外部から気密に覆うカバーと、該カバー内の空気を吸引し、該カバー内を外気よりも低い圧力に維持し得る空気浄化装置とを備えており、該空気浄化装置は、前記カバー内の空気を吸引する吸引部と、該吸引部が吸引する空気を浄化する浄化手段と、該浄化手段によって浄化された空気を外部に排出する排出部とを備えており、前記吸引部が、内部に、外部から気密に密封された中空空間を備えている密封容器と、該密封容器内における中空空間と前記カバー内とを連通する吸気通路と、該密封容器内における中空空間と前記浄化手段とを連通する排気通路と、前記密封容器の中空空間内に封入され、該中空空間内の空気を吸引し、前記排気通路に排出する吸引手段とからなり、該吸引手段は、前記密封容器の中空空間内の空気を吸引する吸引口が、前記吸気通路における前記密封容器側の一端と分離されており、前記空気を排気通路に排出する排出口が、前記排気通路における前記密封容器側の一端と気密に連結されていることを特徴とする。
第3発明の防護装備は、第1または第2発明において、前記カバーが、前記人の全身を覆う防護服であることを特徴とする。
第4発明の防護装備は、第1、第2または第3発明において、前記吸引部にフィルタが 設けられており、該フィルタは、0.3μm以上の粒子を捕捉し得るプリーツ構造を有す るプリーツフィルタを、複数重ねて形成されたものであることを特徴とする。
第5発明の防護設備は、中空な内部空間を有する隔離部材と、該隔離部材内に浄化した空気を供給し、該隔離部材内を外気よりも高い圧力に維持し得る空気浄化装置とを備えており、該空気浄化装置は、外気を吸引する吸引部と、該吸引部が吸引する外気を浄化する浄化手段と、該浄化手段によって浄化された空気を前記隔離部材内に排出する排出部とを備えており、前記吸引部が、内部に、外部から気密に密封された中空空間を備えている密封容器と、該密封容器内における中空空間と前記外部とを連通する吸気通路と、該密封容器内における中空空間と前記浄化手段とを連通する排気通路と、前記密封容器の中空空間内に封入され、該中空空間内の空気を吸引し、前記排気通路に排出する吸引手段とからなり、該吸引手段は、前記密封容器の中空空間内の空気を吸引する吸引口が、前記吸気通路における前記密封容器側の一端と分離されており、前記空気を排気通路に排出する排出口が、前記排気通路における前記密封容器側の一端と気密に連結されていることを特徴とする。
第6発明の防護設備は、中空な内部空間を有する隔離部材と、該隔離部材内の空気を吸引し、該隔離部材内を外気よりも低い圧力に維持し得る空気浄化装置とを備えており、該空気浄化装置は、前記隔離部材内の空気を吸引する吸引部と、該吸引部が吸引する空気を浄化する浄化手段と、該浄化手段によって浄化された空気を外部に排出する排出部とを備えており、前記吸引部が、内部に、外部から気密に密封された中空空間を備えている密封容器と、該密封容器内における中空空間と前記隔離部材内とを連通する吸気通路と、該密封容器内における中空空間と前記浄化手段とを連通する排気通路と、前記密封容器の中空空間内に封入され、該中空空間内の空気を吸引し、前記排気通路に排出する吸引手段とからなり、該吸引手段は、前記密封容器の中空空間内の空気を吸引する吸引口が、前記吸気通路における前記密封容器側の一端と分離されており、前記空気を排気通路に排出する排出口が、前記排気通路における前記密封容器側の一端と気密に連結されていることを特徴とする。
第2発明によれば、カバー内から吸引した空気を空気浄化装置で浄化して外気に排出するので、人の呼気に細菌等が含まれていても、外部には細菌等を含まない空気を排出することができる。また、空気浄化装置によってカバー内が外気よりも低い圧力に維持されているので、カバーの隙間等からカバー内の空気が漏れることを防ぐことができる。しかも、吸引手段が密封容器内に密封されており、かつ、吸引手段の排出口は排気通路に気密に接続されているが吸引口は吸気通路と分離されているから、吸引手段から漏れる空気があっても、その空気は密封容器外に漏れることはない。すると、カバー内の空気に含まれる細菌などが浄化手段を通ることなく外部に漏れることもない。よって、細菌等に感染した人から、周囲に細菌等が拡散することを確実に防ぐことができる。しかも、カバー内から吸引手段によって強制的に空気が吸引されており、外気がカバー内に自然に流入するようになっているので、患者の呼吸も容易である。
第3発明によれば、カバーによって人の全身が覆われているので、人と外気との接触を極力少なくできるから、人が細菌などに感染する可能性や周囲に細菌などを拡散する可能性をより低くすることができる。
第4発明によれば、プリーツ構造を有するプリーツフィルタを採用しているので、0.3μmより小さい細菌であっても捕捉することができる。したがって、通気性をある程度高く保ちつつ、細菌等を捕捉する機能を高くすることができる。
第5発明によれば、空気浄化装置から隔離部材内に浄化した空気を供給するので、外気が細菌などによって汚染されていても、隔離部材内には細菌などを含まない空気を供給することができる。また、空気浄化装置から供給される浄化した空気によって、隔離部材内が外気よりも高い圧力に維持されているので、隔離部材の隙間等から外気が隔離部材内に侵入することを防ぐことができる。しかも、吸引手段が密封容器内に密封されており、かつ、吸引手段の排出口は排気通路に気密に接続されているが吸引口は吸気通路と分離されているから、吸引手段から漏れる空気があっても、その空気は密封容器内に漏れるだけである。すると、外気に含まれる細菌などが浄化手段を通ることなく隔離部材内に侵入することもない。よって、外気が汚染された環境であっても、人が感染することを確実に防ぐことができる。
第6発明によれば、隔離部材内から吸引した空気を空気浄化装置で浄化して外気に排出するので、人の呼気に細菌等が含まれていても、外部には細菌等を含まない空気を排出することができる。また、空気浄化装置によって隔離部材内が外気よりも低い圧力に維持されているので、隔離部材の隙間等から隔離部材内の空気が漏れることを防ぐことができる。しかも、吸引手段が密封容器内に密封されており、かつ、吸引手段の排出口は排気通路に気密に接続されているが吸引口は吸気通路と分離されているから、吸引手段から漏れる空気があっても、その空気は密封容器外に漏れることはない。すると、隔離部材内の空気に含まれる細菌などが浄化手段を通ることなく外部に漏れることもない。よって、細菌等に感染した人から、周囲に細菌等が拡散することを確実に防ぐことができる。
図1は本実施形態の防護装備1の概略説明図である。図1において、符号10は防護装備1のカバーを示している。このカバー10は、人の頭部を覆うヘッドカバー10aと、人の全身を覆うスーツ10bと備えており、ヘッドカバー10aとスーツ10bとが一体に形成されたものである。つまり、カバー10は、人の頭部からつま先まで、継ぎ目なく完全に覆うように形成されているのである。
このカバー10のヘッドカバー10aおよびスーツ10bは、いずれも気体を透過しない素材によって形成されており、図示しない特別な空気通過部においてのみカバー10とカバー10外との間で空気の流通を許容されるように構成されている。具体的には、空気通過部は、スーツ10bの脇の下などの比較的目立たない箇所に、空気の通過は許容するが液体は通過できないような構造の弁などを設けることによって形成されている。
また、カバー10はヘッドカバー11だけでもよいし、このヘッドカバー11も、人の頭部全体を覆うものとしなくてもよく、人の口または鼻を外部から気密に覆うマスクのような形状としてもよい。
なお、空気通路15は、例えば、蛇腹状ホースなどのように可撓性を有する中空な部材であるが、その内部に空気を流すことができるものであれば、とくに限定されない。
また、図1では、空気浄化装置20として人が背負うタイプを例示しているが、図3に示すように、空気浄化装置20として人が引いて移動できるトランクタイプとしてもよい。つまり、空気浄化装置20は、人とともに移動できるようになっていればよく、とくに制限されない。
図2に示すように、空気浄化装置20は、空気を吸引する吸引部21と、この吸引部21によって吸引された空気を浄化する浄化手段25と、この浄化手段25で浄化された空気(浄化空気)を排出する排気管26とを備えている。
なお、排気管26が特許請求の範囲にいう排出部に相当する。
具体的には、吸入通路22は、吸入管22aとフィルタ部22bとを備えている。
吸入管22aは、中空な筒状の部材で形成されており、その一方の端部(外端)がケース20cの外方に突出し、その他方の端部(内端)がケース20c内に位置するように配設されている。
フィルタ部22bは、中空な筒状の部材で形成されており、その内部にフィルタが設けられている。このフィルタ部22bは、その一方の端部(一端)が吸入管22aの内端と気密に連結されており、その他方の端部(他端)が密封容器23内に位置するように配設されている。
このため、吸入管22aの外端とフィルタ部22bの他端との間で空気を流通させることができる。そして、吸入通路22によって、ケース20c外と密封容器23との間を、ケース20c内の空間に対して気密に保った状態で連通することができる。言い換えれば、空気をケース20c内に漏らすことなく、密封容器23内に空気を流すことができるのである。
また、密封容器23には、中空な筒状の部材で形成された排気通路23cが設けられている。この排気通路23cは、その一方の端部(外方端)が密封容器23の外方に突出し、その他方の端部(内方端)が密封容器23内に位置するように配設されている。
そして、この排気通路23cの内方端には、前記吸引手段24の排気口24bが気密に接続されている。
しかも、密封容器23内の圧力が低下しており、かつ、吸引手段24に吸引された空気は排気通路23cだけを通って密封容器23外に排出される。よって、密封容器23内に流入した空気が、密封容器23からケース20c内に漏れることを防ぐことができる。
また、吸引手段24が密封容器23内に密封されているから、吸引手段24を大型化しても吸引手段24の発生する騒音を低減することができる。例えば、吸引手段24として、一般的な室内設置型の空気浄化装置に使用される数百Pa程度の吸引力しか有しないものに比べて大型の数十kPa以上の吸引力を有するものであっても使用することができる。
さらに、吸引手段24が大型化すれば吸引手段24が発生する熱も増大するため、密封容器23内に密封すれば、冷却不良による吸引手段24の故障が問題となる。しかし、吸引手段24の吸引口24aがフィルタ部22bの他端と分離されているから、吸引手段24が密封容器23内の空気を吸引するときに、密封容器23内には気流が形成される。すると、この気流によって吸引手段24が冷却されるから、吸引手段24が密封容器23内に密封されていても、吸引手段24が温度上昇により損傷することを防ぐことができる。
フィルタ部25aは、中空な筒状の部材で形成されており、その内部にフィルタが設けられたものである。このフィルタ部25aは、その一方の端部(一端)が排気通路23cの外方端に気密に接続されている。
加熱部25bは、気密に保たれた気体通路を有し、この気体通路内の気体を加熱する、例えば、ヒータやバーナー等の空気を加熱する加熱器を備えたものである。この加熱部25bの気体通路は、その一方の端部(流入口)は前記フィルタ部25aの他方の端部(他端)と気密に接続されている。
このため、密封容器23から排気通路23cを通して浄化手段25に供給される空気を、ケース20c内に漏らすことなく、フィルタ部25aのフィルタ、および、加熱部25bの加熱器によって浄化することができるのである。
また、空気浄化装置20から供給される浄化した空気によって、カバー10内が外気よりも高い圧力に維持されているので、万が一、カバー10に隙間や孔等があったとしても外気がカバー10内に侵入することを防ぐことができる。
しかも、吸引手段24が密封容器23内に密封されており、かつ、吸引手段24の排出口24bは排気通路23cに気密に接続されているが吸引口24aは吸気通路22と分離されているから、吸引した空気が吸引手段24から漏れても、その空気は密封容器23内に漏れるだけである。すると、外気に含まれる細菌などが浄化手段25を通らずにカバー10内に侵入することもない。よって、外気が細菌等に汚染されていても、人が細菌等に感染することを確実に防ぐことができる。
しかも、吸引手段24によって空気が強制的にカバー10内に供給されるので、患者の呼吸も容易である。なお、強制的に供給された空気は空気通過部から排出されるので、カバー10の内部の気圧が高くなりすぎることもない。
また、空気浄化装置20によってカバー10内が外気よりも低い圧力に維持されているので、万が一、カバー10に隙間や孔等があったとしてもカバー10内の空気が外部に漏れることを防ぐことができる。
しかも、吸引手段24が密封容器23内に密封されており、かつ、吸引手段24の排出口24bは排気通路23cに気密に接続されているが吸引口24aは吸気通路22と分離されているから、吸引した空気が吸引手段24から漏れても、その空気は密封容器23内に漏れるだけである。すると、カバー10内の空気に含まれる細菌などが浄化手段25を通らずに外部に漏れることもない。よって、細菌等に感染した人から、周囲に細菌等が拡散することを確実に防ぐことができる。
しかも、吸引手段24によってカバー10内から強制的に空気が吸引されており、外気が、空気通過部から自然に流入するようになっているので、患者の呼吸も容易である。
さらになお、浄化手段25には、加熱部25bとともに、または、加熱部25bに代えて、殺菌灯や細菌等を薬剤等によって殺菌する殺菌器等を設けてもよく、この場合でも、空気中の細菌やウイルス等を殺菌・滅菌することができる。
さらになお、フィルタ部25aを設けずに、上記の加熱部25bだけを設けることも可能であるが、両方を備えている方が空気を確実に浄化することができる。
上述した空気浄化装置20を利用すれば、細菌やウイルス等に感染した患者を隔離するための隔離室や、逆に、細菌やウイルス等に汚染された場所において汚染されていない空間(避難室)を形成することも可能である。
以下に、隔離室や避難室などの防護設備について説明する。
また、隔離袋52は、チューブなどの空気通路54によって空気浄化装置20と連通されている。例えば、隔離室として使用する場合には、空気通路54は空気浄化装置20の吸気通路22と接続され、避難室として使用する場合には、空気通路54は空気浄化装置20の排気管26と接続される。
この枠部材53は、例えば、複数本のパイプ材とジョイントとから構成されており、これらを組み合わせて所定の形状、例えば、図4の場合であれば、略直方体状となるように組み立てられる。
このため、枠部材53を隔離袋52内で組み立てれば、枠部材53は、その内部の空間が、枠部材53の形状、つまり、略直方体状となった状態で維持されるのである。
このような場合でも、避難室として使用する場合には、空気浄化装置20によって隔離袋52内が外気よりも高い圧力に維持されるので、ファスナ52a等から外部の空気が隔離袋52内に侵入することは防ぐことができる。また、隔離室として使用する場合でも、空気浄化装置20によって隔離袋52内が外気よりも低い圧力に維持されるので、ファスナ52a等から隔離袋52内の空気が外部に漏れることは防ぐことができる。
なお、隔離室RBが連通されている建物B内は、隔離室RBよりも気圧が高くなるように調整される。
以下、建物B内から屋外作業に行く場合、および、屋外作業から建物B内に戻る場合を説明する。
この間、建物Bおよび各隔離室RA,RB内の気圧が上記のように調整されているので、隔離室RBや建物B内には外気が侵入しない。
この隔離室RAに、エタノールやアルコール等を噴射する装置などの殺菌手段を設けておき、この殺菌手段によって隔離室RA内においてカバー10等を消毒し、防護装備1のカバー10や空気清浄装置20に付着しているウイルスなどを完全に殺菌する。このとき、エタノールやアルコール等を空気清浄装置20内に吸引すれば、空気清浄装置20内も殺菌できる。
また、作業者が隔離室RA内に入るときに、ウイルス等が持ち込まれている可能性があるので、隔離室RAの内部も合わせて殺菌する。
また、空気浄化装置20における浄化手段25のフィルタ部25aには、上流側から下流側にむかって順に、大きな埃を除去するための除塵フィルタと、本発明のフィルタの順番で配置されている。
プリーツフィルタは、0.3μmの粒子を99.5%除去できる捕捉性能(JIS B 9908準拠法試験)を有するものである。つまり、フィルタの目開き(開口径)が約0.3μmに形成されたものである。このプリーツフィルタは、例えば、フィルタとして機能する部分に金属性の部材を使用せず、フィルタとして機能する部分を紙のみで形成したものであるが、フィルタとして機能する部分を形成する素材はとくに限定されない。
また、HEPAフィルタは、プリーツ構造を有するフィルタであって、0.3μmの粒子を99.99%除去できる捕捉性能(IES規格)を有するものである。
しかも、約0.1μmにおいて99.99%以上の効率を有するフィルタに比べて通気性がよいので、吸引手段24にかかる負担を軽減することができる。
また、吸引部21のフィルタ部22bにも、フィルタ部25aと同じフィルタを設けてもよい。
1)吸引ポンプによって、試験装置に、試験フィルタを通過した空気がインピンジャー(柴田科学株式会社製、85GP250)に流入するように空気の流れを形成する。
2)その後、減菌リン酸緩衝生理的食塩水(PBS)でおよそ107EID50/0.1mlに希釈した鳥インフルエンザウイルスを含むウイルス液を、ネプライザー(新鋭工業株式会社製、ミリコンS MMN-30s)を用いて試験装置の空気中に10分間噴霧した。
3)そして、フィルタを通過したウイルスを、インピンジャーを用いて20mlの減菌PBSに捕集した。
4)減菌PBSによって捕集されたウイルスを含むウイルス捕集液は、抗生物質を含む減菌PBSで10倍階段希釈し、10日齢発育鶏卵の漿尿膜腔に0.1ml接種した。
5)希釈ウイルス液を接種された発育鶏卵を37℃で2日間培養した後、赤血球凝集(HA)試験により漿尿膜腔でのウイルス増殖の有無を確認し、捕集液中のウイルス感染価(50%発育鶏卵感染量(50% egg influence dose(EID50/0.1ml)))を Reed and Muench (Am. J. Hyg, 1938) の方法により算出した。
なお、上記実験は、実施例1とフィルタなしの場合には、独立して3回実施し、実施例2では1回実施している。
実施例1、2のフィルタを通過した空気では、鳥インフルエンザウイルスに対する50%発育鶏卵感染量は10-0.5以下であり、空気中の鳥インフルエンザウイルスを本発明のフィルタによって捕捉できていることが確認できる。
以上のことから、上記実験では、実施例1のフィルタに使用しているプリーツフィルタおよびプリーツ構造を有するHEPAフィルタとを重ねたフィルタ、および、実施例2のプリーツ構造を有するHEPAフィルタを2枚重ねたフィルタでは、大きさが約0.1μmの鳥インフルエンザウイルスを高い確率で捕捉することができることが確認できる。
20 空気浄化装置
21 吸引部
22 吸気通路
23 密封容器
23c 排気通路
24 吸引手段
24a 吸引口
24b 排気口
25 浄化手段
26 排出部
50 防護設備
51 隔離部材
Claims (6)
- 人の口または鼻を外部から気密に覆うカバーと、
該カバー内に浄化した空気を供給し、該カバー内を外気よりも高い圧力に維持し得る空気浄化装置とを備えており、
該空気浄化装置は、
外気を吸引する吸引部と、
該吸引部が吸引する外気を浄化する浄化手段と、
該浄化手段によって浄化された空気を前記カバー内に排出する排出部とを備えており、
前記吸引部が、
内部に、外部から気密に密封された中空空間を備えている密封容器と、
該密封容器内における中空空間と前記外部とを連通する吸気通路と、
該密封容器内における中空空間と前記浄化手段とを連通する排気通路と、
前記密封容器の中空空間内に封入され、該中空空間内の空気を吸引し、前記排気通路に排出する吸引手段とからなり、
該吸引手段は、
前記密封容器の中空空間内の空気を吸引する吸引口が、前記吸気通路における前記密封容器側の一端と分離されており、
前記空気を排気通路に排出する排出口が、前記排気通路における前記密封容器側の一端と気密に連結されている
ことを特徴とする防護装備。 - 人の口または鼻を外部から気密に覆うカバーと、
該カバー内の空気を吸引し、該カバー内を外気よりも低い圧力に維持し得る空気浄化装置とを備えており、
該空気浄化装置は、
前記カバー内の空気を吸引する吸引部と、
該吸引部が吸引する空気を浄化する浄化手段と、
該浄化手段によって浄化された空気を外部に排出する排出部とを備えており、
前記吸引部が、
内部に、外部から気密に密封された中空空間を備えている密封容器と、
該密封容器内における中空空間と前記カバー内とを連通する吸気通路と、
該密封容器内における中空空間と前記浄化手段とを連通する排気通路と、
前記密封容器の中空空間内に封入され、該中空空間内の空気を吸引し、前記排気通路に排出する吸引手段とからなり、
該吸引手段は、
前記密封容器の中空空間内の空気を吸引する吸引口が、前記吸気通路における前記密封容器側の一端と分離されており、
前記空気を排気通路に排出する排出口が、前記排気通路における前記密封容器側の一端と気密に連結されている
ことを特徴とする防護装備。 - 前記カバーが、
前記人の全身を覆う防護服である
ことを特徴とする請求項1または2記載の防護装備。 - 前記吸引部にフィルタが設けられており、
該フィルタは、
0.3μm以上の粒子を捕捉し得るプリーツ構造を有するプリーツフィルタを、複数重ねて形成されたものである
ことを特徴とする請求項1、2または3記載の防護装備。 - 中空な内部空間を有する隔離部材と、
該隔離部材内に浄化した空気を供給し、該隔離部材内を外気よりも高い圧力に維持し得る空気浄化装置とを備えており、
該空気浄化装置は、
外気を吸引する吸引部と、
該吸引部が吸引する外気を浄化する浄化手段と、
該浄化手段によって浄化された空気を前記隔離部材内に排出する排出部とを備えており、前記吸引部が、
内部に、外部から気密に密封された中空空間を備えている密封容器と、
該密封容器内における中空空間と前記外部とを連通する吸気通路と、
該密封容器内における中空空間と前記浄化手段とを連通する排気通路と、
前記密封容器の中空空間内に封入され、該中空空間内の空気を吸引し、前記排気通路に排出する吸引手段とからなり、
該吸引手段は、
前記密封容器の中空空間内の空気を吸引する吸引口が、前記吸気通路における前記密封容器側の一端と分離されており、
前記空気を排気通路に排出する排出口が、前記排気通路における前記密封容器側の一端と気密に連結されている
ことを特徴とする防護設備。 - 中空な内部空間を有する隔離部材と、
該隔離部材内の空気を吸引し、該隔離部材内を外気よりも低い圧力に維持し得る空気浄化装置とを備えており、
該空気浄化装置は、
前記隔離部材内の空気を吸引する吸引部と、
該吸引部が吸引する空気を浄化する浄化手段と、
該浄化手段によって浄化された空気を外部に排出する排出部とを備えており、
前記吸引部が、
内部に、外部から気密に密封された中空空間を備えている密封容器と、
該密封容器内における中空空間と前記隔離部材内とを連通する吸気通路と、
該密封容器内における中空空間と前記浄化手段とを連通する排気通路と、
前記密封容器の中空空間内に封入され、該中空空間内の空気を吸引し、前記排気通路に排出する吸引手段とからなり、
該吸引手段は、
前記密封容器の中空空間内の空気を吸引する吸引口が、前記吸気通路における前記密封容器側の一端と分離されており、
前記空気を排気通路に排出する排出口が、前記排気通路における前記密封容器側の一端と気密に連結されている
ことを特徴とする防護設備。
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