JP7013309B2 - 基板処理方法および基板処理装置 - Google Patents

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Description

この発明は、基板を処理する基板処理方法および基板処理装置に関する。処理対象になる基板には、たとえば、半導体ウエハ、液晶表示装置用基板、有機EL(Electroluminescence)表示装置等のFPD(Flat Panel Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板、セラミック基板、太陽電池用基板などの基板が含まれる。
半導体デバイスの製造において、基板の表面には、回路パターンが形成される。回路パターンが形成された基板の表面は、薬液によって洗浄された後、乾燥される。詳しくは、薬液をリンス液に置換した後、基板を高速で回転させて基板の表面からリンス液を除去することによって、基板の表面が乾燥される。しかし、回路パターン内の凹部に入り込んだリンス液を除去できないおそれがある。それによって、乾燥不良が生じるおそれがある。凹部に入り込んだリンス液の液面(空気と液体との界面)は、凹部に形成される。そのため、液面とパターンとの接触位置に、リンス液の表面張力が働く。この表面張力が大きい場合には、パターンの倒壊が起こりやすい。
そこで、下記特許文献1には、基板上のリンス液を充填剤で置換してから充填剤を固化させた後、プラズマ処理によって充填剤を除去することによって、基板を乾燥させる基板処理が提案されている。
特開2011-124313号公報
しかし、プラズマ処理を行う場合、複雑な工程が必要であるため、基板の乾燥に要する時間が長期化するおそれがある。ひいては、半導体デバイスの生産性が低下するおそれがある。
そこで、この発明の目的は、基板の乾燥に要する時間を短縮することができる基板処理方法および基板処理装置を提供することである。
この発明の一実施形態は、凹部を有するパターンが形成されたパターン形成面を有する基板を乾燥させる基板処理方法であって、前記パターンの表面に倣う犠牲層を前記パターン形成面に形成する犠牲層形成工程と、前記犠牲層が形成された前記パターン形成面の前記パターンの前記凹部を埋める充填層を前記パターン形成面に形成する充填層形成工程と、前記充填層が形成された状態で、前記犠牲層を気化させる気化工程と、前記犠牲層を気化させた後に、前記充填層を前記パターン形成面から剥離する剥離工程とを含む、基板処理方法を提供する。
この方法によれば、パターンの表面に倣う犠牲層が形成された後に、パターンの凹部が充填層で埋められる。そのため、充填層は、パターンの表面に密着した状態で形成されるのではなく、パターンの表面との間に犠牲層を介在させた状態で形成される。その後、充填層が形成された状態で犠牲層を気化させることによって、パターンの表面と充填層との間から犠牲層が消失する。そのため、犠牲層を形成せずにパターンの凹部を充填層で埋める場合と比較して、パターンと充填層との密着度が低くなる。したがって、犠牲層を気化させた後に、パターン形成面から充填層を容易に剥離することができる。その結果、基板の乾燥に要する時間を短縮することができる。
この発明の一実施形態では、前記気化工程が、前記犠牲層を気化させることによって、前記パターンの表面と前記充填層との間に隙間を形成する隙間形成工程を含む。そのため、犠牲層を気化させることによって、パターンと充填層との密着度を一層低減させることができる。したがって、パターン形成面から充填層を一層容易に剥離することができる。
この発明の一実施形態では、前記犠牲層形成工程が、前記パターンと反応して前記犠牲層を前記パターン形成面に形成する犠牲層形成液を供給する犠牲層形成液供給工程を含む。そのため、パターン形成面に犠牲層形成液を供給することによって、凹部の隅々に犠牲層形成液を入り込ませることができる。したがって、パターンの表面に倣う犠牲層を確実に形成することができる。
この発明の一実施形態では、前記基板処理方法が、前記犠牲層が形成された後で、かつ、前記充填層形成工程の実行前に、前記パターン形成面から前記犠牲層形成液を除去する除去液を前記パターン形成面に供給する除去液供給工程をさらに含む。そのため、充填層を形成する前にパターン形成面から、犠牲層の形成に寄与しなかった犠牲層形成液を除去することができる。したがって、犠牲層形成液が充填層の形成に与える影響を低減することができる。
この発明の一実施形態では、前記気化工程が、前記基板を介して前記犠牲層を加熱することによって、前記犠牲層を気化させる加熱気化工程を含む。そのため、基板を加熱するという簡単な手法によって、犠牲層を気化させることができる。
この発明の一実施形態では、前記充填層形成工程が、前記パターン形成面に充填層形成液を供給することによって前記凹部に前記充填層形成液を充填する充填工程と、前記パターン形成面上の前記充填層形成液を固化させて前記充填層を形成する固化工程とを含む。
この方法によれば、パターン形成面に充填層形成液を供給することによって、凹部の隅々に充填層形成液を入り込ませることができる。これにより、凹部に残留する液成分を充填層形成液によって置換することができる。この状態で充填層形成液を固化させて充填層を形成した後、充填層を剥離することによって、基板を良好に乾燥させることができる。
この発明の一実施形態では、前記基板処理方法が、前記基板を水平に保持する基板保持工程をさらに含む。そして、前記充填層形成工程が、前記凹部に前記充填層形成液が充填された後で、かつ、前記固化工程の実行前に、水平に保持された前記基板を鉛直方向に沿う回転軸線まわりに回転させることによって、前記パターン形成面から前記充填層形成液の一部を排除する回転排除工程を含む。
この方法によれば、基板の回転に起因する遠心力で、パターン形成面から充填層形成液の一部が排除される。そのため、パターン形成面上の充填層形成液の量が低減される。したがって、充填層形成液の固化に要する時間を短縮できる。
この発明の一実施形態では、前記固化工程が、前記基板を介して前記パターン形成面上の前記充填層形成液を加熱することによって、前記パターン形成面上の前記充填層形成液を固化させる加熱固化工程を含む。そのため、基板を加熱するという簡単な手法によって、充填層形成液を固化させて充填層を形成することができる。
この発明の一実施形態では、前記気化工程が、前記基板を介して前記犠牲層を加熱することにより、前記犠牲層を気化させる加熱気化工程を含む。そして、前記充填層形成工程が、固化温度が前記犠牲層の気化温度よりも低い充填層形成液を前記パターン形成面に供給することによって、前記凹部に前記充填層形成液を充填する充填工程と、前記基板を介して前記パターン形成面上の前記充填層形成液を加熱することによって、前記パターン形成面上の前記充填層形成液を固化させて前記充填層を形成する加熱固化工程とを含む。
この方法によれば、基板を加熱するという簡単な手法によって、充填層形成液を固化させて充填層を形成することもできる。その上、犠牲層を気化させることができる。また、充填層形成液の固化温度が犠牲層の気化温度よりも低いため、充填層形成液が固化される前に犠牲層が気化されることを防ぐことができる。また、加熱によって充填層形成液を固化させた後に犠牲層を気化させるので、犠牲層の加熱開始時には、充填層形成液の固化のために行った加熱によって犠牲層が既に加熱されている。そのため、犠牲層の気化のための加熱に要する時間を短縮することができる。
また、パターン形成面に充填層形成液を供給することによって、凹部の隅々に充填層形成液を入り込ませることができる。これにより、凹部に残留する液成分を充填層形成液によって置換することができる。この状態で充填層形成液を固化させて充填層を形成した後、充填層を剥離することによって、基板を良好に乾燥させることができる。
この発明の一実施形態では、凹部を有するパターンが形成されたパターン形成面を有する基板を乾燥させる基板処理装置であって、前記パターンの表面に倣う犠牲層を前記パターン形成面に形成する犠牲層形成ユニットと、前記パターンの前記凹部を埋める充填層を、前記犠牲層が形成された前記パターン形成面に形成する充填層形成ユニットと、前記充填層が形成された前記基板上の前記犠牲層を気化させる気化ユニットと、前記犠牲層が気化された前記基板の前記パターン形成面から前記充填層を剥離する剥離ユニットとを含む基板処理装置を提供する。
この構成によれば、充填層形成ユニットによって、犠牲層が形成されたパターン形成面のパターンの凹部が充填層で埋められる。そのため、充填層は、パターンの表面に密着した状態で形成されるのではなく、パターンの表面との間に犠牲層を介在させた状態で形成される。そして、充填層が形成されたパターン形成面上の犠牲層を気化ユニットによって気化させることによって、パターンの表面と充填層との間から犠牲層が消失する。そのため、犠牲層を形成せずにパターンの凹部を充填層で埋める場合と比較して、パターンと充填層との密着度が低くなる。したがって、犠牲層が気化されたパターン形成面から充填層を剥離ユニットによって容易に剥離することができる。その結果、基板の乾燥に要する時間を短縮することができる。
この発明の一実施形態では、前記気化ユニットが、前記犠牲層を気化させることによって、前記パターンの表面と前記充填層との間に隙間を形成する。そのため、犠牲層を気化させることによって、パターンと充填層との密着度を一層低減させることができる。したがって、パターン形成面から充填層を一層容易に剥離することができる。
この発明の一実施形態では、前記犠牲層形成ユニットが、前記パターン形成面に犠牲層形成液を供給する犠牲層形成液供給ユニットを有する。そのため、パターン形成面に犠牲層形成液を供給することによって、凹部の隅々に犠牲層形成液を入り込ませることができる。したがって、パターンの表面に倣う犠牲層を確実に形成することができる。
この発明の一実施形態では、前記基板処理装置が、前記パターン形成面から前記犠牲層形成液を除去するための除去液を前記パターン形成面に供給する除去液供給ユニットをさらに含む。そのため、充填層を形成する前にパターン形成面から、犠牲層の形成に寄与しなかった犠牲層形成液を除去することができる。したがって、犠牲層形成液が充填層の形成に与える影響を低減することができる。
この発明の一実施形態では、前記気化ユニットが、前記基板を介して前記犠牲層を加熱する犠牲層加熱ユニットを有する。そのため、基板を加熱するという簡単な手法によって、犠牲層を気化させることができる。
この発明の一実施形態では、前記充填層形成ユニットが、前記パターン形成面に充填層形成液を供給して前記充填層形成液を前記凹部に充填させる充填層形成液供給ユニットと、前記パターン形成面上の前記充填層形成液を固化させる固化ユニットとを有する。
この構成によれば、充填層形成液供給ユニットからパターン形成面に充填層形成液を供給することによって、凹部の隅々に充填層形成液を入り込ませることができる。これにより、凹部に残留する液成分を充填層形成液によって置換することができる。この状態で充填層形成液を固化させて充填層を形成した後、充填層を剥離することによって、基板を良好に乾燥させることができる。
この発明の一実施形態では、前記基板処理装置が、前記基板を水平に保持する基板保持ユニットと、水平に保持された前記基板を鉛直方向に沿う回転軸線まわりに回転させる基板回転ユニットとをさらに含む。そして、前記基板回転ユニットが、前記凹部に前記充填層形成液が充填された前記基板を回転させることによって、前記凹部に前記充填層形成液が充填された状態を維持しながら前記パターン形成面から前記充填層形成液の一部を排除する。
この構成によれば、基板の回転に起因する遠心力で、パターン形成面から充填層形成液の一部が排除される。そのため、パターン形成面上の充填層形成液の量が低減される。したがって、充填層形成液の固化に要する時間を短縮できる。
この発明の一実施形態では、前記固化ユニットが、前記基板を介して前記充填層形成液を加熱する充填層形成液加熱ユニットを有する。そのため、基板を加熱するという簡単な手法によって、充填層形成液を固化させて充填層を形成することができる。
この発明の一実施形態では、前記気化ユニットが、前記基板を介して前記犠牲層を加熱する犠牲層加熱ユニットを有する。そして、前記充填層形成ユニットが、前記犠牲層の気化温度よりも固化温度が低い充填層形成液を前記パターン形成面に供給する充填層形成液供給ユニットと、前記基板を介して前記充填層形成液を加熱する充填層形成液加熱ユニットとを有する。
この構成によれば、充填層形成液加熱ユニットで基板を加熱するという簡単な手法によって、充填層形成液を固化させて充填層を形成することができる。さらに、犠牲層加熱ユニットで基板を加熱するという簡単な手法によって、充填層が形成されたパターン形成面上の犠牲層を気化させることもできる。また、充填層形成液の固化温度が犠牲層の気化温度よりも低いため、犠牲層加熱ユニットで基板を加熱する際に、充填層形成液が固化される前に犠牲層が気化されることを防ぐことができる。また、犠牲層の加熱開始時には、充填層形成液の形成のために行った加熱によって犠牲層が既に加熱されている。そのため、犠牲層の気化のための加熱に要する時間を短縮することができる。
また、充填層形成液供給ユニットからパターン形成面に充填層形成液を供給することによって、凹部の隅々に充填層形成液を入り込ませることができる。これにより、凹部に残留する液成分を充填層形成液によって置換することができる。この状態で充填層形成液を固化させて充填層を形成した後、充填層を剥離することによって、基板を良好に乾燥させることができる。
図1Aは、この発明の一実施形態に係る基板処理装置の構成を説明するための模式的な平面図である。 図1Bは、前記基板処理装置の構成を説明するための模式的な立面図である。 図2は、前記基板処理装置で処理される基板のパターン形成面の構造の一例を説明するための模式的な断面図である。 図3は、前記基板処理装置に備えられた液処理ユニットの構成例を説明するための模式的な断面図である。 図4は、前記基板処理装置に備えられた第1加熱ユニットの構成例を説明するための模式的な断面図である。 図5は、前記基板処理装置に備えられた第2加熱ユニットの構成例を説明するための模式的な断面図である。 図6は、前記基板処理装置に備えられた反転ユニットの構成例を説明するための模式的な平面図である。 図7は、前記基板処理装置の主要部の電気的構成を説明するためのブロック図である。 図8は、前記基板処理装置による基板処理の一例を説明するための流れ図である。 図9は、前記基板処理の乾燥処理の一例を説明するための流れ図である。 図10Aは、前記乾燥処理の一例を説明するための模式的な断面図である。 図10Bは、前記乾燥処理の一例を説明するための模式的な断面図である。 図10Cは、前記乾燥処理の一例を説明するための模式的な断面図である。 図10Dは、前記乾燥処理の一例を説明するための模式的な断面図である。 図10Eは、前記乾燥処理の一例を説明するための模式的な断面図である。 図10Fは、前記乾燥処理の一例を説明するための模式的な断面図である。 図10Gは、前記乾燥処理の一例を説明するための模式的な断面図である。 図10Hは、前記乾燥処理の一例を説明するための模式的な断面図である。 図11Aは、前記乾燥処理の一例における基板のパターン形成面の構造の変化を説明するための模式的な断面図である。 図11Bは、前記乾燥処理の一例における基板のパターン形成面の構造の変化を説明するための模式的な断面図である。 図11Cは、前記乾燥処理の一例における基板のパターン形成面の構造の変化を説明するための模式的な断面図である。 図11Dは、前記乾燥処理の一例における基板のパターン形成面の構造の変化を説明するための模式的な断面図である。 図11Eは、前記乾燥処理の一例における基板のパターン形成面の構造の変化を説明するための模式的な断面図である。 図11Fは、前記乾燥処理の一例における基板のパターン形成面の構造の変化を説明するための模式的な断面図である。 図11Gは、前記乾燥処理の一例における基板のパターン形成面の構造の変化を説明するための模式的な断面図である。 図11Hは、前記乾燥処理の一例における基板のパターン形成面の構造の変化を説明するための模式的な断面図である。 図12は、変形例に係る基板処理装置に備えられた剥離ユニットの構成を説明するための模式図である。 図13は、別の変形例に係る基板処理装置に備えられた剥離ユニットの構成を説明するための模式図である。
以下では、この発明の実施の形態を添付図面を参照して詳細に説明する。
図1Aは、この発明の第1実施形態に係る基板処理装置1の構成を説明するための模式的な平面図である。図1Bは、基板処理装置1の構成を説明するための模式的な立面図である。
図1Aを参照して、基板処理装置1は、半導体ウエハ等の基板W一枚ずつに対して、洗浄処理やエッチング処理等の各種の処理を施す枚葉式の装置である。基板処理装置1で処理される基板Wは、第1主面W1と、第1主面W1の反対側の主面である第2主面W2とを有する(図1B参照)。第1主面W1は、パターンが形成されたパターン形成面である。第2主面W2には、パターンが形成されていない。
図2に示すように、基板Wの第1主面W1には、微細なパターン161が形成されている。パターン161は、基板Wの表面に形成された微細な凸状の構造体162を含む。構造体162は、絶縁体膜を含んでいてもよいし、導体膜を含んでいてもよい。また、構造体162は、複数の膜を積層した積層膜であってもよい。ライン状の構造体162が隣接する場合には、それらの間に凹部(溝)163が形成される。この場合、構造体162の幅L1は10nm~45nm程度、構造体162同士の間隔L2は10nm~数μm程度であってもよい。構造体162の高さTは、たとえば50nm~5μm程度であってもよい。パターン161の表面は、構造体162の表面と、凹部163の底面とによって構成されている。構造体162が筒状である場合には、その内方に凹部が形成されることになる。
図1Aを再び参照して、基板処理装置1は、処理液で基板Wを処理する複数(本実施形態では4つ)の処理タワー2を含む。処理液には、後述する薬液、リンス液、両親媒性の有機溶媒、犠牲層形成液、充填層形成液および洗浄液等が含まれる。複数の処理タワー2は、たとえば、同様の構成を有している。
基板処理装置1は、処理タワー2で処理される複数枚の基板Wを収容するキャリヤCが載置されるロードポートLPと、ロードポートLPと処理タワー2との間で基板Wを搬送する搬送ロボットIRおよびCRと、基板処理装置1を制御するコントローラ3と、水平方向に延びる搬送路5と、基板Wの裏表を反転させる反転ユニット6とをさらに含む。
搬送路5は、搬送ロボットIRから搬送ロボットCRに向かって直線状に延びている。搬送ロボットIRは、キャリヤCと搬送ロボットCRとの間で基板Wを搬送する。搬送ロボットCRは、搬送ロボットIRと処理タワー2との間で基板Wを搬送する。
複数の処理タワー2は、搬送路5を挟んで対称に配置されている。複数の処理タワー2は、搬送路5の両側のそれぞれにおいて、搬送路5が延びる方向(延長方向X)に沿って並んでいる。本実施形態では、処理タワー2は、搬送路5の両側に2つずつ配置されている。反転ユニット6は、搬送路5において搬送ロボットIRから最も離れた位置に配置されている。
処理タワー2は、液処理ユニットMと、第1加熱ユニットD1と、第2加熱ユニットD2とを含む。この実施形態では、液処理ユニットMは、各処理タワー2に2つずつ設けられている。
図1Bを参照して、処理タワー2では、2つの液処理ユニットM、第1加熱ユニットD1および第2加熱ユニットD2が、上下に積層されている。処理タワー2では、下側から液処理ユニットM、液処理ユニットM、第1加熱ユニットD1、第2加熱ユニットD2の順に配置されている。
図3は、液処理ユニットMの構成例を説明するための模式的な断面図である。液処理ユニットMは、チャンバR1と、スピンチャック10と、処理カップ11と、第1移動ノズル12と、第2移動ノズル13と、第1固定ノズル14と、複数の第2固定ノズル15とを含む。スピンチャック10、処理カップ11、第1移動ノズル12、第2移動ノズル13、第1固定ノズル14、および複数の第2固定ノズル15は、チャンバR1内に配置されている。
スピンチャック10は、スピンベース21と、回転軸22と、回転軸22に回転力を与えるスピンモータ23とを含む。回転軸22は、中空軸である。回転軸22は回転軸線A1に沿って鉛直方向に延びている。回転軸22の上端には、スピンベース21が結合されている。スピンベース21は、水平方向に沿う円盤状の円板部21Aと、回転軸22の上端に外嵌される筒状部21Bとを有している。円板部21Aの上面の直径は、基板Wの直径よりも小さい。
スピンチャック10は、基板Wをスピンベース21に保持させるために、スピンベース21の上面に配置された基板Wを吸引する吸引ユニット27をさらに含む。スピンベース21および回転軸22には、吸引経路25が挿通されている。吸引経路25は、スピンベース21の上面の中心から露出する吸引口24を有する。吸引経路25は、吸引管26に連結されている。吸引管26は、真空ポンプなどの吸引ユニット27に連結されている。吸引管26には、その経路を開閉するための吸引バルブ28が介装されている。スピンチャック10は、基板Wを水平に保持するための基板保持ユニットの一例である。
スピンモータ23によって回転軸22が回転されることにより、スピンベース21が回転される。これにより、基板Wが回転軸線A1まわりに回転される。スピンモータ23は、基板Wを回転軸線A1まわりに回転させる基板回転ユニットの一例である。
チャンバR1の側壁30には、搬送ロボットCRによって基板Wが搬出入される出入口31が形成されている。チャンバR1には、出入口31を開閉するシャッタ32が設けられている。シャッタ32は、シャッタ開閉ユニット33によって開閉駆動される。
処理カップ11は、スピンチャック10に保持された基板Wから外方に飛散する液体を受け止める複数のガード16と、複数のガード16によって下方に案内された液体を受け止める複数のカップ17とを含む。この実施形態では、2つのガード16(第1ガード16Aおよび第2ガード16B)と、2つのカップ17(第1カップ17Aおよび第2カップ17B)とが設けられている例を示している。
第1カップ17Aおよび第2カップ17Bのそれぞれは、上向きに開放された溝状の形態を有している。第1ガード16Aは、スピンベース21を取り囲む。第2ガード16Bは、第1ガード16Aよりも外側でスピンベース21を取り囲む。第1カップ17Aは、第1ガード16Aによって下方に案内された液体を受け止める。第2カップ17Bは、第2ガード16Bによって下方に案内された液体を受け止める。各カップ17の溝には、回収配管(図示せず)または排出配管(図示せず)が接続されている。第1ガード16Aと第2ガード16Bとは、ガード昇降ユニット36によって、個別に昇降可能である。ガード昇降ユニット36は、たとえば、ボールねじと、当該ボールねじに駆動力を付与するモータとを含む。
第1移動ノズル12は、スピンチャック10に保持された基板Wの上面に向けて薬液を供給(吐出)する薬液供給ユニットの一例である。第1移動ノズル12から吐出される薬液は、たとえば、フッ酸である。
第1移動ノズル12から吐出される薬液は、フッ酸には限られない。すなわち、第1移動ノズル12から吐出される薬液は、硫酸、酢酸、硝酸、塩酸、フッ酸、アンモニア水、過酸化水素水、有機酸(たとえば、クエン酸、蓚酸等)、有機アルカリ(たとえば、TMAH:テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド等)、界面活性剤、腐食防止剤のうちの少なくとも1つを含む液であってもよい。これらを混合した薬液の例としては、SPM(sulfuric acid/hydrogen peroxide mixture:硫酸過酸化水素水混合液)、SC1(ammonia-hydrogen peroxide mixture:アンモニア過酸化水素水混合液)等が挙げられる。
第1移動ノズル12は、薬液を案内する薬液配管40に接続されている。薬液配管40に介装された薬液バルブ50が開かれると、薬液が、第1移動ノズル12から下方に連続的に吐出される。
第1移動ノズル12は、第1ノズル移動ユニット37によって、水平方向および鉛直方向に移動される。第1移動ノズル12は、中心位置と、ホーム位置(退避位置)との間で移動することができる。第1移動ノズル12は、中心位置に位置するとき、基板Wの上面の回転中心に対向する。基板Wの上面の回転中心とは、基板Wの上面における回転軸線A1との交差位置である。第1移動ノズル12は、ホーム位置に位置するとき、基板Wの上面には対向せず、平面視において、処理カップ11の外方に位置する。第1移動ノズル12は、鉛直方向への移動によって、基板Wの上面に接近したり、基板Wの上面から上方に退避したりできる。
第1ノズル移動ユニット37は、たとえば、鉛直方向に沿う回動軸と、回動軸に結合されて水平に延びるアームと、回動軸を昇降させたり回動させたりする回動軸駆動ユニットとを含む。回動軸駆動ユニットは、回動軸を鉛直な回動軸線まわりに回動させることによってアームを揺動させる。さらに、回動軸駆動ユニットは、回動軸を鉛直方向に沿って昇降することにより、アームを上下動させる。第1移動ノズル12はアームに固定される。アームの揺動および昇降に応じて、第1移動ノズル12が水平方向および鉛直方向に移動する。
第2移動ノズル13は、スピンチャック10に保持された基板Wの上面(第1主面W1)に向けて犠牲層形成液を供給(吐出)する犠牲層形成液供給ユニットとしての機能を有する。第2移動ノズル13は、スピンチャック10に保持された基板Wの上面(第1主面W1)に向けてIPA(イソプロピルアルコール)等の両親媒性の有機溶媒を供給(吐出)する有機溶媒供給ユニットとしての機能をさらに有する。第2移動ノズル13は、スピンチャック10に保持された基板Wの上面(第1主面W1)に向けて充填層形成液を供給(吐出)する充填層形成液供給ユニットとしての機能をさらに有する。
犠牲層形成液は、基板Wの第1主面W1のパターン161(図2参照)の表面に形成されたSiO膜と反応して犠牲層を形成する液体である。犠牲層形成液としては、犠牲層の熱分解温度(気化温度)が、たとえば、500℃程度のものが用いられる。犠牲層は、熱分解温度に達すると分解されて気化する。犠牲層は、昇華によって気化してもよい。犠牲層形成液としては、たとえば、基板Wの表面を疎水化する疎水化剤が挙げられる。
疎水化剤としては、たとえば、シリコン自体およびシリコンを含む化合物を疎水化させるシリコン系の疎水化剤、または金属自体および金属を含む化合物を疎水化させるメタル系の疎水化剤を用いることができる。メタル系の疎水化剤は、たとえば、疎水基を有するアミン、および有機シリコン化合物の少なくとも一つを含む。シリコン系の疎水化剤は、たとえば、シランカップリング剤である。シランカップリング剤は、たとえば、HMDS(ヘキサメチルジシラザン)、TMS(テトラメチルシラン)、フッ素化アルキルクロロシラン、アルキルジシラザン、および非クロロ系の疎水化剤の少なくとも一つを含む。非クロロ系の疎水化剤は、たとえば、ジメチルシリルジメチルアミン、ジメチルシリルジエチルアミン、ヘキサメチルジシラザン、テトラメチルジシラザン、ビス(ジメチルアミノ)ジメチルシラン、N,N-ジメチルアミノトリメチルシラン、N-(トリメチルシリル)ジメチルアミンおよびオルガノシラン化合物の少なくとも一つを含む。
犠牲層形成液は、溶質としての疎水化剤と、疎水化剤を溶解する溶媒を含んでいてもよい。溶媒としては、PGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)等の有機溶媒が挙げられる。
充填層形成液は、固化によって充填層を形成する液体である。「固化」には、たとえば、溶媒の蒸発に伴い分子間に作用する力等によって溶質が固まることと、重合や架橋等の化学的な変化によって、物質が固まる(硬化する)こととが含まれる。
重合や架橋などの化学的な変化によって硬化する充填層形成液は、加熱によって硬化する熱硬化性物質や、光の照射によって硬化する光硬化性物質を含む。以下では、熱硬化性物質および光硬化性物質を総称して硬化性物質ということがある。硬化性物質を含む液体としては、たとえば、硬化性物質の融液等の、硬化性物質が融解状態で含まれるものや、あるいは、溶質としての硬化性物質を溶媒に溶解させた溶液などを用いることができる。ここで、「融解状態」とは、硬化性物質が完全にまたは一部溶解することで流動性を有している状態を指す。融解状態の硬化性物質としては、流動性の有機ポリマー等が挙げられる。
充填層形成液溶媒として用いられる液体としては、PGMEA等が挙げられる。この実施形態では、充填層形成液が、熱硬化性物質を含む例について説明する。熱硬化性物質としては、熱硬化温度(固化温度)が犠牲層の熱分解温度よりも低い温度(たとえば200℃程度)であるものが用いられる。
両親媒性の有機溶媒としては、基板Wの上面と基板Wに形成されたパターン161とに化学反応しない(反応性が乏しい)液体を用いることができる。両親媒性の有機溶媒は、犠牲層形成液および充填層形成液のそれぞれと相溶性を有していることが好ましい。
第2移動ノズル13は、犠牲層形成液を案内する犠牲層形成液配管41と、充填層形成液を案内する充填層形成液配管42と、有機溶媒を案内する有機溶媒配管43とに接続されている。犠牲層形成液配管41に介装された犠牲層形成液バルブ51が開かれると、犠牲層形成液が、第2移動ノズル13から下方に連続的に吐出される。充填層形成液配管42に介装された充填層形成液バルブ52が開かれると、充填層形成液が、第2移動ノズル13から下方に連続的に吐出される。有機溶媒配管43に介装された有機溶媒バルブ53が開かれると、有機溶媒が、第2移動ノズル13から下方に連続的に吐出される。
第2移動ノズル13は、第2ノズル移動ユニット38によって、水平方向および鉛直方向に移動される。第2移動ノズル13は、中心位置と、ホーム位置(退避位置)との間で移動することができる。第2移動ノズル13は、中心位置に位置するとき、基板Wの上面の回転中心に対向する。第2移動ノズル13は、ホーム位置に位置するとき、基板Wの上面には対向せず、平面視において、処理カップ11の外方に位置する。第2移動ノズル13は、鉛直方向への移動によって、基板Wの上面に接近したり、基板Wの上面から上方に退避したりできる。
第2ノズル移動ユニット38は、第1ノズル移動ユニット37と同様の構成を有している。すなわち、第2ノズル移動ユニット38は、たとえば、鉛直方向に沿う回動軸と、回動軸および第2移動ノズル13に結合されて水平に延びるアームと、回動軸を昇降させたり回動させたりする回動軸駆動ユニットとを含む。
第1固定ノズル14は、スピンチャック10に保持された基板Wの上面(第1主面W1)に向けてリンス液を供給(吐出)するリンス液供給ユニットに含まれる。リンス液は、たとえば、DIW(純水)である。リンス液としては、DIW以外にも、炭酸水、電解イオン水、水素水、オゾン水、アンモニア水および希釈濃度(たとえば、10ppm~100ppm程度)の塩酸水等が挙げられる。
第1固定ノズル14は、リンス液を案内するリンス液配管44に接続されている。リンス液配管44に介装されたリンス液バルブ54が開かれると、リンス液が、第1固定ノズル14の吐出口から下方に連続的に吐出される。
複数の第2固定ノズル15は、回転軸線A1まわりの回転方向に間隔を空けて配置されている。第2固定ノズル15は、基板Wの下面(第2主面W2)の周縁部に向けてIPA等の洗浄液を供給(吐出)する洗浄液供給ユニットに含まれる。洗浄液は、基板Wの下面に周縁部を洗浄するための液体である。基板Wの下面の周縁部に付着した犠牲層形成液や充填層形成液を洗浄液によって除去することができる。
第2固定ノズル15は、洗浄液を案内する複数の洗浄液配管45のそれぞれに1つずつ接続されている。洗浄液配管45に介装された洗浄液バルブ55が開かれると、洗浄液が、第2固定ノズル15の吐出口から上方に連続的に吐出される。
図4は、第1加熱ユニットD1の構成例を説明するための模式的な断面図である。第1加熱ユニットD1は、チャンバR2と、基板Wを保持する第1基板ホルダ60と、基板Wを加熱する第1ヒータ61と、基板Wを上下動させる複数の第1リフトピン62とを含む。
第1基板ホルダ60は、基板Wが水平な姿勢となるように基板Wを下方から支持する板状の部材である。第1基板ホルダ60は、チャンバR2内に収容されている。
第1ヒータ61は、第1基板ホルダ60に内蔵されている。第1ヒータ61は、伝熱または熱輻射によって基板Wを加熱する。第1ヒータ61には、第1ヒータ61に電力を供給する第1ヒータ通電ユニット63が接続されている。第1ヒータ61は、充填層形成液の熱硬化温度まで基板Wを加熱できればよい。第1ヒータ61の代わりに、電磁波(紫外線、赤外線、マイクロ波、X線、レーザ光等)を照射して基板Wを加熱する電磁波照射ユニットが用いられてもよい。
複数の第1リフトピン62は、第1基板ホルダ60を貫通する複数の貫通穴にそれぞれ挿入されている。複数の第1リフトピン62が、第1リフトピン昇降ユニット68によって、上位置と下位置との間で昇降される。複数の第1リフトピン62が上位置に位置するとき、基板Wは、第1基板ホルダ60から上方に離間する。複数の第1リフトピン62が下位置に位置するとき、複数の第1リフトピン62の上端部が第1基板ホルダ60の内部に退避する。そのため、基板Wが第1基板ホルダ60によって下方から支持される。
チャンバR2は、第1ベース部64と、第1ベース部64に対して上下動する第1可動蓋部65とを有している。第1ベース部64と第1可動蓋部65とによって、チャンバR2の内部空間66が区画されている。第1可動蓋部65は、第1蓋部駆動ユニット67によって、上位置と下位置との間で昇降される。第1可動蓋部65が下位置に位置するとき、第1ベース部64と第1可動蓋部65とが接触し、チャンバR2が閉じられる。第1可動蓋部65が上位置に位置するとき、チャンバR2が開かれる。チャンバR2が開かれると、搬送ロボットCRがチャンバR2の内部空間66にアクセスできる。この状態で、複数の第1リフトピン62を上位置に位置させて基板Wを第1基板ホルダ60から離間させることで、搬送ロボットCRが基板Wを第1リフトピン62から受け取ったり、第1リフトピン62に基板Wを受け渡したりすることができる。
図5は、第2加熱ユニットD2の構成例を説明するための模式的な断面図である。
第2加熱ユニットD2は、チャンバR3と、基板Wを保持する第2基板ホルダ70と、基板Wを加熱する第2ヒータ71と、基板Wを上下動させる複数の第2リフトピン72とを含む。
第2基板ホルダ70は、基板Wが水平な姿勢となるように基板Wを下方から支持する板状の部材である。第2基板ホルダ70は、チャンバR3内に収容されている。
第2ヒータ71は、第2基板ホルダ70に内蔵されている。第2ヒータ71は、伝熱または熱輻射によって基板Wを加熱する。第2ヒータ71には、第2ヒータ71に電力を供給する第2ヒータ通電ユニット73が接続されている。第2ヒータ71は、犠牲層の熱分解温度まで基板Wを加熱できればよい。
第2ヒータ71の代わりに、電磁波(紫外線、赤外線、マイクロ波、X線、レーザ光等)を照射して基板Wを加熱する電磁波照射ユニットが用いられてもよい。
複数の第2リフトピン72は、第2基板ホルダ70を貫通する複数の貫通穴にそれぞれ挿入されている。複数の第2リフトピン72が、第2リフトピン昇降ユニット78によって、上位置と下位置との間で昇降される。複数の第2リフトピン72が上位置に位置するとき、基板Wは、第2基板ホルダ70から上方に離間する。複数の第2リフトピン72が下位置に位置するとき、複数の第2リフトピン72の上端部が第2基板ホルダ70の内部に退避する。そのため、基板Wが第2基板ホルダ70によって下方から支持される。
チャンバR3は、第2ベース部74と、第2ベース部74に対して上下動する第2可動蓋部75とを有している。第2ベース部74と第2可動蓋部75とによって、チャンバR3の内部空間76が区画されている。第2可動蓋部75は、第2蓋部駆動ユニット77によって、上位置と下位置との間で昇降される。第2可動蓋部75が下位置に位置するとき、第2ベース部74と第2可動蓋部75とが接触し、チャンバR3が閉じられる。第2可動蓋部75が上位置に位置するとき、チャンバR3が開かれる。チャンバR3が開かれると、搬送ロボットCRがチャンバR3の内部空間76にアクセスできる。この状態で、複数の第2リフトピン72を上位置に位置させて基板Wを第2基板ホルダ70から離間させることで、搬送ロボットCRが基板Wを第2リフトピン72から受け取ったり、第2リフトピン72に基板Wを受け渡したりすることができる。
図6は、反転ユニット6の構成例を説明するための模式的な平面図である。反転ユニット6は、基板Wを挟持する一対の挟持部材80と、一対の挟持部材80を回転させる挟持部材回転ユニット81と、一対の挟持部材80の一方を基板Wに対して接離(移動)させる挟持部材移動ユニット82とを含む。
挟持部材80は、基板Wの周縁に当接する当接部80aと、当接部80aに連結された軸部80bとを含む。一対の挟持部材80の当接部80aは、基板Wの第1主面W1の中心を挟んで互いに対向している。挟持部材80の軸部80bは、軸受83を介して、回転可能に支持部材84に支持されている。一対の挟持部材80の軸部80bの回転中心軸A2は、共通しており、基板Wの中心を通る。挟持部材回転ユニット81は、一方の挟持部材80の軸部80bに回転力を付与するモータを含む。挟持部材移動ユニット82は、一方の挟持部材80の当接部80aを、一方の挟持部材80の軸部80bに対して他方の挟持部材80側に移動させるシリンダを含む。
挟持部材移動ユニット82が、一方の挟持部材80の当接部80aを、一方の挟持部材80の軸部80bに対して移動させて、基板Wの周縁に一方の挟持部材80の当接部80aを当接させる。これにより、一対の挟持部材80によって基板Wが挟持される。この状態で、挟持部材回転ユニット81が一方の挟持部材80の軸部80bに回転力を付与することによって、基板Wが回転中心軸A2まわりに回転する。これにより、基板Wを反転させることができる。
図7は、基板処理装置1の主要部の電気的構成を説明するためのブロック図である。コントローラ3は、マイクロコンピュータを備えており、所定のプログラムに従って、基板処理装置1に備えられた制御対象を制御する。より具体的には、コントローラ3は、プロセッサ(CPU)3Aと、プログラムが格納されたメモリ3Bとを含み、プロセッサ3Aがプログラムを実行することによって、基板処理のための様々な制御を実行するように構成されている。
特に、コントローラ3は、搬送ロボットIR,CR、吸引ユニット27、スピンモータ23、シャッタ開閉ユニット33、ガード昇降ユニット36、ノズル移動ユニット37,38、蓋部駆動ユニット67,77、リフトピン昇降ユニット68,78、ヒータ通電ユニット63,73、挟持部材回転ユニット81、挟持部材移動ユニット82およびバルブ28,50~55等の動作を制御する。バルブ50~55が制御されることによって、対応するノズルからの流体の吐出が制御される。
図8は、基板処理装置1による基板処理の一例を説明するための流れ図であり、主として、コントローラ3がプログラムを実行することによって実現される処理が示されている。
基板処理装置1による基板処理では、たとえば、図8に示すように、薬液処理(ステップS1)、リンス処理(ステップS2)および乾燥処理(ステップS3)がこの順番で実行される。
まず、基板処理装置1による基板処理では、基板Wが、搬送ロボットIR,CR(図1参照)によってキャリヤCから処理タワー2の液処理ユニットMに搬入される。そして、吸引ユニット27による吸引が開始され、かつ、吸引バルブ28が開かれた状態で、基板Wがスピンチャック10に渡される。
基板Wは、搬送ロボットCRによって搬出されるまでの間、スピンチャック10によって水平に保持される(基板保持工程)。基板Wは、第1主面W1を上方に向けた状態で、スピンチャック10に保持される。そして、スピンモータ23がスピンベース21の回転を開始させる。これにより、基板Wの回転が開始される(基板回転工程)。基板Wの回転速度は、たとえば、300rpm~500rpmである。基板Wの回転は、搬送ロボットCRによって搬出されるまでの間継続される。
そして、薬液処理(ステップS1)が開始される。具体的には、第1ノズル移動ユニット37が、第1移動ノズル12を中心位置に移動させる。そして、薬液バルブ50が開かれる。これにより、第1移動ノズル12から回転状態の基板Wの第1主面W1(上面)の中央領域に薬液が供給される(薬液供給工程)。薬液は遠心力によって基板Wの第1主面W1の全体に行き渡る。
次に、リンス処理(ステップS2)が実行される。リンス処理では、基板W上の薬液がDIW等のリンス液によって洗い流される。
具体的には、薬液バルブ50が閉じられる。これにより、第1移動ノズル12からの薬液の吐出が停止される。そして、リンス液バルブ54が開かれる。これにより、回転状態の基板Wの上面の中央領域に向けて第1固定ノズル14からリンス液が供給される(リンス液供給工程)。リンス液は遠心力によって基板Wの上面の全体に行き渡る。これにより、基板W上の薬液がリンス液によって置換される。
次に、基板Wを乾燥させる乾燥処理(ステップS3)が実行される。以下では、乾燥処理について具体的に説明する。図9は、乾燥処理(ステップS3)の一例を説明するための流れ図である。基板処理装置1による乾燥処理(ステップS3)では、例えば、図9に示すように、有機溶媒置換工程(ステップS31)、犠牲層形成液供給工程(ステップS32)、除去液供給工程(ステップS33)、充填工程(ステップS34)、回転排除工程(ステップS35)、加熱固化工程(ステップS36)、加熱気化工程(ステップS37)および剥離工程(ステップS38)がこの順番で実行される。
図10A~図10Hは、乾燥処理(ステップS3)の一例を説明するための模式的な断面図である。図11A~図11Gは、乾燥処理(ステップS3)の一例における基板Wの第1主面W1の構造の変化を説明するための模式的な断面図である。
乾燥処理(ステップS3)では、まず、図10Aを参照して、第2ノズル移動ユニット38が第2移動ノズル13を中心位置に移動させる。そして、リンス液バルブ54(図3参照)が閉じられる。これにより、第1固定ノズル14(図3参照)からのリンス液の吐出が停止される。そして、有機溶媒バルブ53が開かれる。これにより、第2移動ノズル13から回転状態の基板Wの第1主面W1の中央領域に向けて有機溶媒180が吐出(供給)される。有機溶媒180は遠心力によって基板Wの上面の全体に行き渡る。これにより、基板W上のリンス液が有機溶媒180によって置換される(図9の有機溶媒置換工程(ステップS31))。パターン161の複数の凹部163に入り込んだリンス液も有機溶媒180によって置換される(図11A参照)。
そして、有機溶媒バルブ53が閉じられる。これにより、第2移動ノズル13からの有機溶媒の吐出(供給)が停止される。その代わりに、図10Bに示すように、犠牲層形成液バルブ51が開かれる。これにより、第2移動ノズル13から回転状態の基板Wの第1主面W1の中央領域に向けて犠牲層形成液181が吐出(供給)される(犠牲層形成液供給工程(ステップS32))。犠牲層形成液181は、遠心力によって基板Wの上面(第1主面W1)の全体に行き渡る。これにより、基板W上の有機溶媒180が犠牲層形成液181によって置換される。
図11Bに示すように、パターン161内の複数の凹部163に入り込んだ有機溶媒180も犠牲層形成液181によって置換される。そして、基板W上のパターン161と犠牲層形成液181が反応することによって、パターン161の表面に倣う犠牲層170が第1主面W1に形成される(犠牲層形成工程)。犠牲層170は、固体である。犠牲層170は、疎水化剤の1分子の大きさに相当する厚さを有する単分子層であってもよい。このように、第2移動ノズル13は、基板Wの第1主面W1に犠牲層170を形成する犠牲層形成ユニットとして機能する。
そして、犠牲層形成液バルブ51が閉じられる。これにより、第2移動ノズル13からの犠牲層形成液181の吐出(供給)が停止される。その代わりに、図10Cに示すように、有機溶媒バルブ53が再び開かれる。これにより、第2移動ノズル13から回転状態の基板Wの第1主面W1の中央領域に向けて有機溶媒180が吐出(供給)される。有機溶媒180は、遠心力によって基板Wの上面の全体に行き渡る。これにより、基板W上の犠牲層形成液181が有機溶媒180によって置換される。このように、第1主面W1から犠牲層形成液181を除去するとして機能する。また、第2移動ノズル13が除去液供給ユニットとして機能し、第2移動ノズル13から回転状態の基板Wの第1主面W1の中央領域に向けて除去液が供給されることによって除去液供給工程(ステップS33)が実行される。
図11Cに示すように、パターン161の複数の凹部163に入り込んだ犠牲層形成液181も有機溶媒180によって置換される。
そして、有機溶媒バルブ53が閉じられる。これにより、第2移動ノズル13からの有機溶媒180の吐出(供給)が停止される。その代わりに、図10Dに示すように、充填層形成液バルブ52が開かれる。これにより、第2移動ノズル13から回転状態の基板Wの第1主面W1の中央領域に向けて充填層形成液182が吐出(供給)される(充填層形成液供給工程(ステップS34))。充填層形成液182は、遠心力によって基板Wの上面の全体に行き渡る。これにより、基板W上の有機溶媒180が充填層形成液182によって置換され、基板W上に充填層形成液182の液膜171が形成される。
図11Dに示すように、パターン161の複数の凹部163に入り込んだ有機溶媒も充填層形成液182によって置換されることによって、パターン161の複数の凹部163に充填層形成液182が充填される(充填工程)。パターン161の凹部163に充填層形成液182が充填された後も、第1主面W1に犠牲層170が形成された状態が維持される。
そして、充填層形成液バルブ52が閉じられる。これにより、図10Eに示すように、第2移動ノズル13からの充填層形成液182の吐出(供給)が停止される。そして、スピンモータ23が基板Wの回転を加速させて、基板Wを高速回転させる。これにより、基板W上の充填層形成液182の一部が排除されて液膜171が薄膜化される(回転排除工程(ステップS35))。
図11Eを参照して、液膜171が薄膜化された後も、充填層形成液182が凹部163に充填された状態が維持されている。液膜171の表面がパターン161の上端(構造体162の先端)よりも上方に位置するように、充填層形成工程を排除することが好ましい。なお、回転排除工程(ステップS35)は、充填工程の実行後で、後述する固化工程の実行前に行われている。
第1主面W1への充填層形成液182の供給が停止された後、複数の洗浄液バルブ55が開かれてもよい。これにより、第2固定ノズル15から基板Wの第2主面W2の周縁部に向けて洗浄液が吐出(供給)されて、第2主面W2の周縁部が洗浄される(周縁部洗浄工程)。詳しくは、第1主面W1の周縁部から第2主面W2の周縁部に回り込んだ犠牲層形成液181や充填層形成液182が洗浄液に置換される。
一定時間の周縁部洗浄工程の後、複数の洗浄液バルブ55が閉じられて、第2固定ノズル15から基板Wの第2主面W2の周縁部への洗浄液の吐出が停止される。そして、スピンモータ23が基板Wの回転を停止する。そして、吸引バルブ28が閉じられる。そして、搬送ロボットCRがスピンチャック10から基板Wを受け取り、液処理ユニットMから基板Wを搬出する。
搬送ロボットCRは、液処理ユニットMから搬出した基板Wを第1加熱ユニットD1に搬入する。第1加熱ユニットD1では、図10Fに示すように、第1基板ホルダ60に内蔵された第1ヒータ61によって基板Wが加熱される。第1ヒータ61によって、基板Wを介して、充填層形成液182の熱硬化温度(固化温度)まで充填層形成液182が加熱される。これにより、基板Wの第1主面W1の充填層形成液182が固化され、凹部163を埋める充填層172が形成される(加熱固化工程(ステップS36)、固化工程)。このように、基板Wを加熱するという簡単な手法によって、充填層形成液182を固化させて充填層172を形成することができる。この実施形態では、第1ヒータ61は、基板Wを介して、充填層形成液182を加熱する充填層形成液加熱ユニットとして機能と、充填層形成液182を固化させる固化ユニットとしての機能とを有する。
充填層172は、各凹部163にそれぞれ進入した複数の進入部172aと、パターン161の外方(上方)に設けられ複数の進入部172aを連結する連結部172bとを含む。
そして、搬送ロボットCRは、基板Wを、第1加熱ユニットD1から搬出し、第2加熱ユニットD2に搬入する。第2加熱ユニットD2では、図10Gに示すように、第2基板ホルダ70に内蔵された第2ヒータ71によって基板Wが加熱される。第2ヒータ71によって、基板Wを介して、充填層形成液の熱硬化温度よりも高い犠牲層170の熱分解温度まで犠牲層170が加熱される。これにより、犠牲層170が分解されて気化する(加熱気化工程(ステップS37)、気化工程)。そのため、基板Wを加熱するという簡単な手法によって、犠牲層170を気化させることができる。このように、第2ヒータ71は、基板Wを介して犠牲層170を加熱する犠牲層加熱ユニットとしての機能と、犠牲層170を気化させる気化ユニットとしての機能とを有する。
犠牲層170が気化することによって、充填層172とパターン161との間に隙間174(図11G参照)が形成される(隙間形成工程)。隙間174は、構造体162の先端と充填層172の連結部172bとの間と、パターン161の表面において凹部163を区画する部分と充填層172の進入部172aとの間とに形成される。
そして、搬送ロボットCRは、基板Wを、第2加熱ユニットD2から搬出し、反転ユニット6に搬入する。反転ユニット6では、挟持部材移動ユニット82によって一方の挟持部材80が他方の挟持部材80に向けて移動されることによって、基板Wが一対の挟持部材80によって挟持される。そして、図10Hに示すように、挟持部材回転ユニット81は、基板Wを180°回転させる。これにより、基板Wは、一対の挟持部材80によって、第1主面W1を下側に向けた状態で水平に保持される。充填層172とパターン161との間に隙間174が形成されているため、充填層172はパターン161の表面に密着していない。そのため、第1主面W1が下側に向けられると、図11Gに示すように、充填層172が自然落下する。これにより、充填層172が第1主面W1から剥離される(剥離工程(ステップS38))。このように、反転ユニット6は、充填層172を第1主面W1から剥離する剥離ユニットとして機能する。
その後、搬送ロボットCR,IRによって、基板WがキャリヤCに戻されることによって、基板処理が終了する。
以上のように、本実施形態によれば、パターン161の表面に倣う犠牲層170が形成された後に、パターン161の凹部163が充填層172で埋められる。そのため、充填層172は、パターン161の表面に密着した状態で形成されるのではなく、パターン161の表面との間に犠牲層170を介在させた状態で形成される。その後、充填層172が形成された状態で犠牲層170を気化させることによって、パターン161の表面と充填層172との間から犠牲層170が消失する。
ここで、本実施形態とは異なり、犠牲層170を形成せずにパターン161の凹部163を充填層172で埋める参考例の基板処理を想定する。凹部163が設けられているパターン161の表面積は比較的大きいので、参考例の基板処理を実行した場合、充填層172とパターン161の表面との密着度が一層高くなる。第1主面W1から充填層172を剥離しにくい。
したがって、本実施形態の基板処理を行った場合、参考例の基板処理を行った場合と比較して、凹部163が設けられているパターン161の表面と充填層172との密着度を低くすることができる。よって、犠牲層170を気化させた後に、充填層172を第1主面W1から充填層172を容易に剥離することができる。その結果、基板Wの乾燥に要する時間を短縮することができる。
本実施形態によれば、気化工程(加熱気化工程(ステップS37))が、犠牲層170を気化させることによって、パターン161の表面と充填層172との間に隙間174を形成する隙間形成工程を含む。そのため、犠牲層170を気化させることによって、充填層172とパターン161との密着度を一層低減させることができる。したがって、第1主面W1から充填層172を一層容易に剥離することができる。
本実施形態によれば、犠牲層形成工程が、パターン161と反応して犠牲層170を第1主面W1に形成する犠牲層形成液181を供給する犠牲層形成液供給工程を含む。そのため、第1主面W1に犠牲層形成液181を供給することによって、凹部163の隅々に犠牲層形成液181を入り込ませることができる。したがって、パターン161の表面に倣う犠牲層170を確実に形成することができる。
本実施形態によれば、犠牲層170が形成された後で、かつ、充填層形成工程の実行前に、除去液としての両親媒性の有機溶媒180が第1主面W1に供給される(除去液供給工程(ステップS33))。そのため、充填層172を形成する前に第1主面W1から、犠牲層170の形成に寄与しなかった犠牲層形成液181を除去することができる。したがって、犠牲層形成液181が充填層172の形成に与える影響を低減することができる。
本実施形態によれば、液処理ユニットMにおいて凹部163に充填層形成液182を充填する充填工程(充填層形成液供給工程(ステップS34))と、第1主面W1上の充填層形成液182が固化される固化工程(加熱固化工程(ステップS37))とが実行されることによって、第1主面W1に充填層172が形成される(充填層形成工程)。
そのため、第1主面W1に充填層形成液182を供給することによって、凹部163の隅々に充填層形成液182を入り込ませることができる。これにより、凹部163に残留する液成分(特に、両親媒性の有機溶媒180)を充填層形成液182によって置換することができる。この状態で充填層形成液182を固化(硬化)させて充填層172を形成した後、充填層172を剥離することによって、基板Wを良好に乾燥させることができる。なお、この実施形態では、第2移動ノズル13および第1ヒータ61によって充填層形成ユニットが構成されている。
この実施形態によれば、充填層形成工程では、凹部163に充填層形成液が充填された後で、かつ、固化工程の実行前に、回転排除工程(ステップS35)が実行される。そのため、第1主面W1上の充填層形成液182の量が低減される。したがって、充填層形成液182の固化に要する時間を短縮できる。
この実施形態によれば、充填層形成液182の固化温度(硬化温度)が犠牲層170の気化温度よりも低い。そのため、充填層形成液182が固化される前に犠牲層170が気化されることを防ぐことができる。また、加熱によって充填層形成液182を固化させた後に犠牲層170を気化させるので、犠牲層170の加熱開始時には、充填層形成液182の固化のために行った加熱によって犠牲層170が既に加熱されている。そのため、犠牲層170の気化のための加熱に要する時間を短縮することができる。
また、本実施形態では、有機溶媒180(除去液)が充填層形成液182および犠牲層形成液181の両方と相溶性を有する(混和する)。したがって、充填層形成液182と犠牲層形成液181とが混和しない場合であっても、基板Wの第1主面W1に有機溶媒180を供給して基板W上の犠牲層形成液181を有機溶媒180で置換し、その後、基板Wの第1主面W1に充填層形成液182を供給して基板W上の有機溶媒180を充填層形成液182で置換することによって、凹部163を充填層形成液182で充填することができる。したがって、犠牲層形成液181および充填層形成液182の選択の自由度が向上される。
この発明は、以上に説明した実施形態に限定されるものではなく、さらに他の形態で実施することができる。
本実施形態では、剥離ユニットとして、反転ユニット6を用いた。しかしながら、反転ユニット6以外のものを剥離ユニットとして用いることもできる。たとえば、図12に示すように、反転ユニット6の代わりに、充填層172を巻き取って基板Wの第1主面W1から充填層172を剥離する巻き取りユニット90が設けられていてもよい。巻き取りユニット90は、たとえば、基板Wの第1主面W1を転がるローラ91と、基板Wの第1主面W1に沿う方向にローラ91を移動させるローラ移動ユニット92とを含む。また、図13に示すように、反転ユニット6の代わりに、充填層172を吸着することで第1主面W1から充填層172を剥離する吸着ユニット95が設けられていてもよい。吸着ユニット95は、充填層172に当接する吸着ノズル96と、吸着ノズル96内を減圧して充填層172を吸着ノズル96に吸着させる減圧ユニット97とを含む。なお、吸着ノズル96の先端の吸着面の大きさを充填層172の上面の大きさとほぼ同じにしてもよい。
また、除去液は、必ずしも両親媒性の有機溶媒である必要はない。両親媒性の有機溶媒とは、別に、犠牲層形成液および充填層形成液のそれぞれと相溶性を有する液体を除去液として用いてもよい。この場合、第2移動ノズル13が、犠牲層形成液、充填層形成液、および両親媒性の有機溶媒とは別の液体を除去液として供給できるように構成されていればよい。また、この場合、両親媒性の有機溶媒は、リンス液および犠牲層形成液のそれぞれと相溶性を有していればよく、充填層形成液と相溶性を有している必要はない。
また、本実施形態とは異なり、充填層形成液が光硬化物質を含む場合は、第1加熱ユニットD1の代わりに、基板Wの第1主面W1に光を照射する光照射ユニットが各処理タワー2に設けられる。
また、本実施形態では、充填層を形成するための第1加熱ユニットD1と、犠牲層を気化させるための第2加熱ユニットD2とを別々に設けるとした。しかしながら、本実施形態とは異なり、処理タワー2は、第1加熱ユニットD1および第2加熱ユニットD2の代わりに、充填層形成液の固化温度、および犠牲層の気化温度の少なくとも2段階に基板Wを温度変化させられる単一の加熱ユニットを含んでいてもよい。
その他、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変更を行うことができる。
1 :基板処理装置
3 :コントローラ
6 :反転ユニット(剥離ユニット)
10 :スピンチャック(基板保持ユニット)
13 :第2移動ノズル(犠牲層形成液供給ユニット、犠牲層形成ユニット、充填層形成液供給ユニット、充填層形成ユニット、除去液供給ユニット、)
23 :スピンモータ(基板回転ユニット)
61 :第1ヒータ(充填層形成液加熱ユニット、固化ユニット、充填層形成ユニット)
71 :第2ヒータ(犠牲層加熱ユニット、気化ユニット)
90 :巻き取りユニット(剥離ユニット)
95 :吸着ユニット(剥離ユニット)
161 :パターン
163 :凹部
170 :犠牲層
172 :充填層
180 :有機溶媒(除去液)
181 :犠牲層形成液
182 :充填層形成液
W :基板
W1 :第1主面(パターン形成面)

Claims (18)

  1. 凹部を有するパターンが形成されたパターン形成面を有する基板を乾燥させる基板処理方法であって、
    前記パターンの表面に倣う犠牲層を前記パターン形成面に形成する犠牲層形成工程と、
    前記犠牲層が形成された状態で、前記パターンの前記凹部を埋める充填層を前記パターン形成面に形成する充填層形成工程と、
    前記充填層が形成された状態で、前記犠牲層を気化させる気化工程と、
    前記犠牲層を気化させた後に、前記充填層を前記パターン形成面から剥離する剥離工程とを含む、基板処理方法。
  2. 前記気化工程が、前記犠牲層を気化させることによって、前記パターンの表面と前記充填層との間に隙間を形成する隙間形成工程を含む、請求項1に記載の基板処理方法。
  3. 前記犠牲層形成工程が、前記パターンと反応して前記犠牲層を形成する犠牲層形成液を前記パターン形成面に供給する犠牲層形成液供給工程を含む、請求項1または2に記載の基板処理方法。
  4. 前記犠牲層が形成された後で、かつ、前記充填層形成工程の実行前に、前記パターン形成面から前記犠牲層形成液を除去する除去液を前記パターン形成面に供給する除去液供給工程をさらに含む、請求項3に記載の基板処理方法。
  5. 前記気化工程が、前記基板を介して前記犠牲層を加熱することによって前記犠牲層を気化させる加熱気化工程を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の基板処理方法。
  6. 前記充填層形成工程が、前記パターン形成面に充填層形成液を供給することによって前記凹部に前記充填層形成液を充填する充填工程と、前記パターン形成面上の前記充填層形成液を固化させて前記充填層を形成する固化工程とを含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の基板処理方法。
  7. 前記基板を水平に保持する基板保持工程をさらに含み、
    前記充填層形成工程が、前記凹部に前記充填層形成液が充填された後で、かつ、前記固化工程の実行前に、水平に保持された前記基板を鉛直方向に沿う回転軸線まわりに回転させることによって、前記凹部に前記充填層形成液が充填された状態を維持しながら前記パターン形成面から前記充填層形成液の一部を排除する回転排除工程を含む、請求項6に記載の基板処理方法。
  8. 前記固化工程が、前記基板を介して前記パターン形成面上の前記充填層形成液を加熱することによって、前記パターン形成面上の前記充填層形成液を固化させる加熱固化工程を含む、請求項6または7に記載の基板処理方法。
  9. 前記気化工程が、前記基板を介して前記犠牲層を加熱することにより、前記犠牲層を気化させる加熱気化工程を含み、
    前記充填層形成工程が、前記犠牲層の気化温度よりも固化温度が低い充填層形成液を前記パターン形成面に供給することによって、前記凹部に前記充填層形成液を充填する充填工程と、前記基板を介して前記パターン形成面上の前記充填層形成液を加熱することによって、前記パターン形成面上の前記充填層形成液を固化させて前記充填層を形成する加熱固化工程とを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の基板処理方法。
  10. 凹部を有するパターンが形成されたパターン形成面を有する基板を乾燥させる基板処理装置であって、
    前記パターンの表面に倣う犠牲層を前記パターン形成面に形成する犠牲層形成ユニットと、
    前記パターンの前記凹部を埋める充填層を、前記犠牲層が形成された前記パターン形成面に形成する充填層形成ユニットと、
    前記充填層が形成された前記基板上の前記犠牲層を気化させる気化ユニットと、
    前記犠牲層が気化された前記基板の前記パターン形成面から前記充填層を剥離する剥離ユニットとを含む、基板処理装置。
  11. 前記気化ユニットが、前記犠牲層を気化させることによって、前記パターンの表面と前記充填層との間に隙間を形成する、請求項10に記載の基板処理装置。
  12. 前記犠牲層形成ユニットが、前記パターン形成面に犠牲層形成液を供給する犠牲層形成液供給ユニットを有する、請求項10または11に記載の基板処理装置。
  13. 前記パターン形成面から前記犠牲層形成液を除去するための除去液を前記パターン形成面に供給する除去液供給ユニットをさらに含む、請求項12に記載の基板処理装置。
  14. 前記気化ユニットが、前記基板を介して前記犠牲層を加熱する犠牲層加熱ユニットを有する、請求項10~13のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  15. 前記充填層形成ユニットが、前記パターン形成面に充填層形成液を供給して前記充填層形成液を前記凹部に充填させる充填層形成液供給ユニットと、前記パターン形成面上の前記充填層形成液を固化させる固化ユニットとを有する、請求項10~14のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  16. 前記基板を水平に保持する基板保持ユニットと、
    水平に保持された前記基板を鉛直方向に沿う回転軸線まわりに回転させる基板回転ユニットとをさらに含み、
    前記基板回転ユニットが、前記凹部に前記充填層形成液が充填された前記基板を回転させることによって、前記凹部に前記充填層形成液が充填された状態を維持しながら前記パターン形成面から前記充填層形成液の一部を排除する、請求項15に記載の基板処理装置。
  17. 前記固化ユニットが、前記基板を介して前記充填層形成液を加熱する充填層形成液加熱ユニットを有する、請求項15または16に記載の基板処理装置。
  18. 前記気化ユニットが、前記基板を介して前記犠牲層を加熱する犠牲層加熱ユニットを有し、
    前記充填層形成ユニットが、前記犠牲層の気化温度よりも固化温度が低い充填層形成液を前記パターン形成面に供給する充填層形成液供給ユニットと、前記基板を介して前記充填層形成液を加熱する充填層形成液加熱ユニットとを有する、請求項10~13のいずれか一項に記載の基板処理装置。
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