JP7017283B1 - 高塩基性塩化アルミニウムの水溶液およびその製造方法 - Google Patents

高塩基性塩化アルミニウムの水溶液およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

Figure 0007017283000001
【課題】
本発明は、水処理凝集剤として使用可能な高塩基性塩化アルミニウムの水溶液およびその製造方法を提供する。
【解決手段】
本発明は、Al換算にして8~13重量%のAlを含有し、硫酸イオン濃度が0~2.0重量%、Feの含有量が0~50ppm、Caが0~50ppm、Mgが0~50ppm、Siが0~50ppm、Mnが0~1ppm、Cdが0~0.1ppm、Crが0~0.5ppm、Pbが0~0.5ppm、Hgが0~0.01ppm、アンモニア性窒素が0~10ppm、Asが0~0.1ppmであり、塩基度が67%~85%であることを特徴とする高塩基性塩化アルミニウムの水溶液およびその製造方法を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、高塩基性塩化アルミニウムの水溶液およびその製造方法に関する。
高塩基性塩化アルミニウム溶液は各種方法で作製されている。例えば硫酸アルミニウムとカルシウム化合物を同時添加し、生成した石膏の除去をすることで高塩基ポリ塩化アルミニウムを製造する方法(特許文献1)。塩基度40~63%の塩基性塩化アルミニウム溶液に、85℃以下の温度下でアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属の化合物を添加 した後、65~85℃で、0.5~2.0時間熟成を行うことにより、塩基性塩化アルミニウムを合成する方法(特許文献2)。塩基性塩化アルミニウム溶液とアルカリ塩とを混合してアルミナゲル懸濁液を調製する第1工程と前記アルミナゲル懸濁液を、塩基度が65%以下の塩基性塩化アルミニウム溶液と混合して混合液を得る第2工程と前記混合液中のアルミナゲルを溶解させて塩基度が50%以上の塩基性塩化アルミニウム溶液を得る第3工程とを有し、前記第1工程では前記アルカリ塩としてアルミン酸ナトリウムおよびアルカリ金属炭酸塩を用いることを特徴とする塩基性塩化アルミニウム溶液の製造方法(特許文献3)。組成中にAlと一定比率で、Si、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩を一定比率で混合した塩基性塩化アルミニウムの製造方法(特許文献4)。組成中にAlと一定比率で、Si、アルカリ金属塩、Mgを一定比率で混合した塩基性塩化アルミニウムの製造方法(特許文献5)。塩基性塩化アルミニウム溶液及び硫酸アルミニウム溶液の内、少なくとも1つとアルミン酸ナトリウム溶液を調整し、アルミナゲルを合成する第一工程と第一工程で合成したアルミナゲル含有液と塩基度が25~65%である塩基性塩化アルミニウム溶液を混合する第二工程、第二工程中のアルミナゲルを溶解させる第三工程からなり、SO/Alの比率を制御することを特徴とする硫酸根含有ポリ塩化アルミニウムの製造方法(特許文献6)。Al濃度が10~20質量%、且つ塩基度が30~65%の塩基性塩化アルミニウム溶液とアルカリ塩とを混合してアルミナゲル懸濁液を調整する第一工程と前記アルミナゲル懸濁液を加熱して溶解させる第二工程と第二工程で得た溶液に水溶性硫酸塩、硫酸アルミニウム及び塩基性硫酸アルミニウムの少なくとも1つの硫酸塩を加え、30~80℃の温度で熟成させる第三工程からなり、第一工程におけるアルカリとしてアルミン酸アルカリとアルカリ金属炭酸塩とを用いてpHを制御しつつアルミナゲル懸濁液を調整することを特徴とする硫酸根含有塩基性ポリ塩化アルミニウム溶液の製造方法等が知られている。
特公平2-58209号公報 特許第4953458号 特許第6860196号 特許第6186528号 特許第6186545号 特許第5986448号 特許第6814462号
特許文献1に記載の高塩基性塩化アルミニウムの製造方法では、合成系中に炭酸カルシウム、消石灰等を原料として投入するため、精製した高塩基性塩化アルミニウムにカルシウム等が残存し、製造時にスラッジが残りやすい課題があることや硬水が使用されるエリアでは、Ca等の数値を高くしてしまい水道水質基準に該当するリスクが高くなる課題がある。特許文献2に記載の新規な塩基性塩化アルミニウム及びその製造方法並びにその用途に関しては、水処理凝集剤として使用する旨の記載(請求項2)があるが、製品の微量成分に関する定義がなく、この内容で合成した塩基性塩化アルミニウムは、必ずしも厚生労働省記載の水質基準を満たすと言えない。特許文献3および特許文献7は、アルミン酸ナトリウム及びアルカリ金属炭酸塩を用いて塩基性塩化アルミニウムを製造するものであり、合成系の中にアルカリ金属の炭酸塩を投入しているが、合成中に温度を上げると炭酸ガスが発生することがあり、炭酸ガスの処理が必要とない、生産性が悪くなる。特許文献4および特許文献5は、塩基性塩化アルミニウム製造方法時において、Si及びアルカリ土類金属を含む設計になっており、製造された塩基性塩化アルミニウムの粘度が高くなる課題がある。また、合成条件によって、Si化合物、アルカリ土類金属化合物の析出が起こりやすくなり、白濁が発生しやすくなる傾向がある。特許文献6には、硫酸根含有ポリ塩化アルミニウムの製造方法が記載されているが、得られた製品中の微量成分に関する規定がなく、この内容で合成した塩基性塩化アルミニウムを水処理凝集剤として使用した場合において、必ずしも厚生労働省記載の水質基準を満たすと言えない。また、特許文献6で合成された硫酸根含有ポリ塩化アルミニウムにはAlの13量体カチオン及び/又はスルホニル基付加Al13量体カチオンが存在しないか、または少ない傾向がある。
以上の問題点を鑑みて、本発明の目的は、厚生労働省記載の水質基準を満たす水処理凝集剤として使用可能な高塩基性塩化アルミニウムの水溶液およびその製造方法を提供する。
即ち、本発明は以下の態様を提供する:
[1]Al換算にして8~13重量%のAlを含有し、硫酸イオン濃度が0~2.0重量%、アンモニア性窒素が0~10ppm、塩基度が67%~85%であり、不純物が個別に50ppm以下であり、不純物の総量が250ppm以下であることを特徴とする高塩基性塩化アルミニウムの水溶液。
[2]前記不純物が、Fe0~50ppm、Ca0~50ppm、Mg0~50ppm、Si0~50ppm、Mn0~1ppm、Cd0~0.1ppm、Cr0~0.5ppm、Pb0~0.5ppm、Hg0~0.01ppm、アンモニア性窒素0~10ppm、As0~0.1ppmである、[1]の高塩基性塩化アルミニウムの水溶液。
[3]前記高塩基性塩化アルミニウムの水溶液が、1~4量体のアルミニウムカチオンと、アルミニウム13量体カチオンとを共に有することを特徴とする[1]または[2]の高塩基性塩化アルミニウムの水溶液。
[4]前記高塩基性塩化アルミニウムの水溶液が、アルミニウム13量体カチオンを含有し、かつスルホニル基付加した多価のアルミニウム13量体カチオンを含有することを特徴とする[1]~[3]のいずれかに記載の高塩基性塩化アルミニウムの水溶液。
[5]前記高塩基性塩化アルミニウムの水溶液が、アルミニウム13量体カチオンを5.0重量%~20.0重量%含有し、かつスルホニル基付加した多価のアルミニウム13量体カチオンを0.8重量%~5.0重量%含有すること特徴とする[1]~[4]のいずれかにに記載の高塩基性塩化アルミニウムの水溶液。
[6]前記高塩基性塩化アルミニウムの水溶液が、アルミニウム5量体を0.01重量%~5重量%含有することを特徴とする[1]~[5]のいずれかに記載の高塩基性塩化アルミニウムの水溶液。
[7]前記高塩基性塩化アルミニウムの水溶液をエレクトロスプレーイオン化質量分析装置(ESI‐MS)スペクトルで測定することによって、少なくとも1価アルミニウム単量体であるm/z(m=イオン質量、z=イオンの価数)=97のピーク強度を規格化し、m/z=97のピーク強度を100と換算した場合のm/z=294~298の3価アルミニウム13量体ピーク強度が1.55以上、m/z=301~305の3価アルミニウム13量体ピーク強度が1.40以上、m/z=307~311の2価アルミニウム13量体ピーク強度が3.0以上、m/z=407~411の2価アルミニウム13量体ピーク強度が0.46以上、m/z=416~420の2価アルミニウム13量体ピーク強度が0.46~0.95、m/z=442~446の3価アルミニウム13量体ピーク強度が4.45~4.80、の多価アルミニウム13量体カチオン由来のピークをもつことを特徴とする[1]~[6]のいずれかに記載の高塩基性塩化アルミニウムの水溶液。
[8]前記高塩基性塩化アルミニウムの水溶液をエレクトロスプレーイオン化質量分析装置(ESI‐MS)スペクトルで測定することによって、少なくとも1価アルミニウム単量体であるm/z=97のピーク強度を規格化し、m/z=97のピーク強度を100と換算した場合のm/z=233~237の1価アルミニウム3量体ピーク強度が4.90以上、m/z=335~339の1価アルミニウム5量体ピーク強度が1.50~1.80、m/z=447~451の2価スルホニル基付加アルミニウム13量体ピーク強度が1.25以上、を示すアルミニウムカチオン及びスルホニル基付加した多価のアルミニウム13量体カチオン由来のピークを含有することを特徴とする[1]~[7]のいずれかに記載の高塩基性塩化アルミニウムの水溶液。
[9]前記高塩基性塩化アルミニウムの水溶液が、ホウ素化合物を含有する水溶液の水処理に使用することを特徴とする[1]~[8]のいずれかに記載の高塩基性塩化アルミニウムの水溶液。
[10][1]~[9]のいずれかに記載の高塩基性塩化アルミニウムの水溶液の製造方法であって、
水と、アルミン酸ナトリウムと、塩基度が58~65%の原料塩化アルミニウム水溶液1と、硫酸アルミニウム溶液との混合物を形成する工程、
得られた混合物に、塩基度40~55%の原料塩化アルミニウム水溶液2を加えて、45~85℃で40~240分反応した後、7~18時間かけて40~65℃の範囲になるように徐冷する工程、を包含し、
それぞれの工程において、全ての使用原料が不純物を250ppm以下で含み、各不純物が個別に50ppm以下の量で含まれていることを特徴とする、高塩基性塩化アルミニウムの水溶液の製造方法。
[11]前記使用原料の不純物が、Fe0~100ppm、Ca0~100ppm以下、Mg0~100ppm、Si0~100ppmである、[10]の高塩基性塩化アルミニウムの水溶液の製造方法。
本発明の高塩基塩化アルミニウムの水溶液は、水道水の水処理液として有用であるばかりでなく、これまで処理が難しいとされてきたホウ素化合物を多く含有するメッキ廃液、釉薬製造業から排出される排水、温泉水等の処理において、別途添加されるホウ素の除去剤が有効に作用するように、水処理を行うことが可能になる。
本発明の高塩基性塩化アルミニウムの水溶液は、水処理凝集剤用途だけでなく、アルミナ粉体合成、アルミナコーティング用途、制汗剤、化粧品原料、医薬品原料等の各種用途にも使用可能である。
本発明の高塩基性塩化アルミニウム水溶液は、不純物を含まない材料(使用原料)を用いて製造されるので、不純物を含まない高い塩基性を有する塩化アルミニウム水溶液が得られ、上記の性能を有する。
実施例1で合成した高塩基性塩化アルミニウム水溶液の27Al-NMRの結果を示す図である。 比較例1で合成した高塩基性塩化アルミニウム水溶液の27Al-NMRの結果を示す図である。 比較例2で合成した高塩基性塩化アルミニウム水溶液の27Al-NMRの結果を示す図である。 実施例1の高塩基性塩化アルミニウムのESI‐MSスペクトルの結果である。 比較例1の高塩基性塩化アルミニウムのESI‐MSスペクトルの結果である。 比較例2の高塩基性塩化アルミニウムのESI‐MSスペクトルの結果である。 カオリン100ppmを水1Lに分散した懸濁液に実施例1~3、比較例1~3の高塩基性塩化アルミニウムを20ppm添加し、ジャーテストした後の上澄み液中の残留アルミニウム量を示したグラフを示す。 図7のジャーテストした後の上澄み水の波長λ=660nmの透過率を分光光度計で測定し、濁度=100-透過率(λ=660nm)/0.59…(A)の式にて算出した結果を図8に示す。 ホウ砂をホウ素濃度:500ppmとカオリン100ppmを水1Lに分散した懸濁液に実施例1~3、比較例1~3の高塩基性塩化アルミニウムを50ppm添加し、ジャーテストした後の残留アルミニウム量を示したグラフを示す。 図9のジャーテストした後の上澄み水の波長λ=660nmの透過率を分光光度計で測定し、濁度=100-透過率(λ=660nm)/0.59…(A)の式にて算出した結果を図8に示す。
<高塩基性塩化アルミニウム水溶液>
本発明の高塩基性塩化アルミニウム水溶液は、Al換算にして8~13重量%のAlを含有し、硫酸イオン濃度が0~2.0重量%、アンモニア性窒素が0~10ppm、塩基度が67%~85%であり、不純物が個別に50ppm以下であり、不純物の総量が250ppm以下であることを特徴とする。
本発明の高塩基塩化アルミニウム水溶液は、塩化アルミニウム(AlCl)の水溶液であるが、Alに換算してAlを8~13重量%および硫酸イオン濃度が水溶液中に0~2.0重量%含まれることを必要とし、かつ塩基度67~85%であることを必要とする。Alの濃度は、Alの量に換算して表示する。Alは種々の価数を取る金属であり、水溶液中でも種々の形態や陰イオンとの化合物として存在している。従って、この分野では、Alに換算してAlを表示している。本発明では、Alに換算してAlを8~13重量%の量で存在していることを必要とする。Alの量が8重量%より少ないと、濃度が薄すぎて、水処理凝集剤として使用する際の投入量が増大し、水処理の効率性が落ちるため好ましくない。一方でAlに換算してAlが13重量%を超えると液の粘度が高くなり、取扱いが難しいため好ましくない。Alの量は、Alに換算して、好ましくは9~12重量%、より好ましくは10~11重量%の量で含まれる。
本発明の高塩基性塩化アルミニウム水溶液中の硫酸イオンの量は、0~2.0重量%の量で含まれる。硫酸イオンは、Alやその他の存在する金属とイオンを形成している。硫酸イオンは、2.0重量%を超えると、液の粘度が高くなり、攪拌及び反応が難しく、系が不均一になるため使用ができない。硫酸イオンは、好ましくは0~1.8重量%、より好ましくは0.001~1.7重量%の量で存在する。
本発明の高塩基性塩化アルミニウム水溶液は、塩基度が67~85%であることを必要とする。本明細書中において、「塩基度」は塩基で置換し得る価数の何%が埋まっているかを示す値であり、アルミニウムは3価であるので、2/3(3価の内2価)が使用されれば、66.66%(即ち、約67%)となる。本発明の高塩基性塩化アルミニウムの塩基度は67~85%、好ましくは69~82%、より好ましくは70~80%である。67%より少ないと、塩基度が不足し、アルミニウム13量体カチオン含有量が下がるため、凝集性能が低下し、85%より高いと、液粘度が高くなり、水処理凝集剤としての使用時に注入が難しくなる。
本発明の高塩基性塩化アルミニウム水溶液は、好ましくは不純物を殆ど含まないものである。塩化アルミニウム水溶液の不純物は、Fe、Ca、Mg、Si等が主として挙げられるが、その他にMnやCd、Cr、Pb、Hg、As等が含まれることがある。これらの不純物は、基本的に存在しない方が好ましいが、完全に排除するのが難しい場合も存在する。不純物は、不純物全体として総量が250ppm以下、好ましくは150ppm以下、より好ましくは100ppm以下である。不純物は、個別に50ppm以下、好ましくは30ppm以下、より好ましく10ppm以下である。具体的には、本発明の高塩基性塩化アルミニウム水溶液としては、不純物として、Fe含有量0~50ppm、Ca含有量0~50ppm、Mg含有量0~50ppm、Si含有量0~50ppm、Mn0~1ppm、Cd0~0.1ppm、Cr0~0.5ppm、Pb0~0.5ppm、Hg0~0.01ppmおよびAs0~0.1ppmを有する。そして、金属ではないが、不純物としてアンモニア性窒素0~10ppm含まれる。Feが50ppmを超えると、液に着色が発生してくる。不純物が上記の上限値を超えると、水処理時に本発明の高塩基塩化アルミニウム水溶液を多量に添加すると、水道用水の水質基準を超えてくることがあり、水道用水処理凝集剤として使用できなくなる。またCa、MgおよびSiを多く含有する水は、ボイラー、冷却塔、配管等へのスケールを発生させやすくなるので、これらの不純物を少なくしておく必要がある。
本発明の高塩基性塩化アルミニウム水溶液は、エレクトロスプレーイオン化質量分析装置(以下、ESI‐MSと記載)スペクトルで測定することによって、測定することによって、少なくとも1価アルミニウム単量体であるm/z(mはイオン質量を示し、zはイオンの価数を示す。)=97のピーク強度を規格化し、m/z=97のピーク強度を100と換算した場合、
m/z=294~298の3価アルミニウム13量体ピーク強度が1.55以上、
m/z=301~305の3価アルミニウム13量体ピーク強度が1.40以上、
m/z=307~311の2価アルミニウム13量体ピーク強度が3.0以上、
m/z=407~411の2価アルミニウム13量体ピーク強度が0.46以上、
m/z=416~420の2価アルミニウム13量体ピーク強度が0.46~0.95、m/z=442~446の3価アルミニウム13量体ピーク強度が4.45~4.80である多価アルミニウム13量体カチオン由来のピークを有することが解っている。
多価アルミニウム13量体は、価数が+1~最大+7までの価数を持つことが知られている。コロイドの凝集に対する考え方として、DLVO理論およびSchulz-Hardy則により、室温におけるCf(臨界凝集濃度)はZ(価数)の6乗に反比例すると考えられている。本発明の高塩基性塩化アルミニウム水溶液は多価アルミニウム13量体カチオンを多くかつ価数が高いものが存在しているので、Cf(臨界凝集濃度)を小さくすることが可能となり、水中に浮遊している負電荷をもつ懸濁液に対して効果的に作用することが理解できる。
また、本発明の高塩基性塩化アルミニウム水溶液は、同じくESI-MSでスペクトル測定し、少なくともアルミニウム単量体であるm/z=97のピーク強度を規格化し、m/z=97のピーク強度を100と換算した場合、
m/z=233~237の1価アルミニウム3量体ピーク強度が4.90以上、
m/z=335~339の1価アルミニウム5量体ピーク強度が1.50~1.80、
m/z=447~451の2価スルホニル基付加アルミニウム13量体ピーク強度が1.25以上であるアルミニウムカチオンおよびスルホニル基付加した多価のアルミニウム13量体カチオン由来のピークを含有することも解っている。
これらのESI‐MSによるAl13量体の同定は、NMRスペクトルによる27Alの同定に比べ、感度の面で1000倍程度高いことが解っている。また、溶存する化学種Al13量体、そのものを同定しているので、溶液中に13量体が[Al13(OH)19(HO)2+等の化学式で存在することを証明できるため、高塩基性塩化アルミニウムの詳細状態を明確に示すことが可能である。一方でNMRスペクトルによる27Alの同定は、27Al-酸素の結合状態のみをみているので、ESI-MSによる測定により、各種構造を同定したAl13量体やAl5量体等が、どのような割合でどのような状態で高塩基性塩化アルミニウム中に存在するかを確認することができており、発明の効果を裏付けるものとなっている。
本発明の高塩基性塩化アルミニウム水溶液は、上記のアルミニウム原子の多量体の中で、13量体や5量体、スルホニウム基付加13量体が従来のものより多く存在して、少量の使用でも多くの負電荷を持つ懸濁液に有効であり、従来の塩化アルミニウム水溶液との大きな違いになる。これにより、高塩基性塩化アルミニウム水溶液の使用量が減少することになり、省資源に貢献する。
本発明の高塩基性塩化アルミニウムの水溶液が、アルミニウム13量体カチオンを含有し、かつスルホニル基付加した多価のアルミニウム13量体カチオンを含有することが特徴であり、より詳しくはアルミニウム13量体カチオンを5.0重量%~20.0重量%、好ましくは5.2~18.0重量%、より好ましくは5.4~16.0重量%含有し、かつスルホニル基付加した多価のアルミニウム13量体カチオンを0.8重量%~5.0重量%、好ましくは0.9~4.5重量%、より好ましく1.1~4.0重量%含有する。アルミニウム13量体カチオンが5重量%より少ないと、多価のアルミニウム13量体カチオン量が不足し、凝集性能が低下し、逆に20.0重量より多いと、未反応のアルミニウム13量体カチオン量が増加し、植物の地下茎や魚類への悪影響があると言われている。スルホニル基付加したアルミニウム13量体が0.8重量%よりも少ないと、未反応のスルホン酸イオンが多量に水中に残り、金属イオンと硫酸化物を形成し、アルミニウム13量体カチオンによる凝集性能を低下させ、5.0重量%を超えると、アルミニウム13量体カチオンの量を減少させてしまい、凝集性能を低下させる。
本発明の高塩基性塩化アルミニウムの水溶液は、更にアルミニウム5量体を0.01重量%~5重量%、好ましくは0.02~4重量%、より好ましくは0.05~3.5重量%含有することを必要とする。アルミニウム5量体が0.01重量%より少ないと、凝集性能が高くないアルミニウム単量体が増加し、5重量%を超えると、アルミニウム13量体カチオンの生成を阻害する傾向にある。
本発明の高塩基性塩化アルミニウム水溶液は、ホウ素化合物を含有する水溶液の水処理に使用することができる。ホウ素は、水溶液中で種々の形態、例えばB(OH) 、B(OH)4-、B(OH) 、B45(OH) 2-等のアニオンとして存在し、しかもこれらのイオンは水中での溶解度が高いので、通常の凝集剤ではホウ素を有効に取り除くことが難しい。従って、ホウ素は一般に水溶液中に通常の水処理剤を添加して、一般的なイオンを除去した後に、更にホウ素を除去するためのホウ素除去剤を添加して、除去している。本発明の高塩基性塩化アルミニウム水溶液でも、ホウ素は必ずしも直接かつ有効に除去できないが、ホウ素除去剤の前に使用するとAl13量体やAl5量体等がホウ素除去を邪魔していたアニオンを有効に除去するので、ホウ素除去剤が本来のホウ素除去機能を有効に発揮することができ、ホウ素除去剤の働きが向上する。
<製造方法>
本発明の高塩基性塩化アルミニウム水溶液は、
水と、アルミン酸ナトリウムと、塩基度が58~65%の原料塩化アルミニウム水溶液1と、硫酸アルミニウム水溶液との混合物を形成する工程、
得られた混合物に、塩基度40~55%の原料塩化アルミニウム水溶液2を加えて、45~85℃で40~240分反応した後、7~18時間かけて40~65℃の範囲になるように徐冷する工程、を包含し、
それぞれの工程において、全ての使用原料が不純物を250ppm以下の量で含み、不純物が個別に50ppm以下の量で含まれていることより製造される。具体的には、以下の工程により製造される:
工程(1)攪拌機付き容器に水とアルミン酸ナトリウムと液体硫酸アルミニウムと塩基度が58~65%原料塩化アルミニウム水溶液1とを所定量計量し、5~40分攪拌を行う。
工程(2)工程(1)で得られた混合物に所定量の塩基度が40~55%の原料塩基性塩化アルミニウム水溶液2を投入し、投入完了後、45~85℃で40~240分加温、熟成(反応)を行う。より好ましくは55~70℃で45~120分加温、熟成(反応)する。
工程(3)その後、7~18時間かけて、40~65℃の範囲で徐冷する。より好ましくは10~14時間かけて50~60℃の範囲で徐冷する。
工程(4)徐冷後の試料をろ過し高塩基性塩化アルミニウムの水溶液を得る。
使用する原料、具体的には水、アルミン酸ナトリウムおよび硫酸アルミニウムは、全て上記不純物を含まないものを使用する必要がある。不純物は、前述の高塩基性塩化アルミニウム水溶液で述べたものと同じでありが、念のため具体的に述べると、Fe、Ca、Mg、Si等が主として挙げられ、その他にMnやCd、Cr、Pb、Hg、As等が含まれる。不純物には、アンモニア性窒素も含まれる。
上記製造工程(1)で使用されるアルミン酸ナトリウムは、水酸化アルミニウムと水酸化ナトリウム水溶液から合成され、硫酸アルミニウムは水酸化アルミニウムと濃硫酸との反応から合成される。水酸化アルミニウムは、Fe、Si,CaおよびMgを100ppm以下に制御したものを使用し、水酸化ナトリウム水溶液も同じくFe、Si,CaおよびMgを100ppm以下に制御したものを使用する。濃硫酸もFe、Si,CaおよびMgを100ppm以下に制御したものを使用する。
例えば、アルミン酸ナトリウムはFe、Si、Ca、Mgの含有を0~30ppmに制御した制御した水酸化アルミニウムとFe、Si、Ca、Mgの含有を0~30ppmに制御した制御した水酸化ナトリウムから、合成されたアルミン酸ソーダを使用することを特徴とする。また、硫酸アルミニウム水溶液は、Fe、Si、Ca、Mgの含有を0~30ppmに制御した制御した水酸化アルミニウムとFe、Si、Ca、Mgの含有を0~100ppmに制御した制御した硫酸より合成されたものを使用することを特徴とする。より好ましくはいずれの原料もFeの含有量が0~50ppm、Caが0~50ppm、Mgが0~50ppm、Siが0~50ppm以下、Mnが0~1ppm、Cdが0~0.1ppm、Crが0~0.5ppm、Pbが0~0.5ppm、Hgが0~0.01ppm、アンモニア性窒素が0~10ppm、Asが0~0.1ppmであることが好ましい。
また、アルミン酸ナトリウムも、Fe、Si、Ca、Mgの含有が0~100ppmであり、より好ましくはFeの含有量が0~50ppm、Caが0~50ppm、Mgが0~50ppm、Siが0~50ppm、Mnが0~1ppm、Cdが0~0.1ppm、Crが0~0.5ppm、Pbが0~0.5ppm、Hgが0~0.01ppm、アンモニア性窒素が0~10ppm、Asが0~0.1ppmであることが好ましい。また、硫酸アルミニウム水溶液はFe、Si、Ca、Mgの含有が0~100ppmであり、より好ましくはFeの含有量が0~50ppm、Caが0~50ppm、Mgが0~50ppm、Siが0~50ppm、Mnが0~1ppm、Cdが0~0.1ppm、Crが0~0.5ppm、Pbが0~0.5ppm、Hgが0~0.01ppm、アンモニア性窒素が0~10ppm、Asが0~0.1ppmのものを使用することが好ましい。
上記製造工程(1)では、塩基度が58~65%の原料塩化アルミニウム水溶液1を、水とアルミン酸ナトリウムおよび硫酸アルミニウム溶液と混合する。原料塩化アルミニウム水溶液1は、塩基度が58~65%である必要がある。塩基度が58%より少ないと、所望とする高塩基塩化アルミニウムの塩基度が得られない欠点を有し、逆に65%より高いと、液粘度が高く、他材料と混合する際に混ざりにくくなる欠点を有する。原料塩化アルミニウム水溶液1の塩基度は、好ましくは59~64%、より好ましくは60~63%である。原料塩化アルミニウム1は、また、前述のように、不純物が少ない必要がある。原料塩化アルミニウム1は、Fe、Si、Ca、Mgの含有が0~100ppmであり、より好ましくはFeの含有量が0~50ppm、Caが0~50ppm、Mgが0~50ppm、Siが0~50ppm、Mnが0~1ppm、Cdが0~0.1ppm、Crが0~0.5ppm、Pbが0~0.5ppm、Hgが0~0.01ppm、アンモニア性窒素が0~10ppm、Asが0~0.1ppmであることが好ましい。
製造工程(1)では、混合物を形成すればよいが、原料塩化アルミニウム水溶液1の量は、混合物の量の13~25重量%、好ましくは15~22重量%、より好ましくは18~21重量%である。原料塩化アルミニウム水溶液1の量が、13重量%より少ないと、所望の塩基度を有する高塩基性塩化アルミニウムを得られなくなり、25重量%より多いと、製造工程(1)段階での液粘度が高く、攪拌が難しくなる傾向にある。アルミン酸ナトリウムは、混合物の6~15重量%、好ましくは8~13重量%、より好ましくは9~12重量%である。アルミン酸ナトリウムの量が6重量%より少ないと、塩基度が高くできなくなり、所望の塩基度の高塩基性塩化アルミニウムを得られなくなり、15重量%より多いと、中和で生成する水酸化アルミニウムゲル量が過剰になり、不溶解物の生成が多くなり、所望の高塩基性塩化アルミニウムの収量が大幅に悪化することになる。
製造工程(2)では、原料塩化アルミニウム水溶液2を添加する。原料塩化アルミニウム水溶液2の塩基度は、40~55%であり、好ましくは41~53%、より好ましくは43~50%である。原料塩化アルミニウム水溶液2の塩基度が、40%より少ないと、塩基度を高くすることができなくなり、所望塩基度の高塩基性塩化アルミニウムを得られなくなり、逆に55%より多いと、液粘度が高くなりすぎて攪拌等が難しくなる傾向にある。原料塩化アルミニウム2は、また、前述のように、不純物が少ない必要がある。原料塩化アルミニウム2は、Fe、Si、Ca、Mgの含有が0~100ppmであり、より好ましくはFeの含有量が0~50ppm、Caが0~50ppm、Mgが0~50ppm、Siが0~50ppm、Mnが0~1ppm、Cdが0~0.1ppm、Crが0~0.5ppm、Pbが0~0.5ppm、Hgが0~0.01ppm、アンモニア性窒素が0~10ppm、Asが0~0.1ppmであることが好ましい。原料塩化アルミニウム水溶液2の配合量は、製造工程(1)で得られた混合物の重量を100として40~50重量%、好ましくは42~47重量%、より好ましくは43~46重量%である。原料塩化アルミニウム水溶液2の量が40重量%より少ないと、不溶解物が多くなり、混合性が悪くなる。一方で50重量%より多いと、所望の数値まで塩基度が高くならない。
本発明では、上述のように、工程(1)と工程(2)の前半で原料を撹拌した後、45~85℃、40~240分反応する。温度条件は45~85℃であり、好ましくは50~80℃、より好ましく55~75℃である。45℃より低いと、多価のアルミニウム13量体カチオンが生成しない傾向があり、85℃を超えると、アルミニウム多量体が重合し、オリゴマーやポリマーになってしまい、水処理凝集剤としての効果を示さなくなる。反応時間は40~240分であるあり、好ましくは60~200分、より好ましくは70~140分である。40分より短いと、反応が十分進まずに多価のアルミニウム13量体カチオンが十分に生成しない傾向がある。240分より長いと、生産性が大きく悪化する。加温、熟成という用語は、所定の反応期間中所定の温度に維持することを意味するが、温度の多少の振れは許容されるべきである。工程(3)では、工程(2)での反応後に水溶液を7~18時間かけて40~65℃になるように徐冷する。徐冷とは、徐々に冷却していくことを意味するが、完全に直線的な温度の下降を必ずしも意味せず、反応温度付近で温度を維持しつつかつ少し温度を下降することを意味していて、例えば反応が85℃付近で行われた場合、65℃ぐらいまでゆっくり温度が下降するようにする。また、反応温度が45℃付近の場合は、ほぼその反応温度で維持しつつ、最終的に40℃付近に下降していればよい。徐冷せずに、加熱熟成後に7時間未満で急冷すると反応が十分進まずに多価のアルミニウム13量体カチオンが十分に生成しない傾向があり、18時間を超えて徐冷すると生産性が大きく悪化する課題がある。工程(2)の加熱熟成工程における温度制御と加熱熟成時間と工程(3)の冷却工程における冷却温度と冷却時間を達成する徐冷の両方が成立しないと本発明の高塩基性塩化アルミニウム水溶液を製造することが困難になる。
上記工程(3)を経たあと、工程(4)で徐冷後の試料をろ過し高塩基性塩化アルミニウムの水溶液を得る。
本発明者らが製造条件を検討して、使用原料を不純物の少ないものにするとともに製造方法を上記のように温度や反応時間を制御することにより、得られた高塩基性塩化アルミニウム水溶液中に、1~4量体のアルミニウムカチオンと、多価のアルミニウム13量体カチオン、スルホニル基付加した多価のアルミニウム13量体カチオン、アルミニウム5量体(これらを以下「アルミニウムの多量体」と呼ぶ。)を従来の塩化アルミニウム水溶液より多く含ませることが可能になり、本発明の高塩基性塩化アルミニウム水溶液が得られるのである。特に、不純物の量の制限と、反応温度の制限、更には徐冷を有無が、これらのアルミニウムの多量体を多く含ませることを可能にしたと考える。そのことは、上述したように、ESI-MSスペクトルの測定により確認できた。
本発明を実施例により更に詳細に説明する。本発明は、これら実施例に限定されるものと解してはならない。
<実施例1>
水酸化アルミニウム(日本軽金属株式会社製BW103)と48%水酸化ナトリウム水溶液(関東化学製)から合成したアルミン酸ナトリウム水溶液(Al 換算Al量23.5重量%、NaO換算Na量18.6重量%)81.0gと水酸化アルミニウム(日本軽金属株式会社製BW103)と98%精製濃硫酸(テイカ株式会社製)から合成された液体硫酸アルミニウム(Al換算Al量8.03重量%)27.8gと塩基性塩化アルミニウム1(Al換算Al量10.2重量%、塩基度62.0%、SO 2-量3.1重量%)160.0gと精製水285.9gを混合し、30分攪拌する。次に塩基性塩化アルミニウム水溶液2(Al換算Al量17.8重量%、塩基度45.0%、SO ー2量0重量%)を250g投入し、65℃まで昇温し、120分攪拌しながら、加温熟成した後、55℃まで10時間かけて徐冷することで本発明の高塩基性塩化アルミニウム水溶液を得た。得られた高塩基性塩化アルミニウム水溶液は、Al換算Al量10.2重量%、塩基度71.3%、SO ー2量1.4重量%、Fe10ppm、Ca 25ppm、Mg5ppm、Siが15ppm、Mn0.5ppm、Cd0.05ppm、Cr0.05ppm、Pb0.05ppm、Hgが0.003ppm、アンモニア性窒素が2ppm、As0.01ppmを有した。
<実施例2>
水酸化アルミニウムと48%水酸化ナトリウム水溶液から合成したアルミン酸ナトリウム水溶液(Al換算Al量23.5重量%、NaO換算Na量18.6重量%)88.2gと水酸化アルミニウムと98%精製濃硫酸から合成された液体硫酸アルミニウム(Al換算Al8.03重量%)35.1gと塩基性塩化アルミニウム1(Al換算Al量10.2重量%、塩基度62.0%、SO ー2量3.1重量%)160.0gと精製水290.3gを混合し、30分攪拌する。次に塩基性塩化アルミニウム2(Al換算Al量17.8重量%、塩基度45.0%、SO ー2量0重量%)を250g投入し、55℃まで昇温し、90分攪拌しながら、加温熟成した後、40℃まで14時間かけて徐冷することで本発明の高塩基性塩化アルミニウム水溶液を得た。得られた高塩基性塩化アルミニウム水溶液は、Al換算Al量10.2重量%、塩基度71.6%、SO ー2量1.6重量%、Fe9ppm、Ca26ppm、Mg4ppm、Siが15ppm、Mn0.3ppm、Cd0.02ppm、Cr0.05ppm、Pb0.03ppm、Hgが0.002ppm、アンモニア性窒素が2ppm、As0.01ppmを有した。
<実施例3>
水酸化アルミニウムと48%水酸化ナトリウム水溶液から合成したアルミン酸ナトリウム水溶液(Al換算Al量23.5重量%、NaO換算Na量18.6重量%)84.7gと水酸化アルミニウムと98%精製濃硫酸から合成された液体硫酸アルミニウム(Al換算8.03重量17.2g塩基性塩化アルミニウム1(Al換算Al量10.2重量%、塩基度62.0%、SO ー2量3.1重量%)160.0gと精製水292.1gを混合し、50分攪拌する。次に塩基性塩化アルミニウム2(Al換算Al量17.8重量%、塩基度45.0%、SO ー2量0重量%)を250g投入し、65℃まで昇温し、120分攪拌しながら、加温熟成した後、55℃まで12時間かけて徐冷することで本発明の高塩基性塩化アルミニウム水溶液を得た。得られた高塩基性塩化アルミニウム水溶液は、Al換算Al量10.1重量%、塩基度71.4%、SO ー2量1.1重量%、Fe10ppm、Ca20ppm、Mg6ppm、Siが16ppm、Mn0.4ppm、Cd0.02ppm、Cr0.05ppm、Pb0.02ppm、Hgが0.004ppm、アンモニア性窒素が3ppm、As0.01ppmを有した。
<比較例1>
水酸化アルミニウムを塩酸(富士フィルム和光純薬製)と硫酸の混酸で溶解し、これに炭酸カルシウム(富士フィルム和光純薬製)を加えて生成する硫酸カルシウムを除去する方法で組成(Caのモル数×2)/Alモル比)=0.16、Cl/Al(モル比)= 2.0、SO ー2/Al(モル比)=0.29、自社製Al濃度12重量%の塩基性塩化アルミニウム水溶液(塩基度59.9%)を作製し、この液を75℃で攪拌しながら、21%炭酸ナトリウム水溶液を40分かけて添加し、添加後75℃で1時間熟成させ、Al濃度10.5重量%の塩基性塩化アルミニウム水溶液(塩基度70.0%)を作製し、これを水で希釈調整することでAl濃度10.2重量%の塩基性塩化アルミニウム水溶液を得た。得られた高塩基性塩化アルミニウム水溶液は、Al換算Al量10.2重量%、塩基度69.2%、SO ー2量2.5重量%、Fe10ppm、Ca1600ppm、Mg280ppm、Siが18ppm、Mn0.3ppm、Cd0.02ppm、Cr0.05ppm、Pb0.03ppm、Hgが0.002ppm、アンモニア性窒素が2ppm、As0.01ppmを有した。
<比較例2>
水酸化アルミニウムと48%水酸化ナトリウム水溶液から合成したアルミン酸ナトリウム水溶液(Al換算Al量23.5重量%、NaO換算Na量18.6重量%)25.3gと水酸化アルミニウムと98%精製濃硫酸から合成された液体硫酸アルミニウム(Al換算Al量8.03重量%)37.7gと精製水152.4gを混合し、30分攪拌する。次に塩基性塩化アルミニウム(Al換算Al量15.4重量%、塩基度42.0%、SO ー2量1.8重量%)を250g投入し、40~60℃まで昇温し、120分攪拌しながら、加温した後、冷却することで高塩基性塩化アルミニウム水溶液を得た。得られた高塩基性塩化アルミニウム水溶液は、Al換算Al量10.2重量%、塩基度52.1%、SO ー2量2.8重量%、Fe9ppm、Ca18ppm、Mg5ppm、Siが14ppm、Mn0.3ppm、Cd0.02ppm、Cr0.04ppm、Pb0.02ppm、Hgが0.003ppm、アンモニア性窒素が5ppm、As0.01ppmを有した。
<比較例3>
アルミン酸ナトリウム水溶液(Al換算Al量19.0重量%、NaO換算Na量19.2重量%)107.4gとケイ酸ナトリウム水溶液(SiO換算Si量28.0重量%、NaO換算Na量10.0重量%)(富士フィルム和光純薬製)7.0gを混合した。これに塩基性塩化アルミニウム1(Al換算Al量10.2重量%、塩基度 52.5%、SO ー2量2.6重量%)230gを混合し、アルミナゲルを生成した。その後、このゲルを室温で0.25~2時間熟成し、さらに塩基性塩化アルミニウム水溶液2(Al換算Al量19.0重量%、塩基度48.6%、SO ー2量0重量%)290.9g及び液体硫酸バンド(Al換算Al量8.0重量%、SO ー2量22.5重量%)5.1gを添加し溶解した。この溶液を30~50℃で90分間熟成し、高塩基性塩化アルミニウム水溶液を得た。得られた高塩基性塩化アルミニウム水溶液は、Al換算Al量10.2重量%、塩基度71.3%、SO ー2量0.6重量%、Fe9ppm、Ca37ppm、Mg3ppm、Siが1011ppm、Mn0.4ppm、Cd0.02ppm、Cr0.04ppm、Pb0.02ppm、Hgが0.003ppm、アンモニア性窒素が4ppm、As0.01ppmを有した。
<NMR測定>
実施例1、比較例1および比較例2の高塩基性塩化アルミニウム水溶液について、NMRによる分析を行った。NMR測定条件は、以下の通りである
NMR測定条件
装置:核磁気共鳴分光装置
試料希釈:DO 希釈比率は1:1
温度:20℃
共鳴周波数:156MHz
プローブ:石英製直径5mm
パルス幅:10μs
パルス繰り返し:2sec
積算回数:1024回
その他:単量体由来のシャープなピークを0ppmと設定。
一番強いピークを100として相対比率で拡大表示。
結果を実施例1は図1、比較例1は図2および比較例2は図3に示した。
NMRでは、実施例1(図1)と比較例1(図2)には、+62~+68ppmあたりにアルミニウム13量体カチオンに由来するピークが検出されるが、比較例2(図3)にはその部分には吸収が無いことが解る。比較例2では、原料塩基性塩化アルミニウム水溶液を最後に一度に添加する方法であるが、この方法ではアルミニウム13量体カチオンが形成されないことが解る。
<ESI-MSの測定>
次に、同じ実施例1、比較例1および比較例2について、エレクトロスプレーイオン化質量分析装置(ESI‐MS:mはイオン質量を指し、zはイオンの価数を指す。)スペクトルで測定を以下の条件で行った:
ESI‐MS測定条件
装置:ESI‐MS測定装置(株式会社島津製作所製 LCMS-2010Aを基にエレクトロスプレーイオン化ユニットを搭載)
m/z範囲:10~1000
電圧:+4.5kVポジティブ・イオン・モード
ネブライザーガスフローレート:N1.5L/min
濃度:原液
結果を実施例1は図4、比較例1は図5および比較例2は図6に示した。
ESI‐MSスペクトルにおいて、m/z=97に示されるピーク強度で規格化し、その値を100として各スペクトルのピークを比較すると多価のアルミニウム13量体カチオンに帰属されるピークにおける強度を以下の表1に記載した。表1には、図面に記載していない実施例と比較例のピーク値も記載した。
表1において、m/zの数値範囲に対応して検出できるアルミニウムの形態は以下の通りである:
m/z=294~298:3価アルミニウム13量体ピーク強度に対応、
m/z=301~305:3価アルミニウム13量体ピーク強度に対応、
m/z=307~311:2価アルミニウム13量体ピーク強度に対応、
m/z=407~411:2価アルミニウム13量体ピーク強度に対応、
m/z=416~420:2価アルミニウム13量体ピーク強度に対応、
m/z=442~446:3価アルミニウム13量体ピーク強度に対応。
Figure 0007017283000002

更に、ESI‐MSスペクトルにおいて、m/z=97に示されるピーク強度で規格化し、その値を100として各スペクトルのピークを比較すると多価のアルミニウム13量体カチオンに帰属されるピークにおける強度を表2に記載した。いずれも実施例1~3は比較例1~3と異なり、請求項記載の項目を満たすことを確認できた。
表2において、m/zの数値範囲に対応して検出できるアルミニウムの形態は以下の通りである:
m/z=233~237:1価アルミニウム3量体ピーク強度に対応、
m/z=335~339:1価アルミニウム5量体ピーク強度に対応、
m/z=447~451:2価スルホニル基付加アルミニウム13量体ピーク強度に対。
Figure 0007017283000003
表1および表2に示すように、実施例に示す本発明の高塩基性塩化アルミニウム水溶液は、比較例よりも多くの多価のアルミニウム13量体カチオンを保有すると同時にスルホニル基付加多価のアルミニウム13量体カチオン及び1価アルミニウム3量体カチオン、1価アルミニウム5量体カチオンを共存しても優れた水処理凝集力を保有していることを示すものである。多価のアルミニウム13量体カチオンが多数存在することにより、一般的に負電荷を帯びている水中懸濁物の電荷中和性が高く、後述のホウ素化合物アニオンの凝集阻害にも強いことが裏付けられる。
<ジャーテスト>
2種類のジャーテストを行った。一つはカオリン単体を含む水でのジャーテストであり、もう一方はホウ素含有カオリン懸濁液のジャーテストである。それぞれのジャーテストの条件を記載し、ジャーテストを全ての実施例および比較例の塩化アルミニウム水溶液を用いて行い、結果をグラフとして表した。カオリン単体を含むジャーテストで、pH値を横軸とし残留アルミニウム濃度を縦軸としたものを図7に記載し、pHを縦軸とし上澄み濃度を横軸としたものを図8とした。また、ホウ素含有カオリン懸濁液のジャーテストで、pHを横軸とし残留アルミニウム濃度を縦軸としたものを図9とし、pHを横軸とし上澄み濃度を縦軸としたものを図10とした。
図7はカオリン100ppmを水1Lに分散した懸濁液に実施例1~3、比較例1~3の高塩基性塩化アルミニウムを20ppm添加し、ジャーテストした後の上澄み液中の残留アルミニウム量を示したグラフであり、ジャーテストした後の上澄み水の波長λ=660nmの透過率を分光光度計で測定し、
濁度=100-透過率(λ=660nm)/0.59…(A)
の式にて算出した結果を図8に示す。
測定条件:100rpm1分→60rpm10分後 静置10分後上澄みを採取し、濁度(660nm)を測定し、濁度の算出とともにICP発光分光分析装置によって溶存アルミニウム量を分析する。
図7より実施例1~3、比較例1はほぼ同等の値を示すが、比較例2、比較例3はpHの上昇と共に残留アルミニウム濃度が高くなる傾向がみられ、凝集性能の悪化が確認される。図8より、実施例1~3、比較例1はほぼ同等の値を示すが、比較例2、比較例3はpHの上昇と共に上澄み濁度が高くなる傾向がみられ凝集性能の悪化が確認された。これにより、実施例の塩化アルミニウム水溶液の凝集力がpHを変化させても良好であることが確認された。
図9はホウ砂をホウ素濃度:500ppmとカオリン100ppmを水1Lに分散した懸濁液に実施例1~3、比較例1~3の高塩基性塩化アルミニウムを50ppm添加し、ジャーテストした後の残留アルミニウム量を示したグラフであり、ジャーテストした後の上澄み水の波長λ=660nmの透過率を分光光度計で測定し、上記式(A)の式にて算出した結果を図10に示す。
測定条件:100rpm1分→60rpm10分後 静置10分後上澄みを採取し、濁度(660nm)を測定し、濁度を算出及びICP発光分光分析装置により、上澄み水中の溶存アルミニウム濃度を測定した。
図7、図8、図9、図10を総合的に考えると本発明の高塩基性塩化アルミニウム水溶液は通常の排水だけでなく、メッキ排水、釉薬製造業排水等といったホウ素を含むような特殊廃液においても凝集阻害の影響を最小にして懸濁物の凝集剤としての効果を示すバランスのとれた優れた高塩基性塩化アルミニウム水溶液であることが解る。
本発明の高塩基性塩化アルミニウム水溶液は、水処理凝集剤用途だけでなく、アルミナ粉体合成、アルミナコーティング用途、制汗剤、化粧品原料、医薬品原料等の各種用途にも使用可能である。

Claims (5)

  1. Al換算にして8~13重量%のAlを含有し、硫酸イオン濃度が0~2.0重量%、アンモニア性窒素が0~10ppm、塩基度が67%~85%であり、不純物総量250ppm以下の量で含まれ、
    前記不純物が、Fe0~50ppm、Ca0~50ppm、Mg0~50ppm、Si0~50ppm、Mn0~1ppm、Cd0~0.1ppm、Cr0~0.5ppm、Pb0~0.5ppm、Hg0~0.01ppm、アンモニア性窒素0~10ppm、As0~0.1ppmの量で含まれることを特徴とする高塩基性塩化アルミニウムの水溶液であって
    前記高塩基性塩化アルミニウムの水溶液が、アルミニウム13量体カチオンを5.0重量%~20.0重量%含有し、かつスルホニル基付加した多価のアルミニウム13量体カチオンを0.8重量%~5.0重量%含有する、高塩基性塩化アルミニウムの水溶液。
  2. 前記高塩基性塩化アルミニウムの水溶液が、アルミニウム5量体を0.01重量%~5重量%含有することを特徴とする請求項1に記載の高塩基性塩化アルミニウムの水溶液。
  3. 前記高塩基性塩化アルミニウムの水溶液をエレクトロスプレーイオン化質量分析装置(ESI‐MS)スペクトルで測定することによって、少なくとも1価アルミニウム単量体であるm/z(m=イオン質量、z=イオンの価数)=97のピーク強度を規格化し、m/z=97のピーク強度を100と換算した場合の
    m/z=294~298の3価アルミニウム13量体ピーク強度が1.55以上、
    m/z=301~305の3価アルミニウム13量体ピーク強度が1.40以上、
    m/z=307~311の2価アルミニウム13量体ピーク強度が3.0以上、
    m/z=407~411の2価アルミニウム13量体ピーク強度が0.46以上、
    m/z=416~420の2価アルミニウム13量体ピーク強度が0.46~0.95、
    m/z=442~446の3価アルミニウム13量体ピーク強度が4.45~4.80、
    の多価アルミニウム13量体カチオン由来のピークをもつことを特徴とする請求項1または2に記載の高塩基性塩化アルミニウムの水溶液。
  4. 前記高塩基性塩化アルミニウムの水溶液が、ホウ素化合物を含有する水溶液の水処理に使用することを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載の高塩基性塩化アルミニウムの水溶液。
  5. 請求項1~のいずれか1項に記載の高塩基性塩化アルミニウムの水溶液の製造方法であって、
    水と、アルミン酸ナトリウムと、塩基度が58~65%の原料塩化アルミニウム水溶液1と、硫酸アルミニウム溶液との混合物を形成する工程、
    得られた混合物に、塩基度40~55%の原料塩化アルミニウム水溶液2を加えて、45~85℃で40~240分反応した後、7~18時間かけて40~65℃の範囲になるように徐冷する工程、を包含し、
    それぞれの工程において、全ての使用原料が不純物を250ppm以下で含み、前記不純物としてFe0~100ppm、Ca0~100ppm以下、Mg0~100ppm、Si0~100ppmの量で含まれていることを特徴とする、高塩基性塩化アルミニウムの水溶液の製造方法。
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