JP7017963B2 - 塩化マグネシウムを含む造粒塩の製造方法 - Google Patents
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Description
1-1.塩化マグネシウム
塩化マグネシウムは、塩味と強い苦味のある素材であるが、塩化ナトリウムや塩化カリウムと併用することで苦味が緩和されて塩味が強調される。このため、本発明者らは、塩化マグネシウムを塩化ナトリウムの代替物として使用する方法、特に塩化マグネシウムを含む造粒塩を微粉末化して表面積を広げ、より塩味を強化する方法を長年検討してきた。
上述の通り、塩化ナトリウムを過剰に摂取すると高血圧症や心疾患等のリスクが高まるとされているが、塩味を誘起する最も一般的な物質であり、塩化マグネシウムの苦味を緩和することができる。また、噴霧乾燥では、吸湿性の低い塩化ナトリウムが先に微結晶化し、この微結晶を核として粒子が大きく成長すると考えられる。このため、本発明では、塩化ナトリウムを一定量添加する必要がある。
本発明では、塩化ナトリウム、および塩化マグネシウム以外にも塩味を有する無機塩を含んでいてもよい。具体的には、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム等の硫酸塩、塩化カリウム、塩化カルシウム等の塩化物塩(ただし、塩化ナトリウムおよび塩化マグネシウムを除く)、臭化ナトリウム、臭化カリウム等の臭化仏塩、炭酸ナトリウム、および炭酸マグネシウム等の炭酸塩が含まれてもよい。
増粘多糖類を加えることにより、塩化マグネシウム結晶、および/または塩化ナトリウム結晶を繋ぎ合せ、造粒することが可能になる。増粘多糖類としては、アラビアガム、キサンタンガム、ジェランガム、タマリンドシードガム、サイリウムシードガム、ガラクトマンナン((例)ローカストビーンガム、グァーガム等)、グルコマンナン、カラギーナン、ペクチン、プルラン、カードラン寒天、ゼラチン等を挙げることができる。
本発明では、塩化マグネシウム、塩化ナトリウム、その他塩味成分および増粘多糖類以外の成分を含んでいて良い。具体的には、グルコース、スクロース、オリゴ糖等の乳糖以外の糖類、グルタミン酸やイノシン酸等の旨味成分、および香辛料などを風味や保存性が低下しない範囲で適宜加えることができる。ただし、その他材料が多すぎると塩味が低下したり、造粒しにくくなるため、塩化マグネシウム、塩化ナトリウム、その他塩味成分および増粘多糖類の総量に対して10重量%以下に留めることが好ましい。
噴霧乾燥を実施するために、塩化マグネシウム、塩化ナトリウムおよび増粘多糖類を含む水溶液を調整する。この際、溶媒として水以外にエタノール等の揮発性溶媒を使用しても良いが、溶解性の観点から水を主成分(溶媒の半分(重量比)以上)とする必要がある。
(1)塩化マグネシウム100重量部に対して、増粘多糖類を200重量部以上含有する。
(2)塩化マグネシウム100重量部に対して、塩化ナトリウムを300重量部以上含有する。
以下詳細に説明する。
噴霧乾燥は、公知のスプレードライ装置を用いて達成できる。具体的には、加圧ノズル式スプレードライヤー、二流体ノズル式スプレードライヤー、回転円盤式スプレードライヤーなどが挙げられる。温度条件については、スープや醤油の乾燥粉末化条件と変わるところはなく、入口温度が150~170℃、出口温度が90~100℃程度が好ましい。
造粒塩のメジアン径(50%累積径)を30μm以下とする必要があり、20μm以下とすることがより好ましい。メジアン径を小さくすることで造粒塩の表面積が広がり、塩味の強化が期待できる。また、メジアン径を30μm以下とすることで、舌が造粒塩を認識しにくくなるため、滑らかな舌触りを実現することができる。
塩化ナトリウム(NaCl)100g、塩化マグネシウム六水和物(MgCl2・6H20)100g、及び増粘多糖類としてアラビアガム0gを水700gに溶解させて水溶液(試作例1)を調整した。同様に、表1―1~11の配合に従って試作例2~110を調整した。
試作例1~111について、以下の条件で噴霧乾燥を実施した。
装置:噴霧乾燥器 SD-1000(東京理化器械株式会社)
入口温度:160℃(±10℃)
出口温度:95℃(±5℃)
×:造粒できない。
▲:メジアン径が30μmを超えている、又は水分が3重量%を超えている。
○:メジアン径が30μm以下、且つ 水分が3重量%以下である。
装置:LA-950(HORIBA社製レーザー回折・散乱式粒子分布測定装置)
測定モード:乾式
Claims (4)
- 塩化マグネシウム、塩化ナトリウム及び増粘多糖類を含む造粒塩の製造方法であって、工程1及び工程2を有すること特徴とする造粒塩の製造方法。
工程1:塩化マグネシウム、塩化ナトリウムおよび増粘多糖類を含む固形分26重量%以下の水溶液を調整する工程であって、前記水溶液が以下の条件を満たすことを特徴とする。
(1)塩化マグネシウム100重量部に対して、増粘多糖類を200重量部以上含有する。
(2)塩化マグネシウム100重量部に対して、塩化ナトリウムを300重量部以上含有する。
工程2:前記水溶液を噴霧して霧状の液滴とし、霧状液滴から水を蒸発させて、メジアン径30μm以下であり、かつ10%累積径100μm以下である造粒塩を製造する工程。 - 工程2において、造粒塩の水分を3重量%以下に調整することを特徴とする請求項1記載の製造方法。
- 造粒塩全量中、塩化マグネシウムを3重量%以上含むことを特徴とする請求項1又は2記載の造粒塩の製造方法。
- 造粒塩の10%累積径を60μm以下とすることを特徴とする請求項1~3いずれか記載の造粒塩の製造方法。
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