JP7017897B2 - 触媒酸化システム、および二酸化炭素の精製方法 - Google Patents

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本発明は、不燃性ガス中に含まれる炭化水素系化合物を触媒酸化させるためのシステム、および不燃性ガスたる二酸化炭素中に含まれる炭化水素系化合物(不純物)を触媒酸化させることにより二酸化炭素を濃化する二酸化炭素の精製方法に関する。
化学工場から排出される二酸化炭素や、半導体工場から排出されるヘリウムやアルゴン等の不燃性排ガスは、回収された後に精製され、再利用される場合が多い。これら不燃性排ガスは、メタン、エタンをはじめとするパラフィン類、エチレン、プロピレンなどのオレフィン類、またベンゼン、トルエンなどの芳香族類、さらには炭化水素以外の蟻酸や酢酸などのカルボン酸類、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒドなどのアルデヒド類に代表される炭化水素系化合物が含まれている場合が多い。これら炭化水素系化合物を除去する方法としては、活性炭などを用いた吸着除去や触媒酸化により二酸化炭素および水へ変換して除去する方法(例えば特許文献1,2を参照)が知られている。
特開平05-306396号公報 特開2000-281327号公報
しかしながら、特許文献1に開示された方法では、不純物として含まれるメタンを酸化するために400℃以上まで触媒槽の温度を上げる必要がある。また、特許文献2に開示された方法においても、触媒槽の温度を350~800℃と高温にする必要がある。その結果、高温に晒される触媒に熱劣化が起こるという問題があった。
本発明は、このような事情の下で考え出されたものであって、触媒の熱劣化を抑制し、触媒を効率よく利用するのに適した触媒酸化システムを提供することを主たる課題とする。
上記課題について本発明者らが鋭意検討した結果、触媒が充填された触媒槽を複数設け、これら触媒層を、稼働時の上限温度が相対的に低温である低温触媒槽と、上限温度が相対的に高温である高温触媒槽とに区別することで、低温触媒槽では主にメタン等の低級パラフィン以外の炭化水素系化合物の触媒酸化を進行させつつ、主にメタン等の低級パラフィンの触媒酸化反応を高温触媒槽で進行させることで、触媒の熱劣化を抑制することが可能であることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の第1の側面によれば、主成分として不燃性ガスを含み、かつ不純物として炭化水素系化合物を含む原料ガスから前記炭化水素系化合物を触媒により酸化させる触媒酸化システムであって、前記触媒が充填された複数の触媒槽を備え、前記複数の触媒槽は、槽内の上限温度が相対的に低温である低温触媒槽と、槽内の上限温度が相対的に高温である高温触媒槽と、を含む、触媒酸化システムが提供される。
好ましくは、前記低温触媒槽における槽内の上限温度は、400℃未満である。
好ましくは、前記低温触媒槽は複数設けられており、複数の前記低温触媒槽の各々の上流側の流路には、酸素を供給するための酸素供給部が設けられている。
好ましくは、複数の前記低温触媒槽の隣接相互間の流路には、当該流路を流れるガスを冷却するための冷却器が設けられている。
好ましくは、前記不燃性ガスは、二酸化炭素である。
本発明の第2の側面によれば、主成分として二酸化炭素を含み、かつ不純物として炭化水素系化合物を含む原料ガスから前記炭化水素系化合物を触媒により酸化させて二酸化炭素を濃化する二酸化炭素の精製方法であって、槽内の上限温度が相対的に低温である低温触媒槽と、槽内の上限温度が相対的に高温である高温触媒槽と、を用いて前記原料ガス中の前記炭化水素系化合物を触媒酸化させる、二酸化炭素の精製方法が提供される。
好ましくは、前記低温触媒槽における槽内の上限温度は、400℃未満である。
好ましくは、前記低温触媒槽は複数設けられており、複数の前記低温触媒槽の各々に酸素を供給しつつ前記炭化水素系化合物を触媒酸化させる。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
本発明に係る触媒酸化システムの一実施形態を示す概略構成図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。
図1は、本発明に係る触媒酸化システムの一実施形態を示している。本実施形態の触媒酸化システムX1は、複数の触媒槽1と、ヒータ2と、冷却器3と、酸素供給部4と、これら要素を連結する流路51~55と、を備え、不純物として炭化水素系化合物を含む原料ガスから炭化水素系化合物を触媒により酸化させるものである。
ここで、炭化水素系化合物とは、炭素と水素からなる「炭化水素」を含む他、炭素および水素と、酸素とからなる化合物を含むものとする。炭化水素としては、例えばメタン、エタンをはじめとするパラフィン類、エチレン、プロピレンなどのオレフィン類、またベンゼン、トルエンなどの芳香族類が挙げられる。炭化水素以外の炭化水素系化合物としては、蟻酸や酢酸などのカルボン酸類、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒドなどのアルデヒド類が挙げられる。
原料ガスは、主成分として不燃性ガスを含む。この不燃性ガスとしては、例えば、酸素、窒素、二酸化炭素、ヘリウム、アルゴンなどが挙げられる。回収して再利用する価値を考慮すると、二酸化炭素、ヘリウム、アルゴンが好ましい。炭化水素系化合物を酸化すると二酸化炭素が生成されるので、不燃性ガスとしては、二酸化炭素がより好ましい。なお、不燃性ガスが二酸化炭素以外である場合、炭化水素系化合物の酸化により生成する二酸化炭素については、アルカリ吸収、吸着、蒸留、膜分離などの適宜手段により除去すればよい。
複数の触媒槽1は、各々、両端にガス通過口1a,1bを有し、ガス通過口1a,1bの間において、触媒が充填されている。各触媒槽1に充填される触媒としては、特に限定されるものではないが、例えばPd系またはPt系の触媒が用いられ、Pd-Pt合金などを用いてもよい。触媒を担持する担体は特に限定されるものではなく、球状アルミナやハニカム状セラミックなどを用いてもよい。
本実施形態において、複数の触媒槽1は、3つの低温触媒槽11,12,13と、高温触媒槽14とを含む。低温触媒槽11~13は、槽内の上限温度が相対的に低温とされている。低温触媒槽11~13の上限温度は、触媒の劣化を防止する観点から例えば400℃未満とされ、好ましくは350℃未満である。低温触媒槽11~13では、主に、メタン等の低級パラフィン以外の炭化水素系化合物を触媒酸化させる。触媒酸化を適切に進行させる観点から、低温触媒槽11~13の槽内の温度は例えば200℃以上とされる。本実施形態では、3つの低温触媒槽11~13が流路52,53を介して直列に設けられている。
高温触媒槽14は、槽内の上限温度が相対的に高温とされている。高温触媒槽14の上限温度は、例えば400℃以上である。高温触媒槽14では、主に、メタン等の低級パラフィンを触媒酸化させる。触媒の熱劣化を抑制する観点から、高温触媒槽14の上限温度は、好ましくは400~600℃の範囲とされる。本実施形態では、1つの高温触媒槽14が流路54を介して低温触媒槽13の下流側に直列に設けられている。
各触媒槽1の形状としては、角筒型、円筒型、多管式(シェル&チューブ式)型等が用いられるが、ガスの均一拡散性や充填作業の負荷の観点からは円筒型、角型が好ましい。また、各触媒槽1について、水平式と上下式のどちらを用いても良い。
本実施形態において、触媒槽1(低温触媒槽11~13および高温触媒槽14)に充填される触媒の量は、当該触媒槽1を通流するガスの流量にも依存するが、空間速度(SV)にして、例えば100~300,000/hであり、反応効率やコストの観点から、好ましくは5000~100,000/hである。なお、複数の触媒槽1について充填される触媒の量(空間速度)は、それぞれ異なっていてもよい。
ヒータ2は、触媒槽1に導入されるガスが所望温度となるように加熱するものである。本実施形態において、ヒータ2は、1番目の低温触媒槽11の上流側につながる流路51と、高温触媒槽14の上流側につながる流路54との2箇所に設けられている。
冷却器3は、低温触媒槽11~13の隣接相互間の流路52,53に設けられている。冷却器3は、低温触媒槽11,12から排出されて流路52,53を流れるガスを冷却するものであり、例えば液体冷媒との熱交換により流路52,53を流れるガスの温度を降下させる。
本実施形態において、流路52,53には、冷却器3を迂回するバイパス流路521,531が設けられている。流路52,53において冷却器3の上流近傍には、自動弁52a,53aが設けられている。また、バイパス流路521,531には、自動弁521a,531aが設けられている。これら自動弁52a,53a,521a,531aは、それぞれ、開状態と閉状態との間を切り替わることが可能なバルブである。
酸素供給部4は、触媒槽1の上流側の流路に酸素を供給し、当該触媒槽1に酸素を添加するものである。本実施形態において、酸素供給部4は、各触媒槽1(複数の低温触媒槽11~13および高温触媒槽14の各々)の上流側の流路51~54に分枝状に設けられている。これら酸素供給部4により、流路51~54を流れるガスに酸素が供給される。
上記構成の触媒酸化システムX1において、原料ガスが流路51の上流端から供給されると、当該供給ガスは複数の触媒槽1(低温触媒槽11~13および高温触媒槽14)を順次通過する。各触媒槽1では、不純物たる炭化水素系化合物が触媒酸化され、二酸化炭素が生成する。低温触媒槽11~13では、主にメタン等の低級パラフィン以外の炭化水素系化合物が触媒酸化される。高温触媒槽14では、主にメタン等の低級パラフィンが触媒酸化される。高温触媒槽14を通過したガス(二酸化炭素濃化ガス)が、流路55を介して取り出される。ここで「濃化」とは、各触媒槽1において、供給されるガスのうち炭化水素系化合物が触媒酸化されて二酸化炭素が生成し、二酸化炭素濃度が高められることを言う。
本実施形態において、複数の触媒槽1は、低温触媒槽11~13と高温触媒槽14とを含む。高温触媒槽14においては、例えば槽内の上限温度が400℃以上とされており、触媒の熱劣化が生ずるが、複数の触媒槽1について、上限温度が異なる低温槽と高温槽とに区別することで、触媒の熱劣化の影響を高温触媒槽14だけに限定することができる。したがって、触媒を交換する際に交換すべき触媒の量を減らすことができるとともに触媒交換作業の手間を削減することができ、その結果、触媒酸化システムX1の稼働コストを低減することができる。
原料ガスについて、不燃性ガス中の炭化水素系化合物(不純物)の含有量としては特に制限はない。炭化水素系化合物(不純物)の含有量が多い場合には、触媒酸化反応時の発熱量が多くなる。本実施形態においては、複数の低温触媒槽11~13を具備し、これら低温触媒槽の各々の上流側の流路には、酸素を供給するための酸素供給部4を具備するので、酸素の供給量によって反応(反応熱)を制御することが可能である。また、これら低温触媒槽11~13の隣接相互間の流路52,53において冷却器3によりガスを冷却することが可能である。したがって、炭化水素系化合物(不純物)の含有量が多い場合であっても、触媒槽1を順次通過するガスの過度な温度上昇を抑制することができる。
また、本実施形態において、冷却器3が設けられた流路52,53には、当該冷却器3を迂回するバイパス流路521,531が設けられている。このような構成によれば、炭化水素系化合物の含有量(触媒酸化反応時の発熱量)に応じ、低温触媒槽11,12から排出されるガスについて、冷却器3により冷却する場合と冷却器3を迂回して冷却しない場合とを適宜選択することができる。これにより、後段の低温触媒槽12,13に導入されるガスの温度を適切に管理することができる。
以上、本発明の具体的な実施形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、発明の思想から逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。例えば、本発明に係る触媒酸化システムを構成する触媒槽の数は、上記実施形態の態様に限定されるものではない。低温触媒槽の数について、上記実施形態の3つに限定されず、1つ、2つまたは4つ以上であってもよい。
また、高温触媒槽について、複数(2つ以上)設けてもよい。複数の高温触媒槽を具備する場合、これら高温触媒槽を並列的に配置し、いずれの高温触媒槽にガスを流すか適宜選択できるように構成してもよい。複数の高温触媒槽を並列的に配置する場合において、劣化した触媒を交換する際には、触媒交換の対象ではない高温触媒槽にガスを流すことで触媒酸化システムの稼働を中断することなく触媒の交換作業を行うことが可能である。なお、原料ガスにおけるメタン等の低級パラフィンの含有量が多い場合、複数の高温触媒槽を直列に配置するとともにこれら高温触媒槽の隣接相互間を流れるガスを冷却し、過度な温度上昇を抑制するようにしてもよい。
次に、本発明の有用性を実施例により説明する。
〔実施例1〕
主成分(不燃性ガス)としての二酸化炭素と、不純物(炭化水素系化合物)としてのメタン200vol.ppm、エチレン5000vol.ppm、プロピレン5000vol.ppmとからなる原料ガス500 ml/minを200 ℃ に予熱した後、アルミナ担持Pd触媒(エヌイーケムキャット製、粒状)6.1mLをステンレス製反応容器(内径20.8mm 、長さ18.0mm)にそれぞれ充填してなる第1ないし第3の触媒槽に通して反応させた。各触媒槽における空間速度(SV)は、約5,000/hであった。酸素の供給は、第1および第2の触媒槽の入口でそれぞれ9.4ml/min添加し、第3の触媒槽の入口で2.1ml/min添加した。第1の触媒槽(低温触媒槽)の反応温度は230 ℃、第2の触媒槽(低温触媒槽)の反応温度は230℃、第3の触媒槽(高温触媒槽)の反応温度は430℃であった。第3の触媒槽から排出されるガスの組成は、酸素0.38vol%、メタン5vol.ppm未満(検出下限値未満)、エチレン1vol.ppm未満(検出下限値未満)、プロピレン1vol.ppm未満(検出下限値未満)であった。本実施例の結果を表1に示した。
〔実施例2〕
主成分(不燃性ガス)としての二酸化炭素と、不純物(炭化水素系化合物)としてのメタン200vol.ppm、エチレン10000vol.ppm、プロピレン4000vol.ppmとからなる原料ガス300mL/minを200 ℃ に予熱した後、Pd-Pt合金触媒(日揮ユニバーサル製、ハニカム状)3.4mLをステンレス製反応容器(外径20.8mm、長さ10.0mm)にそれぞれ充填してなる第1ないし第3の触媒槽に通して反応させた。各触媒槽における空間速度(SV)は、約5,000/hであった。酸素の供給は、第1および第2の触媒槽の入口でそれぞれ7.2ml/min添加し、第3の触媒槽の入口で0.1ml/min添加した。第1の触媒槽(低温触媒槽)の反応温度は210 ℃、第2の触媒槽(低温触媒槽)の反応温度は210℃、第3の触媒槽(高温触媒槽)の反応温度は400℃であった。第3の触媒槽から排出されるガスの組成は、酸素20vol.ppm、メタン5vol.ppm未満(検出下限値未満)、エチレン1vol.ppm未満(検出下限値未満)、プロピレン1vol.ppm未満(検出下限値未満)であった。本実施例の結果を表2に示した。
〔比較例1〕
主成分(不燃性ガス)としての二酸化炭素と、不純物(炭化水素系化合物)としてのメタン200vol.ppm、エチレン5000vol.ppm、プロピレン5000vol.ppmとからなる原料ガス500mL/minを200 ℃ に予熱した後、アルミナ担持Pd触媒(エヌイーケムキャット製、粒状)6.1mLをステンレス製反応容器(外径20.8mm、長さ18.0mm)にそれぞれ充填してなる第1ないし第3の触媒槽に通して反応させた。各触媒槽における空間速度(SV)は、約5,000/hであった。酸素の供給は、第1および第2の触媒槽の入口でそれぞれ9.4ml/min添加し、第3の触媒槽の入口で2.1ml/min添加した。第1の触媒槽の反応温度は230 ℃、第2の触媒槽の反応温度は230℃、第3の触媒槽の反応温度は340℃であった。第3の触媒槽から排出されるガスの組成は、酸素0.39vol%、メタン60vol.ppm、エチレン1vol.ppm未満(検出下限値未満)、プロピレン1vol.ppm未満(検出下限値未満)であった。本比較例の結果を表1に示した。
〔比較例2〕
主成分(不燃性ガス)としての二酸化炭素と、不純物(炭化水素系化合物)としてのメタン200vol.ppm、エチレン10000vol.ppm、プロピレン4000vol.ppmとからなる原料ガス300mL/minを200 ℃ に予熱した後、Pd-Pt合金触媒(日揮ユニバーサル製、ハニカム状)3.4mLをステンレス製反応容器(外径20.8mm、長さ10.0mm)にそれぞれ充填してなる第1ないし第3の触媒槽に通して反応させた。各触媒槽における空間速度(SV)は、約5,000/hであった。酸素の供給は、第1および第2の触媒槽の入口でそれぞれ7.2ml/min添加し、第3の触媒槽の入口で0.1ml/min添加した。第1の触媒槽の反応温度は210 ℃、第2の触媒槽の反応温度は210℃、第3の触媒槽の反応温度は350℃であった。第3の触媒槽から排出されるガスの組成は、酸素250vol.ppm、メタン110vol.ppm、エチレン1vol.ppm未満(検出下限値未満)、プロピレン1vol.ppm未満(検出下限値未満)であった。本比較例の結果を表2に示した。
〔比較例3〕
主成分(不燃性ガス)としての二酸化炭素と、不純物(炭化水素系化合物)としてのメタン200vol.ppm、エチレン10000vol.ppm、プロピレン4000vol.ppmとからなる原料ガス300mL/minを200 ℃ に予熱した後、Pd-Pt合金触媒(日揮ユニバーサル製、ハニカム状)3.4mLをステンレス製反応容器(外径20.8mm、長さ10.0mm)にそれぞれ充填してなる第1ないし第3の触媒槽に通して反応させた。各触媒槽における空間速度(SV)は、約5,000/hであった。酸素の供給は、第1および第2の触媒槽の入口でそれぞれ7.2ml/min添加し、第3の触媒槽の入口で0.1ml/min添加した。第1の触媒槽の反応温度は210 ℃、第2の触媒槽の反応温度は210℃、第3の触媒槽の反応温度は380℃であった。第3の触媒槽から排出されるガスの組成は、酸素120vol.ppm、メタン40vol.ppm、エチレン1vol.ppm未満(検出下限値未満)、プロピレン1vol.ppm未満(検出下限値未満)であった。本比較例の結果を表2に示した。
Figure 0007017897000001
Figure 0007017897000002
X1 触媒酸化システム
1 触媒槽
1a ガス通過口
1b ガス通過口
11 低温触媒槽
12 低温触媒槽
13 低温触媒槽
14 高温触媒槽
2 ヒータ
3 冷却器
4 酸素供給部
51 流路
52 流路
52a 自動弁
521 バイパス流路
521a 自動弁
53 流路
53a 自動弁
531 バイパス流路
531a 自動弁
54 流路
55 流路

Claims (5)

  1. 主成分として二酸化炭素を含み、かつ不純物として炭化水素系化合物を含む原料ガスから前記炭化水素系化合物を触媒により酸化させる触媒酸化システムであって、
    前記触媒が充填された複数の触媒槽を備え、
    前記複数の触媒槽は、槽内の上限温度が相対的に低温である低温触媒槽と、槽内の上限温度が相対的に高温である高温触媒槽と、を含み、
    前記低温触媒槽における槽内の上限温度が400℃未満であり、
    前記高温触媒槽における槽内の上限温度が400~600℃である、触媒酸化システム。
  2. 前記低温触媒槽は複数設けられており、
    複数の前記低温触媒槽の各々の上流側の流路には、酸素を供給するための酸素供給部が設けられている、請求項1に記載の触媒酸化システム。
  3. 複数の前記低温触媒槽の隣接相互間の流路には、当該流路を流れるガスを冷却するための冷却器が設けられている、請求項に記載の触媒酸化システム。
  4. 主成分として二酸化炭素を含み、かつ不純物として炭化水素系化合物を含む原料ガスから前記炭化水素系化合物を触媒により酸化させて二酸化炭素を濃化する二酸化炭素の精製方法であって、
    槽内の上限温度が相対的に低温である低温触媒槽と、槽内の上限温度が相対的に高温である高温触媒槽と、を用いて前記原料ガス中の前記炭化水素系化合物を触媒酸化させ、
    前記低温触媒槽における槽内の上限温度が400℃未満であり、
    前記高温触媒槽における槽内の上限温度が400~600℃である、二酸化炭素の精製方法。
  5. 前記低温触媒槽は複数設けられており、
    複数の前記低温触媒槽の各々に酸素を供給しつつ前記炭化水素系化合物を触媒酸化させる、請求項に記載の二酸化炭素の精製方法。
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