JP2023523742A - マスクとそのシステム - Google Patents

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Abstract

要約マスクとそのシステム本発明は呼気から病原体を除去するためのフェイスマスクシステムに関するものである。ここでは少なくとも1つの柔軟な層を備えると共に、第2の表面が第1の表面と反対側にあり、第1の表面はユーザーの顔に密封するように接触し、第2の表面は外部に露出するものである。さらに、少なくとも1つの層が排出のポート(口)と吸入のポート(口)を備えている。この排気口は変形が可能なチャンバーにぴったりと接続されており、使用者が空気を吐くときには開き、吸い込むときには閉じる一方通行の弁を備えていることを特徴にする。【選択図】図1

Description

本発明は、(フェイス)マスクとそのシステムに関するものである。特に、空気中に浮遊
する病原体の捕捉率が高いマスクやシステムに関するものである。より詳細には、咳やく
しゃみ等から拡散する病原体の捕捉率が高いマスクに関するものである。さらに詳しいえ
ば、使用者の呼吸を制限することなく、咳やくしゃみ等から排出される病原体の捕捉率が
高いマスクに関するものである。
発明の背景
感染者から他者への感染は感染者の呼気、咳、くしゃみなどにより周囲に病原体を放出す
ることで行われることが多い。この感染経路はよく知られており、インフルエンザ、結核
、SARSやH1N1などの疫病やパンデミックなどの病気の年単位のサイクルにおいて大きな役
割を担ってきた[Tellier R, Review of Aerosol Transmission of Influenza A Virus R
aymond Emerging Infectious Diseases, www.cdc.gov/eid Vol. 12, No. 11, November 2
006(Tellier R、A型インフルエンザウイルスのエアロゾル感染に関する総説]。政府やW
HOなどの機関は、国内および国際的な計画を策定し、病気の蔓延が流行やパンデミックに
なることを回避するための計画やアドバイスを行うことを目的にしている。感染拡大を抑
えるための適切な行動は、病原体によって異なるが、特に呼吸器系に関わる感染症では、
感染者による呼吸、会話、咳、くしゃみによって放出する飛沫やエアロゾルが主要な経路
となる [Cough aerosol in healthy participants: fundamental knowledge to optimize
droplet-spread infectious respiratory disease management Zayas et al. BMC Pulmo
nary Medicine 2012, 12:11(健康な参加者の咳のエアロゾルについて:飛沫拡散型感染
性呼吸器疾患管理を最適化するための基礎知識)]。医療従事者などの感染者と密接に接
触する者は、適切なマスク、おそらく眼の保護具、その他の保護衣を着用し、手洗いを徹
底するよう助言されているはずである。患者から排出される物質の中には、気体、液滴、
エアロゾルとして知られる小さな粒子があり、その大きさは一般に直径5μm以下と定義さ
れる。こうしたエアロゾルは、気体のように動き、空気中に長時間留まり、遠くまで移動
する可能性があることから、他人に感染する可能性が高くなる。また、エアロゾルは人の
肺の中に入り込み、肺胞にまで到達するため、より少ない量の病原体で感染させることが
できる [Roy CJ, Milton DK. Airborne transmission of communicable infection~the
elusive pathway. N Engl J Med 2004;350:1710~2(空気感染による感染経路の解明)].
エアロゾルはとても小さいため、マスクを透過する可能性が高く、さらに気体に近い挙動
を示すためんじ、マスクと患者の顔の隙間から通過してしまうため、患者からの排出され
た物質を全て除去することは困難である。
患者や医療関係者が着用するマスクの装着不良の問題はよく知られている[https://www.h
se.gov.uk/research/rrpdf/rr619.pdf, Evaluating the protection afforded by surgi
cal masks against influenza bioaerosols Gross protection of surgical masks compa
red to filtering facepiece respirators, Prepared by the Health and Safety Labora
tory for the Health and Safety Executive 2008 , RR619( インフルエンザバイオエア
ロゾルに対するサージカルマスクの保護性能の評価 フィルタリングフェイスピースレス
ピレータと比較したサージカルマスクの総保護性能)]。患者に推奨されるマスクは、病原
体を大幅に減少させる「サージカルマスク」タイプが一般的であるが、依然としてウイル
スや細菌が空気中に放出される可能性がある
患者が咳やくしゃみをすると、爆発的、と表現されることもあるその急速な勢いにより、
マスクの圧力が急速に上昇し、排出された飛沫やエアロゾルがマスクと皮膚の間の隙間か
ら周囲に拡散するためである。
[ “Violent Expiratory Events: On Coughing and Sneezing(激しい呼気現象である咳
とくしゃみについて).” Bourouiba et al, Journal of Fluid Mechanics 745 (March 2
4, 2014): 537~563.].
これは、患者を病院まで搬送する救急隊員や、病院内の看護師、医師、その他の医療従事
者の他、地域社会や感染者宅の家族を含む介護者、住宅介護施設の介護者、そして医療従
事者や、その人と接触する可能性のある人にとっても大きなリスクとなる。
N95 マスクや (マスクの種類の詳細と参考文献は上記 HSE 参照)、FFP2 、FFP3 マスク
などの、フィルター効率が高くて、顔にフィットするマスクも使用できるが、エアロゾル
の除去効率が高いのは FFP3 マスクのみである。 [ Efficacy of face masks in prevent
ing inhalation of airborne contaminants,(空気中の汚染物質の吸入防止におけるフェ
イスマスクの有効性) David J. Pippin, DDS, MS, Richard A. Verderame, DDS, Kurt
K. Weber, DDS‡ Journal of Oral and Maxillofacial Surgery, April 1987Volume 45,
Issue 4, Pages 319~323]。しかしながら、FFP3などのマスクでは使用者から排出される
空気量がマスクを十分に通過できないため、マスクの背後の側に高い圧力がかかり、その
結果、マスクと着用者の顔の間の隙間から空気やエアロゾル、場合によってはさらに大き
な粒子が拡散するという問題があり、咳やくしゃみをする患者に対しては依然として問題
があるさらに、高性能マスクのフィルターはマスクの前面にあることから、咳やくしゃみ
を症状としてもつ患者が着用する場合、咳やくしゃみのたびに出る湿った飛沫の量が増大
して飽和してしまうことから、こうした症状に対するマスクとして機能しない可能性が高
い。
そのため、高性能のフィルター付きマスクを使用することができたとしても、患者が呼吸
器症状を有する場合、特に咳やくしゃみをする場合や酸素療法など何らかの気体の供給が
必要な場合に、使用するようには設計されていないことは明白である。
呼吸や咳やくしゃみによって排出される呼吸器系の病原体の捕捉効率を高めつつ、患者へ
の医療アクセスを確保するというニーズに対して、これまで解決策がなかった。非侵襲的
な人工呼吸による気道確保を必要としない患者でもウイルスや細菌を拡散させる可能性は
あり、飲食時にマスクを外したり、マスクしていない短時間にティッシュで咳やくしゃみ
をするなど、食事や身だしなみに関するニーズがある。マスクを外した場合は空気中に病
原菌がより多く放出されることになる。特に咳やくしゃみに対して対策がない場合はより
深刻である。いずれにしても高効率で病原体を除去できる装置があれば、室内のウイルス
や細菌の量は大幅に減少できる。
先行技術では、咳やくしゃみで排出された飛沫を捕捉することは、「咳やくしゃみを捕ま
える」道具など、多くの特許の対象になっている(米国特許US 7.997.275 B2、Quin、201
1、US 2014/0251349 A1、Delatorre 2014)。
咳やくしゃみで排出される物質がマスクを通る際に、細菌またはウイルス剤を塗布するこ
とを目的とした装置もあるが( US Patent 4,790,307, Haber et al 1988)、爆発性のくし
ゃみや咳を物理的に封じ込める上で、マスクはそれほど思ったようには機能しない、とい
うよく知られた問題を解決したものはなかった。 ( US US 2015/0013681 A1, APPARATUS
WITH EXHAUST SPACER TO IMPROVE FILTRATION OF PATHOGENS IN RESPRATORY EMISSIONS O
F SNEEZES, and WO 2018/080577 A1 2017, Bird J.).
ヘルスケアの分野では、この問題に対処する試みがあり、米国特許US005676133A (Hickle
et Al, 1997)EXPIRATORY SCAVENGING METHOD AND APPARATUS AND OXYGEN CONTROL SYSTE
M FOR POST ANESTHESA CARE PATIENTS(麻酔後患者の呼気掃気方法及び装置並びに酸素濃
度管理システム)では、主に麻酔ガスを掃気することを目的としているが、呼気物質から
病原菌を除去する利点も有する発明が明示されている。このシステムでは、麻酔用のマス
クを使用するため、咳やくしゃみのような大量で高圧な症状に対応できず、病棟やプライ
マリーケアでは利用できない。
それ以外には、高度に専門的なアプローチとして、部屋の空気の層流を管理することによ
り、大規模な空気の流れを作り出し、病原体を除去する方法がある(米国特許US 9,310,0
88 B2, Melikov et al 2016)が、このレベルの技術は、疫病やパンデミックなどの大規
模な使用や、家庭内やプライマリケア、救急搬送で利用できるものではない。
米国特許2004/0084.048 to Stenzler et al, 2002 は、患者に高い酸素濃度を供給するこ
とを目的とした発明を明らかにしている。さらにマスクに呼気経路があり、病原体などを
除去するために経路にフィルターを挿入して使用できると述べている。人工呼吸器やマス
クの呼気経路におけるフィルターの原理は周知であり、多くの市販製品に存在し、例えば
、フローガードフィルター(Intersurgical Ltd UK)のインラインフィルターは、人工呼
吸器上の患者からの呼気を濾過することができる。フィルタはマスクの本体内の呼気ポー
トに設置することもでき、Intersurgical Ltd UKのFilta Maskのように市販されており、
カナダ特許であるCA2567266 C 2012/08/07 "DISPOSABLE MASK ASSEMBLY WITH EXHAUST FI
LTER AND METHOD OF ASSEMBLING SAME" に別の例が記載されている。2004/0084.048 to S
tenzler et al, 2002 では、「それぞれが非常に低い抵抗の一方向弁を含む吸気および呼
気肢からなるマスクアセンブリ」と説明がある。この特許は、流量と圧力を関連付けてい
る図A1を再現して説明している。
ここで、2点指摘したい。1) 抵抗圧と流量は吸気側のみ引用されており、この曲線が呼気
側にも適用されるという仮定が著者によってなされているように見えること。 2) 流量は
L/minで示されており、これ以上の説明がなければ、これは連続流量とみなすのが妥当で
あること。フィルタ材については、定常流量においてはこうした流動抵抗曲線が一般的で
ある。また流量と抵抗については他の市販のフィルタ材(例:Intersurgical UK Flow Gu
ard材)と重複している。この一般的なアプローチでは、呼吸による呼気液には対応でき
ることは認めいるものの、感染者の咳やくしゃみという極めて重要な状態には対応できな
いことを実証している。これはつまり、咳やくしゃみをしたときの抵抗と流量の関係が、
図に示した抵抗と流量の関係とは全く異なることを証明しているのである。咳やくしゃみ
は、非常に高い流速(50~100msで0から10L/sまで上昇)を持つエアロゾルボーラスを生
成するものであるが、その流速は特別に高いわけではない(ヒトには広い範囲があり、成
人では2~12L/sと言われている)。液体状のボーラスが何らかの抵抗を受けると、ボーラ
スの勢いが減速してフィルター材を通過しようとするため、必然的に圧力が急激に上昇す
る。我々は、定常流で低抵抗と評価されているフィルターを使用して、咳やくしゃみの流
量に対して高い耐圧性を実証する測定を行った。測定においては、医療用途のエアライン
のフィルターとして設計されており、30L/minの定常流で0.4mmH2Oの抵抗値を持つ高品質
の低抵抗インラインフィルター(Intersurgical UK Flow Guard Filter)を使用した。ま
た、マスクは2枚のフィルターを内蔵した市販のFilta Mask(Intersurgical UK)を使用
した。図A1グラフは、3つのマスク(PSは本願で紹介する超低抵抗を採用したマスク、ISF
MはIntersurgical Filta Mask、H1はIntersurgical Flow Guard in-line Filter for exp
iratory outflowを採用したマスク)での圧力である。このマスクはピークフロー約8L/s
、ピークフローまでの時間0.1~0.2sの人間の咳のフロープロファイルに対応している。
図A2に示す通り、2つのマスクの例(マスクにフィルタ材料をセットしたマスクのISFM、S
tenzler出願に示された原理に従うH1)で示した咳及びくしゃみの流量に対する高い抵抗
が意味するところは、「低抵抗」フィルタ材やインラインフィルタをマスクに使用する場
合、呼気経路が、100~125mmH2O範囲の非常に高い抵抗経路となることを意味している。
したがって、米国特許 2004/0084.048 to Stenzler et al, 2002 で提案された解決策は
、通常の生理学的な咳やくしゃみにおいて「非常に低い流路抵抗」を提供するものではな
いことから、呼吸器疾患を有する患者によく見られる咳やくしゃみを含む生理学的条件の
範囲から病原体を捕らえることはできない。
また、患者の咳やくしゃみの際にマスク下の圧力が50mmH2O程度上昇するだけでも、マス
クが顔面から外れ、エアロゾルが室内に漏れるだけでなく、不快感や、咳やくしゃみの際
に圧力を逃がすために空隙を作るために正しい装着が守られない可能性があるという実験
結果を得た。したがって、呼吸器疾患の一般的かつ主要な構成要素によって引き起こされ
るこうした圧力に対処することは、咳やくゃみを捕捉する装置の機能の基本的な要求事項
であり、これらを捕捉する手段がなければ、正常に呼吸した呼気液の捕捉も危うくなる可
能性が高い。
本発明の目的は、感染者の呼吸器系から例えば室内や救急車中などの空気中への病原体の
放出を減らすことである。これは口腔および鼻腔内の呼気ガス、エアロゾルおよび粒子を
捕捉するマスクとそのシステムによって達成される。これにより患者が咳やくしゃみをし
たときでさえ、排出される物質の非常に大きな部分が放出されないようにすることにある
。「 排出される物質」とは、被験者が呼吸、会話、咳、くしゃみなどの際に口や鼻から
排出する気体、飛沫、エアロゾルを指す。そして、排出された物質が空気中に放出される
前に捕獲され、そこで死滅させるか、除去する。また、本発明は、病原体を除去しつつも
医療従事者が酸素供給などの治療を行うためのアクセスを可能にするものである。
この装置は、排出される物質の経路を低抵抗にすることで、爆発的な勢いをもつ咳やくし
ゃみであってもマスク内の圧力が十分に上昇せず、マスクの縁に逆流することを防ぐこと
ができる。呼気、咳、くしゃみの場合は、低圧で開閉する弁を通ることにより、排出され
た物質を再度体内に取り込む量を減らすことができる。その後、排出された物質は変形可
能なチャンバーに入り、空気中に排出される前にろ過されるか、空気の通り道に送られる
。ここでは空気中に放出される前に吸引して濾過したり、病原菌を死滅させるための機器
に送ることも可能である。
発明の要旨
本発明の第1の実施形態では、呼気から病原体を除去するためのフェイスマスクシステム
が提供する物である。ここでは少なくとも1つの柔軟な層を備えると共に、第2の表面が第
1の表面と反対側にあり、第1の表面はユーザーの顔に密封するように接触し、第2の表面
は外部に露出するものである。さらに、少なくとも1つの層が排出のポート(排気口)と
吸入のポート(吸気口)を備えている。この排気口は変形が可能なチャンバーにぴったり
と接続されており、使用者が空気を吐くときには開き、吸い込むときには閉じる一方通行
の弁を備えていることを特徴にする。
本発明の第1の実施形態で、排気口の直径が、一方通行の弁を通じてチャンバーに流れ込
む呼気の流れを妨げることがないもの。
さらに第1の実施形態で、吸気口は、使用者が空気を吸い込むときに開くように構成され
、空気を吐き出すときに閉じる吸気弁を備えるもので、さらに、その弁が第1の表面と気
圧の圧力差によって開くように構成されていることを特徴とするもの。当該変形可能な排
出用のチャンバーは、可撓性導管によって処理ユニットに密封した状態で接続することも
可能である。当該導管は、少なくとも1つの層の排出ポートや排出用のチャンバーを通じ
て、排出された物質を送るように構成される。
処理装置は、排気口や吸引手段に接続することもできる。ここで前記の吸引手段は処理ユ
ニットと変形可能な排気チャンバーの導管を通して吸引を提供し、これにより排気口から
呼気の経路を規定するように構成される。また前記の吸引手段は、任意で排気ポートに清
浄なガス出力を提供するための静電堆積ユニット及びフィルタを含むものもある。さらに
処理ユニットは、バルブとセンサを含む。
第1の態様の実施形態では、変形可能な排気用のチャンバは、導管によって吸引手段にぴ
ったりと接続されている。また前記導管は、少なくとも1つの層の排気のポートと変形可
能な排出用のチャンバを通じて、使用者から排出された物質を搬送するように構成されて
いる。呼気の経路における流量は、吸引手段や呼気の経路におけるセンサのフィードバッ
クにより設定したり、制御することもできる。バルブは、吸気管からシステムに対して空
気を入れるために開くように構成することができ、また排出された物質を過圧のラインを
通すために開くように構成することもできる。
第1の態様の実施形態であって、排出が、使用者と、少なくとも1つの層の第1の表面との
間の圧力が著しく上昇することなく、排出された空気が排気チャンバに通過するように構
成されるもの。
本発明の第2の態様では、前述の第1の態様のマスクのシステムと共に使用するのに適した
排気チャンバを提供する。ここではマスクの出口に密閉接続するための一方向の入口を備
えた軽量で変形可能なチャンバ、および入口の遠位にある一方向の排気バルブとを備えて
おり、このチャンバは内圧が上昇すると体積が増加し、内圧降下とともに減少する。排気
チャンバは、その表面に取り付けられた少なくとも1つのサポートストリップをさらに含
むこともできる。このとき少なくとも1つのサポートストリップは、排気用のチャンバに
対して第1の好ましい形状である凹形状と第2の形状である凸形状で変形可能である。この
ときストリップは、第1の好ましいの形状の凹形状の方に偏って配置される。排気用のチ
ャンバの内圧が周囲の圧力に比べて増加すると、サポートストリップが凹位置から凸位置
に移動し、チャンバがより大きな容積を持つようにする。他方内圧が減少するとサポート
ストリップは凹位置に戻るようになる。排気用のチャンバーは複数のサポートストリップ
から構成することもできる。
第2の態様のある実施形態は、複数のサポートストリップが排気用のチャンバーの圧力の
変化に伴って、第1の位置から第2の位置へ移動するものもある。
図の簡単な説明
以下、図面を参照しつつ、本発明を例を用いながら詳細に説明する。
マスクで鼻と口を覆った状態の側面図である。 口元だけを覆うマスクを装着したシステムの側面図である。 システムの一部の正面図であり、マスクと上部の空気のハンドリングシステムを示している。 システムの一部の側面図であり、マスク、排気ポート、バルブを示しており、装置を装着した人が息を吐いている状態である。 装置の一部の側面図であり、マスク、排気ポート、バルブを示しており、装置を装着した人が息を吸い込む状態を示している。 図6は、排気ポートの正面図であり排気用のバルブは示していない。図7は、排気ポートの正面図であり排気用のバルブが示してある。 処理ユニットの切断面であ理、病原体を除去または滅菌するためのサブユニットの配置例である。 くしゃみ・咳・呼気弁(SCEV)の一実施形態を示す図である。 SCEVのスケルトン・フラップである。 SCEVとマスクを一緒に組み立てる様子を示している。 排気チャンバーの実施形態を示している。 図A1は、Stenzler et alを参照した空気流量を変化させたときの圧力抵抗である。図A2は、咳をしたときのマスク下の圧力。
図の番号
マスク
排気ポート
一方通行の低抵抗弁
排気チャンバーとバリアブルコンプライアンスアウトフローチャンバー
吸気ポート
ガス吸気ポート
接続
接続パイプ
処理ユニット
吸引ポンプ
排気管
口用のマスク
ピークオーバーの排気ポート
排気口周辺のフランジ
排気口の接合部
マスクの固定用ストラップ
圧力センサー
真空ポンプの信号ケーブル
静電蒸着サブユニット
フィルタサブユニット
圧力調整センサーとバルブ
過圧ライン
インレットパイプ
過圧ラインフィルター
スケルトンフラップ
低圧呼気弁
フラップクロージャーバー
固定クロージャーエッジ
クロージャースプリング
スタビライジングバー
呼気弁用片持ち式フラップ
マスク着用者の顔に最も近い近位端
発明の詳細
本発明は、マスクと空気処理システムからなるシステムであり、周期性呼吸や咳やくしゃ
みなどを始め、ガス、粒子、エアロゾルを含む呼気を捕らえ、ウイルスや細菌などの病原
体を除去する物であり、周囲や他の人への病原体の拡散を低減することができる。 マス
クは、着用者の鼻と口を覆うほか、ある実施形態では口だけを覆うことにより、空気、エ
アロゾル、その他の物質を捕捉するものである。このシステムは、マスクからの排気の抵
抗が小さく、排出された物質をマスク下の圧力を大きく上昇させることなく、排気チャン
バーへ送ることができる。低抵抗の排気とは、マスクの排気ポートが装着者の口のほぼ正
面にあり、かつ直径が十分に大きいため、ポートを通る流れの抵抗が小さいことを意味す
る。排気ポートの内部には、患者が呼吸したり、咳やくしゃみをしたりしても、圧力がほ
とんど上がらずに開くことができる低抵抗の排気弁がついている。この排気ポートは、着
用者が息を吸い込むと閉じるので、息や咳・くしゃみに含まれる物質を再び吸い込むこと
はない。 マスクに設けられた吸気弁は、着用者が吸気する際に、吸気時のマスク内部と
マスク外部の気圧の差によって開くように構成されている。空気や酸素を送るチューブを
取り付けるための注入口がもう一つ設置されており、使用しないときはブランキングキャ
ップが付けられている。呼気は排気弁を通過し、排気チャンバーに入る。ここでは咳やく
しゃみや一回の呼吸量よりも大きな容積がある。またここでは容積変化に対する抵抗の少
ない壁材が使用されており、咳やくしゃみなどが入っても過剰な抵抗を生むことはほとん
どない。
その後、排気チャンバー内の空気は、大気中に排出される前にろ過することもできるほか
、システムの遠位端にある吸引ポンプによってチャンバー内の空気を処理チャンバーに送
り込み、例えば紫外線照射などの方法によって滅菌したり、濾過したり、、液滴や、エア
ゾールの静電蒸着を行うことも可能である。滅菌した後の空気は室内に廃棄されるか、滅
菌や沈着の効果に不安がある場合は建物の外部に廃棄して希釈させることもできる。この
ような不確実性は、新しい病原体が出現した場合や、その病原体の毒性物質に対する反応
が判明する前の段階において生じる可能性があり、その際には拡散を抑えるためにシステ
ムを使用する場合が考えられる。着用者が感染している疾患や、疑いのある疾患について
、リスクアセスメントにより開放環境での希釈を考慮して、そのリスクが許容できること
が示された場合は、病原菌除去のプロセスを経ずに、つまり処理装置でろ過、殺菌するこ
となく、排出される空気や物質を外部環境へ排出することもできる。
低圧にしても、マスクの密閉性の不完全性や、病原体の殺滅やろ過方法の不完全性により
、病原体の除去効率は100%には達することはない。しかしながら空気中への病原体の排出
は標準的なマスクに比べて減少し、医療従事者やその他の人々へのリスクは低減される。
マスクとシステムについて
ある実施形態では、マスクと、着用者の顔とマスクとの間の空間から排出される物質の流
れに対して抵抗が低いシステムを備えることによって、排出物質(ここで排出物質は、被
験者の口と鼻からのガス、液滴、粒子およびエアロゾルと定義する)の捕捉が可能になる
。この低い抵抗は、咳やくしゃみのような場合に排出される物質の速度(1秒あたりの量
)が速い場合でも維持される。ここでは、マスクを装着している人を「着用者」と呼ぶ。
マスク1は一般的な構造として、医療現場や製造の現場で酸素を供給したり、空気中の物
質の吸気や呼気をろ過する目的で広く使われるタイプのものである。本実施形態ではマス
クは柔らかい素材で作られており、顔に密着させておくためにヘッドストラップ16が設け
られている。マスクの前面には、ほぼ着用者の口の高さに、呼吸、咳、くしゃみの際に成
人の口の開口部の大きさほどの円形の直径(この実施形態では40mm)を有する排気ポート
2がある。実施形態における正確な寸法は、サービスを受ける対象に合わせる必要がある
。場合によってはマスクと排気のポートをより密接に合わせるために、異なるサイズの継
手が使用したりする。また大人と子供の場合の寸法の違い考慮する。排出された物質は、
低抵抗の一方向の弁3を通る。これは水5mm程度の圧力で開くようになっており、マスク面
の隙間から排出された物質が大きく逆流しない程度の低圧となっている。圧力は、水マノ
メーターの高低差で表される。この実施形態では、低抵抗の一方向の弁3は、両端が開口
した薄いビニールチューブなどの薄い可撓性材料によって形成されており、面側の圧力が
流出室側の圧力を上回ると開き、圧力が逆転すると閉じて流れを遮断するようになってい
る。この様子を図4、図5に示す。図4でBは排出チャンバー4に逃げる呼気 "E "として示し
てある。図5では、吸気「I」によって圧力が失われ、チャンバー内の物質は矢印「NP」で
示す方向に通過できない。
この実施形態の排気ポート2と、低圧の排気弁3の詳細について図4、5、6に示している。
図4および5ではフランジ14が示されている。これは円形クリップまたは「Oリング」(図4
の15)、または排気のチャンバーのバッグのような形のネックに形成されたリングやクリ
ップを使用することにより、そのネックの部分に取り付けられる。この実施形態では、排
気ポートの上部に突起13がある。これは鍔付きキャップの鍔の形状によく似ている。この
鍔は、排気のチャンバーの壁材を、排出された物質が排気のチャンバーに入るのを制限す
るための可動弁の圧力から離しておく機能を有する。
次に、排出された物質は排気のチャンバー4に入る。これは本実施形態ではプラスチック
の薄い壁のようなものでできた非常に柔らかい物質で構成されており、これにより大人の
咳の2倍の容量を保つように構成されている。この容量は対象者によって決定される。排
気用のチャンバーの重要な特徴はある一定の空気が急激に流入したときの圧力と体積の関
係である。内部の容積の増加に対して抵抗の少ない材料を選び、容積の増加に伴う圧力の
変化が少ないようにする必要がある。本実施形態では、薄いビニール袋のような素材を使
用することで、この要件を満たしている。着用者が咳やくしゃみをしたり、大量の空気を
一気に排出すると、排出用のチャンバーは急速に充満するものの、少なくとも大人の咳を
2回分含むのに十分な容積であり、壁は薄く柔軟で低圧で容易に変形するので、排気ポー
トの着用者の顔側には低い圧力が維持される。マスク内の圧力が低いため、顔とマスクの
間で排出された物質が大きく逆流し、感染した着用者から空気中に無制限に病原体が放出
されるようなことはない。
排気ポートの弁は、チャンバー側の圧力が顔の側の圧力を上回ったとき、それは例えば着
用者が息を吸ったときに閉じ、マスク側の吸気ポート5が開いて空気を入れる。さらに管
を設置する場合のガスの吸気ポート6からマスクに空気または酸素を流入させることもあ
る。吸気口5は、患者が息を吐いたり、くしゃみや咳をしたときに閉じるように一方向の
弁を備えている。
排気用のチャンバー内の排出物質は除去する必要がある。OCの流体の中身ががフィルタを
通過して部屋の空気中に放出させる経路を作るか、排気チャンバー4の底部の接続部7を介
して排出された物質の流れをアレンジすることによって達成できる。これについては以下
で説明するが、バリアブルコンプライアンスアウトフローチャンバを用いて達成すること
が可能である。また、任意で吸引ポンプ10が処理ユニット9を通じて空気を吸引すること
により、接続チューブ8を使って吸引を行い、排気チャンバー4内の残留物を除去すること
もできる。この流れにより排気チャンバー内のガスの体積が減少し、排気ポート2からの
流れをさらに受け入れる準備が整うとともに、排気チャンバーからの圧力が低く保たれる
ようになる。接続パイプ8に沿って排出される流量は、患者にとって適正な平均流量とな
るように、吸引ポンプ10レートの可変制御を設定することができる。しかしながら、呼吸
、咳、くしゃみは変動するので、排気チャンバーやそれ以外の流れでる部分においてセン
サー17が圧力を検出し、電気信号ケーブル18を介して吸引ポンプ10にフィードバックして
吸引を増減させ、それによって排気チャンバー内の流量と圧力を変化させることが好まし
い。
システムの安全性を確保するという点において、つまり、排出用のチャンバーに負圧をか
けすぎて、弁3が開いて患者の口や鼻が負圧になることがないようにするという点におい
て、物理または電気的なモニタリングにより低い圧力を維持するためのセンサーと弁を設
置することが望ましい。ある実施形態ではこのセンサーと弁は処理ユニット内に設置され
ている。(図8、21)空気圧が低すぎる場合は、弁が開いて吸気管23を通してシステムに
空気を入れ、圧力が高すぎる場合は、過圧ライン内のフィルター24を通過して、過圧ライ
ン22に沿って排出される物質を排出するために開く。さらに、圧力が下がるまで、過圧ア
ラームが鳴るように構成できる。
排出された物質が処理ユニット(9)に入ると、ろ過や静電蒸着などの物理的なフィルタリ
ングにより病原体を除去するためのサブシステムを通過する。そして病原体を殺菌するた
めの他のサブシステムを通過してから、ポンプ(10)と排気管(11)を通じて室内や環境へ排
気することができる。
本実施形態における処理ユニットは、例としては図8に示すように排出物から病原菌を除
去する方法のうちの2つの方法を使用することにより、排出物を静電蒸着ユニット(19)
に通し、次にフィルタ、(20)に通し、その後清浄化したガスが吸引ポンプに送られて、
室内などに排気したり、管を伸ばして清浄化したガスを屋外排出する。
その他、本発明を具体化する方法は多くのバリエーションがあり、考えられるバリエーシ
ョンのいくつかを以下に列挙する。
口だけを覆うマスク(図2)は、鼻からの排出物が少ない疾患や、特定の臨床条件や、特
定の患者に適している。また、酸素療法などでは鼻にアクセスするための改善が必要な場
合もあるが、酸素療法は上記の鼻と口のフルマスクを使用しても行うことができる。
マスクは布ではなく、硬い素材でも構わない。これにより、マスクの3Dプリントが容易に
なり、また、3Dスキャン機器で個人の顔をスキャンして、寸法に合わせたマスクを印刷す
ることも可能になるだろう。圧力が減少するため、この発明では優れたフィット感は要求
されないが、顔のフィット感が良ければ、病原体を封じ込める性能が全体的に向上するこ
とになる。
排気用のチャンバーは、ここで説明した圧力と容積関係を実現する任意の材料と構造で作
ることができる。例えば、硬い材料をコンサーティーナ型にして、圧力と体積の関係で伸
縮させ、吸引が行われていないときに空気の流れをがチャンバーから排気するのに必要な
圧力を内部で生むようにしてもよい。これ以外にも必要な性能を実現可能なバリエーショ
ンが考えられる。
この排気用のチャンバーのコンセプトは、マスクからのチューブを比較的大きな直径、例
えば50mm以上にすることで実現できる。これによって処理装置に直接接続でき、さらに大
きな容積も得られることから、呼吸またはくしゃみによる圧力の変化は低くなる。このチ
ューブは、低圧で拡張したり、咳やくしゃみが増加するとさらに拡張するために必要な圧
力と体積の関係を実現する材料で壁を構成することができる。例えば薄い柔かいプラスチ
ックや、硬いものでも少しの圧力で伸縮する素材が考えられる。
排気用のチャンバーからの排気がフィルターを介して外部に排気されれば、処理装置なし
で室内環境から病原菌を除去するという目的を達成できる。そのためにはリスクアセスメ
ントを行い、そのような外気が人が住む空間に再侵入する可能性がないことや、外にいる
人への影響を考慮する必要がある。これは感染の流行やパンデミックによる物資不足など
の時に、処理装置に必要な予備のフィルターや他の物資の不足に対処する方法になり得る
。患者を搬送する救急車では、患者のリスク評価、起こりうる病気、救急車が通過する環
境などを考慮して、屋外のルーフベントを使用することができる。
処理ユニットは、チューブを配置することでマスク着用者から共通の処理ユニットに排出
物を送るように構成し、複数のマスク着用者に対応することができる。ある実施形態では
、例えば、感染の流行やパンデミック時のように同じ病気の患者が一緒にいる病棟などで
マスクの使用をサポートするために、吸引を行うポンプが1つあれば良いことになる。
本システムで吸引を利用する場合、家庭用ベッドや病院用ベッドに座っている着用者のほ
か、外来者、放射線科での撮影など病院内での移動時や、高度な感染症の疑いがある患者
を救急車で搬送する際などにもに使用できる。そのためには、チューブの長さが適切であ
ること、システムが適切なサイズであることが必要である。例えば、装着者に装着可能な
小型のバッテリー駆動の処理装置であったり、車椅子やストレッチャーに装着可能なもの
である。
システムを構成する部品のサイズは、特にマスクと排気用のチャンバーでは、成人の体格
や肺活量に対応できるように構成され、また小児にも対応できるように構成できる。
排気用のチャンバーから空気を流すシステムは、圧力の変化や、例えばマスクに組み込ま
れた呼吸のモニターを行うセンサーによってトリガーされように構成される。ここでは装
着者が呼吸、咳、くしゃみをしたときや、排気用のチャンバーからの圧力がセンサーで感
知され、それが制御ソフトウェアで設定された限界値を超えたときにだけ吸引を行うこと
も可能である。
くしゃみ・咳・呼気弁(SCEV)
ある好ましい実施形態では、図9~11で示す通り、使用する弁はくしゃみ、咳、呼気弁(S
CEV)の形態をとる。排気ポートのチューブ2は、円形や楕円形などの断面のチューブであ
り、両端が開口した柔らかい素材によって、軟質バルブと排気のポートライナー3が裏打
ちされている。排気ポートのチューブ2は、固定された排気ポートのガイド33にスライド
する(図11参照)。マスク着用者の顔に近い排気ポート33の端部では、軟質のライナー3
は、チューブリムに何らかの方法で取り付けられて、開口が最大に開放されるように構成
される。また排気ポートの他端では、軟質のライナーは、点A、B、C間の弧に沿って排気
ポートのチューブの縁の下側に取り付けられる。軟質の弁の素材は、固定の閉鎖縁28を横
切って折り畳まれるときに最小の皺によって加えられる重力、その他の閉鎖力の下で折り
畳まれるように固定される。排気ポートと固定閉鎖縁28が曲がった形状をしているのはこ
のためである。これにより柔らかい材質が逆流しないように最適な封になるのである。
スケルトンフラップ25が排気口のライナーの上面に取り付けられる。ここにはフラップを
閉じるバー27が設置され、フラップ25が弁を開いた時に、重力や柔らかい素材の弁の張力
などからなる閉じる力により固定した閉鎖縁28に押し付けられる。ここでは任意でばね29
や、磁石を閉鎖バー27と閉鎖縁28に取り付けることにより、磁力で閉じるように構成する
こともできる。閉鎖縁28は図9bに示すような形状であり、弁が閉まりやすく、またマス
クに空気の流れが入らないように密着した形になる。
スケルトンフラップは、近位端にスタイビライズバー30を有することもできる。このバー
は、取り付けられている軟質のライナー材料の張力により排気口のチューブの頂部に押し
付けられることで、スケルトンフラップがその長軸周りにねじれないようにする。
低圧の開口呼吸弁26は、片持ち型のフラップ31が覆うスケルトンフラップ25を通る開口に
よって形成することもできる。この片持ち方のフラップ31は上昇することによって、排気
用のチャンバーの圧力に対応してマスクの内部の物質の流れを正圧に調整する。
排気ポートの管の寸法は、排気用のチューブ33の入口の上端から固定閉鎖端までの角度が
約50~60度になるものを選ぶ。これは重力が弁に閉鎖力を及ぼすからである。そのため、
ここでは約40mmの排気口の長さと約35mmの高さに設定している。
従来のバルブフラップ機構では、呼気の湿度が高く咳やくしゃみの際に飛沫や粘液がかか
ると目詰まりを起こすことがあった。これに対して本発明では、排気用のチューブを簡単
に出し入れすることができ、ライナーにより衛生面も確保されている。排気の管は1日以
内に交換する使い捨てタイプにする。マスクは長期間使用することで、コストと廃棄物を
削減することができる。マスク本体は1回の使用で済むため定期的に洗浄することができ
る。排気用のチューブと弁のアセンブリは使い捨てにすることができる。
SCEVの弁のアセンブリは、図9のように設置された排気口のチューブと柔らかい弁で構成
される。
弁のアセンブリを固定された排気口33に押し込むことによ理、マスクに装着される。これ
が流れを止める封を形成する。ここで「着用者」と呼ぶマスクの着用者は、他のマスクと
同様にストラップで固定されたマスクを装着する。
吸入時にはマスク内の圧力が下がり、負圧がSCEVの柔らかい素材を押すことにより、フラ
ップ閉鎖バー27を固定閉鎖縁28に押し付けて、マスク内に逆流に対して高い抵抗を生じさ
せる。マスク本体の吸気弁が開くことにより、着用者が吸入するための空気がマスク内に
入る。吸気段階が終ると、吸気弁が開いていることから、マスクへの圧力は大気圧と同じ
になる。着用者が息を吐き出すと、マスク内の圧力が上昇し、これにより柔らかい弁が開
くことになる。低圧呼気弁は任意である。それがない場合は、重力、スケルトンフラップ
に取り付けられた柔らかい弁の張力、任意のバネ力などによる圧力の合計が閉じる圧力を
超えた時に開くことになる。装着者の頭部が大きく前に傾いている場合(50~60度以上)
、弁にかかる重力はゼロになるか、または着用者が安静な状態で弁を開く傾向があるため
、着用者の呼吸が終わった際に弁が閉じるような仕組みが望ましい。この弁を締める正の
力は、弁が開くときに柔らかい弁の素材が引き伸ばされるように骨格フラップを取り付け
ることによって実現できる。またこれにより弁を閉じる張力を得ることもできる。重力以
外の方法で弁を閉じるための正の力を働かせる装置を実現すれば、呼吸時の空気の流れが
流出する際に大きな抵抗を受けることになる。安静時に人間が呼吸する場合は、非常に低
速で、低圧力になる。こうした静かな呼吸ではエアロゾル発生のリスクが低いため、呼吸
をすべて捕らえる必要はないものの、呼気終末圧が上昇し、マスクと皮膚の間から空気が
漏れることは臨床的に望ましくない場合がある。一方でマスクと顔の密着度が高すぎる場
合には、一度吐いた酸素を再び吸ってしまうことになり、これは受け入れ難いものである
。これらの実施形態では、低圧で開く呼気弁26が採用されており、低速度及び低圧での呼
気流体の流れを可能にしている。実施形態における当該弁を最適にすることにより、10mm
H2O未満という低い圧力で開く弁という条件をクリアできる。また閉じる力は10mmH2O未満
の圧力で開口できるように、任意のばね、磁気、軟質弁材料で実現できる。
呼吸の終わりには、弁からの流れは止まり、圧力差がなくなる。柔らかい弁が呼吸中に開
いている場合は、重力などの閉じる力により弁が閉じる。仮に低圧の呼吸用の弁が開いて
いた場合は、片持ち型のフラップの柔らかい素材に対して回復力が働くとともに重力が加
わって閉じる。
咳やくしゃみの場合は、流量は非常に速く、爆発的でさえあり、圧力の急激な上昇により
軟質の弁が開いて流体を通過させる。 低圧の呼気弁の場合も開くが、開いたとしてもフ
ラップが排気ポートのチューブの上部に押しつけられると閉じるため、あまり重要ではな
い。咳・くしゃみの圧力が収まると、弁は閉じる力が作用するようになる。これはスケル
トンバルブが取り付けられている柔らかい材質の弁によるものである。そのため重力やそ
れ以外のバネなどにより閉じることになる。
可変コンプライアンス の自動的に空になる排気チャンバー
ある実施形態では、排気用のチャンバーは吸引を備えており、これよりチャンバーから流
れを作り出す。その結果チャンバー内には常に十分な容量が用意されることになり、人が
咳やくしゃみをしても、チャンバー内部の圧力が上昇することはなく容量を増加させるこ
とができる。
吸引を追加することは、装置が複雑でコストが高いものになるだけではなく、排気チャン
バーの圧力が負の値に下がらないようにする必要性も出てくる。これはマスクの排気弁が
空いて、着用者が吐く前に空気が吸い出されるようにするためである。この問題は対処可
能だが、設計上の特徴を追加する必要があるため、複雑でコスト高になる。
さらに、外部からの吸引を必要にすると、外部からの吸引に失敗した場合、装置が安全で
あることを保証する方法や機能が必要になる。排気チャンバーをクリアにできないと、チ
ャンバー内部がいっぱいになってしまい、咳や呼吸に対して抵抗が増加してしまう上に、
咳やくしゃみのように早い空気の流れが生まれると、逆流したり、病原体が外部に流出し
たり、急激な圧力の上昇によりチャンバーが破損する可能性があるためである。
そのためチャンバーが外部から吸引することなく機能するならば、より安全で、シンプル
で、安価な装置を実現できる。また、患者を自宅から病院への移動させる際や、病院内の
呼吸器病棟から放射線科への移動の際など、吸引のための電源が確保できない移動の場面
でも使用できる。
排気チャンバー4を使用した好ましい実施形態の一つを図12に示してある。マスク1は排気
チャンバー(OC) 42に取り付けられている。この実施形態では、抵抗の低い、かつ容易に
体積を変更できる薄いプラスチックの袋を用いている。空気、液滴、エアロゾルからなる
流体は、一方通行の排気用の弁からOC内に排出されるため、OC内の容積は増加する。OCは
、非常に低い圧力(P1)の増加で体積が最小から最初の体積V1まで増加し、V2まで増加す
るには圧力P2が必要で、さらにV3まで増加するには圧力P3が必要、というように構成する
ことができる。このように、容積と圧力の関係を表すコンプライアンスを変化させたチャ
ンバーを提供することができる。これを実現する方法はいくつか存在する。図12の例では
、図12aの材料43a、44a、45aのストリップを示している。これらはOC壁に取り付けられ、
あらかじめ凹状の形状を有している。ストリップは可撓性を有しており、図12bのDが示す
方向の圧力下で変形する。したがって、圧力を上げると排気チャンバーの容積が増加する
。 ストリップは剛性が異なるため、異なる圧力で変形する。また曲率が異なるため、各
ストリップの変形により異なる速度で体積が変化することになる。図ではストリップはOC
の前面に示されているが、排気チャンバーの表面の何れか、または全てに設けられていて
も良い。
通常の呼吸の場合、OCへの呼気により0.5L程度の空気が流入する。一方ストリップ43aは
、2mmH2O~5mmH2Oの圧力上昇で変形するような剛性でも良い。なお、圧力は、大気圧との
差を水柱メートルのmmH2Oで測定する(1Pa=0.1mmH2O)。その後、ストリップ43aは、図1
2Bに43bとして示している位置まで移動する。ストリップ43aには復元力があることから、
呼吸が止まるとOC内の圧力は大気圧よりも僅かに高くなる。そのため、圧力差により空気
は排気ポートの46から低抵抗フィルタ47を経てOCから流出する。OCは次の呼吸の前に体積
の量が減少する。仮に次の呼吸の呼気が非常に高い場合は、OCは膨張する。またストリッ
プ43aが最大限拡張されている場合は、圧力が増加してストリップ44aが方向Dで44bに向か
って変形し、体積が増加する。呼吸が終わるとストリップの復元力により排気口46から空
気が排出される。ストリップはOCを10mmH2O以下のOC圧力に維持しながら、予想される成
人の呼吸量を含むことができるように構成する。
着用者が咳やくしゃみをすると、チャンバー内に非常に急速な流体の流れが生じる。成人
男性の場合、典型的な数値としては0.1秒で4Lである。この時ストリップ43a、44a、45aは
、急激な圧力の上昇のもとで変形することで、マスク内で逆流(マスクを越えて排出され
た流体の吹き返し)を起こさないようにする。OCのコンプライアンスは、圧力上昇が低く
なるように、典型的には10mmH2O以下であるとするものである。咳の後、ストリップの復
元張力によってOC内の圧力が維持され、ポート46からフィルター47を通って排出される。
処理装置でろ過や殺菌する必要がある場合は、任意でフィルターに接続して、外部から吸
引できるようにすることもできる。あるいは、フィルターユニットが吸引できるようにし
て、フィルターを通過した流体を別のフィルターに流したり、環境中に排気することもで
きる。
可変コンプライアンスを実現する他の方法としては、可変剛性の壁を有する排気チャンバ
ーを使うことである。チャンバーの壁は非常に低い抵抗を提供するための薄い部分を有し
ており、それを徐々に厚くするか、抵抗を変えることにより体積対圧力曲線が所定の特徴
を持つようにする。コンセルチーナ部のような他の形状の壁についても所定の動作になる
ように構成できる。
ここでは本発明の好ましい実施形態を紹介した。この説明は、当業者が本発明を実施でき
るようにするためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。 本発明の範囲
は、特許請求の範囲によって決定される。

Claims (13)

  1. マスクのシステムで、吐いた息から病原体を除去するものであり、第1の表面と第2の表面
    からなる少なくとも一つの柔らかい層で構成されるもの。この時第2の表面は第1の表面の
    反対側にあり、第1の表面は着用者の顔に密着し、第2の表面は外部に露出している。ここ
    で少なくとも一つの層が排気ポートと吸気ポートを備えており、この排気ポートは変形可
    能な排気チャンバーに接続している。この排気ポートは一方通行の排気弁を備えており、
    着用者が息を吐き出すと開くように構成されている。この時この排気弁は着用者が息を吸
    うと閉じる。
  2. 請求項1のマスクで、排気ポートの直径が一方通行の排気弁を使用してチャンバーに呼気
    が流れ込むことを妨げない大きさであるもの。
  3. 請求項1のマスクで、吸気ポートに吸気弁が備え付けられており、着用者が息を吸うと閉
    じ、息を吐くと開くように構成される。さらにこの吸気弁は第1の表面と大気の圧力の差
    によって開くように構成されるもの。
  4. 請求項2のマスクで、変形が可能な排気チャンバーが可撓性の導管によって処理ユニット
    に接続して、これにより着用者から排出された物質を排気ポートと排気チャンバーから排
    出できるように構成される。
  5. 請求項4のマスクで、処理ユニットが排気口を有する吸引装置に接続されているもの。こ
    の時吸引装置は処理ユニットと変形が可能な排気チャンバーを通じて吸引を行い、排気ポ
    ートからの排気の経路を規定する。さらにこの吸引装置は任意で清浄なガスを排出する静
    電堆積装置とフィルターから構成することもできる。またこの装置には弁とセンサーから
    なる処理ユニットがある。
  6. 請求項1のマスクで、変形が可能な排気チャンバーが吸引装置に導管を通じて密着して接
    続されているもので、その導管が少なくとも一つの層の排気ポートと変形可能なチャンバ
    ーから着用者が排出した物質を通すように構成されているもの。
  7. 請求項5のマスクで、呼気の経路における流量は、吸引装置や任意で設置される排気の経
    路のセンサーによって設定もしくは可変的に制御できることを特徴とするもの。
  8. 請求項6のマスクで、弁が吸気パイプを通じて空気を通すために開くように構成されたり
    、フィルターを通じて過圧ラインを通して排出された物質を通すために開くように構成さ
    れたもの。
  9. 請求項1のマスクで、排気が低抵抗であるもの。そのため着用者と、少なくとも1つの層
    の第1の表面との間の圧力が著しく上昇することなく、排気が排気チャンバーを通過する
    もの。
  10. 請求項1のマスクと共に使用するのに適した排気チャンバーで、以下のものを含むことを
    特徴とするもの。 軽量かつ変形可能なチャンバで、マスクの排気口に密封接続する一方
    通行の吸気口と、その吸気口の遠位にある一方通行の排気口の弁を有するもの。この時チ
    ャンバーは内圧が上がると体積が増加し、内圧が下がるとそれが減少する。

  11. 請求項10の排気チャンバーであり、排気チャンバーの表面に取り付けられた少なくとも一
    つのサポートストリップを含むもの。このとき少なくとも1つのサポートストリップは、
    排気用のチャンバに対して第1の好ましい形状である凹形状と第2の形状である凸形状で変
    形可能である。また、第1の好ましいの形状の凹形状の方に偏って配置される。排気用の
    チャンバの内圧が周囲の圧力に比べて増加すると、サポートストリップが凹位置から凸位
    置に移動し、チャンバがより大きな容積を持つようにする。他方内圧が減少するとサポー
    トストリップは凹位置に戻るようになるもの。
  12. 請求項11のチャンバーで、複数のサポートストリップから構成されるもの
  13. 請求項12の排気チャンバーで、それぞれのサポートストリップがチャンバーの内部の圧力
    の差異によって、第1の位置から第2の位置に移動するもの。
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